JP2019044157A - 熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な平滑性、易滑性を有し、さらに加工性も向上させた熱可塑性樹脂フィルムを提供する。【解決手段】少なくとも片側の表面(A面)が、AFM(Atomic Force Microscope)で測定されるスライスレベルの最も大きい値をRtop(nm)とした場合、Rtop(nm)が20nm未満であり、かつRtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である面積の平均(Atop)が5nm2以上1000nm2以下である、熱可塑性樹脂フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、表面に特定の形状の微細な突起を有する熱可塑性樹脂フィルムに関するものである。
熱可塑性樹脂はその加工性の良さから、様々な工業分野に利用されている。また、これら熱可塑性樹脂をフィルム状に加工した製品は工業用途、光学製品用途、包装用途など今日の生活において重要な役割を果たしている。近年、電子情報機器において、小型化、高集積化が進み、それに伴って、電子情報機器の作製に用いられるフィルムには加工性の向上が求められている。特に、電子情報機器の作製には、フィルム表面に他の素材を積層させ、フィルムごと加工する手法が多く採られるため、フィルムの加工性向上のためには、フィルムの平滑性を高めることが一般的な手段である。一方で、フィルムの平滑性を高めると、フィルムの易滑性は低下する傾向があるため、加工工程において搬送性が低下し、逆に加工性が低下するという課題があり、フィルムの加工性を向上させることは困難であった。
上記の要求に応えるためには、フィルム表面に易滑性と平滑性、さらに加工性を付与する必要があり、例えば特許文献1、2には、フィルムに粒子を含有させることなく易滑性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献3には、フィルムに粒子を含有させ、さらに特殊な処理を実施することで易滑性を向上させる技術が開示されている。
特開2016−175356号公報 特開2016−221853号公報 特開2001−354785号公報
しかしながら、粒子を含有させないと平滑性には優れるものの易滑性が低下する結果、加工性も向上せず、粒子を含有させた場合は、易滑性は満足するが、平滑性に劣る場合があったり、粒子の凝集や粒子の脱落によって加工性が満足されないという問題がある。本発明は上記事情に鑑み、平滑性、易滑性を有し、さらに加工性も向上させた二軸配向熱可塑性樹脂フィルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を取る。すなわち、
[I]少なくとも片側の表面(A面)が、下記の方法によってAFM(Atomic Force Microscope)で測定されるスライスレベルの最も大きい値をRtop(nm)とした場合、Rtop(nm)が20nm未満であり、かつRtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である面積の平均(Atop)が5nm以上1000nm以下である、熱可塑性樹脂フィルム。
[AFM測定方法]
装置;Digital Insturuments社製 NanoScope3型 SPMコントロールステーション
SPMユニット;原子間力顕微鏡(AFM)
カンチレバー:シリコン単結晶
走査モード:タッピングモード
走査速度:0.8Hz
測定視野:1μm四方
サンプルライン:256
Flatten Auto:オーダー3
サンプル調整:23℃、65%RH、24時間静置
AFM測定環境:23℃、65%RH
上記測定条件によって得られるフィルム表面の画像を、Digital Insturuments社製 NanoScope3型 SPMコントロールステーションに付属の解析ソフトを用い、解析する。得られるフィルム表面の画像から、フィルム表面の基準面が自動的に決定される。該基準面から、突起高さの閾値を1nm、2nm・・・と1nmごとに定め、各閾値で得られる突起個数をカウントし、カウントされる突起個数が初めて0になる閾値から1nm低い閾値をRtop(nm)とする。
場所を変えて20回測定し、平均値でもってRtop(nm)とする。
[II]前記A面が、Rtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である領域の平均面積Atopと、AFMで測定される1nm以上の突起高さを有する突起の、突起が1nm以上である領域の平均面積A1nmの比率(Atop/A1nm× 100)が、0.01〜20である、[I]に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
[III]前記A面の、Rtopが3nm以上20nm未満である[I]または[II]に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
[IV]前記A面の、1nm以上の突起高さを有する突起の個数が、3.0×10個/mm以上である、[I]〜[III]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
[V]前記A面が、表面硬さが0.5〜5.0GPaである、[I]〜[IV]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
[VI]前記A面を構成する層が、実質的に粒子を含有しない[I]〜[V]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
本発明の二軸配向熱可塑性樹脂フィルムは、優れた平滑性、易滑性を有し、さらに優れた加工性を有する。
