JP2019006074A - 射出成形型および射出成形方法 - Google Patents

射出成形型および射出成形方法 Download PDF

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裕介 井口
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Abstract

【課題】射出成形において、型費を低減させるとともに、PL段差を小さくし、成形品の外観品質を向上させる。【解決手段】アンダーカット部7を有するバンパ1を射出成形するための射出成形型10であって、キャビティ10aを形成する型として、固定型11と、可動型12と、アンダーカット部7の可動型12に対する干渉を避けるためにバンパ1を弾性変形させるまくりコア13とを備え、まくりコア13は、固定型11に係合するための上突出部32aを有し、キャビティ10a内に射出された樹脂圧力による固定型11のたわみの作用を受けることで、所定の方向に沿って可動型12に対して離間する方向に変位するものであり、まくりコア13を所定の方向に沿って移動させるスライド面16として、型開閉方向に対して垂直な水平面O1に対して可動型12側からその反対側にかけて固定型11側に近付く向きに傾斜した傾斜スライド面40を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、アンダーカット部を有する成形品を射出成形するための射出成形型および射出成形方法に関する。
アンダーカット部を有する成形品として、例えば、樹脂材料の射出成形により成形された自動車のフロントバンパ(以下単に「バンパ」という。)がある。バンパは、自動車の前下部を構成する湾曲板状の部材であり、全体として自動車における前側を凸側とし略左右対称な湾曲形状を有する。バンパは、自動車における意匠面(外側の面)となる表面と、内側の面である裏面とを有し、左右両側の縁部において、ホイルアーチをなす部分に沿って形成された裏面側への屈曲部分であるアンダーカット部を有する(例えば、特許文献1参照。)。
このようにアンダーカット部を有するバンパの成形には、例えば次のような構成を備えた射出成形型が用いられる。すなわち、特許文献1に記載されているように、バンパの表面を形成するキャビティ型と、バンパの裏面およびアンダーカット部の内面を形成するコア型と、アンダーカット部の外面を形成するまくりコア(スライドコア)とを備えた射出成形型である。
キャビティ型およびコア型は、バンパの主な部分を形成する型であり、互いに対向する方向に相対移動可能に設けられており、これらの型同士の相対移動により、射出成形型の型開きおよび型閉じが行われる。このような型構造において、バンパのアンダーカット部は、キャビティ型およびコア型の相対移動の方向に沿う成形品の離型方向に対するアンダーカット形状の部分となり、成形品の離型方向についてコア型に干渉する部分となる。
そこで、成形品の離型に際し、まくりコアにより、アンダーカット部がコア型に干渉しない状態となるまで成形品が広がるように弾性変形させられる。すなわち、まくりコアは、コア型に対して所定の方向に移動可能に設けられており、まくりコアの移動により、アンダーカット部が離型方向についてコア型に干渉しない位置に達するまで成形品がコア型に対して押し広げられ(まくられ)、アンダーカット部の干渉を回避した状態で、成形品の離型が行われる。なお、特許文献1に開示の構成において、まくりコアは、コア型の外部に設けられたシリンダ機構により移動させられる。
特開2009−234029号公報
射出成形においては、成形空間としてのキャビティ内に射出される樹脂の内圧の作用によって型(特にキャビティ型)にたわみが発生する。こうした型のたわみは、型合わせ部における隙間(段差)を増大させ、その隙間に流れ込んだ樹脂により、型合わせ部の境界線に沿って形成される微小な突条であるパーティングライン(PL)による段差(PL段差)を増大させる。こうしたPL段差は、製品においては不要なものであり、成形品の外観品質上、できるだけ小さいことが好ましい。
一方、上述したような射出成形型において、型構成に対してかかる費用(型費)を低減するための方策の一つとして、型の体積を小さくし、型の材料費を低減させることがある。具体的には、例えば、型同士の合わせ面をなす側壁部分の厚みを極限まで薄くして型の薄肉化を図ることで、型の体積が小さくされる。
しかしながら、型の薄肉化が進むと、型の剛性が低下し、上述したような樹脂の内圧による型のたわみ量が増加し、結果として、PL段差が増大することになる。こうしたPL段差の増大は、上述したようなバンパを成形するための型構成において、特に、バンパの表面を形成するキャビティ型と、アンダーカット部の外面を形成するまくりコアとの型合わせ部において問題となる。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、射出成形において、型費を低減することができるとともに、PL段差を小さくすることができ、成形品の外観品質を向上させることができる射出成形型および射出成形方法を提供することを目的とする。
本発明に係る射出成形型は、アンダーカット部を有する成形品を射出成形するための射出成形型であって、前記成形品の成形空間としてのキャビティを形成する型として、第1の型と、前記第1の型に対して型開閉方向に相対移動可能に設けられた第2の型と、前記第2の型に対して所定の方向に沿って移動可能に設けられ、前記第1の型と前記第2の型との型開き状態での前記第2の型に対する前記成形品の離型に際し、前記第2の型に対して前記所定の方向に離間移動することにより、前記成形品の離型方向の移動について前記アンダーカット部が前記第2の型に干渉しない位置に達するまで前記成形品を弾性変形させるスライド型と、を備え、前記スライド型は、前記第1の型に係合するための係合部を有し、前記第1の型と前記第2の型との型閉じ状態において、前記係合部を介して、前記キャビティ内に射出された材料の圧力による前記第1の型のたわみの作用を受けることで、前記所定の方向に沿って前記第2の型に対して離間する方向に変位するものであり、前記スライド型を前記所定の方向に沿って移動させるスライド面として、前記型開閉方向に対して垂直な面に対して、該垂直な面に沿う方向について前記第2の型側からその反対側にかけて前記型開閉方向について前記第1の型側に近付く向きに傾斜した傾斜面を有するものである。
また、本発明に係る射出成形型の他の態様は、前記射出成形型において、前記傾斜面は、前記第2の型が設けられたベースに取り付けられた取付部材により形成されているものである。
