JP2019023286A - 硬化性組成物、成形体、およびその製造方法 - Google Patents

硬化性組成物、成形体、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐傷付き性を有する成形体の形成に適した硬化性組成物を提供する。【解決手段】成分(A):(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体、成分(B):硅石フィラー、および成分(C):硬化剤、を含み、前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む、硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、成形体、および成形体の製造方法に関する。
住宅用の建材またはキッチン用具などに、人造大理石が用いられてきた。特許文献1には、110重量部の不飽和ポリエステル樹脂である熱硬化性樹脂に、180重量部のシリカ、硬化剤を含む樹脂組成物を硬化させて、人造大理石を形成する方法が記載されている。
特許文献2には、アクリル樹脂、ガラスフレークおよび溶融シリカを含有するアクリル樹脂成形材料が記載されており、アクリル樹脂成形材料を形成した成形品は優れた意匠性、高強度、耐傷性、防汚性および重厚感を有することが記載されている。特許文献2には、溶融シリカを、アクリル樹脂100質量部に対して30質量部以下加えることが記載されている。
特開2000−159556号公報 特開2015−129241号公報
人造大理石は、用途に応じて、優れた耐傷付き性を有することが求められる。しかしながら、該樹脂組成物を形成することにより得られた成形体である人造大理石は、耐傷付き性が十分ではなかった。
本発明は、優れた耐傷付き性を有する成形体の形成に適した硬化性組成物を提供することを目的とする。本発明は、さらに、上記の硬化性組成物を硬化させて得られた成形体を提供することを目的とする。本発明は、上記の成形体の製造に適した製造方法を提供することを目的とする。
本発明者の検討の結果、(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体(以下、「成分(A)」と記載することがある)、硅石フィラー(以下、「成分(B)」と記載することがある)および硬化剤(以下、「成分(C)」と記載することがある)を含有する硬化性組成物が、成分(A)100質量部に対して、350質量部以上450質量部以下の成分(B)を含む硬化性組成物を形成した成形体は、優れた耐傷付き性を有することを見出した。
本発明は、以下の[1]〜[17]を提供するものである。
[1] 以下の成分:
(A)(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体、
(B)硅石フィラー、および
(C)硬化剤、を含み、
前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む、硬化性組成物。
[2] 前記成分(A)が、下記成分(A−1)および下記成分(A−2)の少なくとも一方を含む、[1]に記載の硬化性組成物。
成分(A−1):(メタ)アクリロイル基を1つ有する単量体
成分(A−2):(メタ)アクリロイル基を2以上有する単量体
[3] 前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(A−2)が17質量部以上100質量部以下の範囲で含まれる、[2]に記載の硬化性組成物。
[4] 前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(A−2)が50質量部以上100質量部以下の範囲で含まれる、[3]に記載の硬化性組成物。
[5] 下記成分(D)をさらに含み、
成分(A)と成分(D)との質量比が1.5:1〜5:1の範囲にある、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
成分(D):(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位を有するポリマー
[6] 前記成分(D)が、架橋構造を有する、[5]に記載の硬化性組成物。
[7] 前記成分(D)が、平均粒径1μm以上100μm以下の粒子である、[5]または[6]に記載の硬化性組成物。
[8] 前記成分(B)の平均粒径が、1μm以上30μm以下の範囲にある、[1]〜[7]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
[9] 低収縮化剤をさらに含む、[1]〜[8]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
[10] ガラス繊維をさらに含む、[1]〜[9]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
[11] 顔料をさらに含む、[1]〜[10]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
[12] 顔料が、カーボンブラック、および、酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも1つである、[11]に記載の硬化性組成物。
[13] [1]〜[12]のいずれか1つに記載の硬化性組成物を硬化させて得られた、成形体。
[14] 成形体の表面のモース硬度が、3以上である、[13]に記載の成形体。
[15] 成形体が、キッチンシンク、カウンタートップ、または洗面ボウルである[13]または[14]に記載の成形体。
[16] 少なくとも以下の成分:
(A)(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体
(B)硅石フィラー、および
(C)硬化剤、
を含み、成分(A)100質量部に対して、成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む硬化性組成物を調製する工程(a)、および
硬化性組成物を硬化させて成形体を形成する工程(b)、を含む、成形体の製造方法。
[17] 工程(b)が、100℃以上の加熱下で1分以上50分以下で硬化性組成物を圧縮成形する工程を含む、[16]に記載の成形体の製造方法。
本発明によれば、優れた耐傷付き性を有する成形体の形成に適した硬化性組成物が提供される。本発明によれば、本発明の硬化性組成物を硬化させて得られる成形体が提供される。本発明によれば、本発明の成形体の製造に適した製造方法が提供される。
[硬化性組成物]
以下、本発明の硬化性組成物について説明する。
本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」は、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」を包括する意味で使用し、これらの一方または双方であり得る。「(メタ)アクリロイル基」が、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の双方である場合には、それらの基の合計を(メタ)アクリロイル基の数とする。
本発明の硬化性組成物は
以下の成分:
(A)(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体、
(B)硅石フィラー、および
(C)硬化剤、を含み、
前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む。
本発明の硬化性組成物は、成分(A)を有する。本発明の硬化性組成物が、成分(A)を含むことにより、流動性を有する硬化性組成物を得ることができ、該硬化性組成物は、所望の大きさまたは形状の成形体へ成形することができる。
成分(A)は、(メタ)アクリロイル基を1つ有する単量体(以下、「成分(A−1)」と記載することがある)、および、(メタ)アクリロイル基を2以上有する単量体(以下、「成分(A−2)」と記載することがある)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
本発明の硬化性組成物が成分(A)を含むことにより、硬化性組成物中に、重合性官能基を有する成分が含まれる。このような硬化性組成物を硬化すると、硬化性組成物の硬化により得られる成形体に成分(A)の重合物が含まれ、硬い成形体を得ることができる。硬化性組成物が、成分(B)を含むことにより、硬化性組成物を硬化させて得られる成形体は優れた耐傷つき性を有する。
成分(A−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート等のプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等のブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アリル(メタ)アクリレート等の1の(メタ)アクリロイル基および炭素−炭素二重結合(但し、(メタ)アクリロイル基を除く)を有する単量体を挙げることができる。成分(A−1)としては、炭素数1〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましく、メチル(メタ)アクリレートを用いることがより好ましい。
成分(A−2)としては、(メタ)アクリロイル基を2〜6有する単量体が好ましい。
