以下、添付図面を参照して本明細書に開示される実施形態について詳細に説明するが、図面番号に関係なく同一又は類似の構成要素には同一又は類似の符号を付し、その説明は省略する。以下の説明で用いる構成要素の接尾辞である「モジュール」及び「部(ユニット)」は、明細書の作成を容易にするために付与又は混用されるものであり、それ自体が有意性や有用性を有するものではない。また、本明細書に開示される実施形態について説明するにあたって、関連する公知技術についての具体的な説明が本明細書に開示される実施形態の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。なお、添付図面は本明細書に開示される実施形態を容易に理解できるようにするためのものにすぎず、添付図面により本明細書に開示される技術的思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物又は代替物が本発明に含まれるものと理解されるべきである。
第1、第2などのように序数を含む用語は様々な構成要素を説明するために用いられるが、上記構成要素は上記用語により限定されるものではない。上記用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ用いられる。
ある構成要素が他の構成要素に「連結」又は「接続」されていると言及された場合は、他の構成要素に直接連結又は接続されていてもよく、中間にさらに他の構成要素が存在してもよいものと解すべきである。それに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」又は「直接接続」されていると言及された場合は、中間にさらに他の構成要素が存在しないものと解すべきである。
単数の表現には、特に断らない限り複数の表現が含まれる。
本明細書において、「含む」や「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はそれらの組み合わせの存在や付加可能性を予め排除するものではないと理解すべきである。
本発明は、配送員からの物品を体系的かつ効率的に集荷することのできる、ロボットを用いた配送方法及びシステムを提供するものである。
また、本発明は、ロボットを用いた自動化配送システムにより、集荷された物品をユーザに直接配送することのできる、ロボットを用いた配送方法及びシステムを提供するものである。
本発明は、ロボットを用いた配送方法及びシステムに関するものであり、より具体的には、効率的に物品配送を処理する方法を提案する。以下、添付図面を参照して、ロボットが走行する空間及びそれに関連するロボット制御システムについて説明する。図1、図2及び図3は、本発明によるロボットを用いた物品配送方法及びシステムを説明するための概念図である。また、図4は、本発明によるロボットを用いた物品配送方法及びシステムにおけるロボットを識別する方法を説明するための概念図である。さらに、図5は、本発明によるロボットを用いた物品配送方法及びシステムにおけるロボットの位置を推定する方法を説明するための概念図である。
技術が発展するにつれて、ロボットの活用度はますます高まっている。従来のロボットは、特殊な産業分野(例えば、産業自動化関連分野)で活用されていたが、次第に人間や設備のために有用な作業を行うサービスロボットに変貌している。
このように様々なサービスを提供するロボットは、与えられたタスクを実行するために、図1に示すような空間10を走行するようにしてもよい。ロボットRが走行する空間の種類に制限はなく、ロボットは、必要に応じて、室内空間及び室外空間の少なくとも一方を走行するようにしてもよい。例えば、室内空間には、デパート、空港、ホテル、学校、ビル、地下鉄駅、汽車(列車)駅、書店など、様々な空間が含まれる。ロボットRは、このように様々な空間に配置され、人間に有用なサービスを提供する。なお、本発明によるロボットRは、様々に命名され、例えば、無人移動マシン、自律移動マシンなどと呼ばれる。
図1に示すように、ロボットが位置する空間10にはカメラ20が配置されてもよい。空間10に配置されたカメラ20の数は制限されない。同図に示すように、空間10には、複数のカメラ20a、20b、20cが配置されてもよい。空間10に配置されたカメラ20としては、様々な種類を用いることができる。空間10に配置されたカメラ20は、CCTV(closed-circuit television)であってもよい。
一方、空間10を走行するロボットRには、ユーザにサービスを提供するためのサービスロボットが含まれる。ロボットRがユーザに提供するサービスは非常に多様である。例えば、ロボットRは、ユーザに物品(例えば、郵便物、宅配物など)を配送するサービスや、飲み物を運ぶサービスなどのサービスを提供することができる。このようなサービスを提供するロボットRは、空間10上でサービスの提供対象となるユーザ(以下、「ターゲットユーザ」という)に直接会い(又は対面し)、ターゲットユーザにサービスを提供するようにしてもよい。
一方、ロボットRがサービスを提供する動作は、ロボットRがタスクを実行する動作として理解できる。すなわち、ロボットRは、割り当てられたタスクを実行することにより、ターゲットユーザにサービスを提供する。以下、説明の便宜上、「ロボットRがサービスを提供する」を「ロボットRがタスクを実行する」ともいう。
本発明は、ロボットRから提供されるサービス、とりわけ、ロボットを用いた物品配送サービスを提供する方法及びシステムを提案する。オフィスビル、病院、学校、マンションなどのように多くの人が一緒に生活する空間では、1日に数十、数百、さらには数千の非常に多い量の物品が集荷される。
ここで、「集荷」とは、物品配送のために物品が集まることを意味する。前述した様々な場所(オフィスビル、病院、学校、マンションなど)に対応する特定の空間では、特定の空間で生活する個人に配送する物品を一次的に集荷する作業を行い、その後特定の空間を走行するロボットRを用いて個人に物品を配送する方式で物品配送体系が運用される。
よって、本発明によるロボットRを用いた配送方法及びシステムは、i)配送員から物品を集荷するプロセス、ii)集荷された物品を受け取る特定のユーザを特定するプロセス、及びiii)ロボットRを用いて特定のユーザに物品を配送するプロセスを有機的に処理する方法を提案する。
本発明において、「物品」とは、配送員により配送される配送の対象となる「オブジェクト(又は荷物、物体)」をいい、郵便物、宅配物など、その具体的な種類に制限はない。以下、集荷される「物品」を「オブジェクト」という用語で統一する。
図2に示すように、本発明によるロボットRを用いた配送方法及びシステムは、空間10内の特定の場所(例えば、配送作業場所)でオブジェクト503を集荷するようになっている。ここで、オブジェクト503は、前述したように、配送員により配送される物品であり、配送員は、オブジェクト503を特定の場所に配送する。
本発明による配送システムにより運用される特定の場所には、ロボットRが走行するロボット走行領域520が含まれてもよい。このようなロボット走行領域520は、ロボット専用空間にしてもよい。ロボットRは、配送業務の効率のために、ロボット走行領域520上で走行するようにしてもよい。この場合、ロボットRは、ロボット走行領域520内で走行するようにプログラミングされる。
ロボット走行領域520は、異なる走行方向の領域である第1領域521及び第2領域522を含むようにしてもよい。ロボットRは、走行方向によって、第1領域521及び第2領域522のいずれかの領域でのみ走行するようにしてもよい。
また、本発明による配送システムにより運用される特定の場所には、複数のロボット運用領域504、505、506が含まれてもよい。複数のロボット運用領域504、505、506は、異なる目的でロボットRを運用する領域である。複数のロボット運用領域504、505、506のうち、第1ロボット運用領域504は、オブジェクトを配送するためにタスクを受信する少なくとも1つのロボットRが待機する領域にしてもよい。
また、複数のロボット運用領域504、505、506のうち、第2ロボット運用領域505は、電源充電領域であり、電源の充電が必要なロボットRが位置する領域にしてもよい。第2ロボット運用領域505にロボットRが位置すると、当該ロボットRは、有線及び無線の少なくとも一方の方式で電源の充電を行うようにしてもよい。
さらに、複数のロボット運用領域504、505、506のうち、第3ロボット運用領域506は、タスクの実行を完了していないロボットRが待機する領域にしてもよい。ここで、タスクの実行を完了していないとは、ロボットRがターゲットユーザへのオブジェクトの配送のために走行を開始したが、ターゲットユーザの状況又は他の状況により、ターゲットユーザへのオブジェクトの配送を完了していないことを意味する。すなわち、第3ロボット運用領域506は、ロボットRに保管されたオブジェクの搬送のためにロボットRが待機する領域にしてもよい。
本発明による配送システムにおいては、その目的に応じて、運用の対象となるロボットを、複数のロボット運用領域504、505、506のいずれかの領域に位置させる。
さらに、本発明による配送システムにより運用される特定の場所には、集荷されるオブジェクト503を受け付ける受付領域502が含まれてもよい。
