JP4986127B2 - 印刷インキ用樹脂組成物、印刷インキ用樹脂組成物の製造方法、印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ - Google Patents

印刷インキ用樹脂組成物、印刷インキ用樹脂組成物の製造方法、印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ Download PDF

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Description

本発明は印刷インキ用樹脂組成物、印刷インキ用樹脂組成物の製造方法、印刷インキ用バインダーおよび印刷インキに関する。詳しくは、ホルムアルデヒド等の物質を構成成分としない印刷インキ用樹脂組成物、その製造方法、当該印刷インキ用樹脂組成物を主成分とする印刷インキ用バインダー、および当該印刷インキ用バインダーを主成分とする、オフセット印刷インキ、新聞インキ、凸版印刷インキ、グラビア印刷インキ等の印刷インキに関する。
ロジン類、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物、およびポリオール類等を主原料とするロジン変性フェノール樹脂は、高軟化点、高粘度、高ゲル化能を有し、さらにはインキ用溶剤に対する溶解性に優れるため、従来、印刷インキ用樹脂組成物として、特にオフセット印刷インキ用樹脂組成物として賞用されている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、ロジン変性フェノール樹脂は、主原料であるアルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物の製造時にホルムアルデヒドを含有する廃水が生じるため、揮発性有機化合物(VOC)による大気汚染等の環境問題や、作業環境の安全衛生面で好ましくない場合がある。
そこで本出願人は、アルキルフェノールホルム−アルデヒド縮合物を原料とせず、しかもロジン変性フェノール樹脂に匹敵する諸物性(高軟化点、高粘度、高ゲル化能、高溶解性等)を有する、ロジン系のポリエステル樹脂を提案した(例えば、特許文献2を参照)。しかし、当該樹脂は、顔料との濡れ性に寄与する構造(カルボキシル基や水酸基等の極性基)を充分に有していないためか、流動性が要求される印刷インキ用途においては、さらなる改良が要されるものであった。
特開平11−286528号公報 特許3446728号公報
本発明は、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物を使用せず、かつ、従来公知のロジン変性フェノール樹脂に匹敵する諸物性(高軟化点、高粘度、高ゲル化能、高溶解性等)を有し、しかも、流動性の優れた印刷インキを与える新規な印刷インキ用樹脂組成物、その製造方法、および当該印刷インキ用樹脂組成物を含有してなる印刷インキ用バインダー、ならびに当該印刷インキ用バインダーを含有してなる印刷インキを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、所定のカルボキシル基含有テルペン樹脂類を樹脂成分とするロジン系ポリエステル樹脂により前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、テルペン樹脂類にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させてなるカルボキシル基含有テルペン樹脂類(a)、ロジン類(b)およびポリオール類(c)を反応成分とする印刷インキ用樹脂組成物;さらに極性基含有石油樹脂類(d)を反応させることを特徴とする、当該印刷インキ用樹脂組成物の製造方法;当該印刷インキ用樹脂組成物、植物油、ゲル化剤、および必要に応じて溶剤を含有する印刷インキ用バインダー;当該印刷インキ用バインダーを含有する印刷インキ、に関する。
本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物は、従来公知のロジン変性フェノール樹脂に匹敵する諸物性(高軟化点、高粘度、高ゲル化能、高溶解性等)を有しており、特に、流動性に優れた印刷インキを提供することができる。かかる本発明の印刷インキ用樹脂組成物は、特に、オフセット枚葉インキ(枚葉インキ)、オフセット輪転インキ(オフ輪インキ)、新聞インキ等のオフセット印刷インキ用樹脂として賞用されるほか、凸版印刷インキ用、グラビア印刷インキ用樹脂としても好適に使用できる。
本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物は、前記したように、テルペン樹脂類にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させてなるカルボキシル基含有テルペン樹脂類(a)(以下、(a)成分という)、ロジン類(b)(以下、(b)成分という)およびポリオール類(c)(以下、(c)成分という)を反応成分とするポリエステル樹脂、を含む組成物である。
前記(a)成分をなすテルペン樹脂類としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、カンフェン等のテルペン化合物を、各種公知の方法でカチオン重合させたものを用いることができる。なお、市販品を用いてもよい(例えば、YSレジン(商品名、ヤスハラケミカル(株)製)等)。また、該α,β−不飽和カルボン酸類としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸類や、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等のα,β−不飽和モノカルボン酸類等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、該(a)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、該テルペン樹脂類と該α,β−不飽和カルボン酸類とを公知のラジカル反応開始剤の存在下でラジカル共重合反応させる方法や、両者をエン反応させる方法等が挙げられる。また、該(a)成分の物性も特に限定されないが、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の軟化点や分子量を所望の範囲に調整しやすく、しかも、本発明に係る印刷インキの流動性が向上する傾向にあることから、理論酸価が通常2〜200mgKOH/g程度、重量平均分子量が通常1,000〜10,000程度であるのが好ましい。ここに、当該理論酸価とは、当該印刷インキ用樹脂組成物に用いるカルボキシル基を有する原料の総重量(g)に対する、当該原料の総カルボキシル当量(eq)の値(eq/g)を、酸価(mgKOH/g)に換算した値を言う(以下、同様)。
