JP2020151916A - 液体吐出装置、液体吐出ヘッドの空吐出制御方法、及び液体吐出ヘッドの空吐出制御プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出ヘッドの空吐出制御方法、及び液体吐出ヘッドの空吐出制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】非吐出期間中に必要な空吐出量動作を最適化する。
【解決手段】液体を吐出するノズル48、及び該ノズル49に連通する液室内部の液体への圧力を発生する圧力発生手段45Pを備える1又は複数の液体吐出ヘッド2と、画像を形成するための吐出又は画像形成に寄与しない空吐出として液体を吐出させる駆動波形を圧力発生手段45Pに出力する駆動制御部3Kと、記録媒体Pに液体を吐出して画像を形成するための元画像データに基づいて、吐出量を計測する計測部423と、計測した吐出量に応じて、記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔を設定する空吐出設定部424と、を備える、液体吐出装置1。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出ヘッドの空吐出制御方法、及び液体吐出ヘッドの空吐出制御プログラムに関する。
インクジェット方式の画像形成装置では、非印字時(放置中)に、ヘッドに対してキャッピングを行うことでインクの乾燥や増粘を抑制することが知られている。しかし完全に密閉できるわけではないため、インクを吐出しない状態が長時間続くと、インクの乾燥や増粘により、放置後に印字を行った際にインクの不吐出や印字品質の低下をもたらす場合がある。そこで放置中も一定時間ごとにインクを排出させる空吐出という技術が考えられ既に知られている(例えば、特許文献1)。
このような放置中の空吐出では一定の時間間隔でインクを吐出するものや、温度や湿度などの環境に依存して空吐出間隔を決めており空吐出間隔を決めるための条件が限定的であるため、必要以上にインクを消費したり、逆に必要な空吐出量に達していないという問題があった。
また、特許文献2には、必要な空吐出量を最適化する目的で、インク滴の有無およびインク液滴量に基づいて印字中の空吐出回数を算出するが開示されている。
しかし、特許文献1の空吐出では印字中の空吐出を最適化するものであって、非印字期間(放置中、非吐出期間)に必要な空吐出量を最適化については検討されていない。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、非吐出期間中に必要な空吐出動作を最適化することができる、液体吐出装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、
液体を吐出するノズル、及び該ノズルに連通する液室内部の液体への圧力を発生する圧力発生手段を備える、1又は複数の液体吐出ヘッドと、
画像を形成するための吐出又は画像形成に寄与しない空吐出として液体を吐出させる駆動波形を前記圧力発生手段に出力する駆動制御部と、
記録媒体に液体を吐出して画像を形成するための元画像データに基づいて、吐出量を計測する計測部と、
計測した吐出量に応じて、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔を設定する空吐出設定部と、を備える
液体吐出装置、を提供する。
一態様によれば、液体吐出装置において、非吐出期間中に必要な空吐出量動作を最適化することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置のキャリッジ周辺の平面説明図。 図1の加熱機構及び液体吐出ヘッドの側面概略説明図。 本発明の液体吐出ヘッドの液室長手方向の断面説明図。 本発明の実施形態における画像形成制御に係る全体ブロック図。 図4のコントローラ及び駆動制御基板のハードウェアブロック図。 本発明の実施形態に係る駆動波形の一例を示す図。 図4のコントローラ及び駆動制御基板の画像処理に関する機能ブロック図。 図7の空吐出回数・空吐出間隔決定部の詳細機能ブロック図。 本発明の実施形態に係る印字・空吐出制御動作のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<全体構成>
まず、本発明に係る画像形成装置(液体吐出装置)の一例について図1を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置1は広幅シリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体の左右の側板21A,21Bに横架したガイド部材であるメインガイドロッド31及びサブ板金ガイド32でキャリッジ33を摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向A)に移動走査する。
キャリッジ(移動部の一例)33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、オレンジ(O)、グリーン(G)、クリア(Cl)、ホワイト(W)など各色のインク滴を吐出するための液体を吐出するヘッドからなるヘッド群34a,34b,34cを複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。それぞれのヘッドは副走査方向にずれている構成としている。
また、キャリッジ33にはヘッド群34に対応して各色のインクを供給するため、サブタンク(不図示)を搭載している。サブタンクには、カートリッジ装填部11に着脱自在に装着される各色のインクのカートリッジ10y,10c,10m,10k,10o,10g,10cl,10wから、供給ポンプユニットによって各色の供給チューブ36を介して、各色のインクが補充供給される。
またキャリッジ33上には、媒体Pの端部(幅方向端部)を検知する光学センサ37が設けられている。
