JP2019034431A - インクジェット記録装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクの吐出量によらず、予備吐出動作において吐出不良の発生を抑制することができる。【解決手段】 インクを吐出する吐出口列が設けられた記録ヘッドと、記録ヘッドを搭載して往復走査するキャリッジを備え、記録領域内で記録走査を行うインクジェット記録装置であって、記録領域の外側で記録ヘッドに予備吐出動作を行わせ、前回の予備吐出動作からの経過時間が所定時間を超えた場合にキャリッジの第1の記録走査と第2の記録走査との間で予備吐出動作を行わせる予備吐出手段と、第1の記録走査において吐出されるインク量を算出する算出手段と、第1の記録走査において吐出口列が記録領域の外側に移動してから記録ヘッドに予備吐出動作を行わせるまでの予備吐出時間を制御する制御手段を備え、制御手段は算出されたインク量が所定値よりも多い場合の予備吐出時間を所定値以下の場合より長くする。【選択図】 図11

Description

本発明は、記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置及びその制御方法に関する。
インクジェット記録装置では、インクを吐出する記録ヘッドの吐出口を良好な状態に維持するために、予備吐出動作を行うことが知られている。予備吐出動作とは、画像の記録に寄与しないインクを吐出させて、増粘したインクや混色したインクを排出することを目的としている。特許文献1には、1ページの記録動作中に予備吐出動作を実施するインクジェット記録装置が開示されている。
特開平5−69559号公報
しかしながら特許文献1は、記録動作のスループットを向上させるために、キャリッジの1走査における記録終了直後に予備吐出動作を行う構成であり、当該1走査における吐出量が多い場合は予備吐出動作においてインクの吐出不良が生じることがある。
上記課題に鑑みて本発明は、インクの吐出量によらず、予備吐出動作において吐出不良の発生を抑制することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、インクを吐出する複数の吐出口が配された吐出口列が設けられた記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載して往復走査するキャリッジと、を備え、記録媒体の通過領域に基づいて定められる記録領域内で前記記録ヘッドからインクを吐出して記録走査を行うインクジェット記録装置であって、前記記録領域の外側で前記記録ヘッドに予備吐出動作を行わせる予備吐出手段であって、前回の予備吐出動作からの経過時間が所定時間を超えた場合に前記キャリッジの第1の記録走査と第2の記録走査との間で前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせる予備吐出手段と、前記第1の記録走査において前記記録ヘッドから吐出されるインク量を算出する算出手段と、前記第1の記録走査において前記吐出口列が前記記録領域の外側に移動してから前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせるまでの予備吐出時間を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記算出手段によって算出されたインク量が所定値よりも多い場合の前記予備吐出時間を、前記インク量が前記所定値以下の場合の前記予備吐出時間より長くすることを特徴とする。
本発明によれば、インクの吐出量によらず、予備吐出動作において吐出不良の発生を抑制することができるインクジェット記録装置が提供される。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置の上面模式図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドユニットを示す斜視図ある。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドのインク流路を示す斜視図である。 第1実施形態に係る記録ヘッドの吐出口面を鉛直上方から見た透過図である。 第1実施形態に係る記録ヘッドのカラーインクの吐出口列を拡大した模式図である。 第1実施形態に係る記録ヘッドのインク共通液室の断面模式図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の予備吐出の位置を示す上面模式図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置のキャップに対する予備吐出動作における吐出発数と吐出順序を示す図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置のキャップに対する予備吐出動作における吐出発数と吐出順序を示す図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の予備吐出動作における待機時間を算出するための制御を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の2次色の単位面積あたりの吐出量を算出する例を示す図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の待機時間の設定テーブルである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録動作中の予備吐出制御を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の記録動作後の吐出口周辺を示す断面模式図である。 第2実施形態に係るインクジェット記録装置のキャリッジの1走査毎に予備吐出動作の位置を設定する制御に関するフローチャートである。 第2実施形態に係るインクジェット記録装置の予備吐出位置の設定方法を示すテーブルである。 第2実施形態に係るインクジェット記録装置の記録動作中の予備吐出制御を示すフローチャートである。
