JP2019039740A - 携帯型電波時計 - Google Patents

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Akira Kato
加藤  明
秀治 仲
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健 北村
吉康 渡邉
Yoshiyasu Watanabe
吉康 渡邉
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Abstract

【課題】内部の容積を過度に圧迫することなく、またデザイン上の制限も小さいアンテナを備えた携帯型電波時計を提供すること。【解決手段】回路基板10と接続された給電巻線と、前記給電巻線から電気的に浮遊しているととともに、前記給電巻線と軸方向が等しい共振巻線と、を有するループアンテナ11を備え、ループアンテナ11の少なくとも一部分が文字板2より下側に配置される、携帯型電波時計100。【選択図】図2

Description

本発明は、携帯型電波時計に関する。
腕時計、懐中時計などの携帯型時計に関し、特に、腕時計において、GPS(Global Positioning System)等の衛星電波を受信して時刻修正を行う電波時計がある。衛星電波は一般にUHF帯の高周波であり、携帯型電波時計にはかかる周波数帯の電波の受信に適した形態のアンテナが内蔵される。なお、ここで携帯型電波時計とは、携帯に適したサイズの時計であって且つ、外部電波を受信して時刻修正をする機能を有するいわゆる電波時計でもあるものを指す。
特許文献1には、GPS衛星からの衛星信号を受信し、かかる衛星信号に含まれるGPS時刻情報に基づいて時刻を修正する電波腕時計であって、パッチアンテナを内蔵したものが記載されている。
特許文献2には、窓材の内面上、外周部に沿って周回する形状に絶縁体を介して薄膜状に形成された導体層を積層してなるアンテナを備えた電波腕時計が記載されている。
特許文献3には、外装ケースの内側で駆動体の周囲に配置され、環状の一部を切り欠いた形状のアンテナ体を備えた電波腕時計が記載されている。
特開2009−168620号公報 特開2003−315475号公報 特開2013−64723号公報
特許文献1に開示されているパッチアンテナは、携帯型電波時計内部で大きな体積を占めるため、携帯型電波時計の小型化・薄型化が困難である。また、特許文献2に開示されているリングアンテナは、携帯型電波時計内部の容積を過度に圧迫することはないものの、携帯型電波時計が外観上の制約を受けるため、デザインの自由度が損なわれる。また、リングアンテナの大きさも受信しようとする電波による制約を受けるため、やはり小型化は困難である。特許文献3に開示されたリングアンテナは、外観には表れないが、やはり携帯型電波時計内部で大きな体積を占め、小型化が困難となるほか、外装ケースが金属であるとアンテナの側面全周が金属ケースに隣接するため、受信感度の低下が懸念される。
本発明はかかる観点に立ちなされたものであり、その解決しようとする課題は、内部の容積を過度に圧迫することなく、またデザイン上の制限も小さいアンテナを備えた携帯型電波時計を提供することである。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下のとおりである。
(1)回路基板と、前記回路基板の上側に配置される文字板と、前記回路基板と接続された給電巻線と、前記給電巻線から電気的に浮遊しているととともに、前記給電巻線と軸方向が等しい共振巻線と、を有するループアンテナと、を備え、前記ループアンテナの少なくとも一部分が前記文字板より下側に配置される、携帯型電波時計。
(2)(1)において、前記共振巻線の巻き数は1より大きく、巻線同士が並行に配置されて浮遊容量を形成する、携帯型電波時計。
(3)(2)において、前記共振巻線の両端は解放端である、携帯型電波時計。
(4)(2)又は(3)において、前記給電巻線は、前記共振巻線の中心軸から見て、前記浮遊容量が形成されていない側に配置される、携帯型電波時計。
(5)(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記給電巻線は、前記軸方向から見て、前記共振巻線の内側に配置される、携帯型電波時計。
(6)(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記共振巻線の少なくとも一部分は、前記文字板の上側に配置された見返しリングの内部に配置される、携帯型電波時計。
(7)(1)〜(6)のいずれかにおいて、前記給電巻線及び前記共振巻線は、柱状誘電体の側面に形成された導体パターンである、携帯型電波時計。
(8)(7)において、前記柱状誘電体は、前記給電巻線が側面に形成された第1の部分と、前記共振巻線が側面に形成された第2の部分を有し、前記第1の部分より前記第2の部分のほうが太い携帯型電波時計。
(9)(7)において、前記柱状誘電体は、前記給電巻線が側面に形成された第1の柱状誘電体と、前記共振巻線が側面に形成された第2の柱状誘電体からなり、前記第1の柱状誘電体より前記第2の柱状誘電体のほうが太い、携帯型電波時計。
(10)(7)において、前記共振巻線は、2以上の巻数を有し、前記ループアンテナは、前記文字板より下側に配置される、携帯型電波時計。
(11)(1)〜(10)のいずれかにおいて、さらに太陽電池を有し、平面視において、前記共振巻線と重なり合う部分には、前記太陽電池に切り欠きが設けられる、携帯型電波時計。
(12)(1)〜(11)のいずれかにおいて、平面視において、前記共振巻線と重なり合う部分では、前記回路基板に接地電極が設けられないか、又は前記回路基板が切り欠かれる、携帯型電波時計。
