JP2019037220A - 細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法 - Google Patents

細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】細胞シートにおける細胞の配向性を向上可能とした細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法を提供する。【解決手段】細胞シートを形成するための表面111を備え、表面111は、複数の平坦部130と複数の凹凸部140とを備え、各平坦部130は、第1方向に延びる形状を有し、かつ、表面111の全体で第1方向と交差する第2方向に並び、凸部と凹部とのいずれか一方が段差構造であり、各凹凸部140は、相互に隣り合う平坦部130の間を埋める複数の凸部141から構成され、凸部141のピッチが100nm以上10μm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞シートを形成するための細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法に関する。
細胞を培養するための方法は、従来から種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の細胞の培養方法は、微細な側壁で区画された複数の空間構造を細胞培養用基材に設け、空間構造が相互に連通する方向と、細胞の伸長方向とを揃えることによって、細胞の配向性を制御する。
特開2006−191809号公報
上述した細胞培養用基材では、側壁の備える側壁面や上面などの平坦面が、細胞培養の疑似足場として機能し、それによって、細胞培養用基材で培養される細胞の伸長方向が、平坦面の延在方向に揃えられる。一方、側壁面や上面の他に、空間構造の底面もまた平坦面であり、しかも、空間構造の底面は、側壁面と連なる面であって、側壁面の延在方向や上面の延在方向とは異なる方向にも広がる。そのため、上述した細胞培養用基材では、各平坦面の連なる方向や、各平坦面の広がる方向、すなわち、側壁面の延在方向以外の他の方向にも細胞の伸長方向が揃いやすく、結局のところ、細胞の伸長方向を揃える観点において、依然として課題の残されたものとなっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、細胞シートにおける細胞の配向性を向上可能とした細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための細胞シート形成部材は、細胞シートを形成するための表面を備え、前記表面は、複数の平坦部と複数の凹凸部とを備える。各平坦部は、第1方向に延びる形状を有し、かつ、前記表面の全体で前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ。そして、凸部と凹部とのいずれか一方が段差構造であり、各凹凸部は、相互に隣り合う前記平坦部の間を埋める複数の前記段差構造から構成され、前記段差構造のピッチが100nm以上10μm以下である。
上記課題を解決するための細胞シート形成部材の製造方法は、凹版を形成する工程と、細胞シートを形成するための細胞シート形成部材の表面を前記凹版の転写によって形成する工程と、を含む。前記凹版は、第1方向に延びる形状を有し、かつ、前記表面の全体で前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ複数の平坦部と、凸部と凹部とのいずれか一方が段差構造であり、相互に隣り合う前記平坦部の間を埋める複数の前記段差構造から構成され、前記段差構造のピッチが100nm以上10μm以下である凹凸部と、を備える。そして、前記凹版を形成する工程では、前記凹凸部を、フォトリソグラフィー法、コロイダルリソグラフィー法、陽極酸化法、および、干渉露光法の少なくとも1種を用いて形成する。
上記課題を解決するための細胞シートの製造方法は、上記細胞シート形成部材を用い、前記平坦部および前記凹凸部のいずれか一方に対する接着が他方に対する接着よりも優勢である細胞を前記細胞シート形成部材の表面に接着させて、前記細胞シート形成部材の表面に細胞シートを形成する工程と、前記細胞シート形成部材の表面から細胞シートを剥離する工程とを含む。
上記各構成において、平坦部と凹凸部とは、細胞シートを形成するための表面を構成し、かつ、一方が他方によって区画される関係を有する。そのため、平坦部に対する接着が優勢である細胞であれ、凹凸部に対する接着が優勢である細胞であれ、一方の構造体に対して細胞が優先的に接着し、他方の構造体に対する接着の劣勢と相まって、双方の構造体の延在方向である第1方向に、細胞の伸長方向が揃えられる。結果として、二次元方向に広がる細胞シートにおいて、細胞の伸長方向を一次元方向に揃えること、すなわち、細胞の配向性を向上させることが可能となる。なお、細胞シート形成部材の表面が、平坦部と凹凸部とを備えるため、平坦部に対する接着が優勢である細胞と、凹凸部に対する接着が優勢である細胞との両方に、共通する細胞シート形成部材を適用すること、すなわち、細胞シート形成部材の汎用性を高めることも可能となる。
