JP2011126172A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット記録ヘッドにおけるすべての各インク流路においてインクのメニスカスの微小振動を均一に行うことができること。
【解決手段】記録ヘッド40の基板42においてインク吐出口44aiに対向して形成される電気熱変換素子42Eiから発熱素子42Viまでの距離Lが、各インク流路44Giにおいて互いに等しく設定されるもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置においては、例えば、ピエゾ素子形式、または、バブルジェット形式などのオンデマンド型のインクジェット記録ヘッドを備えている。このようなインクジェット記録ヘッドにおいては、インクジェット記録ヘッドが所定期間、休止状態の場合、あるいは、インク吐出口列における端部に形成されるインク吐出口においてインク滴の吐出頻度の極めて少ない場合がある。斯かる場合、インク吐出口を通じてインク流路内のインクが乾燥するのでインク吐出不良やインク吐出口の目詰まりが生じる場合がある。
このような場合、インクジェット記録ヘッドが正常なインク吐出を行うように回復処理がインクジェット記録ヘッドに対し施される。インクジェット記録ヘッドが記録動作を一定時間継続した場合、インクジェット記録ヘッドを所定のホームポジションまで待避させた状態で、例えば、回復処理として、インクジェット記録ヘッドに所謂、フラッシング動作を行わせる。そのフラッシング動作は、インクジェット記録ヘッドが、ホームポジションに設けられたキャップに向かってすべてのインク吐出口を通じて強制的にインク滴を吐出させるものである。このような対策において、そのフラッシング動作による回復処理は、インクジェット記録ヘッドの記録動作が中断されるのでインクジェット記録ヘッドの記録速度が低下するとともに、インクタンク内のインクの浪費を招いてしまう。
そこで、特許文献1にも示されるように、インク吐出口付近の目詰まりを防止する方法が提案されている。斯かる方法は、インクジェット記録ヘッドが印字休止、または停止中、インクジェット記録ヘッドのピエゾ素子に閾値電圧値以下の電圧値を有する駆動信号を供与しピエゾ素子を駆動する方法である。また、特許文献2にも示されるように、インクジェット記録ヘッドにおいて、インク吐出口からインク粒子が噴射されない程度の低電圧信号を電歪素子への印加電圧として記録ヘッドの非記録時においても常時印加することが提案されている。これにより、インク粒子が正常に発生しないことを回避するためにインク吐出口(この特許文献においてはノズルと呼称される)の異常振動が防止される。
さらに、特許文献3にも示されるように、インクジェット記録ヘッドにおいて、記録媒体の記録面にドットを形成する必要のないインク吐出口に属する圧電振動子に、インク滴を飛翔させるに至らない程度の電圧で充放電を行わせることが提案されている。これにより、インク吐出口の目詰まり発生時、吐出させるインク滴のインク量が少なくなり、インク吐出口近傍のインクが揺動されることとなるのでインク吐出口の目詰まりが抑制される。
即ち、上述の特許文献1乃至特許文献3における方法は、インク吐出口からインク滴を吐出させない程度の駆動信号をインク流路におけるノズル吐出口近傍に設けられるピエゾ素子、あるいは、電気熱変換体に対し印加する方法である。換言すれば、上述の特許文献1乃至特許文献3において提案される方法は、インクジェット記録ヘッドの記録動作中または休止中に、インク吐出口近傍のインクのメニスカスを微小振動させ、目詰まりを防止する技術である。
そして、特許文献4において示されるように、インクジェット記録ヘッドにおいて、各インク流路におけるインク吐出口に連通するその共通液室に、その共通液室内の圧力を変動させるメニスカス微小振動用加圧手段を備えたものが提案されている。そのメニスカス微小振動用加圧手段は、印刷休止時、メニスカスの共振周波数に近い周波数でインクが吐出しない程度にインク吐出口近傍のメニスカスを振動させるものである。これにより、
メニスカス振動シーケンスが単純に行われ、しかも、複数のインク吐出口近傍のメニスカスをほぼ同時に振動させることができることとなる。
特開昭57−061576号公報 米国特許第4350989号公報 特開2003−001857号公報 特開2004−074602号公報
(1)上述の特許文献1乃至特許文献3に提案されるような対応策によれば、フラッシング動作の回数を減らして印刷速度の低下やインクの消費を防止できるという効果がある。
しかしながら、メニスカスの振動がインク吐出時、インク滴の形成に悪影響を及ぼすことにより、メニスカスの振動がインクの不安定な吐出を引き起こす虞がある。従って、メニスカスの残留振動がインク吐出に影響を及ぼさないよう十分に考慮した駆動タイミングが必要とされる。特に、ピエゾ素子の場合にあっては、ピエゾ素子の複雑な駆動制御に加えて、さらにメニスカスを形成するためにピエゾ素子あるいは振動手段に対し複雑なシーケンスが必要となる。
