JP2019051644A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた透明性を有し、樹脂フィルムと易接着層、および易接着層にハードコート層を積層した積層体全体についての密着性に優れており、繰り返し折り畳んでも折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きなどが生じることがなく耐屈曲性に優れた積層体を提供する。【解決手段】樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層がこの順に積層された積層体であって、樹脂フィルムを構成する樹脂が、半芳香族ポリアミドおよび/またはポリイミド系樹脂であり、かつ、易接着層がダイマー酸系ポリアミド樹脂と、架橋剤とを含有することを特徴とする積層体。【選択図】なし

Description

本発明は、半芳香族ポリアミドおよび/またはポリイミド系樹脂からなるフィルムに、易接着層を介してハードコート層が積層した積層体に関する。
タッチパネル、コンピューター、液晶表示装置等のディスプレイの前面、電極周辺には、表面の傷つきを防止することを目的として、透明性に優れたハードコートフィルムが使用されている。
ハードコートフィルムの基材フィルムとしては、一般的にポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリオレフィン等からなる透明な熱可塑性樹脂フィルムが用いられている。なかでも、PETなどのポリエステル樹脂のフィルムは、透明性、寸法安定性に優れ、比較的安価であることから、液晶ディスプレイの部材として、広く使用されている。
前記ハードコートフィルムは、基材フィルムに予め易接着層を設けてから、ハードコート層を積層することが知られている(たとえば特許文献1、2)。
近年、次世代のディスプレイパネルとして、有機ELを使用したフレキシブルディスプレイが注目されている。ハードコートフィルムは、前記フレキシブルディスプレイにも用いられており、従来の透明性や寸法安定性に加え、繰り返し折り畳んでもクラックの生じることのない優れた耐屈曲性が求められている。
特開2014−221560号公報 特開2010−285463号公報
しかしながら、特許文献1の光学用積層ポリエステルフィルムは、繰り返し折り畳むことにより、切れたり、折り畳みの跡が付いたりすることがあり、フレキシブルディスプレイに要求される屈曲性能を十分に満たすものではなかった。
また、特許文献2に開示された接着剤をポリイミド樹脂フィルム設けたカバーレイフィルムは、ハードコート層との密着性や透明性が不十分であり、光学フィルムとしての用途には適さないといった問題があった。
また、ハードコートフィルムには、長期間の使用を考慮して、湿熱環境下においても、樹脂フィルムと易接着層との密着性や、易接着層とハードコート層との密着性の維持が求められている。
本発明の課題は、優れた透明性を有し、樹脂フィルムと易接着層、および易接着層にハードコート層を積層した積層体全体についての密着性に優れており、繰り返し折り畳んでも折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きなどが生じることがなく耐屈曲性に優れた積層体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、積層体における易接着層と樹脂フィルムとをそれぞれ特定の構成にすることによって、上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層がこの順に積層された積層体であって、
樹脂フィルムを構成する樹脂が、半芳香族ポリアミドおよび/またはポリイミド系樹脂であり、かつ、
易接着層がダイマー酸系ポリアミド樹脂と、架橋剤とを含有することを特徴とする積層体。
(2)架橋剤が、ヒドラジド化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物およびオキサゾリン化合物からなる群より選ばれる一種以上の化合物であることを特徴とする(1)記載の積層体。
(3)ヘイズが5.0%以下であることを特徴とする(1)または(2)記載の積層体。
(4)前記積層体がフレキシブルディスプレイ用部品であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の積層体。
本発明の積層体は、優れた透明性、耐屈曲性を有しており、樹脂フィルムと易接着層との密着性、および積層体全体の密着性は、湿熱環境下においても低下せずに優れている。前記効果を有する本発明の積層体は、次世代ディスプレイパネルの有機ELを使用したフレキシブルディスプレイ用途に好適に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の積層体は、樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層を含有し、樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層がこの順に積層されたものである。
<易接着層>
本発明の積層体を構成する易接着層は、ダイマー酸系ポリアミド樹脂と架橋剤とを含有する。
易接着層を構成するダイマー酸系ポリアミド樹脂は、大きな炭化水素グループを有するため、ポリアミド樹脂として広く使用されているナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などの樹脂に比べて、柔軟性に優れている。
本発明において、ダイマー酸系ポリアミド樹脂は、ジカルボン酸成分としてダイマー酸を含有するものであり、ジカルボン酸成分全体の50モル%以上含有することが好ましく、60モル%以上含有することがより好ましく、70モル%以上含有することがさらに好ましい。ダイマー酸の割合が50モル%未満であると、積層体全体の密着性、耐屈曲性に劣る傾向にある。
ここでダイマー酸とは、オレイン酸やリノール酸などの炭素数18の不飽和脂肪酸を二量化することによって得られるものであり、ダイマー酸成分の25質量%以下であれば、単量体であるモノマー酸(炭素数18)、三量体であるトリマー酸(炭素数54)、炭素数20〜54の他の重合脂肪酸を含んでもよく、さらに水素添加して不飽和度を低下させたものでもよい。ダイマー酸は、ハリダイマーシリーズ(ハリマ化成社製)、プリポールシリーズ(クローダジャパン社製)、ツノダイムシリーズ(築野食品工業社製)などとして市販されており、これらを用いることができる。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂のジカルボン酸成分としてダイマー酸以外の成分を用いる場合は、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ノナンジカルボン酸、フマル酸などを用いることが好ましく、これらを含有することにより、樹脂の軟化点や接着性などの制御が容易となる。
また、ダイマー酸系ポリアミド樹脂のジアミン成分としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、m−キシレンジアミン、フェニレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピペラジンなどを用いることができ、中でもエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、m−キシレンジアミン、ピペラジンが好ましい。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂を重合する際に、上記ジカルボン酸成分とジアミン成分の仕込み比を変更することによって、樹脂の重合度または酸価もしくはアミン価を制御することが可能となる。
本発明において、ダイマー酸系ポリアミド樹脂のアミン価は、1.0mgKOH/g未満であることが好ましく、0.7mgKOH/g未満であることがより好ましく、0.4mgKOH/g未満であることがさらに好ましい。アミン価が1.0mgKOH/g以上のダイマー酸系ポリアミド樹脂を易接着層に用いた場合、樹脂フィルムと易接着層の密着性が低下することがある。
また、ダイマー酸系ポリアミド樹脂の酸価は、樹脂フィルムと易接着層との密着性の観点から、1〜20mgKOH/gであることが好ましく、1〜15mgKOH/gであることがより好ましく、3〜12mgKOH/gであることがさらに好ましい。
