JP2019038335A - 空調制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空調ユニットにおいて埃センサに結露が発生した場合に、その埃センサの結露に起因した不適切な事態を回避することができる空調制御装置を提供する。【解決手段】空調制御装置に含まれる埃センサ制御部は、埃センサに結露が発生したか否かを判定する。そして、その埃センサ制御部は、埃センサに結露が発生したと判定した場合には、結露発生中の埃濃度として取り扱われる結露中埃濃度値Dcを、結露前検出値Dbmに基づいて決定する。例えば、その結露中埃濃度値Dcは結露前検出値Dbmと同じ値とされる。従って、埃センサに結露が発生した場合に、その結露に起因した不適切な事態、例えば埃センサの誤検出に起因してセンシング箇所の埃濃度が実際値から懸け離れた大きさとして把握されるという事態を、結露中埃濃度値Dcを用いることで回避することが可能である。【選択図】図10

Description

本発明は、空調ユニットにおいて用いられる空調制御装置に関するものである。
特許文献1には、埃センサを有する換気装置が記載されている。その埃センサは受光部と発光部とを有し、光の反射により浮遊粒子を検知する。換気装置の筐体内部には、埃センサと、この埃センサを格納するセンサ格納部とが設けられている。このセンサ格納部は、筐体内部の風路に面して設けられている。更に、その風路とセンサ格納部との境界には、開閉可能なシャッターが設けられている。
このシャッターは通常時には閉じられ、埃センサが検知する時にのみ開かれる。これにより、特許文献1では、埃センサが風路内の空気に晒される時間を短縮し埃センサのレンズの汚れを緩和することができるとされている。
特開2015−25587号公報
特許文献1に記載されているように、埃センサに結露が発生すると、埃センサが誤検出を生じる場合がある。そして、特許文献1のシャッターを用いれば埃センサの結露を抑制できると思われる。しかしながら、埃センサに結露が発生した場合にその埃センサの結露に起因した不適切な事態を如何に回避するかということは、特許文献1には記載されていなかった。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本発明は上記点に鑑みて、埃センサに結露が発生した場合にその埃センサの結露に起因した不適切な事態を回避することが可能な空調制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の空調制御装置は、
車室内へ吹き出る空気が流通する通風路(24)が形成された空調ケース(21)と、発光部(321)から発せされた光を受光部(322)が受光することにより通風路の埃濃度を検出する埃センサ(32)とを有する空調ユニット(2)において用いられる空調制御装置であって、
埃センサに結露が発生したか否かを判定する結露判定部(S030)と、
埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合には、結露発生中の埃濃度として取り扱われる結露中埃濃度値(Dc)を、埃センサがその埃センサの結露発生前に検出した埃濃度の検出値である結露前検出値(Dbm)に基づいて決定する値決定部(S040、S041)とを備えている。
このようにすれば、埃センサに結露が発生した場合に、その結露に起因した不適切な事態、例えば埃センサの誤検出に起因して埃濃度が実際値から懸け離れた大きさとして把握されるという事態を、結露中埃濃度値を用いることで回避することが可能である。
また、請求項6に記載の空調制御装置は、
車室内へ吹き出る空気が流通する通風路(24)が形成された空調ケース(21)と、発光部(321)から発せされた光を受光部(322)が受光することにより通風路の埃濃度を検出する埃センサ(32)とを有する空調ユニット(2)において用いられる空調制御装置であって、
埃センサに結露が発生したか否かを判定する結露判定部(S030)と、
埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合に、車室内の埃濃度を上昇させる原因になる所定の埃濃度上昇要因が発生したか否かを判定する要因判定部(S082)と、
埃濃度上昇要因が発生したと要因判定部により判定された場合に埃濃度低減制御を実施する制御実施部(S092、S102)とを備え、
埃濃度低減制御は、その埃濃度低減制御の開始前に比して車室内の埃濃度が低減されるように空調ユニットを作動させる制御である。
このようにすれば、埃センサに結露が発生した場合に、その埃センサの結露に起因した不適切な事態、例えば埃センサの誤検出で埃濃度を正確に把握できず車室内の埃濃度が上昇するという事態を、埃濃度低減制御の実施により回避することが可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。
第1実施形態において空調ユニットと空調制御装置との概略構成を模式的に示したブロック図である。 図1の埃センサが埃濃度を検出する原理を簡単に説明するための説明図である。 図1の埃センサの概略構成を模式的に示した断面図である。 図1の埃センサが埃濃度を検出しその埃濃度を表す信号を出力するまでの電気的構成を簡単に示したブロック図である。 第1実施形態において、空調制御装置が実行する制御処理を示したフローチャートである。 第1実施形態において図5の制御処理を説明するために、経過時間を横軸として埃濃度検出値の波形を例示した図である。 第1実施形態において図5の制御処理を説明するために、経過時間に対する埃濃度検出値の変化割合が大きくなる側へ急変したときの埃濃度検出値の波形を例示した図である。 第1実施形態において図5の制御処理を説明するために、経過時間に対する埃濃度検出値の変化割合が小さくなる側へ急変したときの埃濃度検出値の波形を例示した図である。 図6のIX部分を拡大した拡大図である。 図9のX部分を拡大した拡大図である。 第2実施形態において、空調制御装置が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図5に相当する図である。 第2実施形態において図11の制御処理を説明するために、経過時間を横軸として埃濃度検出値の波形を例示した図であって、図10が示す箇所と同様の箇所を拡大図示した図である。 第2実施形態において、結露発生前における埃濃度検出値の上昇率に基づき加算量を決定するために用いられる加算量マップを示した図である。 第3実施形態において、空調制御装置が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図5に相当する図である。 第4実施形態において、空調制御装置が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図14に相当する図である。 第4実施形態において表示装置の構成を示したブロック図である。 第5実施形態において、空調制御装置が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図15に相当する図である。 第6実施形態において、空調制御装置が実行する制御処理を示したフローチャートであって、図17に相当する図である。
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示すように本実施形態では、車両用空調装置1は、空調ユニット2と、その空調ユニット2において用いられる空調制御装置40とを備えている。その空調ユニット2は、車室内に設置され車室内の空調を行う車両用空調ユニットである。例えば、空調ユニット2は、車室内のうち車両前方側に配置されたインストルメントパネル内に設置される。なお、図1の各矢印DR1、DR2は、空調ユニット2が搭載される車両の向きを示す。すなわち、図1の矢印DR1は車両前後方向DR1を示し、矢印DR2は車両上下方向DR2を示している。これらの方向DR1、DR2は互いに交差する方向、厳密に言えば互いに直交する方向である。
図1に示すように、空調ユニット2は、空調ケース21、内外気切替ドア22、送風機23、エバポレータ26、ヒータコア27、エアミックスドア28、空気フィルタ30、吹出開口部ドア254、255、256、および埃センサ32などを有している。
空調ケース21は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂にて形成されている。空調ケース21を形成する樹脂として、例えばポリプロピレンが挙げられる。空調ケース21は空調ユニット2の外殻を成し、空調ケース21の内側には、車室内へ吹き出る空気が流通する空気通路すなわち通風路24が形成されている。また、空調ケース21は、通風路24の空気流れ方向上流側に、車室内の所定箇所から通風路24に内気を導入するための内気導入口241と、車外から通風路24に外気を導入するための外気導入口242とを有している。ここで、内気とは車室内の空気であり、外気とは車室外の空気である。
