JP2019003293A - トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法 - Google Patents

トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019003293A
JP2019003293A JP2017115444A JP2017115444A JP2019003293A JP 2019003293 A JP2019003293 A JP 2019003293A JP 2017115444 A JP2017115444 A JP 2017115444A JP 2017115444 A JP2017115444 A JP 2017115444A JP 2019003293 A JP2019003293 A JP 2019003293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toilet
sensor
abnormality
user
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017115444A
Other languages
English (en)
Inventor
孝一 川村
Koichi Kawamura
孝一 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2017115444A priority Critical patent/JP2019003293A/ja
Publication of JP2019003293A publication Critical patent/JP2019003293A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Alarm Devices (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)
  • Accommodation For Nursing Or Treatment Tables (AREA)

Abstract

【課題】トイレ内における異常事態を早期かつ精度良く検知できるトイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法を提供する。【解決手段】トイレ内異常検知装置は、センサー部、記憶部、状態推定部、異常判定部及び異常報知部を有する。センサー部の少なくとも1つのセンサーは、トイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出する。記憶部はトイレを通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、使用者の状態に関する情報を含む状態変化パターンを記憶する。状態推定部は少なくとも1つのセンサーの検出結果に基づいて、トイレを使用している使用者のトイレ内における状態を推定する。異常判定部は使用者の状態が状態変化パターンから逸脱している場合、トイレ内において異常事態が発生したと判定する。異常報知部は異常判定部によってトイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、トイレ内において異常が発生した旨を報知する。【選択図】図1

Description

本発明は、トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法に関する。
病院や介護施設など(以下、「施設」と称する)のトイレ内における異常を早期に検知できるシステムの開発が望まれている。一般的に、施設のトイレは閉鎖空間であるため、人がトイレ内で転倒したり、急病で動けなくなったりするなどの異常が発生した場合、早期に検知して医療従事者に知らせる必要がある。
その一方で、トイレの使用者のプライバシーに配慮する必要があるため、トイレ内に使用者を監視するための監視カメラを設置することは難しい。そのため、多くの場合では、トイレ内で異常事態が発生した際には、使用者自身がナースコールや緊急通報ボタンなどを使用して外部に異常事態を通知しなければならない。また、扉や便座にスイッチが設置され、扉の回転や便座の使用によるスイッチのオン・オフ状態に基づいて異常事態を推定して報知することも行われている。しかし、いずれの場合も異常事態の発見漏れや発見の遅れにつながるおそれがある。
これに関連して、下記特許文献1には、トイレまでの移動に介助が必要な患者が、介助者が所要で患者の元を離れた後、トイレで放置されている場合や、自力でトイレまで移動できる患者にトイレ内で異常事態が発生した場合に報知する技術が開示されている。
しかしながら、上記技術では、患者が所定時間を超えて便座に座り続けていることをセンサーで検知して、患者が放置されている、あるいは患者に異常事態が発生したと判断して報知する。したがって、所定時間の設定によっては、患者が、呼吸停止や流血などを伴う急病である場合に発見が遅れて重症化するおそれがある。しかし、所定時間の設定を短くし過ぎると、患者の長時間使用を異常事態の発生と誤報する可能性がある。
特開2012−155659号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、トイレ内における異常事態を早期かつ精度良く検知できるトイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記によって達成される。
(1)トイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出する少なくとも1つのセンサーを備えるセンサー部と、前記トイレを通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、前記使用者の状態に関する情報を含む状態変化パターンを記憶する記憶部と、前記少なくとも1つのセンサーの検出結果に基づいて、前記トイレを使用している使用者の前記トイレ内における状態を推定する状態推定部と、前記使用者の状態が前記状態変化パターンから逸脱している場合、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定する異常判定部と、前記異常判定部によって前記トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、前記トイレ内において異常が発生した旨を報知する異常報知部と、を有する、トイレ内異常検知装置。
(2)前記センサー部は、前記トイレへ出入りする人を検出する入退出センサーと、前記トイレに設置された便器の前に立っている人を検出する立位センサーと、前記便器に座っている人を検出する座位センサーと、前記トイレの床に倒れている人を検出する転倒センサーと、前記便器に人が座っているときの当該人の頭部を検出する頭部センサーと、のうちの少なくとも2つを有する、上記(1)に記載のトイレ内異常検知装置。
(3)前記センサー部は、前記トイレ内の連続する前記空間における人体の存否を検出する2次元センサーを有する、上記(1)に記載のトイレ内異常検知装置。
(4)前記センサー部は、前記トイレ内の人の動きまたは呼吸を検知する微体動センサーをさらに有する、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のトイレ内異常検知装置。
(5)前記トイレ内の音声を認識する音声認識部をさらに有し、前記音声認識部は、救援を求める旨の特定の音声を前記トイレ内で認識した場合、その旨を前記異常判定部に伝達し、前記異常判定部は、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定する、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のトイレ内異常検知装置。
(6)前記センサー部は、少なくとも前記トイレへの人の出入りを検出する入退出センサーを有し、前記トイレ内に人が入ったと判断される場合のみ前記トイレ内の異常検知を開始するように構成される、上記(2)に記載のトイレ内異常検知装置。