AFM(Atomic Force Microscope)で測定されるRtop、Atop、A1nmをあらわす概念図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で言う熱可塑性樹脂とは、加熱すると塑性を示す樹脂であり、代表的な樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンα、β−ジカルボキシレート、P−ヘキサヒドロ・キシリレンテレフタレートからのポリマー、1,4シクロヘキサンジメタノールからのポリマー、ポリ−P−エチレンオキシベンゾエート、ポリアリレート、ポリカーボネートなど及びそれらの共重合体で代表されるように主鎖にエステル結合を有するポリエステル類、更にナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ナイロン11、などで代表されるように主鎖にアドミ結合を有するポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレンなどで代表されるように主としてハイドロカーボンのみからなるポリオレフィン類、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリオキシメチレンなどで代表されるポリエーテル類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレンなどで代表されるハロゲン化ポリマー類およびポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリスルフオンおよびそれらの共重合体や変性体、ポリイミドなどである。
本発明においては、透明性、製膜性の観点からポリエステル、ポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド(PI)を主成分とすることが好ましく、その中でもポリエステルが更に好ましい。ここでいう主成分とはフィルムの全成分100質量%において、50質量%を超えて100質量%以下含有している成分を示す。
また、本発明で言うポリエステルはジカルボン酸構成成分とジオール構成成分を重縮合してなるものである。なお、本明細書内において、構成成分とはポリエステルを加水分解することで得ることが可能な最小単位のことを示す。
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、もしくはそのエステル誘導体が挙げられる。
また、かかるポリエステルを構成するジオール構成成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等の脂肪族ジオール類、シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環式ジオール類、上述のジオールが複数個連なったものなどが挙げられる。中でも、機械特性、透明性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)、およびPETのジカルボン酸成分の一部にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸を共重合したもの、PETのジオール成分の一部にシクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、ジエチレングリコールを共重合したポリエステルが好適に用いられる。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、二軸配向していることが好ましい。二軸配向していることにより、フィルムの機械強度が向上し易滑性を向上させることができる。ここでいう二軸配向とは、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。二軸配向熱可塑性樹脂フィルムは、一般に未延伸状態の熱可塑性樹脂シートをシート長手方向および幅方向に延伸し、その後熱処理を施し結晶配向を完了させることにより、得ることができる。詳しくは後述する。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、少なくとも片側の表面(A面)が、後述の方法によってAFM(Atomic Force Microscope)で測定されるスライスレベルの最も大きい値をRtop(nm)とした場合、Rtop(nm)が20nm未満であり、かつRtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である面積の平均(Atop)が5nm以上1000nm以下である必要がある。本発明におけるRtop(nm)は、フィルム表面に存在する突起の高さを反映している。Rtop(nm)が20nm以上の場合、フィルムをロール状に巻き取った際にフィルムの他の面に欠陥を生じたり、フィルムの表面に他の層を積層する際に突起によって他の層に欠陥を与えたりする結果、加工性が低下する場合がある。また、Rtopが小さい場合、フィルムに突起が存在しないことになり、フィルムの易滑性が悪化する場合がある。Rtop(nm)は、好ましくは3nm以上20nm未満であり、より好ましくは5nm以上15nm以下である。
本発明におけるAtop(nm)は、フィルム表面に存在する突起の、Rtop(nm)の高さにおける断面積を反映している。フィルムを巻き取る際、A面のAtop(nm)が他の面との接触面積となるため、Atop(nm)の値が1000nmを超える場合、接触面積が大きいために易滑性が低下し、加工工程でシワなどの原因となる場合がある。Atop(nm)は、好ましくは5nm以上500nm以下、更に好ましくは5nm以上100nm以下である。
フィルム表面の突起高さを上記の範囲とするための方法は特に限定されないが、例えば、ナノインプリントのようにモールドを用いて表面に形状を転写させる方法、UV照射やアーク放電によるコロナ処理、グロー放電によるプラズマ処理などの表面処理が挙げられる。インラインでの製膜適応性や微細な突起の形成個数の観点からは、UV照射、アーク放電によるコロナ処理、大気圧グロー放電によるプラズマ処理が好ましく、処理の均一性やフィルムへのダメージが少ないことから大気圧グロー放電によるプラズマ処理が更に好ましい。ここでいう大気圧とは700Torr〜780Torrの範囲である。
大気圧グロー放電処理は、相対する電極とアースロール間に処理対象のフィルムを導き、装置中にプラズマ励起性気体を導入し、電極間に高周波電圧を印加することにより、該気体をプラズマ励起させ電極間においてグロー放電を行うものである。これによりフィルム表面が微細にアッシングされ突起が形成する。
プラズマ励起性気体とは前記のような条件においてプラズマ励起されうる気体をいう。プラズマ励起性気体としては、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の希ガス、窒素、二酸化炭素、酸素、またはテトラフルオロメタンのようなフロン類およびそれらの混合物などが挙げられる。また、プラズマ励起性気体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の混合比で組み合わせてもよい。プラズマ処理における高周波電圧の周波数は1kHz〜100kHzの範囲が好ましい。また、以下方法で求められる放電処理強度(E値)は、10〜2000W・min/mの範囲で処理することが突起形成の観点から好ましく、より好ましくは40〜500W・min/mである。放電処理強度(E値)が低すぎると、突起が十分に形成されない場合があり、放電処理強度(E値)が高すぎると、熱可塑性樹脂フィルムにダメージを与えてしまう、または、アッシングが進行し、好ましい突起が形成されない場合がある。