キャリッジ33の下方には、中央には搬送手段と兼用する加熱ヒータ120bが設けられ、上流側及び下流側には、搬送ガイド板38(38a,38c)が設けられている。搬送ガイド板38a,38c、加熱ヒータ120b上の媒体Pは、副走査方向(記録媒体搬送方向B)に搬送される。
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、ヘッド群34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。即ち、維持回復機構81は、キャリッジ33の移動範囲において、搬送される媒体Pとは異なる部分に設けられる。この維持回復機構81には、ヘッド群34の各ヘッド(図3参照)の各ノズル板(ノズル面)43をキャッピングするための各キャップ82a,82b,82cが設けられている。なお、キャップ82a,82b,82cは、リフレッシュのための、画像形成に寄与しない空吐出されたインクを受ける空吐出受けとして機能する。以後、複数のキャップ82a,82b,82cを合わせて、空吐出受け82として説明する。
なお、図1では、ヘッド群34a,34b,34c及びキャップ82a,82b,82cは、上方から見て右上がりに配置されているが、上方から見て右下がりに配置されていてもよい。あるいは、3つのヘッドそれぞれが同じ長さに、キャリッジ内に長く延伸していてもよい。
維持回復機構81には、さらに、ノズル面をワイピングするための払拭ユニット(ワイパーユニット)83が設けられている。
また、図示していないが、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための交換可能な廃液タンクを備えている。
<加熱機構の構成>
次に、図2を用いて、媒体Pの加熱位置について説明する。図2は、加熱機構及び液体吐出ヘッドの側面概略説明図である。
画像形成装置1では、媒体Pをロール状に巻き回したロール体Rから媒体Pが供給される。なお、カット紙を使用する構成でもよい。例えば、媒体(記録媒体)Pとしては、ロールタイプの用紙以外にも、軟包装メディアと呼ばれるPET(Polyethyleneterephthalate)やPVC(Polyvinyl chloride)、OPP(Oriented PolyPropylene)等、シート状のメディア等を使用することができる。
媒体Pの搬送方向に沿って複数に分割した加熱手段である加熱ヒータ120a,120b,120cが配置されている。ここでは、加熱ヒータ120aは印字前部分、加熱ヒータ120bは印字領域部分、加熱ヒータ120cは印字後部分に配置されている。なお、加熱手段は複数に分割しないで配置することもできるが、複数に分割することで加熱制御を細やかに行うことができる。
本構成では、上流側、下流側の加熱ヒータ120a,120cの上方は、湾曲した搬送ガイド38a,38cによって搬送がガイドされている。一方、加熱ヒータ120bは、液体吐出ヘッド6に対向して搬送される媒体Pの案内手段を兼ねている。なお、上流側及び下流側においても、搬送ガイドを設けずに、加熱ヒータ120a,120cを湾曲させて、案内手段と兼任させてもよい。
印字後部分の加熱ヒータ120cに対向して乾燥ファンヒータ120dを配置して、温風を当てることで、印刷物を確実に乾燥させることができるようにしている。
<ヘッド内部>
図3は、記録ヘッド40の構造を示す概略図である。詳しくは、図3は記録ヘッド40の液室長手方向に沿う断面説明図である。なお、図3の説明では、記録ヘッド40を、「ヘッド」と称して説明する。
図3において、キャリッジ33に設けられるヘッド群34a,34b,34cに夫々設けられる記録ヘッド40は、吐出するインクの通路を形成する流路板41と、流路板41の下面(記録ヘッド40の内部方向)に接合された振動板42と、流路板41の上面(ヘッド40の外側方向)に接合されたノズル板43と、振動板42の周縁部を保持するフレーム部材44とを備える。また、ヘッド40は、振動板42を変形させるための圧力発生手段45を有する。
本実施形態に係るヘッド40は、流路板41と、振動板42と、ノズル板43とを積層することによって、ノズル板43と同一位置の吐出口40Nであるノズル48に連通する流路であるノズル連通路40R及び液室40Fを形成している。また、ヘッド40は、フレーム部材44を更に積層することによって、液室40Fにインクを供給するためのインク流入口40S及びインクを液室40Fに供給する共通液室40Cなどを形成している。
また、本実施形態では、フレーム部材44には、圧力発生手段45を収納する収容部、共通液室40Cとなる凹部、及び共通液室40Cにヘッド40外部のカートリッジ10y,10c,10m,10k,10o,10g,10cl,10w(図1参照)のいずれかからインクを供給するためのインク供給口40INが形成されている。
圧力発生手段45は、本実施形態では、電気機械変換素子である圧電素子45Pと、圧電素子45Pを接合固定するベース基板45Bと、隣り合う圧電素子45Pの間隙に配置された支柱部とを備えている。また、圧力発生手段45は、圧電素子45Pを圧電素子駆動IC(記録ヘッドドライバ)24(図4参照)に接続するためのFPCケーブル45C等を備えている。
ここで、圧電素子45Pは、圧電材料45Ppと内部電極45Peとを交互に積層した積層型圧電素子(PZT)を用いる。内部電極45Peは、複数の個別電極45Peiと複数の共通電極45Pecとを有する。内部電極45Peは、本実施形態では、圧電素子45Ppの端面に交互に個別電極45Pei又は共通電極45Pecを接続している。
以下に、ヘッド40がノズル孔48からインクを吐出する動作の1つの方法である引き−押し打ち動作を具体的に説明する。
まず、ヘッド40において、圧電素子駆動IC24が、圧電素子45Pに印加している電圧を基準電位から下げ、圧電素子45Pをその積層方向に縮小させる。また、ヘッド40は、圧電素子45Pの縮小によって振動板42を撓み変形させる。このとき、ヘッド40は、振動板42の撓み変形によって液室40Fの容積を膨張させる。この動作により、ヘッド40において、共通液室40Cから液室40F内にインクを流入させる。
