JP2010201626A - 液体噴射装置 - Google Patents

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晃彰 海江田
Ryoichi Tanaka
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Abstract

【課題】液体噴射ヘッドにおける温度分布の偏りを抑制して、液滴の吐出特性の安定させることが可能な液体噴射装置を提供する。
【解決手段】各ノズル開口から記録紙4に向けてインクを吐出するヘッドユニット11と、記録紙を搬送方向Xに沿って移動する搬送部と、ヘッドユニットに対する搬送方向の下流側に配設され、インクが着弾した記録紙を加熱する乾燥アシスト部8と、を備えたプリンターであって、ヘッドユニットにおける搬送方向の上流側の部位に加温ヒーター59を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッドなどの液体噴射ヘッドのノズル開口から液体を吐出する液体噴射装置に関する。
液体噴射装置は、液体を噴射(吐出)可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、例えば、液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズル開口から液体状のインクを記録紙等の記録媒体(吐出対象物)に対して噴射・着弾させてドットを形成することで画像等の記録を行うインクジェット式プリンター等の画像記録装置を挙げることができる。また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造装置等、各種の製造装置にも液体噴射装置が応用されている。
ところで、上記のプリンターでは、記録媒体、特に、記録紙に画像等を記録・印刷する場合、インクに含まれる水分によって記録紙に歪みや凹凸が生じたり、記録画像が滲んだりする虞がある。特に、滲みにより異なる色同士が混色した場合には、記録画像の画質が低下する虞がある。このような問題に対応すべく、記録紙を加熱する加熱手段(熱源)を設け、この加熱手段による記録紙の加熱により、記録紙に着弾したインクの乾燥を促す構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−94618号公報
しかしながら、加熱手段によって記録紙を加熱する構成では、記録ヘッドの温度も上昇する可能性がある。そして、記録ヘッドの温度が上昇するのに伴って記録ヘッド内のインクの温度が上昇することにより、その粘度が変化(低下)してしまう。これにより、ノズル開口から噴射されるインクの量や飛翔速度などの吐出特性が変動する虞があった。特に、加熱手段からの放射熱を直接受ける記録ヘッドの加熱手段側(即ち、日向側)と放射熱が当たらない反対側の側面(即ち、日陰側)とでは温度上昇に大きな差が生じ、この温度分布の偏りに起因して、日向側に配置されたノズル開口と日陰側に配置されたノズル開口とでは吐出特性のバラツキが生じる不都合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッドにおける温度分布の偏りを抑制して、液滴の吐出特性の安定させることが可能な液体噴射装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、各ノズル開口から吐出対象物に向けて液滴を吐出する液体噴射ヘッドと、
前記吐出対象物を搬送方向に沿って移動する搬送機構と、
前記液体噴射ヘッドに対する前記搬送方向の下流側に配設され、前記液滴が着弾した吐出対象物を加熱する第1の熱源と、
を備えた液体噴射装置であって、
前記液体噴射ヘッドにおける前記搬送方向の上流側の部位に第2の熱源を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、液体噴射ヘッドにおける搬送方向の上流側の部位に第2の熱源を設けたので、第2の熱源によって液体噴射ヘッドにおける搬送方向の上流側の部位を加温することで、第1の熱源からの熱による液体噴射ヘッドにおける温度分布の偏りを抑制でき、液体の粘度のバラツキを抑えることができる。これにより、ノズル開口から吐出される液滴の量や飛翔速度などの吐出特性の変動を抑制でき、液滴を安定して吐出することができる。