同図に示すように、受付領域502は、ディスプレイ部130及びスキャン部150の少なくとも一方を含んでもよい。スキャン部150は、オブジェクト503に備えられたオブジェクトの送り状情報を取得するように構成されてもよい。
本明細書においては、説明の便宜上、「送り状情報」という用語で統一して用いるが、「送り状情報」という用語は他の用語で代替することができる。
例えば、「送り状情報」は、「オブジェクトに関する情報」ともいえる。
送り状情報は、オブジェクト配送の対象となるターゲットユーザ(受取人)に関する情報を含む情報であり、ターゲットユーザ(受取人)に関する情報に加えて、郵便物情報、送り状番号、配送社情報、差出人情報及びオブジェクト説明情報(例えば、オブジェクトの種類(運動靴、服など))の少なくとも1つをさらに含んでもよい。
本発明においては、オブジェクト503が集荷されると、受付領域502で、集荷されたオブジェクトを受け付ける作業が行われるようにしてもよい。オブジェクトを受け付ける作業は、スキャン部150を用いて、オブジェクトに備えられた送り状情報を取得し、オブジェクトのターゲットユーザを特定する作業を含んでもよい。
さらに、本発明による配送システムにより運用される特定の場所には、受付領域502で受付を完了したオブジェクト503を保管する保管場所(又は保管領域)510が含まれてもよい。同図に示すように、保管場所510は、複数の保管部510bを含んでもよい。受け付けられたオブジェクトは、ロボットRによりターゲットユーザに配送されるまで、保管部510bに保管されるようにしてもよい。一方、受付領域502では、受け付けられたオブジェクトが特定の保管部510aに保管されるようにしてもよい。本発明においては、保管部毎に異なる識別情報511が与えられるようにしてもよい。本発明による配送システムにおいては、受付領域502でオブジェクトを受け付ける際に、i)オブジェクトの送り状情報、ii)オブジェクトの受取人に対応するターゲットユーザのターゲット情報、及びiii)オブジェクトが保管される保管部の識別情報511が互いにマッチングされて保存されるようにしてもよい。よって、本発明による配送システムは、そのマッチング情報を用いて、オブジェクトが特定の場所に集荷されてからターゲットユーザに配送されるまでの体系的なプロセスを提供することができる。
図3に示すように、本発明による配送システム100は、通信部110、保存部120、ディスプレイ部130、入力部140、スキャン部150及び制御部160の少なくとも1つを含む。
通信部110は、空間10に配置された様々なデバイスと有線又は無線で通信するように構成される。通信部110は、同図に示すように、ロボットR、外部サーバ200及び画像管制システム2000の少なくとも1つとの通信を行うことができる。
例えば、通信部110は、ロボットRからデータ(例えば、ロボットRで撮影される画像、検知データなど)を受信したり、ロボットRに制御命令を送信することができる。
また、通信部110は、空間10に配置されたカメラ20との直接的な通信を行うことができる。さらに、通信部110は、カメラ20を制御する画像管制システム2000との通信を行うことができる。画像管制システム2000と通信部110との間で通信が行われる場合、配送システム100は、通信部110により、画像管制システム2000からカメラ20で撮影される(又は受信される)画像を受信することができる。
さらに、通信部110は、少なくとも1つの外部サーバ200(又は外部ストレージ)との通信を行うことができる。ここで、外部サーバ200は、同図に示すように、クラウドサーバ210及びデータベース(DB)220の少なくとも一方を含むように構成されてもよい。一方、外部サーバ200は、制御部160の少なくとも一部の役割を果たすように構成されてもよい。すなわち、データ処理やデータ演算などの実行は、外部サーバ200で行われるようにしてもよく、本発明においては、その方式に特に制限を設けていない。
さらに、通信部110は、ユーザ(又はターゲットユーザ)が所持する電子機器との通信を行うことができる。ここで、電子機器の種類に制限はなく、スマートフォン、タブレットPCなどであってもよい。
一方、通信部110は、通信するデバイスの通信規格に準拠して、様々な通信方式をサポートすることができる。
例えば、通信部110は、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(Wireless Fidelity)、Wi-Fi Direct(Wireless Fidelity Direct)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、WiBro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High-Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High-Speed Uplink Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)、5G(5th Generation Mobile Telecommunication)、ブルートゥース(BluetoothTM)、RFID(Radio Frequency Identification)、IrDA(Infrared Data Association)、UWB(Ultra Wide Band)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)及びワイヤレスUSB(Wireless Universal Serial Bus)技術の少なくとも1つを用いて、空間20の内外に位置するデバイス(クラウドサーバを含む)と通信を行うようにしてもよい。
次に、保存部120は、本発明に係る様々な情報を保存するようにしてもよい。本発明において、保存部120は、配送システム100自体に備えられてもよい。それとは異なり、保存部120の少なくとも一部は、クラウドサーバ210及びデータベース220の少なくとも一方であってもよい。すなわち、保存部120は、本発明によるロボットの制御のために必要な情報が保存される空間であれば十分であり、物理的な空間の制約はないものと解される。よって、以下では、保存部120、クラウドサーバ210及びデータベース220を区分せず、全てを保存部120とする。ここで、クラウドサーバ210とは「クラウドストレージ」を意味する。
まず、保存部120には、ロボットRに関する情報が保存されるようにしてもよい。
ロボットRに関する情報は、非常に様々であり、例えば、i)空間10に配置されたロボットRを識別するための識別情報(例えば、シリアル番号、TAG情報、QRコード情報など)、ii)ロボットRに与えられたタスクに関するタスク情報(例えば、タスクの種類、タスクの実行動作、タスクの実行対象となるターゲットユーザ、タスク実行場所、タスク実行予定時間など)、iii)ロボットRに設定された走行経路に関する走行経路情報、iv)ロボットRの位置情報、v)ロボットRの状態情報(例えば、電源状態、故障の有無、バッテリ状態など)、vi)ロボットRに備えられたカメラから受信した画像に関する画像情報、vii)ロボットRの動作に関する動作情報などが挙げられる。
次に、保存部120には、カメラ20に関する情報が保存されるようにしてもよい。
カメラ20に関する情報は、非常に様々であり、例えば、i)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の識別情報(例えば、シリアル番号、TAG情報、QRコード情報など)、ii)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の配置位置情報(例えば、空間内でそれぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・が配置された位置に関する情報)、iii)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の画角情報(例えば、空間内でそれぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・が撮影しているビューに関する情報)、iv)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の画角に対応する領域(又は空間(又は特定の空間))に関する位置情報、v)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の状態情報(例えば、電源状態、故障の有無、バッテリ状態など)、vi)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・から受信した画像に関する画像情報などが挙げられる。
一方、前記列挙されたカメラ20に関する情報は、それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・を基準に互いにマッチングされて存在するようにしてもよい。
例えば、保存部120には、特定のカメラ20aの識別情報、位置情報、画角情報、状態情報及び画像情報の少なくとも1つがマッチングされてマッチング情報として存在するようにしてもよい。このようなマッチング情報は、今後、特定のカメラが配置された空間(又は場所、領域)を特定したり、当該空間に位置するユーザ(例えば、ターゲットユーザ)の位置を確認するのに有用に用いることができる。