(2)また、特許文献4に提案されるような対応策によれば、メニスカス微小振動用加圧手段が、共通液室に設けられているので斯かる手段と各インク流路におけるノズル吐出口間の距離が、それぞれ、異なる場合が考えられる。斯かる場合、例えば、インクジェット記録ヘッドにおけるインク吐出口列における端部のようなメニスカス微小振動用加圧手段による共通液室からの圧力波が到達し難い箇所については、均一に振動されないのでその効果が十分に得られない虞がある。
以上の問題点を考慮し本発明は、インクジェット記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置であって記録ヘッドにおけるすべての各インク流路においてインクのメニスカスの微小振動を均一に行うことができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクをそれぞれ吐出する複数のインク吐出口からなるインク吐出口列と、インク吐出口に対向して配される電気熱変換体をそれぞれ有する複数の発泡室と、インクを各発泡室に個別に導くインク流路と、インク吐出口に対し離隔してインク流路に配され、インク吐出口内におけるインクのメニスカスを振動させるメニスカス振動素子と、を有する記録ヘッドと、記録ヘッドの動作を制御するヘッド制御回路と、を備え、メニスカス振動素子とインク吐出口との相互間距離が、各インク流路において等しく設定されることを特徴とする。
本発明に係るインクジェット記録装置によれば、メニスカス振動素子とインク吐出口との相互間距離が、各インク流路において等しく設定される。従って、インクジェット記録ヘッドにおけるすべての各インク流路においてインクのメニスカスの微小振動を均一に行うことができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の第1実施例および第2実施例に用いられる記録ヘッドの基板およびオリフィスプレートを示す部分断面図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の第1実施例および第2実施例が適用されるインクジェットプリンタの要部の構成を示す斜視図である。 図1におけるIII−III線に沿って示される部分断面図である。 図1に示される記録ヘッドの基板における電気熱変換体および発熱素子を接続する導体パターンを部分的に示す図である。 第1実施例における図1に示される基板に形成される制御回路を示す回路図である。 図2に示されるインクジェットプリンタに備えられる制御ブロックを示すブロック図である。 (A)〜(D)は、それぞれ、記録ヘッドのインク吐出動作の説明に供される図である。 (A)〜(D)は、それぞれ、記録ヘッドのインク吐出口内のインクのメニスカスの振動制御の動作説明に供される図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の第2実施例における図1に示される基板に形成される制御回路を示す回路図である。
図2は、本発明に係るインクジェット記録装置の第1実施例および後述する第2実施例が適用されたシリアル型のインクジェットプリンタの要部を概略的に示す。なお、本発明に係るインクジェット記録装置の第1実施例および第2実施例は、他のインクジェット装置、例えば、プリンタ(プリンタ複合機を含む)、電子デバイス等の製造装置、捺染装置などの産業用プリント装置に適用されてもよい。
図2において、装置本体のシャーシSHは、インクジェットプリンタの骨格をなし、後述の記録動作機構を保持するものとなっている。その装置本体内に収納、保持される記録動作機構としては、記録媒体としての記録シートPAを装置本体内へと順次、1枚ずつ自動的に矢印の示す方向に給送する給送部(不図示)と、搬送部と、を含んで構成されている。
その搬送部は、給送部から1枚ずつ送出される記録シートPAをプラテン14上の所定の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部へと記録シートPAを導く。
また、記録動作機構としては、加えて、記録位置に搬送された記録シートPAの記録面に対し所望の記録を行なう記録部と、後述する記録部の記録ヘッド40に対する回復処理を行う回復部32とを含んで構成されている。
上述の搬送部は、搬送ローラ24と、給紙ローラ(不図示)と、排紙ローラ(不図示)とを含んで構成されている。排紙ローラは、給紙ローラおよび搬送ローラ24により搬送される印刷された記録シートPAを、その上方に位置する排紙部(不図示)に向けて搬送する。
搬送ローラ24、および、給紙ローラは、それぞれ、給送部からの1枚ずつ送出される記録シートPAを、記録部の記録ヘッド40の記録動作およびキャリッジ12の往復動作に応じた所定の送り量をもって断続的に搬送する。
搬送ローラ24、給紙ローラ、および、排紙ローラは、それぞれ、歯車減速機構30を介して伝達される駆動モータ26の回動力により駆動される。駆動モータ26は、後述する制御ブロックにより駆動制御される。
なお、斯かる例において、記録媒体としての記録シートPAは、紙、プラスチックシート等であってもよい。また、インクジェットプリンタを備える製造装置または捺染装置の場合、それぞれ、記録シートPAが、ガラス基板、布地であってもよい。
