JP2020195190A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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拓也 宮下
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拓也 宮下
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崇 大舘
敬造 小嶋
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敬造 小嶋
篤史 大野
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篤史 大野
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Abstract

【課題】トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減すること。【解決手段】正方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧及び逆方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧のいずれか一方の電圧が入力される半波整流回路と、正方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧及び逆方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧の両方が入力される倍電圧整流回路と、半波整流回路によって整流された電圧を電源制御IC110に出力する第1の状態と、倍電圧整流回路によって整流された電圧を電源制御IC110に出力する第2の状態とを切り替える光MOSFET310と、を備える。【選択図】図9

Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、特に、電流共振コンバータのトランスの補助巻線の出力電圧を、電源制御ICに供給している電源装置に関する。
商用交流電源から、ダイオードブリッジを介して入力された電圧をスイッチング素子によってスイッチングさせ、絶縁型トランスを介して安定した直流電圧を出力する電源装置として、電流共振方式の電源装置(以下、電流共振コンバータという)がある。電源制御ICの電源の入力端子であるVcc端子には、電流共振コンバータのトランスに巻かれた補助巻線の出力電圧を整流平滑した電圧を供給することが一般的である。補助巻線のターン数は、電源装置の動作条件において、Vcc端子の電圧が電源制御ICの動作可能電圧を下回らないようにし、また、補助巻線に接続される部品の耐圧を上回らないように設定する必要がある。
図11に示す電流共振コンバータ700では、FET106、107を交互にオン・オフ動作させることにより、トランス108の1次巻線109に電圧を印加する。これによってトランス108の2次巻線201、202に誘起される電圧を整流平滑回路203によって整流平滑して直流電圧Voを生成し、生成した直流電圧Voを負荷204に供給する。更に、トランス108の補助巻線301に発生する電圧を整流ダイオード303及び平滑コンデンサ307により整流平滑して電源制御IC110のVcc端子に供給する。図11に示す電流共振コンバータ700の場合、1次巻線109の巻き始めから巻き終わりを正方向とした場合に、正方向に電流が流れている間に補助巻線301に誘起される電圧が電源制御IC110に供給されるように構成されている。電流共振コンバータ700は、電源制御IC110のPFM(パルス周波数変調)制御手段により、負荷204に応じてFET106、107の駆動周波数が調整される。具体的には、負荷204に流れる電流が増加するに従って、駆動周波数は低くなり、トランス108の1次巻線109に印加される電圧を高くすることで、負荷204に供給される直流電圧Voを一定に保っている。このように、トランス108の1次巻線109に印加される電圧が負荷204に応じて変化するため、補助巻線301に発生する電圧も負荷204に応じて変化する。また、電圧の変化の影響は、1次巻線109に対する補助巻線301の巻数(ターン数)比に比例する。
近年では、軽負荷時の電源効率を向上させるため、間欠モードを有する電流共振コンバータの電源制御ICが用いられている。間欠モードの場合、FET106、107のオン・オフ制御を行わない期間(以下、スイッチング休止期間という)がある。スイッチング休止期間中には、補助巻線301からの電圧が供給されないため、Vcc端子の電圧が低下する。そのため、間欠モードのスイッチング休止期間においても、Vcc端子の電圧が電源制御IC110の動作可能電圧を下回らないように補助巻線301のターン数を調整する必要が出てきた。
上述したようなVcc端子の電圧が低下する課題への対応方法として、ターン数の違う2種類の補助巻線を備え、通常時はターン数が少ない方の補助巻線からVcc端子に電圧を供給する。一方、Vcc端子の電圧が低下したらターン数の多い補助巻線の方からもVcc端子に電圧を供給する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−225474号公報
しかしながら、図11の電流共振コンバータ700では、1次巻線109に一方の方向に電流が流れている間にしか補助巻線301に誘起させる電圧を電源制御IC110に供給できない。そのため、間欠モードで動作中に電源制御IC110の動作可能電圧を下回らないようにするためには、補助巻線301のターン数を十分に多くしておく必要がある。また、前述したように、負荷204に応じた電圧変化は、1次巻線109に対する補助巻線301のターン数比に比例するため、補助巻線301のターン数を多くする構成では、補助巻線301の電圧が負荷204の変動の影響を大きく受けてしまう。
例えば、間欠モードと連続モードとで補助巻線301を切り替えるようにした際は、間欠モードの中での負荷変動に対してVcc端子の電圧が大きく変動してしまう。また、間欠モードの中で補助巻線301を切り替えるようにした場合、2つの補助巻線のターン数に大きな差をつけられないため、負荷204によるVcc端子の電圧変動の影響を抑制できない。この場合、重負荷時におけるVcc端子の電圧上昇が大きくなるため、周辺部品の耐圧を高くする必要性が生じ、またレギュレーション回路308における消費電力も増大してしまう。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、前記1次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、前記1次巻線に直列に接続されたコンデンサと、直列に接続された前記1次巻線及び前記コンデンサに並列に接続された第2のスイッチング素子と、前記補助巻線に誘起される電圧が動作可能電圧として供給されることにより動作し、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御手段と、を有し、前記2次巻線から出力される出力電圧が所定の電圧となるように前記スイッチング動作を行う電源装置であって、前記補助巻線に対して所定の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧及び前記補助巻線に対して前記所定の方向とは逆の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧のいずれか一方の電圧が入力される半波整流回路と、前記所定の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧及び前記逆の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧の両方が入力される倍電圧整流回路と、前記半波整流回路によって整流された電圧を前記制御手段に出力する第1の状態と、前記倍電圧整流回路によって整流された電圧を前記制御手段に出力する第2の状態とを切り替える第1の切替手段と、を備えることを特徴とする電源装置。
(2)感光体と、前記感光体に潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された前記潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記(1)に記載の電源装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