また、空調ケース21は、通風路24の空気流れ方向下流側に、通風路24から車室内の前席領域に空気を送風するための複数の吹出開口部251、252、253を有している。その複数の吹出開口部251、252、253は、フェイス吹出開口部251とフット吹出開口部252とデフロスタ吹出開口部253とを含んでいる。
フェイス吹出開口部251は、前座席に着座した乗員の上半身に向けて空調風を吹き出す開口部である。フット吹出開口部252は、その乗員の足元に向けて空調風を吹き出す開口部である。デフロスタ吹出開口部253は、車両のフロントウインドウに向けて空調風を吹き出す開口部である。
空調ケース21の内部には、内外気切替ドア22、送風機23、エバポレータ26、ヒータコア27、エアミックスドア28、および空気フィルタ30などが設けられている。
内外気切替ドア22は、内気導入口241の開口面積と外気導入口242の開口面積とを連続的に調整するものである。内外気切替ドア22は、図示していないサーボモータなどのアクチュエータによって駆動される。内外気切替ドア22は、内気導入口241と外気導入口242とのうち一方の導入口を開くほど他方の導入口を閉じるように回転動作する。これにより、内外気切替ドア22は、通風路24に導入される内気の風量と外気の風量との割合を調整することが可能である。
例えば、通風路24に専ら内気が導入される内気モードでは、内外気切替ドア22は、内気導入口241を開く一方で外気導入口242を閉じる作動位置に位置決めされる。逆に、通風路24に専ら外気が導入される外気モードでは、内外気切替ドア22は、内気導入口241を閉じる一方で外気導入口242を開く作動位置に位置決めされる。
送風機23は遠心送風機であり、通風路24に配置された遠心ファン231と、その遠心ファン231を回転駆動する不図示のモータとを有している。送風機23の遠心ファン231が回転駆動されると、通風路24に気流が形成される。これにより、内気導入口241または外気導入口242から通風路24に導入された空気は、その通風路24を流れ、フェイス吹出開口部251とフット吹出開口部252とデフロスタ吹出開口部253とのいずれかから吹き出される。なお、通風路24のうち遠心ファン231よりも空気流れ方向下流側では、大まかには矢印Arで示される方向に空気が流れる。
フェイス吹出開口部ドア254はフェイス吹出開口部251に設けられており、そのフェイス吹出開口部251の開口面積を調整する。フット吹出開口部ドア255はフット吹出開口部252に設けられており、そのフット吹出開口部252の開口面積を調整する。デフロスタ吹出開口部ドア256はデフロスタ吹出開口部253に設けられており、そのデフロスタ吹出開口部253の開口面積を調整する。
エバポレータ26は、通風路24を流れる空気を冷却するための熱交換器である。エバポレータ26は、エバポレータ26を通過する空気と冷媒とを熱交換させ、それにより、その空気を冷却すると共に冷媒を蒸発させる。
ヒータコア27は、通風路24を流れる空気を加熱するための熱交換器である。ヒータコア27は、例えばエンジン冷却水とヒータコア27を通過する空気とを熱交換させ、エンジン冷却水の熱で空気を加熱する。また、ヒータコア27は、エバポレータ26に対し空気流れ方向下流側に配置されている。
また、空調ケース21の通風路24は、ヒータコア27に対し並列に形成されヒータコア27を迂回させて空気を流すバイパス通路24aを含んでいる。
空調ユニット2のエバポレータ26とヒータコア27との間には、エアミックスドア28が設けられている。エアミックスドア28は、エバポレータ26を通過し、ヒータコア27を迂回して流れる風量(すなわち、バイパス通路24aを流れる風量)と、エバポレータ26を通過した後にヒータコア27を通過する風量との割合を調整する。
空気フィルタ30は、空調ケース21の通風路24のうち送風機23とエバポレータ26との間に配置されている。言い換えれば、空気フィルタ30は、送風機23に対する空気流れ方向下流側で且つエバポレータ26に対する空気流れ方向上流側に配置されている。
空気フィルタ30は、その空気フィルタ30を通過する空気中に含まれる塵埃等を捕捉する。従って、送風機23から吹き出された空気は、その空気中の塵埃等が空気フィルタ30によって或る程度取り除かれてから、エバポレータ26へ流入する。
この空気フィルタ30が空調ケース21の通風路24に設けられているので、空調制御装置40は、車室内の埃濃度を低減するように空調ユニット2を運転することが可能である。そのように運転する場合、空調制御装置40は、例えば、空調ユニット2を内気モードとした上で、送風機23を作動させる。そして、送風機23の送風量が大きくなるほど、空調ユニット2が車室内の埃を除去する埃除去能力は高くなる。
埃センサ32は、所定のセンシング箇所の埃濃度を検出する検出装置である。そして、埃センサ32は、埃濃度を示す検出信号を空調制御装置40へ出力する。その埃濃度は塵埃濃度とも言い、詳細に言えば、空気中に含まれる埃の質量濃度であり、埃濃度の単位は例えば「μg/m3」である。要するに、埃濃度とは、空気の単位体積に含まれる埃の質量である。
本実施形態の埃センサ32は、光散乱法により埃濃度を検出するように構成された光学式塵埃センサである。つまり、埃センサ32は、図2および図3に示すように、光を発する発光部321と、発光部321が発した光を受ける受光部322と、その発光部321と受光部322とを収容するセンサケース323とを備えている。埃センサ32は、その発光部321から発せされた光を受光部322が受光することにより、通風路24の埃濃度を検出する。
従って、埃センサ32のセンサケース323内には空調ケース21の通風路24から空気が導入されるようになっている。具体的には、埃センサ32は、送風機23の遠心ファン231に対する空気流れ方向下流側で且つ空気フィルタ30に対する空気流れ方向上流側に配置されている。そのため、通風路24のうち遠心ファン231と空気フィルタ30との間から空気がセンサケース323内に導入される。すなわち、本実施形態では、通風路24のうち遠心ファン231と空気フィルタ30との間が、埃センサ32のセンシング箇所となっている。
埃センサ32の発光部321は、例えば発光ダイオードで構成された発光素子321aと、照射光レンズ321bとを有している。受光部322は、例えばフォトダイオードで構成された受光素子322aと、集光レンズ322bとを有している。図3の矢印B1のように発光素子321aから発せられ照射光レンズ321bを通った光は、センサケース323内に導入された空気中の埃に反射し、その反射した光は、矢印B2のように集光レンズ322bを通って受光素子322aに受光される。受光素子322aは受光することにより電流を発生する。
そして、図4に示すように、埃センサ32はセンサ回路324を有しており、そのセンサ回路324は、受光素子322aの電流を増幅し、それをアンプを介し電圧出力とする。その電圧出力は埃濃度に換算される。埃センサ32は、このようにして通風路24の埃濃度を検出する。なお、図4のグラフGFの縦軸は、電圧値から換算された埃濃度すなわち濃度換算値を表し、グラフGFの横軸は経過時間を表している。
図1に示す空調制御装置40は、空調ユニット2を制御する制御装置である。具体的に、空調制御装置40は、半導体メモリなどの非遷移的実体的記憶媒体で構成された記憶部とプロセッサとを含んだ電子制御装置である。空調制御装置40は、その記憶部に格納されたコンピュータプログラムを実行する。このコンピュータプログラムが実行されることで、コンピュータプログラムに対応する方法が実行される。すなわち、空調制御装置40は、そのコンピュータプログラムに従って、後述する図5の制御処理など、種々の制御処理を実行する。
また、空調制御装置40は空調ユニット2に含まれる各アクチュエータへ制御信号を出力することにより、各アクチュエータの作動を制御する。要するに、空調制御装置40は、空調ユニット2において種々の空調制御を行う。例えば、上述した送風機23、内外気切替ドア22、エアミックスドア28、フェイス吹出開口部ドア254、フット吹出開口部ドア255、およびデフロスタ吹出開口部ドア256は、空調制御装置40によって駆動制御される。
また、図1に示すように、空調制御装置40には、例えば、埃センサ32などのセンサ類やドア等のアクチュエータのほか、操作装置44および表示装置46が電気的に接続されている。