さらに、保存部120には、ユーザに関する情報が保存されるようにしてもよい。ユーザに関する情報は、「ユーザDB(user database)」ともいえる。
ユーザに関する情報は、「ユーザの識別情報」ともいえる。
ユーザに関する情報は、ユーザの名前、生年月日、住所、電話番号、社番、ID、顔イメージ、生体情報(指紋情報、虹彩情報など)、空間10内でのユーザの生活場所(例えば、勤務場所(又は勤務区域)、住居場所など)、ユーザが所持する電子機器の識別情報、ユーザの日程(スケジュール)に関する情報のうち少なくとも1つを含む。
さらに、保存部120には、受け付けられたオブジェクトの送り状情報(又はオブジェクトに関する情報)が保存されるようにしてもよい。前述したように、送り状情報は、オブジェクト配送の対象となるターゲットユーザ(受取人)に関する情報を含んでもよい。また、送り状情報は、ターゲットユーザ(受取人)に関する情報に加えて、郵便物情報、送り状番号、配送社情報、差出人情報及びオブジェクト説明情報(例えば、オブジェクトの種類(運動靴、服など))の少なくとも1つをさらに含んでもよい。
保存部120のユーザDBには、i)オブジェクトの送り状情報、ii)オブジェクトの受取人に対応するターゲットユーザのターゲット情報、及びiii)オブジェクトが保管される保管部の識別情報511が互いにマッチングされて存在するようにしてもよい。
すなわち、ターゲットユーザへのオブジェクトが受け付けられると、ユーザDBに保存され、受け付けられたオブジェクトの送り状情報が、ターゲットユーザのターゲット情報に含まれるように、ユーザDBがアップデートされるようにしてもよい。
さらに、保存部120には、保管部情報が保存されるようにしてもよい。
保管部情報は、各保管部に与えられた識別情報511(例えば、図2参照)、及び各保管部に保管されたオブジェクトに関する情報(例えば、送り状情報の少なくとも一部)の少なくとも一方を含んでもよい。
すなわち、保管部情報によれば、複数の保管部のうちどの保管部にどのオブジェクトが保管されているかを特定することができる。
一方、このような保管部情報は、前述したように、ユーザDBに含まれてもよい。すなわち、ユーザDBに保存されたターゲットユーザのターゲット情報には、ターゲットユーザに配送されるオブジェクトの送り状情報、及び当該オブジェクトが保管された保管部の識別情報(又は保管部情報)がさらに含まれてもよい。
一方、保存部120には、オブジェクトの配送を行うロボットRの識別情報がさらに保存されるようにしてもよい。
この場合、保存部120には、i)オブジェクトに関する情報(例えば、送り状情報)、ii)当該オブジェクトの配送タスクが割り当てられた特定のロボットの識別情報、iii)ターゲットユーザのターゲット情報、及びiv)当該オブジェクトが保管された保管部の識別情報の少なくとも1つが互いにマッチングされて保存されるようにしてもよい。このようなマッチング情報は、ユーザDBに含まれてもよい。また、このようなマッチング情報は、ユーザDBのターゲット情報を基準に存在するようにしてもよい。すなわち、ターゲットユーザのターゲット情報には、i)オブジェクトに関する情報(例えば、送り状情報)、ii)当該オブジェクトの配送タスクが割り当てられた特定のロボットの識別情報、及びiii)当該オブジェクトが保管された保管部の識別情報がさらに含まれてもよい。
さらに、保存部120には、オブジェクトのシリアル番号が保存されるようにしてもよい。オブジェクトのシリアル番号は、本発明による配送システム100により生成されるようにしてもよい。オブジェクトのシリアル番号は、前述したユーザDBに追加的に保存されてもよい。一方、シリアル番号は、識別情報又は一連情報ともいい、数字、文字及び図形の少なくとも1つで表される情報を含んでもよい。
次に、保存部120には、空間10の地図(又は地図情報)が保存されるようにしてもよい。ここで、地図は、2次元地図及び3次元地図の少なくとも一方であってもよい。空間10の地図とは、ロボットR又はユーザの現在位置を把握したり、ロボットRの走行経路を設定したり、ロボットRが走行するのに活用できる地図を意味する。
特に、本発明による配送システム100においては、ロボットRから受信する画像に基づいて、ロボットRの位置を把握することができる。そのために、保存部120に保存された空間10の地図は、画像に基づいて位置を推定できるようにするデータで構成されてもよい。
ここで、空間10の地図は、事前に、空間10を移動する少なくとも1つのロボットにより、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)に基づいて作成された地図であってもよい。
一方、保存部120には、前記列挙された情報の種類以外にも様々な情報を保存することができる。
次に、ディスプレイ部130は、ロボットRを遠隔管理するユーザ又は管理者のデバイスに備えられたものであり、図3に示すように、管制室100aに備えられてもよい。また、ディスプレイ部130は、モバイルデバイスに備えられたディスプレイであってもよい。このように、本発明においては、ディスプレイ部の種類に制限を設けていない。
さらに、ディスプレイ部130は、図2に示すように、集荷されたオブジェクト503を受け付ける受付領域502に配置されてもよい。受付領域502には、少なくとも1つのディスプレイ部130が配置されてもよい。
次に、入力部140は、ユーザ(又は管理者)からの情報の入力のためのものであり、入力部140は、ユーザ(又は管理者)と配送システム100との間の媒体であるといえる。より具体的には、入力部140とは、ユーザからロボットRを遠隔制御するための制御命令を受信する入力手段を意味する。ここで、ユーザは、サービスの提供対象となるターゲットユーザとは異なるユーザであり得る。
入力部140の種類に特に制限はなく、入力部140は、機械式(mechanical) 入力手段(又はメカニカルキー)及びタッチ式入力手段の少なくとも一方を含む。機械式入力手段としては、例えば、マウス(mouse)、ジョイスティック(joystick)、物理的なボタン、ドームスイッチ(dome switch)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどが挙げられる。タッチ式入力手段は、例えば、ソフトウェア的な処理によりタッチスクリーンに表示される仮想キー(virtual key)、ソフトキー(soft key)又はビジュアルキー(visual key)からなるようにしてもよく、前記タッチスクリーン以外の部分に配置されるタッチキー(touch key)からなるようにしてもよい。一方、前記仮想キー及び前記ビジュアルキーは、タッチスクリーン上に様々な形状で表示され、例えば、グラフ(graphic)、テキスト(text)、アイコン(icon)、ビデオ(video)又はそれらの組み合わせからなるようにしてもよい。ここで、入力部140がタッチスクリーンを含む場合、ディスプレイ部130は、タッチスクリーンからなるようにしてもよい。この場合、ディスプレイ部130は、情報を出力する役割と情報の入力を受ける役割の両方を果たす。
次に、スキャン部150は、オブジェクト、保管部及びロボットの少なくとも1つをスキャンするものであり、スキャンされる情報の形式によってスキャン方式が異なる。
より具体的には、スキャン部150は、オブジェクトに貼り付けられた送り状(又はオブジェクトに記載された差出人、受取人などの情報)、ロボットに備えられた識別標識、及び保管部に備えられた識別標識の少なくとも1つをスキャンする。
スキャン部150は、1次元、2次元及び3次元の少なくとも1つである文字、マーク、パターンなどからなる情報をスキャンするように構成されてもよい。これらの情報は、QRコード又はバーコードを含んでもよい。
また、スキャン部150は、RFIDタグ又はNFCタグをスキャンするように構成されてもよい。
次に、制御部160は、本発明による配送システム100の全般的な動作を制御するように構成される。制御部160は、上記構成要素により入力又は出力される信号、データ、情報などを処理したり、ユーザに適切な情報又は機能を提供又は処理することができる。
制御部160は、ロボットRにタスクを割り当てることができる。制御部160は、ロボットRにタスクを割り当てるために、通信部110を用いて、ロボットRに、タスクに関する制御命令を送信するようにしてもよい。このような制御命令は、ロボットRにタスクを実行させる制御を含んでもよい。
制御部160は、ロボットRがタスクにマッチングされた特定の場所に移動するように、ロボットRの走行に関する制御を行うことができる。制御部160は、ロボットRに、タスクに対応する制御命令を送信することにより、ロボットRが前記タスクにマッチングされた特定の場所に移動するように制御することができる。
ここで、ロボットRに割り当てられるタスクに対応する制御命令は、タスクに関する情報を含んでもよい。前述したように、タスクに関する情報には、タスクの種類、タスクの実行動作、タスクの実行対象となるターゲットユーザ、タスク実行場所(又は、タスクにマッチングされた特定の場所)及びタスク実行予定時間の少なくとも1つに関する情報が含まれる。