成分(A−2)は、下記式(1)または(2)で表される単量体であってもよい。
CH=CH−CO−O−(C2m−O)−CO−CH=CH (1)
CH=CCH−CO−O−(C2m−O)−CO−CCH=CH (2)
式(1)および(2)中、mは1以上10以下の整数を表し、nは1以上15以下の整数を表す。nが2以上のとき、複数ある(C2m−O)は同一であっても異なっていてもよい。
成分(A)は、重合反応において、単量体の粘度が高くなることにより生じ得る未反応の(メタ)アクリロイル基を少なくする観点で、分子鎖の短い方が好ましく、mが1以上6以下であることが好ましく、nが1以上14以下であることが好ましく、nが1以上8以下であることがより好ましく、nが1以上5以下であることがさらに好ましい。
m=2である式(1)または(2)で表される単量体としては、例えば、n=1であるエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、n=2であるジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、n=3であるトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、n=4であるテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、n=6〜14)が挙げられる。
m=2である式(1)または(2)で表される単量体は、重合反応において、単量体の粘度が高くなることにより生じ得る未反応の(メタ)アクリロイル基を低減させる観点で、分子鎖が短い方が好ましく、nは1以上5以下であることが好ましい。
m=3である式(1)または(2)で表される単量体としては、例えば、n=1であるプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、n=2であるジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、n=3であるトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、n=6〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
n=1である式(1)または(2)で表される単量体としては、例えば、m=2であるエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、m=4である1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、m=5であるネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、m=6である1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、m=9である1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、m=10である1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
n=1である式(1)または(2)で表される単量体は、重合反応において、単量体の粘度が高くなることにより生じ得る未反応の(メタ)アクリロイル基を少なくする観点で、分子鎖の短い方が好ましく、mが1以上10以下であることが好ましく、1以上6以下であることがより好ましい。
式(1)または式(2)で表される単量体のうち、m=2である単量体、または、n=1である単量体が好ましい。
成分(A−2)は、下記式(3)または(4)で表される単量体であってもよい。
(HO−CH4−k−C−(CH−O−CO−CH=CH (3)
(HO−CH4−k−C−(CH−O−CO−CCH=CH (4)
式(3)および(4)中、kは2以上4以下の整数を表す。
式(3)または(4)で表される単量体としては、例えば、k=3であるペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、k=4であるペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが挙げられる。
成分(A−2)は、下記式(5)または(6)で表される単量体であってもよい。
(CH=CH−CO−O−CH−C(CHOH)3−r−CHOCH−C(CHOH)3−q−(CHO−CO−CH=CH (5)
(CH=CCH−CO−O−CH−C(CHOH)3−r−CHOCH−C(CHOH)3−q−(CHO−CO−CCH=CH (6)
式(5)および(6)中、qおよびrは、それぞれ独立に1以上3以下の整数を表す。
式(5)または(6)で表される単量体としては、例えば、q=2かつr=2であるジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、q=3かつr=2であるジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、q=3かつr=3であるジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
成分(A−2)は、下記式(7)または(8)で表される単量体であってもよい。
CH−CH−C(CHOH)3−p−(CHO−CO−CH=CH (7)
CH−CH−C(CHOH)3−p−(CHO−CO−CCH=CH (8)
式(7)および(8)中、pは1以上3以下の整数を表す。
式(7)または(8)で表される単量体としては、例えば、p=3であるトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
成分(A−2)は、下記式(9)または(10)で表される単量体であってもよい。
(CH=CH−COO−CH−C(C3−s−CHOCH−C(C3−t−(CHO−CO−CH=CH (9)
(CH=CCH−COO−CH−C(C3−s−CHOCH−C(C3−t−(CHO−CO−CCH=CH (10)
であってもよい。
式(9)および(10)中、sおよびtは、それぞれ独立に1以上3以下の整数を表す。
式(9)または(10)で表される単量体としては、例えば、s=2かつt=2であるジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を3以上有する単量体の中では、(メタ)アクリロイル基を3つ有する単量体、および、(メタ)アクリロイル基を4つ有する単量体は、粘度が高すぎないために重合反応時に反応性の低下が生じにくく、未反応の(メタ)アクリレートが残留しにくいことから好ましい。
成分(A−2)は、重合反応において、単量体の粘度が高くなることにより生じ得る未反応の(メタ)アクリロイル基を少なくする観点から、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートがより好ましい。
成分(A−2)としては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
未反応の(メタ)アクリロイル基を少なくすると、密な架橋構造を有する成形体を形成することができる。従って、上記成分(A−2)を加え、かつ未反応の(メタ)アクリロイル基を少なくすることで、硬化性組成物を硬化させて得られた成形体は密な架橋構造を有し、得られた成形体の表面硬度を高めることができる。
成分(A−1)および成分(A−2)は、それぞれ単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
成分(A)は、成分(A−1)、および/または、成分(A−2)を含むことができる。
硬化性組成物のまとまりを向上させる観点では、成分(A)は、成分(A−2)を含むことが好ましい。成分(A−2)は、成分(A)100質量部に対して、17質量部以上100質量部以下の範囲で含まれることが好ましく、20質量部以上100質量部以下の範囲で含まれることがより好ましく、40質量部以上100質量部以下の範囲で含まれることがさらに好ましく、40質量部以上91質量部以下の範囲で含まれることがより好ましく、67質量部以上83質量部以下の範囲で含まれることが特に好ましい。
一の態様において、成分(A)は、成分(A−1)および成分(A−2)を含むことが好ましい。本発明の硬化性組成物において、成分(A−1)と成分(A−2)とは質量比において、成分(A−1):成分(A−2)が1:1〜1:10の範囲含まれることが好ましく、1:2〜1:5の範囲含まれることがより好ましい。
成分(B)は、結晶性シリカを主成分として含む硅石フィラーである。成分(B)は、通常、SiOおよび、Al、Fe等の不純物を含有する。成分(B)は、成分(B)100質量部に対して、SiOを97質量部以上含むことが好ましく、99質量部以上含むことがより好ましい。SiOの含有量は、ICP発光分光分析法を用いてSi量を測定することにより求めることができる。
本発明の硬化性組成物には成分(B)とともに成分(A)が含まれていることから、成分(B)は硬化性組成物中において良好に分散され得る。硬化性組成物を硬化させて得られた成形体においても成分(B)が良好に分散するため、成形体表面のモース硬度のばらつきが少なく、優れた耐傷付き性を有する成形体を得ることができる。耐傷付き性は、成形体の表面におけるモース硬度を測定することによって、評価できる。