上記構成において、前記第2の熱源を、前記第1の熱源とは反対側に位置する前記液体噴射ヘッドの側面に設ける構成を採用することができる。
この構成によれば、第2の熱源を、第1の熱源とは反対側に位置する液体噴射ヘッドの側面に設けるので、第2の熱源によって液体噴射ヘッドの側面のうち第1の熱源による熱の影響を最も受けない部分を加温することができる。これにより、液体噴射ヘッドにおける第1の熱源の熱の影響をさらに抑制することができる。
上記構成において、前記液体噴射ヘッドにおける前記搬送方向の下流側の部位に設けられ、当該部位側の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段が取得した温度に基づいて、前記第2の熱源の温度を制御する制御部と、を備える構成を採用することができる。
この構成によれば、液体噴射ヘッドにおける搬送方向の下流側の部位に設けられ、部位側の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段が取得した温度に基づいて、第2の熱源の温度を制御する制御部と、を備えるので、液体噴射ヘッドにおける搬送方向の下流側の部位の検出温度に基づいて制御部が第2の熱源の温度を制御して温度差を調整することができる。これにより、吐出特性の変動を抑制することができる。
上記構成において、前記第2の熱源の温度を、前記温度検出手段により検出した温度以下に設定する構成を採用することができる。
この構成によれば、第2の熱源の温度を、温度検出手段により検出した温度以下に設定するので、液体噴射ヘッド内の液体を過剰に加温することを抑制でき、粘性の低下によって液滴の吐出が不安定になることを防止できる。
上記構成において、複数の前記液体噴射ヘッドから構成される液体噴射ヘッドユニットを備え、
前記液体噴射ヘッドユニットを構成する液体噴射ヘッドのうち最も前記第1の熱源に近接する液体噴射ヘッドにおける前記搬送方向の下流側の部位に前記温度検出手段を設ける構成を採用することができる。
上記構成によれば、複数の液体噴射ヘッドから構成される液体噴射ヘッドユニットを備え、液体噴射ヘッドユニットを構成する液体噴射ヘッドのうち最も第1の熱源に近接する液体噴射ヘッドにおける搬送方向の下流側の部位に温度検出手段を設けるので、最も高温になるヘッドの温度を越えない設定で、ヘッド内の液体の温度を制御できる。これにより、各噴射ヘッドにおける液体の温度分布の偏りを抑制でき、過剰な粘性の低下によって液滴の吐出が不安定になることを防止できる。さらに、温度検出手段の部品点数を少なくすることができる。
上記構成において、前記第2の熱源を、各液体噴射ヘッドに亘って一連に設ける構成を採用することができる。
上記構成によれば、第2の熱源を、各液体噴射ヘッドに亘って一連に設けるので、第2の熱源の部品点数を少なくできる。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 ラインヘッドの構成を示す平面図である。 ヘッドユニットの要部断面図である。 プリンターの電気的構成を説明するブロック図である。 他の実施形態におけるヘッドユニットの構成を示す平面図である。 第2実施形態におけるラインヘッドの構成を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。なお、本実施形態では、液体噴射装置の一形態である画像記録装置、詳しくは、ノズル開口群を等間隔ピッチで噴射対象物(又は記録媒体)となる記録紙の最大記録幅に相当する長さに配設した長尺なライン型液体噴射ヘッド(以下、ラインヘッドという)を搭載したインクジェット式プリンター(以下、単にプリンターという)を例に挙げて説明する。
図1は、本発明に係るプリンター1の概略構成を説明する一部欠截斜視図である。本実施形態のプリンター1は、筐体2の内部に、複数のヘッドユニット11(本発明における液体噴射ヘッドの一種)を千鳥状に配設して構成されるラインヘッド3(本発明における液体噴射ヘッドユニットの一種)と、記録紙4(本発明における吐出対象物の一種)を積層状態で収納する給紙トレイ5と、該給紙トレイ5から記録紙4を1枚ずつ送り出してラインヘッド3の下流側(搬送部7側)へと供給する給紙部6(本発明における搬送機構の一部)と、給紙部6により供給された記録紙4を搬送する搬送部7(本発明における搬送機構の一部)と、ラインヘッド3によって記録が行われた記録紙4の記録面を加熱してインクの乾燥を促進する乾燥アシスト部8(本発明における第1の熱源の一種)と、ラインヘッド3によって記録が行われた記録紙4を排出する排出部9(本発明における搬送機構の一部)と、排出部9から排出された記録紙4を保持する排紙トレイ10とを備え、ラインヘッド3を走査することなく記録紙4の記録領域の全幅にテキストや画像等を記録できるように構成されている。
