JP2018198132A - リチウムイオン二次電池用正極及びそれを用いるリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極及びそれを用いるリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池に用いたときにその出力密度を向上できるのみならず、エネルギー密度も向上できるリチウムイオン二次電池用正極及びそれを用いるリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】リチウムイオン二次電池用正極は、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質層と集電体とを備える。正極活物質層は、集電体に接する側に位置し高容量型正極活物質からなる第1の正極活物質層と、該第1の正極活物質層の該集電体と反対側に接する側に位置し該高容量型正極活物質と異なる高出力型正極活物質からなり、該第1の正極活物質層より小さな密度を備える第2の正極活物質層とからなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用正極及びそれを用いるリチウムイオン二次電池に関する。
従来、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質層を備える正極と、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な負極活物質層を備える負極と、正極と負極との間に配設されたセパレータとを含み、正極活物質層を二層構造としたリチウムイオン二次電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載のリチウムイオン二次電池によれば、正極活物質層を空隙率の異なる2層構造とするか、正極活物質の粒径の異なる2層構造とすることにより、エネルギー密度を低下させることなく出力密度を向上させることができるとされている。
特開2002−151055号公報
しかしながら、特許文献1記載のリチウムイオン二次電池は、正極活物質層の空隙率又は正極活物質の粒径に着目したものであり、エネルギー密度を低下させることはないものの、エネルギー密度を向上させることはできないという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、リチウムイオン二次電池に用いたときにその出力密度を向上できるのみならず、エネルギー密度も向上させることができるリチウムイオン二次電池用正極及びそれを用いるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質層と集電体とを備えるリチウムイオン二次電池用正極であって、該正極活物質層は、該集電体に接する側に位置し高容量型正極活物質からなる第1の正極活物質層と、該第1の正極活物質層の該集電体と反対側に接する側に位置し該高容量型正極活物質と異なる高出力型正極活物質からなり、該第1の正極活物質層より小さな密度を備える第2の正極活物質層とからなることを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極によれば、前記第2の正極活物質層が前記高出力型正極活物質からなり、その密度を前記第1の正極活物質層より小さくして相対的に空隙率を大きくすることにより、リチウムイオン二次電池に用いたときに、該第2の正極活物質層の内部抵抗を低減して出力密度を向上させることができる。さらに、本発明のリチウムイオン二次電池用正極によれば、前記第1の正極活物質層が高容量型正極活物質からなり、その密度を前記第2の正極活物質層より大きくすることにより、リチウムイオン二次電池に用いたときに、該第1の正極活物質層の容量を大きくすることができ、エネルギー密度を向上させることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極は、前記第1の正極活物質層は前記第2の正極活物質層よりも大きな厚さを備えることが好ましい。前記第1の正極活物質層が前記第2の正極活物質層よりも大きな厚さを備えることにより、前記第2の正極活物質層の出力密度を損なうことなく正極全体としての容量を向上させることができ、さらにエネルギー密度を向上させることができる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用正極は、前記第1の正極活物質層は40〜120μmの範囲の厚さを備え、前記第2の正極活物質層は5〜30μmの範囲の厚さを備えることが好ましい。リチウムイオン二次電池用正極では、製造の精度又は性能の点で実用的な厚さの最大値が150μm程度であるので、前記第1の正極活物質層及び前記第2の正極活物質層の厚さを前記範囲とすることにより、該最大値以下の範囲で確実にエネルギー密度と出力密度とを向上させることができる。