(13)(1)〜(12)のいずれかにおいて、前記携帯型電波時計の中心に対して、前記ループアンテナが配置された領域に配置されるモータコイルの中心軸は、前記ループアンテナの中心軸と45度以上の角度で交わる、携帯型電波時計。
(14)(13)において、その中心軸が、前記ループアンテナ11の中心軸と平行又は30度以下の角度で交わる前記モータコイルは、前記携帯型電波時計の中心に対して、前記ループアンテナが配置されない領域に配置される、携帯型電波時計。
(15)(12)において、前記共振巻線と重なり合う部分を挟む反対となる位置の一方にデジタル回路を配置し、他方にアナログ回路を配置し、互いの接地電極は直接短絡しない、携帯型電波時計。
(16)(1)〜(6)のいずれかにおいて、前記給電巻線及び前記共振巻線の少なくとも一方は、柱状誘電体のうち前記軸方向に直交する面に形成された導体パターンである、携帯型電波時計。
(17)(11)において、前記太陽電池により充電される二次電池をさらに有し、前記二次電池は、平面視において、前記携帯型電波時計の中心に対して、前記ループアンテナが配置されない領域に配置される、携帯型電波時計。
(18)(11)において、前記太陽電池により充電される二次電池をさらに有し、前記二次電池は、平面視において、前記軸方向に重ならないように配置される、携帯型電波時計。
上記(1)の側面によれば、内部の容積を過度に圧迫することなく、またデザイン上の制限も小さいアンテナを備えた携帯型電波時計を提供することができる。
上記(2)又は(3)の側面によれば、共振巻線の共振周波数を調整できる。
上記(4)の側面によれば、共振巻線の共振周波数が意図した値からずれることを防止できる。
上記(5)の側面によれば、ループアンテナを小型化できるとともに、共振巻線により発生した磁束を高効率で捕捉できる。
上記(6)の側面によれば、外観に影響を及ぼすことなくループアンテナを携帯型電波時計の内部に配置できる。
上記(7)の側面によれば、ループアンテナをチップ部品として取り扱うことができるため、携帯型電波時計の製造組立が容易になるとともに、ループアンテナの耐久性が高まる。
上記(8)の側面によれば、ループアンテナを1部品として取り扱うことができる。
上記(9)の側面によれば、第1及び第2の柱状誘電体の形状を一定太さのものとできるため、製造コストが低減される。
上記(10)の側面によれば、ループアンテナの外形寸法を小さくすることができ、文字板の下側に配置できるため携帯型電波時計の意匠設計の自由度が高まる。
上記(11)の側面によれば、太陽電池の影響によるループアンテナの受信感度の低下を抑えることができる。
上記(12)の側面によれば、回路基板上の接地電極の影響によるループアンテナの電気的特性の変化を抑えることができる。
上記(13)又は(14)の側面によれば、モータコイルからのノイズによるループアンテナへの影響を抑えることができる。
上記(15)の側面によれば、デジタル回路とアナログ回路相互間のノイズの影響を低減するとともに、効率的に回路配置できる。
上記(16)の側面によれば、ループアンテナを1部品として取り扱い、かつインピーダンスの調整を容易にできる。
上記(17)、(18)の側面によれば、二次電池の影響によるループアンテナの受信感度の低下を抑えることができる。
本発明の第1の実施形態に係る携帯型電波時計の上面図である。 携帯型電波時計の断面を模式的に示す図である。 ループアンテナの構造の例を示す正面図である。 ループアンテナの構造の比較例を示す正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る携帯型電波時計のループアンテナを示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る携帯型電波時計のループアンテナを示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る携帯型電波時計のループアンテナを示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る携帯型電波時計の太陽電池と、ムーブメントの回路基板及びループアンテナの位置関係及び形状を示す平面図である。 本発明の第6の実施形態に係る携帯型電波時計の太陽電池と、ムーブメントの回路基板上の特定の部品との位置関係を示す平面図である。 本発明の第6の実施形態の第1変形例に係る携帯型電波時計のムーブメントの回路基板上の二次電池と特定の部品との位置関係を示す平面図である。 本発明の第6の実施形態の第2変形例に係る携帯型電波時計のムーブメントの回路基板上の二次電池と特定の部品との位置関係を示す平面図である。 本発明の第7の実施形態に係る携帯型電波時計のループアンテナを示す斜視図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る携帯型電波時計100を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯型電波時計100の上面図である。携帯型電波時計100は、ここでは腕時計として示しているが、その他の形式、例えば、懐中時計であってもよい。携帯型電波時計100は、図示の通り、アナログ式の電子時計であるが、一部に液晶表示器などを用いたデジタル表示を備えるものであってもよい。なお、図1では、携帯型電波時計100を腕に装着するためのバンドは図示を省略している。
携帯型電波時計100は、外装ケース1の内部に、時計の機構部材であるいわゆるムーブメントを収容したものである。図1で見て、携帯型電波時計100の文字板2のほぼ中央を軸として、時針3a、分針3b及び秒針3cからなる指針3が設けられている。文字板2の外周縁には、見返しリング4が設けられ、見返しリング4の斜面上には、「RX」、「OK」、「NG」の状態表示5が刻印又は印刷されている。また、文字板2の外周に沿って、時刻を示す目印、いわゆる時字6が1時間を示す30度毎に取り付けられている(図中では、煩雑となるため12時位置の時字6にのみ符号を付した)。
