JP2019058004A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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裕基 淺野
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Abstract

【課題】電源装置の多機能化に対応しつつ、安価で小型の電源装置を提供すること。
【解決手段】1次側制御部101と、FET11に並列に接続され、容量を切り替えることが可能なコンデンサ部と、コンデンサ部の容量を第1の容量と第2の容量に切り替える共振コンデンサ切替え部150と、交流電圧のゼロクロスポイントを検知し、パルス信号を2次側制御部104に出力するゼロクロス検知部130と、ゼロクロス検知部130の電源電圧V3を生成するゼロクロス電源生成部120と、を備え、1次側制御部101は、コンデンサ部の容量を切り替えるように共振コンデンサ切替え部150に指示する制御信号と、電源電圧V3を生成するように又は電源電圧V3の生成を停止するようにゼロクロス電源生成部120に指示する制御信号と、COS端子から出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、特に、電源装置の機能追加に伴うコストアップやサイズアップを最小限に抑える技術に関する。
電源装置は、商用交流電源の交流電圧が長時間にわたり定格を下回る状態(以下、ブラウンアウト状態という)で所定値以上の出力電流が流れ続けることを回避するため、次のような方法を実施している。例えば、入力電圧が定格を下回る低電圧状態のときは、負荷装置の制御部が出力に接続される負荷装置の動作を停止又は制限することで負荷を軽くする方法が知られている。入力電圧を検知する電圧検知手段が1次側に、負荷装置の制御部が2次側に存在する場合には、1次側で検知した入力電圧を2次側にある負荷装置の制御部に報知する必要がある。これを安価に実現する方法として、商用交流電源のゼロクロスポイントを検知するゼロクロス検知手段を用いる構成が提案されている。すなわち、電圧検知手段が所定値を下回る低電圧を検知したら、ゼロクロス検知手段の動作を停止することでゼロクロス信号の出力を停止し、負荷装置の制御部に低電圧状態を報知する。
また、電源装置は、搭載される機器の低消費電力化の要求に伴い、更なる高効率化が求められている。例えば特許文献1では、負荷の大きさに応じてスイッチング素子に並列に接続された共振コンデンサの容量を切り替えることで、軽負荷、重負荷両方の高効率化を実現する構成が提案されている。ゼロクロス検知手段の動作停止や共振コンデンサ容量の切替えを行う制御は、1次側に配置された電源制御ICによって行われ、制御信号はそれぞれ割り当てられた制御ICの出力端子から出力される。
特開2009−100554号公報
上述したように、電源の多機能化に伴い必要な信号数が増えると、電源制御ICの端子数を増やす必要がある。これによって、回路全体のサイズアップや、コストアップとなる。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、電源装置の多機能化に対応しつつ、安価で小型の電源装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、交流電圧を整流平滑した入力電圧から前記1次巻線への電力の供給を接続又は切断するスイッチング素子と、前記2次巻線から負荷に供給される出力電圧のフィードバック制御を行うフィードバック手段と、1次側に設けられ、前記フィードバック手段によるフィードバック制御に基づき前記スイッチング素子をオン又はオフするスイッチング動作を制御する第1の制御手段と、前記スイッチング素子に並列に接続され、容量を切り替えることが可能なコンデンサ部と、前記コンデンサ部の容量を第1の容量と前記第1の容量よりも大きい第2の容量に切り替える切替手段と、前記交流電圧のゼロクロスポイントを検知し、パルス信号を、2次側に設けられた第2の制御手段に出力する第1の検知手段と、前記第1の検知手段の電源電圧を生成する生成手段と、を備え、前記第1の制御手段は、前記コンデンサ部の前記容量を切り替えるように前記切替手段に指示する制御信号と、前記電源電圧を生成するように又は前記電源電圧の生成を停止するように前記生成手段に指示する制御信号と、を1つの端子から出力することを特徴とする電源装置。
(2)記録材に画像形成を行う画像形成手段と、前記(1)に記載の電源装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、電源装置の多機能化に対応しつつ、安価で小型の電源装置を提供することができる。
実施例1の電源装置の回路図 実施例1、2の負荷装置の状態遷移時のフローチャート 実施例1、2の共振コンデンサ切替えスイッチの効果を説明する図 実施例1、2の交流電源に停電、ブラウンアウトが発生したときの制御を説明する図 実施例1、2の交流電源に瞬時電圧低下が発生したときの制御を説明する図 実施例2の電源装置の回路図 実施例3の画像形成装置の構成を示す図
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[電源装置]
実施例1の電源装置の回路について、図1を用いて説明する。交流電源AC11から出力される交流電圧は、ブリッジダイオードBD11で全波整流され、平滑用コンデンサC11で平滑される。平滑用コンデンサC11の高電圧側をDCH、低電圧側をDCLとする。また、DCHとDCLの差分を入力電圧Vinとする。絶縁型DCDCコンバータ100は、平滑用コンデンサC11に充電された入力電圧Vinから、トランスT11を介して、絶縁された2次側に電源電圧Vout1を出力する。実施例1の絶縁型DCDCコンバータ100の方式はアクティブクランプを用いたフライバック電源であるが、一石を使ったフライバック方式でもよい。トランスT11は、1次側に1次巻線P1、補助巻線P2を、2次側に2次巻線S1を備えた絶縁型のトランスである。1次巻線P1から、2次巻線S1にはスイッチング動作によってエネルギーが供給されている。
