JP6029343B2 - 画像処理装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録素子列を略平行に複数配列した記録チップを、記録素子列方向に複数つなげた長尺つなぎヘッドを用いて、画像を形成するための画像処理装置およびその制御方法に関する。
コンピュータやワードプロセッサ等を含む電子機器などの出力機器として用いられる画像形成装置は、用紙等の記録媒体に画像(文字や記号等を含む)を記録するように構成されている。インクジェット式の画像形成装置(インクジェット画像形成装置)は、記録ヘッドを用いて記録素子から記録媒体に向かってインクを吐出し、画像形成を行う。
インクジェット画像形成装置において、記録ヘッドが記録媒体の幅に相当する記録幅をもち、記録媒体の搬送方向の移動のみを伴って画像形成を行うものをフルラインタイプのインクジェット画像形成装置という。フルラインタイプのインクジェット画像形成装置では、記録媒体を所定位置にセットし、記録媒体を搬送しながら記録動作を行う。上記フルラインタイプの画像形成装置に用いられる記録ヘッドにおいて、記録媒体の記録領域の全幅に渡ってインクジェット記録素子を全て欠陥なく加工することは現状難しい。例えば、フルラインタイプの記録装置において、A3サイズの用紙に1200dpiの解像度の記録を行うためには、フルラインタイプの記録ヘッドに約14000個の記録素子(記録幅約290mm)を形成する必要がある。このような多数の記録素子の全てを1つの欠陥もなく加工することは、製造プロセス上困難を伴う。また、このような記録ヘッドを製造できたとしても、良品率が低く製造コストが多大となってしまう。
上述の理由から、フルラインタイプの記録ヘッドとして、いわゆるつなぎヘッドが提案されている。つなぎヘッドは、複数の記録素子が配列された記録素子列を略平行に複数配列した記録チップを、記録素子列同士が一部オーバーラップするように記録チップを複数個連結した記録ヘッドである。つまり、短尺の記録チップを記録素子の配列方向に複数つなぎ合わせるように配列することによって記録領域の全幅にまたがるヘッドを実現する。
このようなつなぎヘッドはつなぎスジが発生しやすいという問題がある。つなぎスジとは、記録チップ間で記録素子列の端部が互いに隣り合う部分に発生する画質劣化のことである。これは、記録素子列の取り付けズレ、傾きズレや記録媒体の搬送バラツキなどに起因する。そこで特許文献1では、記録チップの重複部(つなぎ部)形成するドットパターンそれぞれについて、異なる記録チップ間における同色の記録素子列の距離に応じて、互いの排他関係を制御する方法が開示されている。
特開2010−17977号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された手法では、必ずしも各記録素子列が形成するドットパターンの排他関係を適切に制御できない場合がある。フルラインタイプの記録ヘッドとして、同一色複数列の記録素子列の記録チップを用いた場合である。この場合、同色インクの記録素子列が同一ヘッドと異なるヘッドそれぞれ混在する。したがって、特許文献1による手法のように距離を用いて排他関係を制御しても、良好なドット配置が得られない場合がある。これは、同一ヘッドにある2つの記録素子列間と、異なるヘッドにある2つの記録素子列間とでは、つなぎスジの発生の程度が異なるためである。
本発明は、ある色成分の色材を吐出する記録素子列を複数有する記録チップをつなぎ構成によって長尺化したヘッドを用いて画像を形成する際に、つなぎスジを低減することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る画像処理装置は、同一の色成分を記録する複数の記録素子列を有する記録チップを、前記記録素子列方向に一部オーバーラップするように複数つなげてなる記録ヘッドを用いて、記録媒体の同一領域に対して前記記録素子列それぞれが記録することにより画像を形成するための画像処理装置であって、入力された画像データを前記記録素子列ごとの記録データに設定する設定手段と、k番目に記録する記録素子列よりも先行し、前記k番目に記録する記録素子列と同一の記録チップ上にある他の記録素子列に対応するドットパターンに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う第1のフィルタ処理手段と、前記k番目の記録する記録素子列よりも先行し、前記k番目に記録する記録素子列とは異なる記録チップ上にある他の記録素子列に対応するドットパターンに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う第2のフィルタ処理手段と、前記第1のフィルタ処理手段による結果と前記第2のフィルタ処理手段による結果とに基づいて、前記k番目に記録する記録素子列に対応する記録データに対して行うハーフトーン処理に用いる閾値を設定して、該ハーフトーン処理を行い、前記k番目に記録する記録素子列に対応するドットパターンを生成するハーフトーン処理手段とを有し、前記第1のフィルタ処理に用いられるフィルタの方が、前記第2のフィルタ処理に用いられるフィルタよりも、広い周波数帯域を通過させることを特徴とする。
