JP2019010297A - 体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法 - Google Patents

体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】胆石などの体内異物を掻き出しやすいバルーン部を有する体内異物除去用バルーンカテーテルを提供すること。【解決手段】体内異物除去用バルーンカテーテルを構成するカテーテルチューブ5の遠位端部にバルーン部2が具備してある。カテーテルチューブ5には、ルーメンが長手方向に沿って形成してある。バルーン部2を構成し、内部に流体が導入されることにより膨張するバルーン膜3は、厚膜部31と薄膜部32とを有する。厚膜部31は、バルーン型における厚膜部31に対応する部分をディップ液に浸漬する回数を多くすることによって、薄膜部32よりも膜厚が厚く、バルーン膜3の近位端側および遠位端側のいずれか一方端側に形成してある。【選択図】図2A

Description

本発明は、たとえば胆管などに生じた結石などを除去するために用いられる体内異物除去用バルーンカテーテルを製造する方法に関する。
胆管内に生じた結石、すなわち、胆石を体外に取り出して除去する方法としては、いくつかの方法が知られているが、その一つとして、バルーンカテーテルを用いる方法が知られている。バルーンカテーテルを用いて胆石を胆管内から除去する際は、まず、内視鏡を介して、バルーン部を収縮させた状態のバルーンカテーテルを胆管内に挿入して、バルーン部を、除去すべき胆石の位置より奥に位置させる。次いで、バルーン部を膨張させてから、バルーンカテーテルを引き戻すと、バルーン部で胆石を掻き出すようにして、胆管外に排出することができる。
このように胆石を除去するために用いられる結石除去用バルーンカテーテルとしては、たとえば、特許文献1に記載された構造を有するものが知られている。この特許文献1に記載されたバルーンカテーテルでは、カテーテルチューブの先端部(遠位端部)に、バルーン部を形成するために伸縮性材料からなるバルーン膜が接合されており、このバルーン膜の内部にシリンジ等を用いて空気等の流体を導入することにより、バルーン膜を膨張させることができる。
従来の結石除去用バルーンカテーテルでは、バルーン膜の内部に流体を導入し、バルーン部を膨張させると、バルーン膜が径方向だけでなく軸方向にも膨張し、膨張したバルーン部の形状が略球状となる。略球状のバルーン部で胆管内の胆石を掻き出そうとすると、胆石がバルーン部の傾斜に沿ってバルーン部と胆管壁との間の狭い空隙に導かれてしまう傾向があり、胆石を良好に掻き出せない場合がある。
実開平5−63551号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、胆石などの体内異物を掻き出しやすいバルーン部を有する体内異物除去用バルーンカテーテルを好適に製造することができる体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法は、
カテーテルチューブの遠位端部に具備してあるバルーン部を有する体内異物除去用バルーンカテーテルを製造する方法であって、
前記バルーン部を構成し、内部に流体が導入されることにより膨張するバルーン膜は、
薄膜部と、
前記薄膜部よりも膜厚が厚く、前記バルーン膜の近位端側および遠位端側の少なくともいずれか一方端側に形成してある厚膜部と、を有し、
前記バルーン膜は、伸縮性材料および媒質を含むディップ液にバルーン型を浸漬してから、当該バルーン型をディップ液から引き上げ、当該バルーン型に付着したディップ液の媒質を蒸発させるディップ工程によって得られ、
前記ディップ工程において、前記厚膜部に対応する前記バルーン型の部分を、前記薄膜部に対応する前記バルーン型の部分よりも多くの回数で前記ディップ液に浸漬することを特徴とする。
本発明に係る体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法で得られる体内異物除去用バルーンカテーテルは、たとえば厚膜部がバルーン膜の近位端側に形成してある場合には、バルーン膜が軸方向の近位端側に膨張することを厚膜部が抑制する。そのため、バルーン膜の近位端側の部分において、バルーン膜がバルーン部の径方向に向かって膨張して、膨張したバルーン膜の近位端側が、カテーテルチューブに対して略垂直に立ち上がる。
すなわち、膨張したバルーン膜の形状は,略扁球状となり、膨張時の形状が略球状である従来のバルーン部と比較して、膨張したバルーン部の近位端側が、カテーテルチューブに対して略垂直に近い角度で立ち上がる。これにより、胆石などの体内異物を捕捉するバルーン部の近位端側のスペースが広くなり、体内異物を良好に掻き出すことができる。このように、本発明に係る体内異物除去用バルーンカテーテルによれば、バルーン部の形状を、体内異物を良好に掻き出しやすい形状にすることができる。
また、バルーン膜が軸方向の近位端側に膨張することを厚膜部が抑制するため、バルーン部に導入した流体がバルーン膜を径方向に膨張させることに優先的に費やされることとなる。そのため、バルーン膜の内部に導入する流体の量が少なくても、バルーン膜を径方向に大きく膨張させることが可能になる。すなわち、特定の径にバルーン膜を膨張させるために必要な流体の量が少なくなる。
また、バルーン部が軸方向に膨張しにくくなるため、バルーン部が体内の予期せぬ部位を不要に圧迫するのを防止することができる。
また、バルーン膜の厚膜部では、厚膜部の膜厚に応じた強度が具備される。そのため、たとえば、胆管内に挿入されたカテーテルチューブを胆管外に引き戻す際に、当該カテーテルチューブの遠位端部に具備されたバルーン部の近位端側が内視鏡鉗子台などに接触したとしても、バルーン膜に穴があくこと(バルーンラプチャー)を有効に防止することができる。
