JP2016210382A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内の空気が流れる空気通路に配置された内気温度センサの検出温度に基づく制御において外乱による影響を低減することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。【解決手段】ステップS102にて、第1補正値は空気通路での吸込み風速に基づいて決定され、ステップS103にて、第2補正値はセンサ周り発熱状況に基づいて決定される。また、第3補正値は、外気温度が所定値以下であり且つエンジン水温が所定値以下である場合に、内気温度センサ配置箇所の雰囲気温度に基づいて決定される。そして、吹出口駆動装置および送風機モータ等の制御対象毎の制御目標値はそれぞれ、内気温度検出値と第1補正値と第2補正値と第3補正値とに基づいて決定される。従って、上記制御対象の制御において、外乱としての吸込み風速による影響が低減され、更に外乱としての上記センサ周り発熱状況および雰囲気温度による影響が低減される。【選択図】図4

Description

本発明は、車室内の空調を行う車両用空調装置に関するものである。
従来、この種の車両用空調装置として、例えば特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された車両用空調装置の制御装置が実行する制御の1つとして、自己発熱をする温度センサの検出温度に対しその温度センサ近傍の風速に応じた補正を行う温度補正制御がある。この温度補正制御により、検出温度に対する自己発熱の影響が低減される。
詳細には、上記温度センサは、アスピレータによって車室内から吸引された空気の温度を検出し、車両用空調装置は、その温度センサの検出温度に基づいて車室内温度をコントロールしている。但し、アスピレータが吸引する空気の流速すなわちアスピレータ吸込み風速は、車両用空調装置の送風機モータの回転速度に応じて変化する。そして、アスピレータ吸込み風速が大きいほど温度センサの検出温度に対する自己発熱の影響は低減されるので、車室内温度が変わらなくてもアスピレータ吸込み風速が変化すれば検出温度も変化する。すなわち、温度センサの検出温度は、実際の車室内温度に対し、送風機モータの回転速度に応じたセンサ検出誤差を含んでいる。
そこで、上記温度補正制御では、制御装置は、送風機モータの回転速度に応じて温度センサの検出温度を補正する。
実公平6−1444号公報
特許文献1の車両用空調装置において、確かに、車室内温度を検出するための温度センサの検出温度に対し、アスピレータ吸込み風速の影響は低減されていると考えられる。しかし、温度センサは電気部品であるので、例えば、通電によって発熱する部品が温度センサ周りにレイアウトされ易く、電子基板からも温度センサへ熱が伝わることがある。これらの検出温度に対する外乱は、特許文献1の車両用空調装置では考慮されていない。
特に、温度センサがSMD(surface mount device)素子で構成されている場合、温度センサが電子基板の表面に接触するように配置されるので、温度センサの検出温度は外乱の影響を受けやすい。例えば、温度センサ周りの温度が時間経過に従って通電により上昇すると、温度センサの検出温度と実際の車室内温度との間の誤差が拡大し、車室内温度に基づく種々の制御を適切に実行することができないという課題が生じていた。
また、強制的に車室内の空気を吸い込む小型の送風装置を設け、その送風装置により、温度センサ周りの風速を、温度センサの検出温度に対する外乱が排除される程度に大きくすることも想定されるが、そのようにした場合、送風装置のモータ作動による騒音増大およびコストアップ等の課題が新たに生じる。
本発明は上記点に鑑みて、車室内の空気が流れる空気通路に配置された車室内温度センサの検出温度に基づく制御において、特許文献1の検出温度補正を用いる場合と比較して更に外乱による影響を低減することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の車両用空調装置の発明では、制御対象(121a、123、124、125)の制御によって車室内の空調を行う車両用空調装置であって、
車室内の空気が流れる空気通路(262a)に配置され、その空気通路を流れる空気の温度を検出する車室内温度センサ(14)と、
空気通路を流れる空気の流速(Vin)に基づいて、車室内温度センサの検出温度(Tsr)を補正するための第1補正値(CRa)を決定する第1補正値決定手段(S102)と、
車室内温度センサ自体およびその車室内温度センサ周りの少なくとも何れかの発熱状況に基づいて、車室内温度センサの検出温度を補正するための第2補正値(CRb)を決定する第2補正値決定手段(S103)と、
制御対象の制御における制御量の目標値(TG)を決定する制御目標値決定手段(S105、S302)とを備え、
制御目標値決定手段は、車室内温度センサの検出温度と第1補正値と第2補正値とに基づいて、目標値を決定することを特徴とする。
上述の発明によれば、上記第1補正値は、空気通路を流れる空気の流速に基づいて決定され、上記第2補正値は、車室内温度センサ自体およびその車室内温度センサ周りの少なくとも何れかの発熱状況に基づいて決定され、制御対象の制御における制御量の目標値は、車室内温度センサの検出温度と第1補正値と第2補正値とに基づいて決定されるので、制御対象の制御において、外乱としての空気の流速による影響が低減され、更に外乱としての発熱状況による影響が低減される。すなわち、特許文献1の検出温度補正を用いる場合と比較して更に外乱による影響を低減することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の車両用空調装置10の概略構成を示した模式図である。 図1におけるII−II断面図である。 第1実施形態において、電子制御装置80へ信号を入力する複数の機器と、電子制御装置80の出力信号を受ける複数の制御対象とを示した制御ブロック図である。 図3の電子制御装置80に含まれる第1制御部801が実行する制御処理を示したフローチャート、すなわち、内気温度検出値Tsrに対して補正を行う内気温度補正制御を示したフローチャートである。 第1実施形態の車両用空調装置10において、空気通路262aでの吸込み風速Vinと送風機モータ121aのモータ電圧Vfとの関係を示した図である。 第1実施形態において、実車室内温度Tfrが一定であるという条件の下で吸込み風速Vinと内気温度検出値Tsrとの関係を示した図である。 第1実施形態において第1補正値CRaを決定するために用いられる第1補正マップであって、モータ電圧Vfと第1補正値CRaとの関係を定めたマップである。 第1実施形態において第2補正値CRbを決定するために用いられる第2補正マップであって、センサ通電時間TMeと第2補正値CRbとの関係を定めたマップである。 図4のステップS104で実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。 第1実施形態において第3補正値CRcを決定するために用いられる第3補正マップであって、内気温度検出値Tsrと第3補正値CRcとの関係を定めたマップである。 