本発明の硬化性組成物において、成分(B)は、成分(A)100質量部に対して、370質量部以上で含まれることが好ましく、400質量部以上で含まれることがより好ましく、400質量部超であることがさらに好ましく、405質量部以上であることが特に好ましい。成分(B)は、成分(A)100質量部に対して、440質量部以下の範囲で含まれることが好ましく、430質量部以下の範囲で含まれることがより好ましい。成分(B)を上記の範囲で含むことにより、本発明の硬化性組成物を成形して得られた成形体は、優れた耐傷付き性を有する。成分(B)を上記の範囲で含むことにより、硬化性組成物が良好にまとまり得る。良好にまとまり得る硬化性組成物を成形することで、成形体の成形時に割れ等が生じず、所望の成形体を与え得る。
本明細書において、硬化性組成物、SMC(シートモールディングコンパウンド)またはBMC(バルクモールディングコンパウンド)が「良好にまとまる」とは、硬化性組成物、SMCまたはBMCの表面が、パサつきにくく、言い換えると、一様にしっとりした状態にあり部分的に乾燥しておらず、且つ、硬化性組成物、SMCまたはBMCに凝集物が生じにくいことを示す。凝集物が生じにくいこととしては、硬化性組成物から細かい粒状の物質が分離しにくいことを挙げることができる。代表的には、機械的に外力、例えば機械的な撹拌又は混合、を加えたときに、しっとりした状態にある表面を有する1つの塊状物を形成し得ることをいう。
本発明の硬化性組成物において、成分(B)は、例えば、成分(A)100質量部に対して、370質量部以上440質量部以下の範囲で含まれていてもよく、400質量部以上430質量部以下の範囲で含まれていてもよい。
成分(B)は、粒子形状にあってもよい。成分(B)の平均粒径は、1μm以上30μm以下の範囲にあるものを用いることができ、2μm以上20μm以下の範囲にあるものを用いることができる。平均粒径は、体積基準によるメディアン径を意味し、レーザ回析・散乱式粒度分析測定によって測定した値である。
成分(B)は、成分(B)100体積%に対して、粒径48μm以上の粒子を10体積%未満含んでいてもよく、粒径1μm以下の粒子を8体積%未満含んでいてもよい。上記値は、レーザ解析・散乱式粒度分析測定によって測定し得、より具体的にはCILAS920型粒度分布測定器を用いて測定し得る。
成分(C)は、成分(A)をラジカル重合する開始剤として機能する。成分(C)としては、例えば、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンテン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2−シアノ−2−プロピラゾホルムアミド、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシ−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチル−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4メトキシバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシル、ジアルキルパーオキサイド系開始剤;t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシアセテート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル系開始剤;t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカーボネイト系開始剤;1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパ−オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパ−オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール系開始剤が挙げられる。これらは、単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。
成分(C)の10時間半減期温度、すなわち、半減期が10時間となる温度は、60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましい。成分(C)の10時間半減期温度は、130℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましい。成分(C)の10時間半減期温度は、60℃以上130℃以下が好ましく、80℃以上120℃以下がより好ましい。
成分(C)は、本発明の硬化性組成物中に、成分(A)、成分(B)および成分(C)の総量100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下の範囲で含まれることが好ましく、0.05質量部以上3質量部以下の範囲で含まれることがより好ましく、0.06質量部以上2質量部以下の範囲で含まれることがさらに好ましい。
成分(C)は、本発明の硬化性組成物中に、成分(A)、成分(B)、成分(C)、(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位を有するポリマー(以下、成分(D)と記載することがある)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下の範囲で含まれることが好ましく、0.03質量部以上3質量部以下の範囲で含まれることがより好ましく、0.05質量部以上2質量部以下の範囲で含まれることがさらに好ましい。成分(D)、低収縮化剤、成分(A)以外の他の単量体、成分(B)以外の他の無機フィラー、補強材、顔料および助剤については、後述する。なお、本明細書において、「成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量」は、「成分(A)、成分(B)、および成分(C)、ならびに、存在する場合には、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量」を意味する。
本発明の硬化性組成物は、さらに、成分(D)を含み得る。
成分(D)を含むことにより、本発明の硬化性組成物のべたつき、すなわち、粘着性を抑制でき得る。このような硬化性組成物は、成形体の成形性の向上に寄与できる。特に本発明の硬化性組成物を用いると所望の形状の成形体の形成が容易になる。本明細書において、「粘着性」とは、周囲の物質に付着した後、離れるときに周囲の物質に残りにくいことをいう。
成分(D)に含まれる(メタ)アクリロイル基を有する単量体としては、成分(A)として例示した単量体を挙げることができ、より具体的には、メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。成分(D)は、上記単量体に由来する構成単位を、単独で含んでいてもよく、複数の単量体に由来する構成単位を組み合わせて含んでいてもよい。
成分(D)は、さらに、(メタ)アクリロイル基を有する単量体以外の他の単量体に由来する構成単位を含み得る。他の単量体は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体と共重合可能な単量体であることが好ましい。他の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−ブチルスチレン等のα−アルキルスチレン等のスチレン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、酢酸ビニル等の単官能の不飽和単量体;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の複数の炭素−炭素不飽和結合を有する単量体が挙げられる。成分(D)は、他の単量体に由来する構成単位として、上記単量体に由来する構成単位を、単独で含んでいてもよく、複数の単量体に由来する構成単位を組み合わせて含んでいてもよい。
成分(D)は、上記(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位と上記他の単量体に由来する構成単位の質量比、すなわち、上記(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位:上記他の単量体に由来する構成単位が、100:0〜80:20となるように含み得る。
一の態様においては、成分(D)は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体以外の他の単量体に由来する構成単位を含まない。即ち、本態様においては、成分(D)は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位のみを含む。
成分(D)は、架橋構造を有することが好ましい。架橋構造を有する成分(D)は、成分(A−2)に由来する構成単位、および、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の複数の炭素−炭素不飽和結合を有する単量体に由来する構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
成分(D)中、架橋構造を構成し得る単量体に由来する構成単位を、成分(D)100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下の範囲で含むことが好ましい。
