JP5640666B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、従来の複合金属酸化物よりもリチウム吸蔵量が多い複合金属酸化物を負極活物質に用いたリチウム二次電池に関する。
二次電池は、化学反応に伴う化学エネルギーの減少分を電気エネルギーに変換し、放電を行うことができる他に、放電時と逆方向に電流を流すことにより、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄積(充電)することが可能な電池である。二次電池の中でも、リチウム二次電池は、エネルギー密度が高いため、ノート型のパーソナルコンピューターや、携帯電話機等の電源として幅広く応用されている。
リチウム二次電池においては、負極活物質としてグラファイト(Cと表現する)を用いた場合、放電時において、負極では下記式(I)の反応が進行する。
LiC→C+xLi+xe (I)
(上記式(I)中、0<x<1である。)
上記式(I)で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、正極に到達する。そして、式(I)で生じたリチウムイオン(Li)は、負極と正極に挟持された電解質内を、負極側から正極側に電気浸透により移動する。
また、正極活物質としてコバルト酸リチウム(Li1−xCoO)を用いた場合、放電時において、正極では下記式(II)の反応が進行する。
Li1−xCoO+xLi+xe→LiCoO (II)
(上記式(II)中、0<x<1である。)
充電時においては、負極及び正極において、それぞれ上記式(I)及び式(II)の逆反応が進行し、負極においてはグラファイトインターカレーションによりリチウムが入り込んだグラファイト(LiC)が、正極においてはコバルト酸リチウム(Li1−xCoO)が再生するため、再放電が可能となる。
リチウム二次電池の負極活物質として、近年、充放電に伴う体積変化がほとんど生じないチタン酸リチウム(LiTi12)を利用した電池が提案されている。
チタン酸リチウムを負極活物質に、コバルト酸リチウムを正極活物質に用いた電池の電圧は2.3Vである。一方、カーボンを負極活物質に、コバルト酸リチウムを正極活物質に用いた電池の電圧は3.8Vであり、チタン酸リチウムを用いた場合よりも1.5V程度高い。これは、チタン酸リチウムにおいて、リチウムの吸蔵放出反応が約1.55Vという高い電位で進行するためである。
このように複合金属酸化物を用いる場合に生じる課題の解決を目的とした電池として、特許文献1には、Li2+xAT14(AはNa、K等、TはTi、V等)で表される組成を有する活物質を含む負極を備える非水電解質電池が開示されている。
特許第4237659号公報
特許文献1に記載された負極活物質は、リチウム吸蔵量の観点から改善の余地がある。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、従来の複合金属酸化物よりもリチウム吸蔵量が多い複合金属酸化物を負極活物質に用いたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明のリチウム二次電池は、少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備えるリチウム二次電池であって、前記負極は、少なくとも負極活物質を含有し、前記負極活物質は、Bi Sr Ca Cu 10 を含むことを特徴とする。
本発明によれば、価数変動を起こしやすいビスマスを含む複合金属酸化物を負極活物質に用いることにより、負極活物質の単位モル当たりのリチウムイオンの吸蔵・放出量を増やすことができ、且つ、チタン酸リチウム(LiTi12)等の酸化物を負極活物質として用いた従来のリチウム二次電池よりも、負極電位を低く抑え、電池電圧を向上させることができる。
本発明のリチウム二次電池の一例を示す断面模式図である。 参考例1及び比較例1のリチウム二次電池の放電曲線である。
本発明のリチウム二次電池は、少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備えるリチウム二次電池であって、前記負極は、少なくとも負極活物質を含有し、前記負極活物質は、Bi及びCuを少なくとも含み、且つ、Sr、Ca、Be、Mg及びBaからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素をさらに含む複合金属酸化物を含むことを特徴とする。