なお、酸価とは、樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数で定義されるものである。一方、アミン価とは、樹脂1g中の塩基成分とモル当量となる水酸化カリウムのミリグラム数で表されるものである。いずれも、JIS K2501に記載の方法で測定される。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂の軟化点は、70〜250℃であることが好ましく、80〜240℃であることがより好ましく、80〜200℃であることがさらに好ましい。軟化点が70℃未満であると、得られる易接着層は、室温におけるタック感が高くなる傾向にある。一方、軟化点が250℃を超えると、樹脂を水性媒体中に分散させて易接着層形成用塗剤を調製するのが困難となる傾向にあるだけでなく、得られる易接着層は、接着する際に樹脂の流動性が不十分となり、十分な接着性が得られない可能性がある。
本発明における易接着層は、ダイマー酸系ポリアミド樹脂と架橋剤とを含有する。ダイマー酸系ポリアミド樹脂を架橋することにより、樹脂フィルムとの密着性や耐湿熱性に優れた易接着層を得ることができる。
架橋剤としては、ダイマー酸系ポリアミド樹脂同士を架橋できるものであれば、どのようなものでも使用できる。例えば、ヒドラジド化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物が好ましく、これらの化合物を、単独でまたは混合して用いることができる。中でもオキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物が好適である。この他、架橋剤として、自己架橋性を有するものや多価の配位座を有するものなども使用できる。
本発明では、入手が容易であるという点から市販の架橋剤を用いてもよい。具体的には、ヒドラジド化合物として、大塚化学社製APAシリーズ(APA−M950、APAM980、APA−P250、APA−P280など)などが使用できる。イソシアネート化合物として、BASF社製のバソナート(BASONAT)PLR8878、バソナートHW−100、住友バイエルウレタン社製のバイヒジュール(Bayhydur)3100、バイヒジュールVPLS2150/1などが使用できる。メラミン化合物として、三井サイテック社製サイメル325などが使用できる。尿素化合物として、DIC社製のベッカミンシリーズなどが使用できる。エポキシ化合物として、ナガセケムテック社製のデナコールシリーズ(EM−150、EM−101など)、ADEKA社製のアデカレジンEM−0517、EM−0526、EM−051R、EM−11−50Bなどが使用できる。カルボジイミド化合物として、日清紡ケミカル社製のカルボジライトシリーズ(SV−02、V−02、V−02−L2、V−04、E−01、E−02、V−01、V−03、V−07、V−09、V−05)などが使用できる。オキサゾリン化合物として、日本触媒社製のエポクロスシリーズ(WS−500、WS−700、K−1010E、K−1020E、K−1030E、K−2010E、K−2020E、K−2030E)などが使用できる。これらは、架橋剤を含む分散体または溶液として市販されている。
本発明における易接着層は、ダイマー酸系ポリアミド樹脂および架橋剤を含有し、ダイマー酸系ポリアミド樹脂100質量部に対し、架橋剤を0.5〜50質量部含有することが好ましい。架橋剤の含有量が0.5質量部未満になると、易接着層は、樹脂フィルムやハードコート層との密着性が低下し、一方、50質量部を超えると、樹脂フィルムやハードコート層との密着性が低下するだけでなく、透明性も低下することがある。
積層体における易接着層の厚みは、特に限定されるものではなく、ハードコート層の種類に応じて任意に選択することができる。一般的には、易接着層の厚みは、0.01〜30μmの範囲とすることが好ましく、0.03〜20μmであることがより好ましく、0.05〜10μmであることがさらに好ましい。0.01μm未満では、接着性が十分に発現されないことがあり、一方、30μmを超えると接着性が飽和し、コスト的に不利となる場合がある。
<樹脂フィルム>
本発明の積層体は、ダイマー酸系ポリアミドと架橋剤とを含有する易接着層が樹脂フィルムの片面に設けられ、ハードコート層が易接着層面に設けられたものであり、易接着層との優れた密着性、透明性、耐屈曲性を有するハードコートフィルムとして用いるために、樹脂フィルムを構成する樹脂は、半芳香族ポリアミドおよび/またはポリイミド系樹脂であることが必要である。
半芳香族ポリアミドは、ジカルボン酸成分とジアミン成分から構成されており、ジカルボン酸成分またはジアミン成分中に芳香族成分を有するものである。
半芳香族ポリアミドを構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主成分とすることが好ましく、テレフタル酸以外のジカルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸や、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。ジカルボン酸成分中のテレフタル酸の割合は、60〜100モル%であることが好ましい。
半芳香族ポリアミドを構成するジアミン成分は、炭素数が4〜15である脂肪族ジアミンを主成分とすることが好ましく、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、4−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,15−ペンタデカンジアミン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
半芳香族ポリアミドには、本発明の目的を損なわない範囲で、ε−カプロラクタム、ζ−エナントラクタム、η−カプリルラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム類が共重合されていてもよい。
半芳香族ポリアミドを構成するモノマーの種類および共重合比率は、得られる半芳香族ポリアミドのTm(融点)が280〜350℃の範囲になるように選択されることが好ましい。半芳香族ポリアミドのTmを前記範囲とすることにより、樹脂フィルムに加工する際の半芳香族ポリアミドの熱分解を効率よく抑制することができる。Tmが280℃未満であると、得られる樹脂フィルムの耐熱性が不十分となる場合がある。一方、Tmが350℃を超えると、樹脂フィルム製造時に熱分解が起こる場合がある。
半芳香族ポリアミドとして、市販品を好適に使用することができる。このような市販品としては、例えば、クラレ社製の「ジェネスタ(登録商標)」、ユニチカ社製「ゼコット(登録商標)」、三菱エンジニアリングプラスチック社製「レニー(登録商標)」、三井化学社製「アーレン(登録商標)」、BASF社製「ウルトラミッド(登録商標)」などが挙げられる。
半芳香族ポリアミドは、公知の任意の方法を用いて、製造することができる。例えば、酸クロライドとジアミン成分とを原料とする溶液重合法または界面重合法が挙げられる。あるいは、ジカルボン酸成分とジアミン成分とを原料としてプレポリマーを作製し、該プレポリマーを溶融重合または固相重合により高分子量化する方法が挙げられる。
さらに、ジアミン成分、ジカルボン酸成分および重合触媒と共に、必要に応じて末端封止剤を用いてもよい。末端封止剤としては、熱分解抑制や分子量増加抑制の観点から、半芳香族ポリアミドの末端におけるアミノ基またはカルボキシル基との反応性を有する単官能性の化合物であれば、特に限定されず、例えば、モノカルボン酸、モノアミン、酸無水物、モノイソシアネート、モノハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類が挙げられる。
樹脂フィルムを構成するポリイミド系樹脂は、繰り返し単位にイミド結合を含む高分子であり、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。
ポリイミド系樹脂は、公知の任意の方法で製造され、たとえば、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とがイミド結合した重合体では、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させて得られるポリイミド系樹脂前駆体(ポリアミック酸)をイミド化することによって得られるものであることが好ましい。
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物が挙げられる。これらテトラカルボン酸二無水物は、単独で用いられてもよく、また2種以上が併用されてもよい。
