JP2019027446A - 管状部材の断熱カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】配管束の結束工事が容易な管状部材の断熱カバーを提供する。
【解決手段】断熱カバー10は、帯状の断熱シート1、軟質シート2、及び、一組の第1面ファスナ31及び第2面ファスナ32を備える。断熱シート1は、一組の冷媒管91・92を含む配管束9の周囲を幅方向に包覆できる。軟質シート2は、断熱シート1を被覆できる。第1面ファスナ31と第2面ファスナ32は、軟質シート2の一方の面の端部と軟質シート2の他方の面の端部を互いに着脱自在に接合できる。断熱シート1は、反対面Srの端部が軟質シート2の端部と接合した接合部11を有する。又、断熱シート1は、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11と反対側の端部を接合部11と幅方向に重ね合わせ可能な重合部12を有する。配管束9の周囲長に合わせて、接合部11を重合部12を幅方向に重ね合わせることで、配管束9を断熱材で容易に結束できる。
【選択図】図1
【解決手段】断熱カバー10は、帯状の断熱シート1、軟質シート2、及び、一組の第1面ファスナ31及び第2面ファスナ32を備える。断熱シート1は、一組の冷媒管91・92を含む配管束9の周囲を幅方向に包覆できる。軟質シート2は、断熱シート1を被覆できる。第1面ファスナ31と第2面ファスナ32は、軟質シート2の一方の面の端部と軟質シート2の他方の面の端部を互いに着脱自在に接合できる。断熱シート1は、反対面Srの端部が軟質シート2の端部と接合した接合部11を有する。又、断熱シート1は、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11と反対側の端部を接合部11と幅方向に重ね合わせ可能な重合部12を有する。配管束9の周囲長に合わせて、接合部11を重合部12を幅方向に重ね合わせることで、配管束9を断熱材で容易に結束できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、管状部材の断熱カバーに関する。特に、分離式の室外機と室内の空気の温度及び湿度を調整する室内機を接続する冷媒管等に好適に用いられる管状部材の断熱カバーの構造に関する。
室内を快適にするための空気調和設備の代表としては、いわゆる、エアコンが挙げられる。一般に、分離式のエアコンは、室内熱交換機とファンなどを備えた室内機と、室外熱交換機とコンプレッサなどを備えた室外機で構成している。
室内機と室外機は、フロンガスなどの冷媒を高温又は低温の状態で循環させるために二つの冷媒管で接続されている。すなわち、蒸発した高圧ガスを輸送する冷媒管と、凝縮した高圧液を輸送する冷媒管が室内機と室外機の間を接続している。一般に、これらの冷媒管は、保温性を有する発泡スチロールなどからなる筒状の断熱材によって、個別に被覆されている。つまり、これらの冷媒管は、断熱被覆銅管になっている。
又、室内機は、蛇腹構造によるドレンホースを室外に延出している。ドレンホースは、室内機の内部で、空気の熱交換によって発生した凝縮水を外部へ排水している。更に、室内機と室外機は、制御ケーブルで電気的に接続されている。
エアコンを設置するときは、一組の断熱被覆銅管、ドレンホース、及び、制御ケーブルを長さ方向に適宜な間隔でテープを巻きつけて、一つの束として纏められている。そして、建物の外壁面に沿って配置された筒状のダクトの内部に、これらの配管束が収容されている(例えば、特許文献1参照)。
又、エアコンを設置するときは、一組の断熱被覆銅管、ドレンホース、及び、制御ケーブルを纏めて保護テープで螺旋状に巻きつけて、風雨、日差しなどに極力、直接に晒されないように保護している。(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1又は特許文献2に開示された冷媒管は、その周囲を発泡スチロールなどの断熱材で覆っているが、室外機を寒冷地又は温暖地に設置する場合には、その断熱効果が不足する心配がある。一組の断熱被覆銅管、ドレンホース、及び、制御ケーブルを一つの束として纏めた配管束の周囲を別の断熱材で覆うことが好ましい。
しかし、特許文献1による配管束は、別の断熱材で覆うことなく、筒状のダクトの内部に収容されているだけなので、寒冷地又は温暖地では、その断熱効果は期待できない。特許文献2による配管束もその周囲を保護テープで螺旋状に巻きつけているだけなので、寒冷地又は温暖地では、その断熱効果は期待できない。
