JP2018203888A - 金属保護用感圧接着剤組成物、金属保護用感圧接着テープおよび接続部保護構造の製造方法 - Google Patents

金属保護用感圧接着剤組成物、金属保護用感圧接着テープおよび接続部保護構造の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブチルゴムの金属害を抑制することができなら、使用環境下で除くことのできない熱・酸素の存在下でおいても、加工性に優れる金属保護用感圧接着剤組成物およびそれを備える金属保護用感圧接着テープを提供する。【解決手段】金属保護用感圧接着剤組成物は、ブチルゴムと、金属の捕捉に基づく金属害抑制機能、および、酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分とを含有する。金属保護用感圧接着テープ1は、基材3と、基材3の上面に配置され、金属保護用感圧接着剤組成物からなる金属保護用感圧接着層2とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、金属保護用感圧接着剤組成物、金属保護用感圧接着テープおよび接続部保護構造の製造方法、詳しくは、金属保護用感圧接着剤組成物、それを備える金属保護用感圧接着テープ、および、それを用いる接続部保護構造の製造方法に関する。
従来、ブチルゴムは、感圧接着材料として優れた耐候性、電気絶縁性、耐衝撃性、耐ガス透過性を有しており、各種用途に用いられている。例えば、架橋ブチルゴムが塩化ビニル樹脂と併用された絶縁体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1では、絶縁体は、絶縁電線の導体を被覆することが提案されている。
特開2015−149141号公報
しかし、特許文献1に記載の架橋ブチルゴムは、架橋されているので、絶縁体は、加工性が低く、感圧接着テープとして成形しにくいという不具合がある。
そこで、架橋ブチルゴムに代えて、未架橋のブチルゴムを用いることにより、絶縁体の加工性を向上させることが試案される。
しかし、そのような未架橋のブチルゴムは、金属の存在下、具体的には、導体との接触によって、低分子量化し易く(いわゆる金属害を生じ易く)、そのため、外形形状を長期間維持することができず、耐久性が低下するという不具合がある。つまり、水や空気中に含まれる酸素由来のラジカル種が金属と相まって、ブチルゴムの劣化を急激に促進される現象である。
そこで、本願発明者らは、加工性に優れるブチルゴムを含有しながら、使用環境下で除くことのできない熱・酸素の存在下でおいても、金属害を抑制することのできる金属保護用感圧接着剤組成物を鋭意検討した結果、以下の本発明を完成するに至った。
本発明(1)は、ブチルゴムと、金属の捕捉に基づく金属害抑制機能、および、酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分とを含有する、金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
この金属保護用感圧接着剤組成物は、架橋ブチルゴムではなく、ブチルゴムを含有するので、加工性に優れる。
また、金属保護用感圧接着剤組成物では、金属害−酸化抑制併有成分は、その金属害抑制機能によって、金属保護用感圧接着剤組成物が金属と接触しても、金属を捕捉し、さらに、その酸化抑制機能によって、水や空気に含まれる酸素に由来するラジカル種を捕捉することによって、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
本発明(2)は、前記金属害−酸化抑制併有成分は、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する第1の金属害抑制剤を含む、(1)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
この金属保護用感圧接着剤組成物では、金属害−酸化抑制併有成分は、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する第1の金属害抑制剤を含むので、1つの剤で、金属害抑制機能および酸化抑制機能の両方を奏することができる。そのため、金属保護用感圧接着剤組成物を簡易な処方とすることができる。
本発明(3)は、前記第1の金属害抑制剤が、芳香族アミン化合物およびヒドラジン化合物からなる群から選択される少なくとも1つである、(2)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
この金属保護用感圧接着剤組成物では、第1の金属害抑制剤が芳香族アミン化合物およびヒドラジン化合物からなる群から選択される少なくとも1つであるので、第1の金属害抑制剤が金属をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
本発明(4)は、前記第1の金属害抑制剤が、銅害抑制剤である、(2)または(3)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
金属保護用感圧接着剤組成物では、銅害抑制剤が、銅をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが銅害によって劣化することをより一層確実に抑制することができる。
本発明(5)は、前記金属害−酸化抑制併有成分は、酸化抑制機能を有さず、金属害抑制機能を有する第2の金属害抑制剤と、酸化抑制剤とを含む、(1)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
この金属保護用感圧接着剤組成物では、環境に応じて、酸化抑制剤の第2の金属害抑制剤に対する割合を変更することができる。
本発明(6)は、前記第2の金属害抑制剤が、アミド化合物およびベンゾトリアゾール化合物からなる群から選択される少なくとも1つである、(5)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
この金属保護用感圧接着剤組成物では、第2の金属害抑制剤が、アミド化合物およびベンゾトリアゾール化合物からなる群から選択される少なくとも1つであるので、第2の金属害抑制剤が金属をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
本発明(7)は、前記第2の金属害抑制剤が、銅害抑制剤である、(5)または(6)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
金属保護用感圧接着剤組成物では、銅害抑制剤が、銅をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが銅害によって劣化することをより一層確実に抑制することができる。
本発明(8)は、金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分が、10質量%以下である、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分が、10質量%以下であるので、加工性により一層優れる。
本発明(9)は、さらに、フィラーを含有する、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
金属保護用感圧接着剤組成物は、フィラーを含有するので、加工性、補強性に優れる。
本発明(10)は、前記ブチルゴムを含有する感圧接着成分を含有し、前記フィラーの割合が、前記感圧接着成分100質量部に対して、100質量部以上、600質量部未満である、(9)に記載の金属保護用感圧接着剤組成物を含む。
フィラーの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、100質量部以上であるので、補強効果を十分に向上させることができる。フィラーの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、600質量部未満であるので、金属保護用感圧接着剤組成物の優れた感圧接着性、優れた自己融着性および優れた加工性を確保することができる。
本発明(11)は、基材と、前記基材の厚み方向一方面に配置され、(1)〜(10)のいずれか一項に記載の金属保護用感圧接着剤組成物からなる金属保護用感圧接着層と
を備える、金属保護用感圧接着テープを含む。
この金属保護用感圧接着テープは、上記した金属保護用感圧接着剤組成物からなる金属保護用感圧接着層を備えるので、金属保護用感圧接着層が金属と接触しても、金属害−酸化抑制併有成分が金属およびラジカル種を捕捉して、金属保護用感圧接着層のブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
本発明(12)は、表面に不動態膜が形成された第1導体部、および、前記不動態膜を被覆する第1被覆層を備える第1電線と、第2導体部および前記第2導体部を被覆する第2被覆層を備える第2電線と、(8)に記載の金属保護用感圧接着テープとを用意する工程、前記第1被覆層の一部を除去して、前記不動態膜を前記第1被覆層から露出させる工程、露出した前記不動態膜を除去して、前記第1導体部を前記不動態膜から露出させる工程、前記第2被覆層の一部を除去して、前記第2導体部を前記第2被覆層から露出させる工程、および、露出した前記第1導体部および前記第2導体部を束ね、それらを前記金属保護用感圧接着テープによって被覆する工程を備える、接続部保護構造の製造方法を含む。
