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Description
本発明は、扁平管と多孔質金属からなるフィンとを備えた熱交換器に関するものである。
特許文献1には、扁平管と多孔質金属からなるフィンとを備えた熱交換器が開示されている。この熱交換器では、複数の扁平管が互いに平行に配置され、隣り合う扁平管の間に多孔質金属からなるブロック状のフィンが配置される。また、特許文献1の段落0046には、扁平管とフィンをロウ付けによって接合することが記載されている。
特許文献1の熱交換器において、扁平管とフィンをロウ付けによって接合する際には、扁平管とフィンの境界に存在するロウ(brazing filler metal)を溶融させることによって、扁平管とフィンが接合される。しかし、扁平管と多孔質金属からなるフィンとの接合状態については、これまで充分に検討されていなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、扁平管とフィンがロウ付けによって確実に接合された熱交換器を提供することにある。
本開示の第1の態様は、扁平管(20)と、三次元的な網目構造で且つ空気が通過可能な多孔質金属で構成されたフィン(30)とを備え、上記扁平管(20)と上記フィン(30)がロウ付けによって接合された熱交換器を対象とする。そして、上記扁平管(20)の表面のうち上記フィン(30)と接合された部分の割合である接合率をRbとし、上記フィン(30)の気孔率をRvとしたときに、Rb≧1―Rvという関係を満たすものである。
第1の態様の熱交換器(10)では、Rb≧1―Rvという関係が満たされる。その結果、熱交換器(10)では、扁平管(20)とフィン(30)がロウ付けによって良好に接合される。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記フィン(30)は、直方体形のブロック状に形成され、上記フィン(30)の互いに平行な一対の側面のそれぞれに、上記扁平管(20)が一本ずつ接合されるものである。
第2の態様の熱交換器(10)では、直方体形のブロック状に形成されたフィン(30)の一対の側面のそれぞれに、扁平管(20)が一本ずつ接合される。
上記第1の態様の熱交換器(10)では、Rb≧1―Rvという関係が満たされる。従って、この態様によれば、扁平管(20)と、複雑な形状の多孔質金属からなるフィン(30)とが、ロウ付けによって確実に接合された熱交換器(10)を提供できる。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
−熱交換器−
先ず、本実施形態の熱交換器(10)の構造について説明する。この熱交換器(10)は、冷凍装置の冷媒回路に設けられ、冷媒を空気と熱交換させるために用いられる。ただし、この熱交換器(10)の用途は、単なる一例である。
先ず、本実施形態の熱交換器(10)の構造について説明する。この熱交換器(10)は、冷凍装置の冷媒回路に設けられ、冷媒を空気と熱交換させるために用いられる。ただし、この熱交換器(10)の用途は、単なる一例である。
〈熱交換器の構造〉
図1に示すように、本実施形態の製造方法によって製造される熱交換器(10)は、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とを複数ずつ備えている。また、この熱交換器(10)は、第1ヘッダ集合管(11)と、第2ヘッダ集合管(12)とを備えている。扁平管(20)、多孔質フィン(30)、第1ヘッダ集合管(11)、及び第2ヘッダ集合管(12)の材質は、いずれもアルミニウム合金である。詳しくは後述するが、扁平管(20)と多孔質フィン(30)は、ロウ付けによって接合される。また、扁平管(20)と各ヘッダ集合管(11,12)も、ロウ付けによって接合される。
図1に示すように、本実施形態の製造方法によって製造される熱交換器(10)は、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とを複数ずつ備えている。また、この熱交換器(10)は、第1ヘッダ集合管(11)と、第2ヘッダ集合管(12)とを備えている。扁平管(20)、多孔質フィン(30)、第1ヘッダ集合管(11)、及び第2ヘッダ集合管(12)の材質は、いずれもアルミニウム合金である。詳しくは後述するが、扁平管(20)と多孔質フィン(30)は、ロウ付けによって接合される。また、扁平管(20)と各ヘッダ集合管(11,12)も、ロウ付けによって接合される。
