JP2018195889A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】記録モードなどの記録条件によらず、所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能なディザ法を採用した画像処理装置および画像処理方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、第1の閾値変更部と第2の閾値変更部を備える。第1の閾値変更部は、所定の画素領域について記録されるドットの数が多くなるように、閾値マトリクス902の閾値の一部を変更して第1の閾値マトリクス904を生成する。第2の閾値変更部は、所定の画素領域について記録されるドットの数が第1の閾値変更部によって閾値が変更される場合よりは少なくなるように、閾値マトリクスの閾値の一部を変更して第2の閾値マトリクス907を生成する。閾値マトリクスの閾値を第1の閾値変更部によって変更するか、第2の閾値変更部によって変更するかは、判断部が判断する。
【選択図】図9

Description

本発明は、閾値マトリクスを用いて入力画像を量子化処理する画像処理技術に関する。
擬似中間調処理を用いてドットの記録(1)または非記録(0)を決定し画像を記録するインクジェット記録装置では、1ドット幅相当の細線に途切れが生じることがある。これは、グレーのような中間濃度の細線では、細線の位置に相当する画素であっても、量子化においてドットを記録しない(0)と判定される場合があるためである。そして、同程度の中間濃度であっても、量子化処理としてディザ法を用いた場合の方が誤差拡散法を用いた場合よりも上記途切れは目立ちやすいことが知られている。
図1は、誤差拡散法(ED)とディザ法のそれぞれの処理で1ドット幅の細線を記録した例を示す図である。図1において、細線10は誤差拡散法を適用して得られた細線であり、細線11はブルーノイズ特性を持たせた閾値マトリクスを用いてディザ法を適用して得られた細線である。細線10と細線11は、共に同じ中間濃度を有する入力信号に対して処理を行っており、出力結果のドット数もほぼ同数である。しかし、凡そ均等にドットと空白が並んでいる細線10は途切れが認識されにくいのに対し、ドットと空白に粗密がある細線11は途切れが認識されやすい。そして、このような細線の途切れは、特に電気回路図面などを印刷するときに、線の結合状態が不明確になってしまうため、好ましくない。
上記問題に対し、特許文献1には、ディザ法を採用しつつも細線の途切れをなるべく目立たなくするための量子化処理が開示されている。具体的には、予め用意された閾値マトリクスの中で、細線に相当する画素位置を選定し、その閾値をより小さい値に変更する。これにより、入力濃度信号が閾値よりも大きくなる確率が高まり、ドットを記録する頻度が多くなり、途切れを目立たなくすることができる。
特開2016−15596号公報
ところで、記録モードなどに応じて記録条件が変化すると、記録媒体上で1ドットが表現する濃度も変化する。特に細線のような精細な画像では、ドットの大きさが見た目の濃度に与える影響は大きい。
しかしながら、特許文献1において、細線領域でドットを追加する方法は、記録モードなどの記録条件によらず一律に定めている。このため、記録モードによってはドットを追加する数が多すぎたり少なすぎたりして、元々の濃度信号が示す中間濃度から大きく外れてしまうおそれがある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とするところは、記録モードなどの記録条件によらず、所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能なディザ法を採用した画像処理装置および画像処理方法を提供することである。
そのために本発明は、画素が有する信号値を、異なる閾値が配列されて成る閾値マトリクスの前記画素に対応する位置の閾値と比較することにより、前記画素についてのドットの記録または非記録を決定する画像処理装置において、所定の画素領域について記録されるドットの数が、基準閾値マトリクスの閾値を用いた場合よりも多くなるように、前記基準閾値マトリクスの前記所定の画素領域に対応する閾値の一部を前記信号値に基づいて変更することにより、前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、前記所定の画素領域について記録されるドットの数が、前記基準閾値マトリクスの閾値を用いた場合よりは多く、且つ前記第1の閾値を用いた場合よりは少なくなるように、前記基準閾値マトリクスの閾値の一部を前記信号値に基づいて変更し、前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第2の閾値を生成する第2の閾値生成手段と、前記所定の画素領域について、前記第1の閾値を用いたドットの記録または非記録の決定をするか、前記第2の閾値を用いたドットの記録または非記録の決定をするかを判断する判断手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、記録モードなどの記録条件によらず、所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能となる。
細線を記録する場合における誤差拡散法とディザ法の比較図である。 本発明で使用可能な印刷システムの構成の一例を示す図である。 画像処理の工程を説明するためのフローチャートである。 量子化処理部の内部構成を示すブロック図である。 量子化処理の流れを示すフローチャートである。 (a)および(b)は、閾値提供可否判定処理の結果の一例を示す図である。 新閾値決定処理を行なう際に参照するパターンの一例を示す図である。 (a)〜(c)は閾値マトリクスの新閾値が決定される様子を示す図である。 閾値マトリクスを異ならせた場合の量子化の様子を比較する図である。 第3の新閾値決定処理で使用する処理領域を説明するための図である。 第3の新閾値決定処理を説明するためのフローチャートである。 第3の新閾値決定処理における量子化の経過を示す図である。 閾値決定部が参照するパターンの一例を示す図である。 (a)〜(c)は、ドットの着弾状態と濃度の関係を示す図である。 紙間距離と濃度の関係を示す図である。 (a)および(b)は、新閾値設定処理の効果を説明する図である。 本発明が対応可能な記録モードの例を示す図である。 実施例3の量子化処理の工程を説明するためのフローチャートである。 記録モードと、新閾値処理の適用または不適用の対応づけを示す図である。
図2は、本発明で使用可能な印刷システムの構成の一例を示す図である。本実施例における印刷システムは、インクジェット記録装置である画像形成装置100と画像処理装置110とから構成される。画像形成装置100と画像処理装置110とは信号線120で接続され、信号線120としては、例えばセントロニクス準拠のプリンタケーブルを用いることができる。
画像形成装置100は、主制御部101、記録バッファ102、記録ヘッド103、給排紙モータ制御部104、通信I/F105、データバッファ106で構成される。主制御部101は、CPU(MPU)、ROM、RAMなどによって構成され、画像形成装置100全体を制御する。記録バッファ102は、記録ヘッド103に転送する前の画像データを、ラスタデータとして格納する。
