JP2018198515A - 回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法 - Google Patents

回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法 Download PDF

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Taichi Tokuhisa
太一 徳久
崇裕 田中
Takahiro Tanaka
崇裕 田中
良平 宇野
Ryohei Uno
良平 宇野
雄介 中川
Yusuke Nakagawa
雄介 中川
達也 西原
Tatsuya Nishihara
達也 西原
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Abstract

【課題】形状が簡単で組み立て性が高く、絶縁の信頼性が高い回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を提供する。【解決手段】分割鉄心11と、ティース部11bに巻線するコイル4との間、および隣り合うコイル4間を電気的に絶縁する回転電機100の固定子1の絶縁フィルム20であって、絶縁フィルム20は、ティース部11bの周方向側面を覆うティース部絶縁部22と、分割ヨーク部11aの内周面を覆うヨーク部絶縁部23と、ヨーク部絶縁部23に繋がり、周方向に隣り合うスロット部S内に収納されたコイル4の間を絶縁するスロット間絶縁部21outとを有し、スロット間絶縁部21outの軸方向の一端から、軸方向に向かって、スロット間絶縁部21outの他端に届かない範囲に渡って、径方向外側に折れる折り目を有する。【選択図】図17

Description

この発明は、空調用圧縮機などに搭載される回転電機であって、特に分割された鉄心に集中巻きの巻線を施した後、複数の分割鉄心を円筒状に組み立ててなる回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法に関するものである。
従来の回転電機において、複数のスロットを有する鉄心と、鉄心の軸方向両端に設けられた巻枠(インシュレータ)と、前記スロットの内部に挿入され、前記スロット内に配置された巻線と鉄心を電気的に絶縁する絶縁紙(絶縁フィルム)とからなり、前記鉄心が、前記スロットの軸方向端部が広がるように段差部を有するとともに、前記インシュレータがスロットの軸方向に伸びる薄肉部を有し、前記薄肉部が前記鉄心の段差部に収納されるとともに、前記薄肉部に重なるように前記絶縁紙を配置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によれば、巻線と鉄心の絶縁距離が、前記薄肉部と絶縁紙の重なった部分で構成されるため、絶縁紙をコア両端部から突出させることなく、巻枠のスロット内(巻線側)に出っ張る部分を無くしてスロット断面積を大きくできることから、鉄心の断面積減少を抑制した高特性の回転電機を得ることができるとしている。
特開2003‐111329号公報(4頁、段落0023〜5頁、段落0029、図1、図2)
特許文献1に係る回転電機の固定子では、絶縁フィルムを超音波溶着でインシュレータに固定する例が示されている。この場合、等別な絶縁フィルムの溶着装置と、この装置を用いる溶着工程とが必要となり、回転電機を製造するための設備投資および製造コストの増加が避けられないという課題があった。
また、絶縁フィルムの溶着程度の管理が不十分な場合、溶着の程度が強過ぎる場合は、絶縁フィルムに穴が開き、逆に、溶着の程度が弱過ぎる場合は、接合に失敗するなどの不具合が生じ、固定子のコイルと鉄心の絶縁状態の信頼性に問題が生じる恐れがあるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、形状が簡単で組み立て性が高く、絶縁の信頼性が高い回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る回転電機の固定子の絶縁フィルムは、
分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、前記ティース部に巻線するコイルとの間、および隣り合うコイル間を電気的に絶縁する回転電機の固定子の絶縁フィルムであって、
前記絶縁フィルムは、
前記ティース部の周方向側面を覆うティース部絶縁部と、
前記分割ヨーク部の内周面を覆うヨーク部絶縁部と、
前記ヨーク部絶縁部に繋がり、周方向に隣り合うスロット部内に収納された前記コイルの間を絶縁するスロット間絶縁部とを有し、
前記スロット間絶縁部の軸方向の一端から、軸方向に向かって、前記スロット間絶縁部の他端に届かない範囲に渡って、径方向外側に折れる折り目を有するものである。
また、この発明に係る回転電機の固定子の絶縁フィルムは、
分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、
前記ティース部に巻線するコイルとの間、および隣り合うコイル間を電気的に絶縁する回転電機の固定子の絶縁フィルムであって、
前記絶縁フィルムは、
前記ティース部の周方向側面を覆うティース部絶縁部と、
前記分割ヨーク部の内周面を覆うヨーク部絶縁部と、
前記ヨーク部絶縁部に繋がり、周方向に隣り合うスロット部内に収納された前記コイルの間を絶縁するスロット間絶縁部とを有し、
