JP3397857B2 - 人造石の製法 - Google Patents
人造石の製法Info
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Description
築材料等に用いられ、極めて自然な天然石の質感、外観
を呈する人造石を製造する方法に関する。
大理石がよく知られている。人工大理石は、水酸化アル
ミニウムなどの無機充填剤を不飽和ポリエステル樹脂あ
るいはアクリル系樹脂などのバインダー樹脂で硬化、成
形したものである。このものは、加工性に優れるが、難
燃性、耐摩耗性、耐擦傷性、体感性に劣り、これゆえ床
材、外装材などの使用には限界がある。
ー樹脂とし、天然大理石等の天然石の破砕片を混合して
成形したものが知られている(特公平3−34301号
公報,特公平3−56536号公報,特開平3−435
61号公報等)。このものは、耐候性に劣り、紫外線に
より黄変すると言う大きな不都合がある。
ける課題は、極めて自然な天然石の外観、質感を持ち、
かつ難燃性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐候性に優れた人造
石を製造できる製法を得ることにある。
5〜95重量%と、下記アクリル系バインダー樹脂の全
量に対して重合用触媒を0.1〜5重量%の範囲で含有
する下記アクリル系バインダー樹脂5〜15重量%とを
混合して混合物とする混合工程と、この混合物を成形型
に充填し、この成形型に真空下で振動を加えつつ加圧す
る充填工程と、この成形型を常温または加熱して硬化せ
しめ、硬化成形体を得る硬化工程と、この硬化成形体の
少なくとも1つの表面を研磨する研磨工程からなる人造
石の製法によって解決される。上記アクリル系バインダ
ー樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー40〜
95重量%、(メタ)アクリル酸エステル重合体5〜4
0重量%、及び多官能(メタ)アクリル酸エステルモノ
マー0.1〜20重量%(但し、それらの含有量はアク
リル系バインダー樹脂の合計量に対する量である)を含
有するものである。
で用いられる天然石とは、大理石、花崗岩、御影石など
の種々の天然石を破砕した砕石や、天然に産出される丸
砂利、豆砂利などや天然産の珪砂などが用いられる。水
酸化アルミニウム等の無機充填剤を併用してもよい。た
だし、大理石は耐酸性があまり良好ではないので、得ら
れる人造石の用途が限られることがある。この天然石の
粒径は300mm以下の範囲が好ましく、望ましくは1
mm未満の微粒と、1mm〜300mmの粗粒とを混合
して用いることが、天然石の緻密な充填ができ、天然石
の含有量を高めることができて好ましい。
いる場合の両者の混合比は、粗粒を40〜90重量%、
微粒を10〜60重量%の範囲とされる。これは、粗粒
が40重量%未満の場合、機械的強度が低下する傾向に
あり、粗粒が90重量%を越えると天然石の充填性が低
下して巣穴やボイドが残り機械的強度の低下を招く傾向
にあるためである。微粒の天然石としては、石灰石、珪
砂等の天然石の微粉や水酸化アルミニウム等の無機充填
剤なども用いられる。また、粗粒の天然石の好ましい粒
径の範囲は、人造石の成形形状で、天然石の最大粒径が
厚さの1/3以下程度であり、人造石の製法にもよる
が、概ね粒径1〜300mmの範囲である。本発明の製
法のうち、加熱硬化方式によるものでは1〜10mmの
範囲が、同じく常温硬化方式によるものでは30〜30
0mmの範囲が好適である。
5〜95重量%とされる。85重量%未満では、得られ
る人造石の耐摩耗性が劣るとともに、天然石様の外観が
得られず、質感が低下し、特に床材などの用途には問題
が生じる。また、95重量%を越えるとバインダーとし
てのアクリル系バインダー樹脂分が不足し、硬化成形が
不十分となる。
ー樹脂としては、いわゆるアクリルシロップと呼ばれる
ものが用いられ、(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ー、(メタ)アクリル酸エステル重合体、多官能(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーなどを成分とするもの
である。
としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)ア
クリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シ
クロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ラ
ウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリ
ル酸イソボニル、ジシクルペンタン(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
ブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエス
テル、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、エトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、エトキシプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、エトキシジプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ
トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブト
キシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
フェノキシプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシジプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、フェノキシトリプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシジエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキ
シトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニ
ルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシルオキシエチレングリコール
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルオキシジエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシルオキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシルオキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポ
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシルオキシプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシルオキシポリプロピレング
リコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。これらの成分は単独で用いてもよく、二種以上を併
用してもよいが、アクリル酸2−エチルヘキシル(Tg
=−70℃)のようなガラス転移温度(Tg)が低い成
分は単独で用いると硬化性が悪くなるのでメタクリル酸
メチルのようなTgの高い成分と併用することが好まし
い。
合体としては、以下のようなモノマーの単独または共重
合体が好ましい。すなわち、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、ジシクロ
ペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルメタクリレート、ジシクロペンタンメタクリレー
ト、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ジシクロペンテ
ニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルア
クリレート、ジシクロペンタンアクリレートが挙げられ
る。好ましくは、メタクリル酸メチルの重合体およびメ
タクリル酸メチルと、ポリマーのガラス転移温度の低い
モノマー、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラ
ウリルとの共重合体が挙げられる。
テルモノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレートのようなアルカンジオールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリ
オキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート、アリル(メ
タ)アクリレート、ジアリルフマレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、さらに多価アルコ
ール、多官能イソシアネートおよび(メタ)アクリル酸
ヒドロキシアルキルエステルから合成されるウレタン
(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独で用
いてもよく、二種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量は全
体量に対して40〜95重量%の範囲とされ、(メタ)
アクリル酸エステル重合体の含有量は全体量に対して5
〜40重量%の範囲とされ、多官能(メタ)アクリル酸
エステルモノマーの含有量は全体量に対して0.1〜2
0重量%の範囲とされる。また、このアクリル系バイン
ダー樹脂には、必要に応じて紫外線吸収剤、黄変防止
剤、着色剤、酸化防止剤、内部離型剤、シランカップリ
ング剤などの配合剤を適宜添加することができる。さら
に、アクリル系バインダー樹脂の粘度は、2000cp
s以下、好ましくは300〜800cpsの範囲に調節
することが好ましい。
の揮発を防止するとともに成形型からの離型性を良くす
る目的で、融点が40℃以上のパラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックスなどが用いてもよい。この
場合の配合量は0.1〜2重量%程度である。
インダー樹脂は、加熱硬化させる場合には、天然石と配
合して常温で3時間以内は硬化しないこと、加熱成形時
においては短時間で硬化すること、比較的低温で硬化で
きることなどの特性が要求される。また、常温硬化させ
る場合には、天然石と配合して常温で少なくとも30分
間以内は硬化しないことが要求される。このため、重合
用触媒の選定が重要となる。上述の要求を満たす触媒と
しては、加熱硬化の場合には、10時間半減期温度が4
0〜110℃の範囲の触媒が好ましく、具体的には、ビ
