JP2007113803A - ダクト本体とフレキシブル分岐具との組合せ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダクト本体30と該ダクト本体30から分岐されるフレキシブル分岐具1とからなり、フレキシブル分岐具1は、基本形状を保持する芯材11とその周囲に気密層14と断熱層13とを備えてなる長手方向に伸縮自在な空気流通体10と、該空気流通体10の一端に固着された支持プレート20とからなり、ダクト本体30の側面に形成された開口部39に、鍔状板材で構成された支持プレート20が係止され、フレキシブル分岐具1がダクト本体30から外方に抜け出ないように、かつダクト本体30に対し気密的に接続される。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、「フレキシブルダクトの内周面に沿った外周面を有し、且つ、その内外周面を貫通する透孔を有する支持部材と、前記支持部材の周面よりも大きい曲率の内周面を有するベースプレート部と、このベースプレート部から半径方向外側に延出する枝管部とを含み、枝管部の先端とベースプレート部の内周面において外部と連通する内部空間を形成する分岐管部材と、から成ることを特徴とするフレキシブルダクトの分岐用具。」が記載されている(請求項11)。
上記従来の分岐用具においては、枝管部が設けられたベースプレートと、フレキシブルダクト(ダクト本体)の内周面に配設される支持部材とを、内面材24を介して対向させ、両者をビス59等により接合するようにしている。
このように、従来の分岐具は、枝管部及びそれが設けられたベースプレートと、支持部材とを必要とし、部品点数が多いため、コスト高となり、また、重量が嵩む。重量が嵩むと分岐具部分を吊下げ具によって吊り下げて保持する必要があり、施工性も悪くなる。また剛性のある枝管部がベースプレートから延出する形態であるため、枝管部によって占有空間が増大し、輸送、運搬等の効率が悪いという問題がある。
前記フレキシブル分岐具は、基本形状を保持する芯材と少なくとも一つの気密層とを備えてなる長手方向に伸縮自在な空気流通体と、該空気流通体の一端に固着された支持プレートとからなり、
前記ダクト本体の側面に形成された開口部に、前記フレキシブル分岐具の支持プレートが係止され、前記フレキシブル分岐具が前記ダクト本体から外方に抜け出ないように、かつ前記ダクト本体に対し気密的に接続されている、
ダクト本体とフレキシブル分岐具との組合せ構造である。
(2) 本発明においては、前記空気流通体は、前記芯材の周囲に少なくとも一つの気密層と断熱層とを備えてなるものが好ましい一態様である。
(3) また、本発明においては、前記支持プレートは、鍔状板材で構成され、前記ダクト本体の内面形状に沿わせて加工され、前記空気流通体の芯材に対し、適宜間隔をおいて複数箇所で係止部材によって固着されているものが好ましい一態様である。
(4) また、本発明においては、前記ダクト本体は、その長手方向に伸縮可能なフレキシブルダクトからなるものが好ましい一態様である。
(2) また、本発明においては、前記空気流通体は、前記芯材の周囲に少なくとも一つの気密層と断熱層とを備えてなるため、断熱性に優れ、施工時に断熱材を被覆する処理など不要であるから、施工性に優れる。
(3) また、本発明においては、支持プレートは、鍔状板材で構成され、前記ダクト本体の内面形状に沿わせて加工され、空気流通体の芯材に対し、適宜間隔をおいて複数箇所で係止部材によって固着されている構成により、空気流通体と支持プレートとの接合を簡単、確実かつ低コストで行うことができる。
支持プレートを構成する鍔状板材は、ダクト本体の内面形状に沿わせて加工されているため、ダクト本体の側面に形成された開口部へ、ぴったりと確実に係止される。
(4) また、ダクト本体は、その長手方向に伸縮可能なフレキシブルダクトからなる構成により、フレキシブル分岐具のみならず、ダクト本体もその長手方向に圧縮した状態でテープ等をダクト本体に巻き回してその状態を保持することができるので、これによりさらに占有空間を小さくすることができ、輸送効率を向上させることができる。さらに、ダクト本体及び分岐具双方がフレキシブルであり、両者が直に接続されているため、屈曲性に優れ、配管時の融通性が高く施工性がよい。