ビスマスは、+1価から+5価の間で安定に価数変動を起こす金属として知られている。このように価数変動の幅が広く、且つ、価数変動を起こしやすいビスマスを含む複合金属酸化物を含む負極活物質は、従来の負極活物質と比較して、リチウムイオンの吸蔵・放出が容易であり、より多くのリチウムイオンを吸蔵することができる。また、当該負極活物質を用いた本発明のリチウム二次電池は、後述する実施例において詳細に示すように、チタン酸リチウム(LiTi12)等の酸化物を負極活物質として用いた従来のリチウム二次電池よりも負極電位が低いため、電池電圧を高く設定することができる。
特に、BiSrCaCuに代表されるビスマス−銅酸化物は、室温においても高い電気伝導性を示すため、負極活物質に好適に使用できる。
本発明に使用される複合金属酸化物は、層状構造を有する層状化合物であることが好ましい。このような層状化合物は、層間に規則正しいナノオーダーの空間を有するため、リチウムイオンの吸蔵・放出を効率よく行うことができる。
本発明に使用される複合金属酸化物は、その製造方法によって酸素欠陥の量をチューニングすることができる。酸素欠陥の量はリチウムイオン伝導性に寄与するため、複合金属酸化物の酸素欠陥の量を増やすことにより、当該複合金属酸化物を負極活物質に用いた電池の出力を向上させることができる。
上述した複合金属酸化物の一例として、下記一般式(1)で表される組成式を有する化合物を挙げることができる。
Bi Cu 一般式(1)
(上記一般式(1)中、MはSr、Be、Mg及びBaからなる群から選ばれる元素、且つ、MはCa、Be、Mg及びBaからなる群から選ばれる元素であり、MとMは異なる元素である。また、1≦p≦3、1≦q≦3、0<r≦3、0<s≦5、6≦t≦12である。)
上記一般式(1)で表される組成を有する複合金属酸化物としては、具体的には、BiSrCaCu、BiSrCaCu10等が挙げられる。
図1は、本発明のリチウム二次電池の一例を示す断面模式図である。なお、本発明に係る電池は、必ずしもこの例のみに限定されるものではない。
リチウム二次電池100は、正極缶1の中に、当該缶の底から正極活物質層2、電解質3、負極活物質層4が順に収納され、さらに、電池の蓋として負極キャップ5がはめ込まれている。負極活物質層4と正極缶1との間、及び、負極キャップ5と正極缶1との間は、ガスケット6によってそれぞれ絶縁されている。図1に示した例においては、正極缶1と正極活物質層2によって正極が構成され、負極キャップ5と負極活物質層4によって負極が形成されている。なお、正極缶1は、正極集電体としての役割と電池ケースとしての役割を兼ね、負極キャップ5は、負極集電体としての役割と電池ケースとしての役割を兼ねる。
図1に記載したリチウム二次電池100中、負極活物質層4は、上述した複合金属酸化物を含む。以下、本発明に係るリチウム二次電池の構成要素である、正極、負極、電解質、セパレータ、電池ケースについて、詳細に説明する。
(正極)
本発明に係るリチウム二次電池の正極は、好ましくは正極活物質を有する正極活物質層を有するものであり、通常、これに加えて、正極集電体、及び当該正極集電体に接続された正極リードを有するものである。
(正極活物質層)
以下、正極として、正極活物質層を有する正極を採用した場合について説明する。
本発明に用いられる正極活物質としては、具体的には、LiCoO、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、LiNiPO、LiMnPO、LiNiO、LiMn、LiCoMnO、LiNiMn、LiFe(PO及びLi(PO等を挙げることができる。これらの中でも、本発明においては、LiCoOを正極活物質として用いることが好ましい。
本発明に用いられる正極活物質層の厚さは、目的とするリチウム二次電池の用途等により異なるものであるが、10μm〜250μmの範囲内であるのが好ましく、20μm〜200μmの範囲内であるのが特に好ましく、特に30μm〜150μmの範囲内であることが最も好ましい。
正極活物質の平均粒径としては、例えば1μm〜50μmの範囲内、中でも1μm〜20μmの範囲内、特に3μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。正極活物質の平均粒径が小さすぎると、取り扱い性が悪くなる可能性があり、正極活物質の平均粒径が大きすぎると、平坦な正極活物質層を得るのが困難になる場合があるからである。なお、正極活物質の平均粒径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により観察される活物質担体の粒径を測定して、平均することにより求めることができる。
正極活物質層は、必要に応じて導電性材料及び結着剤等を含有していても良い。
