JP2019032182A - 高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法 - Google Patents

高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 安定したシミュレーション結果を得る。【解決手段】 コンピュータを用いて、ポリマーと、フィラーと、前記ポリマーに前記フィラーを結合させるためのカップリング剤とを含む高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーションを行うための方法である。このシミュレーション方法では、カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子でモデリングする工程S4を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法に関し、詳しくは、ポリマーにフィラーを結合させるためのカップリング剤を含む高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーションを行うための方法に関する。
下記特許文献1は、コンピュータを用いて、フィラーとポリマーとを結合させるためのカップリング剤が配合された高分子材料のシミュレーション方法を提案している。このシミュレーション方法では、コンピュータに、カップリング剤をモデル化したカップリング剤モデルを設定する工程が含まれている。
特開2015−212925号公報
上記特許文献1は、少なくとも一つのカップリング粒子モデルで、カップリング剤モデルをモデリングすることを教えているが、モデリングに関する明確な基準については教えていない。従って、カップリング剤のモデリングは、オペレータの裁量によって実施されていたため、カップリング剤モデルにバラツキが生じ、安定したシミュレーション結果を得ることができないという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、安定したシミュレーション結果を得ることができる高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、コンピュータを用いて、ポリマーと、フィラーと、前記ポリマーに前記フィラーを結合させるためのカップリング剤とを含む高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーションを行うための方法であって、前記カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子でモデリングする工程を含むことを特徴とする。
本発明に係る前記高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法において、前記カップリング剤の粗視化粒子の分子量は、前記ポリマーの粗視化粒子の分子量と同一であってもよい。
本発明に係る前記高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法において、前記高分子材料の一部に対応する仮想空間であるセルの内部に、前記ポリマーをモデリングしたポリマーモデル、前記フィラーをモデリングしたフィラーモデル、及び、前記カップリング剤をモデリングしたカップリング剤モデルを配置した高分子材料モデルを、前記コンピュータに定義する工程と、前記高分子材料モデルの変形計算を行って、前記ポリマーモデル、前記フィラーモデル、及び、前記カップリング剤モデルが配置されていない前記セルの空孔の大きさに基づいて、前記高分子材料の破壊を評価する工程とをさらに含んでもよい。
本発明に係る前記高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法において、前記高分子材料モデルの変形計算を行う工程に先立ち、前記高分子材料モデルの構造緩和を計算する工程と、前記高分子材料モデルの構造緩和を計算した後、前記カップリング剤モデルを介して、前記フィラーモデルと前記ポリマーモデルとの間を連結するとともに、隣接する前記ポリマーモデル間を連結する架橋モデルを定義して、前記高分子材料モデルの構造緩和を再計算する工程とをさらに含んでもよい。
本発明の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法は、前記カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子でモデリングする工程を含んでいる。これにより、本発明では、前記カップリング剤の分子構造を、明確な基準に基づいてモデリングすることができるため、安定したシミュレーション結果を得ることができる。
また、粗視化粒子の30〜550の分子量は、前記ポリマーの分子構造のモデリングに用いられる一般的な粗視化粒子の分子量に近似する。従って、本発明の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法は、前記カップリング剤の前記粗視化粒子の分子量と、前記ポリマーの前記粗視化粒子の分子量とを近似させることができるため、精度の高いシミュレーションが可能となる。