また、厚膜部がバルーン膜の遠位端側に形成してある場合には、バルーン膜が軸方向の遠位端側に膨張することを厚膜部が抑制する。そのため、バルーン膜の遠位端側の部分において、バルーン膜がバルーン部の径方向に向かって膨張して、膨張したバルーン部の遠位端側が、カテーテルチューブに対して略垂直に立ち上がる。
このとき、カテーテルチューブに対して略垂直に立ち上がったバルーン部の遠位端側によって、バルーン膜の近位端側が遠位端側に引っ張られる。そのため、膨張したバルーン部の近位端側も、カテーテルチューブに対して略垂直に立ち上がり、バルーン部の形状を、体内異物を良好に掻き出しやすい形状にすることができる。したがって、バルーン膜の遠位端側に厚膜部が形成してある場合も、バルーン膜の近位端側に厚膜部が形成してある場合と同様の作用効果が得られる。
前記厚膜部は、前記バルーン膜の近位端と遠位端とを結ぶ軸方向の略中央部分よりもいずれか一方端側に形成してもよい。このように構成することで、バルーン膜が軸方向に膨張しにくくなるとともに、バルーン膜がバルーン部の径方向に向かって膨張しやすくなる。したがって、バルーン部の膨張時の形状を、体内異物を良好に掻き出しやすい形状にすることができる。
好ましくは、前記厚膜部の膜厚t1と前記薄膜部の膜厚t2の比t1/t2は、1より大きく2より小さい。このように構成することで、バルーン膜が軸方向に膨張しにくくなるとともに、バルーン膜がバルーン部の径方向に向かって膨張しやすくなる。したがって、バルーン部の形状を、体内異物を良好に掻き出しやすい形状にすることができる。
前記厚膜部は、前記バルーン膜の近位端側および遠位端側の双方に形成してもよい。このように構成することにより、バルーン部の軸方向への膨張が、より抑制される。
図1は本発明に係る体内異物除去用バルーンカテーテルの一実施形態に係る結石除去用バルーンカテーテルの全体図である。 図2Aは図1に示す結石除去用バルーンカテーテルにおけるカテーテルチューブの遠位端部を示す一部断面拡大図である。 図2Bは本発明に係る体内異物除去用バルーンカテーテルの他の実施形態である結石除去用バルーンカテーテルにおけるカテーテルチューブの遠位端部を示す一部断面拡大図である。 図2Cは本発明に係る体内異物除去用バルーンカテーテルのさらに他の実施形態である結石除去用バルーンカテーテルにおけるカテーテルチューブの遠位端部を示す一部断面拡大図である。 図3は図2Aに示すIII−III線に沿う拡大断面図である。 図4は図1に示すIV−IV線に沿う拡大断面図である。 図5は図1に示すカテーテルチューブにおける近位端側ワイヤ挿通孔の部分断面図である。 図6は図1に示す結石除去用バルーンカテーテルにおけるバルーン部を製造する過程を示す部分断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る体内異物除去用バルーンカテーテルとしての結石除去用バルーンカテーテル1は、たとえば内視鏡を介して用いられ、カテーテルチューブ5と、バルーン部2と、カバー13と、3つの枝管14a〜14cと、3つのハブ15a〜15cとから構成されている。
結石除去用バルーンカテーテル1のカテーテルチューブ5は、可撓性材料によって形成されたチューブであって、経内視鏡的に体内に挿入される側の端部である遠位端部7と、その他端側に位置する近位端部6とを有している。このカテーテルチューブ5における近位端部6の外径d2は、通常、1.0〜4.2mmであり、全長は、通常、500〜2500mmである。カテーテルチューブ5の遠位端部7の外径d1は、近位端部6の外径d2の50〜95%であることが好ましく、60〜90%であることが特に好ましい。
カテーテルチューブ5の遠位端部には、遠位端先端部5cが形成してある。遠位端先端部5cの軸方向長さL7(図2A参照)は、好ましくは0.5〜20mmである。また、カテーテルチューブ5の材料は、可撓性を有する材料であれば特に限定されないが、高分子材料であることが好ましく、なかでも、ポリアミド樹脂あるいはポリアミド系エラストマーであることが特に好ましい。
カテーテルチューブ5の内部には、図2Aに示すように、バルーンルーメン8と、造影剤ルーメン9と、主ルーメン10とが形成されている。すなわち、カテーテルチューブ5は、多ルーメンチューブで構成してある。バルーンルーメン8は、バルーン部2を膨張させるために用いる空気などの流体をバルーン部2を構成するバルーン膜3の内部に送るための流路となるルーメンであり、カテーテルチューブ5の近位端から、流体導出口11まで貫通している。流体導出口11は、カテーテルチューブ5の遠位端部7に設けられ、バルーン膜3の内部に位置するように設けられた開口である。
造影剤ルーメン9は、結石の位置を確認するなどの目的で、体内のX線造影を行う場合に、造影剤の流路として用いるルーメンである。この造影剤ルーメン9は、カテーテルチューブ5の近位端から、カテーテルチューブ5の遠位端部7の噴出口12まで貫通している。噴出口12は、バルーン部2の外側に設けられた開口であり、本実施形態では、バルーン部2より近位端側に位置するように噴出口12が設けられている。
主ルーメン10は、カテーテルチューブ5の近位端から遠位端まで貫通しているが、図1に示す近位端側ワイヤ挿通孔10aを境に、遠位端側と近位端側とでは、その機能が異なる。すなわち、主ルーメン10の遠位端開口は、遠位端側ワイヤ挿通孔10bとして、バルーン部2の遠位端側に位置するチューブ5の遠位端に形成してあり、近位端側ワイヤ挿通孔10aと遠位端側ワイヤ挿通孔10bとの間に位置する主ルーメン10の遠位端側主ルーメン10c(図2Aおよび図5参照)がガイドワイヤルーメン(遠位端側ワイヤ通路)として機能する。