本発明において用いられる正極活物質層が有する導電性材料としては、正極活物質層の導電性を向上させることができれば特に限定されるものではないが、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック等を挙げることができる。また、正極活物質層における導電性材料の含有割合は、導電性材料の種類によって異なるものであるが、通常1質量%〜10質量%の範囲内である。
本発明において用いられる正極活物質層が有する結着剤としては、例えばポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。また、正極活物質層における結着剤の含有割合は、正極活物質等を固定化できる程度の量であれば良く、より少ないことが好ましい。結着剤の含有割合は、通常1質量%〜10質量%の範囲内である。
(正極集電体)
本発明において用いられる正極集電体は、上記の正極活物質層の集電を行う機能を有するものである。上記正極集電体の材料としては、例えばアルミニウム、SUS、ニッケル、鉄及びチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウム及びSUSが好ましい。また、正極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができ、中でも箔状が好ましい。
本発明に用いられる正極を製造する方法は、上記の正極を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。なお、正極活物質層を形成した後、電極密度を向上させるために、正極活物質層をプレスしても良い。
(負極)
本発明に係るリチウム二次電池中の負極は、上述した複合金属酸化物を負極活物質として含有する。負極は、好ましくは当該複合金属酸化物を含有する負極活物質層を備え、通常、これに加えて負極集電体、及び当該負極集電体に接続された負極リードを備えるものである。
(負極活物質層)
本発明に係るリチウム二次電池中の負極活物質層は、上述した複合金属酸化物を含有する。当該複合金属酸化物は、触媒として単独で用いてもよいし、他の触媒と混合して用いてもよい。負極活物質層に用いられる他の触媒は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に限定されないが、例えば、金属リチウム、リチウム元素を含有する合金、リチウム元素を含有する金属酸化物、リチウム元素を含有する金属硫化物、リチウム元素を含有する金属窒化物、及びグラファイト等の炭素材料等を挙げることができる。また、負極活物質は、粉末状であっても良く、薄膜状であっても良い。
リチウム元素を含有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。また、負極層には、固体電解質をコートしたリチウムを用いることもできる。
また、上記負極活物質層は、負極活物質のみを含有するものであっても良く、負極活物質の他に、導電性材料及び結着剤の少なくとも一方を含有するものであっても良い。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極活物質層とすることができる。一方、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質及び結着剤を有する負極層とすることができる。なお、導電性材料及び結着剤については、上述した「正極活物質層」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
負極活物質層の膜厚としては、特に限定されるものではないが、例えば10μm〜100μmの範囲内、中でも10μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。
前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極の電極活物質層が、少なくとも電極活物質及び電極用電解質を含有するという構成をとることもできる。この場合、電極用電解質としては、固体酸化物電解質、固体硫化物電解質等の固体電解質や、上述したポリマー電解質、ゲル電解質等を用いることができる。
(負極集電体)
負極集電体の材料及び形状としては、上述した正極集電体の材料及び形状と同様のものを採用することができる。
(電解質)
本発明に係るリチウム二次電池中の電解質は、正極活物質層及び負極活物質層の間に保持され、正極活物質層及び負極活物質層との間でリチウムイオンを交換する働きを有する。
電解質としては、水系電解質及び非水系電解質を用いることができる。
非水系電解質としては、非水系電解液及び非水ゲル電解質を用いることができる。