このようなことから、一組の断熱被覆銅管、ドレンホース、及び、制御ケーブルを一つの束として纏めた配管束の周囲を円筒状のスリット付き断熱スリーブで囲うことで、断熱効果を向上できる。この場合、外周に切りこまれたスリットを拡げて、断熱スリーブの内部に配管束を相対的に導入し、断熱スリーブの周囲を保護テープで螺旋状に巻きつけて結束する施工が実施されている。
又、発泡スチロールなどからなる一対の半割状の断熱材を用いて、配管束の周囲を囲い、これらの半割円筒状の断熱材の周囲を保護テープで螺旋状に巻きつけて結束することで、断熱効果を向上する施工も実施されている。
しかし、一組の断熱被覆銅管、ドレンホース、及び、制御ケーブルを纏めた配管束は、施工現場によって、外径が異なっている。スリット付き断熱スリーブ、又は半割円筒状の断熱材は、その内径(口径)が決められたものが市販されている。配管束の外径と例えば、半割円筒状の断熱材の内径を一致させないと、断熱効果が低減する。
一方、施工業者にとっては、様々な内径を有するスリット付き断熱スリーブ、又は、様々な内径を有する半割円筒状の断熱材を在庫しておくことは不経済であるという問題がある。
施工現場において、一組以上の管状部材を少なくとも有する配管束の周囲を断熱材で囲う管状部材の断熱カバーであって、この配管束の様々な外径に対応でき、配管束の結束工事が容易な管状部材の断熱カバーが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、一組以上の管状部材を少なくとも有する配管束の周囲を断熱材で囲う管状部材の断熱カバーであって、この配管束の様々な外径に対応でき、配管束の結束工事が容易な管状部材の断熱カバーを提供することを目的とする。
本発明者は、管状部材を有する配管束の周囲を幅方向に包覆自在な断熱シートと、断熱シートを被覆する軟質シートと、端部を互いに接合可能な止着手段で、管状部材の断熱カバーを構成し、断熱シートの端部を軟質シートの端部に接合し、配管束の周囲長に合わせて、前記接合部と反対側の端部を接合部側の端部に重ね合わせ可能にすることで、様々な内径を有する半割円筒状の断熱材を用意することなく、施工現場で配管束を容易に結束できると考え、これに基づいて、以下のような新たな管状部材の断熱カバーを発明するに至った。
(1)本発明による管状部材の断熱カバーは、一組以上の管状部材を少なくとも有する配管束の周囲を断熱材で囲う管状部材の断熱カバーであって、前記配管束の周囲を幅方向に包覆自在な帯状の断熱シートと、前記断熱シートが前記配管束に当接する面と反対面から前記断熱シートを被覆する軟質シートと、前記軟質シートの一方の面の端部と前記軟質シートの他方の面の端部に配置され、前記軟質シートの一方の面の端部と前記軟質シートの他方の面の端部を互いに着脱自在に接合可能な止着手段と、を備え、前記断熱シートは、その反対面の端部が前記軟質シートの端部と接合した接合部と、前記配管束の周囲長に合わせて、前記接合部と反対側の端部を前記接合部と幅方向に重ね合わせ可能な重合部と、を有している。
(2)前記配管束は、一組の断熱被覆銅管と、ドレンホースと、制御ケーブルと、を含んでもよい。
(3)前記断熱シートは、厚さ方向に伸縮自在な発泡合成樹脂板からなってもよい。
(4)前記軟質シートは、耐候性を有する素材によって形成していることが好ましい。
(5)前記止着手段は、フック状に起毛したフック面を有する第1面ファスナと、ループ状に密集して起毛し、前記フック面に着脱自在なループ面を有する第2面ファスナと、を含み、前記第2面ファスナは、前記第1面ファスナより幅広に形成していることが好ましい。
本発明による管状部材の断熱カバーは、管状部材を有する配管束の周囲を幅方向に包覆自在な断熱シートと、断熱シートを被覆する軟質シートと、軟質シートの端部を互いに接合可能な止着手段で、管状部材の断熱カバーを構成し、断熱シートの端部を軟質シートの端部に接合し、配管束の周囲長に合わせて、前記接合部と反対側の端部を接合側の端部に重ね合わせ可能にすることで、様々な内径を有する半割円筒状の断熱材を用意することなく、施工現場で配管束を断熱材で容易に結束できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[管状部材の断熱カバーの構成]
最初に、本発明の一実施形態による管状部材の断熱カバーの構成を説明する。
[管状部材の断熱カバーの構成]