前記(b)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン等の天然ロジン;天然ロジンから誘導される重合ロジン;天然ロジンや重合ロジンを不均化または水素化して得られる安定化ロジン;天然ロジンや重合ロジンに前記α,β−不飽和カルボン酸類を付加反応させて得られる不飽和酸変性ロジン等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、該不飽和酸変性ロジンにおいて、α,β−不飽和カルボン酸類の使用量は特に限定されないが、原料のロジン類100重量部に対して、通常1〜30重量部程度とすればよい。また、該(b)成分としては、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物を高分子量化・高軟化点化しやすくなることから、特に前記重合ロジンおよび/または不飽和酸変性ロジンが好ましく、これらは、(b)成分全量に対して10重量%以上含まれているのが好ましい。
前記(c)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、グリセリン、ジトリメチロールプロパン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールエタン等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、(c)成分としては、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の軟化点や分子量等を制御し易いことから、当該分子の最長炭素鎖における炭素数が4以下の3価アルコール(グリセリン、トリメチロールプルパン、トリメチロールエタン等)や、当該分子の最長炭素鎖における炭素数が4以下の4価アルコール(ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジトリメチロールエタン等)が好ましい。
本発明では、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の分子量を所望の範囲に調整したり、本発明に係る印刷インキの耐水性を高めたりする等の目的で、前記(a)成分〜(c)成分に加えて、更に、極性基含有石油樹脂類(d)(以下、(d)成分という)を、ポリエステル樹脂の反応成分とすることができる。(d)成分としては特に限定されず、各種公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、分子内に二重結合を有する石油樹脂に、カルボキシル基および/または水酸基等の極性基を付与したものを用いることができる。
当該分子内に二重結合を有する石油樹脂としては、例えば、シクロペンタジエンやジシクロペンタジエン等のDCPD系原料から得られるDCPD系石油樹脂;ペンテンやシクロペンテン、ペンタジエン、イソプレン等のC5系原料から得られるC5系石油樹脂;メチルブテンやインデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン等のC9系原料から得られるC9系石油樹脂;DCPD系原料とC5系原料からなる共重合石油樹脂;DCPD系原料とC9系原料からなる共重合石油樹脂;C5系原料とC9系原料からなる共重合石油樹脂;DCPD系原料とC5系原料とC9系原料からなる共重合石油樹脂等があげられる。なお、これらの樹脂は、通常、各種触媒(たとえばカチオン重合による場合はフリーデルクラフツ型触媒等)の存在下あるいは無触媒で製造される。これらの中でも特に、極性基を容易に付与でき、また、所望の軟化点に調整し易いことから、DCPD系原料を成分とする石油樹脂が好ましい。具体的には、前記DCPD系石油樹脂、DCPD系原料とC5系原料からなる共重合石油樹脂、DCPD系原料とC9系原料からなる共重合石油樹脂、DCPD系原料とC5系原料とC9系原料からなる共重合石油樹脂が好ましい。
(d)成分のうち、前記分子内に二重結合を有する石油樹脂にカルボキシル基を導入したものは、各種公知の方法で製造できる。具体的には、例えば、前記分子内に二重結合を有する石油樹脂と前記α,β−不飽和カルボン酸類とを、各種公知のラジカル反応開始剤の存在下でラジカル共重合反応させたり、両者をエン反応させたりする方法が挙げられる。
また、(d)成分のうち、前記分子内に二重結合を有する石油樹脂に水酸基を導入したものも、各種公知の方法で製造できる。具体的には、例えば、前記分子内に二重結合を有する石油樹脂とα,β−不飽和アルコール類とを熱重合させる方法が挙げられる。なお、当該α,β−不飽和アルコール類としては、例えば、アリルアルコール、クロチルアルコール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−2−オール、3−ブチン−1−オール、5−ノルボルネン−2−メタノール、シンナミルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(d)成分のうち、前記分子内に二重結合を有する石油樹脂にカルボキシル基および水酸基を導入したものも、各種公知の方法で製造できる。具体的には、例えば、(d)成分として前記分子内に二重結合を有する石油樹脂に水酸基を導入した水酸基含有石油樹脂に、さらに前記α,β−不飽和カルボン酸類をエン付加させたり、両者をラジカル反応開始剤の存在下でラジカル共重合させたりする方法が挙げられる。なお、各反応の際には、当該水酸基含有石油樹脂に対し、その水酸基当量より少ないカルボキシル基当量となる割合で、前記α,β−不飽和カルボン酸類を更に反応させるのが好ましい。
前記(d)成分は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、(d)成分としては、印刷インキ用樹脂組成物を高分子量化、高軟化点化する目的から、分子内に2個以上の極性基を有するものが好ましく使用される。特に、カルボキシル基および水酸基が導入された石油樹脂は、印刷インキ用樹脂組成物を容易に高分子量化・高軟化点化できるため好ましい。
また、(d)成分の物性は特に限定されないが、印刷インキ用樹脂組成物の分子量を所望の範囲に調整しやすくなる等の理由から、理論酸価が通常2〜200mgKOH/g程度、また重量平均分子量が通常3,000〜30,000程度であるのが好ましい。
また、本発明では、印刷インキ用樹脂組成物にインキ用溶剤への溶解性を付与する等の目的で、前記(a)成分〜(c)成分(または(a)成分〜(d)成分)に加えて、更に、脂肪酸類(e1)(以下、(e1)成分という)、脂肪族多塩基酸類(e2)(以下、(e2)成分という)、脂肪族モノアルコール類(e3)(以下、(e3)成分という)、脂肪族ジアルコール類(e4)(以下、(e4)成分という)、脂肪族モノアミン類(e5)(以下、(e5)成分という)、脂肪族モノエポキシ類(e6)(以下、(e6)成分という)、および、α,β−不飽和カルボン酸類と疎水性の重合性不飽和化合物を反応させてなるポリマーと、疎水性化合物とを部分的に反応させてなる樹脂(e7)(以下、(e7)成分という)からなる群より選ばれる少なくとも1種(e)(以下、(e)成分という)を反応成分とすることができる。