上記細胞シート形成部材において、前記段差構造は、凸部であり、前記凹凸部は、相互に隣り合う前記平坦部に挟まれた凹部の底面に複数の前記凸部を備え、各凸部の先端面が、前記平坦部と面一であってもよい。あるいは、前記細胞シート形成部材の厚み方向において、前記凹凸部における先端面の高さと、前記平坦部の高さとの差が0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下であってもよい。この構成によれば、凹凸部の頂面と平坦部とが面一であるため、あるいは、凹凸部の先端面と平坦部との高低差が0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下であるため、凹凸部と平坦部とを覆うように形成された細胞シートにおいて、それの平坦性を高めることが可能ともなる。
上記細胞シート形成部材において、前記表面と対向する方向から見て、前記段差構造は円形状を有し、かつ、前記段差構造の直径が、前記ピッチの50%以上100%以下であり、前記段差構造のアスペクト比は、0.1以上10以下であってもよい。この構成によれば、平坦部に対する接着の優位性と、凹凸部に対する接着の優位性とが、細胞の有する接着性に応じて、適切に発現されやすい。そのため、細胞の配向性を向上させる上記効果が、さらに得られやすい。
上記細胞シート形成部材において培養される細胞は、特に限定されないが、生体内で特に配向性を持って存在する、筋芽細胞、線維芽細胞、および、心筋細胞の少なくとも1種がより適する。前記平坦部の短辺方向での長さは、10μm以上50μm以下であり、相互に隣り合う前記平坦部の間の前記短辺方向での長さは、10μm以上50μm以下であってもよい。この構成によれば、平坦部の短辺方向での長さ、および、凹凸部の短辺方向での長さが、筋芽細胞、線維芽細胞、および、心筋細胞の配向制御に適した大きさを有する。そのため、筋芽細胞のシート、線維芽細胞のシート、および、心筋細胞のシートにおいて、各々の配向性を向上させることが可能となる。
上記細胞シート形成部材の表面は、親水性または疎水性を有してもよい。
上記細胞シート形成部材の表面は、金属または有機物から構成されてもよい。
細胞シート形成部材の一実施形態における同部材の構成を示す図であり、(a)は細胞シート形成部材の構造をシャーレと共に示す斜視図であり、(b)は細胞シート形成部材の表面の一部を拡大して示す斜視図であり、(c)は細胞シート形成部材の表面の一部を拡大して示す平面図であり、(d)は細胞シート形成部材の一部を拡大して示す部分断面図である。 細胞シート形成部材の製造方法の一例を説明するための工程図。 (a)〜(c)は、細胞シートの製造過程を説明するための模式図。 (a)〜(c)は、細胞シートの製造過程を説明するための模式図。 (a)〜(c)は、細胞シートの製造過程を説明するための模式図。 細胞シート形成部材を用いて培養した筋芽細胞の蛍光染色画像。 参考例として細胞培養シャーレを用いて培養した筋芽細胞の蛍光染色画像。 細胞シート形成部材の表面を走査電子顕微鏡によって撮影した画像。 図8の画像の一部を拡大して示す画像。
以下、細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法の一実施形態について説明する。まず、細胞シート形成部材の構成を説明し、次いで、細胞シート形成部材の製造方法、細胞シートの製造方法を説明する。
[細胞シート形成部材]
図1(a)が示すように、細胞シート形成部材100は、例えば、シャーレの培養皿110に載置されるシート材である。シャーレは、培養皿110と蓋120とに囲まれた空間に細胞懸濁液を保持する。細胞懸濁液に含まれる細胞の一例は、筋芽細胞、線維芽細胞、心筋細胞である。
図1(b)が示すように、細胞シート形成部材100の表面111は、複数の平坦部130と、複数の凹凸部140とを備える。凹凸部140は、複数の段差構造から構成され、複数の段差構造は、相互に隣り合う平坦部130の間を埋める。段差構造は、凸部、または、凹部である。なお、本実施形態における段差構造は、凸部141であり、凹凸部140は、相互に隣り合う平坦部130に挟まれた凹部と、凹部の底面に位置する複数の凸部141とを備える。
図1(c)が示すように、各平坦部130は、1つの方向である第1方向(図1(c)の上下方向)に延びる平坦面である。各平坦部130は、表面111の全体において、第1方向と直交する第2方向(図1(c)の左右方向)に並ぶ。各凹凸部140もまた、第1方向に延び、かつ、表面111の全体において、第2方向に並ぶ。このことは、図8および図9に示すように、細胞シート形成部材100の表面を走査電子顕微鏡によって撮影した画像からも明らかである。
凹凸部140を構成する各凸部141は、表面111と対向する方向から見て、例えば、三角格子の各頂点に位置する。各凹凸部140は、凸部141のこうした配列を、第1方向、および、第2方向に繰り返す。三角格子の各頂点に凸部141が位置する凹凸部140であれば、凸部141を形成するための原盤を、微小な繰り返し構造を形成することに適したマスク、例えば、単粒子膜をマスクとしたエッチング法によって形成することが可能となる。
表面111と対向する方向から見て、各凸部141は、例えば円形状を有する。相互に隣り合う凸部141の中心間の距離の最頻値は、凸部141のピッチである。また、凸部141の平面視形状における凸部の最大幅は、凸部141の直径である。