図3の電子制御装置80に含まれる第2制御部802が実行する制御処理を示したフローチャート、すなわち、車室内の空調を行うための制御対象を作動させる制御対象作動制御を示したフローチャートである。 第1〜3補正値CRa、CRb、CRcによる補正を行わない第1の比較例において、実車室内温度Tfr、内気温度検出値Tsr、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。 第1〜3補正値CRa、CRb、CRcのうち第1補正値CRaだけによる補正を式F3のように行う第2の比較例において、実車室内温度Tfr、内気温度検出値Tsr、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。 上記第1および第2の比較例とは異なる第3の比較例において、実車室内温度Tfr、内気温度検出値Tsr、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。 第1〜3補正値CRa、CRb、CRcのうち第1補正値CRaおよび第2補正値CRbだけによる補正を式F4のように行う第1実施形態の変形例において、実車室内温度Tfr、内気温度検出値Tsr、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。 第1実施形態において、実車室内温度Tfr、内気温度検出値Tsr、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。 図16のタイミングチャートでの時間経過に伴って推移する第1〜3補正値CRa、CRb、CRcを示したタイミングチャートである。 第1の比較例の内気温度検出値Tsrと第2の比較例の車室内温度推定値Terと変形例の車室内温度推定値Terとを図16のタイミングチャートに重ね合わせた図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、後述する他の実施形態を含む以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の車両用空調装置10の概略構成を示した模式図である。車両用空調装置10は、車両に搭載され、車室内の空調を行う装置である。図1に示すように、車両用空調装置10は、車室内空調ユニット12、内気温度センサ14、外気温度センサ16(図3参照)、日射センサ18(図3参照)、エンジン水温センサ20(図3参照)、アスピレータ22、内気ダクト24、および電子制御装置80(図3参照)を備えている。また、車両用空調装置10は、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成しエンジンルーム内に設けられた不図示の冷媒圧縮機および凝縮器等も備えている。
車室内空調ユニット12は、車室内へ向けて温度調節された空調空気を吹き出す周知の機器である。車室内空調ユニット12は、その車室内空調ユニット12の筐体を成す不図示の空調ケース内に空気を流す送風機121(図3参照)を有している。車室内空調ユニット12は、車室内のうち車両前方に設けられたインストルメントパネル内に配置される。例えば、車室内空調ユニット12は、特開2013−082398号公報に示された室内空調ユニットと同様の物である。
内気温度センサ14は、車室内の空気温度Tr(内気温度Tr)を検出するための温度センサ、具体的には車室内温度Trの検出値Tsrを検出する車室内温度センサである。例えば内気温度センサ14はサーミスタによって構成されている。内気温度センサ14は、インストルメントパネルの一部に設けられた操作パネル部26内に設けられている。詳細には、内気温度センサ14はSMD素子として構成されており、電子基板28に直接取り付けられている。
その電子基板28には、内気温度センサ14を含む複数の電子部品が表面実装されている。そして、電子基板28およびその電子基板28に実装された内気温度センサ14を含む複数の電子部品は、操作パネル部26内に収容されている。
操作パネル部26は、乗員に操作される入力操作装置である。例えば操作パネル部26は、乗員が車室内の設定温度Tsetを入力するために操作する温度設定部263(図3参照)を含んで構成されている。なお、電子基板28に実装された複数の電子部品の中には、内気温度センサ14以外に、通電によって発熱する発熱体30も含まれている。
また、図1におけるII−II断面図である図2に示すように、内気温度センサ14周りを通風可能とするために、電子基板28を貫通した通気孔281が、電子基板28上での内気温度センサ14の配置箇所を取り囲むように形成されている。それと共に、乗員が操作する操作スイッチが配置される操作パネル部26のパネル面261の一部には吸気孔261a(図1参照)が形成されている。また、図1および図2に示すように、操作パネル部26は、空気を導く導風管262を有しており、その導風管262は、パネル面261の吸気孔261aと電子基板28の通気孔281とをつなぐ空気通路262aを導風管262の内側に形成している。
この空気通路262aには、吸気孔261aから矢印ARinのように導入される車室内の空気が流れ、電子基板28上の内気温度センサ14はこの空気通路262aに配置されている。従って、内気温度センサ14は、導風管262の空気通路262aを流れる空気の温度を検出する温度センサであり、正確に言えば、導風管262の空気通路262aにおいて内気温度センサ14周りを流れる空気の温度を検出する。
内気ダクト24は、空気を流す筒状部材であり、内気ダクト24の内側にダクト通路24aを形成している。内気ダクト24は、その内気ダクト24の空気流れ上流端241にて電子基板28の通気孔281の導風管262側とは反対側へ接続され、内気ダクト24の空気流れ下流端242にてアスピレータ22に接続されている。
このアスピレータ22は、一般的な車両用空調装置に採用されておりベンチュリ効果を利用した周知のアスピレータであり、例えば特許文献1に記載されたアスピレータと同様の物である。そのため、アスピレータ22の内部構造については図示を省略している。
具体的に、本実施形態のアスピレータ22は、車室内空調ユニット12の空調ケース内に形成された空気通路に接続されている。例えばアスピレータ22は、車室内空調ユニット12が有する蒸発器の下流側直後に接続されている。そして、アスピレータ22は、その空調ケース内を流れる空気の一部がアスピレータ22に導入されることで負圧を発生させ、内気ダクト24からの空気を吸引すると共に、その内気ダクト24からの空気を空調ケース内からの空気と共に矢印ARoutのように車室内へ流出させる。
従って、パネル面261の吸気孔261aから導入される車室内空気(すなわち内気)は、導風管262の空気通路262a、電子基板28の通気孔281、内気ダクト24が形成するダクト通路24a、アスピレータ22の順に流れて、車室内へと吹き出される。そして、アスピレータ22は、空調ケース内からの空気流れによって生じるベンチュリ効果を利用しているので、車室内空調ユニット12が有する送風機121の送風量が大きくなるほど、空気通路262aを流れる空気の流速である吸込み風速Vinは高くなる。