前記(e1)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、特に、全炭素数10〜40程度のものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、直鎖状、分岐鎖状または環状であってよい脂肪酸類〔カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、カプロレイン酸、リンデル酸、フィゼテリン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸、リノール酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ニシン酸、ステアロール酸、モノマー酸等の直鎖状脂肪酸;イソ酸、ツベルクロステアリン酸等の分岐状脂肪酸;マルバリン酸、ショールムーグリン酸等の環状脂肪酸等〕、アルケニルコハク酸(無水物)およびアルキルコハク酸(無水物)〔オクテニルコハク酸、オクテニル無水コハク酸、デセニルコハク酸、デセニル無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニル無水コハク酸、テトラデセニルコハク酸、テトラデセニル無水コハク酸、ヘキサデセニルコハク酸、ヘキサデセニル無水コハク酸、オクタデセニルコハク酸、オクタデセニル無水コハク酸、エイコセニルコハク酸、エイコセニル無水コハク酸、メチルウンデセニルコハク酸、メチルウンデセニル無水コハク酸、アリルシクロペンテニルコハク酸、アリルシクロペンテニル無水コハク酸、オクチルコハク酸、オクチル無水コハク酸、デシルコハク酸、デシル無水コハク酸、ドデシルコハク酸、ドデシル無水コハク酸、テトラデシルコハク酸、テトラデシル無水コハク酸、ヘキサデシルコハク酸、ヘキサデシル無水コハク酸、オクタデシルコハク酸、オクタデシル無水コハク酸、メチルウンデシルコハク酸、メチルウンデシル無水コハク酸、アリルシクロペンチルコハク酸、アリルシクロペンチル無水コハク酸等〕等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(e2)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、特に、全炭素数10〜40程度のものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、不飽和カルボン酸付加高級脂肪酸類〔不飽和カルボン酸類(セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸、テトラコサン二酸、ヘキサコサン二酸、オクタコサン二酸、トリアコンタン二酸;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸等)と、半乾性油または乾性油(桐油、アマニ油、サンフラワー油、大豆油、脱水ヒマシ油等)から得られる高級脂肪酸とを付加反応させることにより得られる化合物等〕、不飽和カルボン酸付加オレフィン化合物〔内部オレフィンオリゴマー(直鎖状、分岐鎖状、環状であってよいα−オレフィンオリゴマーや、エチレン、プロピレン等をオリゴマー化してなる化合物)とα,β−不飽和ジカルボン酸類(マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸等)とを付加反応(エン付加等)させることで得られる化合物や、当該化合物の水素化物等〕、ダイマー酸類〔不飽和脂肪酸(牛脂系オレイン酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸等)を、触媒(モンモリロナイト系白土等)の存在下、二量化させたダイマー酸等〕、α,ω−ジカルボン酸類等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、該ダイマー酸類は、炭素数36のダイマー酸と副生成物である炭素数54のトリマー酸を含有する市販品として入手できる。
前記(e3)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、特に、全炭素数10〜40程度のものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール、オレイルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソステアリルアルコール、ゲラニオール、ロジンアルコール、ビサボロール、ラノリンアルコール等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(e4)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、特に、全炭素数10〜40程度のものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオール、オクタデカンジオール、デセンジオール、ドデセンジオール、テトラデセンジオール、ヘキサデセンジオール、オクタデセンジオール、ラノリンアルコール、前記ダイマー酸類を水添してなるジオール等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、該(e4)成分と前記(c)成分は一部重複するが、両成分は区別される。
前記(e5)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、特に、全炭素数10〜40程度のものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オクタデセニルアミン、牛脂アルキルアミン、大豆アルキルアミン、ジオクタデシルアミン、ジオクタデセニルアミン等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(e6)成分としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、特に、全炭素数10〜40程度のものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、エチルヘキシルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記(e7)成分、即ち、α,β−不飽和カルボン酸類と疎水性の重合性不飽和化合物を反応させてなるポリマー(以下、ポリマーと略す)と、疎水性化合物とを部分的に反応させてなる樹脂、について説明する。
当該「α,β−不飽和カルボン酸類」としては、(a)成分の製造に用いられたものと同様のものを用いうる。
当該「疎水性の重合性不飽和化合物」としては、具体的には、例えば、(ア)炭素数2〜50程度の脂肪族不飽和炭化水素モノマー〔エチレン、プロピレン、1−n−ブテン、ジプロピレン、ジイソブチレン、トリプロピレン、トリブチレン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトリエアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等のα−オレフィンや、ブタジエン、不飽和ポリオレフィン等〕、(イ)炭素数5〜50程度の脂環族不飽和炭化水素モノマー〔シクロペンテン、シクロヘキセン、アリルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン等〕、(ウ)炭素数8〜50程度の芳香族炭化水素モノマー〔スチレン、α−メチルスチレン等〕、(エ)ロジン類〔(b)成分として分子内に炭素―炭素不飽和結合を有するロジン類〕、(オ)不飽和油〔桐油、アマニ油、サフラワー油、大豆油、脱水ヒマシ油等の半乾性油または乾性油等〕、(カ)該不飽和油から誘導される高級不飽和脂肪酸等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