本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態について説明する。ただし、実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。本明細書において「インク」とは、記録液などの液体の総称として用いる。さらに本明細書において「記録」とは、平面的なものに対する記録に限らず、立体物に対する記録も含む。本明細書において「記録媒体」とは、液体を吐出されるものであって、紙、布、プラスチックフィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等の記録媒体の総称として用いる。さらに、記録媒体はカット紙に限らずロール状の連続紙も含む。
〔第1実施形態〕
図1は本実施形態のインクジェット記録装置(以下、記録装置)1を示す上面模式図である。記録装置1は、記録媒体14を装置内に給送する給送手段と、給送手段から給送された記録媒体14を搬送する搬送手段と、搬送手段によって搬送された記録媒体14に画像を記録する記録手段と、を備える。
給送手段は、給送モータ13とASF(オートシートフィーダ)15とピックアップローラ16とを含む。記録媒体14はASF15に積載される。記録装置1が記録命令を受信すると給送モータ13が駆動されて、その駆動力がギアを介してピックアップローラ16に伝達される。これによりピックアップローラ16が回転して、記録媒体14はASF15から一枚ずつ分離されて装置内に給送される。
搬送手段は、搬送ローラ8、ピンチローラ17、排紙ローラ7、拍車ローラ21、ベルト部材22、コードホイール23及び搬送モータ24を含む。装置内に給送された記録媒体14は、搬送モータ24によって駆動される搬送ローラ8の回転力によって搬送される。ピンチローラ17は搬送ローラ8と対向する位置に配され、搬送ローラ8と共に記録媒体14を挟持しながら搬送する。
搬送ローラ8はベルト部材22を介して排紙ローラ7と接続されており、搬送ローラ8が回転すると排紙ローラ7も回転するように構成されている。排紙ローラ7と対向する位置には拍車ローラ21が設けられ、排紙ローラ7は拍車ローラ21と共に記録媒体14を挟持しながら搬送する。搬送ローラ8の回転量と回転速度は、搬送ローラ8に取り付けられたコードホイール23のスリットの位置が不図示の回転角センサにより検知され、それらの情報が搬送モータ24の制御用ドライバにフィードバックされることで制御される。
記録手段は、記録ヘッドユニット100とキャリッジ6を含む。記録ヘッドユニット100は、図2に示すようにインクタンク101と記録ヘッド102によって構成される。記録ヘッド102はインクを液滴として吐出するための吐出口107(図5参照)が複数配列された吐出口面1021(図4参照)を有する。インクタンク101は記録ヘッド102に供給されるインクを保持し、記録ヘッド102から吐出可能なインクの色毎に設けられている。具体的には、ブラック用インクタンク101Bk、イエロー用インクタンク101Y、マゼンタ用インクタンク101M、シアン用インクタンク101Cを有し、4つをまとめてインクタンク101とも称する。記録ヘッドユニット100の形態はこれに限らず、記録ヘッド102とインクタンク101が一体的に構成されてキャリッジ6に対して着脱可能な記録ヘッドカートリッジの形態であってもよい。
キャリッジ6は記録ヘッドユニット100を搭載して往復移動する。キャリッジ6はガイドシャフト9により案内支持されており、ガイドシャフト9が延在する方向(主走査方向)に沿って往復移動可能に構成されている。キャリッジ6は、モータプーリ12、従動プーリ18及びタイミングベルト10等の駆動機構を介してキャリッジモータ11により駆動される。
搬送ローラ8と排出ローラ7の間であって記録ヘッド102の吐出口面1021と対向する位置には、プラテン19が配されている。プラテン19は、搬送手段によって搬送される記録媒体14を鉛直下方より支持する。記録ヘッド102は、キャリッジ6とともに主走査方向に往復移動(往復走査)しながらインク滴を吐出して、記録媒体14に1バンド(1行)分の画像を記録する記録動作(記録走査)を行う。受信するデータによっては、1バンド分の画像を記録するために記録ヘッド102を複数回往復させることもある。なお、キャリッジ6を主走査方向において1方向に1回移動させることを1走査とも称する。
記録媒体14の幅方向において記録媒体14に1バンド分の画像が記録されると、記録媒体14は搬送ローラ8と排出ローラ7の回転によって所定の搬送量だけ、主走査方向と交差する搬送方向に搬送される(間欠搬送動作)。この1バンド分の記録動作と間欠搬送動作とを繰り返すことによって記録媒体14の全体に画像が形成される。画像が形成された記録媒体14は、排紙ローラ7によって装置外へ排出される。なお、本実施形態において、主走査方向と搬送方向は直交する。