筐体2の内部には、図示しないが、インクを貯留したインクカートリッジ(液体供給源の一種)が配設される。そして、エアポンプ等によるインクカートリッジ内の加圧によって、カートリッジ内に貯留されているインクがインク供給チューブを通じてラインヘッド3の各ヘッドユニット11に供給(圧送)されるように構成されている。
また、筐体2の内部には、搬送部7の上方の領域であってラインヘッド3がインクを噴射して記録紙4に対し画像等の記録(印刷)を行う記録ポジションと、ラインヘッド3が記録を行わない場合に記録ポジションから外れて待機する待機ポジション(ホームポジション)が設定されている。ラインヘッド3は、この記録ポジションと待機ポジションに渡って延設されたガイド軸12に移動可能に支持されており、ヘッド移動機構76(図4参照)の作動によってガイド軸12に沿って待機ポジションと記録ポジションとの間で進退移動するように構成されている。
上記待機ポジションには、ラインヘッド3の各ヘッドユニット11のノズル形成面(ノズル形成基板35。図2等参照)を封止するキャップ14を備えたキャッピング機構15が配設されている。このキャッピング機構15は、エラストマー等の弾性部材からなるトレイ状のキャップ14をラインヘッド3のヘッドユニット11毎に対応して複数有している。そして、キャッピング機構15は、待機ポジションに移動してきたラインヘッド3の各ノズル形成面に向けて進出(上昇)し、対応するヘッドユニット11のノズル形成面に対して各キャップ14を圧接させて封止する。このキャップ14によるノズル形成面の封止により、ノズル開口33(図3等参照)からのインク溶媒の蒸発を防止して、インクの増粘を抑制することができる。また、このキャッピング機構15は、ヘッドユニット11のノズル形成面を払拭するための図示しないワイピング部材を有している。このワイピング部材は、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性材からなり、ノズル形成面に摺接してこのノズル形成面に付着しているインクなどを払拭する。
給紙部6は、ピックアップローラ16と、上下一対の給送ローラ17a,17bと、駆動ローラ18及び従動ローラ19に架け渡された無端状の給送ベルト20とを備えている。図示しないモータによって回転駆動されるピックアップローラ16は、給紙トレイ5にセットされた記録紙4の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の記録紙4を給紙トレイ5から繰り出す。また、給送ローラ17a,17bは、給紙トレイ5から繰り出された最上位の記録紙4を互いにニップした状態で1枚ずつ給送ベルト20へと給送する。駆動ローラ18は、図示しない回転駆動源により回転されることで給送ベルト20を駆動し、この給送ベルト20上に載置された記録紙4を下流側の搬送部7へと送るように構成されている。
搬送部7は、搬送駆動ローラ22及び搬送従動ローラ23に架け渡された搬送ベルト24と、上流側と下流側の2つに分割されたガイド板25a,25b(プラテン)とから構成されている。搬送駆動ローラ22は、図示しない回転駆動源により、ラインヘッド3の記録動作に同期して回転されることで無端状の搬送ベルト24を駆動し、給紙部6から給送されてきた記録紙4をラインヘッド3の下方を通過させて排出部9側へと搬送する(以下、この搬送方向を符号Xとする)ように構成されている。
ラインヘッド3は、記録動作を行う際にガイド軸12に案内されつつ待機ポジションから記録ポジションに移動してこの記録ポジションで停止し、ノズル形成面を搬送ベルト24上の記録紙4に対向させた状態で、この記録紙4に対してノズル開口33からインク(液滴)を噴射(吐出)して記録動作を行うように構成されている。
