JP2019026957A - マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、使用時において、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れるマスクを提供するものである。【解決手段】マスク1は、縦方向L及び横方向Cを有するマスク本体3と、耳掛け部5とを備え、マスク本体3は、肌対向面S1と非肌対向面S2とを備え、肌対向面S1の一部を構成する布帛9を有し、マスク本体3は、着用者の鼻を覆うように、横方向Cに沿って延在する上端縁部3Aから縦方向Lに延在し且つ合成繊維布帛からなる鼻カバー部39を有し、合成繊維布帛の肌対向面のMIU(平均摩擦係数)が0.09〜0.20且つMMD(平均摩擦係数の変動)が0.005〜0.015であり、布帛9の肌対向面のMIUが0.25超又はMMDが0.015超である。【選択図】図1

Description

本開示は、マスクに関する。
近年、花粉用マスクや衛生マスクなど、種々の形状のマスクが知られている。
例えば、下記特許文献1に開示された発明は、マスク本体と、着用者の両耳又は頭部に掛けることによって前記マスク本体を前記着用者の顔面の所定の位置に固定する紐と、前記マスク本体における前記着用者の顔面に当接する側の面から前記着用者の顔面に向かう方向に起立すると共に、着用時に前記着用者の鼻梁を上方から覆うノーズグリップ部と、を有するマスクである。
下記特許文献1に開示されたマスクは、前記マスク本体における前記着用者の顔面に当接する側の面から前記着用者の顔面に向かう方向に起立するノーズグリップ部を備えることにより、着用者の口や顔面の動きによって着用当初の位置からずれるのを抑制できるとされている。
特開2014−30654号公報
上記特許文献1に開示される従来のマスクは、使用時では、前記マスク本体における前記着用者の顔面に当接する側の面と着用者の顔面、特に鼻の部分と密着し易いがゆえに、着用者が、その顔面において痒みや痛みなどの違和感を覚えやすかった。特に、前記マスク本体における前記着用者の顔面に当接する側の面が、例えばガーゼ等、毛羽立ちを有することがある布帛から構成される場合、当該布帛が着用者の顔面に刺激を与え易く、その違和感を感取され易かった。
そこで、本開示は、使用時において、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れるマスクを提供することを目的とする。
そこで、本開示に係るマスクは、
縦方向及び横方向を有するマスク本体と、前記縦方向に沿って延在する前記マスク本体の両側縁部のそれぞれから延出する耳掛け部とを備えるマスクであって、
前記マスク本体は、肌対向面とその反対側に位置する非肌対向面とを備え、前記肌対向面の一部を構成する布帛を有し、
前記マスク本体は、着用者の鼻を覆うように、前記横方向に沿って延在する上端縁部から前記縦方向に延在し且つ合成繊維布帛からなる鼻カバー部を有し、前記合成繊維布帛の肌対向面のMIU(平均摩擦係数)が0.09〜0.20且つMMD(平均摩擦係数の変動)が0.005〜0.015であり、
前記布帛の肌対向面のMIUが0.20超又はMMDが0.015超である、
ことを特徴とする。
本開示によれば、使用時において、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れるマスクを提供することができる。
図1は、本開示の実施形態に係るマスク1を非肌対向面S2側から見た平面図である。 図2は、本開示の実施形態に係るマスク1を肌対向面S1側から見た平面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿った端面図である。 図4は、セルロース布帛9の肌対向面を側面からみた電子顕微鏡写真(倍率は50倍)である。 図5は、鼻カバー部39の肌対向面を側面からみた電子顕微鏡写真(倍率は50倍)である。 図6は、鼻カバー部39の肌対向面を上方からみた電子顕微鏡写真(倍率は20倍)である。 図7は、本開示の実施形態に係るマスク1の着用状態を示す模式図である。
[態様1]
縦方向及び横方向を有するマスク本体と、前記縦方向に沿って延在する前記マスク本体の両側縁部のそれぞれから延出する耳掛け部とを備えるマスクであって、
前記マスク本体は、肌対向面とその反対側に位置する非肌対向面とを備え、前記肌対向面の一部を構成する布帛を有し、
前記マスク本体は、着用者の鼻を覆うように、前記横方向に沿って延在する上端縁部から前記縦方向に延在し且つ合成繊維布帛からなる鼻カバー部を有し、前記合成繊維布帛の肌対向面のMIU(平均摩擦係数)が0.09〜0.20且つMMD(平均摩擦係数の変動)が0.005〜0.015であり、
前記布帛の肌対向面のMIUが0.20超又はMMDが0.015超である、
前記マスク。
本態様のマスクは、前記マスク本体において、着用者の鼻を覆うように配置され且つ所定の摩擦特性を有する合成繊維布帛からなる鼻カバー部を備えるので、当該鼻カバー部が着用者の顔面、特に鼻の部分に接触しても、当該部分に刺激を与えにくい。また、前記本態様のマスクは、前記マスク本体において、前記鼻カバー部を備えることにより、前記合成繊維布帛よりもMIU又はMMDが高く、着用者の顔面に触れたときに当該顔面に刺激を与え易い前記布帛が、着用者の顔面、特に鼻の部分に直接接触することを抑制し易い。したがって、本態様のマスクは、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
[態様2]
前記布帛がセルロース布帛である、態様1に記載のマスク。
本態様のマスクは、前記布帛がセルロース布帛からなるので、マスク本体の吸湿性を確保し易く、装着感に優れる。
[態様3]
前記布帛を構成する繊維は、複数の短繊維を撚り合わせて構成されている、態様1又は2に記載のマスク。
本態様のマスクは、前記布帛を構成する繊維が、複数の短繊維を撚り合わせて構成されているので、前記短繊維の繊維端や前記短繊維を撚り合わせて構成された繊維束からはみ出た短繊維が、当該布帛における肌対向面から着用者の顔面が存在する方向に突出し易く、着用者の顔面、特に鼻の部分にチクチク感等の刺激を与え易い。しかし、本態様のマスクは、前記構成を有する鼻カバー部を所定の位置に備えるので、マスク本体がこのように着用者の顔面、特に鼻の部分に刺激を与え易い質感の前記布帛により構成されていても、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
[態様4]
前記合成繊維布帛は、複数の点状エンボス部を有し、前記複数の点状エンボス部の面積の合計が前記合成繊維布帛の面積に対して15〜30%であり、
前記合成繊維布帛のSMD(表面粗さ)が2.0〜4.5μmである、態様1〜3のいずれかに記載のマスク。
本態様のマスクは、鼻カバー部を構成する前記合成繊維布帛が複数の点状エンボス部が設けられているにもかかわらず所定の範囲内のSMDを有するので、前記マスクの使用開始の段階において、前記鼻カバー部の凹凸感を着用者に感取され難く、着用者の顔面における違和感を抑制し易い。また、前記マスクは、所定の点状エンボス部を複数有するので、前記鼻カバー部を構成する前記合成繊維布帛の毛羽立ちを抑制し易く、特に使用時間が一定程度経過しても、毛羽立ちが抑制された状態を維持し易く、着用者の顔面における違和感を抑制し易い。したがって、本態様のマスクは、使用開始段階及び使用開始から一定程度時間が経過した段階のいずれにおいても、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