上述したような構成により、図2に示される矢印Xが示す方向に沿って移動せしめられる記録ヘッド40の記録シートPAの記録面に対する記録動作と、記録シートPAの断続的な搬送とを繰り返しながら、記録シートPAの記録面に画像が記録されることとなる。これにより、印刷された記録シートPAは、矢印Xに対し直交する矢印Fの示す方向に沿って搬送される。
記録部
記録部は、ガイドシャフト18GS1および18GS2によって移動可能に支持されたキャリッジ12と、このキャリッジ12に着脱可能に搭載されインクタンク部および記録ヘッド40を含むヘッドインクカートリッジ10とを主な要素として含んで構成される。
キャリッジ12の底面部には、タイミングベルト20が連結されている。タイミングベルト20は、所定の間隔をもって離隔して上述のシャーシに回動可能に配される一対のプーリ(不図示)に巻き掛けられている。一方のプーリは、キャリッジモータ28の出力軸に連結されている。後述する制御ブロックにより駆動制御されるキャリッジモータ28が作動状態とされる。これにより、キャリッジ12が、シート押え部材16とプラテン14との間に搬送された記録シートPAの記録面に対向する位置で図2において矢印Xが示す方向に沿って往復動せしめられる。
さらに、キャリッジ12は、記録ヘッド40が記録動作を行っていない場合、あるいは、記録ヘッド40の回復処理を行う場合、記録シートPAの搬送路から側方に向けて離隔したホームポジションHに待機する。記録ヘッド40が記録動作開始前、ホームポジションHに記録ヘッド40を伴って待機しているキャリッジ12は、後述するホストコンピュータからの記録動作開始命令および画像データが入出力ポート60IOに入力されるとき、矢印Xの示す方向に移動開始される。その際、記録ヘッド40は、その複数のインク吐出口からインクを記録面に向けて吐出することにより、記録を行う。記録ヘッド40が行う1バンド分の画像データに基づく記録ヘッド40の記録動作が終了するとき、キャリッジ12は、ホームポジションHに戻り、再び、矢印Xの示す方向へと移動され、次の1バンド分の画像データに基づいて記録ヘッド40が記録動作を行う。
キャリッジ12には、フレキシブルプリントケーブル22の一端が接続されている。また、フレキシブルプリントケーブル22の一端はキャリッジ12に搭載されたキャリッジ基板に接続されている。そのキャリッジ基板は、キャリッジ12に搭載されたプリント基板ユニットであり、フレキシブルプリントケーブル12を通じて記録ヘッド40との信号の授受を行うインターフェースとして機能する。キャリッジ基板は、エンコーダスケールとエンコーダセンサとの相対位置を検出し、その検出出力信号をフレキシブルフラットケーブル22を介して後述する制御ブロックに出力する。エンコーダスケールとエンコーダセンサとの相対位置の検出は、エンコーダスケール(不図示)に沿ったキャリッジ12の移動に伴ってエンコーダセンサから出力されるパルス信号に基づきなされる。エンコーダスケールの両端は、シャーシSHの両側部にそれぞれ支持されている。
フレキシブルプリントケーブル22の他端のコンタクト部とヘッドインクカートリッジ10に設けられた電気配線基板のコンタクト部とが電気的に接続される。これにより、記録のための各種情報の授受やヘッドインクカートリッジ10の記録ヘッド40への電力の供給などが可能とされる。
ヘッドインクカートリッジ
記録部に用いられるヘッドインクカートリッジ10は、例えば、各インク色の染料インクを個別に貯留するインクタンク部と、記録ヘッド40とを有している。記録ヘッド40は、インクタンク部から供給される各インクを後述するホストコンピュータからの記録情報に応じてインク吐出口から吐出させる。
各インクタンク部は、所定の内容積を有する複数個のインク収容室を有している。各インク収容室は、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色の染料インクが収容されている。なお、インクは、染料インクに限られることなく、例えば、顔料インクであってもよい。
記録ヘッド40は、各インク用の記録素子基板と、図示が省略されるが、第1のプレート、電気配線基板、第2のプレート、流路形成部材、フィルター、シールゴム等を含んで構成されている。記録ヘッド40は、記録シートPAの記録面に対向し各インク収容室に対応してそれぞれ、設けられる。
記録素子基板は、例えば、バブルジェット(登録商標)方式のサイドシュータタイプとされ、1枚の基板で構成されている。バブルジェット(登録商標)方式は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(電気熱変換素子)42Ei(i=1〜256)(図1および図3参照)を用いて記録を行う。
各色のインク用の記録素子基板は、それぞれ、例えば、その表面に薄膜が形成されているシリコン(Si)製の基板42と、その基板上に形成されるオリフィスプレート44とから構成されている。