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用正極において、前記高容量型正極活物質は、例えば、Li(Ni5/10Co2/10Mn3/10)O、Li(Ni6/10Co2/10Mn2/10)O、Li(Ni8/10Co1/10Mn1/10)O、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)Oからなる群から選択される1種の複合金属酸化物とすることができる。また、本発明のリチウムイオン二次電池用正極において、前記高出力型正極活物質は、例えば、Li(Ni1/6Co4/6Mn1/6)O、Li(Ni1/3Co1/3Mn1/3)Oからなる群から選択される1種の複合金属酸化物とすることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明のリチウムイオン二次電池用正極と、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な負極活物質層と集電体とを備える負極と、該正極と該負極とを分離するセパレータと、リチウムイオン伝導性の電解液とを含むことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池によれば、本発明のリチウムイオン二次電池用正極を備えることにより、出力密度を向上させることができるのみならず、さらに、容量を大きくすることができ、エネルギー密度を向上させることができる。
本発明の実施例と比較例とのリチウムイオン電池のエネルギー密度を示すグラフ。 本発明の実施例と比較例とのリチウムイオン電池の出力密度を示すグラフ。 本発明の実施例と比較例とのリチウムイオン電池の入力密度を示すグラフ。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極は、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質層と集電体とを備える。前記正極活物質層は、前記集電体に接する側に位置する第1の正極活物質層と、該第1の正極活物質層の該集電体と反対側に接する側に位置する第2の正極活物質層とからなる。
前記第1の正極活物質層は、高容量型正極活物質からなり、前記第2の正極活物質層より大きな密度を備え、例えば、40〜120μmの範囲の厚さを備えている。前記高容量型正極活物質は、Li(NiCoMn)O又はLi(NiCoAl)Oにおいて、Coの原子数yがNi、Co、Mnの原子数の合計(x+y+z)の30%以下の複合金属酸化物である。前記高容量型正極活物質は、このような複合金属酸化物として、例えば、Li(Ni5/10Co2/10Mn3/10)O、Li(Ni6/10Co2/10Mn2/10)O、Li(Ni8/10Co1/10Mn1/10)O、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)Oからなる群から選択される1種の複合金属酸化物を用いることができる。
前記第2の正極活物質層は、高出力型正極活物質からなり、前記第1の正極活物質層より小さな密度を備え、例えば、5〜30μmの範囲の厚さを備えている。前記高出力型正極活物質は、Li(NiCoMn)Oにおいて、Coの原子数yがNi、Co、Mnの原子数の合計(x+y+z)の30%以上の複合金属酸化物である。前記高出力型正極活物質は、このような複合金属酸化物として、例えば、Li(Ni1/6Co4/6Mn1/6)O又はLi(Ni1/3Co1/3Mn1/3)Oのいずれか1種の複合金属酸化物を用いることができる。
前記集電体は、導電性を備える材料からなるものであればよく、該材料として、例えば、アルミニウム、銅、SUS等のステンレス鋼、チタン等を用いることができ、例えば、5〜50μmの範囲の厚さを備えることが好ましい。前記集電体は、リチウムイオン二次電池に用いたときに、そのエネルギー密度を向上させるためには、その厚さが薄い方が好ましいが5μm未満になると取り扱いが困難になり、生産性が低くなることがある。また、前記集電体は、その厚さが50μmを超えると、リチウムイオン二次電池に用いたときに、そのエネルギー密度が不十分になることがある。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極は、例えば、次のようにして作製することができる。
まず、前記高容量型正極活物質80〜99質量部と、導電助剤であるカーボンブラック0.5〜19.5質量部と、バインダーであるポリフッ化ビニリデン0.5〜19.5質量部とを、全量で100質量部となるようにして混合し、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒で希釈して第1のスラリーを調製する。次に、前記集電体上に、前記第1のスラリーを所望の厚さになるように塗工し、短時間乾燥し、ロールプレスで所定の密度となるようにプレスして、第1の正極活物質層を形成する。