本実施形態の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法を実行するためのコンピュータの一例を示す斜視図である。 ポリマーの一例を示す構造式である。 カップリング剤の一例を示す構造式である。 本実施形態の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 フィラーモデル、ポリマーモデル、及び、カップリング剤モデルが配置されたセルの一例を示す概念図である。 フィラーモデルのフィラー粒子モデルの拡大図である。 ポリマーモデルの一例を示す概念図である。 フィラーモデル、ポリマーモデル及びカップリング剤モデルのポテンシャルの一例を説明する概念図である。 (a)は、フィラーモデルとポリマーモデルとの間を一つの粗視化粒子を介して連結したカップリング剤モデルの一例を示す概念図、(b)は、フィラーモデルとポリマーモデルとの間を複数の粗視化粒子を介して連結したカップリング剤モデルの一例を示す概念図である。 架橋モデルで連結された一対のポリマーモデルの一例を示す図である。 (a)は、変形計算前の高分子材料モデルの一部を示す概念図、(b)は、変形計算後の高分子材料モデルの一部を示す概念図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある。)は、コンピュータを用いて、ポリマーと、フィラーと、ポリマーにフィラーを結合させるためのカップリング剤とを含む高分子材料について、粗視化分子動力学計算を行うための方法である。
図1は、本発明のシミュレーション方法を実行するコンピュータの一例を示す斜視図である。コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含んでいる。この本体1aには、例えば、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリ、磁気ディスクなどの記憶装置、及び、ディスクドライブ装置1a1、1a2が設けられている。また、記憶装置には、本実施形態のシミュレーション方法を実行するためのソフトウェア等が予め記憶されている。
ポリマーとしては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、又は、樹脂等が採用される。図2は、ポリマーの一例を示す構造式である。本実施形態のポリマーとしては、図2に示されるように、cis-1,4ポリイソプレン(以下、単に「ポリイソプレン」ということがある。)が例示される。ポリイソプレンを構成するポリマーは、メチン基等(例えば、−CH=、>C=)、メチレン基(−CH−)、及び、メチル基(−CH)によって構成されるイソプレンのモノマー(イソプレン分子)3が、重合度nで連結されて構成されている。なお、ポリマーには、ポリイソプレン以外のものが用いられてもよい。
フィラーとしては、例えば、シリカ、カーボンブラック、又は、アルミナ等が採用される。図3は、カップリング剤の一例を示す構造式である。本実施形態のカップリング剤としては、シランカップリング剤(TESPD)である場合が例示される。また、カップリング剤としては、シランカップリング剤(TESPD)のジスルフィド基(−S−)を、テトラスルフィド基(−S−)に変更したシランカップリング剤(TESPT)であってもよいし、シランカップリング剤(TESPD)のアルキル基の鎖長を変更したものでもよいし、シランカップリング剤NXT又はNXT−Z等が採用されてもよい。
図4は、本実施形態のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態のシミュレーション方法は、先ず、高分子材料の一部に対応する仮想空間であるセルが、コンピュータ1に定義される(工程S1)。図5は、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8が配置されたセル4の一例を示す概念図である。
セル4は、少なくとも互いに向き合う一対の面5、5、本実施形態では、互いに向き合う三対の面5、5を有しており、直方体又は立方体(本実施形態では、立方体)として定義されている。各面5、5には、周期境界条件が定義されている。このようなセル4が用いられることにより、後述の粗視化分子動力学計算において、例えば、ポリマー(図2に示す)をモデル化した後述のポリマーモデル7について、一方側の面5aから出て行ったポリマーモデル7の一部が、他方側の面5bから入ってくるように計算することができる。従って、セル4は、一方側の面5aと、他方側の面5bとが連続している(繋がっている)ものとして取り扱うことができる。