また、本発明に係る射出成形型の他の態様は、前記射出成形型において、前記スライド型は、前記第2の型に内蔵された付勢部材により、前記所定の方向について前記第2の型から離間する向きに押圧付勢されており、前記第1の型と前記第2の型とが型開きすることで、前記付勢部材の付勢力により自動的に前記第2の型に対して前記所定の方向に沿って離間移動するように構成されているものである。
また、本発明に係る射出成形型の他の態様は、前記射出成形型において、前記付勢部材は、前記スライド型に対する付勢力の作用方向を前記所定の方向に沿わせるように、前記型開閉方向に対して垂直な面に対して傾斜状に設けられているものである。
また、本発明に係る射出成形型の他の態様は、前記射出成形型において、前記成形品は、外側の面であって意匠面となる表面と、内側の面である裏面とを有するものであり、前記キャビティにおいて、前記第1の型と前記スライド型との型合わせの線を、前記成形品の前記表面を形成する面部に位置させるものである。
本発明に係る射出成形方法は、アンダーカット部を有する成形品を射出成形するための射出成形方法であって、前記成形品の成形空間としてのキャビティを形成する型として、第1の型と、前記第1の型に対して型開閉方向に相対移動可能に設けられた第2の型と、前記第2の型に対して所定の方向に沿って移動可能に設けられ、前記第1の型と前記第2の型との型開き状態での前記第2の型に対する前記成形品の離型に際し、前記第2の型に対して前記所定の方向に離間移動することにより、前記成形品の離型方向の移動について前記アンダーカット部が前記第2の型に干渉しない位置に達するまで前記成形品を弾性変形させるスライド型と、を用い、前記スライド型を、前記第1の型と前記第2の型との型閉じ状態において、前記キャビティ内に射出された材料の圧力による前記第1の型のたわみの作用を受けることで、前記所定の方向に沿って前記第2の型に対して離間する方向に変位するように設け、前記所定の方向を、前記型開閉方向に対して垂直な面に対して、前記第2の型側からその反対側にかけて前記型開閉方向について前記第1の型側に近付く向きに傾斜させたものである。
本発明によれば、射出成形において、型費を低減することができるとともに、PL段差を小さくすることができ、成形品の外観品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るバンパを示す図である。(a)はバンパの左側面図、(b)はバンパの概略水平断面図、(c)は(a)におけるA−A位置部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形型の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形型の動作説明図である。 本発明の一実施形態に係るPL段差についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形型における型のたわみについての説明図である。 本発明の一実施形態に係るまくりコアを示す図である。(a)はまくりコアの左右外側から見た側面図、(b)は(a)におけるX1方向矢視図、(c)は(a)におけるX2方向矢視図、(d)は(a)におけるX3方向矢視図である。 本発明の一実施形態に係る可動型およびまくりコアを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るまくりコアおよびその近傍を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る傾斜プレートおよびその近傍を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形型における固定型のたわみ方向とまくりコアの作動方向との関係についての説明図である。 本発明の一実施形態に係るまくりコアおよびその近傍の構成を示す一部断面図である。 本発明の一実施形態に係るまくりコアおよびその近傍の構成を示す一部断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形型に対する比較例の構成を示す図である。
本発明は、射出成形における成形品の離型に際し、型に対するアンダーカット部の干渉を避けるために成形品を弾性変形させるスライド移動可能なスライド型に関する構造を工夫することにより、射出圧による型のたわみにスライド型を追従させ、型費の低減およびPL段差の縮小化を実現しようとするものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
本実施形態では、アンダーカット部を有する成形品として、樹脂材料の射出成形により成形された自動車のフロントバンパ(以下単に「バンパ」という。)を例にとって説明する。つまり、本実施形態に係る射出成形型10は、バンパ1を射出成形するための射出成形型である。
図1(a)、(b)に示すように、本実施形態に係るバンパ1は、自動車の前下部を構成する湾曲板状の外装部材であり、全体として自動車における前側を凸側とし略左右対称な湾曲形状を有する。バンパ1は、例えばポリプロピレン系の樹脂材料からなる一体の射出成形品である。なお、図1(a)はバンパ1の左側面図であり、図1(b)はバンパ1の上下方向の中間部における概略水平断面図であり、図1(c)は同図(a)におけるA−A位置部分断面図(同図(b)におけるB部分拡大図)である。
バンパ1は、その大部分をなす左右中間部分である主面部2と、主面部2の左右両側から滑らかに後側に湾曲した左右の側面部3とを有する。また、バンパ1は、自動車における前側(外側)の面であって意匠面となる表面4と、内側の面である裏面5とを有する。
バンパ1において、左右両側の縁部、つまり側面部3の縁端部には、自動車のフロントタイヤに沿うホイルアーチの前側の部分をなすホイルアーチ部6が形成されている。ホイルアーチ部6は、バンパ1の側面部3に対して上側から後側にかけて連続するように設けられるフロントフェンダパネルの縁端部に形成されたホイルアーチ部とともに、フロントタイヤに沿うホイルアーチを形成する。
そして、図1(c)に示すように、バンパ1においては、ホイルアーチ部6のアーチ形状に沿ってフランジ部が形成されており、このフランジ部がアンダーカット部7となる。アンダーカット部7は、全体として湾曲板状をなすバンパ1の本体部分(成形品本体部)に対する内側(図1(c)において左側)への略直角状の屈曲部分である。つまり、アンダーカット部7は、ホイルアーチ部6において、図1(c)に示すような断面視で、バンパ1の本体部分とともに略「L」字状をなす部分である。
本実施形態に係る射出成形型10は、上述したようなアンダーカット部7を有するバンパ1を射出成形するためのものであり、図2に示すように、バンパ1の成形空間としてのキャビティ10aを形成する型(金型)として、第1の型としての固定型11と、第2の型としての可動型12と、スライド型としてのまくりコア(まくりブロック)13とを備える。これらの型は、鋼材あるいは鋳物により構成されている。