非水系電解液は、通常、リチウム塩及び非水溶媒を含有する。上記リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩;LiCFSO、LiN(SOCF(Li−TFSI)、LiN(SO及びLiC(SOCF等の有機リチウム塩等を挙げることができる。上記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル(AcN)、ジメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びこれらの混合物等を挙げることができる。非水系電解液におけるリチウム塩の濃度は、例えば0.5mol/L〜3mol/Lの範囲内である。
なお、本発明においては、非水系電解液又は非水溶媒として、例えば、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P13TFSI)、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P14TFSI)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(DEMETFSI)、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(TMPATFSI)に代表されるような、イオン性液体等の低揮発性液体を用いても良い。
また、本発明に用いられる非水ゲル電解質は、通常、非水系電解液にポリマーを添加してゲル化したものである。例えば、非水ゲル電解質は、上述した非水系電解液に、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリアクリルニトリル(PAN)またはポリメチルメタクリレート(PMMA)等のポリマーを添加し、ゲル化することにより、得ることができる。本発明においては、LiTFSI(LiN(CFSO)−PEO系の非水ゲル電解質が好ましい。
本発明に用いられる水系電解液としては、通常、水にリチウム塩を含有させたものを用いる。リチウム塩としては、例えばLiOH、LiCl、LiNO、CHCOLi等のリチウム塩等を挙げることができる。
上記水系電解質及び非水系電解質中に、さらに固体電解質を混合して用いることができる。固体電解質としては、例えば、Li−La−Ti−O系固体電解質等を用いることができる。
(セパレータ)
本発明に係る電池が、正極−電解質−負極の順番で配置されている積層体を、繰り返し何層も重ねる構造を取る場合には、安全性の観点から、異なる積層体に属する正極及び負極の間に、セパレータを有することが好ましい。上記セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;及び樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
セパレータに使用できるこれらの材料は、上述した電解液を含浸させることにより、電解液の支持材として使用することもできる。
(電池ケース)
本発明に係るリチウム二次電池は、通常、正極、電解液及び負極等を収納する電池ケースを有する。電池ケースの形状としては、具体的にはコイン型、平板型、円筒型、ラミネート型等を挙げることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
1.リチウム二次電池の作製
リチウムを基準とした、各複合金属酸化物材料の電位を測定するために、以下の参考例1及び実施例2、並びに比較例1のリチウム二次電池を作製した。なお、以下の各二次電池は、リチウム金属を負極活物質として、各複合金属酸化物材料を正極活物質として用いるものとする。
参考例1
まず、正極活物質としてBiSrCaCu(和光純薬工業株式会社製)を、導電性材料としてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製、製品名HS−100)を、結着剤としてPTFEを用意した。正極活物質:結着剤:導電性材料=70質量%:5質量%:25質量%となるように混合し、正極合剤を調製した。
次に、正極缶及び負極キャップを用意した。負極キャップの内側にリチウム金属を貼り合わせて、負極を作製した。正極缶の底に上記正極合剤を塗布し、正極を作製した。
エチレンカーボネート−ジエチレンカーボネート混合溶媒(EC−DEC)に、LiPFを濃度1Mとなるように溶解させ、電解液とした。当該電解液を、上記正極と負極によって、負極キャップ−リチウム金属−電解液−正極合剤層−正極缶となるように挟持し、適宜ガスケットを用いて密閉し、参考例1のコイン型リチウム二次電池を作製した。
以上の工程は、全て窒素雰囲気下のグローブボックス内で行った。
[実施例2]
正極活物質をBiSrCaCu10(和光純薬工業株式会社製)とした以外は、参考例1と同様の手順で、実施例2のリチウム二次電池を作製した。
[比較例1]