前記絶縁フィルムは、前記分割ヨーク部の軸方向端面を覆い、軸方向上方に突出する外鍔に係止する係止部を軸方向の一端に有するものである。
また、この発明に係る回転電機の固定子は、
分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムを介して前記ティース部に巻線された前記コイルとからなる複数の分割固定子を、環状に組み合わせてなるものである。
また、この発明に係る固定子の製造方法は、
分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、
前記ティース部に巻線するコイルとの間、および隣り合うコイル間を電気的に絶縁する絶縁フィルムを有する固定子の製造方法であって、
前記ティース部の周方向側面を覆うティース部絶縁部と、
前記分割ヨーク部の内周面を覆うヨーク部絶縁部と、
前記ヨーク部絶縁部に繋がり、周方向に隣り合うスロット部内に収納された前記コイルの間を絶縁するスロット間絶縁部とを有する一対の前記絶縁フィルムを、それぞれ前記分割鉄心の各スロット部内に仮挿入する絶縁フィルム仮挿入工程と、
密着治具により2つの前記絶縁フィルムを、前記分割鉄心の前記ティース部の周方向側面と前記分割ヨーク部の内周面とに密着させる絶縁フィルム密着工程と、
2つ前記絶縁フィルムの、それぞれの前記スロット間絶縁部の巻き始め側端部を押圧治具により、径方向外側に押圧する絶縁フィルム押圧工程と、
前記絶縁フィルム押圧工程の後、前記密着治具を退避させる密着治具退避工程と、
前記ティース部に、前記絶縁フィルムを介して前記コイルを巻線する巻線工程とを有するものである。
この発明に係る、回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法によれば、絶縁フィルムの溶着工程を省略し、絶縁フィルムをスロット部内に保持した状態で分割鉄心を巻線工程へ投入できる。
また、巻線中においては、絶縁フィルムのヨーク部絶縁部を保持する治具が必要ないために、大きな巻線領域を確保できる。
また、分割鉄心の軸方向に非対称な(対称軸を有しない)形状を有する押圧治具により、絶縁フィルムのスロット間絶縁部を外周側に押さえながらコイルを巻線することにより、巻線中の絶縁フィルムの膨らみを抑制し、ワイヤが絶縁フィルムの膨らみによって、設計位置からずれてコイルの巻乱れが生じることを防止でき、コイルの占積率を向上できる。このように、形状が簡単で組み立て性が高く、絶縁の信頼性が高い回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る固定子の上面図である。 この発明の実施の形態1に係る分割固定子の断面図である。 この発明の実施の形態1に係る分割鉄心と、巻枠と、絶縁フィルムの構成を示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の製造工程を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1に係る巻枠を装着した分割鉄心と、分割鉄心のスロット部に仮挿入された絶縁フィルムの軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態1に係る巻枠を装着した分割鉄心と、分割鉄心のスロット部の構成面に密着された絶縁フィルムの軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態1に係る絶縁フィルムのスロット間絶縁部を、押圧治具によって押圧している状態を示す断面図である。 図7の密着治具を退避させた後の状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る巻枠と絶縁フィルムとを密着させた分割鉄心を径方向内側から見た図である。 この発明の実施の形態1に係る巻枠と絶縁フィルムとを装着した分割鉄心にワイヤを巻回している状態を示す図である。 図10のA−A線における断面図である。 この発明の実施の形態1に係るワイヤが、分割鉄心の径方向内側から見てティース部の右側面を、巻き始め側から巻き終わり側に向かって巻回し終わった状態を示す図である。 図12のB−B線における断面図である。 図12に対応する比較例の図である。 図11に対応する比較例の図である。 この発明の実施の形態1に係る押圧治具の他の例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る絶縁フィルムの斜視図である。 この発明の実施の形態2に係る絶縁フィルムの軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態2に係る巻枠を装着した分割鉄心と、分割鉄心のスロット部に仮挿入された絶縁フィルムの軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態2に係る巻枠を装着した分割鉄心と、分割鉄心のスロット部の構成面に密着された絶縁フィルムの軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態2に係る絶縁フィルムのスロット間絶縁部を、押圧治具によって押圧している状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る折り目の位置関係を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る巻線時の分割鉄心と絶縁フィルムとコイルの状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る絶縁フィルムの斜視図である。 