(7)検知機能制御部をさらに有し、前記検知機能制御部は、前記使用者の離床を検知する装置と連携し、前記使用者が離床していると判断される場合のみ、前記トイレ内の異常検知機能を有効にする、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のトイレ内異常検知装置。
(8)前記状態推定部は、前記少なくとも1つのセンサーの検出結果が前記トイレの清掃中を表す特定の検出結果である場合、前記使用者が前記トイレ内を清掃していると推定し、前記異常判定部は、前記トイレ内において異常事態が発生していないと判定する、上記(1)に記載のトイレ内異常検知装置。
(9)検知機能制御部をさらに有し、前記検知機能制御部は、前記トイレ内の異常検知機能を有効または無効にするためのスイッチを有し、前記スイッチが一旦オフされて前記異常検知機能が無効になった場合は、前記スイッチが再びオンされて前記異常検知機能を有効にするか、あるいは前記スイッチがオフされて前記異常検知機能が無効になってから一定時間が経過した場合に前記異常検知機能を有効にする、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のトイレ内異常検知装置。
(10)前記異常報知部は、前記異常判定部によって前記トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、前記トイレ内において異常が発生した旨を、前記使用者が居住する部屋内に設置され前記使用者の室内行動を監視する中央装置へ無線により報知する、上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載のトイレ内異常検知装置。
(11)トイレを通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、前記使用者の状態に関する情報を含む状態変化パターンを取得するステップ(a)と、前記トイレ内に設置された少なくとも1つのセンサーにより前記トイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出するステップ(b)と、前記少なくとも1つのセンサーの検出結果に基づいて、前記トイレを使用している使用者の前記トイレ内における状態を推定するステップ(c)と、前記使用者の状態が前記状態変化パターンから逸脱している場合、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定するステップ(d)と、前記ステップ(d)において、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、前記トイレ内において異常が発生した旨を報知するステップ(e)と、を有する、トイレ内異常検知方法。
本発明によれば、トイレを使用している使用者の状態が推定され、当該状態が、トイレを通常使用した場合の使用者の状態から逸脱していると判定された場合、トイレ内で異常事態が発生した旨が報知される。したがって、トイレ内における異常事態を早期かつ精度良く検知できる。
第1の実施形態のトイレ内異常検知装置の構成を例示する概略ブロック図である。 図1に示すセンサー部の構成を例示する概略ブロック図である。 第1の実施形態におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する上面図である。 第1の実施形態におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する側面図である。 第1の実施形態のトイレ内異常検知方法の概略を説明するフローチャートである。 図4Aに示す「トイレ内において異常事態が発生したか否かを判定」する処理を例示するサブルーチン・フローチャートである。 第1の実施形態のトイレ内異常検知装置の動作例を示すフローチャートである。 第1の実施形態のトイレ内異常検知装置の動作例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の変形例におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する上面図である。 第1の実施形態の変形例におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する側面図である。 第2の実施形態のトイレ内異常検知装置の構成を例示する概略ブロック図である。 図7に示すセンサー部の2次元センサーを模式的に例示する図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が立位の状態である場合のセンサーの検出範囲を例示する上面図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が立位の状態である場合の検出結果を例示する側面図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が座位の状態である場合のセンサーの検出範囲を例示する上面図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が座位の状態である場合の検出結果を例示する側面図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が転倒している状態の場合の検出結果を例示する側面図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が便座上で前かがみになっている状態の場合の検出結果を例示する側面図である。 第2の実施形態のトイレ内において使用者が清掃している状態の場合の検出結果を例示する側面図である。
以下、添付した図面を参照して本発明のトイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法の実施形態を説明する。なお、図中、同一の部材には同一の符号を用いた。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1の実施形態)
<トイレ内異常検知装置100>
図1は第1の実施形態のトイレ内異常検知装置の構成を例示する概略ブロック図であり、図2は図1に示すセンサー部の構成を例示する概略ブロック図である。
図1に示すように、トイレ内異常検知装置100は、センサー部110、センサー駆動部120、状態推定部130、記憶部140、検知機能制御部150、緊急通報部160、音声認識部170、異常判定部180、および異常報知部190を有する。また、トイレ内異常検知装置100は、外部の機器と通信を行う通信部と、各構成要素に電源を供給する電源部とを有する(いずれも不図示)。
図2に示すように、センサー部110は、入退出センサー111、立位センサー112、座位センサー113、転倒センサー114、頭部センサー115および微体動センサー116を有する。センサー部110の各センサーの詳細については後述する。
センサー駆動部120は、センサー部110を駆動する。センサー駆動部120は、検出制御部を有する。検出制御部は、各センサーの検出開始および終了を制御し、各センサーを駆動する。
状態推定部130は、センサー部110の複数のセンサーの検出結果に基づいて、トイレを使用している人のトイレ内における状態を推定する。
記憶部140は、状態変化パターンを記憶する。状態変化パターンは、トイレを通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、使用者の状態に関する情報である。状態変化パターンは、トイレの使用者の行動パターンの特徴に応じて適宜、追加したり、調整したりすることも可能である。状態変化パターンは、たとえば不図示のROM(Read Only Memory)に記憶されているか、あるいは上記通信部を介して外部装置からダウンロードされうる。