排出部9は、図示しない回転駆動源によって回転駆動される排出駆動ローラ28及び排出従動ローラ29に架け渡された排出ベルト30と、排出ガイド板31とを備えて構成されている。排出駆動ローラ28は、回転駆動源により回転されることで排出ベルト30を駆動する。排出ベルト30は、記録ポジション側で画像等の記録が行われた記録紙4を下流側に搬送して排紙トレイ10に排出する。この排出ベルト30の上方には、乾燥アシスト部8が配設されている。つまり、乾燥アシスト部8は、ヘッドユニット11(ラインヘッド3)に対する搬送方向X下流側に配設されている。この乾燥アシスト部8は記録ポジション側から送られてくる記録紙4を加熱して記録紙4の記録面に着弾したインクの乾燥をさらに促進するように構成されている。
図2は、本実施形態におけるラインヘッド3の構成を示す平面図であり、ノズル形成面側から見た図である。ラインヘッド3は、図示するように、複数のヘッドユニット11を記録紙4の搬送方向に対して直交する方向(図2における上下方向)に2段の千鳥状に並べてベース部(図示せず)に取り付け、各ヘッドユニット11のノズル開口33が全体として記録紙4の最大記録幅に対応可能な長さに配設されている。ベース部は、ガイド軸12に移動可能に取り付けられており、このベース部が図示しないヘッド移動機構によってガイド軸12に沿って移動することにより、ラインヘッド3が待機ポジションと記録ポジションとの間で進退するようになっている。このラインヘッド3には、ヘッドユニット11における乾燥アシスト部8側(搬送方向Xの下流側)の部位の温度を検出する温度センサー58と、乾燥アシスト部8とは反対側(搬送方向Xの上流側)の部位を加温する加温ヒーター59とが設けられている。これらの温度センサー58及び加温ヒーター59の詳細については後述する。なお、図2のラインヘッド3においては、3つのヘッドユニット11を千鳥状に列設している例を示しているが、ヘッドユニット11を記録紙4の幅方向(搬送方向Xと直交する方向)にいくつ列設しても良い。また、本発明では、図5に示すように、1つのヘッドユニット11によってラインヘッド3を構成しても良いし、搬送方向Xと直交する方向に走査(往復移動)しつつインクの吐出を行う所謂シリアル型のヘッドユニットであっても良い。
図3は、ヘッドユニット11の構成を説明する要部断面図である。このヘッドユニット11は、ヘッドケース37と、このヘッドケース37内に収納される振動子ユニット38と、ヘッドケース37の底面(先端面)に接合される流路ユニット39等を備えている。
ヘッドケース37は、例えば、エポキシ系樹脂により作製され、その内部には振動子ユニット38を収納するための収容空部41が形成されている。振動子ユニット38は、圧力発生手段の一種として機能する圧電振動子42と、この圧電振動子42が接合される固定板43と、圧電振動子42に駆動信号等を供給するためのフレキシブルケーブル44とを備えている。圧電振動子42は、圧電体層と電極層とを交互に積層した圧電板を櫛歯状に切り分けることで作製された積層型であって、積層方向に直交する方向に伸縮可能な縦振動モードの圧電振動子である。
なお、ヘッドケース37の基端面(上面)には、図示しない回路基板が取り付けられる。この回路基板は、プリンター本体の駆動信号発生回路73(図4参照)からの駆動信号を受け、この駆動信号をフレキシブルケーブル44を通じて振動子ユニット38の圧電振動子42へ供給するための駆動信号を中継する基板である。この回路基板には、後述する温度センサー58が接続されて、この温度センサー58の検出温度(熱起電力)に応じた温度検出情報を出力する温度検出回路78(図4参照)を備えている。
流路ユニット39は、流路形成基板45の一方の面にノズル形成基板35を、流路形成基板45の他方の面に振動板46をそれぞれ接合して構成されている。この流路ユニット39には、リザーバ47(液体室)と、インク供給口48と、圧力発生室49と、ノズル開口33とを設けている。そして、インク供給口48から圧力発生室49を経てノズル開口33に至る一連のインク流路(液体流路)が、各ノズル開口33に対応して形成されている。
上記振動板46は、支持板51の表面に弾性体膜52を積層した二重構造である。本実施形態では、金属板の一種であるステンレス板を支持板51とし、この支持板51の表面に樹脂フィルムを弾性体膜52としてラミネートした複合板材を用いて振動板46を形成している。この振動板46には、圧力発生室49の容積を変化させるダイヤフラム部53が設けられている。また、この振動板46には、リザーバ47の一部を封止するコンプライアンス部54が設けられている。