図3は、電子制御装置80へ信号を入力する複数の機器と、電子制御装置80から出力される出力信号を受ける複数の制御対象とを示した制御ブロック図である。電子制御装置80は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。
例えば、電子制御装置80は、車室内へ空調空気を吹き出す複数の吹出口を切り替える吹出しモードの制御、外気および内気の吸込み割合を変更する吸込みモードの制御、車室内空調ユニット12から車室内へ吹き出される空調空気の温度を調節する温度コントロール、および、送風機モータ121aの回転速度を調節する風量制御等を行う。電子制御装置80は、これらの制御を、車室内温度Trの実際値Tfrである実車室内温度Tfrが快適な温度になるように行う。
図3に示すように、電子制御装置80には、上述した内気温度センサ14からの検出信号、車外の空気である外気の温度Tamすなわち外気温度Tamを検出する外気温度センサ16からの検出信号、車室内空調ユニット12が有する蒸発器に設けられその蒸発器の温度TEを検出する蒸発器温度センサ122からの検出信号、車室内の日射量Tsを検出する日射センサ18からの検出信号、エンジンから流出したエンジン冷却水の温度すなわちエンジン水温TWを検出するエンジン水温センサ20からの検出信号、および、乗員が設定する設定温度Tsetを示す信号を出力する温度設定部263からの信号等が逐次入力される。
また、車室内空調ユニット12は、上記の送風機121のほかに、例えば吹出口駆動装置123と吸込口駆動装置124と温度調節駆動装置125とを有している。その吹出口駆動装置123は、車室内へ空調空気を吹き出す複数の吹出口を開閉する吹出口ドア(図示せず)を作動させる。吸込口駆動装置124は、車室内空調ユニット12の空調ケース内に外気を取り入れる外気吸込口と内気を取り入れる内気吸込口と開閉する吸込口ドア(図示せず)を作動させる。そして、温度調節駆動装置125は、空調ケース内を流れる暖風と冷風との混合割合を複数の吹出口の空気流れ上流側で調節するエアミックスドア(図示せず)を作動させる。
電子制御装置80には、上記の吹出口駆動装置123、吸込口駆動装置124、温度調節駆動装置125、および、送風機121の一部を構成し羽根車を回転駆動する送風機モータ121a等が電気的に接続されている。そして、電子制御装置80は、送風機モータ121a、吹出口駆動装置123、吸込口駆動装置124、および温度調節駆動装置125等に対し、それぞれを作動させるための制御信号を逐次出力する。
すなわち、吹出口駆動装置123、吸込口駆動装置124、温度調節駆動装置125、および送風機モータ121a等の機器は、電子制御装置80によって制御される制御対象として設けられており、車両用空調装置10(図1参照)は、それらの制御対象の制御によって車室内の空調を行う。例えば、送風機モータ121aに印加されるモータ電圧Vfが大きくなるほど送風機モータ121aの回転速度が上がり送風機121の送風量が増すので、送風機121の送風量は、送風機モータ121aのモータ電圧Vfの変化によって制御される。
次に、本実施形態において電子制御装置80が実行する制御処理を説明する。電子制御装置80は、例えば車両のイグニッションスイッチがオンされて、電子制御装置80に電力が供給されると、予めメモリに記憶されている制御プログラムが実行される。イグニッションスイッチがオンされた時は、乗員の操作によって車両が駐車状態から走行可能な走行状態になった時である。
電子制御装置80は、複数の制御処理を並列的に実行するが、その複数の制御処理の1つとして図4の制御処理を、例えばイグニッションスイッチがオンされた時から周期的に繰り返し実行する。図4は、電子制御装置80に含まれる第1制御部801(図3参照)が実行する制御処理を示したフローチャート、すなわち、内気温度センサ14の検出温度Tsrに対して補正を行う内気温度補正制御を示したフローチャートである。なお、内気温度センサ14の検出温度Tsrを内気温度検出値Tsrとも呼ぶ。
先ず、図4のステップS101では、第1制御部801は、内気温度センサ14から内気温度検出値Tsrを読み込む。ステップS101の次はステップS102へ進む。
ステップS102では、送風機モータ121aに印加されるモータ電圧Vfを読み込む。これは、モータ電圧Vfが高いほど、車室内空調ユニット12(図1参照)の空調ケース内からアスピレータ22へ流入する空気流量が増し、図5に示すように空気通路262aでの吸込み風速Vinが大きくなるからである。そして、図6に示すように、吸込み風速Vinが或る程度以上大きければ、内気温度センサ14の内気温度検出値Tsrは実車室内温度Tfrに一致または略一致するが、吸込み風速Vinが小さい低風速域では、二点鎖線Ar1で囲んで示すように、内気温度センサ14の自己発熱に影響により内気温度検出値Tsrは実車室内温度Tfrから乖離するからである。詳細には、吸込み風速Vinの低風速域において、内気温度検出値Tsrは実車室内温度Tfrよりも高い温度を示し、その温度差(=Tsr−Tfr)は吸込み風速Vinが小さいほど拡大する。
ここで、図5は、空気通路262aでの吸込み風速Vinと送風機モータ121aのモータ電圧Vfとの関係を示した図であり、この図5の関係は実験的に予め求めておくことが可能なものである。また、図6は、実車室内温度Tfrが一定であるという条件の下で吸込み風速Vinと内気温度検出値Tsrとの関係を示した図である。なお、実車室内温度Tfrとは、厳密に言えば、車室内の空気のうち、図1に示す操作パネル部26の吸気孔261aに吸い込まれる前(すなわち、空気通路262aに流入する前)の空気の温度であり、言い換えれば、車室内においてその吸気孔261aよりも空気流れ上流側に漂う空気の温度である。
また、図4のステップS102では、第1制御部801は、モータ電圧Vfを読み込んだ後に、内気温度検出値Tsrを補正するための第1補正値CRaを決定する第1補正処理を行う。詳細には、送風機モータ121aのモータ電圧Vfに基づいて、図7に示す予め定められたマップから第1補正値CRaを決定する。すなわち、モータ電圧Vfは例えば図5に示すように空気通路262aでの吸込み風速Vinと一定の関係を有するので、第1制御部801は、空気通路262aでの吸込み風速Vinに基づいて、図7のマップから第1補正値CRaを決定する。
その図7は、モータ電圧Vfと第1補正値CRaとの関係を定めた第1補正マップである。図7のマップは、後述の車室内温度推定値Terを実車室内温度Tfrに近付ける第1補正値CRaが吸込み風速Vinをパラメータとして決定されるように予め実験的に設定されたものである。
図7のマップを詳細に説明すると、その図7のマップにおいて、モータ電圧Vfが予め実験的に定められた判定電圧Vf1未満となる範囲では、第1補正値CRaはマイナス値(すなわち負の値)であり、モータ電圧Vfが低くなるほど第1補正値CRaの絶対値は大きくなる。そして、モータ電圧Vfが判定電圧Vf1以上となる範囲では、第1補正値CRaは0で一定になる。図6に示すように、判定電圧Vf1に対応する吸込み風速Vinが或る程度以上に大きくなれば、内気温度検出値Tsrと実車室内温度Tfとの温度差が十分に小さくなり例えば略零になるからである。