表面に不動態膜が形成された第1導体部を含む接続部を金属保護用感圧接着テープで被覆する際、第1導体部が不動態膜に被覆されていれば、金属保護用感圧接着層において第1導体部に起因する金属害を生じず、接続部の耐久性の不具合を生じない。
しかし、不動態膜を除去して、第1導体部を不動態膜から露出させ、第1導体部を含む接続部を金属保護用感圧接着テープによって被覆すれば、金属保護用感圧接着層が、少なくとも第1導体部と接触する。そうすると、金属保護用感圧接着層において第1導体部をなす金属により金属害を生じ、接続部の耐久性が低下する。
一方、本発明の接続部保護構造の製造方法では、不動態膜を除去して、第1導体部を不動態膜から露出させ、第1導体部を含む接続部を金属保護用感圧接着テープによって被覆しても、金属保護用感圧接着層が、金属害−酸化抑制併有成分を含有するので、金属害−酸化抑制併有成分が金属およびラジカル種を捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。そのため、耐久性に優れる接続部保護構造を製造することができる。
本発明(13)は、前記第1導体部が、銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、チタン、カルシウム、銀、亜鉛、アルミニウムおよびマグネシウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属からなる、(12)に記載の接続部保護構造の製造方法を含む。
この接続部保護構造の製造方法では、金属害−酸化抑制併有成分が、上記した特定の金属およびラジカル種を捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。そのため、耐久性に優れる接続部保護構造を製造することができる。
本発明の金属保護用感圧接着剤組成物は、加工性に優れるとともに、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
本発明の金属保護用感圧接着テープは、金属保護用感圧接着層のブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
本発明の接続部保護構造の製造方法では、耐久性に優れる接続部保護構造を製造することができる。
図1は、本発明の金属保護用感圧接着テープの一実施形態の概略断面図を示す。 図2は、図1に示す金属保護用感圧接着テープを用いて、本発明の接続部保護構造の製造方法の一実施形態の製造工程図を示し、図2Aが、第1の電線、第2の電線および固定部材を用意する工程、図2Bが、固定部材によって、第1の電線および第2の電線に固定する工程、図2C、金属保護用感圧接着テープによって、第1の電線および第2の電線の接続部を保護して、接続部保護構造を製造する工程を示す。 図3Aおよび図3Bは、金属保護用感圧接着層が保護層を形成する態様を説明する図であり、図3Aが、金属保護用感圧接着テープで第1の電線および第2の電線の接続部を巻回した直後の断面図、図3Bが、金属保護用感圧接着層が、自己融着して、単一の保護層を形成する態様を示す。 図4は、金属保護用感圧接着テープを用いて金属蒸着板を保護して、接続部保護構造を製造する態様の断面図を示す。
本発明の金属保護用感圧接着剤組成物の一実施形態について説明する。
1.金属保護用感圧接着剤組成物
金属保護用感圧接着剤組成物は、例えば、保護対象に含まれる金属からの害(金属害)を金属保護用感圧接着剤組成物(具体的には、後述するブチルゴム)が受けることを抑制しつつ、保護対象を保護できる組成物である。また、金属保護用感圧接着剤組成物は、例えば、保護対象でない金属に由来する金属害を金属保護用感圧接着剤組成物が受けることを抑制しつつ、保護対象を保護できる組成物である。好ましくは、金属保護用感圧接着剤組成物は、保護対象に含まれる金属からの金属害を金属保護用感圧接着剤組成物が受けることを抑制しつつ、保護対象を保護できる組成物である。
金属保護用感圧接着剤組成物は、感圧接着成分と、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分とを必須成分として含有する。
2.感圧接着成分
感圧接着成分は、ブチルゴムを含有する。
ブチルゴムは、感圧接着成分に必須成分として含有される。また、ブチルゴムは、金属保護用感圧接着剤組成物(具体的には、後述する金属保護用感圧接着テープ1)に自己融着性を付与する。ブチルゴムは、イソブチレンとイソプレンとの共重合により得られる合成ゴム(共重合体)である。
また、ブチルゴムにおける共重合体は、未架橋(未架橋ブチルゴム)である。
ブチルゴムは、二重結合を含有する。ブチルゴムにおける二重結合の含有割合(不飽和度)は、例えば、0.1モル%以上、好ましくは、0.5モル%以上、また、例えば、5モル%以下、好ましくは、2モル%以下である。ブチルゴムにおける二重結合の含有割合が上記した下限以上であれば、後述する金属害を引き起こす可能性があるものの、金属害−酸化抑制併有成分によって、そのような金属害を抑制することができる。一方、ブチルゴムにおける二重結合の含有割合が上限以下であれば、トルエン可溶分を後述する範囲に設定することができ、金属保護用感圧接着剤組成物の優れた加工性を確保することができる。
ブチルゴムにおける二重結合の含有割合は、赤外分光法によって算出される。
ブチルゴムのムーニー粘度(ML1+4、at100℃)は、例えば、25以上、好ましくは、30以上であり、また、例えば、90以下、好ましくは、60以下である。ムーニー粘度は、JIS K 6300に従って測定される。
ブチルゴムは、市販品を用いることができ、例えば、JSR BUTYLシリーズ(JSR社製)などを用いることができる。
ブチルゴムの割合は、感圧接着成分に対して、例えば、20質量%以上、好ましくは、30質量%以上であり、また、例えば、70質量%未満、好ましくは、60質量%以下である。ブチルゴムの割合は、金属保護用感圧接着剤組成物に対して、例えば、2質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
感圧接着成分は、ブチルゴム以外のゴム成分(以下、単に「ゴム成分」と称する)を含有することができる。
ゴム成分は、感圧接着成分に任意成分として含有される。ゴム成分としては、例えば、イソブチレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどの未架橋ゴム成分などが挙げられる。より好ましくは、イソブチレンが挙げられる。
イソブチレンとしては、具体的には、高分子量イソブチレンが挙げられる。そのような高分子量イソブチレンは、例えば、30万以上、好ましくは、50万以上、より好ましくは、70万以上、さらに好ましくは、90万以上の粘度平均分子量を有し、かつ、300万以下、好ましくは、200万以下、より好ましくは、150万以下の粘度平均分子量を有する。
ゴム成分は、市販品を用いることができ、例えば、高分子量イソブチレンとして、オパノールシリーズ(BASF社製)などを用いることができる。
なお、感圧接着成分における架橋ゴム成分(架橋ブチルゴムなど)の含有は、例えば、本発明の効果を阻害しない程度であれば許容される。感圧接着成分は、好ましくは、架橋ゴム成分を含有しない。
ゴム成分の割合は、ブチルゴム100質量部に対して、例えば、30質量部以上、好ましくは、50質量部以上であり、また、例えば、500質量部以下、好ましくは、250質量部以下である。また、ゴム成分の割合は、感圧接着成分に対して、例えば、20質量%超過、好ましくは、30質量%以上であり、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、70質量%以下である。さらに、ゴム成分の割合は、金属保護用感圧接着剤組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、7質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。
感圧接着成分の割合は、金属保護用感圧接着剤組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、35質量%以下である。
3.金属害−酸化抑制併有成分
金属害−酸化抑制併有成分は、金属の捕捉に基づく金属害抑制機能、および、ラジカル種の捕捉に基づく酸化抑制機能を併有する成分である。
金属害−酸化抑制併有成分は、金属保護用感圧接着剤組成物に必須成分として含有される。金属害−酸化抑制併有成分は、金属(後述)を捕捉するとともに、水や空気に含まれる酸素に由来するラジカル種を捕捉することができる。なお、ラジカル種は、酸素ラジカルを主に含み、また、過酸化ラジカル、アルキルラジカル、アルコキシラジカルなどを含んでいてもよい。