図2は、携帯型電波時計100の断面を模式的に示す図である。外装ケース1は、胴1a、ベゼル1b及び裏蓋1cから構成されており、本例ではいずれもステンレスやチタン合金等の金属製となっており、耐久性に富み、外観上の高級感がある仕上げとなっている。ムーブメント7は外装ケース1内に収容されており、その上面には太陽電池8、文字板2が重ねて配置されている。ムーブメント7内には、各種電子部品、二次電池とモータ、輪列その他の駆動機構など多数の部品が地板と呼ばれる合成樹脂製のベースに組みつけられているが、ここでは、煩雑となるため、ムーブメント7を構成する各種の部品は、本発明の説明に当たり必要な部分のみ表示し、その他の部品はその断面及び説明を省略する。図2では、ムーブメント7を構成する部品のうち、回路基板10及び、ループアンテナ11のみを独立して示した。
太陽電池8は、外光により発電し、ムーブメント7に取り付けられた二次電池を充電するためのものである。なお、必ずしも太陽電池8は必要ではなく、ムーブメント7の電源として、一次電池を用いても差し支えない。
文字板2は、半透過性の合成樹脂等の不導体製であり、文字板2に入射した外光の一部を太陽電池8へと透過して、太陽電池8による発電がなされるようになっている。文字板2の外周縁には、適宜の位置に時字6が取り付けられる。
文字板2の外周縁には、見返しリング4が載置される。見返しリング4は、携帯型電波時計100の主として外観を整える装飾部品であるが、後述するように、ループアンテナ11を外部から視認できないように隠す目隠しの働きもする。見返しリング4は中空の環状部材であり、合成樹脂やセラミックスなどの不導体製である。見返しリング4の表面は、必要に応じて塗装がなされ、また、その内側側面は斜面となっており、先に示した状態表示5やその他の刻印又は印刷がなされる。ムーブメント7、太陽電池8、文字板2及び見返しリング4は、ベゼル1bと裏蓋1cに挟まれるように配置されており、外装ケース1内での位置が固定される。
ムーブメント7から延びる指針軸には、時針3a、分針3b及び秒針3cからなる指針3が取り付けられる。本例では、携帯型電波時計100はいわゆる3針式のアナログ時計であるが、これ以外に適宜の副針やレトログラード、液晶表示器などの平面ディスプレイを備えるようにしてもよく、また、指針3の中心は必ずしも携帯型電波時計100の中心と一致せずともよい。さらに、携帯型電波時計100の外形は、円形のものとして示したが、これ以外の形状、例えば角型としてもよい。
これらの文字板2と指針3は風防12により保護されている。風防12は、ベゼル1bに嵌めこまれ、取り付けられている。
本明細書では、携帯型電波時計100の断面に関し、図2の上側(すなわち、風防12が取り付けられている方向)を上、図2の下側(すなわち、裏蓋1cが取り付けられている方向)を下と呼ぶ。また、上から見える面を上面、下から見える面を下面と称する。
図3は、ループアンテナ11の構造の例を示す正面図である。ループアンテナ11は、互いに電気的に浮遊している(すなわち、短絡されない)2つの巻線である、給電巻線11aと共振巻線11bから構成されている。図3は、図2に示したループアンテナ11を、図2で向かって左側から見たものであり、給電巻線11aが手前に、共振巻線11bが奥に見えるように図示されている。給電巻線11a及び共振巻線11bは、ともに巻線の中心軸が実質的に携帯型電波時計100の平面方向に並行に配置され、その方向は等しく、また巻線は回路基板10に対して垂直に立ち上がるように配置されている。
給電巻線11aは、回路基板10と接続され、給電を受けている。一方で、共振巻線11bは、電気的に浮遊しており、外部から入射した電波と共振して励起され、軸方向に磁束を生じる。すなわち、ループアンテナ11は、共振巻線11bの電磁的共振により生じた磁束を、給電巻線11aにより検出することにより、アンテナとして機能する。
本実施形態では、給電巻線11aの外径は、共振巻線11bの外径より小さくなっている。なお、図3では、給電巻線11a及び共振巻線11bの形状は円として示しているが、後述するように、これは必ずしも円でなくともよく、楕円あるいは多角形であってもよい。巻線が非円形の場合の外径は、例えばその最大幅により示してよい。また、給電巻線11aの巻数は、本例では1であるが、必要に応じてこれを2以上としてもよい。
さらに、共振巻線11bの巻数は、1より大きい。すなわち、共振巻線11bには、巻線が中心軸に対して1回以上巻きまかれ、巻線同士が並行に配置される領域13aが存在する。本例では、共振巻線11bの巻数はおよそ1.4であるので、全周のおよそ40%が、巻線が並行に配置される領域13aとなっている。そして、この領域13aでは、巻線同士が隣接して平行に配置されているため、巻線同士が容量結合し、浮遊容量が形成される。共振巻線11bの両端は解放端となっている。本実施形態では、共振巻線11bは図3の領域13aにおいて、図の奥行き方向に重なり合っているが、同図では理解のため、巻線同士を図中で平行に離して示している。しかしながら、共振巻線11bが重なり合う方向はこれに限定されるものではなく、図2に示すような奥行き方向(共振巻線11bの軸方向)のほか、図3に示した通りの面内方向(共振巻線11bの軸に対して垂直な方向)に平行に重なり合うようにしてもよく、さらに別の方向であってもよい。
この領域13aの長さを適宜調整することにより、浮遊容量を調整することができる。これによって、共振巻線11bの共振周波数を変えることができ、受信しようとする電波の周波数に合わせた調整が可能である。
また、共振巻線11bと給電巻線11aのインピーダンス(一般に、50Ωが選択される)の調整は、ほぼ両者のループの面積比により決定できる。これに加え、共振巻線11bと給電巻線11a間の距離(図2に示すような奥行き方向の間隔)を変えることによっても調整が可能である。