セル4の一辺の各長さL1は、適宜設定することができる。本実施形態の長さL1は、後述のポリマーモデル7の拡がりを示す量である慣性半径(図示省略)の3倍以上が望ましい。これにより、セル4は、後述の粗視化分子動力学計算において、周期境界条件による自己のイメージとの衝突の発生を防いで、ポリマーモデル7の空間的拡がりを適切に計算することができる。また、セル4の大きさは、例えば1気圧で安定な体積に設定される。これにより、セル4は、解析対象の高分子材料の少なくとも一部の体積を定義することができる。セル4は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、セル4の内部に、フィラーをモデリングしたフィラーモデル6が定義される(工程S2)。本実施形態のフィラーモデル6は、セル4の内部で凝集した複数のフィラー粒子モデル11によって定義されている。本実施形態では、実際の高分子材料の電子線透過画像のフィラーの位置に基づいて、フィラー粒子モデル11が配置されている。これにより、フィラーモデル6は、実際のフィラーの形状を精度よく表現することができる。
図6は、フィラーモデル6のフィラー粒子モデル11の拡大図である。各フィラー粒子モデル11は、複数の小粒子12を含んで構成されている。フィラー粒子モデル11には、隣接する小粒子12、12間の相対位置を固定する拘束条件が定義されてもよいし、隣接する小粒子12、12間を拘束する結合鎖モデル(図示省略)が定義されても良い。これにより、フィラーモデル6は、後述の粗視化分子動力学計算において、フィラー粒子モデル11の形状が維持され、フィラーモデル6の形状をフィラーに近似させることができる。
小粒子12、12間を拘束する結合鎖モデル(図示省略)は、例えば、論文( Kurt Kremer & Gary S. Grest 著、「Dynamics of entangled linear polymer melts: A molecular-dynamics simulation」、J. Chem Phys. vol.92, No.8, 15 April 1990、p5057-5086)に記載されているLJポテンシャルとFENEポテンシャルとの和で定義することができる。また、ポテンシャルに定義される各定数については、上記論文に基づいて、適宜設定することができる。また、小粒子12は、粗視化分子動力学計算において、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、小粒子12には、質量、直径、電荷又は初期座標などのパラメータが定義される。
フィラー粒子モデル11の外面を構成する小粒子12には、例えば、官能基をモデル化した官能基モデル(図示省略)が設けられてもよい。これにより、後述の粗視化分子動力学計算、及び、高分子材料の変形計算において、官能基によって変化するフィラーとポリマーとの相互作用を考慮することができる。フィラーモデル6は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、図5に示したセル4の内部に、ポリマーをモデリングしたポリマーモデル7が定義される(工程S3)。本実施形態では、セル4の内部において、フィラーモデル6が配置されてない領域に、少なくとも一つ(例えば、10個〜1,000,000個)のポリマーモデル7が配置される。これにより、工程S3では、フィラーモデル6との重なりを回避しながら、ポリマーモデル7を定義することができる。
図7は、ポリマーモデル7の一例を示す概念図である。本実施形態のポリマーモデル7は、ポリマーの分子構造を、複数の粗視化粒子15でモデリングしたものである。隣接する粗視化粒子15、15の間には、結合鎖モデル16で連結されている。
粗視化粒子15は、ポリマーのモノマー又はモノマーの一部分をなす構造単位を置換したものである。ポリマーがポリイソプレンである場合には、上記論文に基づいて、例えば1.73個分のモノマー3(図2に示す)を構造単位として、1個の粗視化粒子15に置換される。これにより、各ポリマーモデル7には、複数(例えば、10〜5000個)の粗視化粒子15が設定される。
粗視化粒子15は、粗視化分子動力学計算において、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、粗視化粒子15には、例えば、質量、直径、電荷又は初期座標などのパラメータが定義される。
図8は、フィラーモデル6、ポリマーモデル7及びカップリング剤モデル8のポテンシャルの一例を説明する概念図である。結合鎖モデル16は、粗視化粒子15、15間に、伸びきり長が設定されたポテンシャルP1によって定義される。ポテンシャルP1については、適宜定義することができる。ポテンシャルP1には、例えば、従来と同様に、LJポテンシャルとFENEポテンシャルとの和で定義することができる。ポテンシャルに定義される各定数については、上記論文に基づいて、適宜設定することができる。これにより、粗視化粒子15が伸縮自在に拘束された直鎖状のポリマーモデル7を定義することができる。ポリマーモデル7は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、図5に示したセル4の内部に、カップリング剤をモデリングしたカップリング剤モデル8が定義される(工程S4)。本実施形態では、セル4の内部において、フィラーモデル6及びポリマーモデル7が配置されてない領域に、少なくとも一つ(例えば、10個〜1000個)のカップリング剤モデル8が配置される。これにより、工程S4では、フィラーモデル6及びポリマーモデル7との重なりを回避しながら、カップリング剤モデル8を定義することができる。
