JP2019061325A - 自走式サービス提供装置及びサービス提供システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自走機能を備えたサービス提供ロボットが、ユーザのところに画一的に移動してサービスを提供したのでは、ユーザの要望に応えられない場合がある。【解決手段】自走式ロボット20a、20b、20cは、自律的に移動する機構と、飲食物をサービス提供する機構と、これらを制御する制御部とを備える。制御部は、前記動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する動作が実行されるように制御を行い、前記動作モードとして集合モードが選択された場合には、集合エリア54、56に移動して当該集合エリア54、56で複数のユーザにサービスを提供する動作が実行されるように制御を行う。【選択図】図2

Description

本発明は自走式サービス提供装置及びサービス提供システムに関する。
ユーザのところへ移動して物品またはサービスの提供(以下あわせてサービス提供という)を行う自走式サービス提供装置が知られている。自走式サービス提供装置では、一般に、異なる場所にいる複数のユーザをターゲットとしてサービスの提供を行っている。
下記特許文献1には、複写機を自走式にしてユーザの要望に応じて任意の場所にとりに行き、その場所で複写作業を行う自走式複写機が記載されている。
特開2003−110779号公報
自走式サービス提供装置では、異なる場所にいる複数のユーザをターゲットに、当該ユーザのところに画一的に移動してサービスを行ったのでは、ユーザの要望に応えられない場合がある。例えば、ユーザからのサービス提供リクエストが提供可能なレベルを上回った場合、または、ユーザがどこかに集合する場合には、柔軟性を高めた動作を行わなければサービス効率またはサービス品質が低下してしまう。
本発明の目的は、ユーザのところへ画一的に移動してサービス提供を行う動作のみを行う場合に比べて、ユーザの要求に対応できる可能性を高めた自走式サービス提供装置を実現することにある。
請求項1に係る発明は、移動手段と、サービス提供手段と、依頼された複数のユーザにサービス提供を行うにあたり、動作モードに基づいて前記移動手段及びサービス提供手段を制御する手段であって、前記動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する動作が実行されるように制御を行い、前記動作モードとして集合モードが選択された場合には、集合場所に移動して当該集合場所で複数のユーザにサービスを提供する動作が実行されるように制御を行う制御手段と、を備える、ことを特徴とする自走式サービス提供装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自走式サービス提供装置において、前記制御手段は、前記集合モードにおいて、少なくとも1台の他の自走式サービス提供装置とともに前記集合場所に移動して、当該装置と連携してサービスを提供する連携動作が実行されるように制御を行う、ことを特徴とする自走式サービス提供装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の自走式サービス提供装置において、個別モードによる複数のサービス提供依頼に対応できないと判断した場合に、このうちの少なくとも2つのサービス提供依頼を集合モードによるサービス提供の対象に変更して、集合場所及びサービス提供時刻を設定する設定手段を備え、前記制御手段は、設定された集合場所及びサービス提供時刻に、集合モードによって複数のユーザにサービスを提供する動作が実行されるように制御を行う、ことを特徴とする自走式サービス提供装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の自走式サービス提供装置において、さらに、画像データに基づいて印刷を行うプリンタ、及び、対象媒体をスキャンして画像データを生成するスキャナの一方または両方を備え、前記サービス提供手段は、依頼されたユーザに対して、前記プリンタまたは前記スキャナの一方または両方を利用して画像処理サービスを行う画像処理サービス提供手段である、ことを特徴とする自走式サービス提供装置である。
請求項5に係る発明は、動作モードに従って動作する複数の自走式サービス提供装置を含み、前記動作モードとして集合モードが選択された場合に、集合対象となった複数の前記自走式サービス提供装置が集合場所に移動して、連携してサービスを提供する、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、前記自走式サービス提供装置は、前記動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のサービス提供システムにおいて、前記集合モードにおいて集合対象となる自走式サービス提供装置は、各自走式サービス提供装置が個別モードで予定しているサービス提供への支障が無い又は少ないとの条件に基づいて決定される、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項8に係る発明は、請求項6に記載のサービス提供システムにおいて、前記集合モードにおいて集合対象とならなかった少なくとも1台の自走式サービス提供装置は、集合対象となった少なくとも1台の自走式サービス提供装置が個別モードで提供する予定であったサービスを代わりに提供する、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項9に係る発明は、請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、集合した複数の自走式サービス提供装置のうちの少なくとも一つは、サービス提供に必要な物品の不足についての条件、集合しているユーザの人数の減少または不在についての条件、集合場所の広さの不足についての条件の少なくとも一つに適合する場合に、予定されていた集合モードでのサービス提供が完了する前に集合場所から離脱する、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項10に係る発明は、請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、前記集合モードにおける複数の自走式サービス提供装置の連携には、集合場所での並び方についての連携、集合場所でのユーザ認証についての連携、集合場所における発声についての連携の少なくとも一つが含まれる、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項11に係る発明は、請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、前記集合モードの選択が予定されている場合に、少なくとも一人の特定のユーザが集合する予定であるか否かを含む集合予定情報を、他の少なくとも一人のユーザに通知する通知手段を備える、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項12に係る発明は、動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する動作を実行し、動作モードとして集合モードが選択された場合には、集合場所に移動して当該集合場所で複数のユーザにサービスを提供する動作を実行する自走式サービス提供装置と、場所及び時刻が指定された個別モードによるサービス提供依頼をユーザから受け付ける受付手段と、個別モードによる複数のサービス提供依頼に対応できないと判断した場合に、少なくとも2つのサービス提供依頼を集合モードによるサービス提供の対象に変更して、集合場所及びサービス提供時刻を設定する設定手段と、を備え、前記自走式サービス提供装置は、設定された集合場所及びサービス提供時刻に、集合モードによって複数のユーザにサービスを提供する、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項13に係る発明は、請求項12に記載のサービス提供システムにおいて、設定された集合場所及びサービス提供時刻を含む情報をユーザに通知する通知手段を備える、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項14に係る発明は、請求項12に記載のサービス提供システムにおいて、前記通知手段は、さらに、集合モードでのサービス提供の対象となった少なくとも一人のユーザに対して、集合モードでのサービス提供の対象となった少なくとも一人の他のユーザを特定する情報を通知する、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項15に係る発明は、請求項12に記載のサービス提供システムにおいて、前記集合場所は、集合モードの対象となった依頼のうちの少なくとも1件の依頼と同じ場所、または、予め設定されている候補場所から選択される、ことを特徴とするサービス提供システムである。