なお、射出成形型10は、バンパ1の略左右対称な湾曲形状に対応して、略左右対称に構成されている。また、図2は、射出成形型10の縦断面図であって、キャビティ10aにより形成されるバンパ1において図1(b)に示すような水平断面に対応する断面図である。つまり、図2に示す断面図において、左右方向は、バンパ1における左右方向となり、上下方向は、バンパ1における前後方向(図1(a)における左右方向)となる。また、図2においては、射出成形型10の左右方向の一側の部分のみを示している。
固定型11および可動型12は、バンパ1の主な部分を形成する型であり、互いに対向する方向に相対移動可能に設けられており、これらの型同士の相対移動により、射出成形型10の型開きおよび型閉じが行われる。
固定型11は、バンパ1の一側の面である表面4を形成するキャビティ型である。固定型11は、射出成形型10を含む射出成形装置が有する固定側ホルダとしての固定側取付板14に固定され、射出成形装置において固定側の型として設けられている。
固定型11は、キャビティ10aを形成する面として、バンパ1の表面4の凸形状に対応して凹状に湾曲した固定型側成形面11aを有する。固定型11は、左右方向について、固定型側成形面11aが形成された中間部11bと、中間部11bの左右両側の部分であって可動型12側に対する型合わせ面が形成された側部11cとを有し、全体として略アーチ状の外形を有する。
可動型12は、バンパ1の他側の面である裏面5およびアンダーカット部7の内面を形成するコア型であり、固定型11に対して型開閉方向に相対移動可能に設けられている。可動型12は、射出成形型10を含む射出成形装置が有する可動側ホルダとしての可動側取付板15に固定され、射出成形装置において所定の移動機構によって移動可能に設けられた可動側の型として設けられている。可動型12の移動方向である型開閉方向は、固定型11と可動型12とが互いに対向する方向であって、可動型12が固定型11に対して近接・離間する方向(図2における上下方向)である。
可動型12は、キャビティ10aを形成する面として、バンパ1の裏面5の凹形状に対応して凸状に湾曲した可動型側成形面12aを有する。詳細には、可動型側成形面12aは、バンパ1の裏面5を形成する部分と、バンパ1のアンダーカット部7の内面7a(図1(c)参照)を形成する部分と、アンダーカット部7の端面7bの内面7a側(図1(c)において上側)の部分を形成する部分とを有する。可動型12は、略アーチ状の固定型11の凹部に嵌るように、全体として膨出状の外形を有する。
また、可動側取付板15上における可動型12の左右外側方には、固定型11の側部11cの型合わせ面11dに対する型合わせ面15dをなす支持突部15aが設けられている。
このような固定型11および可動型12を含む型構造において、バンパ1のアンダーカット部7は、型開閉方向に沿うバンパ1の離型方向(図2において上方向)に対するアンダーカット形状の部分となり、バンパ1の離型方向について可動型12に干渉する部分となる。そこで、バンパ1の可動型12からの離型に際し、まくりコア13により、アンダーカット部7が可動型12に干渉しない状態となるまでバンパ1が広がるように弾性変形させられる。
まくりコア13は、バンパ1のアンダーカット部7の外面を形成するまくりコア(スライドコア)であり、可動型12に対して所定の方向に沿って移動可能に設けられている。まくりコア13は、可動型12に対して左右両側の基部側(可動側取付板15側)の部分に嵌るように設けられている。つまり、まくりコア13は、バンパ1の左右両側のアンダーカット部7に対応して、可動型12の左右両側の2箇所に設けられている。
まくりコア13は、キャビティ10aを形成する面として、バンパ1のホイルアーチ部6の形状に対応した溝状の凹面であるコア側成形面13aを有する。詳細には、コア側成形面13aは、バンパ1のアンダーカット部7の外面7c(図1(c)参照)を形成する部分13xと、アンダーカット部7の端面7bの外面7c側(図1(c)において下側)の部分を形成する部分13yと、バンパ1の表面4のホイルアーチ部6に沿う縁部を形成する部分13zとを有する。
したがって、固定型11とまくりコア13との型合わせ部の境界線に対応したパーティングラインPL1(図1(c)、図2において点PL1で示す。)は、バンパ1のホイルアーチ部6近傍においてホイルアーチ部6に沿って形成され、表面4側に位置する。このように、射出成形型10は、キャビティ10aにおいて、固定型11とまくりコア13との型合わせの線を、バンパ1の表面4を形成する面部に位置させる。
まくりコア13は、バンパ1の上下方向(図2において紙面に対して垂直方向)に対応する方向を長手方向とするブロック状の外形を有する。まくりコア13は、可動型12の左右両外側の基部側に形成された嵌合凹部12bに対応した形状部分を有し、嵌合凹部12bに嵌合した状態で、固定型11および可動型12とともにキャビティ10aを形成する。
まくりコア13は、可動側取付板15上に設けられたスライド面16を摺動面として、そのスライド方向が所定の方向に沿うように所定の移動機構によってスライド移動可能に設けられている。まくりコア13は、可動型12の嵌合凹部12bに嵌合した状態から、可動型12に対して所定の方向に沿って左右方向の外側に向けて離間移動することで、バンパ1の可動型12からの離型に際してバンパ1に作用する。以下では、まくりコア13について、可動型12の嵌合凹部12bに嵌合し固定型11および可動型12とともにキャビティ10aを形成する状態を「嵌合状態」という。
まくりコア13は、固定型11と可動型12との型開き状態での可動型12に対するバンパ1の離型に際し、可動型12に対して所定の方向に離間移動することにより、バンパ1の離型方向の移動についてアンダーカット部7が可動型12に干渉しない位置に達するまでバンパ1を弾性変形させる。すなわち、まくりコア13の嵌合状態から左右外側方への移動により、アンダーカット部7が離型方向について可動型12に干渉しない位置に達するまでバンパ1が可動型12に対して押し広げられ(まくられ)、アンダーカット部7の干渉を回避した状態で、バンパ1の離型が行われる。
以上のような構成を備えた本実施形態に係る射出成形型10による射出成形の一連の工程について、図2および図3を用いて説明する。
まず、可動型12が型開閉方向について固定型11に近接する方向に移動することにより、射出成形型10が型閉じ(型締め)が行われ、固定型11、可動型12、および嵌合状態のまくりコア13を含む複数の型により、キャビティ10a(図2参照)が形成される(型締め工程)。その後、図示せぬ射出機により加熱溶融状態の樹脂材料が射出成形型10内に射出され、キャビティ10a内に樹脂材料が充填される(充填工程)。その後、保圧工程を経て、所定時間の経過により、キャビティ10a内の樹脂材料が冷却・固化し、図3(a)に示すように、バンパ1が成形される。