次に、ヘッド40において、圧電素子駆動IC24は圧電素子45Pに印加している電圧を上げ、圧電素子45Pを積層方向に伸長させる。また、ヘッド40は、圧電素子45Pの伸長によって、振動板42をノズル孔48方向に変形させる。このとき、ヘッド40では、振動板42の変形によって、液室40Fの容積を収縮させる。この動作により、ヘッド40は、液室40F内のインクを加圧する。また、ヘッド40は、インクを加圧することによって、吐出口40N(ノズル48)からインクを吐出(噴射)する。
その後、ヘッド40において、圧電素子駆動IC24は、圧電素子45Pに印加している電圧を基準電位に戻し、振動板42を初期位置に戻す。このとき、ヘッド40は、液室40Fの膨張によって液室40F内を減圧し、共通液室40C内から液室40F内にインクを充填する。次いで、ヘッド40は、ノズル48のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次のインクの吐出のための動作に移行し、上記の動作を繰り返す。
このように、ヘッド40は、圧力発生手段45を用いて、振動板42を変形(撓み変形)する。これにより、ヘッド40は、液室40Fの容積を変化させ、液室40F内のインクに作用する圧力を変化させることで、ノズル48から、インクを吐出させる。
なお、本発明を適用可能なヘッドの駆動方法は、上記の例(引き−押し打ち)に限定されるものではない。例えば、ヘッドの駆動方法は、圧電素子45Pに印加する電圧である駆動波形を制御することによって、引き打ち又は押し打ち等を行ってもよい。
さらに、圧力発生手段45は、発熱抵抗体を用いて液室40F内のインクを加熱して気泡を発生させるサーマル型や、液室40Fの壁面に振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させた静電力によって振動板を変形させる静電型のものを用いてもよい。
以上により、本実施形態の画像形成装置1は、各色に対して1又は複数のヘッド40を用いて、1回の媒体Pの搬送動作で、画像形成領域の全域に、白黒又はフルカラーの画像を形成する。
<液体吐出制御>
図4は、本発明の実施形態の画像形成制御に係る全体ブロック図である。
画像形成装置1において、画像形成制御に係る構成として、コントローラ4と、駆動制御基板3Kと、記録ヘッド40Kaと、有する。
図4では、ブラック用の記録ヘッド40Kaの制御に係る構成について示しているが、他の色のヘッドや、同色の他の記録ヘッドについても同様の制御構成を有しているものとする。
なお、本例では、ヘッド毎の制御について示しているが、各ヘッドにおいて、複数のノズル列が形成されている場合、ノズル列毎に図4に示す記録ヘッド40Ka内の制御を実施してもよい。
コントローラ4は、画像形成装置の主制御部であり、システム全体の制御を司る。コントローラ4は、駆動制御基板3Kの上位制御部である。
駆動制御基板3K及び記録ヘッド40Kaは図1に示すキャリッジ33内に設けられている。キャリッジ33内において、駆動制御基板3Kと記録ヘッド40Kaとは、ケーブル29によって、電気的に接続されている。
駆動制御基板3Kは、記録ヘッド40Ka内の圧電素子45Pを駆動するための駆動波形、及び、画像データ信号を生成するための回路を搭載したリジッド基板である。駆動制御基板3は、キャリッジ33に設けられる各色の1又は複数のヘッドに対して、夫々設けられている。例えば、図1のヘッド群34a,34b,34cにおいて、それぞれ色に対して複数の記録ヘッド40Ka,40b,40cが設けられている場合、1つの駆動制御基板3Kは、複数の記録ヘッド40Ka,40Kb,40Kcで共通で使用される。以下説明の簡略化のため、末尾の符号を説明する場合もある。
記録ヘッド40Kaは、圧電素子45Pを内蔵し、駆動制御基板3Kから送信される駆動波形、及び、画像データ信号に応じて圧電素子を駆動することで、媒体Pにインク滴を吐出する。
駆動制御基板(駆動制御部の一例)3Kは、制御部310と、駆動波形生成部320とを有する。
制御部310は、画像データを元にタイミング制御信号と駆動波形データを生成する。
駆動波形生成部320は、生成された駆動波形データをDA変換し、電圧増幅、電流増幅する。
記録ヘッド40Kaは、ヘッド基板21と、圧電素子支持基板23と、圧電素子45Pとを有する。図6では、記録ヘッド40Kaを例に示しているが、各色のヘッド群34a,34b,34cには、夫々、各色に対して複数のヘッドが設けられていてもよい。
ヘッド基板21には制御部22が設けられ、圧電素子支持基板23には圧電素子駆動IC24(記録ヘッドドライバ、ヘッド駆動部)が設けられている。なお、本例では、記録ヘッドドライバがICである例を示しているが、圧電素子45Pを夫々駆動するためのヘッドドライバは、圧電素子駆動ICとともに、あるいは駆動素子駆動ICに代えて、駆動回路で構成されてもよい。
駆動制御基板3Kの制御部310で生成されたタイミング制御信号等のデジタル信号は、ケーブル29を介して、シリアル通信で、記録ヘッド40Kaに伝送される。そして、ヘッド基板21上の制御部22によってデシリアライズされ、圧電素子支持基板23の圧電素子駆動IC24に入力される。
駆動波形生成部320によって生成された駆動波形は、ケーブル29を介して、タイミング制御信号を応じた圧電素子駆動IC24のON/OFFによって圧電素子45Pに入力される。
駆動制御基板3Kの制御部310は、画像処理部330を有している。画像処理部330は、コントローラ4から受け取った画像データや、印字の基準となるライン同期信号LSを基に、画像処理を行い、補正をする。
なお画像処理部330は、図4では、駆動制御基板3Kの制御部310が有する機能として説明したが、画像処理部330の機能は、制御部310の外であって、例えば、コントローラ4の内部に設けてもよい。
さらに、コントローラ4には、ヒータ120を制御するヒータ制御部121が接続されている。ヒータ制御部121は、加熱温度を設定する。ヒータ制御部121は、例えば、印刷対象の印刷モード(速度優先、画質優先、インク節約)や、記録媒体の種類に応じて、加熱温度を設定する。