請求項1に係る発明によれば、ユーザのところへ画一的に移動してサービス提供を行う動作のみを行う場合に比べて、ユーザの要求に対応できる可能性を高めた自走式サービス提供装置が実現する。
請求項2または5に係る発明によれば、集合場所に集合するユーザに一括してサービス提供を行うことができる。
請求項3または請求項12に係る発明によれば、個別にユーザのところへ移動したのでは処理できない量のサービスを行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、自走式サービス提供装置による画像処理サービスが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、個々のユーザのところへ移動して行うサービスと、集合場所でのサービスを使い分けることができる。
請求項7に係る発明によれば、集合モードの対象となる装置が合理的に決定される。
請求項8に係る発明によれば、集合モードの対象となる装置が予定していた個別モードのサービスの遅れを防止または低減することができる。
請求項9に係る発明によれば、集合モードからの離脱がスムーズに行われる。
請求項10に係る発明によれば、複数の装置が連携したサービスが実現する。
請求項11または14に係る発明によれば、ユーザが集合場所へ集合するモチベーションを高めることが期待できる。
請求項13に係る発明によれば、集合モードへの変更がユーザに通知される。
請求項15に係る発明によれば、集合場所が合理的に選定される。
実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。 自走式ロボットがサービス提供を行うフロアの例を示す図である。 自走式ロボットの機能構成例を示す図である。 管理サーバの機能構成例を示す図である。 ユーザ端末の機能構成例を示す図である。 集合エリアの設定例を示す図である。 タスクの項目について説明する図である。 タスクの設定過程を示す図である。 登録されたタスクのリストを示す図である。 タスクの受付について説明するフローチャートである。 受け付けたタスクの並べ替えの例である。 受け付けたタスクの並べ替えの例である。 動作モードの種類と内容について説明する図である。 タスクの処理手順を説明するフローチャートである。 集合エリアへの移動方法を示す図である。 集合エリアへの移動方法を示す図である。 集合エリアへの移動方法を示す図である。 集合サービスモードの終了処理についてのフローチャートである。 通常サービスモードからの切り替えについてのフローチャートである。 ユーザ通知について説明するフローチャートである。
以下に、実施形態の一例である自走式ロボット(以下において単に「ロボ」と呼ぶ場合がある)及び自走式ロボットを含めたシステムについて説明する。自走式ロボットは、自走式サービス提供装置の一例である。すなわち、自走式ロボットは、自走手段としての車輪、駆動機構、移動機構などを備え、管理サーバによる管理の下、オフィスなどの担当エリアを自走する機能を備える。また、自走式ロボットは、サービス提供手段として、ユーザに飲食物を提供する機能を備える。自走式ロボットによるサービスの提供は、大きくわけて二つの動作モードの下で行われる。ひとつは、個別モードの例としての通常サービスモードである。通常サービスモードでは、自走式サービス提供装置は、対象とするユーザのいる場所に順次移動して、その場所でユーザに飲食物を提供する。通常サービスモードは、例えば、デスクワークを行っているユーザが仕事の合間に飲料を欲する場合など、個々のユーザの個別の要望に対応する際に利用される。もう一つは、集合モードの例としての集合移動モード及び集合サービスモードである。このモードでは、自走式ロボットは、ユーザが集合する場所に移動して、複数のユーザを対象としてサービスを提供する。集合モードは、例えば、会議時間、昼食時間、休憩時間など複数のユーザが同時期に飲食物を求める場合に利用される。これらの動作モードにおいて、自走式ロボットは、他の自走式ロボットと連携してサービスを行う機能も備えている。動作モードを制御する制御手段は、CPUなどを備えた情報処理装置と、その上で動くOSやアプリケーションプログラムなどのソフトウエアによって実現することができる。
図1は、実施形態に係るシステム構成の概略を説明する図である。このシステムは、ネットワーク10、並びに、ネットワーク10を通じて通信を行う管理サーバ12、ユーザ端末14、及び複数の自走式ロボット20a、20b、20c、・・・(以下において、個々のロボットの存在を強調する必要が無い場合に、単に、自走式ロボット20と呼ぶことがある)を含んでいる。ネットワーク10は、各装置の通信に用いられる情報伝達路であり、例えば、LAN、インターネット、電話回線などが利用される。管理サーバ12は、自走式ロボット20を管理する装置であり、PCなどを利用して作られる。管理サーバ12はネットワーク10を通じて通信可能であればどこに置かれていてもよく、具体例としては、管理会社などの遠隔地に置く態様や、自走式ロボット20を導入した企業、ビルなどに置く態様を挙げることができる。ユーザ端末14は、ユーザが操作を行う装置であり、例えば、PCあるいはスマートフォンが用いられる。自走式ロボット20は、物品や情報処理装置を内蔵するハウジングを備えており、ハウジングの下には移動に用いる4つの車輪が設けられている。また、ハウジングの上部には、ユーザ入力を受け付けるユーザインタフェース(UI)が設けられており、ハウジングから延びる支柱の上部にはカメラなどの各種センサが設置されている。
図2は、自走式ロボット20が利用されるエリアを例示した図である。図示したフロア30は、オフィスとして用いられているエリアであり、エントランス32を通じて外部との出入りが行われる。フロア30には、オフィスワーク用のテーブル34,42、46とそれを使う人用の複数のイス36、44、48が設けられている。また、会議用の丸いテーブル38とその周囲の複数のイス40も設けられている。壁側にはテーブル50が置かれている。図の左下付近には、自走式ロボット20の消耗品補充場所である飲食物補充場所52が設けられている。フロア30には、3台の自走式ロボット20a、20b、20cが存在している。これらの自走式ロボット20a、20b、20cが図示されている位置は、各ロボットのホームポジションであり、夜間などサービスを行っていないときには、この位置で待機している。ホームポジションでは、図示省略した充電設備を利用して充電を行うこともできる。図2には、二つの集合エリア54、56が図示されている。このエリアは、複数のユーザに一括してサービスを提供する場所として設定されている。
続いて、図3を参照して、自走式ロボット20の機能構成例について説明する。自走式ロボット20は、商品提供機構60、センサ70、ユーザ認証部90、ユーザ対話部100、依頼処理部120、通信処理部130、モード管理部140、移動処理部150、駆動機構160を備えている。各構成は、必要に応じて専用のハードウエアを利用しているが、その制御処理は、情報処理装置(コンピュータ)と、その上で動作するOS(オペレーションシステム)やアプリケーションなどのソフトウエアによって行われている。
商品提供機構60は、サービス提供手段の一例であり、飲食物をユーザに提供するために設けられている。商品提供機構60には、商品管理部62、商品格納部64、課金処理部66、取出口68が設けられている。商品管理部62は、商品格納部64にどの商品が何個格納されているかといった格納商品についての情報を管理している。商品格納部64は、常温、冷蔵、加温などの適当な温度状態で、商品としての飲食物を格納している。課金処理部66は、電子マネー等によって提供した商品についての決済を行う。取出口68は、ユーザが商品を取り出すためのものである。