上述のシリコン(Si)製の基板は、例えば、インク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口が一体に略中央に裏面側に開口するように形成されている。そのインク供給口に連通する共通液室42Hにおける長手方向の周縁には、図1に部分的に拡大されて示されるように、電気熱変換素子42Eiが相対向してそれぞれ1列ずつ複数個、配列形成されている。なお、図1において、例えば、ブラックインクを吐出するインク吐出口44ai(i=1〜256)からなるインク吐出口列の一部を代表して示す。
基板上に形成されるオリフィスプレート44には、図3に部分的に拡大して示されるように、発泡室44Ri(i=1〜256)と、インク流路壁44Wi(i=1〜256)と,発泡室44Riの真上に位置するインク吐出口44aiとが形成される。オリフィスプレート44は、フォトリソグラフィ技術により形成される。各発泡室44Riは、各電気熱変換素子42Eiに対応している。インク流路壁44Wiは、各発泡室44Riと共通液室42Hとを連通させる各インク流路44Giを形成する。
従って、隣接するインク吐出口44aiおよび発泡室44Riは、互いにインク流路壁44Wiにより仕切られることとなる。
インク吐出口44aiからなるインク吐出口列は、記録素子基板の移動方向、即ち、図1における矢印Xに沿った方向に対し略直交する方向に二列、電気熱変換素子42Eiの配列に対応して形成されている。図1においては、二つのインク吐出口列のうちの一方の列が部分的に示されている。
インク吐出口44aiは、例えば、1〜5plのインク滴を吐出可能な横断面積を有する円形の孔で形成されている。各インク吐出口44aiに連通する発泡室44Ri,インク流路44Gi,電気熱変換素子42Eiの寸法も、それぞれ、それに合わせて調整されている。
また、本発明に係るインクジェット記録装置の第1実施例において、記録ヘッド40は、図1に示されるように、発熱素子42Vi(i=1〜256)を基板42に備えている。発熱素子42Viは、各発泡室44Ri内に連通するインク吐出口44aiにおけるインクのメニスカスを振動させるメニスカス振動素子として形成される。発熱素子42Viは、その発生する熱によってインク中に気泡を発生させ、この気泡の膨張および収縮に伴うインクの移動によってインク吐出口44ai内のインクのメニスカスを、インクが吐出しない程度に微振動させるものである。
発熱素子42Viは、インク流路44Giにおいて、電気熱変換素子42Ei(インク吐出口44ai)の中心位置に対し所定距離(相互間距離)Lだけ共通液室42H側に離隔した位置に形成されている。所定距離Lは、発熱素子42Viの位置がインク吐出口44aiに対し電気熱変換素子42Eiよりも遠い位置となるように設定されている。これは、仮に発熱素子42Viの位置が、インク吐出口44aiに近い場合、発熱素子42Viの発熱により、インク滴が不所望にも吐出する虞があるからである。また、所定距離Lは、具体的には、インクの物性、インク吐出口の形状、インク吐出口の横断面積等に基づいてインク吐出口44aiにおけるインクのメニスカスの振動が最適になるように設定される。その際、所定距離Lは、各インク流路44Giにおいて、同一に設定されている。これにより、各インク流路44Giにおいて、メニスカス微小振動素子としての発熱素子42Viとインク吐出口44aiとが、実質的に等しい間隔で配置することが可能である。従って、記録ヘッド40内のインク吐出口の位置関係によって、メニスカスの振動しづらい箇所が形成されないので各インク吐出口相互間でメニスカスを均一に振動させることが可能となる。
発熱素子42Viの面積は、インクの物性、インク吐出口44aiの形状、インク吐出口44aiの面積等に基づいてインク吐出口44aiのメニスカスの振動が最適となるように設定される。発熱素子42Viの面積は、例えば、インク吐出口44aiの横断面積に対して20%〜50%の範囲、あるいは、電気熱変換素子42Eiの面積に対し5%〜20%の範囲であって、より小さい面積となるように設定される。
また、上述の発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiは、図4および図5に示されるように、それぞれ、各インク吐出口44aiに対応した素子ユニット42Ni(i=1〜256)として構成されている。各素子ユニット42Niの構成および、後述するアンドゲート(アンド素子)54に対する接続は、互いに同一なので代表して素子ユニット42N256について説明する。
発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiは、互いに基板内に形成される導体46Dにより接続されている。導体46Dにおける中間部分は、各発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiについて共通の基準電源ラインVLに接続されている。発熱素子42Viの他端は、導体46Aを介して1個のスイッチング素子としてのスイッチングトランジスタ50のコレクタに接続されている。また、スイッチングトランジスタ50のエミッタは、各発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiについて共通の接地ラインGLに接続されている。スイッチングトランジスタ50のベースは、後述するヘッド制御回路74に接続されている。これにより、発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiにおけるそれぞれの端子間電圧が、所定の駆動電圧値VHに設定される。