記録ヘッド103は、インク滴を吐出可能な複数の記録素子を有するインクジェット記録ヘッドであり、記録バッファ102に格納された画像データに従って、各記録素子からインクを吐出させる。給排紙モータ制御部104は、紙等の記録媒体の搬送や給排紙の制御を行う。通信I/F105は、画像処理装置110との間でデータ信号の授受を行うためのインタフェイスである。データバッファ106は、画像処理装置110から受信した画像データを一時的に格納しておくためのバッファである。システムバス107は、画像形成装置100内の各部を接続するバスである。
次に画像処理装置110について説明する。主制御部111は、CPU(MPU)、ROM、RAMなどによって構成され、画像処理装置110全体を制御する。通信I/F112は、画像形成装置100との間でデータ信号の授受を行うためのインタフェイスである。表示部113は、CRTなどであって、ユーザに対し様々な情報を表示する。操作部114は、キーボードやマウスなどであって、これらを用いてユーザは各種操作を行う。システムバス115は、画像処理装置110内の各部を接続するバスである。
図3は、本実施例の印刷システムにおいて、画像処理装置110の主制御部111または画像形成装置の主制御部101が実行する画像データの取得から印刷処理までの大まかな流れを示すフローチャートである。
ステップ301では、印刷処理の対象となる画像データを取得する。ユーザが指定した画像データが、アプリケーション等を介してメモリに展開される。本実施例における画像データは、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)で表される8bitのデータ形式で保持されるものとする。
ステップ302では、ユーザが指定した記録モードを取得する。ここで記録モードとは記録条件が異なる複数のモード示している。記録モードの詳細については、後に詳しく説明する。
ステップ303では、色補正を行う。色補正では、取得されたRGB画像に補正がかけられ、画像形成装置固有の色空間であるデバイスRGB (8bit)の画像データに変換される。例えば、予めメモリに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の方法によりこの変換がなされる。
ステップ304では、色分解を行う。色分解では、色補正変換後のRGBデータを、画像形成装置100が用いるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)の4色で表される8bitの画像データに分解する。これにより4色分の画像データが生成される。色分解も、色補正同様、予めメモリに格納されたルックアップテーブル(LUT)を用いる等の方法でなされる。なお、ステップ301で取得した入力画像がCMYKの画像データだった場合は、上述のステップ303及びステップ304の各処理はスキップされる。
ステップ305では、CMYK画像データに対し階調補正を行う。塗布や打ち込みなどにより紙面に色材のドットを形成したとき、一般的にドットの数を増やせば濃度が上がる。しかし、ドットの数や色材の量に対する濃度や輝度、彩度の変化は一定ではない。そのため、階調補正では、色分解後のCMYK画像データにおける濃度値と、紙面上の濃度や輝度、彩度との関係がおよそ線形になるように補正する。この階調補正は、予めメモリに格納された、CMYK各版の濃度値に対する1次元LUTなどを用いてなされる。
ステップ306では、階調補正されたCMYK画像データに対し、量子化処理を行ってハーフトーン画像を生成する。量子化処理の詳細については後述するが、量子化レベルは2値でも2値以上の多値でもよい。ここで、量子化レベルが多値の場合は、さらにインデックス展開で2値に展開する。インデックス展開は、周知の技術を利用すればよく、例えば予め量子化レベルに応じたドット配置をテーブルとして記憶しておき、量子化レベルに基づいてドット配置(記録/非記録の2値)を決めればよい。このようにして、色毎に記録ヘッドが記録可能なハーフトーン画像(2値画像)データに変換される。
ステップ307では、量子化処理で得られた2値画像データを用いて印刷処理を行う。本実施例のインクジェット記録装置の場合には、量子化後の画像におけるオンドットの座標に応じて紙面上にインクを吐出し、ドット形成が行われることになる。以上が、画像データの取得から印刷処理までの大まかな流れである。
なお、上述した各ステップ(ステップ307を除く)の工程は、どの工程までを画像処理装置110が行い、どの工程以降を画像形成装置100が行うか、という明確な切り分けは特に定められるものではない。例えば、量子化までを画像処理装置110が行う場合は、量子化後の2値画像データを画像形成装置100に転送すればよい。そして、画像形成装置100の主制御部101がデータバッファ106に格納されたインデックスパターンでインデックス展開を行い、記録動作を制御すればよい。また、画像形成装置100の性能によっては、多値のRGBを直接受け取って、ステップ307までのすべての工程を行うことも可能である。
また、各ステップで扱う画像データのビット数に関しては、8bitに制限されるわけではなく、例えば精度を保持するために出力時のビット数を入力時よりも高く設定してもよい。また、画像形成装置の色数をCMYKの4色としたが、例えばLC(ライトシアン)やLM(ライトマゼンダ)、さらにG(グリーン)やGy(グレー)などの特色を有していてもよく、その際はその色数分のプレーン数で処理することは言うまでもない。
(量子化処理)
続いて、上述のステップ306における量子化処理について、図4及び図5を参照して詳しく説明する。図4は、画像処理装置110(或いは画像形成装置100)が備える機能部として量子化処理部400の内部構成を示すブロック図である。量子化処理部400は、閾値提供判定部401、閾値決定部402、ディザ処理部403で構成される。図5は、量子化処理部400における量子化処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムを、ROM等からRAM上に読み込んだ後、CPUによって該プログラムを実行することによって実施される。
ステップ501において、閾値提供判定部401は、不図示の階調補正部から入力された階調補正後の画像データ(以下、入力画像)における各画素が、他画素に閾値の提供が可能であるかどうかを判定する処理(以下、閾値提供可否判定処理)を行う。本実施例では、入力画像の各画素は0〜255のいずれかの濃度信号値を持つものとし、白画素(値が0の画素)であれば閾値提供可能な画素とし、非白画素(値が0より大きい画素)であれば閾値提供不可能な画素と判定するものとする。
図6(a)および(b)は、本実施例に係る、閾値提供可否判定処理の結果の一例を示す図である。図6(a)は入力画像としての階調補正後のCMYK画像のうちのK版の画像の一部を示しており、濃度値80の画素で構成される1画素幅の細線601が縦方向に延在している。図6(b)は、図6(a)の入力画像に対し閾値提供可否を判定した後の結果を示し、各マスは入力画像の各画素の同位置に対応している。図6(b)において、白マスは閾値の提供が可能と判定された画素を表し、グレーマスは閾値の提供が不可能と判定された画素を示している。