カップリング剤モデル8は、図8に示されるように、カップリング剤の分子構造(図3に示す)を、複数の粗視化粒子19でモデリングしたものである。隣接する粗視化粒子19、19の間には、結合鎖モデル20で連結されている。
粗視化粒子19は、カップリング剤の構造単位を置換したものである。本実施形態の粗視化粒子19は、各々が30〜550の分子量を有している。ここで、粗視化粒子19の分子量を30〜550としたのは、ポリマーの分子構造のモデリングに用いられる一般的な粗視化粒子15が、30〜550程度の分子量を有していることに基づいている。
小さな分子量を有する粗視化粒子15でモデリングされるポリマーとしては、ポリエチレン(図示省略)やポリイソプレン(図2に示す)が例示される。ポリエチレンをモデルリングしたポリマーモデル7の粗視化粒子15は、上記論文の「TABLE III」の「Equivalent mol. mass」に記載されるように、38.6の分子量を有している。ポリイソプレンの粗視化粒子15は、117の分子量を有している。他方、大きな分子量を有する粗視化粒子15でモデリングされるポリマーとしては、ポリスチレン(図示省略)が例示される。この粗視化粒子15は、上記論文に記載されるように、515の分子量を有している。従って、カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子19でモデリングされることにより、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量と、ポリマーモデル7の粗視化粒子15の分子量とを近似させることができる。
このように、本実施形態のシミュレーション方法では、上記のような明確な基準に基づいて、カップリング剤の分子構造をモデリングできるため、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量がオペレータによってバラつくのを防ぐことができる。従って、本実施形態では、安定したシミュレーション結果を得ることができる。
さらに、本実施形態のシミュレーション方法では、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量と、ポリマーの粗視化粒子15の分子量とを確実に近似させることができる。これにより、後述の粗視化分子動力学計算、及び、高分子材料の変形計算において、粗視化粒子あたりの運動、及び、粗視化粒子あたりの運動エネルギーを高い精度で表現できるため、シミュレーション精度を向上させることができる。なお、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量が30未満、又は、550を超えると、カップリング剤の粗視化粒子19のサイズと、ポリマーの粗視化粒子15のサイズとが乖離するため、上記作用を発揮することが困難になる。
なお、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量については、30〜550であれば、適宜設定することができる。上記作用を効果的に発揮させるために、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量は、ポリマーの粗視化粒子15の分子量と同一に設定されるのが望ましい。これにより、カップリング剤の粗視化粒子19のサイズと、ポリマーの粗視化粒子15のサイズとを等しくできるため、より安定したシミュレーション結果を得ることができる。
本実施形態の粗視化粒子19は、後述の粗視化分子動力学計算において、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、粗視化粒子19には、例えば、質量、直径、電荷、又は、初期座標などのパラメータが定義される。
結合鎖モデル20は、粗視化粒子19、19間に伸びきり長が設定されたポテンシャルP2によって定義される。ポテンシャルP2については、適宜定義することができる。ポテンシャルP2には、例えば、従来と同様に、LJポテンシャルとFENEポテンシャルとの和で定義することができる。ポテンシャルに定義される各定数については、上記論文に基づいて、適宜設定することができる。これにより、粗視化粒子19が伸縮自在に拘束された直鎖状のカップリング剤モデル8を定義することができる。カップリング剤モデル8は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、隣接するフィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8に、ポテンシャルが定義される(工程S5)。本実施形態の工程S5では、図8に示されるように、フィラーモデル6の小粒子12、ポリマーモデル7の粗視化粒子15、又は、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19に、下記のポテンシャルP3〜P8が定義される。