電気熱変換素子42Eiの他端は、その基板内に設けられるスイッチングトランジスタ52のコレクタに接続されている。スイッチングトランジスタ52のエミッタは、各発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiについて共通の接地ラインGLに接続されている。スイッチングトランジスタ52のベースは、その基板内に設けられるアンドゲート54の出力端に接続されている。
アンドゲート54の一方の入力端には、その基板内に設けられるデータバッファ56が接続されている。データバッファ56は、シフトレジスタ58から順次、出力される画像データDGをラッチ信号Ceに応じて読み込み、それを、クロック信号に基づく所定のタイミングでアンドゲート54に出力するデータバッファである。
また、アンドゲート54の他方の入力端には、ヘッド制御回路74が接続されている。データバッファ56は、その基板内に設けられるシフトレジスタ58に接続されている。シフトレジスタ58は、1ビットのシリアルで転送される画像データを格納する。
回復処理部
回復処理部32は、例えば、クリーニングワイパーユニットと、ワイパーユニット移動機構部と、キャップとを含んで構成されている。クリーニングワイパーユニットは、上述のホームポジションHにおいて、所定距離の範囲内で矢印Xの示す方向に沿って往復移動可能に配される。ワイパーユニット移動機構部は、図示が省略されるが、クリーニングワイパーユニットを移動可能に支持する。キャップは、クリーニングワイパーユニットの下方の位置に昇降動可能に支持され、その真上に位置した記録ヘッド40のインク吐出口形成面全体を覆う。
クリーニングワイパーユニットは、例えば、ワイパーと、ワイパーを保持するワイパーホルダーとを含んで構成されている。
ワイパーホルダーは、ワイパーの先端部が記録ヘッド40のインク吐出口形成面に摺接しながらインク吐出口形成面に残留したインク滴や紙粉などのごみをワイピングするように構成されている。
キャップは、その密封位置において、詳細な構成の図示が省略される昇降機構部により、記録ヘッド40のインク吐出口形成面に密着する。
制御ブロック
インクジェットプリンタにおいては、上述の構成に加えて、図6に示されるように、制御ブロックを備えている。制御ブロックは、記録ヘッド40の記録動作制御、記録シートPAの搬送制御、キャリッジ12の移動制御、および、回復部32におけるワイパーのワイピング動作、および、キャップの動作制御を行う。
制御ブロックは、制御部としての制御ユニット部60を備える。制御ユニット部60は、中央処理演算部(MPU)60MPと、リードオンリーメモリ(ROM)60RO、ランダムアクセスメモリ(RAM)60RAとを主な要素として含んで構成される。中央処理演算部60MPは、記録ヘッド40、キャリッジモータ28、回復系モータ(不図示)等の動作制御を、後述の各制御回路を介して行う。
リードオンリーメモリ(ROM)60RO、ランダムアクセスメモリ(RAM)60RAは、それぞれ、入出力ポート60IOを介して供給されるプログラムデータ、または、供給された各制御データ、画像データ等をそれぞれ、格納する。また、制御ユニット部60には、画像信号処理部78、および、電力を記録ヘッド10に供給する記録ヘッド用電源部76も接続されている。
さらに、制御ユニット部60には、後述する操作パネル66、ヘッド制御回路74、キャリッジ用駆動制御回路70、および、記録シートPAの搬送制御回路72が、接続されている。
中央処理演算部60MPは、インクジェットプリンタとは別個に設けられる例えば、ホストコンピュータ62からインターフェース回路64および入出力ポート60IOを介して供給されるデータ群DGに基づいて動作制御する。即ち、制御ユニット部60は、リードオンリーメモリ(ROM)54に格納されているプログラムに従って画像信号処理部78、ヘッド制御回路76、および、ヘッド電源部76等を制御する。
中央処理演算部60MPには、ホストコンピュータ62からの制御データ、および、印刷される画像をあらわす画像データ等を含むデータ群DGが供給される。また、中央処理演算部60MPには、センサーユニット68から供給される検出データ群SAが供給される。センサーユニット68は、エンコーダセンサ、キャリッジ12の位置がホームポジションHにあることを検出するホームポジションセンサ、装置内の温度を検出する温度センサ、および、記録シートの種類を検出する検出センサ等を含んで構成される。また、中央処理演算部60MPには、操作パネル66からのインクジェットプリンタにおける電源投入をあらわす作業開始指令、インクのメニスカスの微小振動制御および回復処理の指令をあらわすデータSB等の他のデータも供給される。
リードオンリーメモリ60ROは、画像信号処理部78、ヘッド制御回路74、ヘッド電源部76等の各デバイスを制御するためのプログラムが格納されている。