最初に、本発明の一実施形態による管状部材の断熱カバーの構成を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による管状部材の断熱カバーの構成を示す斜視図であり、断熱カバーを展開した状態図である。
図2は、前記実施形態による管状部材の断熱カバーの構成を示す横断面図であり、管状部材を有する配管束を断熱カバーが包覆する前の状態図である。図3は、前記実施形態による管状部材の断熱カバーの構成を示す横断面図であり、管状部材を有する配管束を断熱カバーが包覆した状態図である。
図4は、前記実施形態による管状部材の断熱カバーの構成を示す横断面図であり、図3の配管束より周囲長の短い配管束を断熱カバーが包覆した状態図である。
図5は、前記実施形態による管状部材の断熱カバーの適用例を示す斜視図であり、分離式の室外機と室内機を接続する冷媒管の周囲を断熱カバーで包覆した状態図である。
(全体構成)
図1から図5を参照すると、本発明の一実施形態による管状部材の断熱カバー(以下、断熱カバーと略称する)10は、一組の冷媒管91・92を少なくとも有する配管束9の周囲を断熱材で囲うことができる。
図1から図5を参照すると、本発明の一実施形態による管状部材の断熱カバー(以下、断熱カバーと略称する)10は、一組の冷媒管91・92を少なくとも有する配管束9の周囲を断熱材で囲うことができる。
図5を参照すると、例えば、配管束9は、室外機7と室内機8を接続する一組の冷媒管91・92、室内機8から外部に延出したドレンホース93、及び、室外機7と室内機8を電気的に接続する制御ケーブル94で構成している。一組の冷媒管91・92、ドレンホース93、及び、制御ケーブル94は、建物の外壁Wに沿って、略平行に配置されている。これらの構成品を長さ方向に適宜な間隔でテープを巻きつけて、一つの束として纏めておくことが好ましい。
図1から図4を参照すると、断熱カバー10は、帯状の断熱シート1、軟質シート2、及び、止着手段となる一組の第1面ファスナ31及び第2面ファスナ32を備えている。断熱シート1は、配管束9の周囲を幅方向に包覆できる。軟質シート2は、断熱シート1が配管束9に当接する面Sfと反対面Srから断熱シート1を被覆できる。
図1から図4を参照すると、第1面ファスナ31は、軟質シート2の一方の面の端部に配置されている。第2面ファスナ32は、軟質シート2の他方の面の端部に配置されている。第1面ファスナ31と第2面ファスナ32は、軟質シート2の一方の面の端部と軟質シート2の他方の面の端部を互いに着脱自在に接合できる。
図1を参照すると、断熱シート1は、反対面Srの端部が軟質シート2の端部と接合した接合部11を有している。又、断熱シート1は、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11と反対側の端部を接合部11と幅方向に重ね合わせ可能な重合部12を有している。
図1から図5を参照すると、実施形態による断熱カバー10は、冷媒管91・92を有する配管束9の周囲を幅方向に包覆自在な断熱シート1と、断熱シート1を被覆する軟質シート2と、軟質シート2の端部を互いに接合可能な止着手段で、冷媒管の断熱カバー10を構成し、断熱シート1の端部を軟質シート2の端部に接合し、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11と反対側の端部を接合部11側の端部に重ね合わせ可能にすることで、様々な内径を有する半割円筒状の断熱材を用意することなく、施工現場において、配管束9を断熱材で容易に結束できる。
(配管束の構成)
次に、実施形態による断熱カバー10に適用される配管束9の構成を説明する。図1から図5を参照すると、一方の冷媒管91は、銅管91pと円筒状の断熱スリーブ91iで構成している。断熱スリーブ91iは、外周方向にスリット91sを設けている。スリット91sを拡げることで、断熱スリーブ91iの内部に銅管91pを導入できる。スリット91sを閉じることで、銅管91pの周囲に密着でき、断熱可能に銅管91pを被覆できる。
次に、実施形態による断熱カバー10に適用される配管束9の構成を説明する。図1から図5を参照すると、一方の冷媒管91は、銅管91pと円筒状の断熱スリーブ91iで構成している。断熱スリーブ91iは、外周方向にスリット91sを設けている。スリット91sを拡げることで、断熱スリーブ91iの内部に銅管91pを導入できる。スリット91sを閉じることで、銅管91pの周囲に密着でき、断熱可能に銅管91pを被覆できる。