次いで、図3(b)に示すように、可動型12が型開閉方向について固定型11から離間する方向に移動することにより(矢印C1参照)、可動型12およびまくりコア13が固定型11から離間し、射出成形型10の型開きが行われる(型開き工程)。これにより、バンパ1の表面4側が解放される。
射出成形型10の型開きの後、図3(c)に示すように、バンパ1の離型方向の移動についてアンダーカット部7の可動型12に対する干渉が回避されるように、まくりコア13が可動型12に対して所定の方向に離間移動することにより(矢印C2参照)、バンパ1がその弾性変形によりアンダーカット部7の部分から押し広げられ(矢印C3参照)、アンダーカット部7が可動型12に干渉しない位置まで外側に変位する。つまり、まくりコア13の動作により、バンパ1のアンダーカット部7についての外まくりが行われる。ここで、まくりコア13は、そのコア側成形面13aをアンダーカット部7に対する係合部としてバンパ1に引っ掛けた状態でバンパ1に作用する。
そして、まくりコア13によってバンパ1が外まくりされた状態で、図3(d)に示すように、図示せぬ押出し機構等によってバンパ1が可動型12に対して離型方向に移動させられることで離型し(離型工程)、ロボットアーム等の取出し装置(図示略)によってバンパ1が射出成形型10から取り出される(矢印C4参照)(取出し工程)。バンパ1が取り出された後、再度射出成形型10が閉じ、上述のような一連の工程が射出成形サイクルとして繰り返され、バンパ1が連続的に生産される。
以上のような本実施形態に係る射出成形型10においては、キャビティ10a内に射出される樹脂の内圧の作用によって型にたわみが発生する。特に、略アーチ状の固定型11においては、図3(a)において複数の矢印D1で示すように、固定型側成形面11aを形成する凹部側(内側)から外側に向けて、左右の側部11cを広げるような方向に、樹脂の内圧が作用する。なお、図3(a)においては、固定型11のたわみによる変形を、側部11cにおける外側への膨出状の変形として二点鎖線E1により誇張して示している。
このように樹脂の内圧によって生じる固定型11のたわみは、図4(a)に示すように、固定型11とまくりコア13との型合わせ部における隙間(段差)17を増大させる。隙間17が増大することで、図4(b)に示すように、隙間17に流れ込んだ樹脂により、型合わせ部の境界線に沿って形成される微小な突条8であるパーティングラインPL1による段差(PL段差)8aが生じる。こうしたPL段差8aは、製品においては不要なものであり、バンパ1の外観品質上、できるだけ小さいことが好ましい。なお、図4(a)は、図2におけるパーティングラインPL1近傍の部分拡大図であり、図4(b)は、バンパ1の図4(a)に示す部分と同部分を示す図である。また、図4(b)に示す符号d1は、PL段差8aの段差寸法である。
一方、射出成形型10において、型構成に対してかかる費用(型費)を低減するための方策の一つとして、型の体積を小さくし、型の材料費を低減させることがある。具体的には、例えば、図5(a)、(b)に示すように、固定型11において支持突部15aの型合わせ面15dに対する型合わせ面11dをなす側部11cの壁の厚みを極限まで薄くして型の薄肉化を図ることで、型の体積が小さくされる。固定型11において側部11cの薄肉化を図ることで、可動型12側においても、型合わせ面11dを受ける支持突部15aを小さくすることができ、型の材料費を低減することができる。
図5(a)は、薄肉化前の固定型11を備える射出成形型10を示す図であり、図5(b)は、薄肉化後の固定型11を備える射出成形型10を示す図である。図5(a)、(b)に示す例において、固定型11の薄肉化に際しての切除部分11eを、厚さF1の部分で示している。
しかしながら、固定型11の薄肉化が進むと、固定型11の剛性が低下し、上述したような樹脂の内圧による型のたわみ量が増加する。すなわち、図5(b)に示すように固定型11が薄肉化された場合における樹脂の内圧(矢印D1参照)によるたわみの変形量(二点鎖線G2参照)は、図5(a)に示すように固定型11が薄肉化されていない場合における樹脂の内圧によるたわみの変形量(二点鎖線G1参照)よりも大きくなる。なお、図5(a)、(b)においては、固定型11のたわみに関し、二点鎖線G1,G2で示す膨出形状の膨出量をたわみの変形量として誇張して示している。固定型11のたわみ量が増加すると、隙間17が大きくなり、結果として、上述のとおりバンパ1において突条8によるPL段差8aが増大する(段差寸法d1が大きくなる)ことになる。
そこで、本実施形態に係る射出成形型10においては、型費の低減およびPL段差8aの縮小化を実現すべく、まくりコア13およびまくりコア13に関する構造について工夫がなされている。以下、詳細に説明する。
まず、まくりコア13について、図6を用いて説明する。なお、図6(a)はまくりコア13の左右方向の外側の側面図であり、図6(b)は同図(a)におけるX1方向矢視図であり、図6(c)は同図(a)におけるX2方向矢視図であり、図6(d)は同図(a)におけるX3方向矢視図である。また、まくりコア13においては、説明の便宜上、バンパ1の上下方向に対応する方向(図6(a)における左右方向)を前後方向、バンパ1の前後方向に対応する方向(図6(a)における上下方向)を上下方向、バンパ1の左右方向に対応する方向(図6(b)における上下方向)を左右方向とする。
まくりコア13は、前後方向を長手方向とするとともに左右方向を板厚方向とする略厚板状の外形をなすコア本体部31と、コア本体部31の左右外側(図6(b)における下側)に2箇所設けられた係合突部32(32A,32B)と、コア本体部31の左右内側(図6(b)における上側)に設けられた嵌合突部33とを有する。
コア本体部31は、その左右両側に、いずれも平面状の内側面31aおよび外側面31bを有する。コア本体部31は、図6(a)に示すように、側面視において、上面部31cについてバンパ1のホイルアーチ部6の形状に沿う湾曲形状を有するとともに、後側(図6(a)において左側)の部分よりも前側(図6(a)において右側)の部分の湾曲による下り傾斜を急とし、前側の部分を略先鋭状とする。
コア本体部31の上面部31cに、アンダーカット部7を形成するコア側成形面13aが形成されている。コア側成形面13aは、コア本体部31の上面部31cの長手方向に沿って上面部31cの略全体にわたるとともにコア本体部31の前面部31dの下端部近傍の部分までの範囲で連続した1本の凹状溝部として形成されている。