また、ランダムアクセスメモリ(RAM)60RAは、データ群DGおよび検出データ群SAに対応した記録用のデータバッファとしての記録領域を有している。また、ランダムアクセスメモリ(RAM)60RAは、各モータ制御用データバッファとしての記憶領域を有している。
中央処理演算部60MPは、RAM60RAから読み出されたデータ群に基づいて画像信号処理部78に、所定の画像処理を行わせる。これにより、画像信号処理部78は、記録動作制御データを形成し、それを、記録ヘッド40を制御するヘッド制御回路76に供給する。その際、RAM60RAに格納された各データは、中央処理演算部60MPから供給される読み出しタイミング信号に応じて1バンド幅分ごとに読み出され、画像処理のためにそれが各種の同期信号およびクロック信号とともに画像信号処理部78に順次、供給される。
画像信号処理部78において、その画像処理は、例えば、マスキングデータ処理、各データに基づいて色変換データテーブルが参照されて色データを得るパレット変換、その得られた色データに対して二値化処理を行う多値/二値変換処理を含む。また、画像処理においては、加えて、二値化処理された信号を分配する信号分配処理、およびレジ調整等を含む。なお、上述の例においては、ホストコンピュータ60がインターフェィス回路64に接続されているが、斯かる例に限られることなく、ホストコンピュータ60に代えて、例えば、デジタルカメラがインターフェィス回路64に接続される構成であってもよい。
ヘッド制御回路74は、画像信号処理部78によって得られた記録動作制御データに基づく同期信号に応じて記録駆動制御信号を形成し、それを記録ヘッド40に供給する。記録ヘッド40は、記録駆動制御信号に基づいて断続的に搬送される記録シートPAの記録面に対しインク滴DPIを吐出し記録動作を行う。
その際、記録ヘッド40においては、図7(A)〜(D)に示されるように、発泡室44Ri内の電気熱変換素子42Ei周囲のインクが加熱され、インクが膜沸騰状態となり気泡BAが形成される。続いて、そのインクの膨張により気泡BAがさらに増大するので発泡室44Ri内の一部のインクDPがインク吐出口44aiから押し出される。その後、気泡BAが周囲のインクにより急激に冷却されるので気泡BAが縮小される結果、インクDPの根元がくびれ、インクDPがインク滴DPIとなって、所定量だけインク吐出口44aiから記録シートPAの記録面に向けて吐出されることとなる。
また、中央処理演算部60MPは、上述のように、記録ヘッド40に記録動作を行わせるとともに、検出データ群SAに基づいて制御データCCを駆動制御回路70に供給する。これにより、ヘッドインクカートリッジ10が搭載されたキャリッジ12が記録シートPAの記録面に対向した状態で図2における矢印Xの示す方向に沿って往復動される。駆動制御回路70は、制御データCCに基づいて駆動制御信号を形成し、それをキャリッジモータ28に供給する。これにより、キャリッジモータ28が作動されるとき、キャリッジ12が、後述するように、記録シートPAの記録面が所定量、搬送されるごとに移動せしめられる。
そして、中央処理演算部60MPは、制御データCFを搬送制御回路72に供給する。これにより、所定の用紙送り量、例えば、1200dpi単位の送り量で記録シートPAの記録面が、キャリッジ12の搬送方向に対し直交する方向、即ち図2において矢印Fの示す方向に搬送される。搬送制御回路72は、制御データCFに基づいて駆動制御信号を形成し、それを駆動モータ26に供給する。これにより、駆動モータ26が作動されるとき、記録シートPAが、記録ヘッド40の記録動作終了ごとに所定の送り量で送られる。
さらに、中央処理演算部60MPは、制御データ群CPをヘッド制御回路74に供給する。これにより、ヘッド制御回路74が、記録ヘッド40におけるインクのメニスカスの微小振動制御を行わせる。ヘッド制御回路74は、インクジェットプリンタにおける操作パネル66からのインクジェットプリンタにおける電源投入をあらわす作業開始指令およびインクのメニスカス制御の指令をあらわす指令データSBに基づいて制御を行う。ヘッド制御回路74は、制御データ群CPに基づいてインクが吐出しない程度の所定の駆動制御信号を形成し、それを記録ヘッド40に供給する動作を行わせる。
ヘッド制御回路74は、記録ヘッド40におけるインクのメニスカスの微小振動制御にあたり、記録ヘッド40が記録動作中の場合、クロック信号に基づいてラッチ信号Ceおよびブロック選択信号群CK(ブロック選択信号BLE0〜BLE15)を形成する。そして、ヘッド制御回路74は、それらを記録ヘッド40におけるデータバッファ56およびアンドゲート54に供給する。
これにより、データバッファ56からのデータおよびブロック選択信号がそれぞれ(1)をあらわすとき、アンドゲート54は、スイッチングトランジスタ52を作動状態とすべく、出力(1)をスイッチングトランジスタ52に供給する。従って、所定の電流が電気熱変換素子42Eiに供給される。
なお、16個のブロック選択信号BLE0〜BLE15は、それぞれ、素子ユニット42Niにおいてブロック単位で順次、各アンドゲート54に供給される。16個の素子ユニット42Niからなる各ブロックは、256個の素子ユニット42Niが16グループに分けられ形成されている。