トランスT11の1次巻線P1と直列に第1のスイッチング素子である電界効果トランジスタ11(以下、FET11とする)が接続されている。FET11は、入力電圧Vinから1次巻線P1への電力の供給を接続又は切断する。電圧クランプ用のコンデンサC12と第2のスイッチング素子である電界効果トランジスタ12(以下、FET12とする)は直列に接続されている。コンデンサC12とFET12が直列に接続された回路が、トランスT11の1次巻線P1に並列に接続されている。
FET11には、第1のコンデンサである第1の共振コンデンサC13が並列に接続されている。第2のコンデンサである第2の共振コンデンサC14と共振コンデンサの切替え用の第1のスイッチである電界効果トランジスタ13(以下、FET13とする)が直列に接続されている。ここで、第2の共振コンデンサC14の容量は第1の共振コンデンサC13の容量に比べて大きい(C14>>C13)。第2の共振コンデンサC14とFET13が直列に接続された回路は、FET11に並列に接続されている。第1の共振コンデンサC13を設けずに、FET11に存在するドレイン端子とソース端子間の寄生容量を用いてもよい。第1の共振コンデンサC13、第2の共振コンデンサC14及びFET13は、FET11に並列に接続されたコンデンサ部を構成している。
FET11及びFET12のオンオフは、1次側に設けられた第1の制御手段である1次側制御部101により制御される。1次側制御部101がFET11のオンオフ信号DL、及びFET12のオンオフ信号DHを駆動部102に出力する。駆動部102は、1次側制御部101からオンオフ信号DL、DHを受信すると、駆動信号DL’をFET11のゲート端子に出力し、駆動信号DH’をFET12のゲート端子に出力する。駆動部102は、FET12を駆動するため、コンデンサC17及びダイオードD12で構成されるチャージポンプ回路によって、VH端子とGH端子の間に電源電圧V1を生成している。ここで、1次側制御部101は、アナログ回路で構成されたICでも、発振器等によって生成されたクロック信号に基づいて動作する演算制御手段(例えばCPU、ASIC等)でもよい。
1次側電源生成部110について説明する。1次側電源生成部110では、トランスT11の補助巻線P2に発生したフォワード電圧をダイオードD11とコンデンサC15で整流平滑して、電源電圧V1を生成している。電源電圧V1は、FET11とFET12を駆動する駆動部102に供給されるため、例えば最低10V以上となるように設定される。なお、電源電圧V1は、補助巻線P2に発生するフライバック電圧を整流平滑して生成してもよい。1次側電源生成部110は、また、電源電圧V1からシリーズレギュレータ103(以下、REG103とする)を介して電源電圧V2を生成している。電源電圧V2は、1次側制御部101、及びフィードバック部140に供給される。1次側制御部101とフィードバック部140では、制御上安定した電圧が必要となる。補助巻線P2を整流平滑した状態の電源電圧V1は変動が大きく安定しないため、REG103を設けて安定した電源電圧V2を生成している。
絶縁型DCDCコンバータ100の2次側では、トランスT11の2次巻線S1に生じたフライバック電圧がダイオードD13及び平滑用コンデンサC18によって整流平滑され、電源電圧Vout1が生成される。電源電圧Vout1は第3のスイッチであるロードスイッチ15(以下、FET15とする)を介して電源電圧Vout2に接続されている。電源電圧Vout2は、負荷装置105に接続される。FET15は、2次側に設けられた第2の制御手段である2次側制御部104によって制御される。2次側制御部104が24RMT端子から出力される信号をハイレベルにすると、トランジスタTr15がオンし、FET15がオンする。一方、2次側制御部104が24RMT端子から出力される信号をローレベルにすると、トランジスタTr15がオフし、FET15がオフする。これにより、電源電圧Vout1から電源電圧Vout2への電圧の供給が接続されたり遮断されたりして、負荷装置105への電圧の供給が接続されたり遮断されたりする。
フィードバック制御を行うためのフィードバック手段であるフィードバック部140について説明する。フィードバック部140は、電源電圧Vout1を所定の一定電圧(以後、目標電圧と記載する)に制御するための回路である。電源電圧Vout1の電圧値は、シャントレギュレータIC11のリファレンス端子REFに入力される電圧(即ち基準電圧)の電源電圧Vout1に対する分圧比によって設定される。すなわち、分圧抵抗R19、R20によって電源電圧Vout1が設定される。電源電圧Vout1が目標電圧より高くなるとシャントレギュレータIC11のカソード端子Kが電流を引込み、プルアップ抵抗R18を介してフォトカプラPC12の2次側ダイオードが導通する。その後、フォトカプラPC12の1次側トランジスタが動作すると、コンデンサC16に充電された電荷が放電される。フォトカプラPC12の1次側トランジスタは、コレクタ端子が抵抗R17を介して電源電圧V2にプルアップされ、エミッタ端子がDCLに接続されている。コンデンサC16に充電された電荷が放電されると、1次側制御部101のFB端子の電圧(以下、FB端子電圧という)が低下する。また、電源電圧Vout1が目標電圧より低くなると、電源電圧V2から抵抗R17を介してコンデンサC16に充電電流が流れるため、1次側制御部101のFB端子電圧が上昇する。1次側制御部101はFB端子電圧に基づき、FET11及びFET12をオンオフすることで、電源電圧Vout1を目標電圧に維持するよう制御する。
出力電圧切替え部160について説明する。出力電圧切替え部160は、電源電圧Vout1(出力電圧)の目標電圧を切り替える機能を有する。2次側制御部104のCHG端子からローレベルの信号が出力されるときは、第1の出力切替えスイッチ16(以下、FET16とする)がオフするため、フィードバック部140では、上述した通りの動作が行われる。すなわち、電源電圧Vout1の電圧値は、分圧抵抗R19、R20によって設定される。2次側制御部104のCHG端子からローレベルの信号が出力されると、第2の出力切替えスイッチ17(以下、FET17とする)もオフする。これにより、フォトカプラPC13の2次側ダイオードに流れる電流は停止し、フォトカプラPC13の1次側トランジスタがオフする。フォトカプラPC13の1次側トランジスタは、コレクタ端子が抵抗R25を介して電源電圧V2にプルアップされ、エミッタ端子がDCLに接続されている。フォトカプラPC13の1次側トランジスタがオフすると、1次側制御部101の24/5端子にハイレベルの信号が入力される。