<放電処理強度(E値)の求め方>
E=Vp×Ip/(S×Wt)
E:E値(W・min/m
Vp:印加電圧(V)
Ip:印加電流(A)
S:処理速度(m/min)
Wt:処理幅(m)
本発明の熱可塑性樹脂フィルムに上記の表面処理を施す場合、表面処理時のフィルムの表面温度を150℃以下にすることが好ましい。更に好ましくは100℃以下、最も好ましくは50℃以下である。表面温度が150℃よりも大きいとフィルムの結晶化が進行し、表面に粗大突起が形成したり、アッシングが進行しない場合がある。一方、フィルムの表面温度が低すぎると、アッシングが起こりにくく、好ましい突起が形成されにくい場合があるため、表面温度は10℃以上、より好ましくは15℃以上、更に好ましくは25℃以上にすることが好ましい。また、表面処理温度は処理面と反対側の面を冷却ロール等で冷却することで調整することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、前記A面が、Rtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である領域の平均面積Atopと、AFMで測定される1nm以上の突起高さを有する突起の、突起が1nm以上である領域の平均面積A1nmの比率(Atop/A1nm× 100)が、0.01〜20であることが好ましい。
top/A1nm × 100が大きく、20を超える場合、前記A面が、1nmの高さの突起が存在しない、Rtop(nm)の高さのときの突起の径と1nmの高さのときの突起の径が大きく変わらない、あるいはRtop(nm)の高さを持つ突起の形状が、突起の高さが高くなるにつれ径が大きくなることを表している。1nmの高さの突起が存在しない場合、A面の、Rtop(nm)よりフィルム表面に近いところでフィルム同士が接する際に、摩擦力が大きくなり、易滑性が低下する場合がある。Rtop(nm)の高さのときの突起の径と1nmの高さのときの突起の径が大きく変わらない、あるいはRtop(nm)の高さを持つ突起の形状が、突起の高さが高くなるにつれ径が大きくなる場合、A面のRtop(nm)でフィルム同士が接する際に、接触部分が大きくなり、易滑性が低下する場合がある。Atop/A1nm× 100は、より好ましくは10以下である。一方、Atop/A1nm× 100が小さい場合、前記A面が、Rtop(nm)の高さを持つ突起の形状が細いことを表している。Rtop(nm)の高さを持つ突起の形状が細い場合、他のフィルムと接触することで突起が削れ、本発明を用いる加工工程を汚染する場合がある。より好ましくは0.1以上であり、更に好ましくは1以上である。なお、AFMで測定されるRtop、Atop、A1nmをあらわす概念図を図1に示す。図1中、基準面とは、測定表面における基準面からの距離が0となるように定められる高さである(基準面よりも高い場合は正の値、基準面よりも低い場合は負の値となる)。
また、本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、前記A面の、1nm以上の突起高さを有する突起の個数が、3.0×10個/mm以上であることが好ましい。1nm以上の突起高さを有する突起の個数が多いことで、A面に他の層を積層させる場合、例えばコーティングによって離型層や接着層、感光性樹脂層を設ける場合、微細な表面の毛細管現象により、A面全体に他の層が広がりやすく、欠点の発生を抑制でき、加工性が向上する。前記A面の、1nm以上の突起高さを有する突起の個数は、より好ましくは4.0×10個/mm以上1.0×1010個/mm以下である。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの、A面におけるRtop(nm)、Atop/A1nm× 100、1nm以上の突起高さを有する突起の個数を好ましい範囲とするためには、大気圧グロー放電処理により本発明のA面を形成する場合、後述する製膜方法におけるキャストドラムの温度を制御すること、フィルムを構成する熱可塑性樹脂の結晶性を制御することなどが挙げられる。
一般的に、大気圧グロー放電処理によって熱可塑性樹脂フィルムの未延伸のフィルム、とくにPETやPENのように、未延伸のフィルムにおいても、結晶性が高い部分(結晶構造における分子鎖のコンフォメーションを有する部分、以下、結晶性部分と称することがある)とそうでない部分(以下、非晶性部分と称することがある)を持つフィルムの表面をアッシングする場合、柔らかい非晶性部分からアッシングされていく。結晶性部分と非晶性部分を細分化させることで、大気圧グロー放電処理することでより微細な突起を形成することができ、また、結晶性部分を増やしておくことで柔らかい非晶性部分が深く削れることで突起高さを高くすることが可能となる。例えば、熱可塑性樹脂の結晶性部分について、後述する製膜方法におけるキャストドラムの温度を上げて微細な結晶を作ったり、熱可塑性樹脂中に結晶化促進剤などを含有せしめることで結晶性を高めると、Rtop(nm)は大きく、Atop/A1nm× 100は小さく、1nm以上の突起高さを有する突起の個数は大きくなる傾向にある。本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、分子配向計によって測定される、15GHzでの共振周波数のQ値(Quality factor)の値が、4.2×10以上6.0×10以下であることが好ましい。共振周波数のQ値は、一般的に大きい方が振動が安定であり、樹脂中においては、樹脂を二軸配向せしめ、分子鎖の配向が揃っているほど高い値となる。Q値を上記の範囲とすることで、大気圧グロー放電処理する際、好ましい形状の微細突起を形成せしめることが容易となる。Q値を上記の範囲とする方法は、結晶性部分と非晶性部分を有する熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムを、面積倍率10倍以上25倍以下で延伸し、熱可塑性樹脂の延伸温度以下で熱処理する方法が挙げられる。
