JP4379226B2 - 結石除去用バルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、胆管等に生じた結石を除去するために用いられる結石除去用バルーンカテーテルに関する。
胆管内に生じた結石、すなわち、胆石を体外に取り出して除去する方法としては、幾つかの方法が知られているが、その一つとして、バルーンカテーテルを用いる方法が知られている。バルーンカテーテルを用いて胆石を胆管内から除去する際は、まず、内視鏡を介して、バルーンを収縮させた状態のバルーンカテーテルを胆管内に挿入して、バルーンを除去すべき胆石の位置より、奥に位置させる。次いで、バルーンを膨張させてから、バルーンカテーテルを引き戻すと、バルーンで胆石を掻き出すようにして、胆管外に排出することができる。
このように胆石を除去するために用いられる結石除去用バルーンカテーテルとしては、例えば、特許文献1、特許文献2に記載された構造を有するものが知られている。これらの文献に記載されたバルーンカテーテルでは、カテーテルチューブの先端部(遠位端部)に、伸縮性材料からなる円筒形状のバルーンが接合されており、このバルーンの内部に流体を導入することにより、バルーンを膨張させることができる。
しかしながら、このような円筒形状のバルーンを備える従来の結石除去用バルーンカテーテルにおいては、バルーンを十分な大きさに膨張させることが困難であった。そのため、バルーンを胆管内で最大限に膨張させても、胆管内壁とバルーンとの間に大きな隙間が生じてしまい、その結果、胆石の掻き出しが不十分となり、胆管内に胆石が残留してしまう場合があった。
また、十分な大きさに膨張できるように、円筒形状のバルーンを予め大きく成形しておくことが知られているが、そのバルーンを取り付けるためには、カテーテルチューブの遠位端部を太くしておく必要があった。カテーテルチューブの遠位端部を太くすると、体内や内視鏡内におけるカテーテルの操作性が劣ってしまうという問題があった。
実開平5−63551号公報 特開平6−210001号公報
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、大きな外径に膨張可能なバルーンを備えており、結石除去性能に優れ、さらに、操作性も良好な結石除去用バルーンカテーテルを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、伸縮性材料からなるバルーンを備えた結石除去用バルーンカテーテルにおいて、外力を受けない状態におけるバルーンの形状を、特定の曲線を回転させてなる回転体形状にすることにより、優れた結石除去性能と操作性とを両立できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、可撓性材料からなり、遠位端部と近位端部とを有するカテーテルチューブと、伸縮性材料からなり、前記カテーテルチューブの遠位端部に取り付けられた筒状のバルーンとを備えた結石除去用バルーンカテーテルであって、前記バルーンは、前記カテーテルチューブの外周面と接合されている接合部と、内部に流体が導入されることにより膨張可能な膨張部とを有し、前記バルーンの膨張部が、外力を受けない状態において、前記カテーテルチューブの中心軸を回転軸としてカテーテルチューブの外方に向かって凸の曲線を回転させてなる回転体形状に形成されていることを特徴とする結石除去用バルーンカテーテルが提供される。
前記結石除去用バルーンカテーテルにおいて、前記カテーテルチューブの遠位端部が、近位端部より細径であることが好ましい。
前記結石除去用バルーンカテーテルにおいて、前記バルーンの近位端から近位端側に向かって10mm以内の位置において、前記カテーテルチューブの表面に噴出口が形成されており、外力を受けない状態における前記バルーンの膨張部の外径が、該バルーンの膨張部の中心位置より遠位端側において最大となっていることが好ましい。