実施例1の電源装置の回路図 実施例1の電源装置の動作を説明する図、FETのドレイン電流の波形を示すグラフ 実施例1、2のVcc端子電圧を示すグラフ 実施例2の電源装置の回路図 実施例3の電源装置の回路図 実施例4の電源装置の回路図 実施例5の電源装置の回路図 実施例6の入力電圧と電源効率の関係を示すグラフ 実施例6の電源装置の回路図 実施例7の画像形成装置の構成を示す図 従来例の電源装置の回路図
課題を解決するための本発明の具体的な構成について、図面を参照しながら以下の実施例を説明する。なお、以下に示す実施例は一例であって、この発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[電源装置の構成説明]
図1は、実施例1の電源装置である電流共振コンバータ100の主要な回路図を示す。電流共振コンバータ100は、電流共振方式の電流共振電源部を有する電源装置である。図中では、電流の流れを破線矢印及び点線矢印で記載している。図1の電流共振コンバータ100は、インレット102、入力フィルタ回路103、整流ダイオードブリッジ104、1次平滑コンデンサ105を備える。電流共振コンバータ100は、電界効果トランジスタ(以下、FETという)106、107、電流共振コンデンサ111、電源制御IC110、トランス108を備える。FET106、107は、寄生ダイオードを内蔵している。入力フィルタ回路103は、コモンモードコイルやアクロスザラインコンデンサ等で構成される。トランス108は漏洩インダクタンスがコントロールされて設計されたトランスである。トランス108は、1次巻線109、2次巻線201、202、補助巻線301、302を有する。第1の補助巻線である補助巻線301、第2の補助巻線である補助巻線302は、トランス108の1次側に巻かれ、電源制御IC110へ電力供給を行う。具体的には、補助巻線301の巻き始めに整流ダイオード303のアノード端子が接続され、補助巻線301の巻き終わりに補助巻線302の巻き始めが接続されている。ここで、トランス108の巻線に付された黒丸が巻き始めを意味する。補助巻線301の巻き終わり及び補助巻線302の巻き始めは電源制御IC110のGND端子に接続されている。補助巻線302の巻き終わりは、整流ダイオード304のアノード端子に接続されている。整流ダイオード303のカソード端子は、整流ダイオード304のカソード端子と接続されている。また、第1のスイッチング素子であるFET106は、トランス108の1次巻線109に直列に接続されている。電流共振コンデンサ111は、トランス108の1次巻線109に直列に接続されている。第2のスイッチング素子であるFET107は、直列に接続された1次巻線109及び電流共振コンデンサ111に並列に接続されている。
制御手段である電源制御IC110は、VH端子、VSEN端子、VGH端子、VGL端子、Vcc端子、REG端子、FB端子、SB端子及びGND端子を備えている。VH端子は起動時に電圧が供給される起動端子である。VSEN端子は、電源からの入力電圧を検知するための端子である。VGH端子は、FET106のゲート端子への出力を制御するための端子である。VGL端子は、FET107のゲート端子への出力を制御するための端子である。Vcc端子は、電源が供給されるための端子である。REG端子は、定電圧を出力する端子である。FB端子は、出力電圧である直流電圧Voをモニタするための端子である。SB端子については後述する。GND端子はグランドに接続される端子である。
電源制御IC110は、1次平滑コンデンサ105によって平滑された電圧(VDCH)がVH端子に入力され、電源制御IC110の内部を介してVcc端子の電圧を電源制御IC110の起動が開始される電圧(以下、起動開始電圧という)まで上昇させる。更に、1次平滑コンデンサ105によって平滑された電圧(VDCH)を抵抗120、121で分圧した電圧が、VSEN端子に入力される。電源制御IC110は、VSEN端子に入力された電圧が動作開始しきい値電圧まで上昇すると、スイッチング動作を行うことができる状態となる。電源制御IC110がスイッチング動作を開始すると、後述する補助巻線電源回路からVcc端子への電力供給が開始される。補助巻線電源回路からVcc端子への電力供給が開始されると、電源制御IC110はVH端子からVcc端子への電力供給を遮断する。Vcc端子の電圧が低下し、動作停止電圧を下回ると、電源制御IC110はVH端子からVcc端子への電力供給を行って再起動しようと動作する。VH端子からVcc端子への電力供給は、電力を多く消費してしまうため、電源の高効率を求められる軽負荷時にこの再起動が起きないように、補助巻線電源回路においては十分な出力電圧を確保する必要がある。
電源制御IC110は、次の2つのモードを切り替える機能を有している。2つのモードのうち、FET106、107のスイッチング動作を連続的に行う第1のモードを、以下、連続モードという。また、2つのモードのうち、FET106、107のスイッチング動作を行う期間(以下、スイッチング期間という)とスイッチング動作を停止する期間(以下、スイッチング休止期間という)とを交互に繰り返す第2のモードを、以下、間欠モードという。電源制御IC110は連続モードと間欠モードとを切り替える機能を有し、上述したSB端子の電圧に基づいて、モード間の切替えを行い、更に間欠モード時のスイッチング動作を制御する。なお、電源制御IC110は、SB端子の電圧がモード切替えしきい値を上回った場合に連続モードで動作し、SB端子の電圧がモード切替えしきい値以下となった場合に間欠モードで動作する。
電流共振コンバータ100は、コンデンサ401、整流平滑回路203、抵抗402、403、シャントレギュレータ404、フォトカプラ405を備える。コンデンサ401はFB端子から供給された電荷を蓄えるコンデンサである。電源制御IC110のFB端子はIC内部に定電流回路を備えている。また、電源制御IC110のSB端子はIC内部に定電流充電回路及び放電回路を備えている。実施例1で使用される電源制御IC110においては、間欠モードにおけるスイッチング動作の周波数(以下、スイッチング周波数という)は、SB端子の電圧に応じて制御される。整流平滑回路203は、整流ダイオード及び平滑コンデンサで構成される。直流電圧Voは、整流平滑回路203によって整流平滑された直流電圧であり、負荷204に供給される。シャントレギュレータ404は、基準電圧を入力するためのREF端子、出力としてのカソードK端子及びアノードA端子を備えている。シャントレギュレータ404は、直流電圧Voに応じて動作し、これによりFB端子の電圧が変化することで、電源制御IC110はFET106、107のスイッチング制御を行い、直流電圧Voを一定に(所定の電圧となるように)制御する。すなわち、電源制御IC110は、FB端子の電圧に基づいて直流電圧Voのフィードバック制御を行う。なお、以下、各端子の電圧を端子電圧(例えば、FB端子の電圧はFB端子電圧等)という。
電流共振コンバータ100は、CPU502、トランジスタ503、フォトカプラ504を備える。なお、CPU502は電流共振コンバータ100を搭載する機器側(例えば、電流共振コンバータ100を搭載する画像形成装置側)に設けられたCPUであってもよい。電源制御IC110を連続モードで動作させるときには、CPU502はトランジスタ503のベース端子にハイレベルの信号を出力し、トランジスタ503をオンさせる。トランジスタ503のオンによってフォトカプラ504がオンし、電源制御IC110のREG端子電圧がSB端子に入力されることで、SB端子電圧はモード切替えしきい値を上回った状態となる。これにより、電源制御IC110が連続モードで動作する。一方、電源制御IC110を間欠モードで動作させるときには、CPU502はトランジスタ503のベース端子にローレベルの信号を出力し、トランジスタ503をオフさせる。トランジスタ503のオフによってフォトカプラ504がオフし、電源制御IC110のSB端子電圧が低下して、SB端子電圧はモード切替えしきい値以下となる。これにより、電源制御IC110が間欠モードで動作する。