ジアミン化合物としては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−2,2−ジメチルビフェニル、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニルが挙げられる。これらジアミン化合物は、単独で用いられてもよく、また2種以上が併用されてもよい。
耐熱性や機械的強度、電気特性、耐薬品性に優れることから、ポリイミド系樹脂は、テトラカルボン酸二無水物がピロメリット酸二無水物であり、ジアミン化合物が4,4′−ジアミノジフェニルエーテルである構成や、テトラカルボン酸二無水物が3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、ジアミン化合物がp−フェニレンジアミンである構成が好ましい。
また、ポリイミド系樹脂は、トリカルボン酸成分とジアミン成分とが、イミド結合とアミド結合した重合体であるポリアミドイミドでもよい。
トリカルボン酸成分としては、トリメリット酸、ジフェニルエーテル−3,3′,4′−トリカルボン酸、ジフェニルスルホン−3,3′,4′−トリカルボン酸、ベンゾフェノン−3,3′,4′−トリカルボン酸などが挙げられ、ジアミン成分としては、前記ポリイミド系樹脂を構成するジアミン化合物として例示したものが挙げられる。
ポリアミドイミドは、通常、無水トリメリット酸とジイソシアネートとの反応、または無水トリメリット酸クロライドとジアミンとの反応により重合した後、イミド化することにより製造することができる。
上記した半芳香族ポリアミドやポリイミド系樹脂から、樹脂フィルムを製造する方法は、特に限定されるものではなく、押出法あるいは溶剤流延法が挙げられ、本発明の積層体を構成する樹脂フィルムは、いずれの方法で製造したものでもよい。
樹脂フィルムは、上記樹脂から構成されることが必要であるが、本発明の効果を損なわなければ、公知の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤などが含まれていてもよい。
また、樹脂フィルムには、易接着層と積層する場合の密着性などを考慮して、表面に前処理としてコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理、溶剤処理などが施されていてもよい。
樹脂フィルムの厚みは、0.5μm〜1.5mmであることが好ましく、15〜300μmであることがより好ましく、25〜200μmであることがさらに好ましい。樹脂フィルムは、厚みが薄すぎると、本発明の積層体のカールが大きくなり、硬度も不十分となることがあり、また、厚すぎると、耐屈曲性が低下する場合もあり、積層するハードコート層の種類や厚みに応じて、厚みを設計することが好ましい。
樹脂フィルムとして、市販品を用いてもよい。半芳香族ポリアミドフィルムの市販品としては、例えば、ユニチカ社製のユニアミド等が挙げられる。ポリイミドフィルムの市販品としては、例えば、三菱ガス化学社製のネオプリムや三井化学社製の透明ポリイミド等が挙げられる。ポリイミドフィルムは、分子中に芳香環を有することから着色(黄色)されているものが一般的であるが、次世代ディスプレイ用のハードコートフィルムの樹脂フィルムとして用いる場合、上記分子中の骨格を変更して透明性を高めた「透明ポリイミド」と呼ばれるフィルムを用いることが好ましい。
<ハードコート層>
本発明の積層体は、ハードコート層として、従来よりハードコート層として使用されているあらゆる樹脂層を積層することが可能であり、主として耐薬品性および/または耐傷性に強い硬化性樹脂から構成される層を積層することが好ましい。
硬化性樹脂としては、電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられ、易接着層を設けた樹脂フィルムに対する層形成作業が容易であり、かつ鉛筆硬度を所望の値に容易に高めやすいことから、電離放射線硬化型樹脂が好ましい。
ハードコート層の形成に用いられる硬化性樹脂の具体例として、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。析出オリゴマーのさらなる低減、干渉斑のさらなる低減、およびハードコート層と樹脂フィルムに対する接着性の観点から、アクリル系樹脂およびシリコーン系樹脂が好ましく、アクリル系樹脂がより好ましい。
アクリル系樹脂は、アクリロイル基およびメタクリロイル基などのアクリレート系官能基を持つものが好ましく、特にポリエステルアクリレートまたはウレタンアクリレートが好ましい。ポリエステルアクリレートは、ポリエステル系ポリオールのオリゴマーを(メタ)アクリレート化したものであってもよい。ウレタンアクリレートは、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物からなるウレタン系オリゴマーを(メタ)アクリレート化したものであってもよい。
なお、ポリエステルアクリレートまたはウレタンアクリレートを構成する(メタ)アクリレート化のための単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレートなどがある。
ポリエステルアクリレートを構成するポリエステル系ポリオールのオリゴマーとしては、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸とグリコール(例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコールなど)および/またはトリオール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパンなど)との縮合生成物(例えばポリアジペートトリオール)、および、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸とグリコール(具体例は上記と同様)および/またはトリオール(具体例は上記と同様)との縮合生成物(例えばポリセバシエートポリオール)などが例示できる。なお、上記脂肪族ジカルボン酸の一部または全てを他の有機酸で置換してもよい。この場合、他の有機酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸または無水フタル酸などが、ハードコート層に高度の硬度を発現することから、好ましい。
ウレタンアクリレートを構成するポリウレタン系オリゴマーは、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との縮合生成物から得ることができる。
具体的なポリイソシアネート化合物としては、メチレン・ビス(p−フェニレンジイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート・ヘキサントリオールの付加体、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートトリメチロールプロパンのアダクト体、1,5−ナフチレンジイソシアネート、チオプロピルジイソシアネート、エチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート二量体、水添キシエイレンジイソシアネート、トリス(4−フェニルイソシアネート)チオフォスフェートなどが例示できる。
具体的なポリオール化合物としては、ポリオキシテトラメチレングリコールなどのポリエーテル系ポリオール、ポリアジペートポリオール、ポリカーボネートポリオールなどのポリエステル系ポリオール、アクリル酸エステル類とヒドロキシエチルメタアクリレートとのコポリマーなどが例示できる。
ハードコート層の硬度をさらに高める場合は、ポリエステルアクリレートまたはウレタンアクリレートとともに、多官能モノマーを併用することができる。具体的な多官能モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが例示できる。
上記の電離放射線硬化型樹脂を、紫外線硬化型樹脂として使用するときは、これらの樹脂中にアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミフィラベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステルまたはチオキサントン類などを光重合開始剤として、また、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリn−ブチルホスフィンなどを光増感剤として混合して使用するのが好ましい。
