JP2007000276A - 衛生マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】快適性を有した立体形状衛生マスク、特に呼吸で発生する湿気を素早く吸収すると共に外気への放出によりマスク内の空間のムレ感をなくしたマスクを供給する。
【解決手段】顔面の鼻口部を覆うよう装着される立体形状を有するマスクであって、該マスク本体が多層の積層不織布から構成されており、該積層不織布の外層部が熱可塑性合成繊維不織布で、内層部が再生セルロース繊維で、その含有量が15〜40重量%であり、高湿時の保湿率が7〜13%であり、かつ、通気度が10〜100cc/cm2・secである衛生マスク。
【選択図】 図1

Description

本発明は衛生マスクに関し、特に積層不織布を用いた立体形状を有する衛生マスクに関する。
従来から、花粉症用、医療従事者用、クリーンルーム従事者用、粉塵工事従事者用等に各種のマスクが多用されており、人体の鼻口部に当接する部分に綿ガーゼやエレクレット繊維シート、合成繊維不織布等を用い、当接する部分の形態としては、平面状シートのものや、これにプリーツ等を付与したもの、さらには会話のしやすさや息苦しさ防止等から、口とマスクの間に空間部が出来るように、お椀状に熱成形したものが知られている。
また、マスクを耳にかけるために紐状物を取り付けたり、所定の大きさのシート状物の両端部の耳にかける部分を打ち抜いて(工業的にはシート状物を所定の厚みまで積層して一気に打ち抜く)両端にリング状部分を形成し、リング状部分を耳にかけるようにしたもの等が知られている。
しかしながら、従来のマスクは、総じて使用中にベタツキ、ムレ感があり、特に最も低コストのマスクである耳部に相当する部分を打ち抜いただけの不織布製のマスクは、使用中にベタツキ、ムレ感が強く、快適性に乏しいものであり、長時間に使用においては不快感の問題があった。
この点を改良するために、マスクを構成する材料に、吸放湿特性を有するセルロース系繊維不織布を用いて、ベタツキやムレ感を改善する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、複数の積層されたマスク用材料であって、片面が熱可塑性合成繊維不織布であり、他面及び/または中間層がセルロース系繊維不織布であることを特徴とするマスク用材料が提案されている。
ところが上記のマスクにおいては、マスクと口が接していると、ベタツキは改善されず、またセルロース繊維の含有率が多いと、湿気により吸湿し易く、逆にムレ感が持続してしまうだけでなく、吸湿した際のマスクの形態保持性が弱くなってしまうという問題があった。
特開平8−170262号公報
本発明の課題は、上記の問題点を解決し、ベタツキ、ムレ感、形態保持性を改善した、快適性を有する立体形状を有する衛生マスクを提供することにある。
本発明者は上記問題を鑑み、吸放湿に優れた再生セルロース繊維を用いて、再生セルロース繊維の含有量を特定範囲にして、マスクの通気性、保湿率をある範囲にすることにより、ベタツキ、ムレ感を感じないマスクになることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は以下の通りである。
(1)人体顔面の鼻口部を覆うように装着される立体形状を有するマスクにおいて、該マスク本体は積層不織布を有し、該積層不織布は、熱可塑性合成繊維不織布からなる外層部と、再生セルロース繊維を含有する不織布からなる内層部とからなり、前記積層不織布における該再生セルロース繊維の含有率が15〜40重量%であることを特徴とする衛生マスク。
(2)前記積層不織布の30℃、90%RHでの保湿率が7〜13%であり、かつ、通気度が10〜100cc/cm2・secの範囲である(1)に記載の衛生マスク。
(3)前記マスク本体の端部に打ち抜き加工による耳かけ部を備えていることを特徴とする(1)または(2)に記載の衛生マスク。
本発明によれば、吸放湿に優れた再生セルロース繊維をマスクの中間部及び/または内層部に用い、再生セルロース繊維の含有量を15〜40重量%とすることにより、マスクの通気性、保湿率を向上でき、また長時間使用時において、ベタツキやムレ感が少なく、さらに会話がしやすく、息苦しさがない、快適性に優れた衛生マスクを提供することができる。