なお、ここでは画素値が0の場合に閾値提供可としたが、所定値以下の場合に閾値提供可としてもよい。例えば、閾値マトリクスにおける閾値の最小値が10である場合は、画素値が10以下の画素を閾値提供可としてもほぼ同等の効果を得ることができる。いずれにしても、ドットが記録される確率が極めて低いと判断できる画素に対応する閾値が提供可能と判断されることが好ましい。
このような閾値提供可否の判定を、入力画像の例えば左上隅の画素から開始し、右の画素へ順次処理を進め、その行が終わればすぐ下の行の左端から右端へ処理を行うといった具合に、入力画像内の全画素について判定を行う。この場合において、例えば、所定のバンド毎や、所定領域毎など、処理する単位や順番は適宜設定すればよい。本実施例では説明を簡略化するためCMYの色版については説明を省略するものとする。
図5のフローチャートの説明に戻る。ステップ502において、閾値決定部402は、予め設定された初期の閾値マトリクスを用い、ステップ501における閾値提供可否判定処理の結果に基づき、所定の処理領域毎に、新たな閾値を決定する処理(新閾値決定処理)を行なう。
図7は、新閾値決定処理を行なう際に参照するパターンの一例を示す図である。本例では、所定の処理領域を2×2画素の矩形領域としているため、参照パターンはパターン0〜15の16通り存在する。各パターンにおける白のマスは閾値提供可能と判定された画素を表し、グレーのマスは閾値提供不可能と判定された画素を表す。閾値決定部402は、入力画像に含まれる2×2画素の処理領域のそれぞれについて、閾値提供判定部401の判定結果に基づいて、16通りの中から1つのパターンを対応づける。例えば、図6(a)の左上の2×2画素が処理領域の場合はパターン0が対応づけられる。その右隣の2×2画素が処理領域の場合はパターン10が対応づけられる。
各パターン内の矢印は、閾値を提供する方向を表している。例えばパターン2の場合、左上画素701に下向き矢印が存在する。これは、左上画素701の閾値がグレーで示される左下画素702(注目画素)の閾値よりも小さければ、左上画素701の閾値が左下画素702の新閾値として提供可能であること(左上画素701が左下画素702の参照画素となること)を意味する。パターン2の場合、右上画素703と右下画素704も左下画素702に対し閾値が提供可能であるが、このように複数の候補がある場合は、最小の閾値が注目画素の新閾値として設定される。但し、最小の閾値よりも注目画素の閾値のほうが小さい場合は、閾値を変更しない。このような処理により、提供先の画素では閾値を変更する前よりもドットを記録(1)する確率が高くなる。
なお、図7に示す全16通りのパターンのうちパターン0とパターン15には矢印がない。パターン15は4つ全ての画素の画素値が0より大きい場合を示しており、2×2画素の処理領域内に閾値提供可能な画素が存在しない。よって、パターン15では閾値の参照と新閾値への変更が行われない。パターン0は、4つ全ての画素の画素値が0である場合を示しており、2×2画素の処理領域内に閾値の提供を受ける画素が存在しない。よって、パターン0では閾値の参照と新閾値への変更が行なわれない。なお、図7で示したパターンは一例であり、矢印の向きや数はこれに限定されるものではない。
図8(a)〜(c)は、図6(b)で示した閾値提供可否判定結果に基づき、図7で示した参照パターンに従って閾値マトリクスの新閾値が決定される様子を示す図である。図8(a)は予め用意された初期の閾値マトリクスを示している。以下、このような閾値マトリクスを基準閾値マトリクスと称す。一方、図8(b)は、ステップ306の量子化処理において第1の新閾値決定処理が実行された場合に得られる第1の閾値マトリクスを示している。また、図8(c)はステップ306の量子化処理において第2の新閾値決定処理が実行された場合に得られる第2の閾値マトリクスを示している。本実施例では、図3のステップ302で第1の記録モードが取得された場合に量子化処理部400は第1の新閾値決定処理を実行し、第2の記録モードが設定された場合に量子化処理部400は第2の新閾値決定処理を実行するものとする。
図8(a)に示す基準閾値マトリクスおいて、太線で囲まれた領域801は処理単位となる2×2画素の矩形領域である。図6(a)に示す画像データが入力された場合、ステップ501で行われる閾値提供可否の判定結果は図6(b)のようになり、領域801においては細線領域に相当する左側2画素が閾値の提供が不可能、右側の2画素が閾値の提供が可能と判定される。結果、領域801は、図7におけるパターン10に当て嵌ることになる。すなわち、領域801において、左上画素が注目画素の場合は右上画素が参照画素となり、左下画素が注目画素の場合は右下画素が参照画素となる。その結果、左上画素の閾値248は右上画素の閾値79より大きいため、当該画素の閾値は248から79に変更される。一方、左下画素の閾値134は、右下画素の閾値189より小さいため、当該画素の閾値変更は行われない。ステップ502ではこのような処理を所定の処理領域(ここでは2×2画素の矩形領域)毎に繰り返し行い、図8(b)に示すような閾値マトリクスを得る。図8(b)において細線部分に対応する3列目の閾値を見ると、パターン10に従って、以下のように一部閾値が変更されているのが分かる。
変更前:「55、12、248、134、84、164、98、23、133、228」
変更後:「55、12、79、134、7、164、98、23、106、0」
このようにして生成された図8(b)に示す新たな閾値マトリクスを、本実施例では第1の閾値マトリクスと称す。
一方、図8(c)は、閾値提供可能と判定された画素のうち、実際に提供元となる画素の初期閾値に係数1.5を乗算して得られた補正閾値に基づいて、上述した閾値の変更を行った結果を示す図である。図8(a)に示す基準閾値マトリクスの領域801に着目すると、左上画素の閾値248は右上画素の補正閾値119(=79×1.5)より大きいため、当該画素の閾値は248から119に変更される。一方、左下画素の閾値134は、右下画素の補正閾値284(=189×1.5)より小さいため、当該画素の閾値は変更されない。このような処理を所定の処理領域(ここでは2×2画素の矩形領域)毎に繰り返した結果、図8(c)に示す閾値マトリクスが得られる。図8(c)において細線部分に対応する3列目の閾値を見ると、パターン10に従って、以下のように一部閾値が変更されているのが分かる。
変更前:「55、12、248、134、84、164、98、23、133、228」
変更後:「55、12、119、134、11、164、98、23、133、0」
このようにして生成された新たな閾値マトリクスを、本実施例では第2の閾値マトリクスと称す。第1の閾値マトリクスと第2の閾値マトリクスの違いの詳細については後に詳しく説明する。
図5のフローチャートの説明に戻る。ステップ503において、ディザ処理部403は、閾値決定部402によって決定された新閾値を反映した第1の閾値マトリクスまたは第2の閾値マトリクスを用いて、ディザ法によるハーフトーン処理を行なう。以上で本処理が終了する。