検知機能制御部150は、トイレ内の異常を検知する機能(以下、「異常検知機能」とも書く)を有効または無効にする。たとえば、トイレ内の清掃を異常事態と誤って報知されては介護者や医療従事者が煩わしく感じる。検知機能制御部150は、たとえば施設の清掃員またはトイレの使用者自身が、トイレを清掃する際に異常検知機能を有効または無効に切り替えるスイッチを有する。たとえば、スイッチがオンのとき異常検知機能が有効となり、スイッチがオフのとき異常検知機能が無効となる。異常検知機能が無効になっていれば、たとえば人が便器の前でうずくまって清掃している場合であっても、トイレ内で異常事態が発生したとして報知されることはない。
検知機能制御部150は、スイッチが一旦オフされて異常検知機能が無効になった場合、スイッチが再びオンされた場合に異常検知機能を有効するか、あるいはスイッチがオフされてから一定時間が経過した場合に異常検知機能を有効にする。
また、施設の利用者が居住する部屋には、利用者の離床を検知する離床検出装置が設置されうる。検知機能制御部150は、離床検出装置と連携し、利用者が離床していると判断される場合、トイレ内の異常検知機能を有効にし、利用者が離床していないと判断される場合、トイレ内の異常検知機能を無効にできる。利用者が離床していない場合は、トイレを使用しているのは他の人であると推定できるためである。
異常検知機能の有効または無効の情報は、検知機能制御部150から異常判定部180へ伝達される。
緊急通報部160は、トイレの使用者の緊急事態を異常判定部180に伝達する。緊急通報部160は、使用者が緊急時に押す緊急呼び出しボタンを備え、緊急呼び出しボタンが押されると、異常判定部180にトイレの使用者の緊急事態を伝達する。また、緊急通報部160は、インターフォンの機能を備え、使用者が会話をすることができる場合は、異常判定部180に使用者の緊急事態を伝達するとともに、室外の介護者や医療従事者と直接会話ができるように構成されてもよい。
音声認識部170は、マイクロフォンおよび音声認識回路を有し、トイレ内の音声を認識し、認識結果を異常判定部180に伝達する。音声認識部170は、救援を求める旨の特定の音声をトイレ内で認識した場合、その旨を異常判定部180に伝達する。
トイレの使用者は、急病などで緊急呼び出しボタンを押せない状況にある場合、「助けて」、「苦しい」など緊急性を伴う特定の言葉や、「うー」、「あー」などのうめき声を発すると考えられる。音声認識部170は、これらの特定の言葉や声を、救援を求める旨の特定の音声として認識する。このように、救援を求める旨の特定の音声を認識し、緊急呼び出しを行う機能を有することにより、緊急通報時の失報率を低減できる。
異常判定部180は、トイレ内で異常事態が発生したか否かを判定する。異常判定部180は、たとえば下記の場合にトイレ内において異常事態が発生したと判定する。
<1>緊急通報部160からトイレの使用者の緊急事態の通報があった場合
<2>音声認識部170が救援を求める旨の特定の音声を認識した場合
<3>状態推定部130によって推定された使用者の状態が状態変化パターンから逸脱している場合
異常判定部180は、上記<1>および<2>については、異常検知機能が有効か無効かに拘らず、トイレ内において異常事態が発生したと判定する。一方、異常判定部180は、上記<3>については、異常検知機能が有効である場合のみトイレ内において異常事態が発生したと判定する。
異常報知部190は、トイレ内の異常事態を報知する。より具体的には、異常報知部190は、トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、トイレ200内において異常が発生した旨を、別室にいる施設の介護者や医療従事者に報知する。また、異常報知部190は、トイレ200内において異常が発生した旨を、使用者300が居住する部屋内に設置され使用者300の室内行動を監視する中央装置へ報知する。報知は、ナースコールシステムなどの有線通信方式、無線LAN(Local Area Network)、その他の無線通信方式で実施されうる。また、異常報知部190は、スピーカー、ブザーなどをさらに備え、トイレの外側にいる人にトイレ内の異常事態を知らせるように構成されてもよい。
状態推定部130、記憶部140、音声認識部170および異常判定部180は、不図示のCPU(Central Processing Unit)が制御プログラムを実行することにより実現されうる。制御プログラムは、あらかじめ不図示のROMに保存されており、CPUによって実行される際に不図示のRAM(Randam Accesss Memory)にロードされる。あるいは、状態推定部130、音声認識部170および異常判定部180は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field−Programmable Gate Array)のようなハードウェアによって構成されてもよい。
以下、図3Aおよび図3Bを参照して、本実施形態のトイレおよびセンサー部110の各センサーについて詳細に説明する。図3Aは第1の実施形態におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する上面図であり、図3Bは第1の実施形態におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する側面図である。
図3Aに示すように、トイレ200は、四方を壁に囲まれ、一方の壁にスライド式の出入口(ドア)210を備える小部屋を有する。小部屋の内側の床面上にはトイレ200の使用者300が座って用を足すことができる便器(洋式便器)220が備えられている。本実施形態では、便器220は、トイレ200の床面上の中央部からX方向にややずれた位置に設置されている。
使用者300は、X方向を向いて便器220と相対する位置に立って(以下、「立位」とも書く)用を足す。また、使用者300は、−X方向を向いて便器220の便座に座って(以下、「座位」とも書く)用を足す。
また、トイレ200は、便器220の脇、すなわち便器220の近傍のトイレ200の壁面に沿った位置(Y方向中央部)に縦長のセンサーポスト230を有する。センサーポスト230には、トイレ内異常検知装置100が備えられ、使用者300と対向する一面にはセンサー部110、緊急通報部160および音声認識部170が配置されている。本実施形態では、センサーポスト230の上記一面に緊急通報部160の緊急呼び出しボタン221,222が配置され、緊急時に使用者300自身が施設の介護者や医療従事者に通報できる。緊急呼び出しボタン221は、センサーポスト230の上記一面の上部に位置しているので、使用者300の状態が座位または立位のときに使用しやすい。また、緊急呼び出しボタン222は、センサーポスト230の上記一面の下部に位置しているので、使用者300が床に転倒した際に使用しやすい。さらに、センサーポスト230の上記一面には、音声認識部170のマイクロフォン223も配置されている。
なお、トイレ200の形状や便器220の配置の都合により便器220の脇にセンサーポスト230を配置できない場合は、便器220正面に配置することも可能である。
本実施形態では、入退出センサー111、立位センサー112、座位センサー113、転倒センサー114および頭部センサー115の各センサーには、たとえば焦電型赤外線センサーまたは赤外線センサーが好適に使用される。なお、焦電型赤外線センサーの検知角度は一般的に広いため、各センサーが最適な検出範囲になるように、必要な検出角に制限する機械的な仕組みが各センサーに設けられている。
また、各センサーの取り付け位置をX方向、Y方向またはZ方向に互いにずらすことにより、各センサーの検出範囲が重複することを回避または低減できる。図3Bに示す例では、縦長のセンサーポスト230における最適な高さに各センサーが配置され、各センサーの検出範囲の重複が最小限に留められている。一方、各センサーをほぼ同じ場所に集約して配置し、各センサーに対して角度をつけることにより、各センサーが検出する方向を定めることもできる。