ポテンシャルP3:フィラーモデル6の小粒子12と
フィラーモデル6の小粒子12との間
ポテンシャルP4:ポリマーモデル7の粗視化粒子15と
ポリマーモデル7の粗視化粒子15との間
ポテンシャルP5:カップリング剤モデル8の粗視化粒子19と
カップリング剤モデル8の粗視化粒子19との間
ポテンシャルP6:フィラーモデル6の小粒子12と
ポリマーモデル7の粗視化粒子15との間
ポテンシャルP7:フィラーモデル6の小粒子12と
カップリング剤モデル8の粗視化粒子19との間
ポテンシャルP8:ポリマーモデル7の粗視化粒子15と
カップリング剤モデル8の粗視化粒子19との間
上記ポテンシャルP3〜P8は、従来と同様に、LJポテンシャルで定義することができる。ポテンシャルP3〜P8の各定数については、上記論文に基づいて、適宜設定することができる。これらのポテンシャルP3〜P8は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、コンピュータ1が、粗視化分子動力学計算に基づいて、図5に示したセル4の構造緩和を計算する(工程S6)。本実施形態の粗視化分子動力学計算では、例えば、セル4について所定の時間、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8が古典力学に従うものとして、ニュートンの運動方程式が適用される。そして、各時刻でのフィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8の動きが、シミュレーションの単位時間ごとに追跡される。
本実施形態の構造緩和の計算は、セル4において、圧力及び温度が一定、又は、体積及び温度が一定に保たれる。これにより、工程S6では、実際の高分子材料の分子運動に近似させて、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8の初期配置を精度よく緩和することができる。このような構造緩和の計算は、例えば(株)JSOL社製のソフトマテリアル総合シミュレーター(J−OCTA)に含まれるCOGNAC、又は、VSOPを用いて処理することができる。
工程S6では、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8の初期配置が十分に緩和できるまで計算される。これにより、工程S6では、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8の平衡状態(構造が緩和した状態)を、確実に計算することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、カップリング剤モデル8を介して、フィラーモデル6とポリマーモデル7とを連結する(工程S7)。図9(a)、(b)は、フィラーモデル6とポリマーモデル7とを連結したカップリング剤モデル8の一例を示す概念図である。
本実施形態の工程S7では、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19を中心とする領域22内に配置されているフィラーモデル6の小粒子12と、ポリマーモデル7の粗視化粒子15とを連結している。領域22の半径rについては、カップリング剤の物性等に応じて、適宜設定することができる。
本実施形態の工程S7では、先ず、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19について、粗視化粒子19を中心とする領域22内に、フィラーモデル6の小粒子12、又は、ポリマーモデル7の粗視化粒子15が存在するか否かが判断される。そして、フィラーモデル6の小粒子12、又は、ポリマーモデル7の粗視化粒子15が領域22内に配されている場合、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19から最も近いフィラーモデル6の小粒子12、又は、ポリマーモデル7の粗視化粒子15と、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19とを連結させている。
図9(a)に示されるように、カップリング剤モデル8が一つの粗視化粒子19で構成されている場合、その粗視化粒子19に、フィラーモデル6の小粒子12、及び、ポリマーモデル7の粗視化粒子15の双方を連結させている。
図9(b)に示されるように、カップリング剤モデル8が複数の粗視化粒子19で構成されている場合、カップリング剤モデル8の両端の粗視化粒子19t、19tのうち、一方の粗視化粒子19tにフィラーモデル6の小粒子12を連結させ、他方の粗視化粒子19tにポリマーモデル7の粗視化粒子15を連結させている。
