JP2019040838A - 電極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(α)湿潤顆粒を調製する。
(β)湿潤顆粒を一対の回転ロール間のロール隙に通すことにより、電極膜を成膜する。
湿潤顆粒は、70質量%以上の固形分比率を有する。
湿潤顆粒は、少なくとも第1活物質粒子、第2活物質粒子、バインダおよび溶媒が混合されることにより調製される。
第1活物質粒子は、第1メジアン径を有する。第2活物質粒子は、第2メジアン径を有する。第1メジアン径および第2メジアン径は、それぞれ1mm以下である。第2メジアン径は、第1メジアン径の0.6倍以下である。
第2活物質粒子は、第1活物質粒子および第2活物質粒子の合計に対して、10質量%以上の比率を有する。
図2は、本実施形態の電極の製造方法の概略を示すフローチャートである。本実施形態の電極の製造方法は、「(α)湿潤顆粒の調製」および「(β)成膜」を含む。
本実施形態の電極の製造方法は、湿潤顆粒を調製することを含む。
本明細書の「固形分比率」は、混合物において溶媒以外の成分(固形分)の質量比率を示す。湿潤顆粒は、70質量%以上の固形分比率を有するように調製される。固形分比率が70質量%未満であると、湿潤顆粒が形成されない可能性がある。湿潤顆粒は、たとえば100質量%未満の固形分比率を有するように調製されてもよい。湿潤顆粒は、たとえば80質量%以下の固形分比率を有するように調製されてもよい。湿潤顆粒は、たとえば75質量%以下の固形分比率を有するように調製されてもよい。
第1活物質粒子および第2活物質粒子は、電荷担体を電気化学的に吸蔵し、放出する。第1活物質粒子および第2活物質粒子の合計は、たとえば、湿潤顆粒の固形分に対して、80〜99.5質量%とされてもよい。ただし第2活物質粒子は、第1活物質粒子および第2活物質粒子の合計に対して、10質量%以上の比率を有するものとされる。以下、第1活物質粒子および第2活物質粒子の合計に対する第2活物質粒子の比率は、「配合比率」とも記される。
バインダは、第1活物質粒子および第2活物質粒子に付着力を付与する。バインダは、たとえば、湿潤顆粒の固形分に対して、0.5〜20質量%とされてもよい。バインダは、特に限定されるべきではない。バインダは、たとえば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等であってもよい。溶媒は、バインダの種類に応じて適宜選択される。本実施形態では、バインダを溶解し得る溶媒が選択されることが望ましい。たとえば、バインダがCMCである場合、溶媒として水が選択され得る。
本実施形態の電極の製造方法は、湿潤顆粒を一対の回転ロール間のロール隙に通すことにより、電極膜を成膜することを含む。
《(α)湿潤顆粒の調製》
以下の材料が準備された。
第1活物質粒子:黒鉛(第1メジアン径 5μm)
第2活物質粒子:黒鉛(第2メジアン径 1μm)
バインダ:CMC
溶媒:イオン交換水
図4の構成を備える成膜装置が準備された。湿潤顆粒が一対の回転ロール間のロール隙に通されることにより、電極膜が成膜された。電極膜が集電箔の表面に配置された。これにより電極(リチウムイオン二次電池用の負極)が製造された。電極膜の狙い厚さは40μmとされた。
下記表1に示されるように、第2メジアン径が変更されることを除いては、製造例1と同じ製造方法により、電極が製造された。
下記表1に示されるように、第2活物質粒子の配合比率が変更されることを除いては、製造例1と同じ製造方法により、電極が製造された。
下記表1に示されるように、湿潤顆粒の固形分比率が変更されることを除いては、製造例1と同じ製造方法により、電極が製造された。しかし製造例10では、湿潤顆粒が形成されなかった。固形分比率が低いためと考えられる。製造例10では、成膜性およびサイクル特性(後述)が評価されていない。
《成膜性》
電極の表面において、成膜欠点が計数された。本評価では、電極膜を通して集電箔が透けて見える個所が成膜欠点とされた。下記表1の「成膜性」の欄において、AおよびBは以下の内容を示す。評価結果がAであれば、湿潤顆粒の成膜性が向上していると考えられる。
B:電極膜の長手方向に1メートルの範囲において、成膜欠点が1個を超える。
リチウムイオン二次電池用の正極等が準備された。正極は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2(正極活物質粒子)を含む。正極および負極が所定のサイズに裁断された。裁断後の正極および負極を備える大型リチウムイオン二次電池が製造された。該大型リチウムイオン二次電池は角形である。
B:容量維持率が97%未満である。
(2)第2メジアン径が第1メジアン径の0.6倍以下である。
(3)第2活物質粒子の配合比率が10質量%以上である。
Claims (1)
- 湿潤顆粒を調製すること、
および
前記湿潤顆粒を一対の回転ロール間のロール隙に通すことにより、電極膜を成膜すること
を含み、
前記湿潤顆粒は、70質量%以上の固形分比率を有し、
前記湿潤顆粒は、少なくとも第1活物質粒子、第2活物質粒子、バインダおよび溶媒が混合されることにより調製され、
前記第1活物質粒子は、第1メジアン径を有し、
前記第2活物質粒子は、第2メジアン径を有し、
前記第1メジアン径および前記第2メジアン径は、それぞれ1mm以下であり、
前記第2メジアン径は、前記第1メジアン径の0.6倍以下であり、
前記第2活物質粒子は、前記第1活物質粒子および前記第2活物質粒子の合計に対して、10質量%以上の比率を有する、
電極の製造方法。
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