ここで第1の閾値マトリクスと第2の閾値マトリクスの違いを説明するために再度図8(a)〜(c)を参照する。本例の場合、図8(b)に示す第1の閾値マトリクスでは、図8(a)に示す基準閾値マトリクスに対し、細線領域に含まれる4つの画素で閾値が小さい値に変更されている。一方、図8(c)に示す第2の閾値マトリクスでは、図8(a)に示す基準閾値マトリクスに対し、細線領域に含まれる3つの画素で閾値が小さい値に変更されている。また、閾値が変更されている同じ画素位置に着眼すると、第1の閾値マトリクスのほうが第2の閾値マトリクスよりも、変更後の閾値が小さい。すなわち、第2の閾値マトリクスを用いたディザ処理の方が、第1の閾値マトリクスを用いたディザ処理よりも、ドットを記録する確率が高くなる。
図9は、基準閾値マトリクス、第1の閾値マトリクス、第2の閾値マトリクスのそれぞれを用いた場合の量子化の様子を比較する図である。ここでは、信号値0の画素の中に信号値80の画素が一列に配列した入力画像901を、基準閾値マトリクス902を用いて量子化する場合を示している。
特別な処理を行わず一般的なディザ処理で量子化した場合、量子化の結果は第1の量子化結果903となる。すなわち、入力画像901のうち、基準閾値マトリクス902の閾値より大きな信号値を有する画素では記録(1)、基準閾値マトリクス902の閾値以下の信号値を有する画素では非記録(0)となる。第1の量子化結果903によれば、1画素幅の細線領域(右から2列目の全8画素)のうち、3つの画素が記録(1)となり、3つのドットが記録される。
一方、新閾値決定処理を行う場合、閾値提供判定部401は基準閾値マトリクス902について閾値提供可能画素と閾値提供不可能画素を判定し、判定後閾値マトリクス906を得る。判定後閾値マトリクス906では、入力画像901の細線領域に相当する領域が閾値提供不可能画素(グレー)、他の領域が閾値提供可能画素(白)と判定される。
その後、閾値決定部402は、判定後閾値マトリクス906において処理領域(2×2画素)の夫々に基づいて、図7に示すパターンの中から該当するパターンを対応づけて新たな閾値を決定する。本例の場合、図7に示す16のパターンのうち、パターン10が対応づけられる。そして、閾値決定部402は、ステップ302で設定された記録モードに基づいて、第1の新閾値決定処理または第2の新閾値決定処理のどちらか一方を実行する。
第1の新閾値決定処理を行う場合、閾値決定部402は判定後閾値マトリクス906が保持する閾値をそのまま用いて、細線領域に相当する画素の閾値を変更する。すなわち、パターン10に従ってグレーで示した画素の閾値を右に隣接する画素の閾値と比較し、自身の閾値が隣接する画素の閾値より大きい場合のみ、隣接する画素の閾値に変更する。これにより、第1の閾値マトリクス904が得られる。
第1の閾値マトリクス904において、基準閾値マトリクス902より変更された閾値は丸で囲って示している。そして、第1の閾値マトリクス904を用いて入力画像901を量子化した結果は、第2の量子化結果905として示している。第2の量子化結果905によれば、1画素幅の細線領域(右から2列目の全8画素)のうち、5つの画素が記録(1)となり、5つのドットが記録されることになる。すなわち、記録されるドットの数は基準閾値マトリクス902をそのまま用いた第1の量子化結果903に比べて2つ多くなっている。
第2の新閾値決定処理を行う場合、閾値決定部402は判定後閾値マトリクス906が保持する参照閾値(右から1列目の閾値)に係数1.5を乗算する。そして、その結果を用いて、細線領域(右から2列目)に相当する画素の閾値を変更する。すなわち、判定後閾値マトリクス906において、パターン10に従ってグレーで示した画素の閾値を右に隣接する画素の閾値を1.5倍して得られる補正閾値と比較し、自身の閾値が補正閾値より大きい場合のみ、隣接する画素の補正閾値に変更する。これにより、第2の閾値マトリクス907が得られる。
第2の閾値マトリクス907において、基準閾値マトリクス902より変更された閾値は丸で囲って示している。そして、第2の閾値マトリクス907を用いて入力画像901を量子化した結果は、第3の量子化結果908として示している。1画素幅の細線領域(右から2列目の全8画素)のうち、4つの画素が記録(1)となり、4つのドットが記録されることになる。すなわち、記録されるドットの数は基準閾値マトリクス902をそのまま用いた第1の量子化結果903よりは1つ多くなるが、第1の新閾値決定処理を行った場合の第2の量子化結果905よりは1つ少なくなっている。
第1の量子化結果903、第2の量子化結果905および第3の量子化結果908を比較した場合、第2の量子化結果905および第3の量子化結果908では、第1の量子化結果903に比べ、ドットが追加された分、細線の途切れが緩和される。但し、その程度は第2の量子化結果905と第3の量子化結果908とで異なっている。
本実施例では、基準閾値マトリクスを用いて量子化した場合に細線の途切れが確認されてしまうような場合に、新閾値決定処理を用いてこれを緩和する。その際、第1の閾値処理と第2の閾値処理を用意し、第1の新閾値決定処理では細線濃度が濃すぎるような場合に、第2の新閾値決定処理を採用する。すなわち、細線の途切れと濃度情報の再現性の双方で折り合いをつけるように、基準閾値マトリクスを用いた量子化処理、第1の新閾値設定処理または第2の新閾値設定処理のいずれか一つを選択する。より具体的には、個々のドットの濃度が比較的小さな記録モードの場合は、細線の途切れを緩和することを優先し、第1の新閾値決定処理を実行する。一方、個々のドットの濃度が比較的大きな記録モードの場合は、基準閾値マトリクスを用いた量子化処理を実行する。そして、個々のドットの濃度が比較的小さな記録モードではあるが、第1の新閾値設定処理では濃度が高くなりすぎるような場合は、第2の新閾値決定処理を実行する。
なお、図では第1の閾値マトリクス904と第2の閾値マトリクス907を、説明の便宜上、完成された閾値マトリクスとして説明しているが、このような閾値マトリクスは実際に作成されるものではない。着目する画素に対応する基準閾値マトリクスの閾値は、量子化の途中で一時的に新たな閾値に変更されるが、当該画素が処理の対象から外れれば、その閾値も基準閾値マトリクスの元の閾値に戻る。
図14(a)〜(c)は、ドットの着弾状態と1つのドットが記録媒体上で表現する濃度の関係を示す図である。インクジェット記録装置の場合、1回の吐出動作に伴って、主滴とともに小さな副滴が吐出されることがある。このような副滴は、主滴よりも遅れて吐出され、更に主滴に比べて吐出速度が小さい。このため、記録ヘッドと記録媒体を相対移動させながら画像を記録するインクジェット記録装置において、主滴と副滴は記録ヘッドが記録媒体に対して進行する方向にずれて着弾する。
このような状況において、記録媒体に主滴が着弾してから副滴が着弾するまでの時間が極短ければ、図14(a)に示すように、副滴1402の着弾領域は主滴1401の着弾領域に含まれ、記録媒体を被覆する面積は小さく比較的低い濃度が表現される。主滴が記録媒体に着弾してから副滴が着弾するまでの時間が長くなるほど、図14(b)や同図(c)に示すように、副滴1402の着弾位置は主滴1401から離れ、記録媒体を被覆する面積は大きく高い濃度が表現される。そして、以上説明したような主滴と副滴の着弾位置のずれは、例えば記録ヘッドの吐出口面と記録媒体の距離(紙間距離)が広いほど、主滴が着弾してから副滴が着弾するまでの時間が長くなるため、大きくなる。