センサ70は、各種のセンサハードウエアと、そこからの出力信号の処理機構によって構成されている。センサ70には、位置・方向センサ72、周辺ロボセンサ74、エリア探知センサ76、障害物センサ78、カメラ80などが含まれている。位置・方向センサ72は、自機の位置と向きを把握するためのセンサであり、GPS、ジャイロ、超音波、方位磁石などを利用して構成される。周辺ロボセンサ74は、周囲の別の自走式ロボットが発する赤外線通信等の無線信号を検出して、当該自走式ロボットの存在、自機との距離、相手機IDなどを把握する。エリア探知センサ76は、集合エリア54、56などの特定のエリアを検知するセンサである。エリア探知センサ76は、必要に応じて、カメラ80、位置・方向センサ72、地図DB154などを参照した上で、エリアの検知を行う。障害物センサ78は、赤外線、超音波、カメラ80の画像などを利用して、周囲に存在する人や物など(あわせて障害物と呼ぶ)を検出する。
ユーザ認証部90は、カメラ80からの入力画像を処理して、周囲の人物、特に、対象とするユーザの検出を行う。ユーザ認証部90には、識別処理部92とユーザDB(データベース)94が設けられている。識別処理部92は、画像認識アルゴリズムを利用して、入力画像中のユーザを識別する。識別にあたっては、ユーザDB94に事前に登録されたユーザの画像との対比が行われる。ユーザDB94は、ユーザの顔画像、氏名、所属、オフィスでの居所など、ユーザに関する特徴情報を格納しているDBである。ユーザ認証部90では、必要に応じて、ユーザのIDカード(例えば社員証、免許書、クレジットカードなど)を読み取って、ユーザを認証する。ユーザ認証を行った場合には、課金処理部66において、当該ユーザが予め登録した決済方法(クレジットカード払いや、給与からの天引きなど)で行うことが可能になる。
ユーザ対話部100は、ユーザとの対話を行うために設けられている。ユーザ対話部100には、マイク102、聞取処理部104、スピーカ106、発声処理部108、UI110、UI処理部112が含まれる。マイク102で収集されたユーザの音声は、聞取処理部104においてテキスト化され、意味解析が行われる。そして、発声処理部108は応答文章を作成して音声データ化し、スピーカ106を通じて音声として出力する。UI110は、画像表示をするディスプレイと、そのディスプレイ面に対するユーザのタッチを検出するタッチパネル式ディスプレイを利用して構成されている。UI処理部112は、UI110による入出力に基づいて、ユーザとのコミュニケーション処理を行っている。
依頼処理部120は、情報処理装置とソフトウエアを利用して、ユーザからの商品提供依頼についての処理を行っている。依頼処理部120には、タスク管理部122、処理可能性判断部124、優先度判定部126、ユーザ連絡部128が含まれている。タスク管理部122は、管理サーバ12から自走式ロボット20に送られている指示(これを「タスク」と呼ぶ。)を受け付けて、管理している。タスクの例については後述する。処理可能性判断部124は、受け付けたタスクを、通常サービスモードで、全て実行できそうか否かを判断する。判断は、例えば、ある時間内に実行する必要があるタスクの件数が所定値以内か否かによって行われる。あるいは、想定される移動時間と応対時間を積算した結果が許容時間内か否かを確認することで、実行可能性を判断することもできる。実行できそうにない場合には、例えば、集合タスクとして実施する選択、あるいは、タスクの対応時刻変更などの処理が行われる。優先度判定部126は、どのタスクを優先して実行するか判定する。例えば、各タスクに含まれた優先度の高さの情報を参照するとともに、予め決められたルールを適用することで、タスクの優先度が決定される。ユーザ連絡部128は、タスクの実行を集合タスクとして行う場合、ユーザ先への移動時刻が予定からずれる場合などに、ユーザへの連絡内容を設定する。設定された内容は、サーバ通信部132から管理サーバ12へ送られ、管理サーバ12によってユーザに送信される。
通信処理部130は、無線通信を利用して、ネットワーク10を介して外部装置との通信を行うものである。通信処理部130には、サーバ通信部132が設けられており、管理サーバ12との通信が行われる。ユーザとの連絡は、サーバ通信部132を介して、管理サーバ12経由で行われる。
モード管理部140は、自走式ロボット20の動作を特徴づける動作モードについて管理している。動作モードとは、装置の運転あるいは運用の方式であり、動作モードに応じた特徴的な運転あるいは運用が行われる。モード管理部140には、モード選択部142、モードDB144、モード制御部146が設けられている。モード選択部142は、モードDB144に記憶されている各種の動作モードの中から、実行する動作モードを選択するものである。動作モードの選択は、一般的には、タスク管理部122が管理するタスクによって決められる。しかし、処理可能性判断部124によって、通常サービスモードでの処理ができないと判断された場合などには、通常タスクから集合タスクに変更して一括して処理する場合がある。また、集合サービスモードでタスクを実施中に、集合サービスモードを終了する条件を満たした場合には、通常サービスモードに切り替える選択が行われる。モードDB144は、モード選択部142が選択する動作モードについて記憶している。モードDB144には、ユーザの場所に順次移動してサービスを行う通常サービスモード(これは個別モードの例である)と、複数のユーザが集まる場所へ移動して当該複数のユーザにサービスを行う集合移動モード及び集合サービスモード(これらは集合モードの例である)が含まれる。モード制御部146は、選択された動作モードに従って、自走式ロボット20の制御を行う。
移動処理部150は、自走式ロボット20が自律的に移動するための制御を行っている。移動処理部150には、経路探索部152、地図DB154、整列処理部156が含まれている。経路探索部152は、現在地から目的地までの経路の探索を行う。経路の探索にあたっては、地図DB154の地図情報が利用される。地図DB154には、移動する可能性があるビルやフロアの地図情報が記憶されている。整列処理部156は、集合エリアに集合する場合に、どの位置にどの方向を向いて停止するかを制御している。整列処理部156は、自走式ロボット20が複数台で集合エリアに集合する場合には、他のロボットとの距離、方向などの制御も行って、決められた整列形態で整列させる。また、他のロボットが既に集合エリアにいる場合に、集合エリアに侵入可能か否かなどの判断も行う。
駆動機構160は、車輪の動作を制御する機構であり、加速、減速、停止、方向転換などを制御する駆動制御部162と、モータ164などが含まれている。駆動機構160は、移動処理部150と連携して動作することで、自走式ロボットの移動手段として機能している。
続いて、図4を参照して管理サーバ12の構成を説明する。管理サーバ12は、PCなどの情報処理装置と、それを制御するOSやアプリケーションなどのソフトウエアを利用して構成されている。管理サーバ12には、ロボ管理部170、指示処理部180、通信処理部190、DB200が含まれている。
ロボ管理部170は、複数の自走式ロボット20a、20b、20c、・・・を管理している。ロボ管理部170では、自走式ロボット20の現在位置、現在の動作モード、現在の実行タスクなどを管理している。タスク管理部174は、自走式ロボット20が受け持っているタスクを管理している。タスク管理部174では、登録された集合エリアの管理なども行っている。
指示処理部180は、自走式ロボット20への指示についての処理を行っている。指示処理部180には、依頼受付部182とタスク生成部184が含まれている。依頼受付部182は、通信処理部190を通じて送信されたユーザからのサービス提供依頼を受け付けるものである。タスク生成部184は、受け付けた依頼に基づいて、タスクを生成する。生成されたタスクは、ロボ通信部196を通じて自走式ロボット20へ送信されるとともに、タスク管理部174で管理される。
通信処理部190は、外部との通信についての処理を行っている。通信処理部190には、メール通信部192、アプリ通信部194、ロボ通信部196が設けられている。メール通信部192は、電子メールを通じてユーザ端末14等との通信を行う。また、アプリ通信部194は、webブラウザなどから起動されるアプリを通じて、ユーザ端末14等との通信を行う。ロボ通信部196は、自走式ロボット20と所定のプロトコルによって通信を行う。