同様に、図1から図5を参照すると、他方の冷媒管92は、銅管92pと円筒状の断熱スリーブ92iで構成している。断熱スリーブ92iは、外周方向にスリット92sを設けている。スリット92sを拡げることで、断熱スリーブ92iの内部に銅管92pを導入できる。スリット92sを閉じることで、銅管92pの周囲に密着でき、断熱可能に銅管92pを被覆できる。つまり、一組の冷媒管91・92は、断熱被覆銅管になっている。
図5を参照すると、分離式のエアコンは、室外機7と室内機8で構成している。室外機7は、図示しない圧縮機と凝縮器を内部に備えている。圧縮機は、低圧の気体冷媒を高圧の気体冷媒に圧縮できる。凝縮器は、圧縮機で圧縮された高温の気体冷媒を常温の液体冷媒に液化できる。
一方、図5を参照すると、室内機8は、膨張装置、熱交換器、及び、送風ファン(いずれも図示せず)を内部に備えている。膨張装置は、凝縮器から圧送された高圧・常温の液体冷媒を膨張させて、低温の気体冷媒に変化できる。熱交換器は、膨張装置により膨張した気体冷媒が流通することで、室内空気と熱交換できる。送風ファンは、室内空気が熱交換器より熱交換できるように、室内空気を室内機8の内部に循環できる。
図1から図5を参照すると、一組の冷媒管91・92の内、一方の冷媒管91は、図示しない凝縮器で凝縮した液体冷媒を輸送する液体冷媒配管になっている。一組の冷媒管91・92の内、他方の冷媒管92は、膨張装置で膨張した気体媒体を輸送する気体冷媒配管になっている。
図1から図5を参照すると、ドレンホース93は、室内機8の内部に設置した熱交換器によって発生した凝縮水を外部へ排水できる。
図4を参照すると、建物の外壁Wには、通過ホールHを開口している。一組の冷媒管91・92及び制御ケーブル94は、通過ホールHを介して、室外機7と室内機8を接続している。ドレンホース93は、通過ホールHを挿通した後に、その末端部は、排水可能に外部に開口されている。
図4を参照して、実施形態による断熱カバー10は、建物の外部に配置される配管束9を着脱自在に包覆でき、建物の内部に配置される配管束9を着脱自在に包覆できる。又、実施形態による断熱カバー10は、一部が破損した断熱材を破棄して、配管束9を包覆すること、つまり、修理も容易である。
(断熱シートの構成)
次に、実施形態による断熱シート1の構成を説明する。図1から図4を参照すると、断熱シート1は、厚さ方向に伸縮自在な発泡合成樹脂板からなることが好ましい。厚さ方向に伸縮自在な発泡合成樹脂板で断熱シート1を構成することで、断熱シート1を介して、配管束9の周囲を軟質シート2で被覆した状態では(図3参照)、一組の冷媒管91・92、ドレンホース93、及び、制御ケーブル94を分離困難に弾圧的に保持できる。
次に、実施形態による断熱シート1の構成を説明する。図1から図4を参照すると、断熱シート1は、厚さ方向に伸縮自在な発泡合成樹脂板からなることが好ましい。厚さ方向に伸縮自在な発泡合成樹脂板で断熱シート1を構成することで、断熱シート1を介して、配管束9の周囲を軟質シート2で被覆した状態では(図3参照)、一組の冷媒管91・92、ドレンホース93、及び、制御ケーブル94を分離困難に弾圧的に保持できる。
図1を参照して、断熱シート1の接合部11は、接着剤を用いて、軟質シート2の端部と接合してもよく、両面接着テープを用いて、軟質シート2の端部と接合してもよい。両面接着テープは、クッションシート付きのものを用いてもよい。又、断熱シート1の接合部11は、断続的な熱溶着により、軟質シート2の端部と接合してもよい。
又、図1を参照すると、断熱シート1は、接合部11と反対側に重合部12を有している。重合部12は、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11と反対側の端部を接合部11と幅方向に重ね合わせできる(図4参照)。
図1を参照して、断熱シート1の端部が軟質シート2の端部と接合しているということは、接合部11以外の部分は接合していない。つまり、断熱シート1と軟質シート2を離間できるということを意味している。これにより、断熱シート1と軟質シート2の間に接合部11となる端部を導入できる。そして、断熱シート1は、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11となる端部を接合部11と反対側の重合部12に幅方向に重ね合わせできる(図4参照)。
