用語「脂肪族」または「脂肪族基」とは、本明細書中で使用される場合、直鎖(すなわち、非分枝)または分枝鎖の、置換または非置換の、完全飽和であるかまたは1個もしくはそれより多くの不飽和単位を含む炭化水素鎖、または完全飽和であるかまたは1個もしくはそれより多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではない単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素(本明細書中で「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)であって、分子の残部への1つの結合点を有するものを意味する。他に特定されない限り、脂肪族基は、1個〜6個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1個〜5個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜4個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜3個の脂肪族炭素原子を含み、そしてなお他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜2個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)とは、完全飽和であるかまたは1個もしくはそれより多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではなく、分子の残部への1つの結合点を有する、単環式C3〜C6炭化水素をいう。適切な脂肪族基としては、直鎖または分枝鎖の、飽和または不飽和の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびこれらのハイブリッド(例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ヘテロ原子」とは、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、またはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の第四級化形態;あるいは複素環式環の置換可能な窒素(例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおいてのような)、NH(ピロリジニルにおいてのような)またはNR+(N−置換ピロリジニルにおいてのような))を含めて)のうちの1つまたはそれより多くを意味する。
用語「アルケニレン」とは、二価のアルケニル基をいう。置換アルケニレン鎖は、少なくとも1個の二重結合を含み、1個またはそれより多くの水素原子が置換基で置き換えられている、ポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について以下に記載されるものが挙げられる。
単独でか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」においてのようにより大きい部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5個〜14個の環員を有し、その系内の少なくとも1個の環が芳香族であり、そしてその系内の各環が3個〜7個の環員を含む、単環式または二環式の環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」交換可能に使用され得る。
単独でか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」においてのようにより大きい部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5個〜10個の環員を有し、その系内の少なくとも1個の環が芳香族であり、そしてその系内の各環が3個〜7個の環員を含む、単環式および二環式の環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」交換可能に使用され得る。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、芳香環系をいい、これには、フェニル、ビフェニル、ナフチル、およびアントラシルなどが挙げられるが、これらに限定されず、これらは、1個またはそれより多くの置換基を有してもよい。用語「用語」が本明細書中で使用される場合、またその範囲に含まれるものは、芳香環が1個またはそれより多くの非芳香環に縮合している基(例えば、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなど)である。
単独でかまたはより大きい部分(例えば、「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアラルコキシ」)の一部として使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−」とは、5個〜10個の環原子、好ましくは5個、6個、または9個の環原子を有し;環状配置で共有された6個、10個、または14個のπ電子を有し;そして炭素原子に加えて1個〜5個のヘテロ原子を有する基をいう。ヘテロアリール基としては、限定されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−」はまた、本明細書中で使用される場合、複素芳香族環が1個またはそれより多くのアリール環、脂環式環、または複素環式環に縮合しており、そのラジカルまたは結合点がその複素芳香族環上にある、基を包含する。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「複素芳香族」と交換可能に使用され得、これらの用語の任意のものは、必要に応じて置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリールによって置換されたアルキル基をいい、ここでアルキル部分およびヘテロアリール部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」は、交換可能に使用され、そして安定な5員〜7員の単環式、または7員〜10員の二環式の、複素環式部分であって、飽和または部分不飽和のいずれかであり、そして炭素原子に加えて、1個またはそれより多く、好ましくは1個〜4個の、上で定義されたようなヘテロ原子を有するものをいう。複素環の環原子に関して使用される場合、用語「窒素」は、置換された窒素を包含する。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0個〜3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和の環において、この窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおいてのように)であっても、NH(ピロリジニルにおいてのように)であっても、+NR(N置換ピロリジニルにおいてのように)であってもよい。
複素環式環は、その親基に、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子において結合し得、そしてこれらの環原子の任意のものは、必要に応じて置換され得る。このようは飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが挙げられる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」は、本明細書中で交換可能に使用され、そしてまた、ヘテロシクリル環が1個またはそれより多くのアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環に縮合している基(例えば、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニル)を包含し、ここでそのラジカルまたは結合点は、そのヘテロシクリル環上にある。ヘテロシクリル基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルにより置換されたアルキル基をいい、ここでこのアルキル部分およびヘテロシクリル部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「部分不飽和」とは、少なくとも1個の二重結合または三重結合を含む環部分をいう。用語「部分不飽和」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図されるが、本明細書中で定義されるようなアリール部分またはヘテロアリール部分を包含することは意図されない。
本明細書中に記載されるように、本発明の化合物は、「必要に応じて置換された」部分を含み得る。一般に、用語「置換された」とは、用語「必要に応じて」が先行しようと先行するまいと、指定される部分の1個またはそれより多くの水素が適切な置換基で置き換えられていることを意味する。他に示されない限り、「必要に応じて置換された」基は、適切な置換基をその基の各置換可能な部分に有し得、そして任意の所定の構造中の1個より多くの位置が、特定の群から選択される1個より多くの置換基で置換され得る場合、その置換基は、それぞれの位置において同じであっても異なっていてもいずれでもよい。本発明により想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物、または化学的に可能な化合物の形成をもたらす組み合わせである。用語「安定な」とは、本明細書中で使用される場合、それらの生成、検出、ならびに特定の実施形態において、本明細書中に開示される目的のうちの1つまたはそれより多くのためのそれらの回収、精製、および使用を可能にする条件に供される場合に、実質的に変化しない化合物をいう。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な塩」とは、妥当な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、およびアレルギー応答などなしで、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するために適切であり、そして合理的な利益/危険比に釣り合う、塩をいう。薬学的に受容可能な塩は、当該分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらは、薬学的に受容可能な塩を、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1−19において詳細に記載しており、これは、本明細書中に参考として援用される。本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩としては、適切な無機酸、無機塩基、有機酸、および有機塩基から誘導される塩が挙げられる。薬学的に受容可能な非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸)と形成されたか、あるいはイオン交換などの当該分野において使用される他の方法を使用することによって形成された、アミノ基の塩である。他の薬学的に受容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが挙げられる。
他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、その構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座))形態、例えば、各不斉中心についてのR配置およびS配置、ZおよびEの二重結合異性体、ならびにZおよびEの配座異性体を包含することを意味する。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座)混合物は、本発明の範囲内である。他に記載されない限り、本発明の化合物の全ての互変異性形態は、本発明の範囲内である。さらに、他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、1またはそれより多くの同位体が富化された原子の存在のみが異なる化合物を包含することを意味する。例えば、水素がジュウテリウムもしくはトリチウムにより置き換えられた本発明の構造、または炭素が13Cまたは14Cを富化された炭素で置き換えられた本発明を有する化合物は、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、本発明に従う分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または治療剤として、有用である。
語句「カンジダ性爪真菌症」とは、本明細書中で使用される場合、Candida spp.(例えば、Candida albicansおよびCandida parapsilosisが挙げられる)によって引き起こされる、手の指の爪および/または足の指の爪の真菌酵母乾癬をいう。
本明細書中で使用される場合、語句「真菌感染症」とは、任意の表在性真菌感染症をいい、例えば、皮膚の表在性真菌感染症、爪真菌症、および毛包の真菌感染症のうちの1つまたはこれより多くが挙げられ、これらの各々は、本明細書中で定義されるとおりである。このような真菌感染症は、皮膚の表在性真菌感染症(例えば、股部白癬、体部白癬、趾間足部白癬、モカシン型足部白癬(moccasin−type Tinea pedis)、手白癬、でん風(ひこう疹)、黒癬、皮膚カンジダ症、顔面白癬、ならびに白色および黒色砂毛症のうちの1つまたはこれより多くが挙げられる);毛包の真菌感染症(頭部白癬、黄癬(Tinea Favose)(黄癬(favus))、および須毛部白癬のうちの1つまたはこれより多くが挙げられる);ならびに爪真菌症(例えば皮膚糸状菌、酵母、および非白癬菌性糸状菌(non−dermatophyte mold)によって引き起こされる、爪床(nail bed)、爪床(matrix)、および爪板のうちの1つまたはこれより多くの真菌感染症)を含み得る。
本明細書中で使用される場合、語句「毛包の真菌感染症」とは、個体の頭皮、眉、睫毛、および髭の生えた領域のうちのいずれか1つまたはそれより多くの、毛根を含む表皮(皮膚)の少なくとも環状の包囲の真菌感染症をいう。語句「毛包の真菌感染症」とはまた、個体の毛幹の真菌感染症と一緒になった、頭皮、眉、睫毛、および髭の生えた領域のうちのいずれか1つまたはそれより多くの、毛根を含む表皮(皮膚)の環状の包囲の真菌感染症をいう。このような真菌感染症としては、例えば、頭部白癬、黄癬(Tinea Favosa)、および須毛部白癬のうちの1つまたはそれより多くが挙げられ得る。用語「毛包」とは、毛根を含む表皮(皮膚)の環状の包囲をいう。この小胞の内側は、皮膚の表皮層由来の細胞に覆われている。頭部白癬(または重篤な硬度に炎症性の症例は時々、禿瘡と称される)は、毛包および毛幹を攻撃する、頭皮の皮膚、眉、および睫毛の表在性真菌感染症(皮膚糸状菌症)である。この疾患は主として、Trichophyton属およびMicrosporum属の皮膚糸状菌(例えば、Microsporum audouini、Microsporum canis、Microsporum distortum、Microsporum gypseum、Trichophyton megninii、Trichophyton mentagrophytes、Trichophyton rubrum、Trichophyton schoenleinii、Trichophyton tonsurans、およびTrichophyton verrucosumが挙げられる)によって引き起こされる。臨床的な提示は代表的に、1箇所または複数箇所の毛の損失であり、時々、「黒点状」パターンを有し(しばしば、切れ毛(broken−off hair)を伴う)、炎症、落屑、膿疱、および掻痒を伴い得る。黄癬は、頭皮が関与するので、一種の頭部白癬とみなされ得る。しかし、黄癬はまた、無毛皮膚および爪も関与し得る。黄癬は主として、Trichophyton属およびMicrosporum属(例えば、Microsporum gypseumおよびTrichophyton schoenleiniiが挙げられる)の皮膚糸状菌によって引き起こされる。須毛部白癬は、顔、首、頤、頬、および/または唇の、髭の生えた領域に限定された表在性皮膚糸状菌症であり、専ら年長の青年および成人男性において起こる。須毛部白癬の臨床的な提示としては、炎症性の、深い禿瘡様の斑、および体部白癬または細菌性毛包炎と類似の非炎症性の表在性斑が挙げられる。須毛部白癬を引き起こす機構は、頭部白癬の機構と類似であり、そして頻繁に、Trichophyton rubrum(T.rubrum)感染の結果であるが、Trichophyton mentagrophytes var granulosumおよびTrichophyton verrucosumの結果である場合もある。最後に、Microsporum canisおよびTrichophyton mentagrophytes var erinaceiは、須毛部白癬を引き起こすことが公知であるが、比較的まれである。
本明細書中で使用される場合、用語「感染症」とは、微生物の、別の生物の内部または表面への侵入、発生および/または繁殖をいう。感染症は、生物の特定の領域に局在し得るか、または全身性であり得る。
用語「爪真菌症」とは、本明細書中で使用される場合、爪床(nail bed)、爪床(nail matrix)、および/または爪板の真菌感染症をいう。爪真菌症は、3つの主要なクラスの真菌、すなわち、皮膚糸状菌、酵母(カンジダ性爪真菌症)、および非白癬菌性糸状菌によって引き起こされる。皮膚糸状菌は、爪真菌症の最も一般的な原因である。非白癬菌性糸状菌によって引き起こされる爪真菌症は、世界中でより一般的になってきている。Candidaに起因する爪真菌症は、さほど一般的ではない。爪真菌症を引き起こし得る皮膚糸状菌としては、Trichophyton rubrum、Trichophyton interdigitale、Epidermophyton floccosum、Trichophyton violaceum、Microsporum gypseum、Trichophyton tonsurans、Trichophyton soudanense、およびTrichophyton verrucosumのうちの1つまたはそれより多くが挙げられ、そしてこのような疾患はまた、しばしば、爪白癬と称される。カンジダ性爪真菌症としては、皮膚カンジダ症(cutaneous candidisis)および粘膜皮膚カンジダ症が挙げられ、これらは、1つまたはそれより多くのCandida種(例えば、Candida albicansおよびCandida parapsilosisが挙げられる)によって引き起こされる。爪真菌症を引き起こし得る非白癬菌性糸状菌としては、例えば、Scopulariopsis brevicaulis、Fusarium spp.、Aspergillus spp.、Alternaria、Acremonium、Scytalidinum dimidiatum、およびScytalidinium hyalinumのうちの1つまたはそれより多くが挙げられ得る。4つの古典的なタイプの爪真菌症が存在し、これらには、以下のものが含まれる:爪真菌症の最も一般的な形態であり、そして通常、Trichophyton rubrumおよび/またはTrichophyton interdigitale(これは爪床および爪板の下側に侵入する)によって引き起こされる、遠位側縁爪甲下爪真菌症(distal and lateral subungal onychomycosis)(DLSO);白色表在性爪真菌症(white superficial onychomycosis)(WSO)とは、爪板の浅層に侵入して爪板に「白色の島」を形成する真菌(例えば、T.mentagrophytes)によって引き起こされ、非白癬菌性糸状菌は、深層の白色表在性爪真菌症を引き起こす;近位爪甲下爪真菌症(proximal subungal onychomycosis)(PSO)とは、新たに形成された爪板への、近位爪郭を通っての真菌侵入であり、健常な人々においては最も一般性が低い形態の爪真菌症であるが、患者が免疫無防備状態である場合、より一般的に見出される;エンドニクス爪真菌症(endonyx onychomycosis)(EO)、および手の指の爪へのCandida種の侵入であるカンジダ性爪真菌症(CO)。
本明細書中で使用される場合、用語「皮膚の表在性真菌感染症」とは、皮膚の外層に存在する真菌感染症をいい、股部白癬(頑癬(jock itch))、体部白癬(輪癬(ringworm))、足部白癬、趾間足部白癬、モカシン型足部白癬、手白癬、でん風(ひこう疹(piyriasis))、黒癬、皮膚カンジダ症、顔面白癬(顔面輪癬)、ならびに白色および黒色砂毛症が挙げられる。体部白癬(体部輪癬)、股部白癬(頑癬)、および顔面白癬(顔面輪癬)は、Epidermophyton floccosum、Microsporum canis、Trichophyton mentagrophytes、T.rubrum、T.tonsurans、T.verrucosum、および/またはT.violaceumによって引き起こされ得る。足部白癬(汗疱状白癬)または手白癬(手の真菌感染症)は、Epidermophyton floccosum、Microsporum canis、Trichophyton mentagrophytes、T.rubrum、T.tonsurans、T.verrucosum、および/またはT.violaceumによって引き起こされる。皮膚カンジダ症は、C.albicansによって引き起こされ得る。
上で一般的に定義されたように、Hyは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個〜2個のヘテロ原子を有する、3員〜8員の飽和または部分不飽和の単環式複素環式環、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する、5員〜6員の単環式ヘテロ芳香環、あるいは窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個〜5個のヘテロ原子を有する、8員〜10員の二環式ヘテロ芳香環であり;ここでHyは、p個の例のR6によって置換されている。
いくつかの実施形態において、Hyは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個〜2個のヘテロ原子を有する、3員〜8員の飽和または部分不飽和の単環式複素環式環である。いくつかの実施形態において、Hyは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する、5員〜6員の単環式ヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、Hyは、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される1個〜5個のヘテロ原子を有する、8員〜10員の二環式ヘテロ芳香環である。
上で一般的に定義されたように、mは0〜2である。いくつかの実施形態において、mは0である。いくつかの実施形態において、mは1〜2である。いくつかの実施形態において、mは1である。いくつかの実施形態において、mは2である。
上で一般的に定義されたように、nは0〜2である。いくつかの実施形態において、nは0である。いくつかの実施形態において、nは1〜2である。いくつかの実施形態において、nは1である。いくつかの実施形態において、nは2である。
上で一般的に定義されたように、pは0〜4である。いくつかの実施形態において、pは0である。いくつかの実施形態において、pは1である。いくつかの実施形態において、pは2である。いくつかの実施形態において、pは3である。いくつかの実施形態において、pは4である。
上で一般的に定義されたように、qは0〜5である。いくつかの実施形態において、qは0である。いくつかの実施形態において、qは1である。いくつかの実施形態において、qは2である。いくつかの実施形態において、qは3である。いくつかの実施形態において、qは4である。いくつかの実施形態において、qは5である。
上で一般的に定義されたように、rは0〜4である。いくつかの実施形態において、rは0である。いくつかの実施形態において、rは1である。いくつかの実施形態において、rは2である。いくつかの実施形態において、rは3である。いくつかの実施形態において、rは4である。
特定の実施形態において、本発明は、上記表1に図示される化合物から選択される任意の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは農業的に受容可能な塩を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、上記のような化合物を提供し、この化合物は、薬学的に受容可能な塩として存在する。特定の実施形態において、本発明は、上記のような化合物を提供し、この化合物は、農業的に受容可能な塩として存在する。
4.本発明を提供するための一般方法
本発明の化合物は、一般に、類似の化合物について当業者に公知である合成および/または半合成の方法によって、ならびに本明細書中の実施例に詳細に記載されている方法によって、調製または単離され得る。
以下のスキームにおいて、特定の保護基(「PG」)、脱離基(「LG」)、または変換条件が記載される場合、当業者は、他の保護基、脱離基、および変換条件もまた適切であり、想定されることを理解する。このような基および変換は、March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure, M. B. SmithおよびJ. March, 第5版, John Wiley & Sons, 2001, Comprehensive Organic Transformations, R. C. Larock, 第2版, John Wiley & Sons, 1999、ならびにProtecting Groups in Organic Synthesis, T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts, 第3版, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されており、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で使用される場合、語句「脱離基」(LG)としては、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、スルホネート(例えば、メシレート、トシレート、ベンゼンスルホネート、ブロシレート(brosylate)、ノシレート、トリフレート)およびジアゾニウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される場合、語句「酸素保護基」としては、例えば、カルボニル保護基、ヒドロキシル保護基などが挙げられる。ヒドロキシル保護基は、当該分野において周知であり、そしてProtecting Groups in Organic Synthesis, T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts, 第3版, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されるものが挙げられ、その全体は、本明細書中に参考として援用される。適切なヒドロキシル保護基の例としては、エステル、アリルエーテル、エーテル、シリルエーテル、アルキルエーテル、アリールアルキルエーテル、およびアルコキシアルキルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。このようなエステルの例としては、ギ酸エステル、酢酸エステル、炭酸エステル、およびスルホン酸エステルが挙げられる。具体的な例としては、ギ酸エステル、ギ酸ベンゾイル、クロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、トリフェニルメトキシ酢酸エステル、p−クロロフェノキシ酢酸エステル、3−フェニルプロピオン酸エステル、4−オキソペンタン酸エステル、4,4−(エチレンジチオ)ペンタン酸エステル、ピバル酸エステル(pivaloate)(トリメチルアセチル)、クロトン酸エステル、4−メトキシ−クロトン酸エステル、安息香酸エステル、p−ベンジル安息香酸エステル、2,4,6−トリメチル安息香酸エステル、炭酸エステル(例えば、メチルエステル、9−フルオレニルメチルエステル、エチルエステル、2,2,2−トリクロロエチルエステル、2−(トリメチルシリル)エチルエステル、2−(フェニルスルホニル)エチルエステル、ビニルエステル、アリルエステル、およびp−ニトロベンジルエステル)が挙げられる。このようなシリルエーテルの例としては、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、t−ブチルジメチルシリルエーテル、t−ブチルジフェニルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、および他のトリアルキルシリルエーテルが挙げられる。アルキルエーテルとしては、メチルエーテル、ベンジルエーテル、p−メトキシベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、トリチルエーテル、t−ブチルエーテル、アリルエーテル、およびアリルオキシカルボニルエーテル、または誘導体が挙げられる。アルコキシアルキルエーテルとしては、メトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、(2−メトキシエトキシ)メチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、β−(トリメチルシリル)エトキシメチルエーテル、およびテトラヒドロピラニルエーテルなどの、アセタールが挙げられる。アリールアルキルエーテルの例としては、ベンジルエーテル、p−メトキシベンジル(MPM)エーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、O−ニトロベンジルエーテル、p−ニトロベンジルエーテル、p−ハロベンジルエーテル、2,6−ジクロロベンジルエーテル、p−シアノベンジルエーテル、ならびに2−および4−ピコリルエーテルが挙げられる。
アミノ保護基は、当該分野において周知であり、そしてProtecting Groups in Organic Synthesis, T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts, 第3版, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されるものが挙げられ、その全体は、本明細書中に参考として援用される。適切なアミノ保護基としては、アラルキルアミン、カルバメート、環状イミド、アリルアミン、およびアミドなどが挙げられるが、これらに限定されない。このような基の例としては、t−ブチルオキシカルボニル(BOC)、エチルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニル、トリクロロエチルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)、アリル、フタルイミド、ベンジル(Bn)、フルオレニルメチルカルボニル(Fmoc)、ホルミル、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、フェニルアセチル、トリフルオロアセチル、およびベンゾイルなどが挙げられる。
1つの局面において、本発明は、上記スキームIに記載される工程に従って、式G−11の化合物を調製するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、第一の工程は、式G−1の化合物のトリアゾールの2位の窒素をアルキル化し、これによって、式G−2の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、このLGはハロゲン化物である。いくつかの実施形態において、このLGは塩化物である。
いくつかの実施形態において、第三の工程は、化合物G−3のアミンから、イソシアネート基を形成し、これによって、式G−3の化合物を形成し、これによって、式G−4の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、このアシル化試薬は、トリホスゲンである。いくつかの実施形態において、この試薬は、ビストリクロロメチルカーボネートである。
いくつかの実施形態において、第五の工程は、尿素化合物G−5を試薬で分子内環化させ、これによって、式G−6のチエノウラシル化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、この試薬は水素化ナトリウムである。いくつかの実施形態において、この試薬はカリウムt−ブトキシドである。
いくつかの実施形態において、第六の工程は、G−6を試薬と接触させ、これによって、式G−7のカルボン酸化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、この試薬はトリフルオロ酢酸である。
いくつかの実施形態において、第七の工程は、式G−7の化合物のカルボン酸基を保護し、これによって、式G−8の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、その保護基はシリル保護基である。いくつかの実施形態において、その保護基はTBDPSである。
いくつかの実施形態において、第九の工程は、式G−9の化合物のN−3位のカルボキシル基を脱保護して、式G−10のカルボン酸化合物を形成することを包含する。特定の実施形態において、使用される試薬はフッ化物塩である。いくつかの実施形態において、使用される試薬はテトラブチルアンモニウムフルオリドである。
いくつかの実施形態において、第十の工程は、式G−10の化合物の化合物のカルボン酸基をアミンでアミド化し、これによって式G−11の化合物を得ることを包含する。いくつかの実施形態において、このアミンはアンモニアである。いくつかの実施形態において、このアミンは第一級アミンである。いくつかの実施形態において、このアミンは第二級アミンである。いくつかの実施形態において、このアミンは複素環である。いくつかの実施形態において、このアミンは非環式である。
いくつかの実施形態において、第一の工程は、1,2,3−トリアゾールH−1をジブロモ化して、4,5−ジブロモ−2H−1,2,3−トリアゾールH−2を得ることを包含する。いくつかの実施形態において、このブロモ化は、Br2を使用して達成される。いくつかの実施形態において、その溶媒は水である。
いくつかの実施形態において、第三の工程は、式H−3の化合物の還元的水素化脱ハロゲンを行って、式G−2の化合物を生成することを包含する。いくつかの実施形態において、この還元的水素化脱ハロゲンは、接触水素化によって達成される。いくつかの実施形態において、その触媒はパラジウム触媒である。いくつかの実施形態において、その触媒は炭素担持パラジウムである。いくつかの実施形態において、その還元のための水素源は、H2ガスである。いくつかの実施形態において、その溶媒はテトラヒドロフランである。いくつかの実施形態において、この反応は塩基を含む。いくつかの実施形態において、この塩基はトリエチルアミンである。
当業者は、本発明の化合物に存在する種々の官能基(例えば、脂肪族基、アルコール、カルボン酸、エステル、アミド、アルデヒド、ハロゲンおよびニトリル)が、還元、酸化、エステル化、加水分解、部分酸化、部分還元、ハロゲン化、脱水、部分水和、および水和が挙げられるがこれらに限定されない、当該分野において周知である技術によって、相互変換され得ることを理解する。「March’s Advanced Organic Chemistry」, 第5版., 編者: Smith, M.B. およびMarch, J., John Wiley & Sons, New York: 2001、その全体は、本明細書中に参考として援用される。このような相互変換は、1つまたはそれより多くの上述の技術を必要とするかもしれず、そして本発明の化合物を合成するための特定の方法は、以下の例示に記載されている。
5.使用、処方および投与および薬学的に受容可能な組成物
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、エステル、もしくはエステルの塩、および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する組成物を提供する。本発明の組成物中の化合物の量は、生物学的サンプル中または患者において、ACCを測定可能に阻害するために有効な量である。特定の実施形態において、本発明の組成物中の化合物の量は、生物学的サンプル中または患者において、ACCを測定可能に阻害するために有効な量である。特定の実施形態において、本発明の組成物は、このような組成物を必要とする患者への投与のために処方される。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、患者への経口投与のために処方される。
用語「薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクル」とは、それが一緒に処方される化合物の薬理活性を破壊しない、非毒性のキャリア、アジュバント、またはビヒクルをいう。本発明の組成物において使用され得る薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクルとしては、イオン交換物質、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、ホスフェート)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸のグリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素蓋ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられるが、これらに限定されない。
「薬学的に受容可能な誘導体」とは、レシピエントに投与されると、直接または間接的のいずれかで、本発明の化合物またはその阻害活性代謝産物もしくは残渣を与えることができる、本発明の化合物の非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体を意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、直腸的に、経鼻的に、頬的に、膣的に、または移植されたレザバを介して、投与され得る。用語「非経口」は、本明細書中で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、滑液包内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病変内、および頭蓋内の、注射技術または注入技術を包含する。好ましくは、これらの組成物は、経口投与、腹腔内投与、または静脈内投与される。本発明の組成物の滅菌注射可能形態は、水性または油性の懸濁物であり得る。これらの懸濁物は、当該分野において公知である技術に従って、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、処方され得る。滅菌注射可能調製物はまた、非毒性の非経口で受容可能な希釈剤または溶媒中の、滅菌注射可能な溶液または懸濁物(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)であり得る。使用され得る受容可能なビヒクルおよび溶媒のうちでもとりわけ、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、無菌固定油が、溶媒または懸濁媒として従来使用されている。
この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドが挙げられる、任意のブランドの固定油が使用され得る。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、天然の薬学的に受容可能な油(例えば、オリーブ油またはヒマシ油の、特にそれらのポリオキシエチレン化バージョン)と同様に、注射可能物質の調製において有用である。これらの油溶液または油懸濁物はまた、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、または薬学的に受容可能な剤形(エマルジョンおよび懸濁剤が挙げられる)の処方において一般的に使用される類似の分散剤)を含有し得る。他の一般的に使用される界面活性剤(例えば、Tweens、Spansおよび薬学的に受容可能な固体、液体または他の剤形の製造において一般的に使用される他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤)もまた、処方の目的で使用され得る。
本発明の薬学的に受容可能な組成物は、任意の経口で受容可能な剤形(カプセル剤、錠剤、水性懸濁物または溶液が挙げられるが、これらに限定されない)で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用されるキャリアとしては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤もまた、代表的に添加される。カプセル形態での経口投与のために、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁物が経口使用のために必要とされる場合、その活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と合わせられる。所望であれば、特定の甘味剤、矯味矯臭剤または着色剤もまた、添加され得る。
あるいは、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与され得る。これらは、この剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体であることにより、直腸内で融解して薬物を放出する、適切な非刺激性賦形剤と混合することによって、調製され得る。このような物質としては、カカオ脂、蜜蝋およびポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、処置の標的が局所適用により容易にアクセス可能な領域または器官を含む場合(眼、皮膚、または下方腸管の疾患が挙げられる)に特に、局所投与され得る。適切な局所処方物は、これらの領域または器官の各々について、容易に調製される。
局所適用のために、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1種またはそれより多くのキャリアに懸濁または分散した活性成分を含有する、適切な軟膏剤に処方され得る。本発明の化合物の局所投与のためのキャリアとしては、鉱油、流動石油、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋および水が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1種またはそれより多くの薬学的に受容可能なキャリアに懸濁または溶解した活性成分を含有する、適切なローションまたはクリームに処方され得る。適切なキャリアとしては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。
眼科的使用のために、提供される薬学的に受容可能な組成物は、等張性のpHを調整された滅菌生理食塩水中の微細化懸濁物として、または好ましくは、等張性のpHを調整された滅菌生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコニウムクロリドなどの防腐剤ありまたはなしのいずれかで、処方され得る。あるいは、眼科的使用のために、薬学的に受容可能な組成物は、ワセリンなどの軟膏剤中に処方され得る。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、経鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。このような組成物は、製薬処方の分野において周知である技術に従って調製され、そして生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティを増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン、ならびに/あるいは他の従来の可溶化剤または分散剤を使用して、調製され得る。
最も好ましくは、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、経口投与のために処方される。このような処方物は、食物を伴って投与されても伴わずに投与されてもよい。いくつかの実施形態において、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴わずに投与される。他の実施形態において、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴って投与される。
単回剤形で処方物を製造するためにキャリア物質と合わせられ得る本発明の化合物の量は、処置される宿主、具体的な投与様式に依存して変わる。好ましくは、提供される組成物は、0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の投薬量の阻害剤が、これらの組成物を受ける患者に投与され得るように処方されるべきである。
任意の特定の患者についての具体的な投薬量および処置計画は、種々の要因(使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与の時間、排出の速度、薬物の組み合わせ、ならびに処置する医師の判断および処置される特定の疾患の重篤度が挙げられる)に依存することもまた理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量はまた、その組成物中の特定の化合物に依存する。
化合物およびその組成物の使用
薬学的使用
アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)は、アセチル−CoAのATP依存性カルボキシル化を触媒してマロニル−CoAを形成する。この反応は、2つの半反応、すなわち、ビオチンカルボキシラーゼ(BC)反応およびカルボキシルトランスフェラーゼ(CT)反応で進行し、脂肪酸(FA)生合成において最初に行われる工程であり、そしてこの経路の律速反応である。FA生合成における基質としての役割に加えて、ACC−により触媒される反応の産物であるマロニル−CoAはまた、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI(CPT−I)(ミトコンドリアFA酸化において最初に行われる工程を触媒する酵素)のアロステリック阻害によるミトコンドリアFA取り込みを制御する際に、重要な調節の役割を果たす。従って、マロニル−CoAは、哺乳動物における食事の変化および変化した栄養要求(例えば、運動中)に応答しての、FAの産生および利用の制御のために重要な代謝シグナルであり、従って、肝臓および骨格筋における炭水化物の利用と脂肪の利用との間の切り替えを制御する際に、重要な役割を果たす[Harwood,2005]。
哺乳動物において、ACCは、2つの組織特異的アイソザイム(脂質生成組織(肝臓、脂肪)に存在するACC1、および酸化組織(肝臓、心臓、骨格筋)に存在するACC2)として存在する。ACC1とACC2とは、別々の遺伝子によりコードされ、異なる細胞分布を示し、そしてACC2のN末端における伸長を除いて全体で75%のアミノ酸配列同一性を共有する。この伸長は、ACC2をミトコンドリア膜に方向付ける。この標的化配列を書くACC1は、細胞質に局在する。脂肪酸を合成する能力が制限されている心臓および骨格筋において、ACC2により形成されるマロニル−CoAは、FA酸化を調節するように機能する。肝臓において、ACC1の作用を介して細胞質中で形成されるマロニル−CoAは、FAの合成および伸長のために利用され、トリグリセリド形成およびVLDL産生をもたらす。一方で、ACC2によりミトコンドリア表面で形成されるマロニル−CoAは、FA酸化を調節するように働く[TongおよびHarwood,J.Cellular Biochem.99:1476,2006]。マロニル−CoAのこの分類は、合成の近接[Abu−Elheigaら,PNAS(USA)102:12011,2005]と、マロニル−CoAデカルボキシラーゼの迅速な作用[Chengら,J.Med.Chem.49:1517,2006]との組み合わせからもたらされる。
ACC1とACC2との酵素活性の同時の阻害は、脂質生成組織(例えば、肝臓および脂肪)におけるデノボFA産生を阻害する能力を与え、一方で同時に、酸化組織(例えば、肝臓および骨格筋)におけるFA酸化を刺激し、従って、肥満症、糖尿病、インスリン抵抗性、および代謝症候群に関連する多数の心臓血管危険因子に協奏様式で好ましく影響を与える、魅力的な様式を与える。
Abu−Elheigaら[Proc.Natl.Acad.Sci.USA 100:10207−10212,2003]は、ACC2ノックアウトマウスが、減少した骨格筋および心筋のマロニル−CoA、増加した筋肉FA酸化、減少した肝臓脂肪、減少した全体の体脂肪、上昇した骨格筋脱共役タンパク質−3(UCP3)(これは、増大したエネルギー消費を示す)、減少した体重、減少した血症中遊離FA、減少した血漿中グルコース、および減少した組織グリコゲンを示し、そして食事により誘導される糖尿病および肥満症から保護されることを実証した。
Savageら[J.Clin.Invest.116:817,2006]は、ACC1およびACC2アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用して、単離されたラット肝実質細胞および高脂肪食事を与えられたラットにおけるFA酸化の刺激、ならびに肝臓トリグリセリドの低下、インスリン感受性の改善、肝臓グルコース産生の減少、および高脂肪食事を与えられたラットにおけるUCP1 mRNAの増大を実証した。これらの影響は、ACC1とACC2との両方の発現が抑制された場合のほうが、ACC1またはACC2の発現が単独で抑制された場合よりも大きかった。
Harwoodら[J.Biol.Chem.278:37099,2003]は、ラット、マウス、サルおよびヒトから単離された、アイソザイム非選択的ACC阻害剤であるCP−640186(これは、ピルビン酸カルボキシラーゼまたはプロピオニル−CoAカルボキシラーゼのいずれも阻害することなく、ACC1とACC2とを等しく阻害する(IC50=約60nM))が、Hep−G2細胞において、コレステロール合成に影響を与えることなく、FA合成、トリグリセリド合成および分泌を減少させ、そしてapoA1分泌に影響を与えることなくapoB分泌を減少させることを実証した。CP−640186はまた、C2C12細胞およびラット筋肉スライスにおいて、FA酸化を刺激し、そしてHep−G2細胞において、CPT−I活性を増大させた。実験動物において、CP−640186は、脂質生成組織と酸化組織との両方において、非絶食状態と絶食状態との両方で、マロニル−CoA濃度を急激に低下させ、肝臓および脂肪組織のFA合成を減少させ、そして全体の身体FA酸化を増大させた。3週間にわたりCP−640186で処理された、スクロースを与えられたラットにおいて、CP−640186は、肝臓、筋肉および脂肪のトリグリセリドを時間および用量依存的に減少させ、やせ型のボディマスを減少させない選択的脂肪減少に起因して体重を減少させ、レプチンレベルを低下させ、血症グルコースレベルを変化させない高スクロース食事により生じる高インスリン血症を減少させ、そしてインスリン感受性を改善した。
Sahaら[Diabetes 55:A288,2006]は、インスリン抵抗性ラット筋肉組織における、CP−640186による、化合物投与の30分以内のインスリン感受性の刺激を実証し、そしてFurlerらによる研究[Diabetes 55:A333,2006]は、二重トレーサー分析を使用して、ラットのCP−640186での急性(46分)処理が、グルコースクリアランスを減少させることなく、FAクリアランスを刺激したことを示した。
ACCは、脂肪酸合成における律速酵素であり、そしてその産物であるマロニルCoAは、脂肪酸酸化の重要なレギュレーターとして働く。従って、ACC阻害剤は、デノボ脂質合成を減少させ、かつ既存の脂肪の酸化を促進する。脂質代謝に対するこの二重の効果は、ACC阻害剤が、既存の脂肪を減少させる際に、他の機構よりも実質的により効果的である可能性を生じさせる。さらに、ACC阻害剤は、多剤併用療法に必要なく、全身および組織特異的な脂肪質量減少の結果として、インスリン感受性、血症および組織のトリグリセリド、ならびに絶食時の血症グルコースに影響を与える。
ACC阻害剤は、末梢区画において、肝臓および筋肉に接近する必要があるのみである。CNSの回避は、CNSレセプターを標的とする後期肥満症プログラムに付随する副作用の多くに取り組む。ACC阻害剤はまた、既存の代謝疾患剤より優れた安全プロフィールを有すると期待される。例えば、ACC阻害剤は、インスリン模倣物、インスリン分泌促進薬、およびインスリン分解阻害剤において頻繁に見られるように、生命を脅かす低血糖の発生を早めることは、ありそうにない、また、ACC阻害剤は、全身の脂肪質量を減少させるので、ACC阻害剤は、作用機構の一部として全身の脂肪質量を増大させるグリタゾン類より優れている。
有意な体重損失を引き起こし、他の代謝終点を改善する、末梢に作用する剤は、新規肥満症剤の認可のためのUS FDAの要件に充分に適合する。しかし、肥満症に対する認可が5〜7年間困難であり続ける場合、ACC阻害剤は、家族性混合型高脂質血症および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対して認可され得る。現在、市販のACC阻害剤は存在しないので、アイソザイム非選択的ACC阻害剤は、肥満症および代謝症候群を処置するためのファーストインクラス治療を提示する。
提供される化合物の、ACCの阻害剤として、または肥満症もしくは代謝症候群の処置としての活性は、インビトロまたはインビボでアッセイされ得る。本発明の化合物の効力のインビボ評価は、肥満症または代謝症候群の動物モデル(例えば、齧歯類モデルまたは霊長類モデル)を使用して行われ得る。細胞ベースのアッセイは、例えば、ACCを発現する組織から単離された細胞系統を使用して、実施され得る。さらに、生化学アッセイまたは代謝ベースのアッセイ(例えば、精製タンパク質を使用する転写アッセイ)、ノーザンブロット、RT−PCRなどが実施され得る。インビトロアッセイとしては、細胞形態、タンパク質発現、および/または細胞傷害性、酵素阻害活性、ならびに/あるいは本発明の化合物での細胞の処理の後の機能的結果を決定するアッセイが挙げられる。交互のインビトロアッセイは、この阻害剤が、細胞内のタンパク質分子または核酸分子に結合する能力を定量する。阻害剤の結合は、この阻害剤を結合前に放射標識し、阻害剤/標的分子複合体を単離し、そして結合した放射標識の量を決定することによって、測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は、新規阻害剤が、既知の阻害剤と結合した精製タンパク質または核酸と一緒にインキュベートされる、競合実験を行うことによって決定され得る。本発明においてACCの阻害剤として利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例に記載されている。上記アッセイは例示であり、本発明の範囲を限定することは意図されない。熟練した実施者は、同じ結果を与える等価なアッセイを開発するために、従来のアッセイに対して改変がなされ得ることを理解し得る。
本明細書中で使用される場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」、および「処置する(treating)」とは、本明細書中に記載されるような、疾患または障害、あるいはその1つまたはそれより多くの症状の、逆転、軽減、発症の遅延、または進行の阻害をいう。いくつかの実施形態において、処置は、1つまたはそれより多くの症状が発症した後に施され得る。他の実施形態において、処置は、症状の非存在下で施され得る。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の個体に施され得る(例えば、症状の病歴を考慮して、そして/または遺伝因子もしくは他の感受性因子を考慮して)。処置はまた、症状が消散した後に、例えば、その症状の再発を予防するかまたは遅延させるために、続けられ得る。
提供される化合物またはその組成物は、代謝障害もしくは代謝状態、がん、細菌感染症、真菌感染症、寄生生物感染症(例えば、マラリア)、自己免疫障害、神経変性障害もしくは神経学的障害、精神分裂病、骨関連障害、肝疾患、または心疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、ACCに関連する疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Tongら.「Acetyl−coenzyme A carboxylase:crucial metabolic enzyme and attractive target for drug discovery」Cell and Molecular Life Sciences(2005)62,1784−1803)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、代謝障害、代謝疾患、または代謝状態を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この代謝障害は、肥満症、代謝症候群、糖尿病または糖尿病関連障害(1型糖尿病(インスリン依存性糖尿病、IDDM)および2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病、NIDDM)が挙げられる)、グルコース寛容減損、インスリン抵抗性、高血糖症、糖尿病合併症(アテローム性動脈硬化症、冠状心臓疾患、脳卒中、末梢脈管疾患、腎症、高血圧症、ニューロパシーおよび腎症が挙げられるが、これらに限定されない);肥満症共存症(代謝症候群、脂質異常症、高血圧症、インスリン抵抗性、糖尿病(1型糖尿病および2型糖尿病が挙げられる)、冠状動脈疾患、および心不全が挙げられるが、これらに限定されない)である。いくつかの実施形態において、この代謝障害、代謝疾患または代謝状態は、非アルコール性脂肪肝疾患または肝インスリン抵抗性である。
いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書中に記載される代謝障害、代謝疾患、または代謝状態を処置する方法を提供し、この方法は、本発明の化合物を、1種またはそれより多くの薬剤と組み合わせて投与する工程を包含する。本発明の化合物と組み合わせて使用され得る適切な薬剤としては、抗肥満症剤(食欲抑制剤が挙げられる)、抗糖尿病剤、抗高血糖症剤、脂質低下剤、および抗高血圧症剤が挙げられる。
提供される化合物またはその組成物と組み合わせて使用され得る適切な脂質低下剤としては、胆汁酸封鎖剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、HMG−CoAシンターゼ阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、アシル補酵素A−コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、CETP阻害剤、スクワレンシンテターゼ阻害剤、PPAR−αアゴニスト、FXRレセプターモジュレーター、LXRレセプターモジュレーター、リポタンパク質合成阻害剤、レニン−アンギオテンシン系阻害剤、PPAR−δ部分アゴニスト、胆汁酸再吸収阻害剤、PPAR−γアゴニスト、トリグリセリド合成阻害剤、ミクロソームトリグリセリド輸送阻害剤、転写モジュレーター、スクワレンエポキシダーゼ阻害剤、低密度リポタンパク質レセプター誘発因子、血小板凝集阻害剤、5−LOまたはFLAP阻害剤、ナイアシン、およびナイアシン結合クロムが挙げられるが、これらに限定されない。
提供される化合物またはその組成物と組み合わせて使用され得る適切な抗高血圧剤としては、利尿薬、β−アドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、中性エンドペプチダーゼ阻害剤、エンドセリンアンタゴニスト、血管拡張薬、アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニスト、α/βアドレナリン遮断薬、α1遮断薬、α2アゴニスト、アルドステロン阻害剤、鉱質コルチコイドレセプター阻害剤、レニン阻害剤、アンギオポエチン2結合剤が挙げられるが、これらに限定されない。
提供される化合物またはその組成物と組み合わせて使用され得る適切な抗糖尿病剤としては、他のアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、DGAT−1阻害剤、AZD7687、LCQ908、DGAT−2阻害剤、モノアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ阻害剤、PDE−10阻害剤、AMPKアクチベーター、スルホニル尿素(例えば、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、ダイヤビニーズ、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、ブリミピリド(blimipiride)、グリクラジド、グリペンチド、グリキドン、グリソラミド、トラザミド、トルブタミド)、メグリチニド、α−アミラーゼ阻害剤(例えば、テンダミスタト、テンダミスタト、AL−3688)、α−グルコシドヒドロラーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アジポシン(adiposine)、カミグリボース(camiglibose)、エミグリタート、ミグリトール、ボグリボース、パラジマイシン−Q(pradimicin−Q)、サルボスタチン(sarbostatin))、PPAR−γアゴニスト(例えば、バラグリタゾン(balaglitazone)、シグリタゾン、ダルグリタゾン(darglitazone)、エングリタゾン(englitazone)、イサグリタゾン(isaglitazone)、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、トログリタゾン)、PPAR−α/γアゴニスト(例えば、CLX−0940、GW−1536、GW−1929、GW−2433、KRP−297、L−796449、LR−90、MK−0767、SB−219994)、ビグアナイド(例えば、メトホルミン、ブホルミン)、GLP−1モジュレーター(エキセンジン−3(exendin−3)、エキセンジン−4)、リラグルチド(liraglutide)、アルビグルチド(albiglutide)、エキセナチド(exenatide)(Byetta)、タスポグルチド(taspoglutide)、リキシセナチド(lixisenatide)、グラグルチド(dulaglutide)、セマグルチド(semaglutide)、N,N−9924、TTP−054、PTP−1B阻害剤(トロヅスケミン(trodusquemine)、ヒルチオサール(hyrtiosal)抽出物)、SIRT−1阻害剤(例えば、レスベラトロール(resveratrol)、GSK2245840、GSK184072)、DPP−IV阻害剤(例えば、シタグリプチン(sitagliptin)、ビルダグリプチン(vildagliptin)、アログリプチン(alogliptin)、ヅトグリプチン(dutogliptin)、リナグリプチン(linagliptin)、サキサグリプチン(saxagliptin))、インスリン分泌促進薬、脂肪酸酸化阻害剤、A2アンタゴニスト、JNK阻害剤、グルコキナーゼアクチベーター(例えば、TTP−399、TTP−355、TTP−547、AZD1656、ARRY403、MK−0599、TAK−329、AZD5658、GKM−001)、インスリン、インスリン模倣物、グリコゲンホスホリラーゼ阻害剤(例えば、GSK1362885)、VPAC2レセプターアゴニスト、SGLT2阻害剤(ダパグリフロジン(dapagliflozin)、カナグリフロジン(canagliflozin)、BI−10733、トホグリフロジン(tofogliflozin)、ASP−1941、THR1474、TS−071、ISIS388626、LX4211)、グルカゴンレセプターモジュレーター、GPR119モジュレーター(例えば、MBX−2982、GSK1292263、APD597、PSN821)、FGF21誘導体、TGR5(GPBAR1)レセプターアゴニスト(例えば、INT777)、GPR40アゴニスト(例えば、TAK−875)、GPR120アゴニスト、ニコチン酸レセプター(HM74A)アクチベーター、SGLT1阻害剤(例えば、GSK1614235)、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ酵素阻害剤、フルクトース1,6−ジホスファターゼ阻害剤、アルドースレダクターゼ阻害剤、鉱質コルチコイドレセプター阻害剤、TORC2阻害剤、CCR2阻害剤、CCR5阻害剤、PKC(例えば、PKC−α、PKC−β、PKC−γ)阻害剤、脂肪酸シンテターゼ阻害剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ阻害剤、GPR81モジュレーター、GPR39モジュレーター、GPR43モジュレーター、GPR41モジュレーター、GPR105モジュレーター、Kv1.3阻害剤、レチノール結合タンパク質4阻害剤、糖質コルチコイドレセプターモジュレーター、ソマトスタチンレセプター(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3、SSTR5)阻害剤、PDHK2阻害剤、PDHK4阻害剤、MAP4K4阻害剤、IL1−βモジュレーター、およびRXR−αモジュレーターが挙げられるが、これらに限定されない。
適切な抗肥満症剤としては、11−β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1阻害剤、ステアロイル−CoAデサチュラーゼ(SCD−1)阻害剤、MCR−4アゴニスト、CCK−Aアゴニスト、モノアミン再取り込み阻害剤(例えば、シブトラミン)、交感神経様作用剤、β−3−アドレナリン作用性レセプターアゴニスト、ドパミンレセプターアゴニスト(例えば、ブロモクリプチン)、メラノサイト−刺激ホルモンおよびそのアナログ、5−HT2Cアゴニスト(例えば、ロルカセリン/Belviq)、メラニン濃縮ホルモンアンタゴニスト、レプチン、レプチンアナログ、レプチンアゴニスト、ガラニン(galanin)アンタゴニスト、リパーゼ阻害剤(例えば、テトラヒドロリプスタチン(tetrahydrolipstatin)/オルリスタット)、食欲抑制剤(例えば、ボンベシンアゴニスト)、NPYアンタゴニスト(例えば、velneperit)、PYY3−36(およびそのアナログ)、BRS3モジュレーター、オピオイドレセプター混合アンタゴニスト、サイロミメティック剤(thyromimetic agent)、デヒドロエピアンドロステロン、糖質コルチコイドのアゴニストまたはアンタゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、GLP−1アゴニスト、網様体神経栄養因子(例えば、アキソキン(Axokine))、ヒトアグーチ関連タンパク質(AGRP)阻害剤、H3のアンタゴニストまたは逆アゴニスト、ニューロメジンUアゴニスト、MTP/ApoB阻害剤(例えば、腸選択的MTP阻害剤(例えば、ジルロタピド(dirlotapide)、JTT130、ウシスタピド(Usistapide)、SLX4090))、MetAp2阻害剤(例えば、ZGN−433)、グルカゴンレセプター、GIPレセプター、およびGLP1レセプターのうちの2つまたはそれより多くにおいて混合調節活性を有する剤(例えば、MAR−701、ZP2929)、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、CB1レセプターのアンタゴニストまたは逆アゴニスト、グレリンのアゴニストまたはアンタゴニスト、オキシントモジュリン(oxyntomodulin)およびそのアナログ、モノアミン取り込阻害剤(例えば、テソフェンシン(tesofensine))、ならびに併用剤(例えば、ブプロプリオン(buproprion)とゾニサミド(Empatic)、プラムシンチド(pramlintide)とメトレレプチン(metreleptin)、ブプロプリオンとナルトレキソン(Contrave)、フェンテルミンとトピラマート(Qsymia))が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物と組み合わせて使用される抗肥満症剤は、腸選択的MTP阻害剤(例えば、ジルロタピド、ミトラタピド(mitratapide)、イムプリタピド(implitapide)、R56918)、CCK−Aアゴニスト、5−HT2Cアゴニスト(例えば、ロルカセリン/Belviq)、MCR4アゴニスト、リパーゼ阻害剤(例えば、セチリスタト(Cetilistat)、PYY3−36(そのアナログおよびPEG化アナログが挙げられる)、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、オレオイルエストロン、オビネピチド(obinepitide)、プラムシンチド、テソフェンシン、レプチン、ブロモクリプチン、オルリスタット、AOD−9604、およびシブトラミンから選択される。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、LKB1またはKras関連疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、このLKB1またはKras関連疾患は、肝細胞癌、LKB1変異体がん、LKB1ヘテロ接合性の損失(LOH)駆動がん、Kras変異体がん、ポイツ−ジェガーズ症候群(PJS)、カウデン病(CD)、および結節硬化症(tubeous sclerosis(TS))から選択される(Makowskiら.「Role of LKB1 in Lung Cancer Development」British Journal of Cancer(2008)99,683−688)。いくつかの実施形態において、このLKB1またはKras関連疾患は、Kras陽性/LKB1欠損肺腫瘍である。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、がんを処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいはがん細胞の増殖を阻害するため、またはがん細胞のアポトーシスを誘導するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Wangら.「Acetyl−CoA Carboxylase−alpha Inhibitor TOFA Induces Human Cancer Cell Apoptosis」Biochem Biophys Res Commun.(2009)385(3),302−306;Chajesら.「Acetyl−CoA Carboxylase alpha Is Essential to Breast Cancer Cell Survival」Cancer Res.(2006)66,5287−5294;Beckersら.「Chemical Inhibition of Acetyl−CoA Carboxylase Induces Growth Arrest and Cytotoxicity Selectivity in Cancer Cells」Cancer Res.(2007)8180−8187;Brusselmansら.「RNA Interference−Mediated Silencing of the Acetyl−CoA−Carboxylase−alpha Gene Induces Growth Inhibition and Apoptosis of Prostate Cancer Cells」Cancer Res.(2005)65,6719−6725;Brunetら.「BRCA1 and Acetyl−CoA Carboxylase: The Metabolic Syndrom of Breast Cancer」Molecular Carcinogenesis(2008)47,157−163;Cairnsら.「Regulation of Cancer Cell Metabolism」(2011)11,85−95;Chiaradonnaら.「From Cancer Metabolism to New Biomarkers and Drug Targets」Biotechnology Advances(2012)30,30−51)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、黒色腫を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この黒色腫は、活性化MAPK経路を有するものである(Pettiら.「AMPK activators inhibit the proliferation of human melanomas bearing the activated MAPK pathway」Melanoma Research(2012)22,341−350)。
提供される化合物は、トリプルネガティブ乳がんにおいて、特定の有用性を見出す。なぜなら、腫瘍サプレッサタンパク質であるBRCA1は、ACCの不活性形態に結合して安定化させるので、がん細胞増殖をもたらすデノボ脂質合成を上方調節するからである。Brunetら.「BRCA1 and acetyl−CoA carboxylase: the metabolic syndrome of breast cancer」Mol.Carcinog.(2008)47(2),157−163。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、脂肪肉腫を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。脂肪肉腫は、成長のためにデノボ長鎖脂肪酸合成に依存することが示されており、そしてソラフェンAによるACCの阻害は、脂質生成および腫瘍細胞増殖を阻害した(Olsenら.「Fatty acid synthesis is a therapeutic target in human liposarcoma」International J.of Oncology(2010)36, 1309−1314)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、肝疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この肝疾患は、C型肝炎、肝細胞癌、家族性混合型高脂質血症および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝臓がん、胆管癌、血管肉腫(angiosarcoma)、血管肉腫(hemangiosarcoma)、および進行性家族性肝内胆汁うっ滞から選択される。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、細菌感染症を処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいは細菌の増殖を阻害するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、真菌感染症を処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいは真菌細胞の成長を阻害するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Shenら.「A Mechanism for the Potent Inhibition of Eukaryotic Acetyl−Coenzyme A Carboxylase by Soraphen A,a Macrocyclic Polyketide Natural Product」Molecular Cell(2004)16,881−891)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物は、1つまたはそれより多くの種の真菌を、2μg/mLまたはそれ未満のMICで阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisのうちの少なくとも1つを、2μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisのうちの少なくとも1つを、1μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisのうちの少なくとも2つを、2μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisのうちの少なくとも2つを、1μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisの各々を、2μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisの各々を、1μg/mLの濃度で阻害する。
いくつかの実施形態において、提供される化合物は、Botrtyis cinerea、Collectotrichum graminicola、Diplodia maydis、Fusarium moniliforme、Fusarium virguliforme、Phytophthora capsici、Rhizoctonia solani、およびSeptoriaのうちの少なくとも1つを、2μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、提供される化合物は、Botrtyis cinerea、Collectotrichum graminicola、Diplodia maydis、Fusarium moniliforme、Fusarium virguliforme、Phytophthora capsici、Rhizoctonia solani、およびSeptoriaのうちの少なくとも1つを、1μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、Botrtyis cinerea、Collectotrichum graminicola、Diplodia maydis、Fusarium moniliforme、Fusarium virguliforme、Phytophthora capsici、Rhizoctonia solani、およびSeptoriaのうちの少なくとも2つを、2μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、Botrtyis cinerea、Collectotrichum graminicola、Diplodia maydis、Fusarium moniliforme、Fusarium virguliforme、Phytophthora capsici、Rhizoctonia solani、およびSeptoriaのうちの少なくとも2つを、1μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、Botrtyis cinerea、Collectotrichum graminicola、Diplodia maydis、Fusarium moniliforme、Fusarium virguliforme、Phytophthora capsici、Rhizoctonia solani、およびSeptoriaのうちの少なくとも3つを、2μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、Botrtyis cinerea、Collectotrichum graminicola、Diplodia maydis、Fusarium moniliforme、Fusarium virguliforme、Phytophthora capsici、Rhizoctonia solani、およびSeptoriaのうちの少なくとも3つを、1μg/mLまたはそれ未満の濃度で阻害する。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、細菌感染症を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Tong,L.ら.J.Cell.Biochem.(2006)99,1476−1488)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、ウイルス感染症を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Mungerら.Nat.Biotechnol.(2008)26,1179−1186)。いくつかの実施形態において、このウイルス感染症は、C型肝炎である。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、神経学的疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(Hendersonら.Neurotherapeutics(2008)5,470−480;Costantiniら.Neurosci.(2008)9補遺2:S16;Barananoら.Curr.Treat.Opin.Neurol.(2008)10,410−419)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、寄生生物感染症を処置するため、またはその重篤度を減少させるため、あるいは寄生生物の成長を阻害するために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る(例えば、マラリアおよびトキソプラスマ:Gornickiら.「Apicoplast fatty acid biosynthesis as a target for medical intervention in apicomplexan parasites」International Journal of Parasitology(2003)33,885−896;Zutherら.「Growth of Toxoplasma gondii is inhibited by aryloxyphenoxypropionate herbicides targeting acetyl−CoA carboxylase」PNAS(1999)96(23)13387−13392)。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、心疾患を処置するため、またはその重篤度を減少させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。いくつかの実施形態において、この心疾患は、心肥大である。いくつかの実施形態において、この心疾患は、ACC阻害を介して増大した脂肪酸酸化からもたらされる心臓保護機構によって、処置されるかまたはその重篤度が低下させられる(Kolwiczら.「Cardiac−specific deletion of acetyl CoA carboxylase 2(ACC2)prevents metabolic remodeling during pressure−overload hypertrophy」Circ.Res.(2012);DOI:10.1161/CIRCRESAHA.112.268128)。
特定の実施形態において、提供される化合物または組成物は、本発明の方法によれば、除草剤として使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明は、植物の成長または生存性を阻害する方法を提供し、この方法は、植物を本発明の化合物で処理する工程を包含する。本発明のいくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物は、ACCを阻害することによって、植物の成長または生存性を阻害するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、提供される化合物または組成物を使用して、植物における脂肪酸産生を阻害するか、または脂肪酸酸化を増大させる工程を包含する。
必要とされる正確な量は、被験体ごとに、その被験体の種、年齢および性別、感染症の重篤度、特定の剤、その投与方法などに依存して変化する。本発明の提供される化合物または組成物は、好ましくは、投与を容易にしかつ投薬量を均一にするために、単位剤形に配合される。本明細書で使用する「単位剤形」という表現は、治療がなされる患者に適した薬剤の、物理的に切り離された単位をいう。しかし、本発明の提供される化合物または組成物の1日あたりの総使用量は、正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることになることが理解される。任意の特定の患者または生物に特異的な有効用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;用いられる特定の化合物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康、性別、および食事;用いられる特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;治療の持続期間;用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;および医療分野で周知の同様の要因を含めた様々な要因に依存する。
本発明の、薬学的に許容される組成物は、ヒトおよびその他の動物に、治療がなされる感染症の重症度に応じて経口的に、経直腸的に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤、またはドロップ剤などによる)、経頬的に、または経口スプレー剤もしくは経鼻スプレー剤などとして投与することができる。ある実施形態では、本発明の提供される化合物は、所望の治療効果を得るために、1日に1回または複数回、1日あたりの被験体体重に対して約0.01mg/kgから約50mg/kg、好ましくは約1mg/kgから約25mg/kgの投薬レベルで経口的にまたは非経口的に投与され得る。
経口投与用の液体剤形には、限定するものではないが薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルション剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加え、液体剤形は、例えば水またはその他の溶媒などの当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、可溶化剤、および乳化剤であって、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などを含有してもよい。不活性希釈剤の他、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤などのアジュバントと、甘味剤、矯味矯臭剤、および芳香剤も含むことができる。
注射製剤、例えば滅菌注射用の水性または油性の懸濁剤は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により配合され得る。滅菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射溶液、懸濁液、または乳濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いることができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー液,U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来通り用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めた任意のブランド不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射物質の調製に使用される。
注射製剤は、使用前に、例えば細菌保持フィルタを通した濾過によって、または滅菌水もしくはその他の滅菌注射媒体に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形の滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
提供される化合物の効果を長続きさせるために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶質または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって実現され得る。したがって化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、この溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクルへの化合物の溶解または懸濁によって実現される。注射デポ形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなど、生分解性ポリマー内で化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製される。化合物とポリマーとの比、および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。デポ注射製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に化合物を捕捉することによっても調製される。
直腸投与または膣投与のための組成物は、好ましくは本発明の化合物と、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で溶解し活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、または坐剤蝋などの、適切な非刺激性賦形剤またはキャリアとを混合することによって調製できる坐薬である。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に許容される賦形剤またはキャリア、および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用した軟質および硬質充填ゼラチンカプセル内の充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬品配合の技術分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。
提供される化合物は、上述の1種または複数の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態にすることもできる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および医薬品配合の分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。そのような固体剤形では、活性化合物を、スクロースやラクトース、デンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合してもよい。そのような剤形は、通常の実施の場合と同様に、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤成形滑沢剤およびステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースなどその他の錠剤成形助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。
本発明の化合物の局所投与用剤形または経皮投与用剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤、またはパッチ剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容されるキャリアおよび任意の必要とされる防腐剤または緩衝剤と、必要に応じて混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬も、本発明の範囲内にあると考えられる。さらに本発明は、身体に対して制御された化合物送達を行うことができるというさらなる利点を有する、経皮パッチの使用を企図するものである。そのような剤形は、適切な媒体に化合物を溶解しまたは分散させることによって作製され得る。吸収増強剤もまた、皮膚を横断する化合物の流れを増大させるために使用することができる。その速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって、制御することができる。
1つの実施形態によれば、本発明は、生物学的サンプルにおいてACCを阻害する方法に関し、この方法は、この生物学的サンプルを、提供される化合物、またはその化合物を含有する組成物と接触させる工程を包含する。
特定の実施形態において、本発明は、生物学的サンプルにおいて脂肪酸レベルを調節する方法に関し、この方法は、この生物学的サンプルを、提供される化合物、またはその化合物を含有する組成物と接触させる工程を包含する。
用語「生物学的サンプル」としては、本明細書中で使用される場合、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、もしくは他の体液またはその抽出物が挙げられる。
生物学的サンプルにおける酵素の阻害は、当業者に公知である種々の目的で有用である。このような目的の例としては、生物学的アッセイ、遺伝子発現研究、および生物学的標的同定が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の別の実施形態は、患者においてACCを阻害する方法に関し、この方法は、この患者に、提供される化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者において、脂肪酸産生を阻害するか、脂肪酸酸化に刺激を与えるか、またはその両方の方法に関し、この方法は、この患者に、提供される化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。特定の実施形態によれば、本発明は、患者において、脂肪酸産生を阻害するか、脂肪酸酸化に刺激を与えるか、またはその両方により、肥満症の減少、または代謝症候群の症状の軽減をもたらす方法に関し、この方法は、この患者に、提供される化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。他の実施形態において、本発明は、ACCにより媒介される障害の処置を必要とする患者において、ACCにより媒介される障害を処置する方法を提供し、この方法は、この患者に、提供される化合物、またはその薬学的に受容可能な組成物を投与する工程を包含する。このような障害は、本明細書中に詳細に記載される。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、肥満症または別の代謝障害を処置する方法において使用され得る。特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、哺乳動物において、肥満症または他の代謝障害を処置するために使用され得る。特定の実施形態において、この哺乳動物は、ヒト患者である。特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、ヒト患者において肥満症または他の代謝障害を処置するために使用され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、肥満症または別の代謝障害を処置する方法を提供し、この方法は、提供される化合物またはその組成物を、肥満症または別の代謝障害を有する患者に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、肥満症または別の代謝障害を処置する方法は、提供される化合物またはその組成物を哺乳動物に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この哺乳動物はヒトである。いくつかの実施形態において、この代謝障害は、脂質異常症または高脂質血症である。いくつかの実施形態において、この肥満症は、プラダー−ウィリ症候群、バルデー−ビードル症候群、コーエン症候群またはMOMO症候群の症状である。いくつかの実施形態において、この肥満症は、別の薬剤の投与の副作用であり、この別の薬剤としては、インスリン、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、抗精神病薬、抗うつ薬、ステロイド、抗痙攣薬(フェニトインおよびバルプロエートが挙げられる)、ピゾチフェン、またはホルモン性避妊薬が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、本発明は、がんまたは別の増殖性障害を処置する方法を提供し、この方法は、提供される化合物またはその組成物を、がんまたは別の増殖性障害を有する患者に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、がんまたは別の増殖性障害を処置する方法は、提供される化合物またはその組成物を哺乳動物に投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この哺乳動物はヒトである。