凸部141のピッチが下記(A)(B)を満たす構成は、動物細胞、特に上述した筋芽細胞、線維芽細胞、および、心筋細胞の伸長方向を第1方向に揃える観点において好適である。すなわち、凸部141のピッチが下記(A)(B)を満たす構成は、動物細胞、特に上述した筋芽細胞、線維芽細胞、および、心筋細胞などの接着に対する優劣が、平坦部130と凹凸部140との間で明確に区画される観点において好適である。
(A)凸部141のピッチ:100nm以上10μm以下
(B)凸部141の直径 :凸部141のピッチの50%以上100%以下
各平坦部130の第2方向(短辺方向)での長さは、平坦部130の幅である。また、相互に隣り合う平坦部130間の第2方向(短辺方向)での長さは、凹凸部140の幅である。
平坦部130の幅、および、凹凸部140の幅は、例えば、培養の対象となる細胞の大きさ(5μm以上100μm以下)の1/10倍以上10倍以下である。平坦部130の幅、および、凹凸部140の幅が下記(C)(D)を満たす構成は、動物細胞、特に上述した筋芽細胞、線維芽細胞、および、心筋細胞の伸長方向を第1方向に揃えることを容易なものとする観点において好適である。
(C)平坦部130の幅 :10μm以上50μm以下
(D)凹凸部140の幅 :10μm以上50μm以下
図1(d)に示すように、凹凸部140は、相互に隣り合う凸部141、および、平坦部130とそれに隣接する凸部141との間に、凹部142を備えても良い。複数の凸部141が凹凸部140に点在するため、凸部141間の空間である凹部142は、凹凸部140において、第1方向、および、第2方向に連なる。
細胞シート形成部材100の厚み方向において、凹部142の底面と平坦部130との間の長さは、平坦部130の高さである。また、細胞シート形成部材100の厚み方向において、各凸部141の先端面と平坦部130との間の高低差は、境界段差である。凹部142の底面と各凸部141の先端面の高低差は、凸部141の高さである。各凸部141の先端面と平坦部130とが面一である構成では、平坦部130の高さと、凸部141の高さとが、相互に等しい。凸部141の高さに対する凸部141のピッチの比は、凸部141のアスペクト比である。
境界段差が下記(E)を満たす構成は、細胞シートの平坦性を高める観点において好適である。凸部141の高さが下記(F)を満たす構成、また、凸部141のアスペクト比が下記(G)を満たす構成は、凹凸部140の構造上での安定性を高められる観点、また、凹凸部140の形成を容易なものとする観点において好適である。
(E)境界段差 :0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下
(F)凸部141の高さ :50nm以上5μm以下
(G)凸部141のアスペクト比:0.1以上10以下
そして、上記(A)(B)を満たす構成であれば、平坦部130に対する接着が優勢である細胞であれ、凹凸部140に対する接着が優勢である細胞であれ、一方の構造体に対して細胞が優先的に接着し、他方の構造体に対する接着の劣勢と相まって、双方の構造体の延在方向である第1方向に、細胞の伸長方向が揃えられる。結果として、表面111に沿った二次元方向に広がる細胞シートにおいて、細胞の伸長方向を一次元方向に揃えること、すなわち、細胞の配向性を向上させることが可能となる。
また、上記(E)を満たす構成、特に、各凸部141の先端面と平坦部130とが面一である構成は、凹凸部140と平坦部130とを覆うように形成された細胞シートにおいて、それの平坦性を高めることを可能とする。さらに、上記(F)を満たす構成は、細胞シートの平坦性をより一層に高めることが可能である。
なお、細胞シート形成部材100の表面111が、平坦部130と凹凸部140とを備えるため、平坦部130に対する接着が優勢である細胞と、凹凸部140に対する接着が優勢である細胞との両方に、共通する細胞シート形成部材100を適用することが可能ともなる。すなわち、細胞シート形成部材100の汎用性を高めることも可能となる。
また、細胞シート形成部材100の表面111は、細胞の接着性を高めることを目的として、例えば、ラミニン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、ポリーリシン(PDLまたはPLL)、ヒアルロン酸などの細胞外マトリックス、ポリマー、ゲル等の接着因子を含む有機物が塗布されてもよく、あるいは、金属から構成される面であってもよい。また、細胞シート形成部材100の表面111は、細胞の接着性や細胞シートの平坦性を高めることを目的として、親水性、あるいは、疎水性を有してもよい。
また、細胞シート形成後に細胞シートの剥離・回収を容易にするために、刺激応答性材料を塗布しても良い。刺激応答性材料としては、温度変化によって水親和性が変化する温度応答性ポリマーが好ましい。具体的にはポリ-N-イソプロピルアクリルアミド(PIPAAm)が好ましい。刺激応答性材料は慣用の塗布方法を用いて基材に塗布しても良いし、刺激応答性材料を処理した基材に下記に記載した方法を用いて構造を加工しても良い。
[細胞シート形成部材の製造方法]
次に、細胞シート形成部材の製造方法の一例について説明する。なお、以下の説明では、ナノインプリント法を用いて、細胞シート形成部材の表面111を、凹版150の転写によって形成する例を説明する。
図2が示すように、細胞シート形成部材の製造方法は、凹版150を形成する工程と、細胞シート形成部材100の表面111を凹版150の転写によって形成する工程とを含む。