ウレタンアクリレートは、ハードコート層が弾性および可撓性に富み、加工性(折り曲げ性)に優れる観点から好ましい。
ポリエステルアクリレートは、ポリエステルの構成成分の選択により、極めて高い硬度のハードコート層を形成することができる観点から好ましい。
そこで、高硬度と可撓性とを両立しやすいことから、アクリル系樹脂の合計量を100質量部としたとき、ウレタンアクリレート60〜90質量部およびポリエステルアクリレート40〜10質量部を配合させたアクリル系樹脂から形成されたハードコート層が好ましい。
アクリル系樹脂は市販品として入手可能であり、例えば、大日精化社製セイカビームシリーズ、JSR社製オプスターシリーズ、日本合成化学工業社製UV硬化型ハードコート剤紫光シリーズ、横浜ゴム社製UV硬化型ハードコート剤HR320シリーズ、HR330シリーズ、HR350シリーズ、HR360シリーズ、東洋インキ社製UV硬化型機能性ハードコート剤Lioduras・LCHシリーズ等が使用可能である。アクリル系樹脂は、単独で使用しても、複数を混合して使用しても構わない。
シリコーン系樹脂は、シリコーン樹脂上にアクリル基を共有結合により結合させたものであってもよいし、またはアルコキシシランを加水分解重縮合させることにより得られたシラノール基を有する縮合体を含むものであってもよい。特に、後者の場合、塗布後の熱硬化等により、シラノール基がシロキサン結合に変換されて硬化膜としてハードコート層が得られる。
シリコーン系樹脂は市販品として入手可能であり、例えば、信越化学工業社製UV硬化型シリコーンハードコート剤X−12シリーズ、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製UV硬化型シリコーンハードコート剤UVHCシリーズ、熱硬化型シリコーンハードコート剤SHCシリーズ、東洋インキ社製UV硬化型機能性ハードコート剤Lipdiras・Sシリーズ等が使用可能である。シリコーン系樹脂は、単独で使用しても、複数を混合して使用しても構わない。
ハードコート層の鉛筆硬度は、用途に応じて様々な硬度であってよく、通常はHB以上であり、好ましくはH以上、さらに好ましくは2H以上である。ハードコート層を有することにより、樹脂フィルムは、耐擦傷性が向上し、様々な用途に用いることが可能になる。ハードコート層の厚さ、材料、硬化条件などを選択することにより、硬度を制御することができる。
ハードコート層の厚さは特に限定されないが、光学的な特性を損なわない範囲で調整されるのが好ましく、1〜15μmの範囲が好ましい。
<積層体>
ハードコートフィルムは、テレビのような大型ディスプレイや、携帯電話、パソコン、スマートフォンなどの小型ディスプレイなどの各種用途において、透明性に優れることが求められる。通常、フィルムの透明性は、ヘイズと全光線透過率で表される。本発明の積層体は、上記の樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層を含有するものであり、ヘイズが5.0%以下であることが好ましく、より好ましくは4.0%以下であり、さらに好ましくは3.5%以下であり、全光線透過率は80%以上が好ましく、85%がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。
<易接着層形成方法>
本発明の積層体は、樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層がこの順に積層されたものであり、易接着層は、例えば、ダイマー酸系ポリアミド樹脂と架橋剤とを含有する易接着層形成用塗剤を、樹脂フィルムに塗布、乾燥することにより形成することができる。
易接着層形成用塗剤は、ダイマー酸系ポリアミド樹脂と架橋剤とを、水性媒体または溶剤に分散または溶解したものであり、作業環境面を考慮して、水性媒体に分散させた水性分散体であることが好ましい。水性媒体は、水を主成分とする液体であり、後述する塩基性化合物や親水性有機溶剤を含有してもよい。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂を水性媒体中に安定性よく分散させるには、塩基性化合物を用いることが好ましい。塩基性化合物を使用することによって、ダイマー酸系ポリアミド樹脂に含まれるカルボキシル基の一部または全てが中和され、カルボキシルアニオンが生成し、その電気的反発力によって、樹脂微粒子間の凝集が解れ、ダイマー酸系ポリアミド樹脂が水性媒体中に安定性よく分散する。
本発明における水性分散体は、ダイマー酸系ポリアミド樹脂中のカルボキシル基が塩基性化合物で中和されており、アルカリ性域で安定した形態を保つことができる。水性分散体のpHとしては、7〜13の範囲が好ましい。塩基性化合物としては、常圧時の沸点が185℃未満の塩基性化合物が好ましい。
常圧時の沸点が185℃未満の塩基性化合物としては、アンモニア、有機アミン化合物などのアミン類などが挙げられる。有機アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。常圧時の沸点が185℃未満の塩基性化合物として、中でもトリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンが好ましい。
塩基性化合物の常圧時の沸点が185℃を超えると、水性塗剤を塗布して塗膜を形成する際に、乾燥によって塩基性化合物、特に有機アミン化合物を揮発させることが困難になり、衛生面や塗膜特性に悪影響を及ぼす場合がある。
水性分散体における塩基性化合物の含有量は、樹脂固形分100質量部に対して0.01〜100質量部であることが好ましく、1〜40質量部がより好ましく、1〜15質量部がさらに好ましい。塩基性化合物の含有量が0.01質量部未満では、塩基性化合物を添加する効果に乏しく、分散安定性に優れた水性分散体を得ることが困難となる。一方、塩基性化合物の含有量が100質量部を超えると、水性分散体の着色やゲル化が生じやすくなる傾向や、エマルションのpHが高くなりすぎるなどの傾向がある。
本発明において、易接着層形成用塗剤として、水性分散体を用いる場合、常圧時の沸点が185℃以上もしくは不揮発性の水性化助剤を含有しないことが好ましい。常圧時の沸点が185℃以上もしくは不揮発性の水性化助剤とは、乳化剤成分または保護コロイド作用を有する化合物などを指す。つまり、本発明では、水性化助剤を使用しなくても、微小な樹脂粒子径かつ安定した水性分散体が得られる。水性化助剤の使用により水性分散体の安定性が直ちに低減するというわけではないので、本発明では水性化助剤の使用を妨げるものではない。ただし、水性分散体を得た後については、目的に応じて水性化助剤を積極的に使用してもよく、例えば、水性分散体を含む別の塗剤を新たに得るときなど、目的に応じて水性化助剤を添加してよいことはいうまでもない。
乳化剤成分としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤または両性乳化剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、界面活性剤類も含まれる。例えば、アニオン性乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネートなどが挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体などのポリオキシエチレン構造を有する化合物やソルビタン誘導体などが挙げられる。そして、両性乳化剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイドなどが挙げられる。
保護コロイド作用を有する化合物としては、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス、カルボキシル基含有ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレン−プロピレンワックスなどの数平均分子量が通常は5000以下の酸変性ポリオレフィンワックス類およびその塩、アクリル酸−無水マレイン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの不飽和カルボン酸含有量が10質量%以上のカルボキシル基含有ポリマーおよびその塩、ポリイタコン酸およびその塩、アミノ基を有する水溶性アクリル系共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カゼインなど、一般に微粒子の分散安定剤として用いられている化合物などが挙げられる。