次に、前記高出力型正極活物質80〜99質量部と、導電助剤であるカーボンブラック0.5〜19.5質量部と、バインダーであるポリフッ化ビニリデン0.5〜19.5質量部とを、全量で100質量部となるようにして混合し、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒で希釈して第2のスラリーを調製する。次に、前記第1の正極活物質層上に、前記第2のスラリーを所望の厚さになるように塗工し、短時間乾燥し、ロールプレスで所定の密度となるようにプレスして、第2の正極活物質層を形成することにより、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極を得ることができる。
次に、本実施形態のリチウムイオン二次電池は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極と、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な負極活物質層と集電体とを備える負極と、該正極と該負極とを分離するセパレータと、リチウムイオン伝導性の電解液とを含む。
前記負極活物質層を形成する負極活物質としては、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素系材料を挙げることができる。
前記集電体は、前記リチウムイオン二次電池用正極の場合と同様に、導電性を備える材料からなるものであればよく、該材料として、例えば、アルミニウム、銅、SUS等のステンレス鋼、チタン等を用いることができる。前記集電体は、前記リチウムイオン二次電池用正極の場合と同様の理由により、例えば、5〜50μmの範囲の厚さを備えることが好ましい。
前記セパレータとしては、例えば、微多孔性のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等からなる微多孔性セパレータを用いることができる。前記微多孔性セパレータは、微細な孔を有する膜であり、その孔をリチウムイオンが透過するが、電子伝導性がなく(絶縁性であり)、前記正極と前記負極との間に存在することで、短絡を防止する膜である。孔径は、特に限定されないが、大きすぎると前記正極と前記負極とが短絡しやすくなるため、1mm以下であることが望ましく、小さすぎるとリチウムイオンが透過しにくくなるため、10nm以上であることが望ましい。また、膜全体の空隙率が、10〜80容積%であるように均一に孔が空いていることが望ましい。
前記電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の溶媒に、LiPF、LiBF、LiClO等の支持塩を、0.1〜3モル/リットル、好ましくは0.6〜1.5モル/リットルの濃度で溶解したものを挙げることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、例えば、次のようにして作製することができる。
まず、前述のようにして、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極を作製する。
次に、前記負極活物質80〜99質量部と、導電助剤0〜0.5質量部と、バインダーであるポリフッ化ビニリデン0.5〜19.5質量部とを、全量で100質量部となるようにして混合し、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒で希釈して第3のスラリーを調製する。次に、前記集電体上に、前記第3のスラリーを所望の厚さになるように塗工し、乾燥して、負極活物質層を形成することにより、負極を得ることができる。
次に、所定の容器に、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極と、前記セパレータと、前記負極とをこの順に積層して配置し、前記電解液を浸潤させ、該容器を封止することにより、リチウムイオン二次電池を得ることができる。
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
〔実施例1〕
本実施例では、まず、高容量型正極活物質としてのLi(Ni5/10Co2/10Mn3/10)O95質量部と、導電助剤としてのカーボンブラック2.5質量部と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2.5質量部とを、N−メチル−2−ピロリドンに混合して第1のスラリーを調製した。次に、厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体上に、前記第1のスラリーを塗布し、135℃の温度で10分間乾燥し、130℃の温度のロールプレスを用い15トンの荷重でプレスして、高容量型正極活物質としてのLi(Ni5/10Co2/10Mn3/10)O95質量部と、導電助剤としてのカーボンブラック2.5質量部と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2.5質量部とを含み、厚さ42μm、体積密度3.30g/cmの第1の正極活物質層を形成した。