従って、図5に示すモータ電圧Vfと吸込み風速Vinとの関係から言い換えれば、図7の第1補正値CRaは、その吸込み風速Vinが小さいほど、第1補正値CRaの絶対値が大きくなるようにマイナス側へ変更される。そして、第1補正値CRaは、吸込み風速Vinが上記判定電圧Vf1に対応した風速以上である場合には0にされて一定になる。なお、図7のマップは、第1補正値CRaがモータ電圧Vfの変化に対して連続的に変化するように設定されていてもよいが、本実施形態では、制御負荷の低減のために第1補正値CRaが段階的に変化するように設定されていている。ステップS102の次はステップS103へ進む。
図4のステップS103では、内気温度検出値Tsrを補正するための第2補正値CRbを決定する第2補正処理を行う。詳細には、内気温度センサ14自体およびその内気温度センサ14周りの少なくとも何れかの発熱状況であるセンサ周り発熱状況に基づいて第2補正値CRbを決定する。
ここで、センサ周り発熱状況に関して説明する。内気温度センサ14は通電されるので自己発熱するが、その自己発熱以外にも発熱するものがある。例えば、図1に示す内気温度センサ14と共通の電子基板28に実装された発熱体30を含む複数の電子部品にも通電されるので、その複数の電子部品も発熱する。そして、その複数の電子部品が発する熱は例えば電子基板28の銅箔から成る回路パターンを介して内気温度センサ14へ伝導される。また、空気通路262aは気密に構成されているわけではないので、アスピレータ22が空気を吸引すると、それにより、空気通路262aの周りの空気すなわち操作パネル部26内における上記複数の電子部品周りの空気は空気通路262aの空気流れに巻き込まれて空気通路262a内に流入する。
このようなことから、センサ周り発熱状況は、内気温度センサ(車室内温度センサ)14の内気温度検出値Tsrに影響し、その内気温度検出値Tsrを実車室内温度Tfrに対して高温側へ変化させるように作用する。そこで、第2補正値CRbは、センサ周り発熱状況に基づいて決定される。
このセンサ周り発熱状況による内気温度検出値Tsrへの影響は、上述したように内気温度センサ14を含む複数の電子部品および電子基板28への通電によって生じるので、ステップS103では図8に示すように、内気温度センサ14への通電開始時からの経過時間TMeであるセンサ通電時間TMeが、センサ周り発熱状況の指標値として用いられる。内気温度センサ14へは、例えばイグニッションスイッチがオンされた時から、電子基板28を通して通電される。
以上のことから具体的に、ステップS103では、センサ周り発熱状況の指標値としてのセンサ通電時間TMeに基づいて、図8に示す予め定められたマップから第2補正値CRbを決定する。
その図8は、センサ通電時間TMeと第2補正値CRbとの関係を定めた第2補正マップである。図8のマップは、後述の車室内温度推定値Terを実車室内温度Tfrに近付ける第2補正値CRbがセンサ通電時間TMeをパラメータとして決定されるように予め実験的に設定されたものである。
図8のマップを詳細に説明すると、その図8のマップにおいて、第2補正値CRbはセンサ通電時間TMeが0であれば0である。なぜなら、電子基板28への通電開始時点では電子基板28等から熱が発散されておらず、センサ周り発熱状況による内気温度検出値Tsrへの影響は無い又は略無いからである。
そして、図8のマップにおいて、センサ通電時間TMeが0より大きく且つ予め実験的に定められた時間閾値TMe1未満となる範囲では、第2補正値CRbは、センサ通電時間TMeが長いほど第2補正値CRbの絶対値が大きくなるようにマイナス側へ変更される。更に、センサ通電時間TMeが時間閾値TMe1以上となる範囲では、第2補正値CRbは、判定時間TMe1に対応した値すなわち図8に定められた第2補正値CRbの変動範囲内での最小値bmin(絶対値としては最大値)で一定になる。なぜなら、内気温度センサ14の自己発熱を含む電子基板28等からの発熱は内気温度検出値Tsrを高温側へ変化させるように作用するからである。それと共に、通電が継続して内気温度センサ14周りの温度が或る温度にまで達すると、センサ周り発熱状況による内気温度検出値Tsrへの影響が飽和し安定するからである。
なお、図8のマップは、第2補正値CRbがセンサ通電時間TMeの変化に対して連続的に変化するように設定されているが、制御負荷の低減のために、上述した第1補正値CRa(図7参照)と同様に第2補正値CRbが段階的に変化するように設定されていてもよい。ステップS103の次はステップS104へ進む。
図4のステップS104では、図9に示すサブルーチンを実行する。これにより、内気温度検出値Tsrを補正するための第3補正値CRcを決定する第3補正処理を行う。図9のサブルーチンが終了すると、図4のステップS105へ進む。
図9は、図4のステップS104で実行されるサブルーチンを示したフローチャートである。図9のステップS201では、現時点が冷間エンジン起動時であるか否かを判断するために、外気温度センサ16によって検出される外気温度Tamと、エンジン水温センサ20によって検出されるエンジン水温TWとを読み込む。冷間エンジン起動時とは、車両が所定の低温状態にあるときにエンジンが起動(始動)されるエンジン起動時である。また、その所定の低温状態とは、例えば、エンジンが暖機前であって実車室内温度Tfrが0℃を下回る極低温の状態である。ステップS201の次はステップS202へ進む。
ステップS202では、外気温度Tamが所定の外気温度閾値Tam1以下であり且つエンジン水温TWが所定のエンジン温度閾値TW1以下であるか否かを判定する。ここで、そのエンジン水温TWはエンジンの温度を示すので、エンジン水温TWがエンジン温度閾値TW1以下であるということは、言い換えれば、エンジンの温度がエンジン温度閾値TW1以下であるということである。その外気温度閾値Tam1およびエンジン温度閾値TW1は、現時点が上記冷間エンジン起動時であるか否かを判定できるように予め実験的に設定されている。
ステップS202において、外気温度Tamが外気温度閾値Tam1以下であり且つエンジン水温TWがエンジン温度閾値TW1以下であると判定された場合には、ステップS203へ進む。この場合には、現時点が上記冷間エンジン起動時であると判定されたことになる。
その一方で、ステップS202において、外気温度Tamが外気温度閾値Tam1以下ではないと判定された場合、または、エンジン水温TWがエンジン温度閾値TW1以下ではないと判定された場合には、ステップS204へ進む。
ステップS203では、内気温度センサ14が配置されている箇所の雰囲気温度に基づいて第3補正値CRcを決定する。ここで、図1に示すように、内気温度センサ14は操作パネル部26の内部空間に収容されている。従って、内気温度センサ14の配置箇所の雰囲気温度とは、具体的に言えば、操作パネル部26の内部空間を満たす空気の温度である。
ここで、エンジン起動前には通電がされていないので、エンジン起動時においては、内気温度センサ14の自己発熱および電子基板28から内気温度センサ14への伝熱による内気温度検出値Tsrへの影響は無い或いは略無い。その一方で、上記冷間エンジン起動時においては、内気温度センサ14の配置箇所の雰囲気温度が実車室内温度Tfrに対して低くなっている。このようなことから、上記冷間エンジン起動時には、上記雰囲気温度は内気温度検出値Tsrに影響し、その内気温度検出値Tsrを実車室内温度Tfrに対して低温側へ変化させるように作用する。そこで、第3補正値CRcは上記雰囲気温度に基づいて決定される。