当該ポリマーは、前記α,β−不飽和カルボン酸類と前記疎水性の重合性不飽和化合物とを、各種公知の方法で共重合反応させることにより得ることができる。共重合反応法としては、具体的には、ラジカル重合反応法、熱重合反応法、イオン重合反応法等が挙げられ、これらの中でも、得られるポリマーの色調が悪化せず、またその分子量を所望の範囲とやすい等の理由から、該ラジカル重合反応法が好ましい。
なお、ラジカル重合反応法においては各種公知のラジカル重合開始剤を使用できる。具体的には、例えば、アゾ系開始剤〔2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)、等〕、過酸化物系開始剤〔ジ−t−ブチルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、過酸化ジクミル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素水等〕が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。当該ラジカル重合開始剤の使用量は、前記α,β−不飽和カルボン酸類と前記疎水性重合性不飽和化合物の総重量に対して、通常0.01〜10重量%程度の範囲内とすればよい。
また、ラジカル重合反応の温度も特に制限されず、例えばラジカル開始剤の種類に応じて最適な温度を適宜設定すればよく、通常は100〜200℃程度の範囲から適宜に設定できる。
また、ラジカル重合反応法の際には、各種溶剤を使用することができる。具体的には、例えば、芳香族炭化水素類〔トルエン、キシレン等〕、脂環系炭化水素類〔メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等〕、脂肪族エステル類〔酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル等〕が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、溶剤としては、原料である前記α,β−不飽和カルボン酸類と前記疎水性重合性不飽和化合物の双方と不活性であり、かつ、ラジカル重合反応を大きく阻害せず、しかも得られるポリマーを溶解できる溶剤であるのが好ましい。
前記ポリマーと、当該疎水性化合物を部分的に反応させる方法は特に限定されないが、例えば、各種公知の酸性ないし塩基性触媒の存在下または不存在下において、両者を100〜300℃程度で1〜20時間程度反応させる方法が挙げられる。なお、(e7)成分の重量平均分子量を調整し易いことから、当該ポリマーが有するカルボキシル基の20〜80%程度が消費されるように両者を反応させるのが好ましい。前記酸性ないし塩基性触媒としては、鉱酸類〔塩酸、硫酸等〕、スルホン酸類〔メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等〕、金属酸化物類〔酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等〕、金属水酸化物類〔水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等〕、酢酸塩類〔酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛等〕が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
こうして得られた(e7)成分の物性は特に限定されないが、例えば、重量平均分子量が通常4,000〜35,000程度であるのが好ましい。4,000未満の場合には本発明に係る印刷インキ用樹脂を所望の分子量とすることが困難になる傾向にあり、また35,000を超える場合には、当該(e7)成分と、前記(a)成分〜(c)成分(または(a)成分〜(d)成分)とを反応させる際に、反応の制御が困難になる傾向がある。
前記(a)成分〜(e)成分を使用する際、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物における全水酸基当量数(OH)と全カルボキシル基当量数(COOH)の比(OH/COOH)が、通常、0.5〜1.5程度となる範囲となるのが好ましい。当該数値範囲とすることにより、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物を所望の分子量とすることができ、印刷インキに適正な乳化特性を付与できる。なお、OH/COOHの計算の際、(e)成分として前記脂肪族モノアミン類を使用する場合には、2級アミンは1価のアルコールとみなし、また1級アミンは2価のアルコールみなすことにより、当該脂肪族モノアミン類のアミノ基の総当量数を該OHとする。また、(e)成分として前記脂肪族モノエポキシ類を使用する場合は2価のアルコールとみなす。
なお、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物における、前記(a)成分〜(c)成分、および必要に応じて必要に応じて(d)成分および/または(e)成分の各使用量は特に限定されず、該印刷インキ用樹脂組成物を用いるインキの種類に応じて適宜決定すればよい。通常は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分および(e)成分の合計を100重量%とした場合において、(a)成分の使用量は1〜50重量%程度(好ましくは10〜50重量%)、(b)成分の使用量は10〜90重量%程度(好ましくは20〜90重量%)、(c)成分の使用量は1〜30重量%程度(好ましくは2〜25重量%)とし、また、(d)成分を用いる場合にはこれを1〜50重量%程度(好ましくは10〜50重量%)、(e)成分を用いる場合にはこれを3〜40重量%程度(好ましくは5〜30重量%)とすればよい。これらの数値範囲とすることにより、インキの諸性能のバランスを適度に保つことができる。
本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、各種公知のポリエステル樹脂の製造方法を採用することができる。 なお、反応に際し、原料の仕込み順序や、触媒、反応温度等の反応条件は、特に制限されない。具体的には、例えば、(a)成分、(b)成分、(c)成分、ならびに、必要に応じて(d)成分および/または(e)成分を所定量ずつ反応装置に仕込み、前記酸性ないし塩基性触媒の存在下または不存在下、100〜300℃程度の温度範囲にて1〜20時間程度反応させればよい。また、前記原料の仕込み順序としては、例えば、(a)成分、(b)成分、ならびに、必要に応じて(d)成分および/または(e)成分の順で仕込み、これらを融解させた後で、(c)成分を仕込む順序によれば、(c)成分と他の成分とをより均一に反応させることができるため、好ましい。
