JPH06219800A - 人造石および人造石用バインダー樹脂 - Google Patents

人造石および人造石用バインダー樹脂

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JPH06219800A
JPH06219800A JP5265181A JP26518193A JPH06219800A JP H06219800 A JPH06219800 A JP H06219800A JP 5265181 A JP5265181 A JP 5265181A JP 26518193 A JP26518193 A JP 26518193A JP H06219800 A JPH06219800 A JP H06219800A
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宗和 荒川
Takeo Konishi
偉夫 小西
Shiro Shinpo
司朗 新豊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難燃性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐候性に優
れ、天然石に極めて近い外観、質感を有する人造石を得
る。 【構成】 天然石粒子85〜95重量%をアクリル系バ
インダー樹脂5〜15重量%で硬化成形してなる人造
石。天然石粒子には、粗粒のものと微粒のものとを混合
して用いることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、床材や壁材などの建
築材料等に用いられ、極めて自然な天然石の質感、外観
を呈する人造石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の建築材料としては、人工
大理石がよく知られている。人工大理石は、水酸化アル
ミニウムなどの無機充填剤を不飽和ポリエステル樹脂あ
るいはアクリル系樹脂などのバインダー樹脂で硬化、成
形したものである。このものは、加工性に優れるが、難
燃性、耐摩耗性、耐擦傷性、体感性に劣り、これゆえ床
材、外壁材などの使用には限界がある。
【0003】また、不飽和ポリエステル樹脂をバインダ
ー樹脂とし、天然大理石等の天然石の破砕片を混合して
成形したものが知られている(特公平3−34301号
公報,特公平3−56536号公報,特開平3−435
61号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ものは、耐候性に劣り、紫外線により黄変するという大
きな不都合がある。
【0005】また、人工大理石等のバインダー樹脂とし
て使用されるアクリル系モノマー成分とアクリル系重合
体成分からなるアクリル系バインダー樹脂は、モノマー
成分の中でメチルメタクリレートを80重量%以上含有
するものが、低コストで反応性が良く、耐候性が良いと
いう利点を有するが、その反面、夏場などの高い室温で
は揮発性が高いため、バインダー樹脂と骨剤とを混合し
た配合物をしばらく放置すると、メチルメタクリレート
が揮発し、樹脂不足の状態が生じる。このようなバイン
ダー樹脂を用いて成型しても成型物に巣穴が発生し、正
常なものが得られない。この対策として、予め、メチ
ルメタクリレートの揮発を見込んでメチルメタクリレー
トを多めに加えたり、配合、製造場所に空調を利かせ
る等が行なわれている。しかしながら、これらの対策を
施すことは、環境問題、設備費用、コスト増加など様々
な点で不都合であった。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、極めて自然な天然石の外観、質感を持
ち、かつ難燃性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐候性に優れた
人造石を得ることにある。また、バインダー樹脂の揮発
を抑え、環境問題やコスト増加などの諸課題を防いで人
造石を製造することのできる人造石用バインダー樹脂を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、天然石粒
子85〜95重量%と、アクリル系バインダー樹脂5〜
15重量%とからなる人造石によって解決される。
【0008】また、アクリル系バイダンー樹脂のモノマ
ー成分として、沸点が170℃以上であるアクリル系モ
ノマーと、沸点が170℃以上のアクリル系多官能モノ
マーの合計を、モノマー成分全体の40重量%以上用い
ることによって、アクリシラップの揮発性が抑えられ、
かつ成型した硬化物は、物性的にも(実用的には曲げ強
度が重要である。)、優れた人造石が得られることが見
い出された。
【0009】以下、この発明を詳しく説明する。本発明