また、フィルムを構成する熱可塑性樹脂中に他の熱可塑性樹脂成分をナノ分散させることで、Rtop(nm)は大きくなる傾向にある。また、大気圧グロー放電処理の強度や、大気圧グロー放電処理の際に用いるプラズマ励起性気体の活性を上げることも有効な手段である。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの、A面の表面硬さは0.5〜5.0GPaであることが好ましい。0.5GPaに満たない場合、フィルムが柔らかく、フィルム面同士でくっつきやすく易滑性が悪化する場合がある。5.0GPaを超える場合は、フィルム表面が硬く、加工性に劣る場合がある。より好ましくは2.0〜5.0GPaである。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの、固有粘度(IV)は、0.55以上、より好ましくは0.75以上である。IVは、分子鎖の長さを反映した数字であり、分子鎖が長い方が、同一分子鎖の中で結晶部と非晶部を明確に形成しやすいため、大気圧グロー放電処理することでより微細な突起を形成することが容易となるため好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの、A面の表面自由エネルギー(mN/m)は、40以上48以下であることが好ましい。より好ましくは43以上45以下である。48を超える場合、あるいは40を下回る場合、A面に他の層を積層させる場合に密着性が悪く、欠点となる場合がある。フィルム表面に大気圧グロー放電処理し、その後熱処理する工程を含む後述の製膜方法では、大気圧グロー放電処理によるアッシングで形成された官能基が、熱処理によって活性を失うことで表面自由エネルギーを好ましい範囲とすることができる。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、後述する測定条件におけるA面と金属との摩擦係数が、0.20μk以上0.55μk以下であることが好ましい。より好ましくは0.20μk以上0.35μk以下である。0.55μkを超える場合、易滑性が十分でなく、本発明のフィルムを加工することができない。0.20μkを下回る場合、本発明のフィルムを巻き取る際に巻きズレが生じる場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、本発明の特性を損なわない範囲で、有機粒子または無機粒子、あるいはその両方を含有しても構わないが、本発明の特性を最大限得るためには、前記のA面を構成する層が実質的に粒子を含有しないことが好ましい。実質的に粒子を含有しないとは、熱可塑性樹脂に対する粒子の含有量が1000ppm以下であることを表す。より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下、最も好ましくは10ppm以下である。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、単層フィルムであっても2層以上の積層フィルムであってもよい。2層以上の積層フィルムである場合、製膜時のキズ付きを防止したり、延伸時の摩耗性を向上させる目的で、A面を構成する層以外の層に、本発明の特性を損なわない範囲で粒子を含有せしめても良い。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、厚みは10μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上40μm以下であることがより好ましい。特に好ましくは15μm以上20μm以下である。40μmを超える場合は、フィルムの光透過性などの光学特性が劣る場合がある。10μmに満たない場合には、フィルムを各種用途に用いる際の工程で熱がかかる場合に、平面性が悪くなる場合がある。
次に、本発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法について、二軸配向ポリエステルフィルムを例に挙げて説明するが、本発明は、かかる例によって得られる物のみに限定して解釈されるものではない。
本発明に用いられるポリエステルを得る方法としては、常法による重合方法が採用できる。例えば、テレフタル酸等のジカルボン酸成分またはそのエステル形成性誘導体と、エチレングリコール等のジオール成分またはそのエステル形成性誘導体とを公知の方法でエステル交換反応あるいはエステル化反応させた後、溶融重合反応を行うことによって得ることができる。また、必要に応じ、溶融重合反応で得られたポリエステルを、ポリエステルの融点温度以下にて、固相重合反応を行っても良い。
本発明のポリエステルフィルムは、従来公知の製造方法で得ることが出来るが、延伸、熱処理工程を以下の条件で製造することにより、A面を上述の通り好ましい物性を持つ表面とすることができる。
本発明のポリエステルフィルムは、必要に応じて乾燥した原料を押出機内で加熱溶融し、口金から冷却したキャストドラム上に押し出してシート状に加工する方法(溶融キャスト法)を使用することができる。その他の方法として、原料を溶媒に溶解させ、その溶液を口金からキャストドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して膜状とし、次いでかかる膜層から溶媒を乾燥除去させてシート状に加工する方法(溶液キャスト法)等も使用することができる。
2層以上の積層ポリエステルフィルムを溶融キャスト法により製造する場合、積層ポリエステルフィルムを構成する層毎に押出機を用い、各層の原料を溶融せしめ、これらを押出装置と口金の間に設けられた合流装置にて溶融状態で積層したのち口金に導き、口金からキャストドラム上に押し出してシート状に加工する方法が好適に用いられる。該積層シートは、表面温度20℃以上60℃以下に冷却されたドラム上で静電気により密着冷却固化し、未延伸シートを作製する。キャストドラムの温度は、より好ましくは25℃以上60℃以下、さらに好ましくは40℃以上55℃以下である。20℃以下ではプラズマを照射し、二軸延伸した後のフィルム表面の突起形成が十分でない場合がある。60℃を超えると、キャストドラムにフィルムが貼り付き、未延伸シートを得ることが困難になる場合がある。
次いで、ここで得られた未延伸フィルムにナノインプリントのようにモールドを用いて表面に形状を転写させる方法、紫外光照射やアーク放電によるコロナ処理、グロー放電によるプラズマ処理などの表面処理を施す。これらの表面処理は未延伸フィルムを得た直後でも、微延伸を施した後でも、縦および/又は横方向に延伸した後でも良いが、本発明では未延伸フィルムに表面処理することが好ましい。また、表面処理を施す面はキャストドラムに接していた面(ドラム面)でもキャストドラムに接していない面(非ドラム面)のいずれでも良い。その際、表面処理を施すフィルム面の表面温度が高くなりすぎないよう制御する。