[態様5]
前記マスク本体は、使用時において、非肌対向面側に隆起するためのプリーツ構造を有し、
前記プリーツ構造は、前記マスク本体の前記上端縁部及び下端縁をそれぞれ構成する第1基底部及び第2基底部と、それらの間の襞部とを備え、
前記鼻カバー部が、前記縦方向において、前記第1基底部の、前記下端縁側の端部を越えて延在する、態様1〜4のいずれかに記載のマスク。
本態様のマスクは、前記鼻カバー部と前記プリーツ構造とが所定の位置関係にあるので、前記布帛が着用者の顔面に触れることをより抑制し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[態様6]
前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれにおいて、前記横方向の中央部に向かって凹となる切欠き部が形成された、切欠き部形成領域と、前記切欠き部が形成されていない、切欠き部非形成領域とを備え、
前記マスク本体は、少なくとも前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域において、前記切欠き部を非肌対向面側及び肌対向面側から覆うサイドシートを有し、
前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部非形成領域において、前記縦方向に沿って延在する側縁部エンボス部を有し、
前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域の剛性は、前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部非形成領域の剛性よりも低い、態様1〜5のいずれかに記載のマスク。
本態様のマスクは、前記プリーツ構造及び前記構成を有する側縁部エンボス部により、使用時において、前記マスク本体の立体構造の保形性を維持し易いと共に、前記切欠き部を備えることにより、当該切欠き部が変形誘導の起点となるので、使用時において、マスク本体の顔面へのフィット性を高め易い。
また、本態様のマスクは、前記マスク本体が、少なくとも前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域において、前記切欠き部を前記非肌対向面側及び肌対向面側から覆うサイドシートを備えるので、切欠き部が着用者の顔面に直接触れることを抑制し易いと共に、前記切欠き部形成領域の剛性は、前記切欠き部非形成領域の剛性よりも低く構成されているので、当該切欠き部形成領域が着用者の顔面に触れても、着用者の顔面における違和感を抑制し易い。
以上より、本態様のマスクは、使用時において、マスク本体の顔面へのフィット性を高めつつ、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[態様7]
前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域において、前記側縁部エンボス部を有しない、態様6に記載のマスク。
前記切欠き部形成領域が着用者の顔面に触れても、当該部分が前記側縁部エンボス部を有しないので、本態様のマスクは、着用者の顔面に刺激を与えにくく、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[態様8]
前記マスク本体は、前記布帛よりも非肌対向面側に非肌対向面側布帛が配置された積層構造を有し、
前記布帛は、織物であり、
前記非肌対向面側布帛は、合成繊維布帛からなり、
前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれにおける前記切欠き部において、前記非肌対向面側布帛が溶断されている、態様6または7に記載のマスク。
前記布帛は、織物であるので吸湿性を維持しつつ通気性を有するので蒸れにくい。さらに、前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれにおける前記切欠き部において、前記非肌対向面側布帛が溶断されているので、当該溶断部分において前記非肌対向面側布帛と前記布帛とが溶着し、両布帛の位置ずれを抑制し易いと共にマスクの強度をより確実に確保し易く、前記マスク本体の立体構造の保形性を維持し易いので、マスク本体の顔面へのフィット性をより確実に確保し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[態様9]
前記非肌対向面側布帛は、前記マスク本体の前記横方向に延びる下端縁において前記肌対向面側に折り返された第1折り返し部を有し、
前記第1折り返し部が、前記布帛を覆っている、態様8に記載のマスク。
上記下端縁部近傍において、前記布帛が前記非肌対向面側布帛に覆われているので、上記下端縁部近傍において、前記布帛が着用者の顔面に直接接触し難く、本態様のマスクは、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[態様10]
前記布帛は、前記下端縁において前記肌対向面側に折り返された第2折り返し部を有し、
前記第1折り返し部の前記縦方向の長さが、前記第2折り返し部の前記縦方向の長さよりも長い、態様9に記載のマスク。
上記下端縁部近傍における剛性が増すのでマスク本体の立体構造の保形性が高まり、本態様のマスクは、マスク本体の顔面へのフィット性をより確実に確保し確保し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[態様11]
前記マスク本体は、前記縦方向の中央部において、前記横方向の少なくとも一部に延在する補助エンボス部を有する、態様1〜10のいずれかに記載のマスク。
前記補助エンボス部により前記マスク本体の立体構造の保形性をより一層維持し易いので、本態様のマスクは、マスク本体の顔面へのフィット性をより確実に確保し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
以下、本開示のマスクの好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示においては、特に断りのない限り、「水平面上に置いた対象物(例えば、マスク等)を、垂直方向の上方側から対象物の厚さ方向に見ること」を、単に「平面視」といい、さらに、当該平面視による図を「平面図」という。
本開示において用いる各種方向等については、特に断りのない限り、以下のとおりである。
本明細書において、「縦方向」は「平面視における矩形状の対象物の上下の方向」を指し、「横方向」は「平面視における矩形状の対象物の左右の方向」を指し、「厚さ方向」は「水平面上に置いた対象物に対して垂直方向」を指す。これらの縦方向、横方向及び厚さ方向は、それぞれ互いに直交する関係にある。
また、「平面方向」とは、対象物の縦方向及び横方向からなる平面が延在する方向を指すものとする。