キャリッジ6の移動領域内であって記録媒体14に記録動作が行われる領域(記録動作領域)の外側には、キャップ26が配されている。キャップ26が配されている領域を回復領域とも称する。キャップ26は、非記録動作時に吐出口107の乾燥を防ぐために吐出口面1021を密閉してキャッピングすることができる。キャップ26が吐出口面1021をキャッピングした状態においてポンプ25を駆動して、キャップ26の内部を負圧にすることによって、記録ヘッド102の吐出口107からインクを吸引する吸引動作を行う。キャップ26は吐出口面1021全体をキャッピングすることができる大きさに設計されているため、吸引動作を行うと全ての色の吐出口107からインクが吸引される。
記録ヘッド102は、吐出口107におけるインクの吐出不良を防ぐために、記録動作に寄与しないインクを吐出する予備吐出動作を行う。キャップ26は、記録ヘッド102の予備吐出動作によって吐出されるインクを受ける役割も果たす。プラテン19にも、予備吐出動作によって吐出されたインクを受けるプラテン予備吐出口20が設けられているが、詳しくは後述する。
次に、図3、図4、及び図5を用いて記録ヘッド102の構成について詳細に説明する。図3は、記録ヘッド102のインク流路を示す模式図である。記録ヘッド102のインク流路はフィルタ部103、インク流路部104及びインク共通液室105等によって構成される。フィルタ部103、インク流路部104及びインク共通液室105のいずれも、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色で独立して設けられ、Bkはブラック用、Yはイエロー用、Mはマゼンタ用、Cはシアン用、を示す。
フィルタ部103には、金属製のフィルタが熱溶着されている。フィルタ部103は、インクタンク101との結合部であり、インクタンク101からインクを供給するための毛管力を発生させる機能と、外部からのごみの侵入を防ぐ機能とを兼ね備えている。インク流路部104は、フィルタ部103からノズルへインクを供給するための流路で、インク共通液室105と連通している。インク共通液室105は鉛直方向(Z方向)上方に対して傾斜した空間が設けられていて、インクに混入した気泡が鉛直上方に集められやすいように形成されている。
図4は、吐出口面1021をインク流路側(鉛直上方)から見た透過図である。吐出口面1021には、第1の吐出口107A(図5参照)が複数配列された第1の吐出口列106Aと、第1の吐出口107Aよりもノズル径が小さい第2の吐出口107B(図5参照)が複数配列された第2の吐出口列106Bと、が色毎に設けられている。第1の吐出口107Aからは5plのインク滴を吐出することができ、第2の吐出口107Bからは1plのインク滴を吐出することができる。本実施形態では、カラーインクは第1の吐出口列106Aと第2の吐出口列106Bを1列ずつ有し、ブラックインクは第1の吐出口列106Aを2列有する。以下、第1の吐出口列106Aに配されたノズルを5plノズル、第2の吐出口列106Bに配されたノズルを1plノズルとも称する。なお、5plノズルのノズル径は約16.4μmであり、1plノズルのノズル径は約9.2μmである。第1の吐出口107Aと第2の吐出口107Bをまとめて吐出口107とも称する。
吐出口面1021において、左から順にシアン(C)用5plノズル、シアン用1plノズル、マゼンタ(M)用5plノズル、マゼンタ用1plノズルが配列されている。更に続けて、イエロー(Y)用5plノズル、イエロー用1plノズル、ブラック(Bk)用5plノズルが配列されている。本実施形態では、5plノズル及び1plノズルはカラーインクの各色512個ずつ形成されており、各吐出口列106における吐出口間隔は600dpiである。
図5は、図4に示すカラーインクの吐出口列106の一部を拡大した模式図である。第1の吐出口列106Aと第2の吐出口列106Bの間に配されたインク共通液室105から、インク導入部109を介してそれぞれの吐出口(ノズル)107へインクが供給される。各吐出口107にはインク発泡室108が設けられている。記録ヘッド102は、熱エネルギを利用してインクを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドであり、熱エネルギを発生するための電気熱変換体を複数備えている。すなわち記録ヘッド102は、電気熱変換体に印加されるパルス信号によって熱エネルギを発生させ、この熱エネルギによってインク発泡室108においてインクの膜沸騰を起こし、膜沸騰の発泡圧力を利用して吐出口107よりインクを吐出する。なお、インクの吐出方法はこれに限らず、圧電素子による方法であってもよい。
図6はインク共通液室105の断面図である。インク共通液室105内には、熱エネルギを発生するための第1電気熱変換体110Aと第2電気熱変換体110Bを備える。第1電気熱変換体110Aは第1の吐出口107Aと対向する位置に設けられ、第2電気熱変換体110Bは第2の吐出口107Bと対向する位置に設けられている。電気熱変換体110A、110Bに印加されるパルス信号によって熱エネルギを発生し、この熱エネルギによってインク液室内部に膜沸騰を起こさせ、更に膜沸騰の発泡圧力を利用して、吐出口107よりインクを吐出して記録を行う。
図7は、記録装置1の制御構成を示すブロック図である。ROM4001は、実行する制御プログラムおよび制御における各設定値を格納する。RAM4002は、制御プログラムを実行する際のデータの展開、画像データおよび制御命令の記憶、各制御における制御変数の記憶等に用いる。タイマー回路(計測手段)4003は、現在時刻に関する情報を取得可能な回路、もしくは経過時間を計測可能な回路である。不揮発性メモリ4004は、本体の電源を切った状態でも、制御で用いたパラメータ等を記憶できる記憶手段であり、本実施形態における制御では経過時間を算出する際の起点となる時刻の書き込みや読み出しに用いられる。