本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物の物性は特に限定されないが、例えば、重量平均分子量が通常30,000〜400,000程度、好ましくは50,000〜200,000であるのが好ましい。30,000以上であることにより、所望の軟化点が得やすくなる傾向にあり、また400,000以下であることにより、印刷インキ用樹脂組成物に不溶物が発生し難くなる傾向にある。また、当該印刷インキ用樹脂組成物は、高軟化点を有することを特徴としており、具体的には、通常120〜200℃程度の軟化点を有する。120℃以上であることにより、印刷物の乾燥性を適度に保ち、また200℃以下であることにより、当該樹脂組成物のインキ溶剤への溶解性を十分に保つことができる。また、当該印刷インキ用樹脂組成物は、33重量%アマニ油粘度が通常1〜15Pa・s程度である。
本発明の印刷インキ用バインダーは、前記印刷インキ用樹脂組成物ならびに植物油、ゲル化剤、および必要に応じて溶剤を含有するものであり、いわゆるゲルワニスの形態をとる。なお、該印刷インキ用バインダーにおける印刷インキ用樹脂組成物の含有量は特に制限されないが、印刷時の作業性等を考慮して、通常20〜60重量%程度、好ましくは30〜50重量%程度の範囲である。
該植物油類は特に制限されず、各種公知のものを使用できる。具体的には、例えば、アマニ油、桐油またはこれらの重合油、サフラワー油、脱水ヒマシ油、大豆油、大豆油脂肪酸モノエステル(大豆油脂肪酸メチル、大豆油脂肪酸エチル、大豆油脂肪酸ブチル等)等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、印刷物の乾燥性を考慮すると、不飽和結合を有する植物油が好ましく、また環境面を考慮すると、前記大豆油や大豆油脂肪酸モノエステルが好ましい。なお、印刷インキ用バインダーにおける該植物油類の含有量は特に限定されず、インキの種類を考慮して適宜決定すればよい。
該ゲル化剤は特に制限されず、各種公知のものを使用できる。具体的には、例えば、オクチル酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、アルミニウムトリイソプロポキサイド、アルミニウムジプロポキサイドモノアセチルアセテート等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、印刷インキ用バインダーにおける該ゲル化剤の含有量は特に限定されず、インキの種類を考慮して適宜決定すればよい。
該溶剤は特に制限されず、各種公知のものを使用できる。具体的には、例えば、前記した各種のものを用いうるほか、好ましくは、沸点が200℃以上で芳香族炭化水素の含有率が1%以下である石油系溶剤(例えば、新日本石油(株)製0号ソルベント、AFソルベント4〜7号等)を用いることができる。なお、印刷インキ用バインダーにおける該溶剤の含有量は特に限定されず、インキの種類を考慮して適宜決定すればよい。
また、該印刷インキ用バインダーには、印刷インキの性能が損なわれない程度において、他のバインダー樹脂を必要に応じて含有させることができる。具体的には、例えば、石油樹脂、アルキド樹脂、ロジンエステルフェノール樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ニトロセルロース等が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
こうして得られる印刷インキ用バインダーの粘度は特に限定されないが、実用面を考慮して、25℃でのコーン・アンド・プレート型粘度計測定値が通常10〜5,000Pa・s程度の範囲であるのが好ましい。
本発明の印刷インキは、前記印刷インキ用バインダー(ゲルワニス)、植物油類および/または沸点が200℃以上で芳香族炭化水素の含有率が1%以下である石油系溶剤、ならびに顔料、必要に応じて各種補助剤を含有するものである。なお、該植物油類および該石油系溶剤は前記したものと同様であり、これらは、印刷インキ用バインダーに含まれているものであってもよい。
前記顔料は特に制限されず、各種公知のものを使用できる。具体的には、例えば、可溶性アゾ顔料〔C系(βナフトール系)顔料、2B系顔料、6B系(βオキシナフトエ系)顔料等〕や、不溶性アゾ顔料〔βナフトール系顔料、βオキシナフトエ酸アニリド系顔料、モノアゾイエロー系顔料、ジスアゾイエロー系顔料、ピラゾロン系顔料等〕や、フタロシアニン系顔料〔銅フタロシアニン(αブルー、βブルー、εブルー)顔料、ハロゲン化銅フタロシアン顔料、金属フリーフタロシアニン顔料〕等の有機顔料や、黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉等の無機顔料等が挙げられる。
前記補助剤は特に制限されず、各種公知のものを使用できる。具体的には、例えば、可塑剤〔フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤等〕、酸化防止剤〔金属石鹸、フェノール類等〕、滑剤〔パラフィンワックス、炭化水素系樹脂、脂肪酸系樹脂等〕、消泡剤〔アルコール系消泡剤、脂肪酸系消泡剤、シリコンオイル類等〕が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
該印刷インキの調製方法は特に限定されず、各種公知の手段を採用できる。具体的には、例えば、前記した印刷インキの各原料を、ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練し、適切なインキ恒数に調節することにより、オフセット枚葉インキ(枚葉インキ)、オフセット輪転インキ(オフ輪インキ)、水なしオフセットインキ、新聞インキ等所望の印刷インキを製造できる。
また、該印刷インキの組成は特に限定されず、インキの用途に応じて適宜決定すればよい。例えば、前記印刷インキ用バインダーの含有量は、通常固形分濃度が10〜50重量%程度になる範囲とすればよい。
以下、製造例、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、以下「部」とは重量部を示す。
製造例1
((a)成分の製造)
攪拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、テルペン樹脂(商品名 YSレジン PX−1250、ヤスハラケミカル(株)製)3,000部を仕込み、窒素雰囲気下で反応系を撹拌しながら180℃まで昇温して、これを溶融した。次いで、反応容器に無水マレイン酸150部を仕込み、撹拌下に反応系を230℃まで昇温して、3時間保温した。その後、反応容器を冷却して、固形状のカルボキシル基含有テルペン樹脂3080部(理論酸価55、重量平均分子量1,200)を得た。なお、当該理論酸価は、〔(150/98.1)/3150〕×2×56.1×1000≒55、として得た値である。(計算方法につき、以下、同様。)
なお、該カルボキシル基含有テルペン樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりTHF溶媒下で測定したポリスチレン換算値を言い、GPC装置としてはHLC−8020(東ソー(株)製)を、カラムとしてはTSK−GELカラム(東ソー(株)製)を用いた(以下、同様)。
製造例2
((b)成分の製造)