入退出センサー111は、トイレ200へ出入りする人を検出する。入退出センサー111ーは、他のセンサーと検出範囲が重複しないように出入口210の方向へ向けて配置される。また、入退出センサー111は、転倒センサー114と検出範囲が重複しないようにトイレ200へ出入りする人の腰より上の部分を検出するように配置することが好ましい。
なお、トイレの出入口の場所は、施設ごとに変わりうる。そのため、入退出センサー111は、検出範囲が調整可能であり、さらに検出範囲が調整された位置で固定できるように構成されていることが好ましい。
図3Aおよび図3Bに示す例では、入退出センサー111は、センサーポスト230の上記一面において、座位の使用者300の胸の高さに赤外線の受光部を備える。入退出センサー111は、上記受光部からトイレ200の出入口210に向けて放射状に広がる検出範囲(1)に存在する人体を検出する。
立位センサー112は、便器220の前に立っている人を検出する。立位センサー112は、座位センサー113と検出範囲が重複しないように配置される。また、立位センサー112は、便器220の前に立っている人の腰よりも上の部分を検出するように設置することが好ましい。
図3Aおよび図3Bに示す例では、立位センサー112は、センサーポスト230の上記一面において、座位の使用者300の胸の高さに赤外線の受光部を備える。立位センサー112は、上記受光部からセンサーポスト230の反対側(−Y方向)へ向けてやや上向き(Z方向)に放射状に広がる検出範囲(2)に存在する人体を検出する。
座位センサー113は、便器220の便座に座っている人を検出する。座位センサー113は、立位センサー112と検出範囲が重複しないように配置される。また、座位センサー113は、着座した際の腰当たりの部分を中心に検出することが好ましい。
図3Aおよび図3Bに示す例では、座位センサー113は、センサーポスト230の上記一面において、座位の使用者300の胸の高さに赤外線の受光部を備える。座位センサー113は、上記受光部から使用者300の腰のあたりの部分へ向けてやや下向き(−Z方向)に放射状に広がる検出範囲(3)に存在する人体を検出する。
転倒センサー114は、トイレ200の床に転倒している人を検出する。転倒センサー114は、入退出センサー111、立位センサー112および座位センサー113と検出範囲が重複しないように配置される。また、転倒センサー114は、床上20cmくらいまでを検出できることが好ましい。
図3Aおよび図3Bに示す例では、転倒センサー114は、センサーポスト230の上記一面において、座位の使用者300の膝の高さに赤外線の受光部を備える。転倒センサー114は、上記受光部から出入口210へ向けてやや下向き(−Z方向)に放射状に広がる検出範囲(4)に存在する人体を検出する。
頭部センサー115は、便器220の便座に人が座っているときの当該人の頭部を検出する。より具体的には、頭部センサー115は、使用者300が便器220の便座に座った状態で後ろにもたれかかったときの頭部のあたりを検出する。頭部センサー115は、座位センサー113の検出範囲と重複しないように配置することが好ましい。
図3Aおよび図3Bに示す例では、頭部センサー115は、センサーポスト230の上記一面において、座位の使用者300の胸の高さに赤外線の受光部を備える。頭部センサー115は、使用者300の頭部へ向けてやや上向き(Z方向)に放射状に広がる検出範囲(5)に存在する人体を検出する。
微体動センサー116は、トイレ200内の人の動きまたは呼吸を検知する。微体動センサー116には、たとえばドップラーセンサーが好適に使用される。微体動センサー116は、使用者300が便器220の便座に座った状態で意識を失い、便器220の後ろ側にもたれかかった場合などにおいて使用者300の上体部の呼吸などを検知する。微体動センサー116と他のセンサーとを併用することにより、使用者300が単に動かないだけか、重篤な状態に陥っているかの判別が可能となる。
なお、センサーの検出範囲が重複してしまう場合であっても、センサーの検出結果に対して、適宜、検出範囲の重複を判定する判定アルゴリズムを使用して使用者300の状態を判定することもできる。たとえば入退出センサー111および立位センサー112の検出範囲が重複しているとき、双方のセンサーが人体を検出した場合は、使用者300が入退出の状態にあるのか、それとも使用者300が立位の状態にあるのか区別がつかない。そこで、転倒センサー114の検出結果が併せて使用される。使用者300が転倒していないときに転倒センサー114によって人体が検出された場合、転倒センサー114は使用者300の足を検出したと考えられる。したがって、入退出センサー111および立位センサー112に加えて、転倒センサー114についても人体を検出した場合は、使用者300は、立位の状態であると判定できる。
<トイレ内異常検知方法>
以下、図4Aおよび図4Bを参照して、本実施形態のトイレ内異常検知方法について詳細に説明する。図4Aは本実施形態のトイレ内異常検知方法の概略を説明するフローチャートであり、図4Bは図4Aに示す「トイレ内において異常事態が発生したか否かを判定」する処理を例示するサブルーチン・フローチャートである。図4Aおよび図4Bに示す処理は、CPUが制御プログラムを実行することにより実現されうる。
図4Aに示すように、状態変化パターンを取得する(ステップ101)。記憶部140は、状態変化パターンをROMまたは外部装置からRAMに読み込む。
次に、トイレ200内の異なる空間において人体の存否を検出する(ステップS102)。センサー駆動部120は、センサー部110の各センサーを駆動し、各センサーはトイレ200内の異なる空間において人体の存否の検出を開始する。
次に、使用者300のトイレ200内における状態を推定する(ステップ103)。状態推定部130は、センサー部110の各センサーの検出結果に基づいて、トイレ200を使用している使用者300のトイレ200内における状態を推定する。
次に、トイレ200内において異常事態が発生したか否かを判定する(ステップ104)。図4Bに示すように、異常判定部180は、緊急通報部160から使用者300の緊急事態の通報があったか否かを判断する(ステップS201)。異常判定部180は、緊急事態の通報があった場合(ステップS201:YES)、異常検知機能が有効か無効に拘らず、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する(ステップS206)。そして、図4AのS105の処理に移行する。
一方、緊急事態の通報がなかった場合(ステップS201:NO)、異常判定部180は、音声認識部170が救援を求める旨の特定の音声を認識したか否かを判断する(ステップS202)。異常判定部180は、音声認識部170が救援を求める旨の特定の音声を認識した場合(ステップS201:YES)、異常検知機能が有効か無効に拘らず、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する(ステップS206)。そして、図4AのS105の処理に移行する。
一方、音声認識部170が救援を求める旨の特定の音声を認識していない場合(ステップS202:NO)、異常検知機能が有効か否かを判定する(ステップS203)。異常検知機能が有効である場合(ステップS203:YES)、使用者300の状態がトイレ内を清掃中であるか否かを判断する(ステップS204)。状態推定部130は、センサー部110の複数のセンサーの検出結果が、トイレの清掃中を表す特定の検出結果である場合、使用者300がトイレ内を清掃している状態であると推定する。使用者300の状態がトイレ内を清掃中であると判断される場合(ステップS204:YES)、トイレ200内において異常事態が発生していないと判定する(ステップS207)。そして、図4AのS105の処理に移行する。
一方、状態推定部130によって推定された使用者300の状態がトイレ内を清掃中であると判断されない場合(ステップS204:NO)、使用者300の状態が状態変化パターンから逸脱しているか否かを判断する(ステップS205)。使用者300の状態が状態変化パターンから逸脱していないと判断される場合(ステップS205:NO)、トイレ200内において異常事態が発生していないと判定する(ステップS207)。そして、図4AのS105の処理に移行する。