図15は、紙間距離と1ドットが表現する濃度の関係を示す図である。図において、紙間距離600μmが図14(a)に相当し、紙間距離900μmが図14(b)に相当し、紙間距離1200μmが図14(c)に相当する。ここでは、紙間距離が600μmの場合の濃度Aに対し、紙間距離が1200μmの場合の濃度はAの1.1倍になっている。このように、紙間距離が広くなるほど、1ドットが記録媒体を被覆する面積は大きくなり、表現される濃度も高くなる。
以上のことを鑑み、本実施例では、例えばコックリングが発生しにくい記録媒体を用いる場合、ユーザは紙間距離が狭い第1の記録モードを設定する。結果、第1の新閾値決定処理が実行され、細線領域において比較的小さいドットが多数記録される。但し、第1の新閾値決定処理を採用した上で細線濃度が濃すぎるような場合については、第2の記録モードも設定可能とする。いずれの場合も、新閾値決定処理を行わない場合に比べて、細線の途切れを十分緩和することができる。一方、コックリングが発生しやすい記録媒体を用いる場合、ユーザは新閾値決定処理を実行しない記録モードを設定する。結果、基準閾値に基づいた量子化処理が実行され、細線領域において比較的大きなドットが少数記録される。
図16(a)および(b)は、新閾値設定処理を採用しないた場合に対し新閾値設定処理を採用した場合に濃度が上昇する様子を、紙間距離が広い場合(1200μm)と狭い場合(600μm)について比較する図である。両図とも横軸はドット記録密度(階調)を示し、ここでは処理領域(2×2画素の矩形領域)の1つにドットが記録された状態(0.25)を最大値としている。一方、左側の縦軸は夫々の記録密度でドットを記録した場合の実測濃度を示している。また、右側の縦軸は新閾値設定処理を行った場合のドット数の、当該処理を行わなかった場合のドット数に対する比(以下、ドット数比という)を示している。ドット数比は記録密度が小さいほど大きく、これは細線の明度が高いほど(すなわち濃度値が小さいほど)新閾値決定処理の影響が大きいことを意味している。そして、ドット記録密度が0.25では、新閾値処理を行っても閾値の変更は起こらず、ドット数比は1.0になっている。
図16(a)は、紙間距離が広いときも狭いときも第1の新閾値設定処理を実行した場合を、新閾値決定処理を行わない場合と比較して示している。新閾値決定処理を行わない場合、紙間距離が広いとき(1200μm)の濃度は、サテライトの影響によって、紙間距離が狭いとき(600μm)の濃度の1.1倍になっている。そして、紙間距離が広いときも狭い時も、第1の新閾値設定処理を行ったことによりドットの数は増加するが、これらの間には濃度差が生じてしまっている。
一方、図16(b)は、紙間距離が狭いときは第1の新閾値決定処理を行い、紙間距離が広いときは第2の新閾値決定処理を行った場合のそれぞれを、新閾値決定処理を行わない場合と比較して示している。本例の場合、紙間距離が広いときも、紙間距離が狭いときとほぼ同等の濃度が得られている。これは、第2の新閾値決定処理を行うことにより、第1の新閾値決定処理を行った図16(a)よりもドット数が低減しているためである。すなわち、同程度の濃度信号値を有する細線は、紙間距離が広いときも狭いときもほぼ同等の濃度で記録することができる。
本実施例では、新閾値決定処理の適用と不適用および新閾値決定処理を適用しながらも濃度を低減することで、細線濃度を近似させているが、個々の紙間距離に対応する濃度は、基準閾値に乗算する係数を用いて更に調整することができる。例えば、係数を1.5よりも更に大きな値にすれば、提供元の閾値が提供先の閾値よりも小さくなる確率は減り、閾値が変更される頻度は少なくなり、細線濃度は更に低くなる。反対に、係数を1よりも小さくすれば、提供元の閾値が提供先の閾値よりも小さくなる確率は増え、閾値が変更される頻度を多くなり、細線濃度は第1の新閾値決定処理を行った場合よりも、更に高くなる。
例えば、紙間距離が狭い場合に第1の新閾値決定処理を行っても、細線の途切れが未だ問題となるような場合は、1以下の係数を用いて第2の新閾値決定処理を行えば、更に多くのドットを記録して細線濃度を上昇させることができる。すなわち、本実施例によれば、1を含む複数の係数を用意することにより、様々な記録条件の間で細線の途切れを抑制しつつ、その濃度を調整することができる。
なお、上記例では、記録密度が0.15であるときの濃度値を、紙間距離が広いときも狭いときも約0.8で一致させるように、第2の新閾値決定処理で使用する係数を1.5に調整した。これは、記録密度0.15という値が、CAD図面作成アプリケーションのカラーパレットで使用頻度の高い階調に相応するからである。但し、本実施例はこのような形態に限定されるものではない。いずれにしても、最も頻度の高い記録密度で、濃度値が一致するように調整することが好ましいと言える。
ところで、図14(a)〜(c)で説明したような1ドットあたりの濃度の違いは、記録ヘッドの走査速度にも依存する。記録ヘッドの走査速度が大きくなると主滴と副滴のキャリッジ走査方向への速度成分も大きくなるため、着弾位置のずれ量も大きくなるからである。
図17は、本実施例で対応可能な更に多くの記録モードの例を示す図である。記録モードA〜Eは、互いに紙間距離と記録ヘッドの走査速度の少なくとも一方が互いに異なっている。本実施例では、このような記録モードのそれぞれについて、適切な係数を用意することにより、いずれの記録モードが設定された場合であっても所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能となる。
本実施例も第1の実施例と同様、図2に示す印刷システムを用い図3のフローチャートに従って画像処理を行う。本実施例の量子化処理では、実施例1で説明した第1の新閾値決定処理のほか、本実施例特有の第3の新閾値決定処理も用意する。そして、ステップ306の量子化処理では、ステップ302で取得した記録モードに従って、第1の新閾値決定処理または第3の新閾値決定処理のいずれか一方に基づいた量子化処理を実行する。第3の新閾値決定処理は、第1の新閾値決定処理よりも更に多くのドットを記録して細線濃度を上昇させるための処理であり、第1の新閾値処理と同様、図4で示した閾値提供判定部401、閾値決定部402、ディザ処理部403によって実行される。以下、第3の新閾値決定処理について詳しく説明する。
図10は、第3の新閾値決定処理で使用する処理領域を説明するための図である。第3の新閾値決定処理では、第1の新閾値決定処理のような2×2画素を処理領域とした新閾値決定処理を行う前に、4×4画素領域を処理領域とした新閾値仮決定処理を行う。図では、便宜上、4×4画素内の左上の2×2画素をA領域、右上の2×2画素をB領域、左下の2×2画素をC領域、右下の2×2画素をD領域とする。また、A〜Dの各領域についても、同様に、左上の画素を1、右上の画素を2、左下の画素を3、右下の画素を4とし、例えばA領域の左上の画素はA1という具合に呼ぶこととする。