また、本明細書では、特に断りのない限り、対象物(例えば、マスク等)の厚さ方向において、「対象物の着用時に、着用者の肌面に対して相対的に近位側」を「肌対向面側」といい、「対象物の着用時に、着用者の肌面に対して相対的に遠位側」を「非肌対向面側」という。なお、本明細書においては、対象物を構成する各種部材(例えば、マスク本体、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛、非肌対向面側布帛等)の「肌対向面側の表面」及び「非肌対向面側の表面」を、それぞれ単に「肌対向面」及び「非肌対向面」という。
[実施形態]
図1は、本開示の実施形態に係るマスク1を非肌対向面S2側から見た平面図である。図2は、本開示の実施形態に係るマスク1を肌対向面S1側から見た平面図である。図3は、図1のIII−III線に沿った端面図である。図4は、セルロース布帛9の肌対向面を側面からみた電子顕微鏡写真(倍率は50倍)である。図5は、鼻カバー部39の肌対向面を側面からみた電子顕微鏡写真(倍率は50倍)である。図6は、鼻カバー部39の肌対向面を上方からみた電子顕微鏡写真(倍率は20倍)である。図7は、本開示の実施形態に係るマスク1の着用状態を示す模式図である。
図1〜3に示すように、本実施形態に係るマスク1は、マスク本体3と、マスク本体3の両側縁部3c、3cのそれぞれから延出する耳掛け部5、5とを備える。着用者がマスク1を着用する際には、マスク本体3を着用者の顔面に対向するようにあてがい、着用者の両耳のそれぞれに耳掛け部5を掛けて装着される。
[マスク本体]
図1及び2に示すように、マスク本体3は、縦方向(L)と横方向(C)とを有し、着用前(未使用)の状態において、平面視にて横方向(C)に長尺な矩形形状を有している。また、マスク本体3は、肌対向面S1と、肌対向面S1とは反対側に位置する非肌対向面S2とを備える。
本実施形態において、マスク本体3を構成する基材シート7は、マスク本体3の肌対向面S1の一部を構成するセルロース布帛9(本開示においては、「布帛」又は「マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛」と称することがある。)と非肌対向面S2を構成する合成繊維布帛11(本開示においては、「非肌対向面側布帛」と称することがある。)との2層構造を有する。
本開示におけるマスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛は、吸湿性、通気性や肌触りの良好な材料を適宜選択して形成することができるが、例えば打ち込み本数80〜120本のガーゼ、木綿布、等セルロース系繊維からなる織物、編物又は不織布からなるシート材料から形成されることが特に好ましい。
本開示におけるマスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛は、当該布帛の肌対向面のMIU(平均摩擦係数)が0.20超又はMMD(平均摩擦係数の変動)が0.015超である。
当該布帛の肌対向面のMIUは、着用者が布帛の肌対向面を擦るときに感取する滑り易さ又は滑り難さの指標であり、この値が大きくなるほど、着用者がその滑り難さを感取し易い。また、当該布帛の肌対向面のMMDは、着用者が布帛の肌対向面を擦るときに感取する滑らかさ又はざらつき感の指標であり、この値が大きくなるほど、着用者がそのざらつき感を感取し易い。
本開示におけるマスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛は、上記のMIU又はMMDを有するので、着用者の顔面、特に鼻の部分に一定程度の刺激や違和感を与える虞がある。
なお、本明細書において、布帛のMIU及びMMDの測定方法は、以下の通りとする。
測定対象の布帛から所定サイズ(例えば、100mm×10mm)の試験片を切り出した後、該試験片の各方向(すなわち、測定対象布帛の縦方向及び横方向に対応する方向)におけるMIU及びMMDを、摩擦感テスター KES SE(カトーテック株式会社製)を用いて測定し、当該各方向のそれぞれの平均値を算出することにより、当該布帛のMIU及びMMDをそれぞれ得ることができる。
なお、本開示において、布帛が吸湿性を有するとは、以下の場合をいう。
吸湿性の有無の評価対象となる布帛のサンプルを110℃で24時間真空乾燥し、絶乾時のサンプルの質量(W)を測定する。次に、温度20℃、湿度90%RHに調湿された恒温恒湿機に当該サンプルを24時間静置し、静置後のサンプルの質量(W)を測定する。サンプルの質量がW>Wの場合に、当該サンプルに係る布帛が吸湿性を有すると評価する。
また、本開示における非肌対向面側布帛は、例えば坪量10〜40g/mのメルトブローン不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布及びエアスルー不織布等の各種公知の合成繊維不織布シートのうち、通気性の良好な材料を適宜選択して形成することができる。なお、本開示における非肌対向面側布帛は、織物や編物からなるシート材料であってもよいが、当該布帛の上端縁、下端縁のそれぞれが着用者の顔面に刺激を与えにくい観点から、不織布からなるシート材料であることが好ましい。
また、当該不織布シートを構成する合成繊維としては、ポリエチレン(PE)繊維、ポリプロピレン(PP)繊維等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ナイロンなどのポリアミド系繊維等が挙げられる。後述するように、マスク本体を構成する基材シートは、好ましくはエンボス処理が行われる観点から、前記合成繊維は、熱融着性繊維であることが好ましい。
なお、マスク本体を構成する基材シートは、上記構成に限定されず、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛のみから構成される1層構造のものであってもよい。あるいは、本開示に係る基材シートは、例えば肌対向面を形成する布帛と非肌対向面を形成する非肌対向面側布帛との間に、微粒子を吸着させるフィルター機能及び/又は芳香剤、抗菌剤を含む中間シートを介在させてもよい。また、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛と非肌対向面側布帛との間に、天然繊維又は合成繊維の織物、編物又は不織布からなる布帛を1枚以上介在させてもよい。
本実施形態において、セルロース布帛9は、複数のセルロース系短繊維を撚り合わせた糸の編物からなるガーゼにより構成されている。セルロース布帛9の肌対向面T1は、図4に示すように、セルロース系短繊維の繊維端が当該肌対向面T1から厚さ方向Tに突出し易く、当該繊維端が着用者の肌に接触することにより、着用者にチクチク感等の刺激を与えることがある。
一方、本実施形態において、合成繊維布帛11は、長繊維によるスパンボンド不織布により構成されている。合成繊維布帛11は、セルロース布帛9とは異なり、その繊維端が合成繊維布帛11の表面(肌対向面又は非肌対向面)から厚さ方向Tに突出し難い。したがって、合成繊維布帛11は、着用者の肌に接触しても、着用者にチクチク感等の刺激を与える虞が少ない。
なお、本明細書において、短繊維とは、平均繊維長が0.5〜100mmの繊維をいう。また、長繊維とは、平均繊維長が100mm超をいい、その中には連続繊維が含まれる。