そのため、金属害−酸化抑制併有成分は、金属保護用感圧接着剤組成物の保護対象である金属との接触に起因して感圧接着成分が劣化することを抑制する成分である。好ましくは、金属害−酸化抑制併有成分は、金属を捕捉することによって、金属と金属保護用感圧接着剤組成物との接触に起因するブチルゴムの金属害、および、水や空気に由来するラジカル種によるブチルゴムの金属害を防止する、金属およびラジカル種捕捉型金属害−酸化抑制併有成分である。また、金属害−酸化抑制併有成分は、金属(具体的には、金属原子および/または金属カチオン、後述。)に配位して、金属錯体を形成することができる配位子でもある。
金属害−酸化抑制併有成分によって捕捉される金属の形態は、特に限定されず、金属粒子、金属原子、金属イオン(金属カチオン)などであってもよい。好ましくは、金属カチオンである。
また、金属の種類は、特に限定されず、例えば、銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、チタン、カルシウム、銀、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどが挙げられる。これら金属は、1種および2種以上のいずれであってもよい。とりわけ、金属害−酸化抑制併有成分は、好ましくは、銅(具体的には、銅イオン)を捕捉する銅害防止剤として用いられる。
具体的には、金属害−酸化抑制併有成分は、例えば、第1の金属害抑制剤である第1の態様、例えば、第2の金属害抑制剤および酸化抑制剤である第2の態様、例えば、第1の金属害抑制剤および酸化抑制剤である第3の態様、例えば、第1の金属害抑制剤、第2の金属害抑制剤および酸化抑制剤である第4の態様が挙げられる。
好ましくは、第1の態様、第2の態様、第3の態様が挙げられる。
より好ましくは、第1の態様、第2の態様が挙げられる。
さらに好ましくは、第1の態様が挙げられる。
3−1.第1の態様(第1の金属害抑制剤)
第1の金属害抑制剤は、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する。より具体的には、第1の金属害抑制剤は、金属害防止機能および酸化防止機能を併有する金属害−酸化抑制剤である。好ましくは、第1の金属害抑制剤は、第1銅害防止剤である。
第1の金属害抑制剤は、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有すれば、特に限定されず、例えば、芳香族アミン化合物、ヒドラジン化合物、チオール化合物、フェノール化合物が挙げられる。好ましくは、銅イオンに良好に配位して、錯体を効率よく形成する一方、保護対象となる金属を腐食する可能性が低い観点から、芳香族アミン化合物、ヒドラジン化合物が挙げられる。なお、硫黄系化合物(具体的には、ノクセラーTCA(大内新興化学工業社製)など)は、金属害抑制剤ではあるが、金属腐食性を有するため、この第1の金属害抑制剤として不適である。つまり、第1の金属害抑制剤は、好ましくは、金属腐食性を有しない。
芳香族アミン化合物としては、例えば、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(下記式(1)参照)、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(下記式(2)参照)などのフェニレンジアミン化合物などが挙げられる。
式(1):
Figure 2018203888
式(2):
Figure 2018203888
ヒドラジン化合物としては、例えば、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド(下記式(3)参照)などが挙げられる。
式(3):
Figure 2018203888
芳香族アミン化合物として、好ましくは、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンが挙げられる。N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンは、融点(44℃以上)を有するN−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンと異なり、明確な融点を示さず、そのため、ブリードを生じにくい。
なお、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミンは、225℃以上である軟化点を有する。
第1の金属害抑制剤は、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、芳香族アミン化合物の単独使用、ヒドラジン化合物の単独使用が挙げられる。
第1の金属害抑制剤は、市販品を用いることができ、例えば、芳香族アミン化合物として、ノクラックホワイト(大内新興化学工業社製、上記式(1)参照、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン)、ノクラック6C(大内新興化学工業社製、上記式(2)参照、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)などを用いることができる。また、ヒドラジン化合物として、イルガノックスMD1024(BASF社製、上記式(3)参照、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド)などを用いることができる。
第1の金属害抑制剤の割合は、ブチルゴム100質量部に対して、例えば、0.3質量部以上、好ましくは、0.6質量部以上、より好ましくは、1.2質量部以上であり、また、例えば、15質量部以下、好ましくは、6質量部以下、より好ましくは、3質量部以下である。また、第1の金属害抑制剤の割合は、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.2質量部以上、より好ましくは、0.5質量部以上であり、また、例えば、5質量部以下、好ましくは、2質量部以下、より好ましくは、1質量部以下である。第1の金属害抑制剤の割合は、金属保護用感圧接着剤組成物に対して、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.05質量%以上、より好ましくは、0.1質量%以上であり、また、例えば、1質量%以下、好ましくは、0.5質量%以下、より好ましくは、0.25質量%以下である。
第1の金属害抑制剤の割合が上記した下限以上であれば、金属およびラジカル種によるブチルゴムの劣化を有効に抑制(好ましくは、防止)することができる。一方、第1の金属害抑制剤の割合が上記した上限以下であれば、過剰な第1の金属害抑制剤の含有を抑制して、感圧接着性に与える影響が少なく、また製造コストを低減することができる。
3−2.第2の態様
(1)第2の金属害抑制剤
第2の金属害抑制剤は、酸化抑制機能を有さず、金属害抑制機能を有する。より具体的には、第2の金属害抑制剤は、酸化防止機能を有さず、金属害防止機能を有する第2の金属害防止剤(具体的には、第2銅害防止剤)である。
第2の金属害抑制剤としては、例えば、アミド化合物、ベンゾトリアゾール化合物などが挙げられる。
アミド化合物としては、例えば、N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミド(下記式(4)参照)などが挙げられる。
式(4):
Figure 2018203888
ベンゾトリアゾール化合物としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール(下記式(5)参照)などが挙げられる。
式(5):
Figure 2018203888
第2の金属害抑制剤は、市販品を用いることができ、例えば、アミド化合物として、アデカスタブCDA−1(ADEKA社製、上記式(4)参照、N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミド)、ベンゾトリアゾール化合物として、BT−120(城北化学工業社製、上記式(5)参照、1,2,3−ベンゾトリアゾール)などを用いることができる。
第2の金属害抑制剤は、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、アミド化合物の単独使用、ベンゾトリアゾール化合物の単独使用が挙げられる。第2の金属害抑制剤として、より好ましくは、アミド化合物の単独使用が挙げられる。アミド化合物は、ベンゾトリアゾール化合物に比べて、金属害抑制機能により一層優れる。
第2の金属害抑制剤の割合は、上記した第1の金属害抑制剤の割合と同様である。
(2)酸化抑制剤
酸化抑制剤は、金属害抑制機能を有さず、酸化抑制機能を有する。つまり、酸化抑制剤は、酸化抑制機能のみを有する。
酸化抑制剤としては、例えば、水や空気に含まれる酸素に由来するラジカル種が金属と相まって引き起こすブチルゴムの劣化を抑制することができる一次酸化抑制剤(一次酸化防止剤)、例えば、パーオキシラジカルの分解および安定化による連鎖反応を防止することができる二次酸化抑制剤(二次酸化防止剤)などの酸化防止剤が挙げられる。
一次酸化抑制剤としては、例えば、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]などのヒンダードフェノール化合物などが挙げられる。