制御回路(CPU)4000は、ROM4001に格納された制御プログラムもしくはRAM4002に展開した制御プログラムを実行する。本実施形態のシーケンスは、制御プログラムで実行されるシーケンスの一部である。外部接続回路4005は、記録装置1本体と外部のホスト装置が有線もしくは無線で通信を行う際のインターフェース及び制御信号として、制御回路4000が取り扱いを可能とする回路である。外部接続回路4005を介して、外部より画像データを入力する。また、外部接続回路4005を介して、現在の時刻をインクジェット記録装置本体に入力してもよい。なお、制御回路4000は、各ユニットを制御する制御手段、予備吐出動作を制御する予備吐出手段、吐出量などを算出する算出手段としても役割を果たす。
制御回路4000は受信した画像データをRAM4002に展開する。制御回路4000はRAM4002上のデータに基づいて、記録ヘッドユニット駆動回路4006を介して記録ヘッドユニット100の駆動を制御し、同時にキャリッジモータ駆動回路4010を介してキャリッジモータ11を制御する。制御回路4000による制御により記録媒体14の所望の位置にインクを吐出することで、1バンド分の画像が記録される。また制御回路4000は、搬送モータ駆動回路4012を介して搬送モータ24を制御することで記録媒体14を所望の分だけ搬送させる。
また、本実施形態における予備吐出動作は、制御回路4000が記録ヘッドユニット駆動回路4006を介して記録ヘッドユニット100の駆動を制御することで所望のインク量を排出する。この場合、記録ヘッド102を駆動するパターンは、記録動作と同様にRAM4002に展開したデータ、もしくはROM4001のデータ、もしくは制御回路4000で生成されたデータの何れかに基づいたものとなる。
次に、本実施形態の予備吐出動作について説明する。予備吐出動作は通常、キャップオープン時、記録媒体14の給送時、記録動作中であって前回の予備吐出動作から所定時間が経過した時などに行われる。図8は、記録装置1における記録動作中の予備吐出の位置を示す上面模式図である。本実施形態では予備吐出位置を4か所設け、記録媒体14のサイズに応じて記録動作中の予備吐出位置を変更する。
具体的には、記録媒体14のサイズがL判以下の場合、第1プラテン予備吐出口20Aに予備吐出を実施する。記録媒体14のサイズがL判より大きくKGサイズ以下の場合、第2プラテン予備吐出口20Bに予備吐出を実施する。記録媒体14のサイズがKGサイズより大きく2L判以下の場合、第3プラテン予備吐出口20Cに予備吐出を実施する。記録媒体14のサイズが2L判より大きい場合、キャップ26に予備吐出を実施する。第1プラテン予備吐出口20Aと第2プラテン予備吐出口20Bと第3プラテン予備吐出口20Cをまとめて、プラテン予備吐出口20とも称する。プラテン予備吐出口20は、主走査方向の中央近傍からキャップ26に向けて、第1プラテン予備吐出口20A、第2プラテン予備吐出口20B、第3プラテン予備吐出口20Cの順に並んでいる。以上、図8において記録媒体14に対して右側のプラテン予備吐出口20について説明したが、記録媒体14に対して左側にも同様の位置関係でプラテン予備吐出口を設けてもよい。なお、記録装置1は記録媒体14の幅方向における中心をそろえて搬送する、いわゆるセンター給紙を採用している。
なお、本実施形態においてはブラック用ノズルに関しては、記録媒体14のサイズによらず常にキャップ26上に予備吐出を実施する。これは、本実施形態においては、記録媒体14のサイズが2L判以下の場合にブラックインクを用いずに記録動作を行う制御が行われることによる。従って、以降ではカラーインクに関する予備吐出動作について説明する。
図9はプラテン予備吐出口20に対する予備吐出動作(以下、第1の予備吐出動作)における、吐出発数と吐出順序を示す。第1の予備吐出動作は、往復走査しているキャリッジ6が反転するために一時的に停止した状態から走査開始させるランプアップ(加速)時に実施する予備吐出であり、キャリッジ6を走査させながらプラテン予備吐出口20に1色ずつ吐出する。第1の予備吐出動作によって吐出された各色のインクは、プラテン予備吐出口20内で重なるように着弾する。つまり、キャリッジ6の走査速度と吐出タイミングを調整して、プラテン予備吐出口20内でインクが着弾する位置が重なるようにCPU4000が制御している。
具体的には、次の行を記録動作するために反転したキャリッジ6が記録動作領域へ向けて加速するタイミングで、記録ヘッド102の吐出口列106のうち最も記録動作領域側に配されたシアン用5plノズルから順にインクが吐出されていく(図4参照)。従って吐出順序は、図9に示すように、シアン用5plノズル→シアン用1plノズル→マゼンタ用5plノズル→マゼンタ用1plノズル→イエロー用5plノズル→イエロー用1plノズルとなる。カラーインクの吐出口列106において最も回復領域側に配されたイエロー用1plノズルからの吐出が完了すると、第1の予備吐出動作は完了する。第1の予備吐出動作における吐出発数は、1つの吐出口107につき、5plノズルの場合は5発、1plノズルの場合は10発とする。
図10は、キャップ26に対する予備吐出動作(第2の予備吐出動作)における、吐出発数と吐出順序を示す。第2の予備吐出動作は吐出口面1021がキャップ26と対向する位置において、キャリッジ6が停止している状態で実施する予備吐出であり、吐出された各色のインクはキャップ26上で吐出口面1021における配列と同様の位置に着弾する。吐出順序としては、まずカラーインク全色の5plノズルから1つの吐出口107につき、5発吐出した後、カラーインク全色の1plノズルから1つの吐出口107につき、10発吐出する。この際、ブラックインクを同時に吐出させてもよい。