図11は、量子化処理部400が実行する第3の新閾値決定処理を説明するためのフローチャートである。また、図12は、第3の新閾値決定処理における量子化の経過を示す図である。以下、図11のフローチャートに従って、図12を参照しながら第3の新閾値決定処理の工程を順番に説明する。
ステップ1101において、閾値提供判定部401は、第1の判定を行う。具体的には、不図示の階調補正部から入力された階調補正後の入力画像1230を精査し、閾値提供可能画素と閾値提供不可能画に判別し、第1の判定後閾値マトリクス1201を得る。図12において、第1の判定後閾値マトリクス1201は、入力画像1230における第1判定処理の結果を、基準閾値マトリクス1200に反映させたものである。図6(b)と同様、白マスは閾値の提供が可能と判定された画素を表し、グレーマスは閾値の提供が不可能と判定された画素を示している。なお、本ステップは、実施例1における図5のフローのステップ501と同じ処理である。
ステップ1102において、閾値提供判定部401は、第2の判定を行う。第2の判定は、入力画像を所定の領域(ここでは4×4画素の領域)に分け、更にその中の所定の領域(ここでは2×2画素の領域)を対象に、閾値提供可否判定処理を行うものである。図10を参照しながら具体的に説明すると、例えばA領域が処理の対象領域である場合、閾値提供判定部401はA1〜A4の画素値を全てチェックする。そして、A1〜A4の全画素値が0であればA領域は閾値提供可能な領域と判定し、1つでも0より大きい画素値が存在すればA領域は閾値提供不可能な領域と判定する。他のB〜Dの領域についても同様である。
図12において、第2の判定後閾値マトリクス1202は、入力画像1230における第2判定の結果を、基準閾値マトリクス1200に反映させたものである。第2の判定後閾値マトリクス1202において、破線部分1203を図10で示す4×4画素の処理領域としたとき、A領域とC領域は4画素(A1〜A4、C1〜C4)全ての画素値が0であるため、いずれも閾値提供可能な領域(白)と判定される。これに対し、B領域とD領域は、画素値が50である画素(B1とB3、D1とD3)を含んでいるため、いずれも閾値提供不可能な領域(グレー)と判定される。
図11に戻る。ステップ1103において、閾値決定部402は、基準閾値マトリクス1200の新閾値を仮決定する。具体的には、第2の判定後閾値マトリクス1202の処理領域(4×4画素)の夫々について、図13に示す16パターンの中から該当するパターンを対応づけ、新閾値を仮決定する。
図13は、ステップ1103の新閾値の仮決定を行なう際に、閾値決定部402が参照するパターンの一例を示す図である。図13において、各パターン内に白で示す2×2画素はステップ1102で閾値提供可能と判定された領域を示し、グレーで示す2×2画素は閾値提供不可能と判定された領域を示している。各パターン内の矢印は閾値を提供する方向を表している。
例えば、図12に示す第2の判定後閾値マトリクス1202における破線部分1203の4×4画素の領域は、図13に示す16パターンのうちパターン5が対応づけられる。この場合、再度図10を参照すると、A領域からB領域へと閾値が提供され、C領域からはD領域へと閾値が提供されることになる。詳細には、A1の閾値とB1の閾値とが比較され、小さい方がB1の新閾値として仮決定される。そして、A2とB2、A3とB3、A4とB4についても同様の処理がなされ、B領域における新閾値が仮決定される。さらに、C領域とD領域についても同様の処理を行なって、D領域における新閾値が仮決定される。図12に示す仮閾値マトリクス1204は、基準閾値マトリクス1200に対しステップS1103の新閾値仮決定処理の結果を反映したものであり、○で囲まれた数値が仮決定された新閾値を示している。
図11に戻る。ステップ1104において、閾値決定部402は、基準閾値マトリクス1200の新閾値を最終決定する。具体的には、ステップ1103で生成された仮閾値マトリクス1204に対し、ステップ1101で行った第1判定処理の結果を反映させて、第3の判定後閾値マトリクス1205を得る。そして、第3の判定後閾値マトリクス1205の処理領域(2×2画素)の夫々について、図7に示すパターンの中から該当するパターンを対応づけ、新閾値を最終決定する。再度変更し、第4の閾値マトリクス1208を生成する。
本例の場合、図7に示す16のパターンのうち、パターン10が対応づけられる。そして、第3の判定後閾値マトリクス1205における列1206(グレー)の閾値が右側に隣接する列1207(白)の閾値と画素ごとに比較され、列1207の閾値の方が大きい場合のみ隣接する画素の閾値に変更される。図12に示す第3の閾値マトリクス1208は、仮閾値マトリクス1204に対しステップS1104の新閾値最終決定処理の結果を反映したものであり、◎で囲まれた数値が本ステップで最終決定された新閾値を示している。
ステップ1105において、ディザ処理部403は、入力画像1230に対し、第3の閾値マトリクス1208を用いた量子化処理を行い、第4の量子化結果1209を得る。第4の量子化結果1209において、白の画素はドットの非記録(0)、グレーの画素はドットの記録(1)を示している。以上で、第3の新閾値決定処理は終了する。
図12では、第3の新閾値決定処理の結果である第4の量子化結果1209を、第1の量子化結果1220および第2の量子化結果1210とともに示している。第1の量子化結果1220は、基準閾値マトリクス1200をそのまま用いて、入力画像1230を量子化した結果である。一方、第2の量子化結果1210は、実施例1で説明した第1の新閾値決定処理を採用して第1の閾値マトリクス1211をまず作成し、この第1の閾値マトリクス1211を用いて入力画像1230を量子化した結果である。
第1の量子化結果1220、第2の量子化結果1210および第4の量子化結果1209を比較すると、第2の量子化結果1210も第4の量子化結果1209も、第1の量子化結果903よりも多くのドットが記録されている。すなわち、本実施例を採用すれば、従来の一般的なディザ法を採用した場合に比べ、細線の途切れを緩和することができる。その上で、第4の量子化結果1209は、第2の量子化結果1210よりも更に多くのドットが記録されている。
本実施例において、第3の新閾値決定処理は、第1の新閾値決定処理では濃度の強調が不十分である場合に採用すれば良い。具体的には、例えば紙間が狭い記録モードが設定された場合のように、個々のドットの濃度が比較的小さな記録条件の場合は、細線の途切れを緩和することを優先し、第3の新閾値決定処理を実行すればよい。一方、紙間が広い記録モードが設定された場合のように、個々のドットの濃度が比較的大きな記録条件の場合は、細線の途切れを緩和しつつも濃度が高くなりすぎるのを回避するために、第1の新閾値決定処理を実行すればよい。
以上説明した様に本実施例によれば、第1の閾値決定処理と第3の閾値決定処理を記録モードに応じて切り替えることにより、いずれの記録モードが設定された場合であっても所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能となる。