操作装置44は、空調ユニット2から吹き出される空調風の風量や温度等を調整する際に乗員により操作される操作部である。操作装置44は、例えば車両のインストルメントパネルに配置されている。操作装置44では、例えば空調風の風量、車室内の目標室温、及び空調風の吹出口等を設定することができる。また、操作装置44では、空調風の風量調整、空調風の温度調整、および内気循環または外気導入の選択が自動的に行われる自動空調モードを設定することもできる。操作装置44は、これらの設定を示す情報、すなわち操作装置44に対して為された乗員操作を示す操作情報を、空調制御装置40に出力する。
例えば、操作装置44で自動空調モードが設定されると、空調制御装置40は、送風機23の送風量、および各ドア22、28、254、255、256の作動を、複数のセンサ類からの入力信号に基づいて自動的に調整または制御する。
表示装置46は、空調ユニット2の各種情報を表示する表示部である。すなわち、表示装置46には、その空調ユニット2の各種情報を示す信号が空調制御装置40から入力され、表示装置46は、その空調制御装置40から入力信号に従った表示を行う。
表示装置46は、例えば車両のインストルメントパネルなど車室内の乗員が見易い位置に配置されている。この表示装置46は、カーナビゲーション装置など他の車載機器の表示装置に含まれていてもよいし、空調ユニット2専用のものとして構成されていてもよい。
空調制御装置40は、埃センサ32に関わる制御を行う埃センサ制御部50を機能的に含んでいる。その埃センサ制御部50は、例えば、図5の制御処理を実行する。
図5は、埃センサ制御部50が実行する制御処理を示したフローチャートである。埃センサ制御部50は、例えば空調ユニット2の作動中に、図5のフローチャートを周期的に繰り返し実行する。このように空調ユニット2の作動中に周期的に繰り返し実行されることは、後述する図11、図14、図15、図17、および図18のフローチャートについても同様である。
図5に示すように、埃センサ制御部50は、まず、ステップS010では、埃センサ32からの検出信号により、埃センサ32が検出した埃濃度の検出値Dmすなわち埃濃度検出値Dmを取得する。要するに、埃センサ制御部50は、埃センサ32からの検出信号に従った埃濃度の検出を実施する。ステップS010の次はステップS020へ進む。
ステップS020では、埃センサ制御部50は、ステップS010で得られた埃濃度検出値Dmを記録する。その埃濃度検出値Dmは、例えば半導体メモリ等で構成された記憶部へ記憶され、これにより記録される。このステップS020が繰り返し実行されることにより、図6に示すような埃濃度検出値Dmの時間変化を得ることができる。なお、図6の横軸は経過時間を示し、図6の縦軸は埃濃度を示している。図5のステップS020の次はステップS030へ進む。
ステップS030では、埃センサ制御部50は、埃センサ32に結露が発生したか否かを判定する。例えば図7および図8に示すように、経過時間に対する埃濃度検出値Dmの変化割合すなわち埃濃度検出値Dmの勾配が所定の限度を超えて急変した場合に、埃センサ32に結露が発生したと判定される。埃センサ32に結露が発生すると、センサケース323内において、その結露水にも、発光部321から発せられた光が反射するからである。つまり、このステップS030では、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露の影響を受けているか否かが判定され、その埃濃度検出値Dmが結露の影響を受けている場合に、埃センサ32に結露が発生したと判定される。なお、上記埃濃度検出値Dmの勾配の急変には、その勾配が図7のように大きくなる側への急変もあれば、図8のように小さくなる側への急変もある。
そして、その埃濃度検出値Dmの勾配の急変が生じた時点t1から埃センサ32の結露が始まったと認識される。すなわち、図7および図8では、その時点t1が、埃センサ32の結露が始まった結露開始時点である。
また、ステップS030では、結露開始時点t1からの経過時間に基づいて、埃センサ32の結露が解消した結露解消時点t2が認定される。具体的には、図6に示すように、埃センサ制御部50は、結露開始時点t1からの経過時間が予め実験的に設定された結露継続時間Tdに達した場合に、埃センサ32の結露が解消したと判定される。要するに、結露開始時点t1から結露継続時間Tdが経過した時点が、結露解消時点t2と認定される。
従って、ステップS030では、埃濃度検出値Dmの勾配の変化から、埃センサ32に結露が発生と判定されると、埃濃度検出値Dmに拘わらず、結露開始時点t1から結露継続時間Tdが経過するまで、埃センサ32に結露が発生したという判定が継続される。
ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS040へ進む。例えば図6の結露開始時点t1から結露解消時点t2までの間においては、このステップS030からステップS040へ進む。
その一方で、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生してはいないと判定された場合には、ステップS060へ進む。例えば図6の結露開始時点t1の前、および結露解消時点t2の後においては、このステップS030からステップS060へ進む。
ステップS040では、埃センサ制御部50は、図9および図10に示すように、結露発生中の埃濃度として取り扱われる結露中埃濃度値Dcを、結露前検出値Dbmに基づいて決定する。その結露前検出値Dbmとは、埃センサ32がその埃センサ32の結露発生前(すなわち、結露開始時点t1の直前)に検出した埃濃度の検出値Dmである。具体的に言えば、埃センサ32による埃濃度の検出は図5のステップS010で周期的に繰り返し実行されるので、結露前検出値Dbmは、埃センサ32の結露開始時点t1に対する前回の検出で得られた埃濃度検出値Dmである。要するに、その結露前検出値Dbmは、結露開始時点t1の前において逐次得られた埃濃度検出値Dmのうち最新の埃濃度検出値Dmである。
上記のように結露中埃濃度値Dcは結露前検出値Dbmに基づいて決定されるので、その結露中埃濃度値Dcは、結露発生中に得られる埃濃度検出値Dmに拘わらず決定される。
例えば本実施形態では、埃センサ制御部50は、結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmにするように、その結露中埃濃度値Dcを決定する。要するに、結露中埃濃度値Dcは結露前検出値Dbmと同じ値とされる。このようにして、埃センサ制御部50は結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmに基づいて決定する。なお、図9は図6のIX部分を拡大した拡大図であり、図10はその図9のX部分を拡大した拡大図である。図5のステップS040の次はステップS050へ進む。
ステップS050では、埃センサ制御部50は、ステップS040で決定した結露中埃濃度値Dcを、埃センサ32のセンシング箇所である通風路24の埃濃度として出力する。例えば、その結露中埃濃度値Dcは、空調制御装置40のうち、埃センサ制御部50以外の制御部、例えば空調ユニット2の複数のドアおよび送風機23を制御する制御部へ出力される。例えば図6に示すように、結露開始時点t1から結露解消時点t2までの期間中には、このステップS050の実行により、空調制御装置40において通風路24の埃濃度は、結露発生中に得られる埃濃度検出値Dmに拘わらず結露中埃濃度値Dcであると認識される。
ステップS060では、埃センサ制御部50は、ステップS010で得られた埃濃度検出値Dmをそのまま、通風路24の埃濃度として出力する。図5のフローチャートは、ステップS050またはステップS060が終了すると、再びステップS010から開始される。
なお、上述した図5の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する機能部を構成している。後述する図11、図14、図15、図17、および図18のフローチャートでも同様である。
また、図2のステップS030は結露判定部に対応し、ステップS040は値決定部に対応する。そして、空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50は、その結露判定部と値決定部とを機能的に備えている。