ス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキ
シジカ−ボネート、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイ
ルパーオキシド、2,2’−アゾビス−2,4ジメチル
バレロニトリル、2,2’−アゾビス−(2−アミジノ
プロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル等が挙げられる。また、常温硬化の
場合には、有機過酸化物と金属塩または第三級アミンと
の組合せからなるレトックス系触媒が好ましく、具体的
には、ベンゾイルパーオキシドとジメチルパラトルイジ
ンとの組合せ、メチルエチルケトンパーオキシドとナフ
テン酸コバルトとの組合せ等が挙げられる。この触媒の
配合量は、アクリル系バインダー樹脂比で0.1〜5重
量%とされる。
上記アクリル系バインダー樹脂とを混合し、混合物を成
形型に充填し、成形型に真空下で振動を加えつつ、成形
型を加圧、圧縮し、ついでこれを常温で放置するかもし
くは加熱してアクリル系バインダー樹脂を硬化せしめ
て、硬化成形体となし、これの表面を研磨することで製
造できる。
合用触媒を0.1〜5重量%含有するアクリル系バイン
ダー樹脂5〜15重量%とを混合したものを混合物とす
る。天然石として、粗粒のものと微粒のものとを併合す
る場合には、加熱硬化によるものでは1〜10mmの粒
径のものを、常温硬化によるものでは30〜300mm
の粒径のものを40〜90重量%と1mm以下の微粒を
10〜60重量%との混合物を用いる。
型混合機などが用いられるが、大量の天然石が含まれて
いるため、硬質で耐摩耗性に優れた材料からなる混合装
置が好ましい。また、混合中に混合物の温度が上昇し、
アクリル系バインダー樹脂が重合することを防止するた
め、低速で撹拌するなど温和な条件で混合操作を行うこ
とが望ましい。
キャビティ内に充填する。成形型としては、硬化方式に
よって好適な形状が異なり、加熱硬化方式によるもので
は、加熱による重合熱の放散が容易なように平板状の硬
化成形体が得られるものがよく、例えば厚さ5〜20m
m、縦800〜1500mm、横1200〜3000m
m程度のキャビティを有するものが好適である。また、
成形型の一部が可動となって充填された混合物を加圧、
圧縮できる構造のものが好ましく、例えば図1に示すよ
うなトレー状の下型1とこの下型1に嵌合する蓋状の上
型2とからなるものが用いられる。
和であるので、大型のブロック状の成形硬化体を成形で
きる成形型を使用することができ、例えば厚さ500〜
1000mm、縦1000〜1500mm、横2000
〜4000mm程度の大型のキャビティを有するものが
使用可能である。この大型の成形型においても、図1に
示すような成形型の一部(上型2)が可動となって充填
された混合物3を加圧、圧縮できる構造のものが好まし
い。
任意の方法が用いられる。ついで、この混合物が充填さ
れた成形型を大型の真空装置に収容し、その装置内を真
空に減圧するとともに成形型に振動を加えつつ成形型を
圧縮して、成形型内の混合物を押し固めてゆく。
な装置を用いることができる。この装置は、真空装置の
側壁4に取り付けられた複数の油圧シリンダ5…を有す
るもので、この油圧シリンダ5のピストンロッド6は側
壁4を気密に貫通して成形型7の可動となっている上型
2にその一端が取り付けられている。また、上記油圧シ
リンダ5は、ピストンロッド6を油圧により伸縮させる
と同時に、下型2に振動を加えながら、下方に押し下
げ、混合物3を圧縮できるようになっている。
物はこの装置により、真空下で緊密に押し固められ、気
泡等が内蔵されない状態となる。上記加振圧縮の条件
は、振動数が3000〜8000回/分、振幅が1〜
1.5mm程度で、加圧力は、加圧時の最終圧力で10
0〜200kg/cm2 程度とされる。また、真空装置
内の真空度は、0.1kg/cm2 (0.1気圧)以下
程度で十分である。さらに、混合物の成形型への充填も
真空下で行うことができる。
形型を、真空下もしくは大気中で、常温で放置するか、
あるいは加熱してアクリル系バインダー樹脂を重合させ
て、混合物を硬化成形体とする。常温での硬化は、8〜
36時間程度常温で放置することで行われ、加熱硬化の
条件は温度60〜100℃、時間5〜40分の範囲で選
ばれる。
型より取り出す。硬化成形体が加熱硬化方式で得られた
平板状のものでは、そのままその少なくとも1つの表面
を研磨して人造石とする。また、硬化成形体が常温硬化
方式で得られた大型のブロック状のものでは、研磨に先
立ってこれを所望の厚さ、例えば5〜20mmの平板状
に切断(スライス)し、これの少なくとも1つの表面を
研磨して人造石とする。
の研磨に用いるポリッシャーを用いて行うことができ、
研粒の粗さを変えて複数回研磨を行い、鏡面仕上げ等の
仕上げを行うことが好ましい。研磨表面の仕上げは、人
造石の用途により、適宜選ぶことができる。また、切断
には、複数枚のダイヤモンド刃を有する回転鋸などが用
いられる。研磨においては、従来の不飽和ポリエステル
樹脂をバインダー樹脂とした人造石に比べて本発明のア
クリル系バインダー樹脂を用いた人造石の方が少ない研
磨回数で十分な光沢が得られる利点がある。
を多量に配合しているため、難燃性、耐摩耗性、耐擦傷
性に優れ、天然石に極めて近い外観および質感を有する
ものとなる。また、アクリル系バインダー樹脂を使用し
たことによって、耐候性に優れ、生産性にも優れてい
る。
性は、天然石の種類、充填量によって異なるが、圧縮強
度1400〜2600kg/cm2 、曲げ強度170〜
500kg/cm2 、比重2.1〜2.6、吸水率0.