二次酸化抑制剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン化合物、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾールなどの硫黄含有イミダゾール化合物などの硫黄化合物などが挙げられる。
酸化抑制剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
好ましくは、一次酸化抑制剤、より好ましくは、ヒンダードフェノール化合物、より好ましくは、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]が挙げられる。
酸化抑制剤は、市販品を用いることができ、例えば、ヒンダードフェノール化合物として、ソンノックス1010(ソンウォン社製、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](式(7)参照)、リン化合物としてイルガフォス168(BASF社製、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト)、硫黄化合物としてノクラックMB(大内新興化学社製、2−メルカプトベンズイミダゾール)などを用いることができる。
酸化抑制剤の割合は、第1の金属害抑制剤および/または第2の金属害抑制剤の割合や暴露される環境に応じて適宜設定される。具体的には、酸化抑制剤の割合は、第1の金属害抑制剤100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、75質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、200質量部以下である。また、酸化抑制剤の割合は、第2の金属害抑制剤100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、75質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、200質量部以下でもある。酸化抑制剤の割合は、ブチルゴム100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、より好ましくは、1.5質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下、より好ましくは、3質量部以下である。酸化抑制剤の割合は、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.2質量部以上、より好ましくは、0.5質量部以上であり、また、例えば、5質量部以下、好ましくは、2質量部以下、より好ましくは1質量部以下である。
酸化抑制剤の割合が上記した下限以上であれば、ブチルゴムの劣化をより一層抑制することができる。酸化抑制剤の割合が上記した上限以下であれば、上記したブチルゴムの劣化抑制効果を奏しながら、感圧接着性を維持しつつ、製造コストの増大を抑制することができる。
3−3. 第3の態様における第1の金属害抑制剤および酸化抑制剤の配合
第3の態様における第1の金属害抑制剤の割合は、第1の態様における第1の金属害抑制剤の割合と同一である。
第3の態様における酸化抑制剤の割合は、第2の態様における酸化抑制剤の割合と同一である。とりわけ、酸化抑制剤の割合は、第1の金属害抑制剤100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、75質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、200質量部以下である。
3−4. 第1の態様〜第3の態様の対比
第1の態様あれば、金属害−酸化抑制併有成分が第1の金属害抑制剤のみを含めばよいので、第2〜第4の態様と異なり、3金属保護用感圧接着剤組成物を簡易な処方にすることができる。
また、第2の態様であれば、水や空気に暴露される環境に応じて、酸化抑制剤の第2の金属害抑制剤に対する割合を自在に変更することができる。
さらに、第3の態様であれば、第1の金属害抑制剤の酸化抑制機能と、酸化抑制剤の酸化抑制機能とによって、劣悪な環境、具体的には、空気が入る施工、高温高湿環境などでも金属を良好に保護することができる。
3−5. 金属害−酸化抑制併有成分の割合
金属害−酸化抑制併有成分(第2の態様および第3の態様であれば、金属害抑制剤および酸化抑制剤の総量)の割合は、ブチルゴム100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上、より好ましくは、2質量部以上であり、また、例えば、30質量部以下、好ましくは、10質量部以下、より好ましくは、5質量部以下である。また、金属害−酸化抑制併有成分の割合は、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、0.2質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上、より好ましくは、1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下、より好ましくは、2質量部以下である。金属害−酸化抑制併有成分の割合は、金属保護用感圧接着剤組成物に対して、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.05質量%以上、より好ましくは、0.1質量%以上であり、また、例えば、2質量%以下、好ましくは、1質量%以下、より好ましくは、0.5質量%以下である。
4.他の任意成分
金属保護用感圧接着剤組成物は、さらに、フィラー、軟化剤、粘着付与剤を任意成分として含有することができる。
4−1.フィラー
フィラーは、金属保護用感圧接着剤組成物を補強することができる。フィラーとしては、例えば、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、マイカ、焼成アルミニウムシリケート、珪藻土、雲母粉、ベントナイト、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ガラスバルーンなどの絶縁性フィラー、例えば、カーボンブラック、アルミニウム粉、水酸化アルミニウムなどの導電性フィラーなどが挙げられる。フィラーは、単独使用または2種以上併用することができる。
金属保護用感圧接着剤組成物が絶縁用途で用いられる場合には、好ましくは、絶縁性フィラーが挙げられ、より好ましくは、焼成アルミニウムシリケートおよび珪藻土の併用が挙げられる。
フィラーの平均粒子径は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、10μm以下である。
フィラーは、市販品を用いることができ、例えば、焼成アルミニウムシリケートとしてSATINTONE WHITETEX(BASF社製)、珪藻土としてラジオライトシリーズ(昭和化学工業社製)などが挙げられる。
フィラーの割合は、ブチルゴム100質量部に対して、例えば、2000質量部以下、好ましくは、1500質量部以下、より好ましくは、1000質量部以下、さらに好ましくは、600質量部以下であり、また、例えば、100質量部以上、好ましくは、250質量部以上、より好ましくは、300質量部以上、さらに好ましくは、400質量部以上である。フィラーの割合は、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、1000質量部以下、好ましくは、600質量部未満、より好ましくは、300質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下であり、また、例えば、50質量部以上、好ましくは、80質量部以上、より好ましくは、100質量部以上、さらに好ましくは、130質量部以上である。また、フィラーの割合は、金属保護用感圧接着剤組成物に対して、例えば、100質量%以下、好ましくは、75質量%以下、より好ましくは、50質量%以下であり、また、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、30質量%以上、さらに好ましくは、35質量%以上、とりわけ好ましくは、40質量%以上である。
焼成アルミニウムシリケートおよび珪藻土がフィラーとして併用される場合には、焼成アルミニウムシリケートの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、25質量部以上、好ましくは、40質量部以上であり、また、例えば、300質量部以下、好ましくは、180質量部以下、より好ましくは、150質量部以下、さらに好ましくは、80質量部以下、とりわけ好ましくは、50質量部以下であり、また、珪藻土の割合が、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、50質量部以上、好ましくは、100質量部以上であり、また、例えば、500質量部以下、好ましくは、400質量部以下、より好ましくは、300質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下である。また、焼成アルミニウムシリケートの珪藻土に対する比(焼成アルミニウムシリケート/珪藻土)が、例えば、0.25以上、好ましくは、0.3以上であり、また、例えば、0.5以下、好ましくは、0.5未満である。