前記アルミニウム箔からなる集電体は、縦30mm、横40mmの長方形状の本体の一方の長辺の中央部に縦15mm、横30mmの長方形状のタブを備えており、該本体上に前記第1の正極活物質層を形成した。
次に、高出力型正極活物質としてのLi(Ni1/6Co4/6Mn1/6)O95質量部と、導電助剤としてのカーボンブラック2.5質量部と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2.5質量部とを、N−メチル−2−ピロリドンに混合して第2のスラリーを調製した。次に、前記第1の正極活物質層上に、前記第2のスラリーを塗布し、135℃の温度で10分間乾燥し、130℃の温度のロールプレスを用い5トンの荷重でプレスして、高出力型正極活物質としてのLi(Ni1/6Co4/6Mn1/6)O95質量部と、導電助剤としてのカーボンブラック2.5質量部と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2.5質量部とを含み、厚さ16μm、体積密度2.65g/cmの第2の正極活物質層を形成し、正極を作製した。
次に、負極活物質としての黒鉛98質量部と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2質量部とを、N−メチル−2−ピロリドンに混合して第3のスラリーを調製した。次に、厚さ8μmの銅箔からなる集電体上に、前記第3のスラリーを塗布し、135℃の温度で10分間乾燥し、25℃の温度のロールプレスを用い5トンの荷重でプレスして、負極活物質としての黒鉛98質量部と、バインダーとしてのポリフッ化ビニリデン2質量部とを含む負極活物質層を形成し、負極を作製した。
前記銅箔からなる集電体は、縦34mm、横44mmの長方形状の本体の一方の長辺の中央部に縦15mm、横30mmの長方形状のタブを備えており、該本体上に前記負極活物質層を形成した。
次に、前記正極と前記負極とを、両極のタブが互いに対向する側となるように配置して、両極の本体を積層する一方、両極の本体の間に厚さ15μmの微多孔性ポリエチレンフィルムからなる微多孔性セパレータを挟み、アルミラミネートのパウチ内に収容した。尚、前記正極のタブと、前記負極のタブとは、前記パウチの外部に出るようにされており、リード電極として作用する。
次に、エチレンカーボネート40容積部と、ジメチルカーボネート30容積部と、ジエチルカーボネート30容積部とを混合してなる混合溶液に、支持塩としてLiPFを1.2モル/リットルの濃度で溶解して電解液を調製した。次に、前記正極、前記セパレータ及び前記負極に前記電解液を浸潤させ、前記正極のタブと、前記負極のタブとが前記パウチの外部に出ている状態で、該パウチを真空封止してリチウムイオン二次電池を作製した。
<エネルギー密度の算出>
次に、本実施例で作製したリチウムイオン二次電池について、前記第1の正極活物質層及び前記第2の正極活物質層の活物質量から、25℃の温度における正極の仮容量を算出した。この結果、前記第1の正極活物質層の仮容量は29.9mAh、前記第2の正極活物質層の仮容量は7.1mAhであり、正極全体では37.1mAhであった。
次に、前記仮容量に基づき、5時間で放電できる(0.2C)電流値を求めたところ、7.42mAであった。
次に、本実施例で作製したリチウムイオン二次電池について、1Cで4.2Vまで定電流充電し、4.2Vで1時間定電圧充電した後、1Cで2.4Vまで定電流放電した。前記定電流放電時の容量を定格容量(mAh/g)とする一方、該定電流放電時の充放電曲線において該定格容量の1/2の容量時の電圧を平均電圧(V)とし、次式(1)からエネルギー密度(Wh/g)を算出した。
エネルギー密度(Wh/g)=定格容量(mAh/g)×平均電圧(V) ・・・(1)
結果を図1に示す。尚、図1では、後述の比較例のリチウムイオン二次電池におけるエネルギー密度(Wh/g)を1とし、これに対する比の値として示している。
<出力密度の算出>
次に、25℃の温度で、前記定格電流に対し充電率(SOC)が50%となる容量にするために0.2Cで2.5時間充電し、このときの開路電圧(OCV)をEとした。
次に、所定の電流値で10秒間放電し、そのときの電圧を測定した後、0.2Cで放電分の容量を充電する操作を、該所定の電流値を0.5Cから0.5Cずつ3.0Cまで変量して繰り返した。そして、横軸に電流値、縦軸に各電流値に対する電圧をプロットしたときに得られる直線の傾きを抵抗Rとした。
次に、カットオフ電圧Ecutoffを2.4Vとし、前記抵抗Rと、前記開路電圧Eとを用いて、次式(2)から出力密度Wを算出した。
W=(|Ecutoff−E|/R)×Ecutoff ・・・(2)
結果を図2に示す。尚、図2では、後述の比較例のリチウムイオン二次電池における出力密度を1とし、これに対する比の値として示している。