一方、2次側制御部104のCHG端子からハイレベルの信号が出力されると、FET16がオンして、抵抗R20と抵抗R24とが並列に接続された状態となる。これにより、シャントレギュレータIC11のREF端子に入力される電圧の電源電圧Vout1に対する分圧比が変わり、電源電圧Vout1の目標電圧が変わる。2次側制御部104のCHG端子からローレベルの信号が出力されたときと比べて、CHG端子からハイレベルの信号が出力されたときには電源電圧Vout1の目標電圧は大きくなる。実施例1では、2次側制御部104のCHG端子から出力された信号がローレベルのときの電源電圧Vout1の目標電圧を5V、2次側制御部104のCHG端子から出力された信号がハイレベルのときの電源電圧Vout1の目標電圧を24Vとする。また、2次側制御部104のCHG端子からハイレベルの信号が出力されると、FET17もオンする。電源電圧Vout1から抵抗R26を介してフォトカプラPC13のダイオードに電流が流れることで、フォトカプラPC13のトランジスタにも、電源電圧V2から抵抗R25を介して電流が流れる。これにより、1次側制御部101の24/5端子にはローレベルの信号が入力される。
切替手段である共振コンデンサ切替え部150について説明する。1次側制御部101のCOS端子からハイレベルの信号が出力されると、抵抗R21を介してトランジスタTr12のベース端子に電流が流れ、トランジスタTr12がオンする。トランジスタTr12のコレクタ端子は抵抗R16を介して電源電圧V2にプルアップされエミッタ端子はDCLに接続されているため、トランジスタTr12がオンすることでトランジスタTr13のベース端子には電流が流れない状態となる。これによりトランジスタTr13がオフし、共振コンデンサ切替えスイッチ13(以下、FET13とする)のゲート端子は抵抗R13を介して電源電圧V2にプルアップされ、FET13がオンする。これにより、第1の共振コンデンサC13と第2の共振コンデンサC14が並列に接続され、FET11と並列に接続されることになる。第1の共振コンデンサC13と第2の共振コンデンサC14が並列に接続されると、コンデンサ部の容量は2つのコンデンサの容量の和(第2の容量)となる。
1次側制御部101のCOS端子からローレベルの信号が出力されると、上述した動作と逆の動作となり、第1の共振コンデンサC13のみがFET11と並列に接続されることになる。第1の共振コンデンサC13のみがFET11に並列に接続されると、コンデンサ部の容量は第1の共振コンデンサC13の容量のみとなり(第1の容量)、FET13がオンのときよりも小さい容量となる。
第2の検知手段である交流電源電圧検知部180について説明する。交流電源電圧検知部180は、入力電圧Vinを抵抗R11と抵抗R12で分圧して、1次側制御部101のACV端子に入力している。これにより、1次側制御部101は、入力電圧Vinを検知することができ、その値から交流電源AC11の電圧を算出できる。
ゼロクロス検知部130用の電源であるゼロクロス電源生成部120(生成手段)について説明する。電源電圧V1から第2のスイッチであるロードスイッチ14(以下、FET14とする)を介して電源電圧V3が生成される。1次側制御部101のCOS端子からハイレベルの信号が出力されると、抵抗R22を介してトランジスタTr11のベース端子に電流が流れてトランジスタTr11がオンし、FET14がオンする。1次側制御部101のCOS端子からローレベルの信号が出力されると、トランジスタTr11がオフしてFET14がオフし、電源電圧V1の供給が遮断される。ここで、COS端子は、前述した共振コンデンサ切替え部150でも使用している点が、実施例1の特徴的な点である。機能の異なる2つの制御部である、共振コンデンサ切替え部150とゼロクロス電源生成部120の動作を、1次側制御部101の同じ1つの端子(COS端子)からの制御信号で制御することで、1次側制御部101の端子数を節約できる。
第1の検知手段であるゼロクロス検知部130について説明する。交流電源AC11の片極の電圧を抵抗R14と抵抗R15とで分圧した電圧が、抵抗R23を介してトランジスタTr14のベース端子に印加される。トランジスタTr14のベース端子の電圧が、PN接合の順方向電圧を超えると、ゼロクロス電源生成部120によって生成された電源電圧V3から抵抗R17を介してトランジスタTr14に電流が流れる。これにより、フォトカプラPC11の1次側ダイオードには電流が流れなくなり、フォトカプラPC11の2次側トランジスタはオフする。2次側制御部104のZEROX端子は、抵抗R18を介して電源電圧Vout3にプルアップされているため、フォトカプラPC11の2次側トランジスタがオフすると、ZEROX端子の電圧はハイレベルとなる。反対に、トランジスタTr14のベース端子の電圧がPN接合の順方向電圧を下回ると、2次側制御部104のZEROX端子の電圧はローレベルとなる。この回路構成により、交流電源AC11のゼロクロスポイント付近で論理が反転するパルス信号が、2次側制御部104のZEROX端子に入力される。
DCDCコンバータ部170について説明する。DCDCコンバータ部170は、電源電圧Vout1から電源電圧Vout3を生成するスイッチング電源である。DCDCコンバータIC106の入力端子に電源電圧Vout1が入力されると、出力端子から電源電圧Vout3が出力される。実施例1での電源電圧Vout3は例えば5Vであり、2次側制御部104やゼロクロス検知部130、ハードディスクドライブ107(以下、HDD107とする)等で使用される。なお、実施例1で使用されるDCDCコンバータIC106は、スイッチング素子やチョークコイルが内蔵された制御ICであるが、制御に特化したICを用いてスイッチング素子やチョークコイルを外付けにする構成でもよい。また、電源電圧Vout1の目標電圧が5Vのときは、DCDCコンバータIC106の入出力電圧が同等となるため、DCDCコンバータIC106に内蔵されているスイッチング素子は常時オン状態となりスイッチング動作をしなくなる。これにより、DCDCコンバータIC106に内蔵されているスイッチング素子を駆動する回路の損失や、スイッチング損失を抑制することができる。