電流共振コンバータ100は、コンデンサ501を備える。コンデンサ501は電源制御IC110のSB端子に接続されており、SB端子電圧の定電流充電回路及び放電回路によって電荷を充放電される。間欠モードにおけるスイッチング制御については、電源制御IC110のFB端子電圧とSB端子電圧によって制御される。間欠モードに切り替わると、スイッチング休止期間中に直流電圧Voが徐々に低下するため、FB端子電圧が上昇する。FB端子電圧がしきい値電圧を上回ると、電源制御IC110のSB端子内部に備えた定電流充電回路から電流が供給されてコンデンサ501を充電し、SB端子電圧が上昇する。SB端子電圧がしきい値電圧を上回ると、停止していたスイッチング動作が再開する。間欠モードにおいてはSB端子電圧が高くなる程、スイッチング周波数が低くなる。直流電圧Voが上昇するとFB端子電圧が低下し、FB端子電圧がしきい値電圧以下となると、SB端子は定電流放電回路に切り替わってコンデンサ501を放電し、SB端子電圧が低下する。SB端子電圧がしきい値電圧以下となると、スイッチング動作が停止されてスイッチング休止期間となる。スイッチング休止期間においては、トランス108の2次巻線201、202に電力が供給されないため、負荷204への電流供給が続くと、電荷が徐々に減少していき、直流電圧Voは徐々に減少し、前述したスイッチング動作が再開される。以上のようにして、間欠モードにおけるスイッチング期間とスイッチング休止期間とが繰り返される。
補助巻線の電源回路(以下、補助巻線電源回路という)は、補助巻線301、302に接続された部品を含めた回路である。整流ダイオード303、304、平滑コンデンサ307は、補助巻線301、302に誘起された電圧を整流平滑する。整流平滑された電圧は、レギュレーション回路308を介して平滑コンデンサ309によって整流平滑され、平滑コンデンサ309によって平滑された電圧は電源制御IC110のVcc端子に入力される。
[電流共振電源部の動作]
次に、電流共振コンバータ100の動作を以下に示す。電源装置が有する電流共振方式の電流共振電源部は、1次平滑コンデンサ105、FET106、107、トランス108、電源制御IC110、電流共振コンデンサ111を含む。上述した構成において、電源制御IC110に電力が供給されると、電源制御IC110のVGH端子及びVGL端子からFET106及びFET107の各ゲート端子に制御信号が出力される。これにより、FET106及びFET107が交互にオン/オフ動作する。そして、1次平滑コンデンサ105の電圧がトランス108の1次巻線109に印加され、1次巻線109に交流電流が流れる。図2を参照して、トランス108の1次巻線109の交流電流の流れをFET106、107のオン/オフ状態に合わせて順序を追って説明する。なお、図2(g)は、(i)にFET106のドレイン電流の波形を示し、(ii)にFET107のドレイン電流の波形を示す。ドレイン電流は、トランス108の1次巻線109の巻き始め(黒丸)から巻き終わりに向かって流れる場合を正、逆を負としている。また、図2(g)の「順序1」等は図2(a)〜図2(f)に対応している。図2(a)〜図2(f)には電流共振コンバータ100の要部のみ図示する。
・順序1(図2(a)に示す状態)
FET106がオン状態(ONと図示)であり、FET107がオフ状態(OFFと図示)であるときは、次の経路で電流が流れる。すなわち、1次平滑コンデンサ105→FET106→トランス108の1次巻線109→電流共振コンデンサ111→1次平滑コンデンサ105、の経路で電流が流れる。
・順序2(図2(b)に示す状態)
次に、順序1の状態からFET106をオフ状態とする(FET107はオフ状態を維持)。FET106がオフ状態となっても、トランス108の1次巻線109を流れる電流はその流れを維持しようと働く。このため、トランス108の1次巻線109→電流共振コンデンサ111→FET107に内蔵された寄生ダイオード、の経路で電流が流れる。
・順序3(図2(c)に示す状態)
次に、順序2の状態からFET107をオン状態にする(FET106はオフ状態を維持)。FET107をオン状態にした直後は、引き続きトランス108の1次巻線109→電流共振コンデンサ111→FET107に内蔵された寄生ダイオード、の経路で電流が流れる。
・順序4(図2(d)に示す状態)
順序3の状態(FET106がオフ状態、FET107がオン状態)で所定の時間が経過すると、トランス108の漏洩インダクタンスと電流共振コンデンサ111との共振作用が働くようになる。このため、次第に電流の流れは、電流共振コンデンサ111→トランス108の1次巻線109→FET107、の経路に変化する。
・順序5(図2(e)に示す状態)
次に、順序4の状態からFET107をオフ状態にする(FET106はオフ状態を維持)。FET107をオフ状態にしても、トランス108の1次巻線109を流れる電流はその流れを維持しようと働く。このため、電流共振コンデンサ111→トランス108の1次巻線109→FET106に内蔵された寄生ダイオード→1次平滑コンデンサ105、の経路で電流が流れる。
・順序6(図2(f)に示す状態)
次に、順序5の状態からFET106をオン状態にする(FET107はオフ状態を維持)。FET106をオン状態にしても、引き続き電流共振コンデンサ111→トランス108の1次巻線109→FET106に内蔵された寄生ダイオード→1次平滑コンデンサ105、の経路で電流が流れる。
・順序7(図2(a)に示す状態)
順序6の状態(FET106がオン状態、FET107がオフ状態)で所定の時間が経過すると、トランス108の漏洩インダクタンスと電流共振コンデンサ111との共振作用が働くようになる。このため、次第に電流の流れは、1次平滑コンデンサ105→FET106→トランス108の1次巻線109→電流共振コンデンサ111→1次平滑コンデンサ105、の経路に変化する。
このようにして、トランス108の1次巻線109には、正方向、逆方向(負方向)といったように、交流の電流が流れることになる。これにより、トランス108の2次巻線201、202に交流電圧が誘起され、誘起された電圧は整流平滑回路203により整流平滑されて直流電圧Voとなる。同様にトランス108の補助巻線301、302にも交流電圧が誘起され、整流ダイオード303、304、平滑コンデンサ307により整流平滑される。整流平滑された電圧は、レギュレーション回路308を介し平滑コンデンサ309によって平滑され、電源制御IC110のVcc端子に入力される。
[補助巻線電源回路の説明]
続いて、補助巻線電源回路について説明する。補助巻線電源回路は、補助巻線301、302、整流ダイオード303、304、平滑コンデンサ307、309、レギュレーション回路308から構成されている。図1に電流の向きを破線矢印と点線矢印で示す。ここで、トランス108の1次巻線109の巻き始めから巻き終わりを所定の方向である正方向とした場合に、正方向を破線矢印で示す。図2では、順序1(順序7)(図2(a))、順序2(図2(b))、順序3(図2(c))の電流の流れが正方向である。また、正方向とは逆の方向(負方向)を点線矢印で示す。図2では、順序4(図2(d))、順序5(図2(e))、順序6(図2(f))の電流の流れが逆方向である。
上述したように、電源制御IC110によってFET106、107をスイッチングすることで、トランス108の1次巻線109には、交流の電流が流れ、トランス108の補助巻線301、302に交流電圧が誘起される。補助巻線電源回路では、補助巻線301、302に誘起された電圧を、整流ダイオード303、304、平滑コンデンサ307により整流平滑し、レギュレーション回路308を介して平滑コンデンサ309によって平滑する。補助巻線電源回路によって生成された電圧は、電源制御IC110のVcc端子に入力される。補助巻線電源回路は、補助巻線301、302、整流ダイオード303、304、平滑コンデンサ307、レギュレーション回路308を含む。
ここで、2次側の出力が供給される負荷204が大きくなると、補助巻線301、302に誘起される電圧は上昇する。このため、電源制御IC110のVcc端子に入力される電圧がVcc端子の定格を超えないようにするため、すなわち、Vcc端子に入力される電圧が所定の電圧以上にならないようにするためにレギュレーション回路308が設けられている。レギュレーション回路308は、図3(c)で後述するように、平滑コンデンサ307によって平滑された電圧が所定の電圧以上になると所定の電圧をVcc端子に出力する。一方、平滑コンデンサ307によって平滑された電圧が所定の電圧未満では、補助巻線301、302に誘起され平滑コンデンサ307によって平滑された電圧をVcc端子に出力する。所定の電圧は、レギュレーション回路308が有するツェナーダイオードのツェナー電圧によって決定される。このように、レギュレーション回路308は軽負荷時には平滑コンデンサ307によって平滑された電圧をVcc端子に供給し、重負荷時には所定の電圧をVcc端子に供給する。以降、負荷204が大きくなってレギュレーション回路308が所定の電圧をVcc端子に供給している状態を、レギュレーション回路308が動作している、と表現する。また、レギュレーション回路308が動作を開始する電圧(所定の電圧)をレギュレーション回路308の動作電圧という。