本開示では、熱融着性繊維等の合成繊維、並びにセルロース系繊維のうち、パルプ以外のもの、例えば、再生セルロース繊維及び半合成繊維の平均繊維長は、JIS L 1015:2010の附属書Aの「A7.1 繊維長の測定」の「A7.1.1 A法(標準法)目盛りが付いたガラス板上で個々の繊維の長さを測定する方法」に従って測定する。
なお、上記方法は、1981年に発行されたISO 6989に相当する試験方法である。
本開示において、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛における単位面積当たりの繊維端の数は、非肌対向面側布帛における単位面積当たりの繊維端の数より多いことが好ましい。なお、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛及び非肌対向面側布帛は、それぞれの単位面積当たりの繊維端の本数を以下の方法により評価することができる。
マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛と非肌対向面側布帛とからそれぞれ10mm×10mmのサンプルを切り出し、それぞれのサンプルにおいて、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛の肌対向面と非肌対向面側布帛の非肌対向面とを電子顕微鏡により観察し、各サンプル表面から厚さ方向に突出する繊維端の本数を目視で数えることにより得ることができる。
本実施形態において、マスク本体3は、横方向(C)に延びる上端縁3a及び下端縁3bを有する。また、マスク本体3は、上端縁3a全域から縦方向(L)に10mm下方に延びる矩形状領域である上端縁部3Aを有する。さらに、マスク本体3は、横方向(C)における両側部のそれぞれに、縦方向(L)に沿って延在する側縁部3cを有する。本実施形態において、側縁部3c、3cのそれぞれの、横方向(C)における長さは、10mmであるが、本開示における側縁部の横方向における長さは、5mm〜20mm程度の範囲で適宜変更可能である。マスク本体3の側縁部3c、3cのそれぞれには、後述するサイドシート13が配設されている。また、マスク本体3の側縁部3c、3cそれぞれは、後述の切欠き部15が形成された切欠き部形成領域17と当該切欠き部15が形成されていない切欠き部非形成領域19とに区画される。
本開示において、マスク本体の縦方向の寸法、すなわち上端縁と下端縁との長さは、着用前(未使用)の状態、すなわち非展開状態において、好ましくは60mm〜100mm程度であり、マスク本体の横方向の寸法は、140〜180mm程度である。マスク本体の縦方向及び横方向の寸法をこのように構成すると、大人の着用者の標準的な大きさの頬及び顎の部分を十分に被覆できる点で好ましい。
本実施形態において、マスク本体3は、着用時において、非肌対向面S2側に隆起するためのプリーツ構造Pを有する。
より具体的には、図3に示すように、マスク本体3を構成する基材シート7には、マスク本体3の上端縁3aの近位側から、第1襞部27aと第2襞部27bと第3襞部27cとが形成されている。第1襞部27a〜第3襞部27cのそれぞれの構成乃至位置関係は、マスク本体3の着用前(未使用)の状態、すなわち非展開状態において以下の通りである。
第1襞部27aは、第1基部21aと;第1基部21aと第1頂部23aとの間の裾部S3と;第1頂部23aと;第1頂部23aと第2基部21bとの間の裾部S4とを含む。第1襞部27aにおいて、第1頂部23aは、上端縁3aよりも下端縁3b側に位置する。また、第1襞部27aにおいて、裾部S3の縦方向(L)の長さは、裾部S4の縦方向(L)の長さよりも短い。
第2襞部27bは、第2基部21bと;第2基部21bと第2頂部23bとの間の裾部S5と;第2頂部23bと;第2頂部23bと第3基部21cとの間の裾部S6とを含む。第2襞部27bは、第1襞部27aよりも非肌対向面S2側に位置する。また、第2襞部27bにおいて、第2頂部23bは、第1襞部27aの第1頂部23aよりもさらに下端縁3b側に位置し、第2基部21bは、第1襞部27aの第1基部21aよりもさらに下端縁3b側に位置する。また、第2襞部27bにおいて、裾部S5の縦方向(L)の長さは、裾部S6の縦方向(L)の長さよりも短い。
第3襞部27cは、第3基部21cと;第3基部21cと第3頂部23cとの間の裾部S7と;第3頂部23cと;第3頂部23cと底部25との間の裾部S8と;底部25と;底部25と第4基部21dとの間の裾部S9と;第4基部21dとを含む。第3襞部27cは、第2襞部27bよりも非肌対向面S2側に位置する。また、第3襞部27cにおいて、第3頂部23cは、第2襞部27bの第2頂部23bよりもさらに下端縁3b側に位置し、第3基部21cは、第2襞部27bの第2基部21bよりもさらに下端縁3b側に位置する。また、第3襞部27cにおいて、第4基部21dは、第3基部21cよりも下端縁3b側に位置する。また、第3襞部27cにおいて、底部25は、マスク本体3の下端縁3bよりも上端縁3a側に位置すると共に、第4基部21dよりも下端縁3b側に位置する。また、第3襞部27cにおいて、裾部S7の縦方向(L)の長さと裾部S9の縦方向(L)の長さとの和は、裾部S8の縦方向(L)の長さよりも短い。
さらに、マスク本体3は、上端縁3aと第1基部21aとの間の基底部S10、第4基部21dと下端縁3bとの間の基底部S11を含む。
このように、上記の第1襞部27a〜第3襞部27c及び基底部S10、基底部S11により形成される蛇腹状の構造がマスク本体3のプリーツ構造Pである。
マスク本体3は、着用前(未使用)の状態において、基底部S10と裾部S3との少なくとも一部、裾部S4と裾部S5との少なくとも一部、裾部S6と裾部S7との少なくとも一部、裾部S9と基底部S11との少なくとも一部がそれぞれ重なって折り畳まれることにより、厚さ方向Tにおいて、扁平な構造を有する。
一方、マスク本体3は、マスク1の着用状態においては、図4に示すように、着用者の顎の長さに応じてマスク本体3の下端縁3bが縦方向(L)の下方に引き延ばされると共に、マスク本体3が非肌対向面S2側に隆起し、Ω形状に変形する。本実施形態においては、マスク1の着用状態において、裾部S8は最も隆起する面であり、着用者の鼻の先端又は口元に対応する位置に配置される。
なお、本開示において、マスク本体は必ずしもプリーツ構造を備える必要はなく、またプリーツ構造を備える場合であっても、その構造は上記に限定されず、着用時において、マスク本体が非肌対向面側に隆起するように構成されている限り、その襞の数や襞の向き等の具体的な構成は適宜変更可能である。
[切欠き部]
図1及び図2に示すように、本実施形態において、マスク本体3は、両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて、縦方向中央軸線Cよりも下方の位置に切欠き部15を有している。切欠き部15は、マスク本体3の横方向(C)の中央部に向かって凹となる形状、より具体的には、両側縁部3c、3cのそれぞれから横方向(C)の内方へ向かって次第に幅狭となる略V字状を有している。マスク本体3は、切欠き部15を有することにより、マスク1の使用時において、当該切欠き部15が両側縁部3c、3cそれぞれの変形誘導の起点となり易いので、前記両側縁部3c、3cのそれぞれと着用者の顔面との密着性を高め、マスク本体3の顔面へのフィット性を高めることができる。