次に、ダイマー酸系ポリアミド樹脂を水性分散化する方法について説明する。上記したように、本発明の積層体における易接着層は、作業環境面の観点からダイマー酸系ポリアミド樹脂を水性媒体に分散させた水性分散体を用いることが好ましいがこれに限定されるものではない。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂の水性分散体を得るにあたっては、密閉可能な容器を用いることが好ましい。つまり、密閉可能な容器に各成分を仕込み、加熱、攪拌する手段が好ましく採用される。
具体的に、まず、所定量のダイマー酸系ポリアミド樹脂と、塩基性化合物と、水性媒体とを容器に投入する。なお、前述したように、水性媒体中に塩基性化合物や後述する親水性有機溶剤を含有させてもよいので、例えば、塩基性化合物を含有する水性媒体を用いるのであれば、別途、塩基性化合物を投入せずとも、結果的に容器中に塩基性化合物が仕込まれることになる。
次に、容器を密閉し、好ましくは70〜280℃、より好ましくは100〜250℃の温度で、加熱撹拌する。加熱攪拌時の温度が70℃未満になると、ダイマー酸系ポリアミド樹脂の分散が進み難く、樹脂の数平均粒子径を0.5μm以下とすることが難しくなる傾向にあり、一方、280℃を超えると、ダイマー酸系ポリアミド樹脂の分子量が低下する恐れがあり、また、系の内圧が無視できない程度まで上がることがあり、いずれも好ましくない。
加熱撹拌する際は、樹脂が水性媒体中に均一に分散されるまで毎分10〜1000回転で加熱撹拌することが好ましい。
さらに、親水性有機溶剤を併せて容器に投入してもよい。この場合の親水性有機溶剤としては、ダイマー酸系ポリアミド樹脂の粒子径をより小さくし、同時にダイマー酸系ポリアミド樹脂の水性媒体への分散をより促進する観点から、20℃における水に対する溶解性が、好ましくは50g/L以上、より好ましく100g/L以上、さらに好ましくは600g/L以上、特に好ましくは水と任意の割合で溶解可能な親水性有機溶剤を選んで使用するとよい。また、親水性有機溶剤の沸点としては、30〜250℃であることが好ましく、50〜200℃であることがより好ましい。沸点が30℃未満になると、水性分散体の調製中に親水性有機溶剤が揮発しやすくなり、その結果、親水性有機溶剤を使用する意味が失われると共に、作業環境も低下しやすくなる。一方、250℃を超えると、水性分散体から親水性有機溶剤を除去することが困難となる傾向にあり、その結果、塗膜となしたとき、塗膜に有機溶剤が残留し、塗膜の耐溶剤性などを低下させることがある。
前述の塩基性化合物のときと同様、水性媒体中に親水性有機溶剤を含有させてもよいので、親水性有機溶剤を含有する水性媒体を用いるのであれば、別途、親水性有機溶剤を追加投入せずとも、結果的に容器中に親水性有機溶剤が仕込まれることになる。
親水性有機溶剤の配合量としては、水性媒体を構成する成分(水、塩基性化合物および親水性有機溶剤を含む各種有機溶剤)の全体に対し60質量%以下の割合で配合されるのが好ましく、1〜50質量%がより好ましく、2〜40質量%がさらに好ましく、3〜30質量%が特に好ましい。親水性有機溶剤の配合量が60質量%を超えると、水性化の促進効果がそれ以上期待できないばかりか、場合によっては水性分散体をゲル化させる傾向にあり、好ましくない。
親水性有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチルなどのエステル類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのグリコール誘導体;さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチルなどが挙げられる。
水性化の際に配合された有機溶剤や塩基性化合物は、その一部をストリッピングと呼ばれる脱溶剤操作で、水性分散体から除くことができる。このようなストリッピングによって有機溶剤の含有量は必要に応じて0.1質量%以下まで低減することが可能である。有機溶剤の含有量が0.1質量%以下となっても、水性分散体の性能面での影響は特に確認されない。ストリッピングの方法としては、常圧または減圧下で水性分散体を攪拌しながら加熱し、有機溶剤を留去する方法を挙げることができる。この際、塩基性化合物が完全に留去されないような温度、圧力を選択することが好ましい。また、水性媒体の一部が同時に留去されることにより、水性分散体中の固形分濃度が高くなるため、固形分濃度を適宜調整することが好ましい。
脱溶剤操作が容易な親水性有機溶剤としては、例えば、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどがあり、本発明では、特にエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランなどが好ましく用いられる。脱溶剤操作が容易な親水性有機溶剤は、一般に樹脂の水性化促進に資するところも大きいため、本発明では、好ましく用いられる。
また、水性分散体を得る際、親水性有機溶剤を含有する水性媒体中に、樹脂の分散を促進させる目的で、トルエンやシクロヘキサンなどの炭化水素系有機溶剤を、水性媒体を構成する成分の全体に対し、10質量%以下の範囲で配合してもよい。炭化水素系有機溶剤の配合量が10質量%を超えると、製造工程において水との分離が著しくなり、均一な水性分散体が得られない場合がある。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂の水性分散体は、以上の方法により得ることができるが、各成分を加熱攪拌した後は、得られた水性分散体を必要に応じて室温まで冷却してもよい。無論、水性分散体は、かかる冷却過程を経ても何ら凝集することなく、安定性は当然維持される。
そして、水性分散体を冷却した後は、直ちにこれを払い出し、次なる工程に供しても基本的に何ら問題ない。しかしながら、容器内には異物や少量の未分散樹脂が稀に残っていることがあるため、水性分散体を払い出す前に、一旦濾過工程を設けることが好ましい。濾過工程としては、特に限定されないが、例えば、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(例えば空気圧0.5MPa)する手段が採用できる。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂の水性分散体を得た後は、この水性分散体と、架橋剤を含む分散体または溶液とを適量混合することで、易接着層形成用水性塗剤を得ることができる。
他方、ダイマー酸系ポリアミド樹脂を水性媒体中に溶解して水性塗剤となす場合については、例えば、n−プロパノールなどの親水性有機溶剤にポリアミド樹脂を加え、30〜100℃の温度下で加熱攪拌することで樹脂を一旦溶解した後、これに水ならびに前述の架橋剤を含む分散体または溶液を適量添加することで、易接着層形成用水性塗剤を得ることができる。
易接着層形成用塗剤は、上記のように水性塗剤であることが好ましいが、ダイマー酸系ポリアミド樹脂および架橋剤が、有機溶剤中に分散または溶解したものでもよい。
有機溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチルなどのエステル類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのグリコール誘導体;さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル、トルエン、キシレン、シクロヘキサンが挙げられ、必要に応じて、これらの有機溶剤を混合して用いてもよい。
易接着層形成用塗剤におけるダイマー酸系ポリアミド樹脂の含有量(固形分濃度)は、使用目的や保存方法などにあわせて適宜選択でき、特に限定されないが、3〜40質量%であることが好ましく、中でも5〜30質量%であることが好ましい。易接着層形成用塗剤中のダイマー酸系ポリアミド樹脂の含有量が上記範囲より少ない場合は、乾燥工程によって塗膜を形成する際に時間を要することがあり、また厚い塗膜を得難くなる傾向にある。一方、易接着層形成用塗剤中のダイマー酸系ポリアミド樹脂の含有量が上記範囲より多い場合は、塗剤は保存安定性が低下しやすくなる傾向にある。
易接着層形成用塗剤の粘度は、特に限定されないが、室温でも低粘度であることが好ましい。具体的には、B型粘度計(トキメック社製、DVL−BII型デジタル粘度計)を用いて20℃下で測定した回転粘度は、20000mPa・s以下が好ましく、5000mPa・s以下がより好ましく、500mPa・s以下がさらに好ましい。易接着層形成用の塗剤の粘度が20000mPa・sを超えると、樹脂フィルムに塗剤を均一に塗布することが難しくなる傾向にある。