また、図5に示す近位端側ワイヤ挿通孔10aよりも、近位端側に位置する主ルーメン10の近位端側主ルーメン10dは、たとえばスタイレットなどを挿入するためのルーメンとして機能する。なお、スタイレットは、カテーテルチューブ5の剛性を増して、結石除去用バルーンカテーテル1の内視鏡や体内に対する挿入性を向上させる目的などに用いられ、たとえば、ステンレス鋼などの金属などで構成される線状体(撚り線または真直線など)または棒状体である。
図1に示すように、近位端側ワイヤ挿通孔10aは、バルーン部2よりも近位端側で、カテーテルチューブ5の長手方向に沿っての途中位置であって、細径にされている遠位端部7よりも近位端側で、外径d2を有する位置に形成してある。近位端側ワイヤ挿通孔10aと遠位端側ワイヤ挿通孔10bとの間の長さL2は、細径にされている遠位端部7の長手方向長さL1よりも大きく、好ましくは35〜800mmである。また、L2−L1=L3の長さは、好ましくは5〜400mmである。また、細径にされている遠位端部7の長手方向の長さL1は、好ましくは、30〜400mmである。
図5に示すように、近位端側ワイヤ挿通孔10aから近位端方向に向かうルーメン10は、硬化された充填物40により閉塞してあり、充填物40により、主ルーメン10が、遠位端側主ルーメン10cと近位端側主ルーメン10dとの二つに分離され、相互に連通しないようになっている。近位端側ワイヤ挿通孔10aから遠位端方向に向かう遠位端側主ルーメン10cが、ガイドワイヤ20を挿通可能な遠位端側ワイヤ通路として利用可能になっている。硬化された充填物40には、近位端側ワイヤ挿通孔10aから遠位端側主ルーメン10cに向けてガイドワイヤ20を案内し易くするための傾斜面42が形成してある。傾斜面42は、遠位端側主ルーメン10cから近位端側ワイヤ挿通孔10aに向けてガイドワイヤ20を案内し易くする。
図5に示すような構造を実現するためには、たとえば、まず、カテーテルチューブ5の長手方向の所定位置(図1に示すL2の位置)に、主ルーメン10にのみ連通する近位端側ワイヤ挿通孔10aを形成する。挿通孔10aの内径は、図示省略してある仮チューブ(仮芯材)の外径と略同一であり、仮チューブが挿通孔10aの内部に密着して入り込む程度の大きさである。
また同時に、近位端側ワイヤ挿通孔10aから近位端方向に所定距離で離れた位置に、主ルーメン10にのみ連通する充填用孔10eを形成する。充填用孔10eの内径は、特に限定されず、そこから流動状態の硬化前充填物(図5において充填物40)を充填できる程度の大きさであればよい。
硬化前充填物としては、特に限定されず、注入後に硬化可能な充填物であれば良く、たとえばアクリレート系紫外線硬化性樹脂やエポキシ系紫外線硬化性樹脂などの紫外線硬化性樹脂、エポキシ系熱硬化性樹脂、フェノール系熱硬化性樹脂、ポリエステル系熱硬化性樹脂などの熱硬化性樹脂、エポキシ系二液常温硬化性樹脂、アクリル系二液常温硬化性樹脂などの二液常温硬化性樹脂、酢酸ビニル系溶剤揮散型接着剤などの溶剤揮散型接着剤、シアノアクリレート系湿気硬化型接着剤などの湿気硬化型接着剤などが例示される。
図示省略してある仮チューブの遠位端が主ルーメン10の遠位端側主ルーメン10cに位置し、近位端が近位端側ワイヤ挿通孔10aからはみ出すように、仮チューブを近位端側ワイヤ挿通孔10aの内部に挿入する。その後に、流動状態の硬化前充填物を、充填用孔10eから主ルーメン10の仮チューブよりも近位端側に充填する。なお、主ルーメン10に挿入する仮芯材として、チューブ状の仮チューブを用いているが、仮芯材は中実のものであってもよい。
本実施形態では、仮芯材として用いられる仮チューブは、長手方向に沿って均一な外径および内径の柔軟性に優れた短チューブで構成してあり、たとえば、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの材質で構成される。好ましくは、仮芯材は、カテーテルチューブ5と異なり、硬化前の充填物および図5に示す硬化後の充填物40に接着しない材質であることが好ましい。このような観点からは、仮芯材は、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、ポリオレフィン系樹脂などで構成されることが好ましい。
流動状態の硬化前充填物の充填量は、特に限定されないが、少なくとも主ルーメン10の内部に挿入された仮チューブの近位端側外周面から近位端方向に向かう主ルーメン10を完全に閉塞させるに十分な量であることが好ましい。また、図5に示すように、充填用孔10eを完全に塞ぎ、そこから多少盛り上がる程度の充填量であることが好ましい。また、近位端側ワイヤ挿通孔10aと仮チューブとの隙間から主ルーメン10の外側に盛り上がる程度の充填量でもよい。
次に、用いた硬化前充填物の種類に応じた硬化方法によって、充填物40を硬化させ、近位端側ワイヤ挿通孔10aから近位端方向に向かうルーメン10を、硬化された充填物40により閉塞する。次に、硬化された充填物40を残し、仮チューブを近位端側ワイヤ挿通孔10aから引き抜き、主ルーメン10から除去する。その結果、充填物40の遠位端側には、近位端側ワイヤ挿通孔10aから主ルーメン10の遠位端方向に向けて傾斜する傾斜面42が仮チューブの外周面形状に沿って転写して形成される。
なお、充填用孔10eから盛り上がっている充填物40の盛り上がり部44は除去してもよいが、そのまま残してもよい。また、近位端側ワイヤ挿通孔10aの開口縁に付着してある充填物40の盛り上がり部44は、ワイヤ挿通孔10aの開口縁を保護するために、そのまま残しておいてもよい。