成分(D)の製造方法としては、例えば、乳化重合、懸濁重合、分散重合などの粒子状の重合体を生成する重合方法や、他の重合方法で得られた架橋重合体を粉砕する方法が挙げられ、具体的には、特開平5−155907号公報に記載の方法が挙げられる。
成分(D)は、粒子形状にあることが好ましい。成分(D)の平均粒径は、1μm以上100μm以下の範囲にあることが好ましく、20μm以上50μm以下の範囲にあることがより好ましい。このような平均粒径の成分(D)を用いることにより、硬化性組成物を硬化させて得られる成形体の外観に成分(D)の形状が現れにくく、成形体の外観が良好になり得る。このような成分(D)を用いることにより、硬化性組成物を硬化させて得られる成形体表面のモース硬度のばらつきを低減し得る。上記平均粒径は、累積50%重量の粒子径であり、光回折散乱粒径測定機(マルバーン社製、マスターサイザー)により測定することができる。
成分(D)は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下の範囲で含まれることが好ましく、2質量部以上7質量部以下の範囲で含まれることがより好ましい。成分(D)を上記の範囲で含むことにより、本発明の硬化性組成物の粘着性を抑制でき得る。このような硬化性組成物を用いると、成形体の成形性が良好になり得、特に所望の形状の成形体の形成が容易になり得る。
成分(A)と成分(D)とは、硬化性組成物において、成分(A):成分(D)の質量比が、1.5:1〜5:1の範囲にあることが好ましく、2.0:1〜4.5:1の範囲にあることがより好ましい。
本発明の硬化性組成物は、低収縮化剤をさらに含むことができる。低収縮化剤は、硬化性組成物を硬化させ成形する際の成形収縮の抑制に寄与し得る。
低収縮化剤としては、例えば、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、酸変性ポリスチレン、酸変性ポリ酢酸ビニル、変性ポリ酢酸ビニル等の飽和ポリマー、またはこれらの共重合体を挙げることができる。上記共重合体としては、酢酸ビニル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体を挙げることができる。共重合体としては、ブロック共重合体を用いることが好ましい。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
低収縮化剤としては、スチレン−酢酸ビニル共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等のブロック共重合体を用いることが好ましい。このような低収縮化剤を含むことにより、硬化性組成物が良好にまとまり得、且つ硬化性組成物の表面における粘着性を抑制し得る。良好にまとまり得る硬化性組成物を成形することで、割れ等の生じにくい所望の成形体が得られ得る。
低収縮化剤としては、スチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることがより好ましい。このような低収縮化剤を含むことにより、本発明の硬化性組成物の調製時の粘度が低くなり得る。このような硬化性組成物は良好に混合され得、硬化性組成物に含まれる成分が良好に分散され得る。特に硬化性組成物をSMCまたはBMCとして用いるときのハンドリング性が良好になり得る。このような硬化性組成物では、硬化性組成物の調製が容易になり得る。
硅石フィラーを多く含有する硬化性組成物はまとまりにくくなることがある。しかしながら、低収縮化剤を含むことにより、硬化性組成物の調製時の粘度が低くなり得るため、硅石フィラーを多く含有する硬化性組成物は良好にまとまり得る。このような硬化性組成物は、優れた耐傷付き性を有する成形体の成形に寄与できる。
上記共重合体が、2種類のモノマーに由来する構成単位を含む場合、この2種類のモノマーは質量比で5:95〜95:5の範囲にあってもよい。より具体的には、酢酸ビニル−スチレン共重合体を用いる場合、酢酸ビニルに由来する構成単位:スチレンに由来する構成単位は、質量比において、5:95〜30:70の範囲にあってもよく、5:95〜15:85の範囲に合っても良い。メタクリル酸メチル−スチレン共重合体を用いる場合、メタクリル酸メチルに由来する構成単位:スチレンに由来する構成単位は、質量比において5:95〜15:85の範囲にあってもよい。
低収縮化剤は、例えば、成分(A)、成分(B)、および成分(C)の総量100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下の範囲で含まれ得、1質量部以上15質量部以下の範囲で含まれてもよく、例えば、2質量部以上10質量部以下の範囲で含まれてもよい。低収縮化剤を上記の範囲で含むことにより、硬化性組成物が良好にまとまり得、且つ硬化性組成物の表面における粘着性を抑制し得る。
低収縮化剤は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下の範囲で含まれることが好ましく、1質量部以上10質量部以下の範囲で含まれることがより好ましく、1.5質量部以上6質量部以下の範囲で含まれることがさらに好ましい。低収縮化剤を上記の範囲で含むことにより、硬化性組成物が良好にまとまり得、且つ硬化性組成物の表面における粘着性を抑制し得る。
低収縮化剤において、該低収縮化剤を30質量%含むスチレン溶液の25℃における粘度が0.2〜5.0Pa・sの範囲にあってもよい。
硬化性組成物は、成分(A)以外の他の単量体をさらに含むことができる。他の単量体としては、成分(A)と共重合可能な単量体を用いることができる。他の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−ブチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、酢酸ビニル等の単官能の不飽和単量体;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の複数の炭素−炭素不飽和結合を有する単量体を挙げられる。これらの他の単量体は、単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
他の単量体は、本発明の硬化性組成物中、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下の範囲で含まれ得る。
一の態様において、本発明の硬化性組成物は、上記他の単量体を含まない。
本発明の硬化性組成物は、成分(B)以外の他の無機フィラーをさらに含むことができる。上記他の無機フィラーは、成分(A)に不溶で、その重合および硬化を阻害しないものを用いることが好ましい。その他の無機フィラーを含むことにより、本発明の硬化性組成物を用いて形成される成形体の耐熱性がより良好になり得、成形体の耐傷付き性が良好になり得る。
他の無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、タルク、ベントナイト等のクレー、ガラスフィラー、ガラス繊維を挙げることができる。これらの他の無機フィラーは、単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。他の無機フィラーは、粒子形状であってもよく、繊維状にあってもよい。
ガラスフィラーは、非晶性シリカを主成分として含むフィラーである。ガラスフィラーは、Si原子と他の金属原子とを有するガラスからなる。他の金属原子としては、Al、Ca、Mg、Zr、Na、Sr、Zn等が挙げられる。
ガラスは、Si原子と2以上の他の金属原子とを含んでいてもよい。ガラスとしては、例えば、SiOと、他の金属酸化物とを含むガラスが挙げられる。SiO以外の金属酸化物としては、Al、CaO、MgO、ZrO、NaO、SrO、およびZnO等が挙げられる。ガラスは、SiOと、2以上の他の金属酸化物を含んでいてもよい。非晶性シリカを主成分として含むガラスフィラーは、ガラスフィラー100質量部に対して、SiOを60質量部以上含むことが好ましい。SiOの含有量は、ICP発光分光分析法を用いてSi量を測定することにより求めることができる。
ガラスフィラーは、さらにB、F等の成分を含んでいてもよい。ガラスフィラーとしては、組成の異なる2種以上のガラスフィラーを併用してもよい。
ガラスフィラーは、粒子形状にあるものを用いることができる。ガラスフィラーのメディアン径は、1μm以上20μm以下の範囲であることが好ましく、1μm以上10μm以下の範囲であることがより好ましく、3μm以上10μm以下の範囲であることがさらに好ましい。
ガラスフィラーのメディアン径が上記の範囲内であることによって、硬化性組成物の流動性がより良好になり得る。このような硬化性組成物は、より優れた耐傷付き性を有する成形体の形成に寄与し得る。ガラスフィラーのメディアン径は、レーザ回折法により計測することができる。具体的には、JIS Z8825に準拠して粒度分布を測定し、得られる体積基準の累積分布において、50%累積粒子径、すなわちd50値をメディアン径と定めることができる。
ガラス繊維は、例えば、平均繊維長が0.5mm以上30mm以下の範囲のものを用いてもよく、平均繊維長が1mm以上15mm以下の範囲のものを用いてもよい。ガラス繊維とは、繊維形状をしたものであり、ガラス繊維の材質としては、例えば、アルカリガラスおよび無アルカリガラスが挙げられる。ガラス繊維は、平均繊維長の異なる2以上のガラス繊維を組み合わせて用いてもよい。