上述したように、記録媒体14のサイズが2L判以下の場合はプラテン予備吐出口20に対して予備吐出を実施する第1の予備吐出動作が行われる。これにより、記録動作中に行う予備吐出のスループットを向上することができる。一方、記録媒体14のサイズが2L判よりも大きい場合はキャップ26に対して予備吐出を実施する第2の予備吐出動作が行われる。なお、第1の予備吐出動作と第2の予備吐出動作のいずれも、キャリッジ6の次の走査における記録(記録ヘッド102によるインクの吐出)開始前に行われる。
図11は、予備吐出動作における待機時間(予備吐出時間)Twを算出するための制御を示すフローチャートである。この制御は、記録媒体14のサイズが2L判以下の場合、すなわち第1の予備吐出動作が行われる場合のみ行われる。待機時間Twとは、記録動作中に実施される第1の予備吐出動作において、記録動作におけるインクの吐出量によらず良好な予備吐出を行うために、キャリッジ6が加速する前(走査開始する前)に待機する時間を示す。
まず、ステップA01において、CPU4000は待機時間Twをリセットして0に設定する。次にステップA02において、CPU4000が受信したページの画像データをRAM4002上に展開する。ステップA03で、CPU4000は吐出口列106毎にドット数Dscan[i]を計算する。すなわち、Dscan[i]は、記録画像を完成させるために1つの吐出口列106から吐出される1行分のインク滴(ドット)数である。吐出口列iは、シアン用5plノズル、シアン用1plノズル、マゼンタ用5plノズル、マゼンタ用1plノズル、イエロー用5plノズル、イエロー用1plノズルのそれぞれを意味する。
ステップA04では、CPU4000が画像データから算出された記録パス数Pをドット数Dscanで除算し、1行分のドット数Dpassを計算する。すなわち、1回のキャリッジ6の走査において吐出される1行分のドット数Dpassを、CPU4000が算出する。
ステップA05では、CPU4000がドット数Dpassを1行分の記録領域の面積で除算し、単位面積あたりの吐出量(発数)Dareaを吐出口列106毎に算出する。ここで記録領域とは、記録ヘッドによって記録を行う記録媒体14の幅(主走査方向における通過領域)によって決定される。例えば記録媒体14がL判サイズの場合は、記録領域はL判サイズの幅(89mm)とその左右に所定の長さを追加した領域である。同様に、記録媒体14がA4サイズの場合は、記録領域はA4サイズの幅(210mm)とその左右に所定の長さを追加した領域である。このように記録媒体14の幅に基づいて定められた領域であり、画像データによらない。すなわち記録ヘッド102は、ユーザによってセットされた記録媒体14に応じて決められた記録領域内でインクを吐出する。Dareaは、CPU4000が、ドット数Dpassを記録媒体の幅Aとノズル長Bとで除算して算出する。
ステップA06では、CPU4000が、ステップA05で算出した吐出口列106毎の単位面積たりの吐出量Dareaに対して吐出口径に基づいて重みづけを行う。すなわちCPU4000は、インク色毎の単位面積あたりの吐出量(発数)Dcolor(以下、Dcolとも称する)を計算する。具体的には、CPU4000が吐出口107から吐出されるインク量に応じて、Darea[i]に補正係数K[i]をかけて、Dcol[k]を算出する。補正係数K[i]は、5plノズルを1.0とし、1plノズルを0.2とする。なお、色数kはシアン(c)、マゼンタ(m)、イエロー(y)を意味する。
ステップA07では、CPU4000が、インク色毎の単位面積あたりの吐出量Dcolに対して重みづけを行い、Red、Green、Blueの2次色における単位面積あたりの吐出量を算出する。例えば、Redの単位面積あたりの吐出量Drは、マゼンタ(M)のDcol[m]とイエロー(Ye)のDcol[y]を用いて算出される。具体的には、マゼンタの補正係数S[m]をマゼンタのDcol[m]に乗算したものと、イエローの補正係数S[y]をイエローのDcol[y]に乗算したものの和がRedの単位面積あたりの吐出量Drである。CPU4000は、Greenの単位面積あたりの吐出量DgとBlueの単位面積あたりの吐出量Dbについても同様の計算を行って算出する。ここで、補正係数S[c]、S[m]、S[y]は全て1.0としている。
ステップA08では、CPU4000は、2次色の単位面積あたりの吐出量に基づいて、キャリッジ6が加速する前(走査前)に待機する待機時間Twを設定する。ステップA09では、CPU4000は、次のキャリッジ6の走査で記録動作を行うデータがあるかどうかを確認する。次のデータがある場合は、ステップA03に戻って処理が継続される。次のデータがない場合は記録動作の終了を意味し、処理を終了する。
図12は、待機時間Twの設定テーブルである。本実施形態では、キャリッジ6の1走査における単位面積あたりの吐出量が所定値以下だと待機時間Twが0で、所定値を超えると待機時間Twが設けられるように制御されている。すなわち、2次色の単位面積あたりの吐出量が大きいほど、記録終了から予備吐出開始までの待機時間Twが長くなるように制御されている。また、2次色の単位面積あたりの吐出量は、Red、Green、Blueの3色分の値が算出されるが、そのうちの最大値に基づいて待機時間Twを設定する。2次色の単位面積あたりの吐出量Dr、Dg、Dbの最大値が50%以下の場合はTwを0秒、50%より大きく100%未満の場合はTwを0.2秒、100%超の場合はTwを0.4秒にそれぞれ設定する。