本実施形態によれば、遠位端側ワイヤ通路として利用される遠位端側主ルーメン10c内にカテーテルチューブ5と別途のチューブを設けることなく操作性に優れた結石除去用バルーンカテーテル1を製造することができる。
図3および図4に示すバルーンルーメン8、造影剤ルーメン9および主ルーメン10の断面形状は、いずれも限定されず、それぞれをカテーテルチューブ5内に効率的に配置できる形状とすればよい。ただし、主ルーメン10については、一般的なガイドワイヤ20の断面と同様に断面形状が円形であることが好ましい。また、バルーンルーメン8の断面積は、0.03〜1.0mm、造影剤ルーメン9の断面積は、0.08〜4.0mm、主ルーメン10の断面積は、0.5〜6.0mmであることがそれぞれ好ましい。
図1に示す結石除去用バルーンカテーテル1の枝管14a〜14cは、カテーテルチューブ5のバルーンルーメン8に流体を送る操作や、造影剤ルーメン9に造影剤を注入する操作、あるいは、スタイレットを主ルーメン10の近位端側(近位端側主ルーメン10d)に挿入する操作が容易になるように、それぞれのルーメンと接続されたチューブである。
枝管14a〜14cの材質としては、特に限定されないが、高分子材料を用いることが好ましい。また、枝管14a〜14cとカテーテルチューブ5の各ルーメンとの接続方法は、特に限定されないが、たとえば、枝管14a〜14cの遠位端部をテーパー状に成形し、その外周面に接着剤を塗布して、その端部をカテーテルチューブ5のルーメンに挿入することにより、接着すればよい。
結石除去用バルーンカテーテル1のハブ15a〜15cは、枝管14a〜14cの近位端側に接続される部材である。たとえばハブ15aおよび枝管14aは、図2Aに示すバルーンルーメン8に連通してあり、そこへハブ15aからバルーン膨張用流体を導入または導出可能になっている。また、ハブ15cおよび枝管14cは、図2Aに示す造影用ルーメン9に連通してあり、そこへハブ15cから造影用流体を導入または導出可能になっている。ハブ15bおよび枝管14bは、図5に示す近位端側主ルーメン10dに連通してあり、そこへハブ15bからスタイレットを導入または導出可能になっている。ハブ15a〜15cの材質としては、特に限定されないが、透明な高分子材料を用いることが好ましい。
図1に示す結石除去用バルーンカテーテル1のカバー13は、カテーテルチューブ5と枝管14a〜14cとの接続部を補強して保護するために、その接続部を覆うように設けられる。カバー13の形状は特に限定されないが、通常、箱型あるいは筒型である。カバー13の材質としては、特に限定されないが、高分子材料を用いることが好ましい。また、熱収縮チューブをカバー13として用いることも可能である。
カバー13の遠位端側には、カテーテルチューブ5の外周に、タグ16が取り付けてある。タグ16には、たとえば、どれくらいのエア容量でバルーン部2がどれくらいの外径に膨らむかなど、当該バルーンカテーテル1に特有の情報が表示してある。
図2Aに示すように、結石除去用バルーンカテーテル1のバルーン部2を構成するバルーン膜3は、カテーテルチューブ5の遠位端部に流体導出口11を覆うように取り付けられている。このバルーン膜3は伸縮性材料により形成されていて、カテーテルチューブ5のバルーンルーメン8を介して、内部に流体が導入されることにより膨張されるようになっている。この膨張したバルーン膜3によって、結石を掻き出したり、押し出したりして、体内の結石の除去を行うことができる。
バルーン膜3を形成する伸縮性材料としては、100%モジュラス(JIS K 6251に準拠して測定した値)が、0.1〜10Mpaであるものが好ましく、1〜5Mpaであるものが特に好ましい。また、バルーン膜3を形成するために好適な伸縮性材料の具体例としては、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンエラストマーなどが挙げられる。
図2Aに示すように、バルーン部2は、全体として筒状であり、その両端部にカテーテルチューブ5の外周面と接合される第1接合部4aおよび第2接合部4bが形成されていて、これらの接合部4a,4bの間には、カテーテルチューブ5の外周面と接合されておらず、内部に流体が導入されることにより膨張するバルーン膜3が形成されている。本実施形態では、バルーン膜3が、その内部に実質的に流体が導入されない状態(図1において、実線で示したバルーン部2の状態)において、その外形状が略円形(略楕円形)となるように形成してあるが、その外形状はこれに限定されるものではなく、略円柱形など種々の形状を採用することが可能である。
本実施形態において、バルーン膜3の遠位端側に位置するバルーン部2の第1接合部4aが、カテーテルチューブ5の遠位端側第1外周面5aに接合してある。また、バルーン膜3の近位端側に位置するバルーン部2の第2接合部4bが、カテーテルチューブ5の遠位端側第1外周面5aよりも近位端側に位置するカテーテルチューブ5の遠位端側第2外周面5bに接合してある。
第1接合部4aおよび第2接合部4bにおける接合のための方法は、特に限定されず、接着剤を用いる接着、熱融着、溶剤による溶着、超音波溶着などが例示される。また、各接合部4aおよび4bのそれぞれの軸方向長さL4a,L4bは、同じでも異なっていてもよいが、好ましくは0.2〜5mmの範囲内である。また、第1接合部4aと第2接合部4bとの間隔L5は、好ましくは5〜20mmの範囲内である。