具体的には、上記雰囲気温度は内気温度検出値Tsrと同じように変化し内気温度検出値Tsrと相関があるので、ステップS203では、内気温度検出値Tsrがその雰囲気温度の指標値として用いられる。すなわち、ステップS203では、内気温度センサ14が配置されている箇所の雰囲気温度の指標値としての内気温度検出値Tsrに基づいて、図10に示す予め定められたマップから第3補正値CRcを決定する。
その図10は、内気温度検出値Tsrと第3補正値CRcとの関係を定めた第3補正マップである。図10のマップは、後述の車室内温度推定値Terを実車室内温度Tfrに近付ける第3補正値CRcが内気温度検出値Tsrをパラメータとして決定されるように予め実験的に設定されたものである。
図10のマップを詳細に説明すると、その図10のマップにおいて、内気温度検出値Tsrが予め実験的に定められた温度閾値Tsr1未満となる範囲では、第3補正値CRcはプラス値(すなわち正の値)であり、内気温度検出値Tsrが低いほど、第3補正値CRcの絶対値が大きくなるようにプラス側へ変更される。更に、内気温度検出値Tsrが温度閾値Tsr1以上となる範囲では、第3補正値CRcは0で一定になる。なぜなら、上記冷間エンジン起動時において内気温度検出値Tsrが或る程度以上に高くなれば、上記雰囲気温度は、内気温度検出値Tsrを実車室内温度Tfrに対して低温側へ変化させるほどの低温ではなくなっているからである。
なお、図10のマップは、第3補正値CRcが内気温度検出値Tsrの変化に対して連続的に変化するように設定されていてもよいが、本実施形態では、制御負荷の低減のために第3補正値CRcが段階的に変化するように設定されていている。
図9のステップS204では、図10のマップを用いずに、第3補正値CRcを0にする。ステップS203またはステップS204が終了すれば図9のサブルーチンは終了し、図4の制御処理へ戻る。
図4のステップS105では、内気温度検出値Tsrを第1補正値CRaと第2補正値CRbと第3補正値CRcとで補正して得られる値を、車室内温度Trの推定値である車室内温度推定値Terとして求める。具体的には下記式F1のように、第1補正値CRaと第2補正値CRbと第3補正値CRcとを内気温度検出値Tsrに足し合わせて得た値を車室内温度推定値Terとして算出する。
Ter=Tsr+CRa+CRb+CRc ・・・(F1)
ステップS105の次はステップS106へ進む。
ステップS106では、ステップS105にて算出された車室内温度推定値Terを出力する。ステップS106が終了すれば、図4の制御処理は再びステップS101から開始される。
次に、電子制御装置80が実行する図4の制御処理とは別の制御処理を説明する。その制御処理は図11に示されており、その図11は、電子制御装置80に含まれる第2制御部802(図3参照)が実行する制御処理を示したフローチャート、すなわち、車室内の空調を行うための制御対象を作動させる制御対象作動制御を示したフローチャートである。この図11の制御処理は図4の制御処理と並列的に実行され、例えば車両用空調装置10による空調が開始されると周期的に繰り返し実行される。
先ず、図11のステップS301では、第2制御部802は、空調を行うために必要なセンサ値等の各種情報を読み込む。その読み込まれる各種情報には、外気温度Tam、日射量Ts、蒸発器温度TE、設定温度Tset、および、図4のステップS106で出力される車室内温度推定値Terが含まれている。ステップS301の次はステップS302へ進む。
ステップS302では、制御対象の制御における制御量の目標値すなわち制御目標値TGを決定する。その制御対象とは、具体的には上述したように、吹出口駆動装置123、吸込口駆動装置124、温度調節駆動装置125、および送風機モータ121a(図3参照)等の機器である。
制御目標値TGは制御対象毎に異なり、例えば、吹出口駆動装置123の制御目標値TGは、吹出口ドアの作動量に対応した吹出口駆動装置123の作動量の目標値である。また、吸込口駆動装置124の制御目標値TGは、吸込口ドアの作動量に対応した吸込口駆動装置124の作動量の目標値である。また、温度調節駆動装置125の制御目標値TGは、エアミックスドアの作動量に対応した温度調節駆動装置125の作動量の目標値である。また、送風機モータ121aの制御目標値TGは、送風機モータ121aの回転速度の目標値である。
この制御目標値TGは公知の方法にて決定される。例えば、車室内空調ユニット12から車室内へ吹き出される空調空気の温度目標値である目標吹出温度TAOが、外気温度Tam、日射量Ts、蒸発器温度TE、設定温度Tset、および車室内温度推定値Terに基づき、予め設定された制御式である下記式F2に従って算出される。そして、その目標吹出温度TAOに基づいて、制御対象毎の制御目標値TGがそれぞれ決定される。
TAO=f(Tam,Ts,TE,Tset,Ter) ・・・(F2)
このように車室内温度推定値Terは、制御対象毎の制御目標値TGを決定するパラメータに含まれており、上述したように、その車室内温度推定値Terは上記式F1により算出される。すなわち、制御対象毎の制御目標値TGはそれぞれ、上記式F1のパラメータである内気温度検出値Tsrと第1補正値CRaと第2補正値CRbと第3補正値CRcとに基づいて決定される。ステップS302の次はステップS303へ進む。
ステップS303では、ステップS302で決定した制御目標値TGに基づいて各制御対象を作動させる。ステップS303が終了すれば、図11の制御処理は再びステップS301から開始される。
なお、上述した図4、図9、および図11の各ステップでの処理は、それぞれの機能を実現する手段を構成している。例えば、図4のステップS102は本発明の第1補正値決定手段に対応し、ステップS103は本発明の第2補正値決定手段に対応し、ステップS104は本発明の第3補正値決定手段に対応する。また、図4のステップS105は本発明の車室内温度推定手段に対応し、図4のステップS105、および図11のステップS302は本発明の制御目標値決定手段に対応する。
上述したように、本実施形態によれば、図4のステップS102にて、第1補正値CRaは空気通路262aでの吸込み風速Vinに基づいて決定され、ステップS103にて、第2補正値CRbは上記センサ周り発熱状況に基づいて決定される。そして、吹出口駆動装置123、吸込口駆動装置124、温度調節駆動装置125、および送風機モータ121a等の制御対象毎の制御目標値TGはそれぞれ、内気温度検出値Tsrと第1補正値CRaと第2補正値CRbとに基づいて決定される。従って、上記制御対象の制御において、外乱としての吸込み風速Vinによる影響が低減され、更に外乱としてのセンサ周り発熱状況による影響が低減される。すなわち、特許文献1の検出温度補正を用いる場合と比較して更に外乱による影響を低減することができる。その結果として、制御対象の制御を適切に実行することが可能である。