で用いられる天然石粒子とは、大理石、花崗岩、御影石
などの種々の天然石を破砕した砕石や、天然に産出する
丸砂利、豆砂利や、天然産の珪砂などが用いられる。水
酸化アルミニウム等の無機充填剤を併用してもよい。た
だし、大理石は耐酸性があまり良好ではないので、得ら
れる人造石の用途が限られることがある。この天然石粒
子の粒径は300mm以下の範囲が好ましく、望ましく
は1mm未満の微粒と、1mm〜300mmの粗粒とを
混合して用いることが、天然石粒子の緻密な充填がで
き、天然石粒子の含有量を高めることができて好まし
い。
【0010】天然石粒子として、粗粒と微粒との混合物
を用いる場合の両者の混合比は、粗粒を40〜90重量
%、微粒を10〜60重量%の範囲とされる。これは、
粗粒が40重量%未満の場合、天然石様の外観が得られ
なくなるとともに、機械的強度が低下する傾向にあり、
粗粒が90重量%を越えると天然石粒子の充填性が低下
して素穴やボイドが残り機械的強度の低下を招く傾向に
あるためである。微粒の天然石粒子としては、石灰石、
珪砂等の天然石の微粉等も用いられる。さらに、水酸化
アルミニウム等の無機充填剤などを添加しても良い。ま
た、粗粒の天然石粒子の好ましい粒径の範囲は、人造石
の成型形状で、天然石粒子の最大粒径が厚さの1/3以
下程度であり、人造石の製法にもよるが、概ね粒径1〜
300mmの範囲である。
【0011】また、人造石に占める天然石粒子の割合
は、85〜95重量%とされる。85重量%未満では、
得られる人造石の耐摩耗性が劣るとともに、天然石様の
外観が得られず、質感が低下し、特に床材などの用途に
は問題が生じる。また、95重量%を越えるとバインダ
ーとしてのアクリル系バインダー樹脂分が不足し、硬化
成形が不十分となる。
【0012】また、本発明におけるアクリル系バインダ
ー樹脂としては、いわゆるアクリルシロップと呼ばれる
ものが用いられ、アクリル系モノマー、アクリル系多官
能モノマーなどのアクリル系モノマー成分と(メタ)ア
クリル酸エステル重合体などのアクリル系重合体成分か
らなるものである。
【0013】上記アクリル系モノマーとしては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アク
リル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボル
ニル、ジシクルペンタン(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニ
ルオキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メト
キシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エ
トキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エト
キシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エト
キシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブ
トキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシジプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、エトキシトリプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、ブトキシプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、ブトキシジプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、ブトキシトリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキ
シジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェ
ノキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、ノニルフェノキシエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ノニルフェノキシジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシトリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシルオキシエチレングリコール(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシルオキシジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルオキシ
トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシルオキシポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、ノニルフェノキシプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ルオキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシルオキシポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレング
リコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら
の成分は単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよ
いが、アクリル酸2−エチルヘキシル(Tg=−70
℃)のようなガラス転移温度(Tg)が低い成分は単独
で用いると硬化性が悪くなるのでメタクリル酸メチルの
ようなTgの高い成分と併用することが好ましい。
【0014】また、これらアクリル系モノマーとして
は、ホモポリマーのTgが−10〜150℃の範囲のも
のが好ましく、これは、ホモポリマーのTgが150℃
を超えるモノマーの20重量%以上の添加は、人造石を
脆くするために曲げ強度が低くなり、ホモポリマーのT
gが−10℃未満のモノマーの20重量%以上の添加は
人造石を柔らかくするめに曲げ強度が低くなるためであ
る。
【0015】また、上記アクリル系多官能モノマーとし
ては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
のようなアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼ
ン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、ト
リアリルイソシアヌレート、アリル(メタ)アクリレー
ト、ジアリルフマレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、さらに多価アルコール、多官能
イソシアネートおよび(メタ)アクリル酸ヒドロキシア
ルキルエステルから合成されるウレタン(メタ)アクリ
レート等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、二
種以上を併用してもよい。
【0016】また、本発明のアクリル系バインダー樹脂
としては、夏場などで室温が30〜40℃となる場合に
は揮発の問題が生じるので、揮発性の低いアクリル系バ
インダー樹脂を使用することが好ましい。このようなア
クリル系バインダー樹脂としては、そのモノマー成分と
して、沸点が760mmHg換算で170℃以上のアクリ
ル系モノマー及びアクリル系多官能モノマーの合計が、
モノマー成分全体の40重量%以上とすることによっ
て、耐揮発性に効果がある。
【0017】このようなアクリル系モノマーとしては、
例えば、メトキシジエチレングリコールメタクリレー
ト、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレー
ト、エトキシジエチレングリコールメタクリレート、2
−エトキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレ
ングリコールアクリレート、ノニルフェノキシジエチレ
ングリコールアクリレート等のアルコキシ(ポリ)エチ
レングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、その他、2−エチルヘキシルメタク
リレート、n−ブチルメタクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、イソボロニ
ルアクリレート等が挙げられる。また、沸点が170℃
以上のアクリル系多官能モノマーとしては、エチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、1,3ブチレングリコールジメタクリレート等
が挙げられる。これらアクリル系多官能モノマーは、ア
クリル系モノマー成分全体の1〜25重量%であること
が望ましい。25重量%以上であると人造石が堅く且つ
脆くなる。又、1重量%以下であると強靭性が得られな
くなる。
【0018】また、上記(メタ)アクリル酸エステル重
合体としては、以下のようなモノマーの単独または共重