また、ヘッド制御回路74は、駆動パルス信号Aを形成し、それを記録ヘッド40の基板におけるスイッチングトランジスタ50に供給する。駆動パルス信号Aは、インクのメニスカスの振動が、記録シートPAの記録面に形成される画像に及ぼす影響と吐出不良回避効果を鑑みて決めたタイミングで供給される。駆動パルス信号Aは、例えば、約1Hz以上100Hz以下の範囲の周波数、好ましくは、1〜10Hzの範囲の周波数を有する。
駆動パルス信号Aの周波数の上限が約100Hzとされるのは、約100Hz程度の一定周波数のパルス信号を上限とするタイミングで送れば、これらの副作用が問題にならないからである。更にまた、駆動パルス信号Aの周波数の上限が約100Hzとされるのは、非記録時のインク蒸発による目詰まりや吐出不良の影響も格段に改善されるからである。
また、駆動パルス信号Aの駆動周波数を上げる程、攪拌効果は高まるので、非記録時のインク蒸発による目詰まりや吐出不良の影響は解消されることが確認されている。
しかし、発熱素子42Viが駆動されるたびにインクのメニスカスが振動する。これにより、100Hzを超える駆動パルス信号のように周波数があまり高いとき、インクのメニスカスの凹凸による吐出量変動により記録シートPAの記録面に形成される画像に悪影響を及ぼす虞がある。そこで、駆動周波数が100Hz以下に設定されるのである。加えて、気泡が消泡する時のキャビテーション圧によって発熱素子42Viは、ダメージを受け易いことや、記録ヘッド40の温度の上昇による弊害(流路内部に気泡が溶けずに留まる等)も考慮した結果である。
さらに、その吐出不良回避効果については、使用されるインク、および、外部の湿度環境にも左右される。例えばデキャップ状態(記録ヘッド40のインク吐出口形成面をキャップで覆わない状態、印字中も含む)で、駆動パルス信号Aが常に、1〜10Hz程度の一定周期の駆動パルス信号であっても、吐出不良が、従来よりも改善されることが本発明者により確認された。
一方、ヘッド制御回路74は、電源投入後、回復処理が行われていない場合、あるいは、記録ヘッド40の記録動作が停止されている場合も記録ヘッド40におけるインク吐出口内のインクのメニスカスの微小振動制御を行う。斯かる場合、ヘッド制御回路74は、インクのメニスカス制御の指令をあらわす指令データSBに基づいて駆動パルス信号Aを形成する。そして、ヘッド制御回路74は、それを記録ヘッド40の基板におけるスイッチングトランジスタ50に供給する。これにより、図8(A)〜(D)に示されるように、記録ヘッド40においては、発熱素子42Vi周囲のインクが加熱され、インクが膜沸騰状態となり気泡AIが形成される。その際、インク吐出口44ai内に形成されるメニスカスIM1が外部に向けて突出する凸面となる。次に、そのインクの膨張により気泡AIがさらに増大するので発泡室44Ri内の一部のインクがインク吐出口44aiからさらに押し出されたメニスカスIM2が形成される。続いて、駆動パルス信号Aがローレベルをとるとき、気泡AIが周囲のインクにより急激に冷却される。これにより、気泡AIが縮小される結果、インクのメニスカスIM3がインク吐出口44ai内に形成される凹面となった後、メニスカスIM4がインク吐出口形成面と共通の平面に近い凹面となる。従って、すべてのインク吐出口44ai内のインクのメニスカスが、略同時に微小振動を行うこととなる。その際、発熱素子42Viと電気熱変換素子42Eiとの間の中心間距離Lがすべての素子ユニット42Niにおいて同一に設定されているのでインク吐出口44ai相互間において、インクのメニスカスの微小振動がばらつくことなく、均一に微小振動する。
なお、図5に示される記録ヘッド40においては、駆動パルス信号Aによってインク吐出口44ai(i=1〜256)内のインクのメニスカスが同時に、かつ、一斉に振動する回路構成を備えている。
斯かる例に限られることなく、本発明においては、例えば、インク吐出口群を1構成単位とし、その構成単位毎に時間をずらした振動パルス信号を印加して、その構成単位内でインクのメニスカスを同時に振動するようにした回路構成であっても良い。1構成単位としてのインク吐出口群は、インク吐出口44a1〜44a16、44a17〜44a32、・・・、44a241〜44a256のように16個のインク吐出口群が考えられる。
図9は、本発明に係るインクジェット記録装置の第2実施例において使用される記録ヘッドにおける回路構成を示す。なお、図9においては、図5に示される例における同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
第1実施例において、図5に示される記録ヘッド40におけるすべての発熱素子42Viは、駆動パルス信号Aに基づいて同時に作動状態とされるものである。一方、図9に示される記録ヘッドにおいては、発熱素子42Viの駆動制御を行うスイッチングトランジスタ51は、ブロック選択信号群CKが供給されるアンドゲート55からの出力に基づいて制御を行うものとされる。