なお、以上説明した2つの実施例は互いに組み合わせることもできる。この場合、実施例2で説明した第3の新閾値処理を採用するモードが最も細線濃度が強調されるモードとなり、次いで実施例1の第1の新閾値処理を採用するモード、第2の新閾値設定処理を採用するモードの順となる。この際、実施例2のステップ1104で実行する新閾値の最終決定処理では、実施例1の第2の新閾値決定処理を導入することもできる。そして、第2の新閾値決定処理を導入する量子化処理と導入しない量子化処理を用意したり、導入する場合の係数を様々な段階で用意したりすることにより、濃度強調を更に多段階で調整することが可能となる。第2の新閾値決定処理を導入しつつ、係数を1より小さくすれば、第3の新閾値決定処理を採用した場合より、細線濃度を更に強調することができる。反対に1より小さな係数を用いれば、第3の新閾値決定処理を採用した場合より、細線濃度を低い方向に調整することができる。
いずれにせよ、新閾値決定処理を適用しない処理、第1の新閾値決定処理、第2の新閾値決定処理、第3の新閾値決定処理を、適切な係数とともに用意すれば、図17のいずれの記録モードが設定されても、所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能となる。
実施例1及び実施例2では、所望の濃度の細線を途切れなく記録することができるように、第1の新閾値決定処理と第2の新閾値決定処理とを利用し、複数の記録モード毎に細線に対する処理の強度を変更する例を説明した。本実施例では、所望の濃度の細線を途切れなく記録するべく、強度変更ではなく細線に対する処理の適用と不適用を記録モードに応じて切り替える例について述べる。
本実施例は、実施例1と同様、図2に示す印刷システムを用い図3のフローチャートに従って画像処理を行う。そして、ステップ306の量子化処理では、ステップ302で取得した記録モードに従って、第1の新閾値決定処理で生成した第1の閾値マトリクスに基づいた量子化処理、または新閾値処理を適用しない基準閾値に基づいた量子化処理のいずれか一方を実行する。基準閾値に基づいた量子化処理を適用した場合は、細線濃度を上昇させるための処理が適用されないことを意味する。
図18は、本実施例のステップ306で行う量子化処理の更に詳しい工程を説明するためのフローチャートである。ステップS1801では、ステップ302において取得された記録モードが新閾値処理を適用する記録モードか否かを判定する。
図19は、ステップS1801の判定の際に参照する、ステップ302で取得された記録モードと、新閾値処理の適用または不適用の対応づけを示す図である。図によれば、新閾値処理を適用することによって細線濃度が高すぎてしまうことが懸念される記録モードでは、新閾値処理を適用しないようになっている。
例えば、キャリッジの走査速度が等しい記録モードAと記録モードCにおいて、紙間距離が600μmの記録モードAでは新閾値処理を適用するが、紙間距離が広い1200μmの記録モードCでは、新閾値処理を適用しないようにしている。これは、紙間距離が広い記録モードCでは、紙間距離が狭い記録モードAに比べて、サテライトによる細線濃度の上昇が予想されるためである。また、例えば、紙間距離が等しい記録モードDと記録モードEにおいて、走査速度が40inch/secの記録モードDでは新閾値処理を適用するが、走査速度が60inch/secの記録モードEでは新閾値処理を適用しないようにしている。これは、走査速度が速い記録モードEでは、走査速度が遅い記録モードDに比べて、サテライトによる細線濃度の上昇が予想されるためである。
図18に戻る。ステップ1802で新閾値処理を適用する記録モードであると判定した場合、ステップ1802に進み、新閾決定処理を適用して生成した閾値マトリクスに従って量子化処理を行う。一方、ステップ1802で新閾値処理を適用しない記録モードであると判定した場合、ステップ1803に進み、基準閾値マトリクスに従って量子化処理を行う。以上で本処理を終了する。基準閾値マトリクスに従った量子化処理の場合、新閾決定処理を適用して生成した閾値マトリクスに従った量子化処理に比べ、量子化処理部400の負荷を軽減することができる。
以上説明した様に本実施例によれば、第1の閾値決定処理の適用と不適用を記録モードに応じて切り替える。これにより、印刷システムにおける画像データの処理の負荷を軽減しながらも所望の濃度の細線を途切れが見られることがないように記録することが可能となる。
なお、上述した説明では、本実施例おける新閾値決定処理の適用モードで適用する処理を第1の新閾値決定処理としたが、第2の新閾値決定処理であってもよく、更に実施例2の第3の新閾値決定処理としても構わない。また、図19に示す記録モードA,B,Dについて、新閾値決定処理を第1の閾値決定処理、第2の閾値決定処理および第3の閾値決定処理を、細線濃度の強調の程度に応じて対応づけることもできる。
いずれにしても、新閾値決定処理を適用する量子化処理と適用しない量子化処理を、記録モードに応じて切り替え可能とすれば、どのような記録モードが設定された場合であっても、所望の濃度の細線を途切れなく記録することが可能となる。
100 画像形成装置
110 画像処理装置
400 量子化処理部
901 入力画像
902 基準閾値マトリクス
904 第1の閾値マトリクス
907 第2の閾値マトリクス

Claims (12)

  1. 画素が有する信号値を、異なる閾値が配列されて成る閾値マトリクスの前記画素に対応する位置の閾値と比較することにより、前記画素についてのドットの記録または非記録を決定する画像処理装置において、
    所定の画素領域について記録されるドットの数が、基準閾値マトリクスの閾値を用いた場合よりも多くなるように、前記基準閾値マトリクスの前記所定の画素領域に対応する閾値の一部を前記信号値に基づいて変更することにより、前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、
    前記所定の画素領域について記録されるドットの数が、前記基準閾値マトリクスの閾値を用いた場合よりは多く、且つ前記第1の閾値を用いた場合よりは少なくなるように、前記基準閾値マトリクスの閾値の一部を前記信号値に基づいて変更し、前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第2の閾値を生成する第2の閾値生成手段と、
    前記所定の画素領域について、前記第1の閾値を用いたドットの記録または非記録の決定をするか、前記第2の閾値を用いたドットの記録または非記録の決定をするかを判断する判断手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1の閾値生成手段は、前記基準閾値マトリクスにおいて、信号値が所定値以下である画素に対応する閾値が前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値を、前記信号値が所定値以下である画素に対応する閾値に変更し、
    前記第2の閾値生成手段は、前記基準閾値マトリクスにおいて、信号値が所定値以下である画素に対応する閾値に1より大きい係数を乗算した値が前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値を、前記信号値が所定値以下である画素に対応する閾値に前記係数を乗算した値に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の閾値生成手段は、前記基準閾値マトリクスにおいて、信号値が所定値以下である画素に対応する閾値に1より小さい係数を乗算した値が前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値を、前記信号値が所定値以下である画素に対応する閾値に前記係数を乗算した値に変更し、