上記のダイヤフラム部53は、エッチング加工等によって支持板51を部分的に除去することで作製される。即ち、このダイヤフラム部53は、圧電振動子42の自由端部の先端面が接合される島部55と、この島部55の周囲の薄肉弾性部とからなる。上記のコンプライアンス部54は、リザーバ47の開口面に対向する領域の支持板51を、ダイヤフラム部53と同様にエッチング加工等によって除去することにより作製され、リザーバ47に貯留された液体の圧力変動を吸収するダンパーとして機能する。
そして、上記の島部55には圧電振動子42の先端面が接合されているので、この圧電振動子42の自由端部を伸縮させることで圧力発生室49の容積を変動させることができる。この容積変動に伴って圧力発生室49内のインクに圧力変動が生じる。そして、ヘッドユニット11は、この圧力変動を利用してノズル開口33からインクを噴射させるようになっている。
上記ノズル形成基板35は、例えばステンレス鋼などの金属製の板材から作製されている。図2に示すように、各ヘッドユニット11のノズル形成基板35は、インク(本発明における液体の一種)を噴射するノズル開口33を記録紙4の搬送方向に直交する方向に複数列設してノズル列36(ノズル群の一種)を構成し、このノズル列36を記録紙搬送方向に複数形成している。本実施形態における1つのノズル列36は、180dpiのピッチで開設された180個のノズル開口33から成る。このヘッドユニット11では、インクの種類毎、つまり、インクの色毎に2列のノズル列36が対応している。本実施形態においては、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、及びブラックインク(K)の4色のインクに対応している。したがって、本実施形態においては、合計8列のノズル列36(36Y,36M,36C,36K)が乾燥アシスト部8側(搬送方向Xの下流側)から順に搬送方向に並べて形成されている。そして、同色の2つのノズル列36は、隣り合うノズル列36とノズル開口33のノズル列設方向におけるピッチが360dpiとなるように、ノズル列設方向に相対的に位置をずらした状態で配設されている。したがって、1つのヘッドユニット11は、記録紙搬送方向Xに直交する方向(記録紙幅方向)で見て360dpiのピッチで合計360個ノズル開口33をインクの色毎に千鳥状に配設している。
そして、図2に示すように、各ヘッドユニット11は、記録紙搬送方向Xに直交する方向で見て全体としてノズル開口33が360dpiで並ぶような配設間隔で千鳥状にベース部に配設されている。このヘッドユニット11の配設個数は、記録紙4の最大記録幅に応じて決定される。
ここで、上記ラインヘッド3(ヘッドユニット11)に設けられた温度センサー58(本発明における温度検出手段の一種)と、加温ヒーター59(本発明における第2の熱源の一種)とについて説明する。
温度センサー58は、例えば熱電対からなり、温度検出回路78と電気的に接続されている。温度センサー58は、ラインヘッド3を構成する各ヘッドユニット11のうち最も乾燥アシスト部8に近接するヘッドユニット11´(図2を参照)であって、乾燥アシスト部8側に位置する当該ヘッドユニット11´の側面(以下、符号11aで示す)に金属粒子を含む熱伝導性接着剤で固定している。つまり、温度センサー58は、ヘッドユニット11´における搬送方向Xの下流側の部位に設けられている。このように構成された温度センサー58は、温度検出回路78からの電気信号に基づいて、ヘッドユニット11´の乾燥アシスト部8側に位置する側面11aの温度を検出する。