係合突部32は、コア本体部31の外側面31bから左右外側に突出したブロック状の部分であり、コア本体部31の上面部31cよりも上方に突出した上突出部32aを有する。上突出部32aは、まくりコア13の側面視において、ホイルアーチ部6に沿う上面部31cから上方にはみ出た部分である。係合突部32は、図6(b)に示すように略矩形状の外形に沿う突出形状を有するとともに、下側から上側にかけてわずかにテーパ状をなす略截頭角錐形状に沿う形状を有する。
本実施形態のまくりコア13は、係合突部32として、コア本体部31の長手方向(前後方向)について前寄りの位置に設けられた前側係合突部32Aと、コア本体部31の後寄りの位置に設けられた後側係合突部32Bとを有する。前後の係合突部32は、前後方向について互いに間隔を隔てており、前後の係合突部32によって凹部が形成されている。前後の係合突部32は、図6(a)に示すように前後方向について略対称的な形状を有する一方、前側係合突部32Aの方が、後側係合突部32Bよりも前後方向の寸法が大きい幅広の部分となっている。
前後の係合突部32は、左右外側の面として、共通の仮想平面に沿う縦スライド面32sを有する。縦スライド面32sは、射出成形型10の型開閉動作において、固定型11側に形成された縦スライド面11sに対する摺動面となる。縦スライド面32sは、図2に示す方向に対応する図6(c)に示す方向視(図6(a)におけるX2矢視)において、型開閉方向に対して、下側から上側にかけて左右外側から左右内側に向かう方向に傾斜した傾斜面となっている。
嵌合突部33は、コア本体部31の内側面31aから左右内側に突出した前後方向に長い横長の突出部分である。嵌合突部33は、コア本体部31の内側面31aにおいて、前後方向および上下方向について中間部に設けられている。嵌合突部33は、前後方向について、前後の係合突部32間の間隔を跨ぐように、前側係合突部32Aの後部から後側係合突部32Bの前部までの範囲にわたって形成されている(図6(b)参照)。嵌合突部33は、その突出側の端部をテーパ状の形状部分としている。
まくりコア13は、可動側取付板15側に設けられたスライド面16に対する摺動面として、底スライド面13bを有する。底スライド面13bは、コア本体部31および係合突部32の底側(下側)において面一の底面として形成されている。まくりコア13は、バンパ1に対するまくり動作を含む可動型12に対する近接離間動作において、底スライド面13bをスライド面16に摺接させてスライド動作する。
以上のような構成を備えたまくりコア13は、図7、図8および図9に示すように、可動型12に対して、左右内側の部分を嵌合凹部12bに嵌め込ませた状態で設けられ、固定型11および可動型12とともにキャビティ10aを形成する。嵌合凹部12bは、まくりコア13の外形および凹凸形状に対応した形状を有する。
具体的には、図9に示すように、嵌合凹部12bは、その上面12cを、まくりコア13のコア本体部31の上面部31cの湾曲形状に沿わせた湾曲面とする。また、嵌合凹部12bの奥側の面部には、まくりコア13の嵌合突部33を嵌入させる横長の凹部12dが形成されている。まくりコア13は、射出成形型10の型閉じ状態において、コア側成形面13aの幅方向の内側の部分を、嵌合凹部12bの上面12cと可動型側成形面12aとによる稜線部12eよりも左右内側に位置させる。つまり、射出成形型10の型閉じ状態において、コア側成形面13aの上方に、可動型12の稜線部12eが位置する。
そして、まくりコア13において、前後の係合突部32の上突出部32aが、固定型11に対する係合部となる。すなわち、まくりコア13は、固定型11に係合するための係合部として上突出部32aを有し、この上突出部32aを、固定型11に形成された係合凹部11f(図11参照)に嵌合させた状態で、固定型11に係合する。
したがって、まくりコア13は、上述したようなキャビティ10a内に射出される樹脂の内圧によって生じる固定型11のたわみ(図3(a)参照)の作用を、上突出部32aの部分を介して、左右外方向への押圧力として受ける。ここで、上突出部32aの左右内側の面が、固定型11の左右外側へのたわみによる変形の作用を受ける受圧面32bとなる。
そして、まくりコア13は、射出成形型10の型閉じ状態において、固定型11のたわみの作用を受けることで、受圧面32bから押圧され、底スライド面13bおよびスライド面16によるスライド方向に沿って左右外側に変位する。つまり、まくりコア13は、固定型11のたわみによる変形に同期して左右外側に変位する。なお、ここでのまくりコア13の変位量は、固定型11のたわみによる変形量に応じたわずかな量(例えば数十マイクロメートル程度)である。
このように、本実施形態の射出成形型10においては、まくりコア13は、固定型11と可動型12との型閉じ状態において、上突出部32aを介して、キャビティ10a内に射出された樹脂材料の圧力による固定型11のたわみの作用を受けることで、所定の方向に沿って可動型12に対して離間する方向に変位するものとして設けられている。以下では、まくりコア13の可動型12に対する所定の方向に沿う離間移動方向、つまり、まくりコア13のまくり動作の方向を「作動方向」とする。
以上のように、樹脂内圧による固定型11のたわみ変形に同期してまくりコア13がその作動方向に変位する構成において、図2に示すように、まくりコア13の移動方向である所定の方向を、型開閉方向に対して垂直な面である水平面O1に対して傾斜させるように、まくりコア13に対するスライド面16が傾斜面として設けられている。スライド面16は、まくりコア13の作動方向が水平面O1に沿う方向に対してやや固定型11側に向く斜め方向(図2において右斜め上方向)となるように、水平面O1に対して所定の傾斜角度αをもって傾斜している。
このように、射出成形型10は、まくりコア13を所定の方向に沿って移動させるスライド面16として、水平面O1に対して、水平面O1に沿う方向(本実施形態では左右方向)について可動型12側(図2において左側)からその反対側(図2において右側)にかけて型開閉方向について固定型11側に近付く向きに傾斜した傾斜面である傾斜スライド面40を有する。つまり、図2においては、まくりコア13は、作動方向に移動することにともない、傾斜スライド面40の傾斜にならって徐々に上側に移動する(固定型11側(図2において上側)に近付く)ように斜め方向に移動するように設けられている。
傾斜スライド面40の傾斜角度αは、固定型11のたわみによる変形の方向等に基づいて設定される。詳細には次のとおりである。図10(a)に示すように、樹脂内圧による固定型11のたわみ変形に関し、固定型11におけるパーティングラインPL1を形成する部分あるいはその近傍部分についての、固定型11のたわみによる変形の方向をたわみ方向T1として規定した場合、たわみ方向T1は、図2において右斜め上方向に対応する方向であり、左右方向について可動型12側(図2において左側)からその反対側(図2において右側)にかけて型開閉方向について固定型11側に近付く(図2において上側に変位する)傾斜方向である。このたわみ方向T1の水平面O1に対する角度を「たわみ角度θ」とする。