この発明の実施の形態3に係る巻枠を装着した分割鉄心と、分割鉄心のスロット部に仮挿入された絶縁フィルムの軸方向に垂直な断面図である。 この発明の実施の形態3に係る巻枠を装着した分割鉄心と、分割鉄心のスロット部の構成面に密着された絶縁フィルムの図である。 この発明の実施の形態3に係る絶縁フィルムのスロット間絶縁部を、押圧治具によって押圧している状態を示す図である。 図27の密着治具を退避させた後の状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る巻線時の分割鉄心と絶縁フィルムとコイルの状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態4に係る絶縁フィルムの斜視図である。 この発明の実施の形態4に係る絶縁フィルムのスロット間絶縁部を、押圧治具によって押圧している状態を示す断面図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を、図を用いて説明する。
なお、本明細書において特に断り無く「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」、というときは、それぞれ、固定子、又は分割鉄心が固定子となったときの「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内周面」、「外周面」をいうものとする。また、この明細書で、特に断り無く「上」、「下」と言うときは、基準となる場所において、固定子、又は分割鉄心が固定子となった場合における軸方向に垂直な面を想定し、その面を境界として固定子の中心点が含まれる側を「下」、その反対を「上」とする。また、高さの高低を比較する場合は、固定子、又は分割鉄心が固定子となったときの中心からの距離が長い方を「高い」とする。
図1は、この発明の実施の形態1に係る回転電機100の上面図である。図1では、固定子のコイルは、省略している。
図2は、分割鉄心11にコイル4を巻線した分割固定子10の断面図である。
図3は、分割鉄心11と、一対の巻枠30と、一対の絶縁フィルム20の構成を示す分解斜視図である。
図1に示すように、回転電機100は、固定子1と回転子2とからなり、固定子1は、9個の分割固定子10を環状に組み合わせてなる。そして、固定子1の径方向内側に、固定子1の内周面に外周面を対向させるように回転子2が回転可能に保持されている。
図3に示すように、分割鉄心11は、環状のヨーク部を9等分した分割ヨーク部11aと分割ヨーク部11aの内周面の周方向中央部から、径方向内側に突出するティース部11bと、ティース部11bの径方向内側先端から周方向に突出するシュー部11cとからなる。
分割鉄心11の軸方向両端部には、樹脂製の巻枠30が装着される。そして、コイル4を収納するスロット部Sの部分には、スロット部Sを形成する分割鉄心11の表面、すなわち、分割ヨーク部11aの内周面と、ティース部11bの周方向側面と、シュー部11cの外周面とを覆い、かつ、ティース部11bに巻線されるコイル4を包み込むために用いる樹脂製の絶縁フィルム20が装着される。絶縁フィルム20は、コイル4と分割鉄心11との間、および、隣り合うコイル4間を電気的に絶縁する。
上述のスロット部Sを形成する分割鉄心11の表面の軸方向端部には、スロット部Sの軸方向の開口側が、軸方向中央側より大きくなるように段部14が形成されている。また、巻枠30の下端部には、この段部14に係合するように軸方向中央側に向かって延伸された薄肉部31が形成されている。また、巻枠30は、コイル4の第一ターンを案内するダミーガイド35cを備える。
分割鉄心11に巻枠30が装着された状態で、ティース部11bの周方向側面と、巻枠30のティース部端面を覆う部分である端面絶縁部30tの薄肉部31の周方向側面とがほぼ面一となる。薄肉部31の軸方向の長さは、回転電機の駆動電圧に応じて法令によって規定される絶縁沿面距離と同等かそれ以上に設定される。
絶縁フィルム20のうち、ティース部11bの周方向側面を覆う部分に相当するティース部絶縁部22の軸方向の長さは、分割鉄心11の軸方向の長さとほぼ同等であり、分割鉄心11の軸方向の長さを超えない長さとする。また、絶縁フィルム20のうち、分割ヨーク部11aの内周面を覆う部分に相当するヨーク部絶縁部23の軸方向の長さは、ティース部11bの付け根部分では、ティース部絶縁部22と同じである。一方、周方向外側部分では、前述の絶縁沿面距離と同等かそれ以上の範囲で、分割鉄心11の軸方向端部から上方に飛び出る延伸部23aを有するので、付け根部分よりも長い。
また、絶縁フィルム20のうち、ヨーク部絶縁部23に繋がり、隣り合うスロット部Sに収納されるコイル4間を絶縁するスロット間絶縁部21out(第一スロット間絶縁部)の軸方向の長さは、ヨーク部絶縁部23の周方向外側端部における軸方向の長さと同じであり、絶縁フィルム20のうち、ティース部絶縁部22に繋がり、シュー部11cの外周面と、隣り合うスロット部Sに収納されるコイル4間とを絶縁するスロット間絶縁部21in(第二スロット間絶縁部)の軸方向の長さは、ティース部絶縁部22の軸方向の長さと同じである。