補助巻線301は、破線矢印(トランス108の1次巻線109に正方向)の電流が流れた際に電圧が誘起され、Vcc端子に電圧を供給する。補助巻線302は点線矢印(トランス108の1次巻線109に逆方向)の電流が流れた際に電圧が誘起され、Vcc端子に電圧を供給する。このように、補助巻線電源回路は、トランス108の1次巻線109に流れる双方向の電流に対して、交互に誘起された電圧を電源制御IC110に供給する構成となっている。
(従来の課題について)
前述したように、実施例1で使用する電源制御IC110は間欠モードで動作することができるため、スイッチング休止期間には補助巻線301、302に電圧は誘起されず、電源制御IC110の消費電力によってVcc端子電圧は低下する。そのため、スイッチング休止期間にVcc端子電圧が動作可能電圧を下回らないように補助巻線301、302のターン数を決定する必要がある。従来の補助巻線電源回路(補助巻線302がない回路)では、破線矢印の向きに電流が流れているときにだけ補助巻線301からVcc端子電圧が供給される構成となっている。このため、従来の構成ではVcc端子への電力供給量が小さいので、補助巻線301のターン数を多くして動作可能電圧を下回らないようにする必要がある。しかし、従来の構成のように補助巻線301のターン数が多くなると、負荷204の変動による補助巻線301の出力電圧の変動が大きくなる。
ここで、図3(c)は、横軸に負荷204の大きさを示し、縦軸に平滑コンデンサ307の電圧等を示す。横軸には、負荷204の範囲(負荷範囲)を両矢印で示す。また、縦軸には、平滑コンデンサ307として選択する耐圧を2つ(耐圧A、耐圧B、B>A)示し、レギュレーション回路308が動作する動作電圧、電源制御IC110の動作可能電圧(Vcc動作可能電圧と図示)も示す。また、実線Aが実施例1を示し、点線B、Cが従来例を示す。従来例の点線Bは、軽負荷時に平滑コンデンサ307の電圧が電源制御IC110の動作可能電圧を下回らないように補助巻線301のターン数を設定した場合のグラフである。図3(c)の斜線部Yに示すように、従来例の点線Bでは、重負荷時に周辺部品(平滑コンデンサ307)の耐圧Aをオーバーする。このため、点線Bの場合には、重負荷時でも耐圧を超えないように、耐圧Aよりも高い耐圧特性を持つ耐圧Bの平滑コンデンサ307を使用する必要がある。一方、耐圧Aの平滑コンデンサ307を使用するためには、重負荷時でも耐圧Aを超えないように点線Cのようにする必要があり、そのために補助巻線301のターン数を削減する。補助巻線301のターン数を削減すると、今度は図3(c)の斜線部Xに示すように、軽負荷時に平滑コンデンサ307の電圧が電源制御IC110の動作可能電圧を下回ってしまう。
このように、従来例では、軽負荷時に平滑コンデンサ307の電圧が動作可能電圧以上となる条件を満足させるために補助巻線301のターン数を決定すると、重負荷時に平滑コンデンサ307の耐圧をオーバーするため、コストや基板のサイズに影響を及ぼす。また、重負荷時に平滑コンデンサ307の耐圧Aをオーバーしないように補助巻線301のターン数を決定すると、軽負荷時に平滑コンデンサ307の電圧が動作可能電圧を下回る。
実施例1における、負荷204に流れる電流が最も小さいときのVcc端子電圧のグラフを図3(a)、(b)に示す。図3(a)、(b)はいずれも、以下の波形を示す。(i)がVcc端子電圧(実施例1、従来例)の波形、(ii)がFET106を駆動するVGH端子から出力される信号の波形、(iii)がFET107を駆動するVGL端子から出力される信号の波形、をそれぞれ示す。(iv)はスイッチング動作の状態(スイッチング期間、スイッチング休止期間)を示す。(i)には、電源制御IC110の動作可能電圧(Vcc動作可能電圧と図示)を一点鎖線で示す。VGH端子、VGL端子は、FET106、107をオンするときにはハイレベルの信号を出力し、オフするときにはローレベルの信号を出力する。
図3(a)は、補助巻線301のターン数を従来から変更することなく実施例1の補助巻線電源回路を搭載した場合のVcc端子電圧を示すグラフである。なお、従来例の電源回路の構成は、図11に示した通りであり、図1の構成と同じ構成には同じ符号を付している。図11に示すように、従来例の破線矢印の向きに電流が流れているときに、補助巻線301からVcc端子電圧が供給される。実施例1の構成では、この構成に追加して、点線矢印の向きに電流が流れているときにも補助巻線302からVcc端子電圧が供給される構成となっている。そのため、補助巻線301のターン数が同じであっても、従来よりも補助巻線301、302によるVcc端子電圧への電力供給量が増大し、Vcc端子電圧が高くなる。
図3(b)は、従来例の補助巻線301のターン数に対して、Vcc端子電圧が同等の電圧になるように実施例1における補助巻線301のターン数を削減した場合のVcc端子電圧のグラフである。補助巻線301のターン数を削減することで、1回のFET106、107のスイッチング動作による補助巻線301、302からの供給量は減る。しかし、従来例に対してFET107がオン(VGL信号がハイレベル)して点線矢印の向きに電流が流れているときにも補助巻線302からVcc端子電圧が供給される構成となっているので、従来例と同等のVcc端子電圧を確保することができる。
ここで、補助巻線301と補助巻線302のターン数は同数であることが望ましい。補助巻線301と補助巻線302のターン数に差があると、ターン数が少ない方から十分な電力供給ができないおそれがある。また、更に供給量を増やすために、補助巻線301及び補助巻線302と並列に複数の巻線を備えてもよい。補助巻線301、302をそれぞれ複数備える場合も、補助巻線301と補助巻線302とで並列に備える巻線の個数を同数にすることで、両補助巻線からの供給を可能にし、供給量を増やすことができる。
以上のように、補助巻線301、302のターン数を削減したことで、図3(c)の実線Aに示す、負荷204の変動に対する補助巻線301、302の電圧変動が小さくなり、平滑コンデンサ307は耐圧の低いもの(例えば耐圧A)を使用することができる。すなわち、負荷204に対する平滑コンデンサ307の電圧の上昇率が従来に比べて低減する、言い換えれば実線Aの傾きが点線B、Cの傾きよりも小さくなる。また、軽負荷時に電源制御IC110のVcc端子電圧が動作可能電圧を下回ることもない。すなわち、実施例1の回路では、実線Aに示される平滑コンデンサ307の電圧(Vcc端子電圧に対応)が図3(c)の斜線部X及び斜線部Yの領域の値となることがない。
更に、Vcc端子の耐圧を考慮して構成されたレギュレーション回路308についても、負荷変動に対する補助巻線301、302の電圧変動が小さくなったことで、レギュレーション回路308が動作する負荷が上がる。すなわち、図3(c)において、従来の点線Bの場合には、平滑コンデンサ307の電圧が負荷Ld1でレギュレーション回路308の動作電圧以上となる。また、従来の点線Cの場合には平滑コンデンサ307の電圧が負荷Ld2でレギュレーション回路308の動作電圧以上となる。一方、実施例1の実線Aの場合には、平滑コンデンサ307の電圧は、負荷Ld1、Ld2よりも大きい負荷Ld3(Ld3>Ld1、Ld3>Ld2)でレギュレーション回路308の動作電圧以上となる。すなわち、実施例1では、従来例に比較して、レギュレーション回路308の動作開始のタイミング(以下、レギュレーション開始タイミングともいう)を遅らせることができる。そのため従来例でレギュレーション回路308が動作していても実施例1においてレギュレーション回路308が動作していない領域については、レギュレーション回路308における消費電力を削減することができる。すなわち、図3(c)に示す負荷204の領域αや領域βにおいて、実施例1の回路では、従来例に比較して、レギュレーション回路308の動作開始を遅らせることができ、レギュレーション回路308において消費される電力を低減することができる。
このように、実施例1の補助巻線電源回路を搭載することにより、ターン数を減らして従来例と同等の補助巻線301、302の出力電圧を電源制御IC110のVcc端子電圧として供給することができる。補助巻線301、302のターン数を削減することで、負荷204が変動した際の補助巻線301、302の出力電圧の変動を抑えることができる。そのため、重負荷時においては補助巻線301、302の出力電圧が増加した際の周辺部品(例えば平滑コンデンサ307)の耐圧を下げることが可能となり、コストダウンや基板面積の削減につながる。更に、レギュレーション回路308のレギュレーション開始タイミングを遅らせることができるため、レギュレーション回路308による消費電力を低減することができる。
以上、実施例1によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
[補助巻線電源回路の説明]