DB200には、各種のデータベースが構築されている。DB200に構築されるデータベースには、ユーザDB202、地図DB204、履歴DB206が含まれている。ユーザDB202は、ユーザの氏名、所属、居場所、顔写真、サービス提供履歴などのデータが格納されている。ユーザについてのデータは、例えば、自走式ロボット20を派遣する企業から一括して取得される。あるいは、ユーザからのサービス提供依頼と、そのサービス提供を行った自走式ロボット20からの情報に基づいて構築するようにしてもよい。ユーザDB202の情報は、そのユーザを担当する可能性がある自走式ロボット20に送信され、サービス提供に活用される。地図DB204には、各種の地図データが格納されており、担当する自走式ロボット20に送信され、移動などの場面で活用される。地図データは、建物の内部については予め詳細なデータを取得することが困難な場合も多く、自走式ロボット20が実際に移動して得た情報に基づいて作成されることもある。履歴DB206には、サービス提供履歴、自走式ロボット20の動作履歴などが格納されており、自走式ロボット20の動作の解析、最適化などに活用される。
続いて、図5を参照して、ユーザ端末14の構成について説明する。ユーザ端末14としては、例えば、PC、スマートフォンなどが用いられる。ユーザ端末14には、メール通信部210、webブラウザ212、スケジューラ214が含まれる。メール通信部210は、電子メールの送受信を行うものであり、管理サーバ12との連絡に用いられる。また、webブラウザ212は、所定のURLから管理サーバ12にアクセスして、管理サーバ12との連絡、各種の設定を行う際に使用される。ユーザは、例えば、webブラウザ212を操作することで、時刻と場所を指定して自分の居場所でサービスを受けるように依頼をすることができる。また、時刻と集合エリアを指定して、複数のユーザを対象にサービスを行うよう依頼をすることができる。スケジューラ214は、ユーザのスケジュールが記載されるアプリケーションであり、webブラウザ212と連動させた場合には、サービスが提供される時刻及び場所が自動的に登録される。なお、システムの管理者は、ユーザ端末14から、管理者権限を獲得した上で、管理サーバ12にアクセスし、各種の管理設定を行うこともできる。
ここで、自走式ロボット20、管理サーバ12、及びユーザ端末14の動作の例について簡単に説明する。ユーザは、自走式ロボット20が提供する飲食物を購入したい場合、ユーザ端末14から管理サーバ12に依頼を行う。依頼には、例えばwebブラウザ212が利用され、ユーザ情報(ユーザID、氏名など)とともに、サービスを受けたい場所、サービスを受けたい時刻の情報が管理サーバ12に送信される。管理サーバ12では、依頼を受け付けた場合、所定のフォーマットからなるタスクを生成し、自走式ロボット20に送信する。自走式ロボット20では、受信したタスクを定期的にチェックして、自機が対応するタスクであるか、どのタスクを優先して処理するか、スケジュール的に処理可能かなどの判断を行う。サービスを提供するためのタスクの実行にあたっては、タスクの種別に応じた動作モードが選ばれる。日常的なサービスの提供は、通常サービスモードで行われる。すなわち、依頼された時刻に、依頼されたユーザのところへ移動する。移動においては、地図データを利用して移動経路が算出され、各種センサを利用して障害物の回避などが行われる。移動先へ到着した後には、画像認識技術によるユーザの識別、さらにはIDカードによるユーザの認証などを実施する。そして、UI110あるいは会話を通じて、ユーザの希望する飲食物を受け付け、当該飲食物を提供するとともに、課金処理を行う。こうして一つのタスクの実行が終わると、次のタスクの実行に移行する。管理サーバ12では、自走式ロボット20の動作を遠隔的にモニタしており、タスクの終了や、新しいタスクへの着手を把握することができる。
ユーザは、複数人でサービスを受けたいという依頼を行うこともできる。この場合、管理サーバ12では、集合タスクを生成して、自走式ロボット20に指示を行う。そして、自走式ロボット20は、設定された集合場所に移動して、複数のユーザに対する飲食物の提供を行う。
複数人でサービスを受けたいという依頼は、集合するユーザが特定されていなくてもよい。また、ユーザの依頼によるものではなく、管理サーバ12の管理者がユーザに集合場所への参加を呼び掛けるものであってもよい。こうした場合、管理サーバ12では、設定された集合場所とサービス提供時刻の情報を電子メールによってユーザに連絡する。連絡を受けたユーザは、必ずしも集合するか否かの返事をすることは要求されない。しかし、特に集合する旨の返事をすることで、集合人数の予測が立てやすくなる。管理サーバ12では、ユーザから集合する旨の返事があった場合に、その情報を、他のユーザに連絡する機能を備えることができる。この場合には、当該ユーザと会話をしたいユーザを集める効果が期待できる。
集合移動モード及び集合サービスモードを利用したサービス提供は、複数の自走式ロボット20によって行うこともできる。特に、集合する人数が多い場合には、2台あるいは3台以上の自走式ロボット20が集合場所に移動して、サービスを行う。この場合、集合エリアでの整列、ユーザ認証、サービス提供、解散などの各過程において、自走式ロボット20は互いに連携を行って、効率のよいサービス提供を行う。また、集合する自走式ロボット20が、集合しない他のロボットに対して、通常サービスモードでのタスクを代わりに実行させるような連携を図ることもできる。集合した自走式ロボット20は、設定された時間が終了した場合に、集合サービスモードでの動作を終了して、通常サービスモードなどへの切り替えを行う。しかし、集合サービスモードでの動作は、適当な条件を満たす場合に、終了時刻を延長し、または、短縮することができる。また、集合エリアにおいて、自走式ロボット20の台数が不足している場合などに、追加でロボットを呼び寄せることや、自走式ロボット20の台数が余っている場合などに、一部の自走式ロボット20のみが集合エリアから離脱するような制御も行われる。
以下では、自走式ロボット20における具体的な処理態様などを説明する。説明にあたっては、図2に示したフロア30において、複数の自走式ロボット20が動作する場合を前提としている。
図6は、図2のフロア30に示した集合エリア54、56が登録された状況を示している。これらの集合エリア54,56は、ユーザ端末14からユーザによって登録されたものであり、管理サーバ12のタスク管理部174において記憶されている。図6に示すように、集合エリアの設定にあたっては、エリア名、先頭ロボ待機場所、向き、整列形態、エリア座標、参考情報が登録される。エリア名は、ユーザが適宜設定する名称である。先頭ロボ待機場所は、自走式ロボット20が複数台集合する場合の先頭位置、及び、1台のみが移動する場合の停止位置を示すものであり、ユーザが登録時に地図上でマークした位置に対応した座標が登録されている。向きは、自走式ロボット20が停止場所で向く方位を示している。整列形態は、複数の自走式ロボット20が集合する場合の整列形態を示すものである。整列形態としては、ユーザのいる場所の前に直線的に整列する「ライン」、ユーザのいる場所を取り囲むように並ぶ「サークル」などの予め用意された形式での並びを選ぶことができる。また、マニュアル操作による特殊な並びも受け付けられる。エリア座標は、ユーザが登録時に地図上で選択したエリアに対応した座標であり、ここでは図面の左上座標と右上座標とが登録され、この座標を対角線とする長方形領域が集合エリアとして設定されている。参考情報は、任意の登録欄であり、図示した例では、管理サーバ12の管理者が、後から、エリアを区別しやすい情報をコメントとして追記している。
図7は、各タスクにおける設定項目について説明する図である。設定項目としては「タスクNo」「タスク種別」「実行日時」「移動先」「優先度」「対象ロボ」が用意されている。「タスクNo」は、タスクを識別するIDであり、タスクを登録する際に自動的にシステムによって連番で発行される。例えば、100番目に登録されたタスクに対しては「100」というタスクNoが付与される。「タスクの種別」はタスクの種別を表す項目であり、この例では、「通常」「ホームポジション移動」「集合」「待機」「消耗品補充」が用意されている。「通常」では、フロア内のユーザに対してサービスを提供する動作が指示される。「ホームポジション移動」では、各自のホームポジションへ移動する動作が指示される。「集合」では、集合エリアに移動し、サービスを提供し、その間は新たなタスクを全てスプールし続ける動作が指示される。すなわち、集合タスクの実行期間中は、新たなタスクは実行を待つ状態に置かれる。「待機」では、何もせずその場で待機する動作が指示される。「消耗品補充」では、消耗品を移動する場所へ移動する動作が指示される。