製造例1と同様の反応容器に、ガムロジン1,000部を仕込み、窒素雰囲気下で反応系を撹拌しながら180℃まで昇温して、これを溶融した。次いで、同反応容器にフマル酸267部を仕込み、撹拌下に反応系を230℃まで昇温して、1時間保温した。その後、反応容器を冷却して、固形状のフマル酸変性ロジン1240部(酸価342.0、軟化点148℃)を得た。なお、酸価、および軟化点はJIS K5601に準じて測定した(以下、同様)。
製造例3
((d)成分の製造)
製造例1と同様の反応容器に、DCPD系石油樹脂(商品名 クイントン1325、日本ゼオン(株)製)1,000部を仕込み、窒素雰囲気下で反応系を撹拌しながら180℃まで昇温して、これを溶融した。次いで、同反応容器に無水マレイン酸70部を仕込み、撹拌下に反応系を230℃まで昇温して、3時間保温した。その後、同反応容器を冷却して、固形状のカルボキシル基含有石油樹脂1010部(理論酸価75、重量平均分子量4,000)を得た。
製造例4
((e)成分の製造)
製造例1と同様の反応容器に、炭素数16〜18のα−オレフィン(商品名 ダイアレン168、三菱化学(株)製)238部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら155〜180℃の温度範囲まで昇温した。次いで、反応系に、無水マレイン酸98部とジ−t−ブチルパーオキサイド(商品名 パーブチルD、日本油脂(株)製)13.5部を1時間かけて連続的に添加し、その後、155〜160℃で1時間保温して、ポリマーを得た。次いで、反応系にステアリルアルコール271部を更に添加して、220℃で4時間反応を進行させることにより樹脂(I)580部を得た。なお、当該樹脂(I)の重量平均分子量は30,000、酸価は70であった。
製造例5
((e)成分の製造)
製造例1と同様の反応容器に、炭素数16〜18のα−オレフィン(商品名 ダイアレン168、三菱化学(株)製)230部を仕込み、窒素雰囲気下に撹拌しながら155〜180℃の温度範囲まで昇温した。次いで、無水マレイン酸90部とジ−t−ブチルパーオキサイド(商品名 パーブチルD、日本油脂(株)製)13.0部を1時間かけて連続的に添加した。更に、155〜160℃で1時間保温して、ポリマーを得た。次いで、反応系にステアリルアルコール260部を更に添加して、220℃で4時間反応を進行させることにより、樹脂(II)550部を得た。なお、当該樹脂(II)の重量平均分子量は28,000、酸価は65であった。
製造例6
(アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物の製造)
攪拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、ノニルフェノール1,000部、パラホルムアルデヒド270部および水1,000部を仕込み、撹拌下に50℃まで昇温した。次いで、同反応容器に水酸化ナトリウム100部を仕込み、冷却しながら反応系を90℃まで徐々に昇温した後、2.5時間保温し、更に硫酸を滴下してpHを6付近に調整した。その後、キシレン150部を加え、ホルムアルデヒド等を含んだ水層部を除去し、更に内容物を冷却して、レゾール型ノニルフェノールの70%キシレン溶液1,200を得た。
実施例1
攪拌機、分水器付き還流冷却管および温度計を備えた反応容器に、製造例1で得たカルボキシル基含有テルペン樹脂424部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)355部、製造例2で得たフマル酸変性ロジン45部、およびアルケニル無水コハク酸(商品名
パベラスNP、新日本石油(株)製)80部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール29部およびグリセリン29部を仕込み、撹拌下に260℃まで昇温した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、更に酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、該組成物を、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−1)910部を得た。当該印刷インキ用樹脂組成物(1−1)の酸価は12.5(mgKOH/g)、軟化点は171℃、重量平均分子量は165,000であった。また、当該樹脂組成物の脂肪族炭化水素系溶剤(商品名
0号ソルベント、新日本石油(株)製)溶液のトレランスは1.5g/gであった。これらの物性を表1に示す。
実施例2
実施例1と同様の反応容器に、製造例1で得たカルボキシル基含有テルペン樹脂424部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)341部および製造例1で得たフマル酸変性ロジン40部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、1,2−エポキシオクタデカン酸69部およびペンタエリスリトール29部、グリセリン29部を仕込み、撹拌下に260℃まで昇温した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、更に酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、該組成物を、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−2)830部を得た。当該(1−2)の物性を表1に示す。
実施例3
実施例1と同様の反応容器に、製造例1で得たカルボキシル基含有テルペン樹脂416部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)345部および製造例1で得たフマル酸変性ロジン55部製造例4で得た樹脂(I)90部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール29部およびグリセリン29部を仕込み、撹拌下に260℃まで昇温した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、更に酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、該組成物を、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−3)900部を得た。当該(1−3)の物性を表1に示す。
実施例4
実施例1と同様の反応容器に、製造例1のカルボキシル基含有テルペン樹脂212部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)355部および製造例2のフマル酸変性ロジン45部、製造例3のカルボキシル基含有石油樹脂212部、アルケニル無水コハク酸(商品名 パベラスNP、新日本石油(株)製)80部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール29部およびグリセリン29部を仕込み、撹拌下に260℃まで昇温した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、更に酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、該組成物を、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−4)920部を得た。当該(1−4)の物性を表1に示す。