合体が好ましい。すなわち、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、ジシクロ
ペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルメタクリレート、ジシクロペンタンメタクリレー
ト、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ジシクロペンテ
ニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルア
クリレート、ジシクロペンタンアクリレートが挙げられ
る。好ましくは、メタクリル酸メチルの重合体およびメ
タクリル酸メチルと、ポリマーのガラス転移温度の低い
モノマー、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラ
ウリル等との共重合体が挙げられる。
【0019】このようなアクリル系バインダー樹脂中の
上記アクリル系モノマーの含有量は全体量に対して40
〜95重量%の範囲が好ましく、(メタ)アクリル酸エ
ステル重合体の含有量は全体量に対して5〜40重量%
の範囲が好ましく、アクリル系多官能モノマーの含有量
は全体量に対して0.1〜20重量%の範囲が好まし
い。また、このアクリル系バインダー樹脂には、必要に
応じて紫外線吸収剤、黄変防止剤、着色剤、酸化防止
剤、内部離型剤、カップリング剤などの配合剤を適宜添
加することができる。カップリング剤としては、特にシ
ランカップリング剤が有効で、0.3〜3%加えるとバ
インダー樹脂と骨材との接着性が向上する。
【0020】さらに、アクリル系バインダー樹脂の粘度
は、2000cps以下、好ましくは300〜800c
psの範囲に調節することが望ましい。さらに、本発明
においては、モノマー成分の揮発を防止するとともに空
気遮断を行って、ラジカル重合反応の阻害を防止する目
的で、融点が40℃以上のパラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックスなどを用いてもよい。この場合
の配合量は0.1〜2重量%程度であり、0.1重量%
未満ではワックス添加の効果がなく、2重量%を超える
とワックスの析出が起こるためにである。
【0021】また、この発明においては、アクリル系バ
インダー樹脂は、加熱硬化させる場合には、天然石粒子
と配合して常温で3時間以上硬化しないこと、加熱成形
時においては短時間で硬化すること、比較的低温で硬化
できることなどの特性が要求される。また、常温硬化さ
せる場合には、天然石粒子と配合して常温で少なくとも
30分間以上硬化しないことが要求される。このため、
重合用触媒の選定が重要となる。上述の要求を満たす触
媒としては、加熱硬化の場合には、10時間半減期温度
が40〜110℃の範囲である有機過酸化物触媒または
アゾ系触媒が好ましく、具体的には、ビス(4−ターシ
ャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカルボネー
ト、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド、2,2´−アゾビス−2,4ジメチルバレロニトリ
ル、2,2´−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ジ
ハイドロクロライド、2,2´−アゾビスイソブチロニ
トリル等が挙げられる。また、常温硬化の場合には、有
機過酸化物と金属塩または第三級アミンとの組合せから
なるレドックス系触媒が好ましく、具体的には、ベンゾ
イルパーオキシドとジメチルパラトルイジンとの組合
せ、メチルエチルケトンパーオキシドとナフテン酸コバ
ルトとの組合せ等が挙げられる。このような触媒の配合
量は、アクリル系バインダー樹脂比で0.1〜3重量%
である。これは、触媒が0.1重量%未満では硬化が不
十分となるとともに、生産性も低下する。逆に、3重量
%を越えると急激な硬化が起こり得られる人造石の黄
変、ボイド発生等が起こるものである。
【0022】本発明の人造石は、上述の天然石粒子と上
記アクリル系バインダー樹脂とを混合し、混合物を型に
充填し、アクリル系バインダー樹脂を硬化せしめて、硬
化成形体となし、これの表面を研磨することで製造でき
る。この製造には、次の2つの方式、(A)加熱プレス
方式と(B)真空バイブレーション加圧成形方式が用い
られる。
【0023】まず、(A)加熱プレス方式について説明
する。この方式は、所定量の天然石粒子、アクリル系バ
インダー樹脂および上記重合用触媒を常温で混合し、こ
のスラリー状の混合物を型に充填する。型としては、厚
さ10〜20mm、縦横600mm程度の平板状の人造
石が得られるものが好ましいが、これ以外のものであっ
てもよい。ついで、この型を温度60〜120℃、圧力