次に、図5を用いて、コントローラ4及び駆動制御基板3Kのハードウェア構成について説明する。図5は、画像形成装置1のコントローラ4及び駆動制御基板3Kのハードウェアブロック図である。
図5に示すように、コントローラ4では、CPU(Central Processing Unit)61と、ROM(Read Only Memory)62と、RAM(Random Access Memory)63と、NV(Non Volatile:不揮発性)RAM64と、インターフェース(I/F)65と、IOインターフェース66とが、メモリバス67を介して接続されている。なお、メモリバス67は、複数のバスに分離されていても良い。
また、駆動制御基板3Kでは、FPGA51と、ROM52と、RAM53と、NVRAM54と、IOインターフェース55とが、バス56を介して接続されている。
同様に、ヒータ制御部121では、FPGA71と、ROM72と、RAM73と、NVRAM74と、IOインターフェース75とが、バス76を介して接続されている。
コントローラ4において、CPU61は、画像形成装置1全体の制御を司る。ROM62には、各種情報や制御プログラム等が格納される。RAM63は、各種処理が実行されるときに作業領域として使用される。
例えば、CPU61は、RAM63を作業領域として利用して、ROM62に格納された各種の制御プログラムを実行し、画像形成装置1における各種動作を制御するための制御指令を出力する。この際CPU61は、FPGA51と通信しながら、FPGA51と協働して画像形成装置1における各種の動作制御を行う。
NVRAM64には、装置固有の情報や、更新可能な情報等が格納される。例えば、NVRAM64には、キャリッジ33の移動速度に対応付けられた記録ヘッド40が空吐出受け82に対向するタイミング等を予め記憶しておく。
インターフェース65は、ホストコンピュータ等の外部装置との情報のやり取りを仲介する。IOインターフェース66は、装置内の各部との情報のやり取りを仲介する。IOインターフェース66には、駆動制御基板3KのIOインターフェース55や、操作パネル等の入出力装置、各種センサ等も接続される。各種センサとは、例えば、キャリッジ33のホームポジションセンサや、媒体Pの位置を検出する紙位置検出センサ、温度や湿度等の機器内環境を検出するセンサ等である。なお、NVRAM64は、挿抜可能な形態としても良い。
また、駆動制御基板3KのFPGA51は、画像形成に係る画像データ処理やタイミング制御等を行う。例えば、FPGA51は、RAM63を作業領域として利用して、ROM62に格納された駆動波形を選択し、個別液室106内のインクのメニスカス搖動を指示するための制御指令を出力する。この際FPGA51は、コントローラ4のCPU61と通信しながら、CPU61と協働して画像形成装置1における各種の動作制御を行う。
駆動制御基板3KのROM52には、共通駆動波形や、空吐出用の波形を予め記憶しておく。
ヒータ制御部121は、図2に示した加熱ヒータ120a,120b,120cと、乾燥ファンヒータ120d等で構成されるヒータ(加熱手段)120の乾燥温度(加熱温度)及び加熱期間を制御する。
なお、図4、図5では、コントローラ4を画像形成装置1に設ける例を説明したが、コントローラ4の機能の一部又は全部を、画像形成装置1と接続されるコンピュータ(PC等)2が有していてもよい。その場合、接続されるPC2には、プリンタドライバがインストールされており、このプリンタドライバにより、画像データから、画像形成装置1に送信される記録データが生成される。
<駆動波形>
次に、共通駆動波形と、波形選択信号の駆動波形を説明する。図6は、本発明の実施形態に係る駆動波形の一例を示す図である。
駆動波形生成部320は画像形成時に、1印刷周期内に、複数の滴サイズの滴形成に寄与する複数の駆動パルス(I),(ii),(iii),(iv)を時系列で含む共通駆動波形を生成して出力する。駆動波形生成部320は、ライン同期信号LSに同期して、共通駆動波形の生成が開始される。
共通駆動波形Vpは、吐出動作における1駆動周期内の最終駆動パルスの直後に、液滴を吐出させない程度にメニスカスに変動を与える制振波形(v)も含んでいる。上記駆動パルス(I),(ii),(iii),(iv)及び微調整波形(v)は勾配(傾斜)のある立ち上がり期間、勾配のある立ち下がり期間、及び電位保持期間を有する波形である。
駆動制御基板3Kの制御部310は、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、波形選択信号(MN信号)M0〜M5を出力する。
制御部310が生成する波形選択信号M0〜M5は、記録ヘッド40Kaの圧電素子駆動IC24のスイッチ手段であるアナログスイッチの開閉を滴毎に指示する2ビット(2値)のデジタル信号である。液滴信号は各滴サイズと少なくとも同数設けられ、M0は非吐出、M1は大滴、M2は中滴、M3は小滴、M4は微駆動(搖動用)、M5は空吐出用に対応する。
制御部310は、滴サイズに応じて、共通駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべき駆動パルス及び微調整波形の区間の波形要素でHレベル(ON)に状態遷移し、非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移させた選択信号を生成する。
圧電素子駆動IC24のスイッチは、各圧電素子45Pの選択電極(個別電極)に接続され、駆動波形生成部320からの共通駆動波形が入力されている。従って、シリアル転送された画像データ(階調データ)と、波形選択信号M0〜M5の結果に応じて圧電素子駆動IC24のアナログスイッチがオンにする。アナログスイッチがオンしている期間、共通駆動波形を構成する所要の駆動パルス及び微調整波形等の波形要素が選択されて圧電素子45Pに印加される。