図2に示すように、扁平管(20)は、その断面形状が扁平な長円形となった伝熱管である。扁平管(20)には、複数の流路(23)が形成されている。各流路(23)は、扁平管(20)の軸方向に延びる通路であって、扁平管(20)の幅方向に一列に並んでいる。扁平管(20)の側面は、互いに平行な一対の平坦面部(21)と、扁平管(20)の幅方向の各端部に位置する半円弧面状の曲面部(22)とによって構成されている。熱交換器(10)において、複数の扁平管(20)は、それぞれの軸方向が互いに実質的に平行となり、且つ隣り合う扁平管(20)の平坦面部(21)が互いに向かい合う姿勢で、互いに一定の間隔をおいて配置されている。
多孔質フィン(30)は、扁平で細長い直方体形のブロック状に形成されている。この多孔質フィン(30)は、三次元的な網目状構造の多孔質金属で構成される。多孔質フィン(30)には、三次元的に連続する多数の空孔が形成されており、この空孔を空気が通過する。つまり、多孔質フィン(30)は、空気が通過可能に構成されている。熱交換器(10)において、多孔質フィン(30)は、隣り合う扁平管(20)の間に一つずつ配置されている。
各ヘッダ集合管(11,12)は、両端が閉塞された細長い円筒状の部材である。図5に示すように、各ヘッダ集合管(11,12)の側壁には、扁平管(20)を差し込むための挿入孔(13)が形成されている。各ヘッダ集合管(11,12)では、扁平管(20)と同数の挿入孔(13)が、ヘッダ集合管(11,12)の長手方向に一定のピッチで一列に配置されている。一列に配置された扁平管(20)は、それぞれの一端部が第1ヘッダ集合管(11)の挿入孔(13)に差し込まれ、それぞれの他端部が第2ヘッダ集合管(12)の挿入孔(13)に差し込まれる。
〈熱交換器の熱交換作用〉
熱交換器(10)では、冷媒が、各扁平管(20)に形成された流路(23)を、第1ヘッダ集合管(11)と第2ヘッダ集合管(12)の一方から他方へ向かって流れる。また、熱交換器(10)では、多孔質フィン(30)を空気が通過する。熱交換器(10)では、各扁平管(20)の流路(23)を流れる冷媒が、多孔質フィン(30)を通過する空気と熱交換する。そして、扁平管(20)を流れる冷媒が蒸発し又は凝縮する一方、多孔質フィン(30)を通過する空気が冷却され又は加熱される。
熱交換器(10)では、冷媒が、各扁平管(20)に形成された流路(23)を、第1ヘッダ集合管(11)と第2ヘッダ集合管(12)の一方から他方へ向かって流れる。また、熱交換器(10)では、多孔質フィン(30)を空気が通過する。熱交換器(10)では、各扁平管(20)の流路(23)を流れる冷媒が、多孔質フィン(30)を通過する空気と熱交換する。そして、扁平管(20)を流れる冷媒が蒸発し又は凝縮する一方、多孔質フィン(30)を通過する空気が冷却され又は加熱される。
−熱交換器の製造方法−
上述した熱交換器(10)の製造方法について説明する。この製造方法では、準備工程と、ロウ層形成工程と、仮組工程と、ロウ付け工程、後処理工程とが順に行われる。
上述した熱交換器(10)の製造方法について説明する。この製造方法では、準備工程と、ロウ層形成工程と、仮組工程と、ロウ付け工程、後処理工程とが順に行われる。
〈準備工程〉
準備工程では、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とを必要数ずつ用意すると共に、第1ヘッダ集合管(11)と第2ヘッダ集合管(12)とを用意する。
準備工程では、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とを必要数ずつ用意すると共に、第1ヘッダ集合管(11)と第2ヘッダ集合管(12)とを用意する。
〈ロウ層形成工程〉
ロウ層形成工程は、各扁平管(20)にロウ層(40)を形成する工程である。図3に示すように、ロウ層(40)は、各扁平管(20)の平坦面部(21)に形成される。このロウ層形成工程では、塗布工程と乾燥工程とが順に行われる。
ロウ層形成工程は、各扁平管(20)にロウ層(40)を形成する工程である。図3に示すように、ロウ層(40)は、各扁平管(20)の平坦面部(21)に形成される。このロウ層形成工程では、塗布工程と乾燥工程とが順に行われる。