ガラス繊維は、例えば、平均径が5μm以上20μm以下のものを用いることができる。
ガラス繊維は、表面が表面処理されたものであってもよい。表面処理としては、例えば、シランカップリング剤による処理が挙げられる。表面処理後にガラス繊維の表面に存在する官能基としては、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基等が挙げられる。成形体中の樹脂との界面強度をより高める点で、上記官能基は、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、またはメルカプト基であることが好ましい。
ガラス繊維は、成分(A)100質量部に対して、10質量部以上80質量部以下の範囲で含まれていてもよく、20質量部以上70質量部以下の範囲で含まれていてもよい。
ガラス繊維は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下含まれていてもよい。
無機フィラーを加えることにより、本発明の硬化性組成物を硬化させて得られる成形体の耐熱性が向上し得、成形体の耐傷付き性が良好になり、ガラス繊維を加えることにより、さらに成形体の耐衝撃性が良好になり得る。
他の無機フィラーは、成分(A)100質量部に対して、10質量部以上450質量部以下の範囲で含まれていてもよい。
他の無機フィラーは、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、2質量部以上80質量部以下の範囲で含まれていてもよい。
一の態様において、本発明の硬化性組成物は、他の無機フィラーとして、ガラス繊維を含んでもよく、ガラス繊維のみを含んでもよい。
上記態様において、硬化性組成物中、硅石フィラーとガラス繊維の含有量比、すなわち硅石フィラー/ガラス繊維は、質量基準で、3/1以上100/1以下の範囲であることが好ましく、4/1以上80/1以下の範囲であることがより好ましく、5/1以上30/1以下の範囲であることがさらに好ましい。硅石フィラーとガラス繊維の含有量比が上記の範囲内であることによって、硬化性組成物の流動性がより良好になり得、所望の成形体に成形しやすくなる。
本発明の硬化性組成物は、補強材を、さらに含むことができる。補強材としては、例えば、ビニロン繊維、アクリル繊維を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。補強材は、硬化性組成物を硬化させて得られる成形体の耐衝撃性の向上に寄与し得る。
補強材は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下含まれていてもよい。
本発明の硬化性組成物は、架橋ゴム粒子をさらに含むことができる。
架橋ゴム粒子を含むことにより、本発明の硬化性組成物を硬化させて得られる成形体の耐衝撃性が良好になり得る。架橋ゴム粒子を含むことにより、本発明の硬化性組成物は良好にまとまり得る。例えば、本発明の硬化性組成物をSMCまたはBMCとするときに、SMCまたはBMCが良好にまとまり得る。
架橋ゴム粒子の一次粒子の平均粒径は、50nm以上500nm以下の範囲にあることが好ましく、70nm以上300nm以下の範囲にあることがより好ましい。一次粒子の平均粒径は、成形体の断面を染色し、観察される粒子の径を測定することで求められる。
架橋ゴム粒子は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有する材料から形成され得る。炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体としては、例えば、マレイン酸ジアリル、(メタ)アクリル酸アリル、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアネート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートを挙げることができる。これらは1種のみ用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋ゴム粒子は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、スチレン、α−アルキルスチレン、アクリロニトリル、およびメタクリロニトリルからなる群から選ばれる少なくとも1の単量体に由来する構成単位と、上記炭素−炭素二重結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位とを有する材料から形成されてもよい。
(メタ)アクリロイル基を有する単量体としては、例えば、成分(A−1)、または成分(A−2)として上記に例示したものを挙げることができる。(メタ)アクリロイル基を有する単量体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート;エチル(メタ)アクリレート;イソプロピル(メタ)アクリレート等のプロピル(メタ)アクリレート;n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等のブチル(メタ)アクリレート;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート;ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、より具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、およびシクロヘキシル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
α−アルキルスチレンとしては、例えば、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレンを挙げることができる。
架橋ゴム粒子は、単層のゴム粒子であっても2以上の層を有する多層のゴム粒子であってもよい。好ましくは、架橋ゴム粒子は多層のゴム粒子である。
好ましくは、架橋ゴム粒子は、ゴム状ポリマーからなる材料、および、ガラス状ポリマーからなる材料からなる群より選ばれる少なくとも1の材料から形成される。ゴム状ポリマーからなる材料としては、アクリル酸エステルに由来する構成単位を、50質量%以上含む材料を、ガラス状ポリマーからなる材料としては、メタクリル酸エステルに由来する構成単位を、50質量%以上含む材料を含む材料を挙げることができる。
アクリル酸エステルは、炭素数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸エステルであることが好ましく、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシルを挙げることができる。
メタクリル酸エステルは、炭素数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸エステルであることが好ましく、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、およびメタクリル酸シクロヘキシルを挙げることができる。
なお、以下において、ゴム状ポリマーからなる材料から形成される層または部分を「軟質層」、ガラス状ポリマーからなる材料から形成される層または部分を「硬質層」と称することがある。すなわち、架橋ゴム粒子は、軟質層、および、硬質層からなる群より選ばれる少なくとも1から形成される。
軟質層は、さらに、スチレン、イソプレン、およびクロロプレンからなる群より選ばれる少なくとも1の単量体に由来する構成単位をさらに含む材料からなり得る。
硬質層は、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸エステル、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、アクリロニトリル、およびメタクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも1の単量体に由来する構成単位をさらに含む材料からなり得る。炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル等が挙げられる。
好ましい態様において、架橋ゴム粒子は、多層構造のゴム粒子であり、さらに好ましくは、少なくともコア部とコア部を覆う被覆層とを有し、前記コア部および前記被覆層の少なくとも一方が、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有する材料から形成される粒子である。炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体は上記のとおりである。コア部とは、粒子の最も中心に存在する部分である。
コア部は、好ましくは、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有する材料から形成される。コア部を形成する材料に含まれる炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体単位の含有量は、コア部を形成する材料100質量部に対して、好ましくは、0.0001質量部以上10質量部以下の範囲であり得る。
コア部は、硬質層および軟質層のいずれから形成されてもよい。被覆層は、硬質層および軟質層のいずれから形成されてもよい。例えば、コア部が硬質層から形成され、被覆層が軟質層から形成されていてもよい。