本発明によれば、大きな外径に膨張可能なバルーンを備えており、結石除去性能に優れ、さらに、操作性も良好な結石除去用バルーンカテーテルが提供される。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の結石除去用バルーンカテーテルに係る一実施形態を示す全体図である。図2は、図1に示す結石除去用バルーンカテーテルにおけるカテーテルチューブの遠位端部を示す拡大側面図である。
図1に示す結石除去用バルーンカテーテル1は、カテーテルチューブ5と、バルーン2と、カバー13と、3つの枝管14と、3つのハブ15とから構成されている。
結石除去用バルーンカテーテル1のカテーテルチューブ5は、可撓性材料によって形成されたチューブであって、体内に挿入される側の端部である遠位端部7と、その他端側に位置する近位端部6とを有している。このカテーテルチューブ5の外径(遠位端部7の外径d1)は、通常、1.0〜3.0mmであり、全長は、通常、500〜2500mmである。また、カテーテルチューブ5の材料は、可撓性を有する材料であれば特に限定されないが、高分子材料であることが好ましく、なかでも、ポリアミド樹脂あるいはポリアミド系エラストマーであることが特に好ましい。
カテーテルチューブ5の内部には、図2に示すように、バルーンルーメン8と、造影剤ルーメン9と、ガイドワイヤルーメン10とが形成されている。バルーンルーメン8は、バルーン2を膨張させるために用いる空気等の流体をバルーン2内部に送るための流路となるルーメンであり、カテーテルチューブ5の近位端から、カテーテルチューブ5の遠位端部7にバルーン2の内部に位置するように設けられた開口である流体導出口11まで貫通している。
造影剤ルーメン9は、結石の位置を確認する等の目的で、体内のX線造影を行う場合に、造影剤の流路として用いるルーメンである。この造影剤ルーメン9は、カテーテルチューブ5の近位端から、カテーテルチューブ5の遠位端部7の噴出口12まで貫通している。噴出口12は、バルーン2の外側、好ましくは、バルーン2より近位端側に位置するように設けられた開口である。また、ガイドワイヤルーメン10は、結石除去用バルーンカテーテル1をガイドワイヤに沿わせて体内に挿入する際に、ガイドワイヤを挿通させるルーメンであり、カテーテルチューブ5の近位端から遠位端まで貫通している。なお、カテーテルチューブ5において、造影剤ルーメン9及びガイドワイヤルーメン10は必ずしも設ける必要はなく、また、上記した機能以外の機能を有する他のルーメンを形成することも可能である。
バルーンルーメン8、造影剤ルーメン9及びガイドワイヤルーメン10の断面形状は、いずれも限定されず、それぞれをカテーテルチューブ5内に効率的に配置できる形状とすればよい。但し、ガイドワイヤルーメン10については、断面形状が円形であることが好ましい。また、バルーンルーメン8の断面積は、0.03〜0.3mm、造影剤ルーメン9の断面積は、0.08〜0.8mm、ガイドワイヤルーメン10の断面積は、0.5〜1.0mmであることがそれぞれ好ましい。
結石除去用バルーンカテーテル1のバルーン2は、カテーテルチューブ5の遠位端部に流体導出口11を覆うように取り付けられている。このバルーン2は伸縮性材料により形成されていて、カテーテルチューブ5のバルーンルーメン8を介して、内部に流体が導入されることにより膨張されるようになっている。この膨張したバルーン2によって、結石を掻き出したり、押し出したりして、体内の結石の除去を行うことができる。
バルーン2を形成する伸縮性材料としては、100%モジュラス(JIS K 6251に準拠して測定した値)が、0.1〜10Mpaであるものが好ましく、1〜5Mpaであるものが特に好ましい。100%モジュラスが小さすぎると、バルーン2の強度が不足するおそれがあり、大きすぎると、バルーン2を十分な大きさに膨張できなくなるおそれがある。また、バルーン2を形成するために好適な伸縮性材料の具体例としては、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンエラストマー等が挙げられる。