その後、必要に応じて延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法又は同時二軸延伸法を用いることができる。最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法が、延伸破れなく本発明フィルムを得るのに有効である。
二軸延伸においては、面積倍率(長手方向の延伸倍率×幅方向の延伸倍率)を10倍以上25倍以下、より好ましくは15倍以上20倍以下にすることが好ましい。延伸工程を経て、二軸配向せしめることにより、未延伸フィルムに付与した形状が細分化し、より好ましい突起形状、特に1nm以上の突起高さを有する突起の個数を好ましい範囲とすることができる。面積倍率が10倍に満たない場合、1nm以上の突起高さを有する突起の個数が少なくなったり、Atop(nm)が大きくなる場合がある。面積倍率が25倍を超える場合、延伸による破れが生じやすくなる。
二軸延伸により二軸配向せしめた後、熱処理することも好ましい実施形態である。熱処理する温度は、使用する熱可塑性樹脂の融点−40℃以上融点以下であることが好ましい。使用する熱可塑性樹脂がPETやPENなどの結晶性ポリエステルであり、かつ未延伸フィルムへの形状付与を、大気圧グロー放電処理のアッシング効果にて実施する場合、アッシング処理によって残存する結晶性部分が延伸によって細分化され、さらに熱処理によって該部分を核として結晶成長し、突起形状を好ましい形状とすることができる。熱処理する温度が融点−40℃に満たない場合は、結晶成長が十分でない場合があり、融点を超える場合は突起が融解することがある。
[特性の評価方法]
A.AFM(Atomic Force Microscope)による評価
(i)Rtop(nm)
以下の測定方法によって得られるフィルム表面の画像を、付属の解析ソフトを用い、解析する。得られるフィルム表面の画像から、フィルム表面の基準面が自動的に決定される。該基準面から、突起高さの閾値を1nm、2nm・・・と1nmごとに定め、各閾値で得られる突起個数をカウントし、カウントされる突起個数が初めて0になる閾値から1nm低い閾値をRtop(nm)とする。
(ii)Atop(nm
付属の解析ソフトにて算出される、閾値Rtop(nm)での突起の平均面積をAtop(nm)とする。
(iii)Atop/A1nm×100
付属の解析ソフトにて算出される、閾値1nmでの突起の平均面積をA1nm(nm)とし、Atop/A1nm×100として、算出する。
(iv)1nm以上の突起高さを有する突起の個数(個/mm
付属の解析ソフトにて、閾値1nmで得られる突起個数をカウントし、1平方ミリメートルあたりの値に換算して、1nm以上の突起高さを有する突起の個数とする。
[AFM測定方法]
装置;Digital Insturuments社製 NanoScope3型 SPMコントロールステーション
SPMユニット;原子間力顕微鏡(AFM)
カンチレバー:シリコン単結晶
走査モード:タッピングモード
走査速度:0.8Hz
測定視野:1μm四方
サンプルライン:256
Flatten Auto:オーダー3
サンプル調整:23℃、65%RH、24時間静置
AFM測定環境:23℃、65%RH
場所を変えて20回測定し、その平均値を求める。
B.金属摩擦係数(μk)
フィルム幅を12.65mmのテープ状にスリットしたものをテープ走行試験機SFT−700型((株)横浜システム研究所製)を使用し、23℃65%RH雰囲気下にて、フィルムに荷重100gをかけた状態で走行させ、走行後の摩擦係数(μk)を下記の式より求めた。なお、測定するフィルム表面がガイドに接するようにセットし、5回の測定の平均値から求めた。
μk=2/πln(T/T
:張力荷重(100gf)
:走行中の張力
ガイド径:6mmΦ
ガイド材質:SUS27(表面粗度0.2S)
巻き付け角:90°
走行距離:10cm
走行速度:3.3cm/秒
C.厚み(μm)
フィルム厚みは、ダイヤルゲージを用い、JIS K7130(1992年)A−2法に準じて、フィルムを10枚重ねた状態で任意の5ヶ所について厚さを測定した。その平均値を10で除してフィルム厚みとした。
フィルムが積層フィルムである場合、下記の方法にて、各層の厚みを求めた。フィルム断面を、フィルム幅方向に平行な方向にミクロトームで切り出す。該断面を走査型電子顕微鏡で5000倍の倍率で観察し、積層各層の厚み比率を求める。求めた積層比率と上記したフィルム厚みから、各層の厚みを算出する。
D.フィルムの固有粘度IV(dl/g)
オルトクロロフェノール100mlに本発明のフィルムを溶解させ(溶液濃度C=1.2g/dl)、その溶液の25℃での粘度を、オストワルド粘度計を用いて測定する。また、同様に溶媒の粘度を測定する。得られた溶液粘度、溶媒粘度を用いて、下記(a)式により、[η](dl/g)を算出し、得られた値でもって固有粘度(IV)とする。
(a)ηsp/C=[η]+K[η]・C
(ここで、ηsp=(溶液粘度(dl/g)/溶媒粘度(dl/g))―1、Kはハギンス定数(0.343とする)である。)。
E.A面の表面自由エネルギー(mN/m)
サンプルを室温23℃湿度65%の雰囲気中において、24時間放置後、その雰囲気下で接触角計CA−D型(協和界面科学(株)社製)を用い、JIS K6768に基づき、水、エチレングリコール、ホルムアミド、ヨウ化メチレンのフィルムに対する接触角から分散力、極性力、水素結合力の合計として算出する。
F.A面の表面硬さ(GPa)
MTSシステムズ社製超微小硬度計NanoIndenter DCMを用い、ナノインデンテーション法(連続剛性測定法)により表面硬さを求める。使用圧子はダイヤモンド製三角錐圧子、測定雰囲気は室温・大気中、押し込み深さは10nmとして、30μm四方を、10μm間隔で16点測定し、各点の弾性率を平均した値でA面の表面硬さとする。
G.レジスト層塗工性
本発明のフィルムのA面上に、暗室内にてグラビアコート法にて感光性樹脂層を、塗布厚みが5μmとなるように塗布する。感光性樹脂層として、熱可塑性樹脂としてのメタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレートからなる共重合ポリマーと、感光性材料としてのトリメチロールプロパントリアクリレートおよびポリエチレングリコール(数平均分子量600)ジメタクリレートと、光重合開始剤としてのベンゾフェノンおよびジメチルアミノベンゾフェノンと、安定剤としてのハイドロキノンと、着色剤としてのメチルバイオレットとからなる混合物を用いる。塗布後のフィルムを、300mm×500mmの範囲にて、塗布抜け、あるいは表面転写による塗布欠点を観察し、以下のように評価する。Aが最も良好であり、Dが最も劣る。