上述したように、本実施形態によれば、図5に示すように、空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50は、埃センサ32に結露が発生したか否かを判定する。そして、図6および図10に示すように、埃センサ制御部50は、埃センサ32に結露が発生したと判定した場合には、結露発生中の埃濃度として取り扱われる結露中埃濃度値Dcを、結露前検出値Dbmに基づいて決定する。
従って、埃センサ32に結露が発生した場合に、その結露に起因した不適切な事態、例えば埃センサ32の誤検出に起因してセンシング箇所の埃濃度が実際値から懸け離れた大きさとして把握されるという事態を、結露中埃濃度値Dcを用いることで回避することが可能である。
別言すれば、埃センサ32に結露が発生した場合に、その結露に起因した埃センサ32の誤検出の影響を避けつつ、結露中の実際値に近い埃濃度を結露中埃濃度値Dcとして得ることが可能である。
例えば車室内の埃濃度を低減する空調ユニット2の運転制御がセンシング箇所の埃濃度に応じて実施される場合には、その空調ユニット2が車室内の埃を除去する埃除去能力が埃濃度の誤検出に起因して不足するという事態を回避することが可能である。
また、本実施形態によれば、図5のステップS040において、埃センサ制御部50は、結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmにするように、その結露中埃濃度値Dcを決定する。従って、結露中埃濃度値Dcがセンシング箇所の埃濃度の実際値から懸け離れた値にならないように、結露中埃濃度値Dcを簡単に定めることが可能である。
また、本実施形態によれば、図5のステップS030では、埃センサ制御部50は、埃センサ32に結露が発生したか否かを判定する。例えば図7および図8に示すように、埃センサ制御部50は、経過時間に対する埃濃度検出値Dmの変化割合が所定の限度を超えて変化した場合に、埃センサ32に結露が発生したと判定する。従って、埃センサ32の結露発生を判定するために特別な装置を必要とはしないというメリットがある。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
図11に示すように、本実施形態では、空調制御装置40が実行する制御処理が第1実施形態と異なる。具体的には、図11のフローチャートのステップS031、S041が、図5のフローチャートに対して追加されている。図11のフローチャートにおいて、それら以外のステップであるステップS010、S020、S030、S040、S050、S060は、図5のフローチャートと同様である。なお、この図11の制御処理も、前述の図5の制御処理と同様に、空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50によって実行される。
図11のフローチャートでは、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS031へ進む。そのステップS031では、埃センサ制御部50は、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前(すなわち、図12の結露開始時点t1の前)に上昇していたか否かを判定する。言い換えれば、その結露発生前の埃濃度検出値Dmが上昇傾向か否かを判定する。例えば図12の埃濃度検出値Dmの波形では、A1部分に示すように、埃濃度検出値Dmが結露開始時点t1の前に上昇しているので、この場合、埃センサ制御部50は、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇していたと判定する。
具体的に、その埃濃度検出値Dmが上昇していたか否かを認識する方法は種々考えられる。例えば、埃濃度検出値Dmが経過時間と線形関係にあると仮定する。そして、結露開始時点t1が所定の上昇判定期間の終了時点とされ、その結露開始時点t1までの上昇判定期間内での埃濃度検出値Dmの推移において、経過時間に対する埃濃度検出値Dmの勾配が周知の方法によって算出される。その結果、その経過時間に対する埃濃度検出値Dmの勾配(すなわち、埃濃度検出値Dmの上昇率)が正の値であれば、埃濃度検出値Dmが結露開始時点t1の前に上昇していたと判定される。
図11のステップS031において、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇していたと判定された場合には、ステップS041へ進む。その一方で、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇してはいないと判定された場合には、ステップS040へ進む。なお、埃濃度検出値Dmが上昇してはいない場合とは、埃濃度検出値Dmが下降していた場合または埃濃度検出値Dmが変化していない場合である。
ステップS041では、埃センサ制御部50は、結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmよりも大きい値にするように、その結露中埃濃度値Dcを決定する。本実施形態の埃センサ制御部50は、そのように結露中埃濃度値Dcを決定する場合には、具体的に、上記上昇判定期間内での埃濃度検出値Dmの上昇率に基づき、図13の加算量マップを用いて加算量Dxを決定する。そして、図12に示すように、埃センサ制御部50は、その決定した所定の加算量Dxを結露前検出値Dbmに加算して得た値を結露中埃濃度値Dcとする。
図13の加算量マップでは、横軸が、埃センサ32の結露発生前における埃濃度検出値Dmの上昇率すなわち上記上昇判定期間内での埃濃度検出値Dmの上昇率を示し、縦軸が加算量Dxを示している。この加算量マップから判るように、本実施形態では、埃センサ32の結露発生前における埃濃度検出値Dmの上昇率が大きいほど、加算量Dxは大きく設定される。そして、埃濃度検出値Dmの上昇率が零よりも大きければ、加算量Dxは常に零よりも大きくなる。図11のステップS041の次はステップS050へ進む。
図11のステップS040では、第1実施形態の図5のステップS040と同様に、結露中埃濃度値Dcは結露前検出値Dbmと同じ値とされる。従って、このステップS040では、埃センサ制御部50は、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇していたとステップS031で判定される場合よりも結露中埃濃度値Dcを小さい値にするように、その結露中埃濃度値Dcを決定する。その埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇していたとステップS031で判定される場合とは、言い換えれば、ステップS041にて結露中埃濃度値Dcが決定される場合である。ステップS040の次はステップS050へ進む。
図11のステップS050では、第1実施形態と同様に、埃センサ制御部50は、ステップS040またはS041で決定した結露中埃濃度値Dcを、埃センサ32のセンシング箇所である通風路24の埃濃度として出力する。
図11のフローチャートは、ステップS050またはステップS060が終了すると、再びステップS010から開始される。
なお、図11のステップS040およびS041は値決定部に対応し、ステップS031は埃濃度上昇判定部に対応する。そして、空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50は、第1実施形態と同様の結露判定部のほかに、その値決定部と埃濃度上昇判定部とを機能的に備えている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図11に示すように、埃センサ制御部50は、埃センサ32に結露が発生したと判定し、且つ埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇していたと判定した場合には、結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmよりも大きい値にするように結露中埃濃度値Dcを決定する。従って、センシング箇所の埃濃度の実際値に対する結露中埃濃度値Dcの正確性を高くするようにその結露中埃濃度値Dcを決定することが可能である。
また、本実施形態によれば、埃センサ制御部50は、埃センサ32に結露が発生したと判定した場合において、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇してはいないと判定した場合には、埃濃度検出値Dmがその結露発生前に上昇していたと判定する場合よりも結露中埃濃度値Dcを小さい値にするように結露中埃濃度値Dcを決定する。従って、埃濃度検出値Dmが埃センサの結露発生前に上昇していたか否かに応じて、結露中埃濃度値Dcの大きさに適切に差異を設けることが可能である。