図2に示すように、バルーン2は、全体として筒状であり、その両端部にカテーテルチューブ5の外周面と接合される接合部4が形成されていて、その両端の接合部4の間には、内部に流体が導入されることにより膨張する膨張部3が形成されている(図2において、外力を受けない状態の膨張部3は実線で示し、内部に流体が導入されて膨張した膨張部3’は一点鎖線で示してある)。このバルーン2の膨張部3は、外力を受けない状態において、カテーテルチューブ5の中心軸を回転軸としてカテーテルチューブ5の外方に向かって凸の曲線を回転させてなる回転体形状に形成されている。すなわち、カテーテルチューブ5に取り付けられたバルーン2の膨張部3は、その内部と外部とで圧力が釣り合った状態(バルーン2を膨張させるための流体をバルーン2の内部に送り込んでいない状態)において、上述したような回転体形状になっている。バルーン2の膨張部3がこのような形状に形成されることによって、従来の外力を受けない状態において円筒形であるバルーンに比して、バルーン2を大きな外径に膨張させることが可能となる。なお、回転体形状の母線となる曲線は、カテーテルチューブ5の外方に向かって凸の曲線であれば特に限定されず、いかなる曲線であっても良いが、カテーテルチューブ5の中心軸と同一平面上にある曲線であることが好ましい。また、本発明において、「カテーテルチューブの中心軸を回転軸としてカテーテルチューブの外方に向かって凸の曲線を回転させてなる回転体形状」とは、従来の結石除去用バルーンカテーテルにおける円筒形状のバルーンとの差異を表現するために用いた語句であり、厳密な意味で用いるものではない。すなわち、カテーテルチューブの中心軸と回転体形状の回転軸とは完全に一致する必要はなく、また、バルーンの膨張部が完全な回転体形状である必要もない。
上述したような大きな外径に膨張可能なバルーン2を備える本発明の結石除去用バルーンカテーテル1では、体内内壁とバルーン2の間に隙間が生じるおそれが小さく、結石除去性能に優れる。また、大きな外径に膨張可能なバルーン2を取り付けるために、カテーテルチューブ5の遠位端部7を太くする必要がないので、操作性にも優れている。
外力を受けない状態におけるバルーン2の膨張部3は、その最大外径が、最小外径の110〜200%であることが好ましい。この百分率が小さすぎると、バルーン2が十分な大きさに膨張しないおそれがあり、大きすぎると、結石除去用バルーンカテーテル1を体内に挿入する際にバルーン2が邪魔になるおそれがある。また、バルーン2の膨張部3の長さ(カテーテルチューブ5の軸方向に沿った長さ)は、5〜20mmが好ましく、肉厚は、0.10〜0.50mmであることが好ましい。
本発明の結石除去用バルーンカテーテル1が備えるバルーン2においては、外力を受けない状態においてバルーン2の膨張部3の外径が最大となる位置を変えることによって、膨張時の形状を制御することが可能である。すなわち、外力を受けない状態におけるバルーン2の膨張部3の最大外径の位置を、バルーン2の膨張部3の長手方向における中心位置にすれば、バルーン2を、その中心位置を軸とする対象形に膨張させることができる。一方、外力を受けない状態におけるバルーン2の膨張部3の最大外径の位置を、バルーン2の膨張部3の長手方向における中心位置ではなく、遠位端側か近位端側に偏らせて位置させると、バルーン2を、最大外径の位置を位置させた側に偏らせて膨張させることができる。
図2に示す本実施形態の結石除去用バルーンカテーテル1においては、バルーン2の膨張部3の外径は、中心位置より遠位端側において最大となっている。これは、以下に述べる理由によるものである。