図6において、小滴用波形選択信号M1は、(iv)、(v)の期間はHighとなっている。中滴用波形選択信号M2は、(ii)、(iv)、(v)の期間は印加するようにHighとなっている。大滴用波形選択信号M3は、(ii)、(iii)(iv)、(v)の期間は印加するようにHighとなっている。中滴用、大滴用波形選択信号は、複数の駆動パルス(ii)〜(iv)で吐出された滴が合体して1滴となる。
また、搖動用選択信号M4は、(i)の期間のみ印加するようにHighとなっている。振幅の小さい(i)の期間の微駆動波形は、印加してもノズルから吐出しない程度にメニスカスに振動を与えるものであり、これにより、メニスカスの搖動(微駆動)を実現する。
空吐出選択信号M5は、区間(ii)〜(iv)でON状態になる。これにより、下段に示すように、4つの吐出パルスが選択され、制振パルスは選択されない。この空吐出駆動波形を与えることで、大滴が吐出されるとともに、(v)の制振パルスを選択しないために、区間(iv)の吐出パルスによる滴吐出後のメニスカス振動が大きくなって、ノズルの周囲へのインクの溢れが形成可能となる。
なお、図6では、空吐出波形は、共通駆動波形に専用の波形が含まれる例を説明したが、空吐出波形として専用の波形を設けずに、大・中・小滴用の波形のいずかを用いて空吐出を行ってもよい。
あるいは、空吐出波形は、共通駆動波形とは別に生成した専用の空吐出波形を、例えば、駆動制御基板3KのROM52に予め記憶しておき、空吐出の際に共通駆動波形に代えて、出力してもよい。
<画像処理ブロック>
図7は、本発明の実施形態に係るコントローラ4及び駆動制御基板3Kの画像処理に関する機能ブロック図である。
本実施形態では、上位側のコントローラ4は、空吐出制御に係る部分として、タイミング通知部410及び画像処理部420とを有している。
タイミング通知部(吐出中空吐出タイミング通知部の一例)410は、図1のキャリッジ33の移動量を基に予め決められた、記録ヘッド40が空吐出受け82に対向するタイミングの所定時間前に空吐出指示を出力する。
コントローラ4の画像処理部420は、受け付けた元画像データについて、階調処理、画像変換処理などを行い、各ヘッド(の各ノズル列)に対応付けられた駆動制御基板3Kで処理可能な形式の画像データに変換する。そして、画像処理部420は、変換後の画像データを、駆動制御基板3Kへ出力する。
コントローラ4の画像処理部420は、階調処理部421、印字期間内空吐出指示部422、吐出量カウント部423、非印字期間空吐出設定部424、及び画像変換部425を有している。
階調処理部421は、受け付けた多値の元画像データに階調処理を行い、少値の画像データへ変換する。多値の元画像データは、例えば、読み取った、又は送信された原稿の画像そのものに相当する。即ち、元画像データは、媒体P上に画像を形成するためのデータであり、空吐出のためのデータが含まれない画像データである。
少値の元画像データは、記録ヘッド40が吐出する液滴の種類(小滴、中滴、大滴、空吐出)に等しい階調数の画像データである。そして、階調処理部421は、変換した少値の元画像データを、コントローラ4側RAM63上に所定量保持する。
印字期間内空吐出指示部422は、通知タイミングに基づいて、印字期間中の空吐出動作を指示する。詳しくは、タイミング通知部410から通知された空吐出受け82に対向するタイミングで、且つ、所定回数あるいは設定された回数(走査回数)毎あるいは設定された時間毎に、印字期間中の空吐出を実行するように設定する。
また、印字期間中の空吐出動作はヘッド内のノズルに対して、すべてのヘッドに一律に実行してもよいし、あるいは、吐出量カウント部423でカウントした吐出量に基づいて、吐出量が少ない色(ヘッド)に対してのみ、空吐出動作を実行してもよい。
吐出量カウント部(計側部の一例)423は、少値の元画像データに基づいて、印刷動作における、色毎の吐出量を計測する。なお、各色に対して、複数のヘッドが設けられている場合は、ヘッド毎に吐出量をカウントする。吐出量カウント部423は、計測部として機能する。
非印字期間空吐出設定部424は、吐出量カウント部423で、カウントした色毎の吐出量を基に、空吐出の回数及び空吐出間隔を設定し、コントローラ4側RAM63上に記憶させる。
画像変換部425は、コントローラ4側RAM63上の1バンド分の元画像データに、非印字期間、及び印字期間の、空吐出の回数に応じたデータを加えて、所定の画像単位で、変換して画像データDnにする。画像変換部425は、変換した画像データDnを、IOインターフェース55を介して駆動制御基板3Kへ出力する。
また、本実施形態では、印字期間内空吐出指示部422及び非印字期間空吐出設定部424で設定された、空吐出間隔に基づく空吐出タイミングは空吐出指示として、空吐出回数は空吐出回数通知信号として、それぞれ、コントローラ4の画像変換部425と、駆動制御基板3Kの画像処理部330に通知される。
駆動制御基板3K側の画像処理部330の微駆動設定部(搖動設定部の一例)331は、コントローラ4から入力される空吐出指示と、画像データとに基づいて、空吐出を行う前や、印刷中のインク非吐出タイミング、あるいは放置中に、ノズル48におけるインクのメニスカスを搖動させる搖動期間を決定し、搖動期間に、搖動指示信号を出力する。
そして、変換部332は、コントローラ4から入力される画像データDnが存在する場合、即ち、各色の記録ヘッド40のノズル列の各ノズル48に対する、色毎に階調された画像データが画像形成期間であった場合は、画像データを微駆動に変換せずに、画像データとして、大滴・中滴・小滴・空吐出の選択信号をそのまま指示するように出力する。
さらに、変換部332は、コントローラ4から入力される画像データDnが吐出なしであった場合であって、搖動指示信号が出力されている場合は、微駆動の選択信号を出力する。
<非印字期間の空吐出設定>
ここで、上位制御装置であるコントローラ4の非印字期間空吐出設定部424の詳細を、図8を用いて説明する。図8は、非印字期間空吐出設定部の詳細機能ブロック図である。