フィラーの割合が上記した上限以下であれば、金属保護用感圧接着剤組成物の優れた感圧接着性および優れた加工性を確保することができる。具体的には、感圧接着成分に含有されるブチルゴムの自己融着性を確保することができる。一方、フィラーの割合が上記した下限以上であれば、補強効果を十分に向上させることができる。さらには、金属保護用感圧接着剤組成物において、フィラー、とりわけ、絶縁性フィラーに基づく優れた絶縁性を確保することができる。
なお、加工性は、金属保護用感圧接着剤組成物の混練物を調製する際、および/または、混練物を圧延して金属保護用感圧接着層に成形する際の作業性を意味する。そのため、フィラーの割合が上記した上限以下であれば、混練物を圧延する際の作業性が低下することを防止することができる。圧延延伸時の作業性低下とは、例えば、成形品にスジが生じ、金属保護用感圧接着剤組成物の平滑性を担保できないこと、金属保護用感圧接着剤組成物抜け(ピンホール)が発生することである。
一方、フィラーの割合が上記した下限以上であれば、金属保護用感圧接着剤組成物のゴム弾性特性が強くなり過ぎることを防止して、混練物を円滑に調製することができる。混練物の調製時の作業性の低下とは、例えば、ブツ(粒状物)を生じ均一な混練物を調製できないこと、圧延(後述)における成形ロールなどから混練物が離れにくく(剥離しにくく)なることである。
4−2.軟化剤
軟化剤としては、例えば、低分子量ポリイソブチレン、液状ポリブテンなどが挙げられる。軟化剤としては、好ましくは、低分子量ポリイソブチレン、液状ポリブテンが挙げられる。
低分子量ポリイソブチレンは、例えば、30万未満、好ましくは、25万以下、より好ましくは、6万以下の粘度平均分子量を有し、また、例えば、3万以上、好ましくは、10万以上の粘度平均分子量を有する。
液状ポリブテンは、例えば、1,000以上、好ましくは、1,100以上、より好ましくは、1,200以上の数平均分子量を有する。また、液状ポリブテンは、例えば、3,000以下、好ましくは、2,000以下の数平均分子量を有する。
これら軟化剤は、単独使用または併用することができる。好ましくは、低分子量ポリイソブチレンおよび液状ポリブテンの併用が挙げられる。
軟化剤の割合は、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、25質量部以上、好ましくは、50質量部以上であり、また、例えば、200質量部以下、好ましくは、150質量部以下である。低分子量ポリイソブチレンおよび液状ポリブテンの併用される場合には、低分子量ポリイソブチレンの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、15質量部以上であり、また、例えば、100質量部以下、好ましくは、80質量部以下であり、また、液状ポリブテンの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、25質量部以上、好ましくは、40質量部以上であり、また、例えば、150質量部以下、好ましくは、75質量部以下である。また、低分子量ポリイソブチレンの割合の、液状ポリブテンの割合に対する比(低分子量ポリイソブチレン/液状ポリブテン)は、例えば、2未満、好ましくは、1.5以下であり、また、例えば、0.1以上、好ましくは、0.3以上である。
4−3.粘着付与剤
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、フェノール系樹脂、フェノールホルマリン系樹脂、キシレンホルマリン系樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。粘着付与剤として、好ましくは、テルペン系樹脂が挙げられる。
粘着付与剤は、単独使用または併用することができる。
粘着付与剤の割合は、感圧接着成分100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、3質量部以上であり、また、例えば、40質量部以下、好ましくは、30質量部以下である。
なお、金属保護用感圧接着剤組成物は、潤滑剤、揺変剤、顔料、スコーチ防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、着色剤、防カビ剤、難燃剤などの添加剤を適宜の割合で含有することができる。
5.金属保護用感圧接着剤組成物の調製およびトルエン不溶分
上記した各成分を上記した割合で配合して、例えば、ニーダー、押出機(一軸押出機、二軸押出機など)などで混練し、金属保護用感圧接着剤組成物を混練物として調製する。
この金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分は、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下、より好ましくは、3質量%以下、さらに好ましくは、2質量%以下であり、また、例えば、0質量%以上である。金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分が上記した上限以下であれば、金属保護用感圧接着剤組成物の加工性をより一層向上させることができる。
金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分は、灰分以外の金属保護用感圧接着剤組成物におけるトルエン不溶分であって、フィラーを除く金属保護用感圧接着剤組成物におけるトルエン不溶分である。
フィラーを含有しない金属保護用感圧接着剤組成物の場合、金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分を測定するには、金属保護用感圧接着剤組成物 約0.1gを採取し、これを精秤する(フィラーを含有しない金属保護用感圧接着剤組成物の質量数を得る)。次いで、精秤したフィラーを含有しない金属保護用感圧接着剤組成物を、30gのトルエンに、25℃、1週間、浸漬する。その後、それらを濾過して、濾物を乾燥する。その後、得られた濾物(固形分)を精秤する。そして、精秤した固形分の質量数の、精秤したフィラーを含有しない金属保護用感圧接着剤組成物の質量数に対する百分率(精秤した固形分の質量数/[精秤したフィラーを含有しない金属保護用感圧接着剤組成物の質量数]×100)として、トルエン不溶分を算出する。
フィラーを含有する金属保護用感圧接着剤組成物の場合、まず、熱質量分析(TGA)によって、灰分を測定し、質量あたりのフィラー比率を求める。続いて、約0.1gを採取し、これを精秤する(フィラーを含有する金属保護用感圧接着剤組成物の質量数を得る)。次いで、精秤したフィラーを含有する金属保護用感圧接着剤組成物を、30gのトルエンに、25℃、1週間浸漬する。その後、それらを濾過して、濾物を乾燥する。その後、得られた濾物(固形分)を精秤する。そして、精秤した固形分の質量数からフィラー比率をもとに算出したフィラー量を差し引いた値の、精秤したフィラーを含有する金属保護用感圧接着剤組成物の質量数からフィラー量を差し引いた値に対する百分率(精秤した固形分の質量数−TGAから算出されるフィラー量/[精秤したフィラーを含有する金属保護用感圧接着剤組成物の質量数−TGAから算出されるフィラー量]×100)として、トルエン不溶分を算出する。
6.金属保護用感圧接着テープの製造
その後、混練物を、例えば、カレンダー成形、押出成形またはプレス成形などによって圧延することにより、混練物から金属保護用感圧接着層をテープ状に成形する(つまり、金属保護用感圧接着剤組成物をテープ化する)。図1に示すように、具体的には、基材3の上面(厚み方向一方面の一例)に、金属保護用感圧接着層2を配置する。
基材3は、金属保護用感圧接着層2を支持する支持層であり、金属保護用感圧接着層2および/または金属保護用感圧接着層2の周囲が汚染することを防止する保護層である。また、基材3は、金属保護用感圧接着層2をロール状に巻回したときに、厚み方向に隣接する金属保護用感圧接着層2同士が互いに感圧接着することを防止し、かつ、ロールから金属保護用感圧接着テープ1を円滑に繰り出すためのセパレータでもある。基材3は、面方向(厚み方向に直交する方向)一方向に長く延びるテープ形状を有する。
基材3は、可撓性を有する材料からなり、そのような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、セルロース、アセチルセルロースなどが挙げられる。好ましくは、ポリ塩化ビニルが挙げられる。基材3の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、1500μm以下、好ましくは、750μm以下である。
金属保護用感圧接着層2は、基材3の上面全面に配置されている。金属保護用感圧接着層2は、基材3の延びる方向(長尺方向)に沿うテープ形状を有する。金属保護用感圧接着層2の厚みは、例えば、200μm以上、好ましくは、400μm以上であり、また、例えば、2,000μm以下、好ましくは、1500μm以下である。