凹版150の下面は、第1方向(紙面と直交する方向)に延びる形状を有し、かつ、第1方向と交差する第2方向(紙面の左右方向)に並ぶ複数の平坦部と、相互に隣り合う平坦部の間を埋める複数の段差構造から構成された凹凸部とを備える。凹版150の平坦部は、細胞シート形成部材100の平坦部130を転写によって形成するための部分である。凹版150の凹凸部は、細胞シート形成部材100の凹凸部140を転写によって形成するための部分である。
凹版150の段差構造は、凸部、または、凹部である。なお、本実施形態における凹版150の段差構造は、凸部141を形成するための凹部151であり、凹部151のピッチは、100nm以上10μm以下である。凹版150を形成する工程では、例えば、凹版150を形成するためのシリコン基板に対する、フォトリソグラフィー法、コロイダルリソグラフィー法、陽極酸化法、および、干渉露光法の少なくとも1種を用いて、凹凸部が形成される。また、凹版150自体を原盤からの1回、あるいは複数回の転写によって得てもよい。原盤には、例えば、シリコン基板に対するフォトリソグラフィー法、コロイダルリソグラフィー法、陽極酸化法、および、干渉露光法の少なくとも1種を用いて凹版150の表面形状に対応する形状が作り込まれている。
次に、細胞シート形成部材100を形成するための基材160の表面111に、凹版150の下面を対向させる。基材160の形成材料は、例えば、熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂である。そして、基材160が流動性を有する状態で、基材160の表面111に、凹版150の下面を押し付ける。次いで、基材160の流動性を抑えた状態で、凹版150を基材160の表面111から離型する。これによって、基材160の表面111に凹版150の凹部151が転写され、平坦部130と凹凸部140とが形成される。
基材160の形成材料の熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂の表面に、細胞の接着性を高めることを目的として、例えば、ラミニン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、ポリーリシン(PDLまたはPLL)、ヒアルロン酸などの細胞外マトリックス、ポリマー、ゲルなどの接着因子を含む有機物が塗布されていてもよい。また、基材160の形成材料として、多糖類やタンパク質などの生体材料を用いてもよい。
[細胞シートの製造方法]
次に、細胞シート形成部材100を用いて製造される細胞シートについて説明する。
図3(a)が示すように、細胞シート形成部材100の表面111上に位置する細胞懸濁液は、例えば、平坦部130に接着する細胞S1を含む。この際、各平坦部130は、凹凸部140の長辺方向(第1方向)に延び、各平坦部130の幅は、一般的な細胞の大きさの数倍程度である。そのため、図3(b)が示すように、細胞S1の位置は、平坦部130の範囲内に優先的に分布し、細胞S1は、第1方向に細胞の長軸方向が配置し直線状に連なる。すなわち、細胞S1の伸長方向は、平坦部130の長辺方向と揃うように制御される。図6は、細胞シート形成部材100を用いて培養した筋芽細胞の一例を示しており、同図に示す例では、筋芽細胞の伸長方向が一方向に揃うように制御されている。
なお、図3(c)が示すように、上記(A)を満たさない細胞シート形成基材では、細胞S1は、配行性は制御されないため、細胞の長軸方向はランダムな方向で配置する。図7は、参考例となる市販の細胞培養シャーレを用いて培養した筋芽細胞の一例を示しており、同図に示す例では、筋芽細胞の伸長方向がランダムに配置されている。
図4(a)が示すように、細胞シート形成部材100の表面111上に位置する細胞懸濁液は、例えば、凹凸部140に接着する細胞S2を含む。この際、各凹凸部140は、凹凸部140の長辺方向(第1方向)に延び、各凹凸部140の幅は、一般的な細胞の大きさの数倍程度である。そのため、図4(b)が示すように、細胞S2の位置は、凹凸部140の範囲内に優先的に分布し、細胞S2は、第1方向に細胞の長軸方向が配置し直線状に連なる。すなわち、細胞S2の伸長方向は、凹凸部140の長辺方向と揃うように制御される。
なお、図4(c)が示すように、上記(A)を満たさない細胞シート形成基材では、細胞S1は、配行性は制御されないため、細胞の長軸方向はランダムな方向で存在する。
一方、上記(A)を満たす細胞シート形成基材では、図5(a)が示すように、細胞シート形成部材100に保持された細胞懸濁液の細胞が、平坦部130に対して優先的に接着する細胞S1であり、平坦部130よりも劣勢ではあるが、凹凸部140に対する接着を許容された細胞S2でもある。あるいは、細胞シート形成部材100に保持された細胞懸濁液の細胞が、凹凸部140に対して優先的に接着する細胞S2であり、凹凸部140よりも劣勢ではあるが、平坦部130に対する接着を許容された細胞S1でもある。
この場合、図5(b)に示すように、平坦部130、および、凹凸部140は、第1方向に延び、第2方向に交互に配置される。そのため、細胞シート形成部材の表面111には、例えば、平坦部130に優先的に接着された細胞S1の配向性が、平坦部130の構造、および、それを区画する凹凸部140の構造によって制御される。