    前記第2の閾値生成手段は、前記基準閾値マトリクスにおいて、信号値が所定値以下である画素に対応する閾値が前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値を、前記信号値が所定値以下である画素に対応する閾値に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の閾値生成手段は、前記基準閾値マトリクスにおいて、前記所定の画素領域に含まれる画素に隣接し信号値が所定値以下である画素に対応する閾値が、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値を前記所定の画素領域に含まれる画素に隣接し信号値が前記所定値以下である画素に対応する閾値に変更し、
    前記第2の閾値生成手段は、前記基準閾値マトリクスにおいて、前記所定の画素領域に含まれる複数の画素で構成される第1画素領域に隣接し信号値が前記所定値以下である複数の画素で構成される第2画素領域に対応する前記複数の画素の閾値が、前記第1画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記第1画素領域に対応する閾値を前記第2画素領域に対応する閾値に変更し、その後、
    前記所定の画素領域に含まれる画素に隣接し信号値が前記所定値以下である画素に対応する閾値が、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値よりも小さいとき、前記所定の画素領域に含まれる画素に対応する閾値を前記所定の画素領域に含まれる画素に隣接し信号値が前記所定値以下である画素に対応する閾値に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記所定値は0であることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 画素が有する信号値を、異なる閾値が配列されて成る閾値マトリクスの前記画素に対応する位置の閾値と比較することにより、前記画素についてのドットの記録または非記録を決定する画像処理装置において、
    所定の画素領域について記録されるドットの数が、基準閾値マトリクスを用いた場合よりも多くなるように、前記基準閾値マトリクスの前記所定の画素領域に対応する閾値の一部を前記信号値に基づいて変更することにより前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、
    前記基準閾値マトリクスの閾値を、第2の閾値マトリクスの第2の閾値として用意する第2の閾値生成手段と、
    前記所定の画素領域について、前記第1の閾値を用いてドットの記録または非記録を決定するか、前記第2の閾値を用いてドットの記録または非記録を決定するかを判断する判断手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記判断手段は、ドットが記録媒体で表現する濃度が第1の濃度である場合に前記第1の閾値を用いると判断し、ドットが記録媒体で表現する濃度が前記第1の濃度よりも高い第2の濃度である場合に前記第2の閾値を用いると判断することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記判断手段は、ドットを記録するインクジェット記録ヘッドと記録媒体の距離が第1の距離である場合に前記第1の閾値を用いると判断し、前記インクジェット記録ヘッドと記録媒体の距離が前記第1の距離よりも大きい第2の距離である場合に前記第2の閾値を用いると判断することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記判断手段は、ドットを記録するインクジェット記録ヘッドの記録媒体に対する走査速度が第1の速度である場合に前記第1の閾値を用いると判断し、前記インクジェット記録ヘッドの記録媒体に対する走査速度が前記第1の速度よりも大きい第2の速度である場合に前記第2の閾値を用いると判断することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 画素が有する信号値を、異なる閾値が配列されて成る閾値マトリクスの前記画素に対応する位置の閾値と比較することにより、前記画素についてのドットの記録または非記録を決定する画像処理方法において、
    所定の画素領域について記録されるドットの数が、基準閾値マトリクスの閾値を用いた場合よりも多くなるように、前記基準閾値マトリクスの前記所定の画素領域に対応する閾値の一部を前記信号値に基づいて変更することにより、前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第1の閾値を生成する第1の閾値生成工程と、
    前記所定の画素領域について記録されるドットの数が、前記基準閾値マトリクスの閾値を用いた場合よりは多く、且つ前記第1の閾値を用いた場合よりは少なくなるように、前記基準閾値マトリクスの閾値の一部を前記信号値に基づいて変更し、前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第2の閾値を生成する第2の閾値生成工程と、
    前記所定の画素領域について、前記第1の閾値を用いたドットの記録または非記録の決定をするか、前記第2の閾値を用いたドットの記録または非記録の決定をするかを判断する判断工程と
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  11. 画素が有する信号値を、異なる閾値が配列されて成る閾値マトリクスの前記画素に対応する位置の閾値と比較することにより、前記画素についてのドットの記録または非記録を決定する画像処理方法において、
    所定の画素領域について記録されるドットの数が、基準閾値マトリクスを用いた場合よりも多くなるように、前記基準閾値マトリクスの前記所定の画素領域に対応する閾値の一部を前記信号値に基づいて変更することにより前記所定の画素領域の一部に形成する画素に対応する第1の閾値を生成する第1の閾値生成工程と、
    前記基準閾値マトリクスの閾値を、第2の閾値マトリクスの第2の閾値として用意する第2の閾値生成工程と、
    前記所定の画素領域について、前記第1の閾値を用いてドットの記録または非記録を決定するか、前記第2の閾値を用いてドットの記録または非記録を決定するかを判断する判断工程と
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  12. コンピュータを、請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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