これにより、基材3と金属保護用感圧接着層2とを順に備える金属保護用感圧接着テープ1を製造する。つまり、金属保護用感圧接着テープ1は、基材3と、基材3の上面に配置される金属保護用感圧接着層2とを備える。好ましくは、金属保護用感圧接着テープ1は、基材3と、金属保護用感圧接着層2とのみからなる。
金属保護用感圧接着テープ1の厚みは、例えば、300μm以上、好ましくは、500μm以上であり、また、例えば、3000μm以下、好ましくは、2000μm以下である。
7.金属保護用感圧接着テープの用途
金属保護用感圧接着テープ1の用途は、特に限定されず、具体的には、金属保護用感圧接着テープ1は、例えば、導線保護用途、例えば、蒸着板保護用途、例えば、電子基板の配線、銅板の保護用途、例えば、銅板の絞り加工用途などに用いられる。
7−1.導線保護用途
次に、金属保護用感圧接着テープ1を導線保護用途として用いる一実施形態、具体的には、接続部保護構造の製造方法の一実施形態について説明する。
(1)第1の電線、第2の電線および固定部材の用意
この一実施形態では、図2Aに示すように、まず、第1の電線5、第2の電線9および固定部材10をそれぞれ用意する。
(i)第1の電線
第1の電線5は、一方向に延びる形状を有する。第1の電線5は、例えば、第1導体部6と、第1導体部6を被覆する第1被覆層7とを備える。
第1導体部6は、第1の電線5が延びる方向に延びる導線8を有する。導線8は、例えば、断面略円形状を有する。
導線8は、例えば、銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、チタン、カルシウム、銀、亜鉛、アルミニウムおよびマグネシウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属からなる。そのため、第1導体部6は、上記した導体からなる。
導線8は、好ましくは、銅、銅合金、アルミニウムからなる。導線8は、より好ましくは、銅からなる。
導線8が銅からなれば、導線8に優れた導電性を付与できるとともに、金属保護用感圧接着テープ1と接触しても、金属害抑制剤(この場合には、銅害抑制剤)によって、銅害による金属保護用感圧接着テープ1の劣化が抑制される。
第1被覆層7は、断面略円環形状を有する。第1被覆層7は、絶縁樹脂などの絶縁材からなる。
(ii)第2の電線
第2の電線9は、第1の電線5に接続される電線である。第2の電線9は、上記した第1の電線5と構成を有し、第2導体部26および第2被覆層27を備える。
(iii)固定部材
固定部材10は、断面略C字形状を有する。固定部材10は、送電線5の長手方向にわずかに延びる。固定部材10は、開口部11を有する略円筒形状を有する。固定部材10は、上記した導体(具体的には、金属)からなる。
(2)第1の電線および第2の電線の電気的な接続
次いで、第1の電線5および第2の電線9を電気的に接続する。
具体的には、図2Aに示すように、まず、第1の電線5における第1被覆層7の一端部を除去する。これによって、第1導体部6の一端部を第1被覆層7から露出させる。第1導体部6の露出部分の長さは、例えば、3mm以上、好ましくは、10mm以上であり、また、例えば、500mm以下、好ましくは、300mm以下である。
続いて、第1導体部6の表面に形成される不動態膜を除去する。具体的には、第1導体部6(最外側に位置する導線8)の表面(径方向外側面)を、例えば、ナイフ、金属ブラシなどによって切削(研磨)する。不動態膜は、例えば、第1導体部6をなす金属から形成される薄膜、および/または、第1導体部6の表面に処理された添加剤(有機系安定剤など)から形成される薄膜である。より具体的には、不動態膜は、安定化された金属酸化被膜、防錆剤膜、金属めっきによる表面コーティング膜を含む。
これによって、第1導体部6の内部を外方に剥き出す(露出させる)。
別途、第2の電線9の一端部の第2被覆層27を除去して、第2の電線9における第2導体部26の一端部を露出させる。第2導体部26の露出部分の長さは、第1導体部6のそれと同様である。
その後、図2Bに示すように、第2導体部26の一端部を、第1導体部6の一端部にあてがう(接触させる)。続いて、第2導体部26および第1導体部6が互いに接触する接触部を、固定部材10の開口部11に挿入し、それらを固定部材10内に収容する。続いて、開口部11が閉塞されるように、固定部材10をかしめる。これによって、固定部材10によって、第2導体部26の一端部と、第1導体部6の一端部とが固定される。固定部材10によって、第2導体部26と第1導体部6との接触状態が、固定される。
すると、引き込み線9および送電線5とが、電気的に接続する(導通する)。これによって、第2導体部26、第1導体部6、および、固定部材10を備える接続部12が構成される。
(3)接続部の金属保護用感圧接着テープによる保護
その後、第1の電線5および第2の電線9を、金属保護用感圧接着テープ1によって保護する。具体的には、互いに接触する第1の電線5および第2の電線9を、金属保護用感圧接着テープ1によって、被覆する。
例えば、図2Bに示すように、金属保護用感圧接着テープ1の金属保護用感圧接着層2が第1の電線5および第2の電線9に向くように、金属保護用感圧接着テープ1を第1の電線5および第2の電線9に対向配置して、図2Cに示すように、金属保護用感圧接着テープ1を巻き付ける。
この際、図3Aに示すように、第1の電線5および第2の電線9に巻き付けようとする金属保護用感圧接着テープ1の幅方向一方側部分が、第1の電線5および第2の電線9にすでに巻き付けられた金属保護用感圧接着テープ1の幅方向他方側部分と厚み方向(第1の電線5の径方向)でオーバーラップするように、金属保護用感圧接着テープ1を第1の電線5および第2の電線9に巻き付ける。つまり、金属保護用感圧接着テープ1を、互いに重なる螺旋形状を有するように、第1の電線5および第2の電線9に対して巻回させる。なお、図示しないが、巻き付けられた金属保護用感圧接着テープ1は、第1の電線5および第2の電線9の径方向において複数層となってもよい。
これによって、第1の電線5および第2の電線9からなる接続部12が構成される。
その後、図3Bに示すように、厚み方向に重なる金属保護用感圧接着テープ1の金属保護用感圧接着層2は、互いに融着し(自己融着し)、これによって、金属保護用感圧接着層2は、金属保護用感圧接着剤組成物からなる単一の保護層(被覆層)14を形成する。
これによって、第1の電線5および第2の電線9を金属保護用感圧接着テープ1によって保護する。具体的には、接続部12は、を金属保護用感圧接着テープ1(から形成される保護層14)によって被覆する。
これによって、第1の電線5および第2の電線9が金属保護用感圧接着テープ1によって保護された接続部保護構造30が製造される。
8.作用効果
しかるに、ブチルゴムの劣化を抑え耐久性を向上させる手段として、3つの手段がある。
1つ目の手段は、ブチルゴムの劣化起因である二重結合(アリル水素)を減らす手法(ブチルゴムを架橋する)である。例えば、特許文献1に記載のブチルゴムを架橋することで劣化を抑制することができる。しかしながら、ブチルゴムを架橋することで、絶縁体は固い性質となり、加工性が悪化し、特に自着性が乏しくなるという不具合がある。その他、ブチルゴム配合量を減らし、二重結合を有するゴム比率を下げる方法が試案されるが、ブチルゴムの特性である耐候性、電気絶縁性、耐衝撃性、耐ガス透過性など、特に耐ガス透過性を失うこととなり得る。また、架橋ブチルゴムの固くなった性質を軟化剤などで軟化させる手段も試行されるが、絶縁体のブチルゴム比率低下に伴って、上記のブチルゴム固有の特性を失うこととなる。
2つ目の手段として、フィラーを配合、またその配合量を増量する手段である。生ゴム単体に比べるとフィラーを配合することによって、ゴム弾性を低下させ加工性が向上するという効果がある。さらに、フィラーがもつラジカルトラップ機能により、ブチルゴム単体に比べると、耐久性が向上することが期待できる。このラジカルトラップ機能は、フィラー種以外にも、例えば、そのフィラーに含まれる不純物としての金属化合物の種類、量によって優劣があることが分かった。しかしながら、その配合量には限度があり、たとえば、一定配合量以上であれば、ブチルゴムは固い性質となり、感圧接着性を失う傾向にある。また、電気絶縁性が低下することにつながる。
そこで、3つ目の手段として、一定量のフィラーを含有することで加工性を担保しつつ、未架橋のブチルゴムを用いることにより、絶縁体の加工性および、自己融着性を向上させることが試案される。しかし、そのような未架橋のブチルゴムは、導体との接触によって、低分子量化し易く(いわゆる金属害を生じ易く)、そのため、外形形状を長期間維持することができず、耐久性が低下するという不具合がある。
(1) 一方、この金属保護用感圧接着剤組成物は、架橋ブチルゴムではなく、ブチルゴムを含有するので、加工性に優れる。
また、金属保護用感圧接着剤組成物は、金属の捕捉に基づく金属害抑制機能、および、酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分とを含有する。そのため、金属保護用感圧接着剤組成物が金属と接触しても、金属害抑制剤が金属を捕捉して、さらに、その酸化抑制機能によって、水や空気に含まれる酸素に由来するラジカル種を捕捉することによって、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