巻枠30のうち、ティース部11bの径方向内側先端の軸方向端面と、シュー部11cの軸方向端面とを覆う部分である内鍔30inの外周面には、軸方向下方に突出するように突起32が設けられている。そして、絶縁フィルム20は、この突起32と薄肉部31との間に形成される溝Mに挿入され、コイル4の巻線前であっても絶縁フィルム20は、分割鉄心11と一体保持される。
図2に示すように分割鉄心11には、巻枠30と絶縁フィルム20とを介して集中巻に巻線されたコイル4が形成され、鉄心とコイル4間の絶縁が確保された磁極を得る。図1では、巻枠30の端面絶縁部30tに巻線溝36を示している。巻線溝36は、コイル4の巻線時にワイヤを案内するために用いる溝である。図1以外の図においては、巻線溝36を省略している。
図4は、回転電機100の製造工程を示すフロー図である。
まず、分割鉄心11の軸方向の端部に、巻枠30を装着する(巻枠装着工程:ステップS001)。装着の際は、上述のように、巻枠30の薄肉部31を分割鉄心11の段部14に係合させる。
次に、絶縁フィルム20を分割鉄心11に装着する。
図5は、巻枠30を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sに仮挿入された絶縁フィルム20の軸方向に垂直な断面図である。
図6は、巻枠30を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sの構成面に密着された絶縁フィルム20の軸方向に垂直な断面図である。
絶縁フィルム20の分割鉄心11への装着は、まず、図5に示すように、巻枠30を装着した分割鉄心11のスロット部S内に、絶縁フィルム20を仮挿入する(絶縁フィルム仮挿入工程:ステップS002)。このとき、絶縁フィルム20のティース部絶縁部22とスロット間絶縁部21inの境界部の軸方向両端部が、図3に示す巻枠30の突起32と薄肉部31との間に形成される溝Mに挿入されている。そして、分割ヨーク部11a側では、絶縁フィルム20は、分割鉄心11の分割ヨーク部11aの内周面に一部が接触しているが、その他の部分は離れている。このような絶縁フィルム20が仮挿入された状態では、コイル4の最初の導入巻線を正しい位置に配置できず、コイル4を整列巻きすることは難しい。
そこで、図6に示すように、密着治具41により絶縁フィルム20を、分割鉄心11のティース部11bの周方向側面と分割ヨーク部11aの内周面とに密着させる(ステップS003:絶縁フィルム密着工程)。
図7は、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outを、押圧治具42によって押圧している状態を示す断面図である。
図8は、密着治具41を退避させた後の状態を示す断面図である。
次に、図7に示すように、スロット間絶縁部21outを押圧治具42により、矢印P1方向(径方向外側)に押圧する(絶縁フィルム押圧工程:ステップS004)。この工程は、後述する巻線工程において、巻線中のワイヤと絶縁フィルム20とが干渉することを防止するために行う。
また、このようにスロット間絶縁部21outを押圧すると、絶縁フィルム20は弾性を有するので、ヨーク部絶縁部23と、スロット間絶縁部21outとは、図7に示すように、外周側に撓む。このとき、ティース部絶縁部22には矢印P2方向の力が加わる。そして、ティース部絶縁部22とスロット間絶縁部21inの境界部は、溝Mに挿入されているので、その後、密着治具41をスロット部S内から退避させても(密着治具退避工程:ステップS005)絶縁フィルム20が、分割鉄心11から外れることはない。なお、図7では、スロット間絶縁部21outを分割鉄心11の径方向に押圧しているが、やや分割鉄心11に近づく方向に押圧してもよい。
図9は、巻枠30と絶縁フィルム20とを密着させた分割鉄心11を径方向内側から見た図である。
押圧治具42は、周方向両側に1個ずつ、計2個備えられている。そして、図9に示すように、押圧治具42は、軸方向の一方にのみ押圧部42aを有するL字形状をしている。一方の押圧治具42と、他方の押圧治具42では、押圧部42aは、互いに軸方向の反対側に備えられ、それぞれの押圧部42aは、それぞれスロット部S内から周方向に飛び出したスロット間絶縁部21outの軸方向の片側端部のみを押圧する。
後の巻線工程において、コイル4のワイヤは、ティース部11bに対して、図9の紙面右側では、紙面下(Start側)から上(End側)へ、紙面左側では、紙面上(Start側)から下(End側)へ巻線される。よって、押圧部42aは、スロット間絶縁部21outの、Start側の端部のみを押圧する。以後、Start側を「巻き始め側」、End側を「巻き終わり側」という。
図8と図9との関係を説明すると、図8は、図9のA−A線による断面図である。図8に示すように、紙面右側では、スロット間絶縁部21outは、押圧部42aで押圧されている。一方、紙面左側では、押圧部42aが存在しないので、スロット間絶縁部21outは押圧されていない。適度の剛性のある絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outを押圧治具42によって径方向外側に押圧することにより、巻き始め側のスロット間絶縁部21outおよびヨーク部絶縁部23は、径方向内側に膨らむ。一方、巻き終わり側のスロット間絶縁部21outは押圧されていないので径方向内側に膨らむことがなく、真っ直ぐに分割ヨーク部11aの内周面から周方向に突出している。