内部に流体が導入されることにより膨張したバルーン膜3の軸方向の長さL9は、たとえば常温(23℃)、常圧下の体積として20ccの空気がバルーン膜3の内部に導入されたときを基準として、5〜20mmであることが好ましい。また、膨張したバルーン膜3の軸方向に垂直な方向の長さL6は、たとえば常温(23℃)、常圧下の体積として20ccの空気がバルーン膜3の内部に導入されたときを基準として、10〜35mmであることが好ましい。上記各長さL9とL6との比L6/L9は、好ましくは、1.0を超え5以下であり、より好ましくは1.2〜4であり、さらに好ましくは1.5〜3である。
本実施形態では、バルーン膜3は、厚膜部31と薄膜部32とを有する。厚膜部31は、薄膜部32よりも膜厚が厚く、バルーン膜3の近位端側に形成してある。より詳細には、厚膜部31は、バルーン膜3の近位端と遠位端とを結ぶ軸方向の略中央部分よりも近位端側に形成してある。薄膜部32は、バルーン膜3における厚膜部31以外の部分、すなわちバルーン膜3の遠位端側および略中央部分に形成してある。
厚膜部31は、薄膜部32に比べて膜厚が厚いため、薄膜部32に比べて軸方向に伸びにくい。そのため、バルーン膜3の内部に流体が導入されると、厚膜部31は、バルーン膜3が軸方向の近位端側に膨張することを抑制する。そのため、バルーン膜3の近位端側の部分において、バルーン膜3がバルーン部2の径方向に向かって膨張して、膨張したバルーン膜3の近位端側が、カテーテルチューブ5の外周面に対して略垂直に立ち上がる。
また、このとき、カテーテルチューブ5に対して略垂直に立ち上がったバルーン部2の近位端側によって、バルーン膜3の遠位端側が近位端側に引っ張られる。そのため、図2Aに示すように、膨張したバルーン膜3の遠位端側も、カテーテルチューブ5に対して略垂直に立ち上がる。したがって、バルーン膜3の膨張時の形状は、軸方向の長さよりも軸方向に直交する方向に長い略扁球状となる。
厚膜部31の膜厚t1は、バルーン膜3が軸方向の近位端側に膨張することを十分に抑制できる程度であればよいが、好ましくは、0.2〜1.0mmであり、さらに好ましくは、0.30〜0.40mmである。薄膜部32の膜厚t2は、0.10〜0.50mmであることが好ましい。厚膜部31の膜厚t1と薄膜部32の膜厚t2との比t1/t2は、好ましくは1より大きく2より小さく、さらに好ましくは1.01〜1.80であり、特に好ましくは1.05〜1.50である。
上記所定範囲内で厚膜部31の膜厚t1およびt2を適宜調整することにより、バルーン膜3の膨張形状を調整することができる。特に、上記範囲内とすることにより、バルーン膜3が軸方向の近位端側に膨張しにくくなるとともに、バルーン膜3がバルーン部2の径方向に向かって膨張しやすくなる。したがって、バルーン部2の形状を、胆石などを良好に掻き出しやすい形状にすることができる。
図2Aに示す例では、厚膜部31の膜厚t1は、厚膜部31の各部で等しくなっているが、異なっていてもよい。たとえば、近位端側から遠位端側に向かうにつれて、膜厚t1が漸次小さくなっていくような構成としてもよい。
また、バルーン部2の接合部4a,4bの肉厚は、特に限定されず、たとえば、図2Aに示すように、バルーン膜3の近位端に位置する第2接合部4bについては厚膜部31の膜厚t1と実質的に等しくし、バルーン膜3の遠位端に位置する第1接合部4aについては薄膜部32の膜厚t2と実質的に等しくしてもよい。あるいは、厚膜部31および薄膜部32の膜厚とは無関係に、接合部4a,4bの肉厚を定めてもよい。
結石除去用バルーンカテーテル1において、バルーン部2の近位端から近位端側に向かって10mm以内(より好ましくは5mm以内)の位置には、カテーテルチューブ5の表面に、造影剤を噴出するための噴出口12が設けられている。この位置に噴出口12を設けておけば、バルーン膜3を膨張させることにより体内管腔を塞いでから、造影剤を噴出口12から噴出させることによって、膨張したバルーン膜3より手前側に位置する体内管腔を効率的に造影することできるからである。
ただし、噴出口12は、バルーン部2の遠位端から遠位端側に向かって10mm以内(より好ましくは5mm以内)の位置において、カテーテルチューブ5の表面に設けてもよい。バルーン部2よりも遠位端側に噴出口を設けた場合には、体内管腔においてバルーン膜3を膨張させる前に、造影剤を噴出口から噴出させて、体内管腔を造影して体内管腔内の状況を確認することで、より適切な位置にバルーン部2を挿入しやすくなる。
バルーン部2のバルーン膜3の軸方向両端側に位置する接合部4a,4bの形状は、カテーテルチューブ5の遠位端部7に接合可能な形状であれば特に限定されないが、円筒形であることが好ましい。バルーン部2の接合部4a,4bが円筒形である場合、その内径はカテーテルチューブ5の外径とほぼ等しいことが好ましい。
本発明の体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法では、ディップ成形法によって伸縮性材料を成形することによりバルーン部2を製造する。
ディップ成形法では、図6(A)および図6(B)に示すように、天然ゴムなどの伸縮性材料を水などの媒質に分散させた懸濁液(または伸縮性材料の溶液)に、必要に応じて各種添加剤を添加して得たディップ液60に所望するバルーンの形状と略等しい外形を有するバルーン型70全体を浸漬させてから、ディップ液60からバルーン型70を引き上げることによって、バルーン型70の表面にディップ液60を塗布する。その後、ディップ液60の媒質を蒸発させてバルーン型70の表面に被膜を形成させる(第1ディップ工程)。これにより、膜厚がt2の被膜を製膜することができる。なお、第1ディップ工程において形成される被膜の膜厚は、ディップ液60の粘度やディップ液60からバルーン型70を引き上げるときの引き上げ速度を調節することによって調節することが可能である。