そこで、図10(a)に示すように、水平面O1に対して傾斜角度αをなすまくりコア13の作動方向S1は、傾斜角度αがたわみ角度θ以下の大きさとなるように設定される。言い換えると、傾斜角度αは、0<α≦θの範囲内で設定される。
また、傾斜スライド面40の傾斜角度αの設定に際しては、アンダーカット部7の肉厚が厚くなることによる表面4側で生じるヒケや、アンダーカット部7の可動型12に対する抜き角等が考慮される。なお、ヒケは、射出成形において射出圧力の不足や冷却不足等に起因して生じる窪みであり、例えば数マイクロメートル程度の深さであっても外観不良の原因となる。傾斜角度αの具体的な角度としては、例えば、たわみ角度θが10°である場合、傾斜角度αは4〜6°程度に設定される。
このように、傾斜スライド面40により、まくりコア13の作動方向S1を固定型11のたわみ方向T1と同じ側に傾斜させることで、まくりコア13の作動方向S1が、固定型11のたわみ方向T1に近付けられている。
本実施形態の射出成形型10において、まくりコア13に対する傾斜スライド面40は、可動型12が設けられたベースとしての可動側取付板15に取り付けられた取付部材としての傾斜プレート50により形成されている。傾斜プレート50は、図9に示すように、略矩形板状の外形に沿う平板状の金属製の部材であり、その板厚方向を略型開閉方向とする向きで設けられている。傾斜プレート50は、まくりコア13の前後方向に対応する方向を長手方向とし、まくりコア13の左右方向に対応する方向を短手方向とする。
傾斜プレート50は、一方の板面である下面51を水平面O1に沿わせるとともに、他方の板面を水平面O1に対して傾斜した傾斜スライド面40とし、短手方向の内側(可動型12側)から外側にかけて徐々に板厚を厚くする。傾斜プレート50は、まくりコア13の底スライド面13bの形状に対応した形状を有する。したがって、傾斜プレート50は、前後の係合突部32による凹部形状(図6(b)参照)に対応して、長手方向の略中央部の左右方向の外側に凹部52を有する。
傾斜プレート50は、可動側取付板15上に設けられた水平面O1に沿う水平状のプレート支持面60に対し、下面51を合わせ面として、ボルト等の固定部材61等により固定されている。プレート支持面60は、可動側取付板15上において突設された支持台部63の突出端面63aや、可動型12の嵌合凹部12bの下側に設けられた支持面64等を含む。
また、本実施形態の射出成形型10において、まくりコア13は、可動型12に内蔵された付勢部材としての押圧バネ70により、まくりコア13の作動方向が沿う所定の方向について可動型12から離間する向きに押圧付勢されている。そして、まくりコア13は、固定型11と可動型12とが型開きすることで、押圧バネ70の付勢力により自動的に可動型12に対して所定の方向に沿って離間移動するように、つまり作動方向に移動するように構成されている。
具体的には、図11に示すように、まくりコア13を作動方向に移動させるための構成として、可動型12とまくりコア13に跨って押圧バネ70が設けられている。押圧バネ70は、その長手方向を伸縮方向とするコイルバネであり、長手方向を略左右方向とする向きで、可動型12に形成されたバネ挿入孔12fおよびまくりコア13に形成されたバネ挿入孔13fに挿入された状態で設けられている。本実施形態では、まくりコア13の前後方向の中間部において、前後方向に間隔を隔てた2箇所に、押圧バネ70が設けられている。
可動型12において、バネ挿入孔12fは、嵌合凹部12b内の凹部12dの奥側(図11において左側)の面12gに臨んで開口している。一方、まくりコア13において、バネ挿入孔13fは、嵌合突部33の端部側の面33gに臨んで開口している。バネ挿入孔12f,13fは、射出成形型10の型閉じ状態において互いに連通し、押圧バネ70の収容空間として、一体的な筒状の空間を形成する。
押圧バネ70は、一端側を、可動型12のバネ挿入孔12fの奥側の面部に当接させるとともに、他端側を、まくりコア13のバネ挿入孔13fの奥側の面部に当接させている。これにより、押圧バネ70は、射出成形型10の型閉じ状態において圧縮状態となり、まくりコア13を作動方向に付勢する。
また、押圧バネ70は、まくりコア13に対する付勢力の作用方向を、まくりコア13の移動方向である所定の方向に沿わせるように、水平面O1に対して傾斜状に設けられている。すなわち、図11に示すように、押圧バネ70の長手方向(直線L1参照)は、水平面O1に対する傾斜スライド面40の傾斜にならってこれと同様に傾斜している。言い換えると、押圧バネ70は、その長手方向を表す直線L1の水平面O1に対する角度βがスライド面16の傾斜角度αと同じ角度(β=α)となるように設けられている。
以上のような構成において、図12に示すように、射出成形型10の型閉じ状態においては、まくりコア13は、押圧バネ70による左右外側に向かう付勢力を受けながら、嵌合凹部12b内に嵌り込み、キャビティ10aを形成している。ここで、まくりコア13の作動方向への移動は、固定型11の、まくりコア13の縦スライド面32sに対する摺動面となる縦スライド面11sをなす部分等により押さえられ規制されている。
したがって、射出成形型10が型開き状態となることで、図12に示すように、固定型11によるまくりコア13の作動方向への移動の規制が解除され、まくりコア13は、伸長する押圧バネ70の付勢力によって傾斜スライド面40に沿って作動方向に移動する(矢印M1)。このまくりコア13の作動方向への移動が、アンダーカット部7を可動型12に干渉させないようにバンパ1を弾性変形させる(矢印M2参照)まくりコア13のまくり動作となる。
そして、射出成形型10が型開き状態から型閉じ状態となるまでの過程で、上述のとおり型開閉方向に対して傾斜した固定型11の縦スライド面11sおよびまくりコア13の縦スライド面32sのガイド作用により、水平面O1に沿う方向についての位置関係が固定である固定型11および可動型12に対して、まくりコア13が作動方向と反対方向に移動する。すなわち、可動型12の移動によって固定型11が相対的に可動型12に近付くことで、縦スライド面11sを縦スライド面32sに摺接させる固定型11によってまくりコア13が押され、まくりコア13が傾斜スライド面40に沿って押圧バネ70による付勢力に抗して作動方向と反対方向に移動して嵌合凹部12bに嵌り込み、図11に示すようにキャビティ10aを形成する状態となる。