本発明は、マスクと口の間に適度な空間を持ち、呼吸で発生する湿気を素早く吸収すると共に外気への放出によりマスク内の空間のムレ感をなくしたマスクを供給するものであり、特にマスクの通気性および吸放湿に優れた再生セルロース繊維を用いて、マスクとしての保湿率をコントロールすることにより、ベタツキ、ムレ感をなくし、形態保持性に優れたマスクとすることができる。
本発明の衛生マスクは、顔面の鼻口部を覆うように装着される立体形状を有するマスクであり、少なくともマスクと口元が接触しないような形状を有し、好ましくは、装着時に10〜50cmの空間を有することが好ましい。その形状については特に限定はされないが、例えば覆い部の中央(縦方向)を熱圧着して剛性を持たす機能を有することで、着用時に空間ができる形態(例えば、特開平9−149945号公報)や、中央に芯材を使用し空間を設ける形態(例えば、特開平8−308946号公報)によるクチバシ形状や、お椀状に熱成形したもの(お椀型熱成型形状)等が挙げられる。
図1は、クチバシ状マスクのマスク本体1を示す展開図である。図1のマスク本体の切欠縁部4を接合し、図2および3の側面図および平面図に示すように、その両端部(接着部3)に耳かけ部2を接着することにより、本発明の立体形状を有する、クチバシ状マスクを形成することができる。また図4は、お椀状マスクを模式的に示す平面図、図5は、図4のマスクの矢視方向断面図であるが、お椀状の内面1bと外面1aを本発明の積層不織布で構成し、所定の立体形状とすることができる。
本発明の衛生マスクは、マスク本体(覆い部)が多層の積層不織布から構成され、該積層不織布の外層部が熱可塑性合成繊維不織布であることが必要である。ここで積層不織布の外層部とは、衛生マスクに成形したときに表面に露出する不織布の層をいい、また内層部とは、外層部と接する内側の、中層および、または内層の不織布層を意味する。
外層部に使用される熱可塑性合成繊維不織布とは、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の一種または二種以上からなり、ウェブ、スパンレース、スパンボンド等の公知の製法によって製造された不織布を包含する。これらの不織布としては、 例えば、熱融着性繊維ウェブ(一般に融点が96℃〜200℃、単糸デニールとしては0.5〜32デニールのものが用いられ、例えば、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、またはポリエステル系(ホモポリマー非晶性、コポリマー非晶性)からなる単一成分型、ポリオレフィン系(芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレン、またはポリプロピレンからなる繊維断面がサイドバイサイドまたは鞘芯構造、融点が96℃〜142℃)、ポリエステル系(芯がポリエチレンテレフタレート、鞘がポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、エチレンビニルアセテートまたはカチオン可染ポリエステルからなる繊維断面が海島、サイドバイサイドまたは鞘芯構造、融点が96℃〜190℃)、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系からなる複合成分型があるが、融点が96℃〜150℃、単糸デニールとしては0.5〜3デニールの複合成分型の熱融着性繊維が、ボリューム感、風合い、肌触りから好ましい)、メルトブロー不織布等のように単糸デニールが1デニール以下の極細繊維不織布、エレクトレット繊維不織布、フラッシュ紡糸による不織布等を包含する。また、これらの不織布を組み合わせて用いてもよく、例えば、花粉症用等には、ポリエステルスパンボンド等の通常の不織布とセルロース系繊維不織布の間にメルトブロー不織布やエレクトレット繊維を介在させて積層することが好ましい。
本発明における積層不織布の内層部は、再生セルロース繊維を含有する不織布からなることが必要である。この再生セルロース系繊維とは、キュプラ、ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、ライオセル(LYOCELL;例えば繊維学会誌(繊維と工業)48,〔11〕P.584−591(1992)に記載されているコートルズ社の商品名テンセルが相当する)の一種または二種以上の再生セルロース繊維である。本発明の積層不織布は、これらの繊維をウェブ化し、スパンレース、スパンボンド法等の公知の製法によって製造される。