また、給電巻線11aは、軸方向から見て(すなわち、図3の図示において)、共振巻線11bの内側に配置される。このような配置は、共振巻線11bでの共振により生じた磁束を効率よく給電巻線11aで検出することができ、共振巻線11bの外側に配置するよりもループアンテナ11自体を小型化できる。
これに対し、図4に比較例として示すように、給電巻線11aの一部または全部が軸方向から見て共振巻線11bの外側に配置されると、共振巻線11bでの共振により生じた磁束を給電巻線11aで効率よく検出することができず、また、軸方向から見たループアンテナ11の占有面積も増大するため、ループアンテナ11の小型化に支障がある。
図3に戻り、さらに、共振巻線11bの中心軸Obからみて、給電巻線11aは、浮遊容量が形成される領域13aの反対側の領域13b、すなわち、浮遊容量が形成されていない側に配置される。より詳しく説明すると、共振巻線11bの中心軸Obから見て、浮遊容量が形成されない側の領域13bに偏った位置に給電巻線11aの中心軸Oaが配置される。このようにインピーダンスの低い位置に給電ループを配置することで、共振巻線11bに形成した浮遊容量に給電巻線11aが影響を及ぼし、共振周波数が意図した値からずれることを防止できる。また、共振巻線11bと給電巻線11aを直流的に接続することもできる。すなわち、図3のA又はB点において、共振巻線11bと給電巻線11aを短絡するようにしてもよい。
また、中心軸方向に関して、給電巻線11aと共振巻線11bは近くに配置する。さらに、図2に示すように、ループアンテナ11は、ムーブメント7の外装ケース1に近い端に配置されるが、その際、本実施形態では給電巻線11aを外装ケース1に近い側(携帯型電波時計100の外側)に配置し、共振巻線11bを外装ケース1から遠い側(携帯型電波時計100の内側)に配置する。これは、外部からの微弱な電波を受信する共振巻線11bに、金属部材である外装ケース1の影響が可能な限り及ばないようにするためである。一方、給電巻線11aは、共振巻線11bに生じた磁束を検出できれば足るため、その配置による影響は共振巻線11bほど大きくない。
本実施形態では、給電巻線11aの外径は、共振巻線11bの外径より小さいから、ループアンテナ11の大きさはおおむね、共振巻線11bの大きさにより定まる。また、共振巻線11bの軸方向は携帯型電波時計100の平面方向に並行に配置されるため、ループアンテナ11の高さは、共振巻線11bの外径におおむね等しくなる。そのため、ループアンテナ11は、携帯型電波時計100の高さ方向について、比較的大きな割合を占める。
そこで、図2に示すように、ループアンテナ11は、ムーブメント7の外装ケース1に近い端であって、見返しリング4の下側となる位置に配置される。図3には、d−levelとして、文字板2の高さを破線で示した。そして、ループアンテナ11の下側の一部分である、高さ方向について14aで示した部分は文字板2より下側に配置して、携帯型電波時計100の厚みを抑える。
さらに、図2に示すように、ループアンテナ11が文字板2の下側に入りきらずはみ出す場合、図3の高さ方向について14bで示した部分が文字板2より上側に露出することとなるが、この部分を図2に示したように、中空の見返しリング4の内部に配置することで、ループアンテナ11の外観上の露出を防ぐことができる。また、この場合、ループアンテナ11が文字板2の上側に露出する位置については、文字板2の一部を切り欠いておくようにする。
以上の説明では、ループアンテナ11の給電巻線11a及び共振巻線11bを、導電性の線材、例えば銅線を成形したものとして示したが、これに限らず、導体パターンにより形成したものとしてもよい。
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係る携帯型電波時計100のループアンテナ11を示す斜視図である。本実施形態では、ループアンテナ11は、柱状誘電体11cの側面に給電巻線11a及び共振巻線11bが導体パターンとして形成されている。柱状誘電体11cは、給電巻線11aが側面に形成された第1の部分15aと、共振巻線11bが側面に形成された第2の部分15bとを有した、途中で太さが変化する段を有する短柱形状となっており、第1の部分15aより第2の部分15bのほうが太い。これにより、給電巻線11aの外径より、共振巻線15bの外形のほうが大きくなる。
柱状誘電体11cの材質は、絶縁性の誘電体であれば特に限定はないが、高誘電体であるほうが、波長短縮効果により、ループアンテナ11全体の大きさを小さくすることができる。そのような材質として、例えば、ジルコニア、酸化チタン、ジルコン酸カルシウムなどの誘電体セラミックスを用いてよい。比誘電率は、20以上が望ましいが、5〜10程度以上であればよい。
このように、柱状誘電体11cの側面に給電巻線11a及び共振巻線11bを形成することで、ループアンテナ11を高剛性の単一部品として取り扱い、回路基板10に対して、例えばフリップチップ実装によりループアンテナ11を接続することで、携帯型電波時計100の製造時の取り扱いを容易にすることができる。
<第3の実施形態>
図6は、本発明の第3の実施形態に係る携帯型電波時計100のループアンテナ11を示す斜視図である。本実施形態では、ループアンテナ11は、給電巻線11aが側面に形成された第1の柱状誘電体11dと、共振巻線11bが側面に形成された第2の柱状誘電体から構成される。そして、第1の柱状誘電体11dよりも第2の柱状誘電体11eのほうが太く、これにより、給電巻線11aの外径より、共振巻線15bの外形のほうが大きくなる。