(2)この金属保護用感圧接着剤組成物の第1の態様では、金属害−酸化抑制併有成分は、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する第1の金属害抑制剤を含むので、1つの剤で、金属害抑制機能および酸化抑制機能の両方を奏することができる。そのため、金属保護用感圧接着剤組成物を簡易な処方とすることができる。
(3) 第1の態様では、第1の金属害抑制剤が芳香族アミン化合物およびヒドラジン化合物からなる群から選択される少なくとも1つであれば、第1の金属害抑制剤が金属をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
(4)第1の態様では、銅害抑制剤が、銅をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが銅害によって劣化することをより一層確実に抑制することができる。
(5)一方、第2の態様では、金属害−酸化抑制併有成分は、酸化抑制機能を有さず、金属害抑制機能を有する第2の金属害抑制剤と、酸化抑制剤とを含む。そのため、金属保護用感圧接着剤組成物が、水や空気に暴露される環境に応じて、酸化抑制剤の第2の金属害抑制剤に対する割合を変更することができる。
(6)そして、この第2の態様では、第2の金属害抑制剤がアミド化合物およびベンゾトリアゾール化合物からなる群から選択される少なくとも1つであれば、第2の金属害抑制剤が金属をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
(7)この第2の態様では、金属保護用感圧接着剤組成物では、銅害抑制剤が、銅をより一層確実に捕捉して、ブチルゴムが銅害によって劣化することをより一層確実に抑制することができる。
(8) 金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分が、10質量%以下であれば、加工性により一層優れる。
(9) 金属保護用感圧接着剤組成物は、フィラーを含有すれば、加工性、補強性に優れる。
(10) フィラーの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、100質量部以上であれば、補強効果を十分に向上させることができる。さらには、金属保護用感圧接着剤組成物において、フィラー、とりわけ、絶縁性フィラーに基づく優れた絶縁性を確保することができる。さらに、金属保護用感圧接着剤組成物の加工性をより一層向上させることができる。具体的には、金属保護用感圧接着剤組成物の混練物を円滑に調製することができる。
フィラーの割合が、感圧接着成分100質量部に対して、600質量部未満であれば、金属保護用感圧接着剤組成物の優れた感圧接着性および優れた自己融着性を確保することができる。また、金属保護用感圧接着剤組成物の優れた加工性を確保することができる。具体的には、金属保護用感圧接着剤組成物の混練物を圧延する際の作業性が低下することを防止することができる。さらに、感圧接着成分に含有されるブチルゴムの自己融着性を確保することができる。
(11)この金属保護用感圧接着テープ1は、上記した金属保護用感圧接着剤組成物からなる金属保護用感圧接着層2を備えるので、金属保護用感圧接着層2が金属と接触しても、金属害−酸化抑制併有成分が金属およびラジカル種を捕捉して、金属保護用感圧接着層2のブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。
(12)表面に不動態膜が形成された第1導体部6を含む接続部12を金属保護用感圧接着テープ1で被覆する際、第1導体部6が不動態膜に被覆されていれば、金属保護用感圧接着層2において第1導体部6に起因する金属害を生じず、接続部の耐久性の不具合を生じない。
しかし、不動態膜を除去して、第1導体部6を不動態膜から露出させ、第1導体部6を含む接続部12を金属保護用感圧接着テープ1によって被覆すれば、金属保護用感圧接着層2が、少なくとも第1導体部6と接触する。そうすると、金属保護用感圧接着層2において第1導体部6をなす金属により金属害を生じ、接続部の耐久性が低下する。
一方、この接続部保護構造の製造方法では、不動態膜を除去して、第1導体部6を不動態膜から露出させ、第1導体部6を含む接続部12を金属保護用感圧接着テープ1によって被覆しても、金属保護用感圧接着層2が、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分を含有するので、金属害−酸化抑制併有成分が金属およびラジカル種を捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。そのため、耐久性に優れる接続部保護構造30を製造することができる。
(13) この接続部保護構造の製造方法では、が、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分、上記した特定の金属およびラジカル種を捕捉して、ブチルゴムが金属害によって劣化することを抑制することができる。そのため、耐久性に優れる接続部保護構造30を製造することができる。
9.他の態様
以降の説明において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、詳細な説明を省略する。
上記した一実施形態では、図2Aに示すように、固定部材10は、断面略C字形状を有するが、固定部材10の形状および例示は、これに限定されない。固定部材10は、例えば、T字コネクターやギボシ端子など、その他形状の端子やスリーブ、コネクターなどでもよい。
上記した一実施形態では、第2の電線9における第2導体部26(導線8)を切削(研磨)していないが、第2導体部26の表面に不動態膜を形成されていれば、第1導体部6と同様に、第2導体部26の表面の不動態膜を形成することができる。
また、例えば、図示しないが、第1電線の一例として送電線を挙げ、第2電線の一例としての引き込み線を挙げることもできる。送電線の種類は、特に限定されず、例えば、低圧電線、高圧電線である。引き込み線は、送電線から電気を分配するための分岐線である。
上記した一実施形態では、図2A〜図2C、図3Aおよび図3Bに示すように、金属保護用感圧接着テープ1を、第1の電線5および第2の電線9の接続部12の保護に用いている。
しかし、金属保護用感圧接着テープ1の用途は、これに限定されない。例えば、図4に示すように、例えば、金属蒸着板13の保護に用いることもできる。
金属蒸着板13は、例えば、蒸着装置における容器を形成する板、電子部品用リードフレームなどである。金属蒸着板13は、上記と同様の種類の金属からなり、好ましくは、銅、ニッケルパラジウム合金めっきからなる。
上記した金属保護用感圧接着テープ1を、金属蒸着板13の内壁などに貼着する。
また、上記した一実施形態では、接続部12は、第1導体部6、第2導体部26および固定部材10を備えるが、例えば、図示しないが、接続部12は、固定部材10を備えず、第1導体部6および第2導体部26を備えることもできる。このような接続部12を金属保護用感圧接着テープ1で保護して固定して、接続部保護構造30を製造することもできる。
また、上記した一実施形態では、金属保護用感圧接着テープ1が厚み方向にオーバーラップするように、接続部12に巻き付けているが、例えば、図示しないが、金属保護用感圧接着テープ1が厚み方向にオーバーラップせず、周方向に互いに隣接するように、接続部12に巻き付けることもできる。
また、図1の実線で示すように、金属保護用感圧接着テープ1において、金属保護用感圧接着層2は、基材3の上面のみに配置されている。しかし、例えば、図1の実線および仮想線で示すように、金属保護用感圧接着層2が、基材3の上面および下面の両面に配置されていてもよい。
また、本明細書において、テープは、シート、フィルムなどと同義であって、これらは互いに明確に区別されない。
上記した各態様は、上記した一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以下の記載において用いられる割合(配合割合、含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する割合(配合割合、含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
また、部および%については、特段の記載がない限り、それぞれ、質量部および質量%を意味する。
実施例1〜実施例15および比較例1〜比較例5
表1〜表3に記載の配合処方に従って、各成分を配合して、混練機で、110℃で、15分間混練し、金属保護用感圧接着剤組成物を混練物として調製した。
続いて、厚み170μmのポリ塩化ビニルテープからなる基材3の表面に、厚み530μmのテープ状の金属保護用感圧接着層2を成形した。
これによって、基材3と、金属保護用感圧接着層2とを備える金属保護用感圧接着テープ1を製造した。
(評価)
下記の評価を実施し、それらの結果を表1〜表3に示す。
1.加工性
金属保護用感圧接着層2への成形時の加工性を、以下の基準に従って、評価した。