正極活物質をLiTi12(石原産業株式会社製)とした以外は、参考例1と同様の手順で、比較例1のリチウム二次電池を作製した。
2.リチウム二次電池の充放電特性の評価
参考例1及び実施例2、並びに比較例1のリチウム二次電池について、定電流充放電法により、電流0.2mA、充放電範囲0.5〜3.0Vの条件で放電を行った。
図2は、参考例1及び比較例1のリチウム二次電池の放電曲線である。図2中、太線のグラフは参考例1のデータを、細線のグラフは比較例1のデータを、それぞれ示す。なお、導電性材料(導電助剤)として用いたアセチレンブラックによる放電容量は、図2の主に0.5V以下(図中の約600mAh/g以上の領域)に現れ、その放電容量は140mAh/gである。
図2から分かるように、参考例1のリチウム二次電池に使用されたBiSrCaCuは、1.2〜1.3Vの範囲内において200mAh/g(図2中の約50〜250mAh/gの領域)、0.5〜1.2Vの範囲において350mAh/g(図2中の約250〜600mAh/gの領域)の放電容量を有する。すなわち、BiSrCaCuは、0.5〜1.3Vの範囲において550mAh/gの放電容量を有する。
一方、図2から分かるように、比較例1のグラフは、参考例1のグラフよりも高い電位に電圧の平行部(いわゆるプラトー)を有する。リチウム二次電池の負極材料は、リチウムに対する電位がより低い方が好ましいという観点から、参考例1に使用されたBiSrCaCuは、比較例1に使用されたLiTi12よりも負極材料として優れていることが分かる。
また、図2から明らかなように、参考例1のリチウム二次電池の放電容量は、比較例1のリチウム二次電池の放電容量よりも大きい。
下記表1は、参考例1及び実施例2、並びに比較例1のリチウム二次電池について、充放電容量及び充放電電位をまとめた表である。
上記表1から分かるように、従来から負極活物質として使用されているチタン酸リチウム(LiTi12)を、正極活物質として用いた比較例1のリチウム二次電池の放電容量は150mAh/gであり、充放電電位の最低値は1.5Vである。
一方、Bi、Sr、Ca及びCuを含む複合金属酸化物を正極活物質として用いた参考例1のリチウム二次電池の放電容量は550mAh/g、充放電電位の最低値は0.5Vであり、実施例2のリチウム二次電池の放電容量は630mAh/g、充放電電位の最低値は0.5Vである。
次に、上記放電容量のデータより、各複合金属酸化物のリチウム吸蔵量を算出する。
充電時において、負極活物質(Mと表現する)におけるリチウム吸蔵反応は式(III)で表される。
nLi+ne+M→LiM (III)
リチウムイオンの吸蔵量が1モルとなる電池は、電池容量が26,801mAh/molであることが知られている。
参考例1のリチウム二次電池に使用したBiSrCaCuの式量は888.36g/molである。参考例1は上記表1より550mAh/gの放電容量を有するので、参考例1のリチウム二次電池の電池容量は、
550(mAh/g)×888.36(g/mol)=488,598(mAh/mol)
であり、したがって、リチウムイオンの吸蔵量に換算すると、
488,598(mAh/mol)/26,801(mAh/mol)=18.2
となる。以上より、BiSrCaCuの1モル当たりのリチウムイオンの吸蔵量は18.2モルである。
同様に、実施例2のリチウム二次電池に使用したBiSrCaCu10の式量は1024.0g/molであることから、BiSrCaCu10の1モル当たりのリチウムイオンの吸蔵量は24.1モルである。
また、比較例1のリチウム二次電池に使用したLiTi12の式量は459.09g/molであることから、LiTi12の1モル当たりのリチウムイオンの吸蔵量は2.57モルである。
以上の結果から、価数変動を起こしやすいビスマスを含む複合金属酸化物を用いた参考例1及び実施例2のリチウム二次電池は、従来のチタン酸リチウム(LiTi12)を用いた比較例1のリチウム二次電池と比較して、約4倍の充放電容量を有し、且つ、充放電電位が約3分の1であることが分かる。さらに、参考例1及び実施例2に使用した複合金属酸化物は、チタン酸リチウムと比較して約7〜9倍のリチウムイオン吸蔵量を有することが分かる。
1 正極缶
2 正極活物質層
3 電解質
4 負極活物質層
5 負極キャップ
6 ガスケット
100 リチウム二次電池

Claims (1)

  1. 少なくとも正極と、負極と、当該正極と当該負極との間に介在する電解質とを備えるリチウム二次電池であって、
    前記負極は、少なくとも負極活物質を含有し、
    前記負極活物質は、Bi Sr Ca Cu 10 を含むことを特徴とする、リチウム二次電池。
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