「実行日時」は、タスクを実行する日時である。実行日時としては、即時実行する設定、定期的に実行する設定も可能である。日時指定の場合には、例えば「2017/4/5 21:00」のように年月日と時刻の情報が設定される。また、即時実行させたい場合には「即時」と指定され、定期的な実行を指定したい場合は「毎週金曜18:00」のように定期的に実行されるタイミングが設定される。なお、実行日時は、ある程度の幅を持って指定するようにしてもよい。たとえば、21時±5分、21時から10分以内などのように、設定する例が挙げられる。また、ロボットがサービスの提供を終了する日時を設定するようにしてもよい。例えば、会議時間中にロボットにずっと会議室にいて欲しいような場合に、会議の開始予定時刻から終了予定時刻までをロボットのサービス提供時刻として設定することになる。
「移動先」は、移動先を示す場所の情報であり、座標値による指示と、特定の座標値に対して設定した名前による指示が可能である。タスクの種別によっては移動先の指定は行われない。移動先が座標値で設定される場合には、例えば「(50,250)」のようにその場所を特定する座標が与えられる。複数の建物、フロア、部屋などに移動する場合には、当該建物名、フロア名、部屋名などとともに座標を与えるようにしてもよい。移動先として、集合場所に付与された名称を指定する場合には「集合エリア54」のようにその名称が設定される。
「優先度」は、タスク内の優先度を指定するものである。優先度が同じであれば、タスクは実行日時順にキューに格納され、この順で実行される。しかし、優先度が異なる場合には、優先度の高さに応じてキュー内の順番が入れ替えられ、実行順も変更される。図示した例では、「通常」、「優先」「最優先」の3種類の優先度が用意されており、通常は優先度が最も低く、優先は通常よりも優先度が高く、最優先は最も優先度が高い。
「対象ロボ」は、タスク実行の対象となるロボットの設定を行うものである。図示した例では、「すべて」を対象とする設定、対象機(自走式ロボット20a、20b、20c)を具体的に特定する設定、条件指定をする設定が可能となっている。ここで条件指定をする設定は、自走式ロボット20の特徴的な条件を指定するものである。条件指定の例としては、「お菓子を提供可能」「コーヒーを〇杯以上提供可能」「冷たい飲料を提供可能」「コピーサービスを提供可能」のように提供するサービスを特定する条件、「〇〇に最も近い位置にいるロボ」のように移動距離あるいは移動時間を特定する条件などが挙げられる。
対象ロボの設定にあたっては、集合が見込まれるユーザの人数に応じて、対象機の台数を設定することも可能である。この場合、指定された条件に該当する自走式ロボット20の台数が、必要とされる台数よりも多くなる可能性が生じる。このような場合には、管理者が具体的な自走式ロボット20を指定する煩雑さを回避するため、自動的に対象ロボの絞り込み処理が行われる。絞り込みは、例えば、その時刻の前後に、通常モードによるサービス提供予定が無いまたは少ない自走式ロボット20から順番に選ぶことで行われる。また、集合エリアに移動する前後のタスクの実行場所が、集合エリアに近い自走式ロボット20から順番に選ぶことも考えられる。あるいは、こうした複数の要件を複合的に判断する(例えば点数付けを行って点数の大小を評価する)ことで、対象となる自走式ロボット20を選ぶようにしてもよい。どの自走式ロボット20が条件を満たすか確定するために、管理サーバ12から各自走式ロボット20に問い合わせを行い、自走式ロボット20が、条件に適合するか否かを判定して管理サーバ12に回答するようにしてもよい。また、対象ロボに選ばれることで、その時刻付近での通常モードによるサービス提供が行えなくなる場合が生じる。そこで、対象ロボに選定された自走式ロボット20に代わって、その時刻における通常モードでのサービス提供を行う他機を選定することも効果的である。
図8は、集合タスクを登録する例を示す図である。ここで、集合タスクとは、図7に示したタスク種別において、「集合」が選ばれたタスクを指す。集合タスクは、管理者が管理サーバ12から、あるいは、ユーザ端末14のwebブラウザ212から管理権限を獲得した上で、設定することができる。一般のユーザが、ユーザ端末14のwebブラウザ212から集合タスクを登録できるようにしてもよい。ただし、一般のユーザが、対象ロボを「すべて」として設定した集合タスクを頻発した場合に、全体の運用が滞るおそれがあることから、一般ユーザが登録できるタスクを制限する運用を行ってもよい。
図8の例では、(a)に示したタスク設定画面を開いて、「タスク種別」が「集合」、「実行日時」が「2017/12/20 15:00」、「移動先」が「集合エリア54」、「優先度」が「通常」、「対象ロボ」が「お菓子提供、コーヒー提供」であるタスクの入力が行われている。このウインドウの「OK」ボタンを押すことでタスクの登録が行われる。このとき、(b)に示した画面に切り替わり、ユーザに対して、「タスクが登録されました」という情報と、「タスクID」として「160」が割り振られた旨の情報が伝えられる。
管理サーバ12では、タスク管理部174において、登録されたタスクをリストとして管理している。図9は、管理されているタスクのリストの例である。このリストには、「タスクID」「実行日時」「タスク種別」「状態」「詳細」の欄が設けられており、実行順に各タスクが表示されている。状態としては、「実行中」「登録済み」が記載される他、後で説明するように「一時停止」が記載される場合もある。各タスクの細かな設定については、詳細欄にリンクされた別テーブルを参照するようになっている。図8で示した登録例であるタスクID160のタスクもリストの上から3番目に登録されている。管理者は、このリストに示された全てのタスクについて、確認と編集を行う権限を持っている。また、タスクを登録したユーザは、自分が登録したタスクについて、確認と編集を行う権限を持っている。
管理サーバ12で作成されたタスクは、その都度、全ての自走式ロボット20に配信される。これにより、各自走式ロボット20では、他機のサービス予定を把握して、他機との連携を図ることが可能となる。しかし、管理サーバ12がタスクを全て管理して、実行直前に実行対象となる自走式ロボット20に配信することも可能である。
図10は、自走式ロボット20が管理サーバ12からタスクを受信する過程について説明するフローチャートである。自走式ロボット20では、普段、管理サーバ12からの通知を待ち受けている状態にある(S10)。そして、管理サーバ12からタスクの通知を受け取った場合(S12)には、そのタスクが、自機を対象とするタスクであるか否かを判断する(S14)。自機が対象となっていない場合には、処理を終了し、次のタスクの通知を待つ。他方、自機が対象となっている場合には、自機のタスクキューにこのタスクを追加し(S16)、優先度にしたがってタスクを並び替える(S18)。ここで、タスクキューとは、タスクが格納される優先度付きのデータ並びをいう。
ここで、図11と図12を参照して、タスクキューの例を説明する。図11はタスクキューの時間的推移を説明する図である。図11(a)には、ある時点におけるタスクキューの例が記載されている。タスクキューでは、図9に示した管理サーバ12におけるタスクのリストと同様の形でタスクがリスト化されている。ただし、図9のリストとは異なり、優先度の項目が設けられている。優先度の項目は、タスクで設定した優先度の項目に対応するものである。図11(a)の例では、自走式ロボット20のタスクキューには、二つのタスクが登録されている。タスクID94のタスクは、即時実行する指定がなされ、優先度が優先に設定された通常タスクであり、現在は実行中の状態である。また、次のタスクID50のタスクは、2017年12月20日17時50分に実行する指定がなされ、優先度が通常に設定されたホームポジション移動タスクであり、現在は登録済の状態にある。図11(b)は、図11(a)の状態の直後に、優先度が「優先」であるタスクID170の集合タスクが、管理サーバ12から通知された場合のタスクキューを示している。タスクID170のタスクは、実行日時が2017年12月20日18時00分であり、タスクID50のタスクよりも10分遅い実行日時となっている。しかし、タスクID170のタスクの優先度が、タスクID50のタスクの優先度よりも高いことから、タスクID50のタスクよりも先に実行するとの判断がなされ、タスクキューの上部に格納されている。