本発明において、ロボットRに割り当てられるタスクは、ターゲットユーザにオブジェクトを配送する配送サービスである。
また、制御部160は、ターゲットユーザにオブジェクトを配送するために、i)配送員から物品を集荷するプロセス、ii)集荷された物品を受け取る特定のユーザを特定するプロセス、及びiii)ロボットRを用いて特定のユーザに物品を配送するプロセスを制御するように構成される。
一方、本発明において、ロボットRは、制御部160からタスクに対応する制御命令を受信すると、割り当てられたタスクを実行するために、タスクにマッチングされた場所に移動するようにしてもよい。ロボットRの制御部は、配送システム100から受信したタスクに関する情報に基づいて、タスク実行場所に移動するようにしてもよい。
一方、ロボットRは、図3に示すように、オブジェクトが収容される収容部Raを備えてもよい。収容部Raは、3次元空間を有するように形成されてもよい。ロボットRは、収容部Raに収容されたオブジェクトをターゲットユーザに配送するサービスを提供する。
そして、制御部160は、空間10に配置されたロボットRを制御するための様々な制御を行うことができる。そのために、制御部160は、空間10に配置されたロボットRを様々な方法で認識することにより、ロボットRの現在位置を把握したり、ロボットの動作を制御することができる。また、制御部160は、空間10に配置されたロボットRを様々な方法で認識することにより、ロボットに割り当てられたタスクを管理することができる。
一方、ロボットRの識別情報は、図4に示すように、ロボットRに備えられた識別標識(又は識別マーク)に含まれてもよい。ロボットRに備えられた識別標識は、前述したように、配送システム100のスキャン部150によりスキャンされるようにしてもよい。図4の(a)、(b)及び(c)に示すように、ロボットRの識別標識401、402、403は、ロボットの識別情報を含んでもよい。同図に示すように、識別標識401、402、403は、バーコード401、シリアル情報(又は一連情報)402、QRコード403、RFIDタグ(図示せず)、NFCタグ(図示せず)などで表される。バーコード401、シリアル情報(又は一連情報)402、QRコード403、RFIDタグ(図示せず)、NFCタグ(図示せず)などは、識別標識が備えられた(又は貼り付けられた)ロボットの識別情報を含むようにしてもよい。
ロボットの識別情報は、ロボットを区分するための情報であり、同じ種類のロボットであっても、異なる識別情報を有する。一方、識別標識を構成する情報は、前述したバーコード、シリアル情報、QRコード、RFIDタグ、NFCタグの他にも多様に構成することができる。
制御部160は、カメラ20から受信した画像、又はスキャン部150により前記識別標識が識別(又はスキャン)されることに基づいて、ロボットRの識別情報を抽出し、オブジェクトの配送を行うロボットを特定するようにしてもよい。
また、制御部160は、カメラ20から受信した画像、又はスキャン部150により前記識別標識が識別(又はスキャン)されることに基づいて、ロボットRの識別情報を抽出し、空間10での特定されたロボットRの位置を把握するようにしてもよい。
なお、本発明において、カメラ20により撮影されたロボットRを特定する方法は様々である。前述したように、制御部160は、画像からロボットRの識別情報を抽出することにより、ロボットRを特定することができる。その他に、制御部160は、画像が撮影された時間及び画像を撮影したカメラ20にマッチした位置情報の少なくとも1つを用いて、カメラ20により撮影されたロボットRの現在位置を特定するようにしてもよい。
一方、ロボットRの位置を推定する方法は、前述した空間10に配置されたカメラを用いる方法の他にも様々である。例えば、図5に示すように、配送システム100又はロボットRの制御部は、ロボットRに備えられたカメラ(図示せず)を用いて空間10の画像を受信し、受信した画像からロボットの位置を推定するビジュアルローカリゼーション(Visual Localization)を行うように構成される。ここで、ロボットRに備えられたカメラは、空間10の画像、すなわちロボットR周辺の画像を撮影(又は検知)するように構成される。
配送システム100又はロボットRの制御部は、図5の(a)に示すように、ロボットRに備えられたカメラにより画像を取得するように構成される。また、配送システム100又はロボットRの制御部は、取得された画像を用いて、ロボットRの現在位置を推定することができる。
さらに、配送システム100又はロボットRの制御部は、ロボットRで取得された画像と保存部120に保存された地図情報とを比較し、図5の(b)に示すように、ロボットRの現在位置に対応する位置情報(例えば、「3階A区域(3,1,1)」)を抽出することができる。
前述したように、本発明において、空間10の地図は、事前に、空間10を移動する少なくとも1つのロボットにより、SLAMに基づいて作成された地図であってもよい。特に、空間10の地図は、画像情報に基づいて生成された地図であってもよい。
すなわち、空間10の地図は、ビジョン(又はビジュアル)ベースのSLAM技術により生成された地図であってもよい。
よって、配送システム100又はロボットRの制御部は、図5の(b)に示すように、ロボットRで取得された画像の座標情報(例えば、「3階A区域(3,1,1)」)を特定することができる。このように特定された座標情報は、ロボットRの現在位置情報となる。
ここで、配送システム100又はロボットRの制御部は、ロボットRで取得された画像とビジョン(又はビジュアル)ベースのSLAM技術により生成された地図とを比較することにより、ロボットRの位置(又は現在位置)を推定することができる。この場合、配送システム100又はロボットRの制御部は、i)ロボットRで取得された画像と予め生成された地図を構成するイメージとのイメージ比較により、ロボットRで取得された画像に最も類似したイメージを特定し、ii)特定されたイメージにマッチした位置情報を取得する方式で、ロボットRの位置情報を特定することができる。
このように、配送システム100又はロボットRの制御部は、図5の(a)に示すように、ロボットRで画像が取得されると、取得された画像を用いて、ロボットRの位置(又は現在位置)を特定することができる。前述したように、配送システム100又はロボットRの制御部は、保存部120に予め保存された地図情報(例えば、「参照マップ」ともいえる)から、ロボットRで取得された画像に対応する位置情報(例えば、座標情報)を抽出することができる。
一方、図3に示す画像管制システム2000は、空間10内に配置された少なくとも1つのカメラ20を制御するように構成されてもよい。同図に示すように、空間10には、複数のカメラ20a、20b、20c、20d・・・が配置される。複数のカメラ20a、20b、20c、20d・・・は、空間10内でそれぞれ異なる位置に配置される。
このように、空間10の異なる位置に複数のカメラ20a、20b、20c、20d・・・が配置されるので、配送システム100においては、このような複数のカメラ20a、20b、20c、20d・・・を用いて、ロボットRの動作をモニタしたり、ターゲットユーザの位置を把握することができる。
画像管制システム2000は、配送システム100との相互通信により、ロボットRのタスクの実行に必要な情報を配送システム100に提供することができる。前述した保存部120の構成と同様に、画像管制システム2000の保存部には、カメラ20に関する様々な情報を保存することができる。カメラ20に関する情報は、非常に様々であり、例えば、i)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の識別情報(例えば、シリアル番号、TAG情報、QRコード情報など)、ii)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の配置位置情報(例えば、空間内でそれぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・が配置された位置に関する情報)、iii)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の画角情報(例えば、空間内でそれぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・が撮影しているビューに関する情報)、iv)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の画角に対応する領域(又は空間(又は特定の空間))に関する位置情報、v)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・の状態情報(例えば、電源状態、故障の有無、バッテリ状態など)、vi)それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・から受信した画像に関する画像情報などが挙げられる。
一方、前記列挙されたカメラ20に関する情報は、それぞれのカメラ20a、20b、20c、20d・・・を基準に互いにマッチングされて存在するようにしてもよい。