また、本実施形態によれば、図9のフローチャートに示すように、外気温度Tamが所定の外気温度閾値Tam1以下であり且つエンジン水温TWが所定のエンジン温度閾値TW1以下である場合に、第3補正値CRcは、内気温度センサ14が配置されている箇所の雰囲気温度に基づいて決定される。そして、制御対象毎の制御目標値TGはそれぞれ、内気温度検出値Tsrと第1補正値CRaと第2補正値CRbとに加え第3補正値CRcにも基づいて決定される。従って、制御対象の制御において上記雰囲気温度が外乱として加味されない場合と比較して、外乱による影響を更に低減することができる。
このような効果を説明するためのシミュレーション結果が図12〜18に示されている。図12〜18は何れも、車両用空調装置10の空調運転が一定の環境下で実行されることを想定したシミュレーションでのタイミングチャートである。また、その一定の環境の下では、外気温度Tamが外気温度閾値Tam1以下であり且つエンジン水温TWがエンジン温度閾値TW1以下であると図9のステップS202にて判定される。また、図12〜18における時間零の時点は、車両用空調装置10の空調運転の開始時点である。
先ず、図12は、第1〜3補正値CRa、CRb、CRcによる補正を行わない第1の比較例において、実車室内温度Tfr、内気温度検出値Tsr、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。この図12に示すように、内気温度検出値Tsrに対して補正を行わないと、内気温度検出値Tsrが上昇し続けるので、その内気温度検出値Tsrの上昇を抑えるように空調制御が働き、実車室内温度Tfrが徐々に低下する。従って、車両用空調装置10の空調運転が継続すると、実車室内温度Tfrが過剰に低下するおそれがある。このような課題が第1の比較例にはある。
次に、図13は、第1〜3補正値CRa、CRb、CRcのうち第1補正値CRaだけによる補正を下記式F3のように行う第2の比較例において、実車室内温度Tfr、車室内温度推定値Ter、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。
Ter=Tsr+CRa ・・・(F3)
この第2の比較例で採用される図7の第1補正マップでは、判定電圧Vf1にモータ電圧Vfが達するまでの範囲でのモータ電圧Vfに対する第1補正値CRaの変化割合、および、判定電圧Vf1は、車室内温度推定値Terが実車室内温度Tfrに対し、実車室内温度Tfrが安定的に推移する安定時期よりも空調運転の開始初期にて合うように予め実験的に設定されている。
図13に示すように、この第2の比較例でも、第1の比較例と同様に、内気温度検出値Tsrが上昇し続けるので、その内気温度検出値Tsrの上昇を抑えるように空調制御が働き、実車室内温度Tfrが徐々に低下する。従って、車両用空調装置10の空調運転が継続すると、実車室内温度Tfrが過剰に低下するおそれがある。このような課題が第2の比較例にはある。
次に、図14は、上記第1および第2の比較例とは異なる第3の比較例において、実車室内温度Tfr、車室内温度推定値Ter、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。
この第3の比較例では、第2の比較例と同じように、第1〜3補正値CRa、CRb、CRcのうち第1補正値CRaだけによる補正が上記式F3のように行われる。但し、第3の比較例で採用される図7の第1補正マップでは、上記第2の比較例とは異なり、上記第1補正値CRaの変化割合および判定電圧Vf1は、車室内温度推定値Terが実車室内温度Tfrに対し、空調運転の開始初期よりも実車室内温度Tfrの安定時期にて合うように予め実験的に設定されている。
図14に示すように、この第3の比較例では、空調運転の開始初期において、車室内温度推定値Terが実車室内温度Tfrに対し低温側に乖離する。このような課題が第3の比較例にはある。
次に、図15は、第1〜3補正値CRa、CRb、CRcのうち第1補正値CRaおよび第2補正値CRbだけによる補正を下記式F4のように行う本実施形態の変形例において、実車室内温度Tfr、車室内温度推定値Ter、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。この変形例で用いられる第1補正マップとしては、図14を用いて説明された第3の比較例の第1補正マップではなく、図13を用いて説明された第2の比較例の第1補正マップと同じマップが採用されている。
Ter=Tsr+CRa+CRb ・・・(F4)
図15に示すように、この変形例では、車室内温度推定値Terは、実車室内温度Tfrの変動が小さい安定時期において実車室内温度Tfrに対し概ね合っているが、空調運転の開始初期においては実車室内温度Tfrに対し少し低温側に乖離する。
しかし、その車室内温度推定値Terと実車室内温度Tfrとの乖離幅は、例えば第3の比較例と比較して十分に縮小されている。従って、本実施形態では、内気温度検出値Tsrに対する補正において上記式F1のように第3補正値CRcも加味されており、それは好ましいが、この図15の変形例のように第3補正値CRcが加味されないことも想定される。
次に、図16は、第1〜3補正値CRa、CRb、CRcによる補正を上記式F1のように行う本実施形態において、実車室内温度Tfr、車室内温度推定値Ter、および送風機モータ121aのモータ電圧Vfを示したタイミングチャートである。また、図16のタイミングチャートでの時間経過に伴って、第1〜3補正値CRa、CRb、CRcは、図17のタイミングチャートのように推移する。本実施形態で用いられる第1補正マップとしては、上記変形例の第1補正マップと同じマップが採用されている。
図16に示すように、本実施形態では、車室内温度推定値Terは、空調運転の開始初期から実車室内温度Tfrの安定時期にわたって何れの時期においても実車室内温度Tfrに対し略一致する。従って、本実施形態では、上述した変形例および第1〜第3の比較例の何れと比較しても、実車室内温度Tfrにより近い車室内温度推定値Terを得ることができるので、制御対象の制御において外乱による影響を低減することができる。
なお、第1の比較例の内気温度検出値Tsr(図12参照)と第2の比較例の車室内温度推定値Ter(図13参照)と変形例の車室内温度推定値Ter(図15参照)とを図16のタイミングチャートに重ね合わせたものが図18のタイミングチャートとして示されている。
また、本実施形態によれば、図4の制御処理において、内気温度検出値Tsrを第1補正値CRaと第2補正値CRbと第3補正値CRcとで補正して得られる値が車室内温度推定値Terとして算出される。そして、制御対象毎の制御目標値TGはそれぞれ、その車室内温度推定値Terに基づいて決定される。従って、内気温度検出値Tsrを補正しない制御対象の制御と同様の制御式(例えば上記式F2)を用いて、制御対象の制御を行うことが可能である。
また、本実施形態によれば、第1補正値CRaと第2補正値CRbと第3補正値CRcとを内気温度検出値Tsrに足し合わせて得た値が車室内温度推定値Terとして算出される。従って、単純な計算で適切な車室内温度推定値Terを得ることが可能である。