図12は、タスクキューにおける優先度の判断についての別の例を示している。図12(a)は、図11(a)と同じタスクキューの状態にある。ここで、優先度が「最優先」であるタスクID180の集合タスクが、管理サーバ12から通知されたとする。タスクID180のタスクの実行日時は2017年12月20日18時00分であることから、図12(b)に示した場合と同様に、タスクID50のタスクよりも先に実行するとの判断がなされている。さらに、この例では、実行中であったタスクID94のタスクを一時中断して、タスクID180のタスクを実行している。タスクID180のタスクは、優先度が「最優先」であることから、このような措置がとられている。このように、現在実行中のサービスを一時中断する場合、あるいは、予定時刻よりも後に行う変更がなされた場合などには、対応するユーザにその旨の通知が行われる。通知は、管理サーバ12経由で電子メール等によって行われる。既に自走式ロボット20がユーザと対面している場合には、音声やUIを通じても事情説明とお詫びを通知するようにしてもよい。
続いて、自走式ロボット20の動作モードについて説明する。図13は、自走式ロボット20がとりうる「動作モード」、その「動作内容」、及び、それに対応する「対応タスク」について示した図である。動作モードには、「通常サービス中」「ホームポジション移動中」「集合移動中」「集合中」「待機中」「消耗品補充中」のモードが含まれる。通常サービスモードは、フロア内のユーザのところへ移動してサービスを提供する動作を行うものであり、通常タスクに対応している。ホームポジション移動モードは、各自のホームポジションへ移動する動作を行うものであり、ホームポジション移動タスクに対応している。
集合移動モードは、タスク毎に指示された集合エリアに移動する動作を行うものであり、集合タスクに対応している。集合移動モードでは、他のタスクによる割り込みを受け付けない処理が行われる。集合サービスモードは、集合エリアでサービスを提供する動作を行うものであり、集合タスクに対応している。この集合サービスモードは、集合移動モードによる移動が完了した後に、自動的に移行される動作モードであり、集合エリアにいるユーザ(複数人のユーザがいることを想定しているが、もちろん一人しかいない場合に対応可能である)にサービス提供する動作が行われる。集合サービスモードでは、集合移動モードと同様に、他のタスクによる割り込みを受け付けない処理が行われる。待機モードは、何もせずにその場で待機する動作が行われるものであり、待機タスクに対応している。消耗品補充モードは、補充場所へ移動して、消耗品を補充する動作が行われるものであり、消耗品補充タスクに対応している。
自走式ロボット20では、対応タスクを実施する場合には、原則として、自動的に当該対応タスクに対応する動作モードに移行する。ただし、後で説明するように、自走式ロボット20では、通常サービスモードで対応できない複数のタスクについて、集合タスクに変更し、集合移動モード及び集合サービスモードで処理することが可能である。管理サーバ12からは、各自走式ロボット20の動作モードを確認することができる。
次に、図14を参照して、自走式ロボット20におけるタスクの実行過程について説明する。自走式ロボット20では、定期的にタスクの実行処理過程を開始し(S30)、タスクキューにタスクがあるか否かを判断する(S32)。タスクが無い場合には処理を終了する。他方、タスクがある場合には、キュー内の先頭の登録済タスクをチェックし(S34)、現在時刻がその開始時刻以降であるか否かを確認する(S36)。開始時刻とは、タスクの実行日時よりも前に設定された時刻であり、当該タスクが余裕をもって実行可能であると認められる時刻である。活動するエリアが狭い場合には、実行日時よりも2〜3分程度前に設定されるが、活動するエリアが広い場合にはその広さに応じた比較的早い時刻が設定される。予め移動先への移動をシミュレーションして、個々の開始時刻を設定するようにしてもよい。現在時刻が開始時刻よりも前である場合には処理を終了し、開始時刻を過ぎている場合には、現在実行中のタスクがあるか否かを判断する(S38)。
実行中のタスクが無い場合には、後で述べるステップS44に移行する。他方、実行中のタスクがある場合には、優先度が現在実行中のタスクよりも高いか否かが判断される(S40)。現在実行中のタスクの優先度の方が高い場合には、そのタスクを継続し(S48)、キュー内の先頭タスクの優先度の方が高い場合には、現在実行中のタスクを一時中断してキューにためておく(S42)。そして、動作モードを新しいタスクに対応したモードに変更し(S44)、新しいモードでの動作を開始する(S46)。なお、ステップS40で優先度の確認を行ったが、優先度に基づくタスクの並べ替えは、図11に示したように、新たなタスクを受け付けた段階で行っている。したがって、この例においては、ステップS40における優先度の処理は、確認的な扱いとなっている。
ここで自走式ロボット20が集合移動モードで動作する場合について説明する。図15は、自走式ロボット20aが集合エリア54に移動する様子を時系列で示した図である。図15(a)は、自走式ロボット20aは、集合エリア54の外にいて、集合エリア54に向かっている状態を示している。自走式ロボット20aは、位置・方向センサ72に基づいて自機の位置や方向を検出した上で、経路探索部152が示す経路を通って集合エリア54に接近している。そしてエリア探知センサ76を用いて、集合エリア54の位置を把握するとともに、周辺ロボセンサ74を用いて周辺に他機がいないかどうかを検出している。この例では、最も早く集合エリア54に到着したため、他機は周囲にいない。そこで、図15(b)に示すように、他機について注意を払うことなく集合エリア54に到着している。この場合、図6に示した集合エリアの設定に従い、先頭ロボ待機場所で停止し、南を向くように旋回した上で待機する。
図16は、自走式ロボット20aが集合エリア54に到着した後に、自走式ロボット20bが移動してきた様子を時系列で示した図である。図16(a)に示すように、自走式ロボット20bは、自走式ロボット20aが発信する無線信号を検出することで、既に集合エリア54に、自走式ロボット20aが停止していること、及び自走式ロボット20aとの距離を検出している。そこで、自走式ロボット20bは、図16(b)に示すように、自走式ロボット20aとの距離が所定値よりも短くなった段階で速度を落とし、図16(c)に示すように、集合エリア54の中で、自走式ロボット20aの後ろに停止している。その際の並びは、図6に示した集合エリア54の設定に従って、ラインであることが求められている。したがって、自走式ロボット20bは、自走式ロボット20aから所定距離離れたラインを形成する位置に南向きに停止する。なお、2番目以降に到着する自走式ロボット20b、20c、・・・の停止位置を、これらのロボットが独自に判断した場合には、判断にゆらぎが生じるおそれがある。そこで、一番目に到着した自走式ロボット20aが代表ロボット(他のロボットに指示する権限をもつロボット)となって、2番目以降に到着するロボットの停止位置を指示するようにしてもよい。
図17は、4台の自走式ロボット20a〜20dが集合エリア54に停止した後に、自走式ロボット20eが接近していた様子を時系列で示した図である。図17(a)に示すように、自走式ロボット20eは、無線信号を検出することで、既に集合エリア54に、自走式ロボット20a〜20dがこの順番で停止していることを把握する。そして、これらの自走式ロボット20a〜20dによって集合エリア54が満杯の状態であることを把握する。このため、図17(b)に示すように、自走式ロボット20eは、集合エリア54に入らず、次のタスクを実行するための動作モードに切り替えて、新たな場所に向かっている。
なお、対応すべきユーザの人数が多い場合には、集合エリアに入らないロボットからもサービス提供を受けたい場合が考えられる。そこで、集合エリアに入れなかったロボットが、次のタスクを直ちに実行する必要がない場合には、しばらくはその周囲に待機して、サービス提供の機会を待つような制御をおこなってもよい。
以上に説明した集合エリアへの集合は、集合エリアの面積が予めわからない場合にも適用可能である。しかし、集合エリアの面積が予めわかっており、集合エリアに停止できるロボットの数が明らかな場合には、その台数のロボットだけが集合するようにしてもよい。このような制御は、例えば、管理サーバ12が各ロボットの他のタスクの実行負荷を考慮して、この台数のロボットにのみ集合タスクを指示することで実行可能である。