次に、コイル4の巻線工程(ステップS006)について説明する。
図10は、巻枠30と絶縁フィルム20とを装着した分割鉄心11にワイヤ50を巻回している状態を示す図である。
図10は、巻線を開始し、図示しない巻線機のノズルから繰り出されたワイヤ50が、分割鉄心11の径方向内側から見てティース部11bの右側面を、巻き始め側から巻き終わり側に向かって巻回している状態を示している。図10では、ワイヤ50の経路が見えるように、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21inや、巻枠30の径方向内側部分、分割鉄心11のシュー部11cを省略している。
図11は、図10のA−A線における断面図である。
図12は、ワイヤ50が、分割鉄心11の径方向内側から見てティース部11bの右側面を、巻き始め側から巻き終わり側に向かって巻回し終わった状態を示している。
図13は、図12のB−B線における断面図である。
図10、11に示すように、ワイヤ50が、巻枠30の内周面に沿って周方向からティース部11b側に向かって巻き付けられる際には、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outおよびヨーク部絶縁部23の巻き始め側の膨らみによって、ワイヤ50が径方向内側にずれる力が働く。
しかし、巻枠30の角部38にはダミーコイル35bが形成されており、また、下層に巻線されたワイヤ50が、上層のワイヤ50を案内する溝として機能することにより、ワイヤ50のずれが防止される。
一方、図13に示すように、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outおよびヨーク部絶縁部23の巻き終わり側端部には、上述のように膨らみが無いため、ワイヤ50は、設計通りに下層に巻線されたワイヤ50とヨーク部絶縁部23との間に挟まれて整列配置される。
図14は、図12に対応する比較例の図である。
図15は、図11に対応する比較例の図である。
比較例の押圧治具42Bは、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outを、巻き始め側と、巻き終り側の両端部において押圧部42Baにより押圧する構成である。この場合、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outおよびヨーク部絶縁部23は、図15に示すように、巻き終り側端部においても径方向内側への膨らみが生じる。この膨らみが、ワイヤ50を径方向内側に押すことにより、図15に示すように、ワイヤ50が本来の収納位置52から径方向内側にずれて、例えば収納位置53に配置され、その結果、コイル4に巻乱れが生じる問題があった。
しかし、この発明の本実施の形態1に係る、回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法によれば、巻き終わり側の端部は押圧しないので、巻き終わり側端部において、ワイヤ50の配置の乱れが発生しない。
全ての分割鉄心11に巻枠30と絶縁フィルム20とを介してコイル4を巻線した後、9個の分割固定子10を環状に組み合わせて結合する(分割固定子結合工程:ステップS007)。その後、分割固定子間などの必要な結線を行って(結線工程:ステップS008)固定子1を製造し、固定子1内に回転子2を組み付けた回転電機100を得る(回転電機組み立て工程:ステップS009)。
以上のように、この発明の実施の形態1に係る、回転電機100の固定子の絶縁フィルム20、回転電機の固定子1、および固定子の製造方法によれば、絶縁フィルム20の溶着工程を省略し、絶縁フィルム20をスロット部S内に保持した状態で分割鉄心11を巻線工程へ投入できる。
また、巻線中においては、絶縁フィルム20のヨーク部絶縁部23を保持する治具が必要ないために、大きな巻線領域を確保できる。
また、分割鉄心11の軸方向に非対称な(対称軸を有しない)形状を有する押圧治具42により、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21outを外周側に押さえながらコイル4を巻線することにより、巻線中の絶縁フィルム20の膨らみを抑制し、ワイヤ50が絶縁フィルム20の膨らみによって、設計位置からずれてコイル4の巻乱れが生じることを防止でき、コイル4の占積率を向上できる。このように、形状が簡単で組み立て性が高く、絶縁の信頼性が高い回転電機100の固定子1の絶縁フィルム20、回転電機100の固定子1、および固定子1の製造方法を得ることができる。
なお、コイル4の巻線機としては、ワークが回転するスピンドル巻線機を用いるのが一般的である。この場合、押圧治具42は、コイル4の巻線の開始から終了までの間、絶縁フィルム20を押さえ続けておく必要があるため、スピンドル巻線機に押圧治具42を備え、押圧治具42が、分割鉄心11と一緒に回転する構造をとる必要がある。一方、密着治具41は、押圧治具42が、絶縁フィルム20を押さえる直前のみ動作すればよく、例えば、巻線機内に設けたワーク搬送ハンドに設置するなどの構成が可能である。
また、本実施の形態においては、一般的に用いられるスピンドル巻線機に適用する分割鉄心11を用いて説明したが、分割鉄心が薄肉連結された固定子鉄心やジョイントラップ鉄心などのような、いわゆる分割鉄心に近い構造の連結鉄心であれば、本発明の構成と同じような巻枠と絶縁フィルムとを用いながら、フライヤ巻線機でコイルを巻線することも可能である。