実施例2の電源装置である電流共振コンバータ200について図4を用いて説明する。なお、図1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。実施例1では、補助巻線302及び整流ダイオード304を追加することで、トランス108の1次巻線109に流れる双方向の電流に対して、それぞれ補助巻線301、302に誘起された電圧を電源制御IC110のVcc端子に供給する構成となっていた。実施例2は、補助巻線301の出力に全波整流回路であるブリッジダイオード305を設ける構成としている。これにより、トランス108の1次巻線109に流れる双方向の電流に対して、それぞれ補助巻線301に誘起された電圧を電源制御IC110に供給することができる。なお、1次巻線109に正方向の電流(破線)及び逆方向の電流(点線)が流れた場合に、補助巻線301及びブリッジダイオード305に流れる電流を、それぞれ破線及び点線で示す。
[補助巻線電源回路の説明]
そのため、図3で説明したように、従来よりも補助巻線301によるVcc端子電圧の供給量が増大し、補助巻線301のターン数の削減が可能となる。よって、負荷204が変動した際の補助巻線301の電圧変動を抑えることができる。このため、重負荷時に補助巻線301の出力電圧が増加した際の周辺部品(例えば平滑コンデンサ307)の耐圧を下げることが可能となり、コストダウンや基板面積の削減につながる。更に、レギュレーション回路308のレギュレーション開始タイミングを遅らせることができるため、レギュレーション回路308での消費電力を低減することができる。
以上、実施例2によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
[電源装置及び補助巻線電源回路の説明]
実施例3の電源装置である電流共振コンバータ300について図5を用いて説明する。実施例1では、常に補助巻線301、302からVcc端子電圧を供給する構成となっている。実施例3は、補助巻線301、302のどちらか一方で十分なVcc端子電圧が供給できる状態においては、補助巻線301、302の一方からの供給を遮断する回路を設けている。図5に、直流電圧Voの電圧値を切り替えるFET604と、FET604の導通状態によって補助巻線302からの供給を遮断する回路構成を示す。FET604は、ドレイン端子が抵抗402と抵抗403の接続点に接続されている。FET604のソース端子は抵抗605の一端に接続されている。抵抗605の他端は接地されている。FET604のゲート端子にはCPU502からの信号が入力される。FET604は、直流電圧Voの電圧値を切り替える第2の切替手段として機能する。FET603は、直流電圧Voに応じて補助巻線302に誘起される電圧の電源制御IC110への供給を遮断する遮断手段として機能する。
補助巻線302の一端(巻き始め)は電源制御IC110のGND端子に接続されている。補助巻線302の他端(巻き終わり)は整流ダイオード304のアノード端子に接続されている。整流ダイオード304のカソード端子はFET603のドレイン端子に接続されている。FET603のソース端子は、補助巻線301の一端(巻き始め)にアノード端子が接続された整流ダイオード303のカソード端子に接続されている。抵抗601は、一端が電圧VDCHに接続され、他端が抵抗602の一端に接続されている。抵抗602の他端は電源制御IC110のGND端子に接続されている。抵抗601と抵抗602の接続点は、FET603のゲート端子に接続されている。
フォトカプラ607のフォトダイオードはアノード端子が直流電圧Voに接続され、カソード端子がトランジスタ608のコレクタ端子に接続されている。トランジスタ608のエミッタ端子は接地されている。トランジスタ608のベース端子には、ツェナーダイオード606のアノード端子が接続されている。ツェナーダイオード606のカソード端子はフォトカプラ607のフォトダイオードのアノード端子に接続されている。フォトカプラ607のフォトトランジスタはコレクタ端子がFET603のゲート端子に接続されている。フォトカプラ607のフォトトランジスタはエミッタ端子が電源制御IC110のGND端子に接続されている。
CPU502がFET604に出力する信号がローレベルの場合、FET604はオフのため、直流電圧Voは抵抗402、403の合成抵抗値によって決定される。FET604がオフのときの直流電圧Voを第2の電圧(例えば、5V等)とする。ツェナーダイオード606の動作電圧は、FET604がオフ状態のときの直流電圧Voより高くなるように設計している。したがって、FET604がオフのときは、ツェナーダイオード606が動作しないため、トランジスタ608及びフォトカプラ607がオフ状態である。そのため、1次平滑コンデンサ105によって平滑された電圧VDCHを抵抗601、602で分圧した電圧がFET603のゲート端子に入力され、FET603がオン状態となり、補助巻線302からVcc端子電圧が供給される。
ここで、CPU502からFET604のゲート端子にハイレベル信号が出力される。これによりFET604がオンする。FET604がオン状態になると、抵抗403に抵抗605が並列に接続され、直流電圧Voが第2の電圧より高い第1の電圧になる(例えば、24V等)ように制御される。直流電圧Voが高くなるように制御されることにより、ツェナーダイオード606が動作し、トランジスタ608及びフォトカプラ607がオン状態となって、FET603がオフする。これにより、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給が遮断される。この場合、直流電圧Voが高くなることで、補助巻線301、302から供給される電圧も上がるため、補助巻線301から供給される電圧でVcc端子に十分な電圧を供給することが可能となる。図5の構成を適用する場合、直流電圧Voが高くなった際に補助巻線301からの供給だけでVcc端子電圧を確保するために、FET604のオン/オフによる直流電圧Voの変化量及び補助巻線301、302のターン数を考慮する必要がある。
図5では、FET603をオンする電圧を、1次平滑コンデンサ105によって平滑された電圧VDCHによって構成した。しかし、FET106、107の中点の電圧を平滑した電圧や、電源制御IC110のREG端子から出力される電圧を使用する等してもよい。
このように、実施例3では、CPU502がFET604をオンすることによって直流電圧Voが高くなった際に、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断する回路構成となっている。また、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断することによって、負荷204に対する平滑コンデンサ307の電圧の上昇率が更に低減される(図3(c)の実線Aに対応するグラフの傾きが更に小さくなる)。このため、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断しない場合に比較して、更にレギュレーション回路308の動作開始を遅らせることができる。
以上のような構成により、重負荷時の補助巻線電源回路の部品(例えば平滑コンデンサ307)の耐圧を下げることが可能となり、コストダウンや基板面積の削減につながる。更に、レギュレーション回路308のレギュレーション開始タイミングについても、更に遅らせることができるため、レギュレーション回路308による消費電力を低減することができる。
以上、実施例3によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
[電源装置及び補助巻線電源回路の説明]
実施例4の電源装置である電流共振コンバータ400について図6を用いて説明する。実施例3では、CPU502がFET604をオンすることによって直流電圧Voが高くなった際に、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断する回路構成となっていた。実施例4は、負荷204に流れる電流の上昇(負荷204によって消費される電力の上昇)によって補助巻線301、302のどちらか一方で十分なVcc端子電圧が供給できる状態においては、補助巻線302からの供給を遮断する構成である。図6に、電流共振コンデンサ111に流れる電流を分流するコンデンサ701と、コンデンサ701によって分流された電流によって補助巻線302からの供給を遮断する回路構成を示す。
