JP2019048971A - オフセット印刷インキ用ワニス組成物、オフセット印刷インキ - Google Patents
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Description
ロジン変性フェノール樹脂は、ロジン類(a1)(以下、(a1)成分という)、フェノールーホルムアルデヒド縮合物(a2)(以下、(a2)成分という)及びポリオール(a3)(以下、(a3)成分という)の反応生成物である。
・(a1)成分:通常は41〜87重量%程度、好ましくは46〜73重量%程度
・(a2)成分:通常は9〜50重量%程度、好ましくは22〜46重量%程度
・(a3)成分:通常は3〜9重量%程度、好ましくは4〜8重量%程度
ロジンアルキド樹脂としては、特に限定されず、例えば、ロジン類とポリオールとを常法で反応させてなるヒドロキシル基含有樹脂に、多塩基酸を常法で反応させてなる樹脂等が挙げられる(具体的な条件等は、特開2014−172962号公報を参照)。
ロジン変性石油樹脂としては、特に限定されず、例えば、ロジン類と、石油樹脂又は極性基含有石油樹脂、並びにポリオールと、必要に応じて、脂肪族モノアルコール、脂肪族ジアルコール、脂肪族モノアミン及び脂肪族モノエポキシから選択される少なくとも1種の化合物とを反応させてなる樹脂等が挙げられる(具体的な条件等は、特許第4639448号公報、特許第5546091号公報等を参照)。
JIS K5601に準拠して、測定した。
JIS K5601に準拠して、測定した。
ゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)によりテトラヒドロフラン溶媒下で測定したポリスチレン換算値であり、GPC装置としてはHLC−8220(東ソー(株)製)を、カラムとしてはTSK−GELカラム(東ソー(株)製)を用いて得られた測定値で示す。
33%アマニ油粘度(Pa・s)は、樹脂とアマニ油を1:2の重量比で加熱混合したものについて、日本レオロジー機器(株)製コーン・アンド・プレート型粘度計を用いて25℃で測定した値(Pa・s)である。
撹拌機、還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、p−n―オクチルフェノール1000部、92%パラホルムアルデヒド396部、キシレン584部および水500部を仕込み、撹拌しながら50℃まで昇温した。次いで、同様の反応容器に45%水酸化ナトリウム溶液89部を仕込み、冷却しながら反応系を90℃まで徐々に昇温した後、2時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、再度水洗した後に内容物を冷却して、オクチルフェノール・ホルムアルデヒド縮合物の70重量%キシレン溶液を得た。
撹拌機、還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、ノニルフェノール1000部、92%パラホルムアルデヒド444部、キシレン604部および水500部を仕込み、撹拌しながら50℃まで昇温した。次いで、同様の反応容器に45%水酸化ナトリウム溶液89部を仕込み、冷却しながら反応系を90℃まで徐々に昇温した後、2時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、ホルムアルデヒドなどを含んだ水層部を除去し、再度水洗した後に内容物を冷却して、ノニルフェノール・ホルムアルデヒド縮合物の70重量%キシレン溶液を得た。
撹拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、ガムロジン950部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、反応系を240℃へ昇温した。続けて、製造例1−1のオクチルフェノール・ホルムアルデヒド縮合物の溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン84部およびパラトルエンスルホン酸1.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が14Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂(A−1)(酸価:19.1mgKOH/g、軟化点:181.0℃、重量平均分子量:126,000)を得た。
オクチルフェノール・ホルムアルデヒド縮合物の溶液を製造例1−2のノニルフェノール・ホルムアルデヒド縮合物の溶液に変更した以外は、製造例2−1と同様に合成し、ロジン変性フェノール樹脂(A−2)(酸価:20.0mgKOH/g、軟化点:174.0℃、重量平均分子量:150,000)を得た。
製造例2−1と同様の反応容器に、ガムロジン950部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、反応系を240℃へ昇温した。続けて、製造例1−1のオクチルフェノール・ホルムアルデヒド縮合物の溶液714部(固形分500部)を6時間かけて系内へ滴下した。滴下終了後、グリセリン84部、ポリカプロラクトン33部およびパラトルエンスルホン酸1.0部を添加し、240〜280℃の温度範囲内で、酸価が25mgKOH/gとなるまで反応させた。反応終了後、33重量%アマニ油粘度が14Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧することにより、ロジン変性フェノール樹脂(A−3)(酸価:19.1mgKOH/g、軟化点:178.0℃、重量平均分子量:120,000)を得た。
製造例2−1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、フマル酸267部を仕込み、撹拌しながら反応系を230℃まで昇温して1時間保温した後、冷却し、フマル酸変性ロジン(酸価:340mgKOH/g)を得た。 次に、同様の器具を備えた反応容器に、重合ロジン675部、前記のフマル酸変性ロジン86部、およびイソフタル酸57部を仕込み、窒素雰囲気下、撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。その後、ペンタエリスリトール55部およびグリセリン55部を添加して、撹拌しながら反応系を260℃まで昇温して、酸価が30mgKOH/g以下となるまで反応させた後、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、さらに酸価が20mgKOH/g以下となるまで反応させた。その後、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、0.02MPaで10分間減圧、冷却してロジン変性アルキド樹脂(A−4)(酸価18.8mgKOH/g、軟化点155.0℃、重量平均分子量98,000)を得た。