被覆層は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位を有する材料から形成されることが好ましい。(メタ)アクリロイル基を有する単量体としては、成分(A)として記載した単量体を用いることができ、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等の炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アリルを用いることができる。
一の態様において、被覆層を構成する材料は、さらにスチレンに由来する構成単位を含み得る。すなわち、被覆層を構成する材料は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位およびスチレンに由来する構成単位を有し得る。本態様において、被覆層は、好ましくは、軟質層から形成される。
一の態様において、被覆層は、ゴム架橋粒子の最外層であり、さらに好ましくは、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を含まず、より好ましくは架橋構造を有しない。ここで、最外層とは、ゴム架橋粒子の粒子表面を形成する材料を含む層をいう。すなわち、最外層は、粒子の最も中心から離れて存在する層である。本態様において、架橋ゴム粒子は、コア部と被覆層とを有し、該被覆層は最外層である。本態様において、コア部は、1層から形成されることが好ましい。
一の態様において、被覆層は、コア部を覆う第1の被覆層と、第1の被覆層を覆う最外層とを含む。最外層は、第1の被覆層を直接覆ってもよく、別の層が介在するように第1の被覆層を覆ってもよい。コア部および最外層は、上記のとおりである。
本態様において、架橋ゴム粒子は、軟質層と硬質層とをそれぞれ1以上有する二層以上を有するゴム粒子であることが好ましい。
一の態様において、架橋ゴム粒子は、軟質層と硬質層とをそれぞれ1以上有する3以上の層を有する架橋ゴム粒子であることが好ましい。本態様の架橋ゴム粒子は、成形加工時の熱劣化や加熱によるゴム粒子の変形を抑制し、成形体の耐熱性を特に向上する観点から有利である。なお、架橋ゴム粒子中に、2以上の軟質層、または、2以上の硬質層が存在するとき、各軟質層、または、各硬質層は、それぞれ同じ材料から形成されていてもよいし、異なる材料から形成されていてもよいが、例えば、異なる材料から形成される。
本態様の架橋ゴム粒子は、粒子の中心から外側に向かって順に、コア部、中間層、および最外層を有する構造であることが好ましい。コア部および最外層については上記のとおりである。中間層とは、コア部と最外層の間に存在する層であり、例えば、上記第1の被覆層である。中間層は、2以上の層を有していてもよい。本態様の架橋ゴム粒子において、コア部および最外層は、軟質層から形成されても硬質層から形成されてもよく、中間層は、軟質層から形成されても硬質層から形成されてもよく、軟質層と硬質層の積層体から形成されてもよい。
本態様の架橋ゴム粒子の構造としては、例えば、粒子の中心から外側に向かって順に、軟質層−硬質層−軟質層−硬質層、軟質層−硬質層−硬質層、軟質層−軟質層−硬質層、硬質層−軟質層−硬質層、硬質層−硬質層−軟質層−硬質層、硬質層−軟質層−硬質層−硬質層から形成された構造等が挙げられる。好ましくは、上記構造は、粒子の中心から外側に向かって順に、硬質層−軟質層−硬質層から形成された三層構造、硬質層−硬質層−軟質層−硬質層から形成された四層構造、または硬質層−軟質層−硬質層−硬質層から形成された四層構造である。
本態様の架橋ゴム粒子は、好ましくは、コア部および最外層が硬質層から形成され、中間層が軟質層から形成される三層構造のゴム粒子である。コア部および最外層が硬質層から形成されることにより、架橋ゴム粒子の変形が抑制され得る。中間層が軟質層から形成されることにより、架橋ゴム粒子の靭性が向上し得る。
本態様において、最外層は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有しないことが好ましく、硬質層から形成されることがより好ましい。さらに好ましくは、最外層は、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、およびアクリル酸エチルからなる群より選ばれる少なくとも2の構成単位を有する材料から形成される共重合体である。最外層は、特に好ましくはメタクリル酸メチル、およびアクリル酸メチルに由来する構成単位を有する材料から形成される。
本態様において、コア部は、好ましくは、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有する硬質層から形成される。
本態様において、コア部を形成する材料に含まれる炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体単位の含有量は、コア部を形成する材料100質量部に対して、好ましくは、0.0001質量部以上10質量部以下の範囲であり得る。
本態様において、より好ましくは、コア部は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位、炭素数1以上4以下のアルキル基を有するメタクリル酸エステルに由来する構成単位、および炭素数1以上4以下のアルキル基を有するアクリル酸エステルに由来する構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1を有する材料から形成される。コア部は、例えば、コア部を形成する材料100質量部に対して、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を0.01質量部以上10質量部以下、メタクリル酸メチル等の炭素数1以上4以下のアルキル基を有するメタクリル酸エステルに由来する構成単位を、60質量部以上99.99質量部以下、アクリル酸メチル等の炭素数1以上4以下のアルキル基を有するアクリル酸エステルに由来する構成単位を、0質量部以上30質量部以下の範囲で含み得る。特に好ましくは、コア部は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体、メタクリル酸メチル、およびアクリル酸メチルに由来する構成単位を有する材料から形成され、特に好ましくは、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体、メタクリル酸メチル、およびアクリル酸メチルに由来する構成単位からなる材料から形成される。
本態様において、好ましくは、中間層は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有する材料から形成され、より好ましくは炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を有する硬質層から形成される。
本態様において、中間層を形成する材料に含まれる炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体単位の含有量は、中間層を形成する材料100質量部に対して、好ましくは、0.0001質量部以上10質量部以下の範囲であり得る。
本態様において、より好ましくは、中間層は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位、炭素数1以上8以下のアルキル基を有するアクリル酸エステルに由来する構成単位、およびスチレンに由来する構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1を有する材料から形成される。中間層は、例えば、中間層を形成する材料100質量部に対して、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体に由来する構成単位を、0.01質量部以上10質量部以下、アクリル酸n−ブチル等の炭素数1以上8以下のアルキル基を有するアクリル酸エステルに由来する構成単位を、40質量部以上99.99質量部以下、スチレンに由来する構成単位を、0質量部以上50質量部以下の範囲で含み得る。特に好ましくは、中間層は、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体、アクリル酸n−ブチルおよびスチレンに由来する構成単位を有する材料から形成され、特に好ましくは、炭素−炭素不飽和結合を2以上有する多官能単量体、アクリル酸n−ブチルおよびスチレンに由来する構成単位からなる材料から形成される。
本態様において、架橋ゴム粒子中、コア部および中間部の厚みと最外層の厚みとの比は、例えば、一次粒子において、コア部および中間部の厚み:最外層の厚みが20:1〜5:1であることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、顔料を、さらに含むことができる。顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムを挙げることができる。好ましくは、顔料は、カーボンブラックおよび酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも1つである。
顔料は、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、低収縮化剤、補強材、成分(B)以外の他の無機フィラー、顔料および助剤の総量100質量部に対して、0.1質量部以上15質量部以下の範囲で含まれ得る。