また、本発明の目的を損なわない範囲内において、再生セルロース繊維を含有する不織布には、再生セルロース繊維に熱可塑性合成繊維等を混用してもよく、この不織布における再生セルロース繊維の含有率(混合率)は、50〜100重量%の範囲が好ましく、より好ましくは60〜100重量%である。
本発明において、重要な点は、積層不織布全体に対して、再生セルロース繊維の含有量を15〜40重量%(好ましくは、20〜40重量%)の範囲とする点である。外層部の熱可塑性合成繊維と、内層部にある再生セルロース繊維との混合比率がこの範囲にあると、熱成型時の加工性、形態保持性、マスクとしての長時間使用時の快適性において、非常に優れた効果を発揮する。再生セルロース繊維の含有量が15重量%未満では、熱成型時の加工性、形態保持性は良好であるが、快適性が低下する。また40重量%を越えると、形態保持性が低下し、長時間のマスク使用時の快適性も、ベタツキ感が残り、快適性が低下する。
再生セルロース繊維は吸放湿性に優れており、綿などの天然セルロース繊維に比較しても、吸湿性が大きい。特に、高温、高湿度の状態において、再生セルロース繊維の吸湿特性は顕著に大きくなり、天然セルロース繊維との差が増大するといえる。
本発明の立体形状マスクでは、顔面の鼻口部を覆うよう装着される立体形状を有する。この形状は、少なくともマスクと口元が接触されていない形状を有し、装着時に10〜50cmの空間ができることが好ましい。このような空間を有するマスクを長時間使用すると、空間部は、高温、高湿度の状態となり、このような環境状態で、通気性と保湿性の両方を兼備することで、マスクの快適性を維持できる。
本発明の積層不織布の30℃、90%RH(相対湿度)での保湿率は7〜13%の範囲が好ましく、より好ましくは9〜12%である。通気度は10〜100cc/cm2・secの範囲が好ましく、より好ましくは20〜90cc/cm2・secの範囲である。保湿率と、通気度がこの範囲であると、立体形状マスクにおいても、高湿度条件下でも保湿性と通気性に優れ、長時間の使用快適性が得られる。
本発明では、内層部および/または中層部に、適度の含有率の再生セルロース繊維を有することにより、マスク使用時において、内層部ですばやく水分、湿気を吸湿し、その後すばやく外層の熱可塑性不織布の方へ湿気を拡散、放湿することができる。このため、内層部は、長時間の使用に対して常時、適度な快適な表面水分を維持できる。
本発明のマスクの覆い部に使用される積層不織布の目付は、10〜100g/m2が好ましく、40〜70g/m2がより好ましい。目付が10g/m2未満では強度面に劣り、100g/m2を越えると、ムレ感等快適性が損なわれることがある。
本発明の積層不織布は、熱可塑性合成繊維不織布と再生セルロース繊維を含有する不織布とを積層したものであるが、積層の形態は、二層積層したものや、熱可塑性合成繊維不織布の間に再生セルロース繊維不織布を中間に介在させた三層のものが好ましく、多層にするに伴いマスクの厚みが増大するためムレ感等快適性が損なわれたり、コストアップを招くために2層あるいは3層程度が好ましい。
不織布の積層は、ウォータージェットによる注状流やニードルパンチ、熱圧着等の公知の手段が利用される。 本発明の積層不織布をマスクに成形する方法や形態は、公知の方法、形態、を利用することができる。
本発明の積層不織布において、特に、熱可塑性合成繊維不織布を外層部に配置し、所定の形状に裁断した2枚のマスク用材料を重ねて耳にかける部分を打ち抜き、次いで、凸部状や湾曲状に裁断し、マスクの中心部に相当する部分を所定の幅(通常は1〜6mm程度でよい)で熱圧着(例えば、高周波ウェルダー等により熱圧着)したものは、クチバシ状に形状をした立体形状マスクとなり、口とマスクの間に空間部ができるので、低コストでありながらベタツキやムレ感の解消に加えて会話がしやすく、息苦しさが無くなり、快適性がさらに向上したものとなる。
本発明のマスクは、所望により、着色したり、エンボス等により柄を付与してもよい。
積層される不織布の片方の面、及び、好ましくは他の面及び/または中間層も長繊維で構成されていると強度面に優れており、特に耳にかける部分を打ち抜くタイプのマスクでは有用であり、また、使用時の切断面からの繊維くずの脱落も無く、衛生的である。
以下に述べる実施例および比較例で作成した不織布を用いて、マスク覆い部を規定の形状に作成し、耳かけ部として、伸縮性のあるポリウレタンフィルムを使用し、ヒートシール接着剤で覆い部と固定し、マスクを作成した。なお、本発明での評価方法(性能の評価)は次の通りに行った。