本実施形態の工程S7では、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19とフィラーモデル6の小粒子12との間、及び、カップリング剤モデル8の粗視化粒子19とポリマーモデル7の粗視化粒子15との間を、結合鎖モデル21を介して連結されている。結合鎖モデル21は、伸びきり長が設定されたポテンシャルP9によって定義される。ポテンシャルP9については、適宜定義することができる。ポテンシャルP9には、例えば、従来と同様に、LJポテンシャルとFENEポテンシャルとの和で定義することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、隣接するポリマーモデル7を連結する架橋モデル17が定義される(工程S8)。図10は、架橋モデル17で連結された一対のポリマーモデル7の一例を示す図である。
架橋モデル17は、ポリマーモデル7の粗視化粒子15、15間を連結するためのものである。架橋モデル17は、予め定められた架橋点に基づいて設定される。架橋モデル17には、伸びきり長が設定されたポテンシャルP10が定義される。ポテンシャルP10には、例えば、従来と同様に、LJポテンシャルとFENEポテンシャルとの和で定義することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、粗視化分子動力学計算に基づいて、セル4の構造緩和を再計算する(工程S9)。構造緩和の計算は、工程S6と同一の処理手順で実施され、カップリング剤モデル8を介して連結されたフィラーモデル6及びポリマーモデル7、並びに、架橋モデル17で連結されたポリマーモデル7が十分に緩和できるまで計算される。これにより、本実施形態のシミュレーション方法では、カップリング反応後、かつ、架橋された高分子材料を再現した高分子材料モデル10を定義することができる。高分子材料モデル10は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、高分子材料モデル10の変形計算を行う(工程S10)。高分子材料モデル10の変形計算は、例えば、特開2016−081297号公報に記載された内容の手順に従って、高分子材料モデル10の一端(図5に示したセル4の一方側の面5a)、及び、高分子材料モデル10の他端(図5に示したセル4の他方側の面5b)が互いに離間するように、高分子材料モデル10の伸長が計算される。本例では、z軸方向において、高分子材料モデル10の一端及び他端を離間させて、高分子材料モデル10の伸長が計算されている。
図11(a)は、変形計算前の高分子材料モデル10の一部を示す概念図である。図11(b)は、変形計算後の高分子材料モデル10の一部を示す概念図である。図11(a)及び図11(b)において、セル4の内部には、例えば、立方体状に区分された複数の小領域25が定義されている。高分子材料モデル10の変形計算前において、各小領域25には、上述した構造緩和計算により、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8の何れかが配置されている。
工程S10では、高分子材料モデル10の伸長計算により、フィラーモデル6、ポリマーモデル7及びカップリング剤モデル8の熱運動が計算される。このような熱運動は、高分子材料モデル10に与えられた歪み、図8〜図10に示した上記ポテンシャルP1〜P10、及び、運動方程式に基づいて計算される。これにより、セル4には、フィラーモデル6、ポリマーモデル7、及び、カップリング剤モデル8が配置されない小領域25が形成される。このような小領域25は、高分子材料モデル10に形成された空孔(ボイド)26として定義される。このような空孔26により、高分子材料モデル10の破壊が再現される。
上述したように、本実施形態のシミュレーション方法では、カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子19でモデリングしているため、カップリング剤の粗視化粒子19の分子量と、ポリマーの粗視化粒子15の分子量とを近似させることができる。これにより、粗視化粒子あたりの運動、及び、粗視化粒子あたりの運動エネルギーを高い精度で表現できるため、高分子材料モデル10の破壊を、適切に再現することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、セル4に形成された空孔26の大きさを計算する(工程S11)。工程S11では、セル4に形成された全ての空孔26の合計体積が計算される。空孔26の合計体積は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、セル4に形成された空孔26の大きさに基づいて、高分子材料の破壊を評価する(工程S12)。本実施形態の工程S12では、セル4に形成された空孔26の大きさが、予め定められた閾値よりも小さい場合、高分子材料モデル10の耐破壊性、及び、耐摩耗性が優れていると評価している。閾値については、高分子材料に求められる耐破壊性及び耐摩耗性に応じて、適宜設定される。