そして、相互に隣り合う平坦部130に挟まれた凹凸部140においては、平坦部130よりも劣勢ではあるが、凹凸部140に接着した細胞S2にて、平坦部130による配向性の制御が反映される。結果として、図5(c)が示すように、第1方向に配向性の制御された細胞S1,S2が、表面111の全体に広がる細胞シートSAを形成する。
あるいは、凹凸部140に優先的に接着された細胞S2の配向性が、凹凸部140の構造、および、それを区画する平坦部130の構造によって制御される。そして、相互に隣り合う凹凸部140に挟まれた平坦部130においては、凹凸部140よりも劣勢ではあるが、平坦部130に接着した細胞S1にて、凹凸部140による配向性の制御が反映される。結果として、図5(c)が示すように、第1方向に配向性の制御された細胞S1,S2が、表面111の全体に広がる細胞シートSAを形成する。
上記実施形態に記載の細胞シート形成部材、細胞シート形成部材の製造方法、および、細胞シートの製造方法における実施例を以下に説明する。
<実施例1>
<細胞シート形成部材の作製>
まず、細胞シート形成部材100の凹凸部140を転写によって形成するためのニッケル製凹版を作製した。次いで、ニッケル製凹版をスタンパーとして用い、ナノインプリント法によって、ポリスチレンシートに凹凸部140を加工し、それによって、実施例1の細胞シート形成部材100を作製した。実施例1の細胞シート形成部材100における各平坦部130は、第1方向に延びる形状を有し、かつ、細胞シート形成部材100の表面における全体で、第1方向と交差する第2方向に並び、各平坦部130の幅(第2方向での長さ)は10μmであった。各凹凸部140は、相互に隣り合う平坦部130の間を埋める複数の段差構造から構成され、各平坦部130間の第2方向での長さは10μmであり、凹凸部140における凸部141のピッチは300nmであった。凹凸部140における各凸部の高さを、AFMを用いて測定した結果、凹部の底面から凸部の先端までの高さの平均は、446nmであった。また、凹部の底面から平坦部までの高さの平均は、455nmであった。そして、実施例1の細胞シート形成部材100を、10mm角に裁断し、裁断後の細胞シート形成部材100にUV照射を行い、この滅菌処理を行った後に、細胞培養試験に使用した。
<細胞培養試験>
まず、マウス由来の筋芽細胞(C2C12細胞、DSファーマバイオメディカル社製)を細胞培養用フラスコ(25cm)で培養した。培養条件は、FBS(ウシ胎仔血清)10%添加したDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)を用い、37℃、5%CO雰囲気下で行った。細胞の回収にはトリプシンを用い、定法に従い実施した。回収した細胞について血球計算版を用いて細胞数を計測した後、3.8×10細胞/mlの濃度の細胞懸濁液を調製した。
次いで、細胞培養用マルチウェルプレート(24孔)の底面に、10mm角に裁断した実施例1の細胞シート形成部材100を設置した。マルチウェルプレートにリン酸緩衝生理食塩水を0.5mlずつ分注した後にリン酸緩衝整理食塩水を除去して、実施例1の細胞シート形成部材100を洗浄した。続いて、先に調製した細胞懸濁液を0.5mlずつ分注して、細胞を播種した。細胞を播種したマルチウェルプレートを37℃、5%CO雰囲気下で培養し、コンフルエントに達するまで、2日毎に培地交換を行った。コンフルエントを確認した後、筋管誘導培地(DMEM培地、FBS不含)に交換し、筋管分化誘導を行った。結果として、筋管分化誘導の2日後に筋管形成を確認した。
次いで、筋管形成後の細胞を、細胞シート形成部材100に接着した状態で、4%パラホルムアルデヒド(リン酸緩衝生理食塩水)を用い、室温で10分間固定し、固定に用いた溶液を除去後、リン酸緩衝生理食塩水で洗浄した。続いて、0.5%トライトンX−100を含むリン酸緩衝生理食塩水を用い、室温で5分間処理し、透過処理を行った。リン酸緩衝生理食塩水で洗浄した後、100nMに希釈したacti-stain488ファロイジン(Cytoskeleton社製)溶液に30分間浸し、染色を行った。染色後の細胞シート形成部材100を、リン酸緩衝食塩水で洗浄した後、封入剤(Antifade mounting medium, Fluka社製)を滴下したスライドガラスに張り合わせ、観察用のスライドガラスを作製した。そして、共焦点レーザー顕微鏡(オリンパス社製)を用いて、細胞の配向性を観察した。結果として、実施例1の細胞シート形成部材100において、細胞の伸長方向が一次元方向に揃った状態が認められた。
<実施例2>
実施例1のニッケル製凹版とは異なるニッケル製凹版を用い、実施例1と同様にして、実施例2の細胞シート形成部材100を作製した。実施例2の細胞シート形成部材100における各平坦部130の幅は30μmであり、各平坦部130間の第2方向での長さは30μmであり、凹凸部140における凸部141のピッチは600nmであった。凹凸部140における各凸部の高さを、AFMを用いて測定した結果、凹部の底面から凸部の先端までの高さの平均は、724nmであった。また、凹部の底面から平坦部までの高さの平均は900nmであった。
実施例2の細胞シート形成部材100を用い、実施例1と同様の方法で、筋芽細胞の培養を行い、筋管細胞の形成を確認後、細胞を固定し、観察用のスライドガラスを作製した。そして、蛍光顕微鏡を用いて細胞の配向性を観察した。結果として、実施例2の細胞シート形成部材100において、細胞の伸長方向が一次元方向に揃った状態が認められた。