発熱素子42Viの他端は、導体46Aを介してスイッチング素子としてのスイッチングトランジスタ51のコレクタに接続されている。また、スイッチングトランジスタ51のエミッタは、各発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiについて共通の接地ラインGLに接続されている。スイッチングトランジスタ51のベースは、各素子ユニット42Niに対応して設けられるアンドゲート55の出力端に接続されている。これにより、発熱素子42Viおよび電気熱変換素子42Eiにおけるそれぞれの端子間電圧が、所定の駆動電圧値VHに設定される。
アンドゲート55の一方の入力端には、その基板内に設けられるデータバッファ57が接続されている。データバッファ57は、シフトレジスタ59から順次、出力される振動データDVをラッチ信号Ceに応じて読み込み、それを、クロック信号に基づく所定のタイミングでアンドゲート55に出力するデータバッファである。
また、アンドゲート55の他方の入力端には、ヘッド制御回路74のブロック選択信号用ポートが接続されている。データバッファ57は、その基板内に設けられるシフトレジスタ59に接続されている。シフトレジスタ59は、1ビットのシリアルで転送される振動データDVを格納する。振動データDVは、画像データDGに応じてメニスカス微小振動を行わせるインク吐出口の番号群をあらわすデータとされる。即ち、振動データDVは、画像データに応じて一定時間以上使用されていないインク吐出口の番号群、換言すれば、インク吐出間隔時間が一定時間以上であるインク吐出口の番号群をあらわすデータとされる。斯かる振動データDVは、例えば、画像データDGに基づいてインク吐出間隔時間が一定時間以上であるインク吐出口の番号が抽出されることにより、形成される。
従って、図9に示される例においては、振動データDV、および、ブロック選択信号群CK(ブロック選択信号BLE0〜BLE15)が、それぞれ、シフトレジスタ59、アンドゲート55に供給される。その結果、ブロック単位ごとにおいて、各インク吐出口44ai内のインクのメニスカスを互いに異なるタイミングで振動させることができるようになる。
以上の説明から明らかなように、本発明の構成によれば、電気熱変換素子42Eiおよび発熱素子42Viを各々独立に駆動することが可能であり、発熱素子42Viの駆動シーケンスを簡易に構成することが出来る。また、各インク流路44Giにおける発熱素子42Viがインク吐出口44aiに対し各々実質的に等しい距離で離隔されている。これにより、各インク吐出口44aiへの振動波の伝播が等しく、各インク吐出口44ai相互間でインクのメニスカスを均一に振動させることが出来る。
その際、このインクが吐出しない程度のメニスカス振動は、メニスカス近傍の増粘したインクと共通液室側のフレッシュなインクとを攪拌し、メニスカス近傍をフレッシュなインクに置換する。よって、インク吐出口の位置によらずに、インク吐出口の目詰まりが解消されるので記録ヘッドの動作確実性が従来よりも一層、保証され、記録ヘッドによる印刷を安定して行うことが可能となる。
10 インクヘッドカートリッジ
40 記録ヘッド
42 基板
42Ei 電気熱変換体
42Vi 発熱素子
44 オリフィスプレート
44ai インク吐出口
44Gi インク流路
60 制御ユニット部
74 ヘッド制御回路

Claims (4)

  1. インクをそれぞれ吐出する複数のインク吐出口からなるインク吐出口列と、該インク吐出口に対向して配される電気熱変換体をそれぞれ有する複数の発泡室と、該インクを該各発泡室に個別に導くインク流路と、前記インク吐出口に対し離隔して該インク流路に配され、前記インク吐出口内におけるインクのメニスカスを振動させるメニスカス振動素子と、を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドの動作を制御するヘッド制御回路と、を備え、
    前記メニスカス振動素子と前記インク吐出口との相互間距離が、前記各インク流路において等しく設定されることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ヘッド制御回路は、前記インクが前記インク吐出口から吐出しないように前記記録ヘッドにおけるメニスカス振動素子を制御することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ヘッド制御回路は、前記各インク流路に配される前記メニスカス振動素子をすべて制御する1個のスイッチング素子に対し1Hz以上100Hz以下の範囲の駆動周波数を有する駆動制御信号を供給することを特徴とする請求項1または請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ヘッド制御回路は、前記各インク流路に配される前記メニスカス振動素子をそれぞれ、制御する複数個のスイッチング素子に対しそれぞれ、駆動制御信号を供給することを特徴とする請求項1または請求項2記載のインクジェット記録装置。
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