一方、使用者300の状態が状態変化パターンから逸脱していると判断される場合(ステップS205:YES)、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する(ステップS206)。そして、図4AのS105の処理に移行する。
一方、異常検知機能が有効ではない場合(ステップS203:NO)、トイレ200内において異常事態が発生していないと判定する(ステップS207)。そして、図4AのS105の処理に移行する。
次に、図4Aに戻り、異常判定部180によってトイレ200内において異常事態が発生したと判定された場合(S105:YES)、異常報知部190は、トイレ200内において異常事態が発生した旨を報知する(ステップ106)。そして、処理を終了する(エンド)。一方、異常判定部180によってトイレ200内において異常事態が発生していないと判定された場合(S105:NO)、処理を終了する(エンド)。
このように、図4Aおよび図4Bに示す処理では、まず、トイレ200を通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、使用者300の状態に関する情報を含む状態変化パターンを取得する。続いて、トイレ200内に設置されたセンサー部110の複数のセンサーによりトイレ200内の互いに異なる空間における人体の存否を検出する。続いて、上記複数のセンサーの検出結果に基づいて、トイレ200を使用している使用者300のトイレ200内における状態を推定する。続いて、使用者300の状態が状態変化パターンから逸脱している場合、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する。そして、トイレ200内において異常事態が発生したと判定された場合、トイレ200内において異常が発生した旨を報知する。
<トイレ内異常検知装置100の動作例>
図5Aおよび図5Bを参照して、本実施形態のトイレ内異常検知装置100の動作を説明する。図5Aおよび図5Bは本実施形態のトイレ内異常検知装置100の動作例を示すフローチャートである。
本動作例では、使用者300がトイレ200に入室した後、すぐに退室する場合と、トイレ200に入室した後、便器220の前まで行って便座に座り、それから、立ち上がり、退出する場合とを例に挙げて説明する。状態変化パターンには、これらの場合の使用者300の一連の行動に応じた使用者300の状態変化の情報が含まれている。
使用者300が心臓発作などで動けなくなった場合や、転倒してトイレ200の床にうずくまっている場合など、各センサーに基づいて推定された使用者300の状態が状態変化パターンから逸脱した場合は、トイレ200内で異常事態が発生したと判断される。その場合、トイレ内異常検知装置100は、上述のとおり、トイレ200内の異常事態を報知する。
トイレ200へ入室する使用者300は、必ず出入口210を通ってトイレ200へ入室するので、入退出センサー111は他のセンサーよりも先に使用者300を検出する(ステップS301)。
使用者300がトイレ200の出入口210を開け、トイレ200に入室すると、入退出センサー111は使用者300を検出する。したがって、トイレ内異常検知装置100は、入退出センサー111による使用者300の検出を検知動作開始のトリガーとして、検知動作を開始するように構成されうる。
検知動作が開始されると、まず、立位センサー112の検出結果が確認されうる。立位センサー112がOFFである場合(ステップS302:OFF)、再び入退出センサー111の検出結果が確認されうる。入退出センサー111の検出結果がONである場合(ステップS303:ON)、使用者300は、トイレ200から退出したと判断される(エンド)。
一方、入退出センサー111の検出結果がOFFである場合(ステップS303:OFF)、ステップS302の処理に戻る。以上は、使用者300がトイレ200に入室した後、すぐに退室する場合の動作であり、使用者300の状態は、状態変化パターンに沿っている。したがって、異常判定部180は、トイレ200内において異常事態が発生していないと判定する。
一方、立位センサー112の検出結果がONである場合(ステップS302:ON)、座位センサー113の検出結果が確認されうる(ステップS304)。座位センサー113の検出結果がOFFである場合(ステップS304:OFF)、座位センサー113の検出結果がONになるまで待機する。
一方、座位センサー113の検出結果がONである場合(ステップS304:ON)、使用者300が座位の状態であることが確定する。
次に、再び座位センサー113の検出結果を確認する(ステップS305)。座位センサー113の検出結果がONである場合(ステップS305:ON)、使用者300は、まだ便座に座っているままであると考えられるので、座位センサー113の検出結果がOFFになるまで待機する。
一方、座位センサー113の検出結果がOFFである場合(ステップS305:OFF)、使用者300は、便座から離れたと考えられる。次に、立位センサー112の検出結果が確認される(ステップS306)。立位センサー112の検出結果がONである場合(ステップS306:ON)、使用者300が立ち上がったと考えられ、使用者300が立位の状態であることが確定する。
一方、立位センサー112の検出結果がOFFである場合(ステップS306:OFF)、使用者300が便座から立ち上がろうとしたものの、転倒したおそれがある。この場合、転倒検出処理が実行される(ステップS307)。
転倒検出処理では、転倒センサー114の検出結果が確認される。転倒センサー114の検出結果がONである場合、使用者300が転倒したと考えられる。異常判定部180は、使用者300が転倒し、状態が状態変化パターンから逸脱しているので、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する。転倒センサー114の検出結果がOFFである場合、使用者300は転倒していないと考えられる。ステップS306へ戻り、再び立位センサー112の検出結果が確認される。
次に、再び立位センサー112の検出結果が確認される(ステップS308)。立位センサー112の検出結果がONである場合(ステップS308:ON)、使用者300は、まだ便器220の前に立っていると考えられるので、立位センサー112の検出結果がOFFになるまで待機する。
一方、立位センサー112の検出結果がOFFである場合(ステップS308:OFF)、使用者300が便器220の前から離れたと考えられる。次に、入退出センサー111の検出結果が確認される(ステップS309)。入退出センサー111の検出結果がOFFである場合(ステップS309:OFF)、使用者300が出入口210へ向かって歩き始めたところで転倒したおそれがあるので、転倒検出処理が実行される(ステップS310)。転倒センサー114の検出結果がONである場合、ステップS307のときと同様に、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する。
一方、転倒センサー114の検出結果がOFFである場合、使用者300が出入口210に到達したと考えられる。ステップS309へ戻り、再び入退出センサー111の検出結果が確認される。
次に、再び入退出センサー111の検出結果が確認される(ステップS311)。入退出センサー111の検出結果がONである場合(ステップS311:ON)、使用者300がまだ出入口210付近にいると考えられるので、入退出センサー111の検出結果がOFFになるまで待機する。
一方、入退出センサー111の検出結果がOFFである場合、すべてのセンサーの検出結果が確認される。少なくとも1つのセンサーの検出結果がONではない場合、すなわちすべてのセンサーの検出結果がOFFである場合(ステップS312:NO)、使用者300は、トイレ200から退出したと判断される(エンド)。