(軟質シートの構成)
次に、実施形態による軟質シート2の構成を説明する。図1から図4を参照して、実施形態による断熱カバー10に用いる軟質シート2は、風雨又は日差しに長期間晒されることが想定されるので、経年劣化を抑制するために、対候性のある素材からなることが好ましい。
次に、実施形態による軟質シート2の構成を説明する。図1から図4を参照して、実施形態による断熱カバー10に用いる軟質シート2は、風雨又は日差しに長期間晒されることが想定されるので、経年劣化を抑制するために、対候性のある素材からなることが好ましい。
例えば、軟質シート2は、ポリ塩化ビニル(PVC)シートを使用することができる。又、軟質シート2は、表面に撥水加工し、裏面に防水加工したポリエステル布を使用することができる。
(止着手段の構成)
次に、実施形態による止着手段の構成を説明する。図1から図4を参照すると、実施形態による止着手段は、第1面ファスナ31と第2面ファスナ32を含んでいる。第1面ファスナ31は、フック状に起毛したフック面を有している。第2面ファスナ32は、ループ状に密集して起毛し、第1面ファスナ31のフック面に着脱自在なループ面を有している。
次に、実施形態による止着手段の構成を説明する。図1から図4を参照すると、実施形態による止着手段は、第1面ファスナ31と第2面ファスナ32を含んでいる。第1面ファスナ31は、フック状に起毛したフック面を有している。第2面ファスナ32は、ループ状に密集して起毛し、第1面ファスナ31のフック面に着脱自在なループ面を有している。
図2に示した状態から図3に示すように、第1面ファスナ31のフック面を第2面ファスナ32のループ面に相対的に押圧することで、第1面ファスナ31を第2面ファスナ32に止着できる。つまり、軟質シート2の両端部を止着できる。第1面ファスナ31から第2面ファスナ32を引き剥がすことで、軟質シート2のループを解除できる。
図1を参照して、第1面ファスナ31及び第2面ファスナ32は、縫製により軟質シート2の両端部に固定しておくことが好ましい。第2面ファスナ32は、第1面ファスナ31より幅広に形成していることが好ましい。配管束9の周囲長に合わせて、第2面ファスナ32に対して、第1面ファスナ31の止着位置を変更できる。
軟質シート2の止着手段は、互いに係脱自在な一組の面ファスナに限定されない。軟質シート2の止着手段は、例えば、ジッパー、チャック、ボタンなどのいずれか一つを含むことができ、これらの止着手段を組み合わせて構成してもよい。
[管状部材の断熱カバーの作用]
次に、実施形態による断熱カバー10の施工方法を説明しながら、断熱カバー10の作用及び効果を説明する。
次に、実施形態による断熱カバー10の施工方法を説明しながら、断熱カバー10の作用及び効果を説明する。
最初に、図2を参照して、断熱シート1を内面側、軟質シート2を外面側に配置し、断熱シート1の面Sfを配管束9の外周方向から当接し、断熱シート1の端面同士が対向した状態で、断熱シート1で配管束9を包む。
次に、図3を参照して、第1面ファスナ31を第2面ファスナ32に止着し、断熱シート1を介して、配管束9の周囲を軟質シート2で被覆する。これにより、一組の冷媒管91・92、ドレンホース93、及び、制御ケーブル94を纏めた配管束9を断熱材で束ねることができる(図5参照)。
一方、図4を参照して、断熱スリーブ91i及び断熱スリーブ92iの外径が図3と比べて小さい場合には、つまり、図3の配管束9の周囲長と比べて、図4の配管束9の周囲長小さい場合には、断熱シート1と軟質シート2の間に接合部11を導入し、接合部11を接合部11と反対側の重合部12に幅方向に重ね合わせる。
次に、図4を参照して、第1面ファスナ31を第2面ファスナ32に止着し、断熱シート1を介して、配管束9の周囲を軟質シート2で被覆する。これにより、一組の冷媒管91・92、ドレンホース93、及び、制御ケーブル94を纏めた配管束9を断熱材で束ねることができる(図5参照)。
このように、実施形態による断熱カバー10は、冷媒管91・92を有する配管束9の周囲を幅方向に包覆自在な断熱シート1と、断熱シート1を被覆する軟質シート2と、軟質シート2の端部を互いに接合可能な止着手段で、冷媒管の断熱カバー10を構成し、断熱シート1の端部を軟質シート2の端部に接合し、配管束9の周囲長に合わせて、接合部11と反対側の重合部12を幅方向に接合部11に重ね合わせることで、様々な内径を有する半割円筒状の断熱材を用意することなく、施工現場において、配管束9を断熱材で容易に結束できる。