本明細書中で使用される場合、用語「がんの阻害」および「がん細胞増殖の阻害」とは、がん細胞の増殖、分裂、変異または生存性の阻害、および/あるいはがん細胞の死を、個別にかまたは他のがん細胞との凝集物において、細胞傷害性、栄養枯渇、またはアポトーシスの誘導によって引き起こすことをいう。
本明細書中に記載される、提供される化合物またはその組成物により増殖が阻害され、そして本明細書中に記載される方法が有用であるがん性細胞を含む組織の例としては、乳房、前立腺、脳、血液、骨髄、肝臓、膵臓、皮膚、腎臓、結腸、卵巣、肺、精巣、陰茎、甲状腺、副甲状腺、下垂体、胸腺、網膜、ブドウ膜、結膜、脾臓、頭部、頚部、気管、胆嚢、直腸、唾液腺、副腎、咽喉、食道、リンパ節、汗腺、皮脂腺、筋肉、心臓、および胃が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物によって処置されるがんは、黒色腫、脂肪肉腫、肺がん、乳がん、前立腺がん、白血病、腎臓がん、食道がん、脳がん、リンパ腫または結腸がんである。特定の実施形態において、このがんは、原発性滲出性リンパ腫(PEL)である。特定の好ましい実施形態において、提供される化合物またはその組成物によって処置されるべきがんは、活性化されたMAPK経路を有するがんである。いくつかの実施形態において、活性化されたMAPK経路を有するがんは、黒色腫である。特定の好ましい実施形態において、提供される化合物またはその組成物によって処置されるがんは、BRCA1変異に関連するがんである。特に好ましい実施形態において、提供される化合物またはその組成物によって処置されるがんは、トリプルネガティブ乳がんである。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物によって処置され得る疾患は、神経学的障害である。いくつかの実施形態において、この神経学的障害は、アルツハイマー病、パーキンソン病、癲癇、虚血、加齢性記憶障害、中等度認知障害、フリートライヒ運動失調、GLUT1欠損癲癇、妖精症、ラブソン−メンデンホール症候群、冠状動脈バイパス移植片痴呆、麻酔により誘導される記憶喪失、筋萎縮性側索硬化症、神経膠腫、またはハンティングトン病である。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物によって処置され得る疾患は、感染性疾患である。いくつかの実施形態において、この感染性疾患は、ウイルス感染症である。いくつかの実施形態において、このウイルス感染症は、サイトメガロウイルス感染症またはインフルエンザ感染症である。いくつかの実施形態において、この感染性疾患は、真菌感染症である。いくつかの実施形態において、この感染性疾患は、細菌感染症である。
処置されるべき特定の状態、または疾患に依存して、さらなる治療剤(これらは通常、その状態を処置するために投与される)が、提供される化合物またはその組成物と組み合わせて投与され得る。本明細書中で使用される場合、特定の疾患、または状態を処置するために通常投与される、さらなる治療剤は、「処置される疾患、または状態のために適切である」として公知である。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、真菌感染症のための、1つまたはそれより多くのさらなる抗真菌(抗真菌症)剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、この1つまたはそれより多くのさらなる抗真菌(抗真菌症)剤は、ポリエン抗真菌薬(アンホテリシンB(デオキシコール酸アンホテリシンB、アンホテリシンB脂質複合体、またはリポソームアンホテリシンBとして)、カンジシジン、フィリピン、ハマイシン、ナタマイシン、ナイスタチン、およびリモシジン(rimocidin)が挙げられるが、これらに限定されない)、アゾール抗真菌薬(アバファンギン(abafungin)、アルバコナゾール(albaconazole)、ビホナゾール、ブトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、エフィナコナゾール、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、フェンチコナゾール、フルコナゾール、イサブコナゾール、イソコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、オモコナゾール、オキシコナゾール、ポサコナゾール、プロピコナゾール(propiconazole)、ラブコナゾール(ravuconazole)、セルタコナゾール、スルコナゾール、テルコナゾール、チオコナゾール、およびボリコナゾールが挙げられるが、これらに限定されない)、アリルアミン(アモロルフィン、ブテナフィン、ナフチフィン、およびテルビナフィンが挙げられるが、これらに限定されない)、エキノカンジン(echinocandins)(アニデュラファンギン、カスポファンギン、およびミカファンギンが挙げられるが、これらに限定されない)、安息香酸、シクロピロクス、フルシトシン、グリセオフルビン、ハロプロジン、トルナフテート、ウンデシレン酸、ならびにクリスタルバイオレットから選択される。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、別のACCの阻害剤または抗肥満症剤と組み合わせて投与される。いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、1種またはそれより多くの他の治療剤と組み合わせて投与される。このような治療剤としては、オルリスタット(Xenical)、CNS刺激因子、Qsymia、またはBelviqなどの剤が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその組成物と組み合わせて使用される抗がん剤または化学療法剤としては、メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、イマチニブ、ニロチニブ(nilotinib)、ゲフィチニブ、スニチニブ(sunitinib)、カルフィルゾミブ(carfilzomib)、サリノスポラミドA(salinosporamide A)、レチン酸、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、アザチオプリン、メルカプトプリン、ドキシフルリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メトトレキサート、チオグアニン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、タフルポシド(tafluposide)、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、アクチノマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン(valrubicin)、イダルビシン、エピルビシン、プリカマイシン、マイトマイシン、ミトザントロン、メルファラン、ブスルファン、カペシタビン、ペメトレキセド(pemetrexed)、エポチロン(epothilone)、13−シス−レチン酸、2−CdA、2−クロロデオキシアデノシン、5−アザシチジン、5−フルオロウラシル、5−FU、6−メルカプトプリン、6−MP、6−TG、6−チオグアニン、アブラキサン(Abraxane)、Accutane(登録商標)、アクチノマイシン−D、Adriamycin(登録商標)、Adrucil(登録商標)、Afinitor(登録商標)、Agrylin(登録商標)、Ala−Cort(登録商標)、アルデスロイキン(Aldesleukin)、アレムツズマブ(Alemtuzumab)、ALIMTA、アリトレチノイン(Alitretinoin)、Alkaban−AQ(登録商標)、Alkeran(登録商標)、オールトランスレチン酸、αインターフェロン、アルトレタミン(Altretamine)、アメトプテリン、アミホスチン、アミノグルテチミド、アナグレリド、Anandron(登録商標)、アナストロゾール、アラビノシルシトシン、Ara−C、Aranesp(登録商標)、Aredia(登録商標)、Arimidex(登録商標)、Aromasin(登録商標)、Arranon(登録商標)、三酸化ヒ素、ArzerraTM、アスパラギナーゼ、ATRA、Avastin(登録商標)、アザシチジン、BCG、BCNU、ベンダムスチン、ベバシツマブ(Bevacizumab)、ベキサロテン(Bexarotene)、BEXXAR(登録商標)、ビカルタミド(Bicalutamide)、BiCNU、Blenoxane(登録商標)、ブレオマイシン、ボルテゾミブ(Bortezomib)、ブスルファン、Busulfex(登録商標)、C225、ロイコボリンカルシウム、Campath(登録商標)、Camptosar(登録商標)、カンプトテシン−11、カペシタビン、CaracTM、カルボプラチン、カルムスチン、カルムスチンウエハ、Casodex(登録商標)、CC−5013、CCI−779、CCNU、CDDP、CeeNU、Cerubidine(登録商標)、セツキシマブ(Cetuximab)、クロラムブシル、シトロボラム因子、クラドリビン(Cladribine)、コルチゾン、Cosmegen(登録商標)、CPT−11、Cytadren(登録商標)、Cytosar−U(登録商標)、Cytoxan(登録商標)、ダカルバジン、ダコゲン(Dacogen)、ダクチノマイシン、ダルベポイエチンα(Darbepoetin Alfa)、ダサチニブ(Dasatinib)、ダウノマイシン、塩酸ダウノルビシン、ダウノルビシンリポソーム、DaunoXome(登録商標)、デカドロン(Decadron)、デシタビン(Decitabine)、Delta−Cortef(登録商標)、Deltasone(登録商標)、デニロイキン(Denileukin)、ジフチトクス(Diftitox)、DepoCytTM、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸ナトリウムデキサメタゾン、デキサゾン(Dexasone)、デキシラゾキサン(Dexrazoxane)、DHAD、DIC、ジオデクス(Diodex)、ドセタキセル、Doxil(登録商標)、ドキソルビシン、ドキソルビシンリポソーム、DroxiaTM、DTIC、DTIC−Dome(登録商標)、Duralone(登録商標)、Efudex(登録商標)、EligardTM、EllenceTM、EloxatinTM、Elspar(登録商標)、Emcyt(登録商標)、エピルビシン、エポエチンアルファ、エルビツクス(Erbitux)、エルロチニブ(Erlotinib)、Erwinia菌由来のL−アスパラギナーゼ、エストラムチン、エチオール(Ethyol)、Etopophos(登録商標)、エトポシド、リン酸エトポシド、Eulexin(登録商標)、エベロリムス(Everolimus)、Evista(登録商標)、エキセメスタン(Exemestane)、Fareston(登録商標)、Faslodex(登録商標)、Femara(登録商標)、フィルグラスチム、フロクスウリジン、Fludara(登録商標)、フルダラビン(Fludarabine)、Fluoroplex(登録商標)、フルオロウラシル、フルオロウラシル(クリーム)、フルオキシメステロン、フルタミド、フォリン酸、FUDR(登録商標)、フルベストラント(Fulvestrant)、G−CSF、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ベムツズマブ(Gemtuzumab)、オゾガマイシン(ozogamicin)、Gemzar GleevecTM、Gliadel(登録商標)ウエハ、GM−CSF、ゴセレリン、顆粒球−コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、Halotestin(登録商標)、Herceptin(登録商標)、ヘキサドロール(Hexadrol)、Hexalen(登録商標)、ヘキサメチルメラミン、HMM、Hycamtin(登録商標)、Hydrea(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)、ヒドロコルチゾン、リン酸ナトリウムヒドロコルチゾン、コハク酸ナトリウムヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルトン(Hydrocortone Phosphate)、ヒドロキシ尿素、イブリツモマブ(Ibritumomab)、イブリツモマブ、チウキセタン(Tiuxetan)、Idamycin(登録商標)、Idarubicin Ifex(登録商標)、IFN−α、イホスファミド、IL−11、IL−2、メシル酸イマチニブ、イミダゾールカルボキサミド、インターフェロンα、インターフェロンα−2b(PEG結合体)、インターロイキン−2、インターロイキン−11、Intron A(登録商標)(インターフェロンα−2b)、Iressa(登録商標)、イリノテカン、イソトレチノイン、イキサベピロン(Ixabepilone)、IxempraTM、Kidrolase(登録商標)、Lanacort(登録商標)、ラパチニブ(Lapatinib)、L−アスパラギナーゼ、LCR、レナリドミド(Lenalidomide)、レトロゾール(Letrozole)、ロイコボリン、ロイケラン(Leukeran)、LeukineTM、ロイプロリド、リューロクリスチン、LeustatinTM、リポソームAra−C、液体Pred(登録商標)、ロムスチン、L−PAM、L−サルコリシン、Lupron(登録商標)、Lupron Depot(登録商標)、Matulane(登録商標)、マキシデクス(Maxidex)、メクロレタミン、塩酸メクロレタミン、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、Megace(登録商標)、メゲストロール、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ(Mesna)、MesnexTM、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、メチルプレドニゾロン、Meticorten(登録商標)、マイトマイシン、マイトマイシン−C、ミトザントロン、M−Prednisol(登録商標)、MTC、MTX、Mustargen(登録商標)、ムスチン、Mutamycin(登録商標)、Myleran(登録商標)、MylocelTM、Mylotarg(登録商標)、Navelbine(登録商標)、ネララビン(Nelarabine)、Neosar(登録商標)、NeulastaTM、Neumega(登録商標)、Neupogen(登録商標)、Nexavar(登録商標)、Nilandron(登録商標)、ニロチニブ、ニルタミド(Nilutamide)、Nipent(登録商標)、ナイトロジェンマスタード、Novaldex(登録商標)、Novantrone(登録商標)、Nplate、オクトレオチド(Octreotide)、酢酸オクトレオチド、オファツムマブ(Ofatumumab)、Oncospar(登録商標)、Oncovin(登録商標)、Ontak(登録商標)、OnxalTM、オプレルベキン(Oprelvekin)、Orapred(登録商標)、Orasone(登録商標)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合、パミドロネート(Pamidronate)、パニツムマブ(Panitumumab)、Panretin(登録商標)、Paraplatin(登録商標)、パゾパニブ(Pazopanib)、Pediapred(登録商標)、PEGインターフェロン、ペガスパルガセ(Pegaspargase)、ペグフィルグラスチム、PEG−INTRONTM、PEG−L−アスパラギナーゼ、ペメトレキセド、ペントスタチン、フェニルアラニンマスタード、Platinol(登録商標)、Platinol−AQ(登録商標)、プレドニゾロン、プレドニゾン、Prelone(登録商標)、プロカルバジン、PROCRIT(登録商標)、プロカルバジン(登録商標)、カルムスチンインプラントを伴うプロリフェプロスパン20(Prolifeprospan 20)、Purinethol(登録商標)、ラロキシフェン、Revlimid(登録商標)、Rheumatrex(登録商標)、Rituxan(登録商標)、リタキシマブ、Roferon−A(登録商標)(インターフェロンα−2a)、ロミプロスチム(Romiplostim)、Rubex(登録商標)、塩酸ルビドマイシン、Sandostatin(登録商標)、Sandostatin LAR(登録商標)、サルグラモスチン、Solu−Cortef(登録商標)、Solu−Medrol(登録商標)、ソラフェニブ(Sorafenib)、SPRYCELTM、STI−571、ストレプトゾシン、SU11248、スニチニブ、Sutent(登録商標)、タモキシフェン、Tarceva(登録商標)、Targretin(登録商標)、Tasigna(登録商標)、Taxol(登録商標)、Taxotere(登録商標)、Temodar(登録商標)、テモゾロミド、テムシロリムス(Temsirolimus)、テニポシド、TESPA、サリドマイド、Thalomid(登録商標)、TheraCys(登録商標)、チオグアニン、Thioguanine Tabloid(登録商標)、チオホスファミド、Thioplex(登録商標)、チオテパ、TICE(登録商標)、Toposar(登録商標)、トポテカン、トレミフェン、Torisel(登録商標)、トシツモマブ(Tositumomab)、トラスツズマブ、Treanda(登録商標)、トレチノイン、TrexallTM、Trisenox(登録商標)、TSPA、TYK
ERB(登録商標)、VCR、VectibixTM、Velban(登録商標)、Velcade(登録商標)、VePesid(登録商標)、Vesanoid(登録商標)、ViadurTM、Vidaza(登録商標)、ビンブラスチン、硫酸ビンブラスチン、Vincasar Pfs(登録商標)、ビンクリスチン、ビノレルビン、酒石酸ビノレルビン、VLB、VM−26、ボリノスタト(Vorinostat)、ボトリエント(Votrient)、VP−16、Vumon(登録商標)、Xeloda(登録商標)、Zanosar(登録商標)、ZevalinTM、Zinecard(登録商標)、Zoladex(登録商標)、ゾレドロン酸、ゾリンザ(Zolinza)、Zometa(登録商標)、あるいは上記のものの任意のものの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、提供される化合物は、メトホルミン、フェンホルミン、またはブホルミンから選択されるビグアナイドと一緒に、その必要がある患者に投与され得る。特定の実施形態において、提供される化合物とビグアナイドとの組み合わせを投与される患者は、がん、肥満症、肝疾患、糖尿病または上記のものの2つもしくはそれより多くを罹患している。
特定の実施形態において、2種またはそれより多くの治療剤の組み合わせが、提供される化合物と一緒に投与され得る。特定の実施形態において、3種またはそれより多くの治療剤の組み合わせが、提供される化合物と一緒に投与され得る。
本発明の阻害剤がまた組み合わせられ得る剤の他の例としては、限定されないが、ビタミンおよび栄養補助食品、がんワクチン、好中球減少症のための治療剤(例えば、G−CSF、フィルグラスチム、レノグラスチム)、血小板減少症のための治療(例えば、輸血、エリスロポイエチン)、PI3キナーゼ(PI3K)阻害剤、MEK阻害剤、AMPKアクチベーター、PCSK9阻害剤、SREBP部位1プロテアーゼ阻害剤、HMG CoA−レダクターゼ阻害剤、制吐薬(例えば、5−HT3レセプターアンタゴニスト、ドパミンアンタゴニスト、NK1レセプターアンタゴニスト、ヒスタミンレセプターアンタゴニスト、カンナビノイド、ベンゾジアゼピン、または抗コリン作用性物質)、アルツハイマー病の処置(例えば、Aricept(登録商標)およびExcelon(登録商標));パーキンソン病の処置(例えば、L−DOPA/カルビドパ、エンタカポン(entacapone)、ロピニロール(ropinrole)、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキセフェンジル(trihexephendyl)、およびアマンタジン);多発性硬化症(MS)を処置するための剤(例えば、βインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)およびRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)、ならびにミトザントロン);喘息の処置(例えば、アルブテロールおよびSingulair(登録商標));精神分裂病を処置するための剤(例えば、ジプレキサ(zyprexa)、リスペルダル(risperdal)、セロケル(seroquel)、およびハロペリドール);抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL−1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン);免疫調節剤および免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン(rapamycin)、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジン);神経栄養因子(例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、および抗パーキンソン症候群剤);心臓血管疾患のための剤(例えば、β−遮断薬、ACE阻害剤、利尿薬、ニトレート、カルシウムチャネル遮断薬、およびスタチン、フィブレート、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸封鎖剤、およびナイアシン);肝疾患を処置するための剤(例えば、コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤);血液障害を処置するための剤(例えば、コルチコステロイド、抗白血病剤、成長因子および増殖因子);免疫欠損障害を処置するための剤(例えば、γグロブリン);ならびに抗糖尿病剤(例えば、ビグアナイド(メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン)、チアゾリジンジオン(ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン)、スルホニル尿素(トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリクラジド)、メグリチニド(レパグリニド(repaglinide)、ナテグリニド)、α−グルコシダーゼ阻害剤(ミグリトール、アカルボース)、インクレチン模倣物(エキセナチド、リラグルチド、タスポグルチド)、胃抑制性ペプチドアナログ、DPP−4阻害剤(ビルダグリプチン、シタグリプチン、サキサグリプチン、リナグリプチン、アログリプチン)、アミリンアナログ(プラムシンチド)、ならびにインスリンおよびインスリンアナログ)が挙げられる。
特定の実施形態において、提供される化合物またはその薬学的に受容可能な組成物は、アンチセンス剤、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、またはsiRNA治療剤と組み合わせて投与される。
これらのさらなる剤は、提供される化合物またはその組成物とは別に、複数投薬計画の一部として投与され得る。あるいは、これらの剤は、提供される化合物と単一の組成物に混合された、単一の剤形の一部であり得る。複数投薬計画の一部として投与される場合、これらの2種の活性剤は、同時にか、順番にか、または互いからある期間以内(通常、互いから5時間以内)に与えられ得る。
本明細書中で使用される場合、用語「組み合わせ」、「併用」、および関連する用語は、本発明に従う、複数の治療剤の同時または順番の投与をいう。例えば、提供される化合物は、別の単位剤形中でかまたは単一の単位剤形中で一緒に、別の治療剤と同時にかまたは順番に投与され得る。従って、本発明は、提供される化合物、さらなる治療剤、および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、単一の剤形を提供する。
単一の剤形を製造するためにキャリア材料と組み合わせられ得る、提供される化合物とさらなる治療剤との両方の(上記のようなさらなる治療剤を含有する組成物中での)量は、処置される宿主、および特定の投与形態に依存して変わる。好ましくは、本発明の組成物は、0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の投薬量の提供される化合物が投与され得るように、処方されるべきである。
さらなる治療剤を含有する組成物において、そのさらなる治療剤および提供される化合物は、相乗作用し得る。従って、このような組成物中のさらなる治療剤の量は、その治療剤のみを利用する単剤療法において必要とされる量より少ない。このような組成物において、0.01μg/kg体重/日〜100μg/kg体重/日の投薬量のさらなる治療剤が投与され得る。
提供される化合物を含有する組成物中に存在するさらなる治療剤の量は、唯一の活性剤としてその治療剤を含む組成物で通常投与される量以下になる。好ましくは、提供される組成物中のさらなる治療剤の量は、唯一の治療上活性な剤としてその剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%に及ぶ。
農業的使用
本発明はさらに、少なくとも1種の上記のような提供される化合物またはその農業的に受容可能な塩、および液体または固体のキャリアを含有する、農業用組成物に関する。本発明の組成物とも組み合わせられ得る、適切なキャリア、ならびに補助剤およびさらなる活性化合物が、以下に定義される。
適切な「農業的に受容可能な塩」としては、それぞれ陽イオンおよび陰イオンが、提供される化合物の殺真菌作用に有害な影響を有さない、陽イオンの塩または酸の酸付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。従って、適切な陽イオンは、特に、アルカリ金属(好ましくは、ナトリウムおよびカリウム)のイオン、アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、マグネシウムおよびバリウム)のイオン、ならびに遷移金属(好ましくは、マンガン、銅、亜鉛および鉄)のイオン、ならびにまた、アンモニウムイオン(これは所望であれば、1個〜4個のC1〜C4アルキル置換基および/または1個のフェニル置換基もしくはベンジル置換基を有し得、好ましくは、ジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム)である。さらなる農業的に受容可能な塩としては、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン(好ましくは、トリ(C1〜C4アルキル)スルホニウム)およびスルホキソニウムイオン(好ましくは、トリ(C1〜C4アルキル)スルホキソニウム)が挙げられる。有用な酸付加塩の陰イオンは、主として、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、硫酸水素イオン、硫酸イオン、リン酸蓋水素イオン、リン酸水素イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、重炭酸イオン、炭酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、安息香酸イオン、ならびにまた、C1〜C4アルカン酸の陰イオン(好ましくは、ギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、および酪酸イオン)である。このような農業的に受容可能な酸付加塩は、塩基性のイオン化可能な基を有する提供される化合物を、対応する陰イオンの酸(好ましくは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、または硝酸)と反応させることによって、形成され得る。
提供される化合物またはその組成物は、それぞれ、殺真菌薬として適切である。広範なスペクトルの植物病原性真菌(特に、変形菌門ネコブカビ綱、卵菌類(Peronosporomycetes(syn.Oomycetes))、ツボカビ綱、接合菌類、子嚢菌綱、担子菌綱および不完全菌(Deuteromycetes(syn.Fungi imperfecti))の綱由来の、土によって運ばれる真菌が挙げられる)に対する傑出した有効性によって、区別される。いくつかは全身に有効であり、これらは、葉の殺真菌薬、種子の被覆のための殺真菌薬、および土壌の殺真菌薬として、作物の保護において使用され得る。さらに、これらは、木材または植物の根にとりわけ存在する、有害な真菌を抑制するために適切である。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、種々の栽培植物(例えば、穀物(例えば、コムギ、ライムギ、オオムギ、トリチカレ、カラスムギもしくはイネ);ビート(例えば、テンサイもしくは飼料ビート);ナシ状果(pome)、核果またはソフトフルーツなどの果物(例えば、リンゴ、セイヨウナシ、セイヨウスモモ、モモ、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリーもしくはグズベリー);マメ科植物(例えば、レンズマメ、エンドウマメ、アルファルファもしくはダイズ);油脂植物(例えば、セイヨウアブラナ、カラシナ、オリーブ、ヒマワリ、ココヤシ、ココアマメ、トウゴマ、アブラヤシ、ラッカセイもしくはダイズ);ウリ科植物(例えば、カボチャ、キュウリもしくはメロン);繊維植物(例えば、ワタ、アマ、アサもしくはジュート);柑橘類果物(例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツもしくはマンダリン);野菜(例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ウリ科植物もしくはパプリカ);クスノキ科植物(例えば、アボカド、シナモンもしくはクス);エネルギーおよび原材料の植物(例えば、トウモロコシ、ダイズ、セイヨウアブラナ、サトウキビもしくはアブラヤシ);トウモロコシ;タバコ;ナッツ;コーヒー;チャ;バナナ;ブドウの木(食用ブドウおよびブドウジュースのブドウの木);ホップ;シバ;天然ゴムの植物または観葉植物および林業植物(例えば、花卉、低木、広葉樹もしくは常緑樹、例えば針葉樹));ならびに植物を繁殖させる物(例えば、種子)およびこれらの植物の収穫物での、植物病原性真菌の抑制において、特に重要である。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物はそれぞれ、畑作物(例えば、ジャガイモ、テンサイ、タバコ、コムギ、ライムギ、オオムギ、カラスムギ、イネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、セイヨウアブラナ、マメ科植物、ヒマワリ、コーヒーもしくはサトウキビ);果物;ブドウの木;観葉植物;または野菜(例えば、キュウリ、トマト、マメもしくはカボチャ)の多数の真菌を抑制するために使用される。
用語「植物を繁殖させる物」は、植物の繁殖部分(例えば、種子)、ならびに植物の増殖のために使用され得る野菜植物材料(例えば、挿し木、挿し穂および塊茎(例えば、ジャガイモ))の全てを表すと理解されるべきである。これは、種子、根、果実、塊茎、球根、根茎、若芽、若枝、新芽、ならびに発芽後または土からの出現後に移植される予定である植物の他の部分(実生の苗木および若い植物が挙げられる)を包含する。これらの若い植物はまた、浸漬または注ぎによる全身処理または部分処理によって、移植前に保護され得る。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物での、植物を繁殖させる物の処理は、穀物(例えば、コムギ、ライムギ、オオムギおよびカラスムギ);イネ、トウモロコシ、ワタおよびダイズの多数の真菌を抑制するために使用される。
用語「栽培植物」は、品種改良、突然変異誘発または遺伝工学によって改変された植物(市販されているかまたは開発中の農業生物工学製品が挙げられるが、これらに限定されない)を包含すると理解されるべきである。遺伝子改変された植物とは、その遺伝物質が、組換えDNA技術の使用によって、自然の状況下では異種交配、突然変異または自然組換えによって容易には得られないように改変された植物である。代表的に、1つまたはそれより多くの遺伝子が、その植物の特定の特性を改善する目的で遺伝的に改変された植物の、遺伝物質に組み込まれている。このような遺伝的改変としてはまた、タンパク質(単数または複数)、オリゴペプチドまたはポリペプチドの標的化翻訳後修飾(例えば、糖化あるいはポリマー付加(例えば、プレニル化、アセチル化もしくはファルネシル化された部分、またはPEG部分)による)、が挙げられるが、これらに限定されない。
品種改良、突然変異誘発または遺伝工学によって改変された植物は、品種改良または遺伝工学の従来の方法の結果として、例えば、特定のクラスの除草剤(例えば、ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤;アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害剤(例えば、スルホニル尿素(例えば、US 6,222,100、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照のこと)またはイミダゾリノン(例えば、US 6,222,100、WO 01/82685、WO 00/026390、WO 97/41218、WO 98/002526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/014357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073を参照のこと));エノールピルビルシキメート−3−リン酸シンターゼ(EPSPS)阻害剤(例えば、グリホサート(例えば、WO 92/00377を参照のこと));グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤(例えば、グルホシネート(例えば、EP−A 242 236、EP−A 242 246を参照のこと)またはオキシニル(oxynil)除草剤(例えば、US 5,559,024を参照のこと)))の使用に対して耐性にされている。数種の栽培植物は、従来の品種改良の方法(突然変異誘発)によって、除草剤に対して耐性にされている。例えば、Clearfield(登録商標)サマーレープ(Canola,BASF SE,Germany)は、イミダゾリノン(例えば、イマザモクス(imazamox))に対して耐性である。遺伝工学法は、栽培植物(例えば、ダイズ、ワタ、トウモロコシ、ビートおよびセイヨウアブラナ)を、グリホサートおよびグルホシネートなどの除草剤に対して耐性にするために使用されており、これらのうちのいくつかは、RoundupReady(登録商標)(グリホサート耐性,Monsanto,U.S.A.)およびLibertyLink(登録商標)(グルホシネート耐性,Bayer CropScience,Germany)との商品名で市販されている。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、1種またはそれより多くの殺虫タンパク質(特に、バチルス属の細菌(特に、Bacillus thuringiensis)から公知である殺虫タンパク質(例えば、δ−内毒素であり、例えば、CrylA(b)、CrylA(c)、CrylF、CrylF(a2)、CryllA(b)、CrylllA、CrylllB(bi)もしくはCryθc);植物性殺虫タンパク質(VIP)(例えば、VIP1、VIP2、VIP3もしくはVIP3A);細菌コロニー形成線虫の殺虫タンパク質(例えば、Photorhabdus spp.またはXenor−habdus spp.);動物により産生される毒素(例えば、サソリ毒、クモ類の毒素、ハチ類の毒素、もしくは他の昆虫特異的神経毒);真菌により産生される毒素(例えば、ストレプトマイセス属(Streptomycetes)毒素、植物レクチン(例えば、エンドウマメレクチンもしくはオオムギレクチン));凝集素;阻害剤(例えば、トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン(patatin)、シスタチンもしくはパパインの阻害剤);リボソーム不活性化タンパク質(RIP)(例えば、リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、ルフィン(luffin)、サポリン(saporin)もしくはブリオジン(bryodin));ステロイド代謝酵素(例えば、3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−IDP−グリコシル−トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害剤もしくはHMG−CoA−レダクターゼ);イオンチャネル遮断薬(例えば、ナトリウムチャネルもしくはカルシウムチャネルの遮断薬);若年性ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモンレセプター(ヘリコキニン(helicokinin)レセプター);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼまたはグルカナーゼ)を合成することが可能である植物もまた包含される。本発明の文脈において、これらの殺虫タンパク質または毒素は、前毒素(pre−toxin)、ハイブリッドタンパク質、短縮型タンパク質または他の方法で修飾されたタンパク質ともまた同様に理解されるべきである。ハイブリッドタンパク質は、タンパク質ドメインの新規組み合わせにより特徴付けられる(例えば、WO 02/015701を参照のこと)。このような毒素、またはこのような毒素を合成することが可能な遺伝的に改変された植物のさらなる例は、例えば、EP−A 374 753、WO 93/007278、WO 95/34656、EP−A 427 529、EP−A 451 878、WO 03/18810およびWO 03/52073に開示されている。このような遺伝的に改変された植物を産生するための方法は、当業者に一般的に公知であり、そして例えば、上記刊行物に記載されている。遺伝的に改変された植物に含まれるこれらの殺虫タンパク質は、これらのタンパク質を産生する植物に、節足動物(特に、甲虫(鞘翅目)、双翅類の昆虫(双翅目)、および蛾(鱗翅目))ならびに線虫(線形動物門)の全ての分類学上の群由来の危険な有害生物に対する耐性を与える。1種またはそれより多くの殺虫タンパク質を合成することが可能な、遺伝的に改変された植物は、例えば、上記刊行物に記載されており、そしてこれらのうちのいくつかは、市販されている(例えば、YieldGard(登録商標)(CryiAb毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、YieldGard(登録商標)Plus(Cry1 AbおよびCry3Bb1毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、Starlink(登録商標)(Cry9c毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、Herculex(登録商標)RW(Cry34Ab1、Cry35Ab1および酵素ホスフィノトリシン−N−アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を産生するトウモロコシ栽培変種植物);NuCOTN(登録商標)33B(Cry1 Ac毒素を産生するワタ栽培変種植物)、Bollgard(登録商標)I(CryiAc毒素を産生するワタ栽培変種植物)、Bollgard(登録商標)Il(CryiAcおよびCry2Ab2毒素を産生するワタ栽培変種植物);VIPCOT(登録商標)(VIP−毒素を産生するワタ栽培変種植物);NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒素を産生するジャガイモ栽培変種植物);Bt−Xtra(登録商標)、NatureGard(登録商標)、KnockOut(登録商標)、BiteGard(登録商標)、Protecta(登録商標)、Bt11(例えば、Agrisure(登録商標)CB)およびBt176(Syngenta Seeds SAS,France製)(CryiAb毒素およびPAT酵素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、MIR604(Syngenta Seeds SAS,France製)(Cry3A毒素の改変バージョンを産生するトウモロコシ栽培変種植物、WO 03/018810を参照のこと)、MON 863(Monsanto Europe S.A.,Belgium製)(Cry3Bb1毒素を産生するトウモロコシ栽培変種植物)、IPC 531(Monsanto Europe S.A.,Belgium製)(CryiAc毒素の改変バージョンを産生するワタ栽培変種植物)ならびに1507(Pioneer Overseas Corporation,Belgium製)(Cry1 F毒素およびPAT酵素を産生するトウモロコシ栽培変種植物))。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、細菌性、ウイルス性または真菌性の病原体に対する植物の抵抗性または体制を増大させる、1種またはそれより多くのタンパク質を合成することが可能である植物もまた包含される。このようなタンパク質の例は、いわゆる「感染特異的タンパク質」(PRタンパク質、例えば、EP−A 392225を参照のこと)、植物病害抵抗性遺伝子(例えば、メキシコの野生ジャガイモであるSolanum bulbocastanum由来のPhytophthora infestansに対して作用する抵抗性遺伝子を発現するジャガイモ栽培変種植物)またはT4−lysozym(例えば、Erwinia amylvoraなどの細菌に対する増大した抵抗性を有するタンパク質を合成することが可能なジャガイモ栽培変種植物)である。このような遺伝的に改変された植物を産生するための方法は、当業者に一般に公知であり、そして例えば、上記刊行物に記載されている。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、生産性(例えば、バイオマス産生、穀物収穫量、デンプン含有量、油含有量もしくはタンパク質含有量)、干ばつ、塩分または他の成長を制限する環境因子に対する耐性、あるいはこれらの植物の有害生物および真菌性、細菌性もしくはウイルス性の病原体に対する耐性を増大させる1種またはそれより多くのタンパク質を合成することが可能である植物もまた包含される。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、特に、ヒトまたは動物の栄養を改善するための、変化した量の内容物の物質または内容物の新規物質(例えば、健康を促進する長鎖ω−3脂肪酸もしくは不飽和ω−9脂肪酸を産生する油産生穀物)を含む植物(例えば、Nexera(登録商標)セイヨウアブラナ,DOW Agro Sciences,Canada)もまた包含される。
さらに、組換えDNA技術の使用によって、特に、原材料産生を改善するための、変化した量の内容物の物質または内容物の新規物質を含む植物(例えば、増大した量のアミロペクチンを産生するジャガイモ(例えば、Amflora(登録商標)ジャガイモ,BASF SE,Germany))もまた包含される。
観葉植物、野菜(例えば、A.Candida)およびヒマワリ(例えば、A.tragopogonis)のAlbugo spp.(白さび病);野菜、セイヨウアブラナ(A.brassicolaもしくはbrassicae)、テンサイ(A.tenuis)、果物、イネ、ダイズ、ジャガイモ(例えば、A.solaniもしくはA.alternata)、トマト(例えば、A.solaniもしくはA.alternata)およびコムギのAltemaria spp.(Alternaria病斑);テンサイおよび野菜のAphanomyces spp.;穀物および野菜のAscochyta spp.、例えば、コムギのA.tritici(炭疽病)およびオオムギのA.hordei;BipolarisおよびDrechslera spp.(テレオモルフ:Cochliobolus spp.)、例えば、トウモロコシのすす紋病(D.maydis)もしくはトウモロコシ煤斑病(β.zeicola)、例えば、穀物の斑点病(β.sorokiniana)ならびに例えば、イネおよびシバのB.oryzae;穀物(例えば、コムギもしくはオオムギ)のBlumeria(以前はErysiphe)graminis(うどんこ病);果物および漿果(例えば、イチゴ)、野菜(例えば、レタス、ニンジン、セロリおよびキャベツ)、セイヨウアブラナ、花卉、ブドウの木、林業植物ならびにコムギのBotrytis cinerea(テレオモルフ:Botryotinia fuckeliana:灰色かび病);レタスのBremia lactucae(べと病);広葉樹および常緑樹のCeratocystis(syn.Ophiostoma)spp.(腐れ病もしくは萎凋病)、例えば、ニレのC.ulmi(ニレ立ち枯れ病);トウモロコシ(例えば、灰病斑:C.zeaemaydis)、イネ、テンサイ(例えば、C.beticola)、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズ(例えば、C.sojinaもしくはC.kikuchii)およびイネのCercospora spp.(Cercospora病斑);トマト(例えば、C.fulvum:リーフモールド(leaf mold))および穀物のCladosporium spp.、例えば、コムギのC.herbarum(ブラックイヤー(black ear));穀物のClaviceps purpurea(麦角病);トウモロコシ(C.carbonum)、穀物(例えば、C.sativus、アナモルフ:B.sorokiniana)およびイネ(例えば、C.miyabeanus、アナモルフ:H.oryzae)のCochliobolus(アナモルフ:BipolarisのHelminthosporium)spp.(病斑);ワタ(例えば、C.gossypii)、トウモロコシ(例えば、C.graminicola:炭疽病茎の腐れ病(Anthracnose stalk rot))、ソフトフルーツ、ジャガイモ(例えば、C.coccodes:黒斑病(black dot))、マメ(例えば、C.lindemuthianum)およびダイズ(例えば、C.truncatumもしくはC.gloeosporioides)のColletotrichum(テレオモルフ:Glomerella)spp.(炭疽病);Corticium spp.、例えば、イネのC.sasakii(紋枯病);ダイズおよび観葉植物のCorynespora cassiicola(病斑);Cycloconium spp.、例えば、オリーブの木のC.oleaginum;果樹、ブドウの木(例えば、C.liriodendri、テレオモルフ:Neonectria liriodendri.黒あし病)および観葉植物のCylindrocarpon spp.(例えば、果樹キャンカー(canker)もしくは若いブドウの木の衰弱、テレオモルフ:NectriaもしくはNeonectria spp.);ダイズのDematophora(テレオモルフ:Rosellinia)necatrix(根腐れ病および茎腐れ病);ダイズのDiaporthe spp.、例えば、D.phaseolorum(腰折れ病);トウモロコシ、穀物(例えば、オオムギ(例えば、D.teres,網斑病)およびコムギ(例えば、D.tritici−repentis:黄斑病))、イネならびにシバのDrechslera(syn.Helminthosporium,テレオモルフ:Pyrenophora)spp.;Formitiporia(syn.Phellinus)punctata、F.mediterranea、Phaeomoniella chlamydospora(以前はPhaeoacremonium chlamydosporum)、Phaeoacremonium aleophilumおよび/またはBotryosphaeria obtusaにより引き起こされる、ブドウの木のEsca(枝枯れ病、卒中(apoplexy));ナシ状果(E.pyri)、ソフトフルーツ(E.veneta:炭疽病)およびブドウの木(E ampelina:炭疽病)のElsinoe spp.;イネのEntyloma oryzae(イネ黒しゅ病);コムギのEpicoccum spp.(黒かび病);テンサイ(E.betae)、野菜(例えば、E.pisi)(例えば、ウリ科植物(例えば、E.cichoracearum)、キャベツ、セイヨウアブラナ(例えば、E.cruciferarum))のErysiphe spp.(うどんこ病);果樹、ブドウの木および観葉植物の樹のEutypa lata(Eutypaキャンカーまたは枝枯れ病、アナモルフ:Cytosporina lata、syn.Libertella blepharis);トウモロコシ(例えば、E.turcicum)のExserohilum(syn.Helminthosporium)spp.;種々の植物のFusarium(テレオモルフ:Gibberella)spp.(萎凋病、根腐れ病もしくは茎腐れ病)(例えば、穀物(例えば、コムギもしくはオオムギ)のF.graminearumもしくはF.culmorum(根腐れ病、かさ病もしくは穀類の胴枯れ病)、トマトのF.oxysporum、ダイズのF.solani、およびトウモロコシのF.verticillioides);穀物(例えば、コムギもしくはオオムギ)およびトウモロコシのGaeumannomyces graminis(立ち枯れ病);穀物(例えば、G.zeae)およびイネ(例えば、G.fujikuroi:馬鹿苗病)のGibberella spp.;ブドウの木、ナシ状果および他の植物のGlomerella cingulataならびにワタのG.gossypii;イネの穀類染色複合体(Grain−staining complex);ブドウの木のGuignardia bidwellii(黒腐れ病);バラ科植物およびネズのGymnosporangium spp.、例えば、セイヨウナシのG.sabinae(さび病);トウモロコシ、穀物およびイネのHelminthosporium spp.(syn.Drechslera,テレオモルフ:Cochliobolus);Hemileia spp.、例えば、コーヒーのH.vastatrix(コーヒー赤さび病);ブドウの木のlsariopsis clavispora(syn.Cladosporium vitis);ダイズおよびワタのMacrophomina phaseolina(syn.phaseoli)(根腐れ病および茎腐れ病);穀物(例えば、コムギもしくはオオムギ)のMicrodochium(syn.Fusarium)nivale(紅色雪腐病);ダイズのMicrosphaera diffusa(うどんこ病);核果および他のバラ科植物のMonilinia spp.、例えば、M.laxa、M.fructicolaおよびM.fructigena(花および小枝のべと病、灰星病);穀物、バナナ、ソフトフルーツおよびラッカセイのMycosphaerella spp.、例えば、コムギのM.graminicola(アナモルフ:Septoria tritici、Septoria blotch)、またはバナナのM.fijiensis(黒色シガトーカ病);キャベツ(例えば、P.brassicae)、セイヨウアブラナ(例えば、P.parasitica)、タマネギ(例えば、P.destructor)、タバコ(P.tabacina)およびダイズ(例えば、P.manshurica)のPeronospora spp.(べと病);ダイズのPhakopsora pachyrhiziおよびP.meibomiae(ダイズさび病);例えばブドウの木(例えば、P.tracheiphilaおよびP.tetraspora)ならびにダイズ(例えば、P.gregata:茎腐れ病)のPhialophora spp.;セイヨウアブラナおよびキャベツのPhoma lingam(根腐れ病および茎腐れ病)ならびにテンサイのP.betae(根腐れ病、病斑および腰折れ病);ヒマワリ、ブドウの木(例えば、P.viticola:カン(can)および病斑)ならびにダイズ(例えば、茎腐れ病:P.phaseoli,テレオモルフ:Diaporthe phaseolorum)のPhomopsis spp.;トウモロコシのPhysoderma maydis(褐斑病);種々の植物、例えば、パプリカおよびウリ科植物(例えば、P.capsici)、ダイズ(例えば、P.megasperma,syn.P.sojae)、ジャガイモおよびトマト(例えば、P.infestans:葉枯れ病(late blight))ならびに広葉樹(例えば、P.ramorum:オークの突然死)のPhytophthora spp.(萎凋病、根、葉、果実および茎の腐れ病);キャベツ、セイヨウアブラナ、ラディッシュおよび他の植物のPlasmodiophora brassicae(根瘤病);Plasmopara spp.、例えば、ブドウの木のP.viticola(ブドウの蔓べと病)およびヒマワリのP.halstediiou;バラ科植物、ホップ、ナシ状果およびソフトフルーツのPodosphaera spp.(うどんこ病)、例えば、リンゴのP.leucotricha;例えば穀物(例えば、オオムギおよびコムギ(P.graminis))ならびにテンサイ(P.betae)のPolymyxa spp.、ならびにこれらにより伝染させられるウイルス性病害;穀物(例えば、コムギまたはオオムギ)のPseudocercosporella herpotrichoides(眼点病,テレオモルフ:Tapesia yallundae);種々の植物のPseudoperonospora(べと病)、例えば、ウリ科植物のP.cubensisまたはホップのP.humili;ブドウの木のPseudopezicula tracheiphila(レッドファイア病(red fire disease)もしくはロトブレンナー(rotbrenner’)、アナモルフ:Phialophora);種々の植物のPuccinia spp.(さび病)、例えば、穀物(例えば、コムギ、オオムギもしくはライムギ)ならびにアスパラガス(例えば、P.asparagi)のP.triticina(褐色もしくは赤さび病(brown or leaf rust))、P.striiformis(黄さび病(stripe or yellow rust))、P.hordei(矮化さび病(dwarf rust))、P.graminis(黒さび病(stem or black rust))またはP.recondita(褐色もしくは赤さび病);コムギのPyrenophora(アナモルフ:Drechslera)triticirepentis(黄斑病)またはオオムギのP.feres(網斑病);Pyricularia spp.、例えば
、イネのP.oryzae(テレオモルフ: Magnaporthe grisea,イネいもち病)ならびにシバおよび穀物のP.grisea;シバ、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、セイヨウアブラナ、ヒマワリ、ダイズ、テンサイ、野菜および他の種々の植物(例えば、P.ultimumもしくはP.aphanidermatum)のPythium spp.(腰折れ病);Ramularia spp.、例えば、オオムギのR.collo−cygni(Ramularia病斑、Physiological病斑)およびテンサイのR.beticola;ワタ、イネ、ジャガイモ、シバ、トウモロコシ、セイヨウアブラナ、ジャガイモ、テンサイ、野菜および他の種々の植物のRhizoctonia spp.、例えば、ダイズのR.solani(根腐れ病および茎腐れ病)、イネのR.solani(紋枯病)またはコムギもしくはオオムギのR.cerealis(Rhizoctonia spring blight);イチゴ、ニンジン、キャベツ、ブドウの木およびトマトのRhizopus stolonifer(黒かび病、軟腐病);オオムギ、ライムギおよびトリチカレのRhynchosporium secalis(やけ病);イネのSarocladium oryzaeおよびS.attenuatum(イネ葉しょう腐敗病(sheath rot));野菜および畑作物のSclerotinia spp.(茎腐れ病もしくは白かび病)、例えば、セイヨウアブラナ、ヒマワリ(例えば、S.sclerotiorum)およびダイズ(例えば、S.rolfsiiもしくはS.sclerotiorum);種々の植物のSeptoria spp.、例えば、ダイズのS.glycines(褐斑病)、コムギのS.tritici(Septoria blotch)および穀物のS.(syn.Stagonospora)nodorum(Stagonospora blotch);ブドウの木のUncinula(syn.Erysiphe)necator(うどんこ病、アナモルフ:トウモロコシ(例えば、S.turcicum,syn.Helminthosporium turcicum)およびシバのOidium tuckeri);Setospaeria spp.(葉枯れ病(leaf blight));トウモロコシ、(例えば、S.miliaria:黒穂病)、モロコシおよびサトウキビのSphacelotheca spp.(黒穂病);ウリ科植物のSphaerotheca fuliginea(うどんこ病);ジャガイモのSpongospora subterranea(粉状そうか病)およびそれによって伝染させられるウイルス性病害;穀物のStagonospora spp.、例えば、コムギのnodorum(Stagonospora blotch,テレオモルフ:Leptosphaeria[syn.Phaeosphaeria]nodorum);ジャガイモのSynchytrium endobioticum(ジャガイモがんしゅ病);Taphrina spp.、例えば、モモのT.deformans(縮葉病)およびセイヨウスモモのT.pruni(スモモ類膨らみ病);タバコ、ナシ状果、野菜、ダイズおよびワタのThielaviopsis spp.(黒色根腐れ病)、例えば、T.basicola(syn.Chalara elegans);穀物のTilletia spp.(通常の黒穂病(common bunt)もしくは麦の黒穂病(stinking smut))、例えば、コムギのT.tritici(syn.T.caries,コムギ黒穂病)およびT.controversa(萎縮黒穂病(dwarf bunt));オオムギまたはコムギのTyphula incamata(雪腐小粒菌核病);Urocystis spp.、例えば、ライムギのU.occulta(黒穂病(stem smut));野菜(例えば、マメ(例えば、U.appendiculatus,syn.U.phaseoli)およびテンサイ(例えば、U.betae)のUromyces spp.(さび病);穀物(例えば、U.nudaおよびU.avaenae)、トウモロコシ(例えば、U.maydis:トウモロコシ黒穂病)ならびにサトウキビのUstilago spp.(裸黒穂病);リンゴ(例えば、V.inaequalis)およびセイヨウナシのVenturia spp.(かさ病);ならびに種々の植物、例えば、果物および観葉植物、ブドウの木、ソフトフルーツ、野菜および畑作物のVerticillium spp.(萎凋病)、例えば、イチゴ、セイヨウアブラナ、ジャガイモおよびトマトのV.dahliae。
提供される化合物およびその組成物はまた、貯蔵された製品または収穫物の保護において、および材料の保護において、有害な真菌を抑制するために適切である。用語「材料の保護」は、技術材料および非生存材料(例えば、接着剤、膠、木材、紙および厚紙、布、皮革、塗料分散物、プラスチック、コーリング潤滑剤(colling lubricants)、繊維または繊維製品)の、有害な微生物(例えば、真菌および細菌)による感染および破壊に対する保護をいうと理解されるべきである。木材および他の材料の保護に関して、以下の有害な真菌に対して、特別の注意が払われる:子嚢菌綱(例えば、Ophiostoma spp.、Ceratocystis spp.、Aureobasidium pullulans、Sclerophoma spp.、Chaetomium spp.、Humicola spp.、Petriella spp.、Trichurus spp.);担子菌綱(例えば、Coniophora spp.、Coriolus spp.、Gloeophyllum spp.、Lentinus spp.、Pleurotus spp.、Poria spp.、Serpula spp.およびTyromyces spp.)、不完全菌(例えば、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Penicillium spp.、Trichorma spp.、Altemaria spp.、Paecilomyces spp.)ならびに接合菌類(例えば、Mucor spp.)。そしてさらに、貯蔵される製品および収穫物の保護において、以下の酵母真菌が、注目に値する:Candida spp.およびSaccharomyces cerevisae。
提供される化合物およびその組成物は、植物の健康を改善するために使用され得る。本発明はまた、植物、その繁殖させるものおよび/またはその植物が成長している場所もしくは成長すべき場所を、有効量の提供される化合物またはその組成物で処理することによって、植物の健康を改善する方法に関する。
用語「植物の健康」は、単独でかまたは互いに組合わせて、数種の指標(例えば、収穫量(例えば、増大したバイオマスおよび/もしくは有益成分の増大した含有量)、植物の生長力(例えば、改善された植物成長および/もしくはより緑色の葉(「緑化効果」))、質(例えば、特定の成分の改善された含有量もしくは組成)ならびに非生命ストレスおよび/もしくは生命ストレスに対する耐性)によって決定される、植物および/またはその産物の状態をいうと理解されるべきである。植物の健康状態について上で同定された指標は、独立していても、互いからの結果であってもよい。
提供される化合物は、真菌、または真菌の攻撃から保護されるべき植物、植物を繁殖させる物(例えば、種子)、土壌、表面、材料もしくは空間を、殺真菌に有効な量の活性物質で処理することによって、そのままで使用されるか、または組成物の形態で使用される。その使用は、これらの植物、植物を繁殖させる物(例えば、種子)、土壌、表面、材料または空間の、真菌による感染前と感染後との両方に行われ得る。
植物を繁殖させる物は、そのままの提供される化合物で、または少なくとも1種の提供される化合物を含有するその組成物で、予防的に、植える時点もしくは移植の時点、またはそれらの前のいずれかに、処理され得る。
農薬組成物は、殺真菌に有効な量の提供される化合物を含有する。用語「有効な量」とは、栽培植物の有害な真菌を抑制するため、または材料の保護において充分であり、処理される植物に実質的な損傷をもたらさない、提供される化合物またはその組成物の量をいう。このような量は、広い範囲で変わり得、そして種々の要因(例えば、抑制されるべき真菌の種、処理される栽培植物または材料、気候条件および使用される特定の化合物)に依存する。
提供される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、慣習的な型の農薬組成物(例えば、溶液、エマルジョン、懸濁物、粉末(dust)、粉末(powder)、ペーストおよび顆粒)に転換され得る。組成物の型は、特定の意図される目的に依存する。各場合に、提供される化合物の微細な均一な分布を確実にする。
組成物の型の例は、懸濁物(SC、OD、FS)、乳化性濃縮物(EC)、エマルジョン(EW、EO、ES)、ペースト、錠剤(pastille)、湿潤可能な粉末(powders or dusts)(WP、SP、SS、WS、DP、DS)または顆粒(GR、FG、GG、MG)(これは、水溶性または湿潤可能であり得る)、および植物を繁殖させる物(例えば、種子)の処理のためのゲル処方物(GF)である。
通常、組成物の型(例えば、SC、OD、FS、EC、WG、SG、WP、SP、SS、WS、GF)は、希釈されて使用される。DP、DS、GR、FG、GGおよびMGなどの組成物の型は、通常、希釈されずに使用される。
これらの組成物は、公知の様式で調製される(US 3,060,084、EP−A 707 445(液体濃縮物について)、Browning:「Agglomeration」, Chemical Engineering,1967年12月4日,147−48、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,第4版,McGraw−Hill,New York,1963,pp.8−57以降、WO 91/13546、US 4,172,714、US 4,144,050、US 3,920,442、US 5,180,587、US 5,232,701、US 5,208,030、GB 2,095,558、US 3,299,566、Klingman:Weed Control as a Science(J.Wiley & Sons,New York,1961)、Hanceら:Weed Control Handbook(第8版,Blackwell Scientific,Oxford,1989)ならびにMollet,H.およびGrubemann,A.:Formulation technology(Wiley VCH Verlag,Weinheim,2001)を参照のこと)。
適切な補助剤の例は、溶媒、固体キャリア、分散剤または乳化剤(例えば、さらなる可溶化剤、保護コロイド、界面活性剤および接着材)、有機および無機の増粘剤、殺菌剤、凍結防止剤、消泡剤、適切であれば、着色剤および粘着剤または結合剤(例えば、種子処理処方物のため)である。適切な溶媒は、水、有機溶媒(例えば、中沸点から高沸点の鉱油画分(例えば、灯油もしくはディーゼル油)、さらに、コールタール油および植物または動物起源の油、脂肪族、環状および芳香族の炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはこれらの誘導体)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびシクロヘキサノール)、グリコール、ケトン(例えば、シクロヘキサノンおよびγ−ブチロラクトン)、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステル、ならびに強極性溶媒(例えば、N−メチルピロリドンなどのアミン))である。
固体キャリアは、鉱物土類(mineral earth)(例えば、シリケート、シリカゲル、滑石、カオリン、石灰石、石灰、白亜、木の幹、レス、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、すりつぶした合成材料)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素)、および植物由来の製品(例えば、穀物ミール、樹皮ミール、木材ミール、および木の実の殻のミール、セルロース粉末)ならびに他の固体キャリアである。
適切な界面活性剤(アジュバント、湿潤補助剤(wetter)、粘着剤、分散剤または乳化剤)は、芳香族スルホン酸(例えば、リグニンスルホン酸(Borresperse(登録商標)型、Borregard,Norway)フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(Morwet(登録商標)型、Akzo Nobel,U.S.A.)、ジブチルナフタレン−スルホン酸(Nekal(登録商標)型、BASF,Germany))、および脂肪酸の、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩、アルキルスルホネート、アルキル−アリールスルホネート、アルキルスルフェート、ラウリルエーテルスルフェート、脂肪アルコールスルフェート、ならびに硫酸化ヘキサ−、ヘプタ−およびオクタデカノーレート、硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとのさらなる縮合体、ポリオキシ−エチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリル−フェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールと脂肪アルコール/エチレンオキシドとの縮合体、エトキシ化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシ化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグニン−スルファイト廃液およびタンパク質、変性タンパク質、多糖類(例えば、メチルセルロース)、疎水性に修飾されたデンプン、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)型、Clariant,Switzerland)、ポリカルボキシレート(Sokolan(登録商標)型、BASF,Germany)、ポリアルコキシレート、ポリビニル−アミン(Lupasol(登録商標)型、BASF,Germany)、ポリビニルピロリドンならびにこれらのコポリマーである。
増粘剤(すなわち、組成物に改変された流動性(すなわち、静止状態では高い粘度、および撹拌中は低い粘度)を与える化合物)の例は、多糖類ならびに有機粘土および無機粘土(例えば、キサンタンガム(Kelzan(登録商標)、CP Kelco,U.S.A.)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia,France)、Veegum(登録商標)(RT.Vanderbilt,U.S.A.)またはAttaclay(登録商標)(Engelhard Corp.,NJ,USA))である。
殺菌剤は、組成物の防腐および安定化のために添加され得る。適切な殺菌剤の例は、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールベースのもの(ICI製のProxel(登録商標)またはThor Chemie製のActicide(登録商標)RSおよびRohm & Haas製のKathon(登録商標)MK)ならびにイソチアゾリノン誘導体(例えば、アルキルイソチアゾリノンおよびベンゾイソチアゾリノン(Thor Chemie製のActicide(登録商標)MBS))である。
消泡剤の例は、シリコーンエマルジョン(例えば、Silikon(登録商標)SRE、Wacker,GermanyまたはRhodorsil(登録商標)、Rhodia,France)、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸の塩、フルオロ有機化合物およびこれらの混合物である。
適切な着色剤は、低水溶性染料および水溶性染料の顔料である。記載されるべき例は、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ピグメントバイオレット10、ピグメントバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108の名称のものである。
粘着剤または結合剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールおよびセルロースエーテル(Tylose(登録商標)、Shin−Etsu,Japan)である。
粉末(powder)、散布用物質および粉末(dust)は、提供される化合物および適切であればさらなる活性物質を、少なくとも1種の固体キャリアと一緒に混合するかまたは同時にすりつぶすことによって、調製され得る。
顆粒(例えば、コーティングされた顆粒、含浸された顆粒および均質な顆粒)は、活性物質を固体キャリアと結合させることによって調製され得る。固体キャリアの例は、鉱物土類(例えば、シリカゲル、シリケート、滑石、カオリン、アタクレイ(attaclay)、石灰石、石灰、白亜、木の幹、レス、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、すりつぶした合成材料)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素)、および植物由来の製品(例えば、穀物ミール、樹皮ミール、木材ミール、および木の実の殻のミール、セルロース粉末)ならびに他の固体キャリアである。
組成物の型の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:1.水で希釈するための組成物の型、i)水溶性濃縮物(SL、LS):10重量部の提供される化合物を90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。代替例として、湿潤剤または他の補助剤が添加される。活性物質は、水で希釈すると溶解する。この方法で、10重量%の活性物質の含有量を有する組成物が得られる。ii)分散性濃縮物(DC):20重量部の提供される化合物を、10重量部の分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を添加した70重量部のシクロヘキサノンに溶解させる。水で希釈すると、分散物が得られる。活性物質含有量は、20重量%である。iii)乳化性濃縮物(EC):15重量部の提供される化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(各場合において5重量部)を添加した75重量部のキシレンに溶解させる。水で希釈すると、エマルジョンが得られる。この組成物は、15重量%の活性物質含有量を有する。iv)エマルジョン(EW、EO、ES):25重量部の提供される化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(各場合において5重量部)を添加した35重量部のキシレンに溶解させる。この混合物を30重量部の水に、乳化機(Ultraturrax)により導入し、そして均質なエマルジョンにする。水で希釈すると、エマルジョンが得られる。この組成物は、25重量%の活性物質含有量を有する。v)懸濁物(SC、OD、FS):撹拌しているボールミル内で、20重量部の提供される化合物を、10重量部の分散剤および湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を添加ながら粉末にして、微細な活性物質の懸濁物を得る。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁物が得られる。この組成物中の活性物質の含有量は、20重量%である。vi)水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG)50重量部の提供される化合物を、50重量部の分散剤および湿潤剤を添加しながら微細に粉砕し、そして水分散性または水溶性の顆粒に、技術装置(例えば、押し出し、スプレー塔、流動床)によって調製する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散物または溶液が得られる。この組成物は、50重量%の活性物質含有量を有する。vii)水分散性粉末および水溶性粉末(WP、SP、SS、WS)75重量部の提供される化合物を、25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加しながらロータ−ステータミル内で粉砕する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散物または溶液が得られる。この組成物の活性物質の含有量は、75重量%である。viii)ゲル(GF):撹拌しているボールミル内で、20重量部の提供される化合物を、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤湿潤補助剤および70重量部の水または有機溶媒を添加しながら粉末にして、活性物質の微細な懸濁物を得る。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁物が得られ、これによって、20%(w/w)の活性物質を含む組成物が得られる。
2.希釈されずに使用される組成物の型:ix)散布可能な粉末(DP、DS):5重量部の提供される化合物を微細に粉砕し、そして95重量部の微細に分割したカオリンとしっかりと混合する。これにより、5重量%の活性物質含有量を有する散布可能な組成物が得られる。x)顆粒(GR、FG、GG、MG):0.5重量部の提供される化合物を微細に粉砕し、そして99.5重量部のキャリアと合わせる。現行の方法は、押し出し、スプレー乾燥または流動床である。これにより、希釈せずに使用される、0.5重量%の活性物質含有量を有する顆粒が得られる。xi)ULV溶液(UL)10重量部の提供される化合物を90重量部の有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、希釈せずに使用される、10重量%の活性物質含有量を有する組成物が得られる。
これらの農薬組成物は一般に、0.01重量%〜95重量%、好ましくは0.1重量%〜90重量%、最も好ましくは0.5重量%〜90重量%の活性物質を含有する。これらの活性物質は、90%〜100%、好ましくは95%〜100%(NMRスペクトルによる)の純度で使用される。
水溶性濃縮物(LS)、流動性濃縮物(FS)、乾式処理のための粉末(DS)、スラリー処理のための水分散性粉末(WS)、水溶性粉末(SS)、エマルジョン(ES)、乳化性濃縮物(EC)およびゲル(GF)は通常、植物を繁殖させる物(特に、種子)の処理の目的で使用される。これらの組成物は、希釈してかまたは希釈せずに、植物を繁殖させる物(特に、種子)に塗布され得る。問題の組成物は、2倍〜10倍の希釈後に、使用の準備ができた調製物において、0.01重量%〜60重量%、好ましくは0.1重量%〜40重量%の活性物質濃度を与える。塗布は、種まき前または種まき中に行われ得る。提供される農業化学化合物またはその組成物での、植物を繁殖させる物(特に、種子)の塗布または処理の方法は、当該分野において公知であり、そして繁殖させる物のドレッシング、コーティング、ペレット化、散布、浸漬および溝内塗布方法が挙げられる。好ましい実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、発芽が誘導されないような方法によって、例えば、種子のドレッシング、ペレット化、コーティングおよび散布によって、植物を繁殖させる物に塗布される。
好ましい実施形態において、懸濁物型(FS)組成物が、種子処理のために使用される。代表的に、FS組成物は、1g/l〜800g/lの活性物質、1g/l〜200g/lの界面活性剤、0g/l〜200g/lの凍結防止剤、0g/l〜400g/lの結合剤、0g/l〜200g/lの顔料および1リットルまでの溶媒(好ましくは、水)を含有し得る。
これらの活性物質は、そのままで、またはそれらの組成物の形態(例えば、直接スプレー可能な溶液、粉末、懸濁物、分散物、エマルジョン、分散物、ペースト、散布可能な製品、スプレー用の材料、もしくは顆粒の形態)で、スプレー、噴霧、散布、塗布(spreading)、ブラッシング、浸漬または注ぎによって使用され得る。塗布形態は、意図される目的に完全に依存する。各場合において、本発明による活性物質の可能な限りもっとも微細な分配を確実にすることが、意図される。水性の塗布形態は、エマルジョン濃縮物、ペーストまたは湿潤可能暗粉末(スプレー可能な粉末、油分散物)から、水を添加することによって調製され得る。エマルジョン、ペーストまたは油分散物を調製するために、界面活性剤が、そのままでかまたは油もしくは溶媒に溶解されて、湿潤補助剤、粘着剤、分散剤または乳化剤によって水中で均質化され得る。あるいは、活性物質、湿潤補助剤、粘着剤、分散剤または乳化剤、および適切であれば、溶媒または油からなる濃縮物を調製することが可能であり、そしてこのような濃縮物は、水での希釈のために適切である。
使用の準備ができた調製物中の活性物質濃度は、比較的広い範囲内で変わり得る。一般に、これらは、0.0001重量%〜10重量%、好ましくは0.001重量%〜1重量%の活性物質である。
これらの活性物質はまた、超低体積プロセス(ULV)において首尾よく使用され得、95重量%を超える活性物質を含有する組成物を塗布すること、または添加剤なしで活性物質を塗布することさえも、可能である。
植物の保護において使用される場合、塗布される活性物質の量は、所望の効果の種類に依存して、0.001kg/ha〜2kg/ha、好ましくは0.005kg/ha〜2kg/ha、より好ましくは0.05kg/ha〜0.9kg/ha、特に、0.1kg/ha〜0.75kg/haである。
植物を繁殖させる物(例えば、種子)の、例えば種子の散布、コーティングまたは浸漬(drenching)による処理において、100キログラムの植物を繁殖させる物(好ましくは種子)あたり、0.1g〜1000g、好ましくは1g〜1000g、より好ましくは1g〜100g、そして最も好ましくは5g〜100gの量の活性物質が、一般に必要とされる。
材料または貯蔵される製品の保護において使用される場合、塗布される活性物質の量は、塗布領域の種類および所望の効果に依存する。材料の保護において従来使用される量は、処理される材料1立方メートルあたり、例えば、0.001g〜2kg、好ましくは0.005g〜1kgの活性物質である。
種々の型の油、湿潤補助剤、アジュバント、除草剤、殺菌剤、他の殺真菌薬および/または殺虫剤が、適切であれば使用の直前になって初めて(タンクミックス)、活性物質またはそれらを含有する組成物に添加され得る。これらの剤は、本発明による組成物と、1:100から100:1、好ましくは1:10から10:1の重量比で混合され得る。
使用され得るアジュバントは、特に、有機修飾ポリシロキサン(例えば、Break Thru S 240(登録商標));アルコールアルコキシレート(例えば、Atplus 245(登録商標)、Atplus MBA 1303(登録商標)、Plurafac LF 300(登録商標)およびLutensol ON 30(登録商標));EO/POブロックポリマー(例えば、Pluronic RPE 2035(登録商標)およびGenapol B(登録商標));アルコールエトキシレート(例えば、Lutensol XP 80(登録商標));ならびにスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(例えば、Leophen RA(登録商標))である。
本発明による組成物はまた、殺真菌薬としての使用形態において、他の活性物質(例えば、殺虫剤、成長調節因子、殺真菌薬または他の肥料)と一緒に、プレミックスとして、または適切であれば、使用の直前になって初めて(タンクミックス)存在し得る。この殺虫剤は、例えば、殺虫薬、殺真菌薬、除草剤、またはさらなる殺線虫剤であり得る。この組成物はまた、1つまたはそれより多くのさらなる活性物質(生物的防除剤、微生物抽出物、天然物、植物成長アクチベーターおよび/または植物防御剤が挙げられる)を含有し得る。
提供される化合物またはその組成物を、殺真菌薬としての使用形態において、他の殺真菌薬と混合する結果として、多くの場合において、活性の殺真菌スペクトルの拡大が得られるか、または殺真菌薬抵抗性の発生の防除がもたらされる。さらに、多くの場合において、相乗効果が得られる。
A)ストロビルリン(strobilurin)であるアゾキシストロビン、コモキシストロビン(coumoxystrobin)、ジモキシストロビン、エネストロブリン(enestroburin)、エノキサストロビン(enoxastrobin)、フェナミンストロビン(fenaminstrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、クレソキシムメチル−メチル、マンデストロビン(mandestrobin)、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン(pyrametostrobin)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、ピリベンカルブ(pyribencarb)、トリフロキシストロビン、2−(2−(6−(3−クロロ−2−メチル−フェノキシ)−5−フルオロ−ピリミジン−4−イルオキシ)−フェニル)−2−メトキシイミノ−N−メチル−アセトアミド、3−メトキシ−2−(2−(N−(4−メトキシ−フェニル)−シクロプロパン−カルボキシイミドイルスルファニルメチル)−フェニル)−アクリル酸メチルエステル、(2−クロロ−5−[1−(3−メチルベンジルオキシイミノ)エチル]ベンジル)カルバミン酸メチルおよび2−(2−(3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−メチル−アリリデンアミノオキシメチル)−フェニル)−2−メトキシイミノ−N−メチル−アセトアミド;
B)カルボキサミドおよびカルボキシアニリド:ベナラキシル、ベナラキシル−M、ベノダニル、ベンゾビンジフルピル(benzovindiflupyr)、ビキサフェン(bixafen)、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド、フルインダピル(fluindapyr)、フルトラニル、フルキサピロキサド(fluxapyroxad)、フラメトピル、イソピラザム(isopyrazam)、イソチアニル(isotianil)、キララキシル(kiralaxyl)、メプロニル、メタラキシル、メタラキシル−M(メフェノキサム(mefenoxam))、オフレース、オキサジキシル、オキシカルボキシン、オキサチアピプロリン(oxathiapiprolin)、ペンフルフェン(penflufen)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、セダキサン(sedaxane)、テクロフタラム、チフルザミド、チアジニル、2−アミノ−4−メチル−チアゾール−5−カルボキシアニリド、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−インダン−4−イル)−ニコチンアミド、N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4’−トリフルオロメチルチオビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2−(1,3−ジメチル−ブチル)−フェニル)−1,3−ジメチル−5−フルオロ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドおよびN−(2−(1,3,3−トリメチル−ブチル)−フェニル)−1,3−ジメチル−5−フルオロ−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;カルボン酸であるモルホリド:ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、ピリモルフ(pyrimorph);安息香酸アミド:フルメトベル(flumetover)、フルオピコリド、フルオピラム(fluopyram)、ゾキサミド(zoxamide)、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−ベンズアミド;他のカルボキサミド:カルプロパミド、ジシクロメト(dicyclomet)、マンジプロアミド(mandiproamid)、オキシテトラサイクリン、シルチオファムおよびN−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)シクロプロパンカルボン酸アミド;
C)アゾールおよびトリアゾール:アメトクトラジン(ametoctradin)、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルトリアホール(flutriazole)、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキスポコナゾール、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール(prothioconazole)、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、1−(4−クロロ−フェニル)−2−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−シクロヘプタノール;イミダゾール:シアゾファミド、イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;ベンゾイミダゾール:ベノミル、カルベンダジム、フルベリダゾール(fuberidazole)、チアベンダゾール;−その他:エタボキサム(ethaboxam)、エトリジアゾール(etridiazole)、ヒメキサゾール(hymexazole)および2−(4−クロロ−フェニル)−N−[4−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−イソオキサゾール−5−イル]−2−プロパ−2−イニルオキシ−アセトアミド;
D)複素環式化合物であるピリジン:フルアジナム、ピリフェノックス、トリクロピリカルブ(triclopyricarb)、3−[5−(4−クロロ−フェニル)−2,3−ジメチル−イソオキサゾリジン−3−イル]−ピリジン、3−[5−(4−メチル−フェニル)−2,3−ジメチル−イソオキサゾリジン−3−イル]−ピリジン、2,3,5,6−テトラ−クロロ−4−メタンスルホニル−ピリジン、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジ−カルボニトリル、N−(1−(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−エチル)−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロ−ピリジン−2−イル)−メチル]−2,4−ジクロロ−ニコチンアミド;ピリミジン:ブピリメート、シプロジニル、ジフルメトリム、フェナリモル、フェリムゾン、メパニピリム、ニトラピリン、ヌラリモル(nuarimol)、ピリメタニル;ピペラジン:トリホリン;ピロール:フェンピクロニル(fenpiclonil)、フルジオキソニル;モルホリン:アルジモルフ(aldimorph)、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;ピペリジン:フェンプロピジン(fenpropidin);−ジカルボキシミド:フルオルイミド、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;−非芳香族5員複素環:ファモキサドン、フェナミドン、フルチアニル、オクチリノン、プロベナゾール、5−アミノ−2−イソプロピル−3−オキソ−4−オルト−トリル−2,3−ジヒドロ−ピラゾール−1−カルボチオ酸S−アリルエステル;その他:アシベンゾラル−S−メチル、アミスルブロム、アニラジン、ブラスチシジン−S、キャプタホール、キャプタン、キノメチオネート、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコート−メチルスルフェート、フェノキサニル、フォルペット、オキソリン酸(oxolinic acid)、ピペラリン、プロキナジド(proquinazid)、ピロキロン、キノキシフェン、トリアゾキシド(triazoxide)、トリシクラゾール、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルクロメン−4−オン、5−クロロ−1−(4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−イル)−2−メチル−1H−ベンゾイミダゾール、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンおよび5−エチル−6−オクチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミン;
E)カルバメート、チオカルバメートおよびジチオカルバメート:ファーバム、マンゼブ、マンネブ、メタム、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メタスルホカルブ(methasulphocarb)、メチラム、プロピネブ、プロチオカルブ(prothiocarb)、チラム、ジネブ、ジラム;カルバメート:ベンチアバリカルブ、ジエトフェンカルブ、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、バリフェナル(valiphenal)およびN−(1−(1−(4−シアノ−フェニル)エタンスルホニル)−ブタ−2−イル)カルバミン酸−(4−フルオロフェニル)エステル;