フレキシブル分岐具1は、コイル状に形成された芯材11の周囲に、気密層14と断熱層13とを備えてなる空気流通体10と、該空気流通体10の一端に固着された支持プレート20とで構成されている。
図示の例では、空気流通体10は、中間層として配設された断熱層13と、断熱層13の内周及び外周にそれぞれ設けられた内装皮12及び外装皮(気密層14)とを備えている。全体として一定の内径を有するチューブ状に形成されている。
空気流通体10は、その内側に空気を通す流通路を備えた筒(管)状部材で、その断面形状は、図示のような円形のほか、楕円(オーバル)形、矩形等に形成することも可能である。
空気流通体10は、芯材11によって、その基本形状であるチューブ形状(特に半径方向の形状)が保持されるとともに、フレキシブルで伸縮性を備えている。芯材11は、コイル状に形成されたもののほか、例えば、小田原提灯のように、連続しないリング状の芯材を長手方向に間隔をおいて複数配設したものを用いることができる(図示省略)。
なお、内装皮12に、あるいは内装皮12及び外装皮双方に気密性をもたせて気密層としてもよい。また、断熱層13は省略することも可能であり、その場合、空気流通体10は、芯材11と気密層として設けた内装皮12とで構成するか、芯材11と気密層として設けた内装皮12と気密層として設けた外装皮とで構成するか、あるいは、芯材11と内装皮12と気密層として設けた外装皮とで構成することができる。
芯材11は、例えば、鋼線からなり、断熱層13と内装皮12との間に配置され、内装皮12と接着されるが、内装皮12の内側に配置してもよく、その位置や内装皮12との係合関係は適宜設定し得る。帯状の内装皮を螺旋状に巻き回して縁部で重ね合わせて接合するとともに、その接合される重ね合わせ部内に芯材11を位置させて芯材11が内装皮に被覆されるようにしてもよい。
芯材11の他の構成例を図4に示す。すなわち、図示の例では、芯材11は、ほぼ断面C字状(コ字状を含む。)の、亜鉛めっき鋼板、鉄等の金属製連続性薄板により形成され、このC字部分内に内装皮12が挟み込まれることによって、内装皮12に固定され、一体化される。
さらに詳しくは、図示の例では、所定幅の内装皮12は、その縁部分が重なり合うように螺旋状に巻き回されて形成され、かつ、所定幅の内装皮12の一方の縁部分が線部材17(例えば、鉄線、亜鉛めっき鋼線等、弾性を有する金属材あるいはナイロンその他の合成樹脂材により構成される。)をくるんで外面に折り返され、折り返し部分を形成しており、この折り返し部分の上(外面)に、内装皮12の他方の縁部分が重ね合わせられて、螺旋状に巻き回されており、縁部分が重ね合わせられた状態で、内装皮12と線部材17とが、芯材11のC字部分内に挟み込まれ、これにより芯材11と内装皮12とが一体化されている。
支持プレート20は、好ましくは、図1に示すように、鍔状板材(平板材)で構成される。通常、0.2〜0.8mm程度の厚さの鋼板等の金属板が用いられる。支持プレート20の中央の開口部20aは、空気流通体10の内径に相当する大きさに形成され、所定幅(通常、2〜3cm程度でよい。)を有して環状に形成されている。図2に示すように、空気流通体10の一端に、支持プレート20を固着することによって、支持プレート20を構成する鍔状板材は、空気流通体10の一端において外方に向って張り出したフランジ部を形成している。このフランジ部は、後述するダクト本体30との関係で見ると、ダクト本体の開口部39よりも大きい外径を有し、かつ開口部39の輪郭に沿う外周縁を備えている。
支持プレート20を構成する鍔状板材は、図示のような円形のほか、空気流通体10の断面形状に合わせて、楕円(オーバル)形、矩形等に形成され、また、後述するダクト本体30の内面形状に沿わせて加工される。例えば、ダクト本体30が円筒形のようにその側面が曲面に形成される場合、その曲面に適合するよう湾曲して形成される。
すなわち、支持プレート20を、空気流通体10の芯材11に対し、支持プレート20の周方向に適宜間隔をおいて複数箇所(通常4〜6箇所)で係止部材21によって固着する。空気流通体10の芯材11を利用して支持プレート20と固着するものである。