更に、本実施の形態では、絶縁フィルム20のスロット間絶縁部21inとスロット間絶縁部21outとを折り曲げてコイル4を包み込むように配置することで、隣接磁極のコイル4間の絶縁を確保しているが、絶縁状態の要求程度に応じて、いずれか片側のみを延長してコイル4を覆うような構成であってもよい。なお、本発明の場合は、実施の形態2で後述する巻線工程との兼ね合いで、少なくともスロット間絶縁部21outがコイル4を覆う構成が望ましい。
図16は、押圧治具の他の例を示す図である。
これまで、L字型の押圧治具42を用いて説明したが、押圧治具は、スロット間絶縁部21outの軸方向の巻き始め側端部を押さえつつ、軸方向の巻き終り側端部を押さえないようにできる軸方向に非対称な形状であればよく、例えば図16に示すような、5角形状の押圧治具42Cを用いてもよいし、台形状のものを用いてもよい。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図17は、絶縁フィルム220の斜視図である。
図18は、絶縁フィルム220の軸方向に垂直な断面図である。
図19は、巻枠30を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sに仮挿入された絶縁フィルム220の軸方向に垂直な断面図である。
図20は、巻枠30を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sの構成面に密着された絶縁フィルム220の軸方向に垂直な断面図である。
図21は、絶縁フィルム220のスロット間絶縁部221outを、押圧治具42によって押圧している状態を示す断面図である。
図22は、折り目24の位置関係を示す断面図である。
図23は、巻線時の分割鉄心11と絶縁フィルム220とコイル4の状態を示す断面図である。
図19、20、21、23は、それぞれ実施の形態1の図5、図6、図7、図11に対応する絶縁フィルム仮挿入工程、絶縁フィルム密着工程、絶縁フィルム押圧工程、コイル巻線工程を示す断面図である。
実施の形態1においては、押圧治具42が絶縁フィルム20の一部のみを押圧する構成のため、絶縁フィルムの剛性が高い場合には、押さえられる部分の面圧が高くなり、絶縁フィルムが傷つく恐れがある。そこで、絶縁フィルムを押圧する面圧を下げてもコイル4の巻乱れを防止できる構成として、絶縁フィルム220のスロット間絶縁部221outに、軸方向に半分程度の長さで折り目24を付けている。折り目24は、巻き始め側端部から設け、巻き終わり側端部には到達しない範囲に設ける必要がある。また、折り目24は、絶縁フィルム220をスロット部S内に装着した状態において、スロット間絶縁部221outが径方向外側に折れ曲がるように設ける。
まず、図19に示すように、実施の形態1と同様に絶縁フィルム220をスロット部S内に仮挿入する。次に、図20に示すように、密着治具41により絶縁フィルム220を、分割鉄心11のティース部11bの周方向側面と分割ヨーク部11aの内周面に密着させる。次に、図21に示すように、スロット間絶縁部221outを押圧治具42により、矢印P1方向に押圧する。スロット間絶縁部221outの押圧される部分には折り目24を設けているので、実施の形態1よりも軽い力で押圧するだけでよい。その後、図22に示すように密着治具41を退避させる。
本実施の形態では、図22において、押圧治具42で絶縁フィルム220のスロット間絶縁部221outを外周側に押さえる前から、絶縁フィルム220の折り目24により、絶縁フィルム220のスロット間絶縁部221outが外周側に傾斜しており、その結果、押圧治具42を実施の形態1と同じ位置に配置しても、スロット間絶縁部221outをたわませる量が少なくて済む。これにより、絶縁フィルム220のヨーク部絶縁部23の膨らみも小さくなる。
図23に示すように、ヨーク部絶縁部23の膨らみは小さいので、コイル4のワイヤ50は、設計通り、下層に巻線されたワイヤ50と絶縁フィルム220のヨーク部絶縁部23との間に配置され、整列巻線が可能となる。
なお、図22に示すように、ティース部の付け根から折り目までの長さL2を、分割ヨーク部11aの、ティース部の付け根から周方向の端部までの長さL1に近づけることにより、巻線時の絶縁フィルム220の膨らみをより小さく抑え、ワイヤ50との干渉を防止できる。
この発明の実施の形態2に係る、回転電機の固定子の絶縁フィルム220、回転電機の固定子、および固定子の製造方法によれば、実施の形態1よりも、押圧治具42の押圧力を小さくできる。これにより、コイル4の巻線時において押圧治具42の押圧力によって絶縁フィルム220に掛かる負荷を更に抑制でき、絶縁の信頼性が高い回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を得ることができる。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3に係る回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を、実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図24は、絶縁フィルム320の斜視図である。