A:塗布欠点個数が9個/m以下
B:塗布欠点個数が10〜19個/m
C:塗布欠点個数が20〜29個/m
D:塗布欠点個数が30個/m以上。
H.レジスト評価
G.項で得られた本発明のフィルムと感光性樹脂層からなる積層体を、感光性樹脂層が片面鏡面研磨した6インチSiウエハーに接触するように重ね、ゴム製のローラーを用いてラミネートし、その上に、クロム金属でパターニングされたレチクルを配置し、そのレクチル上からI線(波長365nmにピークをもつ紫外線)ステッパーを用いて露光を行う。続いてレジスト層からポリエステルフィルムを剥離した後、現像液が入った容器にレジスト層つきのSiウエハーを入れ約1分間の現像を行う。その後、現像液から取り出し、水で約1分間の洗浄を行う。現像後に作成されたレジストパターンのL/S(μm)(Line and Space)=10/10μmの30本の状態を走査型電子顕微鏡SEMを用いて約800〜3000倍率で観察し、パターンに欠けのある本数で以下のように評価する。
A;欠けのある本数が4本以下
B;欠けのある本数が5から9本
C;欠けのある本数が10から15本
D;欠けのある本数が16本以上
Aが最も良好であり、Dが最も劣る。
I.セラミックスグリーンシート製造性
本発明のフィルムのA面に、架橋プライマー層(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名BY24−846)を固形分1重量%に調整した塗布液を塗布/乾燥し、乾燥後の塗布厚みが0.1μmとなるようにグラビアコーターで塗布し、100℃で20秒乾燥硬化する。その後1時間以内に付加反応型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名LTC750A)100重量部、白金触媒(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名SRX212)2重量部を固形分5重量%に調整した塗布液を、乾燥後の塗布厚みが0.1μmとなるようにグラビアコートで塗布し、120℃で30秒乾燥硬化した後に巻き取り、離型フィルムを得る。
セラミックスラリーとして、チタン酸バリウム(富士チタン工業(株)製商品名HPBT−1)100重量部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製商品名BL−1)10重量部、フタル酸ジブチル5重量部とトルエン−エタノール(重量比30:30)60重量部に、数平均粒径2mmのガラスビーズを加え、ジェットミルにて20時間混合・分散させた後、濾過してペースト状に調整する。得られたセラミックスラリーを、離型フィルムの上に乾燥後の厚みが2μmとなるように、ダイコーターにて塗布し乾燥させ、巻き取り、グリーンシートを得る。上記で巻き取られたグリーンシートを、繰り出し、離型フィルムから剥がさない状態にて目視で観察し、ピンホールの有無や、シート表面および端部の塗布状態を確認する。なお観察する面積は幅300mm、長さ500mmである。離型フィルムの上に成型されたグリーンシートについて、背面から1000ルクスのバックライトユニットで照らしながら、塗布抜けによるピンホールあるいは、離型フィルム背面の表面転写による凹み状態を観察し、以下のように評価する。Aが製造性最も良好であり、Cが最も劣る。
A:ピンホールも凹みも無い。
B:ピンホールは無く、凹みが3個以内認められる
C:ピンホールが有るか、または凹みが4個以上、もしくはその両方が認められる。
J.フィルムのQ値
本発明のフィルムを15cm角の正方形に切り出し、王子計測機器製MOA−6015を用い、周波数15GHzにてQ値を評価する。フィルムを30°ずつ回転させ、150°までの6点を測定し、6点のQ値の平均を以てフィルムのQ値とする。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
[PET−1の製造]テレフタル酸およびエチレングリコールから、三酸化アンチモンを触媒として、常法により重合を行い、実質的に粒子を含有しない溶融重合PETを得た。得られた溶融重合PETのガラス転移温度は81℃、融点は255℃、固有粘度は0.62であった。
[PET−2の製造]PET−1を用い、常法により固相重合を行い、固相重合PETを得た。得られた固相重合PETのガラス転移温度は81℃、融点は255℃、固有粘度は0.81であった。
[PET−3の製造]PET−1の重合に際し、PETに対する添加量が1.0%となるように、エチレングリコールに分散させた60nmコロイダルシリカを添加し、PET−3を得た。得られた溶融重合PETのガラス転移温度は81℃、融点は255℃、固有粘度は0.62であった。
[MB−Aの製造]PET−2 95重量%と、クラリアント社製のモンタン酸ナトリウムの粉体5重量%を、ベント孔付き押出機に投入し、ベント孔を1kPa以下になるように減圧しながら混練し、MB−Aを得た。
[MB−Bの製造]PET−2 50重量%と、SABIC社製のポリエーテルイミド“Ultem1010”50重量%を、ベント孔付き押出機に投入し、ベント孔を1kPa以下になるように減圧しながら混練し、MB−Bを得た。
[MB−Cの製造]粒径400nmの架橋ポリスチレン粒子を水中に分散させた水スラリー(粒子濃度20%)と、PET−1を用い、粒子濃度が1%になるようにベント孔付き押出機に投入し、ベント孔を1kPa以下になるように減圧しながら混練し、MB−Cを得た。
[MB−Dの製造]粒径150nmの架橋ポリスチレン粒子を水中に分散させた水スラリー(粒子濃度20%)と、PET−1を用い、粒子濃度が1%になるようにベント孔付き押出機に投入し、ベント孔を1kPa以下になるように減圧しながら混練し、MB−Dを得た。
[PENの製造]2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルおよびエチレングリコールから、酢酸マンガンを触媒として、エステル交換反応を実施した。エステル交換反応終了後、三酸化アンチモンを触媒として常法によりPEN−Aを得た。得られたPENのガラス転移温度は124℃、融点は265℃、固有粘度は0.66であった。
(実施例1)
PET−1を160℃で2時間減圧乾燥した後、押出機に供給し、溶融押出してフィルターで濾過した後、ダイを介し冷却ロール上に静電印可キャスト法を用いて、25℃に保ったキャスティングドラムに巻き付け冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを相対する電極とアースロール間に導き、装置中に窒素ガスを導入し、E値が160W・min/mとなる条件で大気圧グロー放電処理を行った。また、その際処理面のフィルム表面温度が30℃となるようにアースロールを冷却した。