切欠き部15は、マスク本体3の両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて、略V字状にセルロース布帛9が切断されると共に、合成繊維布帛11が溶断されることにより形成される。
また、マスク本体3は、両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて、切欠き部15が形成された、切欠き部形成領域17と、切欠き部15が形成されていない、切欠き部非形成領域19とに区画されている。
なお、本開示における切欠き部は、上記構成に限定されず、単数又は複数の直状、曲状等の各種公知の形状であってもよい。また、本開示における切欠き部は、基材シートを切断することのみにより設けられていてもよいし、当該基材シートが複数のシートから構成される場合にあっては、当該基材シートを構成するシート同士を切断及び圧着することにより形成されていてもよい。
[サイドシート、エンボス部、折り返し部]
図1及び2に示すように、本実施形態において、マスク本体3は、両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて、両側縁部3c、3cのそれぞれの肌対向面S1及び非肌対向面S2を覆うサイドシート13を有する。サイドシート13は、セルロース布帛9及び合成繊維布帛11の2層構造からなるマスク本体3の基材シート7の両側縁部3c、3cのそれぞれを挟んだ状態で配設されている。
なお、本開示におけるサイドシートは、上記構成に限定されず、マスク本体の、少なくとも両側縁部のそれぞれの切欠き部形成領域において、切欠き部を非肌対向面側及び肌対向面側から覆う布帛から構成されていればよい。
また、サイドシートを構成する布帛は、マスク本体を構成する非肌対向面側布帛と同様、例えば坪量10〜40g/mのメルトブローン不織布スパンボンド不織布、SMS不織布及びエアスルー不織布等の各種公知の合成繊維不織布シートのうち、通気性の良好な材料を適宜選択して形成することができる。なお、本開示におけるサイドシートを構成する布帛は、織物や編物からなるシート材料であってもよいが、サイドシートが着用者の顔面に刺激を与えにくい観点から、不織布からなるシート材料であることが好ましい。
本実施形態において、マスク本体3は、両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて、縦方向(L)に沿って延在するエンボス部29(本開示においては、「側縁部エンボス部」と称することがある。)を有する。より具体的には、エンボス部29は、切欠き部非形成領域19において、マスク本体3を構成する基材シート7、すなわち、セルロース布帛9及び合成繊維布帛11と、サイドシート13とを厚さ方向Tにエンボスすることにより形成されるものである。なお、本実施形態におけるエンボス部29は、両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて2列ずつ配置されているが、本開示においては、この構成に限定されず、1列又は3列以上から形成されていてもよい。
また、本実施形態において、マスク本体3は、両側縁部3c、3cのそれぞれの切欠き部形成領域17においては、エンボス部29を有しない。
本実施形態において、両側縁部3c、3cのそれぞれの切欠き部形成領域17の剛性は、両側縁部3c、3cのそれぞれの切欠き部非形成領域19の剛性よりも低い。
なお、両側縁部における切欠き部形成領域及び切欠き部非形成領域のそれぞれの剛性値は、特に制限されないが、剛性値は、曲げ剛性試験、すなわち、測定対象のシート材から所定サイズ(例えば、100mm×10mm)の試験片を切り出した後、該試験片の各方向(すなわち、測定対象部材の縦方向に対応する方向)における切欠き部形成領域又は切欠き部非形成領域に対応する位置における曲げ剛性を、純曲げ試験機 KES FB-2(カトーテック株式会社製)を用いて測定することにより、得ることができる。
図3に示すように、本実施形態において、基材シート7を構成する合成繊維布帛11は、マスク本体3の横方向(C)に延びる下端縁3bにおいて肌対向面S1側に折り返された第1折り返し部31を有し、当該第1折り返し部31が、セルロース布帛9を覆うように構成されている。さらに、セルロース布帛9は、下端縁3bにおいて肌対向面S1側に折り返された第2折り返し部33を有する。
また、合成繊維布帛11の第1折り返し部31の縦方向(L)の長さL1は、セルロース布帛9の第2折り返し部33の縦方向(L)の長さL2よりも長くなるように構成されている。
また、合成繊維布帛11の第1折り返し部31と、セルロース布帛9の第2折り返し部33とはいずれもマスク本体3の下端縁3b近傍においてエンボス部35により固定されている。
なお、本開示における非肌対向面側布帛の第1折り返し部とマスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛の第2折り返し部とは、HMA等の接着剤で固定されていてもよい。
本実施形態において、図2に示すように、マスク本体3はさらに、縦方向(L)の中央部において、横方向(C)延在する補助エンボス部37を有する。より具体的には、補助エンボス部37は、第2襞部27bにおける裾部S6における、マスク1の着用前(未使用)の状態において裾部S5と重なり合っていない部分において、マスク本体3を構成する基材シート7、すなわち、セルロース布帛9及び合成繊維布帛11をエンボスすることにより形成されている。
[鼻カバー部]
図2及び図3に示すように、本実施形態において、マスク本体3は、セルロース布帛9よりもさらに肌対向面S1側において、上端縁部3Aから縦方向(L)に延在する鼻カバー部39を有する。鼻カバー部39の縦方向(L)における長さをL3とすると、L3は、マスク1の着用前(未使用)の状態におけるマスク本体3の縦方向(L)の長さの30%程度である。
鼻カバー部39は、マスク本体3の上端縁部3Aにおいてホットメルト接着剤により固定された固定端38と、固定端38の下方において横方向(C)に延在する自由端40とを有する。マスク1の使用時においては、鼻カバー部39の固定端38の横方向(C)における中央部分が着用者の鼻根部分に、自由端40の横方向(C)における中央部分が着用者の鼻の先端部分に、それぞれ当接し易い。なお、本開示における鼻カバー部のマスク本体の上端縁部への接合形態は上記に限定されず、熱融着など他の接合形態により接合されていてもよい。
鼻カバー部39は、合成繊維布帛から構成されており、着用者がマスク1を着用した際に、着用者の鼻に当接するように構成されている。
本開示において、鼻カバー部を構成する合成繊維布帛のMIUは、0.09〜0.20、より好ましくは0.09〜0.0.18、より一層好ましくは0.09〜0.15の数値範囲を有する。着用者が鼻カバー部の肌対向面の滑り易さを感取し易くする観点からである。また、鼻カバー部を構成する合成繊維布帛のMMDは、0.005〜0.015、より好ましくは0.005〜0.012、より一層好ましくは0.005〜0.010の数値範囲を有する。着用者が鼻カバー部の肌対向面の滑らかさを感取し易くする観点からである。