以上のように、射出成形型10は、型開き動作によってまくりコア13によるバンパ1に対するまくり動作が自動的に行われ、型閉じ動作によってまくりコア13がキャビティ10aを形成する状態まで自動的に移動するように構成されている。
また、まくりコア13の動作機構に関し、まくりコア13は、図示せぬガイドロッドにより、傾斜スライド面40に沿う方向の移動がガイドされるように構成されている。ガイドロッドは、例えば、可動型12およびまくりコア13のいずれか一方の型から他方の型に向けて突出し、他方の型に形成されたガイド穴に挿入された状態で設けられる。ガイドロッドは、その長手方向を傾斜スライド面40の傾斜方向に沿わせるように設けられる。
本実施形態では、まくりコア13において、ガイドロッド固定用の孔部13hが、前後方向について2箇所のバネ挿入孔13fそれぞれの外側の位置に形成されている(図6(a)参照)。ガイドロッドは、まくりコア13において左右内側(嵌合突部33側)から可動型12側に向けて突設される。一方、可動型12においては、各ガイドロッドに対応するように、嵌合凹部12bの凹部12d内における2箇所のバネ挿入孔12fの両外側の位置に、ガイドロッドが挿入されるガイド穴12hが形成されている(図9参照)。
以上のとおり、本実施形態に係る射出成形方法は、アンダーカット部7を有するバンパ1を射出成形するための射出成形方法であって、キャビティ10aを形成する型として、固定型11と、可動型12と、バンパ1のまくり動作を行うまくりコア13とを用いる。また、同方法は、まくりコア13を、固定型11と可動型12との型閉じ状態(射出成形型10の型閉じ状態)において、キャビティ10a内に射出された樹脂材料の圧力による固定型11のたわみの作用を受けることで、所定の方向に沿って可動型12に対して離間する方向に変位するように設ける。そして、まくりコア13の移動方向である所定の方向を、型開閉方向に対して垂直な水平面O1に対して、可動型12側からその反対側にかけて型開閉方向について固定型11側に近付く向きに傾斜させている。
以上のように、本実施形態に係る射出成形技術は、従来水平面であったまくりコア13のスライド面16を傾斜スライド面40として傾斜化させ、まくりコア13を傾斜作動化させたものである。本実施形態に係る射出成形型10および射出成形方法によれば、射出成形において、型費を低減することができるとともに、PL段差8aを小さくすることができ、バンパ1の外観品質を向上させることができる。このような効果が得られることについて具体的に説明する。
ここでは、本実施形態に係る射出成形型10に対する比較例として、図13に示すように、まくりコア13のスライド面16が傾斜していない場合、つまりスライド面16が水平面O1に平行である場合の構成を例にとって説明する。
図13に示すような比較例の構成においては、図10(b)に示すように、まくりコア13の作動方向S2は、水平面O1に沿う方向、つまり型開閉方向に対して垂直な方向となる。このため、まくりコア13の作動方向S2と、上述したような固定型11のたわみ方向T1とのなす角度γが大きくなり、たわみ角度θと同じ(γ=θ)となる。
作動方向S2とたわみ方向T1とがなす角度γが大きいと、上述したような固定型11とまくりコア13との型合わせ部における隙間17(図4(a)参照)の開きが大きくなる傾向がある。隙間17が大きくなると、PL段差8a(図4(b)参照)が増大する。言い換えると、作動方向S2とたわみ方向T1とがなす角度γが大きいと、固定型11のたわみ量が増加することによるPL段差8aの増加量が大きくなる。なお、図10(a)、(b)において、たわみ方向T1を示す矢印P1の長さを、固定型11のたわみによる変形量とし、作動方向S1または作動方向S2を示す矢印P2の長さを、固定型11のたわみ変形に同期するまくりコア13の変位量とすると、矢印P1と矢印P2の先端間の開きの大きさΔQが、隙間17の大きさに対応することになる。
これに対し、本実施形態に係る射出成形型10のように、まくりコア13の作動方向S1が固定型11のたわみ方向T1に近付くようにスライド面16を傾斜スライド面40として傾斜させることで、図10(a)に示すように、水平面O1に対する作動方向S1の傾斜角度α分、作動方向S1をたわみ方向T1に近付けることができる。これにより、キャビティ10a内の樹脂内圧による固定型11のたわみ変形にともなって変位するまくりコア13を、固定型11のたわみ変形に追従させることができ、隙間17の大きさ(符合ΔQ参照)を小さくすることができる。つまり、作動方向S1をたわみ方向T1に近付けることができるので、固定型11のたわみ量が増加することによるPL段差8aの増加を抑制することができる。結果として、PL段差8aを小さくすることができ、射出成形品としてのバンパ1の外観品質を向上することができる。理想的には、まくりコア13の作動方向S1を固定型11のたわみ方向T1に同一化させることで、隙間17を可及的に小さくすることができ、PL段差8aの極小化を図ることが可能となる。
また、型費を低減させるために固定型11を薄肉化することで、固定型11のたわみの変形量が大きくなったとしても、本実施形態の射出成形型10のように固定型11のたわみ方向T1に対応させてスライド面16を傾斜させることにより、隙間17を小さくすることができ、PL段差8aを小さくすることができる。つまり、型費の低減と同時に、PL段差8aの矮小化を達成することが可能となる。PL段差8aの矮小化に関し、例えば、本実施形態に係る射出成形型10によれば、PL段差8aの段差寸法d1(図4(b)参照)を30μm以下にすることが可能となる。
また、本実施形態に係る射出成形型10においては、傾斜スライド面40が、可動側取付板15側に取り付けられる傾斜プレート50により形成されている。このような構成によれば、傾斜スライド面40が摩耗した場合等、傾斜スライド面40の劣化に対して、傾斜プレート50の交換により容易に対応することができる。また、傾斜プレート50を所定の場所に取り付けることにより、既存の設備に対して傾斜スライド面40を容易に設けることが可能となるので、既存の設備を有効利用することができる。
また、本実施形態に係る射出成形型10は、押圧バネ70により、射出成形型10の開閉動作によってまくりコア13が自動的に作動・収納されるように構成されている。このような構成によれば、例えば、可動型12の外部に設けられたシリンダ機構等によって外側からの作用によりまくりコア13が動作する構成等との比較において、まくりコア13を動作させるための構成を簡素で安価なものとすることができる。これにより、型構造の複雑化を回避することができ、効果的に型費を低減することが可能となる。