F)他の活性物質−グアニジン:グアニジン、ドダイン、ドダイン遊離塩基、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジン−トリス(アルベシル酸塩);抗生物質:カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩−水和物、ストレプトマイシン、ポリオキシン(polyoxine)、バリダマイシンA;ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジノブトン(dinobuton)、ジノキャップ、ニトロサル(nitrthal)−イソプロピル、テクナゼン、有機金属化合物:フェンチン塩(例えば、フェンチンアセタート、フェンチンクロリドまたはフェンチンヒドロキシド);−硫黄含有ヘテロシクリル化合物:ジチアノン、イソプロチオラン;有機リン化合物:エジフェンホス、ホセチル、ホセチルアルミニウム、イプロベンホス、リンの酸およびその塩、ピラゾホス、トルクロホス−メチル;有機塩素化合物:クロロタロニル、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、フルスルファミド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、ペンタクロロフェノールおよびその塩、フタリド、キントゼン(quintozene)、チオファネート、チオファネート−メチル、トリルフルアニド、N−(4−クロロ−2−ニトロ−フェニル)−N−エチル−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド;無機活性物質:ボルドー合剤、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅、硫黄;ビフェニル、ブロノポール、シフルフェナミド、シモキサニル、ジフェニルアミン、メトラフェノン(metrafenone)、ミルジオマイシン(mildiomycin)、オキシン−銅、プロヘキサジオン−カルシウム、スピロキサミン、トリルフルアニド、N−(シクロプロピルメトキシイミノ−(6−ジフルオロ−メトキシ−2,3−ジフルオロ−フェニル)−メチル)−2−フェニルアセトアミド、N’−(4−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−2,5−ジメチル−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン、N’−(4−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−2,5−ジメチル−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン、N’−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−4−(3−トリメチルシラニル−プロポキシ)−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン、N’−(5−ジフルオロメチル−2−メチル−4−(3−トリメチルシラニル−プロポキシ)−フェニル)−N−エチル−N−メチルホルムアミジン、2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド、2−{1−[2−(5−メチル−S−トリフルオロメチル−ピラゾール−i−イルO−アセチル)−ピペリジン]−イル}−チアゾール−カルボン酸メチル−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−アミド、酢酸6−tert−ブチル−8−フルオロ−2,3−ジメチル−キノリン−4−イルエステルおよびメトキシ−酢酸6−tert−ブチル−8−フルオロ−2,3−ジメチル−キノリン−4−イルエステル。
G)成長調節因子であるアブシシン酸、アミドクロル(amidochlor)、アンシミドール、6−ベンジルアミノプリン、ブラシノライド、ブトラリン、クロルメコート(クロルメコートクロリド)、塩化コリン、シクラニリド、ダミノジッド、ジケグラク(dikegulac)、ジメチピン、2,6−ジメチルプリジン(2,6−dimethylpuridine)、エテホン、フルメトラリン、フルルプリミドル(flurprimidol)、フルチアセット、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール−3−酢酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド(mefluidide)、メピコート(メピコートクロリド)、ナフタレン酢酸、N−6−ベンジルアデニン、パクロブトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオン−カルシウム)、プロヒドロジャスモン、チジアズロン、トリアペンテノール(triapenthenol)、ホスホロトリチオ酸トリブチル、2,3,5−トリヨード安息香酸、トリネキサパック−エチルおよびウニコナゾール;
H)除草剤であるアセトアミド:アセトクロル、アラクロール、ブタクロール、ジメタクロル、ジメテナミド、フルフェナセト(flufenacet)、メフェナセット、メトラクロール、メタザクロル、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド(pethoxamid)、プレチラクロール、プロパクロル、テニルクロール;−アミノ酸誘導体:ビラナホス(bilanafos)、グリホサート、グルホシネート、スルホネート;−アリールオキシフェノキシプロピオネート:クロラジホップ(chlorazifop)、クロジナホップ、クロホップ(clofop)、シハロホップ(cyhalofop)、ジクロホップ(diclofop)、シハロホップブチル、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェンチアプロップ(fenthiaprop)、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、イソキサピリホップ(isoxapyrifop)、クイカオキシ(kuicaoxi)、メタミホップ(metamifop)、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−P−テフリル、トリホップ(trifop);−ビピリジル:ジクアト、パラコート;−(チオ)カルバメート:アシュラム、ブチレート、カルベタミド、デスメディファム、ジメピペレート、エプタム(eptam)(EPTC)、エスプロカルブ、モリネート、オルベンカルブ、フェンメディファム、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、トリアレート;−シクロヘキサンジオン:アロキシジム、ブツロキシジム(butroxydim)、クレトジム、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム、ピノキサデン(pinoxaden);プロフォキシジム(profoxydim)、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム;−ジニトロアニリン:ベンフルラリン、エタルフルラリン、オリザリン、ペンディメタリン、プロジアミン、トリフルラリン;−ジフェニルエーテル:アシフルオルフェン、アクロニフェン(aclonifen)、ビフェノックス、ジクロホップ、エトキシフェン(ethoxyfen)、ホメサフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン;−ヒドロキシベンゾニトリル:ボモキシニル(bomoxynil)、ジクロベニル、アイオキシニル;−イミダゾリノン:イマザメタベンズ、イマザモクス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル;−フェノキシ酢酸:クロメプロップ、2,4−ジクロロフェンオキシ酢酸(2,4−D)、2,4−DB、ジクロルプロップ、MCPA、MCPA−チオエチル、MCPB、メコプロップ;ピラジン:クロリダゾン(chloridazon)、フルフェンピル−エチル、フルチアセット、ノルフルラゾン、ピリデート;−ピリジン:アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、ジチオピル、フルリドン、フルロキシピル、ピクロラム、ピコリナフェン、チアゾピル、トリクロピル;−スルホニル尿素:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン−エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルホン(flupyrsulfuron)、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン−メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン(tritosulfuron)、1−((2−クロロ−6−プロピル−イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−3−イル)スルホニル)−3−(4,6−ジメトキシ−ピリミジン−2−イル)尿素;−トリアジン:アメトリン、アトラジン、シアナジン、ジメタメトリン、エチオジン、ヘキサジノン、メタアミトロン、メトリブジン、プロメトリン、シマジン、テルブチラジン、テルブトリン、トリアジフラム;−尿素:クロロトルロン(chlorotoluron)、ダイムロン(daimuron)、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、リニュロン、メタ−ベンズチアズロン、テブチウロン;−他のアセトラクテートシンターゼ阻害剤:ビスピリバック−ナトリウム、クロランスラム−メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルカルバゾン(flucarbazone)、フルメトスラム、メトスラム(metosulam)、オルト−スルファムロン、ペノキススラム、プロポキシカルバゾン、ピリダムベンズ−プロピル、ピリダムベンズ(pyribambenz)、ピリフタリド、ピリミノバック−メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、ピロクススラム(pyroxsulam);その他:アミカルバゾン(amicarbazone)、アミノトリアゾール、アニロホス、ベフルブタミド(beflubutamid)、ベナゾリン、ベンカルバゾン(bencarbazone)、ベンフルレサート(benfluresate)、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブロマシル、ブロモ−ブチド、ブタフェナシル、ブタミホス、カフェンストロール、カルフェントラゾン、シニドン−エチル、クロルタル−ジメチル(chlorthal−dimethyl)、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ジカンバ、ジフェンゾコート、ジフルフェンゾピル、Drechslera monoceras、エンドタール、エトフメサート、エトベンザニド、フェントラザミド、フルミクロラック−ペンチル、フルミオキサジン、フルポキサム、フルロクロリドン(flurochloridone)、フルルタモン(flurtamone)、ハロウキシフェン(halauxifen)、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、プロパニル、プロピザミド、キンクロラック、キンメラック、メソトリオン、メチルアルソン酸、ナプタラム、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン、ピラクロニル、ピラフルフェン−エチル、ピラスルホトル(pyrasulfotole)、ピラゾキシフェン、ピラゾリネート(pyrazolynate)、キノクラミン(quinoclamine)、サフルフェナシル、スルコトリオン(sulcotrione)、スルフェントラゾン、ターバシル、テフリルトリオン(tefuryltrione)、テムボトリオン(tembotrione)、チエンカルバゾン(thiencarbazone)、トプラメゾン(topramezone)、4−ヒドロキシ−3−[2−(2−メトキシ−エトキシメチル)−6−トリフルオロメチル−ピリジン−3−カルボニル]−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−エン−2−オン、(3−[2−クロロ−4−フルオロ−5−(3−メチル−2,6−ジオキソ−4−トリフルオロメチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピリミジン−1−イル)−フェノキシ]−ピリジン−2−イルオキシ)−酢酸エチルエステル、1,5−ジメチル−6−チオキソ−3−(2,2,7−トリフルオロ−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−プロパ−2−イニル−2H−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル)−1,3,5−トリアジナン−2,4−ジオン(トリフルジモキサジン(trifludimoxazin))、6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル、6−クロロ−3−(2−シクロプロピル−6−メチル−フェノキシ)−ピリダジン−4−オール、4−アミノ−3−クロロ−6−(4−クロロ−フェニル)−5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸、4−アミノ−3−クロロ−6−(4−クロロ−2−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、および4−アミノ−3−クロロ−6−(4−クロロ−3−ジメチルアミノ−2−フルオロ−フェニル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル。
I)殺虫薬および殺線虫剤−有機(チオ)ホスフェート:アセフェート、アザメチホス、アジンホス−メチル、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェナミホス(fenamiphos)、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル−パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン−メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス−メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス(sulprophos)、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;−カルバメート:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル(propoxur)、チオジカルブ、トリアザメート(triazamate);ピレトロイド:アレスリン、ビフェントリン、シフルスリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレート、イミプロトリン(imiprothrin)、λ−シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリンIおよびII、バイオレスメトリン、シラフルオフェン、τ−フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン(profluthrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin);昆虫成長調節因子:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン、シラマジン(cyramazin)、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾックス、エトキサゾール、クロフェンタジン(clofentazine)b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド(juvenoid):ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト;ニコチンレセプターアゴニスト/アンタゴニスト化合物:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、1−(2−クロロ−チアゾール−5−イルメチル)−2−ニトロイミノ−3,5−ジメチル−[1,3,5]トリアジナン;GABAアンタゴニスト化合物:エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロル(vaniliprole)、ピラフルプロル(pyrafluprole)、ピリプロル(pyriprole)、5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−メチル−フェニル)−4−スルフィナモイル−1H−ピラゾール−3−カルボチオ酸アミド;大環状ラクトン殺虫薬:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン(milbemectin)、レピメクチン(lepimectin)、スピノサド、スピネトラム;ミトコンドリア電子伝達阻害剤(METI)I殺ダニ剤:フェナザキン(fenazaquin)、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム(flufenerim);METI IlおよびIII化合物:アセキノシル、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン;アンカップラー:クロルフェナピル;−酸化的リン酸化阻害剤:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタすず、プロパルギット;脱皮撹乱性化合物(moulting disruptor compounds):クリオマジン(cryomazine);混合機能オキシダーゼ阻害剤:ピペロニルブトキシド;ナトリウムチャネル遮断薬:インドキサカルブ、メタフルミゾン;−その他:ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジプリル(cyazypyr)(HGW86)、シエノピラフェン、フルピラゾホス(flupyrazofos)、シフルメトフェン、アミノフルメト(amidoflumet)、イミシアホス、ビストリフルロン(bistrifluron)、およびピリフルキナゾン。−他の殺虫薬および殺線虫剤:ブロフラニリド(broflanilide)、シクラニリプロール(cyclaniliprole)、スルホキサフロル(sulfoxaflor)、フルピラジフロン(flupyradifurone)、アミトラズ、ピリミジフェン(pyrimidifen)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、フルアザインドリジン、テトラニリプロール(tetraniliprole)、およびチオキサザフェン(tioxazafen)。
J)生物的防除剤:−細菌の属:Actinomycetes、Agrobacterium、Arthrobacter、Alcaligenes、Aureobacterium、Azobacter、Bacillus、Beijerinckia、Bradyrhizobium、Brevibacillus、Burkholderia、Chromobacterium、Clostridium、Clavibacter、Comamonas、Corynebacterium、Curtobacterium、Enterobacter、Flavobacterium、Gluconobacter、Hydrogenophage、Klebsiella、Metarhizium、Methylobacterium、Paenibacillus、Pasteuria、Photorhabdus、Phyllobacterium、Pseudomonas、Rhizobium、Serratia、Sphingobacterium、Stenotrophomonas、Streptomyces、Variovax、およびXenorhabdus;−真菌の属:Alternaria、Ampelomyces、Aspergillus、Aureobasidium、Beauveria、Colletotrichum、Coniothyrium、Gliocladium、Metarhizium、Muscodor、Paecilomyces、Penicillium、Trichoderma、Typhula、Ulocladium、およびVerticillium;−植物成長アクチベーターまたは植物防御剤:ハーピン(harpin)、Reynoutria sachalinensis、ジャスモン酸類(jasmonate)、リポキトオリゴ糖(lipochitooligosaccharide)、サリチル酸、およびイソフラボン。
本発明はさらに、少なくとも1種の提供される化合物(成分1)と、植物保護のために有用な少なくとも1種のさらなる活性物質(例えば、群A)〜J)から選択される)(成分2)(特に、1種のさらなる殺真菌薬、例えば、上記のような群A)〜F)からの1種もしくはそれより多くの殺真菌薬)と、所望であれば、1種の適切な溶媒または固体キャリアとを含有する、農薬組成物に関する。これらの混合物は、特に興味深いものである。なぜなら、これらの多くは、同じ塗布割合で、有害な真菌に対するより高い効率を示すからである。さらに、提供される化合物と、上記のような群A)〜F)からの少なくとも1種の殺真菌薬との混合物で、有害な真菌と戦うことは、提供される化合物、または群A)〜F)からの殺真菌薬が単独で、これらの真菌と戦うよりも、より効率的である。提供される化合物を、群A)〜I)からの少なくとも1種の活性物質と組み合わせて塗布することによって、相乗効果が得られ得る。すなわち、個々の効果を単に合わせたものより大きい効果が得られる(相乗作用混合物)。
本発明によれば、提供される化合物を少なくとも1種のさらなる活性物質と一緒に塗布することは、少なくとも1種の提供される化合物と、少なくとも1種のさらなる活性物質とが、作用部位(すなわち、抑制されるべき有害な真菌またはその生息場所(例えば、感染した植物、植物を繁殖させる物(特に、種子)、表面、材料または土壌)、ならびに真菌の攻撃から保護されるべき植物、植物を繁殖させる物(特に、種子)、土壌、表面材料または空間)に、殺真菌に有効な量で同時に存在することを意味すると理解されるべきである。このことは、提供される化合物と、少なくとも1種のさらなる活性物質とが、一緒に(例えば、タンクミックスとしてて)もしくは別々に、または順番にのいずれかで、同時に塗布することにより得られ得、ここで個々の塗布間の時間間隔は、先に塗布される活性物質が、さらなる活性物質(単数または複数)の塗布の時点で、充分な量で作用部位に依然として存在することを確実にするように、選択される。塗布の順序は、本発明の作用のために本質的ではない。
二元混合物(すなわち、1種の提供される化合物(成分1)と他のさらなる活性物質(成分2)(例えば、群A)〜J)からの1種の活性物質)を含有する本発明による組成物)において、成分1と成分2との重量比は一般に、使用される活性物質の特性に依存し、通常、1:100〜100:1の範囲、通常、1:50〜50:1の範囲、好ましくは、1:20〜20:1の範囲、より好ましくは、1:10〜10:1の範囲、そして特に、1:3〜3:1の範囲である。
三元混合物(提供される化合物(成分1)と、第一のさらなる活性物質(成分2)と、第二のさらなる活性物質(成分3)(例えば、群A)〜J)からの2種の活性物質)とを含有する本発明による組成物)において、成分1と成分2との重量比は、使用される活性物質の特性に依存し、好ましくは、1:50〜50:1の範囲、特に、1:10〜10:1の範囲であり、そして成分1と成分3との重量比は、好ましくは1:50〜50:1の範囲、特に、1:10〜10:1の範囲である。
これらの成分は、個々に使用され得るか、またはすでに互いに部分的にかもしくは完全に混合されて、本発明による組成物を調製し得る。併用組成物(例えば、部品のキット)として包装され、そしてさらに使用されることもまた、可能である。
本発明の1つの実施形態において、これらのキットは、本発明の農薬組成物を調製するために使用され得る成分のうちの1種またはそれより多く(全てを含めて)を備え得る。例えば、キットは、1種またはそれより多くの殺真菌薬、および/もしくはアジュバント成分および/もしくは殺虫薬成分および/もしくは成長調節因子成分および/もしくは除草剤を含有し得る。これらの成分のうちの1種またはそれより多くは、すでに一緒に合わせられているか、または予め処方されていることができる。2種より多くの成分が1つのキット内に提供される実施形態において、これらの成分は、すでに一緒に合わせられていることができ、従って、単一の容器(例えば、バイアル、瓶、缶、ポーチ、バッグまたはキャニスター)内に包装される。他の実施形態において、このキットの2種またはそれより多くの成分は、別々に包装され得る。すなわち、予め処方されなくてもよい。従って、キットは、1つまたはそれより多くの別々の容器(例えば、バイアル、缶、瓶、ポーチ、バッグまたはキャニスター)を備え得、各容器は、農薬組成物のための別々の成分を含み得る。両方の形態において、このキットの成分は、さらなる成分と別に塗布されても一緒に塗布されてもよく、または本発明による組成物を調製するために、本発明による併用組成物の成分として使用されてもよい。
使用者は、本発明による組成物は、通常、事前計量デバイス、ナップサックスプレーヤー、スプレータンクまたはスプレープレーンから塗布する。ここで、この農薬組成物は、水および/または緩衝剤を用いて、所望の使用濃度に作製され、これには適切であれば、さらなる補助剤を添加することが可能であり、従って、使用の準備ができた、本発明によるスプレー液または農薬組成物が得られる。いくつかの実施形態において、50〜500リットルの、使用の準備ができたスプレー液が、1ヘクタールの農業上有用な領域あたりに塗布される。いくつかの実施形態において、100〜400リットルの、使用の準備ができたスプレー液が、1ヘクタールあたりに塗布される。いくつかの実施形態において、本発明は、本発明の使用の準備ができた組成物の温室での使用のためのキットを提供する。
1つの実施形態によれば、本発明による組成物の個々の成分(例えば、キットの部分または二元混合物もしくは三元混合物の部分)は、使用者自身によってスプレータンク内で混合され得、そして適切であれば(タンクミックス)、さらなる補助剤が添加され得る。さらなる実施形態において、本発明による組成物の個々の成分または部分的に予め混合された成分(例えば、提供される化合物および/または群A)〜J)からの活性物質を含有する成分)のいずれかは、使用者によってスプレータンク内で混合され得、そして適切であれば(タンクミックス)、さらなる補助剤および添加剤が添加され得る。
さらなる実施形態において、本発明による組成物の個々の成分または部分的に予め混合された成分のいずれか(例えば、提供される化合物および/または群A)〜J)からの活性物質を含有する成分)は、一緒に(例えば、タンク混合後)または順番に塗布され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群A)のストロビルリンから選択され、特に、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル−メチル、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群B)のカルボキサミドから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、このカルボキサミドは、ビキサフェン、ボスカリド、セダキサン、フェンヘキサミド、メタラキシル、イソピラザム、メフェノキサム、オフレース、ジメトモルフ、フルモルフ、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド、カルプロパミド、マンジプロパミドおよびN−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群C)のアゾールから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、このアゾールは、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、シアゾファミド、ベノミル、カルベンダジムおよびエタボキサムからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群D)の複素環式化合物から選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群D)の複素環式化合物は、フルアジナム、シプロジニル、フェナリモル、メパニピリム、ピリメタニル、トリホリン、フルジオキソニル、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、フェナミドン、プロベナゾール、プロキナジド、アシベンゾラル−S−メチル、キャプタホール、フォルペット、フェノキサニル、キノキシフェンおよび5−エチル−6−オクチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミンからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群E)に与えられるカルバメートから選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、カルバメートは、マンゼブ、メチラム、プロピネブ、チラム、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブおよびプロパモカルブからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群F)に与えられる殺真菌薬から選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群F)の殺真菌薬は、ジチアノン、フェンチン塩(例えば、フェンチンアセタート)、ホセチル、ホセチル−アルミニウム、H3PO3およびその塩、クロルタロニル(chlorthalonil)、ジクロフルアニド、チオファネート−メチル、酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫黄、シモキサニル、メトラフェノンならびにスピロキサミンからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群H)に与えられる除草剤から選択される少なくとも1種の活性物質(成分2)とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群H)の除草剤は、アセトクロル、クレトジム、ジカンバ、1,5−ジメチル−6−チオキソ−3−(2,2,7−トリフルオロ−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−プロパ−2−イニル−2H−1,4−ベンゾオキサジン−6−イル)−1,3,5−トリアジナン−2,4−ジオン(トリフルジモキサジン)、2−((3−(2−クロロ−4−フルオロ−5−(3−メチル−2,6−ジオキソ−4−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロピリミジン−1(6H)−イル)フェノキシ)ピリジン−2−イル)オキシ)酢酸エチル、フルミオキサジン、ホメサフェン、グリホサート、グルホシネート、ハロウキシフェン、イソキサフルトール、メソトリオン、メトラクロール、キザロホップ、サフルフェナシル、スルコトリオン、テムボトリオン、トプラメゾン、および2,4−Dからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、群H)の除草剤は、クロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、イソキサピリホップ、クイカオキシ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−P、トリホップ、アロキシジム、ブツロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロフォキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム、およびピノキサデンからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群I)に与えられる殺虫薬および殺線虫剤(成分2)から選択される少なくとも1種の活性物質とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群I)の殺虫薬および殺線虫剤は、アバメクチン、アルジカルブ、アルドキシカルブ(aldoxycarb)、ビフェントリン、ブロフラニリド、カルボフラン、クロラントラニリプロール、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シクラニリプロール、シフルスリン、シハロトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、ジノテフラン、エマメクチン、エチプロール、フェナミホス、フィプロニル、フルベンジアミド、ホスチアゼート(fosthiazate)、イミダクロプリド、イベルメクチン、λ−シハロトリン、ミルベメクチン、3−フェニル−5−(2−チエニル)−1,2,4−オキサジアゾール、ニテンピラム、オキサミル、ペルメトリン、スピネトラム、スピノサド、スピロメシフェン、スピロテトラマト、テフルトリン、テトラニリプロール、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、およびチオキサザフェンからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物(成分1)と、群J)に与えられる生物的防除剤(成分2)から選択される少なくとも1種の活性物質とを含有する混合物を提供する。いくつかの実施形態において、群J)の生物的防除剤の細菌は、Bacillus amyloliquefaciens、Bacillus cereus、Bacillus firmus、Bacillus, lichenformis、Bacillus pumilus、Bacillus sphaericus、Bacillus subtilis、Bacillus thuringiensis、Bradyrhizobium japonicum、Chromobacterium subtsugae、Metarhizium anisopliae、Pasteuria nishizawae、Pasteuria penetrans、Pasteuria usage、Pseudomonas fluorescens、およびStreptomyces lydicusからなる群より選択される。いくつかの実施形態において、群J)の生物的防除剤の真菌は、Beauveria bassiana、Coniothyrium minitans、Gliocladium virens、Muscodor albus、Paecilomyces lilacinus、Trichoderma polysporum、およびTrichoderma virensからなる群より選択される。
成分2と称される活性物質、これらの調製およびヒト真菌に対するこれらの活性は、当該分野において公知である。いくつかの実施形態において、これらの物質は、市販されている。IUPAC命名法により記載される化合物、これらの調製およびこれらの殺真菌活性もまた、当該分野において公知である(Can.J.Plant Sci.48(6),587−94,1968;EP−A 141 317;EP−A 152 031;EP−A 226 917;EP−A 243 970;EP−A 256 503;EP−A 428 941;EP−A 532 022;EP−A 1 028 125;EP−A 1 035 122;EP−A 1 201 648;EP−A 1 122 244, JP 2002316902;DE 19650197;DE 10021412;DE 102005009458;US 3,296,272;US 3,325,503;WO 98/46608;WO 99/14187;WO 99/24413;WO 99/27783;WO 00/29404;WO 00/46148;WO 00/65913;WO 01/54501 ;WO 01/56358;WO 02/22583;WO 02/40431 ;WO 03/10149;WO 03/1 1853;WO 03/14103;WO 03/16286;WO 03/53145;WO 03/61388;WO 03/66609;WO 03/74491 ;WO 04/49804;WO 04/83193;WO 05/120234;WO 05/123689;WO 05/123690;WO 05/63721 ;WO 05/87772;WO 05/87773;WO 06/15866;WO 06/87325;WO 06/87343;WO 07/82098;WO 07/90624;WO 12/030887を参照)。
活性物質の混合物は、この活性成分以外に少なくとも1種の不活性成分を含有する組成物として、通常の手段によって、例えば、提供される化合物またはその組成物について与えられた手段によって、調製され得る。
本発明による活性物質の混合物は、提供される化合物と同様に、殺真菌薬として適切である。いくつかの実施形態において、本発明の混合物および組成物は、広いスペクトルの植物病原性真菌に対する植物の保護のために有用である。いくつかの実施形態において、これらの植物病原性真菌は、子嚢菌綱、担子菌綱、不完全菌および卵菌類(Peronosporomycetes(syn.Oomycetes))の綱由来である。
抗真菌症用使用
提供される化合物またはその薬学的に受容可能な塩はまた、ヒトおよび動物において疾患を処置するため、特に、抗真菌薬として、がんを処置するため、ならびにウイルス感染症を処置するために、適切である。用語「抗真菌薬」は、用語「殺真菌薬」から区別される場合、動物病原性真菌またはヒト病原性真菌と戦うため、すなわち、動物(特に、哺乳動物(ヒトを含めて)および鳥類)において真菌と戦うための、医薬をいう。
いくつかの実施形態において、本発明は、抗真菌医薬を調製するため、すなわち、ヒト病原性真菌および/または動物病原性真菌での感染症を処置および/または予防のための医薬を調製するための、提供される化合物またはその組成物の使用に関する。
提供される化合物またはその組成物は、生物(皮膚糸状菌(例えば、Trichophyton rubrum、Trichophyton interdigitale、Trichophyton verrucosum、Trichophyton mentagrophytes、Trichophyton megninii、Trichophyton tonsurans、Trichophyton schoenleinii、Trichophyton soudanense、Trichophyton violaceum、Epidermophyton floccosum、Microsporum audouini、Microsporum canis、Microsporum distortum、Microsporum gypseumが挙げられる);非白癬菌性糸状菌(例えば、Scopulariopsis spp.(例えばScopulariopsis brevicaulisが挙げられる)、Fusarium spp(例えばFusarium solaniが挙げられる)、Aspergillus spp.(例えばAspergillus flavusが挙げられる)、Acremonium spp.(例えば、Acremonium hyalinum、Alternaria、Scytalidinum dimidiatum、およびScytalidinium hyalinumが挙げられる);Candida spp.(例えば、Candida albicans、およびCandida parapsilosisが挙げられる);Malassezia spp.(例えばMalassezia furfurが挙げられる);Cryptococcusが挙げられる);Blastomyces;Histoplasma;ならびにSporothrix schenckii.が挙げられる)に対する抗真菌活性を有する。
いくつかの実施形態において、本発明は、被験体において微生物感染症を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある被験体に、微生物感染症を処置するのに有用な、治療有効量の提供される化合物またはその組成物を局所投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物の投与は、いくつかの微生物、好ましくは病原性微生物を、この組成物が投与される哺乳動物の内部または表面で、減少させる。本発明の組成物が作用し得る微生物は、真菌、かび、酵母およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される主題は、状態、疾患または障害を被験体において処置するための方法に関し、この状態、疾患または障害は、真菌感染症である。特定の実施形態において、この真菌感染症は、皮膚の真菌感染症である。特定の実施形態において、この真菌感染症は、爪の真菌感染症である。特定の実施形態において、この真菌感染症は、毛包の真菌感染症である。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される主題は、提供される化合物またはその組成物を、微生物感染症を処置することを必要とする被験体に局所投与することによって、微生物感染症被験体において処置するための、この化合物または組成物の使用に関する。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される主題は、提供される化合物またはその組成物を、真菌感染症を処置することを必要とする被験体に局所投与することによって、真菌感染症を処置するための、この化合物またはその組成物の使用に関する。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物の投与によって処置される状態としては、皮膚の外層に出現して、股部白癬(頑癬)、体部白癬(白癬)、足部白癬、趾間足部白癬、モカシン型足部白癬、手白癬、でん風(ひこう疹)、黒癬、皮膚カンジダ症、顔面白癬(顔面輪癬)、ならびに白色および黒色砂毛症を引き起こし得る、皮膚の表在性真菌感染症が挙げられる。
体部白癬(体部輪癬)、股部白癬(頑癬)、および顔面白癬(顔面輪癬)は、Epidermophyton floccosum、Microsporum canis、Trichophyton mentagrophytes、T.rubrum、T.tonsurans、T.verrucosum、および/またはT.violaceumによって引き起こされ得、提供される化合物またはその組成物の投与によって処置可能である。
Epidermophyton floccosum、Microsporum canis、Trichophyton mentagrophytes、T.rubrum、T.tonsurans、T.verrucosum、および/またはT.violaceumによって引き起こされ得る、足部白癬(汗疱状白癬)または手白癬(手の真菌感染症)は、提供される化合物またはその組成物の投与によって処置可能である。
提供される化合物またはその組成物は、複数の生物に対して殺真菌活性を有する。従って、本発明の組成物の投与は、例えば、Epidermophyton floccosum、Microsporum canis、Microsporum gypseum、Trichophyton mentagrophytes、T.interdigitale、T.rubrum、T.soudanense、T.tonsurans、T.verrucosum、T.violaceum、およびCandida albicansに関連するかまたはこれらによって引き起こされる、皮膚の表在性真菌感染症を処置し得る。
いくつかの実施形態において、本発明の主題はまた、毛包の真菌感染症(例えば、頭部白癬、黄癬、および須毛部白癬のうちの1つまたはそれより多くが挙げられる)を哺乳動物において処置および/または予防する方法に関し、この方法は、その必要がある哺乳動物に、有効量の提供される化合物またはその組成物を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、提供される化合物または組成物の投与によって処置される状態としては、頭部白癬および/または黄癬および/または須毛部白癬が挙げられる。
頭部白癬は、毛幹および毛包を攻撃する、頭皮の皮膚、眉、および睫毛の表在性真菌感染症(皮膚糸状菌症)である。この疾患は主として、Trichophyton属およびMicrosporum属の皮膚糸状菌(例えば、Microsporum audouini、Microsporum canis、Microsporum distortum、Microsporum gypseum、Trichophyton megninii、Trichophyton mentagrophytes、Trichophyton rubrum、Trichophyton schoenleinii、Trichophyton tonsurans、およびTrichophyton verrucosumが挙げられる)によって引き起こされる。臨床的な提示は代表的に、1箇所または複数箇所の毛の損失であり、時々、「黒点状」パターンを有し(しばしば、切れ毛を伴う)、炎症、落屑、膿疱、および掻痒を伴い得る。黄癬は、頭皮が関与するので、一種の頭部白癬とみなされ得る。黄癬は主として、Trichophyton属およびMicrosporum属(例えば、Microsporum gypseumおよびTrichophyton schoenleiniiが挙げられる)の皮膚糸状菌によって引き起こされる。須毛部白癬は、顔および首の、髭の生えた領域に限定された表在性皮膚糸状菌症であり、専ら年長の青年および成人男性において起こる。須毛部白癬の臨床的な提示としては、炎症性の、深い禿瘡様の斑、および体部白癬または細菌性毛包炎と類似の非炎症性の表在性斑が挙げられる。須毛部白癬を引き起こす機構は、頭部白癬の機構と類似であり、そして頻繁に、Trichophyton rubrum (T.rubrum)感染の結果であるが、Trichophyton mentagrophytes var granulosumおよびTrichophyton verrucosumの結果である場合もある。最後に、Microsporum canisおよびTrichophyton mentagrophytes var erinaceiは、須毛部白癬を引き起こすことが公知であるが、比較的まれである。
Microsporum audouini、Microsporum canis、Microsporum distortum、Microsporum gypseum、Trichophyton megninii、Trichophyton mentagrophytes、Trichophyton rubrum、Trichophyton schoenleinii、Trichophyton tonsurans、および/もしくはTrichophyton verrucosumのうちの1つまたはそれより多くによって引き起こされ得る頭部白癬ならびにMicrosporum gypseumおよび/もしくはTrichophyton schoenleiniiのうちの1つまたはそれより多くによって引き起こされ得る黄癬、ならびにTrichophyton rubrum(T.rubrum)、Trichophyton mentagrophytes var granulosum、Trichophyton verrucosum、Microsporum canisおよびTrichophyton mentagrophytes var erinaceiのうちの1つまたはそれより多くによって引き起こされ得る須毛部白癬は、提供される化合物またはその組成物の投与によって処置可能である。
提供される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、多数の生物に対して抗真菌活性を有する。従って、本発明の組成物の投与は、例えば、Microsporum audouini、Microsporum canis、Microsporum distortum、Microsporum gypseum、Trichophyton megninii、Trichophyton mentagrophytes var granulosum、Trichophyton mentagrophytes var erinacei、Trichophyton rubrum、Trichophyton schoenleinii、Trichophyton tonsurans、および/もしくはTrichophyton verrucosumに関連するかまたはこれらによって引き起こされる状態を処置し得る。
いくつかの実施形態において、本発明の主題は、爪真菌症を被験体において処置および/または予防する方法に関し、この方法は、その必要がある被験体に、有効量の提供される化合物またはその組成物を投与する工程を包含する。
提供される化合物またはその組成物の投与によって処置される非限定的な状態としては、爪真菌症(皮膚糸状菌、酵母(カンジダ性爪真菌症)、および非白癬菌性糸状菌のうちの1つまたはそれより多くによって引き起こされる爪真菌症を含めて)が挙げられる。
爪真菌症とは、爪床(nail bed)、爪床(nail matrix)、および/または爪板の真菌感染症である。これは、3つの主要なクラスの真菌、すなわち、皮膚糸状菌、酵母(カンジダ性爪真菌症)、および非白癬菌性糸状菌によって引き起こされる。皮膚糸状菌は、爪真菌症の最も一般的な原因であるが、非白癬菌性糸状菌によって引き起こされる爪真菌症は、世界中でより一般的になってきている。爪真菌症を引き起こし得る皮膚糸状菌としては、Trichophyton rubrum、Trichophyton interdigitale、Epidermophyton floccosum、Trichophyton violaceum、Microsporum gypseum、Trichophyton tonsurans、Trichophyton soudanense、およびTrichophyton verrucosumのうちの1つまたはそれより多くが挙げられ、そして皮膚糸状菌に関連する爪真菌症はまた、しばしば、爪白癬と称される。カンジダ性爪真菌症としては、皮膚カンジダ症および粘膜皮膚カンジダ症が挙げられ、これらは、1つまたはそれより多くのCandida種(例えば、Candida albicansおよびCandida parapsilosisが挙げられる)によって引き起こされる。爪真菌症を引き起こし得る非白癬菌性糸状菌としては、例えば、Scopulariopsis brevicaulis、Fusarium spp.、Aspergillus spp.、Alternaria、Acremonium、Scytalidinum dimidiatum、およびScytalidinium hyalinumのうちの1つまたはそれより多くが挙げられ得る。
4つの古典的なタイプの爪真菌症が存在し、これらには、以下のものが含まれる:爪真菌症の最も一般的な形態であり、そして通常、Trichophyton rubrumおよび/またはTrichophyton interdigitale(これは爪床および爪板の下側に侵入する)によって引き起こされる、遠位爪甲下爪真菌症(distal subungual onychomycosis)(DLSO);白色表在性爪真菌症(WSO)とは、爪板の浅層に侵入して爪板に「白色の島」を形成する真菌(例えば、T.mentagrophytes)によって引き起こされ、非白癬菌性糸状菌は、深層の白色表在性爪真菌症を引き起こす;近位爪甲下爪真菌症(proximal subungual onychomycosis)(PSO)とは、新たに形成された爪板への、近位爪郭を通っての真菌侵入であり、健常な人々においては最も一般性が低い形態の爪真菌症であるが、患者が免疫無防備状態である場合、より一般的に見出される;エンドニクス爪真菌症(EO)、および手の指の爪へのCandida種の侵入であるカンジダ性爪真菌症(CO)。
提供される化合物またはその薬学的に受容可能な塩は、多数の生物に対して抗真菌活性を有する。従って、提供される化合物または組成物の投与は、例えば、1つまたはそれより多くの皮膚糸状菌(例えば、Trichophyton rubrum、Trichophyton interdigitale、Epidermophyton floccosum、Trichophyton violaceum、Microsporum gypseum、Trichophyton tonsurans、Trichophyton soudanense、およびTrichophyton verrucosumが挙げられる)に関連するかまたはこれらによって引き起こされる爪真菌症;1つまたはそれより多くのCandida種(例えば、Candida albicansおよびCandida parapsilosisが挙げられる)によって引き起こされる爪真菌症;ならびに/あるいは1つまたはそれより多くのかび(例えば、Scopulariopsis brevicaulis、Fusarium spp.、Aspergillus spp.、Alternaria、Acremonium、Scytalidinum dimidiatum、およびScytalidinium hyalinumが挙げられる)によって引き起こされる爪真菌症が挙げられる状態を処置し得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、提供される化合物またはその組成物を提供し、ここでこの組成物は、物理的/機械的浸透エンハンサーと組み合わせられ、この浸透エンハンサーは、例えば、角質層または爪の表面の物理化学的性質を可逆的に損傷または変更してその拡散抵抗を減少させることにより、浸透性を増大させるによって作用する。このような機械的増強としては、当該分野において公知であるもの(例えば、手作業または電気による爪の摩耗、酸エッチング、レーザーによる剥離、微小穿孔、イオン導入法、あるいは局所部分の拡散をより効率的にするための、爪または皮膚の表面への/爪または皮膚を通る低周波数超音波、加熱または電流の適用)が挙げられ得る。
提供される化合物またはその組成物は、任意の製剤(ゲルが挙げられる)中で、局所投与され得る。十分な量の局所調製物が、罹患領域および周囲の皮膚にやさしく擦り付けられ得る(例えば、罹患領域およびその縁の健常な皮膚または罹患領域(例えば、約0.5インチの縁)を囲む組織を覆うために十分な量で)。提供される組成物は、任意の身体表面(例えば、皮膚表面、頭皮、眉、睫毛、髭の生えた領域、爪の表面、爪床(nail bed)、爪床(nail matrix)、および爪郭、ならびに口、膣、目、鼻、または他の粘膜が挙げられる)に塗布され得る。
大部分の皮膚の表在性真菌感染症に関して、提供される化合物またはその組成物は、単一の一時の塗布によって、1週間に1回、2週間に1回、1か月に1回、または1日に1回〜4回、真菌感染症の症状を軽減するかまたはなくすために十分な期間にわたって(例えば、1週間、1〜12週間またはそれより長期間、1〜10週間、1〜8週間、2〜12週間、2〜10週間、2〜8週間、2〜6週間、2〜4週間、4〜12週間、4〜10週間、4〜8週間、4〜6週間の期間にわたって)、塗布され得る。提供される化合物またはその組成物は、例えば、1日に1回または1日に2回の頻度で投与され得る。提供される化合物またはその組成物は、1日に1回、1週間〜8週間、1週間〜4週間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間の期間にわたって、局所投与され得る。
提供される化合物またはその組成物は、治療有効量で、例えば、罹患領域およびその縁の健常な皮膚または罹患領域(例えば、約0.5インチの縁)を囲む組織を覆うために十分な量で、塗布され得る。適切な量としては、例えば、1罹患領域あたり1回の塗布で、または1罹患領域あたり1日の累積投薬量で(例えば、24時間の周期で2回の塗布)、例えば、約0.1グラム〜約8グラム;約0.2グラム〜約4.5グラム;約0.3グラム〜約4グラム;約0.4グラム〜約3.5グラム;約0.4グラム〜約3グラム;約0.4グラム〜約2.5グラム;約0.4グラム〜約2グラム;約0.4グラム〜約1.5グラム;約.5グラム〜約8グラム;約.5グラム〜約6グラム;約0.5グラム〜約5グラム;約0.5グラム〜約4.5グラム;約0.5グラム〜約4グラム;約0.5グラム〜約3.5グラム;約0.5グラム〜約3グラム;約0.5グラム〜約2.5グラム;約0.5グラム〜約2グラム;約0.5グラム〜約1.5グラム;約0.5グラム〜約1グラム;約1グラム〜約8グラム;約1グラム〜約8グラム;約1グラム〜約7グラム;約1グラム〜約6グラム;約1グラム〜約5グラム;約1グラム〜約4.5グラム;約1グラム〜約4グラム;約1グラム〜約3.5グラム;約1グラム〜約3グラム;約1グラム〜約2.5グラム;約1グラム〜約2グラム;約1グラム〜約1.5グラム;約1.5グラム〜約8グラム;約1.5グラム〜約7グラム;約1.5グラム〜約6グラム;約1.5グラム〜約5グラム;約1.5グラム〜約4.5グラム;約1.5グラム〜約4グラム;約1.5グラム〜約3.5グラム;約1.5グラム〜約3グラム;約1.5グラム〜約2.5グラム;約1.5グラム〜約2グラム;約2グラム〜約8グラム;約2グラム〜約7グラム;約2グラム〜約6グラム;約2グラム〜約5グラム;約2グラム〜約4.5グラム;約2グラム〜約4グラム;約2グラム〜約3.5グラム;約2グラム〜約3グラム;約2グラム〜約2.5グラム;約2.5グラム〜約8グラム;約2.5グラム〜約7グラム;約2.5グラム〜約6グラム;約2.5グラム〜約5グラム;約2.5グラム〜約4.5グラム;約2.5グラム〜約4グラム;約2.5グラム〜約3.5グラム;約2.5グラム〜約3グラム;約3グラム〜約8グラム;約3グラム〜約7グラム;約3グラム〜約6グラム;約3グラム〜約5グラム;約3グラム〜約4.5グラム;約3グラム〜約4グラム;約3グラム〜約3.5グラム;約3.5グラム〜約8グラム;約3.5グラム〜約7グラム;約3.5グラム〜約6グラム;約3.5グラム〜約5グラム;約3.5グラム〜約4.5グラム;約3.5グラム〜約4グラム;約4グラム〜約8グラム;約4グラム〜約7グラム;約4グラム〜約6グラム;約4グラム〜約5グラム;約4グラム〜約4.5グラム;約4.5グラム〜約8グラム;約4.5グラム〜約7グラム;約4.5グラム〜約6グラム;約4.5グラム〜約5グラム;約5グラム〜約8グラム;約5グラム〜約7グラム;約5グラム〜約6グラム;約5.5グラム〜約8グラム;約5.5グラム〜約7グラム;約5.5グラム〜約6グラム;約6グラム〜約8グラム;約6グラム〜約7グラム;約6.5グラム〜約8グラム;約6.5グラム〜約7グラム;約7グラム〜約8グラム;約7.5グラム〜約8グラム;約0.2グラム;約0.5グラム;約1グラム;約1.5グラム;約2グラム;約2.5グラム;約3グラム、約3.5グラム;約4グラム、約4.5グラム;約5グラム、約5.5グラム;約6グラム、約6.5グラム;約7グラム、約7.5グラム;または約8グラムが挙げられ得る。
例えば足部白癬および/または股部白癬の、特定の重篤な症例においては、1回の塗布あたり、1罹患領域あたり、8グラムの最大用量の本記載の組成物が、罹患領域に、例えば1日に1回または2回、塗布され得る。
例えば、体部白癬または股部白癬または顔面白癬に関して一般に、本組成物は、例えば1日に1回または2回、例えば朝晩に、例えば約2〜4週間にわたって塗布され得る。足部白癬の用途に関して一般に、本組成物は、1日に1回、2週間またはそれより長期間にわたって塗布され得る。例えば、提供される化合物またはその組成物は、罹患領域およびその縁の健常な皮膚または罹患領域(例えば、約0.5インチの縁)を囲む組織を覆うために十分な量で、例えば1日に1回の頻度で、例えば約2週間の期間にわたって、局所的に塗布され得る。
所望であれば、他の治療剤が、提供される化合物またはその組成物と一緒に使用され得る。1つの剤形を製造するためにキャリア材料と合わせられ得る、薬学的に活性な成分の量は、処置される宿主、疾患、障害、または状態の性質、および活性成分の性質に依存して変わる。
いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその薬学的組成物は、1期間あたり単一または複数の用量で、例えば、毎日、毎週、2週間ごと、または毎月与えられる。例えば、いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその薬学的組成物は、1期間あたり1回〜4回与えられる。
いくつかの実施形態において、皮膚の表在性真菌感染症に関して、提供される化合物またはその組成物は、1週間あたり1回、1〜6週間に期間にわたって、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、または6週間にわたって、与えられる。
いくつかの実施形態において、爪真菌症の感染症に関して、提供される化合物またはその組成物は、1日に1〜4回の頻度(例えば、1日に1回、1日に2回、1日に3回、または1日に4回が挙げられる)で、1日に1回または1週間に1回の方式で、あるいは毎月または1か月おきのスケジュールで、真菌感染症の症状を軽減するかまたはなくすために十分な期間にわたって、例えば、1〜52週間、1〜26週間、26〜52週間、13〜39週間、20〜40週間、20〜48週間、5〜50週間、10〜45週間、15〜40週間、20〜35週間、25〜30週間、約30週間;28週間〜50週間、30週間〜48週間、32〜46週間、34〜44週間、36〜42週間、38〜40週間、2〜24週間、2〜22週間、2〜20週間、2〜18週間、2〜16週間、2〜14週間、2〜12週間、2〜10週間、2〜8週間、2〜6週間、2〜4週間、10〜48週間、12〜48週間、14〜48週間、16〜48週間、18〜48週間、20〜48週間、22週間〜48週間、24週間〜48週間、26〜48週間、28〜48週間、30〜48週間、32〜48週間、34〜48週間、34〜48週間、36〜48週間、38〜48週間、40〜48週間、42〜48週間、44〜48週間、46〜48週間、1週間、2週間、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、24週間、26週間、28週間、30週間、32週間、34週間、36週間、38週間、40週間、42週間、44週間、46週間、48週間、50週間、50週間、または52週間の期間にわたって、塗布される。例えば、本組成物は、1日あたり1回の頻度で、1週間〜52週間、例えば約24週間〜48週間の期間にわたって、局所投与され得る。
いくつかの実施形態において、爪真菌症の感染症に関して、本記載の組成物は、治療有効量で、例えば、罹患領域およびその縁の健常な皮膚および/または爪(例えば、約0.1〜約0.5インチの縁)を囲む組織を覆うために十分な量で、塗布される。適切な量(例えば、1罹患領域あたり1回の塗布で、または1罹患領域あたり1日の累積投薬量で(1つまたはそれより多くの爪、および例えば24時間の周期で2回の塗布))としては、例えば、約0.1グラム〜約8グラム;約0.2グラム〜約4.5グラム;約0.3グラム〜約4グラム;約0.4グラム〜約3.5グラム;約0.4グラム〜約3グラム;約0.4グラム〜約2.5グラム;約0.4グラム〜約2グラム;約0.4グラム〜約1.5グラム;約0.5グラム〜約8グラム;約0.5グラム〜約6グラム;約0.5グラム〜約5グラム;約0.5グラム〜約4.5グラム;約0.5グラム〜約4グラム;約0.5グラム〜約3.5グラム;約0.5グラム〜約3グラム;約0.5グラム〜約2.5グラム;約0.5グラム〜約2グラム;約0.5グラム〜約1.5グラム;約0.5グラム〜約1グラム;約1グラム〜約8グラム;約1グラム〜約8グラム;約1グラム〜約7グラム;約1グラム〜約6グラム;約1グラム〜約5グラム;約1グラム〜約4.5グラム;約1グラム〜約4グラム;約1グラム〜約3.5グラム;約1グラム〜約3グラム;約1グラム〜約2.5グラム;約1グラム〜約2グラム;約1グラム〜約1.5グラム;約1.5グラム〜約8グラム;約1.5グラム〜約7グラム;約1.5グラム〜約6グラム;約1.5グラム〜約5グラム;約1.5グラム〜約4.5グラム;約1.5グラム〜約4グラム;約1.5グラム〜約3.5グラム;約1.5グラム〜約3グラム;約1.5グラム〜約2.5グラム;約1.5グラム〜約2グラム;約2グラム〜約8グラム;約2グラム〜約7グラム;約2グラム〜約6グラム;約2グラム〜約5グラム;約2グラム〜約4.5グラム;約2グラム〜約4グラム;約2グラム〜約3.5グラム;約2グラム〜約3グラム;約2グラム〜約2.5グラム;約2.5グラム〜約8グラム;約2.5グラム〜約7グラム;約2.5グラム〜約6グラム;約2.5グラム〜約5グラム;約2.5グラム〜約4.5グラム;約2.5グラム〜約4グラム;約2.5グラム〜約3.5グラム;約2.5グラム〜約3グラム;約3グラム〜約8グラム;約3グラム〜約7グラム;約3グラム〜約6グラム;約3グラム〜約5グラム;約3グラム〜約4.5グラム;約3グラム〜約4グラム;約3グラム〜約3.5グラム;約3.5グラム〜約8グラム;約3.5グラム〜約7グラム;約3.5グラム〜約6グラム;約3.5グラム〜約5グラム;約3.5グラム〜約4.5グラム;約3.5グラム〜約4グラム;約4グラム〜約8グラム;約4グラム〜約7グラム;約4グラム〜約6グラム;約4グラム〜約5グラム;約4グラム〜約4.5グラム;約4.5グラム〜約8グラム;約4.5グラム〜約7グラム;約4.5グラム〜約6グラム;約4.5グラム〜約5グラム;約5グラム〜約8グラム;約5グラム〜約7グラム;約5グラム〜約6グラム;約5.5グラム〜約8グラム;約5.5グラム〜約7グラム;約5.5グラム〜約6グラム;約6グラム〜約8グラム;約6グラム〜約7グラム;約6.5グラム〜約8グラム;約6.5グラム〜約7グラム;約7グラム〜約8グラム;約7.5グラム〜約8グラム;約0.2グラム;約0.5グラム;約1グラム;約1.5グラム;約2グラム;約2.5グラム;約3グラム、約3.5グラム;約4グラム、約4.5グラム;約5グラム、約5.5グラム;約6グラム、約6.5グラム;約7グラム、約7.5グラム;または約8グラムが挙げられ得る。
特定の爪真菌症の症例において、1回の塗布あたり、1罹患領域あたり、8グラムの最大用量の提供される化合物またはその組成物が、罹患領域(全ての爪)に、例えば1日に1回または2回塗布される。いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、例えば1日に1回または2回、例えば朝および/または晩に、約1〜52週間にわたって塗布される。例えば、いくつかの実施形態において、提供される化合物またはその組成物は、罹患領域およびその縁の健常な皮膚および/または爪(例えば、約0.1〜約0.5インチの縁)を囲む組織を覆うために十分な量で、例えば1日1回の頻度で、例えば約24〜約48週間の期間にわたって、局所的に塗布される。
例示
以下の実施例に記載されるように、特定の例示的実施形態において、化合物は、以下の一般手順に従って調製される。本発明の化合物の合成を記載するが、以下の一般方法および当業者に公知である他の方法が、全ての化合物、ならびに本明細書中に記載されるようなこれらの化合物の各々のサブクラスおよび種に適用され得ることが、理解される。
実験手順:
実施例1: (R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパン酸,I−1の合成。
化合物1.2の合成。2Lの3つ口丸底フラスコに、THF(600mL)中の1.1(30g,146.32mmol,1.00当量)を入れた。その後、n−BuLi(70.56mL)を−78℃で撹拌しながら滴下により1時間かけて添加した。これに、DMF(21.462g,293.62mmol,2.01当量)を−78℃で撹拌しながら滴下により添加した。この反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を300mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を300mLのEtOAcで抽出し、その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、19.4g(86%)の1.2を黄色固体として得た。
化合物1.3の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、DMSO(200mL)およびNaH(6.04g,151.00mmol,1.20当量)を入れた。その後、S,S−ジメチルメタンスルフィニルヨージド(33.22g,150.95mmol,1.20当量)を数バッチに分けて添加した。これに、1.2(19.4g,125.86mmol,1.00当量)を15℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を300mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を400mLのEtOAcで抽出し、その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、13.5g(64%)の1.3を明黄色油状物として得た。
化合物1.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、オキサン−4−オール(25g,244.78mmol,3.05当量)、FeCl3(1.29g)、および1.3(13.5g,80.28mmol,1.00当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×200mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、9g(41%)の1.4を無色油状物として得た。
化合物1.5の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、1.4(32.4g,119.87mmol,1.00当量)、トルエン(162mL)、ブタン酸エテニル(8.21g,71.9mmol,0.60当量)およびCAL−B(486mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その固体を濾過し、そしてその濾液を減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、19g(47%)の1.5を無色油状物として得た。
化合物1.6の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、1.5(19g,55.82mmol,1.00当量)のメタノール(260mL)中の溶液、およびNaOH(4.48g,112.00mmol,2.01当量)の水(130mL)中の溶液を入れた。この反応物を室温で30分間撹拌した。この溶液のpH値をAcOH(1mol/L)で7に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、次いで2×100mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、15g(99%)の1.6を無色油状物として得た。
化合物1.8の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、1.7(1.0g,14.5mmol,1.00当量)、CH3CN(25mL)、K2CO3(4g,28.94mmol,2.00当量)および1−クロロプロパン−2−オン(1.48g,16.00mmol,1.10当量)を入れた。この反応物を一晩加熱還流させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、400mg(22%)の1.8を白色固体として得た。
化合物1.9の合成。1000mLの3つ口丸底フラスコに、1.8(23g,183.8mmol,1.00当量)、モルホリン(16g)、硫黄(5.88g,91.88mmol,0.50当量)、エタノール(500mL)、および2−シアノ酢酸エチル(20.8g,183.88mmol,1.00当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。その固体を濾過し、そしてその濾液を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、5g(11%)の1.9を白色固体として得た。
化合物1.91の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、1.9(4g,15.85mmol,1.00当量)のCH2Cl2(120mL)中の溶液およびトリホスゲン(1.56g,5.25mmol,0.33当量)を入れた。その後、Et3N(4.8g,47.52mmol,2.97当量)を撹拌しながら滴下により0℃で添加した。この反応物を室温で1時間撹拌した。その粗生成物を次の工程で直接使用した。
化合物1.92の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、1.91(4.39g,粗製)のCH2Cl2(120mL)中の溶液および2−[(2−アミノ−2−メチルプロパノイル)オキシ]−2−メチルプロピル(2.51g,15.86mmol,1.00当量)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌し、次いで100mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLのCH2Cl2で抽出し、その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を再結晶して、4.37g(63%)の1.92を白色固体として得た。
化合物1.93の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、1.92(5.37g,12.27mmol,1.00当量)、1,4−ジオキサン(100ml)、およびNaH(980mg,24.50mmol,2.02当量)を入れた。この反応物を油浴内で110℃で2時間撹拌し、次いで100mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×200mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.06g(43%)の1.93を白色固体として得た。
化合物1.94の合成。100mLの丸底フラスコに、1.93(2.56g,6.54mmol,1.00当量)、CH2Cl2(20mL)、トリフルオロ酢酸(4mL)を入れた。この反応物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、2.1g(96%)の1.94を白色固体として得た。
化合物1.95の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、1.94(2.1g,6.26mmol,1.00当量)、オキソラン(30mL)、イミダゾール(640mg)およびTBDPSCl(2.58g)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌した。その固体を濾過し、そしてその濾液を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3.26g(91%)の1.95を白色固体として得た。
化合物1.97の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、1.96(3g,5.23mmol,1.00当量)、1.6(1.7g,6.29mmol,1.20当量)、THF(100mL)、DIAD(1.58g,7.81mmol,1.50当量)およびPPh3(2g,7.63mmol,1.50当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、4.8g(粗製)の1.97を白色固体として得た。
化合物1.98の合成。100mLの丸底フラスコに、1.97(4.8g,5.81mmol,1.00当量)、THF(50mL)およびTBAF(4.8g,18.36mmol,3.16当量)を入れた。この反応物を油浴内で40℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を50mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.6g(47%)の1.98を白色固体として得た。
化合物I−1の合成。100mLの丸底フラスコに、1.98(1.6g,2.72mmol,1.00当量)、DCC(1.12g,5.43mmol,1.99当量)、DMAP(670mg,5.48mmol,1.98当量)およびNH4Cl(300mg,5.61mmol,2.99当量)のCH2Cl2(50mL)の溶液を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.03g(64%)のI−1を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 609; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ1.26-1.34 (m, 2H), 1.65 (m, 8H), 2.50 (s, 3H), 3.22 (m, 2H), 3.40 (m, 1H), 3.60 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.90 (m, 1H), 4.10 (m, 1H), 5.23 (t, 1H), 6.80 (brs, 1H), 6.90-7.20 (m, 3H), 7.24 (m, 1H), 8.17 (s, 2H)。
実施例2: (R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−2の合成。
8mLのバイアルに、2.1(200mg,0.37mmol,1.00当量)、DMAP(90mg,0.74mmol,2.01当量)、CH2Cl2(3mL)、NH4Cl(40mg,0.75mmol,2.04当量)およびDCC(151mL)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物を分取TLCおよび分取HPLCにより精製して、134.9mg(68%)のI−2を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 567, [M+Na+MeCN]+ 608; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.96-0.99 (t, 6H), 1.65 (d, 6H), 2.51 (s, 3H), 3.42-3.48 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.90-3.96 (m, 2H), 5.13-5.16 (t, 1H), 6.71-6.82 (brs, 1H), 6.94-6.97 (m, 1H), 7.03-7.11 (m, 2H), 7.17-7.20 (m, 1H), 8.16 (s, 2H)。
実施例3: (R)−N−エチル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−3の合成。
化合物I−3を、化合物2.1およびエタンアミン塩酸塩から、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 595, [M+Na+MeCN]+ 636,
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.96-0.99 (m, 9H), 1.63-1.65 (d, 6H),2.50 (s, 3H), 3.00-3.07 (m, 2H), 3.41-3.47 (m, 1H), 3.70 (s, 3H), 3.80-4.02 (m, 2H), 5.12-5.16 (t, 1H), 6.95-6.98 (m, 1H), 7.06-7.11 (m, 1H), 7.17-7.20 (m, 1H), 7.50-7.53 (t, 1H), 8.16 (s, 2H)。
実施例4: (R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−4の合成。
化合物I−3を、化合物2.1およびプロパン−2−アミンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+ 609, [M+Na+MeCN]+ 650;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.97-1.02 (m, 12H), 1.61-1.65 (d, 6H), 2.50 (s, 3H), 3.42-3.48 (m, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.80-4.02 (m, 3H), 5.13-5.16 (t, 1H), 6.94-6.98 (m, 1H), 7.07-7.18 (m, 1H), 7.18-7.21 (m, 1H), 7.27-7.29 (d, 1H), 8.16 (s, 2H)。
実施例5: (R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−モルホリノ−1−オキソプロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−5の合成。
化合物I−5を、化合物2.1およびモルホリンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 637, [M+Na+MeCN]+ 678; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.07-1.11 (dd, 6H), 1.65-1.90 (m, 6H), 2.60 (s, 3H), 3.33-3.76 (m, 9H), 3.84 (s, 3H), 4.04-4.25 (m, 2H), 5.31-5.34 (t, 1H), 6.96-7.04 (m, 1H), 7.19-7.28 (m, 1H), 7.99 (s, 2H)。
実施例6: (R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−6の合成。
化合物I−6を、化合物2.1およびピペリジン(piperdine)から、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 635, [M+Na+MeCN]+ 676; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ1.07-1.10 (m, 6H), 1.38-1.91 (m, 12H), 2.59 (s, 3H), 3.45-3.73 (m, 2H), 3.84 (s ,3H), 4.06-4.34 (m, 2H), 5.32-5.34 (t, 1H), 6.97-7.02 (m, 2H), 7.09-7.21 (m, 1H), 7.98 (s, 2H)。
実施例7: (R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−7の合成。
化合物I−7を、化合物2.1およびピロリジンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 621, [M+Na+MeCN]+ 662; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ1.07-1.10 (m, 6H), 1.76-1.87 (m, 10H), 2.57 (s, 3H), 3.12-3.25 (m,2 H), 3.48-3.56 (m, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.02-4.16 (m, 2H), 5.30-5.33 (t, 1H), 6.94-7.04 (m, 2H), 7.19-7.22 (m, 2H), 7.98 (s, 2H)。
実施例8: (R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソブトキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−8の合成。
8mLのバイアルに、8.1(150mg,0.27mmol,1.00当量)、DCC(110mg,0.53mmol,2.00当量)、DMAP(65.3mg,0.53mmol,2.00当量)、CH2Cl2(2mL)およびNH4Cl(29mg,0.54mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物を分取HPLCにより精製して、88.9mg(59%)のI−8を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-NH2]+ 542; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.72-0.79 (dd, 6H), 1.60-1.75 (m, 7H), 2.62 (s, 3H), 2.99-3.12 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.97-4.08 (m, 2H), 5.04-5.08 (t, 1H), 6.60-6.90 (brs, 1H), 6.97-7.14 (m, 4H), 8.17 (s, 2H)。
実施例9: (R)−N−エチル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソブトキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−9の合成。
化合物I−9を、化合物8.1およびエチルアミン塩酸塩から、実施例8に記載される手順を使用して合成した。LC-MS (ES, m/z): [M-C2H6N]+ 542,[M+Na]+ 609; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.73-0.78 (dd, 6H), 0.93-1.01 (t, 3H), 1.58-1.78 (m, 7H), 2.50(s, 3H), 2.99-3.11(m, 4H), 3.73(s, 3H), 3.96-4.05(m, 2H), 5.03-5.07 (t, 1H), 6.97-7.01 (m, 1H), 7.08-7.15 (m, 2H), 7.51-7.55 (t, 1H), 8.17 (s, 2H)。
実施例10: (R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソブトキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−10の合成。
化合物I−10を、化合物8.1およびプロパン−2−アミンから、実施例8に記載される手順を使用して合成した。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H8N]+ 542, [M+Na]+ 623; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.73-0.78 (dd, 6H), 0.95-1.02 (dd, 6H), 1.58-1.78 (m, 7H), 2.50 (s, 3H), 2.98-3.11 (m, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.99-4.07 (m, 3H), 5.04-5.08 (t, 1H), 6.97-7.01 (m, 1H), 7.08-7.16 (m, 2H), 7.26-7.31 (d, 1H), 8.17 (s, 2H)。
実施例11: (R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソブトキシエチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−11の合成。
化合物I−11を、化合物8.1およびピペリジンから、実施例8に記載される手順を使用して合成した。LC-MS (ES, m/z): [M-C5H10N]+ 542, [M+Na]+ 649; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6+D2O): δ 0.73-0.78 (dd, 6H), 1.23-1.78 (m, 13H), 2.95-3.03 (m, 1H), 3.05-3.12 (m, 1H), 3.15-3.43 (m, 4H), 3.78 (s, 3H), 3.85-4.25 (m, 2H), 5.06-5.10 (t, 1H), 7.01-7.17 (m, 3H), 8.17(s, 2H)。
実施例12: (R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソブトキシエチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−12の合成。
化合物I−12を、化合物8.1およびピロリジンから、実施例8に記載される手順を使用して合成した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H8N]+ 542, [M+Na]+ 635; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.70-0.80 (dd, 6H), 1.55-1.82 (m, 11H), 2.52 (s, 3H), 2.95-3.06 (m, 2H), 3.25-3.28 (m, 2H), 3.30-3.32 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 4.00-4.20 (m, 2H), 5.03-5.05 (t, 1H), 7.01-7.20 (m, 3H), 8.18 (s, 2H)。
実施例13: (R)−N−イソブチル−2−(1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−13の合成。
8mLのバイアルに、13.1(150mg,0.26mmol,1.00当量)、4−DMAP(65mg,0.53mmol,2.02当量)、CH2Cl2(2mL)、DCC(108mg,0.52mmol,1.99当量)、および2−メチルプロパン−1−アミン(38mg,0.52mmol,1.97当量)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そして分取TLCおよび分取HPLCにより精製して、100.4mg(61%)のI−13を得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H10N]+ 552; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ0.80-0.82 (d, 6H), δ1.23-1.30 (m, 2H), δ1.62-1.72 (m, 9H), 2.50 (s, 3H), 2.80-2.85 (m, 2H), 3.21-3.27 (m, 2H), 3.33-3.38 (m, 1H), 3.54-3.57 (m, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.80-4.10 (m, 2H), 5.28-5.29 (m, 1H), 6.97-7.04 (m, 2H), 7.27-7.31 (m, 1H), 7.45-7.48 (m, 1H), 7.56-7.59 (t, 1H), 8.17 (s, 2H)。
実施例14。(R)−2−(1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−14の合成
化合物I−14を、化合物13.1およびNH4Clから、実施例13に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-NH2]+ 552; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ1.21-1.34 (m,2H),1.62-1.73 (m,8H),2.50 (s,3H),3.22-3.27 (m,2H),3.36-3.38 (m,2H),3.52-3.60 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.88-4.03 (m,2H),5.26-5.29 (m,1H), 6.81 (brs,1H),6.98-7.04 (m,3H),7.27-7.31 (t,1H), 7.32-7.48 (m,1H), 8.17 (s, 2H)。
実施例15。(R)−N−エチル−2−(1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−15の合成
化合物I−15を、化合物13.1およびエタンアミン塩酸塩から、実施例13に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C2H6N]+ 552; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.97-1.00 (t,3H), 1.23-1.33 (m,2H),1.64-1.67 (m,8H),2.50 (s,3H),3.03-3.06 (m,2H),3.22-3.26 (m,2H),3.35-3.39 (m, 1H), 3.53-3.60 (m, 2H), 3.77 (s,3H), 3.88-4.03 (m,2H),5.25-5.28 (m,1H), 6.98-7.04 (m,2H),7.27-7.32 (t,1H), 7.45-7.48 (m,1H), 7.52-7.55 (m,1H), 8.17 (s, 2H)。
実施例16。(R)−N−イソプロピル−2−(1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−16の合成
化合物I−16を、化合物13.1およびプロパン−2−アミンから、実施例13に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 611; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ1.00-1.03 (dd,6H), 1.24-1.32 (m,2H),1.62-1.67 (m,8H),2.50 (s,3H),3.21-3.27 (m,2H),3.33-3.39 (m,1H),3.52-3.59 (m, 2H), 3.76(s, 3H), 3.82-3.87 (m,2H),3.98-4.18 (m,1H),5.25-5.29 (m,1H), 6.97-7.04 (m,2H)7.27-7.32 (m,2H),7.46-7.48 (m,1H), 8.17 (s,2H)。
実施例17。(R)−1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−17の合成
化合物I−17を、化合物13.1およびプロパン−2−アミンから、実施例13に記載される手順を使用して調製した。LC-MS:(ES, m/z): [M+Na]+659; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.15-1.73 (m,16H),2.50 (s,3H),3.21-3.33 (m,4H),3.35-3.47 (m,3H),3.56-3.71 (m,2H), 3.81-4.30 (m,5H), 5.30 (m,1H), 7.00-7.03 (m,2H),7.29-7.31 (t,1H), 7.33-7.44 (m,1H), 8.19 (s,2H)。
実施例18。化合物(R)−1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−18の合成
化合物I−18を、化合物13.1およびピロリジンから、実施例13に記載される手順で調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H8N]+ 552; 1H-NMR (400 MHz ,CD3OD-d6): 7.95 (s,2H), 7.51-7.49 (m,1H), 7.33-7.29 (m,1H), 7.04-6.98 (m,2H), 5.46-5.43 (m,1H), 4.15 (m,2H), 3.87 (s,3H), 3.78-3.71(m,2H), 3.50-3.46 (m,3H), 3.39-3.34 (m,2H), 3.32-3.13 (m,2H), 2.58 (s,3H), 1.87-1.70 (m,12H), 1.52-1.40 (m,2H)。
実施例19。(R)−3−(1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)−1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−19の合成
化合物I−19を、化合物13.1および3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩から、実施例13に記載される手順で調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H6NO]+ 552; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ1.18-1.1.35 (m,2H), 1.62-1.71 (m,8H),2.57 (s,3H),3.21-3.31 (m,2H),3.36-3.41 (m,1H),3.54-3.63 (m,4H), δ3.80 (s,3H), 4.06-4.07 (m,4H),3.36-3.40 (m,1H), 5.26-5.29 (m,1H), 5.65-5.67 (m,1H), 7.00-7.04 (m,2H),7.29-7.33 (t,1H), 7.45-7.47 (d,1H), 8.19 (s, 2H)。