A:金属保護用感圧接着層2を円滑に成形できた。
B:金属保護用感圧接着層2を成形できたが、わずかな分散不良を生じた。
C:金属保護用感圧接着層2を成形できず、分散不良を生じた。
2.自己融着性
直径100mmのアクリル製透明パイプに対して、重なり部分の幅が全幅に対して1/2となるように(1/2ハーフラップで)巻き付けた際にできた重なり部分の空間を10日後、裏側から観察した。
A:重なり部分の空間がなくなる。
B:重なり部分に空間が残る。
3.銅害の抑制
表1〜表3に記載される処方に基づいて、金属保護用感圧接着剤組成物を調製し、これを、10mm×10mmにカットし、研磨剤により表面を研磨した銅板に貼り付けた。これらを100℃の乾燥機に投入した。その後、金属保護用感圧接着剤組成物の表面状態、および、流動性を目視で確認した。銅害を以下の基準に従って、評価した。
A:2週間を過ぎても、金属保護用感圧接着剤組成物の形状が保持された。
B:2週間後、金属保護用感圧接着剤組成物の形状がほぼ保持されたが、部分的に、表面に光沢がでてきており軟化がみられた。
C:1週間後、金属保護用感圧接着剤組成物の形状がほぼ保持されたが、部分的に表面に光沢がでてきており軟化がみられた。
4.トルエン不溶分
まず、熱質量分析(TGA)によって、金属保護用感圧接着剤組成物の灰分を測定し、質量あたりのフィラー比率を求めた。続いて、金属保護用感圧接着剤組成物約0.1gを採取し、これを精秤した。次いで、金属保護用感圧接着剤組成物を、30gのトルエンに、25℃、1週間浸漬した。その後、それらを濾過して、濾物を乾燥した。その後、得られた濾物(固形分)を精秤した。そして、精秤した固形分の質量数からフィラー比率をもとに算出したフィラー量を差し引いた値の、金属保護用感圧接着剤組成物の質量数からフィラー量を差し引いた値に対する百分率(精秤した固形分の質量数−TGAから算出されるフィラー量/[金属保護用感圧接着剤組成物の質量数−TGAから算出されるフィラー量]×100)として、トルエン不溶分を算出した。
5.総合評価
上記した「1.加工性」、「2.自己融着性」、「3.銅害の抑制」および「4.トルエン不溶分」に基づいて、金属保護用感圧接着テープの総合評価を下記の基準で判断した。
A:評価項目内で、すべてA判定であるもの。これらは、金属保護用感圧接着テープとしてすべての特性を満足し、実施可能であり、次のB判定よりも高温、高湿、銅害などより厳しい環境で使用することができる。
B:評価項目内で、1つでもB判定があるもの。これらは、金属保護用感圧接着テープとして実施可能である。
C:評価項目内で、1つでもC判定があるもの。これらは、金属保護用感圧接着テープとして実施不能である。
Figure 2018203888
Figure 2018203888
Figure 2018203888
表1〜表3に記載の各成分の詳細を以下に示す。
JSR BUTYL 268(ブチルゴム):二重結合の含有割合(不飽和度)0.8モル%、ムーニー粘度32(ML1+8、125℃)、JSR社製
KALAR 5275(部分架橋ブチルゴム):ムーニー粘度65〜72(ML1+3、127℃)、ガラス転移温度−70℃、ロイヤルエラストマーズ社製
オパノールN100(高分子量ポリイソブチレン):粘度平均分子量110万、ガラス転移温度−64℃、BASF社製
テトラックス4T(低分子量ポリイソブチレン):粘度平均分子量4万、JX日鉱日石エネルギー社製
HV−300(ポリブテン):数平均分子量1,400
YSレジン PX1150)(テルペン樹脂):軟化点115±5℃
焼成アルミニウムシリケート:SATINTONE WHITETEX、平均粒子径1.4μm、三井物産(BASF)
珪藻土:ラジオライトF、平均粒子径7μm、昭和化学工業
ノクラックホワイト(N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン):芳香族アミン化合物、上記式(1)参照、第1の金属害抑制剤、軟化点225℃以上、大内新興化学工業社製
イルガノックスMD1024(2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド):ヒドラジン化合物、第1の金属害抑制剤、上記式(3)参照、融点225〜227℃、BASF社製
アデカスタブCDA−1(N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミド):アミド化合物、第2の金属害抑制剤、上記式(4)参照、融点315〜325℃、ADEKA社製
BT−120(1,2,3−ベンゾトリアゾール):ベンゾトリアゾール化合物、第2の金属害抑制剤、上記式(5)参照、融点95℃以上、城北化学工業社製
ソンノックス1010(ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]):ヒンダードフェノール化合物、酸化防止剤(一次酸化防止剤)、融点110〜125℃、ソンウォン社製
1 金属保護用感圧接着テープ
2 金属保護用感圧接着層
3 基材
5 第1の電線
6 第1導体部
7 第1被覆層
9 第2の電線
10 固定部材
12 接続部
26 第2導体部
27 第2被覆部
30 接続部保護構造

Claims (13)

  1. ブチルゴムと、
    金属の捕捉に基づく金属害抑制機能、および、ラジカル種の捕捉に基づく酸化抑制機能を併有する金属害−酸化抑制併有成分と
    を含有することを特徴とする、金属保護用感圧接着剤組成物。
  2. 前記金属害−酸化抑制併有成分は、金属害抑制機能および酸化抑制機能を併有する第1の金属害抑制剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  3. 前記第1の金属害抑制剤が、芳香族アミン化合物およびヒドラジン化合物からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項2に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  4. 前記第1の金属害抑制剤が、銅害抑制剤であることを特徴とする、請求項2または3に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  5. 前記金属害−酸化抑制併有成分は、
    酸化抑制機能を有さず、金属害抑制機能を有する第2の金属害抑制剤と、
    酸化抑制剤とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  6. 前記第2の金属害抑制剤が、アミド化合物およびベンゾトリアゾール化合物からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項5に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  7. 前記第2の金属害抑制剤が、銅害抑制剤であることを特徴とする、請求項5または6に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  8. 金属保護用感圧接着剤組成物のトルエン不溶分が、10質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  9. さらに、フィラーを含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  10. 前記ブチルゴムを含有する感圧接着成分を含有し、
    前記フィラーの割合が、前記感圧接着成分100質量部に対して、100質量部以上、600質量部未満であることを特徴とする、請求項9に記載の金属保護用感圧接着剤組成物。
  11. 基材と、
    前記基材の厚み方向一方面に配置され、請求項1〜10のいずれか一項に記載の金属保護用感圧接着剤組成物からなる金属保護用感圧接着層と
    を備えることを特徴とする、金属保護用感圧接着テープ。
  12. 表面に不動態膜が形成された第1導体部、および、前記不動態膜を被覆する第1被覆層を備える第1電線と、 第2導体部および前記第2導体部を被覆する第2被覆層を備える第2電線と、 請求項11に記載の金属保護用感圧接着テープとを用意する工程、
    前記第1被覆層の一部を除去して、前記不動態膜を前記第1被覆層から露出させる工程、
    露出した前記不動態膜を除去して、前記第1導体部を前記不動態膜から露出させる工程、
    前記第2被覆層の一部を除去して、前記第2導体部を前記第2被覆層から露出させる工程、および、
    露出した前記第1導体部および前記第2導体部を束ね、それらを前記金属保護用感圧接着テープによって被覆する工程
    を備えることを特徴とする、接続部保護構造の製造方法。
  13. 前記第1導体部が、銅、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、チタン、カルシウム、銀、亜鉛、アルミニウムおよびマグネシウムからなる群から選択される少なくとも1つの金属からなることを特徴とする、請求項12に記載の接続部保護構造の製造方法。
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