次いで、図6(C)に示すように、表面に膜厚t2の被膜が形成されたバルーン型70の先端部のみを、さらにディップ液60に浸漬させてからバルーン型70を引き上げることによって、バルーン型70の先端部の表面にディップ液60をさらに塗布する。その後、ディップ液60の媒質を蒸発させてバルーン型70の表面にさらに被膜を形成させる(第2ディップ工程)。これにより、バルーン型70の先端部に膜厚がt1の被膜が形成され、この膜厚がt1の被膜が形成された部分を厚膜部31とするバルーン膜3を有するバルーン部2を製膜することができる。すなわち、バルーン膜3の薄膜部32に対応するバルーン型70の後端側の部分は、第1ディップ工程のみにおいてディップ液60に浸漬されるのに対して、バルーン膜3の厚膜部31に対応するバルーン型70の先端側の部分は、第1ディップ工程および第2ディップ工程の両方においてディップ液60に浸漬されるので、厚膜部31は第2ディップ工程で形成される膜の厚さの分だけ、薄膜部32よりも厚くなる。なお、第2ディップ工程において形成される被膜の膜厚も、ディップ液60の粘度やディップ液60からバルーン型70を引き上げるときの引き上げ速度を調節することによって調節することが可能である。
なお、バルーン型70の先端部をディップ液60に浸漬するときの深さについては、バルーン膜3における厚膜部31の占有面積に応じて適宜調整すればよい。また、バルーン型70をディップ液60に浸漬させる回数は、バルーン膜3の厚膜部31に対応するバルーン型70の部分の浸漬回数が、バルーン膜3の薄膜部32に対応するバルーン型70の部分の浸漬回数よりも多くされる限りにおいて、特に限定されず、それぞれの浸漬回数を任意の回数とすることができる。また、バルーン部2を形成するために用いる伸縮性材料の種類により、必要に応じて、製膜後、架橋を行ってもよい。また、得られた被膜の端部に不要部分がある場合には、適宜、切り離せばよい。
次に、本実施形態の結石除去用バルーンカテーテル1の使用例として、胆管より胆石を除去する例について説明する。
まず、内視鏡を体内に挿入し、内視鏡の先端を胆管の入り口(十二指腸乳頭)の近傍に位置させる。次いで、必要に応じてカニュレーション用カテーテルなどを用い、内視鏡のチャネルを介して、ガイドワイヤ20を患者の体内に挿入し、ガイドワイヤ20の遠位端を胆管内まで導く。この際、ガイドワイヤ20の近位端側の部分が、用いる結石除去用バルーンカテーテル1における近位端側ワイヤ挿通孔10aと遠位端側ワイヤ挿通孔10bとの間の長さ(距離L2)より少し長い程度の長さで内視鏡から出るように、予め適切な長さのガイドワイヤ20を用いるようにする。
次いで、必要に応じてハブ15bおよび枝管14bを介して近位端側主ルーメン10dにスタイレットを挿入すると共に、近位端側ワイヤ挿通孔10aと遠位端側ワイヤ挿通孔10bとの間の遠位端側主ルーメン(ガイドワイヤルーメン)10cに、遠位端側ワイヤ挿通孔10b側からガイドワイヤ20を通す。その後に、バルーン膜3を膨張させない状態で、カテーテルチューブ5の遠位端側から、内視鏡のチャネルを介して、結石除去用バルーンカテーテル1をガイドワイヤ20に沿わせて体内に挿入し、カテーテル1の遠位端部を胆管内まで導く。
次いで、胆管の奥部まで、カテーテル1を押し進めてから、シリンジなどにより、ハブ15a、枝管14aおよびバルーンルーメン8を介して、バルーン部2のバルーン膜3内に空気を送り込んで、バルーン膜3を膨張させる。
次いで、シリンジなどにより、ハブ15c、枝管14c、造影剤ルーメン9を介して、造影剤を噴出口12へ送り込んで、造影剤を噴出させて、胆管内のX線造影を行い、胆石の様子を確認する。続いて、バルーン膜3を膨張させた状態のまま、カテーテル1を引き戻すと、バルーン部2によって胆石を十二指腸乳頭から胆管外へ掻き出すことができる。
この際、本実施形態のカテーテル1では、図1において二点鎖線で示したバルーン部2の形状のように、膨張したバルーン膜3の近位端側が、カテーテルチューブ5に対して略垂直に立ち上がる。すなわち、膨張したバルーン膜3の形状は,略扁球状となり、膨張時の形状が略球状である従来のバルーン部と比較して、膨張したバルーン膜3の近位端側が、カテーテルチューブ5に対して略垂直に近い角度で立ち上がる。
これにより、胆石などの体内異物を捕捉するバルーン部の近位端側スペースが広くなり、この立ち上がったバルーン膜3の近位端側で胆石を捉えることにより、胆石の掻き出しを容易に行うことができる。なお、胆管外に掻き出された胆石は、通常、自然に体外まで排出される。すなわち、本実施形態のバルーンカテーテル1によれば、胆石などの体内異物を、バルーン部2を用いて迅速に体外に排出することが容易になる。
また、バルーン膜3が軸方向の近位端側に膨張することを厚膜部31が抑制するため、バルーン部2に導入した流体がバルーン膜3を径方向に膨張させることに優先的に費やされることとなる。そのため、バルーン部2に導入する流体の量が少なくても、バルーン膜3を径方向に大きく膨張させることが可能になる。すなわち、特定の径にバルーン膜3を膨張させるために必要な流体の量が少なくなる。
また、バルーン膜3が軸方向に膨張しにくくなるため、バルーン膜3が胆管内の予期せぬ部位を不要に圧迫するのを防止することができる。
また、バルーン膜3の厚膜部31が形成してある部分には、厚膜部31の膜厚に応じた強度が具備される。そのため、たとえば、胆管内に挿入されたカテーテルチューブ5を胆管外に引き戻す際に、当該カテーテルチューブ5の遠位端部7に具備されたバルーン部2の近位端側が内視鏡鉗子台に接触したとしても、バルーン膜3に穴があくこと(バルーンラプチャー)を防止することができる。