実施例5
実施例1と同様の反応容器に、カルボキシル基含有テルペン樹脂208部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)340部および製造例1のフマル酸変性ロジン60部、製造例3のカルボキシル基含有石油樹脂208部、および製造例5の樹脂(II)90部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール29部およびグリセリン29部を仕込み、撹拌下に0℃まで昇温した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、更に酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、該組成物を、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−5)905部を得た。当該(1−5)の物性を表1に示す。
実施例6
実施例1と同様の反応容器に、製造例1のカルボキシル基含有テルペン樹脂212部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)355部および製造例2のフマル酸変性ロジン45部、アルケニル無水コハク酸(商品名 パベラスNP、新日本石油(株)製)80部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール10部およびグリセリン10部を加えて、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら260℃まで昇温して反応を開始した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、得られた樹脂組成物を、33重量%アマニ油粘度が3.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−6)680部を得た。当該(1−6)の物性を表1に示す。
実施例7
実施例1と同様の反応容器に、製造例1のカルボキシル基含有テルペン樹脂212部、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)355部および製造例2のフマル酸変性ロジン45部、製造例3の極性基含有石油樹脂212部、アルケニル無水コハク酸(商品名 パベラスNP、新日本石油(株)製)100部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール58部およびグリセリン58部を加えて、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら260℃まで昇温して反応を開始した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、酸価が20以下となるまで反応を進めた。なお、反応系の粘度が高く、攪拌が若干困難であった。その後、得られた樹脂組成物を、33重量%アマニ油粘度が18.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物(1−7)980部を得た。当該(1−7)の物性を表1に示す。
比較例1
実施例1と同様の反応容器に、ガムロジン552部を仕込み、これを窒素雰囲気下に撹拌しながら230℃まで昇温して溶融した。次いで、ペンタエリスリトール52部および酸化亜鉛2部を添加し、撹拌下に260℃まで昇温し、酸価が20以下となるまで反応させた。次いで反応物を230℃まで冷却してから保温状態にし、製造例6のレゾール型ノニルフェノールの70%キシレン溶液394部(固形分276部)を230〜260℃の温度範囲内で、4時間かけて反応系内に滴下した。滴下終了後、反応系の33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるよう調整し、0.02MPaで10分間減圧し、冷却してロジン変性フェノール樹脂950部を得た。当該樹脂の物性を表1に示す。
比較例2
実施例1と同様の反応容器に、重合ロジン(商品名 シルバタック140、シルバケム社製、酸価140)450部および製造例2で得たフマル酸変性ロジン120部、および製造例3で得たカルボキシル基含有石油樹脂298部を仕込み、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら180℃まで昇温して溶融させた。次いで、ペンタエリスリトール29部およびグリセリン31部を加えて、これらを窒素雰囲気下に撹拌しながら260℃まで昇温して反応を開始した。次いで、反応系の組成物の酸価が30以下となった時点で、パラトルエンスルホン酸1部を仕込み、酸価が20以下となるまで反応を進めた。その後、得られた樹脂組成物を、33重量%アマニ油粘度が8.0Pa・sとなるように調整し、更に、0.02MPaで10分間減圧した後で冷却して、固形状の印刷インキ用樹脂組成物855部を得た。当該樹脂組成物の物性を表1に示す。
Figure 0004986127
ゲルワニスの調製A
実施例1で得た印刷インキ用樹脂組成物45部、大豆油10部および脂環族炭化水素系溶剤(商品名 AFソルベント7号、新日本石油(株)製)45.0部を180℃にて30分混合溶解しワニスを得た。このワニスを60℃まで冷却した後、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート(商品名 ALCH、川研ファインケミカル(株)製)1.0部を加えて撹拌し、190℃まで昇温して1時間保温し、ゲルワニスを得た。実施例2〜7および比較例1〜2で得た樹脂についても同様の手順によりゲルワニスを調製した。なお、実施例7の印刷インキ用樹脂組成物を用いた場合には、ゲルワニス調製時に、不溶物が一部発生した。
インキの調製A
前記各ゲルワニスを用い、印刷インキのタック値が6.5±0.5、フロー値が41.0±1.0となるように、表2に示す配合割合で印刷インキを調製した(三本ロールミルを使用)。
Figure 0004986127
インキの性能試験A
(光沢)
インキ0.4mlをRIテスター(製品名「RIテスター」、石川島産業機械(株))にてアート紙に展色した後、160℃の雰囲気下に10秒暴露し、20℃、65%R.H.にて24時間調湿後、60°−60°の反射率を光沢計(製品名「光沢計」、日本電色工業(株)製)により測定した。数値が大きいほど光沢が良好であることを意味する。結果を表3に示す。
(乾燥性)
インキ0.4mlをRIテスター(製品名「RIテスター」、石川島産業機械(株)製)にてアート紙に展色した後、160℃の雰囲気中に2秒、4秒、6秒間それぞれ暴露し、指触によりべたつきのない状態を乾燥として判断した。数値が小さいほど、乾燥性が良好であることを意味する。結果を表3に示す。
(ミスチング)