非印字期間空吐出設定部424は、ランク呼び出し部501、ランク・色係数乗算部502、空吐出滴数/空吐出間隔設定部503、ランク付け相関記憶部504、色係数記憶部505、及び合計値・空吐出滴数/空吐出間隔相関記憶部506を備えている。
ランク付け相関記憶部504は、空吐出量を決めるランク表を記憶しておく。ランク表の一例として、表1は、吐出量と、乾燥温度のパラメータのランク表である。
ただし、表1において、吐出量については、A1>A2>A3であり、加熱温度については、B1<B2<B3であるものとする。
ランク呼び出し部501は、入力された吐出量カウント値(計測値)と、加熱温度を基に、ランク付け相関記憶部504を参照して、入力された吐出量カウント値に対応付けられた吐出量のランクと、入力された乾燥温度に対応づけられた加熱温度のランクを呼び出し、ランクの合算であるランク合計値を算出する。
Figure 2020151916
なお、表1は一例であって、吐出量のカウント値と、加熱温度の両方をランク付けしている例を示しているが、少なくとも吐出量のカウント値のランクをつけられれば、加熱温度についてはランク付けを省略する構成であってもよい。
また、色係数記憶部505は、色ごとの係数を記憶する。色ごとの係数の一例を表2に示す。表2の係数Xは、空吐出間隔あるいは空吐出滴数を決めるパラメータのランク付けであって、インクが乾燥しやすい条件ほど高いランクで、乾燥しにくいほど低いランクである。
Figure 2020151916
なお、表2では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ホワイト、クリアの6色に対する色係数を示しているが、装置における使用する色の数に応じて、適宜色係数を設定すると好適である。また、同じ色に対して、異なるインクタンクの大きさで2以上のヘッドが設けられている場合、同じ色に対して色係数を2以上設定してもよい。
ランク・色係数乗算部502は、複数の色それぞれに対して、色係数記憶部505で記憶された係数Xを呼び出して、ランク呼び出し部501で算出されたランク合計値に乗算する。即ち、ランク・色係数乗算部502は、表1のランクの合計の値に、表2の色ごとの係数を掛けて、合計値を算出する。
合計値・空吐出滴数/空吐出間隔相関記憶部(相関記憶部の一例)506は、合計値に、空吐出タイミング(間隔)と、空吐出滴数を対応付けた相関表(相関テーブル)を記憶している。表3に相関表の一例を示す。
Figure 2020151916
なお表3では、合計値に対して、空吐出タイミング(空吐出間隔)と、空吐出滴数の2つを変数として、空吐出タイミングと、空吐出滴数の両方を同時に選択可能な相関表を示しているが、空吐出タイミング、空吐出滴数のどちらか一方を固定して、他方のみを、吐出量、加熱温度、色に応じて選択される変数として設定してもよい。
空吐出滴数/空吐出間隔設定部503は、合計値・空吐出滴数/空吐出間隔相関記憶部506の記憶された相関表を参照して、ランク・色係数乗算部502で設定された合計値に対応づけられた、空吐出タイミング・空吐出滴数を選択して設定する。
このような、ランク呼び出し501、ランク・色係数乗算部502、空吐出滴数/空吐出間隔設定部503による、ランクの呼び出しと、乗算を一定時間ごとに行い、それらの合計値に基づいて空吐出間隔および空吐出滴数を選択する。
上記の表1を用いた設定により、印字における吐出量が多い程、空吐出間隔が長くなり、且つ、空吐出滴数が少なくなる。このように、画像を形成するための元画像データに基づいたヘッド毎ないし色毎の吐出量を用いて、非印字時の空吐出間隔を調整し、空吐出滴数を選択して設定することにより、非印字期間に必要な空吐出間隔及び空吐出滴数を最適化できる。
また、表1を用いた設定により、加熱温度が高いほど、空吐出間隔が短くなり、且つ、空吐出滴数を多くなる。上述の図2に示すように、加熱ヒータ120bは、記録ヘッド40のノズル48が形成されたノズル板(ノズル面)43と対向する位置で、媒体Pを加熱する。そのため、図3に示すように記録ヘッド40のノズル48の奥に収容されるインクは、加熱ヒータ120bにより加熱された媒体Pから熱を受けるため、その熱が高いほど、収容されているインク固まりやすくなり、空吐出が多く必要になる。したがって、加熱温度を考慮することで、より状況に沿った空吐出によるリフレッシュ設定をすることができる。
さらに、表2を用いた設定により、乾きやすい色ほど、空吐出間隔が短くなり、且つ空吐出滴数が多くなる。これにより、吐出する液体の色毎の物性に基づいて、空吐出間隔あるいは空吐出滴数を選択することで、インクの色の物性に適した、空吐出が実施できる。
<制御手順>
次に、図9を用いて空吐出動作の制御について説明する。図9は、本発明の実施形態に係る空吐出タイミングの制御フローである。
まず、S1で、印刷を開始するための印刷指示を受信する。
S2で、印刷モードや、紙の種類に応じて、加熱温度を設定する。
S3で、階調処理部421は多値の画像データ(元画像データ)を階調処理して少値化する。
S4で、少値化した画像データを基に、吐出量カウント部423は、ヘッド毎および色毎の吐出量をカウントする。
S5で、印字動作を開始すると同時に、ヒータ120の加熱を開始する。
S6で、印字期間内空吐出指示部422からの印字中空吐出指示があった場合は、S7に進む。印字中空吐出指示は、あらかじめ登録した一定の時間ごとに空吐出するような指示や、一定のスキャン数ごとに印字中空吐出を行う指示等が考えられる。例えば、印字中に、最も吐出しないノズルの非吐出状態が続き、その後吐出する際に、インク滴の状態が詰まりや乾燥等のおそれにより、うまく吐出できないと予想されるタイミングで、印字中空吐出が必要だと判断される期間毎に、印字中吐出指示が出力される。
S7では、S6で印字中空吐出指示が出された場合は、印字中空吐出を実施する。なお、印字中空吐出は、全ヘッド、全色の、全ノズルに対して実行される。
S8で、印字開始から空吐出開始時までカウントしていた吐出量(カウント値)を、ゼロにリセットし、S4に戻って空吐出開始後の印字量再びカウントを始める。