製造例2−1と同様の反応容器に、DCPD系石油樹脂(商品名:クイントン1325、日本ゼオン(株)製)1,000部を仕込み、窒素雰囲気下で反応系を撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、無水マレイン酸70部を仕込み、撹拌しながら反応系を230℃まで昇温し3時間保温した後、冷却してカルボキシル基含有石油樹脂(酸価75mgKOH/g、重量平均分子量4,000)を得た。
次に、同様の器具を備えた反応容器に、重合ロジン450部、製造例3で得たフマル酸変性ロジン120部、および前記のカルボキシル基含有石油樹脂298部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。その後、ペンタエリスリトール29部およびグリセリン31部を添加し、窒素雰囲気下に撹拌しながら反応系を260℃まで昇温して、酸価が30mgKOH/g以下となるまで反応させた後、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、さらに酸価が20mgKOH/g以下となるまで反応させた。その後、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、0.02MPaで10分間減圧、冷却してロジン変性石油樹脂(A−5)(酸価15.3mgKOH/g、軟化点160.0℃、重量平均分子量58,000)を得た。
(A)成分としてロジン変性フェノール樹脂45部、(B)成分として重量平均分子量10,000のポリカプロラクトン(商品名『プラクセル H1P』、(株)ダイセル製)1部、(C)成分として、大豆油(商品名『大豆白絞油』、日清オイリオ(株)製)15部、及び(D)成分としてAFソルベント7号(JXTGエネルギー(株)製、沸点範囲:259〜282℃、芳香族炭化水素含有率:0%)39.5部を200℃で30分間混合溶解した。次にこれを80℃まで冷却した後、アルミニウムジプロポキシドモノアセチルアセテート(商品名:『ケロープEP−2』、ホープ製薬(株)製)(以下、ゲル化剤という)0.5部を加え、200℃まで加熱して1時間ゲル化反応させることにより、オフセット印刷インキ用ワニス組成物を得た。
表1に示す組成で、オフセット印刷インキ用ワニス組成物をそれぞれ得た。
各オフセット印刷インキ用ワニス組成物(以下、ワニス組成物ともいう)を用いて、以下の配合割合で3本ロールミルにより練肉し、タック値が7.5±0.5、スプレッドメーターのフロー値(直径値)が40.0±1.0となるよう適宜調製し、本発明に係るオフセット印刷インキとした。なお、実施例14及び比較例5のワニス組成物については、下記(D−1)成分に変えて、(D−2)成分を使用した。
フタロシアニンブルー(藍顔料) 15部
ワニス組成物 70〜75部
(D−1)成分 10〜15部
オフセット印刷インキ0.4mlをRIテスター(石川島産業機械(株)製)にてアート紙に展色した後、23℃、50%R.H.にて24時間調湿し、60°−60°の反射率を光沢計により測定した。数値が大きいほど、光沢に優れる。
光沢測定のために用意した展色物を、サザーランド型ラブテスター(テスター産業(株)製)を用い、2ポンド、20回の条件で試験した。比較例1の結果を基準に耐摩擦性を相対評価した。
(評価基準)
5 :比較例1と比べて非常に良好
4 :比較例1と比べて良好
3 :比較例1と比べてやや良好
2 :比較例1と同等
1 :比較例1と比べて不良
オフセット印刷インキ2.6mlをインコメーター((株)東洋精機製作所製)上に展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間、更に1800rpmで2分間回転させ、ロール直下に置いた白色紙上へのインキの飛散度を観察して1〜5段階で評価を行った。数値が大きいほど耐ミスチング性が良好である。
(評価基準)
5:白色紙上へのインキの飛散度が少ない
4:白色紙上へのインキの飛散度がやや少ない
3:白色紙上へのインキの飛散度がやや多い
2:白色紙上へのインキの飛散度が多い
1:白色紙上へのインキの飛散度が非常に多い
<(A)成分>
(A−1)製造例2−1のロジン変性フェノール樹脂
(A−2)製造例2−2のロジン変性フェノール樹脂
(A−3)製造例2−3のロジン変性フェノール樹脂
(A−4)製造例2−4のロジン変性アルキド樹脂
(A−5)製造例2−5のロジン変性石油樹脂
<(B)成分>
(B−1)ポリカプロラクトン(商品名『プラクセル H1P』、(株)ダイセル製、重量平均分子量:10,000)
(B−2)ポリカプロラクトンジオール(商品名『プラクセル 205』、(株)ダイセル製、重量平均分子量:530)
(B−3)ポリカプロラクトントリオール(商品名『プラクセル 305』、(株)ダイセル製、重量平均分子量:550)
(B−4)ポリカプロラクトンジオール(商品名『プラクセル 240』、(株)ダイセル製、重量平均分子量:4,000)
<(C)成分>
(C−1)大豆油(商品名『大豆白絞油』、日清オイリオ(株)製)
(C−2)アマニ油(商品名『NBアマニ油』、日清オイリオ(株)製)
<(D)成分>
(D−1)AFソルベント7号(JXTGエネルギー(株)製、沸点:259〜282℃、芳香族炭化水素含有率:0%)
(D−2)AFソルベント4号(JXTGエネルギー(株)製、沸点:240〜265℃、芳香族炭化水素含有率:0%)
<(F)成分>
(F−1)ポリエチレンワックス(商品名『パラフィン』、和光純薬工業(株)製)
Claims (5)
- ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂及びロジン変性石油樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂(A)、ポリカプロラクトン類(B)、並びに、植物油類(C)及び/又は石油系溶剤(D)を含むオフセット印刷インキ用ワニス組成物。
- 更にゲル化剤(E)を含む請求項1のオフセット印刷インキ用ワニス組成物。
- (B)成分の重量平均分子量が500〜10,000である請求項1又は2のオフセット印刷インキ用ワニス組成物。
- (B)成分の含有量が、(A)成分100重量部に対して、1〜12重量部である請求項1〜3のいずれかのオフセット印刷インキ用ワニス組成物。
- 請求項1〜4のいずれかのオフセット印刷インキ用ワニス組成物を含むオフセット印刷インキ。
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