[電源電圧Vout1の切替え]
続いて、電源電圧Vout1を切り替える際の制御について、図2のフローチャートを用いて説明する。図2(A)は負荷装置105が低消費電力モードであるスリープ状態(第1の状態)から消費する電力が高いスタンバイ状態(第2の状態)へ移行する際の制御について説明するフローチャートである。なお、スリープ状態での電源電圧Vout1は第1の電圧である5V、スタンバイ状態での電源電圧Vout1は第2の電圧である24Vにそれぞれ制御されるものとする。図2(B)は負荷装置105がスタンバイ状態からスリープ状態へ移行する際の制御について説明するフローチャートである。
(スリープ状態からスタンバイ状態への移行)
図2(A)において、ステップ(以下、Sとする)202で2次側制御部104は、負荷装置105がスリープ状態のとき、CHG端子から出力される信号及び24RMT端子から出力される信号をローレベルとしている。以下、2次側制御部104のCHG端子から出力される信号をCHG信号、24RMT端子から出力される信号を24RMT信号という。CHG信号がローレベルのとき、出力電圧切替え部160のFET16及びFET17はいずれもオフ状態である。また、24RMT信号がローレベルのとき、絶縁型DCDCコンバータ100のFET15もオフ状態である。このとき、電源電圧Vout1=5V、電源電圧Vout2=0V、電源電圧Vout3=5Vである。S203で2次側制御部104は、負荷装置105をスタンバイ状態へ移行する指示を受信したか否かを判断する。S203で2次側制御部104は、負荷装置105をスタンバイ状態へ移行する指示を受信していないと判断した場合、処理をS203に戻し、スタンバイ状態へ移行する指示を受信したと判断した場合、処理をS204に進める。
S204で2次側制御部104は、CHG信号をハイレベルにする。これにより、出力電圧切替え部160のFET16及びFET17がオンし、電源電圧Vout1が5Vから24Vになる。なお、24RMT信号はこのタイミングではまだローレベルのため電源電圧Vout2は0Vである。また、電源電圧Vout3は5Vである。S205で2次側制御部104は、24RMT信号をハイレベルにする。これにより、絶縁型DCDCコンバータ100のFET15がオンし、電源電圧Vout2が0Vから24Vになる。なお、電源電圧Vout1はすでに24Vとなっており、電源電圧Vout3は5Vである。
ここで、CHG信号をハイレベルにしてから(S204)24RMT信号をハイレベルにする(S205)理由は、通常24Vの電圧で動作する負荷装置105に対して、24V未満の電圧を供給することを避けるためである。すなわち、電源電圧Vout1に24Vが出力されてからFET15をオンすることで、電源電圧Vout2を0Vから速やかに24Vに立ち上げることができる。
2次側制御部104がCHG信号をハイレベルにすると出力電圧切替え部160のFET17がオンするため、1次側制御部101の24/5端子はハイレベルからローレベルに切り替わる。1次側制御部101は、24/5端子がローレベルになったこと検知すると、言い換えれば電源電圧Vout1が5Vから24Vに切り替えられると、COS端子からの出力をローレベルからハイレベルに切り替える。これにより、共振コンデンサ切替え部150のFET13がオンして、第1の共振コンデンサC13に第2の共振コンデンサC14が並列に接続される。これにより、FET11と並列に接続されるコンデンサの容量が大きく(C13とC14の容量の和)なる。また、ゼロクロス電源生成部120のFET14がオンし、ゼロクロス検知部130への電源である電源電圧V3に電力が供給される。S206で2次側制御部104は、負荷装置105のスタンバイ状態への移行を完了し、CHG信号と24RMT信号をハイレベルに維持することで、電源電圧Vout1=24V、電源電圧Vout2=24V、電源電圧Vout3=5Vとなる。
(スタンバイ状態からスリープ状態への移行)
図2(B)において、S212で2次側制御部104は、負荷装置105がスタンバイ状態のとき、CHG信号及び24RMT信号をハイレベルとしている。CHG信号がハイレベルのとき、出力電圧切替え部160のFET16及びFET17はいずれもオン状態である。また、24RMT信号がハイレベルのとき、絶縁型DCDCコンバータ100のFET15もオン状態である。このとき、電源電圧Vout1=24V、電源電圧Vout2=24V、電源電圧Vout3=5Vである。S213で2次側制御部104は、負荷装置105をスリープ状態へ移行する指示があったか否かを判断する。S213で2次側制御部104は、スリープ状態へ移行する指示がないと判断した場合、処理をS213に戻し、スリープ状態へ移行する指示があったと判断した場合、処理をS214に進める。
S214で2次側制御部104は、24RMT信号をローレベルにする。これにより、絶縁型DCDCコンバータ100のFET15がオフ状態となり、電源電圧Vout2が24Vから0Vになる。なお、CHG信号はこのタイミングではまだハイレベルのため電源電圧Vout1は24V、電源電圧Vout3は5Vである。S215で2次側制御部104は、CHG信号をローレベルにする。これにより、出力電圧切替え部160のFET16及びFET17がローレベルとなり、電源電圧Vout1は24Vから5Vになる。なお、電源電圧Vout2は0V、電源電圧Vout3は5Vである。ここで、24RMT信号をローレベルにしてからCHG信号をローレベルにする理由は、上述した通り、電源電圧Vout2を24Vからできるだけ速やかに0Vに立ち下げるためである。
CHG信号がローレベルになると、出力電圧切替え部160のFET17がオフするため、1次側制御部101の24/5端子はローレベルからハイレベルに切り替わる。1次側制御部101は、24/5端子がハイレベルになったこと検知すると、言い換えれば電源電圧Vout1が24Vから5Vに切り替えられると、COS端子からの出力をハイレベルからローレベルに切り替える。これにより、共振コンデンサ切替え部150のFET13がオフし、第2の共振コンデンサC14の接続が切断され、FET11と並列に接続されるコンデンサの容量が小さく(C13の容量のみ)なる。また、ゼロクロス電源生成部120のFET14がオフし、ゼロクロス検知部130への電力供給が停止される。S216で2次側制御部104は、負荷装置105のスリープ状態への移行を完了し、CHG信号と24RMT信号をローレベルに維持することで、電源電圧Vout1=5V、電源電圧Vout2=0V、電源電圧Vout3=5Vとなる。