本開示における鼻カバー部を構成する合成繊維布帛は、本開示におけるマスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛よりもMIU及びMMDがそれぞれ低く、本開示におけるマスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛よりも相対的に着用者の顔面、特に鼻の部分に一定程度の刺激や違和感を与える虞が少ない。
本実施形態において、鼻カバー部39は、マスク本体3を構成する合成繊維布帛11と同様、長繊維によるスパンボンド不織布により構成されている。鼻カバー部39の肌対向面U1は、図5に示すように、長繊維の繊維端が当該肌対向面U1から厚さ方向Tに殆ど突出しておらず、着用者の肌に接触しても、着用者にチクチク感等の刺激を与える虞が少ない。
本開示における鼻カバー部を構成する合成繊維布帛は、マスク本体を構成する非肌対向面側布帛と同様、例えば坪量10〜40g/mのメルトブローン不織布スパンボンド不織布、SMS不織布及びエアスルー不織布等の各種公知の合成繊維不織布シートのうち、通気性の良好な材料を適宜選択して形成することができる。
なお、本開示における鼻カバー部の縦方向における長さは、上記に限定されず、マスク本体の縦方向の長さの少なくとも30%の長さであることが好ましい。また、鼻カバー部の縦方向における長さは、好ましくはマスク本体の縦方向の長さの30〜80%、より好ましくはマスク本体の縦方向の長さの30〜60%、より一層好ましくはマスク本体の縦方向の長さの30〜50%の長さである。鼻カバーの縦方向における長さの好ましい範囲の下限値は、布帛が着用者の顔面に触れることをより抑制し易くする観点、当該上限値は、鼻カバー部が着用者の口元に当接して着用者に違和感を生じ難くする観点から決定される。
また、本開示における鼻カバー部は、布帛が着用者の顔面に触れることをより抑制し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易くする観点から、マスク本体のプリーツ構造における、第1基底部の下端縁側の端部を越えて延在することが望ましい。
図6に示すように、本実施形態において、鼻カバー部39は、複数の点状エンボス部45を有する。当該複数の点状エンボス部45のそれぞれは、鼻カバー部39を構成する合成繊維布帛を厚さ方向Tにエンボスすることにより形成されるものである。
本開示において、点状エンボス部の面積の合計は、鼻カバー部を構成する合成繊維布帛の面積に対して、好ましくは15〜30%、より好ましくは18〜25%である。鼻カバー部を構成する合成繊維布帛の肌触りと強度との両立の観点からである。
また、本開示において、鼻カバー部を構成する合成繊維布帛の肌対向面におけるSMD(表面粗さ)は、2.0〜4.5μm、より好ましくは2.0〜4.0μm、より一層好ましくは2.0〜3.5μmの数値範囲を有する。
当該合成繊維布帛の肌対向面のSMDは、当該布帛の肌対向面における凹凸の度合いを示し、この値が大きくなるほど、凹凸が激しい。
なお、本明細書において、布帛のSMDの測定方法は、MIU及びMMDと同様、以下の通りとする。
測定対象の布帛から所定サイズ(例えば、100mm×10mm)の試験片を切り出した後、該試験片の各方向(すなわち、測定対象布帛の縦方向及び横方向に対応する方向)におけるSMDを、摩擦感テスター KES SE(カトーテック株式会社製)を用いて測定し、当該各方向のそれぞれの平均値を算出することにより、当該布帛のSMDを得ることができる。
[保持部材]
図1〜図4に示すように、本実施形態において、マスク本体3は、上端縁3a側に設けられ、上端縁3aの一部を所定の形状で保持する保持部材41を有する。保持部材41は、合成繊維布帛11とセルロース布帛9との間に配設され、周囲に配置されたエンボス部43によりその位置がずれないように固定されている。
本開示における保持部材は、薄板矩形形状を有し、可撓性の熱可塑性樹脂(例えばプラスチック)などで形成されていることが好ましい。保持部材41は、着用者が容易に曲げることができると共に、一旦所定形状に変形すると、再び外力がかからない限りその所定形状を保持するようになっている。このため、着用者がマスク1を着用した後に保持部材41を鼻の形状に合わせて変形させると、保持部材41は、マスク本体3の上端縁3aの近傍を着用者の鼻の形状に合った状態で保持できる。これにより、保持部材41は、上端縁3aと着用者の顔面との間に隙間が生じることを抑制できる。
[耳掛け部]
耳掛け部は、好ましくは弾性的に伸縮可能なものであって、不織布や織布、プラスチックフィルム、ゴム紐等の公知の材料によって形成できる。
続いて、本実施形態に係るマスク1の作用を説明する。
本実施形態のマスク1は、前記プリーツ構造P及び両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて、縦方向(L)に沿って延在するエンボス部29により、使用時において、マスク本体3の立体構造の保形性を維持し易い。また、マスク本体3が切欠き部15を両側縁部3c、3cのそれぞれにおいて備えることにより、切欠き部15が変形誘導の起点となるので、使用時において、マスク本体3の顔面へのフィット性を高め易い。
また、本実施形態のマスク1は、マスク本体3において、着用者の鼻を覆うように配置され且つ所定の摩擦特性を有する合成繊維布帛からなる鼻カバー部39を備えるので、鼻カバー部39が着用者の顔面、特に鼻の部分に接触しても、当該部分に刺激を与えにくい。また、本実施形態のマスク1は、マスク本体3において、鼻カバー部39を備えることにより、鼻カバー部39を構成する合成繊維布帛よりもMIU又はMMDが高く、着用者の顔面に触れたときに当該顔面に刺激を与え易いセルロース布帛9が、着用者の顔面、特に鼻の部分に直接接触することを抑制し易い。したがって、本実施形態のマスク1は、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
より具体的には、マスク本体3の肌対向面S1の少なくとも一部がセルロース布帛9により構成されるので、セルロース系繊維の吸湿性により着用者がマスク本体3内で吐いた息を吸湿・蒸散させ易く、蒸れにくい。一方、マスク本体3の肌対向面S1の一部を構成するセルロース布帛9が、例えばガーゼ等、セルロース系の短繊維を撚り合わせた糸の編物から構成される場合、当該セルロース系短繊維の繊維端が当該肌対向面T1から厚さ方向Tに突出し易く、当該繊維端が着用者の肌に接触することにより、着用者にチクチク感等の刺激を与えることがある。しかしながら、マスク本体3が所定の位置に、合成繊維布帛からなる鼻カバー部39を有することにより、当該チクチク感等の刺激や違和感を着用者に感取させにくくすることができる。
以上より、本実施形態のマスク1は、マスク1の吸湿性を高めつつ、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
なお、本実施形態のマスク1は、マスク本体3において、保持部材41を備え、当該保持部材41が設けられている部分においてはマスク本体3が着用者の鼻根部分に特に密着し易い。また、保持部材41の剛性により、当該保持部材41が設けられている部分においては、マスク本体3の肌対向面S1を介して着用者の鼻根部分に擦れ等、特に着用者に刺激を与え易い。そこで、本実施形態のように、鼻カバー部39が保持部材41を覆うように設けられていると、より確実に着用者の顔面における違和感を抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1は、マスク本体3の肌対向面S1の一部を構成する布帛がセルロース布帛からなるので、マスク本体の吸湿性をより確実に確保し易い。