03〜0.3%、耐摩耗性(テーバー摩耗)40〜50
mg/1000回となる。また、耐候性はサンシャイン
ウェザーメータで2000時間暴露後も外観上異常はな
かった。
(重量部、以下同様。)と珪砂(粒径1mm以下)22
部を混合した。一方、メチルメタアクリレート67部、
トリメタクリル酸トリメチロールプロパン5部、メチル
メタアクリレート・ブチルアクリレート共重合体26
部、パラフィン0.3部、黄変防止剤0.3部、紫外線
安定剤0.3部およびベンゾイルパーオキサイド1部か
らなる粘度600cpsのシロップ状アクリル系バイン
ダー樹脂を調製した。
部に添加し、リボンブレンダーにて常温で混合し、これ
を厚さ12mm、縦1200mm、横2400mmのキ
ャビティを有する成形型内に充填した。ついで、この成
形型を真空装置内に収容し、図2に示すような装置によ
り、真空下で振動を与えつつ成形型を圧縮した。真空度
は、約0.1kg/cm2 、振動数6000回/分、振
幅1.5mm、最終加圧力は200kg/cm2 とし
た。
置内で、温度80℃、時間30分の条件で加熱し、硬化
させた。その後、成形型より平板状の硬化成形体を取り
出し、その一方の表面を研磨して仕上げ、平板状の人造
石とした。
崗岩に極めて近い外観、質感を有し、その手ざわりも花
崗岩と同一であった。また、圧縮強度は2000kg/
cm2 、曲げ強度は350kg/cm2 であり、耐薬品
性(10%塩酸,7日間)は異常なしであった。また、
耐候性はサンシャインウェザーメータで2000時間暴
露も外観上異常はなかった。
0mmの大理石砕石50部、平均粒径30mmの大理石
砕石35部と大理石微粉(粒径1mm未満)10部を用
い、重合用触媒としてベンゾイルパーオキサイド1部と
ジメチルパラトルイジン0.5部を用いた以外は、実施
例1と同様にして厚さ850mm、縦1250mm、横
3080mmのキャビティを有する大型の成形型に充填
し、実施例1と同様の条件で、真空下、加圧圧縮した。
この成形型を常温で10時間放置して硬化させて、硬化
成形体とした。この硬化成形体を厚さ10mmにスライ
スして平板状となし、その一方の表面を研磨して仕上
げ、平板状の人造石とした。この人造石も実施例1で得
られた人造石と同様に天然の大理石に近い外観、質感、
手ざわりを有していた。
の製法は、天然石85〜95重量%と、アクリル系バイ
ンダー樹脂の全量に対して重合用触媒を0.1〜5重量
%の範囲で含有する下記アクリル系バインダー樹脂5〜
15重量%とを混合して混合物とする混合工程と、この
混合物を成形型に充填し、この成形型に真空下で振動を
加えつつ加圧する充填工程と、この成形型を常温または
加熱して硬化せしめ、硬化成形体を得る硬化工程と、こ
の硬化成形体の少なくとも1つの表面を研磨する研磨工
程からなり、上記アクリル系バインダー樹脂が、(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー40〜95重量%、
(メタ)アクリル酸エステル重合体5〜40重量%、及
び多官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー0.1〜
20重量%(但し、それらの含有量はアクリル系バイン
ダー樹脂の合計量に対する量である)を含有するもので
あるので、難燃性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐候性に優
れ、天然石に極めて近い外観、質感、光沢を有するとと
もに天然石を凌駕する機械的強度を有する人造石を効率
よく製造することができる。
略断面図である。
いられる装置の一例を示す概略構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】天然石85〜95重量%と、下記アクリル
系バインダー樹脂の全量に対して重合用触媒を0.1〜
5重量%の範囲で含有する下記アクリル系バインダー樹
脂5〜15重量%とを混合して混合物とする混合工程
と、 この混合物を成形型に充填し、この成形型に真空下で振
動を加えつつ加圧する充填工程と、 この成形型を常温または加熱して硬化せしめ、硬化成形
体を得る硬化工程と、 この硬化成形体の少なくとも1つの表面を研磨する研磨
工程からなることを特徴とする人造石の製法。(アクリル系バインダー樹脂) (メタ)アクリル酸エステルモノマー40〜95重量
%、(メタ)アクリル酸エステル重合体5〜40重量
%、及び多官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー
0.1〜20重量%(但し、それらの含有量はアクリル
系バインダー樹脂の合計量に対する量である)を含有す
るアクリル系バインダー樹脂。 - 【請求項2】重合用触媒として、10時間半減期温度が
40〜110℃の範囲の触媒を使用することを特徴とす
る請求項1記載の人造石の製法。 - 【請求項3】重合用触媒として、有機過酸化物と金属塩
または第三級アミンとの組み合わせからなるレドックス
系触媒を使用することを特徴とする請求項1記載の人造
石の製法。 - 【請求項4】真空度0.1kg/cm 2 以下、振動数3
000〜8000回、振幅1〜1.5mm、加圧時の最
終圧力100〜200kg/cm 2 の条件で充填工程を
行うことを特徴とする請求項1記載の人造石の製法。
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