ところで、一般的な絶縁型DCDCコンバータにおいて、軽負荷時にFET11及びFET12両方のスイッチング動作を停止する期間を設け、スイッチング動作とスイッチング動作を停止する期間とを交互に行う間欠動作を行うものもある。なお、スイッチング動作を連続して行う(すなわち、スイッチング動作を停止する期間が設けられていない)動作を連続動作という。これにより電力変換効率が向上する。ただし、間欠動作状態は、電源電圧Vout1にリップルが生じるため、負荷装置105の負荷が小さいときに限り間欠動作状態とするのが一般的である。実施例1では、負荷装置105がスリープ状態のときは間欠動作状態、スタンバイ状態のときは連続動作状態とする。
[共振コンデンサの切替えの効果]
次に、共振コンデンサ切替え部150のFET13をオンして、第1の共振コンデンサC13と第2の共振コンデンサC14が並列に接続されたときの効果について、図3を用いて説明する。図3(A)は、(i)にFET11のゲート−ソース間電圧(すなわち、駆動信号DL’)の波形、(ii)にFET12のゲート−ソース間電圧(すなわち、駆動信号DH’)の波形、(iii)にFET11のドレイン電流を示す。また、(iv)にFET13がオフのときのFET11のドレイン−ソース間電圧の波形、(v)にFET13がオフのときのFET11でのスイッチング損失、(vi)にFET13がオフのときのFET12でのスイッチング損失を示す。更に、(vii)にFET13がオンのときのFET11のドレイン−ソース間電圧の波形、(viii)にFET13がオンのときのFET11でのスイッチング損失、(ix)にFET13がオンのときのFET12でのスイッチング損失を示す。横軸はいずれも時間を示す。また、図3(B)は、(i)にFET11のゲート−ソース間電圧(すなわち、駆動信号DL’)の波形、(ii)にFET12のゲート−ソース間電圧(すなわち、駆動信号DH’)の波形を示す。更に、(iii)にFET11のドレイン−ソース間電圧の波形、(iv)にFET11でのスイッチング損失を示す。横軸はいずれも時間を示す。
FET13がオンされると、FET11と並列に接続されるコンデンサの容量が増える。このため、FET11をオンからオフへ移行する際の、FET11のドレイン−ソース間電圧の上昇速度が、FET13がオフのときよりも遅くなる(図3(A)の〔2〕の期間)。これにより、FET11のドレイン−ソース間の電圧×電流の積分値(=損失するエネルギー)が、FET13がオフのときよりも小さくなる(図3(A)(v)(viii))。同様に、FET12をオンからオフへ移行する際は、FET11のドレイン−ソース間電圧の下降速度が、FET13がオフのときよりも遅くなる(図3(A)の〔4〕の期間)。これにより、FET12のドレイン−ソース間の電圧×電流の積分値が、FET13がオフのときよりも小さくなる(図3(A)(vi)(ix))。この損失はスイッチング周期ごとに発生するものであるため、間欠動作状態時よりも連続動作状態時の方が、損失が大きくなる。このため、連続動作状態時には、FET13をオンしてコンデンサ部の容量を大きくしておくとよい。なお、図3(A)中、〔1〕はFET11のオン期間、〔3〕はFET12のオン期間を示している。
一方、スイッチング動作開始時は、第1の共振コンデンサC13に電荷が蓄電されているため、FET11をオンさせたときにこの電荷に相当するエネルギーが全て損失となる(図3(B)の0のタイミング)。ここで、第1の共振コンデンサC13に蓄積された電荷に相当するエネルギーは、1/2×C13の容量×Vin×Vinとなる。共振コンデンサ切替え部150のFET13がオンされていると、更に第2の共振コンデンサC14に蓄電されているエネルギー(1/2×C14の容量×Vin×Vin)も損失として加算される。この損失はスイッチング動作開始時にのみ発生するものであるため、連続動作状態時はほぼ無視できる損失であるものの、低消費電力の間欠動作状態時は無視できない。このため、間欠動作状態時には、FET13をオフしてコンデンサ部の容量を小さくしておくとよい。
実施例1では、連続動作状態であるスタンバイ状態のときはFET13をオンし、図3(A)の(viii)、(ix)に示すようにFET11及びFET12でのスイッチング損失を低減させるようにする。一方、間欠動作状態であるスリープ状態のときはFET13をオフし、第2の共振コンデンサC14が第1の共振コンデンサC13に並列に接続されないようにし、更なる損失が加算されないようにする。これにより、図3(B)の(iv)に示すように間欠動作状態においてスイッチング動作が開始されるときのスイッチング損失がこれ以上大きくならないようにする。
[交流電源AC11に異常電圧が生じた場合]
次に、交流電源AC11に異常電圧が生じたときの動作について説明する。交流電源AC11には、様々な電圧異常が発生する。比較的多くみられるものとして、停電、1分以上の間、低電圧状態が継続するブラウンアウト、それから、200ms程度の間、低電圧状態が継続する瞬時電圧低下等がある。
(停電)
まず、交流電源AC11に停電が発生したときの動作について、図4(A)を用いて説明する。図4(A)は、(i)に交流電源AC11の電圧の波形、(ii)に2次側制御部104のZEROX端子の電圧(以下、ZEROX端子電圧という)の波形、(iii)に1次側制御部101のACV端子の電圧(以下、ACV端子電圧という)の波形を示す。(iv)に1次側制御部101のCOS端子の電圧(以下、COS端子電圧という)の波形、(v)に2次側制御部104の24RMT端子の電圧(以下、24RMT端子電圧という)の波形を示す。横軸はいずれも時間を示す。