ロウ層形成工程では、先ず、ペースト状のロウ組成物を用意する。このロウ組成物は、ロウである粉末状のアルミニウム合金と、フラックスと、バインダと、溶剤との混合物である。フラックスは、ロウ付け対象物の表面に形成された酸化皮膜を除去するための物質である。バインダは、接着性を有する樹脂であって、粉末状のロウとフラックスを塗布面(本実施形態では、扁平管(20)の平坦面部(21))に保持するための物質である。溶剤は、ロウ組成物を塗布可能な流動性のある性状とするための物質である。なお、ロウとして用いられるアルミニウム合金の融点は、扁平管(20)、多孔質フィン(30)、及びヘッダ集合管(11,12)の材質であるアルミニウム合金の融点よりも低い。
次に、ロウ層形成工程では、塗布工程が行われる。塗布工程では、ペースト状のロウ組成物が、扁平管(20)の平坦面部(21)に塗布される。また、塗布工程では、扁平管(20)に塗布されたロウ組成物の厚さが一定の値となるように、例えばフィルムアプリケータを用いてロウ組成物が扁平管(20)に塗布される。
塗布工程において、ロウ組成物は、扁平管(20)の平坦面部(21)のうち両端部を除く領域に塗布される。扁平管(20)の平坦面部(21)のうちロウ組成物が塗布される領域の長さは、多孔質フィン(30)の長さと概ね一致する。図4に示すように、基本的には、各扁平管(20)の両側の平坦面部(21)にロウ組成物が塗布される。ただし、扁平管(20)の配列方向の両端に位置する扁平管(20)は、一方の平坦面部(21)だけにロウ組成物が塗布される。
続いて、ロウ層形成工程では、乾燥工程が行われる。乾燥工程は、扁平管(20)に塗布されたロウ組成物に含まれる溶剤を蒸発させる工程である。乾燥工程では、ロウ組成物が塗布された扁平管(20)を常温で放置して溶剤を蒸発させてもよいし、溶剤の蒸発を促進するために扁平管(20)を暖めてもよい。
乾燥工程が終了すると、扁平管(20)の平坦面部(21)に、乾燥した塗膜状のロウ層(40)が形成される。ロウ層(40)の厚さは、概ね20μm以上100μm以下であるのが望ましい。この状態において、ロウ層(40)には、ロウ組成物を構成するロウとフラックスとバインダとが存在する一方、ロウ組成物を構成する溶剤は、その大部分が蒸発するため、ロウ層(40)には少ししか残っていない。
〈仮組工程〉
仮組工程は、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とヘッダ集合管(11,12)とを組み立てて半製品(50)を形成する工程である。仮組工程について、図4〜図7を参照しながら説明する。
仮組工程は、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とヘッダ集合管(11,12)とを組み立てて半製品(50)を形成する工程である。仮組工程について、図4〜図7を参照しながら説明する。
仮組工程では、先ず、複数ずつの扁平管(20)と多孔質フィン(30)が、それぞれの長手方向と直交する方向へ交互に配置される(図4を参照)。この状態で、各多孔質フィン(30)は、その多孔質フィン(30)の両隣に位置する扁平管(20)のロウ層(40)と向かい合っている。
次に、交互に配置された扁平管(20)と多孔質フィン(30)に、固定治具(60)が取り付けられる(図5,図6を参照)。交互に配置された扁平管(20)と多孔質フィン(30)は、それらの配列方向の両側から固定治具(60)によって挟み込まれる。この状態で、多孔質フィン(30)は、その両隣に位置する扁平管(20)のロウ層(40)と接触する。なお、固定治具(60)については後述する。
次に、扁平管(20)に第1ヘッダ集合管(11)と第2ヘッダ集合管(12)とが取り付けられる(図7を参照)。各扁平管(20)は、それぞれの一端部が第1ヘッダ集合管(11)の挿入孔(13)に差し込まれ、それぞれの他端部が第2ヘッダ集合管(12)の挿入孔(13)に差し込まれる。そして、扁平管(20)と多孔質フィン(30)とヘッダ集合管(11,12)とが一体に組み立てられた半製品(50)が完成する。
上述したように、ロウ層(40)には、接着性を有するバインダが含まれている。また、半製品(50)では、交互に配置された扁平管(20)と多孔質フィン(30)が固定治具(60)によって挟み込まれており、多孔質フィン(30)に扁平管(20)のロウ層(40)が押しつけられた状態となる。その結果、多孔質フィン(30)は、ロウ層(40)に含まれるバインダの接着性によって、隣り合う扁平管(20)の間に保持される。従って、例えば半製品(50)を搬送する際に半製品(50)に多少の振動や外力が加わったとしても、扁平管(20)と多孔質フィン(30)の相対的な位置が保たれる。