50〜300kg/cm2、時間3〜10分の条件で加
熱、加圧し、硬化させる。
【0024】この加熱、加圧の際、加熱温度を120℃
を越えないようにすることが重要である。120℃を越
えると、表面にアクリル系バインダー樹脂のフィルム状
物が生成し、これが型内面に付着するため、離型性が劣
り、成形体の表面外観も低下する。よって、加熱温度は
60〜100℃の範囲とすることが好ましい。また、レ
ドックス系触媒を用いれば、常温(25℃,40℃,5
0℃)プレス硬化が可能となる。尚、この場合、得られ
る硬化物は加熱プレス硬化で得られたものと同等の物性
を有するが、成形に多少の時間を要する。
【0025】ついで、硬化後の成形体を型から取り出
し、その表面の少なくとも一方を研磨して人造石とす
る。研磨は、通常の天然石やセメント系人造石の研磨に
用いるポリッシャーを用いて行うことができ、研粒の粗
さを変えて複数回研磨を行い、鏡面仕上げを行うことが
好ましい。研磨表面の仕上げは、人造石の用途により、
適宜選ぶことができる。
【0026】この研磨においては、従来の不飽和ポリエ
ステル樹脂をバインダー樹脂とした人造石に比べて、本
発明の人造石の方が少ない研磨回数で十分な光沢が得ら
れる利点がある。
【0027】次に、(B)真空バイブレーション加圧成
形方式について説明する。この方式には、さらに加熱硬
化方式(B−1)と常温硬化方式(B−2)とに分けら
れる。加熱硬化方式(B−1)は、所定量の天然石粒
子、アクリル系バインダー樹脂および上記重合用触媒を
常温で混合し、この混合物を型に充填する。型として
は、厚さ8〜15mm、縦1200mm、横1200〜
3000mm程度の大型の平板状の人造石が得られるも
のが適しているが、これ以外のものでもよい。
【0028】ついで、この型を大型の真空装置内に入
れ、その内部を0.1kg/cm2以下に減圧すると同時
に型に振動を与えつつ型を加圧してゆく。振動は、振動
数が3000〜8000回/秒、振幅が0.2〜2.0m
m程度で、約1〜10分間の条件で行われる。また、加
圧は、50〜100kg/cm2の圧力で型を押し固め
て行く方法がとられる。このような、減圧下での振動、
加圧によって、混合物中の空気が脱気されるとともに、
天然石が高密度に充填されることになる。
【0029】ついで、この状態の型を真空装置から取り
外し、型のままあるいは脱型して、加熱炉などよって大
気圧下、温度70〜80℃、時間20〜40分の加熱条
件で加熱して硬化させる。勿論、型をそのまま真空装置
内においたまま、減圧下で加熱してもよい。こののち、
硬化成形体を取り出し、その表面の少なくとも一方を研
磨することは先の方式と同様である。
【0030】常温硬化方式(B−2)は、比較的大型の
ブロック状の硬化成形体を作り、これをカッティングし
て、例えば平板状の人造石を得るような目的に採用され
るものである。加熱硬化方式(B−1)と同様にして、
混合物を作り、これを大型の、例えば900mm×12
00mm×3000mmのキャビティを有する型に充填
する。ついで、この型を同様にして真空装置内に入れ、
減圧下で振動を与えつつ型を加圧してゆく。
【0031】こののち、型を常温で8〜36時間程度放
置して混合物を常温硬化せしめたのち、型から硬化成形
体を取り出す。この硬化成形体を、例えば厚さ10〜2
0mmにカッティングして平板状としたのち、これの表
面を研磨して目的とする人造石とする。カッティングに
は、複数枚のダイヤモンド刃を有する回転鋸などが用い
られる。
【0032】このようにして得られる本発明の人造石
は、天然石粒子を多量に配合しているため、難燃性、耐
摩耗性、耐擦傷性に優れ、天然石に極めて近い外観およ
び質感を有するものとなる。また、アクリル系バインダ
ー樹脂を使用したことによって、耐候性に優れ、生産性
にも優れている。
【0033】また、本発明の人造石の物性は、天然石粒
子の種類、充填量によって異なるが、圧縮強度1400
〜2600kg/cm2、曲げ強度170〜450kg
/cm2、比重2.1〜2.6、吸水率0.05〜0.3
%、耐摩耗性(テーバー摩耗)40〜50mg/100
0回となる。
【0034】
【実施例】
(実施例1)花崗岩砕石(粒径3〜10mm)70部
(重量部、以下同様。)と珪砂(粒径.1mm以下)2
2部を混合した。一方、メチルメタアクリレート67
部、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン5部、メ
チルメタクリレート・ブチルアクリレート共重合体26
部、パラフィン0.3部、黄変防止剤0.3部、紫外線吸
収剤0.3部および2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル1部からなる粘度600cpsのシロッ
プ状アクリル系バインダー樹脂を調製した。