この実施形態では、ループアンテナ11は2つの部品から構成されることになるが、先の変形例のように、誘電体セラミックスを段差のある柱状形状とする必要がなく、それぞれ、単純な四角柱形状とすることができるため、その製造が容易となる利点がある。ループアンテナ11を回路基板10上に実装する際には、例えば、第1の柱状誘電体11dをフリップチップ実装により回路基板10と接続し、第2の柱状誘電体11eを、適宜の接着剤、例えば紫外線硬化性樹脂により回路基板10上に固定してよく、さらに別の任意の方法によってもよい。
例えば、第2の柱状誘電体11eは、底面に形成された共振巻線11bを回路基板上の例えば浮遊電極にハンダ付けすることにより固定してもよい。また、第1の柱状誘電体11dと第2の柱状誘電体11eとを接着剤などで一体に固定してから、回路基板に給電巻線11aをハンダ付けして固定してもよい。この際、前述のとおり、共振巻線11bをも回路基板上の浮遊電極にハンダ付けしてもよい。さらに、第1の柱状誘電体11dと第2の柱状誘電体11eをそれぞれ独立に回路基板上に固定する際に、両者間の距離を調整して、電気的特性、例えばインピーダンスを所望の値に合わせるようにしてもよい。
なお、この実施形態においても、第1の柱状誘電体11d及び第2の柱状誘電体11eの材質は、適宜の誘電体セラミックスとしてよい。この際、第1の柱状誘電体11dと第2の柱状誘電体11eの材質は同一でなくともよく、それぞれ適正な別の材料を用いてもよい。
<第4の実施形態>
図7は、本発明の第4の実施形態に係る携帯型電波時計100のループアンテナ11を示す斜視図である。本実施形態では、ループアンテナ11は、単一の柱状誘電体11cの側面に給電巻線11a及び共振巻線11bが形成されており、その点では第2の実施形態に係るループアンテナ11と類似している。本実施形態に係るループアンテナ11と第2の実施形態のものとの違いは、本実施形態では、必ずしも、柱状誘電体11cはその途中で太さが変化する段を備えなくともよい点と、共振巻線11bの巻数が2以上と大きくスパイラル状になっている点である。
すなわち、共振巻線11bの巻き数を2以上(図示の例ではおおよそ3.4)とすることで、共振巻線11bの外径を小さくすることができ、その結果、共振巻線11bの外形と給電巻線11a外径を同じかほぼ同じものとすることができる。これにより、ループアンテナ11自体の外形寸法、特に高さ方向寸法を小さくすることができるため、ループアンテナ11全体を文字板2より下側に配置することも可能であり、その場合、ループアンテナ11を用いることによるデザイン上の制限はなくなるから、携帯型電波時計100の意匠設計の自由度が高まる。また、共振巻線11bの放射抵抗が増大するため、受信感度の向上も期待できる。
また、本実施形態に係るループアンテナ11では、共振巻線11bの巻線間隔16を調整することにより、共振周波数やインピーダンスを調整できる。共振巻線11bと給電巻線11a間のインピーダンスは、先に説明したとおり、巻線間間隔17により調整可能である。
<第5の実施形態>
図8は、本発明の第5の実施形態に係る携帯型電波時計100の太陽電池8と、ムーブメント7の回路基板10及びループアンテナ11の位置関係及び形状を示す平面図である。同図においては、太陽電池8、回路基板10及びループアンテナ11以外の部材は図示を省略している。また、本実施形態におけるループアンテナ11の形態は、先の第1〜第4及び後述する第7の実施形態で示したいずれのものであってもよいが、同図では、第1の実施形態で示したものを例示している。
太陽電池8は、半導体層で生じた電荷を回収するため、基材上に、太陽電池セルの形状に合わせて金属薄膜が形成されており、この金属薄膜がループアンテナ11の特に共振巻線11bを覆うと、ループアンテナ11の受信感度に悪影響を及ぼす恐れがある。そこで、図8に示したように、平面視において、太陽電池8はその端部に切り欠き8aが設けられ、共振巻線11bと重なり合わないように配置されている。
また、回路基板10上の共振巻線11bが配置される領域10aには、接地電極のパターンは設けられず、他の配線もこの領域10aをできる限り通過しないようになされている。これは、共振巻線11bの至近となる位置に導体パターンが形成されることで、共振巻線11bの電気的特性に影響を与えないようにするためである。この領域10aは、細い配線がわずかに通過する程度であれば、共振巻線11bにさほど大きな影響は与えないが、本実施形態では、領域10aには他の配線パターンを含め、一切の配線パターンは設けられていない。
なお、領域10aにあたる回路基板10を切り欠いて、平面視において孔をあけるようにしてもよい。
<第6の実施形態>
図9は、本発明の第6の実施形態に係る携帯型電波時計100の太陽電池8と、ムーブメント7の回路基板10上の特定の部品との位置関係を示す平面図である。同図においては、太陽電池8、回路基板10及び回路基板10上の特定の部品以外の部材は図示を省略している。また、本実施形態におけるループアンテナ11の形態は、先の第1〜第4及び後述する第7の実施形態で示したいずれのものであってもよいが、同図では、第4の実施形態で示したものを例示している。
図9には、回路基板10上に配置されたループアンテナ11と、5つのステップモータのモータコイル18a〜18eが示されている。ループアンテナ11は、柱状誘電体11cの側面に給電巻線11a及び共振巻線11bが導電パターンにより形成された構成のものであり、回路基板10の端に近い位置に配置されている。ループアンテナ11の巻線の中心軸20は、ループアンテナ11が近接する回路基板10の外周縁とおおむね平行に配置されている。本実施形態では、回路基板10の外形はほぼムーブメント7と等しいから、ループアンテナ11の向きは、その中心軸20が、ループアンテナ11が配置された側のムーブメント7の外周の接線方向となる。ただし、ループアンテナ11の形式や配置により、その中心軸20の向きは他の向き、例えば、携帯型電波時計100の中心Ocを向く向きであってもよい。
また、モータコイル18a〜18eの数は任意であり、副針や日板等の表示部材の有無により、適宜の数のモータを設けてよく、図9に示した5つはその一例である。モータコイル18a〜18eのそれぞれの巻線の中心軸19a〜19eの向きは、同図に示した通りとなっている。