(1)通気性
JIS−L−1096.6.27(A法:フラジール試験機)に規定される方法
で測定した。
(2)保湿率
マスク部本体(覆い部)に使用される不織布を絶乾した後、重量を電子天秤で測定 し、恒温恒湿槽(30℃±0.2、90±2%RH)内に1時間放置し、処理後重 量を測定した。
保湿率として以下の式を用いて計算した。
保湿率(%)={(処理後の重量)−(絶乾重量)}/絶乾重量
(3)ムレ感、べたつき感
モニター10人により実用評価した。
20℃、50%RHの部屋の中で、マスクを2hr着用し、椅子の上で腰掛ける。そ の後、着用したまま30分歩行(およそ分速80m)し、着用感を判定する。
10人のうち2人以上が不快(ムレ感あり、ベタツキ感あり)を感じた場合を×とす る。
10人のうち1人以下の場合を○とした。
(4)形態保持性
上記(3)の評価結果後、形態の変化(マスクの高さ変化、縁部の曲がりの変化)が 認められない場合を○とし、認められた場合を×とした。
[実施例1]
ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE05025、目付25g/m)と、ポリエステル繊維(2d、51mm)60%とレーヨン繊維(2.5d、51mm)40%からなるスパンレース不織布(目付25g/m ポリエステル15g/m、レーヨン10g/m)を、積層してウォータージェット(柱状流圧0.5kg/mm、25孔数/1inch、孔:直径0.1mm、加工速度25m/min)によりボンディングして、脱水、乾燥し、マスク覆い部になる積層不織布(50g/m)を作製した。
得られた不織布を図1のようにカットし、重ね合わせる。(内面がポリエステル/レーヨンのスパンレース不織布面同士で合わせる。)図2に示すように縁部4をヒートシール(幅5mm、温度300℃、2秒間)行い、続いて耳かけ部(ポリウレタンフィルム)を接着部3にヒートシール接着剤で不織布と接着し、クチバシ状の立体マスクを作成した。広げた形状を図3に示す。得られたマスク覆い部の不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、ムレ感、ベタツキとも発生せず、また使用後の湿気による形態変化も見られなかった。
[実施例2]
ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE05025 目付25g/m)とキュプラ長繊維不織布(旭化成社製、ベンリーゼSF204 20g/m)と ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE05015 目付15g/m)を順に3枚積層して、ウォータージェット(柱状流圧0.6kg/mm、25孔数/1inch、孔:直径0.1mm、加工速度25m/min)によりボンディングして、脱水、乾燥し、マスク覆い部になる不織布を作製し、得られた不織布により、実施例1と同様にクチバシ状の立体マスクを作成した。得られたマスク覆い部の不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、ムレ感、ベタツキとも発生せず、また使用後の湿気による形態変化も見られなかった。
[実施例3]
キュプラ長繊維不織布(旭化成社製、登録商標ベンリーゼSF184 目付18g/m)とポリプロピレン不織布(旭化成社製、登録商標エルタスP03032 目付32g/m)を用いて積層し、ウォータージェット(柱状流圧0.6kg/mm、25孔数/1inch、孔:直径0.1mm、加工速度25m/min)によりボンディングして、脱水、乾燥し、マスク覆い部になる不織布を作製した。
得られた不織布を図4に示すように、直径14cm、高さ3cmのお椀状になるように熱成型(温度135℃、加工時間5秒)し、耳かけ部(ウレタンフィルム)を接着し、立体マスクを得た。得られたマスク覆い部の不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、ムレ感、ベタツキとも発生せず、また使用後の湿気による形態変化も見られなかった。
[比較例1]
実施例1で得られたマスク覆い部になる不織布を使用して、平版形状に耳かけ部(ウレタンフィルム)を接着し、立体形状でない(空間のない)マスクを作製した。得られたマスク覆い部の不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、口および鼻の穴の部分に接触見られるためベタツキが発生してしまうばかりか、呼吸の蒸気の抜けが悪くムレ感を感じてしまうことが判った。