図25は、巻枠330を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sに仮挿入された絶縁フィルム320の軸方向に垂直な断面図である。
図26(a)は、巻枠330を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sの構成面に密着された絶縁フィルム320の軸方向に垂直な断面図である。
図26(b)は、巻枠330を装着した分割鉄心11と、分割鉄心11のスロット部Sの構成面に密着された絶縁フィルム320の側面図である。
図27は(a)、絶縁フィルム320のスロット間絶縁部321outを、押圧治具42によって押圧している状態を示す断面図である。
図27は(b)、絶縁フィルム320のスロット間絶縁部321outを、押圧治具42によって押圧している状態を示す側面図である。
図28は、密着治具41を退避させた後の状態を示す断面図である。
実施の形態2では、絶縁フィルム220に折り目24を設ける例を説明したが、絶縁フィルムが厚い場合は、ヨーク部絶縁部23とスロット間絶縁部221outとの間の折り目と、折り目24とが逆向きの折り目となり折り目を付ける作業性が悪くなる恐れがある。また、製造する鉄心の種類が多い場合は、巻線機の押圧治具42を機種毎に交換する必要があり、段取り替えの時間が長くなることが懸念される。
そこで、本実施の形態3では、図24に示すように絶縁フィルム320の一方の軸方向端部を延長し当該部分に周方向に切り欠きと折り込みを入れて、フック形状の係止部25を形成し、この係止部25を、図25〜図28に示すように、巻枠330のヨーク部上面から軸方向上方に突出する部分である外鍔330outに、周方向外側から係止することによって、分割鉄心11に対する絶縁フィルム320の密着性を向上させている。
まず、図25に示すように、実施の形態1と同様に絶縁フィルム320をスロット部S内に仮挿入する。この時、係止部25を外鍔330outに周方向側から係止する(絶縁フィルム係止工程)。次に、図26(a)、(b)に示すように、密着治具41により絶縁フィルム320を、分割鉄心11のティース部11bの周方向側面と分割ヨーク部11aの内周面に密着させる。次に、図27(a)、(b)に示すように、スロット間絶縁部321outを押圧治具42により、矢印P1方向に押圧する。その後、図28に示すように密着治具41を退避させる。
このとき、密着治具41が退避しても、絶縁フィルム320の一端の係止部25が外鍔30outに係止されているので、ヨーク部絶縁部23およびスロット間絶縁部321outの巻線領域内への膨らみが抑制される。
図29は、巻線時の分割鉄心11と絶縁フィルム320とコイル4の状態を示す断面図である。図に示すように、コイル4のワイヤ50は、設計通り、下層に巻線されたワイヤ50と絶縁フィルム320のヨーク部絶縁部23との間に配置され、整列巻線が可能となる。
この発明の実施の形態3に係る、回転電機の固定子の絶縁フィルム320、回転電機の固定子、および固定子の製造方法によれば、係止部25により、巻枠330の外鍔330outに、係止部25を係止することができるので、分割鉄心11に対する絶縁フィルム320の密着性を向上させることができる。また、実施の形態1より押圧治具42の押圧力を小さくできるので、コイル4の巻線時に押圧治具42の押圧力によって絶縁フィルム320に掛かる負荷を小さくすることができ、絶縁フィルム320の歪みを低減できる。
なお、絶縁フィルム係止工程は、絶縁フィルム押圧工程の前に行えば、他の工程より後に行ってもよい。
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4に係る回転電機の固定子の絶縁フィルム、回転電機の固定子、および固定子の製造方法を、実施の形態3と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態3では、絶縁フィルム320に係止部25を設けて、これを巻枠330の外鍔330outに設けた切り欠き330outに周方向から係止する方法について説明した。
図30は、絶縁フィルム420の斜視図である。
図31(a)は、絶縁フィルム420のスロット間絶縁部421outを、押圧治具42によって押圧している状態を示す断面図である。
図30は(b)、絶縁フィルム420のスロット間絶縁部421outを、押圧治具42によって押圧している状態を示す側面図である。
本実施の形態では、巻枠430の外鍔430outの周方向端部に、周方向に凹んだ切り欠き430kを設け、絶縁フィルム420のヨーク部絶縁部423の軸方向の一端から軸方向に延出するフック形状の係止部26を、外鍔430outの内周面から切り欠き430kの中を通り、更に外鍔430outの外周面に沿うように軸方向に係止する。
この発明の実施の形態4に係る、回転電機の固定子の絶縁フィルム420、回転電機の固定子、および固定子の製造方法によれば、切り欠き430kを介して外鍔430outを、係止部26により径方向に挟み込んで係止することにより、絶縁フィルム420を外鍔430outに固定できるので、実施の形態3で述べた効果と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
100 回転電機、1 固定子、2 回転子、4 コイル、10 分割固定子、
11 分割鉄心、11a 分割ヨーク部、11b ティース部、11c シュー部、