この加温ヒーター59は、セラミックや電熱線などの発熱体がテープ(リボン)状に形成されており、図示しないリード線により制御部71(図4)と電気的に接続されている。加温ヒーター59は、乾燥アシスト部8とは反対側に位置するヘッドユニット11の側面(以下、符号11bで示す)に金属粒子を含む熱伝導性接着剤で固定している。つまり、加温ヒーター59は、ヘッドユニット11における搬送方向Xの上流側の部位に設けられている。本実施形態における加温ヒーター59は、ラインヘッド3を構成する各ヘッドユニット11に亘って一連に設けられている。このため、加温ヒーター59の部品点数を少なくできる。このように構成された加温ヒーター59は、制御部71からの電気信号を受けて発熱し、各ヘッドユニット11の乾燥アシスト部8とは反対側に位置するヘッドユニット11の側面11bを加温する。このため、加温ヒーター59が発熱すると、側面11bが加温され、当該側面11bから伝導した熱により、側面11b側に位置するノズル列36Kから順に加温される。なお、本発明の加温ヒーター59は、ヘッドユニット11の側面に取付ける構成に限らずに、ヘッドユニット11内に収容される構成であっても良い。ヘッドユニット11内に収容する構成では、ヘッドユニット11内のインクをより効率良く加温することができる。
次に、プリンター1の電気的な構成を説明する。
図4は、プリンター1の電気的な構成を示すブロック図である。本実施形態におけるプリンター1は、プリンターコントローラー65とプリントエンジン66とで概略構成されている。プリンターコントローラー65は、ホストコンピューター等の外部装置からの印刷データ等が入力される外部インターフェース(外部I/F)67と、各種データ等を記憶するRAM68と、各種制御のための制御プログラム等を記憶したROM69と、EEPROMやフラッシュROM等からなる不揮発性記憶素子70と、ROM69に記憶されている制御プログラムに従って各部の統括的な制御を行う制御部71と、クロック信号を発生する発振回路72と、ラインヘッド3の各ヘッドユニット11へ供給する駆動信号を発生する駆動信号発生回路73(駆動信号発生手段の一種)と、印刷データをドット毎に展開することで得られたドットパターンデータや駆動信号等をヘッドユニット11に出力するための内部インターフェース(内部I/F)74とを備えている。
プリントエンジン66は、ラインヘッド3を構成する複数のヘッドユニット11と、ヘッド移動機構76と、給紙部6、搬送部7、及び排出部9から成る紙送り機構77とから構成されている。また、プリントエンジン66には、上記温度センサー部58が接続された温度検出回路78と、加温ヒーター59が含まれる。この温度検出回路78は、温度センサー部58の検出信号をA/D変換し、温度検出情報として制御部71に出力するように構成されている。
ここで、プリンター1では、記録紙4に着弾したインクの乾燥を促進するべく第1の熱源(乾燥アシスト部8)によって記録紙4が加熱されることによってヘッドユニット11の温度が上昇する。これに伴って乾燥アシスト部8により近接するノズル列36のノズル開口33近傍のインクの温度が上昇することにより、インクの粘度が変化(低下)してしまう。これにより、何らの対策を講じていない場合には、ノズル開口33から噴射されるインクの量や飛翔速度などの吐出特性が変動する虞があった。そして、温度分布の違いに応じてノズル列毎に吐出特性のバラツキが生じる虞があった。例えば、インクの粘度が低下すると、そのインクを吐出するノズル列に属するノズル開口33から噴射されるインクの量が増加してしまう。
このため、上記制御部71は、温度センサー58による検出温度、即ち、温度検出回路78からの温度検出情報に基づいて加温ヒーター59に電気信号を供給して当該加温ヒーター59を発熱させる。例えば、乾燥アシスト部8とは反対側に位置するヘッドユニット8の側面11bの温度が20℃(室温20℃)であって、温度センサー58が検出した温度が40℃とすると、加温ヒーター59を40℃まで発熱させるように設定されている。つまり、本実施形態における加温ヒーター59の温度は、温度センサー58の検出温度以下に設定されている。この加温ヒーター59を温度センサー58の検出温度に基づいて発熱させると、ヘッドユニット11における低温側のノズル列36近傍の温度が高められ、これにより、乾燥アシスト部8からの熱伝導によるノズル列36(ノズル開口33)毎の温度分布の偏りを抑制でき、この温度分布に伴うノズル開口33毎のインクの粘度のバラツキを抑えることができる。この結果、ノズル開口33から吐出されるインクの量や飛翔速度などの吐出特性の変動を抑制でき、インクを安定して吐出することができる。なお、加温ヒーター59により加温しても、温度センサー58の検出温度を越える加温は行わないので、過剰な粘性の低下によってインクの吐出が不安定になる等の不都合は生じない。