本発明による管状部材の断熱カバーは、一組の冷媒管、ドレンホース、及び、制御ケーブルを纏めた配管束を断熱材で容易に束ねることができる断熱カバーを開示したが、本発明による管状部材の断熱カバーは、一つ以上の管状部材を断熱容易に包覆することもできる。
又、本発明による管状部材の断熱カバーは、その適用が家庭用のエアコンに限定されることなく、一つの室外機で複数の室内機を使用して空調する業務用のエアコンに適用することもできる。
本発明は、冷媒管に好適に用いられる管状部材の断熱カバーを開示したが、管状部材は、冷媒を輸送する冷媒管に限定されない。本発明による断熱カバーは、凍結又は結露を防止するために、断熱可能に水道管の周囲を包覆することもできる。
1 断熱シート
2 軟質シート
9 配管束
10 断熱カバー(管状部材の断熱カバー)
11 接合部
12 重合部
31 第1面ファスナ(止着手段)
32 第2面ファスナ(止着手段)
91 冷媒管(管状部材)
92 冷媒管(管状部材)
Sf 断熱シートの当接する面
Sr 断熱シートの反対面
2 軟質シート
9 配管束
10 断熱カバー(管状部材の断熱カバー)
11 接合部
12 重合部
31 第1面ファスナ(止着手段)
32 第2面ファスナ(止着手段)
91 冷媒管(管状部材)
92 冷媒管(管状部材)
Sf 断熱シートの当接する面
Sr 断熱シートの反対面
Claims (5)
- 一組以上の管状部材を少なくとも有する配管束の周囲を断熱材で囲う管状部材の断熱カバーであって、
前記配管束の周囲を幅方向に包覆自在な帯状の断熱シートと、
前記断熱シートが前記配管束に当接する面と反対面から前記断熱シートを被覆する軟質シートと、
前記軟質シートの一方の面の端部と前記軟質シートの他方の面の端部に配置され、前記軟質シートの一方の面の端部と前記軟質シートの他方の面の端部を互いに着脱自在に接合可能な止着手段と、を備え、
前記断熱シートは、
その反対面の端部が前記軟質シートの端部と接合した接合部と、
前記配管束の周囲長に合わせて、前記接合部と反対側の端部を前記接合部と幅方向に重ね合わせ可能な重合部と、を有している、管状部材の断熱カバー。
- 前記配管束は、一組の断熱被覆銅管と、ドレンホースと、制御ケーブルと、を含んでいる、請求項1記載の管状部材の断熱カバー。
- 前記断熱シートは、厚さ方向に伸縮自在な発泡合成樹脂板からなる、請求項1又は2記載の管状部材の断熱カバー。
- 前記軟質シートは、耐候性を有する素材によって形成している、請求項1から3のいずれかに記載の管状部材の断熱カバー。
- 前記止着手段は、
フック状に起毛したフック面を有する第1面ファスナと、
ループ状に密集して起毛し、前記フック面に着脱自在なループ面を有する第2面ファスナと、を含み、
前記第2面ファスナは、前記第1面ファスナより幅広に形成している、請求項1から4のいずれかに記載の管状部材の断熱カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017143797A JP2019027446A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 管状部材の断熱カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017143797A JP2019027446A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 管状部材の断熱カバー |
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ID=65477993
Family Applications (1)
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JP2017143797A Pending JP2019027446A (ja) | 2017-07-25 | 2017-07-25 | 管状部材の断熱カバー |
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-
2017
- 2017-07-25 JP JP2017143797A patent/JP2019027446A/ja active Pending
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