インキ2.6mlをインコメーター(製品名「DIGITAL INKOMETER」、東洋精機(株)製)上に展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間、更に1800rpmで2分間回転させ、ロール直下に置いた白色紙上への、インキの飛散度を観察して評価を行った。数値が大きいほど、ミスチングが良好であることを意味する。
(乳化率)
インキ3.9mlを動的乳化試験機(製品名「インキ乳化テスタ」、日本レオロジー機器(株)製)上に展開し、ロール温度30℃、200rpmにて純水を5ml/分の速度で供給し、このインキ中の水分量を、赤外水分計(製品名「水分計 IR−MF型」、チノー(株)製)を用いて測定した。数値が小さいほど、印刷インキの耐乳化性が良好であることを意味する。結果を表3に示す。
(流動性)
インキ1.3mlを60°に傾斜したガラス板の上端に置き、30分間に流れたインキの距離を測定した。数値が大きいほど、流動性が良好であることを意味する。結果を表3に示す。
Figure 0004986127
ゲルワニスの調製B
実施例1で得た印刷インキ用樹脂組成物45部、大豆油55部を180℃にて30分混合溶解してワニスを得た。このワニスを60℃まで冷却した後、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート(商品名 ALCH、川研ファインケミカル(株)製)0.5部を加えて撹拌し、190℃まで昇温して一時間保温し、ゲルワニスを得た。また、実施例2〜7および比較例1〜2で得た樹脂についても同様の手順に従いゲルワニスを調製した。なお、実施例7の印刷インキ用樹脂組成物を用いた場合には、ゲルワニス調製時に、不溶物が一部発生した。
インキの調製B
前記各ゲルワニスを用い、表4に示す配合割合で印刷インキを調製した(三本ロールミルを使用)。
Figure 0004986127
上記配合に基づいてインキのタック値が7.0±0.5、フロー値が35.0±1.0となるよう適宜調整した。
インキの性能試験B:
(光沢)
インキ0.27mlを用い、前記同様の方法で光沢を測定した。結果を表5に示す。
(乾燥性)
インキ0.27mlを前記RIテスターにて硫酸紙に展色した後、展色面に硫酸紙を重ねてC型乾燥試験機((株)東洋精機製作所製)にあて紙用硫酸紙が外側になるように回転ドラムに巻き付けた。次いで、重りおよび押し圧歯車を硫酸紙の上に静かに降ろし、ドラムを回転させ、押し圧歯車の歯形がほとんど移らなくなった時間を乾燥時間とする。数値が小さいほど、乾燥性が良好であることを意味する。結果を表5に示す。
(ミスチング)
インキ2.6mlを前記インコメーター上に展開し、ロール温度30℃、400rpmで1分間、更に1200rpmで2分間回転させ、ロール直下に置いた白色紙上への、インキの飛散度を観察して評価を行った。数値が大きいほど、ミスチングが良好であることを意味する。
(乳化率)
インキ3.9mlを用いて、前記同様の方法で耐乳化性を測定した。結果を表5に示す。
(流動性)
インキ1.3mlを用いて、前記同様の方法で流動性を観察した。結果を表5に示す。
Figure 0004986127
表3、5の結果より、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物(実施例1〜7)を使用した印刷インキは、ロジン変性フェノール樹脂(比較例1)と同等またはそれ以上の性能を有しており、特に流動性の点で優れていることが分かる。また、カルボキシル基含有テルペン樹脂類を使用していない印刷インキ用樹脂組成物(比較例2)を使用した印刷インキは、本発明の印刷インキ用樹脂(実施例1〜7)に比べて、流動性の点で劣っていることがわかる。なお、本発明に係る印刷インキ用樹脂組成物として、軟化点が120℃より高いものを用いたもの(実施例1〜5)は、そうでないもの(実施例6)と対比して、乾燥性が向上していることがわかる。

Claims (12)

  1. テルペン樹脂類にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させてなるカルボキシル基含有テルペン樹脂類(a)、ロジン類(b)およびポリオール類(c)を反応成分とする印刷インキ用樹脂組成物。
  2. さらに極性基含有石油樹脂類(d)を反応成分とする、請求項1に記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  3. さらに脂肪酸類(e1)、脂肪族多塩基酸類(e2)、脂肪族モノアルコール類(e3)、脂肪族ジアルコール類(e4)、脂肪族モノアミン類(e5)、脂肪族モノエポキシ類(e6)、および、α,β−不飽和カルボン酸類と疎水性の重合性不飽和化合物を反応させてなるポリマーと、疎水性化合物とを部分的に反応させてなる樹脂(e7)からなる群より選択される少なくとも1種(e)を反応成分とする、請求項1または2に記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  4. 極性基含有石油樹脂類(d)が、石油樹脂類にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させて得られるものである、請求項1〜のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  5. 重量平均分子量が30,000〜400,000である請求項1〜のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  6. 軟化点が120℃〜200℃である請求項1〜のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物。
  7. テルペン樹脂類にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させてなるカルボキシル基含有テルペン樹脂類(a)、ロジン類(b)およびポリオール類(c)を反応させることを特徴とする、印刷インキ用樹脂組成物の製造方法。
  8. さらに極性基含有石油樹脂類(d)を反応させることを特徴とする、請求項に記載の製造方法。
  9. さらに脂肪酸類(e1)、脂肪族多塩基酸類(e2)、脂肪族モノアルコール類(e3)、脂肪族ジアルコール類(e4)、脂肪族モノアミン類(e5)、脂肪族モノエポキシ類(e6)、および、α,β−不飽和カルボン酸類と疎水性の重合性不飽和化合物を反応させてなるポリマーと、疎水性化合物とを部分的に反応させてなる樹脂(e7)からなる群より選ばれる少なくとも1種(e)を反応させることを特徴とする、請求項またはに記載の印刷インキ用樹脂組成物製造方法。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の印刷インキ用樹脂組成物、植物油、ゲル化剤、および必要に応じて溶剤を含有する印刷インキ用バインダー。
  11. 請求項10に記載の印刷インキ用バインダーを含有する印刷インキ。
  12. さらに、植物油類および/または沸点が200℃以上で芳香族炭化水素の含有率が1%以下である石油系溶剤、ならびに顔料を含有する請求項11に記載の印刷インキ。
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