また、本実施形態によれば、第1制御部801は、図10の第3補正マップに従って、内気温度検出値Tsrが所定の温度閾値Tsr1以上である場合には、第3補正値CRcを一定値、具体的には0にする。従って、空調運転の開始初期から実車室内温度Tfrの安定時期にわたる何れの時期においても車室内温度推定値Terが第3補正値CRcによる補正によって実車室内温度Tfrに近づけられるように、その第3補正値CRcを、内気温度センサ14の配置箇所の雰囲気温度の変化に従って変化させることが可能である。
また、本実施形態によれば、第1制御部801は、図8の第2補正マップに従って、センサ通電時間TMeが時間閾値TMe1以上である場合には、第2補正値CRbを一定値、具体的には最小値bminにする。従って、空調運転の開始初期から実車室内温度Tfrの安定時期にわたる何れの時期においても車室内温度推定値Terが第2補正値CRbによる補正によって実車室内温度Tfrに近づけられるように、その第2補正値CRbを、センサ周り発熱状況の変化に従って変化させることが可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態の図7において、モータ電圧Vfが判定電圧Vf1以上となる範囲では、第1補正値CRaは0であるが、0以外の値を取ることも想定される。例えば、モータ電圧Vfが判定電圧Vf1以上となる範囲で、第1補正値CRaがマイナス値またはプラス値で一定とされることも想定される。
(2)上述の実施形態の図7において、モータ電圧Vfが判定電圧Vf1以上となる範囲では、第1補正値CRaはモータ電圧Vfに関わらず一定になるが、モータ電圧Vfに応じて多少変化しても差し支えない。例えば、図7のマップは全体として、モータ電圧Vfが高いほどそのモータ電圧Vfに対する第1補正値CRaの変化割合(すなわち勾配)が小さくなるように、言い換えればその変化割合が零に近づくように設定されていればよい。
(3)上述の実施形態の図8において、第2補正値CRbはセンサ通電時間TMeが0であれば0であるが、センサ通電時間TMeが0である場合に第2補正値CRbが0以外の値を取ることも想定される。
(4)上述の実施形態の図8において、センサ通電時間TMeが時間閾値TMe1以上となる範囲では、第2補正値CRbは、センサ通電時間TMeに関わらず一定になるが、センサ通電時間TMeに応じて多少変化しても差し支えない。例えば、図8のマップは全体として、センサ通電時間TMeが長いほど、そのセンサ通電時間TMeに対する第2補正値CRbの変化割合が小さくなるように、言い換えればその変化割合が零に近づくように設定されていればよい。
(5)上述の実施形態の図10において、内気温度検出値Tsrが温度閾値Tsr1以上となる範囲では、第3補正値CRcは0であるが、0以外の値を取ることも想定される。例えば、内気温度検出値Tsrが温度閾値Tsr1以上となる範囲で、第3補正値CRcがマイナス値またはプラス値で一定とされることも想定される。
(6)上述の実施形態の図10において、内気温度検出値Tsrが温度閾値Tsr1以上となる範囲では、第3補正値CRcは内気温度検出値Tsrに関わらず一定になるが、内気温度検出値Tsrに応じて多少変化しても差し支えない。例えば、図10のマップは全体として、内気温度検出値Tsrが高いほどその内気温度検出値Tsrに対する第3補正値CRcの変化割合が小さくなるように、言い換えればその変化割合が零に近づくように設定されていればよい。
(7)上述の実施形態において、制御対象毎の制御目標値TGは、車室内温度推定値Terが上記式F1により算出された上でその車室内温度推定値Terに基づいて決定されるが、その車室内温度推定値Terが算出されることなく制御目標値TGは内気温度検出値Tsrと各補正値CRa、CRb、CRcとに基づき決定されてもよい。そのようにする場合には、第1制御部801および第2制御部802(図3参照)は1つの制御部になり、目標吹出温度TAOを算出するための制御式は、上記式F2に替えて例えば下記式F5のようになる。
TAO=f(Tam,Ts,TE,Tset,(Tsr+CRa+CRb+CRc)) ・・・(F5)
上記式F5に従って目標吹出温度TAOが算出される場合にも、制御対象毎の制御目標値TGはそれぞれ、内気温度検出値Tsrと第1補正値CRaと第2補正値CRbと第3補正値CRcとに基づいて決定されることに変わりない。
(8)上述の実施形態において、図17のタイミングチャートでは、第1補正値CRaは時間経過に従って階段状に変化しているが、第1補正値CRaは、他の補正値CRb、CRcの推移と同様に、矩形状の波形にはならずに時間経過に従って徐々に変化してもよく、その方がむしろ好ましい。
(9)上述の実施形態において、内気温度センサ14の温度検出は、アスピレータ22による空気の吸引による空気流れを利用しているが、他の方法によって車室内の空気を内気温度センサ14に対して流しても差し支えない。例えば、車室内の空気が内気温度センサ14周りにて安定した風速で流れればよいので、内気温度センサ14は、送風機121の空気吸入口、送風機121の空気吹出口、またはその何れかの近傍に設置されても差し支えない。その場合にも、図4に示す補正制御は上述の実施形態と同様に実施される。
(10)上述の実施形態において、内気温度センサ14が配置される空気通路262aは導風管262の管路であるが、内気温度センサ14周りに車室内の空気が流れればよく、内気温度センサ14が配置される場所が管路である必要はない。
(11)上述の実施形態では、図8の第2補正マップにおいてセンサ通電時間TMeが時間閾値TMe1未満となる範囲に、第2補正値CRbがセンサ通電時間TMeに関わらず一定になる箇所があるが、そのように第2補正値CRbが一定になる箇所は、センサ通電時間TMeが時間閾値TMe1未満となる範囲に無くても差し支えない。
(12)上述の実施形態において、図8の第2補正マップは、センサ通電時間TMeをパラメータとして第2補正値CRbを決定するものであるが、他の物理量を更にパラメータに加えて構成されていても差し支えない。例えば、第2補正値CRbはセンサ周り発熱状況に基づいて決定される補正値であるので、内気温度センサ14近くに配置された発熱体30(図1参照)の温度を検出する温度センサが設けられ、図8の第2補正マップは、その発熱体30の温度に応じて変更されてもよい。また、第2補正値CRbは、内気温度センサ14近傍の駆動回路の作動状況(例えば、その駆動回路に含まれる発振回路などの発熱素子のON/OFF)に応じて決定されてもよい。
(13)上述の実施形態において、図8に示すように、第2補正値CRbは、センサ通電時間TMeがセンサ周り発熱状況の指標値として用いられることで決定されるが、そのセンサ通電時間TMe以外の物理量がセンサ周り発熱状況の指標値として用いられても差し支えない。例えば、内気温度センサ14は電子基板28に直接に取り付けられているので、電子基板28の温度を検出する温度センサが設けられ、第2補正値CRbの決定のために、その電子基板28の温度がセンサ周り発熱状況の指標値として用いられてもよい。
(14)上述の実施形態において、図10に示すように、第3補正値CRcは、内気温度検出値Tsrが、内気温度センサ14が配置されている箇所の雰囲気温度の指標値として用いられることで決定されるが、その内気温度検出値Tsr以外の物理量が上記雰囲気温度の指標値として用いられても差し支えない。