例えば、画像管制システム2000の保存部には、特定のカメラ20aの識別情報、位置情報、画角情報、状態情報及び画像情報の少なくとも1つがマッチングされてマッチング情報として存在するようにしてもよい。
一方、以下では、前述したカメラに関する情報がどちらの保存部(又はストレージ)に保存されるかを区分せず、説明の便宜上、保存部120の構成に保存された場合を例に説明する。すなわち、カメラに関する情報は、状況に応じて様々な保存部に保存できるので、本発明においては、これに特に制限を設けていない。
以上、画像管制システム2000及び配送システム100を別の構成として説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、画像管制システム2000及び配送システム100は、1つの統合されたシステムからなるようにしてもよい。この場合、画像管制システム2000は、「カメラ部」の構成として命名してもよい。
以下、上記構成を参照して、本発明によるロボットを用いた配送方法について、添付図面と共により具体的に説明する。図6は、本発明によるロボットを用いた物品配送方法を説明するためのフローチャートであり、図7、図8、図9a、図9b、図10a、図10b、図10c、図10d、図11、図12a及び図12bは、本発明によるロボットを用いた物品配送方法を説明するための概念図である。
本発明によるロボットを用いた配送方法においては、まず、スキャン部によりオブジェクトがスキャンされることに基づいて、オブジェクトの送り状情報を取得する過程が行われる(S610)。
図2を参照して説明したように、スキャン部150は、オブジェクトが集荷される受付領域502に備えられてもよい。スキャン部150は、オブジェクト503に備えられたオブジェクトの送り状情報を取得するように構成されてもよい。
本明細書においては、説明の便宜上、「送り状情報」という用語で統一して用いるが、「送り状情報」という用語は他の用語で代替することができる。
スキャン部150により取得されるオブジェクトの送り状情報は、「オブジェクトに関する情報」ともいえる。
送り状情報は、オブジェクト配送の対象となるターゲットユーザ(受取人)に関する情報を含む情報であり、ターゲットユーザ(受取人)に関する情報に加えて、郵便物情報、送り状番号、配送社情報、差出人情報及びオブジェクト説明情報(例えば、オブジェクトの種類(運動靴、服など))の少なくとも1つをさらに含んでもよい。
本発明においては、オブジェクト503が集荷されると、受付領域502で、集荷されたオブジェクトを受け付ける作業が行われるようにしてもよい。オブジェクトを受け付ける作業は、スキャン部150を用いて、オブジェクトに備えられた送り状情報を取得し、オブジェクトのターゲットユーザを特定する作業を含んでもよい。
一方、スキャン部150は、様々な形態で様々な場所に配置され、オブジェクトをスキャンするようにしてもよい。
一例として、図7の(a)に示すように、スキャン部150は、作業者(例えば、オブジェクトの受付を行う人、又はロボット(もしくは作業ロボット))により移動可能な形態であってもよい。例えば、図7の(a)に示すように、スキャン部150は、ハンディー型であってもよく、この場合、作業者は、スキャン部150を手にしてオブジェクト710に接近させればよい。こうすることにより、スキャン部150は、オブジェクト710に備えられた送り状711をスキャンし、送り状情報を取得する。
他の例として、図7の(b)に示すように、スキャン部150は、受付領域502の作業台720(例えば、机、テーブルなど)に備えられてもよい。ここで、スキャン部150は、作業台720に固定された形態で設けられてもよい。この場合、作業者は、オブジェクト710をスキャン部150に接近させる動作を取り、スキャン部150は、スキャン部150の周辺に位置したオブジェクト710をスキャンする。
一方、作業台720は、ガイド領域721を含んでもよい。ここで、ガイド領域721は、2次元又は3次元空間に関するガイド情報を含んでもよい。
ガイド領域721は、ロボットRに備えられた収容部Ra(図3参照)の大きさと等しいか又は小さく形成されてもよい。作業者は、ガイド領域721にオブジェクトを位置させ、ガイド領域721よりも小さいオブジェクトをロボットRにより配送するオブジェクトとして選別するようにしてもよい。
一方、図示していないが、スキャン部150は、ガイド領域721の少なくとも一領域に配置されてもよい。こうすることにより、本発明においては、作業者がロボットRの収容部Raに収容可能なオブジェクトを選別するためにガイド領域721にオブジェクトを位置させるだけで、スキャン部150により、オブジェクトに備えられた送り状情報をスキャンすることができる。
さらに他の例として、図7の(c)に示すように、スキャン部150は、保管部740の少なくとも一領域に配置されてもよい。この場合、作業者が保管部740にオブジェクトを保管するために保管部740にオブジェクトを移動させる1つの動作で、スキャン部150により、オブジェクトに備えられた送り状情報をスキャンすることができる。
一方、この場合、保存部120には、保管部740に備えられたスキャナ150の識別情報、及びオブジェクトが保管された保管部740の識別情報が存在し、これらの情報は、互いにマッチングされて存在するようにしてもよい。よって、制御部160は、保管部740に備えられたスキャナ150によりオブジェクトがスキャンされると、オブジェクトが保管された保管部740の識別情報及びオブジェクトの送り状情報をどちらも取得することができる。
すなわち、この場合、制御部160は、スキャナ150から送り状情報を受信すると、受信した送り状情報から、送り状情報をスキャンしたスキャナ150の識別情報を抽出することができる。また、制御部160は、保存部120から、スキャナ150の識別情報にマッチングされた保管部740の識別情報を抽出することができる。さらに、制御部160は、抽出した識別情報に対応する保管部740を前記オブジェクトが保管された保管部として特定することができる。
このように、オブジェクトがスキャンされることに基づいて送り状情報が取得されると、本発明においては、送り状情報にマッチングされるターゲットユーザを特定し、特定されたターゲットユーザに対応するターゲット情報を抽出する過程が行われる(S620)。
前述したように、保存部120には、ユーザに関する情報が保存されたユーザDBが存在するようにしてもよい。
ユーザに関する情報は、ユーザの名前、生年月日、住所、電話番号、社番、ID、顔イメージ、生体情報(指紋情報、虹彩情報など)、ユーザの位置情報(例えば、空間10内でのユーザの生活場所(例えば、勤務場所(又は勤務区域)、住居場所など))、ユーザが所持する電子機器の識別情報、ユーザの電子メールアドレス、ユーザの日程(スケジュール)に関する情報のうち少なくとも1つを含む。
制御部160は、送り状情報とユーザDBとを比較することにより、送り状情報に対応するターゲットユーザを特定するようにしてもよい。制御部160は、ターゲットユーザが特定されると、ユーザDBからターゲットユーザのターゲット情報を抽出するようにしてもよい。
ターゲット情報は、オブジェクトを配送するロボットRが接近可能な空間内でのターゲットユーザの位置情報を含んでもよい。また、ターゲット情報は、ターゲットユーザの名前、電話番号、ターゲットユーザが所持する電子機器の識別情報(電話番号)、電子メールアドレス、生体情報、日程(スケジュール)、顔イメージ、社番及びIDの少なくとも1つをさらに含んでもよい。
例えば、制御部160は、図8に示すように、ユーザDBから、送り状情報(送り状番号:380678608965)に対応するターゲットユーザ(受取人:キム・ジュンワン)を特定し、ターゲットユーザのターゲット情報(部署:ME Hardware)を抽出する。
一方、制御部160は、図8に示すように、送り状情報(送り状番号:380678608965、差出人:ケア光学)、ターゲットユーザのターゲット情報(受取人:キム・ジュンワン、部署:ME Hardware)、オブジェクトが保管された保管部の識別情報(03)、及び当該オブジェクトの配送タスクが割り当てられた特定のロボットRの識別情報の少なくとも1つをマッチングして保存するようにしてもよい。
図示のように、オブジェクトの配送に関するユーザDBが別に存在するようにしてもよい。制御部160は、オブジェクトから送り状情報が取得され、取得された送り状情報に対応するターゲットユーザが特定されると、ターゲットユーザのターゲット情報にオブジェクトの配送に関する情報をアップデートするようにしてもよい。ここで、アップデートとは、ターゲットユーザを基準に、オブジェクトの配送に関する情報をマッチングして保存することを意味する。
このようなアップデートは、オブジェクトの配送状況に応じて順次行われるようにてもよい。
まず、制御部160は、特定のオブジェクトの送り状情報からターゲットユーザが特定されると、ユーザDBに含まれるターゲットユーザのターゲット情報をアップデートするようにしてもよい。
制御部160は、前記ターゲットユーザのターゲット情報に前記送り状情報が含まれるように、前記ターゲット情報をアップデートするようにしてもよい。
また、制御部160は、前記特定のオブジェクトが保管部に保管され、前記保管部の識別情報が受信されると、前記ターゲットユーザのターゲット情報に前記保管部の識別情報が含まれるように、前記ユーザDB(より具体的には、前記ユーザDBに含まれるターゲットユーザのターゲット情報)をアップデートするようにしてもよい。