<実施例3>
実施例1,2のニッケル製凹版とは異なるニッケル製凹版を用い、実施例1と同様にして、実施例3の細胞シート形成部材100を作製した。実施例3の細胞シート形成部材100における各平坦部130の幅は50μmであり、各平坦部130間の第2方向での長さは50μmであり、凹凸部140における凸部141のピッチは600nmであった。凹凸部140における各凸部の高さを、AFMを用いて測定した結果、凹部の底面から凸部の先端までの高さの平均は、717nmであった。また、凹部の底面から平坦部までの高さの平均は900nmであった。
実施例3の細胞シート形成部材100を用い、実施例1と同様の方法で、筋芽細胞の培養を行い、筋管細胞の形成を確認後、細胞を固定し、観察用のスライドガラスを作製した。そして、蛍光顕微鏡を用いて細胞の配向性を観察した。結果として、実施例3の細胞シート形成部材100において、細胞の伸長方向が一次元方向に揃った状態が認められた。
<比較例1>
ポリスチレンシートを10mm角に裁断し、凹凸部140を有しない平坦な表面を有したシート材である比較例の細胞シート形成部材を得た。次いで、実施例1と同様に、比較例1の細胞シート形成部材にUV照射による滅菌処理を行った後に、細胞培養試験に使用した。
すなわち、比較例1の細胞シート形成部材を用い、実施例1と同様の方法で、筋芽細胞の培養を行い、筋管細胞の形成を確認後、細胞を固定し、観察用のスライドガラスを作製した。そして、蛍光顕微鏡を用いて細胞の配向性を観察した。結果として、比較例1の細胞シート形成部材において、細胞の伸張する方向がランダムであることが認められた。
<実施例4>
まず、実施例1の細胞シート形成部材100を10mm角に裁断し、UV照射による滅菌処理を行った。次いで、細胞シート形成部材100を細胞培養用マルチウェルプレート(24孔)の底面に設置し、さらに、フィブロネクチンコーティングを行った。この際、規定量のフィブロネクチンコート溶液に浸漬し、1晩37℃で静置した後、細胞シート形成部材100を蒸留水で2回洗浄し、これを実施例4の細胞シート形成部材100として、細胞の培養に使用した。
次いで、マウス由来の心筋細胞として、心筋細胞培養キット(コスモバイオ社製)を用い、2×10細胞/mlの濃度の細胞懸濁液を調製し、調製された細胞懸濁液を0.5mlずつ分注して、細胞を播種した。細胞を播種したマルチウェルプレートを37℃、5%CO雰囲気下で培養し、コンフルエントに達するまで、2日毎に培地交換を行った。6日目まで培養した後、細胞が細胞シート形成部材100に接着した状態で、4%パラホルムアルデヒド(リン酸緩衝生理食塩水)を用い、室温で10分間固定し、固定に用いた溶液を除去後、リン酸緩衝生理食塩水で洗浄した。続いて0.5%トライトンX−100を含むリン酸緩衝生理食塩水を用い、室温で5分間処理し、透過処理を行った。リン酸緩衝生理食塩水で洗浄した後、100nMに希釈したacti-stain488ファロイジン(Cytoskeleton社製)溶液に30分間浸し、染色を行った。染色後の細胞シート形成部材100を、リン酸緩衝食塩水で洗浄した後、封入剤(Antifade mounting medium, Fluka社製)を滴下したスライドガラスに張り合わせ、観察用のスライドガラスを作製した。そして、共焦点レーザー顕微鏡(オリンパス社製)を用いて、心筋細胞の配向性を観察した。結果として、実施例4の細胞シート形成部材100において、細胞の伸長方向が一次元方向に揃った状態が認められた。
<比較例2>
比較例1の細胞シート形成部材を、細胞培養用マルチウェルプレート(24孔)の底面に設置し、実施例4と同様の方法で、細胞シート形成部材に対するフィブロネクチンコーティングを行い、これを比較例2の細胞シート形成部材として、細胞の培養に使用した。すなわち、実施例4と同様の方法で、心筋細胞の培養を行い、培養の開始から6日目に、観察用のスライドガラスを作製し、細胞の配向性を観察した。結果として、比較例2の細胞シート形成部材において、細胞の伸張する方向がランダムであることが認められた。
<実施例5>
ポリスチレン製細胞シート形成部材の表面に温度応答性ポリマーが付加されたシャーレ(製品名:UpCell(登録商標)、セルシード社製)に、実施例1の細胞シート形成部材の製法と同様の方法で、ナノインプリント法による凹凸部140の転写を行い、実施例5の細胞シート形成部材100を作製した。なお、実施例5の細胞シート形成部材100における各平坦部130の幅は10μmであり、各平坦部130間の長さは10μmであり、凹凸部140における凸部141のピッチは300nmであった。凹凸部140における凸部の高さを、AFMを用いて測定した結果、凹部の底面から凸部の先端までの高さは、432nmであった。また、凹部の底面から平坦部までの高さは440nmであった。そして、実施例5の細胞シート形成部材100を、10mm角に裁断し、裁断後の細胞シート形成部材100にUV照射による滅菌処理を行い、この滅菌処理を行った後に、細胞培養試験に使用した。
実施例5の細胞シート形成部材100を用い、筋芽細胞の培養として2種類の試験を実施した。