具体的には、埃センサ制御部50は、そのように埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇してはいないと判定した場合には、結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmと同じ値にする。従って、例えば埃濃度検出値Dmがその結露発生前に下降していた場合において、結露中埃濃度値Dcが埃濃度の実際値を下回りにくいようにその結露中埃濃度値Dcを決定することができる。
また、本実施形態によれば、図11のフローチャートのステップS041では、埃センサ制御部50は、結露中埃濃度値Dcを結露前検出値Dbmよりも大きい値にするように結露中埃濃度値Dcを決定する。そのように結露中埃濃度値Dcを決定する場合、埃センサ制御部50は、具体的に、結露前検出値Dbmに所定の加算量Dxを加算して得た値を結露中埃濃度値Dcとする。そして、図13に示すように、埃センサ32の結露発生前における埃濃度検出値Dmの上昇率が大きいほど、結露中埃濃度値Dcを算出するための上記加算量Dxは大きく設定される。従って、その加算量Dxが例えば一定である場合と比較して、センシング箇所の埃濃度の実際値に対する結露中埃濃度値Dcの正確性を高くすることが可能である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図14に示すように、本実施形態では、空調制御装置40が実行する制御処理が第1実施形態と異なる。具体的には、図14のフローチャートのステップS072、S082、S092、S102が、図5のフローチャートに対して追加されている。そして、図14のフローチャートは、図5のステップS020、S040、S050を含んでいない。なお、図14のステップS010、S030、S060は、図5のフローチャートと同様である。
本実施形態において図14の制御処理は空調制御装置40によって実行されるが、詳細には、図14のステップS010、S030、S060は、その空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50によって実行される。
図14に示すように、制御処理が開始されると、ステップS010、S060、S030の順に進む。
ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS072へ進む。その一方で、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生してはいないと判定された場合には、図14のフローチャートは終了し再びステップS010から開始される。
ステップS072では、空調制御装置40は、車室内の埃濃度を低減する指示が乗員(すなわち、ユーザ)から為されたか否かを判定する。すなわち、空調制御装置40は、乗員の手動操作により埃濃度低減制御の実施が指示されたか否かを判定する。埃濃度低減制御とは、その埃濃度低減制御の開始前に比して車室内の埃濃度が低減されるように空調ユニット2を作動させる制御である。この埃濃度低減制御における空調ユニット2の作動内容は種々想定されうるが、本実施形態の埃濃度低減制御においては、空調ユニット2が内気モードとされ、それと共に、送風機23の送風量が、その送風量の可変範囲のうちの最大送風量とされる。
また、図1の操作装置44には、例えば、乗員に手動操作される埃除去スイッチが含まれている。乗員は手動操作でその埃除去スイッチをオンにすることにより埃濃度低減制御の実施を指示することができる。
図14のステップS072において、埃濃度低減制御の実施が指示されたと判定された場合、例えば埃除去スイッチをオンにするオン操作が為された場合には、ステップS092へ進む。その一方で、埃濃度低減制御の実施が指示されてはいないと判定された場合、例えばその埃除去スイッチのオン操作が為されていない場合には、ステップS082へ進む。
ステップS082では、空調制御装置40は、所定の埃濃度上昇要因が発生したか否かを判定する。詳細には、その埃濃度上昇要因が図12の結露開始時点t1以後に発生したか否かを判定する。その埃濃度上昇要因とは、車室内の埃濃度を上昇させる原因になる事態であり、予め定められている。埃濃度上昇要因の例としては、車両の何れかのドアが開かれること、および、車両の何れかの窓ガラスが開けられること等を挙げることができる。このようなことの何れかが生じると、車室外から車室内へ埃が侵入しやすくなるからである。
上記の車両のドアの開閉については、そのドアの開閉を検出するドアセンサからの信号に基づき認識することができる。また、車両の窓ガラスの開閉については、その窓ガラスを開閉作動させるために乗員に操作されるパワーウインドゥスイッチの操作情報に基づき認識することができる。なお、確認的に述べるが、埃濃度上昇要因として上述したように複数の事態が定められている場合には、その複数の事態のうちの1つの事態が発生すれば、埃濃度上昇要因が発生したと判定される。
ステップS082において、埃濃度上昇要因が発生したと判定された場合には、ステップS092へ進む。その一方で、埃濃度上昇要因が発生してはいないと判定された場合には、図14のフローチャートは終了し再びステップS010から開始される。
ステップS092では、空調制御装置40は、車室内の埃濃度を低減する上記埃濃度低減制御を実施する。この埃濃度低減制御は、上記のステップS030、S072、S082の判定結果に応じて実施されることから判るように、埃濃度検出値Dmの大小に拘わらず実施される。要するに、このステップS092では、埃濃度検出値Dmの大小に拘わらず、埃濃度低減制御の実施により強制的に車室内の埃の除去が行われる。ステップS092の次はステップS102へ進む。
ステップS102では、空調制御装置40は、埃センサ32の結露が解消したか否かを判定する。この判定は、ステップS030における埃センサ32の結露解消の判定と同様に行われる。そして、空調制御装置40は、埃センサ32の結露が解消していれば、埃センサ32の結露が解消した結露解消時から所定時間が経過したか否かを判定する。その所定時間は、ステップS092の埃濃度低減制御が結露解消前に終了しないように過不足無い時間に予め実験的に設定されている。
ステップS102において、埃センサ32の結露が未だ解消していないと判定された場合、または埃センサ32の結露解消時から所定時間が未だ経過していないと判定された場合には、ステップS092へ戻る。すなわち、この場合には、ステップS092で埃濃度低減制御の実施が継続される。
その一方で、ステップS102において、埃センサ32の結露解消時から所定時間が経過したと判定された場合には、図14のフローチャートは終了し再びステップS010から開始される。すなわち、この場合には、埃濃度低減制御が終了する。
なお、図14のステップS082は要因判定部に対応し、ステップS092、S102は制御実施部に対応する。そして、空調制御装置40は、第1実施形態と同様の結露判定部のほかに、その要因判定部と制御実施部とを機能的に備えている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図14に示すように、空調制御装置40は、埃センサ32に結露が発生したと判定した場合には、車室内の埃濃度を上昇させる原因になる所定の埃濃度上昇要因が発生したか否かを判定する。そして、空調制御装置40は、その埃濃度上昇要因が発生したと判定した場合には埃濃度低減制御を実施する。そして、その埃濃度低減制御とは、その埃濃度低減制御の開始前に比して車室内の埃濃度が低減されるように空調ユニット2を作動させる制御である。従って、埃センサ32に結露が発生した場合に、その埃センサ32の結露に起因した不適切な事態、例えば埃センサ32の誤検出で埃濃度を正確に把握できず車室内の埃濃度が上昇するという事態を、埃濃度低減制御の実施により回避することが可能である。
また、本実施形態によれば、空調制御装置40、乗員の手動操作により埃濃度低減制御の実施が指示された場合にも、埃濃度低減制御を実施する。従って、乗員は任意のタイミングで車室内の埃濃度を空調ユニット2により低減することが可能である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第3実施形態と異なる点を主として説明する。
図15に示すように、本実施形態では、空調制御装置40が実行する制御処理が第3実施形態と異なる。具体的には、図15のフローチャートのステップS043、S053、S063、S073が、図14のフローチャートに対して追加されている。なお、図15のステップS010、S030、S060、S072、S082、S092、S102は、図14のフローチャートと同様である。