14 段部、20,220,320,420 絶縁フィルム、
21in,21out,221out,321out,421out スロット間絶縁部、
22 ティース部絶縁部、23,423 ヨーク部絶縁部、23a 延伸部、
24 折り目、25,26 係止部、30,330,430 巻枠、30in 内鍔、
30out,330out,430out 外鍔、30t 端面絶縁部、31 薄肉部、32 突起、35b ダミーコイル、36 巻線溝、41 密着治具、
42,42B,42C 押圧治具、42a,42Ba 押圧部、50 ワイヤ、
52,53 収納位置、M 溝、S スロット部。

Claims (10)

  1. 分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、前記ティース部に巻線するコイルとの間、および隣り合うコイル間を電気的に絶縁する回転電機の固定子の絶縁フィルムであって、
    前記絶縁フィルムは、
    前記ティース部の周方向側面を覆うティース部絶縁部と、
    前記分割ヨーク部の内周面を覆うヨーク部絶縁部と、
    前記ヨーク部絶縁部に繋がり、周方向に隣り合うスロット部内に収納された前記コイルの間を絶縁するスロット間絶縁部とを有し、
    前記スロット間絶縁部の軸方向の一端から、軸方向に向かって、前記スロット間絶縁部の他端に届かない範囲に渡って、径方向外側に折れる折り目を有する回転電機の固定子の絶縁フィルム。
  2. 分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、
    前記ティース部に巻線するコイルとの間、および隣り合うコイル間を電気的に絶縁する回転電機の固定子の絶縁フィルムであって、
    前記絶縁フィルムは、
    前記ティース部の周方向側面を覆うティース部絶縁部と、
    前記分割ヨーク部の内周面を覆うヨーク部絶縁部と、
    前記ヨーク部絶縁部に繋がり、周方向に隣り合うスロット部内に収納された前記コイルの間を絶縁するスロット間絶縁部とを有し、
    前記絶縁フィルムは、前記分割ヨーク部の軸方向端面を覆い、軸方向上方に突出する外鍔に係止する係止部を軸方向の一端に有する回転電機の固定子の絶縁フィルム。
  3. 前記係止部は、前記外鍔の外周面に周方向外側から係止するフック形状である請求項2に記載の回転電機の固定子の絶縁フィルム。
  4. 前記係止部は、前記外鍔の外周面に、前記外鍔に設けた切り欠きを介して軸方向に係止するフック形状である請求項2に記載の回転電機の固定子の絶縁フィルム。
  5. 分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁フィルムと、
    前記絶縁フィルムを介して前記ティース部に巻線された前記コイルとからなる複数の分割固定子を、環状に組み合わせてなる回転電機の固定子。
  6. 分割ヨーク部と前記分割ヨーク部の内周面の周方向中央部から径方向内側に突出するティース部とからなる分割鉄心と、
    前記ティース部に巻線するコイルとの間、および隣り合うコイル間を電気的に絶縁する絶縁フィルムを有する固定子の製造方法であって、
    前記ティース部の周方向側面を覆うティース部絶縁部と、
    前記分割ヨーク部の内周面を覆うヨーク部絶縁部と、
    前記ヨーク部絶縁部に繋がり、周方向に隣り合うスロット部内に収納された前記コイルの間を絶縁するスロット間絶縁部とを有する一対の前記絶縁フィルムを、それぞれ前記分割鉄心の各スロット部内に仮挿入する絶縁フィルム仮挿入工程と、
    密着治具により2つの前記絶縁フィルムを、前記分割鉄心の前記ティース部の周方向側面と前記分割ヨーク部の内周面とに密着させる絶縁フィルム密着工程と、
    2つ前記絶縁フィルムの、それぞれの前記スロット間絶縁部の巻き始め側端部を押圧治具により、径方向外側に押圧する絶縁フィルム押圧工程と、
    前記絶縁フィルム押圧工程の後、前記密着治具を退避させる密着治具退避工程と、
    前記ティース部に、前記絶縁フィルムを介して前記コイルを巻線する巻線工程とを有する固定子の製造方法。
  7. 前記絶縁フィルムは請求項1に記載の絶縁フィルムであり、
    前記絶縁フィルム仮挿入工程において、前記折り目を前記巻き始め側端部側にして前記絶縁フィルムを仮挿入する請求項6に記載の固定子の製造方法。
  8. 前記絶縁フィルムは請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁フィルムであり、
    前記絶縁フィルム押圧工程の前に、
    前記巻き始め側端部側に設けられた前記係止部を前記外鍔に係止する絶縁フィルム係止工程を有する請求項6に記載の固定子の製造方法。
  9. 前記絶縁フィルム押圧工程において、対称軸を有しない前記押圧治具により前記絶縁フィルムを押圧する請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の固定子の製造方法。
  10. 前記絶縁フィルム押圧工程において、長手方向が軸方向となるL字型の前記押圧治具により前記絶縁フィルムを押圧する請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の固定子の製造方法。
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