トランス108の1次巻線109の一端(巻き終わり)はコンデンサ701の一端に接続されている。コンデンサ701の他端はツェナーダイオード702のカソード端子に接続されている。ツェナーダイオード702のアノード端子はトランジスタ703のベース端子に接続されている。トランジスタ703のコレクタ端子はFET603のゲート端子に接続され、エミッタ端子は電源制御IC110のGND端子に接続されている。その他の構成は図5と同様であり、説明を省略する。なお、ツェナーダイオード702の動作電圧は、電圧Vi1が所定の電圧以上となったときにツェナーダイオード702が動作するように設定されている。
電流共振コンデンサ111に流れる電流が小さいときは、コンデンサ701によって分流され平滑された電圧Vi1が、ツェナーダイオード702の動作電圧(ツェナー電圧)よりも低いため、トランジスタ703がオフしている。そのため、1次平滑コンデンサ105によって平滑された電圧(VDCH)を抵抗601、602で分圧した電圧がFET603のゲート電圧に入力され、FET603がオン状態となり、補助巻線302からVcc端子電圧が供給される。
一方、電流共振コンデンサ111に流れる電流が大きくなり、コンデンサ701によって分流され平滑された電圧Vi1が、ツェナーダイオード702の動作電圧以上となるとツェナーダイオード702が動作し、トランジスタ703がオンする。トランジスタ703がオンすると、FET603がオフするため、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給が遮断される。電流共振コンデンサ111に流れる電流が大きくなることで、補助巻線301、302から供給される電圧も上がるため、補助巻線301から供給される電圧で十分なVcc端子電圧を供給することが可能となる。コンデンサ701及びツェナーダイオード702は、電流共振コンデンサ111に流れる電流を検知する第1の検知手段として機能する。そして、電流共振コンデンサ111に流れる電流が所定の電流値以上となった場合に補助巻線302に誘起される電圧の電源制御IC110への供給が遮断される。所定の電流値は、ツェナーダイオード702のツェナー電圧によって設定される。図6の構成を適用する場合、電流共振コンデンサ111に流れる電流が大きくなった際に補助巻線301からの供給だけでVcc端子電圧を確保することになる。このため、コンデンサ701の容量、ツェナーダイオード702のクランプ電圧及び補助巻線301、302のターン数を考慮する必要がある。
このように、実施例4では、電流共振コンデンサ111に流れる電流が大きくなった際に、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断する回路構成となっている。実施例3と同様に、図6では、FET603をオンする電圧を、1次平滑コンデンサ105によって平滑された電圧VDCHで構成した。しかし、FET106、107の中点の電圧を平滑した電圧や、電源制御IC110のREG端子から出力される電圧を使用する等してもよい。
以上の構成によって、重負荷時の補助巻線電源回路部品(例えば平滑コンデンサ307)の耐圧を下げることが可能となり、コストダウンや基板面積の削減につながる。また、図6の回路では、実施例3と同様に、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断することによって、負荷204に対する平滑コンデンサ307の電圧の上昇率が更に低減される。すなわち、図3(c)の実線Aに対応するグラフの傾きが更に小さくなる。このため、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断しない場合に比較して、レギュレーション回路308のレギュレーション開始タイミングについても、更に遅らせることができる。これにより、レギュレーション回路308での消費電力を低減することができる。
以上、実施例4によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
[電源装置及び補助巻線電源回路の説明]
実施例4では、電流共振コンデンサ111に流れる電流に応じて補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断する構成について記載した。しかし、図7のように、負荷204に流れる電流に応じて補助巻線302からVcc端子への電圧の供給が遮断される構成でもよい。
図7に示す電流共振コンバータ500では、抵抗710によって、負荷204に流れる電流を検知し、抵抗710によって検知した電圧Vi2をコンパレータ711の非反転入力端子(+端子)に入力する。抵抗710は、負荷204に流れる電流を検知する第2の検知手段として機能する。そして、抵抗710に流れる電流が所定の電流値以上となった場合に補助巻線302に誘起される電圧の電源制御IC110への供給が遮断される。コンパレータ711の反転入力端子(−端子)には所定の電圧(以下、基準電圧)が入力されている。所定の電流値は、基準電圧によって設定される。コンパレータ711は、電圧Vi2と基準電圧とを比較し、比較した結果に相当する電圧を出力端子から出力する。コンパレータ711の出力端子はトランジスタ608のベース端子に入力されている。コンパレータ711は、電圧Vi2が基準電圧よりも高い場合にはハイレベルの信号を出力し、これによりトランジスタ608及びフォトカプラ607がオンする。トランジスタ608及びフォトカプラ607がオンすることで、FET603がオフし、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給が遮断される。
抵抗710によって検知された負荷204に流れる電流に相当する電圧Vi2が基準電圧以下の場合、コンパレータ711はローレベルの信号を出力し、トランジスタ608がオフする。これにより、FET603のゲート端子には電圧VDCHを抵抗601、602により分圧した電圧が入力され、FET603はオンする。FET603がオンすることで、補助巻線302の電圧が電源制御IC110のVcc端子に供給される。このように、図7の電流共振コンバータ500では、負荷204に流れる電流が所定の電流よりも大きい場合には、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断する回路構成となっている。
以上の構成によって、重負荷時の補助巻線電源回路部品(例えば平滑コンデンサ307)の耐圧を下げることが可能となり、コストダウンや基板面積の削減につながる。また、図7の回路では、実施例3と同様に、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断することによって、負荷204に対する平滑コンデンサ307の電圧の上昇率が更に低減される。すなわち、図3(c)の実線Aに対応するグラフの傾きが更に小さくなる。このため、補助巻線302からVcc端子への電圧の供給を遮断しない場合に比較して、レギュレーション回路308のレギュレーション開始タイミングについても、更に遅らせることができる。これにより、レギュレーション回路308での消費電力を低減することができる。
以上、実施例5によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
[電源装置及び補助巻線電源回路の説明]
電源装置を備えた機器、例えば後述する画像形成装置の中には、AC/DCコンバータの出力をモータ等の駆動源とし、AC/DCコンバータの後段にDC/DCコンバータを備えることでCPU等の電源を生成する場合がある。このような機器では、昨今待機時の消費電力を抑制する省エネルギー化が広く行われている。上述したDC/DCコンバータを備えた構成で、待機時の省エネルギー性を向上させるには、図8に示すように、AC/DCコンバータの出力電圧を低下させ、機器全体の電源効率の向上を図ることが効果的である。
図8は、AC/DCコンバータの出力電圧、言い換えればDC/DCコンバータの入力電圧と、効率との関係を示すグラフである。図8は、横軸にAC/DCコンバータの出力(AC/DC出力と図示)(DC/DCコンバータの入力(DC/DC入力と図示))電圧を示し、縦軸に効率を示している。図8には、AC/DCコンバータの効率、DC/DCコンバータの効率、及び電源装置全体の効率を示す。AC/DCコンバータの出力電圧が低下するとAC/DCコンバータの効率は低下するが、DC/DCコンバータの効率は上昇し、全体としても効率は上昇する。実施例6の構成は、このような状況を鑑みて、実施例3の構成(直流電圧Voを切り替える構成)よりも更に直流電圧Voを低下させた場合に有効な構成である。