工程S12において、空孔26の大きさが閾値よりも小さい場合(工程S12において、「Y」)、高分子材料モデル10が、所望の耐破壊性及び耐摩耗性を有していると評価することができる。このため、本実施形態のシミュレーション方法では、高分子材料モデル10に設定された諸条件に基づいて、高分子材料が製造される(工程S13)。他方、工程S12において、空孔26の大きさが閾値以上である場合(工程S12において、「N」)、高分子材料モデル10が所望の耐破壊性及び耐摩耗性を有していないと評価することができる。このため、本実施形態のシミュレーション方法では、高分子材料の諸条件(例えば、カップリング剤の分子構造)が変更され(工程S14)、工程S1〜工程S12が再度実施される。これにより、本実施形態のシミュレーション方法は、耐破壊性、及び、耐摩耗性に優れる高分子材料を製造することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図4に示した処理手順に従って、ポリマーと、フィラーと、カップリング剤とを含む高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーションが実施された(実施例、比較例1)。
実施例では、分子量が500の第1カップリング剤の分子構造を、500の分子量を有する粗視化粒子でモデリングした第1カップリング剤モデルが定義された。さらに、実施例では、分子量が1000の第2カップリング剤の分子構造を、500の分子量を有する粗視化粒子でモデリングした第2カップリング剤モデルが定義された。
次に、高分子材料の一部に対応する仮想空間であるセルの内部に、ポリマーモデル、フィラーモデル、及び、第1カップリング剤モデルが配置された第1高分子材料モデルが定義された。さらに、セルの内部に、ポリマーモデル、フィラーモデル、及び、第2カップリング剤モデルが配置された第2高分子材料モデルが定義された。そして、第1高分子材料モデル、及び、第2高分子材料モデルの変形計算がそれぞれ実施され、高分子材料の破壊(耐摩耗性)が評価された。耐摩耗性の評価は、第1高分子材料を100とする指数で表示している。数値が大きいほど、耐摩耗性に優れている。
比較例1では、分子量が500の第1カップリング剤の分子構造を、50の分子量を有する粗視化粒子でモデリングした第1カップリング剤モデルが定義された。さらに、比較例1では、分子量が1000の第2カップリング剤の分子構造を、50の分子量を有する粗視化粒子でモデリングした第2カップリング剤モデルが定義された。次に、高分子材料の一部に対応する仮想空間であるセルの内部に、ポリマーモデル、フィラーモデル、及び、第1カップリング剤モデルが配置された第1高分子材料モデルと、ポリマーモデル、フィラーモデル、及び、第2カップリング剤モデルが配置された第2高分子材料モデルとが定義された。そして、第1高分子材料モデル、及び、第2高分子材料モデルの変形計算がそれぞれ実施され、高分子材料の破壊(耐摩耗性)が評価された。耐摩耗性の評価は、第1高分子材料を100とする指数で表示している。数値が大きいほど、耐摩耗性に優れている。
比較のために、ポリマーと、フィラーと、カップリング剤とを含む高分子材料の全原子分子動力学シミュレーションが実施された(比較例2)。比較例2では、第1カップリング剤の全原子モデルと、第2カップリング剤の全原子モデルとが定義された。次に、セルの内部に、ポリマーの全原子モデル、フィラーの全原子モデル、及び、第1カップリング剤の全原子モデルが配置された第1高分子材料モデルと、ポリマーの全原子モデル、フィラーの全原子モデル、及び、第2カップリング剤の全原子モデルが配置された第2高分子材料モデルとが定義された。そして、第1高分子材料モデル、及び、第2高分子材料モデルの変形計算がそれぞれ実施され、高分子材料の破壊(耐摩耗性)が評価された。耐摩耗性の評価は、第1高分子材料を100とする指数で表示している。数値が大きいほど、耐摩耗性に優れている。
実施例、比較例1及び比較例2のシミュレーション精度を確認するために、第1カップリング剤が配合された第1ゴムと、第2カップリング剤が配合された第2ゴムとが製造された。そして、LAT試験機(Laboratory Abrasion and Skid Tester)を用いて、第1ゴム及び第2ゴムの容積損失量を測定し、その逆数が求められた。結果は、実施例の第1ゴムの容積損失量を100とする指数であり、数値が大きいほど、耐摩耗性に優れている。共通仕様は、次のとおりである。
ポリマー:ポリスチレン
フィラー:二酸化ケイ素
第1カップリング剤:シランカップリング剤(TESPD)
第2カップリング剤:シランカップリング剤(TESPD)のアルキル基を、
分子量が2倍程度となるように変更したもの
フィラーモデル:
フィラー粒子モデルの個数:15
体積分率:0.18
ポリマーモデル:
1つのポリマーモデルを構成する粗視化粒子の個数:1000
ポリマーモデルの個数:1000
カップリング剤モデル:
カップリング剤モデルの個数:2500
架橋モデル:
架橋モデルの個数:10000
全原子分子動力学シミュレーション:
力場:GAFF
温度:ランジュバン熱浴を使用して温度を調整
コンピュータのCPU:intel社製のXeon(登録商標) 2.26GHz(24コア)
テスト結果を、表1に示す。
Figure 2019032182