(15)上述の実施形態において、図4、図9、及び図11のフローチャートに示す各ステップの処理はコンピュータプログラムによって実現されるものであるが、ハードロジックで構成されるものであっても差し支えない。
(16)上述の実施形態では、内気温度検出値Tsrは第1〜3補正値CRa、CRb、CRcによって補正されるが、内気温度検出値Tsrは、第1〜3補正値CRa、CRb、CRc以外の別の補正値を更に加えて補正されても差し支えない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 車両用空調装置
14 内気温度センサ(車室内温度センサ)
121a 送風機モータ(制御対象)
124 吸込口駆動装置(制御対象)
125 温度調節駆動装置(制御対象)
262a 空気通路
CRa 第1補正値
CRb 第2補正値
Tsr 内気温度検出値(内気温度センサ14の検出温度Tsr)
Vin 吸込み風速(空気通路262aを流れる空気の流速)

Claims (10)

  1. 制御対象(121a、123、124、125)の制御によって車室内の空調を行う車両用空調装置であって、
    前記車室内の空気が流れる空気通路(262a)に配置され、該空気通路を流れる空気の温度を検出する車室内温度センサ(14)と、
    前記空気通路を流れる空気の流速(Vin)に基づいて、前記車室内温度センサの検出温度(Tsr)を補正するための第1補正値(CRa)を決定する第1補正値決定手段(S102)と、
    前記車室内温度センサ自体および該車室内温度センサ周りの少なくとも何れかの発熱状況に基づいて、前記車室内温度センサの検出温度を補正するための第2補正値(CRb)を決定する第2補正値決定手段(S103)と、
    前記制御対象の制御における制御量の目標値(TG)を決定する制御目標値決定手段(S105、S302)とを備え、
    前記制御目標値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度と前記第1補正値と前記第2補正値とに基づいて、前記目標値を決定することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記制御目標値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度を前記第1補正値および前記第2補正値で補正して得られる値を前記車室内の空気温度の推定値である車室内温度推定値(Ter)として求める車室内温度推定手段(S105)を有していると共に、該車室内温度推定値に基づいて前記目標値を決定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記第1補正値決定手段は、前記空気通路を流れる空気の流速が小さいほど、前記第1補正値の絶対値が大きくなるように該第1補正値をマイナス側へ変更し、
    前記第2補正値決定手段は、前記車室内温度センサへの通電開始時からの経過時間であるセンサ通電時間(TMe)を前記発熱状況の指標値として用い、前記センサ通電時間が長いほど、前記第2補正値の絶対値が大きくなるように該第2補正値をマイナス側へ変更し、
    前記車室内温度推定手段は、前記第1補正値と前記第2補正値とを前記車室内温度センサの検出温度に足し合わせて得た値を前記車室内温度推定値として求めることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 外気温度(Tam)が予め定められた外気温度閾値(Tam1)以下で且つエンジンの温度が予め定められたエンジン温度閾値(TW1)以下である場合に、前記車室内温度センサが配置されている箇所の雰囲気温度に基づいて、前記車室内温度センサの検出温度を補正するための第3補正値(CRc)を決定する第3補正値決定手段(S104)を備え、
    前記制御目標値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度と前記第1補正値と前記第2補正値とに加え前記第3補正値にも基づいて、前記目標値を決定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  5. 前記制御目標値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度を前記第1補正値と前記第2補正値と前記第3補正値とで補正して得られる値を前記車室内の空気温度の推定値である車室内温度推定値(Ter)として求める車室内温度推定手段(S105)を有していると共に、該車室内温度推定値に基づいて前記目標値を決定することを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記第1補正値決定手段は、前記空気通路を流れる空気の流速が小さいほど、前記第1補正値の絶対値が大きくなるように該第1補正値をマイナス側へ変更し、
    前記第2補正値決定手段は、前記車室内温度センサへの通電開始時からの経過時間であるセンサ通電時間(TMe)を前記発熱状況の指標値として用い、前記センサ通電時間が長いほど、前記第2補正値の絶対値が大きくなるように該第2補正値をマイナス側へ変更し、
    前記第3補正値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度を前記雰囲気温度の指標値として用い、前記車室内温度センサの検出温度が低いほど、前記第3補正値の絶対値が大きくなるように該第3補正値をプラス側へ変更し、
    前記車室内温度推定手段は、前記第1補正値と前記第2補正値と前記第3補正値とを前記車室内温度センサの検出温度に足し合わせて得た値を前記車室内温度推定値として求めることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記第3補正値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度が予め定められた温度閾値(Tsr1)以上である場合には前記第3補正値を一定値にすることを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記第3補正値決定手段は、前記車室内温度センサの検出温度が高いほど、該検出温度に対する前記第3補正値の変化割合を小さくすることを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  9. 前記第2補正値決定手段は、前記センサ通電時間が予め定められた時間閾値(TMe1)以上である場合には前記第2補正値を一定値にすることを特徴とする請求項3、6、7、8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 前記第2補正値決定手段は、前記センサ通電時間が長いほど、該センサ通電時間に対する前記第2補正値の変化割合を小さくすることを特徴とする請求項3、6、7、8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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