易接着層形成用塗剤には、用途に応じて、帯電防止剤、レベリング剤、紫外線吸収剤などの添加剤が配合されていてもよく、特に添加剤として塩基性の材料を配合しても良好な分散安定性が維持される。
易接着層形成用塗剤を樹脂フィルムに塗布する方法としては、公知の方法が採用できる。例えば、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法などが採用できる。これらの方法により樹脂フィルムの表面に均一に塗布することができる。
易接着層形成用塗剤を樹脂フィルムに塗布した後、乾燥熱処理することにより、水性媒体を除去することができ、緻密な塗膜からなる易接着層を樹脂フィルムに密着させて積層することができる。
<ハードコート層形成方法>
ハードコート層を形成する方法としては、樹脂フィルムに積層された易接着層上に、ハードコート層形成用塗液を塗布し、硬化させる方法が挙げられる。
ハードコート層形成用塗液は通常、前述の硬化性樹脂を含み、所望により紫外線吸収剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤等の添加剤を含んでもよい。
ハードコート層形成用塗液として、前述の硬化性樹脂を形成するためのモノマーやオリゴマーを溶剤に溶解させたものや、水に分散させたものを使用してもよく、あるいは液状のモノマーやオリゴマーをそのまま使用してもよい。硬化性樹脂を形成するためのモノマーやオリゴマーを溶解させる溶剤として、易接着層形成用塗剤を製造において例示した有機溶剤を使用することができる。また、水に分散させる場合、易接着層形成用塗剤を製造において例示した前述の乳化剤成分を使用してもよい。
ハードコート層形成用塗液を易接着層に塗布する方法としては、公知の方法が採用できる。例えば、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法などが採用できる。これらの方法により易接着層の表面に均一に塗布することができる。
ハードコート層形成用塗液を易接着層に塗布した後、硬化性樹脂の種類に応じて、紫外線等の電離放射線を照射する方法、加熱する方法等を採用して十分に硬化することで、樹脂フィルムに積層された易接着層上にハードコート層を形成することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の各種の値の測定および評価は以下のように行った。
(1)ダイマー酸系ポリアミド樹脂の特性値
〔酸価、アミン価〕
JIS K 2501に記載の方法により測定した。
〔軟化点温度〕
樹脂10mgをサンプルとし、顕微鏡用加熱(冷却)装置ヒートステージ(リンカム社製、Heating−Freezing ATAGE TH−600型)を備えた顕微鏡を用いて、昇温速度20℃/分の条件で測定を行い、樹脂が溶融した温度を軟化点とした。
〔ダイマー酸含有量〕
テトラクロロエタン(d)中、120℃にてH−NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行い、求めた。
(2)水性分散体の固形分濃度
得られた水性分散体を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、固形分濃度を求めた。
(3)水性分散体のpH
pHメータ(堀場製作所社製、F−52)を用い、pHを測定した。
(4)水性分散体の粘度
B型粘度計(トキメック社製、DVL−BII型デジタル粘度計)を用い、温度25℃における回転粘度(mPa・s)を測定した。
(5)水性分散体中の樹脂の数平均粒子径
水性分散体中の樹脂の数平均粒子径は、日機装社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340)を用いて動的光散乱法によって測定した。
(6)密着性
実施例で作製した、易接着層を形成した樹脂フィルムの、樹脂フィルムと易接着層との密着性、および易接着層にハードコート層を積層後の積層体全体についての密着性については、JIS K 5600に記載の方法に従い、クロスカット法によって、セロハンテープ剥離後の残存率(%)にて評価した。なお、易接着層を設けない積層体に関しては、樹脂フィルムとハードコート層との密着性を評価した。各密着性は、実用上の性能を考えた場合、残存率が全体の85%以上であれば問題ないと言える。
(7)耐湿熱性
実施例で作製した積層体の樹脂フィルムと易接着層との耐湿熱性、および易接着層とハードコート層との耐湿熱性については、積層体を恒温恒湿槽中で80℃、95%RHの環境下48時間放置後、室温常湿で12時間放置し、前記(6)と同様の方法で密着性を求めた。密着性は、実用上の性能を考えた場合、残存率が全体の85%以上であれば問題ないと言える。
(8)耐屈曲性
実施例で得られた積層体(以下、ハードコート層を形成した側の面を表面とし、その反対側面を裏面とする)を、30mm×100mmの長方形にカットして作製したサンプルを、耐久試験機(DLDMLH−FU、ユアサシステム機器社製)に曲げ内径が5mmとなるようにして取り付け、サンプルの表面の全面を180度折り畳む試験(裏面が外側となるように折り畳む試験)を10000回行い、以下の基準にて評価した。なお、実用的には評価A〜Cが求められている。
A:10000回まで、サンプルに折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きは生じなかった。
B:5000回までサンプルに変化はなかったが、10000回までに、折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きのいずれかが生じた。
C:1000回までサンプルに変化はなかったが、5000回までに、折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きのいずれかが生じた。
D:500回までサンプルに変化はなかったが、1000回までに、折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きのいずれかが生じた。
E:250回までサンプルに変化はなかったが、500回までに、折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きのいずれかが生じた。
F:100回までサンプルに変化はなかったが、250回までに、折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きのいずれかが生じた。
G:100回までに、折れ痕、割れ、白化、ハードコート層の剥がれや浮きのいずれかが生じた。
(9)全光線透過率およびヘイズ
実施例で得られた積層体を、濁度計(日本電飾工業社製、「NDH2000」)を用い、JIS K 7136に従って測定した。
(10)干渉縞
実施例で作製した積層体を10cm×15cmの面積に切り出し、ハードコート層を形成した側の面とは反対の面に黒色光沢テープ(ヤマト社製、ビニールテープNo.200−5黒)を貼り合わせ、ハードコート面を上面にして、3波長形昼白色蛍光灯(ナショナルパルック、F.L15EX−N15W)を光源として、30〜60°の斜め上方より反射光を目視で観察した。
○:干渉縞が見られず、外観が良好。
△:干渉縞がわずかにみられるが、実用上問題のないレベルの外観。
×:干渉縞が非常に目立ち、外観不良。
(11)鉛筆硬度
実施例で作製した積層体について、鉛筆硬度をJIS K 5600−5−4(1999)に基づいて測定した(1kg荷重)。
(12)耐スチールウール性