交流電源AC11に停電が発生し、電源電圧Vout3の電圧が急に停止すると、例えばHDD107のデータがアクセス中に破損する恐れがある。これを防ぐために次のような制御を行っている。交流電源AC11に停電が発生すると(図4(A)(i)タイミングt1)、ZEROX信号に発生していたパルスが停止する(図4(A)(ii)タイミングt1)。2次側制御部104は、ZEROX信号が停止してから、パルス信号が出力されない状態が第1の時間継続した場合、例えば50ms継続した場合に24RMT信号をローレベルにしてFET15をオフ状態にする(図4(A)(v)タイミングt2)。これにより、負荷装置105での電力消費が停止するため、平滑用コンデンサC11の残存電力により電源電圧Vout3の電圧を維持することで、HDD107のデータ退避時間を稼ぐことができる。ZEROX信号が停止してから24RMT信号をローレベルにするまでに50msという時間を設けている理由は、上述した動作を行う必要のないような極めて短い時間の停電等では通常動作を継続させるためである。
(ブラウンアウト)
次に、例えば1分間のブラウンアウトが発生したときの動作について、図4(B)を用いて説明する。図4(B)(i)〜(v)のグラフの見方は、図4(A)(i)〜(v)と同様であり、説明を省略する。図4(B)における電圧低下時の電圧は、例えば定格電圧の半分とする。一般的に、交流電源AC11の電圧が定格を多少外れても、絶縁型DCDCコンバータ100は動作が継続するよう設計されている。しかし、交流電源AC11の電圧が小さい程1次側に流れる電流が大きくなるため、素子の温度上昇が大きくなる。このため、定格を大きく下回る電圧が継続されると、絶縁型DCDCコンバータ100の安定動作に支障を及ぼす恐れがある。
そこで、ブラウンアウト発生時には次のような制御を行っている。交流電源AC11の電圧が低い状態になると(図4(B)(i)タイミングt3)、交流電源電圧検知部180の検知結果が入力される1次側制御部101のACV端子電圧が徐々に低下する(図4(B)(iii)タイミングt3以降)。交流電源AC11の交流電圧の定格電圧の半分程度では、ゼロクロス検知部130のZEROX端子電圧に発生するパルス信号は維持される(図4(B)(ii)タイミングt3以降)。したがって、2次側制御部104は、交流電源AC11が低電圧状態であることを検知することはできない。ブラウンアウトが発生してから例えば約160ms後に、ACV端子電圧が閾値Vth(所定値)を下回る(図4(B)(iii)タイミングt4)。この160msという時間は、負荷装置105の負荷量やブラウンアウトが発生する直前の交流電源AC11の電圧によって変わる。
ACV端子電圧が閾値Vthを下回った状態が例えば250ms間継続すると、1次側制御部101は、交流電源AC11が低電圧状態であると判断し、COS端子電圧をローレベルに切り替える(図4(B)(iv)タイミングt5)。これにより、ゼロクロス電源生成部120のFET14がオフし、ゼロクロス検知部130への電力供給が停止するため、ZEROX端子に発生するパルス信号が停止する(図4(B)(ii)タイミングt5以降)。これによって、2次側制御部104は、交流電源AC11が低電圧状態又は停電状態であることを検知できる。その後の2次側制御部104は、停電発生時の制御と同様、ゼロクロス端子電圧がローレベルとなったタイミングt5から50ms(第1の時間)経過後に24RMT端子電圧をローレベルに切り替える(図4(B)(v)タイミングt6)。これにより、定格を大きく下回る電圧が継続されたときは、絶縁型DCDCコンバータ100のFET15をオフして負荷装置105を切り離すことで、素子の異常な温度上昇を抑えることができる。なお、ACV端子電圧が閾値Vthを下回ってからCOS端子電圧をローレベルに切り替えるまでに待つ時間(以降、待機時間(第2の時間)とする)を250msとする理由については後述する。
(瞬時電圧低下)
最後に、例えば200ms間の瞬時電圧低下が発生したときの動作について、図5(A)を用いて説明する。図5(A)(i)〜(v)のグラフの見方は、図4(A)(i)〜(v)と同様であり、説明を省略する。図5(A)における電圧低下時の電圧も、定格電圧の半分とする。交流電源AC11の電圧が低い状態になると(図5(A)(i)タイミングt7)、ブラウンアウトが発生したときの動作と同様、ACV端子電圧が徐々に低下する(図5(A)(iii)タイミングt7以降)。ブラウンアウト発生時と同様、ZEROX端子電圧に発生するパルスは維持される(図5(A)(ii)タイミングt7以降)。瞬時電圧低下が発生してから約160ms後に、ACV端子電圧が閾値Vthを下回る(図5(A)(iii)タイミングt8)。瞬時電圧低下が発生している時間は200msなので、ACV端子電圧が閾値Vthを下回っている時間は、200ms−160ms=40msということになる。この40msは、上述したブラウンアウト発生時における待機時間である250ms未満であるため、1次側制御部101はCOS端子電圧をハイレベルに維持することになる(図5(A)(iv)タイミングt8以降)。
するとZEROX端子電圧のパルス信号も維持されるため(図5(A)(ii)タイミングt8以降)、当然、24RMT端子電圧もハイレベルに維持される(図5(A)(v)タイミングt8以降)。したがって、200msの瞬時電圧低下時は、COS端子電圧は切り替わらない。なお、タイミングt9は交流電源AC11の交流電圧が元の電圧に復帰したタイミング、タイミングt10は、ACV端子電圧が閾値Vthを下回ったタイミングt8を起点とした待機時間250msが経過したタイミングを示す。このように、実施例1では、待機時間250msが設けられているため、200ms程度の瞬時電圧低下が発生しても、負荷装置105が切り離されることはない。
ここで、実施例1の特徴的な個所である、待機時間250msを設ける理由について説明する。図5(B)は、待機時間250msを設けない構成において、200ms間の瞬時電圧低下が発生したときの動作を示した図である。図5(B)(i)〜(v)は図5(A)(i)〜(v)と同様のグラフである。ACV端子電圧が閾値Vthを下回ると(図5(B)(iii)タイミングt8’)、待機時間が設けられていないため、すぐに、1次側制御部101はCOS端子電圧をローレベルに切り替える(図5(B)(iv)タイミングt8’)。ZEROX端子電圧からパルス信号が出力されなくなったため(図5(B)(ii)タイミングt8’)、その50ms後に2次側制御部104は24RMT端子電圧をローレベルに切り替える予定である(図5(v)タイミングt11)。しかし、瞬時電圧低下のため、ACV端子電圧が閾値Vthを下回っている時間は図5(A)と同様40msである(t8’〜t9’)。タイミングt9’で交流電源AC11の交流電圧が元の電圧に復帰する。このように、2次側制御部104が24RMT端子電圧をローレベルに切り替える前に交流電源AC11の電圧が復帰することになる(Point601(タイミングt9’))。