処理後の未延伸フィルムを逐次二軸延伸機により長手方向に3.3倍、および幅方向にそれぞれ3.3倍、トータルで10.9倍延伸しその後、定長下235℃で熱処理した。その後、幅方向に弛緩処理を施し、厚み20μmの二軸配向フィルムを得た。得られた二軸配向フィルムの特性等を表に示す。加工性、易滑性ともに問題のないフィルムであった。
(実施例2−12)
A層を構成する樹脂、キャストドラム温度、E値、プラズマ処理雰囲気を表の通り変えた以外は、実施例1と同様にして厚み20μmの二軸配向フィルムを得た。得られた二軸配向フィルムの特性等を表に示す。
実施例2ではフィルムのIVが高く、A面の表面特性を良好なものとすることができ、加工性、易滑性が良好なフィルムであった。
実施例3ではキャストドラムの温度が高く、A面の表面特性を良好なものとすることができ、加工性、易滑性が良好なフィルムであった。
実施例4では、処理雰囲気を窒素と酸素の混合気体とし、プラズマ励起気体の活性を上げたため、また実施例7ではキャストドラムの温度を55℃としたため、A面の表面特性を特に良好なものとすることができ、加工性、易滑性が良好なフィルムであり、1nm以上の突起高さを有する突起個数が増え、特にレジスト層塗工性、レジスト性が良好であり、加工性が向上したフィルムであった。
実施例5、6、9では、A層を構成する樹脂に結晶化促進剤としてモンタン酸ナトリウムを0.5%添加したため、A面の表面特性を特に良好なものとすることができ、加工性、易滑性が良好なフィルムであり、1nm以上の突起高さを有する突起個数が増え、特にレジスト層塗工性、レジスト性が良好であり、加工性が向上したフィルムであった。
実施例8では、プラズマ処理のE値を小さくしたため、易滑性、加工性にやや劣るフィルムであったが、実用には問題ないレベルであった。
実施例10、11、12では、A層を構成する樹脂に、ナノ分散させる熱可塑性樹脂としてポリエーテルイミドを10重量%添加したため、A面の表面特性を良好なものとすることができ、加工性、易滑性が良好なフィルムであった。
(実施例13)
A層を構成する樹脂としてPET−1を用い、B層を構成する樹脂として、PET−1 97重量%とPET−3 3重量%をブレンドした原料を用い、160℃で2時間乾燥した後、それぞれA層を構成する樹脂とB層を構成する樹脂をそれぞれ別の押出機に投入し、合流装置にて積層し、40℃に保ったキャスティングドラム上で積層シートを得た。該積層シートのA層側に、表に記載の通りの条件でプラズマ処理を施し、実施例4と同様に厚さ16μmのフィルムを得た。A層厚みは15.5μm、B層の厚みは0.5μmであった。得られたフィルムの特性を表に示す。実施例と同様、A面の表面特性は特に良好で、加工性、易滑性が良好なフィルムであった。
(実施例14)
実施例3と同様の方法で未延伸フィルムを得た後、大気圧グロー放電処理の代わりに、未延伸フィルムにE値が160W・min/mとなる条件で空気雰囲気下にてアーク放電コロナ処理を行った以外は実施例3と同様の方法で二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性等を表に示す。加工性、易滑性が良好なフィルムであった。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で未延伸フィルムを得た後、大気圧グロー放電処理を行わずに逐次二軸延伸機へと導入したこと以外は実施例1と同様の方法で二軸配向フィルムを得た。得られた二軸配向フィルムの特性等を表に示す。大気圧グロー放電処理を実施していないため、A面の表面特性に劣り、特にμkが大きく、易滑性に劣るフィルムであった。また、レジスト層塗工性評価、セラミックスグリーンシート製造性評価においては、易滑性に劣るためフィルムを加工することができず、評価することができなかった。
(比較例2)
A層を構成する樹脂を表に記載の通りにした以外は、比較例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表に示す。大気圧グロー放電処理を実施していないため、A面の表面特性に劣り、特にμkが大きく、易滑性に劣るフィルムであった。また、レジスト層塗工性評価、セラミックスグリーンシート製造性評価においては、易滑性に劣るためフィルムを加工することができず、評価することができなかった。
(比較例3)
大気圧グロー放電に代えて、表に記載の強度で紫外線を照射し、実施例1と同様にしてフィルムを得た。処理強度が小さいため、A面の表面特性に劣り、特にμkが大きく、易滑性に劣るフィルムであった。また、レジスト層塗工性評価、セラミックスグリーンシート製造性評価においては、易滑性に劣るためフィルムを加工することができず、評価することができなかった。
(比較例4)
大気圧グロー放電に代えて、表に記載の強度で減圧下でグロー放電処理を実施し、実施例1と同様にしてフィルムを得た。処理強度が大きいため、フィルム表面のアッシングが進んだ結果、A面の表面特性に劣り、特にμkが大きく、易滑性に劣るフィルムであった。また、レジスト層塗工性評価、セラミックスグリーンシート製造性評価においては、易滑性に劣るためフィルムを加工することができず、評価することができなかった。
(比較例5)
A層を構成する樹脂を表に記載の通りにした以外は、比較例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表に示す。粒子を添加しているため、A面の表面特性が劣り、レジスト層塗工性、レジスト評価、セラミックスグリーンシート製造性の劣るフィルムであった。
(比較例6)
大気圧グロー放電のE値を表に記載の通りに変えた以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。処理強度が大きいため、フィルム表面のアッシングが進んだ結果、A面の表面特性に劣り、特にμkが大きく、易滑性に劣るフィルムであった。また、レジスト層塗工性評価、セラミックスグリーンシート製造性評価においては、易滑性に劣るためフィルムを加工することができず、評価することができなかった。
(比較例7)
大気圧グロー放電する際のフィルム温度を表に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。フィルム表面温度が大きいため、フィルム表面のアッシングが進行せず、A面の表面特性に劣り、特にμkが大きく、易滑性に劣るフィルムであった。また、レジスト層塗工性評価、セラミックスグリーンシート製造性評価においては、易滑性に劣るためフィルムを加工することができず、評価することができなかった。