さらに、厚膜部31は、バルーン膜3の近位端と遠位端とを結ぶ軸方向の略中央部分よりも近位端側に形成してある。このように構成することにより、バルーン膜3に適度に厚膜部31が形成され、バルーン膜3が軸方向の近位端側に膨張しにくくなるとともに、バルーン膜3の近位端側の部分において、バルーン膜3がバルーン部2の径方向に向かって膨張しやすくなる。したがって、バルーン膜3の膨張時の形状を、胆石などを良好に掻き出しやすい形状にすることができる。
なお、バルーンカテーテル1を他の体内異物除去用バルーンカテーテルと交換する必要が生じた際には、ガイドワイヤ20の遠位端を体内に残した状態で、バルーンカテーテル1のみを、ガイドワイヤ20に沿って、体外に引き出す。その際に、ガイドワイヤ20は、カテーテルチューブ5の途中に位置する近位端側ワイヤ挿通孔10aから遠位端側ワイヤ挿通孔10bまでの比較的短い距離L2で、遠位端側主ルーメン10c内に通してあるため、カテーテル1の取り出しが容易である。
すなわち、ガイドワイヤ20の近位端側では、少なくともカテーテルチューブ5の遠位端側ワイヤ挿通孔10bから近位端側ワイヤ挿通孔10aまでに対応する長さより少し長めに、内視鏡から引き出しておけば良くなる。その結果、ガイドワイヤ20を遠位端側主ルーメン10cに挿入する作業のみでなく、バルーンカテーテル1をガイドワイヤ20に沿って抜き取る作業が容易になり、ハンドリング性が向上する。また、バルーンカテーテル1の他の体内異物除去用バルーンカテーテルへの交換も容易になる。さらに、内視鏡から引き出しておくガイドワイヤ20の長さを短くできるため、その衛生管理も容易になる。
第2実施形態
図2Bに示す本実施形態のバルーンカテーテル101は、以下に示す点以外は、上述した第1実施形態と同様な構成と作用効果を有し、共通する部分の説明は省略し、図面では、共通する部材には共通する部材符号を付してある。図2Bに示すように、バルーン部102を構成するバルーン膜103には、遠位端側に厚膜部31が形成してある。
遠位端側の厚膜部31は、バルーン膜103の近位端と遠位端とを結ぶ軸方向の略中央部分よりも遠位端側に形成してある以外は、第1実施形態における近位端側の厚膜部31と同様である。本実施形態では、遠位端側の厚膜部31の膜厚は、近位端側の厚膜部31の膜厚と同様にt1であるが、異なっていてもよい。
薄膜部32は、バルーン膜103における厚膜部31以外の部分、すなわちバルーン膜103の近位端側および略中央部分に形成してある。なお、図2Bに示す例は、バルーン部102の第1接合部4aの肉厚は、バルーン膜103の遠位端側の厚膜部31の膜厚t1と実質的に等しくなっているが、異なっていてもよい。ただし、両者の厚みが同じである方が、製造の容易性の観点では好ましい。
厚膜部31がバルーン膜103の遠位端側に形成してある場合、バルーン膜103が軸方向の遠位端側に膨張することを厚膜部31が抑制する。そのため、図2(B)に示すように、バルーン膜103の遠位端側の部分において、バルーン膜103がバルーン部102の径方向に向かって膨張して、膨張したバルーン膜103の遠位端側が、カテーテルチューブに対して略垂直に立ち上がる。
このとき、カテーテルチューブ5に対して略垂直に立ち上がったバルーン膜103の遠位端側によって、バルーン膜103の近位端側が遠位端側に引っ張られる。そのため、バルーン膜103の近位端側も、膨張したバルーン膜103の遠位端側ほどではないが、カテーテルチューブ5に対して略垂直に立ち上がり、バルーン部102の形状を、胆石などを良好に掻き出しやすい形状にすることができる。したがって、バルーン膜103の遠位端側に厚膜部31が形成してある場合も、バルーン膜103の近位端側に厚膜部31が形成してある場合と同様の効果が得られる。
第3実施形態
図2Cに示す本実施形態のバルーンカテーテル201は、以下に示す点以外は、上述した第1実施形態または第2実施形態と同様な構成と作用効果を有し、共通する部分の説明は省略し、図面では、共通する部材には共通する部材符号を付してある。図2Cに示すように、バルーン部202を構成するバルーン膜203には、近位端側に加えて、遠位端側にも厚膜部31が形成してある。すなわち、厚膜部31は、バルーン膜203の近位端側および遠位端側の双方に形成してある。図2Cに示す遠位端側の厚膜部31は、第2実施形態における遠位端側の厚膜部31と同様である。
近位端側の厚膜部31と遠位端側の厚膜部31の間、すなわちバルーン膜203の軸方向の略中央部分には、薄膜部32が形成してある。薄膜部32の軸方向長さL8は、図2Aに示す第1接合部4aと第2接合部4bとの間隔L5に比較して、L8/L5が0.2〜0.7となるように決定されることが好ましい。
なお、図2Cに示す例は、バルーン部202の第1接合部4aの肉厚は、バルーン膜203の遠位端側の厚膜部31の膜厚t1と実質的に等しくなっているが、異なっていてもよい。ただし、両者の厚みが同じである方が、製造の容易性の観点では好ましい。
上記したような形状を有するバルーン部202を製造する際には、上記第1実施形態で示した第1ディップ工程および第2ディップ工程に加えて、たとえば、次のような工程を実施すればよい。
まず、第2ディップ工程を経たバルーン型70にマスクを施す。具体的には、図6(C)において、バルーン型70の先端部とは反対側の膜厚t2の被膜が形成された部分(すなわち、遠位端側の厚膜部31を形成しようとする部分)を非マスク部とし、それ以外の部分をマスク部とする。そして、このバルーン型70をディップ液60に浸漬させて、バルーン型70の非マスク部およびマスク部にディップ液60を塗布する。その後、ディップ液60の媒質を蒸発させて非マスク部の表面に被膜を形成させる(第3ディップ工程)。その後、あるいは媒質を蒸発させる前に、マスクを除去することにより、バルーン型70の非マスク部に膜厚がt1の被膜が形成され、この膜厚がt1の被膜が形成された部分を遠位端側の厚膜部31とするバルーン膜203を有するバルーン部202を製膜することができる。