本発明の硬化性組成物は、助剤(減粘剤)を、さらに含むことができる。
減粘剤としては、例えば、リン酸エステル型の界面活性剤を挙げることができる。リン酸エステル型の界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜15)エーテルリン酸を用いることができる。
本発明の硬化性組成物は、さらに、離型剤、紫外線吸収剤、染料、重合抑制剤、連鎖移動剤、酸化防止剤、難燃化剤等を含むことができる。
離型剤としては、リン酸ポリエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛を例示することができる。
紫外線吸収剤は、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系、サリレート系、シアノアクリレート系、シュウ酸アニリド系、または、ベンゾフェノン系等を用いることができる。
重合抑制剤としては、例えば、キノン類、ハイドロキノン類、p−tert−ブチルカテコール等のフェノール類を挙げることができる。
連鎖移動剤としては、例えば、t−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン;チオフェノール、チオナフトール等の芳香族メルカプタン;チオグリコール酸;チオグリコール酸オクチル、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス−(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス−(チオグリコレート)等のチオグリコール酸アルキルエステル;β−メルカプトプロピオン酸;β−メルカプトプロピオン酸のアルキルエステル等のチオール化合物を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
酸化防止剤としては、例えば、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]を挙げることができる。
[成形体]
以下、本発明の成形体について説明する。
本発明の成形体は、本発明の硬化性組成物より形成される。
本発明の成形体は、優れた耐傷付き性を有する。本発明の成形体の表面におけるモース硬度が3以上であることが好ましい。
本発明の成形体は、キッチン用具、サニタリー用途等に用いられ得、例えば、キッチンシンク、カウンタートップ、または洗面ボウルであり得る。
以下、本発明の成形体の製造に適した製造方法の一例について説明する。
上記製造方法は、
(a)少なくとも、成分(A)、成分(B)および成分(C)を含み、成分(A)100質量部に対して、成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む硬化性組成物を調製する工程、および
(b)硬化性組成物を硬化させて成形体を形成する工程、を含む。
工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)を含む硬化性組成物を調製する工程である。
工程(a)は、例えば、20℃以上50℃以下の温度範囲で行うことができる。
一の態様において、工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)を含む混合物を調製し、この混合物を、例えば40℃以上80℃以下の温度範囲において、例えば、1時間以上6時間以下で静置し、硬化性組成物を調製することを含み得る。このような工程を経ることにより増粘した硬化性組成物が得られる。本態様は、工程(b)において圧縮成形法を用いるときに有利である。
工程(a)は、例えば、成分(A)、(B)および(C)を含む混合物を混練することを含み得る。上記混練には、例えば、ニーダー、ニーダールーダー、単軸押出機、二軸押出機、プラネタリーミキサー、トリミックスミキサー、ヘンシェルミキサーを用いることができる。
一の態様において、工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)を含む混合物を調製および混練し、硬化性組成物を調製することを含み得る。
一の態様において、工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)を含む混合物を調製し、その後、この混合物を混練することにより、硬化性組成物を調製することを含み得る。
一の態様において、工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)を含む混合物を調製および混練し、この混合物を、例えば40℃以上80℃以下の温度範囲において、例えば、1時間以上6時間以下で静置し、硬化性組成物を調製することを含み得る。
一の態様において、工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)を含む第1混合物を調製し、該第1混合物を混練して第2混合物を形成し、さらに該第2混合物を例えば40℃以上80℃以下の温度範囲において、例えば、1時間以上6時間以下で静置し、硬化性組成物を調製することを含み得る。
工程(a)における硬化性組成物の調製は、一段階において各成分を調製してもよく、各成分を逐次的に添加し多段階で調製してもよい。
工程(a)において、各成分、例えば成分(A)は、必要に応じて、他の成分に溶解または分散させて加えることができる。
一の態様において、工程(a)で調製される硬化性組成物は、さらに、成分(D)を含む。即ち、本態様において、工程(a)は、成分(A)、(B)および(C)、ならびに成分(D)を含む硬化性組成物を調製する工程である。
本態様において、工程(a)は、成分(A)および成分(D)を有するアクリルシロップを調製し、このアクリルシロップと成分(B)および(C)とを調製することを含んでいてもよい。本態様は、成分(D)の硬化性組成物中における分散性を向上し得る観点から有利である。
工程(a)で得られる硬化性組成物は、例えば、液状、または固形状であり得る。
硬化性組成物が固形状である場合には、例えば、SMCまたはBMCであり得る。硬化性組成物がSMCまたはBMCである場合には、工程(a)において、成分(A)、(B)および(C)を含む混合物を調製および混練することを含むことが好ましい。
工程(b)は、工程(a)で得られた硬化性組成物を硬化させて成形体を形成する工程である。
好ましくは、工程(b)は、圧縮成形法を用いて、硬化性組成物を硬化させて成形体を形成することを含み得る。
圧縮成形法としては、当該技術分野において通常用いられる方法を用いることができる。
好ましい態様において、工程(b)は、圧縮成形法を用いて、硬化性組成物を硬化させて成形体を形成することを含む。即ち、工程(b)は、工程(a)で得られた硬化性組成物を加熱および圧縮成形し、硬化性組成物を硬化させて成形体を形成し得る。本態様によると、複雑な形状の成形体の形成が容易になり得る。本態様によると、得られる成形体の寸法精度が良好になり得る。また、本態様によると、得られる成形体の表面の平滑性が高くなり得る。
本態様において、より具体的には、SMCまたはBMCである硬化性組成物を、一対の上金型および下金型を備えた金型内に配置し、加圧下においてSMCまたはBMCを加熱および圧縮成形を行い、成形体を形成し得る。
本態様において、加熱温度は、硬化性組成物の硬化が行われる温度であればよく、成分(C)の10時間半減期温度よりも高い温度で行うことが好ましく、100℃以上の温度で行うことがより好ましい。加熱温度は、硬化性組成物に含まれる成分、例えば、成分(A)、および成分(D)の分解温度よりも低いことが好ましく、例えば、150℃以下、より具体的には140℃以下で行うことができる。
本態様において、圧縮は、通常、3MPa以上12MPa以下の圧力下で行われる。
本態様において、加熱および圧縮成形の時間は、例えば、1分以上50分以下とすることができる。
本態様において、工程(b)は、硬化性組成物を100℃以上の加熱下で、1分以上50分以下で行われることが好ましい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
容量1Lの双腕型ニーダー(株式会社トーシン製)に、以下の成分を表1に記載の質量部で加えた。
・メチルメタクリレート(以下、「MMA」と称することがある)
・ネオペンチルグリコールジメタクリレート(FA−125M、日立化成株式会社製:以下、「NPG」と称することがある)
・ポリマー(特開平5−155907号公報の実施例3に記載方法で製造した(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位を有する架橋構造体)
・低収縮化剤(スチレン−酢酸ビニルブロック共重合体、モディパーSV10B、日油株式会社製))
・硬化剤(t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート:カヤカルボン(登録商標)BIC−75、化薬アクゾ株式会社製)
・減粘剤(DISPER BYK−111、ビックケミー・ジャパン株式会社製)
・硅石フィラー(雪印特級No.4、丸釜釜戸陶料株式会社製、平均粒径6μm)
・ガラス繊維(ECS03−670、セントラルグラスファイバー株式会社製、繊維長3mm、繊維径13μm)
・顔料マスターバッチ(カーボンブラックを30質量%とポリスチレン樹脂70質量%とを含有するマスターバッチ)
・カーボンブラック(シグマアルドリッチ製)