続いて、複数の自走式ロボット20が、集合サービスモードにおいて連携してサービス提供を行う態様について説明する。集合エリアに到着した自走式ロボット20は、集合移動モードから集合サービスモードに自動的に切り替わり、サービスの提供を開始する。ただし、他機の移動をスムーズに行うため、隣にくるロボットの到着を待ってサービスの提供を開始するなど、開始タイミングを調整するようにしてもよい。また、タスクで設定された実行日時になった時点でサービスを開始するようにしてもよい。複数台のロボットが参集する場合において、各ロボットがサービス開始タイミングを勝手に判断しないように、代表ロボット(例えば、最初に到着したロボット、あるいは、管理サーバ12によって指示されたロボットなどが代表ロボットとなる)が、サービス提供開始のタイミングを指示するようにしてもよい。また、代表ロボットは、サービス開始のタイミング、サービス終了のタイミングなどに、全ロボットを代表して、ユーザに向けて、サービス開始、サービス終了などを音声や音楽によって伝えるようにしてもよい。
集合サービスモードにおけるサービスの提供は、様々な形で行うことができる。例えば、ライン上に並んだ自走式ロボット20a、20b、20c、・・・に対して、ユーザが、一端から他端に向けて一方向に移動して、順次物品を受け取るような流れを作る態様が挙げられる。この場合、自走式ロボット20は、UIあるいは音声を通じて、その旨の指示を行って、このような人の流れを作り出す。この態様でサービスを行うにあたり、決済のためにユーザ認証を必要とする場合には、最初または最後の自走式ロボット20のみが認証を行うなどの連携を図ってもよい。また、自機は提供できないが、集合している他機は提供できる飲食物などのサービスがある場合において、ユーザから自機に当該サービスの申し込みがあった場合には、サービス提供可能なマシンをUIあるいは音声を通じてユーザに教えることができる。この場合において、最初に申し込みを受けた自走式ロボットがユーザ認証していた場合、あるいはユーザの顔などを識別していた場合には、そのユーザから申し込みを受けた旨の情報を他機に伝達しておくことで、ユーザが他機に移動した際に、ただちにサービス提供をすることが可能となる。
タスクで指示された時刻に、集合エリアに到着していない自走式ロボット20がいるケースも考えられる。この場合、管理サーバ12では、未到着のロボットに対して、優先度を高めた集合タスクを改めて送信することで、他のタスクとの調整を図るようにしてもよい。タスクを再送信する場合には、前に送ったタスクIDの情報も付与する。これにより、タスクを受信した自走式ロボット20では、タスクの再送信であることを認識した上で、優先度を高めた動作を行うことになる。
図18は、集合サービスモードの解散の過程を示すフローチャートである。集合サービスモードが開始された場合(S50)には、自走式ロボット20は、飲食物を提供するサービスを行う(S52)。そして、定期的にサービスの終了の条件をチェックする。具体的には、予定時間が経過したかの確認(S54)、給仕する飲食物が無くなったか(S56)、人がいなくなったか(S58)を確認する。いずれかに該当する場合には、その時点で、集合サービスモードを終了する(S60)。そして、飲食物が無くなった場合には消耗品補充モードに移行し、それ以外の場合には、通常サービスモードに戻る(S62)。
この処理の流れのうち、S56の給仕する飲食物が無くなったか否かの判断結果は、各ロボットによって異なってくる。そこで、飲食物が無くなった自走式ロボット20のみがスムーズに集合エリアから離脱できる環境にあれば、他機よりも先に消耗品補給モードに入って、その場を離脱する制御が行われる。しかし、集合エリアからの離脱が困難である場合には、他機が集合場所から離脱するタイミングにあわせて、集合場所から移動する。
図18に示したフローでは、集合サービスモードの解除は、各自走式ロボット20が判断するようにした。しかし、集合サービスモードの解除は、管理サーバ12が判断するようにしてもよいし、代表ロボットが判断するようにしてもよい。いずれの場合であっても、管理サーバ12からは各自走式ロボット20の動作モードを把握することが可能であり、管理者は管理サーバ12を通じて、サービス提供の状況やその切り換えを確認し、制御することができる。
ここで、図19を参照して、通常タスクが処理できない場合に、集合タスクに切り換える例を説明する。図19に示すように、自走式ロボット20では、定期的に処理を開始し(S70)、タスクキューに通常タスクがあるか否かをチェックする(S72)。通常タスクが無い場合には処理を終了し、通常タスクがある場合には一定時間に〇件以上の通常タスクがあるか否かをチェックする(S74)。ここで〇件は、予め決められた数値を示しおており、例えば、10分間に5件以上の通常タスクがあるか否かという条件が判断される。条件に該当しない場合には、処理を終了する。条件に該当する場合には、集合エリアと実行日時を設定した上で、この通常タスクを集合タスクに変更する(S76)。そして、管理サーバ12に変更を通知する(S78)。管理サーバ12では、タスクのリストを変更して管理するとともに、対象となるユーザにメール等による通知を行う(S80)。
集合サービスモードでは、ユーザ毎に移動を行う必要が無いため、移動をする場合に比べて単位時間あたりにサービスを提供できるユーザ数が多くなる。なお、集合タスクへ変更する条件は、図19のS76の例に代えて、他の条件を採用するようにしてもよい。例えば、通常タスクを実行する場合に予定される移動時間及びサービス提供時間を積算し、それが許容時間内か否かを判断するようにしてもよい。設定する集合エリアは、通常タスクで予定されたいずれかの場所としてもよいし、通常タスクで予定された各場所から比較的近い場所を設定してもよい。なお、ここでは、通常タスクから集合タスクへの変更は、自走式ロボット20が決定することを念頭に説明したが、管理サーバ12が決定するようにしてもよい。また、一台の自走式ロボット20の通常タスクだけでなく、複数の自走式ロボット20の通常タスクについて実施可能性を判断し、まとめて集合タスクに変更するようにしてもよい。全ての通常タスクを集合タスクに変更するのではなく、優先度の高い一部の通常タスクは通常タスクとして処理し、残る通常タスクをまとめて集合タスクに変更するような処理を行ってもよい。
続いて、図20を参照して、集合エリアに参加者を集めるための工夫の例を説明する。図20は、集合タスクが設定後の処理を示すフローチャートである。ここでは、予め参加者が固定あるいは限定された集合タスク(例えば、会議室を利用した会議の場合)ではなく、任意参加の集合タスク(例えば休憩時間における飲食物の提供など)を想定している。このような集合タスクが設定された場合(S90)、集合エリアと日時の情報を伝えるとともに集合するユーザを募る旨を記載したメールが管理サーバ12からユーザに対して送信される(S92)。そして、あるユーザから集合する旨の回答が得られた場合(S94)、そのユーザが参加する予定であることを、他のユーザに通知する(S96)ことが考えられる。他のユーザがそのユーザと会話等ができるのであれば集合しようと考えることで、集合するユーザ数が増えることが期待できる。
以上においては、自走式ロボット20は飲食物を提供するサービスを行うものとした。しかし、自走式ロボットが提供するサービスは、文房具、書類など飲食物以外の物品を提供するものであってもよい。また、物品の提供を伴わない狭義のサービスを提供するものであってもよい。狭義のサービスの例としては、コピー、印刷、翻訳、伝言、文書作成、話し相手などを挙げることができる。もちろん、自走式ロボットは、物品の提供と狭義のサービス提供の両方を行うものであってもよい。こうした物品の提供、狭義のサービス提供は、無償で行われてもよいし、有償でおこなわれてもよい。また、複数の自走式ロボット20は、同じサービスを提供するものであってもよいが、一部または全部が異なるサービスを提供するものであってもよい。
自走式ロボット20の移動手段は、自律的に移動可能なものであればよく、車輪を用いたものに限られない。例えば、2足歩行、4足歩行などの足で移動するものであってもよいし、プロペラで空中を移動するもの、あるいは、レールなどのガイド機構に沿って移動するものであってもよい。自走式ロボット20では、こうしたハードウエアを制御し、目的地に向かって移動制御することで、自律的な移動が可能となる。
自走式ロボット20は、オフィスに限られず、様々なエリアで利用することができる。例えば、店舗における来店者対応、イベント会場における来場者対応などの例が挙げられる。