実施例で得られた積層体を10cm×15cmの面積に切り出し、ハードコート層表面を、#0000番のスチールウール(商品名:BONSTAR、日本スチールウール社製)を用いて、1kg/cmの荷重をかけながら、速度50mm/secで3500回往復摩擦し、その後のハードコート層表面についた傷の数を目視にて確認した。実用上の性能を考えた場合、傷は20本未満が好ましく、10本未満がより好ましい。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂としては、以下のP−1〜P−7を用いた。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−1〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を100モル%含有し、ジアミン成分としてエチレンジアミンを100モル%含有し、酸価が10.0mgKOH/g、アミン価が0.1mgKOH/g、軟化点が158℃であるポリアミド樹脂。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−2〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を85モル%、アゼライン酸を15モル%含有し、ジアミン成分としてピペラジンを50モル%、エチレンジアミンを50モル%含有し、酸価が15.0mgKOH/g、アミン価が0.3mgKOH/g、軟化点が110℃であるポリアミド樹脂。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−3〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を75モル%、アゼライン酸を25モル%含有し、ジアミン成分としてピペラジンを50モル%、エチレンジアミンを50モル%含有し、酸価が8.8mgKOH/g、アミン価が0.9mgKOH/g、軟化点が142℃であるポリアミド樹脂。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−4〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を60モル%、アゼライン酸を40モル%含有し、ジアミン成分としてピペラジンを50モル%、エチレンジアミンを50モル%含有し、酸価が10.5mgKOH/g、アミン価が0.1mgKOH/g、軟化点が165℃であるポリアミド樹脂。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−5〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を100モル%含有し、ジアミン成分としてエチレンジアミンを100モル%含有し、酸価が14.3mgKOH/g、アミン価が1.5mgKOH/g、軟化点が165℃であるポリアミド樹脂。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−6〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を100モル%、ジアミン成分としてエチレンジアミンを100モル%含有し、酸価が14.7mgKOH/g、アミン価が0.3mgKOH/g、軟化点が109℃であるポリアミド樹脂。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂P−7〕
ジカルボン酸成分として、ダイマー酸を100モル%含有し、ジアミン成分としてジアミン成分としてエチレンジアミンを50モル%含有し、酸価が20.3mgKOH/g、アミン価が0.1mgKOH/g、軟化点が129℃であるポリアミド樹脂。
〔ポリオレフィン樹脂P−8〕
ポリオレフィン樹脂として、住友化学社製「ボンダインLX4110」を用いた。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の製造〕
撹拌機およびヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器に、75.0gのダイマー酸系ポリアミド樹脂P−1、37.5gのイソプロパノール(IPA)、37.5gのテトラヒドロフラン(THF)、7.2gのN,N−ジメチルエタノールアミンおよび217.8gの蒸留水を仕込んだ。回転速度を300rpmで撹拌しながら、系内を加熱し、120℃で60分間加熱攪拌を行った。その後、撹拌しながら室温付近(約30℃)まで冷却し、100gの蒸留水を追加した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)でごくわずかに加圧しながらろ過した。得られた水性分散体を1Lナスフラスコに入れ、80℃に加熱した湯浴につけながらエバポレーターを用いて減圧し、IPA、THF、水の混合媒体約100gを留去し、乳白色の均一なダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1を得た。E−1の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.040μm、pHは10.4、粘度は36mPa・sであった。
〔ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−2の製造〕
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の樹脂をP−1からP−2に変えて同様の製造方法でダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−2を得た。E−2の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.052μm、pHは10.6、粘度は30mPa・sであった。
〔ダイマー酸ポリアミド樹脂水性分散体E−3の製造〕
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の樹脂をP−1からP−3に変えて同様の製造方法でダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−3を得た。E−3の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.065μm、pHは10.3、粘度は8mPa・sであった。
〔ダイマー酸ポリアミド樹脂水性分散体E−4〕
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の樹脂をP−1からP−4に変えて同様の製造方法でダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−4を得た。E−4の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.065μm、pHは10.3、粘度は8mPa・sであった。
〔ダイマー酸ポリアミド樹脂水性分散体E−5〕
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の樹脂をP−1からP−5に変えて同様の製造方法でダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−5を得た。E−5の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.040μm、pHは10.4、粘度は35mPa・sであった。
〔ダイマー酸ポリアミド樹脂水性分散体E−6〕
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の樹脂をP−1からP−6に変えて同様の製造方法でダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−6を得た。E−6の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.058μm、pHは10.3、粘度は65mPa・sであった。
〔ダイマー酸ポリアミド樹脂水性分散体E−7〕
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1の樹脂をP−1からP−7に変えて同様の製造方法でダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−7を得た。E−7の固形分濃度は20質量%、分散体中の樹脂の数平均粒子径は0.058μm、pHは10.3、粘度は45mPa・sであった。
〔ポリオレフィン樹脂水性分散体N−1〕
攪拌機およびヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器に、60.0gのポリオレフィン樹脂P−8、28.0gのIPA、1.5gのTEAおよび210.5gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140℃に保ってさらに20分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体N−1を得た。
樹脂フィルムを構成する樹脂、および樹脂フィルムは下記のものを使用した。
〔半芳香族ポリアミド樹脂T−1〕