テストの結果、実施例の第1高分子材料モデルに対する第2高分子材料モデルの耐摩耗性の向上分が、実験例の第1タイヤに対する第2タイヤの耐摩耗性の向上分に近似した。他方、比較例の第1高分子材料モデルに対する第2高分子材料モデルの耐摩耗性の向上分は、実験例の第1タイヤに対する第2タイヤの耐摩耗性の向上分に近似しなかった。従って、実施例は、比較例に比べて、安定した精度の高いシミュレーションを実施することができた。しかも、実施例は、試作したタイヤを実際に走行させる実験例に比べて、安全かつ低コストで、高分子材料の耐摩耗性を評価することができた。
比較例2は、計算負荷の大きい全原子分子動力学シミュレーションを実施したため、10000時間が経過しても、計算を終了できなかった。従って、実施例は、安定した精度の高いシミュレーションを、短時間で実施することができた。
S4 カップリング剤モデルを定義する工程
本発明は、ポリマーと、フィラーと、前記ポリマーに前記フィラーを結合させるためのカップリング剤とを含む高分子材料について、前記ポリマーをモデリングしたポリマーモデル、前記フィラーをモデリングしたフィラーモデル、及び、前記カップリング剤をモデリングしたカップリング剤モデルを含む高分子材料モデルを用いた粗視化分子動力学シミュレーションを、コンピュータを用いて行うための方法であって、前記高分子材料の一部に対応する仮想空間であるセルを、前記コンピュータに定義する工程と、前記セルの内部に、前記ポリマーモデル、前記フィラーモデル、及び、前記カップリング剤モデルを配置して、前記高分子材料モデルを前記コンピュータに定義する工程とを含み、前記ポリマーモデルは、前記ポリマーの分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子でモデリングしたものであり、前記カップリング剤モデルは、前記カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子でモデリングしたものであることを特徴とする。
本発明に係る前記高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法において、前記コンピュータが、前記高分子材料モデルの変形計算を行って、前記ポリマーモデル、前記フィラーモデル、及び、前記カップリング剤モデルが配置されていない前記セルの空孔の大きさに基づいて、前記高分子材料の破壊を評価する工程とをさらに含んでもよい。
本発明に係る前記高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法において、前記高分子材料モデルの変形計算を行う工程に先立ち、前記コンピュータが、前記高分子材料モデルの構造緩和を計算する工程と、前記高分子材料モデルの構造緩和を計算した後、前記コンピュータが、前記カップリング剤モデルを介して、前記フィラーモデルと前記ポリマーモデルとの間を連結するとともに、隣接する前記ポリマーモデル間を連結する架橋モデルを定義して、前記高分子材料モデルの構造緩和を再計算する工程とをさらに含んでもよい。

Claims (4)

  1. コンピュータを用いて、ポリマーと、フィラーと、前記ポリマーに前記フィラーを結合させるためのカップリング剤とを含む高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーションを行うための方法であって、
    前記カップリング剤の分子構造を、各々が30〜550の分子量を有する複数の粗視化粒子でモデリングする工程を含む、
    高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法。
  2. 前記カップリング剤の粗視化粒子の分子量は、前記ポリマーの粗視化粒子の分子量と同一である請求項1記載の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法。
  3. 前記高分子材料の一部に対応する仮想空間であるセルの内部に、前記ポリマーをモデリングしたポリマーモデル、前記フィラーをモデリングしたフィラーモデル、及び、前記カップリング剤をモデリングしたカップリング剤モデルを配置した高分子材料モデルを、前記コンピュータに定義する工程と、
    前記高分子材料モデルの変形計算を行って、前記ポリマーモデル、前記フィラーモデル、及び、前記カップリング剤モデルが配置されていない前記セルの空孔の大きさに基づいて、前記高分子材料の破壊を評価する工程とをさらに含む請求項1又は2記載の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法。
  4. 前記高分子材料モデルの変形計算を行う工程に先立ち、前記高分子材料モデルの構造緩和を計算する工程と、
    前記高分子材料モデルの構造緩和を計算した後、前記カップリング剤モデルを介して、前記フィラーモデルと前記ポリマーモデルとの間を連結するとともに、隣接する前記ポリマーモデル間を連結する架橋モデルを定義して、前記高分子材料モデルの構造緩和を再計算する工程とをさらに含む請求項3記載の高分子材料の粗視化分子動力学シミュレーション方法。
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