<入力密度の算出>
前記出力密度の算出において、充電と放電とを逆にすることにより、入力密度を算出した。結果を図3に示す。尚、図3では、後述の比較例のリチウムイオン二次電池における入力密度を1とし、これに対する比の値として示している。
〔実施例2〕
本実施例では、高容量型正極活物質としてLi(Ni6/10Co2/10Mn2/10)Oを用いたことを除いて、実施例1と全く同一にして正極を作製した。
本実施例の正極において、第1の正極活物質層は厚さ42μm、体積密度3.30g/cmであり、第2の正極活物質層は厚さ16μm、体積密度2.65g/cmであった。
次に、本実施例で作製した正極を用いたことを除いて、実施例1と全く同一にしてリチウムイオン二次電池を作製した。そして、本実施例で作製したリチウムイオン二次電池について、実施例1と全く同一にして、エネルギー密度、出力密度及び入力密度を算出した。
エネルギー密度を図1に、出力密度を図2に、入力密度を図3にそれぞれ示す。
〔比較例〕
本比較例では、高出力型正極活物質としてのLi(Ni1/6Co4/6Mn1/6)Oのみを用い、高容量型正極活物質を全く用いなかったことを除いて、実施例1と全く同一にして正極を作製した。
本比較例の正極において、正極活物質層は厚さ60μm、体積密度3.00g/cmであった。
次に、本比較例で作製した正極を用いたことを除いて、実施例1と全く同一にしてリチウムイオン二次電池を作製した。そして、本比較例で作製したリチウムイオン二次電池について、実施例1と全く同一にして、エネルギー密度、出力密度及び入力密度を算出した。
エネルギー密度を図1に、出力密度を図2に、入力密度を図3にそれぞれ示す。
図1及び図2から、実施例1,2のリチウムイオン二次電池によれば、比較例のリチウムイオン二次電池に比較して、出力密度のみならず、エネルギー密度も向上していることが明らかである。
また、図3から、実施例1,2のリチウムイオン二次電池によれば、比較例のリチウムイオン二次電池に比較して、入力密度も向上していることが明らかである。
符号なし。

Claims (5)

  1. リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質層と集電体とを備えるリチウムイオン二次電池用正極であって、
    該正極活物質層は、該集電体に接する側に位置し高容量型正極活物質からなる第1の正極活物質層と、該第1の正極活物質層の該集電体と反対側に接する側に位置し該高容量型正極活物質と異なる高出力型正極活物質からなり、該第1の正極活物質層より小さな密度を備える第2の正極活物質層とからなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極。
  2. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池用正極において、前記第1の正極活物質層は前記第2の正極活物質層よりも大きな厚さを備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極。
  3. 請求項1又は請求項2記載のリチウムイオン二次電池用正極において、前記第1の正極活物質層は40〜120μmの範囲の厚さを備え、前記第2の正極活物質層は5〜30μmの範囲の厚さを備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のリチウムイオン二次電池用正極において、前記高容量型正極活物質はLi(Ni5/10Co2/10Mn3/10)O、Li(Ni6/10Co2/10Mn2/10)O、Li(Ni8/10Co1/10Mn1/10)O、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)Oからなる群から選択される1種の複合金属酸化物であり、前記高出力型正極活物質はLi(Ni1/6Co4/6Mn1/6)O、Li(Ni1/3Co1/3Mn1/3)Oからなる群から選択される1種の複合金属酸化物であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極。
  5. リチウムイオンの吸蔵放出が可能な正極活物質層と集電体とを備え、該正極活物質層は、該集電体に接する側に位置し高容量型正極活物質からなる第1の正極活物質層と、該第1の正極活物質層の該集電体と反対側に接する側に位置し該高容量型正極活物質と異なる高出力型正極活物質からなり、該第1の正極活物質層より大きな密度を備える第2の正極活物質層とからなる正極と、
    リチウムイオンの吸蔵放出が可能な負極活物質層と集電体とを備える負極と、
    該正極と該負極とを分離するセパレータと、
    リチウムイオン伝導性の電解液とを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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