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態におけるラインヘッド3A,3Bの構成を説明する平面図である。この第2実施形態においては、ラインヘッド3は、イエローインク(Y)及びマゼンタインク(M)を吐出するノズル列36Y,36Mを有するラインヘッド3Aと、シアンインク(C)及びブラックインク(K)を吐出するノズル列36C,36Kを有するラインヘッド3Bとが、乾燥アシスト部8側(搬送方向Xの下流側)から順に、互いの間隔を隔てて配設されていることに特徴を有する。なお、乾燥アシスト部8は、各ラインヘッド3A,3B毎に搬送方向Xの下流側に配設されており、各ラインヘッド3A,3Bには、乾燥アシスト部8側(搬送方向Xの下流側)の部位の温度を検出する温度センサー58A,58Bと、乾燥アシスト部8とは反対側(搬送方向Xの上流側)の部位を加温する加温ヒーター59A,59Bとが設けられている。このように構成することにより、ラインヘッド3A(3B)における各ノズル列36Y,36M(36C,36K)毎の温度分布の偏りをより確実に抑制でき、ノズル開口33から吐出されるインクの量や飛翔速度などの吐出特性の変動を抑制し、インクを安定して吐出することができる。
そして、本発明は、複数の駆動信号を用いて吐出制御が可能な液体吐出装置であれば、プリンターに限らず、プロッタ、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置や、記録装置以外の液体吐出装置、例えば、ディスプレー製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
1…プリンター,3…ラインヘッド,4…記録紙,6…給紙部,7…搬送部,8…乾燥アシスト部,9…排出部,11…ヘッドユニット,33…ノズル開口,58…温度センサー,59…加温ヒーター,71…制御部

Claims (6)

  1. 各ノズル開口から吐出対象物に向けて液滴を吐出する液体噴射ヘッドと、
    前記吐出対象物を搬送方向に沿って移動する搬送機構と、
    前記液体噴射ヘッドに対する前記搬送方向の下流側に配設され、前記液滴が着弾した吐出対象物を加熱する第1の熱源と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドにおける前記搬送方向の上流側の部位に第2の熱源を設けたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記第2の熱源を、前記第1の熱源とは反対側に位置する前記液体噴射ヘッドの側面に設けたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記液体噴射ヘッドにおける前記搬送方向の下流側の部位に設けられ、当該部位側の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段が取得した温度に基づいて、前記第2の熱源の温度を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記第2の熱源の温度を、前記温度検出手段により検出した温度以下に設定したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 複数の前記液体噴射ヘッドから構成される液体噴射ヘッドユニットを備え、
    前記液体噴射ヘッドユニットを構成する液体噴射ヘッドのうち最も前記第1の熱源に近接する液体噴射ヘッドにおける前記搬送方向の下流側の部位に前記温度検出手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記第2の熱源を、各液体噴射ヘッドに亘って一連に設けたことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016107176A (ja) * 2014-12-02 2016-06-20 コニカミノルタ株式会社 細線パターン形成装置
JP2017065165A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 ブラザー工業株式会社 ヘッド及びプリンタ

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