ここで、前記保管部の識別情報は、前述したスキャン部150が前記保管部に備えられた識別標識をスキャンすることにより受信されるか、又は作業者が入力部130を介して入力することにより受信される。
さらに、制御部160は、前記特定のオブジェクトを配送するロボットRが特定されると、特定されたロボットRの識別情報を前記ターゲットユーザのターゲット情報に組み込むようにしてもよい。
すなわち、制御部160は、前記ターゲットユーザのターゲット情報に前記特定されたロボットRの識別情報が含まれるように、ユーザDB(より具体的には、ユーザDBに含まれるターゲット情報)をアップデートするようにしてもよい。
よって、ユーザDBは、図8に示すように、ターゲットユーザのターゲット情報に、i)オブジェクトに関する情報(例えば、送り状情報)、ii)当該オブジェクトが保管された保管部の識別情報、及びiii)当該オブジェクトの配送タスクが割り当てられた特定のロボットRの識別情報がマッチングされて保存されてもよい。
一方、本発明においては、送り状情報及びターゲット情報を用いて、オブジェクトに貼り付ける識別標識に含まれる識別情報を生成する過程が行われる(S630)。図9a及び図9bに示すように、識別情報920は、送り状情報及びターゲット情報の少なくとも一方を含んでもよい。ここで、識別情報920には、送り状情報の少なくとも一部が含まれてもよい。
制御部160は、送り状情報、ターゲット情報及び保管部情報の少なくとも1つを用いて、識別情報920を生成するようにしてもよい。
一方、図9aの(a)に示すように、本発明による配送システム100は、識別情報を含む識別標識920を出力するようにしてもよい。このような識別標識920は、図9aの(b)に示すように、ステッカータイプにし、オブジェクト930に貼り付けることができるようにしてもよい。制御部160は、作業者から識別標識920の出力要求を受信すると、出力部910を制御し、識別情報を含む識別標識920を出力するようにしてもよい。図8に示すように、作業者のディスプレイ部130には、識別標識920を出力するための機能アイコン(例えば、「印刷」アイコン)が出力されるようにしてもよい。識別標識920の出力要求は、作業者により前記機能アイコンが選択されることに基づいて受信されるようにしてもよい。
制御部160は、同図に示すように、選択されたアイコン131に対応するターゲットユーザ(例えば、名前:チェ・ソンファ)の識別標識を出力するようにしてもよい。
一方、識別情報は、オブジェクトを配送するロボットRに備えられたスキャン部で識別可能なコード情報を含んでもよい。ここで、前記コード情報は、バーコード、シリアル情報(又は一連情報)、QRコード、RFIDタグ及びNFCタグの少なくとも1つの形式を有するようにしてもよい。
一方、前記識別情報に含まれる前記コード情報は、オブジェクトの送り状情報、並びに、前記オブジェクトに対応するターゲットユーザの名前情報及び位置情報のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、前記識別情報は、前記オブジェクトのシリアル番号を含んでもよい。ここで、前記オブジェクトのシリアル番号は、前記オブジェクトを直観的に識別するために、制御部160により与えられる番号であり得る。
図9bに示すように、識別標識920は、コード情報921及びターゲットユーザのターゲット情報(例えば、名前:チェ・ソンファ)の少なくとも一方を含んでもよい。また、識別標識920は、オブジェクトのシリアル番号(例えば、90)をさらに含んでもよい。
一方、図9aの(a)に示すように、出力部910により識別標識920が出力されると、識別標識920は、図9aの(b)に示すように、作業者により、オブジェクト930に貼り付けられる。そして、識別標識920が貼り付けられたオブジェクト930は、図9aの(c)に示すように、保管部940に保管される。
オブジェクト930は、オブジェクトの配送イベントが開始されるまでは保管部940に保管されるようにしてもよい。前述したように、オブジェクト930が保管された保管部940は、ターゲットユーザのターゲット情報にマッチングされた保管部である。
一方、前述したように、ターゲットユーザに対して配送の対象となるオブジェクトが存在する場合、制御部160は、オブジェクトの配送イベントが存在することを通知する通知情報を、ターゲットユーザの電子機器又はターゲットユーザのアカウントに対応する私書箱(例えば、電子メール私書箱、メッセンジャ私書箱など)に送信するようにしてもよい。
図10cの(a)又は図10dの(a)に示すように、ターゲットユーザの電子機器(又は、ターゲットユーザのアカウントにログインされた電子機器(以下、「ターゲットユーザの電子機器」で統一する)1060、1070には、配送の対象となるオブジェクトが存在することを通知する通知情報が出力されるようにしてもよい。よって、ターゲットユーザはオブジェクトの存在を認識することができる。
制御部160は、ユーザDBにおいてオブジェクトの送り状情報、保管部情報などがアップデートされると、それに基づいて、前記オブジェクトの配送イベントが存在することを通知する通知情報を、前記ユーザDBに登録された前記ターゲットユーザの電子機器に、送信するようにしてもよい。
一方、制御部160は、配送イベントが存在することを通知する通知情報の送信時点を様々に制御することができる。
一例として、制御部160は、ターゲットユーザのヒストリ(履歴)情報に基づいて、ターゲットユーザに通知情報を送信する送信時点を決定するようにしてもよい。前記ヒストリ情報は、過去にターゲットユーザが要求した配送時間(又は配送予約時間)に関する情報を含んでもよい。制御部160は、ターゲットユーザが頻繁に要求した配送時間を考慮して、通知情報を送信する時点(又は時間)を決定するようにしてもよい。
また、前記ヒストリ情報は、過去にターゲットユーザが配送予約を要求した時間(例えば、午後3時)に関する情報を含んでもよい。制御部160は、ターゲットユーザが頻繁に配送予約を要求した時間を考慮して、通知情報を送信する時点(又は時間)を決定するようにしてもよい。
他の例として、制御部160は、受け付けられたオブジェクトが複数の場合、複数のオブジェクトに対応する複数のターゲットユーザを複数のグループに区分し、グループ単位で異なる時間に通知情報を送信するようにしてもよい。これは、配送業務の混雑度を低減するためである。
次に、本発明においては、ターゲットユーザにオブジェクトが配送されるように、ロボットを制御する過程が行われる(S640)。
本発明においては、オブジェクトの配送要求に基づいて、ターゲットユーザにオブジェクトを配送するための一連の過程が行われる。
ここで、配送要求は、ターゲットユーザ、作業者又は制御部から配送要求情報が受信されることに基づいて行われるようにしてもよい。
ターゲットユーザからの配送要求情報は、ターゲットユーザが所持する電子機器又はターゲットユーザのアカウント(例えば、電子メールアカウントなど)から受信されるようにしてもよい。
図10cの(a)に示すように、受信された配送要求情報には、配送要求時間に関する情報が含まれてもよい。ここで、配送要求時間は、「予約時間」又は「配送イベントに関する予約時間」ともいえる。
なお、配送要求時間とは、ターゲットユーザがオブジェクトの配送を希望する時間を意味する。図10cの(b)に示すように、配送要求時間(例えば、11時00分)は、ターゲットユーザの電子機器1060で選択又は入力されるようにしてもよい。
制御部160は、配送要求情報を受信することに基づいて、ロボットRによりオブジェクトがターゲットユーザに配送されるように、ロボットRに対してオブジェクトの配送に関するタスクを割り当てるようにしてもよい。また、制御部160は、受信した配送要求情報に含まれる配送要求時間(又は予約時間)にオブジェクトの配送が行われるように、ロボットRを制御するようにしてもよい。
すなわち、制御部160は、ターゲットユーザの電子機器から、ターゲットユーザへの配送イベントに関する予約時間を含む配送要求情報を受信することに基づいて、前記予約時間に前記ターゲットユーザに前記オブジェクトが配送されるように、ロボットRを制御するようにしてもよい。制御部160は、前記配送要求時間に基づいて、ロボットRがタスクを実行する時間を制御するようにしてもよい。
配送要求情報を受信すると、制御部160は、配送要求情報に対応するオブジェクトの情報を抽出するようにしてもよい。ここで、オブジェクトの情報は、図10aに示すように、配送要求情報に対応するオブジェクトが保管された保管部の識別情報(又は保管場所に関する情報、例えば保管部1)及びオブジェクトのシリアル番号(例えば、35)の少なくとも一方を含んでもよい。図10aの(a)に示すように、オブジェクトの情報は、ディスプレイ部130に出力されるようにしてもよい。制御部160は、配送要求情報を受信することに基づいて、オブジェクトの情報をディスプレイ部130に出力するようにしてもよい。よって、作業者は、ディスプレイ部130に出力されたオブジェクトの情報を確認し、図10aの(b)及び(c)に示すように、配送要求が行われたオブジェクトが保管された保管部1001の情報及び配送の対象となるオブジェクト1010を容易に識別することができる。