1343gの1,9−ノナンジアミン(NMDA)、237gの2−メチル−1,8−オクタンジアミン(MODA)、1627gのテレフタル酸(TPA)(平均粒径:80μm)(NMDA:MODA:TPA=85:15:99、モル比)、48.2gの安息香酸(BA)(ジカルボン成分とジアミン成分の総モル数に対して4.0モル%)、3.2gの亜リン酸(PA)(ジカルボン成分とジアミン成分の合計量に対して0.1質量%)、1100gの水を反応装置に入れ、窒素置換した。さらに、80℃で0.5時間、毎分28回転で攪拌した後、230℃に昇温した。その後、230℃で3時間加熱した。その後冷却し、反応物を取り出した。該反応物を粉砕した後、乾燥機中において、窒素気流下、220℃で5時間加熱し、固相重合してポリマーを得た。そして、シリンダー温度320℃の条件下で溶融混練してストランド状に押し出した。その後、冷却、切断して、ペレット状の半芳香族ポリアミド樹脂T−1を調製した。
〔半芳香族ポリアミド樹脂フィルムF−1〕
100質量部の半芳香族ポリアミド樹脂T−1、および0.2質量部の3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(GA)(住友化学社製、「スミライザーGA−80」、熱分解温度392℃)をシリンダー温度320℃に加熱した、スクリュー経が50mmである単軸押出機に投入して溶融して、溶融ポリマーを得た。該溶融ポリマーを金属繊維焼結フィルター(日本精線社製、「NF−10」、絶対粒径:30μm)を用いて濾過した。その後、320℃にしたTダイよりフィルム状に押出し、フィルム状の溶融物とした。50℃に設定した冷却ロール上に、該溶融物を静電印加法により密着させて冷却し、実質的に無配向の未延伸フィルム(厚さ:250μm)を得た。
次に、この未延伸フィルムの両端をクリップで把持しながら、テンター方式同時二軸延伸機(入口幅:193mm、出口幅:605mm)に導いて、同時二軸延伸をおこなった。延伸条件は、予熱部の温度が120℃、延伸部の温度が130℃、MDの延伸歪み速度が2400%/分、TDの延伸歪み速度が2760%/分、MDの延伸倍率が3.0倍、TDの延伸倍率が3.3倍であった。
そして、同テンター内で、270℃で熱固定を行い、フィルムの幅方向に5%の弛緩処理を施し、厚さ25μm、ヘイズが4.2%の二軸延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸半芳香族ポリアミド樹脂フィルムを樹脂フィルムF−1として使用した。
〔透明ポリイミド樹脂フィルムF−2〕
樹脂フィルムF−2として、ポリイミドフィルム(三菱ガス社製 ネオプリムL−3450 30μm、ヘイズ1.0%)を使用した。
〔ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムF−3〕
樹脂フィルムF−3として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 エンブレット S−25、厚み25μm、ヘイズ4.5%)を使用した。
〔ナイロン6樹脂フィルムF−4〕
樹脂フィルムF−4として、ナイロン6フィルム(ユニチカ社製 エンブレム ON―25、厚み25μm、ヘイズ4.0%)を使用した。
〔ハードコート層形成用塗液H−1〕
ハードコート層形成用塗液として、アクリル系ハードコート樹脂(大日精化社製 セイカビームEXF01BPHC)を使用した。
実施例1
ダイマー酸系ポリアミド樹脂水性分散体E−1と、オキサゾリン基含有高分子水溶液(日本触媒社製、エポクロスWS−700、固形分濃度25質量%)とを、それぞれの固形分が100質量部/10質量部の割合になるように配合し、室温で5分間混合攪拌して接着層形成用塗剤を得た。
得られた塗剤を半芳香族ポリアミド樹脂フィルムF−1に乾燥後厚み3μmで塗布し、150℃、30秒の条件で乾燥して易接着層を形成した。
さらに、易接着層に、ハードコート層形成用塗液を硬化後の厚み3μmで塗布し、低圧水銀灯UVキュア装置(東芝ライテック社製 40mW/cm 一灯式)でキュアリングを行い、ハードコート層を形成して積層体を得た。
実施例2〜15、比較例1〜5
水性分散体の種類、架橋剤の種類と固形分量、また樹脂フィルムの種類が表1記載のものになるようにした以外は実施例1と同様の操作を行って、積層体を得た。なお、実施例13においては、架橋剤の水溶液として、エポキシ基含有高分子水溶液(ADEKA社製、アデカレジンEM−051R、固形分濃度49.8質量%)を使用し、実施例14においては、架橋剤の分散体として、カルボジイミド基含有高分子分散体(日清紡ケミカル社製、カルボジライトシリーズE−01、固形分濃度40質量%)を使用した。また、比較例5においては易接着層を設けずに樹脂フィルムに直接、ハードコート層形成用塗液を硬化後の厚み3μmで塗布し、低圧水銀灯UVキュア装置(東芝ライテック社製 40mW/cm 一灯式)でキュアリングを行い、ハードコート層を形成して積層体を得た。
実施例、比較例における易接着層の構成、樹脂フィルムの種類と、得られた積層体の密着性、耐湿熱性、耐屈曲性、鉛筆硬度、耐スチールウール性、干渉縞、全光線透過率およびヘイズの評価結果とを表1に示す。
Figure 2019051644
表1に示すように、実施例において得られた積層体は、樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層の順から構成される積層体であり、樹脂フィルムと易接着層、および易接着層にハードコート層を積層した積層体全体は、良好な密着性を示し、積層体の透明性、耐屈曲性が良好であり、耐傷性にも優れていることからハードコート層の鉛筆硬度もH以上の良好な硬度を示した。中でも、架橋剤としてオキサゾリン化合物を用いた場合に、密着性が良好であり、樹脂フィルムとして透明ポリイミド樹脂フィルムを用いた場合に、透明性が最も良好であった。
一方、易接着層に架橋剤を含まない積層体(比較例1)は、積層体全体の密着性に劣り、特に耐湿熱性で劣り、耐屈曲性でも劣っていた。
また、樹脂フィルムを構成する樹脂にポリエチレンテレフタレートを用いた積層体(比較例2)は、耐屈曲性試験では折れ痕、割れ、白化が生じ耐屈曲性に劣り、干渉縞が見られ透明性にも劣っていた。
樹脂フィルムにナイロン6を用いた場合(比較例3)、密着性が劣り、層間での剥離(ズレ)が起こり、耐傷性を測定できなかった。
ダイマー酸系ポリアミド樹脂の代わりにポリオレフィン樹脂の水性分散体を用いて樹脂層を設けた積層体(比較例4)は、樹脂フィルムと易接着層の密着性は良好であるが、易接着層にハードコート層を積層した積層体全体の密着性に劣り、層間での剥離(ズレ)が起こり、耐傷性を測定することができず、また、耐屈曲性に劣っていた。
易接着層を設けない積層体(比較例5)は、易接着層を設けずにハードコート層を設けた積層体であり、積層体全体の密着性に劣り、層間での剥離(ズレ)が起こり、耐傷性を測定することができず、また、耐屈曲性試験においても樹脂フィルムからハードコート層が剥がれたり、浮きが生じた。さらに、干渉縞が非常に目立ち、外観に劣っていた。

Claims (4)

  1. 樹脂フィルム、易接着層、ハードコート層がこの順に積層された積層体であって、
    樹脂フィルムを構成する樹脂が、半芳香族ポリアミドおよび/またはポリイミド系樹脂であり、かつ、
    易接着層がダイマー酸系ポリアミド樹脂と、架橋剤とを含有することを特徴とする積層体。
  2. 架橋剤が、ヒドラジド化合物、イソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物およびオキサゾリン化合物からなる群より選ばれる一種以上の化合物であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. ヘイズが5.0%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の積層体。
  4. 前記積層体がフレキシブルディスプレイ用部品であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020138149A1 (ja) * 2018-12-27 2020-07-02 ユニチカ株式会社 積層体
WO2020171115A1 (ja) * 2019-02-21 2020-08-27 ユニチカ株式会社 積層フィルムおよびその製造方法
JP2020131577A (ja) * 2019-02-21 2020-08-31 ユニチカ株式会社 積層フィルムおよびその製造方法

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