ここで、ループアンテナ11の巻線の中心軸20と、モータコイル18a〜19eの中心軸18a〜18eとは、できる限り平行でなく、交差する向きとすることが望ましい。そして、両者が平行又は平行に近い場合には、その配置位置を遠ざけるものとする。
この条件について、より詳しく説明する。まず、モータコイル18a〜18eからは、ステップモータの駆動中、その中心軸19a〜19e方向に磁束が発生し、その一部は磁心と接続されたステータから漏れ出す。この漏れ出した磁束のループアンテナ11の中心軸20方向成分がノイズとなり、受信感度を下げる可能性があるため、ループアンテナ11の中心軸20とモータコイル18a〜18eの中心軸19a〜19eは、理想的には直交していることが望ましく、平行に近くなるにしたがってその影響が増す。一方で、ループアンテナ11とモータコイル18a〜18e間の距離が離れるほど、ループアンテナ11に与えるノイズの影響は低下するため、ループアンテナ11から十分に離れて配置されたモータコイルについては、その中心軸の方向はそれほど影響を与えない。従って、ループアンテナ11と近い位置に配置されたモータコイルは、その中心軸は平行とはせず、大きな角度で交差し、また、ループアンテナ11と中心軸が平行又は小さい角度で交差するモータコイルは、ループアンテナ11から離れた位置に配置するとよい。
具体的な条件例として、本実施形態では、携帯型電波時計100の中心Ocに対して、ループアンテナ11が配置された領域21に配置されるモータコイルの中心軸は、ループアンテナ11の中心軸20と45度以上の角度で交わるものとする。領域21は、携帯型電波時計100の中心Ocを通り、中心Ocとループアンテナ11を結ぶ線分に直行する直線22に対して、ループアンテナ11が配置されている側を指している。図9では、領域21に配置されているのは、モータコイル18aであり、その中心軸19aは、ループアンテナ11の中心軸20に対し、おおむね60度の角度となっている。
さらに、本実施形態では、その中心軸が、ループアンテナ11の中心軸20と平行又は30度以下の角度で交わるモータコイルは、携帯型電波時計100の中心Ocに対して、ループアンテナ11が配置されない領域23に配置される。図9では、モータコイル18cの中心軸19cが、ループアンテナ11の中心軸20に対し、おおむね20度の角度であり、モータコイル18dの中心軸19dは、ループアンテナ11の中心軸20に対し平行であって、いずれも領域23に配置されている。
このほかにも、図9に示される次のような特徴を備えてよい。すなわち、モータコイル18a〜19eは、ループアンテナ11から遠ざかるにつれて、その中心軸19a〜19eとループアンテナ11の中心軸20とが作る角度が小さくなる。本例では、ループアンテナ11から近い順にモータコイル18a、18e、18b、18c、18dが配置されており、それぞれの中心軸19a、19e、19b、19c、19dとループアンテナ11の中心軸20とが作る角度は、この順に小さくなる(中心軸19dの場合、ループアンテナ11の中心軸20と平行であるから、両者の作る角度は0度とみなす)。あるいは、ループアンテナ11の中心軸20と平行又は最も小さい角度となる中心軸を持つモータコイルは、すべてのモータコイルの中で最もループアンテナ11から離れた位置に配置される。本例では、モータコイル18dが、ループアンテナ11の中心軸20と平行な中心軸19dを持ち、図より明らかなように、ループアンテナ11から最も離れた位置に配置される。
また、平面視において、回路基板10の、ループアンテナ11の共振巻線11bが配置される領域10aには前述のとおり、接地電極のパターンは設けられない(あるいは回路基板10が切り欠かれる)。このことは、回路基板の領域10aを挟む反対側は互いに電気的に絶縁されており、浮遊容量などによる相互の影響が生じにくいことを意味している。
そこで、この領域10aを利用し、回路基板10の領域10aを挟む反対となる位置の一方にデジタル回路を配置し、他方にアナログ回路を配置し、互いの接地電極は直接短絡しないものとする。図9の例では、領域10aに対し図の下側にデジタルIC24が配置され、検波後のデコード等のデジタル複合処理を行っている。一方、領域10aに対し図の上側には、ループアンテナ11の給電巻線11aと接続される増幅器として、LNA(Low Noise Amplifier)25、アナログバンドパスフィルタとして、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ26が配置され、受信信号の取り出しを行っている。そして、デジタル回路側で接続される接地電極と、アナログ回路側で接続される接地電極は回路基板10上で互いに直接短絡しておらず、個別に外装ケース1等と接続され接地されてもよい。
このように、近接して配置したり、接地電極を共有したりするとノイズの影響を受けやすいデジタル回路と高周波アナログ回路を電気的に分離して配置することにより、ノイズの影響を低減するとともに、効率的に回路配置できる。
<第6の実施形態の第1変形例>
図10は、本発明の第6の実施形態の第1変形例に係る携帯型電波時計のムーブメントの回路基板上の二次電池と特定の部品との位置関係を示す平面図である。同図においては、回路基板10及び回路基板10上の特定の部品以外の部材は図示を省略している。また、本変形例においては、第6の実施形態で示したものと同形態のループアンテナ11を用いる。