【0035】このバインダー樹脂8部を上記砕石混合物
92部に添加し、ブレンダーにて常温で混合し、これを
厚さ12mm、縦300mm、横300mmのキャビテ
ィを有する型内に充填し、ホットプレス機にて、温度9
0℃、圧力200kg/cm2、時間5分の条件で加熱、加
圧した。その後、型より平板状の硬化成形体を取り出
し、その一方の表面を研磨して仕上げ、人造石とした。
【0036】この人造石は、その仕上げ表面が天然の花
崗岩に極めて近い外観、質感を有し、その手ざわりも花
崗岩と同一であった。また、圧縮強度は1900kg/cm
2、曲げ強度は270kg/cm2であり、耐薬品性(1
0%塩酸,7日間)は異常なしであった。また、耐候性
はサンシャインウェザーメータで2000時間暴露後、
外観上異常はなかった。
【0037】(実施例2)花崗岩砕石(粒径3〜10m
m)70部と珪砂(粒径1mm以下)22部を混合し
た。一方、メチルメタアクリレート67部、トリメタク
リル酸トリメチロールプロパン5部、メチルメタアクリ
レート・ブチルアクリレート共重合体26部、パラフィ
ン0.3部、黄変防止剤0.3部、紫外線安定剤0.3部
およびベンゾイルパーオキサイド(50%品)1部から
なる粘度600cpsのシロップ状アクリル系バインダ
ー樹脂を調製した。
【0038】このバインダー樹脂8部を上記砕石92部
に添加し、リボンブレンダーにて常温で混合し、これを
厚さ12mm、縦1200mm、横2400mmのキャ
ビティを有する成形型内に充填した。ついで、この成形
型を真空装置内に収容し、真空下で振動を与えつつ成形
型を圧締した。真空度は、約0.1kg/cm2、振動数
6000回/分、振幅1.0mm、最終加圧力は200
kg/cm2とした。
【0039】ついで、この成形型を加圧したまま真空装
置内で、温度80℃、時間30分の条件で加熱し、硬化
させた。その後、成形型より平板状の硬化成形体を取り
出し、その一方の表面を研磨して仕上げ、平板状の人造
石とした。
【0040】この人造石は、その仕上げ表面が天然の花
崗岩に極めて近い外観、質感を有し、その手ざわりも花
崗岩と同一であった。また、圧縮強度は2000kg/cm
2、曲げ強度は350kg/cm2であり、耐薬品性(1
0%塩酸,7日間)は異常なしであった。また、耐候性
はサンシャインウェザーメータで2000時間暴露も外
観上異常はなかった。
【0041】(実施例3)天然石砕石として、平均粒径
が120mmの大理石砕石50部、平均粒径が30mmの大
理石砕石35部と大理石微粉(粒径1mm未満)10部と
を混合した。一方、メチルメタクリレート67部、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート5部、メチルメ
タクリレート・ブチルアクリレート共重合体26部、パ
ラフィン0.2部、黄変防止剤0.3部、紫外線吸収剤
0.3部、ジメチルパラトルイジン0.5部からなる粘度
600cpsのシロップ状アクリル系バインダー樹脂を
調製した。
【0042】このバインダー樹脂10部とベンゾイルパ
ーオキサイドをバインダー樹脂に対して1部、上記砕石
90部に添加し、ブレンダーにて常温で混合し、これを
厚さ850mm、縦1250mm、横3080mmのキ
ャビティを有する大型の成形型内に充填した。ついで、
この成形型を真空装置内に収容し、真空下で振動を与え
つつ成形型を圧縮した。真空度は、約0.1kg/c
2、振動数6000回/分、振幅1.0mm、最終加圧
力は200kg/cm2とした。
【0043】ついで、この成形型を常温で10時間放置
して硬化させ、硬化成形体とした。この硬化成形体を厚
さ10mmにスライスして平板状となし、その一方の表面
を研磨して仕上げ、人造石とした。
【0044】この人造石は、その仕上げ表面が天然の花
崗岩に極めて近い外観、質感を有し、その手ざわりも花
崗岩と同一であった。
【0045】(実施例4)硅砂(粒径2.5〜1.0mm)
35部と硅砂5号,8号(粒径1.0mm未満)55部を
混合した。一方、メチルメタクリレート67部、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート5部、メチルメタ
クリレート・ブチルアクリレート共重合体26部、パラ
フィン0.2部、黄変防止剤0.3部、紫外線吸収剤0.
3部、および2,2'−アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル1.0部からなる粘度600cpsのシロッ
プ状アクリル系バインダー樹脂を調製した。
【0046】このバインダー樹脂10部を上記硅砂混合
物90部に加え、ブレンダーにて常温で混合し、これを
厚さ15mm、縦300mm、横300mmのキャビテ
ィを有する型内に充填し、3分間振動した。その後、ホ