一般的に、大きな負荷が接続されている状態で交流電源AC11の電圧が急激に上昇すると、フィードバック部140における回路遅延分により、瞬間的に大きな電流が1次側回路に流れる。更に、COS端子電圧がタイミングt8’でローレベルとなったため、共振コンデンサ切替え部150により第2の共振コンデンサC14の接続も切断されており、FET11に並列に接続されたコンデンサ部の容量は小さい状態である。FET11に並列に接続されているコンデンサ部の容量が小さい状態で、大電流のスイッチング動作を行うと、非常に大きなノイズが発生する。図5(B)のPoint601のタイミングは、電圧急上昇、負荷装置105の負荷大、FET11に並列に接続されているコンデンサ部の容量が小さい状態、が全て重なる。このため、Point601のようなタイミングが発生しないように考慮すべきである。
Point601のようなタイミングが発生してしまった原因は、共振コンデンサ切替え部150と出力電圧切替え部160の制御信号を、1つのCOS端子で兼用したことである。しかしながら、図5(A)で説明したように、待機時間250msを設けることで、Point601のようなタイミングを無くすことができる。市場で発生する瞬時電圧低下の時間は多くが70ms程度、長くても200ms以内であることが知られている。したがって、待機時間を200ms以上とすることが望ましい。一方、素子の温度上昇によって受ける素子ダメージを考慮すると、待機時間をあまり長くすべきではない。以上を鑑みて、待機時間を、概ね200msから数十秒の間に設定するとよい。なお、この時間はあくまで目安であるので、待機時間を200msから数十秒の間に限定するものではない。
以上のように、共振コンデンサ切替え部150と出力電圧切替え部160の制御信号を兼用しつつ、ACV端子電圧が閾値Vthを下回ってからCOS端子電圧をローレベルに切り替えるまでに待機時間を設ける。これにより、1次側制御部101の端子数増加を防ぎ、ノイズ誤動作リスクを回避し、安価、小サイズな電源装置を実現できる。以上、実施例1によれば電源装置の多機能化に対応しつつ、安価で小型の電源装置を提供することができる。
[電源装置]
実施例2について説明する。実施例1と異なる点についてのみ説明し、同じ構成には同じ符号を付し説明を省略する。実施例2の電源装置の回路を図6に示す。実施例1の図1で説明した回路に対して、交流電源AC11の電圧を検知する方法が異なる。実施例2の第2の検知手段である交流電源電圧検知部190は、電源電圧V1を抵抗R27と抵抗R28とで分圧した電圧を、1次側制御部101のACV端子に入力している。電源電圧V1は、トランスT11のフォワード電圧を整流平滑した電圧であるため、入力電圧Vinと比例関係となる。電源電圧V1は、入力電圧Vinに比べてはるかに低いため、検知抵抗の損失を実施例1よりも小さくできる。ただし、FET11とFET12のスイッチング動作が停止すると、電源電圧V1は徐々に低下してしまう。特に、間欠動作状態時は、連続動作状態時における電源電圧V1と入力電圧Vinとの関係からずれてしまう。この影響をできる限り減らすため、抵抗R28と並列にコンデンサC19を接続して、間欠動作状態時でもACV端子の電圧が維持されるようにする。なお、交流電源AC11の変動に対してACV端子電圧が十分に応答する必要があるため、コンデンサC19は適切な定数を選択する必要がある。
以上のように、実施例2では、交流電源AC11の交流電圧をトランスT11の補助巻線P2に誘起される電圧を使って間接的に検知する。これにより、直接的に交流電源AC11の交流電圧を検知するよりも回路損失を小さく抑えつつ、1次側制御部101の端子数増加を防ぎ、ノイズ誤動作リスクを回避し、安価、小サイズな電源装置を実現できる。以上、実施例2によれば電源装置の多機能化に対応しつつ、安価で小型の電源装置を提供することができる。
実施例1、2で説明した電源装置は、例えば画像形成装置の低圧電源、即ちコントローラ(制御部)やモータ等の駆動部へ電力を供給する電源として適用可能である。以下に、実施例1、2の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図7に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ300は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム311、感光ドラム311を一様に帯電する帯電部317(帯電手段)、感光ドラム311に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部312(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム311に現像されたトナー像をカセット316から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部318(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器314で定着してトレイ315に排出する。この感光ドラム311、帯電部317、現像部312、転写部318が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ300は、実施例1、2で説明した電源装置400を備えている。なお、実施例1、2の電源装置400を適用可能な画像形成装置は、図7に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム311上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ300は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ320を備えており、実施例1、2に記載の電源装置400は、例えばコントローラ320に電力を供給する。例えば、コントローラ320は、DCDCコンバータ部170から電源電圧Vout3が供給される。なお、コントローラ320が2次側制御部104として機能してもよい。