ムーブメント7に取り付けられる二次電池80は、携帯型電波時計100に内蔵される部材の中で比較的大きさが大きく、また導電体であることから、ループアンテナ11に近接して配置されると、ループアンテナ11の受信感度に悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、二次電池80はループアンテナ11から離れた位置に配置することが好ましい。しかしながら、他の部品との関係で、二次電池80をループアンテナ11に近接して配置することを避けられない場合がある。図10においては、二次電池80が、携帯型電波時計100の中心Ocに対して、ループアンテナ11が配置される側である領域21に配置された状態を示している。このように、受信感度に影響を及ぼす恐れのある二次電池80をループアンテナ11に近接して配置することを避けられない場合においては、図10に示すように、ループアンテナ11の中心軸20に重ならない位置に二次電池80を配置することが好ましい。このような配置にすることにより受信感度への影響を小さくすることができる。
ここで、二次電池80は、平面視における径が小さいと全体としての体積を維持するため、その厚みが厚くなってしまう。厚みの厚い二次電池80を用いる場合、携帯型電波時計100全体が大型化してしまうおそれがある。そこで、第1変形例においては、二次電池80をモータコイル18a〜18eに平面視において重ならないように配置、すなわちモータコイル18a〜18eを二次電池80を避けて配置することで携帯型電波時計100全体として薄型化を実現している。
また、デジタルIC24についても、二次電池80の影響を避けるために、二次電池80から離れて配置することが好ましい。そのため、図10に示すように、携帯型電波時計100の中心Ocを通り、中心軸22に直交する直線(不図示)に対して、二次電池80が設けられない側にデジタルIC24を配置することが好ましい。
<第6の実施形態の第2変形例>
図11は、本発明の第6の実施形態の第2変形例に係る携帯型電波時計のムーブメントの回路基板上の二次電池と特定の部品との位置関係を示す平面図である。同図においては、回路基板10及び回路基板10上の特定の部品以外の部材は図示を省略している。また、本変形例においては、第5の実施形態で示したものと同形態のループアンテナ11を用いる。また、回路基板10上に配置されるループアンテナ11と、5つのステップモータのモータコイル18a〜18eの配置については第6の実施形態で示したものと同様とした。
第1変形例でも説明したように、ループアンテナ11の受信感度への影響を小さくするため、二次電池80はループアンテナ11の中心軸20に重ならない位置に配置することが好ましい。しかしながら、二次電池80自体の大きさや他の部品との関係上、ループアンテナ11の中心軸20に重なる位置を避けて配置できない場合がある。そのような場合においては、図11に示すように、携帯型電波時計100の中心Ocに対して、ループアンテナ11が配置されない領域23に二次電池80を配置することが好ましい。このように、二次電池80をループアンテナ11から離れた位置に配置にすることにより受信感度への影響を小さくすることができる。
また、二次電池80は、平面視における径を大きくすることで、二次電池80自体を薄型にできる。そのため、図11に示すように、二次電池80とモータコイル(図11においては、モータコイル18c、18d)とを平面視において重ねて設けた場合であっても、携帯型電波時計100全体としての厚みが厚くなることを抑制できる。このように、薄型の二次電池80を用いることで、二次電池80を、モータコイル18a〜18eの配置に関わらず自由に配置することができる。
また、第1変形例でも説明したように、デジタルIC24についても、二次電池80の影響を避けるために、二次電池80から離れて配置することが好ましい。そのため、図11に示すように、中心軸22に対して、二次電池80が設けられない側にデジタルIC24を配置することが好ましい。
なお、ループアンテナ11の中心軸20に重なる位置を避けて二次電池80を配置できない場合であっても、可能な限り受信感度の影響を小さくするために、ループアンテナ11の共振巻線11bの開口の延長線上に重なる二次電池80の部分が小さくなるように、二次電池80を配置することが好ましい。すなわち、図11に示す二次電池80においては、その中心が、中心軸20から離れるように中心軸22方向にずれて配置されるとより好ましいといえる。
<第7の実施形態>
図12は、本発明の第7の実施形態に係る携帯型電波時計100のループアンテナ11を示す斜視図である。本実施形態に係るループアンテナ11は、柱状誘電体11cの側面に共振巻線11bが導体パターンとして形成されており、共振巻線11bの巻数が2以上と大きくスパイラル状になっている点で第4の実施形態に係るループアンテナ11と類似している。一方で、柱状誘電体11cのうち共振巻線11bの軸方向に直交する面(以降、前面という)に、給電巻線11aが導体パターンとして形成されており、給電巻線11aの形状が円形である点で第4の実施形態と異なる。
柱状誘電体11cの側面に巻線を形成する場合、巻線の外径は柱状誘電体11cの外形によるところ、図12に示すように、柱状誘電体11cの前面に給電巻線11aを形成することにより、給電巻線11aの外径の設定の自由度が高くなる。すなわち、先に説明した通り、インピーダンスの調整は共振巻線11bと給電巻線11aのループの面積比で決まるところ、本実施形態の構成においては、インピーダンスの調整を容易にできる。なお、図12に示すように、回路基板10に接続させるために、給電巻線11aの一部を柱状誘電体11cの底面に形成するとよい。
なお、図12においては、共振巻線11bについては柱状誘電体11cの側面に形成する例について示したが、これに限られるものではなく、共振巻線11bも給電巻線11aが形成される前面に導電パターンとして形成してもよい。この場合、共振巻線11bの形状も給電巻線11aと同様に円形とするとよい。また、この場合、図3で示したA又はB点において、共振巻線11bと給電巻線11aを短絡するようにしてもよい。また、共振巻線11bを、柱状誘電体11cの前面の裏側の後面に形成してもよい。この場合、柱状誘電体11cの奥行き方向の長さが、給電巻線11aと共振巻線11bの距離となる。すなわち、柱状誘電体11cの奥行き方向の長さを変えることにより、給電巻線11aと共振巻線11bの距離を調整し、インピーダンスを調整することが可能となる。