ットプレス機にて温度100℃、圧力90kg/c
2、5分間の条件で加熱、加圧した。その後、型より
平板状の硬化成型体を取り出し、その一方の表面を研磨
して仕上げ、人造石とした。
【0047】この人造石は、その仕上げ表面が天然の花
崗岩に極めて近い外観、質感を有し、その手ざわりも花
崗岩と同一であった。また、圧縮強度は2300kg/cm
2、曲げ強度は390kg/cm2であり、耐薬品性(1
0%塩酸,7日間浸漬)は異常なしであった。また、耐
候性はサンシャインウェザーメータで2000時間暴露
後も外観上異常はなかった。
【0048】(実施例5)花崗岩(粒径4.0〜1.0m
m)70部と硅砂粉(粒径1.0mm以下)20部を混合し
た。一方、メチルメタクリレート67部、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート5部、メチルメタクリレ
ート・ブチルアクリレート共重合体26部、パラフィン
0.2部、黄変防止剤0.3部、紫外線吸収剤0.3部、
および硬化促進剤ジメチル−p−トルイジン0.3部か
らなる粘度600cpsのシロップ状アクリル系バイン
ダー樹脂を調製した。
【0049】このバインダー樹脂10部に硬化剤ベンゾ
イルパーオキシドをバインダー樹脂に対して1部加え、
さらに上記砕砂混合物90部に加え、ブレンダーにて常
温で混合し、これを厚さ13mm、縦300mm、横3
00mmのキャビティを有する型内に充填し、3分間加
圧振動した。その後、ホットプレス機にて温度40℃、
圧力90kg/cm2、20分間の条件で加熱、加圧し
た。その後、型より平板状の硬化成型体を取り出し、そ
の一方の表面を研磨して仕上げ、人造石とした。
【0050】この人造石は、その仕上げ表面が天然の花
崗岩に極めて近い外観、質感を有し、その手ざわりも花
崗岩と同一であった。また、圧縮強度は1700kg/cm
2、曲げ強度は270kg/cm2であり、耐薬品性(1
0%塩酸,7日間浸漬)は異常なしであった。また、耐
候性はサンシャインウェザーメータで2000時間暴露
後も外観上異常はなかった。
【0051】(比較例1)実施例1と同一のバインダー
樹脂23部を、実施例1と同一の砕石混合物77部に添
加し、実施例1と同様の方法で加熱、加圧を行ったとこ
ろ、余分のバインダー樹脂が型からはみ出した。また、
型から取り出した硬化成形体は、その上部にバインダー
樹脂が多くなっており、不均一なものとなっていた。
【0052】(比較例2)実施例1と同一のバインダー
樹脂3部を、実施例1と同一の砕石混合物97部に添加
し、実施例1と同様の方法で加熱、加圧した。その後、
型より硬化成形体を取り出したが、得られた成形体は部
分的にバインダー樹脂の不足によるボイドが見られ、外
観上および物性上の好ましいものではなかった。
【0053】(比較例3)重合用触媒として1,1'アゾ
ビス−1−シクロヘキサンカルボニトリルを用いた以外
は、実施例1と同一の配合量および硬化条件で成形体を
製造した。得られた成形体は、十分に硬化が行われてい
なかった。
【0054】〔アクリシラップの調合〕 (調合例1)攪拌機、温度計、冷却管を備えた1Lのフ
ラスコに、メチルメタクリレート31部、グリシジルメ
タクリレート40部、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート5部、パラフィン0.2部、黄変防止剤0.3
部、紫外線吸収剤0.3部を入れ、攪拌しながらメチル
メタクリレート・ブチルアクリレート共重合体23部を
加え、ウォーターバス60℃で1時間加熱し、その後、
室温まで冷却した。このようにして、20℃における粘
度680cpsのシロップ状アクリル系バインダー樹脂
を調製した。さらに、調合例2〜8として、上記調合例
1と同様にして、表1,2に示す組成で各アクリルシラ
ップを調製した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】なお、本実施例で用いている各アクリル系
モノマーに関して、それらのホモポリマーのTg(℃)
と、モノマーの沸点(℃/760mmHg換算)を表3に
示す。
【0058】
【表3】
【0059】〔加熱プレス機による成型例〕硅砂(粒径
2.5〜1.0mm)35部と、硅砂(粒径1.0mm未満)
55部を混合した。一方、調合例1で得られた20にお
ける粘度680cpsのシロップ状アクリル系バインダー
樹脂(アクリシラップ)10部と硬化剤2,2'−アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル(以下、ADVN
と称する)1.0部を上記硅砂混合物90部に加え、ブ
レンダーにて2分間混合し、室温35℃で10分間放置
した後、これを厚さ15mm、縦300mm、横300mmの