図13は、2次色の単位面積あたりの吐出量を算出する計算例である。あるキャリッジ6の1走査における各色のドット数が表のDscanの行に示される値であった場合に、図11に示すステップA03からステップA07の処理で算出されるDr、Dg、Dbの値を示す。本計算例では記録パス数P=2、記録媒体の幅A=5000、ノズル長B=500としている。図12の例において2次色の単位面積あたりの吐出量の最大値は、Blueの90%である。そのため、図13のテーブルに基づいて設定される待機時間Twは0.2秒である。
図14は、記録動作中の予備吐出制御を示すフローチャートである。CPU4000は、タイマー回路4003を用いて前回の予備吐出動作からの経過時間を記録動作中に測定している。ステップB01でCPU4000は、前回の予備吐出動作からの経過時間が1秒(所定時間)を超えたか否か判定する。1秒を超えた場合、ステップB02にて、図13に示すテーブルに基づいて設定された待機時間Twだけ、CPU4000がキャリッジモータ11を制御することで加速する前のキャリッジ6を停止した状態で待機させる。
ステップB03では、CPU4000がキャリッジモータ11を制御してキャリッジ6をプラテン予備吐出口20まで移動させる。ステップB04では、CPU4000がキャリッジモータ11を制御してキャリッジ6を移動させつつ、記録ヘッドユニット駆動回路4006を駆動して記録ヘッド102に第1の予備吐出動作を実行させる。CPU4000は、ステップB01からステップB04に示す制御を、キャリッジ6の1走査毎に行う。
図15を用いて、待機時間Twを設ける効果について説明するための、インク共通液室105の断面模式図である。単位面積あたりの吐出量が多い画像を記録する場合、図15(a)に示すように、1走査分の記録動作後は1plノズル(第2の吐出口107B)周辺にインクが付着した状態となる。通常、吐出口107には負圧がかかっているため、所定時間が経過すると図15(c)に示すように、各ノズル内にインクが引き込まれて正常にインクが吐出されるメニスカスが形成される。
しかしながら、記録動作後から予備吐出動作までの時間が短い場合、第2の吐出口107B周辺に付着したインクがノズルに十分に引き込まれず、図15(b)に示す第2の吐出口107Bのような状態となる。図15(b)に示す状態で予備吐出動作を実施すると、熱エネルギによる発泡が正常に行われず、ノズル内に空気を引き込んでしまって泡が混入することがある。その結果、その後の記録動作においても吐出不良が発生してしまう。記録動作後から予備吐出動作までの時間が短い場合とは、例えば、記録媒体14の幅方向における端部まで、単位面積あたりの吐出量が多い記録動作が行われた場合などが該当する。
このように、単位面積あたりの吐出量が所定値以上の画像を記録してインクがノズル周辺に付着した場合に、本実施形態のように待機時間Twを設けることで予備吐出動作までの時間を長くすることができる。これにより、待機時間Twの間に負圧によってインクが引き込まれて図15(c)に示す正常なメニスカスが第2の吐出口107Bにおいて形成されるため、予備吐出動作やその後の記録動作において吐出不良が発生することを抑制することができる。
本実施形態では、記録媒体14のサイズが2L判より大きい場合、キャップ26に対して予備吐出を実施する第2の予備吐出動作が行われるが、キャップ26は記録動作領域から離れた回復領域に配されるため、予備吐出動作において吐出不良は起きにくい。従って、第2の予備吐出動作を行う場合、すなわち、記録媒体14のサイズが2L判より大きい場合は、図11に示すような待機時間Twを算出する制御は行われない。しかしながら、キャップ26が記録動作領域と隣接する位置に設けられている場合は、予備吐出動作が行われるまでの時間が短く吐出不良が起きる可能性があるため、待機時間Twを設ける制御を行うことが望ましい。
また一般的に、吐出口径が小さく、発泡するためのエネルギが小さい1plノズルの方が、吐出口107周辺にインクが付着した状態で予備吐出動作を行うと吐出不良が起こりやすい。本実施形態のブラックインクは第2の吐出口107Bを有さない構成であるため、待機時間Twを算出する制御は行われない。しかしながら、本発明はこれに限らず、第2の吐出口107Bからブラックインクが吐出される場合は、待機時間Twを算出する制御を行うことが望ましい。
なお、本実施形態ではキャリッジ6のランプアップ(加速)時に第1の予備吐出動作を実施する構成としたが、これに限らず、ランプダウン(減速)時、すなわちキャリッジ6が走査状態から停止状態になるタイミングで予備吐出動作を実施してもよい。また、本実施形態では2次色の単位面積あたりの吐出量を算出するタイミングをキャリッジ6の次走査の記録前としたが、これに限らず前走査の記録後であってもよい。従って、本実施形態では、キャリッジ6が反転してから加速するまでの時間を制御する構成としたが、これに限らず、吐出口列106が記録領域の外側に移動してから、予備吐出動作を開始するまでの時間を制御すれば本発明の効果を奏する。なお、このときの吐出口列106は最も記録動作領域側のシアン用5plノズルを意味する。
さらに、本実施形態では待機時間Twを単位面積あたりの吐出量に応じて変更する構成としたが、キャリッジ6の1走査あたりの吐出数や複数走査の累積吐出数に応じて待機時間を変更する構成であってもよい。
本実施形態では、2次色の単位面積あたりの吐出量に応じて待機時間を変更する構成としたが、1次色のシアン、マゼンタ、イエロー、或いはブラックの単位面積あたりの吐出量に応じて待機時間を変更する構成であってもよい。