なお、扁平管(20)のうちヘッダ集合管(11,12)へ差し込まれる部分に、ロウ層(40)は形成されていない。一方、ヘッダ集合管(11,12)は、基材とロウ(本実施形態ではアルミニウム合金)を圧延接合したクラッド材で構成されている。そのため、後述するロウ付け工程では、ヘッダ集合管(11,12)の表面に設けられたロウによって、扁平管(20)とヘッダ集合管(11,12)が接合される。
〈ロウ付け工程〉
ロウ付け工程は、ロウを溶融させて扁平管(20)と多孔質フィン(30)及びヘッダ集合管(11,12)とを接合する固定である。
ロウ付け工程は、ロウを溶融させて扁平管(20)と多孔質フィン(30)及びヘッダ集合管(11,12)とを接合する固定である。
ロウ付け工程では、仮組工程で形成された半製品(50)が、加熱炉へ搬入されて加熱される。そして、ロウ付け工程において、半製品(50)は、ロウの融点よりも高い所定温度(例えば600℃程度)に、所定の時間(例えば2分間)に亘って保たれる。
半製品(50)を所定温度に保つと、ロウ層(40)に含まれるロウが溶融し、扁平管(20)と多孔質フィン(30)の隙間へ毛細管現象によって入り込む。また、クラッド材からなるヘッダ集合管(11,12)のロウが溶融し、挿入孔(13)の壁面と扁平管(20)の隙間へ毛細管現象によって入り込む。
その後、半製品(50)を加熱炉から取り出し、半製品(50)を冷却する。そして、半製品(50)の温度が低下する過程で、扁平管(20)と多孔質フィン(30)の隙間と、扁平管(20)とヘッダ集合管(11,12)の隙間とに入り込んだロウが凝固する。その結果、扁平管(20)と多孔質フィン(30)が接合され、扁平管(20)とヘッダ集合管(11,12)が接合される。
〈後処理工程〉
後処理工程では、冷却された半製品(50)から固定治具(60)が取り外される。その結果、図8に示すような熱交換器(10)が完成する。
後処理工程では、冷却された半製品(50)から固定治具(60)が取り外される。その結果、図8に示すような熱交換器(10)が完成する。
−固定治具−
固定治具(60)について説明する。図5及び図6に示すように、固定治具(60)は、二つの保持板(61)と、四つの保持ロッド(62)とを備えている。
固定治具(60)について説明する。図5及び図6に示すように、固定治具(60)は、二つの保持板(61)と、四つの保持ロッド(62)とを備えている。
保持板(61)は、長さが扁平管(20)よりも短く、幅が扁平管(20)よりも広い長方形板状の部材である。保持板(61)は、扁平管(20)と多孔質フィン(30)の配列方向の一端に位置する扁平管(20)の外側と、他端に位置する扁平管(20)の外側とに、一つずつ配置される。
各保持ロッド(62)は、棒状のロッド部材(63)と、ナット(64)と、ワッシャ(65)と、コイルばね(56)とを一つずつ備えている。保持ロッド(62)のロッド部材(63)は、細長い棒状の部材であって、保持板(61)の四隅に一つずつ配置されて保持板(61)を貫通している。図示しないが、ロッド部材(63)の先端部には、雄ねじが形成されている。
コイルばね(56)とワッシャ(65)には、ロッド部材(63)が挿し通されている。各保持ロッド(62)において、コイルばね(56)は、ワッシャ(65)と保持板(61)の間に配置されている。ナット(64)は、ロッド部材(63)の先端部に形成された雄ねじに取り付けられる。ナット(64)を締め込むと、ワッシャ(65)と保持板(61)の間のコイルばね(56)が圧縮され、保持板(61)が隣接する扁平管(20)に押しつけられる。
−扁平管と多孔質フィンの接合率−
本実施形態の熱交換器(10)において、扁平管(20)と多孔質フィン(30)の接合率Rbは、「Rb≧1−Rv」という関係を満たしている。「Rv」は、多孔質フィン(30)の気孔率である。従って、「1−Rv」は、多孔質フィン(30)の単位体積中における金属の体積割合である。「Rb≧1−Rv」という関係が満たされることは、扁平管(20)に対して多孔質フィン(30)が良好にロウ付け接合されたと判断するための基準となる。
本実施形態の熱交換器(10)において、扁平管(20)と多孔質フィン(30)の接合率Rbは、「Rb≧1−Rv」という関係を満たしている。「Rv」は、多孔質フィン(30)の気孔率である。従って、「1−Rv」は、多孔質フィン(30)の単位体積中における金属の体積割合である。「Rb≧1−Rv」という関係が満たされることは、扁平管(20)に対して多孔質フィン(30)が良好にロウ付け接合されたと判断するための基準となる。