また、本実施形態に係る射出成形型10において、まくりコア13を押圧付勢する押圧バネ70は、傾斜スライド面40の傾斜に沿って傾斜状に設けられている。このような構成によれば、押圧バネ70の付勢力をまくりコア13に対して効率的に作用させることが可能となる。これにより、押圧バネ70を必要最小限の構成とすることができるとともに、まくりコア13のまくり動作についてスムーズで良好な動作性を得ることが可能となる。
また、本実施形態に係る射出成形型10は、パーティングラインPL1を、バンパ1の意匠面側である表面4側に位置させる。このような構成によれば、パーティングラインPL1を非意匠面側に位置させるために、例えばキャビティ10aを形成する型の分割数を増やす等、型構成を複雑化させる必要がないので、型構成を簡単なものとすることができる。そして、意匠面側に位置するパーティングラインPL1については、上述のとおり傾斜スライド面40の傾斜によってPL段差8aを小さくすることができるので、バンパ1の見栄えを向上させることができる。つまり、射出成形型10の型構成を簡単かつ安価にすることができるとともに、パーティングラインPL1の見栄えへの影響を小さくすることができる。
以上のように実施形態を用いて説明した本発明に係る射出成形型および射出成形方法は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨に沿う範囲で、種々の態様を採用することができる。
上述した実施形態において、バンパ1が有するアンダーカット部7は、バンパ1の縁部に沿うホイルアーチ部6に沿って形成されたものであるが、アンダーカット部としては、例えばバンパ1の裏面5に突設された突条部分であるリブ等であってもよい。
また、上述した実施形態において、まくりコア13を作動方向に付勢する付勢部材は、コイルバネである押圧バネ70であるが、これに限定されるものではない。付勢部材としては、例えば他のバネやシリンダ機構等であってもよい。
また、バンパ1を形成するための射出成形型に限らず、アンダーカット部を有する射出成形品を形成する射出成形型であって、アンダーカット部の干渉を避けるためのスライド型を備えた構成であれば、本発明を適用することができる。
また、射出成形型10において、固定型11と可動型12の対向方向である型開閉方向は、例えば鉛直方向や水平方向であり、実際の装置における型開閉方向は特に限定されるものではない。
1 バンパ(成形品)
7 アンダーカット部
10 射出成形型
10a キャビティ
11 固定型(第1の型)
11b 中間部
11c 側部
12 可動型(第2の型)
13 まくりコア(スライド型)
16 スライド面
32a 上突出部(係合部)
40 傾斜スライド面(傾斜面)
50 傾斜プレート(取付部材)
70 押圧バネ(付勢部材)

Claims (6)

  1. アンダーカット部を有する成形品を射出成形するための射出成形型であって、
    前記成形品の成形空間としてのキャビティを形成する型として、
    第1の型と、
    前記第1の型に対して型開閉方向に相対移動可能に設けられた第2の型と、
    前記第2の型に対して所定の方向に沿って移動可能に設けられ、前記第1の型と前記第2の型との型開き状態での前記第2の型に対する前記成形品の離型に際し、前記第2の型に対して前記所定の方向に離間移動することにより、前記成形品の離型方向の移動について前記アンダーカット部が前記第2の型に干渉しない位置に達するまで前記成形品を弾性変形させるスライド型と、を備え、
    前記スライド型は、前記第1の型に係合するための係合部を有し、前記第1の型と前記第2の型との型閉じ状態において、前記係合部を介して、前記キャビティ内に射出された材料の圧力による前記第1の型のたわみの作用を受けることで、前記所定の方向に沿って前記第2の型に対して離間する方向に変位するものであり、
    前記スライド型を前記所定の方向に沿って移動させるスライド面として、前記型開閉方向に対して垂直な面に対して、該垂直な面に沿う方向について前記第2の型側からその反対側にかけて前記型開閉方向について前記第1の型側に近付く向きに傾斜した傾斜面を有する
    ことを特徴とする射出成形型。
  2. 前記傾斜面は、前記第2の型が設けられたベースに取り付けられた取付部材により形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形型。
  3. 前記スライド型は、前記第2の型に内蔵された付勢部材により、前記所定の方向について前記第2の型から離間する向きに押圧付勢されており、前記第1の型と前記第2の型とが型開きすることで、前記付勢部材の付勢力により自動的に前記第2の型に対して前記所定の方向に沿って離間移動するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射出成形型。
  4. 前記付勢部材は、前記スライド型に対する付勢力の作用方向を前記所定の方向に沿わせるように、前記型開閉方向に対して垂直な面に対して傾斜状に設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載の射出成形型。
  5. 前記成形品は、外側の面であって意匠面となる表面と、内側の面である裏面とを有するものであり、
    前記キャビティにおいて、前記第1の型と前記スライド型との型合わせの線を、前記成形品の前記表面を形成する面部に位置させる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の射出成形型。
  6. アンダーカット部を有する成形品を射出成形するための射出成形方法であって、
    前記成形品の成形空間としてのキャビティを形成する型として、
    第1の型と、
    前記第1の型に対して型開閉方向に相対移動可能に設けられた第2の型と、
    前記第2の型に対して所定の方向に沿って移動可能に設けられ、前記第1の型と前記第2の型との型開き状態での前記第2の型に対する前記成形品の離型に際し、前記第2の型に対して前記所定の方向に離間移動することにより、前記成形品の離型方向の移動について前記アンダーカット部が前記第2の型に干渉しない位置に達するまで前記成形品を弾性変形させるスライド型と、を用い、
    前記スライド型を、前記第1の型と前記第2の型との型閉じ状態において、前記キャビティ内に射出された材料の圧力による前記第1の型のたわみの作用を受けることで、前記所定の方向に沿って前記第2の型に対して離間する方向に変位するように設け、
    前記所定の方向を、前記型開閉方向に対して垂直な面に対して、前記第2の型側からその反対側にかけて前記型開閉方向について前記第1の型側に近付く向きに傾斜させた
    ことを特徴とする射出成形方法。
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