なお、第3ディップ工程において、バルーン型70の非マスク部の表面に形成される被膜の膜厚も、ディップ液60の粘度やディップ液60からバルーン型70を引き上げるときの引き上げ速度を調節することによって調節することが可能である。
本実施形態では、上述した第1実施形態と第2実施形態と同様の効果が得られる。加えて、バルーン膜203が軸方向の近位端側および遠位端側に膨張することを、バルーン膜203の近位端側および遠位端側に形成された厚膜部31が抑制するため、バルーン膜203を膨張させるために必要な流体の量がより少なくなる。また、バルーン膜203が軸方向に、より膨張しにくくなるため、バルーン部202が体内の予期せぬ部位を不要に圧迫するのを有効に防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、カテーテルチューブ5において、造影剤ルーメン9は必ずしも設ける必要はなく、前述した機能以外の機能を有する他のルーメンを形成することも可能である。
また、造影剤ルーメン9に、造影剤を噴出口12へ送り込むこと以外の機能を果たすようさせてもよい。たとえば、造影剤ルーメン9に生理食塩水などの流体を勢いよく送り込んで、流体を噴出口12から噴出させて、その流体によって体内異物を押し流す機能を果たさせてもよい。この場合、流体がカテーテルの中心軸に対して近位端方向側に斜めに流体が噴出されるように、噴出口12を、カテーテルチューブ5の壁面に対して斜めに形成することが好ましい。
また、上述した実施形態では、カテーテルチューブ5を多ルーメンチューブで構成してあるが、シングルルーメンチューブを用いてもよい。また、シングルルーメンチューブの内部に、他のチューブを挿入させてもよい。
また、上述した実施形態では、カテーテルチューブ5の遠位端部7の外径を近位端部6より細径としていたが、必ずしもこれに限定されず、たとえば、遠位端部と近位端部の外径を実質的に等しくしてもよい。
また、上述した実施形態では、バルーン部2のバルーン膜3は、カテーテルチューブ5の中心軸を対称軸する略回転対称形状に膨らむようにしていたが、特開2008−194166号公報に記載されるように、バルーン膜3が、カテーテルチューブ5の軸心に対して偏心して膨らむように、バルーン部2の周方向の少なくとも一部に、偏心膨張手段を設けてもよい。
さらに、上述した実施形態では、体内異物除去用バルーンカテーテルが胆石除去に用いられる結石除去用バルーンカテーテルであったが、必ずしもこれに限定されず、他の体内異物の除去に用いられる体内異物除去用バルーンカテーテルであってもよい。また、上述した実施形態では、体内異物除去用バルーンカテーテルが内視鏡を介して用いられる体内異物除去用バルーンカテーテルであったが、必ずしもこれに限定されず、内視鏡を介して用いられない体内異物除去用バルーンカテーテルであってもよい。
1,101,201… 結石除去用バルーンカテーテル(体内異物除去用バルーンカテーテル)
2,102,202… バルーン部
3,103,203… バルーン膜
31… 厚膜部
32… 薄膜部
4a… 第1接合部
4b… 第2接合部
5… カテーテルチューブ
5a… 遠位端側第1外周面
5b… 遠位端側第2外周面
5c… 遠位端先端部
6… 近位端部
7… 遠位端部
8… バルーンルーメン
9… 造影剤ルーメン
10… 主ルーメン
10a… 近位端側ワイヤ挿通孔
10b… 遠位端側ワイヤ挿通孔
10c… 遠位端側主ルーメン
10d… 近位端側主ルーメン
10e… 充填用孔
11… 流体導出口
12… 噴出口
13… カバー
14a〜14c… 枝管
15a〜15c… ハブ
20… ガイドワイヤ
40… 充填物
42… 傾斜面
60… ディップ液
70… バルーン型


Claims (4)

  1. カテーテルチューブの遠位端部に具備してあるバルーン部を有する体内異物除去用バルーンカテーテルを製造する方法であって、
    前記バルーン部を構成し、内部に流体が導入されることにより膨張するバルーン膜は、
    薄膜部と、
    前記薄膜部よりも膜厚が厚く、前記バルーン膜の近位端側および遠位端側の少なくともいずれか一方端側に形成してある厚膜部と、を有し、
    前記バルーン膜は、伸縮性材料および媒質を含むディップ液にバルーン型を浸漬してから、当該バルーン型をディップ液から引き上げ、当該バルーン型に付着したディップ液の媒質を蒸発させるディップ工程によって得られ、
    前記ディップ工程において、前記厚膜部に対応する前記バルーン型の部分を、前記薄膜部に対応する前記バルーン型の部分よりも多くの回数で前記ディップ液に浸漬することを特徴とする体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法。
  2. 前記厚膜部は、前記バルーン膜の近位端と遠位端とを結ぶ軸方向の略中央部分よりもいずれか一方端側に形成してあることを特徴する請求項1に記載の体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法。
  3. 前記厚膜部の膜厚t1と前記薄膜部の膜厚t2との比t1/t2は、1より大きく2より小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法。
  4. 前記厚膜部は、前記バルーン膜の近位端側および遠位端側の双方に形成してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の体内異物除去用バルーンカテーテルの製造方法。
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