第1の培養試験では、実施例1と同様の方法を用い、筋芽細胞の培養を行った。そして、筋管細胞の形成を確認後、観察用のスライドガラスを作製し、細胞の配向性を観察した。結果として、細胞の伸長方向が一次元方向に揃った状態が認められた。
第2の培養試験では、細胞シート形成部材100における温度応答性機能を利用して細胞シートの回収を実施した。すなわち、播種後の筋芽細胞を、コンフルエントになるまで培養し、細胞が付着した細胞シート形成部材100を所定時間冷却した。次いで、支持体(製品名:CellShifter、セルシード社製)を細胞シート形成部材100の培養面に密着させ、支持体に細胞を付着させた状態で、細胞シート形成部材100から細胞シートを剥離した。剥離した細胞シートは、支持体に付着した状態で、コラーゲンゲル上に静置し、一定時間が経過した後に、支持体のみを除去した。そして、細胞シート形成部材100から剥離し、コラーゲンゲルに移動させた細胞シートを、顕微鏡で観察した。結果として、培養面積に対する70%以上の面積で、細胞シートを回収できることが認められた。
<比較例3>
ポリスチレン製細胞シート形成部材の表面に温度応答性ポリマーが付加されたシャーレ(製品名:UpCell(登録商標)、セルシード社製)を10mm角に裁断し、凹凸部140を有しない平坦な表面を有した比較例3の細胞シート形成部材を作製した。比較例3の細胞シート形成部材を、細胞培養用マルチウェルプレート(24孔)の底面に設置し、実施例5と同様の方法で、筋芽細胞を用いた第1の培養試験と第2の培養試験とを行った。第1の培養試験において、比較例3の細胞シート形成部材では、細胞の伸張する方向がランダムであることが認められた。第2の培養試験においては、培養面積に対する70%以上の面積で、細胞シートを回収できることが認められた。
以上、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)平坦部130に対する接着が優勢である細胞であれ、凹凸部140に対する接着が優勢である細胞であれ、一方の構造体に対して細胞が優先的に接着し、他方の構造体に対する接着の劣勢と相まって、双方の構造体の延在方向である第1方向に、細胞の伸長方向が揃えられる。結果として、二次元方向に広がる細胞シートにおいて、細胞の伸長方向を一次元方向に揃えること、すなわち、細胞の配向性を向上させることが可能となる。
(2)細胞シート形成部材100の表面111が、平坦部130と凹凸部140とを備えるため、平坦部130に対する接着が優勢である細胞と、凹凸部140に対する接着が優勢である細胞との両方に、共通する細胞シート形成部材100を適用すること、すなわち、細胞シート形成部材100の汎用性を高めることも可能となる。
(3)凹凸部140の先端面と平坦部130との段差が0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは面一である構成であれば、細胞シートの平坦性を高めることが可能ともなる。
(4)前記細胞シート形成部材の厚み方向において、前記凹凸部における先端面の高さが、前記平坦部の高さ以下である構成であれば、細胞シートの配向性をより高めることが可能ともなる。
(5)段差構造のアスペクト比が0.1以上10以下である場合、平坦部130に対する接着の優位性と、凹凸部140に対する接着の優位性とを、細胞が有する接着性に応じて、適切に発現されやすい。そのため、細胞の配向性を向上させる効果が、さらに得られやすい。また、段差構造における機械的な強度も確保される。
(6)平坦部130の幅が10μm以上50μm以下であり、凹凸部140の幅が10μm以上50μm以下である場合、動物細胞のシート、特に筋芽細胞のシート、線維芽細胞のシート、および、心筋細胞のシートにおいて、各々の配向性を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
[凹凸部]
・凸部141の有する形状は、円錐や角錐などの錐状、円柱や角柱などの柱状、円錐台や角錐台などの錐台状、および、半球状のいずれか1種とすることが可能である。
・凸部141の位置は、四角格子上の各格子点、六角格子上の各格子点、さらには、凹凸部140において不規則とすることも可能である。
・凹凸部140の有する形状は、第1方向に延びる直線状に限らず、第1方向に延びる折れ線状や、第1方向に延びる曲線状に変更することも可能である。
・凹凸部140の底面と平坦部130とを面一に変更すること、すなわち、凸部141の基端部と平坦部130とを面一に変更することも可能である。なお、上述したように、凹凸部140の先端面と平坦部130とを面一とする構成は、細胞シートの平坦性を高める観点において好適である。
・凹凸部140を構成する段差構造を、凹部に変更することも可能であり、凹部と凸部との両方に変更することも可能である。例えば、凹凸部140は、平坦部130に連続する1つの側面を備え、該側面に複数の凹部が形成された構造に変更することも可能である。
・1つの凹凸部140の幅と、他の凹凸部140の幅とは、相互に異なる構成であってもよいし、相互に等しい構成であってもよい。なお、1つの凹凸部140の幅と、他の凹凸部140の幅とが、相互に等しい構成であれば、細胞シートが有する特性について、第2方向での均一性を高めることが可能となる。
[平坦部]
・1つの平坦部130の幅と、他の平坦部130の幅とは、相互に異なる構成であってもよいし、相互に等しい構成であってもよい。なお、1つの平坦部130の幅と、他の平坦部130の幅とが、相互に等しい構成であれば、細胞シートが有する特性について、第2方向での均一性を高めることが可能となる。