本実施形態では第3実施形態と同様に、図15の制御処理は空調制御装置40によって実行される。そして、図15のステップS010、S030、S060は、その空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50によって実行される。
図15に示すように、制御処理が開始されると、ステップS010、S060、S030の順に進む。
ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS043へ進む。その一方で、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生してはいないと判定された場合には、ステップS063へ進む。
ステップS043では、空調制御装置40は、埃センサ32の結露発生を図16の結露インジケータ461により乗員へ知らせることが可能であるか否かを判定する。その結露インジケータ461は、埃センサ32の結露発生を乗員へ通知する通知装置であり、表示装置46の一部を構成している。
例えば、空調制御装置40が搭載された車両に結露インジケータ461が設けられていれば、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせることが可能であると判定される。
図15のステップS043において、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせることが可能であると判定された場合には、ステップS053へ進む。その一方で、ステップS043において、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせることが不可能であると判定された場合には、ステップS073へ進む。
ステップS053では、空調制御装置40は、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせる。具体的には、空調制御装置40は、結露インジケータ461をオンに切り替え、それにより、埃センサ32の結露発生を乗員へ知らせる。既に結露インジケータ461がオンであれば、オンのまま継続される。その結露インジケータ461をオンにすることとは、例えば、結露インジケータ461を点灯または点滅させることである。ステップS053の次はステップS072へ進む。
ステップS063では、空調制御装置40は、結露インジケータ461をオフに切り替える。既に結露インジケータ461がオフであれば、オフのまま継続される。その結露インジケータ461をオフにすることとは、例えば、結露インジケータ461を消灯させることである。図15のフローチャートは、ステップS063が終了すると、再びステップS010から開始される。
ステップS073では、空調制御装置40は、空調ユニット2が自動空調モード(別言すれば、オートモード)で運転されているか否かを判定する。
ここで、ステップS092の埃濃度低減制御が実施されると、空調ユニット2が自動的に内気モードになり、送風機23の送風量が自動調整される。そのため、内気モードと外気モードとが自動切替えで且つ送風量が自動調整される状況に空調ユニット2があるということを乗員が認識しているか否かを予め確認するために、このステップS073が設けられている。
ステップS073において、空調ユニット2が自動空調モードで運転されていると判定された場合には、ステップS082へ進む。その一方で、空調ユニット2が自動空調モードでは運転されていないと判定された場合、例えば空調ユニット2がマニュアルモードで運転されていると判定された場合には、図15のフローチャートは終了し再びステップS010から開始される。そのマニュアルモードとは、空調風の風量調整、空調風の温度調整、および内気循環または外気導入の選択が操作装置44に対する乗員の手動操作により行われる空調モードである。
図15のステップS072では、図14のステップS072と同様に判定される。そして、図15のステップS072において、埃濃度低減制御の実施が指示されたと判定された場合には、ステップS092へ進む。その一方で、埃濃度低減制御の実施が指示されてはいないと判定された場合には、図15のフローチャートは終了し再びステップS010から開始される。
図15のステップS082では、図14のステップS082と同様に判定される。そして、図15のステップS082において、埃濃度上昇要因が発生したと判定された場合には、ステップS092へ進む。その一方で、埃濃度上昇要因が発生してはいないと判定された場合には、図15のフローチャートは終了し再びステップS010から開始される。
図15のステップS092では、図14のステップS092と同様に埃濃度低減制御が実施される。図15のステップS092の次はステップS102へ進む。
図15のステップS102では、図14のステップS102と同様に判定される。すなわち、図15のステップS102において、埃センサ32の結露が未だ解消していないと判定された場合、または埃センサ32の結露解消時から所定時間が未だ経過していないと判定された場合には、ステップS092で埃濃度低減制御の実施が継続される。その一方で、ステップS102において、埃センサ32の結露解消時から所定時間が経過したと判定された場合には、埃濃度低減制御が終了する。
なお、図15のステップS053、S063は結露通知部に対応する。そして、空調制御装置40は、第3実施形態と同様の結露判定部と要因判定部と制御実施部とのほかに、その結露通知部を機能的に備えている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第3実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第3実施形態と共通の構成から奏される効果を第3実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、図15に示すように、空調制御装置40は、埃センサ32に結露が発生したと判定した場合には、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせる。従って、埃センサ32が結露に起因して正常に機能しないおそれがあることを乗員に認識させることが可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態は、大まかには、前述の第1実施形態と第4実施形態とを組み合わせた実施形態である。そこで、本実施形態では、前述の第1実施形態および第4実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態のフローチャートは図17に示されており、その図17に示すフローチャートのステップS010、S020、S030、S040は、図5のフローチャートと同様である。また、図17に示すフローチャートのステップS043、S053、S063、S073、S072、S082、S092、S102は、図15のフローチャートと同様である。
本実施形態では第4実施形態と同様に、図17の制御処理は空調制御装置40によって実行される。そして、図17のステップS010、S020、S030、S040は、その空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50によって実行される。
図17に示すように、制御処理が開始されると、ステップS010、S020、S030の順に進む。
ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS040へ進む。その一方で、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生してはいないと判定された場合には、ステップS054へ進む。
図17のステップS040では、図5のステップS040と同様の処理が為される。そして、ステップS040の次はステップS044へ進む。
図17のステップS044では、空調制御装置40は、ステップS040で決定した結露中埃濃度値Dcを、埃センサ32のセンシング箇所である通風路24の埃濃度とみなす。そして、空調制御装置40は、その埃濃度に応じて、埃が除去されるように空調ユニット2を制御する。この空調ユニット2の制御は既に実施されていれば、そのまま継続される。例えば、このステップS044における埃濃度に応じた空調ユニット2の制御では、空調ユニット2が内気モードとされ、それと共に、その埃濃度が高いほど送風機23の送風量が大きくされる。ステップS044の次はステップS043へ進む。