結石除去用バルーンカテーテル1において、造影剤を噴出するための噴出口を設ける際は、バルーン2の近位端から近位端側に向かって10mm以内(より好ましくは5mm以内)の位置においてカテーテルチューブ5の表面に設けることが好ましい。この位置に噴出口12を設けておけば、バルーン2を膨張させることにより体内管腔を塞いでから、造影剤を噴出口12から噴出させることによって、膨張したバルーン2より手前側に位置する体内管腔を効率的に造影することできるからである。そして、この位置に噴出口12を設けた場合においては、外力を受けない状態におけるバルーン2の膨張部3の外径が、バルーン2の膨張部3の中心位置より遠位端側において最大となることが好ましい。このようにしておけば、バルーン2(膨張部3’)が遠位端側に偏って膨張するので、噴出口12が膨張したバルーン2によって塞がれてしまうおそれがないからである。この際、外力を受けない状態におけるバルーン2の膨張部3の外径が最大となる位置は、バルーン2の膨張部3の遠位端から、近位端側に向かって膨張部3全長の10〜40%の長さだけ向かって離れた位置であることが好ましい。なお、噴出口12が造影剤以外の液体のために用いられる場合も、このような効果が得られることは当然である。
バルーン2の膨張部3の両端側に位置する接合部4の形状は、カテーテルチューブ5の遠位端部7に接合可能な形状であれば特に限定されないが、円筒形であることが好ましい。バルーン2の接合部4が円筒形である場合、その内径はカテーテルチューブ5の外径とほぼ等しいことが好ましく、長さは、0.5〜5mmであることが好ましい。また、バルーン2の接合部4の肉厚は、特に限定されず、例えば、膨張部3と実質的に等しくすれば良い。なお、バルーン2の接合部4とカテーテルチューブ5の遠位端部7とを接合する手法は、特に限定されず、例えば、接着剤による接着、熱融着、溶剤による溶着、超音波溶着などを挙げることができる。
上記したような形状を有するバルーン2を製造する方法は特に限定されず、伸縮性材料の製膜方法として公知の方法を用いればよいが、ディッピング成形法を用いることが好ましい。ディッピング成形法では、伸縮性材料と必要に応じて各種添加剤を溶剤に溶解して溶液あるいは懸濁液とし、この溶液(懸濁液)に所望するバルーンの形状と略等しい外形を有する型を浸漬させて型の表面に溶液(懸濁液)を塗布し、溶剤を蒸発させて型の表面に被膜を形成させる。この浸漬と乾燥を繰り返すことにより所望の肉厚を有するバルーンを製膜することができる。なお、伸縮性材料の種類により、必要に応じて、製膜後、架橋を行う。
本発明の結石除去用バルーンカテーテル1では、図1に示す実施形態のように、バルーン2を取り付けられるカテーテルチューブ5の遠位端部7が、近位端部6より細径であることが好ましい。本発明の結石除去用バルーンカテーテル1では、バルーン2を取り付ける箇所のカテーテルチューブ5(遠位端部7)が細径であっても、バルーンを十分に大きく膨張させることが可能であり、また、カテーテルチューブ5の近位端部6の剛直性をある程度保ちながら、遠位端部7を細径にして柔軟にすることによって、結石除去用バルーンカテーテル1の操作性が向上するからである。この場合において、カテーテルチューブ5の遠位端部7の外径d1は、近位端部6の外径d2の50〜95%であることが好ましく、60〜90%であることが特に好ましい。
カテーテルチューブ5の遠位端部7を、近位端部6より細径にする手法は特に限定されないが遠位端部7と近位端部6との境界位置のカテーテルチューブ5を、遠位端に向かって細くなるテーパー状にすることが好ましい。また、遠位端部7を、近位端部6より細径にする他の手法としては、遠位端部7と近位端部6との間に段差を設けることが挙げられる。
結石除去用バルーンカテーテル1の枝管14は、カテーテルチューブ5のバルーンルーメン8に流体を送る操作や、造影剤ルーメン9に造影剤を注入する操作、あるいは、ガイドワイヤをガイドワイヤルーメン10に挿入する操作が容易になるように、それぞれのルーメンと接続されたチューブである。枝管14の材質としては、特に限定されないが、高分子材料を用いることが好ましい。また、枝管14とカテーテルチューブ5の各ルーメンとの接続方法は、特に限定されないが、例えば、枝管14の遠位端部をテーパー状に成形し、その外周面に接着剤を塗布して、その端部をカテーテルチューブ5のルーメンに挿入することにより、接着すればよい。