また、本実施形態のマスク1は、セルロース布帛9を構成する繊維が、複数の短繊維を撚り合わせて構成されているので、前記短繊維の繊維端や前記短繊維を撚り合わせて構成された繊維束からはみ出た短繊維が、当該セルロース布帛9における肌対向面S1から着用者の顔面が存在する方向に突出し易く、着用者の顔面、特に鼻の部分にチクチク感等の刺激を与え易い。しかし、本実施形態のマスク1は、前記構成を有する鼻カバー部39を所定の位置に備えるので、マスク本体3がこのように着用者の顔面、特に鼻の部分に刺激を与え易い質感のセルロース布帛9により構成されていても、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
また、本実施形態のマスク1において、鼻カバー部39を構成する前記合成繊維布帛に複数の点状エンボス部45が設けられているにもかかわらず所定の範囲内のSMDを有するので、マスク1の使用開始の段階において、鼻カバー部39の凹凸感を着用者に感取され難く、着用者の顔面における違和感を抑制し易い。また、マスク1は、所定の点状エンボス部45を複数有するので、鼻カバー部39を構成する前記合成繊維布帛の毛羽立ちを抑制し易く、特に使用時間が一定程度経過しても、毛羽立ちが抑制された状態を維持し易く、着用者の顔面における違和感を抑制し易い。したがって、本実施形態のマスク1は、使用開始段階及び使用開始から一定程度時間が経過した段階のいずれにおいても、着用者の顔面における違和感を抑制し易く、装着感に優れる。
また、本実施形態のマスク1は、鼻カバー部39とプリーツ構造Pとが上述の位置関係にあるので、セルロース布帛9が着用者の顔面に触れることをより抑制し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1において、プリーツ構造P及び上述の構成を有するエンボス部29により、使用時において、マスク本体3の立体構造の保形性を維持し易いと共に、マスク本体3が切欠き部15を備えることにより、当該切欠き部15が変形誘導の起点となるので、使用時において、マスク本体3の顔面へのフィット性を高め易い。
また、本実施形態のマスク1は、マスク本体3が、少なくとも両側縁部3cのそれぞれの切欠き部形成領域17において、切欠き部15を非肌対向面側S2及び肌対向面側S1から覆うサイドシート13を備えるので、切欠き部15が着用者の顔面に直接触れることを抑制し易いと共に、切欠き部形成領域17の剛性は、切欠き部非形成領域19の剛性よりも低く構成されているので、切欠き部形成領域17が着用者の顔面に触れても、着用者の顔面における違和感を抑制し易い。
以上より、本実施形態のマスク1は、使用時において、マスク本体3の顔面へのフィット性を高めつつ、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1において、切欠き部形成領域17がエンボス部を有しないので、当該切欠き部形成領域17が着用者の顔面に触れても、本実施形態のマスク1は、着用者の顔面に刺激を与えにくく、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1において、セルロース布帛9は、織物であるので吸湿性を維持しつつ通気性を有するので蒸れにくい。さらに、マスク本体3は、両側縁部3cのそれぞれにおける切欠き部15において、合成繊維布帛11が溶断されているので、溶断部分において合成繊維布帛11とセルロース布帛9とが溶着し、両布帛の位置ずれを抑制し易いと共にマスク1の強度をより確実に確保し易く、マスク本体3の立体構造の保形性を維持し易いので、マスク本体3の顔面へのフィット性をより確実に確保し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1は、マスク本体3の下端縁3b近傍において、セルロース布帛9が合成繊維布帛11に覆われているので、下端縁3b近傍において、セルロース布帛9が着用者の顔面に直接接触し難い。したがって、本実施形態のマスク1は、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1は、マスク本体3の第2折り返し部33により、下端縁3b近傍における剛性が増すのでマスク本体3の立体構造の保形性が高まる。したがって、本実施形態のマスク1は、マスク本体3の顔面へのフィット性をより確実に確保し確保し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
また、本実施形態のマスク1は、補助エンボス部37によりマスク本体3の立体構造の保形性をより一層維持し易い。したがって、本実施形態のマスク1は、マスク本体3の顔面へのフィット性をより確実に確保し易く、着用者の顔面における違和感をより確実に抑制し易い。
[実施例]
以下の実施例1〜5及び比較例1〜3に係るマスク(1)〜(8)のサンプルを作製し、下記記載の方法に従ってマスク(1)〜(8)の評価試験を行った。
(実施例1)
縦方向に35mm、横方向に148mmの寸法を有する鼻カバー部が、坪量25g/mのスパンボンド不織布Aからなり、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛が、打ち込み本数90本のガーゼaからなるマスク(1)を作製した。
スパンボンド不織布Aの肌対向面のMIUは0.17、MMDは0.011であった。
(実施例2)
実施例1と同様の寸法を有する鼻カバー部が、坪量30g/mのスパンボンド不織布Bからなり、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛が、打ち込み本数90本のガーゼaからなるマスク(2)を作製した。
スパンボンド不織布Bの肌対向面のMIUは0.14、MMDは0.008であった。
(実施例3)
実施例1と同様の寸法を有する鼻カバー部が、坪量40g/mのエアスルー不織布Cからなり、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛が、打ち込み本数90本のガーゼaからなるマスク(3)を作製した。
エアスルー不織布Cの肌対向面のMIUは0.13、MMDは0.007であった。
(実施例4)
実施例1と同様の寸法を有する鼻カバー部が、坪量25g/mのスパンボンド不織布Dからなり、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛が、打ち込み本数90本のガーゼaからなるマスク(4)を作製した。
スパンボンド不織布Dの肌対向面のMIUは0.14、MMDは0.012であった。
(実施例5)
実施例1と同様の寸法を有する鼻カバー部が、坪量23g/mのスパンボンド不織布Eからなり、マスク本体の肌対向面の一部を構成する布帛が、打ち込み本数90本のガーゼaからなるマスク(5)を作製した。
スパンボンド不織布Eの肌対向面のMIUは0.15、MMDは0.010であった。
(比較例1)
マスク本体の肌対向面を構成する布帛が、打ち込み本数90本のガーゼaからなり、鼻カバー部を備えないマスク(6)を作製した。