本実施形態の記録ヘッド102は、ノズル径(吐出口径)の異なる2種類の吐出口列106を備える構成としたが、吐出口径の異なる3種類以上の吐出口列106を備える構成であってもよい。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、単位面積あたりの吐出量が所定値を超える場合に待機時間Twを設ける構成を説明したが、本実施形態では、記録動作後から予備吐出開始までのキャリッジ6の走査距離を延ばす構成を説明する。具体的には、記録媒体14のサイズが2L以下の場合の記録動作において、単位面積あたりの吐出量が所定値を超えた場合に、予備吐出位置をプラテン予備吐出口20からキャップ26に変更する。
図16は、キャリッジ6の1走査毎に予備吐出動作の位置を設定する制御に関するフローチャートである。まず、ステップC01において、CPU4000は予備吐出位置変更フラグをOFFにしてリセットする。
ステップC02において、CPU4000は、受信したページの記録データをRAM4002上に展開する。ステップC03においてCPU4000は、当該ページの幅が127mm以下か否かを判断する。ここでCPU4000は、記録媒体14のサイズが2L判以下かそれより大きいかを判断している。
ステップC03にて紙幅が127mm以下(記録媒体14のサイズが2L判以下)の場合はステップC04に進み、CPU4000が予備吐出位置変更フラグがOFFか否かを判断する。予備吐出位置変更フラグがOFFの場合はステップC05に進む。一方、ステップC03で紙幅が127mmより大きい場合と、ステップC04で予備吐出位置変更フラグがONの場合は、そのままシーケンスを終了する。
ステップC05からステップC09においては、第1実施形態におけるステップA03からステップA07までと同様の制御を行い、CPU4000が2次色における単位面積あたりの吐出量を算出する。
ステップC10では、CPU4000がステップC09で求めた単位面積あたりの吐出量Dr、Dg、Dbのうちの最大値が閾値Th_Dより大きいか否かを判断する。本実施形態では、閾値Th_Dは100%に設定されている。
ステップC11では、CPU4000が予備吐出位置変更フラグをONに設定する。ステップC12では、CPU4000が次のキャリッジ6の走査で記録するデータがあるかを確認し、データがある場合はステップC04に戻る。ステップC12で次の走査で記録するデータがない場合はシーケンスを終了する。
図17は、本実施形態における予備吐出位置の設定方法を示すテーブルである。紙幅が127mm以下の場合、すなわち記録媒体14のサイズが2L判以下の場合、図16に示す制御によって設定された予備吐出位置変更フラグに応じて予備吐出の位置を変更する。つまり、予備吐出位置変更フラグがOFFであれば第2の予備吐出動作を設定し、予備吐出位置変更フラグがONであれば第1の予備吐出動作を設定する。記録媒体14の紙幅が127mmより大きい場合、すなわち記録媒体14のサイズが2L判より大きい場合は、予備吐出位置変更フラグによらず第2の予備吐出動作を設定する。
図18は、記録動作中の予備吐出制御を示すフローチャートである。CPU4000は、タイマー回路4003を用いて前回の予備吐出動作からの経過時間を記録動作中に測定している。ステップD01にて、CPU4000は前回の予備吐出動作からの経過時間が1秒を超えたか判定する。1秒を超えたと判定された場合、ステップD02にて、CPU4000はキャリッジモータ11を制御して、図17のテーブルに基づいて設定された位置にキャリッジ6を移動させる。ステップD03では、CPU4000が記録ヘッドユニット駆動回路4006を駆動して、記録ヘッド102に設定された予備吐出動作を行わせる。
上述したように、1走査分の記録前に算出する単位面積あたりの吐出量が所定値を超える場合は、当該1走査分の記録以降に実施される予備吐出動作の予備吐出位置をキャップ26に設定する。これによって、記録終了から予備吐出開始までの時間を延ばすことができ、吐出口107が正常なメニスカスの状態となってから予備吐出動作を行うことで、吐出不良を抑制することができる。
また、ある1走査分の記録前に算出した単位面積あたりの吐出量が所定値を超えて予備吐出位置を変更した場合、同じページ内の記録動作が終了するまで、変更後の予備吐出位置にて予備吐出動作を行う。すなわち、1ページ分の記録動作のうちいずれかの行の記録走査において予備吐出位置変更フラグがONになった場合は、当該ページの記録動作が終了するまで、フラグをONのままにするように制御している。
なお、本実施形態では、予備吐出位置変更フラグがONになった場合に予備吐出位置をキャップ26に変更する制御としたが、本発明はこれに限られない。例えば、図8に示すように複数のプラテン予備吐出口20を備える構成であれば、予備吐出位置変更フラグがONになった場合に第1プラテン予備吐出口20Aから第2プラテン予備吐出口20Bに変更する制御としてもよい。すなわち、予備吐出位置変更フラグがONになった場合に、記録媒体14の記録領域からの距離が大きい(遠い)プラテン予備吐出口20に変更する構成としてもよい。
1 インクジェット記録装置
6 キャリッジ
102 記録ヘッド
106 吐出口列
107 吐出口
4000 制御回路(制御手段、予備吐出手段、算出手段)

Claims (10)

  1. インクを吐出する複数の吐出口が配された吐出口列が設けられた記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載して往復走査するキャリッジと、を備え、記録媒体の通過領域に基づいて定められる記録領域内で前記記録ヘッドからインクを吐出して記録走査を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録領域の外側で前記記録ヘッドに予備吐出動作を行わせる予備吐出手段であって、前回の予備吐出動作からの経過時間が所定時間を超えた場合に前記キャリッジの第1の記録走査と第2の記録走査との間で前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせる予備吐出手段と、