(実施例15)
延伸・熱処理条件を表に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にフィルムを得た。フィルム厚みは16μmであった。延伸倍率をより好ましい範囲としたことで1nm以上の突起高さを有する突起の個数を好ましい範囲とすることができ、加工性、特にレジスト層塗工性、レジスト評価が良好なフィルムであった。
(実施例16)
延伸・熱処理条件を表に記載の通りとした以外は、実施例2と同様にフィルムを得た。フィルム厚みは16μmであった。延伸倍率をより好ましい範囲としたことで1nm以上の突起高さを有する突起の個数を好ましい範囲とすることができ、加工性、特にレジスト層塗工性、レジスト評価が良好なフィルムであった。
(実施例17)
延伸・熱処理条件を表に記載の通りとした以外は、実施例8と同様にフィルムを得た。フィルム厚みは16μmであった。延伸倍率をより好ましい範囲としたことで1nm以上の突起高さを有する突起の個数を好ましい範囲とすることができ、レジスト評価が良好なフィルムであった。
(実施例18)
PET−1を160℃で2時間減圧乾燥した後、押出機Aに供給し、またPET−1 97重量%、MB−C 1重量%、MB−D 2重量%の割合でブレンドし、160℃で2時間減圧乾燥した原料を押出機Bに供給し、それぞれ溶融押出してフィルターで濾過した後、それぞれの押出機からダイを介し2層になるように冷却ロール上に静電印可キャスト法を用いて、25℃に保ったキャスティングドラムに巻き付け冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、押出機A側の原料の層(A層)に処理するように相対する電極とアースロール間に導き、装置中に窒素ガスを導入し、E値が160W・min/mとなる条件で大気圧グロー放電処理を行った。また、その際処理面のフィルム表面温度が30℃となるようにアースロールを冷却した。
処理後の未延伸フィルムを逐次二軸延伸機により長手方向に3.6倍、および幅方向にそれぞれ4.5倍、トータルで16.2倍延伸しその後、定長下235℃で熱処理した。その後、幅方向に弛緩処理を施し、厚み16μmの二軸配向フィルムを得た。A層側の厚みは15μm、押出機B側の層(B層)の厚みは1μmであった。得られた二軸配向フィルムのA層側の面の特性等を表に示す。加工性、易滑性ともに問題のないフィルムであった。
(実施例19)
PET−1にかえて、PPS樹脂(ポリフェニレンスルフィド樹脂“トレリナ”A900(東レ(株)製))を用い、表に記載の条件の通りに実施例1と同様にして厚み18μmの二軸配向フィルムを得た。得られた二軸配向フィルムの特性等を表に示す。加工性、易滑性ともに問題のないフィルムであった。
(実施例20)
PET−1にかえて、PENを用い、表に記載の条件の通りに実施例1と同様にして厚み20μmの二軸配向フィルムを得た。得られた二軸配向フィルムの特性等を表に示す。加工性、易滑性ともに問題のないフィルムであった。
Figure 2019044157
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本発明の熱可塑性樹脂フィルムは良好な平滑性、易滑性を有し、さらに加工性も向上させることができるため、片面に感光樹脂組成物を体積して使用されるドライフィルムレジスト支持体用フィルム、光学デバイス基材用フィルム、セラミックコンデンサー用フィルムや磁気記録媒体用フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 少なくとも片側の表面(A面)が、下記の方法によってAFM(Atomic Force Microscope)で測定されるスライスレベルの最も大きい値をRtop(nm)とした場合、Rtop(nm)が20nm未満であり、かつRtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である面積の平均(Atop)が5nm以上1000nm以下である、熱可塑性樹脂フィルム。
    [AFM測定方法]
    装置;Digital Insturuments社製 NanoScope3型 SPMコントロールステーション
    SPMユニット;原子間力顕微鏡(AFM)
    カンチレバー:シリコン単結晶
    走査モード:タッピングモード
    走査速度:0.8Hz
    測定視野:1μm四方
    サンプルライン:256
    Flatten Auto:オーダー3
    サンプル調整:23℃、65%RH、24時間静置
    AFM測定環境:23℃、65%RH
    上記測定条件によって得られるフィルム表面の画像を、Digital Insturuments社製 NanoScope3型 SPMコントロールステーションに付属の解析ソフトを用い、解析する。得られるフィルム表面の画像から、フィルム表面の基準面が自動的に決定される。該基準面から、突起高さの閾値を1nm、2nm・・・と1nmごとに定め、各閾値で得られる突起個数をカウントし、カウントされる突起個数が初めて0になる閾値から1nm低い閾値をRtop(nm)とする。
    場所を変えて20回測定し、平均値でもってRtop(nm)とする。
  2. 前記A面が、Rtop(nm)以上の突起高さを有する突起の、突起がRtop(nm)以上である領域の平均面積Atopと、AFMで測定される1nm以上の突起高さを有する突起の、突起が1nm以上である領域の平均面積A1nmの比率(Atop/A1nm× 100)が、0.01〜20である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  3. 前記A面の、Rtopが3nm以上20nm未満である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  4. 前記A面の、1nm以上の突起高さを有する突起の個数が、3.0×10個/mm以上である、請求項1から3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  5. 前記A面が、表面硬さが0.5〜5.0GPaである、請求項1から4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
  6. 前記A面を構成する層が、実質的に粒子を含有しない請求項1から5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂フィルム。
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