[比較例2]
ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE05025 目付25g/m)とコットンスパンレース不織布(コットン100%、20g/m)と ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE05015 目付15g/m)を順に3枚積層して、ウォータージェット(柱状流圧0.5kg/mm、25孔数/1inch、孔:直径0.1mm、加工速度25m/min)によりボンディングして、脱水、乾燥し、マスク覆い部になる不織布を作製した。得られた不織布を用いて、実施例1と同様にクチバシ状の立体マスクを作成した。得られたマスク覆い部の不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、ベタツキは発生しないものの、保湿性が充分でなく、歩行時にムレ感を感じはじめ、その後改善されず、モニター被験者の大半がムレ感により不快を感じたものであった。
[比較例3]
ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE01025 目付25g/m)とキュプラ長繊維不織布(旭化成社製、登録商標ベンリーゼSF253 25g/m)を用いて積層し、ウォータージェット(柱状流圧0.6kg/mm、25孔数/1inch、孔:直径0.1mm、加工速度25m/min)によりボンディングして、脱水、乾燥し、マスク覆い部になる不織布を作製した。得られた不織布を用いて、実施例1と同様にクチバシ状の立体マスクを作成した。マスク覆い部の不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、初期は、ベタツキ、ムレ感とも感じず良好であったが、歩行を開始した時点よりムレ感を感じ始め、その後、形状の変形(縁部の曲がり)が発生し、空間が保持されず、口周りで覆い部との接触が発生し、ベタツキを感じる結果となった。
[比較例4]
ポリエステル長繊維不織布(旭化成社製、登録商標エルタスE01050 目付50g/m)のみを用いてマスク覆い部とした。この不織布を使用し、実施例1と同様にクチバシ状の立体マスクを作成した。不織布の物性およびマスクの評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、得られた不織布は、初期の状態からムレ感を感じ、口の周りを中心に汗をかいてしまうことが判明した。
Figure 2007000276
本発明の衛生マスクは、立体形状であり、通気性、保湿率が良好であり、長時間使用時において、ベタツキやムレ感が少なく、また、会話がしやすく、息苦しさがない、快適性に優れたものである。これらの特性を利用して、長時間にわたってマスクを使用する作業、例えば、食品加工製造作業、クリーンルーム内でのマスク着用作業、病院内でのマスク着用作業において、特に好適に使用される。
実施例1で作製したクチバシ状マスク本体を模式的に示す展開図。 クチバシ状マスクを模式的に示す側面図。 クチバシ状マスクを模式的に示す平面図。 お椀状マスクを模式的に示す平面図。 図4のマスクの矢視方向断面図。
符号の説明
1:マスク本体、1a:マスク覆い部外面、1b:マスク覆い部内面、2:耳掛け部、3:接着部、4:縁部。

Claims (3)

  1. 人体顔面の鼻口部を覆うように装着される立体形状を有するマスクにおいて、該マスク本体は積層不織布を有し、該積層不織布は、熱可塑性合成繊維不織布からなる外層部と、再生セルロース繊維を含有する不織布からなる内層部とからなり、前記積層不織布における該再生セルロース繊維の含有率が15〜40重量%であることを特徴とする衛生マスク。
  2. 前記積層不織布の30℃、90%RHでの保湿率が7〜13%であり、かつ、通気度が10〜100cc/cm・secの範囲である請求項1に記載の衛生マスク。
  3. 前記マスク本体の端部に打ち抜き加工による耳かけ部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の衛生マスク。

































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