一方、本発明による配送システム100は、図2を参照して説明した配送システム100により制御される特定の場所(例えば、配送作業場所)とターゲットユーザとの距離情報に基づいて、オブジェクトの配送のためにロボットRにより配送が開始される時点に関する情報を決定するようにしてもよい。
制御部160は、前記特定の場所と前記ターゲットユーザが位置する場所との距離情報に基づいて、ロボットRが前記特定の場所から前記ターゲットユーザが位置する場所まで移動するのに要する移動時間を算出するようにしてもよい。
ここで、前記ターゲットユーザが位置する場所は、ユーザDBから抽出するようにしてもよい。なお、前記ターゲットユーザが位置する場所は、オブジェクトが配送される配送場所であり、前述したように、ユーザDBから抽出されるものであるだけでなく、ターゲットユーザにより要求された場所であり得る。また、制御部160は、前記算出された移動時間を含む所定時間以前に、前記配送要求が行われたオブジェクトの情報をディスプレイ部130に出力するようにしてもよい。すなわち、制御部160は、ロボットRが予約時間より過度に早く又は過度に遅くオブジェクトを配送することを防止するために、適切な時間にロボットRにオブジェクトを積載する作業が行われるようにしてもよい。
例えば、前記所定時間は、前記算出された移動時間(例えば、10分)及び作業者がロボットRにオブジェクトを積載する最小の作業時間(例えば、10分)を含む時間であってもよい。よって、この場合、ディスプレイ部130には、前記予約時間の20分前に、前記配送要求が行われたオブジェクトの情報が出力される。作業者は、ディスプレイ部130に出力されたオブジェクトの情報を確認し、ロボットRにオブジェクトを積載することができる。
一方、図10bの(a)に示すように、配送要求が行われたオブジェクト1010は、作業者1000により特定のロボットRの収容部1050に収容されるようにしてもよい。作業者は、配送要求が行われたオブジェクト1010がターゲットユーザに配送されるように、特定のロボットRの収容部1050にオブジェクトを積載することができる。
このとき、制御部160は、図10bの(b)に示すように、スキャン部150により、特定のロボットRに積載される、配送要求が行われたオブジェクト1010に貼り付けられた識別標識1020がスキャンされるようにしてもよい。ここで、識別標識1020は、図9aを参照して説明した出力部910により出力された識別標識920であってもよい。また、スキャン部150は、図10bの(c)に示すように、特定のロボットRの識別情報1030をスキャンするようにしてもよい。制御部160は、スキャン部150により、配送要求が行われたオブジェクト1010に貼り付けられた識別標識1020及び特定のロボットRの識別情報1030がスキャンされることに基づいて、配送要求が行われたオブジェクト1010を受け取るターゲットユーザのターゲット情報及び配送要求が行われたオブジェクト1010の配送タスクを実行する特定のロボットRの識別情報を抽出するようにしてもよい。
一方、制御部160は、スキャン部150により、配送要求が行われたオブジェクト1010に貼り付けられた識別標識1020及び特定のロボットRの識別情報1030が順次スキャンされることに基づいて(順序は関係なし(任意))、配送要求が行われたオブジェクト1010を配送するロボットRが特定されたと判断するようにしてもよい。また、制御部160は、特定されたロボットRの識別情報を前記ターゲットユーザのターゲット情報に組み込むようにしてもよい。
すなわち、制御部160は、前記ターゲットユーザのターゲット情報に前記特定されたロボットRの識別情報が含まれるように、ユーザDB(より具体的には、ユーザDBに含まれるターゲット情報)をアップデートするようにしてもよい。この場合、図8を参照して説明したユーザDBには、ロボットの識別情報がさらに含まれてもよい。また、制御部160は、オブジェクトを配送するロボットRが特定されると、「オブジェクトがロボットRに積載されたというイベント」を生成するようにしてもよい。
一方、「オブジェクトがロボットRに積載されたというイベント」は、配送開始イベントともいえる。
制御部160は、ロボットRに備えられたスキャン部により、配送要求が行われたオブジェクト1010に貼り付けられた識別標識1020がスキャンされると、配送開始イベントを生成するようにしてもよい。
このような配送開始イベントが発生したという情報は、配送要求が行われたオブジェクトに対応するターゲットユーザのターゲット情報を含むユーザDBにアップデートされるようにしてもよい。
すなわち、前記ユーザDBに含まれる前記ターゲットユーザのターゲット情報には、前記配送開始イベントに関する情報がアップデートされるようにしてもよい。
一方、制御部160は、前記ユーザDBに前記配送開始イベントに関する情報がアップデートされることに基づいて、前記配送要求が行われたオブジェクトの配送が開始されたことを通知する通知情報を、前記ターゲットユーザの電子機器に送信するようにしてもよい。
例えば、図10cの(c)及び図10dの(b)に示すように、ターゲットユーザの電子機器1060、1070には、配送要求が行われたオブジェクトの配送が開始されたことを通知する通知情報1064、1072が送信されるようにしてもよい。
同図に示すように、通知情報1064、1072は、ターゲットユーザが位置する場所にロボットRが到着する予定時間である、到着予定時間情報をさらに含んでもよい。
なお、本発明においては、ターゲットユーザの電子機器から、図10dの(c)に示す配送予約時間変更要求1073、配送取消要求1074、図11に示す配送中止要求1111などのように、配送に関する様々な要求を受信できるようにしてもよい。制御部160は、ターゲットユーザの電子機器から配送に関する要求を受信すると、受信した配送に関する要求に対応する制御をロボットRに対して行うようにしてもよい。例えば、ロボットRが配送に出発した状態で、ターゲットユーザの電子機器から配送予約時間変更、配送中止又は配送取消の要求を受信すると、制御部160は、ロボットRに割り当てられたタスクを取り消し、ロボットRを所定の場所に戻すようにしてもよい。
一方、図11に示すように、ターゲットユーザの電子機器1110においては、ロボットRの配送状況(例えば、配達中)、到着予定時間に関する情報がリアルタイムで又は所定の時間間隔でアップデートされるようにしてもよい。すなわち、制御部160は、ロボットRの配送状況(例えば、配達中)、到着予定時間に関する情報をリアルタイムで又は所定の時間間隔でターゲットユーザの電子機器に送信するようにしてもよい。
一方、制御部160は、図11の(b)に示すように、ターゲットユーザが位置する場所(又はオブジェクトの配送が予約された配送場所)にロボットRが位置すると、当該場所にロボットRが到着したことを通知する通知情報をターゲットユーザの電子機器に送信するようにしてもよい。
また、制御部160は、ロボットRが、オブジェクトの配送予約時間までに、ターゲットユーザに会えないと、図11の(c)に示すように、追加待機時間に関する情報をターゲットユーザの電子機器に送信するようにしてもよい。
ここで、追加待機時間に関する情報は、ターゲットユーザの現在位置と配送場所との相対的な距離に基づいて決定されるようにしてもよい。
制御部160は、空間10に配置されたカメラから受信した画像からの顔認識、ターゲットユーザ1000が所持する識別標識の認識、ターゲットユーザ1000が所持する電子機器の認識などの方法で、空間10でのターゲットユーザの現在位置を確認するようにしてもよい。
また、制御部160は、前記ターゲットユーザの現在位置から前記配送場所までの距離又は移動予想時間が、予め設定された範囲又は予め設定された時間内である場合、追加待機時間を設定するようにしてもよい。ここで、追加待機時間とは、オブジェクトを配送するロボットRがターゲットユーザにオブジェクトを配送するために、配送予約時間を過ぎて配送場所でターゲットユーザを待つ時間を意味する。
制御部160は、追加待機時間が設定されると、追加待機時間の間、配送場所でターゲットユーザをさらに待たせる制御命令を、ロボットRに送信するようにしてもよい。
なお、本発明において、制御部160は、オブジェクトの配送のために、ロボットRにタスクを割り当てるようにしてもよい。制御部160は、図10bの(c)に示すように、スキャン部150により識別情報がスキャンされたロボットRに対して、オブジェクトを配送するためのタスクを割り当てるようにしてもよい。
制御部160は、当該ロボットRに、オブジェクト配送タスクを実行するための制御命令を送信するようにしてもよい。このような制御命令には、オブジェクトが配送される配送場所に関する場所情報(又は位置情報)が含まれてもよい。
「ロボットRにタスクを割り当てる」とは、ロボットRにタスクを与えることをいい、より具体的には、ロボットRが割り当てられたタスクを実行するように、ロボットRに制御命令を入力又は送信することを意味する。ロボットRは、割り当てられたタスクを実行するアルゴリズムを含む。すなわち、ロボットRは、割り当てられたタスクを実行できるようにプログラミングされる。ロボットRの制御部は、予め設定されたアルゴリズム及びプログラムにより、割り当てられたタスク(例えば、オブジェクトの配送)を実行するための動作を行うことができる。割り当てられたタスクを実行するためのロボットRの動作は非常に多様である。例えば、ロボットRの動作は、ロボットの走行、ロボットのタスクの実行、ロボットの電源状態などに関する動作を全て含む概念である。