S9で、印刷が終了したか判定する。印字が終了するまで、印字のための吐出、記録媒体の加熱を続けながら、吐出量のカウントを継続する。
S10で、印字中空吐出を行わなかった場合の印字開始時からの吐出量のカウント、又印字中空吐出を最後に実施した以降の印字中空吐出以降の吐出量のカウント、を終了する。
S11で、S10までにカウントした吐出量カウント値(計測量)と、S2で設定した加熱温度を基に、印字後の空吐出タイミングと空吐出滴数を算出し、設定する。
そして、S12で設定した空吐出間隔経過後に、S13で、設定した空吐出量(空吐出滴数)で、空吐出を実施する。
S12、S13の間欠的な空吐出を、S14で次の印刷指示が到達するまで、あるいは、S15で電源OFF、又は省エネモードに突入するまで、続ける。
S15で電源OFF、又は省エネモードに突入したら、間欠的な空吐出動作は、終了する。
このような制御により、本発明では、温度などの環境条件だけでなく、画像データに基づいてヘッド毎ないし色毎の吐出量に基づいて、非印字時の空吐出間隔あるいは空吐出滴数を設定することにより、非印字に必要な空吐出間隔、及び空吐出滴数を最適化することができる。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記実施の形態では、本発明に係る搬送装置を備えた画像形成装置について説明したが、本発明に係る搬送装置は、画像形成装置を含めた液体を吐出する装置に広く適用することができる。
また、上記例では、キャリッジが搬送方向と直交する方向に移動するシリアル型画像形成装置を本発明の液体吐出装置を適用する例を説明したが、搬送方向と直交する方向の全域に液体を吐出させるライン型の液体吐出ヘッドを用いた画像形成装置において、本発明の液体吐出装置や、液体吐出ヘッドの空吐出制御を適用してもよい。
ここで、「液体吐出装置」とは、液体吐出部である液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出部を駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体吐出装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置等も含むことができる。
又、「液体吐出装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するもの等を意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布等の被記録媒体、電子基板、圧電素子等の電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セル等の媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着する全てのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等液体が一時的でも付着可能であればよい。
又、「液体」は、インク、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液、又は、アミノ酸、たんぱく質、カルシウムを含む溶液及び分散液等も含まれる。
又、「液体吐出装置」としては他にも、用紙の表面を改質する等の目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置等がある。
「液体吐出ユニット」とは、インクジェットヘッド等の液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたもの等が含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合等で互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。又、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
又、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータ等を使用することができる。
又、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等は何れも同義語とする。
1 画像形成装置(液体吐出装置)
2 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
3(3K) 駆動制御基板(駆動制御部)
4 コントローラ(上位制御部)
33 キャリッジ(移動部)
34 ヘッド群
40(40Ka,40Kb,40Kc) 記録ヘッド(ヘッド、液体吐出ヘッド)
40F 液室
45P 圧電素子(圧力発生手段)
48 ノズル
82 空吐出受け
82a,82b,82c キャップ
120 ヒータ(加熱手段)
120a,120b,120c 加熱ヒータ
120d 乾燥ファンヒータ
121 ヒータ制御部
200 画像形成システム
210 画像形成部
330 駆動制御基板の画像処理部
331 微駆動設定部(搖動設定部)
332 駆動制御基板の変換部
410 タイミング通知部(吐出中空吐出タイミング通知部)
420 コントローラの画像処理部
421 階調処理部
422 印字期間内空吐出指示部
423 吐出量カウント部(計測部)
424 非印字期間空吐出設定部部(空吐出設定部)
425 画像変換部
501 ランク呼び出し部
502 ランク・色係数乗算部
503 空吐出滴数/空吐出間隔設定部
504 ランク付け相関記憶部
505 色係数記憶部
506 合計値・空吐出滴数/空吐出間隔相関記憶部(相関記憶部)
P 媒体(用紙、記録媒体、対象物)
R ロール体
2011‐161910号公報 2001−225485号公報

Claims (12)

  1. 液体を吐出するノズル、及び該ノズルに連通する液室内部の液体への圧力を発生する圧力発生手段を備え、液体を吐出可能な1又は複数の液体吐出ヘッドと、