実施例20。(R)−N−シクロブチル−2−(1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−20の合成
化合物I−20を、化合物13.1および3−ヒドロキシアゼチジン塩酸塩から、実施例13に記載される手順で調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 623 [M+Na]+ 645; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.24-1.32 (m,2H), 1.55-1.66 (m,10H), 1.80-1.95 (m,2H), 2.06-2.14 (m,2H), 2.52 (s,3H), 3.16-3.26 (m,2H), 3.30-3.40 (m,1H), 3.49-3.62(m,2H),3.76(s,3H),3.81-4.20 (m,3H),5.26-5.29 (m,1H), 6.97-7.03 (m,2H) ,7.27-7.32 (m,1H), 7.46-7.48 (m,1H), 7.65-7.67 (d,1H), 8. 17 (s,2H)。
実施例21。(R)−N−シクロヘキシル−2−(1−(2−(2−メトキシフェニル)−2−((テトラ−ヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−21の合成
化合物I−21を、化合物13.1およびシクロヘキサンアミンから、実施例13に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C6H12N]+ 552; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ1.03-1.19 (m,3H), 1.22-1.32 (m,4H), 1.53-1.74 (m,13H), 2.50 (s,3H), 3.21-3.33 (m,2H), 3.34-3.49 (m,1H), 3.51-3.59 (m,3H), 3.76(s, 3H), 3.80-4.15 (m,2H), 5.25-5.29 (m,1H), 6.98-7.04 (m,2H), 7.28-7.31 (t,1H),, 7.46-7.47 (m,1H), 8.17(s, 2H)。
実施例22。(R)−N−エチル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−22の合成。
50mLの丸底フラスコに、1.98(500mg,0.85mmol,1.00当量)、DCC(351mg,1.70mmol,2.00当量)、DMAP(208mg,1.70mmol,2.00当量)、CH2Cl2(10mL)、エタンアミン(138mg,3.06mmol,3.60当量)を入れた。この反応物を50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、328.1mg(63%)のI−22を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z):[M+H]+ 615; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.978 (t,3H), 1.25-1.35 (m, 2H), 1.63-1.66 (m,8H), 2.51 (s,3H), 3.02-3.06 (m,2H), 3.21-3.30 (m,2H), 3.30-3.43 (m,1H), 3.54-3.58 (m,2H), 3.74 (s,3H), 3.74-4.03 (m,2H) , 5.23 (t,1H), 6.97-7.02 (m,1H), 7.08-7.14 (m,1H), 7.20-7.24 (m,1H), 7.50-7.54 (m,1H), 8.18 (s,2H)。
実施例23。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−23の合成
化合物I−23を、化合物1.98およびプロパン−2−アミンから、実施例22に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z):[M+H]+ 629; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.00-1.03 (dd, 6H), 1.25-1.35 (m,2H), 1.61-1.66 (m, 8H), 2.51 (s,3H),3.21-3.30 (m,2H), 3.38-3.45 (m,1H), 3.54-3.58 (m,2H), 3.73 (s,3H), 3.83-3.95 (m,2H), 4.01-4.09 (m,1H), 5.23 (t,1H), 6.97-7.02 (m,1H), 7.08-7.12 (m,1H), 7.20-7.29 (m,2H),8.18 (s,2H)。
実施例24。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−24の合成
化合物I−24を、化合物1.98およびピペリジンから、実施例22に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z):[M-C5H10N]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.20-1.71 (m,16H),2.54 (s,3H),3.25-3.28 (m,4H),3.32-3.41 (m,2H) ,3.58-3.62 (m,2H),3.79 (s,3H),3.95-4.28 (m,2H),5.23-5.27 (t,1H),6.97-7.00 (m,1H),7.03-7.26 (m,2H), 8.19 (s,2H)。
実施例25。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−25の合成
化合物I−25を、化合物1.98およびピロリジンから、実施例22に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H8N]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.24-1.45 (m,2H),1.53-1.85 (m,12H),2.73 (s,3H),3.00-3.10 (m,2H) ,δ.11-3.30 (m,3H) ,3.32-3.48 (m,1H),3.58-3.67 (m,2H),3.91 (s,3H),3.98-4.15 (m,2H),5.23-5.27 (t,1H),7.01-7.05 (m,1H),7.07-7.27 (m,2H) ,8.18 (s,2H)。
実施例26。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−3−(1−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)−5−メチル−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−26の合成
8mLの耐圧タンク反応器に、1.98(200mg,0.34mmol,1.00当量)、EDCI(97.8mg,0.51mmol,1.50当量)、HOBt(46mg,0.34mmol,1.00当量)、DIEA(131.6mg,1.02mmol,3.00当量)、アゼチジン−3−オール塩酸塩(75mg,0.68mmol,2.00当量)、CH2Cl2(2mL)を入れた。この反応物を25℃で8時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物を分取TLCおよび分取HOLCにより精製して、73.6mg(34%)のI−26を明黄色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H6NO]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.32-1.52 (m,2H),1.61-1.73 (m,8H), 2.56 (s,3H),3.21-3.29(m,2H),3.33-3.42(m,1H),3.57-3.65 (m,4H),3.78 (s,3H),4.03-4.14 (m,4H),4.36-4.38 (m,1H),5.22-5.26 (t,1H),5.64-5.66 (m,1H), 7.00-7.08 (m,1H), 7.10-7.23 (m,2H) , 8.19 (s,2H)。
実施例27。(R)−N−シクロブチル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−27の合成
化合物I−27を、化合物1.98およびシクロブチルアミンから、実施例22に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): M-C4H8N]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.15-1.33 (m,2H),1.43-1.65 (m,10H), 1.81-1.94 (m,2H),2.09-2.28 (m,2H) , 2.73 (s,3H),3.22-3.42 (m,3H),3.55-3.58 (m,2H),3.67 (s,3H),3.92-4.20 (m,3H) 5.24 (t,1H), 6.97-7.02 (m,1H), 7.09-7.20 (m,1H), 7.23-7.25(m,1H), 7.64-7.66 (d,1H), 8.19 (s,2H)。
実施例28。(R)−N−シクロヘキシル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−28の合成
化合物I−28を、化合物1.98およびシクロヘキシルアミンから、実施例22に記載される手順を使用して調製した。(ES, m/z): [M-C6H12N]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.25-1.53(m,8H),1.61-1.66(m,12H),2.73(s, 3H),3.21-3.31 (m,2H),3.34-3.61 (m,4H),3.73 (s,3H),3.85-3.98 (m,1H),4.01-4.09 (m,1H), 5.22-5.26 (t,1H), 6.97-7.03 (m,1H), 7.05-7.19 (m,1H), 7.21-7.29 (m,2H) , 8.19 (s,2H)。
実施例29。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソブチル−2−メチルプロパンアミド,I−29の合成
化合物I−28を、化合物1.98および2−メチルプロパン−1−アミンから、実施例22に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H10N]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.70-0.82 (dd,6H),1.24-1.34 (m,2H),1.65-1.74 (m,9H),2.73 (s,3H),2.77-2.89 (m,2H),3.22-3.31 (m,2H),3.35-3.45 (m,1H),3.54-3.62 (m,2H) , 3.73 (s,3H) ,3.95-4.07 (m,2H) , 5.23-5.27 (t,1H), 6.97-7.03 (m,1H),7.05-7.17 (m,1H), 7.18-7.23 (m,1H), 7.56 (t,1H), 8.19 (s,2H)。
実施例30。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((4−オキソシクロ−ヘキシル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパン酸,I−30の合成
化合物30.2の合成。250mLの丸底フラスコに、窒素下で、1.95(5.34g,9.31mmol,1.00当量)、30.1(2.89g,10.24mmol,1.10当量)、DIAD(2.82g,13.95mmol,1.50当量)、THF(60mL)およびPPh3(3.67g,13.99mmol,1.50当量)を入れた。この反応物を室温で4時間撹拌した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、8g(粗製)の30.2を白色固体として得た。
化合物I−30の合成。100mLの丸底フラスコに、30.2(2.5g,2.98mmol,1.00当量)、オキソラン(25mL)およびTBAF(2.5g,7.92mmol,2.66当量)を入れた。この反応物を25℃で12時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、次いでEtOAcで希釈した。得られた混合物をH2Omで洗浄し、そして溶媒を減圧下で除去した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーおよび分取HPLCにより精製して、298.4mgのI−30を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 600; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.60-1.70 (m,6H),1.73-1.88 (m,4H),2.03-2.15 (m,3H),2.20-2.35 (m,1H), 2.50(s,3H) , 3.58-3.64 (m,1H), 3.80 (s,3H) , 3.98-4.17 (m,2H) , 5.28-5.34 (t,1H), 6.96-7.10 (m,1H), 7.12-7.19 (m,1H),7.25-7.31 (m,1H),8.20 (s,1H)。
実施例31。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((4−オキソシクロ−ヘキシル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−31の合成
8mLの丸底フラスコに、I−30(200mg,0.33mmol,1.00当量)、DCC(206mg,1.00mmol,2.99当量)、DMAP(81mg,0.66mmol,1.99当量)、NH4Cl(53mg,0.99mmol,2.97当量)、CH2Cl2(2mL)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で12時間撹拌した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーおよび分取HPLCにより精製して、87.4mg(44%)のI−31を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-NH2]+ 582; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):1.58-1.66 (m,6H),1.80-1.90 (m,4H), 2.08-2.30 (m,4H), 2.50 (s,3H), 3.53-3.62 (m,1H), 3.78 (s,3H) , 3.88-4.05 (m,2H), 5.27-5.32 (t,1H), 6.74 (brs, 1H), 6.92-7.34 (m,4H) , 8.22 (s,2H)。
実施例32。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((4−オキソシクロ−ヘキシル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−32の合成
化合物I−32を、化合物I−30およびプロパン−2−アミンから、実施例31に記載される手順を使用して調製した。(ES, m/z): [M+H]+ 641; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.00-1.03 (dd,6H),1.60-1.64 (d,6H), 1.78-1.82 (m,4H), 2.02-2.16 (m,3H),2.17-2.37 (m,1H),2.50 (s,3H), 3.57-3.61 (m,1H), 3.78 (s,3H), 3.88-3.95 (m,1H), 3.96-4.05 (m,2H), 5.28-5.32 (t,1H), 7.00-7.06 (m,1H), 7.08-7.19 (m,1H), 7.22-7.30 (m,2H), 8.22 (s,2H)。
実施例33。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((4−オキソシクロ−ヘキシル)オキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−33の合成
化合物I−33を、化合物I−30およびピロリジンから、実施例31に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 653; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.64-1.73 (m,7H),1.74-1.82 (m,7H), 2.06-2.19 (m,3H),2.20-2.37 (m,1H),2.50 (s,3H) , 3.06-3.10 (m,2H) , 3.27-3.31(m,2H) , 3.60-3.64 (m,1H), 3.80 (s,3H) , 4.10-4.14 (m,2H), 5.29-5.33 (t,1H),7.03-7.10(m,1H),7.12-7.19 (m,1H),7.22-7.32 (m,1H),8.19 (s,2H)。
実施例34。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((4−オキソシクロヘキシル)オキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピペリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−34の合成
化合物I−33を、化合物I−30およびピペリジンから、実施例31に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C5H10N]+ 582; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.13-1.45 (m,5H), 1.46-1.55 (m,3H), 1.56-1.78 (m,6H), 1.79-1.99 (m,5H), 2.06-2.20 (m,3H), 2.21-2.37 (m,1H),3.29 (s,3H), 3.30-3.34 (m,1H), 3.58-3.62 (m,1H), 3.80 (s,3H), 4.10-4.14 (m,2H), 5.29-5.33 (t,1H), 7.03-7.10 (m,1H), 7.11-7.19 (m,1H), 7.21-7.32 (m,1H), 8.19 (s,2H)。
実施例35。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシ−エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルアセトアミド,I−35の合成
50mLの丸底フラスコに、35.1(300mg,0.58mmol,1.00当量)のCH2Cl2(5mL)中の溶液、プロパン−2−アミン(68mg,1.15mmol,2.00当量)、DMAP(141mg,1.15mmol,2.00当量)およびDCC(239mg,1.16mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で16時間撹拌した。次いで、この反応を5mLのaq.NH4Clの添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLのCH2Cl2で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物を分取TLCおよびHPLCにより精製して、53.8mg(36%)のI−35を白色固体として得た。LC-MS(ES, m/z): [M+H]+ 559.2; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ8.18 (s,2H), 8.00 (d,1H)7.24〜7.20 (m,1H), 7.12〜7.08 (m,1H), 7.02〜6.98 (m,1H), 5.17〜5.13 (m,1H), 4.47〜4.46 (m,2H), 4.05〜3.80(m,3H), 3.77 (s,3H), 3.46〜3.42 (m,1H), 2.59 (s,3H), 1.24 (s,1H), 1.09〜1.07 (d,6H), 0.98〜0.92 (dd,6H)。
実施例36。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−3−(2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−36の合成
化合物I−36を、化合物35.1およびピロリジンから、実施例35に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 571.2; 1H NMR (400 MHz ,DMSO-d6): δ8.19 (s,2H), 7.24-7.22 (m,1H), 7.13-7.11 (m,1H),7.02-6.99 (m,1H), 5.18-5.14 (m,1H), 4.70-4.69 (m,2H), 4.11-4.07 (brs,1H), 3.97-3.91 (brs,1H), 3.78 (s,3H), 3.58-3.55 (m,2H), 3.46-3.43 (m,1H), 3.33-3.31 (m,2H), 2.59 (s,3H), 1.98-1.94 (m,2H), 1.83-1.80 (m,2H),0.98 (d, 3H), 0.93 (d, 3H)。
実施例37。(S)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−37の合成
化合物1.91の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、1.9(5g,19.82mmol,1.00当量)、CH2Cl2(100mL)、トリホスゲン(2g)を入れた。その後、Et3N(8g,79.06mmol,3.99当量)を−10℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を−10℃で10分間撹拌し、次いで次の工程で直接使用した。
化合物37.1の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、1.91(5g,17.97mmol,1.00当量)、CH2Cl2(150mL)、(2S)−2−アミノプロパン酸tert−ブチル(3.7g,25.48mmol,1.42当量)を入れた。この反応物を−10℃で10分間撹拌した。次いで、この反応を150mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLのEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濾過し、そして濃縮した。その粗製物を再結晶により精製して、8gの37.1を白色固体として得た。
化合物37.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、37.1(8g,18.89mmol,1.00当量)、1,4−ジオキサン(100mL)、t−BuOK(4.2g,37.43mmol,1.98当量)を入れた。この反応物を40℃で1時間撹拌した。次いで、この反応を50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLのCH2Cl2で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をシリカゲルにより精製して、2.0g(33%)の37.2を白色固体として得た。
化合物37.3の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、37.2(2g,6.22mmol,1.00当量)、THF(100mL)、イミダゾール(640mg,9.40mmol,1.51当量)およびTBDPSCl(2.6g)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3.2g(92%)の37.3を白色固体として得た。
化合物37.4の合成。50mLの丸底フラスコに、37.3(1.0g,1.79mmol,1.00当量)、1.6(490mg,2.15mmol,1.20当量)、DIAD(430mg,2.13mmol,1.19当量)、THF(20mL)およびPPh3(700mg,2.67mmol,1.49当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、1.3g(95%)の37.4を白色固体として得た。
化合物37.5の合成。50mLの丸底フラスコに、THF(10mL)中の37.4(1.3g,1.69mmol,1.00当量)、TBAF(1.3g,4.97mmol,2.94当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体としての0.6g(67%)の37.5にした。
化合物I−37の合成。5mLの丸底フラスコに、37.5(90mg,0.17mmol,1.00当量)、T3P(162mg)、Et3N(52mg,0.51mmol,3.04当量)、EtOAc(3mL)、プロパン−2−アミン(20mg,0.34mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、56.5mg(58%)のI−37を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+573; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ0.92-1.05 (m,12H), 1.39-1.42 (m,3H), 2.58-2.59 (d, 3H), 3.34-3.44 (m,1H), 3.74-3.77 (d,3H), 3.80-4.15 (m,3H),5.12-5.31 (m,2H), 6.98-7.01 (m,1H), 7.01-7.15 (m,1H), 7.15-7.28 (m,1H), 7.45-7.60 (m,1H), 8.19 (d,2H)。
実施例38。(R)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシ−エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−38の合成
8mLの丸底フラスコに、38.1(400mg,0.75mmol,1.00当量)、T3P(720mg,2.26mmol,1.50当量)、EtOAc(2mL)、Et3N(228mg,2.25mmol,2.99当量)、およびプロパン−2−アミン(89mg,1.51mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を25℃で12時間撹拌した。得られた混合物を1×10mLの水で洗浄した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーおよび分取HPLCにより精製して、45.3mg(11%)のI−38を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 573; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.80-1.10 (m,12H),1.34-1.44 (m,3H), 2.53 (s,3H), 3.34-3.60 (m,1H), 3.77 (s,3H), 3.83-4.12 (m,3H), 5.10-5.30 (m,2H), 6.96-7.23 (m,3H), 7.45-7.55 (m,1H), 8.10-8.23 (s,2H)。
実施例39。1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−3−((S)−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−39の合成
化合物I−39を、化合物37.5およびピロリジンから、実施例37に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 573; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.90-0.93 (m,3H), 0.95-0.99 (m,3H), 1.32-1.37 (m, 3H), 1.55-1.59 (m,1H), 1.72-1.78 (m,3H), 2.27 (s,3H), 2.73-2.80 (m,1H), 3.19-3.25 (m,2H), 3.31-3.41 (m,2H), 3.76-3.78 (d,3H), 3.89-4.10 (m,2H), 5.17-5.21 (m,1H),5.40-5.43 (m,1H),7.01-7.05 (m,1H), 7.12-7.21 (m,2H), 8.19 (s, 2H)。
実施例40。1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−3−(1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−40の合成
8mLの丸底フラスコに、40.1(300mg,0.56mmol,1.00当量)、ピロリジン(80mg,1.12mmol,1.99当量)、HATU(429mg,1.13mmol,2.00当量)、DIEA(146mg,1.13mmol,2.00当量)、CH2Cl2(2mL)を入れた。この反応物を25℃で12時間撹拌した。得られた混合物を10mLの水で洗浄した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、68.4mg(21%)のI−40を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+585; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.88-0.95 (d,3H),0.96-1.04 (d,3H),1.32-1.40 (m,3H),1.51-1.68 (m,1H),1.69-1.83 (m,3H) , 2.60 (s,3H),2.75-2.87 (m,1H), 3.19-3.31 (m,2H), 3.33-3.43 (m,2H), 3.80(s,3H) , 3.86-4.16 (m,2H) , 5.12-5.22 (m,1H), 5.38-5.46 (m,1H), 7.02-7.09 (m,1H), 7.10-7.24 (m,2H),8.21 (s,2H)。
実施例41。(R)−2−(1−(2−エトキシ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−41の合成
化合物I−41を、化合物41.1およびプロパン−2−アミンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H7N]+ 514; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 0.99-1.06 (m, 9H),1.60-1.64 (d, 6H),2.51 (s, 3H),3.34-3.40 (m,2H),3.68 (s,3H),3.82-3.87 (m,1H), 3.98-4.04 (m, 2H), 5.03-5.06 (t, 1H),6.94-6.97 (m,1H),7.07-7.10 (m,1H), 7.11-7.18 (m,1H), 7.30-7.32 (m, 1H), 8.16 (s,2H)。
実施例42。(R)−1−(2−エトキシ−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−42の合成
化合物I−42を、化合物41.1およびピロリジンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H8N]+ 514; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.03-1.06 (t,3H),1.62-1.72 (m,10H), 2.49 (s,3H),2.90-3.05 (m,1H),3.08-3.20 (m,1H),3.22-3.33 (m,2H), 3.35-3.41 (m,2H), 3.75 (s,3H), 4.03 (m,2H), 5.05-5.08 (t, 1H), 6.99-7.02 (m,2H),7.10-7.14 (t,2H) ,8.18 (s, 2H)。
実施例43。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−43の合成
25mLの丸底フラスコに、43.1(100g,182.63mmol,1.00当量)、T3P(87mg,0.27mmol)、Et3N(55mg,0.54mmol)、EtOAc(10mL)およびプロパン−2−アミン(22mg,0.37mmol)を入れた。得られた溶液を25℃で12時間撹拌した。この反応物を減圧下で濃縮した。その粗製物をシリカゲルカラムおよび分取HPLCにより精製して、3.0mgのI−43を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 611; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.98-1.02 (t,6H),1.59-1.62 (d,6H),3.34 (s,3H),3.37-3.45 (m,4H),3.68 (s,3H),3.84-3.86 (m,1H),4.01-4.02 (m,1H),4.59 (t,1H),5.08-5.09 (m,1H),6.93-6.97 (m,1H),7.09-7.10 (m,1H),7.24-7.27 (m,1H),8.13 (s,2H)。
実施例44。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン I−44の合成
化合物I−44を、化合物43.1およびピロリジンから、実施例43に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES,m/z):[M+Na]+623; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.52 - 1.78 (m,10H),3.31 (m,6H),3.33 (s,3H),3.34-3.40 (m,3H),3.74 (s,3H), 3.92-4.01 (m,1H),4.57-4.60 (m,1H),5.10-5.12 (m,1H),6.97-7.00 (m,1H),7.01-7.08 (m,1H),7.11-7.21 (m,1H), 8.17 (s,2H)。
実施例45。2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((R)−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−45の合成
6mLの密封チューブに、45.1(80mg,0.14mmol,1.00当量)、EtOAc(1mL)、プロパン−2−アミン(16.9mg,0.29mmol,2.01当量)、T3P(68.4mg)、Et3N(43.3mg,0.43mmol,3.00当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−TLCおよびprep HPLCにより精製して、17.4mg(20%)のI−45を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 603; 1H NMR(300 MHz, DMSO-d6): δ1.00-1.02 (m,9H),1.60-1.64 (d,6H),2.50 (s, 3H),3.13-3.15 (d,2H),3.59-3.65 (m,1H),3.70 (s,3H), 3.79-3.88 (m,1H), 4.00-4.03 (m,2H) ,4.51-4.53 (d,1H),5.07-5.12 (t,1H),6.95-6.99 (m,1H), 7.07-7.14 (m, 1H),7.18-7.22 (m,1H),7.26-7.29 (d,1H),8.17 (s,2H)。
実施例46。1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((R)−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−46の合成。
化合物I−46を、化合物45.1およびピロリジンから、実施例45に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 615; 1H NMR (300MHz, DMSO-d6): δ0.86-0.89 (d,3H),1.62-1.73 (m,10H),2.50 (s,3H),2.99 (m,1H),3.13-3.19 (m,3H),3.23-3.30 (m 2H), 3.58-3.68 (m,1H), 3.76 (s,3H) ,3.97-4.16 (m,2H) ,4.51-4.53 (d,1H),5.12 (t, 1H), 6.99-7.03 (m,1H),7.10-7.18(m, 2H) ,7.26 (s,2H)。
実施例47。2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((S)−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−47の合成
化合物I−47を、化合物47.1およびプロパン−2−アミンから、実施例45に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 603; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.95-0.97 (d,3H),1.01-1.04 (t,6H),1.62-1.65 (dd,6H),2.51 (s,3H),3.08-3.11 (m,1H),3.19-3.22 (m,1H), 3.61-3.70 (m,4H), 3.79-3.88 (m,1H), 3.90-4.06 (m,2H) ,4.56-4.58 (d,1H), 5.07-5.12 (t,1H), 6.94-6.99 (m, 1H),7.07-7.13 (m,1H), 7.23-7.29 (m,2H), 8.17 (s,2H)。
実施例48。1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((S)−2−ヒドロキシ−プロポキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−48の合成
化合物I−48を、化合物47.1およびピロリジンから、実施例45に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 615; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.91-0.93 (d,3H), 1.62-1.81 (m,10H), 2.50 (s,3H), 3.06-3.30 (m,6H),3.63-3.66 (m,1H), 3.76 (s,3H),4.06-4.18 (m, 2H), 4.56-4.57 (d,1H), 5.10 (t,1H), 6.99-7.03 (m,1H), 7.10-7.16 (m,1H),7.20-7.23 (d,1H),8.18 (s,2H)。
実施例49。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシ−エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N,N,2−トリメチルプロパンアミド,I−49の合成
化合物I−49を、化合物2.1およびジメチルアミンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C2NH6]+ 528; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.90-1.01 (m,6H),1.46-1.75 (m,6H),2.79 (s,3H),3.41-3.49 (m,1H),3.67 (s,3H),3.3.86-4.18 (m,2H),5.18-5.20 (m,1H),6.99-7.10 (m,1H), 7.11-7.17 (m,1H),8.18-8.22 (d,2H)。
実施例50。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシ−エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N,2−ジメチルプロパンアミド,I−50の合成
化合物I−50を、化合物2.1およびメチルアミンから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z):[M-CNH4]+ 528; 1H NMR (300MHz, DMSO-d6): δ 0.97-1.00 (m,6H),1.63-1.78 (m,6H),2.54 (m,6H),3.40-3.50 (m,1H),3.72 (s,3H),3.96-4.07 (m,2H),5.11-5.16 (t,1H),6.94-6.99 (m,1H),7.06-7.13 (m,1H),7.16-7.21 (m,1H), 7.45-7.51 (t,1H),8.18-8.22 (d,2H)。
実施例51。(R)−3−(1−(2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−51の合成
8mLのバイアルに、(100mg,0.18mmol,1.00当量)、DCC(75mg,0.36mmol,1.98当量)、DMAP(45mg,0.37mmol,2.01当量)、CH2Cl2(2mL)、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(25mg,0.36mmol,1.97当量)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物を分取HPLCにより精製して、74mg(68%)のI−51を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 619; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.96-1.00 (t, 6H), 1.67 (s,6H), 2.51 (s,3H), 3.42-3.48 (m,1H),3.76 (s,3H), 3.94-4.20 (m,6H), 5.12-5.16 (t,1H), 5.77-5.87 (m,2H) ,6.98-7.03 (m,1H), 7.08-7.19 (m,2H), 8.18(s,2H)。
実施例52。(R)−N−(シアノメチル)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−52の合成
化合物I−52を、化合物2.1および2−アミノアセトニトリルから、実施例2に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z):[M-C2N2H3]+ 528; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.83-1.00(m,6H),δ1.56-1.75 (m,6H),2.54 (s,3H),3.41-3.49 (m,1H),3.72 (s,3H),3.91-4.08 (m,2H),4.09-4.15 (d,2H),5.12-5.17 (t,1H),6.94-6.99 (m,1H),7.06-7.18 (m,1H),7.20-7.21 (m,1H),8.17(s,1H),8.22-8.28 (t,1H)。
実施例53。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−53の合成
化合物53.2の合成。250mLの丸底フラスコに、53.1(50g,356.86mmol,1.00当量)、DMF(125mL)、BnBr(66.8g,390.57mmol,1.10当量)、およびK2CO3(79g,567.47mmol,1.60当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌した。次いで、この反応を70mLの水の添加によりクエンチした。その固体を濾過により集めて、65g(79%)の53.2を明黄色固体として得た。
化合物53.3の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、NaH(6.3g,262.50mmol,1.20当量)、DMSO(300mL)、およびジメチルメタンスルフィニルヨージド(34g,154.49mmol,1.20当量)を入れた。その後、53.2(30g,130.30mmol,1.00当量)のDMSO(30mL)中の溶液を室温で撹拌しながら滴下により添加した。この反応物を40℃で1時間撹拌した。得られた溶液を、撹拌しながら、室温でさらに2時間反応させた。次いで、この反応を200mLのNH4Clの添加によりクエンチした。得られた溶液を3×200mLのEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、45gの53.3を明黄色油状物として得た。
化合物53.4の合成。250mLの丸底フラスコに、FeCl3(5g,30.83mmol,0.20当量)、プロパン−2−オール(91g,1.51mol,10.00当量)を入れた。その後、53.3(37g,151.48mmol,1.00当量)を滴下により撹拌しながら添加した。この反応物を室温で2時間撹拌し、次いで50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×200mLのH2Oで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、23g(50%)の53.4を黄色油状物として得た。
化合物53.5の合成。250mLの丸底フラスコに、53.4(23g,75.57mmol,1.00当量)、トルエン(115mL)、ブタン酸エテニル(4.7g,41.18mmol,0.55当量)およびCAL−B(345mg)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、7g(25%)の53.5を明黄色油状物として得た。
化合物53.6の合成。250mLの丸底フラスコに、53.5(7g,18.69mmol,1.00当量)、メタノール(40mL)、水(20mL)、NaOH(1.5g,37.50mmol,2.01当量)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌した。この反応物を3×50mLのEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮して、4.2g(74%)の53.6を明黄色油状物として得た。
化合物53.7の合成。100mLの丸底フラスコに、1.95(6g,10.46mmol,1.00当量)、THF(60mL)、DIAD(3.3g,25.20mmol,1.50当量)、53.6(3.9g,12.81mmol,1.20当量)およびPPh3(4.2g,16.01mmol,1.50当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、10.5gの53.7をオフホワイトの固体として得た。
化合物53.8の合成。250mLの丸底フラスコに、53.7(10.5g,12.21mmol,1.00当量)、THF(100mL)およびTBAF(9.6g,292.46mmol,3.00当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、4g(53%)の53.8をオフホワイトの固体として得た。
化合物53.9の合成。100mLの丸底フラスコに、53.8(4g,6.43mmol,1.00当量)、DMAP(1.57g,12.85mmol,2.00当量)、CH2Cl2(40mL)、DCC(4g,19.42mmol,3.00当量)、プロパン−2−アミン(760mg,12.86mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を50℃で10時間撹拌した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.7g(63%)の53.9をオフホワイトの固体として得た。
化合物53.91の合成。250mLの丸底フラスコに、53.9(2.7g,4.07mmol,1.00当量)、メタノール(50mL)、Pd(OH)2/C(500mg)を入れた。この懸濁物に、H2(g)を導入した。この反応物を室温で10時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、1.8g(77%)の53.91を白色固体として得た。
化合物53.92の合成。25mLの丸底フラスコに、53.91(400mg,0.70mmol,1.00当量)、[(2−ブロモエトキシ)メチル]ベンゼン(600mg,2.79mmol,4.00当量)、DMF(5mL)、K2CO3(200mg,1.44mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で5時間撹拌し、次いで2mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を20mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、240mg(49%)の53.92をオフホワイトの固体として得た。
化合物I−53の合成。50mLの丸底フラスコに、53.92(240mg,0.34mmol,1.00当量)、MeOH(10mL)およびPd(OH)2/C(24mg)を入れた。この反応混合物にH2ガスを導入した。得られた溶液を室温で10時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、140.5mg(67%)のI−53を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 617; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6):δ 0.95-1.0 1(m,12H),1.59-1.65 (m,6H),2.51 (s,3H),3.42-3.46 (m,1H),3.71-3.85 (m,4H),3.99-4.02(m,2H),4.11-4.21(m,1H),4.62-4.66(t,1H),5.15-5.17 (m,1H),7.03-7.10 (m,2H),7.15-7.19 (m,1H),7.25-7.28 (m,1H),8.17 (s,2H)。
実施例54。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−54の合成
8mLの丸底フラスコに、53.91(300mg,0.52mmol,1.00当量)、1−ブロモ−2−メトキシエタン(144mg,1.04mmol,2.00当量)、DMF(3mL)およびK2CO3(144mg,1.03mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、70.1mg(21%)のI−54を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 639; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.96-1.02 (m,12H), 1.60-1.65 (dd,6H),2.52 (s,3H),3.42-3.47 (m,1H),3.71-3.86 (m,4H), 3.99-4.02 (m,2H),4.10-4.25 (m,1H),4.63-4.67 (t,1H),5.16-5.18 (m,1H),7.03-7.20 (m,3H),7.26-7.29 (m,1H),8.17 (s,2H)。
実施例55。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−55の合成
化合物I−55を、化合物53.91および3−(ブロモメチル)オキセタンから、実施例54に記載される手順を使用して調製した。(ES, m/z): [M+H]+ 643, [M+Na]+ 665; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.88-0.93 (dd,6H),0.95-1.02 (m,6H),1.60-1.66 (m,6H),2.52 (s,3H),3.31-3.43 (m,2H) ,3.62-3.76 (m,1H),3.84-3.87 (m,1H), 4.12-4.26 (m,3H),4.35-4.42 (m,2H),4.68-4.76 (m,2H),5.06-5.10 (m,1H),7.07-7.18 (m,3H),7.20-7.29 (m,1H), 8.18 (s,2H)。
実施例56。(R)−2−(1−(2−(2−(シアノメトキシ)−5−フルオロフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−56の合成
化合物I−56を、化合物53.91および2−ブロモアセトニトリルから、実施例54に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 612, [M+Na]+ 634; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.95-1.04 (m,12H), 1.60-1.66 (m,6H),2.52 (s,3H),3.47-3.49 (m,1H),3.81-3.86 (m,2H) ,4.04-4.12 (m,1H),5.10-5.17 (m,3H), 7.20-7.28 (m,4H),8.16 (s,2H)。
実施例57。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−57の合成
8mLのバイアルに、57.1(100mg,0.17mmol,1.00当量)、DCC(71.5mg,0.35mmol,1.99当量)、DMAP(42.3mg,0.35mmol,1.99当量)、CH2Cl2(3mL)、プロパン−2−アミン(20mg,0.34mmol,1.95当量)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、88.9mg(83%)のI−57を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+Na]+ 639; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.93-1.01 (m,12H), 1.61-1.63 (d,6H), 2.52 (s, 3H), 2.92-295 (d,1H), 3.08-3.11 (d,1H), 3.73 (s,3H), 3.80-3.85 (m,1H), 4.00-4.02 (m, 2H), 4.27 (s,1H), 5.09-5.14 (t,1H), 6.97-7.02 (m,1H), 7.08-7.27 (m,2H), 7.28-7.32 (m,1H), 8.17(s,2H)。
実施例58。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−58の合成
化合物I−58を、化合物57.1およびピロリジンから、実施例57に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z):[M+H]+ 629 [M+Na]+ 651; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.93-0.99 (dd, 6H), 1.61-1.80 (m,10H), 2.52 (s, 3H), 2.85-3.30 (m,6H), 3.78 (s,3H), 3.95-4.13 (m,2H), 4.29 (s,1H), 5.09-5.13 (t,1H),7.01-7.06 (m,1H), 7.11-7.18 (m,2H), 8.18 (s,2H)。
実施例59。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−59の合成
8mLの丸底フラスコに、59.1(200mg,0.36mmol,1.00当量)、CH2Cl2(2mL)、HATU(275mg,0.72mmol,2.03当量)、DIEA(93mg,0.72mmol,2.02当量)、プロパン−2−アミン(42mg,0.71mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×2mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×2mLのCH2Cl2で抽出し、そしてその有機層を合わせた。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、120.5mg(56%)のI−59を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C2H8N]+ 544 [M+H]+ 603 [M+Na]+ 625; 1H NMR(400 MHz, DMSO-d6): δ 0.91-1.06 (m,6H), 1.59-1.72 (m,6H), 2.55 (s,3H), 3.12 (s,3H), 3.35-3.41 (m,3H), 3.46-3.47 (m,1H), 3.71 (s,3H), 3.82-3.88 (m,1H), 4.01-4.03 (d,2H), 5.09-5.12 (t,1H), 6.96-6.99 (m,1H), 7.08-7.13 (m,1H), 7.18-7.21 (m,1H), 7.26-7.28 (d,1H), 8.17 (s,2H)。
実施例60。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−60の合成
化合物I−60を、化合物59.1およびピロリジンから、実施例59に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H8N]+ 544 [M+H]+ 615 [M+Na]+ 637; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.77-1.89 (m,10H), 2.57 (s,3H), 3.15-3.17 (d,1H), 3.24 (s,3H), 3.28-3.33 (m,1H), 3.42-3.49 (m,5H), 3.58-3.60 (m,1H), 3.85 (s,3H), 4.15 (m, 2H), 5.24-5.26 (t,1H), 6.96-7.05 (m,2H), 7.18-7.21 (m,1H), 7.98 (s 2H)。
実施例61。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−61の合成
8mLの丸底フラスコに、61.1(100mg,0.16mmol,1.00当量)、DMF(2mL)、1−ブロモ−2−メトキシエタン(45mg,0.32mmol,2.00当量)、K2CO3(45mg,0.33mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を45℃で5時間撹拌した。次いで、この反応を3mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×5mLのEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、70.3mg(64%)のI−61を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H6N]+ 614 [M+H]+ 673; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): 0.99-1.01 (m,6H),1.15-1.32 (m,2H),1.60-1.65 (m,8H),2.58 (s,3H),3.19-3.29 (m,5H),3.35-3.39(m,1H),3.49-3.67(m,4H),3.81-3.88(m,2H),4.10-4.15(m,3H),5.24-5.29 (m,1H),7.02-7.19 (m,2H),7.20-7.28 (m,2H),8.19 (s,2H)。
実施例62。(R)−3−(1−(2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−62の合成
8mLの丸底フラスコに、1.98(200mg,0.34mmol,1.00当量)、CH2Cl2(2mL)、DCC(210mg,1.02mmol,2.99当量)、DMAP(83.1mg,0.68mmol,2.00当量)および2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(47mg,0.68mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、71.2mg(33%)のI−62を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H6N]+ 570 [M+Na]+ 661; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ1.15-1.29 (m,1H), 1.34-1.36 (m,1H), 1.68-1.74 (m, 8H), 2.54 (s,3H), 3.22-3.31 (m,2H), 3.33 (m,1H), 3.63-3.66 (t,2H), 3.79 (s,3H), 3.97-4.11 (m,6H), 5.23-5.26 (m,1H), 5.77-5.85(m,1H), 5.88-5.95 (m,1H), 7.03-7.05 (m,1H), 7.12-7.17 (m,1H), 7.19-7.22 (m,1H), δ 8.19 (s,2H)。
実施例63。3−(1−(2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−イル)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル)−1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((R)−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル)−5−メチル−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−63の合成
粗製63.1(200mg)をキラル−Prep−HPLCにより精製して、46.3mg(23%)のI−63を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+613; 1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.94-0.96 (d,3H), δ1.65 (s,6H), 2.50 (s,3H), 3.07-3.21 (m,2H), 3.60-3.67 (m,1H),3.76 (s,3H), 3.89-4.20 (m,6H), 4.49-4.55 (d,1H), 5.07-5.09 (t,1H), 5.77-5.87 (m,2H), 6.99-7.02 (m,1H), 7.09-7.24 (m,2H), 8.18 (s,2H)。
実施例64。1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−3−(1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−64の合成
25mLの丸底フラスコに、64.1(180mg,0.33mmol,1.00当量)のCH2Cl2(3mL)中の溶液、HATU(250mg,0.66mmol,2.00当量)、DIEA(85mg,0.66mmol,2.00当量)およびピロリジン(47mg,0.66mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌した。得られた溶液をCH2Cl2で希釈した。得られた混合物をH2Oで洗浄し、次いで減圧下で濃縮した。その粗製物をPrep−HPLCにより精製して、121.3mg(61%)のI−64を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 601; 1H NMR (400 MHz, CD3OD-d4,): δ 8.00 (s,2H), 7.24-7.19 (m,1H), 7.04-6.97 (m,2H), 5.57-5.55 (m,1H), 5.29-5.20 (m,1H), 4.25-4.10 (m,2H), 3.86-3.84 (d,3H), 3.62-3.58 (m,1H), 3.50-3.30 (m,6H), 3.18 (s,3H), 2.98-2.92 (m,1H), 2.64 (s,3H), 1.94-1.60 (m,4H), 1.50-1.49 (d,3H)。
実施例65。1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−3−((R)−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−65の合成
25mLの丸底フラスコに、65.1(180mg,0.33mmol,1.00当量)のCH2Cl2(3mL)中の溶液、HATU(250mg,0.66mmol,2.00当量)、DIEA(85mg,0.66mmol,2.00当量)、ピロリジン(47mg,0.66mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌した。得られた溶液をCH2Cl2で希釈した。得られた混合物をH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をPrep−HPLCにより精製して、128.7mg(65%)のI−65を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 601; 1H NMR:(400 MHz ,CD3OD-d4): δ7.99 (s,2H), 7.24-7.19 (m,1H), 7.04-6.97 (m,2H), 5.57-5.55 (m,1H), 5.29-5.20 (m,1H), 4.25-4.10 (m,2H), 3.86-3.84 (d,3H), 3.62-3.58 (m,1H), 3.50-3.30 (m,6H), 3.18 (s,3H), 2.98-2.92 (m,1H), 2.64 (s,3H), 1.94-1.60 (m,4H), 1.50-1.49(d,3H)。
実施例66。(S)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−66の合成
化合物66.2の合成。50mLの丸底フラスコに、窒素下で、THF(10mL)中の37.3(1g,1.79mmol,1.00当量)、66.1(654mg,2.68mmol,1.50当量)、DIAD(542mg,2.68mmol,1.50当量)、PPh3(940mg,3.58mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.0g(粗製)の66.2を無色油状物として得た。
化合物66.3の合成。50mLの丸底フラスコに、66.2(2.0g,2.54mmol,1.00当量)のTHF(20mL)中の溶液、TBAF(2.0g,7.66mmol,3.01当量)を入れた。この反応物を室温で16時間撹拌した。得られた混合物を2×10mLの水および2×10mLのブラインで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、365mg(24%)の66.3を白色固体として得た。
化合物I−66の合成。25mLの丸底フラスコに、66.3(180mg,0.33mmol,1.00当量)のCH2Cl2(3mL)中の溶液、HATU(250mg,0.66mmol,2.00当量)、DIEA(85mg,0.66mmol,2.00当量)およびプロパン−2−アミン(40mg,0.68mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌した。得られた溶液をCH2Cl2で希釈し、次いでH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、127.1mg(66%)のI−66を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 589; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.17 (s,2H), 7.46-7.42 (m,1H), 7.19-7.10 (m,2H), 7.02-6.95 (m,1H), 5.24-5.05 (m,2H), 4.15-4.00 (m,2H), 3.92-3.84 (m,1H), 3.74-3.72 (d,3H), 3.50-3.42 (m,1H), 3.38-3.30 (m,3H), 3.08 (s,3H), 2.58-2.56 (d,3H), 1.41-1.39 (m,3H), 1.04-1.02 (d,3H), 1.00-0.98 (m,3H)。
実施例67。(R)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−67の合成
化合物67.2の合成。100mLの丸底フラスコに、67.1(2.5g,4.47mmol,1.00当量)、66.1(1.31g,5.36mmol,1.20当量)、THF(30mL)、DIAD(1.35g,6.68mmol,1.49当量)、PPh3(1.75g,6.67mmol,1.49当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、4g(粗製)の67.2を白色固体として得た。
化合物67.3の合成。100mLの丸底フラスコに、67.2(4g,5.09mmol,1.00当量)、THF(50mL)、TBAF(4g,15.30mmol,3.01当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を50mLのEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.25g(45%)の67.3を白色固体として得た。
化合物67.4の合成。100mLの丸底フラスコに、67.3(1.25g,2.28mmol,1.00当量)、プロパン−2−アミン(270mg,4.57mmol,2.00当量)、ジクロロメタン(30mL)、HATU(1.3g,3.42mmol,1.50当量)、DIEA(580mg,4.49mmol,1.97当量)を入れた。この反応物を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を30mLのCH2Cl2で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1g(74%)の67.4を白色固体として得た。
化合物I−67の合成。この粗生成物(1g)をキラル−Prep−HPLCにより精製して、337.4mgのI−67を白色固体として得た。LC-MS-(ES, m/z): [M+H]+ 589; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.97-1.05 (dd, 6H), 1.38-1.40 (d,3H), 2.57 (s,3H), δ3.08 (s,3H), 3.31-3.32 (m,1H), 3.33-3.39 (m,2H), 3.40-3.51 (m,1H), 3.73 (s,3H), 3.86-3.93 (m,1H), 4.06-4.12 (m,2H), 5.13-5.19 (m,2H), 6.97-7.02 (m,1H), 7.08-7.20 (m,2H) ,δ7.41-7.44 (d,1H), δ8.17 (s,2H)。
実施例68。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(3−メトキシ−プロポキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−68の合成
8mLの丸底フラスコに、68.1(80mg,0.14mmol,1.00当量)、CH2Cl2(2mL)、HATU(105.5mg,0.28mmol,2.00当量)、DIEA(35.83mg,0.28mmol,1.99当量)およびピロリジン(20mg,0.28mmol,2.02当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を2mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×2mLのCH2Cl2で抽出し、そしてその有機層を合わせた。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、24.8mg(28%)のI−68を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C4H8N]+ 558; 1H NMR(300 MHz, CD3OD): δ 1.76-1.83 (m,12H), 2.53 (s,3H), 3.22 (s,3H), 3.72-3.74 (m,3H), 3.42-3.51 (m,3H), 3.81 (s,3H), 4.13-4.19 (m,2H), 5.11-5.15 (t,1H), 6.91-7.02 (m, 2H), 7.07-7.11 (m,1H), 7.94 (s,2H)。
実施例69。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(3−メトキシ−プロポキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−69の合成
化合物I−69を、68.1およびプロパン−2−アミンから、実施例68に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H8N]+ 558; [M+H]+ 617; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.99-1.03 (m,6H), 1.61-1.63 (m,8H), 2.50 (s,3H), 3.10 (s,3H), 3.22-3.26 (m,3H), 3.35-3.40 (m,1H), 3.72 (s,3H), 3.75-4.14 (m,3H), 4.95-5.15 (t,1H), 6.99-7.01 (m,1H), 7.09-7.16 (m,2H), 7.27-7.30 (m,1H), 8.16 (s,2H)。
実施例70。(R)−N−アリル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−70の合成
8mLの耐圧タンク反応器に、1.98(200mg,0.34mmol,1.00当量)、HATU(259mg,0.68mmol,2.00当量)、DIEA(100mg,0.77mmol,2.27当量)、プロパ−2−エン−1−アミン塩酸塩(64mg,0.68mmol,2.01当量)、CH2Cl2(2mL)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を1×2mLのH2Oで洗浄した。その粗製物をPrep−HPLCにより精製して、105.2mg(49%)のI−70を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C3NH6]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.19-1.37 (m,2H),1.59-1.72 (m,8H), 2.53 (s,3H) , 3.18-3.26 (m,2H) , 3.35-3.43 (m,1H), 3.51-3.68 (m,4H), 3.75(s,3H), 3.80-4.12 (m,2H) , 4.98-5.02 (m,1H), 5.10-5.19 (m,1H), 5.20-5.27 (m,1H), 5.70-5.86 (m,1H),6.98-7.03 (m,1H), 7.09-7.18 (m,1H), 7.20-7.26 (m,1H), 7.74-7.80 (t,1H), 8.19 (s,3H)。
実施例71。(R)−N−アリル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N,2−ジメチルプロパンアミド,I−71の合成
化合物I−71を、化合物I−1およびメチル(プロパ−2−エン−1−イル)アミンから、実施例70に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-C4NH9]+ 570; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 1.19-1.37 (m,2H), 1.59-1.72 (m,8H), 2.53 (s,3H), 2.71 (s,3H), 3.15-3.27 (m,2H), 3.33-3.43 (m,1H), 3.51-3.68 (m,2H), 3.75-3.84 (m,4H), 3.85-4.28 (m,3H), 5.03-5.28 (m,3H), 5.70-5.86 (m,1H), 6.98-7.05 (m,1H), 7.09-7.18 (m,2H), 8.19 (s,2H)。
実施例72。(R)−2−(1−(2−(アリルオキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−72の合成
25mLの丸底フラスコに、72.1(200mg,0.37mmol,1.00当量)のCH2Cl2(2mL)中の溶液、HATU(280mg,0.74mmol,2.00当量)、DIEA(95mg,0.74mmol,2.00当量)、プロパン−2−アミン(43mg,0.73mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌した。得られた溶液をCH2Cl2で希釈した。得られた混合物をH2Oで洗浄し、次いで減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、126.3mg(59%)のI−72を白色固体として得た。LC-MS-(ES, m/z): [M+Na]+ 607; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ7.99 (s,2H), 7.36-7.34 (d,1H), 7.19-7.18 (m,1H), 7.02-6.90 (m,2H), 5.87-5.80 (m,1H), 5.29-5.15 (m,2H), 5.12-5.09 (m,1H), 4.18-3.98 (m,4H), 3.86-3.82 (m,1H), 3.78(s,3H), 2.56 (s,3H), 1.77 (d,6H), 1.16-1.13 (d, 6H)。
実施例73。(R)−N−シクロプロピル−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−イソプロポキシエチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパンアミド,I−73の合成
6mLの密封チューブに、2.1(150mg,0.27mmol,1.00当量)、CH2Cl2(1mL)、シクロプロパンアミン(31.4mg,0.55mmol,2.00当量)、HATU(209mg,0.87mmol,3.15当量)、DIEA(106.4mg,0.82mmol,2.99当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を5mLの水で希釈し、次いで2×5mLのCH2Cl2で抽出した。有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、58.9mg(37%)のI−73を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M-C3H6N]+ 528; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 0.38-0.39 (m,2H),0.53-0.56 (m,2H),0.96-0.98 (m, 6H),1.59-1.63 (d,6H), 2.46 (m,1H),2.52 (s,3H), 3.43-3.46 (m,1H), 3.72(s, 3H) ,3.97 (m,2H) ,5.10-5.14 (t,1H),6.95-6.98 (m,1H),7.06-7.09 (m,1H),7.11-7.20 (m,1H),7.53-7.54 (d,1H),8.16 (s,2H)。
実施例74。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−2−メチルプロパン酸エチル,I−74の合成
8mLのバイアルに、43.1(100mg,0.18mmol,1.00当量)、EtI(57mg,0.37mmol,2.01当量)、K2CO3(50mg,0.36mmol,1.98当量)、DMF(2mL)を入れた。この反応物を油浴内で80℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、78.9mg(75%)のI−74を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z):[M+H]+576, [M+Na]+598; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.10-1.18 (t,3H), 1.63-1.66 (d,6H),2.50 (s,3H), 3.33-3.47 (m,4H), 3.67 (s,3H), 3.97-4.15 (m,4H),4.56-4.59 (t,1H),5.09-5.12 (t,1H), 6.93-6.69 (m,1H), 7.06-7.11 (m,1H), 7.21-7.24 (m,1H), 8.16 (s,2H)。
実施例75。(R)−1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−5−メチル−3−(2−メチル−1−オキソ−1−(ピロリジン−1−イル)プロパン−2−イル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−75の合成
8mLのバイアルに、75.1(100mg,0.17mmol,1.00当量)、CH2Cl2(2mL)、HATU(99mg,0.26mmol,1.50当量)、DIEA(34mg,0.26mmol,1.51当量)、およびピロリジン(25mg,0.35mmol,2.02当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌し、次いで2mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのCH2Cl2で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物を分取HPLCにより精製して、13mg(12%)のI−76を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 628; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.67-1.86 (m,10H), 2.28 (s,6H), 2.51-2.59 (m, 5H), 3.00-3.16 (m,1H), 3.16-3.18 (m,1H), 3.42-3.51 (m,3H), 3.56-3.63(m, 1H), 3.81 (s,3H) 4.11-4.16 (m,1H), 4.27-4.33 (m,1H), 5.23-5.26 (t,1H), 6.94-7.06 (m,2H), 7.19-7.20 (m,1H), 7.98 (s,2H)。
実施例76。(R)−2−(1−(2−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−76の合成
化合物I−75を、75.1およびプロパン−2−アミンから、実施例75に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z):[M+H]+616, [M+Na]+638; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.13-1.16 (dd, 6H), 1.77-1.78 (d, 6H),2.29 (s,6H), 2.56 (s,3H), 2.60-2.72 (m,2H),3.44-3.49 (m,1H), 3.55-3.61 (m,1H),3.78 (s,3H), 4.00-4.08 (m,2H), 4.17-4.23 (m,1H), 5.24-5.27 (t,1H), 6.92-6.95 (m,1H), δ6.99-7.04 (m,1H), 7.22-7.25 (m,1H), 7.97 (s,2H)。
実施例77。(S)−N−シクロブチル−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)プロパンアミド,I−77の合成
化合物77.3の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、77.1(4g,9.72mmol,1.00当量)、THF(30mL)、DIAD(2.35g,11.62mmol,1.20当量)、77.2(2.64g,11.67mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を0℃まで冷却し、そしてPPh3(3.8g,14.49mmol,1.50当量)を添加した。この反応物を室温で10時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.3g(粗製)の77.3を白色固体として得た。
化合物77.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、77.3(2.4g,3.87mmol,1.00当量)、THF(30mL)、水(2mL)、NMO(900mg,7.68mmol,2.00当量)およびOsO4(0.029g,0.03当量)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応をH2Oの添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮して、2g(79%)の77.4を白色固体として得た。
化合物77.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、77.4(1.9g,2.91mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)、水(4mL)、NaIO4(1.36g,2.20当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌し、次いで20mLのH2Oの添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮して、1.9g(粗製)の77.5を白色固体として得た。
化合物77.6の合成。20mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、77.5(1.9g,3.06mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)およびNaBH4(230mg,6.08mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.8g(94%)の77.6を白色固体として得た。
化合物77.7の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、77.6(1.8g,2.89mmol,1.00当量)、MeOH(30mL)を入れた。その後、Pd(OH)2/C(0.4g)を添加した。このフラスコを排気して窒素でフラッシュすることを3回行い、その後、水素でフラッシュした。この反応物を室温で6時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、1.5g(97%)の77.7を白色固体として得た。
化合物77.8の合成。25mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、77.7(395mg,0.74mmol,1.00当量)、THF(10mL)、DIEA(173mg,1.34mmol,2.00当量)、シクロブタンアミン(95.5mg,1.34mmol,2.00当量)、HATU(306mg,0.80mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌し、次いで水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、320mgの77.8を白色固体として得た。
化合物I−77の合成。この粗製物230mgをキラル−Prep−HPLCにより精製して、109.3mg(41%)のI−77を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 587; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.38-1.40 (d,3H), 1.55-1.60 (m,2H), 1.87-1.94 (m, 2H),2.07-2.12 (m,2H), 2.50 (s,3H), 3.30-3.42 (m,3H), 3.73 (s,3H), 4.05-4.07(m, 2H),4.12-4.20 (m,1H), 4.52-4.55 (t,1H),5.08-5.10 (t,1H), 5.22-5.25 (m,1H), 6.97-7.01(m, 1H), 7.07-7.11 (m,1H), 7.21-7.26 (m,1H),7.83-7.86 (d,1H), 8.18 (s, 2H)。
実施例78。(S)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−N−メチルプロパンアミド,I−78の合成
化合物78.1の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、77.7(500mg,0.94mmol,1.00当量)、CH2Cl2(20mL)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(82.3g,1.13mol,1.20当量)、DIEA(242mg,1.87mmol,2.00当量)、HATU(428mg,1.13mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で12時間撹拌し、次いで50mLのH2Oの添加によりクエンチした。得られた溶液をCH2Cl2で抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、230mg(13%)の78.1を白色固体として得た。
化合物I−78の合成。78.1(230mg)をキラル−Prep−HPLCにより分割して、70mg(42%)のI−78を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 589; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.77-0.87 (m,1H), 0.98-1.07 (m,5H), 1.33-1.35(d, 3H),2.47-2.49 (m,2H), 2.57-2.60 (m,4H), 3.25-3.29 (m,1H), 3.36-3.61 (m,3H), 3.75(s, 3H),4.08-4.09 (m,2H), 4.52-4.61 (m,2H), 5.10-5.12 (m,1H), 5.34-5.55 (m,1H), 6.99-7.03 (m,1H),7.09-7.16 (m,1H), 7.21-7.26 (m,1H), 8.18 (s,2H)。
実施例79。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−79の合成
8mLの密封チューブに、79.1(200mg,0.37mmol,1.00当量)、CH2Cl2(2mL)、ピロリジン(53.3mg,0.75mmol,2.00当量)、DMAP(137.3mg,1.12mmol,3.00当量)およびDCC(154.5mg,0.75mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を油浴内で50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を水(5ml)により洗浄し、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−HPLCにより精製して、71.3mg(32%)のI−79を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 587; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ1.78-1.85 (m,2H), 1.92-1.99 (m,2H), 2.59 (s, 3H), 3.06 (s,3H), 3.26-3.28 (m,2H), 3.36-3.39 (m,3H), 3.48-3.58 (m,3H), 3.77(s, 3H), 4.04-4.11 (m,2H) ,4.68 (s,2H), 5.11-5.15 (t,1H), 7.00-7.03 (m,1H), 7.11-7.16 (m,1H), 7.20-7.23 (m,1H), 8.19 (s,2H)。
実施例80。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルアセトアミド,I−80の合成
化合物I−80を、化合物79.1およびプロパン−2−アミンから、実施例79に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 575; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.08-1.09 (d,6H),2.59 (s,3H),3.06 (s,3H),3.41-3.52 (m,4H),3.77 (s,3H),3.82-3.87 (m,1H), 4.08-4.11 (m,2H), 4.46-4.47 (m,2H),5.11-5.15 (t,1H),7.00-7.03 (m,1H),7.11-7.19 (m,1H),7.20-7.22 (m,1H),7.99-8.01 (d,1H),8.19 (s,2H)。
実施例81。(R)−1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−3−(2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン,I−81の合成