一方、少なくとも1つのセンサーの検出結果がONである場合(ステップS312:YES)、使用者300が出入口210付近で転倒したおそれがあるので、転倒検出処理が実行される(ステップS313)。転倒センサー114の検出結果がONである場合、ステップS307のときと同様に、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する。一方、転倒センサー114の検出結果がOFFである場合、使用者300は転倒していないと考えられるので、ステップS312へ戻り、再びすべてのセンサーの検出結果が確認される。
以上で説明したトイレ内異常検知装置100の動作は一例である。本実施形態の状態変化パターンは、トイレ200を通常使用する際に使用者300がとる一連の行動パターンに応じた、使用者300の状態変化を網羅的に含みうる。
<変形例>
図6Aおよび図6Bを参照して、本実施形態の変形例について説明する。図6Aは第1の実施形態の変形例におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する上面図であり、図6Bは第1の実施形態の変形例におけるトイレ内の各センサーの検出範囲を例示する側面図である。
図6Aおよび図6Bに示すように、本変形例では、トイレ200は、壁241,242およびカーテン251,252によって囲まれている。カーテンで仕切られたトイレスペースの場合は壁が少ないため、入退出センサー111が、トイレ200の外側の部屋内を移動する人の動きを検出してしまう可能性がある。
そこで、入退出センサー111の取り付け位置を図3Aおよび図3Bに示す例の場合と同じままで、便器220の方向に向けられた検出範囲(1)’に変更し、使用者300がトイレ200を確実に使用していることを検出してから検出動作を開始する。なお、立位センサー112と、座位センサー113と、転倒センサー114と、頭部センサー115とおよび微体動センサー116の検出範囲は、図3Aおよび図3Bに示す例の場合と同じである。
以上で説明した本実施形態のトイレ内異常検知装置100は、下記の効果を奏する。
トイレ200を使用している使用者300の状態が推定され、当該状態が、トイレ200を通常使用した場合の使用者300の状態から逸脱していると判定された場合、トイレ200内で異常事態が発生した旨が報知される。したがって、トイレ200内における異常事態を早期かつ精度良く検知できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、複数のセンサーによりトイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出する場合について説明した。第2の実施形態では、少なくとも1つのセンサーによりトイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出する場合について説明する。なお、以下では、説明の重複を避けるため、第1の実施形態と同じ構成については詳細な説明を省略する。
図7は第2の実施形態のトイレ内異常検知装置400の構成を例示する概略ブロック図であり、図8は図7に示すセンサー部の2次元センサーを模式的に例示する図である。また、図9Aは第2の実施形態のトイレ内において使用者が立位の状態である場合のセンサーの検出範囲を例示する上面図であり、図9Bは第2の実施形態のトイレ内において使用者が立位の状態である場合の検出結果を例示する側面図である。また、図10Aは第2の実施形態のトイレ内において使用者が座位の状態である場合のセンサーの検出範囲を例示する上面図であり、図10Bは第2の実施形態のトイレ内において使用者が座位の状態である場合の検出結果を例示する側面図である。また、図11Aは第2の実施形態のトイレ内において使用者が転倒している状態の場合の検出結果を例示する側面図であり、図11Bは第2の実施形態のトイレ内において使用者が便座上で前かがみになっている状態の場合の検出結果を例示する側面図である。さらに、図11Cは第2の実施形態のトイレ内において使用者が清掃している状態の場合の検出結果を例示する側面図である。
図7に示すように、本実施形態のトイレ内異常検知装置400は、センサー部410、センサー駆動部420、状態推定部430、記憶部440、検知機能制御部450、緊急通報部460、音声認識部470、異常判定部480および異常報知部490を有する。
図8に示すように、センサー部410は、たとえば近赤外線の2次元センサー411を有する。2次元センサー411は、たとえば縦7×横8のマトリックス状に合計56個の検出素子を備え、縦(Z方向)および横(X方向)に連続した互いに異なる空間における人体の存否を検出する。センサー部410は、さらに、トイレ200内の人の動きまたは呼吸を検知する微体動センサーを有することもできる。
センサー駆動部420は、2次元センサー411を駆動する。センサー駆動部420は、検出制御部を有する。検出制御部は、2次元センサー411の検出開始および終了を制御し、2次元センサーを駆動する。
状態推定部430は、2次元センサー411の検出結果に基づいて、トイレ200の使用者300のトイレ200内における状態を推定する。
記憶部440、検知機能制御部450、緊急通報部460、音声認識部470および異常報知部490については、第1の実施形態の記憶部140、検知機能制御部150、緊急通報部160、音声認識部170および異常報知部190と同じ構成である。したがって、詳細な説明を省略する。
図9Aに示すように、2次元センサーは、XY平面上においてセンサー部410が設置されたセンサーポスト230を頂点にして、反対側の壁に向けて広がる概ね三角形状の範囲を検出する。図9Aに示す例では、使用者300は、便器220の前に立っている。
図9Bに示すように、2次元センサーは、XZ平面上において、便器220の前に立っている使用者300をマトリックスとして検出する。図9Bにおいて、マトリックス上のグレーの部分D1で人体が検出されている。状態推定部430は、2次元センサー411の検出結果から使用者300は、立位の状態であると推定する。
図10Aに示すように、2次元センサーは、XY平面上においてセンサー部410が設置されたセンサーポスト230を頂点にして、反対側の壁に向けて広がる概ね三角形状の範囲を検出する。図10Aに示す例では、使用者300は、便器220の便座に座っている。
図10Bに示すように、2次元センサーは、XZ平面上において、便器220の便座に座っている使用者300をマトリックスとして検出する。図10Bにおいて、マトリックス上のグレーの部分D2で人体が検出されている。状態推定部430は、2次元センサー411の検出結果から使用者300は、座位の状態であると推定する。
図11Aに示すように、2次元センサーは、XZ平面上において、便器220の前に転倒している使用者300をマトリックスとして検出する。図11Aにおいて、マトリックス上のグレーの部分D3で人体が検出されている。状態推定部430は、2次元センサー411の検出結果から使用者300は、転倒している状態であると推定する。異常判定部480は、使用者300が転倒し、状態が状態変化パターンから逸脱しているので、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する。
図11Bに示すように、2次元センサーは、XZ平面上において、便器220の便座に座って前かがみになっている使用者300をマトリックスとして検出する。図11Bにおいて、マトリックス上のグレーの部分D4で人体が検出されている。状態推定部430は、2次元センサー411の検出結果から使用者300は、便器220の便座に座って前かがみになっている状態であると推定する。使用者300は、腹痛などのため便器220の便座に座って前かがみになっていると考えられる。異常判定部180は、使用者300の状態が状態変化パターンから逸脱しているので、トイレ200内において異常事態が発生したと判定する。