図17のステップS054では、上記のステップS044と同様に、埃濃度に応じた空調ユニット2の制御が実施される。但し、空調制御装置40は、結露中埃濃度値Dcではなく、ステップS010で得られた埃濃度検出値Dmを、埃センサ32のセンシング箇所の埃濃度とみなす。
要するに、上記のステップS044では、結露中埃濃度値Dcに応じた空調ユニット2の制御が実施されるが、このステップS054では、埃濃度検出値Dmに応じた空調ユニット2の制御が実施される。ステップS054の次はステップS063へ進む。
ここで、ステップS092の埃濃度低減制御は、ステップS044またはS054で実施される空調ユニット2の制御に対し優先して実施される。すなわち、ステップS044またはS054における空調ユニット2の制御が実施されている最中に、図17の制御処理がステップS092へ進んだ場合には、ステップS044またはS054における空調ユニット2の制御に替えて、埃濃度低減制御が実施される。
なお、図17のフローチャートにおいてステップS043以降の流れおよびステップS063以降の流れは、図15のフローチャートと同様である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態または第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態または第4実施形態と共通の構成から奏される効果を、その共通の構成を有する実施形態と同様に得ることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態は、大まかには、前述の第2実施形態と第5実施形態とを組み合わせた実施形態である。そこで、本実施形態では、前述の第2実施形態および第5実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態のフローチャートは図18に示されており、その図18に示すフローチャートのステップS010、S020、S030、S040、S031、S041は、図11のフローチャートと同様である。また、図18に示すフローチャートのステップS043、S053、S063、S073、S072、S082、S092、S102、S044、S054は、図17のフローチャートと同様である。
本実施形態では第5実施形態と同様に、図18の制御処理は空調制御装置40によって実行される。そして、図18のステップS010、S020、S030、S040、S031、S041は、その空調制御装置40に含まれる埃センサ制御部50によって実行される。
図18に示すように、制御処理が開始されると、ステップS010、S020、S030の順に進む。
ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS031へ進む。その一方で、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生してはいないと判定された場合には、ステップS054へ進む。
また、ステップS031において、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇していたと判定された場合には、ステップS041へ進む。そして、ステップS041の次はステップS044へ進む。その一方で、ステップS031において、埃濃度検出値Dmが埃センサ32の結露発生前に上昇してはいないと判定された場合には、ステップS040へ進む。そして、ステップS040の次はステップS044へ進む。
図18のステップS044では、図17のステップS044と同様に、空調制御装置40は、ステップS040またはステップS041で決定した結露中埃濃度値Dcを、埃センサ32のセンシング箇所である通風路24の埃濃度とみなす。そして、その埃濃度に応じた空調ユニット2の制御を実施する。ステップS044の次はステップS043へ進む。
なお、図18のフローチャートにおいてステップS043以降の流れおよびステップS054以降の流れは、図17のフローチャートと同様である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第2実施形態または第5実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第2実施形態または第5実施形態と共通の構成から奏される効果を、その共通の構成を有する実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態では図1に示すように、空気フィルタ30は、空調ケース21の通風路24において、埃センサ32に対する空気流れ方向下流側で且つエバポレータ26に対する空気流れ方向上流側に配置されているが、これは一例である。通風路24を流れる空気の全部または大部分が空気フィルタ30を通過するようになっていれば、通風路24内における空気フィルタ30の配置に限定はない。
(2)上述の各実施形態では図1に示すように、空調制御装置40は、埃センサ制御部50を機能的に含んでいるが、これは一例である。その空調制御装置40は、物理的に分離した複数の制御装置から構成されていてもよい。例えば、埃センサ制御部50は、空調制御装置40のうちドア類や送風機23を制御する制御部とは別個の制御装置になっていてもよい。その場合さらに、その埃センサ制御部50と埃センサ32とが一体構成となって1つの埃センサユニットを構成していてもよい。
(3)上述の第1実施形態において、図5に示すフローチャートのステップS030では、埃センサ32に結露が発生したか否かが判定されており、その結露発生の有無は、埃濃度検出値Dmと経過時間とを用いて判定されるが、これは一例である。埃センサ32の結露発生の有無を判定する方法に限定はない。例えば、その結露発生の有無は、埃センサ32のセンサケース323内に導入される空気の温度と相対湿度、埃センサ32の周辺温度などを用いて判定されても差し支えない。このことは、第2実施形態以降の各実施形態においても同様である。
(4)上述の第1実施形態において、図5に示すフローチャートのステップS040では、結露中埃濃度値Dcは結露前検出値Dbmと同じ値とされるが、これに限らない。そのステップS040では、結露中埃濃度値Dcが結露前検出値Dbmに基づいて決定されればよい。例えば、結露中埃濃度値Dcは、結露前検出値Dbmに対し或る値を加算して得られた値とされてもよいし、結露前検出値Dbmから或る値を差し引いて得られた値とされてもよい。このことは、第2実施形態以降の各実施形態における結露中埃濃度値Dcについても同様である。
(5)上述の第2実施形態において、図13に示すように、埃センサ32の結露発生前における埃濃度検出値Dmの上昇率が大きいほど、結露中埃濃度値Dcを算出するための加算量Dxは大きく設定されるが、これは一例である。例えば、その埃濃度検出値Dmの上昇率に拘わらず加算量Dxは一定値であるとすることも考え得る。
(6)上述の第3実施形態において、図14のフローチャートはステップS072を含んでいるが、その図14のフローチャートにステップS072が無いことも想定できる。そのステップS072が無いフローチャートでは、ステップS030において、埃センサ32に結露が発生したと判定された場合には、ステップS082へ進む。
(7)上述の第3実施形態の図14のフローチャートでは、埃センサ32に結露が発生したとステップS030にて判定され、車室内の埃濃度を低減する指示が乗員から為されたとステップS072にて判定された場合には、埃濃度低減制御がステップS092にて実施される。しかしながら、これは一例である。例えば、埃センサ32に結露が発生していなくても、埃濃度低減制御は、車室内の埃濃度を低減する指示が乗員から為された場合に実施されて差し支えない。
(8)上述の第4実施形態において、図15のステップS043では、例えば、空調制御装置40が搭載された車両に結露インジケータ461が設けられていれば、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせることが可能であると判定される。しかしながら、これは1つの例示である。例えば、複数の表示モードを択一的に切替え可能な構成に表示装置46がなっている場合が想定される。そのように表示装置46がなっている場合においては、埃センサ32の結露発生を結露インジケータ461により表示可能な表示モードに表示装置46が切り替わっている場合に、その結露発生を結露インジケータ461により乗員へ知らせることが可能であると判定される。