化合物I−81を、化合物81.1およびピラゾールから、実施例79に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 573; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ1.78-1.84 (m,2H),1.93-1.96 (m,2H),2.58 (s,3H),3.28-3.31 (m,2H),3.32-3.44 (m,3H),3.54-3.58 (t,2H), 3.74 (s,3H), 4.06 (m,2H) ,4.52-4.54 (t, 1H),4.67 (s,2H),5.12-5.15 (t,1H),6.97-7.00 (m,1H),7.09-7.14 (m, 1H),7.25-7.28 (m,1H),8.18 (s,2H)。
実施例82。(R)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルアセトアミド,I−82の合成
化合物I−82を、化合物81.1およびイソプロピルアミンから、実施例79に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M-H]+ 559; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ1.07-1.09 (d,6H),2.58 (s,3H),3.29-3.30 (m, 1H),3.35-3.43 (m,3H),3.74 (s,3H),3.80-3.86 (m,1H), 4.00-4.10 (m,2H), 4.45(s, 2H), 4.52-4.55 (t,1H), 5.11-5.14 (t,1H),6.97-7.00 (m,1H),7.09-7.14 (m, 1H),7.25-7.28 (m,1H),8.01-8.02 (d,1H),8.18 (s,2H)。
実施例83。(S)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−メトキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−83の合成
化合物I−83を、化合物67.4のキラル分離によって調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 589; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.99-1.05 (dd, 6H), 1.39-1.42 (d,3H), 2.58 (s,3H), 3.08 (s,3H), 3.29-3.31 (m,1H), 3.33-3.50 (m,3H),3.75 (s,3H) , 3.88-3.95 (m,1H), 4.03-4.12 (m,2H) ,5.07-5.11 (m,1H), 5.20-5.27 (m,1H), 6.99-7.03 (m,1H),7.09-7.21 (m,2H) ,7.45-7.48 (d,1H), 8.17 (s,2H)。
実施例84。(R)−N−シクロブチル−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)プロパンアミド,I−84の合成
化合物I−84を、化合物77.8のキラル分離によって調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 587; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.36-1.40 (m,3H), 1.55-1.61 (m,2H), 1.86-1.96(m, 2H),2.06-2.12 (m,2H), 2.50 (s,3H), 3.29-3.41 (m,3H), 3.70 (s,3H), 4.08-4.10 (m, 2H),4.12-4.20 (m,1H), 4.57-4.61 (m,1H), 5.13-5.23 (m,2H), 6.96-7.00 (m,1H),7.07-7.11 (m,1H), 7.21-7.26 (m,1H),7.81-7.83 (d,1H),8.18 (s, 2H)。
実施例85。(R)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−N−メチルプロパンアミド,I−85の合成
化合物I−85を、78.1のキラル分離によって調製した。(ES, m/z): [M+H]+ 589; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.75-0.85 (m,1H), 0.98-1.07 (m,5H), 1.31-1.33 (d, 3H), 2.47-2.50 (m,2H), 2.57-2.68 (m,4H), 3.25-3.29 (m,1H), 3.38-3.39 (m,3H), 3.40-3.72 (m,3H),4.09-4.10 (m,2H), 4.53-4.61 (m,2H), 5.10-5.16 (m,1H), 5.34-5.49 (m,1H), 6.98-7.09 (m,1H), 7.10-7.16 (m,1H), 7.22-7.25 (m,1H), 8.18 (s,2H)。
実施例86。(S)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(3−メトキシ−プロポキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−86の合成
化合物86.2の合成。25mLの丸底フラスコに、86.1(600mg,1.07mmol,1.00当量)、プロパン−2−アミン(128mg,2.17mmol,2.03当量)、CH2Cl2(10mL)、DIEA(275mg,2.13mmol,1.99当量)、HATU(609mg,1.60mmol,1.50当量)を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌し、次いで10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を10mLのCH2Cl2で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、420mg(65%)の86.2を白色固体として得た。
化合物I−86の合成。この粗生成物(400mg)をキラル−Prep−HPLCにより精製して、177.4mgのI−86を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 603; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.95-1.01 (dd, 6H), 1.34-1.37 (d,3H), 1.54-1.60(m, 2H), 2.54 (s,3H), 3.03 (s,3H), 3.15-3.27 (m,3H), 3.29-3.32 (m,1H), 3.72 (s,3H) , 3.83-3.94 (m,2H), 4.06-4.11 (m,1H), 4.97-5.01 (m,1H), 5.19-5.21 (m,1H), 6.96-7.06 (m,1H), 7.09-7.13 (m,2H), 7.44-7.47 (d,1H), 8.17 (s,2H)。
実施例87。(R)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(3−メトキシ−プロポキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−87の合成
化合物I−87を、化合物86.2のキラル分離によって調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 603; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.92-1.00 (dd, 6H), 1.34-1.37 (d,3H), 1.55-1.60 (t, 2H),2.53 (s,3H), 3.04 (s,3H), 3.14-3.27 (m,3H), 3.32-3.35 (m,1H), 3.69 (s,3H) , 3.77-3.88 (m,1H), 4.00-4.05 (m,2H), 5.01-5.05 (m,1H), 5.16-5.18 (m,1H), 6.95-6.99 (m,1H), 7.05-7.12 (m,2H), 7.40-7.43 (d,1H), 8.12 (s,2H)。
実施例88。(S)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド,I−88の合成
8mLのバイアルに、77.7(350mg,0.66mmol,1.00当量)、CH2Cl2(4mL)、プロパン−2−アミン(77mg,1.30mmol,2.00当量)、DIEA(170mg,1.32mmol,2.00当量)、およびHATU(500mg,1.31mmol,2.00当量)を入れた。この反応物を室温で16時間撹拌した。得られた溶液をCH2Cl2で希釈した。得られた混合物をH2Oで洗浄し、次いで減圧下で濃縮した。その粗生成物をPrep−TLCおよびキラル−Prep−HPLCにより精製して、94.8mg(25%)のI−88を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 575; 1H NMR; (300 MHz , CD3OD): δ 7.98 (s,2H), 7.62-7.50 (m,1H), 7.26-7.22 (m,1H), 7.00-6.88 (m,2H), 5.42-5.37 (m,1H), 5.30-5.26 (m,1H), 4.30-3.98 (m,3H), 3.76 (s,3H), 3.70-3.50 (m,3H), 3.35-3.30 (m,1H), 2.58 (s,3H), 1.52-1.50 (d,3H), 1.13-1.07 (dd,6H)。
実施例89。(R)−2−(1−((R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピルプロパンアミド I−89の合成
化合物I−89を、化合物77.7から、実施例88に記載される手順を使用して調製した。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 575; 1H NMR: (300 MHz, CD3OD): δ7.98 (s,2H), 7.26-7.22 (m,1H), 7.00-6.88 (m,2H), 5.45-5.37 (m,1H), 5.30-5.20 (m,1H), 4.25-4.18 (m,1H), 4.12-3.98 (m,2H), 3.78 (s,3H), 3.60-3.45 (m,3H), 3.35-3.30 (m,1H), 2.59 (s,3H), 1.53-1.50 (d,3H), 1.13-1.07 (t,6H)。
実施例90。(R)−2−(1−(2−(3−アミノ−3−オキソプロポキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−90の合成
化合物90.2の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、90.1(2g,4.70mmol,1.00当量)、THF(20mL)、77.2(1.35g,5.62mmol,1.20当量)、DIAD(1.14g,5.64mmol,1.20当量)およびPPh3(1.8g,6.86mmol,1.50当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.2g(39%)の90.2を白色固体として得た。
化合物90.3の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、90.2(1.2g,1.85mmol,1.00当量)、THF(20mL)、水(1.5mL)、NMO(430mg,3.67mmol,2.00当量)およびOsO4(0.014g,0.03当量)を入れた。この反応物を室温で2時間撹拌し、次いで30mLの水の添加によりクエンチした。この反応物をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮して、1.0g(79%)の90.3を白色固体として得た。
化合物90.4の合成。25mLの丸底フラスコに、90.3(1g,1.47mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)およびPd/C(200mg)を入れた。このフラスコを排気して窒素でフラッシュすることを3回行い、その後、H2ガスでフラッシュした。この反応物を、H2ガスの雰囲気下(バルーン)で室温で3時間撹拌した。これにより、720mg(83%)の90.4を白色固体として得た。
化合物I−220の合成。25mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、90.4(720mg,1.22mmol,1.00当量)、CH2Cl2(10mL)、プロパン−2−アミン(143.51mg,2.43mmol,2.00当量)、DIEA(313.78mg,2.43mmol,1.20当量)およびHATU(554.59mg,1.46mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で12時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、680mg(88%)のI−220を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+655; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.03(t, 6H), δ1.38-1.42(m, 1H), δ1.60-1.64(m, 7H), δ2.49(s, 3H), δ3.15-3.19(t, 2H), δ3.33-3.45(m, 3H), δ3.69(s, 3H), δ3.84-3.88(m, 1H), δ4.00-4.01(m, 2H), δ4.34-4.44(m, 2H), δ5.03-5.08(t, 1H), δ6.94-6.98(m, 1H), δ7.06-7.18(m, 2H), δ7.27-7.31(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
化合物90.6の合成。25mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、I−220(660mg,1.04mmol,1.00当量)、MeOH(10mL)、水(2mL)およびNaIO4(490.88mg,2.20当量)を入れた。この反応物を室温で1時間撹拌し、次いで30mLの水の添加によりクエンチした。この反応物をEtOAcで抽出し、そして有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、585mg(93%)の90.6を白色固体として得た。
化合物90.7の合成。25mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、90.6(660mg,1.10mmol,1.00当量)、DMF(5mL)、およびオキソン(809mg,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。次いで、この反応を40mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、300mg(44%)の90.7を白色固体として得た。
化合物I−90の合成。25mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、90.7(150mg,0.24mmol,1.00当量)、CH2Cl2(3mL)、DIEA(62.7mg,0.49mmol,2.00当量)、NH4Cl(51.54mg,0.96mmol,4.00当量)、HATU(110.85mg,0.29mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で12時間撹拌し、次いで10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物を分取TLCにより精製して、123.2mg(82%)のI−90を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z): [M+H]+ 616; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ 0.98-1.05 (t, 6H), 1.62-1.66 (d,6H), 2.24-2.29 (t,2H), 2.70 (s,3H), 3.40-3.48 (m,1H), 3.50-3.60 (m,1H), 3.70 (s,3H), 3.83-4.04 (m,3H), 5.06-5.10 (t,1H), 6.68 (s,1H), 6.95-6.99 (m,1H), 7.07-7.13 (m,1H), 7.14-7.21 (m,1H), 7.22-7.27 (m,1H), 7.34-7.37 (m,1H), 8.17 (s,2H)。
実施例91。(R)−2−(1−(2−(2−シアノエトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,4−ジヒドロ−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3(2H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,I−91の合成
化合物91.1の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、1.94(3g,8.95mmol,1.00当量)、CH2Cl2(30mL)、DIEA(2.31g,17.87mmol,2.00当量)、プロパン−2−アミン(1.06g,17.93mmol,2.00当量)およびHATU(4.08g,10.73mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌し、次いで50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.0g(粗製)の91.1を白色固体として得た。
化合物91.3の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、91.1(2.0g,5.31mmol,1.00当量)、THF(20mL)、DIAD(1.29g,6.38mmol,1.20当量)、91.2(2.98g,6.36mmol,1.20当量)、およびPPh3(2.09g,7.97mmol,1.50当量)を入れた。この反応物を室温で12時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3g(粗製)の91.3を白色固体として得た。
化合物91.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、91.3(3g,3.63mmol,1.00当量)、THF(30mL)、水(5mL)およびTBAF(2.81g,10.75mmol,3.00当量)を入れた。この反応物を室温で24時間撹拌し、次いで50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、500mg(23%)の91.4を白色固体として得た。
化合物91.5の合成。25mLの3つ口丸底フラスコに、窒素下で、91.4(500mg,0.85mmol,1.00当量)、CH2Cl2(5mL)、Et3N(171mg,1.69mmol,2.00当量)およびMsCl(116mg,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を15mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮して、408mg(61%)の91.5を白色固体として得た。
化合物I−91の合成。25mLの窒素下に、91.5(160mg,0.29mmol,1.00当量)、CH2Cl2(3mL)、DIEA(74.11mg,0.57mmol,2.00当量)、プロパン−2−アミン(59mg,1.00mmol,2.00当量)およびHATU(130.98mg,0.34mmol,1.20当量)を入れた。この反応物を室温で10時間撹拌し、次いで5mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAcで抽出し、そして有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物を分取HPLCにより精製して、103.9mg(60%)のI−91を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+ 598; 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ1.00-1.23 (t,6H), 1.63-1.66 (d,6H), 2.51 (s,3H), 2.68-2.72 (t,2H), 3.49-3.57 (m,2H), 3.72 (s,3H), 3.72-3.87 (m,1H), 4.05-4.07 (m,2H), 5.13-5.18 (t,1H), 6.98-7.03 (m,1H),7.11-7.27 (m,3H), 8.18 (s,2H)。
3000mLの3つ口丸底フラスコに、2H−1,2,3−トリアゾール(100g,1.45mol,1.00当量)、水(1000mL)、Br
2(522g,3.27mol,2.25当量)を入れた。得られた溶液を50℃で油浴内で一晩撹拌した。次いで、この反応を1000mLのNa
2SO
3(aq)の添加によりクエンチした。その固体を濾過により集め、そして減圧下でオーブン内で乾燥させた。これにより、313g(95%)の4,5−ジブロモ−2H−1,2,3−トリアゾールを白色固体として得た。
5000mLの3つ口丸底フラスコに、4,5−ジブロモ−2H−1,2,3−トリアゾール(301g,1.33mol,1.00当量)、炭酸カリウム(92.5g,669.27mmol,0.50当量)およびNMP(3000mL)を入れた。その後、1−クロロプロパン−2−オン(148g,1.60mol,1.21当量)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を9000mLの水の添加によりクエンチした。その固体を濾過により集め、そしてオーブン内で乾燥させた。これにより、346g(92%)の1−(ジブロモ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)プロパン−2−オンを白色固体として得た。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、3000mLの耐圧タンク反応器(15atm)に、1−(ジブロモ−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)プロパン−2−オン(100g,353.46mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(1000g,13.87mol,39.23当量)、トリエチルアミン(78g,770.83mmol,2.18当量)および炭素担持パラジウム(5g)を入れた。H
2(気体)をこの反応混合物に導入した。得られた溶液を35℃で一晩撹拌した。その固体を濾別した。その濾液を減圧下で濃縮した。これにより、41g(95%)の1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)プロパン−2−オンを白色固体として得た。
3000mLの3つ口丸底フラスコに、1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)プロパン−2−オン(135g,1.08mol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(1.3L)、2−シアノ酢酸エチル(134g,1.18mol,1.10当量)、モルホリン(103.4g,1.19mol,1.10当量)、および硫黄(38g,1.19mol,1.10当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を4000mLの水の添加によりクエンチした。その固体を濾過により集めた。その固体を減圧下でオーブン内で乾燥させた。これにより、177g(65%)の2−アミノ−4−メチル−5−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チオフェン−3−カルボン酸エチルを灰色固体として得た。
3000mLの3つ口丸底フラスコに、2−アミノ−4−メチル−5−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チオフェン−3−カルボン酸エチル(100g,396.36mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2000mL)およびトリホスゲン(40g)を入れた。その後、トリエチルアミン(120g,1.19mol,2.99当量)を−15℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、2−アミノ−2−メチルプロパン酸tert−ブチル塩酸塩(77g,393.49mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を1000mLのNH
4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×500mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物を、5:1の比の石油エーテル/ジクロロメタンから再結晶した。これにより、157.8g(91%)の2−([[1−(tert−ブトキシ)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル]カルバモイル]アミノ)−4−メチル−5−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チオフェン−3−カルボン酸エチルを黄色固体として得た。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、3Lの3つ口丸底フラスコに、2−([[1−(tert−ブトキシ)−2−メチル−1−オキソプロパン−2−イル]カルバモイル]アミノ)−4−メチル−5−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)チオフェン−3−カルボン酸エチル(75g,171.42mmol,1.00当量)、1,4−ジオキサン(1000mL)、および(tert−ブトキシ)カリウム(57g,507.97mmol,2.96当量)を入れた。得られた溶液を40℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を1000mlのNH
4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×500mlの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×250mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製物を2:1の比の石油エーテル/ジクロロメタンから再結晶した。これにより、52g(77%)の2−メチル−2−[5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]プロパン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
実施例93。2−[1−[(2R)−2−(2−シアノエトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチルプロパン酸,93.3の合成
化合物93.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、93.1(1g,1.40mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)、KCN(180mg,2.76mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を50℃で8時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いるPrep−TLCにより精製して、380mg(42%)の93.2を白色固体として得た。
化合物93.3の合成。H2の雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、93.2(380mg,0.59mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、Pd(OH)2/C(80mg)を入れた。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物を分取TLCにより精製して、34.0mg(10%)の93.3を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M+H]+557; 1HNMR (300 MHz, DMSO): δ1.64-1.65(d, 6H), 2.52(s, 3H), 2.69-2.73(t, 2H), 3.51-3.59(t, 2H), 3.77(s, 3H), δ3.98-4.04(m, 1H), 4.13-4.19(m, 1H), 5.14-5.18(t, 1H), 6.98-7.03(m, 1H), 7.10-7.17(m, 1H), 7.21-7.25(m, 1H), 8.17(s, 2H)。
実施例94。3−[(1R)−1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−3−[1−メチル−1−[(プロパン−2−イル)カルバモイル]エチル]−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−1−イル)エトキシ]プロパン酸,I−135の合成
化合物94.2の合成。H2の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、94.1(1g,1.47mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、Pd/C(20mg)を入れた。得られた溶液をH2下で室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を濃縮して、720mg(83%)の2.2を白色固体として得た。
化合物94.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、94.2(760mg,1.28mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)、プロパン−2−アミン(151.9mg,2.57mmol,2.00当量)、DIEA(332.1mg,2.57mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(586.2mg,1.54mmol,1.20当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いるカラムにより精製して、680mg(84%)の94.3を白色固体として得た。
化合物94.4の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、94.3(660mg,1.04mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、NaIO4(490.9mg,2.20当量)、水(3mL)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、585mg(93%)の94.4を白色固体として得た。
化合物I−135の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、94.4(560mg,0.93mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)、オキソン(687.4mg,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるPrep−TLCにより精製して、115.7mg(20%)のI−135を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M-C3H8N]+558, [M+H]+617; 1HNMR (300 MHz, DMSO): δ0.98-1.01(t, 6H), 1.62-1.66(d, 6H), 2.39-2.43(t, 2H), 2.52(s, 3H), 3.42-3.49(m, 1H), 3.56-3.63(m, 1H), 3.71(s, 3H), 3.83-4.01(m, 3H), 5.07-5.11(t, 1H), 6.95-7.0(m, 1H), 7.08-7.15(m, 1H), 7.19-7.22(m, 1H), 7.28-7.31(d, 1H), 8.17(s, 2H)。
実施例95。2−[1−[(2R)−2−(2−カルバモイルエトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチルプロパン酸,95.7の合成。
化合物95.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、95.1(4g,9.40mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(40mL)、95.2(2.71g,11.28mmol,1.20当量)、DIAD(2.28g,11.28mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(3.70g,14.11mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるカラムにより精製して、2.4g(39%)の95.3を白色固体として得た。
化合物94.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、95.3(2.4g,3.71mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、NMO(872.5mg,7.45mmol,2.01当量)、およびOsO4(28.8mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、2.3g(粗製)の94.3を白色固体として得た。
化合物95.4の合成。25mLの丸底フラスコに、94.3(400mg,0.59mmol,1.00当量)、メタノール(6mL)、NaIO4(251mg,2.00当量)、水(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、320mg(84%)の95.4を白色固体として得た。
化合物95.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、95.4(260mg,0.40mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)、オキソン(275.1mg,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いるカラムにより精製して、220mg(83%)の95.5を白色固体として得た。
化合物95.6の合成。8mLのバイアルに、95.5(120mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、DIEA(46.5mg,0.36mmol,2.00当量)、NH4Cl(19.3mg,0.36mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(82.1mg,0.22mmol,1.20当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物をNaCl(aq)で洗浄した。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)を用いるPrep−TLCにより精製して、80mg(67%)の95.6を白色固体として得た。
化合物95.7の合成。H2の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、95.6(80mg,0.12mmol,1.00当量)、メタノール(4mL)、Pd(OH)2/C(20mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるPrep−TLCにより精製して、37.6mg(54%)の95.7を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M-OH]+557; 1HNMR (400 MHz, DMSO): δ1.62-1.63 (d, 6H), 2.22-2.30 (m, 2H), 2.54 (s, 3H), 3.38-3.44 (m, 1H), 3.60-3.68 (m, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.90-4.02 (m, 2H), 5.07-5.10 (t, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.96-6.99 (m, 1H), 7.08-7.13 (m, 1H), 7.16-7.19 (m, 1H), 8.15-8.16 (d, 2H), 12.49 (brs, 1H)。
実施例96。2−[1−[(2R)−2−(2−アミノエトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチルプロパン酸の合成
化合物96.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、95.1(4g,9.40mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(50mL)、DIAD(2.28g,11.28mmol,1.20当量)、96.1(5.6g,11.95mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(3.70g,14.11mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いるカラムにより精製して、11g(粗製)の96.2を白色固体として得た。
化合物4.4の合成。250mLの丸底フラスコに、96.2(11g,12.56mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(110mL)、TBAF(15.8g,60.43mmol,4.00当量)、水(2mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物をNaCl(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるカラムにより精製して、7.4g(粗製)の96.3を白色固体として得た。
化合物4.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、96.3(7.4g,11.60mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(80mL)、MsCl(1.46g,1.10当量)、トリエチルアミン(2.35g,23.22mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を100mLの水で洗浄した。得られた溶液を2×200mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(200:1)を用いるカラムにより精製して、7.3g(88%)の96.4を白色固体として得た。
化合物96.5の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、96.4(1g,1.40mmol,1.00当量)、メタノール/NH3(10mL)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(5:1)を用いるカラムにより精製して、660mg(74%)の96.5を白色固体として得た。
化合物96.6の合成。H2の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、96.5(660mg,1.04mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、Pd(OH)2/C(200mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物(425mg)をPrep−HPLCにより精製して、100mg(42.5%)の96.6を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M+H]+547; 1HNMR (300 MHz, DMSO): δ1.75(s, 3H), 1.85(s, 3H), 2.59(s, 3H), 3.09-3.13(t, 2H), 3.59-3.68(m, 2H), 3.78-3.84(m, 1H), 3.91(s, 3H), 4.44-4.51(m, 1H), 5.21-5.25(m, 1H), 6.99-7.07(m, 2H), 7.31-7.35(m, 1H), 7.94(s, 2H)。
実施例97。化合物2−[1−[(2R)−2−(2−アミノエトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチル−N−(プロパン−2−イル)プロパンアミド,I−5の合成
化合物97.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、96.6(80mg,0.15mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、HATU(83.5mg,0.22mmol,1.50当量)、DIEA(37.8mg,0.29mmol,2.00当量)、プロパン−2−アミン(17.3mg,0.29mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を2mLのNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30/1)を用いるPrep−TLCにより精製して、44.8mg(52%)の97.1を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M+H]+588; 1HNMR (300 MHz, CD3OD): δ1.10-1.18(d, 6H), 1.75-1.79(m, 6H), 2.55(s, 3H), 3.03-3.07(m, 2H), 3.50-3.61(m, 2H), 3.79(s, 3H), 3.93-4.02(m, 2H), 4.31-4.36(m, 1H), 5.22-5.28(t, 1H), 6.92-7.05(m, 2H), 7.23-7.27(m, 1H), 7.95(s, 2H)。
実施例98。(S)−2−(1−(2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1,2−ジヒドロチエノ[2,3−d]ピリミジン−3(4H)−イル)−N−イソプロピル−2−メチルプロパンアミド,98.7の合成
化合物98.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、95.1(2g,4.70mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、98.1(1.59g,7.03mmol,1.50当量)、DIAD(1.901g,9.40mmol,2.00当量)、PPh3(2.46g,9.38mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるカラムにより精製して、3.3g(粗製)の98.2を白色固体として得た。
化合物98.3の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、98.2(3.3g,5.21mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(33mL)、NMO(1.829g,15.61mmol,3.00当量)、OsO4(39mg,0.03当量)を入れた。得られた溶液を室温で10時間撹拌した。得られた混合物をH2Oで洗浄した。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、3.6g(粗製)の98.3を白色固体として得た。
化合物98.4の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、水(21mL)中の98.3(3.6g,5.39mmol,1.00当量)、メタノール(72mL)、NaIO4(2.31g,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で60分間撹拌した。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、3.2g(粗製)の98.4を白色固体として得た。
化合物98.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、98.4(3.2g,5.03mmol,1.00当量)、メタノール(32mL)、NaBH4(187mg,4.94mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で入れた。得られた溶液を水/氷浴内で0℃で10分間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、2.5g(粗製)の98.5を白色固体として得た。
化合物98.6の合成。水素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、98.5(2.5g,3.92mmol,1.00当量)、メタノール(25mL)、パラジウム炭素(0.5g)を入れた。得られた溶液を室温で10時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を濃縮して、1.6g(粗製)の98.6を白色固体として得た。
化合物98.7の合成。100mLの丸底フラスコに、98.6(1.6g,2.92mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(20mL)、プロパン−2−アミン(344mg,5.82mmol,2.00当量)、DIEA(754mg,5.83mmol,2.00当量)、HATU(1.66g,4.37mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlashにより精製して、489.3mg(28%)の98.7を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M-C3H7N]+ 530; 1HNMR (300 MHz, DMSO): δ8.16(s,2H), 7.29-7.23(m,2H), 7.12-7.05(m,1H), 6.97-6.94(m,1H), 5.11-5.07(t,1H), 4.62-4.58 (t, 1H), 4.02-4.00 (d,2H), 3.88-3.81(m,1H), 3.67(s,3H), 3.46-3.35(m, 4H), 2.51(s,3H), 1.63-1.60 (d,6H), 1.03-0.98(t, 6H)。
実施例99。2−[1−[(2R)−2−(2−シアノエトキシ)−2−(2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチルプロパン酸,99.7の合成
化合物99.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、3000mLの3つ口丸底フラスコに、DMSO(1000mL)、t−BuOK(100.5g,895.64mmol,1.22当量)を入れた。S,S−ジメチルメタンスルフィニルヨージド(194.1g,881.98mmol,1.20当量)を数回に分けて10〜20℃で添加した。得られた溶液を15℃で2時間撹拌した。この溶液に、99.1(100g,734.50mmol,1.00当量)を10℃で添加した。得られた溶液を、撹拌しながら、10℃でさらに1時間反応させた。次いで、この反応を500mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をMTBE(3×500mL)で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そしてNa2SO4で乾燥させ、次いで濃縮して、72g(65%)の99.2を黄色油状物として得た。
化合物99.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、1000mLの3つ口丸底フラスコに、3−ヒドロキシプロパンニトリル(400mL)、三塩化鉄(trichloroiron)(7.68g,47.35mmol,0.10当量)を入れた。99.2(72g,479.44mmol,1.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。得られた混合物をH2O(1L)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、55g(52%)の99.3を無色油状物として得た。
化合物99.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、99.3(55g,248.58mmol,1.00当量)、CH3CN(275mL)、エチレンブタノエート(15.6g,136.67mmol,0.55当量)、CAL−B(825mg)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾過により集めた。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、32g(44%)の15.4を黄色油状物として得た。
化合物99.5の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、99.4(32g,109.84mmol,1.00当量)、メタノール(200mL)、水(100mL)、水酸化ナトリウム(4.8g,120.00mmol,1.10当量)を入れた。得られた溶液を0℃で15分間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして濃縮して、20.7g(85%)の99.5を黄色油状物として得た。
化合物99.6の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、99.6(3g,5.23mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、99.5(1.39g,6.28mmol,1.20当量)、DIAD(2.11g,10.43mmol,2.00当量)、PPh3(2.73g,10.41mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、5g(粗製)の15.7を白色固体として得た。
化合物99.7の合成。100mLの丸底フラスコに、99.7(5g,6.44mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、TBAF(5g,19.12mmol,2.97当量)を入れた。得られた溶液を室温で8時間撹拌した。得られた混合物を30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して、700mg(20%)の99.7を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M+H]+ 539; 1HNMR (300 MHz, DMSO): δ12.37(brs, 1H), 8.16 (s, 2H), 7.44-7.41(m, 1H), 7.33-7.28(m, 1H), 7.04-6.98(m, 2H), 5.20-5.16(t, 1H), 4.17-4.10(m, 1H), 4.01-3.95(m, 1H), 3.83(s, 3H), 3.54-3.41(m, 2H), 2.73-2.64(m, 2H), 2.52(s, 3H), 1.60-1.52(d, 6H)。
実施例100。2−[1−[(2R)−2−(2−シアノエトキシ)−2−(2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチル−N−(プロパン−2−イル)プロパンアミド,I−136の合成
化合物I−136の合成。25mLの丸底フラスコに、99.7(100mg,0.19mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(21.8mg,0.37mmol,2.00当量)、DIEA(52.85mg,0.41mmol,2.00当量)、HATU(116.5mg,0.31mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で8時間撹拌した。得られた混合物を5mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3×5mLのDCMで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いる分取TLCにより精製して、98mg(91%)のI−136を白色固体として得た。LC-MS (ES, m/z); [M-C3H6N]+521; 1HNMR (300 MHz, DMSO): δ8.16 (s, 2H), 7.45-7.43(d, 1H), 7.34-7.29(m, 1H), 7.18-7.15(d, 1H), 7.05-6.98(m, 1H), 5.19-5.15(t, 1H), 4.03-4.01(m, 2H), 3.88-3.81(m,1H), 3.74(s, 3H), 3.52-3.47(m, 2H), 2.66-2.51(t, 2H), 2.50 (s, 3H). 1.65-1.62 (d, 6H), 1.02-0.99 (t, 6H)。
実施例101。2−[1−[(2R)−2−(2−シアノエトキシ)−2−(2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチルプロパンアミド,I−137の合成
25mLの丸底フラスコに、99.7(100mg,0.19mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、NH4Cl(21.8mg,0.41mmol,2.00当量)、DIEA(52.85mg,0.41mmol,2.00当量)、HATU(116.5mg,0.31mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で8時間撹拌した。得られた混合物を水で洗浄した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いるPrep.TLCにより精製した。集めた画分を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、90mg(90%)のI−137を白色固体として得た。(ES, m/z): [M-NH2]+ 521; H-NMR: (300MHz, DMSO, ppm): δ8.16(s,2H), δ7.45-7.42(d,1H), δ7.34-7.28(m,1H), δ7.05-6.98(m,3H), δ6.75 (brs,1H), δ5.19-5.15(t,3H), δ4.08-3.99(m,2H), δ3.76 (s,3H), δ3.52-3.47(m,2H), δ2.69-2.68(t,2H), δ2.51- (s,3H), δ1.65 (s,6H)。
102.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、102.1(455mg,0.84mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、HATU(473.5mg,1.25mmol,1.50当量)、DIEA(214.6mg,1.66mmol,2.00当量)、プロパン−2−アミン(98mg,1.66mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、250mg(51%)の102.2を白色固体として得た。
I−138の調製。102.2(250mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Phenomenex Lux 5u セルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm,5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを23分間保持、保持時間:9.592分);検出器、UV 254/220nm。これにより、72.7mg(29%)のI−138を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+584; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.00(d, 3H), δ1.04-1.05(d, 3H), δ1.40-1.42(d, 3H), δ2.57(s, 3H), δ2.67-2.71(t, 2H), δ3.41-3.56(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ3.86-3.94(m, 1H), δ4.06-4.18(m, 2H), δ5.17-5.24(m, 2H), δ7.02-7.05(m, 1H), δ7.13-7.18(m, 1H), δ7.22-7.28(m, 1H), δ7.38-7.42(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
103.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、103.1(200mg,0.37mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、HATU(210.46mg,0.55mmol,1.50当量)、DIEA(95.39mg,0.74mmol,2.00当量)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(53.87mg,0.74mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、180mg(82%)の103.2を白色固体として得た。
I−139の調製。上記混合物103.2(250mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Phenomenex Lux 5u セルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm,5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを23分間保持);検出器、UV 254/220nm。これにより、72.7mg(29%)のI−139(保持時間:9.592分)および65.5mg(36%)のI−188(保持時間:9.392分)を白色固体として得た。I-139: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+584 H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.00(d, 3H), δ1.04-1.05(d, 3H), δ1.40-1.42(d, 3H), δ2.57(s, 3H), δ2.67-2.71(t, 2H), δ3.41-3.56(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ3.86-3.94(m, 1H), δ4.06-4.18(m, 2H), δ5.17-5.24(m, 2H), δ7.02-7.05(m, 1H), δ7.13-7.18(m, 1H), δ7.22-7.28(m, 1H), δ7.38-7.42(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
104.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、104.1(1g,1.74mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、104.2(499.5mg,2.09mmol,1.20当量)、DIAD(421.8mg,2.09mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(683.8mg,2.61mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、970mgの104.3を黄色油状物として得た。
104.4の合成。25mLの丸底フラスコに、104.3(970mg,1.22mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、TBAF(1.54g,5.89mmol,4.00当量)、水(0.5mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×50mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(100:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、300mg(44%)の104.4を白色固体として得た。
I−140の合成。8mLのバイアルに、104.4(150mg,0.27mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2.5mL)、HATU(204.79mg,0.54mmol,2.00当量)、DIEA(104.42mg,0.81mmol,3.00当量)、エチルアミン塩酸塩(43.63mg,0.54mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、95.8mg(61%)のI−140を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-C2H6N]+539; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.94-0.99(t, 3H), δ1.62-1.64(d, 6H), δ2.67-2.71(m, 5H), δ3.02-3.09(m, 2H), δ3.47-3.55(m, 2H), δ3.72(s, 3H), δ4.02-4.07(m, 2H), δ5.11-5.16(t, 1H), δ6.97-7.02(m, 1H), δ7.11-7.17(m, 1H), δ7.21-7.25(m, 1H), δ7.44-7.48(t, 1H), δ8.16(s, 2H)。
I−141の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、105.1(150mg,0.27mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3.5mL)、HATU(153.6mg,0.40mmol,1.50当量)、DIEA(69.6mg,0.54mmol,2.00当量)、メタンアミン(0.27mL,0.54mmol,2.00当量,THF中2mol/L)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、86.6mg(56%)のI−141を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-CH4N]+539, [M+H]+570; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.63(s, 6H), δ2.50-2.55(m, 4H), δ2.69-2.72(m, 4H), δ3.49-3.60(m, 2H), δ3.72(s, 3H), δ3.97-4.02(m, 1H), δ4.08-4.15(m, 1H), δ5.10-5.14(t, 1H), δ6.97-7.01(m, 1H), δ7.10-7.16(m, 1H), δ7.21-7.24(m, 1H), δ7.41-7.42(m, 1H), δ8.17(s, 2H)。
I−142の合成。8mLのバイアルに、106.1(150mg,0.28mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、エチルアミン塩酸塩(67.7mg,3.00当量)、HATU(127mg,0.33mmol,1.20当量)、DIEA(144mg,1.11mmol,4.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLのNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、77.4mg(49%)のI−142を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C2H6N]+521, [M+H]+566; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.95-1.0(t, 3H), δ1.63-1.65(d, 6H), δ2.61-2.69(m, 4H), δ3.02-3.06(m, 2H), δ3.33-3.50(m, 3H), δ3.74(s, 3H), δ4.0-4.05(m, 2H), δ5.14-5.16(m, 1H), δ6.97-7.05(m, 2H), δ7.28-7.31(m, 1H), δ7.45-7.47(m, 2H), δ8.16(s, 2H)。
I−143の合成。8mLのバイアルに、107.1(150mg,0.28mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、メタンアミン(0.42mL,0.84mmol,3.00当量,2mol/L)、HATU(127mg,0.33mmol,1.20当量)、DIEA(144mg,1.11mmol,4.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、121.8mg(79%)のI−143を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-CH4N]+521; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.64(s, 6H), δ2.54(s, 3H), δ2.55(s, 3H), δ2.65-2.69(t, 2H), δ3.43-3.50(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ3.92-4.0(m, 1H), δ4.06-4.15(m, 1H), δ5.13-5.17(t, 1H), δ6.97-7.05(m, 2H), δ7.28-7.33(m, 1H), δ7.40-7.44(m, 2H), δ8.16(s, 2H)。
I−144の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、プロパン−2−アミン(15.24mg,0.26mmol,2.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、HATU(73.66mg,0.19mmol,1.50当量)、DIEA(33.39mg,0.26mmol,2.00当量)、108.1(70mg,0.13mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を10mLのNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、61.1mg(81%)のI−144を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+525; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(dd, 6H), δ1.61-1.64(d, 6H), δ2.50(s, 3H), δ3.75(s, 3H), δ3.81-3.88(m, 1H), δ4.05-4.15(m, 2H), δ4.30-4.35(d, 1H), δ4.49-4.54(d, 1H), δ5.21-5.25(t, 1H), δ7.02-7.06(m, 1H), δ7.14-7.24(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。
109.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、109.1(2g,4.70mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(25mL)、109.2(2.64g,5.63mmol,1.20当量)、DIAD(1.14g,5.64mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(1.85g,7.05mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3g(粗製)の109.3を白色固体として得た。
109.4の合成。50mLの丸底フラスコに、109.3(3g,3.42mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、TBAF(4.31g,16.48mmol,4.00当量)、水(1.5mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を50mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.05g(48%)のベンジル109.4を白色固体として得た。
109.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、109.4(1.05g,1.65mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(15mL)、MsCl(0.207g,1.10当量)、トリエチルアミン(334mg,3.30mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応をNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、970mg(82%)の109.5を白色固体として得た。
109.6の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、109.5(970mg,1.36mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)、アゼチジン−3−カルボニトリル(333.8mg,4.07mmol,3.00当量)、DIEA(351.5mg,2.72mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、340mg(36%)の109.6を白色固体として得た。
I−145の合成。H2の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、109.6(280mg,0.40mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(6mL)、Pd(OH)2/C(60mg)を入れた。得られた溶液を室温で48時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、120mg(49%)のI−145を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+612; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.62-1.64(d, 6H), δ2.53(s, 3H), δ3.20-3.25(m, 2H), δ3.25-3.33(m, 1H), δ3.33-3.38(m, 2H), δ3.38-3.40(m, 4H), δ3.73(s, 3H), δ3.89-3.92(m, 1H), δ4.08-4.13(m, 1H), δ5.02-5.06(t, 1H), δ6.98-7.01(m, 1H), δ7.09-7.15(m, 2H), δ8.16(s, 2H)。
8mLのバイアルに、110.1(60mg,0.10mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(11.60mg,0.20mmol,2.00当量)、DIEA(25.36mg,0.20mmol,2.00当量)、HATU(44.76mg,0.12mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を10mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×25mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、13.9mg(22%)のI−146を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+653; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.01(t, 6H), δ1.61-1.65(d, 6H), δ2.50(s, 3H), δ3.18-3.24(m, 5H), δ3.27-3.38(m, 4H), δ3.69(s, 3H), δ3.79-3.89(m, 1H), δ4.0-4.06(m, 2H), δ5.04-5.06(t, 1H), δ6.97-6.99(m, 1H), δ7.09-7.18(m, 2H), δ7.28-7.31(d, 1H), δ8.16(s, 2H)。
111.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、2Lの3つ口丸底フラスコに、2−メチルプロパ−2−エン−1−オール(92.62g,1.28mol,3.00当量)を入れた。その後、FeCl3(6.89g,0.10当量)を少しずつ添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した。これに、111.1(72g,428.15mmol,1.00当量)を10℃未満で滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた溶液を800mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×500mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、42g(41%)の111.2を黄色油状物として得た。
111.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、1Lの3つ口丸底フラスコに、111.2(42g,174.80mmol,1.00当量)、CH3CN(400mL)、ブタン酸エテニル(11g,96.37mmol,0.55当量)、CAL−B(200mg)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、16.5g(30%)の111.3を黄色油状物として得た。
111.4の合成。500mLの丸底フラスコに、111.3(16.5g,53.16mmol,1.00当量)、メタノール(200mL)、水(40mL)、水酸化ナトリウム(4.25g,106.25mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×250mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、12g(94%)の111.4を無色油状物として得た。
111.6の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、111.5(10g,23.50mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(100mL)、111.4(6.78g,28.22mmol,1.20当量)、DIAD(7.12g,35.21mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(12.31g,46.93mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、7g(粗製)の111.6を黄色固体として得た。
111.7の合成。250mLの丸底フラスコに、111.6(7g,10.81mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(70mL)、水(14mL)、NMO(3.79g,32.35mmol,3.00当量)、OsO4(83mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を100mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、6.5g(88%)の111.7を白色固体として得た。
111.8の合成。250mLの丸底フラスコに、111.7(6.5g,9.53mmol,1.00当量)、メタノール(70mL)、水(14mL)、NaIO4(4.49g,2.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×150mLのH2Oで洗浄した。その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、6.2g(粗製)の111.8を黄色固体として得た。
111.9の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、111.8(4.2g,6.46mmol,1.00当量)、メタノール(40mL)、NaBH4(366.8mg,9.70mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を100mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、4g(95%)の111.9を白色固体として得た。
111.10の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、111.9(4g,6.14mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(40mL)、MsCl(776mg,1.10当量)、トリエチルアミン(1.24g,12.25mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×150mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、4.2g(94%)の111.10を白色固体として得た。
111.11の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、111.10(4g,5.48mmol,1.00当量)、DMSO(40mL)、KCN(1.07g,16.43mmol,3.00当量)、18−クラウン−6(1.45g,5.49mmol,1.00当量)を入れた。次いで、得られた溶液を一晩加熱還流させた。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.8g(50%)の111.11を白色固体として得た。
111.12の合成。100mLの丸底フラスコに、111.11(1.8g,2.72mmol,1.00当量)、メタノール(30mL)、Pd(OH)2/C(360mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、1.18g(76%)の111.12を白色固体として得た。
I−147の合成。粗製の111.12(200mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hex(0.1%のHAC)およびIPA(30.0%のIPAを30分間保持、保持時間:14.4分);検出器、254/220nm。これにより、70.8mg(35%)のI−147を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+571; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.11-1.13(d, 3H), δ1.63-1.65(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.98-3.04(m, 1H), δ3.34-3.40(m, 1H), δ3.48-3.51(m, 1H), δ3.76(s, 3H), δ3.98-4.04(m, 1H), δ4.05-4.12(m, 1H), δ5.11-5.16(t, 1H), δ7.0-7.04(m, 1H), δ7.12-7.17(m, 1H), δ7.20-7.23(dd, 1H), δ8.19(s, 2H), δ12.45(brs, 1H)。
ラセミ体の111.12(200mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hex(0.1%のHAC)およびIPA(30.0%のIPAを30分間保持、保持時間:21.9分;検出器、254/220nm。これにより、64.6mg(32%)のI−148を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+571; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.11-1.12 (d, 3H), δ1.64-1.66 (d, 6H), δ2.52 (s, 3H), δ2.99-3.04 (m, 1H), δ3.42-3.46(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ4.05-4.11 (m, 2H), δ5.16-5.19 (t, 1H), δ7.0-7.04 (m, 1H), δ7.12-7.17 (m, 1H), δ7.17-7.22 (m, 1H), δ8.18 (s, 2H), δ12.44 (brs, 1H)。
113.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパンニトリル(12g,121.05mmol,3.00当量)を入れた。その後、FeCl3(590mg,0.10当量)を少しずつ添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した。これに、113.1(6g,35.68mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた溶液を300mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×300mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2.7g(28%)の113.2を黄色油状物として得た。
113.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、113.2(2.7g,10.10mmol,1.00当量)、トルエン(30mL)、ブタン酸エテニル(634.1mg,5.56mmol,0.55当量)、CAL−B(15mg)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.3g(38%)の113.3を黄色油状物として得た。
113.4の合成。50mLの丸底フラスコに、113.3(1.3g,3.85mmol,1.00当量)、メタノール(15mL)、水(3mL)、水酸化ナトリウム(310mg,7.75mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、920mg(89%)の113.4を無色油状物として得た。
113.6の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、113.5(1g,1.74mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、113.4(935.6mg,3.50mmol,2.00当量)、DIAD(424.2mg,2.10mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(687.8mg,2.62mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.4g(粗製)の113.6を白色固体として得た。
I−149の合成。50mLの丸底フラスコに、113.6(1.4g,1.70mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、TBAF(2.14g,8.18mmol,4.00当量)、水(4mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×100mLのNaCl(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(100:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、580mg(58%)の2−[1−[(2R)−2−(2−シアノ−2,2−ジメチルエトキシ)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)エチル]−5−メチル−2,4−ジオキソ−6−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−1H,2H,3H,4H−チエノ[2,3−d]ピリミジン−3−イル]−2−メチルプロパン酸を白色固体として得た。この粗生成物(100mg)を、DCM:MeOH:HOAc(20:1:0.1)を用いるPrep−TLCにより精製した。これにより、69.6mg(69.6%)のI−149を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+585; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.18 (s, 6H), δ1.64-1.67(d, 6H), δ2.53(s, 3H), δ3.24-3.27(m, 2H), δ3.78(s, 3H), δ4.05-4.10(m, 2H), δ5.18-5.21(t, 1H), δ7.03-7.06(m, 1H), δ7.13-7.21(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
114.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、111.12(300mg,0.53mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(100mg,1.69mmol,3.00当量)、DIEA(135mg,1.04mmol,2.00当量)、HATU(400mg,1.05mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのNaCl(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、210mg(65%)の114.1を白色固体として得た。
I−150およびI−151の単離。上記粗生成物(210mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、EnantioCel−C1、21.2×250mm、5um;移動相、Hex(0.1%のDEA)およびエタノール(10.0%のエタノールを28分間保持、保持時間:I−150、22.3分およびI−151 24.2分);検出器、254/220nm。これにより、75.4mg(36%)のI−150および81.3mg(39%)のI−151を白色固体として得た。I-150 :LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+553, [M+H]+612; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.02(t, 6H), δ1.11-1.13(d, 3H), δ1.62-1.65(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.98-3.03(m, 1H), δ3.39-3.44(m, 2H), δ3.74(s, 3H), δ3.83-3.88(m, 1H), δ4.03-4.05(m, 2H), δ5.15-5.19(t, 1H), δ7.0-7.04(m, 1H), δ7.13-7.24(m, 3H), δ8.17(s, 2H)。I-151: LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+553, [M+H]+612; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.02(t, 6H), δ1.10-1.12(d, 3H), δ1.62-1.65(d, 6H), δ2.50(s, 3H), δ2.98-3.01(m, 1H), δ3.33-3.37(m, 1H), δ3.47-3.51(m, 1H), δ3.75(s, 3H), δ3.82-3.88(m, 1H), δ4.04-4.06(m, 2H), δ5.14-5.17(t, 1H), δ7.0-7.04(m, 1H), δ7.12-7.25(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。
8mLのバイアルに、I−147(140mg,0.25mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、NH4Cl(52.47mg,0.98mmol,4.00当量)、DIEA(63.26mg,0.49mmol,2.00当量)、HATU(186.34mg,0.49mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、136.6mg(98%)のI−152を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+553; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.11-1.13(d, 3H), δ1.65(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.98-3.0(m, 1H), δ3.34-3.39(m, 1H), δ3.47-3.51(m, 1H), δ3.76(s, 3H), δ3.98-4.02(m, 1H), δ4.04-4.10(m, 1H), δ5.14-5.17(t, 1H), δ6.76(brs, 1H), δ7.0-7.04(m, 2H), δ7.12-7.17(m, 1H), δ7.21-7.24(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
8mLのバイアルに、I−148(130mg,0.23mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、NH4Cl(48.7mg,0.91mmol,4.00当量)、DIEA(58.74mg,0.45mmol,2.00当量)、HATU(173mg,0.45mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、113.2mg(87%)のI−153を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-NH2]+553; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.11-1.13(d, 3H), δ1.65(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.99-3.04(m, 1H), δ3.41-3.43(d, 2H), δ3.75(s, 3H), δ4.03-4.08(m, 2H), δ5.15-5.18(t, 1H), δ6.76(brs, 1H), δ7.0-7.04(m, 2H), δ7.12-7.18(m, 1H), δ7.20-7.23(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
8mLのバイアルに、I−149(100mg,0.17mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(20.2mg,0.34mmol,2.00当量)、DIEA(88.4mg,0.68mmol,4.00当量)、HATU(130mg,0.34mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×15mLのNaCl(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、76.8mg(72%)のI−154を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+567, [M+H]+626; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.96-1.01(dd, 6H), δ1.17-1.19(d, 6H), δ1.62-1.64(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.24-3.26(m, 1H), δ3.32-3.36(m, 1H), δ3.77(s, 3H), δ3.80-3.87(m, 1H), δ4.04-4.06(m, 2H), δ5.17-5.21(t, 1H), δ7.03-7.06(m, 1H), δ7.14-7.22(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。