図11Cに示すように、2次元センサーは、XZ平面上において、便器220を清掃している使用者300をマトリックスとして検出する。図11Aにおいて、マトリックス上のグレーの部分D5で人体が検出されている。状態推定部430は、2次元センサー411の検出結果から使用者300は、便器220を清掃している状態であると推定する。異常判定部180は、使用者300が清掃している状態であるので、トイレ200内において異常事態は発生していないと判定する。
以上で説明した本実施形態のトイレ内異常検知装置400は、第1の実施形態の効果に加えて下記の効果を奏する。
トイレ内異常検知装置400は、2次元センサー411を使用して、使用者300の動きを面でとらえられるため、使用者300の位置関係を正確に把握できる。したがって、トイレ内異常検知装置400は、使用者300の状態に関して、より正しい判定を下すことができる。
以上のように、実施形態において、本発明のトイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法について説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
100 トイレ内異常検知装置、
110 センサー部、
111 入退出センサー、
112 立位センサー、
113 座位センサー、
114 転倒センサー、
115 頭部センサー、
116 微体動センサー、
120 センサー駆動部、
130 状態推定部、
140 記憶部、
150 検知機能制御部、
160 緊急通報部、
170 音声認識部、
180 異常判定部、
190 異常報知部、
400 トイレ内異常検知装置、
410 センサー部、
411 2次元センサー、
420 センサー駆動部、
430 状態推定部、
440 記憶部、
450 検知機能制御部、
460 緊急通報部、
470 音声認識部、
480 異常判定部、
490 異常報知部。

Claims (11)

  1. トイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出する少なくとも1つのセンサーを備えるセンサー部と、
    前記トイレを通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、前記使用者の状態に関する情報を含む状態変化パターンを記憶する記憶部と、
    前記少なくとも1つのセンサーの検出結果に基づいて、前記トイレを使用している使用者の前記トイレ内における状態を推定する状態推定部と、
    前記使用者の状態が前記状態変化パターンから逸脱している場合、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定する異常判定部と、
    前記異常判定部によって前記トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、前記トイレ内において異常が発生した旨を報知する異常報知部と、を有する、トイレ内異常検知装置。
  2. 前記センサー部は、
    前記トイレへ出入りする人を検出する入退出センサーと、
    前記トイレに設置された便器の前に立っている人を検出する立位センサーと、
    前記便器に座っている人を検出する座位センサーと、
    前記トイレの床に倒れている人を検出する転倒センサーと、
    前記便器に人が座っているときの当該人の頭部を検出する頭部センサーと、
    のうちの少なくとも2つを有する、請求項1に記載のトイレ内異常検知装置。
  3. 前記センサー部は、
    前記トイレ内の連続する前記空間における人体の存否を検出する2次元センサーを有する、請求項1に記載のトイレ内異常検知装置。
  4. 前記センサー部は、
    前記トイレ内の人の動きまたは呼吸を検知する微体動センサーをさらに有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトイレ内異常検知装置。
  5. 前記トイレ内の音声を認識する音声認識部をさらに有し、
    前記音声認識部は、
    救援を求める旨の特定の音声を前記トイレ内で認識した場合、その旨を前記異常判定部に伝達し、
    前記異常判定部は、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトイレ内異常検知装置。
  6. 前記センサー部は、
    少なくとも前記トイレへの人の出入りを検出する入退出センサーを有し、
    前記トイレ内に人が入ったと判断される場合のみ前記トイレ内の異常検知を開始するように構成される、請求項2に記載のトイレ内異常検知装置。
  7. 検知機能制御部をさらに有し、
    前記検知機能制御部は、前記使用者の離床を検知する装置と連携し、前記使用者が離床していると判断される場合のみ、前記トイレ内の異常検知機能を有効にする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のトイレ内異常検知装置。
  8. 前記状態推定部は、
    前記少なくとも1つのセンサーの検出結果が前記トイレの清掃中を表す特定の検出結果である場合、前記使用者が前記トイレ内を清掃していると推定し、前記異常判定部は、前記トイレ内において異常事態が発生していないと判定する、請求項1に記載のトイレ内異常検知装置。
  9. 検知機能制御部をさらに有し、
    前記検知機能制御部は、
    前記トイレ内の異常検知機能を有効または無効にするためのスイッチを有し、
    前記スイッチが一旦オフされて前記異常検知機能が無効になった場合は、前記スイッチが再びオンされて前記異常検知機能を有効にするか、あるいは前記スイッチがオフされて前記異常検知機能が無効になってから一定時間が経過した場合に前記異常検知機能を有効にする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のトイレ内異常検知装置。
  10. 前記異常報知部は、
    前記異常判定部によって前記トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、前記トイレ内において異常が発生した旨を、前記使用者が居住する部屋内に設置され前記使用者の室内行動を監視する中央装置へ無線により報知する、請求項1〜9のいずれか1項に記載のトイレ内異常検知装置。
  11. トイレを通常使用する際に使用者がとる一連の行動パターンに応じた、前記使用者の状態に関する情報を含む状態変化パターンを取得するステップ(a)と、
    前記トイレ内に設置された少なくとも1つのセンサーにより前記トイレ内の互いに異なる空間における人体の存否を検出するステップ(b)と、
    前記少なくとも1つのセンサーの検出結果に基づいて、前記トイレを使用している使用者の前記トイレ内における状態を推定するステップ(c)と、
    前記使用者の状態が前記状態変化パターンから逸脱している場合、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定するステップ(d)と、
    前記ステップ(d)において、前記トイレ内において異常事態が発生したと判定された場合、前記トイレ内において異常が発生した旨を報知するステップ(e)と、を有する、トイレ内異常検知方法。
JP2017115444A 2017-06-12 2017-06-12 トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法 Pending JP2019003293A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017115444A JP2019003293A (ja) 2017-06-12 2017-06-12 トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017115444A JP2019003293A (ja) 2017-06-12 2017-06-12 トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019003293A true JP2019003293A (ja) 2019-01-10