また、実施例1、2に記載の電源装置400は、感光ドラム311を回転するため又はシートを搬送する各種ローラ等を駆動するためのモータ等の駆動部に電力を供給する。すなわち、実施例1、2の負荷装置105は、駆動部に相当する。実施例3の画像形成装置は、省電力を実現するスリープ状態(例えば、省電力モードや待機モード)にある場合に、例えばコントローラ320のみに電力を供給する等、負荷を軽くして消費電力を低減させることができる。すなわち、実施例3の画像形成装置では、スリープ状態で、実施例1、2で説明したCHG信号及び24RMT信号をローレベルにする。また、スリープ状態では間欠動作状態とする。一方、画像形成装置がスタンバイ状態のときには、CHG信号及び24RMT信号をハイレベルにし、連続動作状態とする。
以上、実施例3によれば電源装置の多機能化に対応しつつ、安価で小型の電源装置を提供することができる。
101 1次側制御部
120 ゼロクロス電源生成部
130 ゼロクロス検知部
150 共振コンデンサ切替え部
C13 第1の共振コンデンサ
C14 第2の共振コンデンサ
FET11 第1のスイッチング素子
T11 トランス

Claims (11)

  1. 1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、
    交流電圧を整流平滑した入力電圧から前記1次巻線への電力の供給を接続又は切断するスイッチング素子と、
    前記2次巻線から負荷に供給される出力電圧のフィードバック制御を行うフィードバック手段と、
    1次側に設けられ、前記フィードバック手段によるフィードバック制御に基づき前記スイッチング素子をオン又はオフするスイッチング動作を制御する第1の制御手段と、
    前記スイッチング素子に並列に接続され、容量を切り替えることが可能なコンデンサ部と、
    前記コンデンサ部の容量を第1の容量と前記第1の容量よりも大きい第2の容量に切り替える切替手段と、
    前記交流電圧のゼロクロスポイントを検知し、パルス信号を、2次側に設けられた第2の制御手段に出力する第1の検知手段と、
    前記第1の検知手段の電源電圧を生成する生成手段と、
    を備え、
    前記第1の制御手段は、前記コンデンサ部の前記容量を切り替えるように前記切替手段に指示する制御信号と、前記電源電圧を生成するように又は前記電源電圧の生成を停止するように前記生成手段に指示する制御信号と、を1つの端子から出力することを特徴とする電源装置。
  2. 前記コンデンサ部は、前記スイッチング素子に並列に接続された第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサよりも容量が大きい第2のコンデンサと、前記第2のコンデンサに直列に接続された第1のスイッチと、を有し、直列に接続された前記第2のコンデンサと前記第1のスイッチが前記スイッチング素子及び前記第1のコンデンサに並列に接続され、
    前記切替手段は、前記制御信号に応じて前記第1のスイッチをオン又はオフすることで前記コンデンサ部の容量を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記生成手段は、前記補助巻線に誘起され整流平滑された電圧を前記第1の検知手段に供給する又は前記電圧の供給を遮断する第2のスイッチを有し、前記制御信号に応じて前記第2のスイッチをオン又はオフすることで前記電源電圧を生成又は停止することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記出力電圧を前記負荷に供給する又は前記出力電圧の前記負荷への供給を遮断する第3のスイッチを備え、
    前記第1の検知手段から前記パルス信号が出力されない状態が第1の時間継続した場合に、前記第2の制御手段により前記第3のスイッチがオフされることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 前記交流電圧を検知する第2の検知手段を備え、
    前記第1の制御手段は、前記第2の検知手段により検知した電圧が所定値を下回ってから第2の時間が経過した場合には、前記制御信号により前記切替手段によって前記コンデンサ部の容量を前記第1の容量に切り替え、前記制御信号により前記生成手段による前記電源電圧の生成を停止することを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記第2の検知手段は、前記入力電圧を検知することを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記第2の検知手段は、前記補助巻線に誘起され整流平滑された電圧を検知することを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  8. 前記負荷が第1の状態から前記第1の状態よりも消費される電力が高い第2の状態へ移行する際には、前記出力電圧を、前記第1の状態における第1の電圧から前記第1の電圧よりも高い第2の電圧に上げた後に、前記第2の制御手段により前記第3のスイッチがオンされることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の電源装置。
  9. 前記負荷が前記第2の状態から前記第1の状態へ移行する際には、前記第2の制御手段により前記第3のスイッチがオフされた後に、前記出力電圧を前記第2の電圧から前記第1の電圧に下げることを特徴とする請求項8に記載の電源装置。
  10. 前記第1の制御手段は、前記第1の状態では前記スイッチング動作と前記スイッチング動作を停止する動作を交互に行う間欠動作状態とし、前記第2の状態では前記スイッチング動作を連続して行う連続動作状態とすることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電源装置。
  11. 記録材に画像形成を行う画像形成手段と、
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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