    画像を形成するための吐出又は画像形成に寄与しない空吐出として液体を吐出させる駆動波形を前記圧力発生手段に出力する駆動制御部と、
    記録媒体に液体を吐出して画像を形成するための元画像データに基づいて、吐出量を計測する計測部と、
    吐出量に応じて、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔を設定する空吐出設定部と、を備える
    液体吐出装置。
  2. 前記空吐出設定部は、計測した吐出量に応じて、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出における空吐出滴数を設定する
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 吐出量と、空吐出における必要な空吐出滴数及び空吐出間隔の相関関係を記憶する、相関記憶部を備え、
    前記空吐出設定部は、少なくとも計測した吐出量に対応する、前記相関記憶部に記憶された相関関係を参照して、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔及び空吐出滴数を調整して設定する
    請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 1又は2以上の色の液体を吐出する液体吐出ヘッドを複数備えており、
    前記計測部は、前記元画像データに基づいて、色毎の吐出量を計測する
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記空吐出設定部は、吐出する液体の色毎の物性に応じて、空吐出間隔を設定する
    請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 同一の色の液体を吐出する液体吐出ヘッドを複数備えており、
    前記計測部は、前記元画像データに基づいて、各液体吐出ヘッド毎の吐出量を計測する
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記計測部は、前記記録媒体への吐出期間内に空吐出が発生した場合には、吐出量をリセットし、
    前記空吐出設定部は、前記記録媒体への吐出期間内での最後に実施した空吐出以降の吐出量に基づいて、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔を設定する
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  8. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記液体吐出ヘッドを保持し、前記記録媒体の搬送方向に直交する方向に移動する移動部と、
    前記移動部の移動範囲において、搬送される前記記録媒体とは異なる部分に設けられる空吐出受けと、
    移動される前記液体吐出ヘッドが前記空吐出受けに対向する期間するタイミングであって、所定間隔毎に、前記記録媒体への吐出期間内に空吐出を発生させる空吐出指示を通知する吐出中空吐出タイミング通知部と、を備えている
    請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記駆動制御部に画像データを送信する上位制御部を備えており、
    前記上位制御部は、前記計測部と、前記空吐出設定部と、前記吐出中空吐出タイミング通知部と、前記元画像データに前記空吐出のデータを加えて前記画像データに変換する画像変換部と、を有し、
    前記駆動制御部は、前記画像データを基づいて、前記記録媒体に液体を吐出するための液体を吐出させる駆動波形、および空吐出として前記空吐出受けに液体を吐出させる駆動波形を前記圧力発生手段に出力する
    請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが形成されたノズル面と対向する位置で、前記記録媒体を加熱する加熱手段を備え、
    前記空吐出設定部は、前記記録媒体への吐出期間中の前記加熱手段の加熱温度に基づいて、空吐出間隔を設定する
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  11. 液体吐出ヘッドの空吐出制御方法であって、
    前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出するノズル、及び該ノズルに連通する液室内部の液体への圧力を発生する圧力発生手段を備え、
    記録媒体に液体を吐出させるための元画像データに基づいて、吐出量を計測する計測ステップと、
    計測した吐出量に応じて、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔を設定する空吐出設定ステップと、
    設定された空吐出間隔で、画像形成に寄与しない空吐出として液体を吐出させる駆動波形を前記圧力発生手段に出力する出力ステップと、有する
    液体吐出ヘッドの空吐出制御方法。
  12. 液体吐出ヘッドの空吐出制御プログラムであって、
    前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出するノズル、及び該ノズルに連通する液室内部の液体への圧力を発生する圧力発生手段を備え、
    記録媒体に液体を吐出して画像を形成するための画像データに基づいて、吐出量を計測する計測処理と、
    計測した吐出量に応じて、前記記録媒体への吐出期間後の空吐出間隔を設定する空吐出設定処理と、
    設定された空吐出間隔で、画像形成に寄与しない空吐出として液体を吐出させる駆動波形を前記圧力発生手段に出力する出力処理と、をコンピュータに実行させる
    液体吐出ヘッドの空吐出制御プログラム。
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