8mLのバイアルに、I−149(100mg,0.17mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、アミン塩酸塩(36mg,0.67mmol,4.00当量)、DIEA(88mg,0.68mmol,4.00当量)、HATU(130mg,0.34mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×15mLのNaCl(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、76.1mg(76%)のI−155を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+567; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.17-1.19(d, 6H), δ1.65-1.66(d, 6H), δ2.50(s, 3H), δ3.27-3.29(m, 1H), δ3.34-3.36(m, 1H), δ3.78(s, 3H), δ4.01-4.09(m, 2H), δ5.17-5.20(t, 1H), δ6.74(brs, 1H), δ7.02-7.06(m, 2H), δ7.13-7.22(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
119.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの4つ口丸底フラスコに、119.1(10g,81.20mmol,1.00当量)、メタノール(100mL)を入れた。その後、NaBH4(1.52g,40.18mmol,0.50当量)を水/氷浴内で0℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、10.02g(99%)の119.2を無色油状物として得た。
119.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、1Lの3つ口丸底フラスコに、119.2(10g,79.89mmol,3.00当量)、FeCl3(435mg,0.10当量)を入れた。119.3(4.5g,26.76mmol,1.00当量)を、この溶液に10℃未満で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mlの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2g(25%)の119.4を無色油状物として得た。
119.5の合成。50mLの丸底フラスコに、119.4(2g,6.82mmol,1.00当量)、トルエン(10mL)、ブタン酸エテニル(467.4mg,4.09mmol,0.60当量)、CAL−B(30mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、335mg(14%)の119.5を無色油状物として得た。
119.6の合成。25mLの丸底フラスコに、119.5(335mg,0.92mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、水(2mL)、水酸化ナトリウム(73.8mg,1.84mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を20mlの水で希釈した。得られた溶液を2×20mlの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、262mg(97%)の119.6を無色油状物として得た。
119.7の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、119.6(458.4mg,0.80mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(4mL)、119.7(262mg,0.89mmol,1.10当量)、DIAD(323.2mg,1.60mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(419.2mg,1.60mmol,2.00当量)を少しずつ入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、930mg(粗製)の119.8を白色固体として得た。
I−156の合成。25mLの丸底フラスコに、119.8(930mg,1.10mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、TBAF(1.04g,3.98mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を20mlの水で希釈した。得られた溶液を2×50mlの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:AcOH(20:1:0.1)でPrep−TLCに適用した。これにより、148mg(22%)のI−156を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+611; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.24-1.28(m, 2H), δ1.31-1.36(m, 2H), δ1.64-1.81(m, 10H), δ2.56(s, 3H), δ2.68-2.70(m, 1H), δ3.28-3.34(m, 1H), δ3.77(s, 3H), δ3.93-4.03(m, 2H), δ5.18-5.22(t, 1H), δ6.99-7.03(m, 1H), δ7.11-7.15(m, 1H), δ7.19-7.22(m, 1H), δ8.19(s, 2H), δ12.51(brs, 1H)。
120.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、4−[1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエトキシ]シクロヘキサン−1−カルボニトリル(2g,6.82mmol,1.00当量)、トルエン(10mL)、ブタン酸エテニル(467.4mg,4.09mmol,0.60当量)、CAL−B(30mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、411mg(17%)の120.1を無色油状物として得た。
120.2の合成。25mLの丸底フラスコに、120.1(411mg,1.13mmol,1.00当量)、メタノール(8mL)、水(3mL)、水酸化ナトリウム(90.4mg,2.26mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を50mlの水で希釈した。得られた溶液を3×50mlの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、344mgの120.2を無色油状物として得た。
120.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、120.3(613mg,1.07mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(6mL)、120.2(344mg,1.17mmol,1.10当量)、DIAD(432.3mg,2.14mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(560.7mg,2.14mmol,2.00当量)を少しずつ入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.1g(粗製)の120.4を白色固体として得た。
I−157の合成。25mLの丸底フラスコに、120.4(1.1g,1.30mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、TBAF(1.229g,4.70mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を100mlの水で希釈した。得られた溶液を2×200mlの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(20:1:0.1)でPrep−TLCに適用した。これにより、196mg(24.774%)のI−157を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+611; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.43-1.56(m, 8H), δ1.67-1.69(d, 6H), δ2.55(s, 3H), δ2.71-2.73(m, 1H), δ3.28-3.34(m, 1H), δ3.78(s, 3H), δ3.81-3.94(m, 1H), δ4.08-4.14(m, 1H), δ5.18-5.22(m, 1H), δ7.01-7.05(m, 1H), δ7.12-7.18(m, 1H), δ7.20-7.23(m, 1H), δ8.18(s, 2H), δ12.49(brs, 1H)。
8mLのバイアルに、I−156(90mg,0.15mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(17.4mg,0.29mmol,2.00当量)、DIEA(57.14mg,0.44mmol,3.00当量)、HATU(112.1mg,0.29mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、90.7mg(94%)のI−158を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+593; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.03(d, 6H), δ1.24-1.29(m, 2H), δ1.41-1.48(m, 2H), δ1.62-1.66(m, 7H), δ1.71-1.78(m, 3H), δ2.52(s, 3H), δ2.71-2.72(m, 1H), δ3.28-3.30(m, 1H), δ3.73(s, 3H), δ3.82-3.88(m, 2H), δ4.01-4.04(m, 1H), δ5.18-5.21(t, 1H), δ6.97-7.01(m, 1H), δ7.09-7.14(m, 1H), δ7.19-7.22(m, 1H), δ7.28-7.30(d, 1H), δ8.19(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、I−157(140mg,0.23mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(27.10mg,0.46mmol,2.00当量)、DIEA(88.89mg,0.69mmol,3.00当量)、HATU(174.3mg,0.46mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相、CH3CN:H2O(10:90)をCH3CN:H2O(100:0)まで30分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、105.5mg(71%)のI−159を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+593; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.02(d, 6H), δ1.48-1.54(m, 8H), δ1.63-1.67(d, 6H), δ2.53(s, 3H), δ2.70-2.72(m, 1H), δ3.25-3.27(m, 1H), δ3.75(s, 3H), δ3.79-3.88(m, 2H), δ4.08-4.12(m, 1H), δ5.19-5.23(t, 1H), δ6.99-7.03(m, 1H), δ7.10-7.17(m, 1H), δ7.19-7.24(m, 1H), δ7.29-7.31(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
123.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、95.4(1.05g,1.62mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)、NaBH4(91.7mg,2.42mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1g(95%)の123.1を白色固体として得た。
123.2の合成。100mLの丸底フラスコに、123.1(1g,1.53mmol,1.00当量)、メタノール(20mL)、Pd(OH)2/C(200mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、730mg(85%)の123.2を白色固体として得た。
I−160の合成。8mLのバイアルに、123.2(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、2−メチルプロパン−2−アミン(26mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(46mg,0.36mmol,2.00当量)、HATU(101.5mg,0.27mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×15mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、82.5mg(75%)のI−160を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C4H10N]+544, [M+H]+617; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.22(s, 9H), δ1.58-1.63(m, 5H), δ1.66(s, 3H), δ2.53(s, 3H), δ3.29-3.34(m, 1H), δ3.34-3.43(m, 3H), δ3.72(s, 3H), δ3.88-3.93(m, 1H), δ4.04-4.09(m, 1H), δ4.33-4.36(t, 1H), δ5.03-5.06(m, 1H), δ6.91(s, 1H), δ6.97-7.0(m, 1H), δ7.11-7.16(m, 1H), δ7.16-7.19(m, 1H), δ8.17-8.18(d, 2H)。
124.1の合成。8mLのバイアルに、123.2(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、O−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(56mg,0.36mmol,2.00当量)、4−ジメチルアミノピリジン(109mg,0.89mmol,5.00当量)、EDCI(50mg,0.27mmol,1.5当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、71mg(60%)の124.1を白色固体として得た。
I−161の合成。50mLの丸底フラスコに、124.1(71mg,0.11mmol,1.00当量)、メタノール(4mL)、Lindlar触媒(15mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、45.1mg(73%)のI−161を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-H2NO]+544; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.56-1.60(m, 2H), δ1.62-1.65(d, 6H), δ2.50(s, 3H), δ3.33-3.44(m, 4H), δ3.71(s, 3H), δ3.95-3.98(m, 1H), δ4.04-4.10(m, 1H), δ4.35-4.38(t, 1H), δ5.03-5.07(t, 1H), δ6.95-6.98(m, 1H), δ7.07-7.15(m, 2H), δ8.17(s, 2H), δ8.60(s, 1H), δ10.32(s, 1H)。
125.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(プロパ−2−エン−1−イルオキシ)エタン−1−オール(20.8g,91.94mmol,1.00当量)、トルエン(104mL)、ブタン酸エテニル(5.8g,50.81mmol,0.55当量)、CAL−B(312mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)および酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、14.2g(52%)の(2R)−2−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−(プロパ−2−エン−1−イルオキシ)エチルブタノエートを黄色油状物として、および8g(38%)の125.2を黄色油状物として得た。
125.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、125.3(1g,2.43mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、125.2(825mg,3.65mmol,1.50当量)、DIAD(983mg,4.86mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(1.275g,4.86mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、0.8g(53%)の125.4を明黄色油状物として得た。
125.5の合成。50mLの丸底フラスコに、125.4(800mg,1.29mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、NMO(252mg,2.15mmol,2.00当量)、OsO4(8.5mg,0.01当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、0.92g(粗製)の125.5をオフホワイトの固体として得た。
125.6の合成。50mLの丸底フラスコに、125.5(920mg,1.41mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、H2O(2mL)、NaIO4(663mg,3.10mmol,2.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×20mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、0.6g(69%)の125.6を白色固体として得た。
125.7の合成。50mLの丸底フラスコに、125.6(600mg,0.97mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、NaBH4(37mg,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、290mg(48%)の125.7を白色固体として得た。
125.8の合成。50mLの丸底フラスコに、125.7(290mg,0.47mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、Pd(OH)2/C(60mg)を入れ、上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、165mg(67%)の125.8を白色固体として得た。
125.9の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、125.8(165mg,0.31mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、HATU(176.56mg,0.46mmol,1.50当量)、DIEA(80mg,0.62mmol,2.00当量)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(45.2mg,0.62mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLのNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、90mg(49%)の125.9を白色固体として得た。
I−162の合成。上記粗生成物(90mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを20分間保持、保持時間:15.2分);検出器、UV 254/220nm。これにより、30.1mg(33%)のI−162を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+589; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.79-0.81(m, 1H), δ0.94-0.96(m, 2H), δ1.0-1.02(m, 2H), δ1.08-1.10(m, 1H), δ1.32-1.34(m, 3H), δ2.47-2.50(m, 2H), δ2.57-2.60(m, 4H), δ3.27-3.29(m, 1H), δ3.33-3.39(m, 3H), δ3.72-3.76(m, 3H), δ4.10-4.11(m, 2H), δ4.54-4.58(m, 2H), δ5.13-5.17(m, 1H), δ5.35-5.50(m, 1H) , δ7.01-7.03(m, 1H), δ7.11-7.16(m, 1H), δ7.23-7.25(m, 1H), δ8.20(s, 2H)。逆のジアステレオマー(r.t. 11.5分、30.1mg,33%)もまた単離された。
8mLのバイアルに、123.2(300mg,0.53mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、N−(プロパン−2−イル)ヒドロキシルアミン(80.2mg,1.07mmol,2.00当量)、DIEA(137.8mg,1.07mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(304.5mg,0.80mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、110mg(33.3%)のI−163を白色固体として得た。この粗生成物(110mg)を、Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18 OBD Prepカラム、19mm×250mm、5um;移動相、H2O(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20%のCH3CNを8分間で60%まで);検出器、254nm。白色固体としての66.4mg(60.4%)の生成物が得られた。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+619; H-NMR: (400 MHz, CDCl3, ppm): δ1.34(s, 6H), δ1.77-1.84(m, 2H), δ1.88(s, 3H), δ1.95-2.00(m, 1H), δ2.06(s, 3H), δ2.63(s, 3H), δ3.47-3.50(m, 1H), δ3.61-3.68(m, 2H), δ3.76-3.85(m, 3H), δ3.96(s, 3H), δ4.34-4.40(m, 1H), δ5.15-5.17(m, 1H), δ6.85-6.88(m, 1H), δ7.0-7.04(m, 1H), δ7.18-7.21(m, 1H), δ7.88 (s, 2H)。
127.2の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、127.1(8.6g,22.79mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)、CF3COOH(50mL)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製物を1:3の比のEA/PEから再結晶した。これにより、6.88g(94%)の127.2をオフホワイトの固体として得た。
127.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、127.2(6.88g,21.41mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(100mL)、DIEA(5.5g,42.56mmol,2.00当量)、HATU(9.77g,25.69mmol,1.20当量)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(1.88g,25.71mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×200mLのH2Oで洗浄し、そして2×100mLのジクロロメタンで抽出した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100/1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3.1g(38%)の127.3を橙色固体として得た。
127.4の合成。エナンチオマーの混合物(3.1g)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC80−2):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、CO2およびメタノール(0.2%のD EA)(40.0%のメタノールを30分間保持、保持時間:5.5分);検出器、254nm。これにより、1.4g(45%)の127.4を白色固体として得た。
I−164の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、127.4(1.6g,4.25mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、127.5(1.44g,5.10mmol,1.20当量)、DIAD(1.72g,8.51mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(2.23g,8.50mmol,2.00当量)を少しずつ入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで40以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、216.8mg(8%)のI−164を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+641; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.80-1.11(m, 6H), δ1.33-1.35(d, 3H), δ1.74-1.86(m, 4H), δ2.08-2.13(m, 3H), δ2.19-2.27(m, 1H), δ2.56(s, 6H), δ3.57-3.59(m, 1H), δ3.79(s, 3H), δ4.02-4.06(m, 1H), δ4.19-4.24(m, 1H), δ4.55-4.58(m, 1H), δ5.29-5.33(m, 1H), δ5.38-5.41(m, 1H), δ7.04-7.08(m, 1H), δ7.13-7.19(m, 1H), δ7.20-7.30(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。
128.1の単離。異性体混合物(3.1g)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC80−2):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、CO2およびメタノール(0.2%のDEA)(40.0%のメタノールを30分間保持、保持時間:6.9分);検出器、254nm。これにより、1.43g(46%)の128.1を白色固体として得た。
I−165の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、128.1(1.63g,4.33mmol,1.00当量)、オキソラン(10mL)、127.5(1.5g,5.31mmol,1.20当量)、DIAD(1.75g,8.66mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(2.3g,8.77mmol,2.00当量)を少しずつ入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで40分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、206.5mg(7.4%)のI−165を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+641; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.79-0.82(m, 1H), δ0.94-1.03(m, 4H), δ1.02-1.08(m, 1H), δ1.33-1.35(d, 3H), δ1.71-1.77(m, 4H), δ2.08-2.12(m, 3H), δ2.24-2.27(m, 1H), δ2.50(s, 3H), δ2.58(s, 3H), δ3.56-3.58(m, 1H), δ3.81(s, 3H), δ4.03-4.08(m, 1H), δ4.16-4.19(m, 1H), δ4.54-4.60(m, 1H), δ5.26-5.28(m, 1H), δ5.41-5.44(m, 1H), δ7.05-7.08(m, 1H), δ7.14-7.18(m, 1H), δ7.21-7.34(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、I−164(140mg,0.22mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(3mL)を入れた。その後、L−セレクトリド(0.66mL,1mol/L)を−78℃で添加した。得られた溶液を−78℃で30分間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのEAで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)を用いるPrep−TLCにより精製した。これにより、63.8mg(45%)のI−166を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+643; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.79-0.81(m, 1H), δ0.96-0.98(m, 2H), δ1.01-1.03(m, 2H), δ1.09-1.11(m, 1H), δ1.22-1.37(m, 9H), δ1.47-1.53(m, 2H), δ2.52-2.58(m, 3H), δ3.15-3.17(m, 1H), δ3.33(s, 3H), δ3.41-3.43(m, 1H), δ3.68-3.92(m, 4H), δ4.19-4.21(m, 1H), δ4.32(s, 1H), δ4.57-4.60(m, 1H), δ5.22-5.25(m, 1H), δ5.39-5.42(m, 1H), δ7.02-7.06(m, 1H), δ7.12-7.17(m, 1H), δ7.21-7.24(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、I−165(130mg,0.20mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(3mL)を入れた。その後、L−セレクトリド(0.6mL,1M)を−78℃で添加した。得られた溶液を−78℃で30分間撹拌した。次いで、この反応を30mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLのEAで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)を用いるPrep−TLCにより精製した。これにより、67.9mg(52%)のI−167を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+643; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.79-0.81(m, 1H), δ0.97-1.11(m, 5H), δ1.24-1.52(m, 11H), δ2.60(s, 3H), δ3.12-3.16(m, 1H), δ3.33(s, 3H), δ3.39-3.41(m, 1H), δ3.79-4.0(m, 4H), δ4.12-4.14(m, 1H), δ4.30-4.31(d, 1H), δ4.59-4.61(m, 1H), δ5.18-5.20(m, 1H), δ5.42-5.44(m, 1H), δ7.03-7.07(m, 1H), δ7.13-7.16(m, 1H), δ7.21-7.24(m, 1H), δ8.20(s, 2H)。
131.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、ベンジル131.1(1.5g,3.53mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、131.2(1.346g,5.29mmol,1.50当量)、DIAD(1.426g,7.05mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(1.85g,7.05mmol,2.00当量)を少しずつ入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.1g(47%)の131.3を白色固体として得た。
131.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、131.3(1.1g,1.66mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、NMO(390.8mg,3.34mmol,2.01当量)、OsO4(12.8mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を50mLのNH4Cl(aq)で希釈した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1.3g(粗製)の131.4を明褐色固体として得た。
131.5の合成。100mLの丸底フラスコに、131.4(1.3g,1.87mmol,1.00当量)、メタノール(15mL)、水(10mL)、NaIO4(800.9mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を50mLの水で希釈した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、801mg(65%)の131.5を白色固体として得た。
131.6の合成。H2の不活性雰囲気で維持した、100mLの丸底フラスコに、131.5(400mg,0.60mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、Pd(OH)2/C(200mg)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:AcOH(20:1:0.1)でPrep−TLCに適用した。これにより、270mg(78%)の131.6を白色固体として得た。
131.7の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、131.6(270mg,0.47mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、MeMgBr(0.47mL,3M)を入れた。得られた溶液を−78℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いるPre−TLCにより精製した。これにより、70mg(17%)の131.7を白色固体として得た。
I−168の合成。50mLの丸底フラスコに、131.7(70mg,0.08mmol,1.00当量,67%)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(14mg,0.24mmol,2.98当量)、DIEA(46mg,0.36mmol,4.47当量)、HATU(90.4mg,0.24mmol,2.99当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を2×10mLの水で洗浄した。得られた溶液を2×10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を、Flashによって、以下の条件を用いて精製した:カラム、C18シリカゲル;移動相、水:アセトニトリル=90:10を水:アセトニトリル=0:100まで30分以内で上昇させる;検出器、UV 220nm。これにより、40mg(80%)のI−168を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-C3H8N]+572; H-NMR: δ0.98-1.03(m, 12H), δ1.53-1.57(m, 2H), δ1.61-1.64(dd, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.28-3.31(m, 1H), δ3.41-3.45(m, 1H), δ3.70(s, 3H), δ3.82(m, 1H), δ3.98-4.0(m, 2H), δ4.16(s, 1H), δ5.05-5.09(t, 1H), δ6.96-6.99(m, 1H), δ7.08-7.18(m, 2H), δ7.29-7.31(m, 1H), δ8.17(s, 2H)。
132.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、132.1(10g,24.31mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(100mL)、132.2(7.01g,29.18mmol,1.20当量)、DIAD(7.36g,36.40mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(9.6g,36.60mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、10g(粗製)の132.3を白色固体として得た。
132.4の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、132.3(10g,15.78mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(100mL)、水(20mL)、NMO(5.5g,46.95mmol,2.98当量)、OsO4(121mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を200mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、6.5g(62%)の132.4を白色固体として得た。
132.5の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、132.4(6.5g,9.73mmol,1.00当量)、メタノール(65mL)、水(15mL)、NaIO4(4.17g,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、6g(粗製)の132.5を黄色固体として得た。
132.6の合成。250mLの丸底フラスコに、132.5(6g,9.44mmol,1.00当量)、メタノール(100mL)、Pd(OH)2/C(1.2g)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、3.4g(粗製)の132.6を白色固体として得た。
132.7の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、132.6(3.4g,6.23mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(34mL)を入れた。その後、MeMgBr(5.86mL,3M)を−78℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を−78℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を100mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(100:1:0.5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2.6g(74%)の132.7を白色固体として得た。
132.8の単離。異性体混合物132.7(2.6g)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC350−2):カラム、CHIRALPAK AD−H SFC、5×25cm、5um;移動相、CO2およびメタノール(40.0%のメタノールを30分間保持、保持時間:4.5分);検出器、220nm。これにより、890mg(34%)の132.8を、白色固体として、そのジアステレオマー132.9と一緒に得た。
I−169の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、132.8(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(26mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(46mg,0.36mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(101.6mg,0.27mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×15mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物(75mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−009):カラム、Phenomenex Lux 5 uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを34分間保持、保持時間:26.2分);検出器、254/220nm。これにより、43.5mg(40%)のI−169を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+617; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.80-0.89(m, 4H), δ0.96-1.10(m, 8H), δ1.34-1.36(t, 3H), δ2.52(s, 2H), δ2.59-2.62(m, 4H), δ2.84-2.87(m, 1H), δ3.02-3.05(m, 1H), δ3.79(s, 3H), δ3.89-3.92(m, 1H), δ4.15-4.18(m, 1H), δ4.28-4.29(d, 1H), δ4.63-4.65(m, 1H), δ5.06-5.10(m, 1H) , δ5.42-5.54(m, 1H), δ7.05-7.09(m, 1H), δ7.15-7.22(m, 2H), δ8.20(s, 2H)。
132.9の単離。混合物132.7(2.6g)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC350−2):カラム、CHIRALPAK AD−H SFC、5×25cm、5um;移動相、CO2およびメタノール(40.0%のメタノールを30分間保持、保持時間:3.6分);検出器、220nm。これにより、910mg(35%)の132.7を白色固体として得た。
I−170の合成。8mLのバイアルに、132.9(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(26mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(46mg,0.36mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(101.6mg,0.27mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を5mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物(70mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−009)):カラム、Phenomenex Lux 5 uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを34分間保持、保持時間:8.4分);検出器、254/220nm。これにより、56.5mg(51%)のI−170を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+617; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.80-0.97(m, 6H), δ0.97-1.11(m, 6H), δ1.34-1.36(d, 3H), δ2.52(s, 1H), δ2.56-2.60(m, 4H), δ2.88-2.93(m, 1H), δ3.06-3.21(m, 2H), δ3.77-3.39(d, 3H), δ3.89-3.92(m, 1H), δ4.23-4.29(m, 2H), δ5.11-5.13(m, 1H), δ5.36-5.54(m, 1H), δ7.04-7.07(m, 1H), δ7.13-7.22(m, 2H), δ8.19(s, 2H)。
I−171の合成。8mLのバイアルに、132.8(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(21mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(92.1mg,0.71mmol,4.00当量)を入れた。その後、HATU(135.4mg,0.36mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物(76mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(2#−AnalyseHPLC−SHIMADZU(HPLC−10)):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを16分間保持、保持時間:13.2分);検出器、220/254nm。これにより、56.3mg(52%)のI−171を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+603; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.86-0.98(d, 3H), δ1.0-1.05(m, 6H), δ1.08-1.10(d, 3H), δ1.41-1.45(d, 3H), δ2.59(s, 3H), δ2.93-2.96(d, 1H), δ3.08-3.11(d, 1H), δ3.78(s, 3H), δ3.83-3.94(m, 1H), δ3.96-4.11(m, 2H), δ4.27(s, 1H), δ5.11-5.14(m, 1H), δ5.21-5.26(m, 1H), δ7.02-7.06(m, 1H), δ7.12-7.17(m, 1H), δ7.17-7.22(m, 1H), δ7.49-7.52(d, 1H), δ8.19 (s, 2H)。
8mLのバイアルに、132.9(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(21mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(92.1mg,0.71mmol,4.00当量)、HATU(135.4mg,0.36mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン:メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、66.9mg(62%)のI−172を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+603; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.90 (s, 3H), δ0.92-0.99(m, 6H), δ1.03-1.05(d, 3H), δ1.39-1.41(d, 3H), δ2.57(s, 3H), δ2.69(s, 1H), δ2.92-2.94(d, 1H), δ3.11-3.14(d, 1H), δ3.76 (s, 3H), δ3.88-3.93(m, 1H), δ4.05-4.11(m, 2H), δ4.33(s, 1H), δ5.15-5.24(m, 2H) , δ7.01-7.05(m, 1H), δ7.12-7.20(m, 2H), δ7.45-7.47(m, 1H), δ8.19 (s, 2H)。
8mLのバイアルに、132.8(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、塩化アンモニウム(38.1mg,0.71mmol,4.00当量)、DIEA(45.9mg,0.36mmol,2.00当量)、HATU(135.3mg,0.36mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物(71mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(2#−AnalyseHPLC−SHIMADZU(HPLC−10)):カラム、CHIRALPAK ID、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを23分間保持、保持時間:17.8分);検出器、254/220nm。これにより、49.8mg(50%)のI−173を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-NH2]+544 [M+H]+561; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.92 (s, 3H), δ0.97 (s, 3H), δ1.42-1.44(d, 3H), δ2.59(s, 3H), δ2.93-2.95(d, 1H), δ3.10-3.13(d, 1H), δ3.79(s, 3H), δ4.05-4.07(m, 2H), δ4.27 (s, 1H), δ5.12-5.16(t, 1H), δ5.27-5.31(m, 1H), δ6.97-6.98(m, 1H), δ7.02-7.06(m, 1H) , δ7.11-7.20(m, 2H), δ7.29-7.30(m, 1H), δ8.19 (s, 2H)。
8mLのバイアルに、132.9(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、塩化アンモニウム(38.1mg,0.71mmol,4.00当量)、DIEA(45.9mg,0.36mmol,2.00当量)、HATU(135.3mg,0.36mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、64.0mg(64%)のI−174を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+HCOO]-605; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.91(s, 3H), δ0.97- (s, 3H), δ1.41-1.43(d, 3H), δ2.58(s, 3H), δ2.92-2.95(d, 1H), δ3.11-3.13(d, 1H), δ3.77 (s, 3H), δ4.03-4.10(m, 2H), δ4.29 (s, 1H), δ5.14-5.18(t, 1H), δ5.25-5.27(m, 1H), δ6.97-6.98(m, 1H), δ7.02-7.05(m, 1H), δ7.12-7.21(m, 2H), δ7.32-7.34(m, 1H), δ8.19 (s, 2H)。
8mLのバイアルに、132.8(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、ピロリジン(25.3mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(50mg,0.39mmol,2.00当量)、HATU(101.5mg,0.27mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物(75mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(2#−AnalyseHPLC−SHIMADZU(HPLC−10)):カラム、CHIRALPAK ID、250×21.2mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを25分間保持、保持時間:16.5分);検出器、254/220nm。これにより、49.3mg(45%)のI−175を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+615; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.88(s, 3H), δ0.97(s, 3H), δ1.35-1.37(d, 3H), δ1.53-1.57(m, 1H), δ1.74-1.79(m, 3H), δ2.59(s, 3H), δ2.77-2.79(m, 1H), δ2.87-2.91(m, 1H), δ3.07-3.11(m, 1H), δ3.25-3.27(m, 3H), δ3.79(s, 3H), δ3.98-4.01(m, 1H), δ4.11-4.13(m, 1H), δ4.29(s, 1H), δ5.08-5.11(m, 1H), δ5.41-5.43(m, 1H), δ7.06-7.08(m, 1H), δ7.11-7.21(m, 2H), δ8.19 (s, 2H)。
8mLのバイアルに、132.9(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、ピロリジン(25.3mg,0.36mmol,2.00当量)、DIEA(50mg,0.39mmol,2.00当量)、HATU(101.5mg,0.27mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物(78mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(2#−AnalyseHPLC−SHIMADZU(HPLC−10)):カラム、CHIRALPAK ID、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを43分間保持、保持時間:27.5分);検出器、254/220nm。これにより、52.9mg(48%)のI−176を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+615; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.87-0.88(d, 3H), δ0.96-0.97(d, 3H), δ1.34-1.36(d, 3H), δ1.56-1.59(m, 1H), δ1.75-1.78(m, 3H), δ2.57-2.58(d, 3H), δ2.78-2.81(m, 1H), δ2.87-2.89(m, 1H), δ3.08-3.10(m, 1H), δ3.19-3.29(m, 3H), δ3.78(s, 3H), δ3.89-3.91(m, 1H), δ4.23-4.29(m, 2H) , δ5.13-5.15(t, 1H), δ5.38-5.43(m, 1H), δ7.04-7.07(m, 1H), δ7.14-7.21(m, 2H), δ8.19 (s, 2H)。
140.2の合成。50mLの丸底フラスコに、140.1(500mg,0.84mmol,1.00当量)、メタノール(15mL)、テトラヒドロフラン(5mL)、Pd(OH)2/C(100mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(20:1:0.1)でPrep−TLCに適用した。これにより、415mg(98%)の140.2を白色固体として得た。
I−177の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、140.2(415mg,0.82mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、ピロリジン(117mg,1.65mmol,2.00当量)、DIEA(213mg,1.65mmol,2.00当量)、HATU(470mg,1.24mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで45分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、330mg(72%)のI−177を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C4H8N]+486; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.63-1.73(m, 10H), δ2.50(s, 3H), δ3.04-3.13(m, 2H), δ3.27-3.35(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ3.98-4.12(m, 2H), δ5.28-5.30(m, 1H), δ5.89-5.91(m, 1H), δ6.94-6.98(m, 1H), δ7.05-7.10(m, 1H), δ7.22-7.25(m, 1H), δ8.17-8.18(d, 2H)。
141.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、140.1(500mg,0.84mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)を入れた。その後、LiHMDS(1.26mL,1.26mmol 1.50当量,1M)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。この混合物を0℃で1時間撹拌した。これに、3−ブロモ−3−メチルブタン−2−オン(415mg,2.51mmol,3.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でPrep−TLCに適用した。これにより、370mg(65%)の141.1を白色固体として得た。
141.2の合成。50mLの丸底フラスコに、141.1(370mg,0.55mmol,1.00当量)、メタノール(15mL)、テトラヒドロフラン(5mL)、Pd(OH)2/C(100mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、260mg(81%)の141.2を白色固体として得た。
I−178の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、141.2(260mg,0.44mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(52.27mg,0.88mmol,2.00当量)、DIEA(114.50mg,0.89mmol,2.00当量)、HATU(252.6mg,0.66mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=90:10まで30分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、149.7mg(54%)のI−178を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-C3H8N]+570; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.97-1.0(m, 7H), δ1.05(s, 8H), δ1.61-1.63(d, 6H), δ2.50(s, 3H), δ3.79(s, 3H), δ3.80-3.82(m, 1H), δ4.12-4.19(m, 1H), δ5.25-5.28(m, 1H), δ6.34-6.39(m, 1H), δ7.03-7.07(m, 1H), δ7.14-7.18(m, 2H), δ7.20-7.28(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。
142.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、ベンジル142.1(5.5g,12.93mmol,1.00当量)、NMP(30mL)、炭酸カリウム(5.36g,38.78mmol,3.00当量)を入れた。その後、2−ブロモ−1−(2−メトキシフェニル)エタン−1−オン(3g,13.10mmol,1.05当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を200mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCMでシリカゲルカラムに適用した。これにより、5.2g(70%)の142.2を白色固体として得た。
I−179の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、142.2(1g,1.74mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(3mL)、トリエチルアミン(5mL)、RuCl[(S,S)−Ts−dpen](p−シメン)(22mg)を入れた。その後、HCOOH(1.3mL)を水/氷浴内で0℃で添加した。得られた溶液を室温で3日間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、863mg(86%)のI−179を白色固体として得た。この粗生成物(100mg)を、DCM:MeOH(50:1)を用いるPrep−TLCにより精製して、82.9mg(82.9%)のI−179を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+Na]+598; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.66-1.68(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.63(s, 3H), δ3.90-3.93(m, 2H), δ5.09(s, 2H), δ5.32-5.34(m, 1H), δ5.73-5.75(d, 1H), δ6.84-6.87(d, 1H), δ6.93-6.99(t, 1H), δ7.20-7.25(t, 1H), δ7.32-7.42(m, 5H), δ7.47-7.51(d, 1H), δ8.18(s, 2H)。
50mLの丸底フラスコに、140.2(120mg,0.24mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(36mg,0.61mmol,3.00当量)、DIEA(60mg,0.47mmol,2.00当量)、HATU(180mg,0.47mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。得られた混合物を3×100mLの水で洗浄した。得られた溶液を100mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、80mg(62%)のI−180を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H7N]+486; H-NMR: 1H NMR(400MHz, DMSO ppm): δ1.00-1.01 (d, 6H),δ1.63-1.64 (d, 6H),δ2.51 (s, 3H),δ3.82 (s, 3H),δ3.84-3.89 (m, 2H),δ3.97-4.01 (m, 1H), δ5.30-5.34 (m, 1H), δ5.82-5.83(d, 1H) ,δ6.92-6.95 (m, 1H) ,δ7.04-7.09 (m, 1H) ,δ7.24-7.29 (m, 2H) ,δ8.17 (s, 2H)。
50mLの丸底フラスコに、104.4(250mg,0.45mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、DIEA(116.1g,898.33mmol,2.00当量)、HATU(342.0mg,0.90mmol,2.00当量)、ピロリジン(63.9mg,0.90mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×30mLのブラインで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、227.1mg(83%)のI−181を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-NC4H8]+ 539 [M+H]+ 610 [M+Na]+ 632; H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ1.70-1.86 (d, 10H), δ2.54-2.64 (m, 5H), δ3.10-3.20 (m, 2H), δ3.48-3.70 (m, 4H), δ3.80-3.82 (s, 3H),δ4.04-4.11 (m, 1H),δ4.21-4.28 (m, 1H), δ5.23-5.27 (t, 1H),δ6.78-6.82 (m, 1H), δ6.96-7.02 (m, 1H), δ7.11-7.15 (m, 1H), δ7.82(s, 2H)。
25mLの丸底フラスコに、106.1(100mg,0.19mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、ピロリジン(29mg,0.41mmol,2.00当量)、DIEA(52.85mg,0.41mmol,2.00当量)、HATU(116.5mg,0.31mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で8時間撹拌した。得られた混合物をH2Oで洗浄した。得られた溶液を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いるPrep.TLCにより精製した。これにより、100mg(91%)のI−182を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C4NH8]+ 521; H-NMR: (300MHz, DMSO, ppm): δ8.17 (s,2H), δ7.45-7.40(m,1H), δ7.39-7.28(m,1H), δ7.03-7.01 (m,2H), δ5.20(t,1H), δ4.11(brs, 2H), δ3.78(s,3H), δ3.67-3.34(m,4H), δ3.30-2.90(m,2H), δ2.67-2.63(t,2H), δ2.51(s,3H), δ1.90-1.60(m,10H)。
異性体の混合物102.2(250mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm,5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを23分間保持、保持時間:16.262分);検出器、UV 254/220nm。これにより、86.6mg(35%)のI−183を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+584; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.06(dd, 6H), δ1.41-1.42(d, 3H), δ2.51(s, 3H), δ2.52-2.66(m, 2H), δ3.40-3.53(m, 2H), δ3.78(s, 3H), δ3.88-4.0(m, 1H), δ4.0-4.15(m, 2H), δ5.10-5.14(m, 1H), δ5.16-5.22(m, 1H), δ7.03-7.06(m, 1H), δ7.11-7.19(m, 1H), δ7.23-7.26(m, 1H), δ7.44-7.46(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
147.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、102.1(250mg,0.46mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、HATU(350.8mg,0.92mmol,2.00当量)、DIEA(119.2mg,0.92mmol,2.00当量)、塩化アンモニウム(73.3mg,1.37mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、200mg(80%)の147.1を白色固体として得た。
I−184およびI−185の単離。上記混合物(200mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、CHIRALPAK ID、2.0cm I.D×25cm L;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを30分間保持);検出器、UV 254/220nm。これにより、69.2mg(35%)のI−184(保持時間:22.708分);および88.9mg(44%)のI−185(保持時間16.628分)を白色固体として得た。I-184: LC-MS: (ES, m/z): [M-NH2]+525, [M+Na] 564; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.43-1.45(d, 3H), δ2.58(s, 3H), δ2.61-2.67(t, 2H), δ3.42-3.58(m, 2H), δ3.78(s, 3H), δ4.08-4.12(m, 2H), δ5.14-5.18(t, 1H), δ5.24-5.29(m, 1H), δ6.92-6.96(m, 1H), δ7.02-7.06(m, 1H), δ7.12-7.25(m, 3H), δ8.18(s, 2H); I-185: LC-MS: (ES, m/z): [M-NH2]+525, [M+Na] 564; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.41-1.43(d, 3H), δ2.59(s, 3H), δ2.65-2.69(t, 2H), δ3.43-3.55(m, 2H), δ3.76(s, 3H), δ4.02-4.17(m, 2H), δ5.15-5.19(t, 1H), δ5.23-5.28(m, 1H), δ6.97-7.06(m, 2H), δ7.12-7.16(m, 1H), δ7.22-7.26(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
148.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、102.1(455mg,0.84mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、HATU(473.5mg,1.25mmol,1.50当量)、DIEA(214.6mg,1.66mmol,2.00当量)、ピロリジン(118mg,1.66mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をNaCl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液をジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(35:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、250mg(50%)の148.1を白色固体として得た。
I−186およびI−187の単離。混合物148.1(250mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm,5um;移動相、メタノール(100.0%のメタノールを20分間保持);検出器、UV 254/220nm。これにより、92.7mg(37%)のI−186(保持時間:13.383分)、およびI−187(保持時間:8.166分)を白色固体として得た。I-186: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+596; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.36-1.38(d, 3H), δ1.51-1.62(m, 1H), δ1.68-1.88(m, 3H), δ2.58(s, 3H), δ2.64-2.67(t, 2H), δ2.79-2.86(m, 1H), δ3.20-3.24(m, 3H), δ3.44-3.47(m, 1H), δ3.49-3.53(m, 1H), δ3.79(s, 3H), δ4.08-4.15(m, 2H), δ5.14-5.17(t, 1H), δ5.38-5.42(m, 1H), δ7.04-7.07(m, 1H), δ7.14-7.22(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。I-187: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+596; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.32-1.36(d, 3H), δ1.51-1.62(m, 1H), δ1.68-1.88(m, 3H), δ2.58(s, 3H), δ2.64-2.67(m, 2H), δ2.82-2.84(m, 1H), δ3.20-3.24(m, 3H), δ3.39-3.42(m, 1H), δ3.51-3.53(m, 1H), δ3.77(s, 3H), δ3.98-4.08(m, 1H), δ4.19-4.25(m, 1H), δ5.17-5.20(t, 1H), δ5.37-5.42(m, 1H), δ7.05-7.07(m, 1H), δ7.11-7.22(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、149.1(200mg,0.41mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、ピロリジン(58.4mg,0.82mmol,2.00当量)、DIEA(106.37mg,0.82mmol,2.00当量)、HATU(234.6mg,0.62mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、アセトニトリル:NH4HCO3(0.02mol/L)=3/10をアセトニトリル:NH4HCO3(0.02mol/L)=7/10まで35分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、138.7mg(63%)のI−189を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-C4H8N]+468; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.64-1.72(m, 10H), δ2.49(s, 3H), δ3.01-3.04(m, 1H), δ3.11-3.14(m, 1H), δ3.27-3.30(m, 2H), δ3.77(s, 3H), δ3.97-3.99(m, 2H), δ5.33-5.35(m, 1H), δ5.69-5.71(d, 1H), δ6.94-7.0(m, 2H), δ7.23-7.29(m, 1H), δ7.47-7.49(d, 1H), δ8.18(s, 2H)。
150.2の合成。8mLのバイアルに、150.1(200mg,0.36mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(69mg,1.00mmol,2.80当量)、DIEA(100mg,0.77mmol,2.00当量)、HATU(203mg,0.53mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、160mg(73%)の150.2を白色固体として得た。
I−190の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、150.2(160mg,0.26mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)、Dess−Martin試薬(221.3mg,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を2×10mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、109.6mg(69%)のI−190を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C4H8N]+542; H-NMR: (400 MHz, CD3OD, ppm): δ1.80-1.85(m, 6H), δ2.05(s, 3H), δ2.57(s, 3H), δ3.87(s, 3H), δ3.98-4.27(m, 8H), δ5.25-5.29(m, 1H), δ5.75-5.77(m, 1H), δ5.87-5.90(m, 1H), δ6.99-7.09(m, 2H), δ7.21-7.23(m, 1H), δ7.98 (s, 2H)。
152.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、151.1(600mg,1.23mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(6mL)、ピロリジン(174mg,2.45mmol,2.00当量)、DIEA(317mg,2.45mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(699.4mg,1.84mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、579mg(87%)の152.1を白色固体として得た。
I−193およびI−195の単離。上記粗生成物(579mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを23分間保持、保持時間:14.3分);検出器、254/220nm。これにより、168.4mg(29%)のI−193(保持時間20.1分)および157.3mg(27%)のI−195(保持時間14.3分)を白色固体として得た。I-193: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+543; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.35-1.37(d, 3H), δ1.62-1.77(m, 4H), δ2.57(s, 3H), δ2.78-2.82(m, 1H), δ3.22-3.27(m, 3H), δ3.76(s, 3H), δ4.01-4.04(d, 2H), δ5.29-5.38(m, 2H), δ5.86-5.88(d, 1H), δ6.97-7.0(m, 1H), δ7.06-7.11(m, 1H), δ7.22-7.26(dd, 1H), δ8.19(s, 2H)。I-195: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+543; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.32-1.35(d, 3H), δ1.56-1.60(m, 1H), δ1.66-1.78(m, 3H), δ2.58(s, 3H), δ2.81-2.89(m, 1H), δ3.20-3.30(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ3.90-3.98(m, 1H), δ4.06-4.12(m, 1H), δ5.28-5.43(m, 2H), δ5.86-5.88(d, 1H), δ6.95-7.0(m, 1H), δ7.05-7.13(m, 1H), δ7.23-7.28(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、140.2(200mg,0.40mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、アミン塩酸塩(63.22mg,1.18mmol,3.00当量)、DIEA(154.17mg,1.19mmol,3.00当量)、HATU(302.37mg,0.80mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、133.7mg(67%)のI−194を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+486; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.65(s, 6H), δ2.50(s, 3H), δ3.72(s, 3H), δ3.87-4.0(m, 2H), δ5.27-5.33(m, 1H), δ5.83-5.85(d, 1H), δ6.72(brs, 1H), δ6.91-7.10(m, 3H), δ7.24-7.28(m, 1H), δ8.17(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、149.1(150mg,0.31mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、アミン塩酸塩(33mg,0.62mmol,2.00当量)、DIEA(80mg,0.62mmol,2.00当量)、HATU(176mg,0.46mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×15mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、81.5mg(54%)のI−196を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+468; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.65(s, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.75(s, 3H), δ3.84-3.94(m, 2H), δ5.32-5.35(m, 1H), δ5.65-5.67(d, 1H), δ6.92-7.03(m, 3H), δ7.22-7.25(m, 1H), δ7.50-7.52(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
155.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、151.1(600mg,1.23mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(6mL)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(179mg,2.45mmol,2.00当量)、DIEA(317mg,2.45mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(699.4mg,1.84mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、400mg(60%)の155.1を白色固体として得た。
I−197およびI−198の単離。異性体の混合物(400mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−009):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、移動相A:Hex−−HPLC、移動相B:エタノール:MeOH=3:1−−HPLC(勾配:50Bを19分間で50Bまで、保持時間:8.19分);検出器、254/220nm。これにより、118.3mg(30%)のI−197(保持時間8.19分)および145.5mg(36%)のI−198(保持時間19分)を白色固体として得た。I-197: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+545; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.82-1.09(m, 6H), δ1.33-1.35(d, 3H), δ2.49-2.50(d, 2H), δ2.58(s, 4H), δ3.76(s, 3H), δ3.94-4.10(m, 2H), δ4.53-4.59(m, 1H), δ5.29-5.52(m, 2H), δ5.85-5.87(m, 1H), δ6.96-7.01(m, 1H), δ7.06-7.13(m, 1H), δ7.24-7.28(m, 1H), δ8.19-8.20(d, 2H)。I-198: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+545; H-NMR: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ0.89-0.91(m, 1H), δ1.06-1.18(m, 5H), δ1.47-1.51(m, 3H), δ2.62(s, 5H), δ2.76(s, 1H), δ3.82-3.84(m, 3H), δ4.12-4.21(m, 2H), δ4.70-4.75(m, 1H), δ5.44-5.54(m, 2H), δ6.91-6.98(m, 2H), δ7.25-7.28(m, 1H), δ7.96-7.97(d, 2H)。
156.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、156.1(600mg,1.14mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)、炭酸カリウム(470.7mg,3.41mmol,3.00当量)、2−ブロモアセトニトリル(408.5mg,3.41mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を30mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、400mg(62%)の156.2を明黄色固体として得た。
I−199の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの3つ口丸底フラスコに、156.2(300mg,0.53mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(1mL)、トリエチルアミン(1.6mL)、RuCl[(S,S)−Ts−dpen](p−シメン)(25mg)を入れた。その後、HCOOH(0.5mL)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、120.9mg(40%)のI−199を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-C3H8N]+511; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.02(d, 6H), δ1.62-1.64(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.74-3.91(m, 2H), δ4.05-4.11(m, 1H), δ5.12(s, 2H), δ5.28-5.33(m, 1H), δ5.93-5.95(d, 1H), δ7.17-7.36(m, 4H), δ8.17(s, 2H)。
157.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、157.1(500mg,1.06mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(73mg,2.12mmol,2.00当量)、DIEA(274mg,2.12mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(605mg,1.59mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×25mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×25mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、450mg(81%)の157.2を白色固体として得た。
I−200および157.3の単離。異性体の混合物(450mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを20分間保持);検出器、254/220nm。これにより、180.2mg(40%)のI−200(保持時間:13.7分)およびそのジアステレオマー157.3を白色固体として得た。I-200: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+527; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.80-1.09(m, 6H), δ1.35-1.37(m, 3H), δ2.52(s, 2H), δ2.57-2.61(m, 4H), δ3.78(s, 3H), δ3.90-4.12(m, 2H), δ4.57-4.61(m, 1H), δ5.33-5.51(m, 2H), δ5.64-5.71(m, 1H), δ6.96-7.02(m, 2H), δ7.25-7.30(t, 1H), δ7.49-7.51(m, 1H), δ8.20 (s, 2H)。
158.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、157.1(500mg,1.06mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(125mg,2.11mmol,2.00当量)、DIEA(274mg,2.12mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(605mg,1.59mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、474mg(87%)の158.1を白色固体として得た。
I−201の単離。混合物158.1(474mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Chiralpak IB 4.6×250mm、5um;移動相、Hex(0.1%のDEA)およびエタノール(50.0%のエタノールを20分間保持、保持時間:0.9分);検出器、254/220nm。これにより、179.3mg(38%)のI−201を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+513; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.04(dd, 6H), δ1.40-1.42(d, 3H), δ2.58-2.61(d, 3H), δ3.77(s, 3H), δ3.88-3.99(m, 3H), δ5.21-5.27(m, 1H), δ5.35-5.40(m, 1H), δ5.64-5.66(m, 1H), δ6.95-7.02(m, 2H), δ7.25-7.29(m, 1H), δ7.41-7.44(d, 1H), δ7.51-7.53(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、159.1(150mg,0.30mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、アミン塩酸塩(47.61mg,0.89mmol,3.00当量)、DIEA(116.10mg,0.90mmol,3.00当量)、HATU(227.68mg,0.60mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、119.2mg(80%)のI−202を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+484; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.16-1.21(t, 3H), δ1.69(s, 6H), δ2.50(s, 3H), δ2.60-2.68(m, 1H), δ2.70-2.83(m, 1H), δ3.49-3.58(m, 1H), δ4.10-4.15(m, 1H), δ5.20-5.23(m, 1H), δ5.92-5.93(d, 1H), δ6.76(brs, 1H), δ7.04-7.10(m, 2H), δ7.22-7.33(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
161.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、161.1(550mg,1.05mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5.5mL)、メチル(プロパン−2−イル)アミン(153.5mg,2.10mmol,2.00当量)、DIEA(271mg,2.10mmol,2.00当量)、HATU(798mg,2.10mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、460mg(76%)の161.2を白色固体として得た。