結石除去用バルーンカテーテル1のハブ15は、枝管14の近位端側に接続される部材であり、このハブ15にはシリンジ等とを接続する等して、バルーンを膨張させるための流体や造影剤、あるいはガイドワイヤを、枝管14を介してカテーテルチューブ5の各ルーメンに送り込めるようになっている。ハブ15の材質としては、特に限定されないが、透明な高分子材料を用いることが好ましい。
結石除去用バルーンカテーテル1のカバー13は、カテーテルチューブ5と枝管14との接続部を補強して保護するために、その接続部を覆うように設けられる。カバー13の形状は特に限定されないが、通常、箱型あるいは筒型である。カバー13の材質としては、特に限定されないが、高分子材料を用いることが好ましい。また、熱収縮チューブをカバー13として用いることも可能である。
次に、本実施形態の結石除去用バルーンカテーテル1の使用例として、胆管より胆石を除去する例について説明する。
まず、ハブ15及び枝管14を介してガイドワイヤルーメン10にガイドワイヤを挿入してから、バルーン2を膨張させない状態で、カテーテルチューブ5の遠位端側から、内視鏡のチャネルを介して、結石除去用バルーンカテーテル1を体内に挿入する。続いて、内視鏡の先端を胆管の入り口(十二指腸乳頭)の近傍に位置させてから、カテーテルチューブ5の遠位端からガイドワイヤを胆管内に挿入して、これに沿わせて胆管内にカテーテル1を挿入する。
次いで、胆管の奥部まで、カテーテル1を押し進めてから、シリンジ等により、ハブ15、枝管14、バルーンルーメン8を介して、バルーン2内に空気を送り込んで、バルーン2を膨張させる。この際、本実施形態のカテーテル1では、バルーン2が遠位端側(胆管の奥側)に偏って膨張するので、バルーン2を大きく膨張させても、バルーン2の近位端近傍に設けられた噴出口12がバルーン2によって塞がれることはない。
次いで、シリンジ等により、ハブ15、枝管14、造影剤ルーメン9を介して、造影剤を噴出口12へ送り込んで、造影剤を噴出させて、胆管内のX線造影を行い、胆石の様子を確認する。続いて、バルーン2を膨張させた状態のまま、カテーテル1を引き戻すと、バルーン2によって胆石を十二指腸乳頭から胆管外へ掻き出すことができる。この際、本実施形態のカテーテル1では、バルーン2を十分な大きさに膨張できるので、胆管内壁とバルーン2との間に隙間が生じにくく、胆石の掻き出しを容易に行うことができる。なお、胆管外に掻き出された胆石は、通常、自然に排出される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
例えば、上述した実施形態では、結石除去用バルーンカテーテル1が備えるバルーンは1つであるが、複数のバルーンを備えていてもよく、そのうちの少なくとも1つが、上述した形状のバルーンであれば良い。
また、上述した実施形態では、カテーテルチューブ5の遠位端部7の外径を近位端部より細径していたが、必ずしもこれに限定されず、例えば、遠位端部と近位端部の外径を実質的に等しくしてもよい。
また、本発明の結石除去用バルーンカテーテル1は、体内から結石を除去するために用いられるものであれば良く、胆石の除去用途に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例]
外力を受けない状態において、外方に向かって凸の曲線を回転させてなる回転体形状を有するバルーン(全長11mm、膨張部の長さ9mm、膨張部の最大外径(外力を受けない状態)2.8mm、膨張部の最小外径(外力を受けない状態)2.4mm、膨張部の最大外径の位置:膨張部の遠位端から近位端側に3mm離れた位置、接続部1つの長さ1mm、接続部の外径2.4mm、接続部の内径2.0mm、肉厚0.20mm、天然ゴムラテックスを用いてディップ成形法により作製したもの)と、カテーテルチューブ(全長2000mm、遠位端部の長さ200mm、遠位端部の外径1.9mm、バルーンの近位端から近位端側に向かって3mmの位置に噴出口を有する、ポリウレタン製)と、枝管と、ハブと、カバーとを組み立てて、上述した実施形態の結石除去用バルーンカテーテルを製作した。