Family

ID=65005900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017115444A Pending JP2019003293A (ja) 2017-06-12 2017-06-12 トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019003293A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023096172A1 (ko) * 2021-11-29 2023-06-01 주식회사 삼광테라피 사물 인터넷용 엘이디 조명장치, 이를 이용한 독거인의 모니터링 감시 시스템 및 이를 이용한 독거인의 모니터링 감시 방법

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07236593A (ja) * 1994-03-01 1995-09-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 便座装置
JP2002266410A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 利用状態検知トイレシステム、便座ユニット
JP2004133777A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Sompo Japan Insurance Inc 監視対象者生活監視装置、監視対象者追跡装置、監視対象者生活監視方法、監視対象者追跡方法、コンピュータ・プログラム及び記録媒体
JP2007241446A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Toto Ltd セキュリティシステム
JP3181527U (ja) * 2012-11-09 2013-02-14 株式会社ソキエ てんかん性発作検知通報システム
JP2014144202A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Toto Ltd 圧送式トイレ装置
JP2014214594A (ja) * 2013-04-30 2014-11-17 株式会社Nttファシリティーズ トイレシステム
JP2015056103A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 守 谷口 トイレ見守り方法およびこれに用いるトイレ見守り装置
JP2016143329A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 株式会社ジーコム 異常検出装置
JP2017004320A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 株式会社木村技研 トイレシステム
JP2017098180A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 株式会社レイトロン 照明装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07236593A (ja) * 1994-03-01 1995-09-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 便座装置
JP2002266410A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 利用状態検知トイレシステム、便座ユニット
JP2004133777A (ja) * 2002-10-11 2004-04-30 Sompo Japan Insurance Inc 監視対象者生活監視装置、監視対象者追跡装置、監視対象者生活監視方法、監視対象者追跡方法、コンピュータ・プログラム及び記録媒体
JP2007241446A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Toto Ltd セキュリティシステム
JP3181527U (ja) * 2012-11-09 2013-02-14 株式会社ソキエ てんかん性発作検知通報システム
JP2014144202A (ja) * 2013-01-30 2014-08-14 Toto Ltd 圧送式トイレ装置
JP2014214594A (ja) * 2013-04-30 2014-11-17 株式会社Nttファシリティーズ トイレシステム
JP2015056103A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 守 谷口 トイレ見守り方法およびこれに用いるトイレ見守り装置
JP2016143329A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 株式会社ジーコム 異常検出装置
JP2017004320A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 株式会社木村技研 トイレシステム
JP2017098180A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 株式会社レイトロン 照明装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023096172A1 (ko) * 2021-11-29 2023-06-01 주식회사 삼광테라피 사물 인터넷용 엘이디 조명장치, 이를 이용한 독거인의 모니터링 감시 시스템 및 이를 이용한 독거인의 모니터링 감시 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2930637B1 (en) Patient-need prediction system
JP5648840B2 (ja) ベッド上及び室内の見守りシステム
EP3158502B1 (en) Furniture occupancy monitoring
US11657615B2 (en) Bed system
JP5202469B2 (ja) 監視支援装置、システム及び監視支援方法
JP2009240661A (ja) 健康管理ネットワークシステム
KR101975384B1 (ko) 독거인 관리용 로봇, 이를 이용한 독거인 관리 장치 및 독거인 관리 방법
JP3622448B2 (ja) 入浴監視装置
JP6503400B2 (ja) トイレ監視システム
JP2019003293A (ja) トイレ内異常検知装置およびトイレ内異常検知方法
CN102792246A (zh) 用于控制至少一个装置的方法和系统
JP6443052B2 (ja) 機器操作システム
JP2019111280A (ja) トイレシステム
JP6390937B2 (ja) 人感装置
JP6936968B2 (ja) 浴室システム
JPH10151087A (ja) 浴室の安全システム
JP3790213B2 (ja) 浴室監視装置
JP6792867B2 (ja) 離座検知型ナースコールシステム
JP7332409B2 (ja) トイレ装置及びナースコールシステム
JP6925710B2 (ja) 離座検知型ナースコールシステム
JP3071613U (ja) 浴室内セキュリティシステム
JP5637535B2 (ja) 呼び出しシステム
JP5317286B2 (ja) ナースコール子機
KR20210123600A (ko) 노인 넘어짐 예방을 위한 화장실 자세 보조 및 응급알람 시스템
JP5773433B2 (ja) ナースコールシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210209