(9)上述の各実施形態において、図5、図11、図14、図15、図17、および図18のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードウェアで実現されるものであっても差し支えない。
(10)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、結露判定部は、埃センサに結露が発生したか否かを判定する。埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合には、値決定部は、結露発生中の埃濃度として取り扱われる結露中埃濃度値を、埃センサがその埃センサの結露発生前に検出した埃濃度の検出値である結露前検出値に基づいて決定する。
また、第2の観点によれば、値決定部は、結露中埃濃度値を結露前検出値にするようにその結露中埃濃度値を決定する。従って、結露中埃濃度値が埃センサのセンシング箇所における埃濃度の実際値から懸け離れた値にならないように、結露中埃濃度値を簡単に定めることが可能である。
また、第3の観点によれば、埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合において、値決定部は、埃濃度の検出値が埃センサの結露発生前に上昇していたと埃濃度上昇判定部により判定された場合には、結露中埃濃度値を結露前検出値よりも大きい値にするように結露中埃濃度値を決定する。従って、埃濃度の実際値に対する結露中埃濃度値の正確性を高くするようにその結露中埃濃度値を決定することが可能である。
また、第4の観点によれば、埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合において、値決定部は、埃濃度の検出値が埃センサの結露発生前に上昇してはいないと埃濃度上昇判定部により判定された場合には、埃濃度の検出値が埃センサの結露発生前に上昇していたと判定される場合よりも結露中埃濃度値を小さい値にするように結露中埃濃度値を決定する。従って、埃濃度の検出値が埃センサの結露発生前に上昇していたか否かに応じて、結露中埃濃度値の大きさに適切に差異を設けることが可能である。
また、第5の観点によれば、埃センサによる埃濃度の検出は周期的に繰り返し実行される。そして、結露前検出値は、埃センサの結露開始時点に対する前回の検出で得られた埃濃度の検出値である。
また、第6の観点によれば、埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合に、要因判定部は、車室内の埃濃度を上昇させる原因になる所定の埃濃度上昇要因が発生したか否かを判定する。制御実施部は、埃濃度上昇要因が発生したと要因判定部により判定された場合に埃濃度低減制御を実施する。そして、その埃濃度低減制御は、その埃濃度低減制御の開始前に比して車室内の埃濃度が低減されるように空調ユニットを作動させる制御である。このことは、第7の観点においても同様である。
また、第8の観点によれば、埃センサに結露が発生したと結露判定部により判定された場合に、結露通知部は、埃センサの結露発生を通知装置により乗員へ知らせる。従って、埃センサが結露に起因して正常に機能しないおそれがあることを乗員に認識させることが可能である。
また、第9の観点によれば、制御実施部は、乗員の手動操作により埃濃度低減制御の実施が指示された場合にも、埃濃度低減制御を実施する。従って、乗員は任意のタイミングで車室内の埃濃度を空調ユニットにより低減することが可能である。
また、第10の観点によれば、結露判定部は、経過時間に対する埃濃度の検出値の変化割合が所定の限度を超えて変化した場合に、埃センサに結露が発生したと判定する。従って、埃センサの結露発生を判定するために特別な装置を必要とはしないというメリットがある。
2 空調ユニット
21 空調ケース
24 通風路
32 埃センサ
40 空調制御装置
321 発光部
322 受光部

Claims (10)

  1. 車室内へ吹き出る空気が流通する通風路(24)が形成された空調ケース(21)と、発光部(321)から発せされた光を受光部(322)が受光することにより前記通風路の埃濃度を検出する埃センサ(32)とを有する空調ユニット(2)において用いられる空調制御装置であって、
    前記埃センサに結露が発生したか否かを判定する結露判定部(S030)と、
    前記埃センサに結露が発生したと前記結露判定部により判定された場合には、結露発生中の埃濃度として取り扱われる結露中埃濃度値(Dc)を、前記埃センサが該埃センサの結露発生前に検出した埃濃度の検出値である結露前検出値(Dbm)に基づいて決定する値決定部(S040、S041)とを備えている、空調制御装置。
  2. 前記値決定部(S040)は、前記結露中埃濃度値を前記結露前検出値にするように該結露中埃濃度値を決定する、請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記埃濃度の検出値が前記埃センサの結露発生前に上昇していたか否かを判定する埃濃度上昇判定部(S031)を備え、
    前記埃センサに結露が発生したと前記結露判定部により判定された場合において、前記値決定部は、前記埃濃度の検出値が前記埃センサの結露発生前に上昇していたと前記埃濃度上昇判定部により判定された場合には、前記結露中埃濃度値を前記結露前検出値よりも大きい値にするように該結露中埃濃度値を決定する、請求項1に記載の空調制御装置。
  4. 前記埃センサに結露が発生したと前記結露判定部により判定された場合において、前記値決定部は、前記埃濃度の検出値が前記埃センサの結露発生前に上昇してはいないと前記埃濃度上昇判定部により判定された場合には、前記埃濃度の検出値が前記埃センサの結露発生前に上昇していたと判定される場合よりも前記結露中埃濃度値を小さい値にするように該結露中埃濃度値を決定する、請求項3に記載の空調制御装置。
  5. 前記埃センサによる前記埃濃度の検出は周期的に繰り返し実行され、
    前記結露前検出値は、前記埃センサの結露開始時点に対する前回の検出で得られた前記埃濃度の検出値である、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調制御装置。
  6. 車室内へ吹き出る空気が流通する通風路(24)が形成された空調ケース(21)と、発光部(321)から発せされた光を受光部(322)が受光することにより前記通風路の埃濃度を検出する埃センサ(32)とを有する空調ユニット(2)において用いられる空調制御装置であって、
    前記埃センサに結露が発生したか否かを判定する結露判定部(S030)と、
    前記埃センサに結露が発生したと前記結露判定部により判定された場合に、前記車室内の埃濃度を上昇させる原因になる所定の埃濃度上昇要因が発生したか否かを判定する要因判定部(S082)と、
    前記埃濃度上昇要因が発生したと前記要因判定部により判定された場合に埃濃度低減制御を実施する制御実施部(S092、S102)とを備え、
    前記埃濃度低減制御は、該埃濃度低減制御の開始前に比して前記車室内の埃濃度が低減されるように前記空調ユニットを作動させる制御である、空調制御装置。
  7. 前記埃センサに結露が発生したと前記結露判定部により判定された場合に、前記車室内の埃濃度を上昇させる原因になる所定の埃濃度上昇要因が発生したか否かを判定する要因判定部(S082)と、
    前記埃濃度上昇要因が発生したと前記要因判定部により判定された場合に埃濃度低減制御を実施する制御実施部(S092、S102)とを備え、
    前記埃濃度低減制御は、該埃濃度低減制御の開始前に比して前記車室内の埃濃度が低減されるように前記空調ユニットを作動させる制御である、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調制御装置。
  8. 前記埃センサに結露が発生したと前記結露判定部により判定された場合に、前記埃センサの結露発生を通知装置(461)により乗員へ知らせる結露通知部(S053、S063)を備えている、請求項6または7に記載の空調制御装置。
  9. 前記制御実施部は、乗員の手動操作により前記埃濃度低減制御の実施が指示された場合にも、前記埃濃度低減制御を実施する、請求項6ないし8のいずれか1つに記載の空調制御装置。
  10. 前記結露判定部は、経過時間に対する前記埃濃度の検出値の変化割合が所定の限度を超えて変化した場合に、前記埃センサに結露が発生したと判定する、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の空調制御装置。
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