自走式ロボット20において、管理サーバ12との役割分担は、様々に調整することができる。例えば、ユーザとの連絡は、管理サーバ12の機能の一部または全部を、自走式ロボット20に組み込んでもよい。また、自走式ロボット20におけるタスク管理、動作モード選択を管理サーバ12からの指示に基づいて行うなど、自走式ロボット20における機能の一部を管理サーバ12に移行させるようにしてもよい。管理サーバ12と自走式ロボット20とが通信可能であれば、情報処理をどこで行うことにしても、全体としてサービス提供システムが構築される。
10 ネットワーク、12 管理サーバ、14 ユーザ端末、20,20a,20b、20c,20d,20e 自走式ロボット、30 フロア、32 エントランス、34、38、42、46 50 テーブル、36、40、44、48 イス、52 飲食物補充場所、54、56 集合エリア、60 商品提供機構、62 商品管理部、64 商品格納部、66 課金処理部、68 取出口、70 センサ、72 方向センサ、74 周辺ロボセンサ、76 エリア探知センサ、78 障害物センサ、80 カメラ、90 ユーザ認証部、92 識別処理部、94 ユーザDB、100 ユーザ対話部、102 マイク、104 聞取処理部、106 スピーカ、108 発声処理部、112 UI処理部、120 依頼処理部、122 タスク管理部、124 処理可能性判断部、126 優先度判定部、128 ユーザ連絡部、130 通信処理部、132 サーバ通信部、140 モード管理部、142 モード選択部、144 モードDB、146 モード制御部、150 移動処理部、152 経路探索部、154 地図DB、156 整列処理部、160 駆動機構、162 駆動制御部、164 モータ、170 ロボ管理部、174 タスク管理部、180 指示処理部、182 依頼受付部、184 タスク生成部、190 通信処理部、192 メール通信部、194 アプリ通信部、196 ロボ通信部、210 メール通信部、212 webブラウザ、214 スケジューラ、202 ユーザDB、204 地図DB、206 履歴DB。

Claims (15)

  1. 移動手段と、
    サービス提供手段と、
    依頼された複数のユーザにサービス提供を行うにあたり、動作モードに基づいて前記移動手段及びサービス提供手段を制御する手段であって、前記動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する動作が実行されるように制御を行い、前記動作モードとして集合モードが選択された場合には、集合場所に移動して当該集合場所で複数のユーザにサービスを提供する動作が実行されるように制御を行う制御手段と、
    を備える、ことを特徴とする自走式サービス提供装置。
  2. 請求項1に記載の自走式サービス提供装置において、
    前記制御手段は、前記集合モードにおいて、少なくとも1台の他の自走式サービス提供装置とともに前記集合場所に移動して、当該装置と連携してサービスを提供する連携動作が実行されるように制御を行う、ことを特徴とする自走式サービス提供装置。
  3. 請求項1に記載の自走式サービス提供装置において、
    個別モードによる複数のサービス提供依頼に対応できないと判断した場合に、このうちの少なくとも2つのサービス提供依頼を集合モードによるサービス提供の対象に変更して、集合場所及びサービス提供時刻を設定する設定手段を備え、
    前記制御手段は、設定された集合場所及びサービス提供時刻に、集合モードによって複数のユーザにサービスを提供する動作が実行されるように制御を行う、ことを特徴とする自走式サービス提供装置。
  4. 請求項1に記載の自走式サービス提供装置において、
    さらに、画像データに基づいて印刷を行うプリンタ、及び、対象媒体をスキャンして画像データを生成するスキャナの一方または両方を備え、
    前記サービス提供手段は、依頼されたユーザに対して、前記プリンタまたは前記スキャナの一方または両方を利用して画像処理サービスを行う画像処理サービス提供手段である、ことを特徴とする自走式サービス提供装置。
  5. 動作モードに従って動作する複数の自走式サービス提供装置を含み、
    前記動作モードとして集合モードが選択された場合に、集合対象となった複数の前記自走式サービス提供装置が集合場所に移動して、連携してサービスを提供する、ことを特徴とするサービス提供システム。
  6. 請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記自走式サービス提供装置は、前記動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する、ことを特徴とするサービス提供システム。
  7. 請求項6に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記集合モードにおいて集合対象となる自走式サービス提供装置は、各自走式サービス提供装置が個別モードで予定しているサービス提供への支障が無い又は少ないとの条件に基づいて決定される、ことを特徴とするサービス提供システム。
  8. 請求項6に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記集合モードにおいて集合対象とならなかった少なくとも1台の自走式サービス提供装置は、集合対象となった少なくとも1台の自走式サービス提供装置が個別モードで提供する予定であったサービスを代わりに提供する、ことを特徴とするサービス提供システム。
  9. 請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、
    集合した複数の自走式サービス提供装置のうちの少なくとも一つは、サービス提供に必要な物品の不足についての条件、集合しているユーザの人数の減少または不在についての条件、集合場所の広さの不足についての条件の少なくとも一つに適合する場合に、予定されていた集合モードでのサービス提供が完了する前に集合場所から離脱する、ことを特徴とするサービス提供システム。
  10. 請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記集合モードにおける複数の自走式サービス提供装置の連携には、集合場所での並び方についての連携、集合場所でのユーザ認証についての連携、集合場所における発声についての連携の少なくとも一つが含まれる、ことを特徴とするサービス提供システム。
  11. 請求項5に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記集合モードの選択が予定されている場合に、少なくとも一人の特定のユーザが集合する予定であるか否かを含む集合予定情報を、他の少なくとも一人のユーザに通知する通知手段を備える、ことを特徴とするサービス提供システム。
  12. 動作モードとして個別モードが選択された場合には、各ユーザのいる場所に個別に移動してサービスを提供する動作を実行し、動作モードとして集合モードが選択された場合には、集合場所に移動して当該集合場所で複数のユーザにサービスを提供する動作を実行する自走式サービス提供装置と、
    場所及び時刻が指定された個別モードによるサービス提供依頼をユーザから受け付ける受付手段と、
    個別モードによる複数のサービス提供依頼に対応できないと判断した場合に、少なくとも2つのサービス提供依頼を集合モードによるサービス提供の対象に変更して、集合場所及びサービス提供時刻を設定する設定手段と、
    を備え、
    前記自走式サービス提供装置は、設定された集合場所及びサービス提供時刻に、集合モードによって複数のユーザにサービスを提供する、ことを特徴とするサービス提供システム。
  13. 請求項12に記載のサービス提供システムにおいて、
    設定された集合場所及びサービス提供時刻を含む情報をユーザに通知する通知手段を備える、ことを特徴とするサービス提供システム。
  14. 請求項13に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記通知手段は、さらに、集合モードでのサービス提供の対象となった少なくとも一人のユーザに対して、集合モードでのサービス提供の対象となった少なくとも一人の他のユーザを特定する情報を通知する、ことを特徴とするサービス提供システム。
  15. 請求項12に記載のサービス提供システムにおいて、
    前記集合場所は、集合モードの対象となった依頼のうちの少なくとも1件の依頼と同じ場所、または、予め設定されている候補場所から選択される、ことを特徴とするサービス提供システム。
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