支持プレート20に設けられる係止部材21による芯材11と支持プレート20との固着態様の例を図4を参照して説明する。
図4(a)は、係止部材21として、支持プレート20を貫通するリベット21aを用いたものである。空気流通体10の端部に位置する芯材11と支持プレート20との当接部位の近傍において、支持プレート20に、該支持プレートを貫通するリベット21aを配設し、リベット頭部21a−1によって芯材11を支持プレート20と当接状態に挟み込んで係止する。これにより、芯材11に支持プレート20が固着される。
図4(b)は、係止部材21として、支持プレート20に形成したツメ片21bを用いたものである。空気流通体10の端部に位置する芯材11と支持プレート20との当接部位の近傍において、支持プレート20に、支持プレート20から芯材11の側に向けてツメ片21bを起立形成し、このツメ片21bによって芯材11を支持プレート20と当接状態に挟み込んで係止する。これにより、芯材11に支持プレート20が固着される。
図4(c)は、係止部材21として、支持プレート20に設置した係止片21cを用いたものである。空気流通体10の端部に位置する芯材11と支持プレート20との当接部位の近傍において、支持プレート20に係止片21cを適宜手段(例えば、溶接、リベット、ボルト・ナット等)で固定し、この係止片21cによって芯材11を支持プレート20と当接状態に挟み込んで係止する。これにより、芯材11に支持プレート20が固着される。
先ず、ダクト本体30の側面に、フレキシブル分岐具1の空気流通体10の支持プレート側の端部の外径に適合する開口部39を形成する。この開口部39に対し、フレキシブル分岐具1をダクト本体30の内側から、図5(a)の矢印に示すように外側に向けて挿入する。そうすると、図5(b)に示すように、フレキシブル分岐具1のフランジ状に張り出した支持プレート20が開口部39の周囲に係止され、フレキシブル分岐具1はダクト本体30から外方に抜け出ないように接続される。その後、開口部39とフレキシブル分岐具1との境目に外側から粘着テープ40を巻き付ける等によって境目をシールし、ダクト本体30とフレキシブル分岐具1との接続及び気密性を確実にし、ダクト本体30に対しフレキシブル分岐具1が気密的に接続されるようにする。これにより、ダクト本体30とフレキシブル分岐具1との組合せ構造が完成する。
支持プレート20を構成する鍔状板材は、ダクト本体30の内面形状に沿わせて加工されているため、ダクト本体30の側面に形成された開口部39へぴったりと確実に係止される。
10 空気流通体
11 芯材
12 内装皮
13 断熱層
14 気密層
20 支持プレート
21a,21b,21c 係止部材
30 ダクト本体
39 開口部
Claims (4)
- ダクト本体と該ダクト本体から分岐されるフレキシブル分岐具とからなり、
前記フレキシブル分岐具は、基本形状を保持する芯材と少なくとも一つの気密層とを備えてなる長手方向に伸縮自在な空気流通体と、該空気流通体の一端に固着された支持プレートとからなり、
前記ダクト本体の側面に形成された開口部に、前記フレキシブル分岐具の支持プレートが係止され、前記フレキシブル分岐具が前記ダクト本体から外方に抜け出ないように、かつ前記ダクト本体に対し気密的に接続されている、
ダクト本体とフレキシブル分岐具との組合せ構造。 - 前記空気流通体は、前記芯材の周囲に少なくとも一つの気密層と断熱層とを備えてなる、請求項1に記載のダクト本体とフレキシブル分岐具との組合せ構造。
- 前記支持プレートは、鍔状板材で構成され、前記ダクト本体の内面形状に沿わせて加工され、前記空気流通体の芯材に対し、適宜間隔をおいて複数箇所で係止部材によって固着されている、請求項1又は2に記載のダクト本体とフレキシブル分岐具との組合せ構造。
- 前記ダクト本体は、その長手方向に伸縮可能なフレキシブルダクトからなる、請求項1,2又は3に記載のダクト本体とフレキシブル分岐具との組合せ構造。
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