一方、ロボットRにタスクを割り当てるためにロボットRに入力又は送信される制御命令は、ロボットRが割り当てられたタスクを実行するようにロボットRを駆動する少なくとも1つの命令を含んでもよい。ロボットRに対するタスクの割り当ては、様々な経路で行うことができ、例えば、本発明による配送システム100により行うことができる。制御部160は、ロボットRにタスクを割り当てることができる。制御部160は、ロボットRにタスクを割り当てるために、通信部110を用いて、ロボットRに、タスクに関する制御命令を送信するようにしてもよい。このような制御命令は、ロボットRにタスクを実行させる制御を含んでもよい。
ここで、制御部160は、ロボットRがタスクにマッチングされた特定の場所に移動するように、ロボットRの走行に関する制御を行うことができる。制御部160は、ロボットRに、タスクに対応する制御命令を送信することにより、ロボットRが前記タスクにマッチングされた特定の場所に移動するように制御することができる。ロボットRに割り当てられるタスクに対応する制御命令は、タスクに関する情報を含んでもよい。前述したように、タスクに関する情報には、タスクの種類、タスクの実行動作、タスクの実行対象となるターゲットユーザ、タスク実行場所(又は、タスクにマッチングされた特定の場所(例えば、配送場所))及びタスク実行予定時間(例えば、配送予約時間)の少なくとも1つに関する情報が含まれる。
一方、ロボットRは、制御部160からタスクに対応する制御命令を受信すると、前記タスクに関する情報に基づいて、割り当てられたタスクを実行するために、タスクにマッチングされた特定の場所に移動する。ロボットRの制御部は、配送システム100から受信したタスクに関する情報に基づいて、タスク実行場所に移動するようにしてもよい。
一方、ロボットRに対するタスクの割り当ては、タスクに関する情報がロボットRに入力されることに基づいて行われるようにしてもよい。この場合、ロボットRは、ロボットRに備えられたスキャン部を介して、タスクに関する情報を受信するようにしてもよい。ロボットRのスキャン部を介してタスクに関する情報を入力する対象は、人、又はタスクが割り当てられるロボットとは異なるロボットであり得る。
このようにロボットRに対するタスクの割り当ては様々な方法で行うことができ、ロボットRは、タスクが割り当てられることに基づいて、タスクを実行するための動作を行うようにしてもよい。
前述したように、ロボットRに割り当てられるタスクは、ターゲットユーザにオブジェクトを配送するサービスを提供するタスクであり得る。
一方、ロボットRの制御部は、タスクの実行のために配送場所に到着すると、配送場所で走行を停止するように、ロボットRの走行部を制御するようにしてもよい。ロボットRは、配送場所でターゲットユーザを待つ動作を行うようにしてもよい。このとき、ロボットRの動作状態は、ディスプレイ部などの出力部の電源が切れるか又は最小電源使用モードで動作するスリープモード、待機モード又は節電モードの動作状態であってもよい。
ロボットRの制御部は、このような動作状態で、予め設定された時間間隔で又はリアルタイムで、ロボットRに備えられたカメラを用いて、ロボットRの周辺状況をモニタするようにしてもよい。ロボットRは、カメラにより周辺状況の画像を収集し、収集した画像から、図12aの(a)に示すように、ターゲットユーザ1000を識別するようにしてもよい。
この場合、ロボットRの制御部は、ディスプレイ部1220又はスピーカを介して、ターゲットユーザ1000の識別情報(例えば、名前)を出力するようにしてもよい。よって、ターゲットユーザ1000は、ユーザ自身に対してサービスを提供するロボットRを容易に認知することができる。
一方、ロボットRの制御部は、ターゲットユーザ1000を認証するためのユーザ認証過程により、ターゲットユーザ1000を認証するユーザ認証が完了すると、ターゲットユーザ1000に対してタスクを実行するようにしてもよい。ロボットRの制御部は、顔認識(図12aの(b)参照)、指紋認識、虹彩認識、音声認識、パスワード入力、識別標識スキャンなどの様々なユーザ認証方法の少なくとも1つにより、ターゲットユーザ1000の認証を行うようにしてもよい。ロボットRの制御部は、ロボットRに備えられた様々なセンサ(例えば、カメラ1210)を用いて、ユーザ認証を行うようにしてもよい。
つまり、ロボットRの制御部は、ロボットRに近づいたユーザが、割り当てられたタスクにマッチングされたターゲットユーザ、すなわち真のユーザであるか否かを認証する過程により、割り当てられたタスクが当該タスクと関係のない第三者に対して実行されることを防止することができる。
一方、ロボットRの制御部は、ユーザ認証が完了すると、タスクに対応するサービスをターゲットユーザ1000に提供するようにしてもよい。例えば、割り当てられたタスクが物品配送である場合、ロボットRの制御部は、図12aの(c)に示すように、オブジェクトを保管したロボットRの収容部(又は保管部)1230が開くように収容部1230を制御し、ターゲットユーザ1000がオブジェクトを搬出できるようにしてもよい。よって、ロボットRの制御部は、ターゲットユーザ1000に対するタスクを完了することができる。
一方、図12aを参照して説明したロボットRでのユーザ認証(例えば、顔認識による認証)に失敗した場合(図12bの(a)参照)、配送システム100は、追加認証方法を提供する。例えば、配送システム100は、図12bの(b)及び(c)に示すように、ターゲットユーザの電子機器1240にユーザ認証を行うためのユーザ環境を提供するようにしてもよい。図12bの(c)に示すように、ターゲットユーザの電子機器1240には、ロボットRの収容部を開く機能に対応する機能アイコン1242が出力されるようにしてもよい。制御部160は、機能アイコン1242に対する選択信号をターゲットユーザの電子機器1240から受信すると、ロボットRの収容部が開くように、ロボットRに制御命令を送信するようにしてもよい。こうすることにより、ユーザは、ロボットRからオブジェクトを搬出することができる。
前述したように、本発明によるロボットを用いた配送方法及びシステムは、配送物品(又はオブジェクト)に貼り付けられた送り状の情報を用いて、配送物品の受取人に対応するターゲットユーザの情報を取得することができる。また、本発明においては、取得されたターゲットユーザの情報及び送り状の情報を用いて、ロボットがスキャンできる識別標識を生成し、その識別標識をスキャンしたロボットによりターゲットユーザへの物品配送を行う、配送方法及びシステムを提供することができる。よって、本発明によるロボットを用いた配送方法及びシステムは、物品配送を管理する管理者がロボットに対して一々物品の配送地情報を入力しなくても、ロボットがターゲットユーザへの物品配送を行えるようにし、業務の効率性を高めることができる。
また、本発明によるロボットを用いた配送方法及びシステムは、集荷された物品が保管された場所に関する情報をユーザDBに入力するので、ターゲットユーザが物品配送を要求すると、物品が保管された場所に関する情報をユーザDBから提供することができる。よって、物品配送を管理する管理者は、ターゲットユーザへの物品配送のために物品が保管された場所を一々探さなければならない煩雑さを軽減することができる。
一方、前述した本発明は、コンピュータで1つ以上のプロセスにより実行され、コンピュータ可読媒体に保存できるプログラムとして実現することができる。
また、前述した本発明は、プログラム記録媒体にコンピュータ可読コード又はコマンドとして実現することができる。すなわち、本発明は、プログラムの形態で提供することができる。
一方、コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムにより読み取り可能なデータが記録されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータ可読媒体の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、SDD(Silicon Disk Drive)、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などが挙げられる。
また、コンピュータ可読媒体は、ストレージを含み、電子機器が通信によりアクセスできるサーバ又はクラウドストレージであり得る。この場合、コンピュータは、有線又は無線通信により、サーバ又はクラウドストレージから本発明によるプログラムをダウンロードすることができる。
さらに、本発明において、前述したコンピュータは、プロセッサ、すなわち中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)が搭載された電子機器であり、その種類は特に限定されない。
一方、本発明の詳細な説明は例示的なものであり、あらゆる面で制限的に解釈されてはならない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲の合理的解釈により定められるべきであり、本発明の等価的範囲内でのあらゆる変更が本発明の範囲に含まれる。