この際のカテーテルチューブの遠位端部とバルーンの接合部との接合は、接着剤により行った。このバルーンカテーテルのバルーンに、常温常圧下、5.0cmの空気を送り込んだところ、バルーンは遠位端側に偏って膨張し、膨張したバルーン(膨張部)の最大外径は、16.9mmであった。続いて、バルーンが破裂するまで、さらに空気を送り込んだところ、15.0cmの空気が送り込まれた時点でバルーンが破裂し、その直前(14.0cmの空気が送り込まれた時点)における膨張したバルーン(膨張部)の最大外径は、21.3mmであった。なお、バルーンが破裂するまで、カテーテルチューブの噴出口がバルーンで塞がれることはなかった。
[比較例]
バルーンを、外力を受けない状態において円筒形のもの(全長11mm、外径2.4mm、内径2.0mm、肉厚0.20mm、両端側の1mmの長さをカテーテルチューブへの接合しろとして使用、天然ゴムラテックスラッテクスを用いてディップ成形法により作製したもの)に替えたこと以外は、実施例1と同様の結石除去用バルーンカテーテルを製作した。このバルーンカテーテルのバルーンに、常温常圧下、5.0cmの空気を送り込んだところ、膨張したバルーンの最大外径は、15.8mmであった。続いて、バルーンが破裂するまで、さらに空気を送り込んだところ、11.0cmの空気が送り込まれた時点でバルーンが破裂し、その直前(10.0cmの空気が送り込まれた時点)における膨張したバルーンの最大外径は、18.1mmであった。なお、4.0cmの空気を送り込んだ時点以降は、カテーテルチューブの噴出口がバルーンによって塞がれた状態となっていた。
以上の実施例及び比較例より、本発明の結石除去用バルーンカテーテルでは、バルーンを大きな外径に膨張できることがわかる。また、外力を受けない状態におけるバルーンの膨張部の外径を、バルーンの膨張部の中心位置より遠位端側において最大とすることにより、膨張させたバルーンにより、バルーンの近位端近傍に設けた噴出口を塞いでしまう現象を防止できることがわかる。
図1は、本発明の結石除去用バルーンカテーテルに係る一実施形態を示す全体図である。 図2は、図1に示す結石除去用バルーンカテーテルにおけるカテーテルチューブの遠位端部を示す拡大側面図である。
符号の説明
1 結石除去用バルーンカテーテル
2 バルーン
3 膨張部
4 接合部
5 カテーテルチューブ
6 近位端部
7 遠位端部
8 バルーンルーメン
9 造影剤ルーメン
10 ガイドワイヤルーメン
11 流体導出口
12 噴出口
13 カバー
14 枝管
15 ハブ

Claims (2)

  1. 可撓性材料からなり、遠位端部と近位端部とを有するカテーテルチューブと、伸縮性材料からなり、前記カテーテルチューブの遠位端部に取り付けられた筒状のバルーンとを備えた結石除去用バルーンカテーテルであって、
    前記バルーンは、前記カテーテルチューブの外周面と接合されている接合部と、内部に流体が導入されることにより膨張可能な膨張部とを有し、
    前記バルーンの膨張部が、外力を受けない状態において、前記カテーテルチューブの中心軸を回転軸としてカテーテルチューブの外方に向かって凸の曲線を回転させてなる回転体形状に形成されていて、
    外力を受けない状態における前記バルーンの膨張部の外径が、該バルーンの膨張部の中心位置より遠位端側において最大となっていて、
    前記カテーテルチューブの表面には、前記バルーンの近位端からカテーテルチューブの近位端部側に向かって10mm以内の位置において噴出口が形成されていることを特徴とする結石除去用バルーンカテーテル。
  2. 前記カテーテルチューブの遠位端部が、近位端部より細径である請求項1に記載の結石除去用バルーンカテーテル。
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