以下、実施例6の電源装置である電流共振コンバータ600について図9を用いて説明する。なお実施例1、3と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。補助巻線301の一端(巻き始め)には整流ダイオード303のアノード端子が接続され、整流ダイオード303のカソード端子には平滑コンデンサ307の一端が接続されている。平滑コンデンサ307の他端と補助巻線301の他端(巻き終わり)との間は光MOSFET310の接点となるMOSFET側に接続されている。平滑コンデンサ307の他端には平滑コンデンサ315の一端が接続され、平滑コンデンサ315の他端は整流ダイオード313のアノード端子に接続されている。整流ダイオード313のカソード端子は補助巻線301の他端に接続されている。光MOSFET310の駆動側(発光ダイオード側)はトランジスタ316のコレクタ端子に接続されている。トランジスタ316は、エミッタ端子が接地され、ベース端子にツェナーダイオード311のアノード端子が接続されている。ツェナーダイオード311のカソード端子は補助巻線301の一端に接続されている。トランジスタ316はベース端子とエミッタ端子との間にコンデンサ312が接続されている。
実施例3では、FET604のオンによって直流電圧Voが高くなった際に、補助巻線302からの供給を遮断する回路構成となっていた。待機時の省エネルギー性を向上させるために、直流電圧Voを実施例3で想定した場合よりも更に低くすると、それとともに補助巻線301に誘起される電圧も低下し、Vcc端子の動作可能電圧を維持することができない。
そこで実施例6では、電流共振コンバータ600の補助巻線電源回路が半波整流回路と倍電圧整流回路とを有する構成とする。半波整流回路は、トランス108の1次巻線109に流れる電流に対し誘起される電圧の片方向のみを入力とする、整流ダイオード303、313、平滑コンデンサ307、315で構成される。倍電圧整流回路は、トランス108の1次巻線109に流れる電流に対し双方向を入力とする、整流ダイオード303、314、平滑コンデンサ307、315、光MOSFET310で構成される。そして、半波整流回路と倍電圧整流回路とを切り替え可能な構成としている。FET604は、直流電圧Voを、定められた第1の電圧と、第1の電圧よりも低い第2の電圧とに切り替える。光MOSFET310は、補助巻線301に誘起された電圧が第1の電圧に応じた電圧である場合には第1の状態に切り替える。ここで、第1の状態とは、補助巻線301に誘起された電圧(第1の電圧に応じた電圧)を半波整流回路によって整流平滑した電圧(第3の電圧)をVcc端子に供給している状態である。光MOSFET310は、補助巻線301に誘起された電圧が第2の電圧に応じた電圧である場合には第2の状態に切り替える。ここで、第2の状態とは、補助巻線301に誘起された電圧(第2の電圧に応じた電圧)を倍電圧整流回路によって整流平滑した電圧(第4の電圧)をVcc端子に供給している状態である。
図9に、半波整流回路と倍電圧整流回路を、光MOSFET310の導通状態によって切り替える回路構成を示す。半波整流回路は、補助巻線301に対して所定の方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧及び補助巻線301に対して所定の方向とは逆の方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧のいずれか一方の電圧が入力される。倍電圧整流回路は、所定の方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧及び逆の方向に電流が流れているときに補助巻線301に誘起される電圧の両方が入力される。光MOSFET310は、Vcc端子に供給する電圧の出力経路の導通状態を切り替えることで、第1の状態と第2の状態とを切り替えている。なお、ツェナーダイオード311のツェナー電圧Vzは、FET604がオンし直流電圧Voが高い状態で動作するように設定されている。
まず、FET604のオンによって直流電圧Voが高いとき、例えば直流電圧Voが所定の電圧よりも高い(例えば、第1の電圧である)ときには、補助巻線301に誘起される電圧がツェナーダイオード311のツェナー電圧Vzより高くなる。このとき、ツェナーダイオード311が動作し、コンデンサ312に電位が生じるため、トランジスタ316はオンとなる。実施例6の構成では、光MOSFET310にはノーマリーオンとなる部品を使用している。このため、トランジスタ316がオンとなった状態では光MOSFET310はオフ状態となる。したがって、1次巻線109の破線矢印方向の電流に対して、補助巻線電源回路の電流は整流ダイオード303、平滑コンデンサ307、315、整流ダイオード313の経路を流れ、直列の平滑コンデンサ307、315に電流を供給する。一方で、1次巻線109の点線矢印方向の電流が流れている期間は、光MOSFET310がオフであるため、補助巻線301は解放状態である。したがって、補助巻線電源回路に電流は流れない。このように、FET604がオンして直流電圧Voが高いとき、Vcc端子への出力は半波整流の電圧となる。すなわち、補助巻線電源回路では、半波整流回路に切り替えられている(第1の状態)といえる。
一方、FET604のオフによって直流電圧Voが低いとき、例えば直流電圧Voが所定の電圧以下の(例えば、第2の電圧である)ときには、補助巻線301に誘起される電圧がツェナーダイオード311のツェナー電圧Vzより低くなる。このとき、ツェナーダイオード311が動作せず、トランジスタ316はオフしている。光MOSFET310はノーマリーオンとなる部品を使用しているため、この状態では光MOSFET310がオン状態となる。したがって、1次巻線109の破線矢印方向の電流に対して、補助巻線電源回路の電流は整流ダイオード303、平滑コンデンサ307、光MOSFET310の経路を流れ、平滑コンデンサ307に電流を供給する。一方、点線矢印方向の電流に対しては、補助巻線電源回路の電流は光MOSFET310、平滑コンデンサ315、整流ダイオード314の経路を流れ、平滑コンデンサ315に電流を供給する。そのため、Vcc端子への出力は倍電圧整流の電圧となる。すなわち、補助巻線電源回路では、倍電圧整流回路に切り替えられている(第2の状態)といえる。また、このときトランジスタ316はオフであるため、トランジスタ316においては、直流電圧Voが高いときよりも低いときの方が電力の消費を低減している。
ツェナーダイオード311は、上述の動作を実現するため、直流電圧Voを高い状態に切り替えたときには動作し、直流電圧Voを低い状態に切り替えたときには動作しないように、ツェナー電圧Vzが設定されている。以上のように、光MOSFET310、トランジスタ316、コンデンサ312、ツェナーダイオード311は、半波整流回路と倍電圧整流回路を切り替える第1の切替手段として機能する。また、以上の動作により、直流電圧Voを低く切り替えた場合であっても、Vcc電圧を十分に確保することができる。したがって、待機時の省エネルギー性を従来よりも向上することができる。なお、実施例6では、光MOSFET310のオン、オフを切り替える電圧を、補助巻線301に誘起される電圧で構成したが、これに限定されない。例えば、補助巻線の電位レベルに応じて光MOSFET310のオン、オフを切り替えられる構成であれば良い。例えば、CPU502から出力される直流電圧Voの切り替え信号でも良く、トランジスタ503のベース電圧や、FET604のゲート電圧を使って切り替えを構成してもよい。
また、図7のように1次巻線109に流れる電流を検知する第1の検知手段を有し、第1の検知手段の検知結果に基づいて、光MOSFET310の導通状態を切り替えてもよい。また、図8のように負荷204に流れる電流を検知する第2の検知手段を有し、第2の検知手段の検知結果に基づいて、光MOSFET310の導通状態を切り替えてもよい。
また、直流電圧Voを切り替えるFET604の導通状態を光MOSFET310に伝達する伝達回路を有し、FET604の導通状態に応じて光MOSFET310の導通状態を切り替えてもよい。また、補助巻線301に誘起される電圧を検知する電圧検知手段を有し、電圧検知手段の検知結果に基づいて、光MOSFET310の導通状態を切り替えてもよい。
以上、実施例6によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