    前記第1の記録走査において前記記録ヘッドから吐出されるインク量を算出する算出手段と、
    前記第1の記録走査において前記吐出口列が前記記録領域の外側に移動してから前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせるまでの予備吐出時間を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記算出手段によって算出されたインク量が所定値よりも多い場合の前記予備吐出時間を、前記インク量が前記所定値以下の場合の前記予備吐出時間より長くすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記予備吐出動作によって吐出されるインクを受ける第1の予備吐出位置と、前記第1の予備吐出位置より前記記録領域から遠い位置に設けられ前記予備吐出動作によって吐出されるインクを受ける第2の予備吐出位置と、を備え、
    前記制御手段は、前記インク量が前記所定値以下の場合は前記第1の予備吐出位置で前記予備吐出動作を行わせ、前記インク量が前記所定値を超えた場合は前記第2の吐出位置で前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記吐出口列が設けられた吐出口面をキャッピングするキャップと、前記記録走査の際に前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ記録媒体を支持するためのプラテンと、を備え、前記プラテンは前記予備吐出動作によって吐出されるインクを受ける予備吐出口が設けられ、
    前記第1の予備吐出位置は前記予備吐出口であり、前記第2の予備吐出位置は前記キャップであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録走査の際に前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ記録媒体を支持するためのプラテンを備え、前記プラテンは、前記予備吐出動作によって吐出されるインクを受ける第1の予備吐出口と、前記第1の予備吐出口より前記記録領域からの距離が大きく前記予備吐出動作によって吐出されるインクを受ける第2の予備吐出口と、が設けられ、
    前記第1の予備吐出位置は前記第1の予備吐出口であり、前記第2の予備吐出位置は前記第2の予備吐出口であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記予備吐出手段は、前記キャリッジが走査しているときに前記第1の予備吐出位置に対して前記予備吐出動作を行わせることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記インク量が前記所定値より多い場合、前記キャリッジが走査を開始する前に待機する待機時間を設けることで前記予備吐出時間を長くすることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記制御手段は、1ページ分の記録走査のうち前記インク量が前記所定値より多い記録走査があった場合は、当該ページ内の前記予備吐出時間を長くすることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記吐出口列はブラックインクの吐出口列とカラーインクの吐出口列を含み、前記算出手段は前記カラーインクの吐出口列から吐出されるインク量を算出することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記カラーインクの吐出口列は、第1の吐出口径の吐出口が配列された第1の吐出口列と、第1の吐出口径より小さい第2の吐出口径の吐出口が配列された第2の吐出口列と、を含むことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出する複数の吐出口が配された吐出口列が設けられた記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載して往復走査するキャリッジと、を備えるインクジェット記録装置の制御方法であって、
    記録媒体の通過領域に基づいて定められる記録領域内で前記記録ヘッドからインクを吐出して記録走査を行う記録工程と、
    前記記録領域の外側で前記記録ヘッドに予備吐出動作を行わせる予備吐出工程であって、前回の予備吐出動作からの経過時間が所定時間を超えた場合に前記キャリッジの第1の記録走査と第2の記録走査との間で前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせる予備吐出工程と、
    前記第1の記録走査において前記記録ヘッドから吐出されるインク量を算出する算出工程と、
    前記第1の記録走査において前記吐出口列が前記記録領域の外側に移動してから前記記録ヘッドに前記予備吐出動作を行わせるまでの予備吐出時間を制御する制御工程と、
    前記算出工程によって算出されたインク量が所定値よりも多い場合の前記予備吐出時間を、前記インク量が前記所定値よりも少ない場合の前記予備吐出時間より長くする変更工程と、を有することを特徴とする制御方法。
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