扁平管(20)と多孔質フィン(30)の接合率Rbの算出法について説明する。
完成品である熱交換器(10)を分解して扁平管(20)と多孔質フィン(30)を分離すると、図9に示すように、扁平管(20)の表面に接合部(55)が残る。この接合部(55)は、ロウ層(40)を介して扁平管(20)に接触していた多孔質フィン(30)の一部が、溶融してロウと合金化することによって形成されたフィレット部分である。
扁平管(20)の表面の一部である対象領域(図9では、長さがLで幅がWの長方形の領域)に存在する接合部(55)の面積の合計値Sbを、画像処理等によって計測する。そして、計測した「接合部(55)の面積の合計値Sb」を対象領域の面積So(図9に示す例ではSo=L×W)で除して得られた値が、接合率Rbである(Rb=Sb/So)。
−実施形態の効果−
本実施形態の熱交換器(10)では、Rb≧1―Rvという関係が満たされる。従って、本実施形態によれば、扁平管(20)と、複雑な形状の多孔質金属からなる多孔質フィン(30)とが、ロウ付けによって確実に接合された熱交換器(10)を提供できる。
本実施形態の熱交換器(10)では、Rb≧1―Rvという関係が満たされる。従って、本実施形態によれば、扁平管(20)と、複雑な形状の多孔質金属からなる多孔質フィン(30)とが、ロウ付けによって確実に接合された熱交換器(10)を提供できる。
−実施形態の変形例1−
上記実施形態の熱交換器(10)の製造方法において、ロウ層形成工程では、箔ロウ(41)を扁平管(20)を取り付けることによって、扁平管(20)にロウ層(40)を形成してもよい。
上記実施形態の熱交換器(10)の製造方法において、ロウ層形成工程では、箔ロウ(41)を扁平管(20)を取り付けることによって、扁平管(20)にロウ層(40)を形成してもよい。
図11に示すように、箔ロウ(41)は、ロウである金属を箔状(即ち、厚さが非常に薄いシート状)に形成したものである。本変形例のロウ層形成工程では、この箔ロウ(41)が扁平管(20)の両側の平坦面部(21)に貼り付けられる。
−実施形態の変形例2−
上記実施形態の熱交換器(10)の製造方法では、ロウ層形成工程を省略し、仮組工程において、隣り合う扁平管(20)と多孔質フィン(30)の間に箔ロウ(41)を配置する工程を行ってもよい。
上記実施形態の熱交換器(10)の製造方法では、ロウ層形成工程を省略し、仮組工程において、隣り合う扁平管(20)と多孔質フィン(30)の間に箔ロウ(41)を配置する工程を行ってもよい。
−実施形態の変形例3−
上記実施形態の熱交換器(10)の製造方法では、ロウ層形成工程を省略し、予めロウ層(40)が形成された扁平管(20)を用いて仮組工程を行ってもよい。図12に示すように、本変形例において用いられる扁平管(20)には、ロウである金属をクラッドすることによって、端面を除く外表面を覆うようにロウ層(40)が形成される。
上記実施形態の熱交換器(10)の製造方法では、ロウ層形成工程を省略し、予めロウ層(40)が形成された扁平管(20)を用いて仮組工程を行ってもよい。図12に示すように、本変形例において用いられる扁平管(20)には、ロウである金属をクラッドすることによって、端面を除く外表面を覆うようにロウ層(40)が形成される。
以上説明したように、本発明は、扁平管と多孔質金属からなるフィンとを備えた熱交換器について有用である。
10 熱交換器
20 扁平管
30 多孔質フィン(フィン)
20 扁平管
30 多孔質フィン(フィン)
Claims (2)
- 扁平管(20)と、三次元的な網目構造で且つ空気が通過可能な多孔質金属で構成されたフィン(30)とを備え、上記扁平管(20)と上記フィン(30)がロウ付けによって接合された熱交換器であって、
上記扁平管(20)の表面のうち上記フィン(30)と接合された部分の割合である接合率をRbとし、上記フィン(30)の気孔率をRvとしたときに、Rb≧1―Rvという関係を満たす
ことを特徴とする熱交換器。 - 請求項1において、
上記フィン(30)は、直方体形のブロック状に形成され、
上記フィン(30)の互いに平行な一対の側面のそれぞれに、上記扁平管(20)が一本ずつ接合されている
ことを特徴とする熱交換器。
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