実施例1〜6で説明した電源装置は、例えば画像形成装置の低圧電源、即ちコントローラ(制御部)やモータ等の駆動部へ電力を供給する電源として適用可能である。以下に、実施例1〜6の電流共振コンバータが適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図10に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ1300は、露光装置1313(露光手段)、静電潜像が形成される感光体としての感光ドラム1311、感光ドラム1311を一様に帯電する帯電部1317(帯電手段)を備えている。レーザビームプリンタ1300は、感光ドラム1311に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部1312(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム1311に現像されたトナー像をカセット1316から供給された記録媒体としてのシート(不図示)に転写部1318(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器1314で定着してトレイ1315に排出する。この感光ドラム1311、帯電部1317、現像部1312、転写部1318が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ1300は、電源装置1400を備えている。電源装置1400は、実施例1〜6で説明した電流共振コンバータ100〜600のいずれかである。なお、電源装置1400を適用可能な画像形成装置は、図10に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム1311上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
レーザビームプリンタ1300は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ1320を備えており、電源装置1400は、例えばコントローラ1320に電力を供給する。また、電源装置1400は、感光ドラム1311を回転するため又はシートを搬送する各種ローラ等を駆動するためのモータ等の駆動部に電力を供給する。即ち、実施例1〜6の負荷204は、コントローラ1320や駆動部に相当する。実施例7のレーザビームプリンタ1300は、画像形成動作中よりも消費される電力を低減する省電力状態(例えば、省電力モードや待機モード)で稼働することが可能である。レーザビームプリンタ1300が省電力状態で動作しているとき、電源装置1400は間欠モードで動作する。一方、レーザビームプリンタ1300が通常の画像形成動作を行う状態で動作しているとき、電源装置1400は連続モードで動作する。また、CPU502は、コントローラ1320が有するCPUであってもよい。
以上、実施例7によれば、トランスを有する電源装置において負荷による補助巻線の出力電圧の変化を抑制し、補助巻線に接続された電源回路の部品の耐圧や消費電力を低減することができる。
106、107 FET
108 トランス
109 1次巻線
110 電源制御IC
111 電流共振コンデンサ
201、202 2次巻線
301 補助巻線
310 光MOSFET

Claims (12)

  1. 1次巻線、2次巻線及び補助巻線を有するトランスと、
    前記1次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、
    前記1次巻線に直列に接続されたコンデンサと、
    直列に接続された前記1次巻線及び前記コンデンサに並列に接続された第2のスイッチング素子と、
    前記補助巻線に誘起される電圧が動作可能電圧として供給されることにより動作し、前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御手段と、
    を有し、前記2次巻線から出力される出力電圧が所定の電圧となるように前記スイッチング動作を行う電源装置であって、
    前記補助巻線に対して所定の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧及び前記補助巻線に対して前記所定の方向とは逆の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧のいずれか一方の電圧が入力される半波整流回路と、
    前記所定の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧及び前記逆の方向に電流が流れているときに前記補助巻線に誘起される電圧の両方が入力される倍電圧整流回路と、
    前記半波整流回路によって整流された電圧を前記制御手段に出力する第1の状態と、前記倍電圧整流回路によって整流された電圧を前記制御手段に出力する第2の状態とを切り替える第1の切替手段と、
    を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記出力電圧の電圧値を切り替える第2の切替手段を備え、
    前記第1の切替手段は、前記第2の切替手段により前記出力電圧が所定の電圧よりも高い電圧値に切り替えられると前記第1の状態に切り替え、前記第2の切替手段により前記出力電圧が前記所定の電圧以下の電圧値に切り替えられると前記第2の状態に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記1次巻線に流れる電流を検知する第1の検知手段を有し、
    前記第1の切替手段は、前記第1の検知手段による検知結果に基づいて前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 負荷に流れる電流を検知する第2の検知手段を有し、
    前記第1の切替手段は、前記第2の検知手段による検知結果に基づいて前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  5. 前記第2の切替手段の状態を前記第1の切替手段に伝達する伝達回路を有し、
    前記第1の切替手段は、前記伝達回路から伝達された前記第2の切替手段の状態に応じて前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  6. 前記補助巻線に誘起される電圧を検知する電圧検知手段を有し、
    前記第1の切替手段は、前記電圧検知手段による検知結果に基づいて前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替えることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  7. 前記第1の切替手段は、前記制御手段に電圧を供給するための出力経路を切り替えることにより前記第1の状態と前記第2の状態とを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  8. 前記第1の状態のときに消費される電力よりも前記第2の状態のときに消費される電力の方が少ないことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  9. 前記制御手段は、前記スイッチング動作を連続的に行う第1のモードと、前記スイッチング動作を行う期間と前記スイッチング動作を停止する期間とを交互に繰り返す第2のモードと、で動作することが可能であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電源装置。
  10. 前記第2の切替手段は、前記出力電圧を、定められた第1の電圧と、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧と、に切り替え、
    前記第1の切替手段は、前記第1の電圧の場合には前記第1の状態とし、前記第2の電圧の場合には前記第2の状態とすることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  11. 感光体と、
    前記感光体に潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により形成された前記潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  12. 感光体と、
    前記感光体に潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により形成された前記潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    請求項9に記載の電源装置と、
    を備え、
    前記電源装置は、画像形成動作中には前記第1のモードで動作し、前記画像形成動作中よりも消費する電力が低減された省電力状態では前記第2のモードで動作することを特徴とする画像形成装置。
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