以上説明した実施形態に示した具体的な構成は例示として示したものであり、本明細書にて開示される発明をこれら具体例の構成そのものに限定するものではない。当業者はこれら開示された実施形態に種々の変形、例えば、各部材あるいはその部分の形状や数、配置等を適宜変更したり、例示された実施形態を互いに組み合わせたりしてもよい。本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
100 携帯型電波時計、1 外装ケース、2 文字板、3 指針、3a 時針、3b 分針、3c 秒針、4 見返しリング、5 状態表示、6 時字、7 ムーブメント、8 太陽電池、8a 切り欠き、10 回路基板、10a 領域、11 ループアンテナ、11a 給電巻線、11b 共振巻線、11c 柱状誘電体、11d 第1の柱状誘電体、11e 第2の柱状誘電体、12 風防、13a,13b 領域、14a,14b 部分、15a 第1の部分、15b 第2の部分、16 巻線間隔、17 巻線間間隔、18a〜18e モータコイル、19a〜19e 中心軸、20 中心軸、21 領域、22 直線、23 領域、24 デジタルIC、25 LNA、26 SAWフィルタ、80 二次電池。

Claims (18)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板の上側に配置される文字板と、
    前記回路基板と接続された給電巻線と、前記給電巻線から電気的に浮遊しているとともに、前記給電巻線と軸方向が等しい共振巻線と、を有するループアンテナと、
    を備え、
    前記ループアンテナの少なくとも一部分が前記文字板より下側に配置される、
    携帯型電波時計。
  2. 前記共振巻線の巻き数は1より大きく、巻線同士が並行に配置されて浮遊容量を形成する、請求項1に記載の携帯型電波時計。
  3. 前記共振巻線の両端は解放端である、請求項2に記載の携帯型電波時計。
  4. 前記給電巻線は、前記共振巻線の中心軸から見て、前記浮遊容量が形成されていない側に配置される、請求項2又は3に記載の携帯型電波時計。
  5. 前記給電巻線は、前記軸方向から見て、前記共振巻線の内側に配置される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  6. 前記共振巻線の少なくとも一部分は、前記文字板の上側に配置された見返しリングの内部に配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  7. 前記給電巻線及び前記共振巻線は、柱状誘電体の側面に形成された導体パターンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  8. 前記柱状誘電体は、前記給電巻線が側面に形成された第1の部分と、前記共振巻線が側面に形成された第2の部分を有し、前記第1の部分より前記第2の部分のほうが太い、請求項7に記載の携帯型電波時計。
  9. 前記柱状誘電体は、前記給電巻線が側面に形成された第1の柱状誘電体と、前記共振巻線が側面に形成された第2の柱状誘電体からなり、前記第1の柱状誘電体より前記第2の柱状誘電体のほうが太い、請求項7に記載の携帯型電波時計。
  10. 前記共振巻線は、2以上の巻数を有し、前記ループアンテナは、前記文字板より下側に配置される、請求項7に記載の携帯型電波時計。
  11. さらに太陽電池を有し、平面視において、前記共振巻線と重なり合う部分には、前記太陽電池に切り欠きが設けられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  12. 平面視において、前記共振巻線と重なり合う部分では、前記回路基板に接地電極が設けられないか、又は前記回路基板が切り欠かれる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  13. 前記携帯型電波時計の中心に対して、前記ループアンテナが配置された領域に配置されるモータコイルの中心軸は、前記ループアンテナの中心軸と45度以上の角度で交わる、請求項1〜12のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  14. その中心軸が、前記ループアンテナの中心軸と平行又は30度以下の角度で交わる前記モータコイルは、前記携帯型電波時計の中心に対して、前記ループアンテナが配置されない領域に配置される、請求項13に記載の携帯型電波時計。
  15. 前記共振巻線と重なり合う部分を挟む反対となる位置の一方にデジタル回路を配置し、他方にアナログ回路を配置し、互いの接地電極は直接短絡しない、請求項12に記載の携帯型電波時計。
  16. 前記給電巻線及び前記共振巻線の少なくとも一方は、柱状誘電体のうち前記軸方向に直交する面に形成された導体パターンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯型電波時計。
  17. 前記太陽電池により充電される二次電池をさらに有し、
    前記二次電池は、平面視において、前記携帯型電波時計の中心に対して、前記ループアンテナが配置されない領域に配置される、請求項11に記載の携帯型電波時計。
  18. 前記太陽電池により充電される二次電池をさらに有し、
    前記二次電池は、平面視において、前記軸方向に重ならないように配置される、請求項11に記載の携帯型電波時計。
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