ガーゼaの肌対向面のMIUは0.14、MMDは0.020であった。
(比較例2)
マスク本体の肌対向面を構成する布帛が、打ち込み本数80本のガーゼbからなり、鼻カバー部を備えないマスク(7)を作製した。
ガーゼbの肌対向面のMIUは0.20、MMDは0.025であった。
(比較例3)
マスク本体の肌対向面を構成する布帛が、坪量20g/mのスパンボンド不織布Fからなり、鼻カバー部を備えないマスク(8)を作製した。
スパンボンド不織布Fの肌対向面のMIUは0.24、MMDは0.009であった。
(評価試験方法)
マスク(1)〜マスク(8)のそれぞれを20人の被験者に5分間着用してもらい、顔面、特に鼻の部分において刺激や違和感を感取したかどうかを評価してもらった。なお、マスク(1)〜(8)の評価基準は、以下の通りとした。
○:顔面、特に鼻の部分において刺激や違和感を感取したと回答した被験者が0〜4人であった。
△:顔面、特に鼻の部分において刺激や違和感を感取したと回答した被験者が5〜12人であった。
×:顔面、特に鼻の部分において刺激や違和感を感取したと回答した被験者が13〜20人であった。
マスク(1)〜(8)における、着用者の鼻に当接する布帛の肌対向面のMIU及びMMD乃至評価試験結果は、以下の表1に示す通りであった。
なお、本開示に係るマスクは、上述の実施形態や例示的記載に制限されることなく、本開示の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや変更等が可能である。
また、本開示において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
1 マスク
3 マスク本体
3a 上端縁
3A 上端縁部
3b 下端縁
3c 側縁部
5 耳掛け部
7 基材シート
9 セルロース布帛
11 合成繊維布帛
13 サイドシート
15 切欠き部
17 切欠き部形成領域
19 切欠き部非形成領域
21a 第1基部
21b 第2基部
21c 第3基部
21d 第4基部
23a 第1頂部
23b 第2頂部
23c 第3頂部
25 底部
27a 第1襞部
27b 第2襞部
27c 第3襞部
29 エンボス部
31 第1折り返し部
33 第2折り返し部
35 エンボス部
37 補助エンボス部
38 固定端
39 鼻カバー部
40 自由端
41 保持部材
43 エンボス部
45 点状エンボス部
S1 肌対向面
S2 非肌対向面
S3〜S9 裾部
P プリーツ構造
L1 第1折り返し部31の縦方向(L)の長さ
L2 第2折り返し部33の縦方向(L)の長さ
L3 鼻カバー部39の縦方向(L)における長さ

Claims (11)

  1. 縦方向及び横方向を有するマスク本体と、前記縦方向に沿って延在する前記マスク本体の両側縁部のそれぞれから延出する耳掛け部とを備えるマスクであって、
    前記マスク本体は、肌対向面とその反対側に位置する非肌対向面とを備え、前記肌対向面の一部を構成する布帛を有し、
    前記マスク本体は、着用者の鼻を覆うように、前記横方向に沿って延在する上端縁部から前記縦方向に延在し且つ合成繊維布帛からなる鼻カバー部を有し、前記合成繊維布帛の肌対向面のMIU(平均摩擦係数)が0.09〜0.20且つMMD(平均摩擦係数の変動)が0.005〜0.015であり、
    前記布帛の肌対向面のMIUが0.20超又はMMDが0.015超である、
    前記マスク。
  2. 前記布帛がセルロース布帛である、請求項1に記載のマスク。
  3. 前記布帛を構成する繊維は、複数の短繊維を撚り合わせて構成されている、請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記合成繊維布帛は、複数の点状エンボス部を有し、前記複数の点状エンボス部の面積の合計が前記合成繊維布帛の面積に対して15〜30%であり、
    前記合成繊維布帛のSMD(表面粗さ)が2.0〜4.5μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマスク。
  5. 前記マスク本体は、使用時において、非肌対向面側に隆起するためのプリーツ構造を有し、
    前記プリーツ構造は、前記マスク本体の前記上端縁部及び下端縁をそれぞれ構成する第1基底部及び第2基底部と、それらの間の襞部とを備え、
    前記鼻カバー部が、前記縦方向において、前記第1基底部の、前記下端縁側の端部を越えて延在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマスク。
  6. 前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれにおいて、前記横方向の中央部に向かって凹となる切欠き部が形成された、切欠き部形成領域と、前記切欠き部が形成されていない、切欠き部非形成領域とを備え、
    前記マスク本体は、少なくとも前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域において、前記切欠き部を非肌対向面側及び肌対向面側から覆うサイドシートを有し、
    前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部非形成領域において、前記縦方向に沿って延在する側縁部エンボス部を有し、
    前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域の剛性は、前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部非形成領域の剛性よりも低い、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマスク。
  7. 前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれの前記切欠き部形成領域において、前記側縁部エンボス部を有しない、請求項6に記載のマスク。
  8. 前記マスク本体は、前記布帛よりも非肌対向面側に非肌対向面側布帛が配置された積層構造を有し、
    前記布帛は、織物であり、
    前記非肌対向面側布帛は、合成繊維布帛からなり、
    前記マスク本体は、前記両側縁部のそれぞれにおける前記切欠き部において、前記非肌対向面側布帛が溶断されている、請求項6または7に記載のマスク。
  9. 前記非肌対向面側布帛は、前記マスク本体の前記横方向に延びる下端縁において前記肌対向面側に折り返された第1折り返し部を有し、
    前記第1折り返し部が、前記布帛を覆っている、請求項8に記載のマスク。
  10. 前記布帛は、前記下端縁において前記肌対向面側に折り返された第2折り返し部を有し、
    前記第1折り返し部の前記縦方向の長さが、前記第2折り返し部の前記縦方向の長さよりも長い、請求項9に記載のマスク。
  11. 前記マスク本体は、前記縦方向の中央部において、前記横方向の少なくとも一部に延在する補助エンボス部を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のマスク。
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