I−205およびI−206の単離。上記粗生成物(460mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Repaired Chiral−IA、21.2×250mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを9分間保持);検出器、254/220nm。これにより、164mg(36%)のI−205(保持時間:3.9分)および146mg(32%)のI−206(保持時間7.4分)を白色固体として得た。I-205: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+580; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.82-1.20(m, 6H), δ1.31-1.42(m, 3H), δ2.52-2.58(m, 8H), δ3.32-3.43(m, 2H), δ3.80(s, 3H), δ4.04-4.10(m, 2H), δ4.61-4.62(m, 1H), δ5.14-5.17(m, 1H), δ5.40-5.51(m, 1H), δ7.03-7.06(m, 2H), δ7.34-7.42(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。I-206: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+580; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.79-0.81(m, 1H), δ0.94-1.07(m, 5H), δ1.31-1.42(m, 3H), δ2.52-2.56(m, 8H), δ3.46-3.55(m, 2H), δ3.79(s, 3H), δ4.06-4.19(m, 2H), δ4.51-4.60(m, 1H), δ5.19-5.21(m, 1H), δ5.37-5.51(m, 1H), δ7.03-7.05(m, 2H), δ7.34-7.42(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
混合物162.1(250mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Repaired IA、21.2×150mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを11分間保持、保持時間:7.6分);検出器、254/220nm。これにより、92.9mg(37%)のI−207を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+571; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.80-0.82(m, 1H), δ0.94-0.96(m, 2H), δ1.0-1.02(m, 2H), δ1.08-1.10(m, 1H), δ1.32-1.35(d, 3H), δ2.48-2.50(m, 2H), δ2.57-2.61(m, 4H), δ3.22-3.26(m, 1H), δ3.29-3.31(m, 1H), δ3.32-3.36(m, 2H), δ3.75(s, 3H), δ4.07-4.09(d, 2H), δ4.46-4.51(m, 1H), δ4.52-4.62(m, 1H), δ5.17-5.20(m, 1H), δ5.34-5.52(m, 1H), δ6.99-7.04(m, 2H), δ7.28-7.33(m, 1H), δ7.41-7.44(d, 1H), δ8.19(s, 2H)。ジアステレオマー162.2もまた単離された。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、164.1(100mg,0.17mmol,1.00当量;対応するメシレートを3−フルオロアゼチジンで置き換えることにより調製した)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(29mg,0.49mmol,3.00当量)、DIEA(64mg,0.50mmol,3.00当量)、HATU(126mg,0.33mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×3mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を3mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物を、Flashによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを30分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100.0%まで上昇させ、5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、70.3mg(66%)のI−209を白色固体として得た。LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+646; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.03(t, 6H), δ1.62-1.65(d, 6H), δ2.42-2.46(m, 3H), δ2.52-2.58(m, 2H), δ2.97-2.99(m, 1H), δ3.01-3.04(m, 1H), δ3.22-3.25(m, 1H), δ3.26-3.29(m, 1H), δ3.41-3.50(m, 2H), δ3.71(s, 3H), δ3.80-3.88(m, 1H), δ3.96-4.04(m, 2H), δ4.95-5.12(m, 2H), δ6.96-6.99(m, 1H), δ7.09-7.14(m, 1H), δ7.17-7.20(m, 1H), δ7.28-7.30(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
165.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、1.95(2g,3.57mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、113.4(1.14g,4.26mmol,1.20当量)、およびDIAD(1.08g,5.34mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.87g,7.13mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、4g(粗製)の165.1を白色固体として得た。
165.2の合成。50mLの丸底フラスコに、165.1(4g,4.94mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、TBAF(4.67g,17.86mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×100mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(100:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2.6g(92%)の165.2を白色固体として得た。
165.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、165.2(1.3g,2.28mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(13mL)、プロパン−2−アミン(268.7mg,4.55mmol,2.00当量)、DIEA(587.4mg,4.55mmol,2.00当量)、HATU(1.3g,3.42mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×150mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×100mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで45分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、400mg(29%)の165.3を白色固体として得た。
I−210およびI−211の単離。混合物165.3(400mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを19分間保持);検出器、254/220nm。これにより、144.4mg(36%)のI−210(保持時間12.4分)および125.8mg(31%)のI−211(保持時間15.3分)を白色固体として得た。I-210: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+612; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.96-0.99(d, 3H), δ1.03-1.05(d, 3H), δ1.15-1.18(d, 6H), δ1.40-1.43(d, 3H), δ2.57(s, 3H), δ3.26-3.29(m, 1H), δ3.32-3.37(m, 1H), δ3.79(s, 3H), δ3.84-3.94(m, 1H), δ4.10-4.12(m, 2H), δ5.19-5.22(m, 2H), δ7.04-7.09(m, 1H), δ7.14-7.23(m, 2H), δ7.38-7.41(m, 1H), δ8.18(s, 2H); I-211: LC-MS:(ES, m/z): [M+H]+612; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.06(dd, 6H), δ1.14-1.17(d, 6H), δ1.41-1.44(d, 3H), δ2.58(s, 3H), δ3.21-3.25(m, 1H), δ3.32-3.36(m, 1H), δ3.81(s, 3H), δ3.86-3.97(m, 1H), δ4.01-4.18(m, 2H), δ5.16-5.29(m, 2H), δ7.05-7.10(m, 1H), δ7.14-7.24(m, 2H), δ7.39-7.42(d, 1H), δ8.18(s, 2H)。
166.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、165.2(1.3g,2.28mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(13mL)、塩化アンモニウム(241.3mg,4.51mmol,2.00当量)、DIEA(587.4mg,4.55mmol,2.00当量)、HATU(1.3g,3.42mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×100mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、シリカゲル;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで45分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、370mg(29%)の166.1を白色固体として得た。
I−212およびI−213の単離。混合物166.1(370mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、CHIRALPAK−AD−H−SL002、20×250mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを20分間保持);検出器、254/220nm。これにより、113.9mg(31%)のI−212(保持時間:8.5分)および114.2mg(31%)のI−213を白色固体として得た。I-212: LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+553; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.15-1.18(d, 6H), δ1.42-1.45(d, 3H), δ2.58(s, 3H), δ3.23-3.26(m, 1H), δ3.33-3.37(m, 1H), δ3.80(s, 3H), δ4.11-4.21(m, 2H), δ5.18-5.30(m, 2H), δ6.96(s, 1H), δ7.04-7.09(m, 1H), δ7.14-7.25(m, 3H), δ8.18(s, 2H); I-213: LC-MS:(ES, m/z): [M-NH2]+553; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.14-1.17(d, 6H), δ1.44-1.46(d, 3H), δ2.58(s, 3H), δ3.22-3.26(m, 1H), δ3.33-3.37(m, 1H), δ3.82(s, 3H), δ4.09-4.21(m, 2H), δ5.17-5.22(t, 1H), δ5.25-5.33(m, 1H), δ6.98(s, 1H), δ7.05-7.10(m, 1H), δ7.15-7.25(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、168.1(342mg,0.57mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(8mL)、プロパン−2−アミン(67.15mg,1.14mmol,2.00当量)、DIEA(147.10mg,1.14mmol,2.00当量)、HATU(324.56mg,0.85mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびACN(10.0%のACNを30分間で60.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、261.1mg(71%)のI−216を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+643; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.02(dd, 6H), δ1.24-1.33(m, 6H), δ1.54-1.57(m, 2H), δ1.62-1.66(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.20-3.22(m, 1H), δ3.41(brs, 1H), δ3.73(s, 3H), δ3.82-4.01(m, 3H), δ4.33-4.34(d, 1H), δ5.20-5.23(t, 1H), δ6.97-7.0(m, 1H), δ7.08-7.14(m, 1H), δ7.20-7.27(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、169.1(48mg,0.08mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(1mL)、プロパン−2−アミン(9.7mg,0.16mmol,2.00当量)、DIEA(21.24mg,0.16mmol,2.00当量)、HATU(37.54mg,0.10mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×5mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で85.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、30.7mg(60%)のI−217を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+625; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.04(dd, 6H), δ1.23-1.31(m, 6H), δ1.53-1.54(m, 2H), δ1.62-1.67(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.16-3.18(m, 1H), δ3.32-3.39(m, 1H), δ3.79(s, 3H), δ3.81-3.90(m, 2H), δ4.0-4.09(m, 1H), δ4.29-4.30(d, 1H), δ5.22-5.26(t, 1H), δ6.96-7.04(m, 2H), δ7.23-7.31(m, 2H), δ7.45-7.48(m, 1H), δ8.16(s, 2H)。
170.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−135(40mg,0.06mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(1mL)、O−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(31mg,0.19mmol,3.00当量)、DIEA(50mg,0.39mmol,6.00当量)、HATU(37mg,0.10mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×5mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた溶液を2×5mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、35mg(69%)の170.1を白色固体として得た。
I−218の合成。8mLのバイアルに、170.1(35mg,0.05mmol,1.00当量)、メタノール(1mL)、Lindlar触媒(6mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、28.5mg(93%)のI−218を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+632; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.04(t, 6H), δ1.61-1.64(d, 6H), δ2.16-2.20(t, 2H), δ2.49(s, 3H), δ3.44-3.55(m, 2H), δ3.66(s, 3H), δ3.82-3.89(m, 1H), δ3.96-3.98(m, 2H), δ5.06-5.09(t, 1H), δ6.93-6.96(m, 1H), δ7.07-7.13(m, 1H), δ7.16-7.20(m, 1H), δ7.33-7.36(d, 1H), δ8.15(s, 2H), δ8.65-8.66(d, 2H), δ10.36-10.37(d, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−135(40mg,0.06mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(1mL)、N−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(16.3mg,0.20mmol,3.00当量)、DIEA(41.8mg,0.32mmol,5.00当量)、HATU(49.3mg,0.13mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を5mLのDCMで希釈した。得られた混合物を2×5mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、13.0mg(31%)のI−219を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+646; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.04(dd, 6H), δ1.61-1.66(d, 6H), δ2.52-2.58(m, 5H), δ2.95(s, 3H), δ3.43-3.50(m, 1H), δ3.57-3.65(m, 1H), δ3.72(s, 3H), δ3.82-3.91(m, 2H), δ4.01-4.08(m, 1H), δ5.08-5.12(t, 1H), δ6.96-6.99(m, 1H), δ7.08-7.15(m, 1H), δ7.19-7.23(m, 1H), δ7.31-7.33(d, 1H), δ8.16(s, 2H), δ9.72(s, 1H)。
172.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、172.1(500mg,0.80mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、シクロブタンアミン(228mg,3.21mmol,4.00当量)、DIEA(207.5mg,1.61mmol,2.00当量)、HATU(611mg,1.61mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を20℃で12時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLのNaCl(aq)で洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でPrep−TLCに適用した。これにより、280mg(52%)の172.2を白色固体として得た。
172.3の合成。50mLの丸底フラスコに、172.2(280mg,0.41mmol,1.00当量)、メタノール(9mL)、Pd/C(60mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、153mg(粗製)の172.3を白色固体として得た。
I−221の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの3つ口丸底フラスコに、172.3(153mg,0.26mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)、炭酸カリウム(108mg,0.78mmol,3.00当量)、2−ブロモアセトニトリル(95mg,0.79mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を45℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(60:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、135mg(83%)のI−221を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+646; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.96-0.98(d, 6H), δ1.63-1.65(m, 8H), δ1.82-1.91(m, 2H), δ2.10-2.16(m, 2H), δ2.50(s, 3H), δ3.43-3.51(m, 1H), δ3.84-3.91(m, 1H), δ4.05-4.18(m, 2H), δ5.10-5.18(m, 1H), δ5.23(s, 2H), δ7.21-7.29(m, 3H), δ7.64-7.67(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
173.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、173.1(2g,5.31mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、173.2(2.284g,6.37mmol,1.20当量)、DIAD(1.612g,7.97mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(2.788g,10.63mmol,2.00当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、532mg(14%)の173.3を白色固体として得た。
173.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、173.3(532mg,0.74mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)を入れた。その後、L−セレクトリド(2.22mL,2.22mmol,3.00当量,1M)を−78℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を−78℃で1時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、510mg(96%)の173.4を白色固体として得た。
173.5の合成。50mLの丸底フラスコに、173.4(510mg,0.71mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、Pd/C(200mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、393mg(粗製)の173.5を白色固体として得た。
I−222の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、173.5(393mg,0.63mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)、炭酸カリウム(173.9mg,1.26mmol,2.00当量)、2−ブロモアセトニトリル(149.9mg,1.25mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、CH3CN:H2O=15:85をCH3CN:H2O=100:0まで35分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、271.5mg(65%)のI−222を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+609; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.03(dd, 6H), δ1.27-1.31(m, 6H), δ1.51-1.54(m, 2H), δ1.61-1.67(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.22-3.24(m, 1H), δ3.40(m, 1H), δ3.80-3.89(m, 2H), δ4.07-4.11(m, 1H), δ4.29-4.30(d, 1H), δ5.19-5.25(m, 3H), δ7.22-7.31(m, 4H), δ8.16(s, 2H)。
174.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパンニトリル(10.4g,104.91mmol,3.00当量)を入れた。その後、FeCl3(566.5mg,3.49mmol,0.10当量)を少しずつ添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した。これに、174.1(8g,34.92mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた溶液を200mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を3×200mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで35分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、7.1g(62%)の174.2を黄色油状物として得た。
174.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、200mLの3つ口丸底フラスコに、174.2(7.1g,21.63mmol,1.00当量)、トルエン(70mL)、ブタン酸エテニル(1.23g,10.78mmol,0.50当量)、CAL−B(106.5mg)を入れた。得られた溶液を室温で7時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:40)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.57g(18%)の174.3を無色油状物として得た。
174.4の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、174.3(1.57g,3.94mmol,1.00当量)、メタノール(15mL)を入れた。その後、水酸化ナトリウム(236.5mg,5.91mmol,1.50当量)の水(3mL)中の溶液を水/氷浴内で0℃で添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。この溶液のpH値を酢酸で7に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1.18g(91%)の174.4を無色油状物として得た。
174.5の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、1.95(2.1g,3.66mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、174.4(1.2g,3.66mmol,1.00当量)、DIAD(1.11g,5.49mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.73g,6.60mmol,1.80当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3.23g(粗製)の174.5を白色固体として得た。
174.6の合成。50mLの丸底フラスコに、174.5(3.23g,3.65mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(30mL)、TBAF(3.46g,10.98mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(100:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、0.1%のHOAcを含む水およびCH3CN(10.0%のCH3CNを35分間で60.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、1.8g(76%)の174.6を白色固体として得た。
I−224の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、174.6(1.8g,2.79mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(18mL)、プロパン−2−アミン(330mg,5.58mmol,2.00当量)、DIEA(720mg,5.57mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(1.27g,3.34mmol,1.20当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×100mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(80:1)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを45分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、810mg(42%)のI−224を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+708; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.00(d, 6H), δ1.16-1.18(d, 6H), δ1.61-1.64(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.22-3.25(m, 1H), δ3.32-3.34(m, 1H), δ3.79(s, 3H), δ3.83-3.88(m, 1H), δ4.04-4.06(m, 2H), δ5.15-5.19(t, 1H), δ7.0-7.03(d, 1H), δ7.14-7.17(d, 1H), δ7.48-7.51(m, 2H), δ8.17(s, 2H)。
I−223の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−224(150mg,0.22mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)、CuCN(31.3mg,1.60当量)を入れた。得られた溶液を140℃で一晩撹拌した。得られた溶液を20mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ヘキサン/EA(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、90.5mg(65%)のI−223を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+633; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.00(dd, 6H), δ1.16-1.18(dd, 6H), δ1.61-1.63(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.23-3.26(d, 1H), δ3.34-3.38(m, 1H), δ3.81-3.86(m, 1H), δ3.88(s, 3H), δ4.07-4.09(m, 2H), δ5.18-5.22(t, 1H), δ7.14-7.24(m, 2H), δ7.78-7.86(m, 2H), δ8.17(s, 2H)。
175.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、ブロモ(メチル)トリフェニル−5−ホスファン(1.81g,5.07mmol,3.00当量)、t−BuOK(571.2mg,5.09mmol,3.00当量)およびテトラヒドロフラン(10mL)を0℃で入れた。この混合物を室温で2時間撹拌した。これに、175.1(1g,1.69mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を40℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、770mg(77%)の175.2を白色固体として得た。
175.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、175.2(770mg,1.31mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(8mL)、NMO(458.4mg,3.91mmol,3.00当量)、OsO4(16.7mg,0.05当量)を入れた。得られた溶液を45℃で2日間撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、610mg(75%)の175.3を黄色固体として得た。
175.4の合成。50mLの丸底フラスコに、175.3(610mg,0.98mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、Pd(OH)2/C(120mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、520mg(粗製)の175.4を白色固体として得た。
175.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、175.4(260mg,0.49mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(4mL)、プロパン−2−アミン(57.6mg,0.97mmol,2.00当量)、DIEA(125.6mg,0.97mmol,2.00当量)、HATU(277.5mg,0.73mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを45分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100.0%まで上昇させ、5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、205mg(73%)の175.5を白色固体として得た。
I−225の単離。上記粗生成物(205mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、CHIRAL ARTセルロース−SB、250×20mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(20.0%のエタノールを10分間保持、保持時間:8.3分);検出器、254/220nm。これにより、61.3mg(30%)のI−225を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+575, [M+Na]+597; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.01-1.04(dd, 6H), δ1.55(s, 6H), δ2.48(s, 3H), δ3.81(s, 3H), δ3.82-3.96(m, 4H), δ4.62-4.66(m, 2H), δ5.39(s, 1H), δ6.96-7.01(m, 1H), δ7.03-7.10(m, 1H), δ7.15-7.18(d, 1H), δ7.30-7.35(m, 1H), δ8.14(s, 2H)。ジアステレオマー175.6もまた、30%の収率で単離された。
50mLの丸底フラスコに、176.1(260mg,0.39mmol,1.00当量)、メタノール(15mL)、Pd/C(52mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で48時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、92.3mg(41%)のI−226を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+597; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(t, 6H), δ1.61-1.63(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.27-3.29(m, 1H), δ3.32-3.45(m, 3H), δ3.83-4.10(m, 3H), δ4.54-4.56(m, 1H), δ5.05-5.09(t, 1H), δ6.71-6.76(m, 1H), δ6.89-6.98(m, 1H), δ7.11-7.15(m, 1H), δ7.24-7.27(d, 1H), δ8.16(s, 2H), δ9.64(s, 1H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−224(250mg,0.36mmol,1.00当量)、DMSO(6mL)、CuCl(540.4mg,15.00当量)を入れた。得られた溶液を140℃で一晩撹拌した。得られた溶液を30mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を2×25mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ヘキサン/EA(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、197.0mg(84%)のI−227を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+642; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.01(dd, 6H), δ1.16-1.18(d, 6H), δ1.61-1.64(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ3.22-3.26(d, 1H), δ3.32-3.35(d, 1H), δ3.79(s, 3H), δ3.83-3.90(m, 1H), δ4.04-4.06(m, 2H), δ5.16-5.20(t, 1H), δ7.05-7.08(d, 1H), δ7.14-7.17(d, 1H), δ7.36-7.39(m, 2H), δ8.17(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、178.1(250mg,0.36mmol,1.00当量、I−224と類似の様式で調製した)、DMSO(12.5mL)、CuCl(528.8mg,15.00当量)を入れた。得られた溶液を140℃で8時間撹拌した。室温まで冷却した後に、得られた混合物を2×50mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、135.2mg(58%)のI−228を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+679; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.24-1.33(m, 2H), δ1.54-1.65(m, 10H), δ1.84-1.91(m, 2H), δ2.08-2.10(m, 2H), δ2.52(s, 3H), δ3.22-3.28(m, 2H), δ3.38-3.43(m, 1H), δ3.54-3.62(m, 2H), δ3.76(s, 3H), δ3.89-3.92(m, 1H), δ4.07-4.15(m, 2H), δ5.21-5.25(m, 1H), δ7.01-7.04(d, 1H), δ7.32-7.36(m, 1H), δ7.41-7.42(d, 1H), δ7.64-7.66(d, 1H), δ8.19(s, 2H)。
179.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、3−ヒドロキシプロパンニトリル(23.43g,329.64mmol,6.00当量)を入れた。その後、FeCl3(891mg,5.49mmol,0.10当量)を少しずつ添加した。これに、179.1(10g,54.89mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を300mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×250mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、6.4g(46%)の179.2を無色油状物として得た。
179.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、179.3(1g,2.66mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、179.2(810mg,3.20mmol,1.20当量)、DIAD(1.34g,6.63mmol,2.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.74g,6.63mmol,2.50当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を40℃で48時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、240mg(15%)の179.4を黄色固体として得た。
I−229およびI−230の単離。上記粗生成物(240mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、CHIRALPAK ID、2.0cm×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(25.0%のエタノールを24分間保持);検出器、254/220nm。これにより、91.6mg(38%)のI−229(保持時間17.0分)および85.8mg(36%)のI−230(保持時間20.0分)を白色固体として得た。I-229: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+612; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.01-1.04(dd, 6H), δ1.56-1.72(m, 9H), δ2.49(s, 3H), δ2.62-2.73(m, 2H), δ3.32(s, 3H), δ3.54-3.60(m, 1H), δ3.80-3.87(m, 4H), δ7.09-7.18(m, 4H), δ8.15(s, 2H)。I-230: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+612; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.01-1.04(dd, 6H), δ1.56-1.72(m, 9H), δ2.49(s, 3H), δ2.62-2.73(m, 2H), δ3.33(s, 3H), δ3.54-3.58(m, 1H), δ3.80-3.87(m, 4H), δ7.07-7.17(m, 4H), δ8.15(s, 2H)。
180.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、180.1(1.5g,2.99mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、水(45mL)、3−ブロモプロパ−1−エン(1.09g,9.01mmol,3.00当量)、In(1.03g,3.00当量)を入れた。得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。その固体を濾別した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、0.2%の酢酸を含む水およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、900mg(55%)の180.2を白色固体として得た。
180.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、180.2(450mg,0.83mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(97.9mg,1.66mmol,2.00当量)、DIEA(213.6mg,1.65mmol,2.00当量)、HATU(471.9mg,1.24mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×50mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、400mg(83%)の180.3を白色固体として得た。
180.4の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、180.3(400mg,0.68mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、NMO(240mg,2.05mmol,3.00当量)、OsO4(8.8mg,0.05当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を2×50mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、410g(粗製)の180.4を白色固体として得た。
180.5の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、180.4(410mg,0.66mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、水(1mL)、NaIO4(312mg,2.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、409mg(粗製)の180.5を白色固体として得た。
180.6の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、180.5(409mg,0.70mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、NaBH4(26.5mg,0.70mmol,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を30mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、350mg(85%)の180.6を白色固体として得た。
I−231の単離。混合物180.6(350mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、CHIRALPAK ID、2.0cm×25cm、5um;移動相、HexおよびIPA(40.0%のIPAを25分間保持、保持時間:18.6分);検出器、254/220nm。これにより、140.6mg(40%)のI−231を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+611; H-NMR: (400 MHz, CDCl3, ppm): δ1.14-1.19(d, 6H), δ1.78-1.79(d, 6H), δ2.13-2.20(m, 1H), δ2.60-2.64(m, 4H), δ3.47-3.52(m, 1H), δ3.64-3.67(m, 1H), δ3.88(s, 3H), δ4.05-4.16(m, 2H), δ4.60-4.64(d, 1H), δ5.26-5.28(m, 1H), δ6.81-6.84(m, 1H), δ6.95-7.0(m, 1H), δ7.54-7.57(m, 1H), δ7.81(s, 2H)。ジアステレオマー180.7もまた単離された。
181.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、オキサン−4−オール(21.5g,210.51mmol,5.00当量)を入れた。その後、FeCl3(678mg,0.10当量)を少しずつ添加した。これに、181.1(7g,42.12mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を150mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×150mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3g(27%)の181.2を無色油状物として得た。
181.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、1.95(3.8g,6.62mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(40mL)、181.2(1.8g,6.71mmol,1.00当量)、DIAD(1.62g,8.01mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(3.48g,13.27mmol,2.00当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(200:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、6.5g(粗製)の181.3を白色固体として得た。
181.4の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、181.3(6.5g,7.89mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(65mL)、TBAF(9.9g,31.43mmol,4.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。得られた混合物を2×100mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(200:1:0.2)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2.4g(52%)の181.4を白色固体として得た。
181.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、181.4(1.2g,2.05mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(12mL)、シクロブタンアミン(436mg,6.13mmol,3.00当量)、DIEA(792mg,6.13mmol,3.00当量)を入れた。この溶液に、HATU(1.55g,4.08mmol,2.00当量)を水/氷浴内で0℃で添加した。得られた溶液を室温で12時間撹拌した。得られた溶液を15mLのDCMで希釈した。得られた混合物を2×25mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、520mg(40%)の181.5を白色固体として得た。
I−232の単離。混合物181.5(520mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、CHIRALPAK ID、2.0cm×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(50.0%のエタノールを14分間保持、保持時間:7.7分);検出器、254/220nm。これにより、187.2mg(36%)のI−232を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+661; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.18-1.31(m, 5H), δ1.61-1.71(m, 10H), δ1.87-1.93(m, 2H), δ2.10-2.12(m, 2H), δ2.54(s, 3H), δ2.60-2.73(m, 1H), δ2.77-2.87(m, 1H), δ3.21-3.27(m, 2H), δ3.33-3.40(m, 1H), δ3.48-3.63(m, 3H), δ4.10-4.18(m, 2H), δ5.07-5.10(m, 1H), δ7.09-7.15(m, 1H), δ7.27-7.32(m, 2H), δ7.69-7.72(d, 1H), δ8.19(s, 2H)。
182.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、1000mLの4つ口丸底フラスコに、182.1(20g,113.50mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(250mL)を入れた。その後、L−セレクトリド(137mL,1.20当量,1M)を−78℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を−78℃で1時間撹拌した。次いで、この反応を300mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×300mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、21g(粗製)の182.2を無色油状物として得た。
182.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、182.2(13.2g,74.06mmol,3.00当量)、Al(OTf)3(1.2g,2.53mmol,0.10当量)を入れた。その後、182.3(4.2g,24.98mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を150mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、CH3CN:H2O=15:85をCH3CN:H2O=100:0まで40分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、4.9g(57%)の182.4を無色油状物として得た。
182.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、182.4(4.9g,14.15mmol,1.00当量)、トルエン(30mL)、ブタン酸エテニル(889.2mg,7.79mmol,0.55当量)、CAL−B(80mg)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.828g(31%)の182.5を無色油状物として得た。
182.6の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、182.5(1.828g,4.39mmol,1.00当量)、メタノール(30mL)、水酸化ナトリウム(352mg,8.80mmol,2.00当量)の水(15mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×100mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1.525g(粗製)の182.6を無色油状物として得た。
I−233の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、179.3(1g,2.66mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、182.6(920.4mg,2.66mmol,1.00当量)、DIAD(806mg,3.99mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.394g,5.31mmol,2.00当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、280mg(15%)のI−233を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+646; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.04(t, 6H), δ1.62-1.66(m, 8H), δ2.39-2.47(m, 2H), δ2.49(s, 3H), δ3.48-3.55(m, 2H), δ3.70(s, 3H), δ3.81-3.88(m, 1H), δ3.91-4.11(m, 2H), δ4.27(s, 2H), δ4.99-5.04(t, 1H), δ6.95-6.99(m, 1H), δ7.07-7.19(m, 2H), δ7.23-7.33(m, 6H), δ8.18(s, 2H)。
183.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、t−BuOK(10g,89.12mmol,1.20当量)、DMSO(150mL)を入れた。その後、トリメチルスルホキソニウムヨージド(19.7g,89.52mmol,1.20当量)を少しずつ添加した。この混合物を室温で3時間撹拌した。これに、183.1(15g,73.89mmol,1.00当量)のDMSO(50mL)中の溶液を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を300mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×300mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×300mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を2×300mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、14g(粗製)の183.2を黄色油状物として得た。
183.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、プロパン−2−オール(36.1g,600.72mmol,10.00当量)、Al(OTf)3(2.85g,6.58mmol,0.11当量)を入れた。その後、183.2(13g,59.90mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を300mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×300mLのMTBEで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3.2g(19%)の183.3を明黄色油状物として得た。
183.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、ベンジル183.4(2g,4.70mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、183.3(1.58g,5.70mmol,1.20当量)、DIAD(1.42g,7.02mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.86g,7.09mmol,1.50当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3.8g(粗製)の183.5を明黄色固体として得た。
183.6の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、183.5(1g,1.46mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)、Pd(OAc)2(34mg,0.15mmol,0.10当量)、PPh3(200mg,0.76mmol,0.50当量)、トリエチルアミン(610mg,6.03mmol,4.00当量)、プロパ−2−エンニトリル(400mg,7.54mmol,5.00当量)を入れた。得られた溶液を100℃で一晩撹拌した。得られた混合物を2×50mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、780mg(81%)のベンジル183.6を黄色固体として得た。
183.7の合成。25mLの丸底フラスコに、183.6(400mg,0.61mmol,1.00当量)、メタノール(8mL)、Pd/C(80mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、240mg(69%)の183.7を白色固体として得た。
183.8の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、183.7(240mg,0.42mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(74.8mg,1.27mmol,3.00当量)、DIEA(108.8mg,0.84mmol,2.00当量)、HATU(320.7mg,0.84mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で8時間撹拌した。得られた混合物を2×40mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、220mg(85%)の183.8を白色固体として得た。
I−234の単離。混合物183.8(220mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、CHIRALPAK ID、2.0cm×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(30.0%のエタノールを10分間保持、保持時間:6.6分);検出器、254/220nm。これにより、80.8mg(37%)のI−234を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+610; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.92-0.95(t, 6H), δ1.02-1.05(dd, 6H), δ1.62(s, 3H), δ1.72(s, 3H), δ2.53(s, 3H), δ2.84-2.89(m, 2H), δ2.96-3.02(m, 1H), δ3.12-3.19(m, 1H), δ3.48-3.61(m, 2H), δ3.83-3.89(m, 1H), δ4.11-4.14(d, 1H), δ4.98-5.0(d, 1H), δ7.16-7.21(m, 1H), δ7.29-7.40(m, 2H), δ7.41-7.43(m, 1H), δ8.19(s, 2H)。そのエナンチオマーもまた、36%の収率で単離された。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、184.1(98mg,0.16mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)、2−ブロモアセトニトリル(39mg,0.33mmol,2.00当量)、炭酸カリウム(45mg,0.33mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を40℃で2時間撹拌した。得られた混合物を2×15mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、86.1mg(83%)のI−235を得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+642; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.91(s, 3H), δ0.97(s, 3H), δ0.99-1.02(dd, 6H), δ1.61-1.65(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.89-2.97(d, 1H), δ3.08-3.11(d, 1H), δ3.84-3.98(m, 2H), δ4.08-4.14(m, 1H), δ4.28(s, 1H), δ5.09-5.13(m, 1H), δ5.18(s, 2H), δ7.23-7.28(m, 4H), δ8.16(s, 2H)。
25mLの丸底フラスコに、185.1(240mg,0.35mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、Pd(OH)2/C(50mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、130mg(62%)のI−236を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+603; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.91(s, 3H), δ0.97-1.01(m, 9H), δ1.62-1.64(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ2.90-2.93(d, 1H), δ3.08-3.11(d, 1H), δ3.81-3.88(m, 1H), δ3.90-4.11(m, 2H), δ4.24(s, 1H), δ5.08-5.12(t, 1H), δ6.76-6.80(m, 1H), δ6.92-6.99(m, 1H), δ7.05-7.10(m, 1H), δ7.22-7.25(d, 1H), δ8.16(s, 2H), δ9.71(s, 1H)。
186.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、186.1(2.4g,6.38mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、イミダゾール(0.832g,2.00当量)を入れた。その後、TBDPSCl(3.35g,2.00当量)を25℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:50)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、4.5g(粗製)の186.2を黄色油状物として得た。
186.3の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、186.2(4.5g,7.32mmol,1.00当量)、メタノール(30mL)、テトラヒドロフラン(20mL)を入れた。その後、水酸化ナトリウム(336mg,8.40mmol,1.50当量)の水(5mL)中の溶液を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。この溶液のpH値を酢酸で6に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を100mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を2×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2.5g(63%)の186.3を黄色油状物として得た。
186.5の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、186.4(1g,2.66mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、186.3(2.17g,3.99mmol,1.50当量)、DIAD(810mg,4.01mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.25g,4.77mmol,1.80当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で10時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.44g(60%)の186.5を白色固体として得た。
I−237の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、186.5(1.44g,1.59mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、TBAF(1.51g,4.79mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。得られた混合物を2×50mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、310mg(29%)のI−237を白色固体として得た。この粗生成物(50mg)をDCM/MeOH(30:1)でPrep−TLCに適用し、次いでFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを35分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、36.2mg(72.4%)のI−237を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+687; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.97-0.99(d, 6H), δ1.58-1.60(d, 6H), δ2.45(s, 3H), δ3.27-3.29(m, 1H), δ3.32-3.41(m, 3H), δ3.82-3.96(m, 2H), δ4.18-4.22(m, 1H), δ4.54-4.56(m, 1H), δ5.10-5.17(m, 3H), δ7.11-7.12(d, 2H), δ7.20-7.32(m, 5H), δ7.45-7.48(d, 2H), δ8.17(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、187.1(410mg,1.09mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、187.2(350mg,1.32mmol,1.20当量)、DIAD(330mg,1.63mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(570mg,2.17mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(60:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびACN(20.0%のACNを40分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、82.2mg(12%)のI−238を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+565; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.02(d, 6H), δ1.12-1.15(dd, 6H), δ1.19-1.24(t, 3H), δ1.64-1.68(d, 6H), δ2.48(s, 3H), δ2.69-2.82(m, 2H), δ3.21-3.26(m, 2H), δ3.73-3.86(m, 2H), δ4.15-4.20(d, 1H), δ5.07-5.11(d, 1H), δ7.13-7.35(m, 4H), δ8.18(s, 2H)。
50mLの丸底フラスコに、188.1(180mg,0.26mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、AcOH(1mL)、Pd/C(50mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10%のCH3CNを30分間で70%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、52.0mg(33%)のI−239を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+615; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.03(t, 6H), δ1.60-1.65(m, 8H), δ2.32-2.49(m, 5H), δ3.33-3.41(m, 1H), δ3.51-3.57(m, 1H), δ3.69(s, 3H), δ3.82-3.86(m, 1H), δ3.98-4.08(m, 2H), δ4.98-5.0(m, 2H), δ6.97-7.0(m, 1H), δ7.07-7.17(m, 2H), δ7.29-7.32(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
189.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、189.1(230mg,0.40mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(47.4mg,0.80mmol,2.00当量)、DIEA(103.6mg,0.80mmol,2.00当量)、HATU(228.5mg,0.60mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×15mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、190mg(77%)の189.2を白色固体として得た。
I−240およびI−241の単離。ラセミ体189.2(190mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−009):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(15.0%のエタノールを23分間保持、保持時間:20.1分);検出器、220/254nm。これにより、64.0mg(34%)のI−240(保持時間20.1分)および53.6mg(28%)のI−241を白色固体として得た。I-240: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+615; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.88(s, 3H), δ0.94(s, 3H), δ1.0-1.04(dd, 6H), δ1.18-1.21(t, 3H), δ1.63(s, 3H), δ1.70(s, 3H), δ2.52(s, 3H), δ2.62-2.70(m, 1H), δ2.78-2.83(m, 1H), δ2.90-2.93(d, 1H), δ3.01-3.04(d, 1H), δ3.61-3.69(m, 1H), δ3.82-3.89(m, 1H), δ4.12-4.18(m, 1H), δ4.25(s, 1H), δ5.0-5.03(m, 1H), δ7.09-7.16(m, 1H), δ7.21-7.32(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。I-241: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+615; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.88(s, 3H), δ0.96(s, 3H), δ1.01-1.04(dd, 6H), δ1.18-1.21(t, 3H), δ1.63(s, 3H), δ1.70(s, 3H), δ2.52(s, 3H), δ2.62-2.70(m, 1H), δ2.78-2.83(m, 1H), δ2.90-2.93(d, 1H), δ3.01-3.04(d, 1H), δ3.61-3.69(m, 1H), δ3.82-3.89(m, 1H), δ4.12-4.18(m, 1H), δ4.24(s, 1H), δ5.0-5.03(m, 1H), δ7.10-7.16(m, 1H), δ7.22-7.32(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、190.1(250mg,0.42mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(50mg,0.85mmol,2.00当量)、DIEA(109mg,0.84mmol,2.00当量)、HATU(242mg,0.64mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、198.4mg(74%)のI−242を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+573; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.02(dd, 6H), δ1.20-1.23(t, 4H), δ1.43-1.60(m, 7H), δ1.64(s, 3H), δ1.73(s, 3H), δ2.56(s, 3H), δ2.60-2.73(m, 2H), δ2.79-2.89(m, 1H), δ3.23-3.26(m, 1H), δ3.51-3.59(m, 1H), δ3.82-3.92(m, 1H), δ4.16-4.21(d, 1H), δ5.08-5.11(m, 1H), δ7.26-7.35(m, 4H), δ7.54-7.56(m, 1H), δ8.18(s, 2H)。
191.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、191.1(354mg,0.62mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(4mL)、プロパン−2−アミン(73.4mg,1.24mmol,2.00当量)、DIEA(161mg,1.25mmol,2.00当量)、HATU(355mg,0.93mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×15mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、250mg(66%)の191.2を白色固体として得た。
I−243およびI−244の単離。混合物191.2(250mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Virids Slilca 2−エチルピリジンOBD、19×250mm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(5.0%のエタノールを25分間保持);検出器、254/220nm。これにより、81.2mg(32%)のI−243(保持時間22.8分)および59.5mg(24%)のI−244(保持時間20.1分)を白色固体として得た。I-243: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+610; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.03(dd, 6H), δ1.07-1.10(d, 3H), δ1.17-1.22(t, 3H), δ1.63-1.68(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.62-2.72(m, 1H), δ2.73-2.86(m, 1H), δ2.87-2.99(m, 1H), δ3.35-3.37(d, 2H), δ3.64-3.72(m, 1H), δ3.82-3.91(m, 1H), δ4.14-4.20(d, 1H), δ5.03-5.06(d, 1H), δ7.13-7.35(m, 4H), δ8.18(s, 2H)。I-244: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+610; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.01-1.08(m, 9H), δ1.17-1.22(t, 3H), δ1.63-1.69(d, 6H), δ2.53(s, 3H), δ2.62-2.72(m, 1H), δ2.76-2.86(m, 1H), δ2.89-2.97(m, 1H), δ3.28-3.30(m, 1H), δ3.41-3.45(m, 1H), δ3.65-3.74(m, 1H), δ3.82-3.91(m, 1H), δ4.14-4.19(d, 1H), δ5.02-5.05(m, 1H), δ7.12-7.34(m, 4H), δ8.18(s, 2H)。
ジアステレオマー混合物192.1(260mg)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC100):カラム、EnantioCel−C1、21.2×250mm、5um;移動相、CO2およびメタノール/IPA(1:1)(0.2%DEA)(20.0%のメタノール/IPA(1:1)(0.2%DEA)を11分間保持);検出器、220nm。これにより、50.5mg(19%)のI−245(保持時間8.6分)および66mg(25%)のI−247(保持時間9.1分)を白色固体として得た。I-245: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+610; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.03(dd, 6H), δ1.07-1.10(d, 3H), δ1.17-1.22(t, 3H), δ1.63-1.68(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.62-2.72(m, 1H), δ2.74-2.86(m, 1H), δ2.92-2.99(m, 1H), δ3.32-3.37(m, 2H), δ3.64-3.72(m, 1H), δ3.82-3.89(m, 1H), δ4.15-4.19(m, 1H), δ5.03-5.06(m, 1H), δ7.12-7.35(m, 4H), δ8.18(s, 2H)。I-247: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+610; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.0-1.08(m, 9H), δ1.17-1.22(t, 3H), δ1.63-1.69(d, 6H), δ2.53(s, 3H), δ2.62-2.72(m, 1H), δ2.79-2.84(m, 1H), δ2.93-2.97(m, 1H), δ3.28-3.30(m, 1H), δ3.40-3.45(m, 1H), δ3.67-3.74(m, 1H), δ3.84-3.90(m, 1H), δ4.14-4.19(m, 1H), δ5.01-5.04(m, 1H), δ7.13-7.34(m, 4H), δ8.18(s, 2H)。
I−249の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、193.1(600mg,0.95mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(6mL)、プロパン−2−アミン(112mg,1.89mmol,2.00当量)、DIEA(244mg,1.89mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(541mg,1.42mmol,1.50当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×25mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、320mg(50%)のI−249を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+696; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.97-0.99(d, 6H), δ1.60-1.62(d, 6H), δ2.46(s, 3H), δ2.61-2.64(t, 2H), δ3.43-3.52(m, 2H), δ3.83-4.01(m, 2H), δ4.18-4.22(m, 1H), δ5.13-5.22(m, 3H), δ7.16-7.34(m, 7H), δ7.49-7.51(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
I−246の合成。25mLの丸底フラスコに、I−249(202mg,0.47mmol,1.00当量)、メタノール(6mL)、Pd/C(40mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、94.6mg(54%)のI−246を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+606; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(dd, 6H), δ1.61-1.64(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.65-2.69(m, 2H), δ3.41-3.55(m, 2H), δ3.80-3.91(m, 1H), δ4.0-4.11(m, 2H), δ5.11-5.15(t, 1H), δ6.76-6.80(m, 1H), δ6.93-7.0(m, 1H), δ7.11-7.18(m, 2H), δ8.16(s, 2H), δ9.77(s, 1H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、194.1(200mg,0.33mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(38.8mg,0.66mmol,2.00当量)、DIEA(84.8mg,0.66mmol,2.00当量)、HATU(187mg,0.49mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×15mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10%のCH3CNを40分間で70%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、159.9mg(75%)のI−248を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+673; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.03(dd, 6H), δ1.62-1.64(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ2.97(s, 3H), δ3.32-3.37(m, 2H), δ3.62-3.70(m, 5H), δ3.82-4.0(m, 2H), δ4.11-4.21(m, 1H), δ5.11-5.16(t, 1H), δ6.96-7.01(m, 1H), δ7.09-7.16(m, 1H), δ7.22-7.28(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、(300mg,0.51mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(5mL)、2−メチルプロパン酸(89.8mg,1.02mmol,2.00当量)、DIAD(154.4mg,0.76mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(267.1mg,1.02mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(60:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを35分間で85.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、173.4mg(52%)のI−250を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+659; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.03(m, 12H), δ1.60-1.64(d, 6H), δ2.34-2.41(m, 1H), δ2.49(s, 3H), δ3.48-3.51(m, 2H), δ3.71(s, 3H), δ3.82-4.10(m, 5H), δ5.10-5.13(m, 1H), δ6.97-6.99(m, 1H), δ7.09-7.29(m, 3H), δ8.16(s, 2H)。
196.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの3つ口丸底フラスコに、196.1(200mg,0.35mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(0.6mL)を入れた。その後、RuCl[(R,R)−Ts−dpen](p−シメン)(4mg)およびトリエチルアミン(1.0mL)を水/氷浴内で0℃で添加した。これに、HCOOH(0.26mL)を滴下により撹拌しながら添加した。得られた溶液を室温で3日間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、180mg(90%)の196.2を白色固体として得た。
196.3の合成。25mLの丸底フラスコに、196.2(180mg,0.31mmol,1.00当量)、メタノール(6mL)、Pd(OH)2/C(50mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(20:1:0.01)でPrep−TLCに適用した。これにより、150mg(粗製)の196.3を白色固体として得た。
I−251の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、196.3(150mg,0.31mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(36.5mg,0.62mmol,2.00当量)、DIEA(80mg,0.62mmol,2.00当量)、HATU(176mg,0.46mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの塩化ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、106.3mg(65%)のI−251を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+468; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.02(d, 6H), δ1.63-1.64(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.73(s, 3H), δ3.80-3.87(m, 2H), δ3.90-4.01(m, 1H), δ5.33-5.38(m, 1H), δ5.61-5.63(d, 1H), δ6.92-7.01(m, 2H), δ7.22-7.28(m, 2H), δ7.50-7.52(d, 1H), δ8.16(s, 2H)。
197.2の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、197.1(480mg,0.88mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、エチルアミン塩酸塩(143.2mg,2.00当量)、DIEA(456.2mg,3.53mmol,4.00当量)、HATU(672mg,1.77mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、400mg(79%)の197.2を白色固体として得た。