その後、40分間混練を行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物を、アルミパウチに封入した。このアルミパウチを、60℃の熱風乾燥炉内に3時間静置した。その後、アルミパウチを乾燥炉から取り出し、室温まで冷却し、粘土状の硬化性組成物(BMC)を得た。
次に、キャビティサイズ150mm×60mm×4mmの成形型枠内に、70gのBMCを入れ、温度120℃、型締め圧力6MPaの条件下で、5分間圧縮成型して成形体を作製した。
(実施例2)
表1に記載の質量比となるように、各成分の比率を変更した。その後、双腕型ニーダー(株式会社トーシン製)を用いて40分間混合および撹拌を行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(比較例1)
表1に記載の質量比となるように、各成分の比率を変更した。その後、双腕型ニーダー(株式会社トーシン製)を用いて40分間混合および撹拌を行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物を、アルミパウチに封入し、その後の操作は実施例1と同様に行って成形体を得た。
(比較例2)
容量1Lの双腕型ニーダー(株式会社トーシン製)に、硅石フィラーの代わりにガラスフィラーを、低収縮化剤としてモディパーSV10Bの代わりにモディパーMS10B(日油株式会社製、メチルメタクリレート−スチレン系ブロック共重合体)を、減粘剤として、DISPER BYK−111の代わりにフォスファノールRS−710(東邦化学工業株式会社製)を、顔料としてカーボンブラックの代わりに酸化チタン(HUNTSMAN社製、平均粒径0.2μm)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同じ材料を用いた。成分の混合比は表1に記載のとおりである。
その後、双腕型ニーダー(株式会社トーシン製)を用いて40分間混合および撹拌を行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物を、アルミパウチに封入し、その後の操作は実施例1と同様に行って成形体を得た。
実施例および比較例で加えた成分、およびそれぞれの含有率を表1に示す。表1において「−」は加えていないことを示す。
(実施例3)
ポリマーを用いないこと以外は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様に行い、硬化性組成物を得た。なお、各材料の比率は、表2に記載の値とした。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(比較例3)
ポリマーを用いないこと以外は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様に行い、硬化性組成物を得た。なお、各材料の比率は、表2に記載の値とした。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(実施例4)
NPGの代わりに、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(新中村化学製:以下、「HD−N」と称することがある)を用いたこと以外は、実施例1と同じ材料を用い、実施例1と同様に行い、硬化性組成物を得た。なお、各材料の比率は表3に記載の値とした。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(比較例4)
各材料の比率を表3に記載の値に変更したこと以外は、実施例4と同様に行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(実施例5)
各材料を表4に記載の比率で用いたこと以外は実施例1と同様に行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(実施例6)
MMAを用いないこと以外は実施例1と同じ原料を用い、実施例1と同様に行い、硬化性組成物を得た。なお、各材料の比率は表4に記載の値とした。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(比較例5)
各材料を表4に記載の比率で用いたこと以外は実施例1と同様に行い、硬化性組成物を得た。
得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の操作を行い、成形体を作製した。
(モース硬度の測定)
実施例および比較例で得られた成形体の表面を、モース硬度が1ずつ異なる石でひっかき、成形体表面における傷の有無を確認した。成形体表面に傷が付かなかった石のうち、モース硬度が最大の石のモース硬度を成形体のモース硬度とした。
表5に、実施例1〜2および比較例1〜2で得られた成形体のモース硬度の評価結果、および成分(A)100質量部に対する成分(B)の質量部を表す。
表6に、実施例3および比較例3で得られた成形体のモース硬度の評価結果、および成分(A)100質量部に対する成分(B)の質量部を表す。
実施例4〜6ではまとまりの良好なBMCが得られ、BMC表面が一様にしっとりした状態にあり、部分的に乾燥しておらず、かつ、BMC表面に凝集物の付着が生じなかった。
表7に、実施例4〜6および比較例4〜5で得られた成形体のモース硬度の評価結果、および成分(A)100質量部に対する成分(B)の質量部を示す。
本発明は、優れた耐傷付き性を有する成形体を形成するために好適に使用し得、キッチンシンク、カウンタートップ、または洗面ボウルなどの各種の用途に好適に用いることができる。

Claims (17)

  1. 以下の成分:
    (A)(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体、
    (B)硅石フィラー、および
    (C)硬化剤、を含み、
    前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む、硬化性組成物。
  2. 前記成分(A)が、下記成分(A−1)および下記成分(A−2)の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
    成分(A−1):(メタ)アクリロイル基を1つ有する単量体
    成分(A−2):(メタ)アクリロイル基を2以上有する単量体
  3. 前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(A−2)が17質量部以上100質量部以下の範囲で含まれる、請求項2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記成分(A)100質量部に対して、前記成分(A−2)が50質量部以上100質量部以下の範囲で含まれる、請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 下記成分(D)をさらに含み、
    成分(A)と成分(D)との質量比が1.5:1〜5:1の範囲にある、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
    成分(D):(メタ)アクリロイル基を有する単量体に由来する構成単位を有するポリマー
  6. 前記成分(D)が、架橋構造を有する、請求項5に記載の硬化性組成物。
  7. 前記成分(D)が、平均粒径1μm以上100μm以下の粒子である、請求項5または6に記載の硬化性組成物。
  8. 前記成分(B)の平均粒径が、1μm以上30μm以下の範囲にある、請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. 低収縮化剤をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  10. ガラス繊維をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  11. 顔料をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  12. 顔料が、カーボンブラック、および、酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項11に記載の硬化性組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化させて得られた、成形体。
  14. 成形体の表面のモース硬度が、3以上である、請求項13に記載の成形体。
  15. 成形体が、キッチンシンク、カウンタートップ、または洗面ボウルである、請求項13または14に記載の成形体。
  16. 少なくとも以下の成分:
    (A)(メタ)アクリロイル基を1以上有する単量体
    (B)硅石フィラー、および
    (C)硬化剤、
    を含み、成分(A)100質量部に対して、成分(B)を350質量部以上450質量部以下の範囲で含む硬化性組成物を調製する工程(a)、および
    硬化性組成物を硬化させて成形体を形成する工程(b)、を含む、成形体の製造方法。
  17. 工程(b)が、100℃以上の加熱下で1分以上50分以下で硬化性組成物を圧縮成形する工程を含む、請求項16に記載の成形体の製造方法。
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