キャビティを有する型内に充填し、2分間振動した後、
ホットプレス機にて温度100℃、圧力90kg/cm
2、5分間の条件で加熱、加圧した。その後、型より平
板状の硬化成型体を取り出し、その一方の表面を研磨し
て仕上げ、人造石とした。
【0060】さらに、上記成型例と同様にして、実施例
6〜9および比較例4〜7として、表4及び表5に示す
人造石を製造した。
【0061】尚、表4,5において、耐揮発性は、予め
混合された骨材と、シロップ状アクリル系バインダー
(アクリシロップ)をモルタルミキサーで2分間混合
し、室温35℃で10分間放置した後、加熱プレス機で
成型を行ない、得られた硬化物の外観を判定したもので
ある。判定結果は、異常なしのものを○、樹脂不足状態
で巣穴のあるものを×とした。また、曲げ強度および圧
縮強度の試験方法としては、JIS R5201セメントの物理
試験方法に準じた。耐薬品性試験は、塩酸10%水溶液
に7日間浸漬した後に、判定したものである。
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】表4から、本実施例のバインダー樹脂は、
いずれも耐揮発性に優れ、かつ曲げ強度、圧縮強度、耐
薬品性ならびに耐候性に優れていることがわかる。しか
しながら、高沸点モノマーが全てのモノマーに対して7
%しかないアクリシロップを使用した比較例4のもので
は耐揮発性に非常に劣っていた。また、沸点が100℃
と低いメチルメタクリレートとTgが−70℃と低い2
−エチルヘキシルアクリレートを用いてなるアクリシロ
ップを使用してなる比較例5のものは、曲げ強度も圧縮
強度も小さい。沸点が100℃と低いメチルメタクリレ
ートとTgが180℃と高いイソボロニルアクリレート
を用いてなるアクリシロップを使用してなる比較例6の
ものは、曲げ強度が小さい。また、沸点が100℃と低
いメチルメタクリレートとTgが−70℃と低いn−ノ
ニルフェニルテトラエチレングリコールアクリレートを
用いてなるアクリシロップを使用してなる比較例7のも
のは、曲げ強度と圧縮強度が小さい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の人造石
は、天然石粒子85〜95重量%とアクリル系バインダ
ー樹脂5〜15重量%からなるものであるので、難燃
性、耐摩耗性、耐擦傷性に優れ、天然石に極めて近い外
観、質感、光沢を有するとともに天然石を凌駕する機械
的強度を有する。また、耐候性に優れ、生産性にも優れ
ている。
【0066】また、アクリル系バインダー樹脂として、
沸点が170℃以上であるアクリル系モノマーと、沸点
が170℃以上のアクリル系多官能モノマーとの合計
が、モノマー成分全体の40重量%以上であるアクリル
系バインダー樹脂を用いることによって、夏場などの室
温30〜40℃でもバインダー樹脂の揮発性が抑えら
れ、かつそれを用いて成型した硬化物は、物性的にも、
外観的にも優れた人造石が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:00 (72)発明者 三谷 保雄 東京都中央区京橋2丁目3番19号 三菱レ イヨン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然石粒子85〜95重量%とアクリル
    系バインダー樹脂5〜15重量%とからなることを特徴
    とする人造石。
  2. 【請求項2】 アクリル系バインダー樹脂の硬化触媒
    が、10時間半減期温度が40〜110℃であることを
    特徴とする請求項1記載の人造石。
  3. 【請求項3】 アクリル系バインダー樹脂の硬化触媒
    が、有機過酸化物と金属塩または第三級アミンの組合せ
    からなるレドックス系触媒であることを特徴とする請求
    項1記載の人造石。
  4. 【請求項4】 天然石粒子が、粒径1〜300mmの粗
    粒40〜90重量%と、粒径1mm未満の微粒10〜6
    0重量%からなることを特徴とする請求項1記載の人造
    石。
  5. 【請求項5】 アクリル系モノマー成分およびアクリル
    系重合体成分からなるアクリル系バインダー樹脂であっ
    て、 沸点が170℃以上であるアクリル系モノマー1種また
    はそれ以上と、沸点が170℃以上のアクリル系多官能
    モノマー1種またはそれ以上との合計が、アクリル系モ
    ノマー成分の40重量%以上であることを特徴とする人
    造石用バインダー樹脂。
  6. 【請求項6】 アクリル系モノマーが、ホモポリマーの
    ガラス転移温度が−10〜150℃であることを特徴と
    する請求項5記載の人造石用バインダー樹脂。
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