・平坦部130の幅と、凹凸部140の幅とは、相互に異なる構成であってもよいし、相互に等しい構成であってもよい。例えば、細胞の接着が平坦部130において優勢である場合、平坦部130の幅は、配向性を制御できる範囲であって、かつ、凹凸部140の幅よりも大きいことが好適である。また、細胞の接着が凹凸部140において優勢である場合、凹凸部140の幅は、配向性を制御できる範囲であって、かつ、平坦部130の幅よりも大きいことが好適である。
[その他]
・平坦部130と凹凸部140とが交互に並ぶ第2方向は、第1方向と直交する方向に限らず、第1方向と交差する方向であれば、例えば、第1方向と形成する角度が45°である方向とすることも可能である。
・細胞シート形成部材は、凹版を用いた転写体に限らず、凸版を用いた転写体であってもよく、さらに、射出成形による成形体とすることも可能である。すなわち、射出成形を用いて細胞シート成形部材を製造することも可能である。
・細胞シート形成部材は、マイクロウェルプレート、シャーレ、フラスコ、チェンバースライドなど、細胞懸濁液を保持可能なものであれば、それに適用することができる。
100…細胞シート形成部材、110…培養皿、111…表面、120…蓋、130…平坦部、140…凹凸部、141…凸部、142…凹部、150…凹版、151…凹部。

Claims (10)

  1. 細胞シートを形成するための表面を備え、
    前記表面は、複数の平坦部と複数の凹凸部とを備え、
    各平坦部は、第1方向に延びる形状を有し、かつ、前記表面の全体で前記第1方向と交差する第2方向に並び、
    凸部と凹部とのいずれか一方が段差構造であり、
    各凹凸部は、相互に隣り合う前記平坦部の間を埋める複数の前記段差構造から構成され、前記段差構造のピッチが100nm以上10μm以下である
    細胞シート形成部材。
  2. 前記段差構造は、凸部であり、
    前記凹凸部は、相互に隣り合う前記平坦部に挟まれた凹部の底面に複数の前記凸部を備えた
    請求項1に記載の細胞シート形成部材。
  3. 前記細胞シート形成部材の厚み方向において、前記凹凸部における先端面の高さと、前記平坦部の高さとの差が0.5μm以下である
    請求項2に記載の細胞シート形成部材。
  4. 前記細胞シート形成部材の厚み方向において、前記凹凸部における先端面の高さが、前記平坦部の高さ以下である
    請求項2または請求項3に記載の細胞シート形成部材。
  5. 前記表面と対向する方向から見て、前記段差構造は円形状を有し、かつ、前記段差構造の直径が、前記ピッチの50%以上100%以下であり、
    前記段差構造のアスペクト比は、0.1以上10以下である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の細胞シート形成部材。
  6. 前記細胞シート形成部材において培養される細胞は、筋芽細胞、線維芽細胞、および、心筋細胞の少なくとも1種であり、
    前記平坦部の短辺方向での長さは、10μm以上50μm以下であり、
    相互に隣り合う前記平坦部の間の前記短辺方向での長さは、10μm以上50μm以下である
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の細胞シート形成部材。
  7. 前記細胞シート形成部材の表面は、親水性または疎水性を有する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の細胞シート形成部材。
  8. 前記細胞シート形成部材の表面は、金属または有機物から構成される
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の細胞シート形成部材。
  9. 凹版を形成する工程と、
    細胞シートを形成するための細胞シート形成部材の表面を前記凹版の転写によって形成する工程と、を含み、
    前記凹版は、
    第1方向に延びる形状を有し、かつ、前記表面の全体で前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ複数の平坦部と、
    凸部と凹部とのいずれか一方が段差構造であり、相互に隣り合う前記平坦部の間を埋める複数の前記段差構造から構成され、前記段差構造のピッチが100nm以上10μm以下である凹凸部と、を備え、
    前記凹版を形成する工程では、
    前記凹凸部を、フォトリソグラフィー法、コロイダルリソグラフィー法、陽極酸化法、および、干渉露光法の少なくとも1種を用いて形成する
    細胞シート形成部材の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の細胞シート形成部材を用い、前記平坦部および前記凹凸部のいずれか一方に対する接着が他方に対する接着よりも優勢である細胞を前記細胞シート形成部材の表面に接着させて、前記細胞シート形成部材の表面に細胞シートを形成する工程と、
    前記細胞シート形成部材の表面から細胞シートを剥離する工程と
    を含む
    細胞シートの製造方法。
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