I−252およびI−253の単離。ジアステレオマー混合物197.2(400mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Phenomenex Lux 5uセルロース−4、AXIA充填、250×21.2mm、5um;移動相、メタノール(100%のメタノールを10分間保持);検出器、254/220nm。これにより、167.8mg(42%)のI−252(保持時間5.7分)および135.4mg(34%)のI−253を白色固体として得た。I-252: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+570; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.96-1.00(t, 3H), δ1.42-1.43(d, 3H), δ2.58(s, 3H), δ2.67-2.70(t, 2H), δ3.03-3.10(m, 2H), δ3.45-3.49(m, 1H), δ3.51-3.55(m, 1H), δ3.77(s, 3H), δ4.09-4.19(m, 2H), δ5.17-5.20(t, 1H), δ5.25-5.30(m, 1H), δ7.02-7.05(m, 1H), δ7.13-7.18(m, 1H), δ7.22-7.25(m, 1H), δ7.67-7.70(t, 1H), δ8.19(s, 2H)。I-253: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+570. H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.97-1.00(t, 3H), δ1.43-1.45(d, 3H), δ2.59(s, 3H), δ2.64-2.67(t, 2H), δ3.03-3.12(m, 2H), δ3.44-3.49(m, 1H), δ3.51-3.57(m, 1H), δ3.77(s, 3H), δ4.09-4.10(m, 2H), δ5.14-5.17(t, 1H), δ5.27-5.32(m, 1H), δ7.03-7.06(m, 1H), δ7.13-7.18(m, 1H), δ7.22-7.25(m, 1H), δ7.69-7.72(t, 1H), δ8.19(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、198.1(600mg,1.19mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(8mL)、エチルアミン塩酸塩(194.3mg,2.00当量)、DIEA(307.4mg,2.38mmol,2.00当量)、HATU(905.7mg,2.38mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×30mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×25mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを30分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、520mg(82%)のI−254を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C2H6N]+486; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.94-0.99(t, 3H), δ1.63(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.01-3.06(m, 2H), δ3.71(s, 3H), δ3.86-4.02(m, 2H), δ5.28-5.30(m, 1H), δ5.82(s, 1H), δ6.91-6.95(m, 1H), δ7.03-7.11(m, 1H), δ7.24-7.28(m, 1H), δ7.47-7.51(t, 1H), δ8.16(s, 2H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、199.1(200mg,0.40mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、エチルアミン塩酸塩(64.3mg,0.79mmol,2.00当量)、DIEA(204.8mg,1.58mmol,4.00当量)、HATU(301.6mg,0.79mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×15mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを30分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、150mg(71%)のI−255を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C2H6N]+486; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.95-0.99(t, 3H), δ1.64(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.01-3.08(m, 2H), δ3.71(s, 3H), δ3.86-4.0(m, 2H), δ5.29-5.33(m, 1H), δ5.82-5.83(d, 1H), δ6.92-6.95(m, 1H), δ7.04-7.09(m, 1H), δ7.25-7.28(m, 1H), δ7.49-7.52(t, 1H), δ8.17(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、200.1(180mg,0.37mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(65.7mg,1.11mmol,3.00当量)、DIEA(95.8mg,0.74mmol,2.00当量)、HATU(169.2mg,0.44mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を2×10mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、110mg(56%)のI−256を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+468; H-NMR: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ1.12-1.14(dd, 6H), δ1.76-1.77(d, 6H), δ2.55(s, 3H), δ3.81(s, 3H), δ3.98-4.05(m, 2H), δ4.11-4.14(m, 1H), δ5.48-5.52(m, 1H), δ6.90-6.92(d, 1H), δ6.96-7.01(t, 1H), δ7.22-7.28(t, 1H), δ7.34-7.36(d, 1H), δ7.53-7.55(d, 1H), δ7.94(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−254(150mg,0.28mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(3mL)、酢酸(17mg,0.28mmol,1.00当量)、DIAD(114.2mg,0.56mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(148.1mg,0.56mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを30分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、74.8mg(46%)のI−257を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C2H6N]+528; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.94-0.99(t, 3H), δ1.61-1.63(d, 6H), δ2.02(s, 3H), δ2.52(s, 3H), δ2.99-3.08(m, 2H), δ3.78(s, 3H), δ4.06-4.13(m, 1H), δ4.28-4.35(m, 1H), δ6.31-6.35(m, 1H), δ7.01-7.05(m, 1H), δ7.13-7.23(m, 2H), δ7.51-7.54(t, 1H), δ8.19(s, 2H)。
I−258の合成。化合物I−258を、実施例203に記載されるような方法に従って合成した。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+587; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(dd, 6H), δ1.60-1.62(d, 6H), δ2.01(s, 3H), δ2.52(s, 3H), δ3.76-3.89(m, 4H), δ4.11-4.17(m, 1H), δ4.23-4.31(m, 1H), δ6.31-6.35(m, 1H), δ7.00-7.04(m, 1H), δ7.12-7.29(m, 3H), δ8.19(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−180(100mg,0.18mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)、酢酸(22mg,0.37mmol,2.00当量)、DIAD(74mg,0.37mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(96mg,0.37mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを30分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。その粗生成物を、Chiral−Prep−HPLCによって、以下の条件を使用して精製した(Prep−HPLC−004):カラム、Chiralpak IA、2×25cm、5um;移動相、HexおよびIPA(25.0%のIPAを13分間保持、保持時間:9.6分);検出器、254/220nm。これにより、45.2mg(42%)のI−259を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+587; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(dd, 6H), δ1.60-1.63(d, 6H), δ2.01(s, 3H), δ2.49(s, 3H), δ3.76(s, 3H), δ3.80-3.87(m, 1H), δ4.11-4.17(m, 1H), δ4.23-4.31(m, 1H), δ6.32-6.36(m, 1H), δ7.0-7.04(m, 1H), δ7.12-7.25(m, 3H), δ8.18(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−255(90mg,0.17mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)、酢酸(20.3mg,0.34mmol,2.00当量)、DIAD(68.5mg,0.34mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(88.8mg,0.34mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、Flash−C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを30分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、38.4mg(40%)のI−260を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+573; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.95-0.99(t, 3H), δ1.62-1.63(d, 6H), δ2.08(s, 3H), δ2.52(s, 3H), δ3.02-3.06(m, 2H), δ3.78(s, 3H), δ4.08-4.13(m, 1H), δ4.29-4.35(m, 1H), δ6.32-6.35(m, 1H), δ7.02-7.05(m, 1H), δ7.14-7.23(m, 2H), δ7.50-7.53(t, 1H), δ8.19(s, 2H)。
205.1の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、I−180(150mg,0.28mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(3mL)、2−(ベンジルオキシ)酢酸(91.4mg,0.55mmol,2.00当量)、DIAD(111.2mg,0.55mmol,2.00当量)を入れた。その後、PPh3(144.2mg,0.55mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、80mg(42%)の205.1を白色固体として得た。
I−261の合成。25mLの丸底フラスコに、205.1(80mg,0.12mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、Pd/C(30mg)、酢酸(0.2mL)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを30分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、10.5mg(15%)のI−261を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+603; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.02(t, 6H), δ1.60-1.63(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.77(s, 3H), δ3.81-3.87(m, 1H), δ3.93-3.98(m, 1H), δ4.10-4.18(m, 2H), δ4.25-4.30(m, 1H), δ5.34-5.36(m, 1H), δ6.37-6.40(m, 1H), δ7.01-7.05(m, 1H), δ7.14-7.19(m, 1H), δ7.22-7.26(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
I−262の合成。化合物I−262を、実施例205に記載されるような方法に従って合成した。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+603; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(t, 6H), δ1.60-1.62(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.77(s, 3H), δ3.80-3.99(m, 2H), δ4.10-4.18(m, 2H), δ4.21-4.29(m, 1H), δ5.33-5.37(t, 1H), δ6.36-6.38(m, 1H), δ7.01-7.05(m, 1H), δ7.13-7.16(m, 1H), δ7.21-7.25(m, 2H), δ8.18(s, 2H)。
207.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(26g,196.73mmol,3.00当量)を入れた。その後、Al(OTf)3(3.08g,6.50mmol,0.10当量)を添加した。この混合物を室温で1時間撹拌した。これに、207.1(11g,65.41mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0〜10℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を300mLの水/氷の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×500mLの塩化ナトリウム(aq)で洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、7.0g(36%)の207.2を明黄色油状物として得た。
207.3の合成。上記粗生成物(2.5g)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−032):カラム、Chiralpak IC、2×25cm、5um;移動相、Hexおよびエタノール(10.0%のエタノールを20分間保持、保持時間:9.9分);検出器、254/220nm。これにより、1.2g(48%)の3−[(1R)−1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)−2−ヒドロキシエトキシ]−2,2−ジメチルプロパン酸メチルを白色固体として得た。
207.5の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、207.4(1.5g,3.98mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、207.3(1g,3.93mmol,1.00当量)、DIAD(1.13g,5.59mmol,1.20当量)を入れた。その後、PPh3(2.09g,7.98mmol,2.00当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを15分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、600mg(23%)の207.5を白色固体として得た。
207.6の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、207.5(400mg,0.61mmol,1.00当量)、プロパ−2−エン−1−オール(5mL)、炭酸カリウム(167.5mg,1.21mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を70℃で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×25mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でPrep−TLCに適用した。これにより、160mg(38%)の207.6を白色固体として得た。
I−263の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、207.6(160mg,0.23mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)、モルホリン(40.6mg,2.00当量)、Pd(PPh3)4(54mg,0.05mmol,0.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた混合物を2×5mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×5mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、86.1mg(57%)のI−263を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+645; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.03(m, 12H), δ1.63-1.66(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.14-3.16(d, 1H), δ3.37-3.39(m, 1H), δ3.73(s, 3H), δ3.81-3.90(m, 1H), δ3.97-3.99(m, 2H), δ5.08-5.11(t, 1H), δ6.98-7.01(m, 1H), δ7.10-7.15(m, 2H), δ7.24-7.26(d, 1H), δ8.17(s, 2H), δ12.17(brs, 1H)。
208.2の合成。混合物208.1(4g)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC350−2):カラム、CHIRALPAK AD−H SFC、5×25cm、5um;移動相、CO2およびメタノール(15.0%のメタノールを8分間保持、保持時間:5.2分);検出器、220nm。これにより、1.75g(44%)の208.2を無色油状物として得た。
I−264の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、208.3(793mg,2.11mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、208.2(860mg,2.53mmol,1.20当量)、DIAD(639mg,3.16mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(994.6mg,3.79mmol,1.80当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、180mg(12%)のI−264を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+699; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.01(dd, 6H), δ1.11-1.14(t, 3H), δ1.23-1.54(m, 8H), δ1.61-1.65(d, 6H), δ2.18-2.20(m, 1H), δ2.52(s, 3H), δ3.28-3.30(m, 1H), δ3.77-3.99(m, 7H), δ4.09-4.14(m, 1H), δ5.20-5.24(m, 1H), δ7.00-7.04(m, 1H), δ7.10-7.27(m, 3H), δ8.16(s, 2H)。
I−265の合成。8mLのバイアルに、I−264(110mg,0.16mmol,1.00当量)、エタノール(2mL)、水酸化ナトリウム(7.6mg,0.19mmol,1.20当量)の水(0.5mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この溶液のpH値を酢酸で7に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(30:1:0.01)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(0.1%の酢酸)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で90.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、72.3mg(68%)のI−265を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+612; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.01(d, 6H), δ1.33-1.55(m, 6H), δ1.55-1.65(m, 8H), δ2.09-2.11(m, 1H), δ2.52(s, 3H), δ3.29-3.30(m, 1H), δ3.74-4.10(m, 6H), δ5.20-5.24(t, 1H), δ6.98-7.02(m, 1H), δ7.09-7.15(m, 1H), δ7.19-7.27(m, 2H), δ8.15(s, 2H), δ11.87(brs, 1H)。
窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、209.1(276mg,0.73mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(6mL)、209.2(150mg,0.88mmol,1.20当量)、DIAD(223mg,1.10mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(385mg,1.47mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、143.8mg(37%)のI−266を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+551; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.01(d, 6H), δ1.62(s, 6H), δ2.49(s, 3H), δ2.95-3.00(t, 2H), δ3.73(s, 3H), δ3.79-3.90(m, 1H), δ3.99-4.04(t, 2H), δ6.90-6.94(m, 1H), δ6.99-7.08(m, 2H), δ7.30-7.33(d, 1H), δ8.16(s, 2H)。
210.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、250mLの3つ口丸底フラスコに、210.1(20g,97.55mmol,1.00当量)、1,4−ジオキサン(100mL)、1,3−プロパン二酸ジエチル(31.37g,195.86mmol,2.00当量)、CuI(3.73g,19.59mmol,0.20当量)、ピコリン酸(4.82g,39.15mmol,0.40当量)、Cs2CO3(95.9g,294.33mmol,3.00当量)を入れた。得られた溶液を140℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を300mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×400mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、CH3CN:H2O=0:100をCH3CN:H2O=75:25まで40分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、9.9g(36%)の210.2を黄色油状物として得た。
210.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、210.2(9.9g,34.82mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(200mL)を入れた。その後、NaH(1.25g,52.08mmol,1.50当量)を水/氷浴内で0℃で添加した。この混合物を0℃で1時間撹拌した。これに、[(3−ブロモプロポキシ)メチル]ベンゼン(11.92g,52.03mmol,1.50当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を200mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×300mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、3.3g(22%)の210.3を黄色油状物として得た。
210.4の合成。250mLの3つ口丸底フラスコに、210.3(3.3g,7.63mmol,1.00当量)、エタノール(33mL)を入れた。その後、水酸化ナトリウム(1.53g,5.00当量)の水(16mL)中の溶液を添加した。この混合物を70℃で一晩撹拌した。この溶液のpH値をHCl(6M)で1〜2に調整した。得られた溶液を50℃で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その残渣を減圧下で濃縮し、そしてDCM:MeOH:HOAc(80:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、2.53g(粗製)の210.4を黄色油状物として得た。
210.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、210.4(2.53g,7.61mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(25mL)を入れた。その後、BH3・THF(11.4mL,1.50当量,1M)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を50mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.85g(76%)の210.5を黄色油状物として得た。
210.7の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、210.6(2.06g,4.84mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、210.5(1.85g,5.81mmol,1.20当量)、DIAD(1.47g,7.27mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(2.54g,9.68mmol,2.00当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、4g(粗製)の210.7を白色固体として得た。
210.8の合成。500mLの3つ口丸底フラスコに、210.7(4g,5.51mmol,1.00当量)、メタノール(200mL)、Pd/C(2g)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を25℃で3日間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(50:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(0.1%の酢酸)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを35分間で70%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、500mg(17%)の210.8を白色固体として得た。
210.9の単離。ラセミ体210.8(500mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(Prep−HPLC−004):カラム、CHIRALPAK IA、21.2×150mm、5um;移動相、Hex(0.1%のHOAc)およびエタノール(50.0%のエタノールを12分間保持、保持時間:4.1分);検出器、254/220nm。これにより、175mg(35%)の210.9を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+546; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.24-1.36(m, 2H), δ1.59-1.62(d, 6H), δ1.72-1.80(m, 2H), δ2.49(s, 3H), δ3.32-3.36(m, 2H), δ3.56-3.71(m, 4H), δ3.80-3.91(m, 1H), δ4.11-4.17(m, 1H), δ4.36(s, 1H), δ6.79-6.84(m, 1H), δ6.91-6.98(m, 1H), δ7.13-7.17(m, 1H), δ8.15(s, 2H), δ12.34(brs, 1H)。そのエナンチオマーもまた単離された。
I−267の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、210.9(120mg,0.22mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(3mL)、プロパン−2−アミン(26mg,0.44mmol,2.00当量)、DIEA(56.8mg,0.44mmol,2.00当量)、HATU(125.5mg,0.33mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×10mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×5mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを35分間で70.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、46.0mg(36%)のI−267を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+609; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.01(dd, 6H), δ1.24-1.33(m, 2H), δ1.57-1.59(d, 6H), δ1.72-1.79(m, 2H), δ2.47(s, 3H), δ3.32-3.37(m, 2H), δ3.55(s, 3H), δ3.58-3.63(m, 1H), δ3.79-3.88(m, 2H), δ4.07-4.14(m, 1H), δ4.33-4.37(t, 1H), δ6.79-6.84(m, 1H), δ6.91-6.98(m, 1H), δ7.11-7.15(m, 1H), δ7.23-7.26(m, 1H), δ8.16(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、211.2(150mg,0.40mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)、211.1(72.7mg,0.48mmol,1.20当量)、DIAD(104.6mg,0.52mmol,1.30当量)を入れた。その後、PPh3(156.6mg,0.60mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを30分間で80%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、68.9mg(34%)のI−268を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N] + 452; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.02(d, 6H), δ1.63(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.95-3.00(t, 2H), δ3.77(s, 3H), δ3.79-3.89(m, 1H), δ3.96-4.10(t, 2H), δ6.85-6.87(t, 1H), δ6.93-6.95(d, 1H), δ7.14-7.24(m, 2H), δ7.31-7.34(d, 1H), δ8.16(s, 2H)。
212.2および212.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、2Lの4つ口丸底フラスコに、4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸エチル(93g,540.00mmol,3.00当量)を入れた。その後、Al(OTf)3(8.75g,18.45mmol,0.10当量)を添加した。この混合物を室温で15分間撹拌した。これに、212.1(31g,184.34mmol,1.00当量)を0〜10℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を500mLのNH4Cl(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×1000mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで35分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、15g(粗製)の212.2および8.3g(13%)の212.3を無色油状物として得た。
212.4の単離。エナンチオマー混合物212.3(4g)を、Prep−SFCによって、以下の条件を用いて精製した(Prep SFC350−2):カラム、CHIRALPAK AD−H SFC、5×25cm、5um;移動相、CO2およびIPA(20.0%のIPAを6分間保持、保持時間:4.9分);検出器、220nm。これにより、1.82g(46%)の212.4を無色油状物として得た。
I−269の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、212.5(839mg,2.23mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、212.4(910mg,2.67mmol,1.20当量)、DIAD(676mg,3.34mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.05g,4.00mmol,1.80当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、310mg(20%)のI−269を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+721; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.03(dd, 6H), δ1.13-1.17(m, 4H), δ1.19-1.31(m, 3H), δ1.62-1.82(m, 10H), δ2.12-2.21(m, 1H), δ2.52(s, 3H), δ3.10-3.20(m, 1H), δ3.72(s, 3H), δ3.80-3.89(m, 2H), δ3.96-4.03(m, 3H), δ5.18-5.23(t, 1H), δ6.95-7.00(m, 1H), δ7.07-7.14(m, 1H), δ7.18-7.23(m, 1H), δ7.28-7.30(d, 1H), δ8.19(s, 2H)。
I−270の合成。25mLの丸底フラスコに、I−269(250mg,0.36mmol,1.00当量)、エタノール(5mL)、水酸化ナトリウム(17.2mg,0.43mmol,1.20当量)の水(1mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この溶液のpH値を酢酸で7に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を2×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(30:1:0.01)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(0.1%の酢酸)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で90.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、145mg(60%)のI−270を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+693; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.30(m, 10H), δ1.62-1.82(m, 10H), δ2.02-2.11(m, 1H), δ2.52(s, 3H), δ3.10-3.20(m, 1H), δ3.72(s, 3H), δ3.82-3.91(m, 2H), δ4.02-4.10(m, 1H), δ5.18-5.23(t, 1H), δ6.95-7.00(m, 1H), δ7.07-7.14(m, 1H), δ7.19-7.23(m, 1H), δ7.28-7.31(d, 1H), δ8.17(s, 2H), δ12.01(brs, 1H)。
213.3の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、213.1(1g,2.66mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、213.2(948mg,3.19mmol,1.20当量)、DIAD(806mg,3.99mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(1.05g,4.00mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、1.2g(69%)の213.3を白色固体として得た。
I−271の合成。100mLの丸底フラスコに、213.3(1.2g,1.83mmol,1.00当量)、メタノール(25mL)、Pd(OH)2/C(600mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でPrep−TLCに適用した。これにより、122mg(12%)のI−271を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+566; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.02(dd, 6H), δ1.62-1.65(d, 6H), δ2.49(s, 3H), δ2.62-2.66(t, 2H), δ3.36-3.43(m, 1H), δ3.47-3.54(m, 1H), δ3.82-3.91(m, 1H), δ3.95-4.09(m, 2H), δ5.14-5.18(t, 1H), δ6.80-6.89(m, 2H), δ7.11-7.16(m, 2H), δ7.34-7.36(d, 1H), δ8.16(s, 2H), δ9.75(s, 1H)。
I−272の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、I−271(100mg,0.18mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、トリエチルアミン(53.6mg,0.53mmol,3.00当量)を入れた。その後、AcCl(21mg,1.50当量)を水/氷浴内で0℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの重炭酸ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×5mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)でPrep−TLCに適用した。これにより、84.2mg(78%)のI−272を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+608; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.03(t, 6H), δ1.62-1.68(d, 6H), δ2.36(s, 3H), δ2.56(s, 3H), δ2.60-2.64(t, 2H), δ3.37-3.48(m, 2H), δ3.62-3.72(m, 1H), δ3.81-3.91(m, 1H), δ4.09-4.15(m, 1H), δ4.92-4.96(m, 1H), δ7.16-7.19(m, 1H), δ7.23-7.25(d, 1H), δ7.37-7.44(m, 2H), δ7.59-7.62(m, 1H), δ8.17(s, 2H)。
214.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、500mLの3つ口丸底フラスコに、214.1(8g,44.38mmol,3.00当量)、Al(OTf)3(705.4mg,1.49mmol,0.10当量)を入れた。その後、214.2(2.5g,14.87mmol,1.00当量)を水/氷浴内で0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を150mLの重炭酸ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、CH3CN:H2O=10:90をCH3CN:H2O=100:0まで35分以内で上昇させる;検出器、UV 254nm。これにより、2g(39%)の214.3を無色油状物として得た。
214.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、214.3(2g,5.74mmol,1.00当量)、トルエン(10mL)、ブタン酸エテニル(360.3mg,3.16mmol,0.55当量)、CAL−B(30mg)を入れた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:40)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、824mg(34%)の214.4を無色油状物として得た。
214.5の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、214.4(824mg,1.97mmol,1.00当量)、メタノール(16mL)、水酸化ナトリウム(157.7mg,3.94mmol,2.00当量)の水(8mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。得られた溶液を50mLのH2Oで希釈した。得られた溶液を2×25mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、620mg(90%)の214.5を無色油状物として得た。
214.7の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの3つ口丸底フラスコに、214.6(1g,1.74mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、214.5(607mg,1.74mmol,1.00当量)、DIAD(529mg,2.62mmol,1.50当量)を入れた。その後、PPh3(914.5mg,3.49mmol,2.00当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.7g(粗製)の214.7を白色固体として得た。
214.8の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、214.7(1.7g,1.88mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(15mL)、TBAF(1.8g,5.71mmol,3.00当量)、水(1mL)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×50mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM:MeOH:HOAc(100:1:0.1)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、800mg(64%)の214.8を白色固体として得た。
214.9の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、50mLの丸底フラスコに、214.8(800mg,1.20mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)、プロパン−2−アミン(142mg,2.40mmol,2.00当量)、DIEA(465.6mg,3.60mmol,3.00当量)、HATU(914.3mg,2.40mmol,2.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×40mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×40mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、526mg(62%)の214.9を白色固体として得た。
214.10の合成。50mLの丸底フラスコに、214.9(500mg,0.71mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)、Pd/C(200mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、218mg(50%)の214.10を白色固体として得た。
214.11の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、214.10(218mg,0.35mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、Dess−Martin(225.1mg,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの重炭酸ナトリウム(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×15mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、140mg(64%)の214.11を白色固体として得た。
214.12の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、214.11(140mg,0.23mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)、オキソン(140mg,1.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLのNaHSO3(aq)の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×10mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(0.1%の酢酸)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを40分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、42mg(29%)の214.12を白色固体として得た。
I−273およびI−274の単離。ジアステレオマー混合物214.12(42mg)を、キラル−Prep−HPLCにより、以下の条件で精製した(SHIMADZU−SPD−20A(LC−09)):カラム、Viridsシリカ2−エチルピリジンOBD、1.9×25cm、5um;移動相、Hex(0.1%のHOAc)およびエタノール(15.0%のエタノールを18分間保持;検出器、254/220nm。これにより、14.5mg(35%)のI−273(保持時間12.6分)、および12.8mg(30%)のI−274(保持時間14.3分)を明黄色固体として得た。I-273: LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+631; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.94-0.96(d, 3H), δ1.01-1.04(t, 6H), δ1.63-1.66(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.28-3.30(m, 1H), δ3.33-3.42(m, 2H), δ3.73(s, 3H), δ3.83-4.04(m, 3H), δ5.08-5.11(t, 1H), δ6.98-7.01(m, 1H), δ7.10-7.18(m, 2H), δ7.30-7.40(brs, 1H), δ8.17(s, 2H)。I-274: LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+572; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ0.93-0.95(d, 3H), δ1.00-1.03(t, 6H), δ1.62-1.66(d, 6H), δ2.52(s, 3H), δ3.22-3.25(m, 2H), δ3.48-3.52(m, 1H), δ3.72(s, 3H), δ3.80-3.90(m, 1H), δ3.98-4.00(m, 2H), δ5.08-5.11(t, 1H), δ6.96-7.00(m, 1H), δ7.09-7.14(m, 1H), δ7.16-7.19(m, 1H), δ7.40-7.50(brs, 1H), δ8.18(s, 2H)。
215.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、215.1(2.4g,5.64mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(25mL)、215.2(1.68g,6.22mmol,1.10当量)、DIAD(1.48g,7.32mmol,1.30当量)を入れた。その後、PPh3(2.22g,8.46mmol,1.50当量)を水/氷浴内で0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.4g(37%)の215.3を白色固体として得た。
215.4の合成。100mLの耐圧タンク反応器(CO,10atm)に、215.3(1.3g,1.92mmol,1.00当量)、エタノール(20mL)、Pd(dppf)Cl2(141mg,0.19mmol,0.10当量)、トリエチルアミン(583mg,5.76mmol,3.00当量)を入れた。上記のものに、COを導入した。得られた溶液を120℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、620mg(48%)の215.4を白色固体として得た。
215.5の合成。100mLの丸底フラスコに、215.4(620mg,0.92mmol,1.00当量)、エタノール(15mL)、Pd(OH)2/C(125mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、410mg(76%)の215.5を白色固体として得た。
I−275の合成。窒素の不活性雰囲気で維持した、25mLの丸底フラスコに、215.5(410mg,0.71mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、プロパン−2−アミン(83.4mg,1.41mmol,2.00当量)、DIEA(182.4mg,1.41mmol,2.00当量)、HATU(322.3mg,0.85mmol,1.20当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×40mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×25mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(20.0%のCH3CNを35分間で80.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で20.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、330mg(75%)のI−275を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+622; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.01(dd, 6H), δ1.30-1.34(t, 3H), δ1.59(s, 6H), δ2.49(s, 3H), δ2.66-2.69(t, 2H), δ3.45-3.49(t, 2H), δ3.79-3.87(m, 1H), δ4.07-4.22(m, 2H), δ4.25-4.32(q, 2H), δ5.52-5.56(t, 1H), δ7.11-7.14(d, 1H), δ7.43-7.49(m, 1H), δ7.64-7.75(m, 3H), δ8.16(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、216.1(46mg,0.09mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(2mL)、プロパン−2−アミン(11.2mg,0.19mmol,2.00当量)、DIEA(36.7mg,0.28mmol,3.00当量)、HATU(54.1mg,0.14mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×5mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×5mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、35.9mg(72%)のI−276を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+468; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.02(d, 6H), δ1.15-1.17(t, 3H), δ1.64(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.63-2.69(m, 2H), δ2.99-3.02(t, 2H), δ3.81-3.90(m, 1H), δ3.97-4.01(t, 2H), δ6.99-7.07(m, 2H), δ7.22-7.25(m, 1H), δ7.33-7.35(d, 1H), δ8.18(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、217.1(5.2g,9.23mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(50mL)、プロパン−2−アミン(1.09g,18.44mmol,2.00当量)、DIEA(2.4g,18.57mmol,2.00当量)を入れた。その後、HATU(5.3g,13.94mmol,1.50当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を2×200mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×150mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、5.0g(90%)のI−277を白色固体として得た。その粗生成物(90mg)を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。78.1mgの生成物を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+Na]+627; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.98-1.00(d, 6H), δ1.60(s, 6H), δ2.41(s, 3H), δ2.98-3.03(t, 2H), δ3.78-3.90(m, 1H), δ3.99-4.04(t, 2H), δ5.08(s, 2H), δ7.01-7.12(m, 3H), δ7.12-7.17(m, 1H), δ7.22-7.31(m, 3H), δ7.43-7.45(d, 2H), δ8.18(s, 2H)。
218.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、100mLの3つ口丸底フラスコに、218.1(3g,7.05mmol,1.00当量)、CH3CN(30mL)、218.2(3.47g,10.55mmol,1.50当量)、炭酸カリウム(1.56g,11.29mmol,1.60当量)を入れた。得られた溶液を80℃で一晩撹拌した。得られた混合物を2×150mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×150mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)でシリカゲルカラムに適用した。これにより、690mg(16%)の218.3を白色固体として得た。
218.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、218.3(380mg,0.61mmol,1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)、ブタ−3−エンニトリル(81.5mg,1.21mmol,2.00当量)、DIEA(156.9mg,1.21mmol,2.00当量)、Pd(OAc)2(13.6mg,0.06mmol,0.10当量)、トリ(o−トリル)P(37mg,0.20当量)を入れた。得られた溶液を120℃で一晩撹拌した。得られた混合物を2×20mLのH2Oで洗浄した。得られた溶液を2×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)でPrep−TLCに適用した。これにより、150mg(40%)の218.4を白色固体として得た。
218.5の合成。25mLの丸底フラスコに、218.4(150mg,0.24mmol,1.00当量)、メタノール(5mL)、Pd(OH)2/C(30mg)を入れた。上記のものに、H2(g)を導入した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、62mg(48%)の218.5を白色固体として得た。
I−278の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、218.5(62mg,0.12mmol,1.00当量)、ジクロロメタン(1mL)、プロパン−2−アミン(14mg,0.24mmol,2.00当量)、DIEA(45.8mg,0.35mmol,3.00当量)、HATU(67.4mg,0.18mmol,1.50当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を10mLのDCMで希釈した。得られた混合物を2×5mLのH2Oで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)でPrep−TLCに適用した。その粗生成物をFlash−Prep−HPLCによって、以下の条件を用いて精製した(IntelFlash−1):カラム、C18;移動相、水(10mmol/LのNH4HCO3)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを30分間で90.0%まで上昇させ、5分間で100%まで上昇させ、そして5分間で10.0%まで低下させる);検出器、UV 254nm。これにより、37.4mg(56%)のI−278を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+566; H-NMR: (400 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.02(dd, 6H), δ1.64(s, 6H), δ1.79-1.87(m, 2H), δ2.52-2.54(m, 5H), δ2.71-2.75(t, 2H), δ2.99-3.03(t, 2H), δ3.81-3.88(m, 1H), δ3.99-4.03(t, 2H), δ7.01-7.09(m, 2H), δ7.23-7.26(m, 1H), δ7.31-7.33(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、219.1(100mg,0.19mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)、オキサン−4−オール(99mg,0.97mmol,5.00当量)、DIAD(235.3mg,1.16mmol,6.00当量)、PPh3(407mg,1.55mmol,8.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で24時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、75.9mg(65%)のI−279を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+599; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.01(d, 6H), δ1.52-1.64(m, 8H), δ1.89-1.94(m, 2H), δ2.52(s, 3H), δ2.97-3.01(t, 2H), δ3.41-3.48(t, 2H), δ3.81-3.91(m, 3H), δ4.00-4.05(t, 2H), δ4.50-4.60(m, 1H), δ6.97-7.10(m, 3H), δ7.28-7.31(d, 1H), δ8.17(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、220.1(300mg,0.58mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(80.4mg,0.58mmol,1.00当量)、tert−ブタノール(43.1mg,1.00当量)、プロパ−2−エンニトリル(3mL)を入れた。得られた溶液を80℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、46.5mg(14%)のI−280を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M+H]+568; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ1.00-1.02(d, 6H), δ1.61(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.99-3.04(m, 4H), δ3.79-3.91(m, 1H), δ4.04-4.08(t, 2H), δ4.19-4.23(t, 2H), δ7.03-7.08(m, 3H), δ7.31-7.34(d, 1H), δ8.16(s, 2H)。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、8mLのバイアルに、221.1(100mg,0.19mmol,1.00当量)、テトラヒドロフラン(2mL)、プロパン−2−オール(58.3mg,0.97mmol,5.00当量)、DIAD(235.3mg,1.16mmol,6.00当量)、PPh3(407mg,1.55mmol,8.00当量)を入れた。得られた溶液を室温で24時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)でPrep−TLCに適用した。これにより、47.8mg(44%)のI−281を白色固体として得た。LC-MS: (ES, m/z): [M-C3H8N]+498; H-NMR: (300 MHz, DMSO, ppm): δ0.99-1.01(d, 6H), δ1.23-1.25(d, 6H), δ1.61(s, 6H), δ2.52(s, 3H), δ2.93-2.98(t, 2H), δ3.81-3.88(m, 1H), δ3.98-4.02(t, 2H), δ4.51-4.59(m, 1H), δ6.97-7.09(m, 3H), δ7.29-7.32(d, 1H), δ8.18(s, 2H)。
実施例222。インビトロアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害アッセイ
ヒト(hACC2)または真菌(fACC2)のいずれかに対する本発明の化合物の阻害作用を決定するために使用され得るインビトロACC阻害アッセイの例示的な手順は以下のとおりである。Promega製のADP−GloTMキナーゼアッセイキットを使用した。ADP−GloTMキナーゼアッセイは、酵素反応の間に産生されるADPの量を定量することによって酵素活性を測定するための発光ADP検出アッセイである。このアッセイを2段階で行う:第一に、酵素反応の後に、等容量のADP−GloTM試薬を添加して反応を終了させ、残存するATPを枯渇させる。第二に、キナーゼ検出試薬を添加して、ADPをATPに変換させると同時に、新たに合成されたATPをルシフェラーゼ/ルシフェリン反応を用いて測定することを可能にする。発光を、ATP−ADP変換曲線を使用することによって、ADP濃度に相関させ得る。詳細な手順は以下のとおりである。50μLの試験される化合物(DMSO中600μM)を384ウェル希釈プレートに添加した。化合物を、11ウェルの各列についてDMSO中で連続で1:3に希釈した。0.5μLのACC2使用液(working solution)を384ウェル白色Optiplateアッセイプレートに添加した。ステップ2からの各カラム内の希釈した化合物溶液0.5μLをアッセイプレートに添加し、各列が2つの複製物を含む。最後の2列については、一方の列には0.5μLのネガティブコントロール(DMSO)を、そして、他方の列には0.5μLのポジティブコントロール(化合物I−97)を添加した。このプレートを室温にて15分間インキュベートした。5μLの基質使用液を各ウェルに添加して反応を開始させた。最終的なACC2反応濃度は以下からなる:5nMのACC2、20μMのATP、20μMのアセチル−CoA、12mMのNaHCO3、0.01%のBrij35、2mMのDTT、5%のDMSO、試験化合物濃度:30μM、10μM、3.33μM、1.11μM、0.37μM、0.123μM、0.0411μM、0.0137μM、0.00457μM、0.00152μMおよび0.00051μM。プレートを室温にて60分間インキュベートした。10μLのADP glo試薬を添加した。プレートを室温にて40分間インキュベートした。20μLのキナーゼ検出試薬を添加した。プレートを室温にて40分間インキュベートし、次いで、Perkin Elmer EnVision 2104プレートリーダー上で、発光を相対発光単位(RLU)として読み取った。
各濃度ならびにポジティブコントロールおよびネガティブコントロールについてのデータを平均化し、そして、標準偏差を計算した。阻害パーセントは、式:100×(平均ネガティブコントロール−化合物)/(平均ネガティブコントロール−平均ポジティブコントロール)によって計算した。データを非線形回帰等式:Y=下限+(上限−下限)/(1+10^((LogIC50−X)×Hill傾き)に当てはめることによって各化合物についてのIC50を計算した。ここで、Xは、化合物濃度の対数であり、Yは阻害パーセントである。
インビトロACC2阻害アッセイの結果を表2aに示す。化合物番号は、表1の化合物番号と対応する。「AAA」として示される活性を有する化合物は、IC
50 0.0004〜0.001μMを与えた;「AA」として示される活性を有する化合物は、IC50 0.001〜0.005を与えた;「A」として示される活性を有する化合物は、IC
50 0.005〜0.01μMを与えた;「B」として示される活性を有する化合物は、IC
50 0.01〜0.04μMを与えた;そして「C」として示される活性を有する化合物は、0.04μMより高いIC
50を与えた。「NA」は「アッセイせず」を表す。
インビトロACC2阻害アッセイのさらなる結果を表2bに示す。化合物番号は、表1の化合物番号と対応する。「AAA」として示される活性を有する化合物は、IC
50 0.0003〜0.001μMを与えた;「AA」として示される活性を有する化合物は、IC50 0.001〜0.005を与えた;「A」として示される活性を有する化合物は、IC
50 0.005〜0.01μMを与えた;「B」として示される活性を有する化合物は、IC
50 0.01〜0.04μMを与えた;そして「C」として示される活性を有する化合物は、0.04μMより高いIC
50を与えた。「NA」は「アッセイせず」を表す。
実施例223
熱シフトアッセイ
本発明の化合物を、Vedadiら、「Chemical screening methods to identify ligands that promote protein stability,protein crystallization,and structure determination.」PNAS(2006)第103巻,43,15835−15840(その全体が本明細書中に参考として援用される)によって記載されたものと実質的に同様の方法を用いて、熱シフトアッセイにおいて評価する。
実施例224
[14C]アセテート取り込みアッセイ
本発明の化合物を、[14C]アセテート取り込みアッセイにおいて評価する。同位体標識されたアセテートの脂肪酸への取り込みを測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。HepG2細胞を、10%のFBSとともに2mMのl−グルタミン、ペニシリンG(100単位/ml)、ストレプトマイシン100μg/mlを補充したDMEMを含むT−75フラスコ内に維持し、37℃にて5%のCO2を含む加湿したインキュベーター内でインキュベートする。細胞に2〜3日ごとにフィードする。1日目に、24ウェルプレートに、増殖培地とともに1.2×105細胞/ml/ウェルの密度で細胞を播種する。3日目に、培地を10%のFBSを含有する新鮮な培地と交換する。4日目に、培地を試験化合物(DMSO中;最終的な[DMSO]は0.5%である)を含有する0.5mlの新鮮な培地と交換し、そして細胞を37℃にて1時間インキュベートする。1枚目のプレートに、4ulの[2−14C]アセテート(56mCi/mmol;1mCi/ml;PerkinElmer)を添加し、細胞を37℃、5%のCO2にて5時間インキュベートする。2枚目のプレートに、4ulの冷アセテートを添加し、細胞を37℃、5%のCO2にて5時間インキュベートする。このプレートを、タンパク質濃度測定に使用する。培地を取り出し、15mlの遠沈管(BD,Falcon/352096)に入れる。細胞を1mLのPBSでリンスし、次いで吸引し、そして、リンスと吸引の工程を繰り返す。0.5mlの0.1NのNaOHを各ウェルに添加し、RTにて静置し、細胞の単層を溶解する。残りの細胞懸濁物を培地と共にプールする。タンパク質測定プレートについては、タンパク質測定のためにアリコート(25ul)を取り出す。1.0mLのEtOHと0.17mLの50%のKOHを、培地と細胞懸濁物を含むチューブに添加する。細胞を、90℃にて1時間インキュベートし、次いで、室温まで冷却させる。チューブ1本あたり5mlの石油エーテルを加え、激しくシェイクし、1000rpmにて5分間遠心分離し、そして、500uLの石油エーテル層をMicrobeta読み取り用のチューブに移し、次いで、2mlのAquasol−2を各チューブに加え、このチューブをシェイクし、Microbeta液体シンチレーションカウンター(Perkin Elmer)でカウントする。
残りの石油エーテル層を捨て、水相を脂肪酸抽出のために取っておく。この水相を、1mlの濃HClで酸性化し、1または2の抽出物のpHを調べ、pHが1を下回ったことを確かめる。チューブ1本あたり5mlの石油エーテルを加え、激しくシェイクし、1000rpmにて5分間遠心分離し、そして、4mlの石油エーテル層を新しいガラス管(10×18mm)に移す。チューブ1本あたり5mlの石油エーテルを加え、激しくシェイクし、1000rpmにて5分間遠心分離し、そして、5mlの石油エーテル層をガラス管に移し、抽出を再度繰り返す。石油エーテル抽出物をプールし、一晩かけて乾燥状態までエバポレートする。5日目に、石油エーテル画分からの残渣を、キャリアとして200ugのリノール酸を含む120uLのクロロホルム−ヘキサン(1:1)中に再懸濁させる。これの5uLをシリカゲルシート上にスポットし、溶離液としてヘプタン−ジエチルエーテル−酢酸(90:30:1)を用いてプレートを展開させる。ヨウ素蒸気を用いて脂肪酸のバンドを可視化し、対応するバンドをシンチレーションバイアル内に切り出す。2mlのAquasol−2を各バイアルに加え、このバイアルをシェイクし、シンチレーションカウンター上でカウントする。
実施例225
本発明の化合物を、抗真菌活性アッセイにおいて評価した。様々なCandida種の抗真菌化合物に対する感受性を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。試験対象の化合物(フルコナゾールおよびアムホテリシンBを含む)をDMSO中に溶かして、1mg/mLの濃度を持つ溶液を得た。これらのストック溶液を、0.22umナイロンシリンジフィルターを用いて無菌濾過し、次いで、滅菌水中で希釈して、128μg/mLの最終濃度を達成した。
全ての種を、新たに調製したSabouraud Dextroseアガー(BD,Difco)上に直接プレーティングすることによって凍結ストックから増殖させ、そして、35℃にて24時間にわたって、周囲空気中で一晩インキュベートした。無菌生理食塩水中に浸した無菌スワブを用いてこの一晩培養物から個々のコロニーを採ることによって、RPMI 1640+MOPS(Lonza,Biowhittaker)中に直接懸濁液を調製した。懸濁液の濃度は、予め決定された標準曲線を用いて決定した。次いで、CLSIガイドライン(M27−A3,第28巻第14号)により、マイクロタイタープレートに一度添加されると2.5×103CFU/mLの最終濃度を達成するように、これらの懸濁液を5×103CFU/mLに希釈した。
ブロスマイクロタイターMICチャレンジプレートを、CLSIガイドライン(M27−A3,第28巻第14号)に従って調製した。元のCLSIガイドラインは、48時間のインキュベーション後のCandida MICを読むことに焦点を当てたものであった。わずか24時間後の読みは、患者ケアに明白な利益を提供するので、QCの限度は全ての薬物について24時間の時点で確立される。とはいえ、アムホテリシンBについて24時間における既知の解釈区切り点は存在せず、現在のフルコナゾールの解釈区切り点は、48時間の読みに基づくものである。試験化合物についてのMICは、48時間で記録した。MICの決定は全て、抗生物質チャレンジしたウェルにおいて見られた増殖を、増殖コントロールのものと視覚的に比較することによって達成した。希釈スキームにおいて見られた、増殖を示さなかった(または、完全な阻害を示した)最初のウェルを、MICとして記録した。
抗真菌活性アッセイの結果を表3aに示す。「AA」として示される活性を有する化合物は、0.06〜0.24μg/mLのMICを与えた;「A」は、0.25〜1.0μg/mLのMICを与えた;「B」として示される活性を有する化合物は、1.1〜2.0μg/mLのMICを与えた;「C」として示される活性を有する化合物は、2.1−4.0μg/mLのMICを与えた;そして「D」として示される活性を有する化合物は、4.1μg/mLより高いMICを与えた。
抗真菌活性アッセイのさらなる結果を表3bに示す。「AA」として示される活性を有する化合物は、0.06〜0.249μg/mLのMICを与えた;「A」は、0.25〜1.0μg/mLのMICを与えた;「B」として示される活性を有する化合物は、1.01〜2.0μg/mLのMICを与えた;「C」として示される活性を有する化合物は、2.01−4.0μg/mLのMICを与えた;そして「D」として示される活性を有する化合物は、4.01μg/mLより高いMICを与えた。NDは、「決定せず」を表す。
抗真菌(Candida)活性アッセイの結果は、本発明の多くの化合物が、C.albicans、C.krusei、およびC.parapsilosisのそれぞれを、2μg/mL未満の濃度で阻害し、そしていくつかの化合物は、これらの生物のそれぞれを、1μg/mL未満の濃度で阻害で阻害することを示す。
実施例226
Botrtyis cinerea(Bc)、Collectotrichum graminicola(Cg)、Diplodia maydis(Dm)、Fusarium moniliforme(Fm)、Fusarium virguliforme(Fv)、Phytophthora capsici(Pc)、Rhizoctonia solani(Rs)およびSeptoria tritici(St)のような真菌病原体の増殖を抑制する能力を決定するために、本発明の化合物を増殖阻害アッセイにおいて評価した。
試験対象の化合物を2.5mg/mlのDMSO中に溶解させて、化合物ストック溶液(「ストック」)を生成した。96ウェルストックプレートにおいて、ストックをDMSOで5倍希釈し、そして、50、10および2ppmまたは2、0.4および0.08ppmの2セットの最終濃度をインビトロで得た。5倍希釈後に様々な濃度のSoraphen(2、0.4および0.08ppm)、Metalaxyl(1.1、0.22および0.04ppm)およびMetconazole(2、0.4および0.08ppmまたは0.2、0.04および0.008ppm)を有する一組のポジティブコントロールもまた調製した。各プレート上のネガティブコントロールは、2% DMSO、水およびブランク(培地+2% DMSO)を含んだ。
Botrtyis cinerea(Bc)、Collectotrichum graminicola(Cg)、Diplodia maydis(Dm)、Fusarium moniliforme(Fm)、Fusarium virguliforme(Fv)、Phytophthora capsici(Pc)およびSeptoria tritici(St)の以前に継代培養したプレートから真菌胞子を単離した。単離した胞子を、17% V8液体培地を用いて、個別の濃度に希釈した。Rhizoctonia solani(Rs)およびPythium irregulareについては、胞子の代わりに1.5mmの菌糸プラグを用い、希釈には1/4ポテトデキストロースブロス(PDB)を用いた。胞子の濃度とプラグのサイズは、各病原体について48時間で作成した増殖曲線に基づいた。
第2の96ウェルプレートにおいて、胞子または菌糸プラグ、培地、希釈した化合物溶液、そして、コントロールを合わせた。化合物を追加次第、ウェルで生じたかもしれない任意の化合物沈殿について調整された各ウェルにおける化合物の真の最終濃度を、OD600読取りによって測定した。プレートの読取りは、24時間および48時間の両方で繰り返した。ブランクのネガティブコントロールをバックグラウンド減算として使用した。沈殿を調べ、有効性を確認するために、24時間および48時間の両方で、さらなる視覚的評点を行った。48時間における化合物の視覚的評点およびOD600評点を、2% DMSOネガティブコントロールと比較し、これらの値に基づいて病原体増殖阻害割合を決定した。
増殖阻害アッセイの結果を表4aおよび4bに示す。「AA」として示される活性を有する化合物は、真菌病原体の90%阻害時に0.08ppmの化合物濃度を与えた;「A」として示される活性を有する化合物は、真菌病原体の90%阻害時に0.4ppmの化合物濃度を与えた;「B」として示される活性を有する化合物は、真菌病原体の90%阻害時に2.0ppmの化合物濃度を与えた;「C」として示される活性を有する化合物は、真菌病原体の90%阻害時に10.0ppmの化合物濃度を与えた;そして、「D」として示される活性を有する化合物は、真菌病原体の90%阻害時に50ppm超の化合物濃度を与えた。
Bc=Botrtyis cinerea;Cg=Collectotrichum graminicola;Dm=Diplodia maydis;Fm=Fusarium moniliforme;Fv=Fusarium virguliforme;Pc=Phytophthora capsici;Rs=Rhizoctonia solani;St=Septoria
Bc=Botrtyis cinerea;Cg=Collectotrichum graminicola;Dm=Diplodia maydis;Fm=Fusarium moniliforme;Fv=Fusarium virguliforme;Pc=Phytophthora capsici;Rs=Rhizoctonia solani;St=Septoria
実施例227
本発明の化合物をまた、Beckersら、「Chemical Inhibition of Acetyl−CoA Carboxylase Induces Growth Arrest and Cytotoxicity Selectively in Cancer Cells」Cancer Res.(2007)67,8180−8187によって記載されたように、がん細胞生存性アッセイにおいてアッセイした。阻害剤化合物の投与後に生存しているがん細胞の割合を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
6cmディッシュあたり4×105でプレーティングしたLNCaP(前立腺がん細胞株)細胞を37℃にてインキュベートし、翌日、これらを増加する濃度の阻害剤化合物で処理し、そしてインキュベートする。生存細胞と、死細胞の割合を、トリパンブルー染色を用いて、0日目から5日間にわたり毎日カウントおよび計算する。
実施例228
本発明の化合物をまた、Harwoodら、「Isozyme−nonselective N−Substituted Bipiperidylcarboxamide Acetyl−CoA Carboxylase Inhibitors Reduce Tissue Malonyl−CoA Concentrations,Inhibit Fatty Acid Synthesis,and Increase Fatty Acid Oxidation in Cultured Cells and in Experimental Animals」Journal of Biological Chemistry(2008)278,37099−37111によって記載されたように、インビボ脂肪酸合成研究においてアッセイする。ラット肝組織に取り込まれた放射性[C14]−アセテートの量を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
食餌と水を自由に与えた動物を、0.5%メチルセルロースを含む水溶液(ビヒクル)、または、0.5%メチルセルロース+試験化合物を含む水溶液のいずれかで、1.0mL/200g体重(ラット)の容量にて経口的に処置する。化合物の投与から1〜4時間後に、動物に、0.5mLの[C14]−アセテート(64uCi/mL;56uCi/mL)の腹腔内注射を与える。放射標識アセテートの投与から1時間後に、CO2窒息によって動物を屠殺し、そして、2つの0.75g肝臓片を取り出し、そして、1.5mLの2.5MのNaOH中で70℃にて120分間けん化する。けん化の後、2.5mLの無水エタノールを各サンプルに加え、そして、この溶液を混合し、一晩静置させる。次いで、石油エーテル(4.8mL)を各サンプルに加え、この混合物をまず2分間激しくシェイクし、次いで、卓上Sorvallにおいて1000×gにて5分間遠心分離する。得られた、非けん化性脂質を含む石油エーテル層を取り出して捨てる。残りの水性層を、12MのHClの添加によってpH<2まで酸性化し、4.8mLの石油エーテルを用いて2回抽出する。プールした有機画分を液体シンチレーションバイアルに移し、窒素下で乾燥させ、7mLのAquasol液体シンチレーション液に溶かし、そして、Beckman 6500液体シンチレーションカウンターを用いて放射能について評価する。結果は、組織1ミリグラムあたりの毎分崩壊数(disintigrations per minute(DPM))として記録する。
実施例229
本発明の化合物をまた、Harwoodら、「Isozyme−nonselective N−Substituted Bipiperidylcarboxamide Acetyl−CoA Carboxylase Inhibitors Reduce Tissue Malonyl−CoA Concentrations, Inhibit Fatty Acid Synthesis,and Increase Fatty Acid Oxidation in Cultured Cells and in Experimental Animals」Journal of Biological Chemistry(2008)278,37099−37111によって記載されたように、呼吸商測定アッセイにおいてアッセイする。ラットにおける酸素消費に対する二酸化炭素産生の比を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
標準的な研究室の条件下で飼育し、実験前の2日間にわたって、固形飼料を与えたか、絶食させたか、または、絶食の後、高スクロース飼料を再給餌したかのいずれかの雄性のSprague−Dawleyラット(350〜400g)を、そのホームケージから出して、体重を測定し、熱量計の密封したチャンバー(43”43”10cm)内に入れる(チャンバーあたり1匹のラット)。これらのチャンバーを、活動モニターに入れる。各々の使用の前に熱量計を較正し、空気流量を1.6リットル/分に調整し、システムの静置およびサンプリングの時間を、それぞれ、60秒および15秒に設定する。ベースラインの酸素消費、CO2産生および歩行活動を、処置前に3時間まで10分おきに測定する。ベースラインのデータを収集した後、チャンバーを開き、ラットに、0.5%メチルセルロース水溶液(ビヒクルコントロール)または試験化合物を含む0.5%メチルセルロース水溶液のいずれかの1.0mlの経口ボーラスを与え、その後、Oxymaxチャンバーに戻す。測定は、投薬後さらに3〜6時間にわたって30分おきに行う。給餌したビヒクルコントロールは、ビヒクルの投与によって、そして、実験の過程の間のRQ測定のドリフト(もしあれば)によって生じる影響を評価するために使用する。一晩絶食させたビヒクル処置コントロールは、最大の潜在的RQ減少を決定するために使用する。結果は、経時的なその絶対的RQ値(±SEM)としてプロットする。
実施例230
本発明の化合物をまた、van Engelandら、「A novel assay to measure loss of plasma membrane asymmetry during apoptosis of adherent cells in culture」Cytometry(1996)24(2),131−139によって記載されたように、ヨウ化プロピジウム(PI)細胞死アッセイにおいてアッセイする。薬物適用後のインタクトな有糸分裂細胞の数を測定するこのアッセイの例示的な手順は以下のとおりである。
肝細胞癌腫細胞(例えば、HepG2またはHep3B)を、24ウェルプレートに、0.5mlの培養培地中に1.106/mlの密度にて播種し、3時間インキュベートして、細胞を接着させるための時間をとる。細胞を、実験化合物、1uMのドキソルビシン(1,2)またはビヒクル(DMSO)コントロールを用いて、120分間処理し、処理後に:a.まず培養上清を2mLのポリプロピレンチューブに取り出して氷上に置き;b.次いで、ウェルを0.5mLのPBSで洗浄し、培養上清(浮遊細胞)を含む洗浄容積を2mLのチューブに移す。細胞を氷上に維持する。ウェルに5分間にわたって200uLのAccutaseを添加することによって回収を達成する。次いで、このaccutaseを300uLの培地で不活性化する。mistureを上下にピペッティングし、トリプシン処理した細胞を、浮遊細胞とともにウェルから2mLチューブに移す(合計容積:1.5mL)。細胞を氷上に維持する。4℃にて10分間、細胞を0.6rcfでスピンダウンする。遠心分離後、培地を吸引し、そして細胞を約15秒間パルスでボルテックス処理することにより、500uLの培地中に再懸濁させる。細胞を氷上に維持する。
細胞カウントのために:15秒間のパルスでのボルテックス処理の後に20uLの細胞をプレートに加え、そしてプレートを氷上に維持した。次いで、カウントする直前に、20uLのトリパンブルーを加える。TC10 Biorad細胞カウンターを用いて細胞をカウントする。4℃にて10分間、細胞を0.6rcfでスピンダウンする。培地を注意深く吸引し、そしてボルテックス処理することにより、細胞を500uLのアネキシン結合バッファー1×中に再懸濁させる。細胞懸濁物を5mlのFACSチューブに移し、次いで、5ulのヨウ化プロピジウムを加える。細胞を穏やかに混合し、暗所にて15分間室温でインキュベートする。
フローサイトメトリー分析については、非染色/非処理のサンプルを、各時点におけるネガティブコントロールとして使用し、ドキソルビシン処理したサンプルを、各時点におけるポジティブコントロールとして使用する。FACScanフローサイトメーターを用い、FL2−AヒストグラムをFlowJoソフトウェアで分析する。
実施例231
本発明の化合物をまた、高脂肪食誘導性肥満(DIO)研究においてアッセイする。このアッセイの代表的なプロトコールは以下のとおりである。
本発明の化合物は、抗肥満剤、インスリン増感剤、高インスリン血症克服剤(reversing agent)および脂肪肝克服剤としての臨床使用に容易に適合される。このような活性は、哺乳動物において試験化合物なしのコントロールビヒクルと比較して、体重および体脂肪率を減少させ、血漿インスリンレベルを低下させ、経口グルコースチャレンジに応答した血漿インスリンおよびグルコースレベルの上昇を鈍化させるか、および/または下降を加速させ、そして、肝臓の脂肪含量を減少させる、試験化合物の量を評価することによって決定した。Sprague Dawleyラットに、試験化合物の投与の前および間に、3〜8週間にわたって、固形飼料、高スクロース飼料(例えば、AIN76A齧歯類用飼料;Research diets Inc.Cat #10001)、または、抗脂肪飼料(例えば、Research diets Inc.Cat #12451)のいずれかを与えた。
本発明の化合物の抗肥満、インスリン増感、高インスリン血症克服および脂肪肝克服の潜在能力を、当業者に公知の標準的な手順に基づく方法を用いて、脂質および炭水化物の代謝の様々なパラメーターに対する改変を評価することによって実証する。例えば、固形飼料、高脂肪もしくは高スクロース飼料のいずれかを自由に与えた3〜8週の期間の後、飼料を与え続けた動物に、Q.D.、B.I.D.またはT.I.D.の投与レジメンを用いて、水もしくは生理食塩水、または、0.5%のメチルセルロースを含む水もしくは生理食塩水中でのいずれかの強制経口投与によって投与される試験化合物で1〜8週間にわたって処置する。研究の間の様々な時点と(CO2窒息による)屠殺時に、麻酔をかけていないラットの尾静脈、または、屠殺時の動物の大動脈のいずれかから、遠心分離用のヘパリンまたはEDTAを含有するチューブ内に採血し、血漿を調製する。コレステロールおよびトリグリセリド、グルコース、インスリン、レプチン、アディポネクチン、ケトン体、遊離脂肪酸およびグリセロールを含むがこれらに限定されない、抗肥満、インスリン増感、高インスリン血症克服および脂肪肝克服作用と同時に変化することが当業者に公知の脂質および炭水化物の代謝のパラメーターの血漿レベルを、当業者に公知の方法を用いて測定する。
本発明の化合物の抗肥満潜在能力はまた、体重の減少、体脂肪率の減少(例えば、二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA)によって測定される)および血漿レプチンレベルの減少を生じるその潜在能力を評価することによっても実証され得る。本発明の化合物の抗肥満および脂肪肝克服の潜在能力はまた、当業者に公知の抽出および定量の手順を用いて、肝臓におけるトリグリセリドの濃度を減少させるその潜在能力を評価することによっても実証され得る。本発明の化合物のインスリン増感および抗インスリン血症克服の潜在能力はまた、当業者に公知の手順を用いて、経口グルコースチャレンジに応答した、血漿インスリンおよびグルコースレベルの上昇を鈍化させ、および/または下降を加速するその潜在能力を評価することによっても実証され得る。
本発明の多数の実施形態を記載したが、本発明者の基本的な実施例は、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供するように変更され得ることが、明らかである。従って、本発明の範囲は、例として与えられた具体的な実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって規定されることが理解される。