本発明によれば、本発明は、ある色成分の色材を吐出する吐出口列を複数有する記録チップをつなぎ構成によって長尺化したヘッドを用いて画像を形成する際に、つなぎスジを低減できる。
画像処理装置および画像形成装置の構成を示したブロック図 単位記録ヘッドおよび記録ヘッド群の構成を示す図 画像処理装置1における画像処理のフローを示す図 色分解処理部103を示す図 列番号に応じたヘッドと画像形成領域の関係を示す図 記録データ設定用LUTを示す図 記録データ設定の処理を示す図 記録素子列ごとの記録データを示す図 第1実施形態のハーフトーン処理部107の構成を示すブロック図 ハーフトーン処理部107の処理を示すフローチャート ローパスフィルタを示す図 位相制御の周波数と画質の関係を示した図 ディザ処理の動作を示した図 第2実施形態のハーフトーン処理部107の構成を示すブロック図 第2実施形態のハーフトーン処理部107の構成を示すブロック図 第2実施形態のハーフトーン処理手段107に用いられる閾値マトリクスの生成を説明するための図 第2実施形態のハーフトーン処理手段107に用いられる閾値マトリクスの生成を説明するための図
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に適用可能な画像処理装置、および画像形成装置の構成を示したブロック図である。図1において、画像処理装置1と画像形成装置2はインタフェース又は回路によって接続されている。画像処理装置1は例えば一般的なパーソナルコンピュータにインストールされたプリンタドライバである。その場合、以下に説明する画像処理装置1内の各部は、コンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される。ただし、画像形成装置2が画像処理装置1を含む構成としてもよい。
画像処理装置1は、入力端子101から入力された印刷対象のカラーの画像データ(以下、カラー入力画像データ)を入力画像バッファ102に格納する。カラー入力画像データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分により構成されている。
色分解処理部103は、格納されたカラー入力画像データを画像形成装置2が備える色材色に対応した画像データへ分解する。この色分解処理には、色分解用ルックアップテーブル(LUT)104を参照する。本実施形態における色材色は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類である。
記録データ設定部105は、記録データ設定用LUT106に基づいて、色分解処理部103から得られる各色材色に対応する画像データをさらに、記録素子列毎の記録データへ変換する。本実施形態における記録データは、各記録素子列が印字するインク量を示すものである。
ハーフトーン処理部107は、記録データ設定部105によって得られる各色の列ごとの記録データをハーフトーン処理により2値化し、2値データ(以下、ハーフトーン画像データ)を出力する。ハーフトーン処理部107は、各色の列ごとのハーフトーン画像データをハーフトーン画像格納バッファ108に出力する。格納されたハーフトーン画像データは、出力端子109より画像形成装置2へ出力される。ハーフトーン処理部107は、同一領域に対して先行して記録する記録素子列がある場合、先行する記録素子列が記録するドットパターンを考慮して、ハーフトーン画像データを生成する。さらに、先行する記録素子列が同一記録チップ上か、異なる記録チップ上かに応じて、ハーフトーン画像データを生成する。
画像形成装置2は、画像処理装置1から受信した各記録素子列のハーフトーン画像データに基づいて、記録ヘッド群201〜204を制御し、同時に記録媒体205を記録ヘッド群201〜204に対して移動することにより、記録媒体上に画像が形成する。各記録ヘッド群201〜204は、インクジェット方式のものであり、同一色の記録素子列を複数有する短尺の記録チップを複数つなげた構成をとる。また搬送部206は、用紙トレイ207から供給された記録媒体205を搬送し、印刷物堆積部208に送られ印刷物となる。
図2は、記録ヘッド群201〜204の構成例を示す図である。本実施形態では前述の通り、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類のインクを記録ヘッド群201〜204に搭載する。各記録ヘッドは、記録チップをつなげたことにより長尺化された構成になっている。例えばシアンの記録ヘッド群201は、同一色複数の記録素子列をもつ短尺の記録チップ2011、2012が一部重複するように構成されている。
なお、本実施形態では記録媒体を搬送する方向に対して、記録素子が2列に配置された記録チップを2つつないだものを示しているが、記録素子列の数、配置はこの例に限らない。例えば、一つのヘッドにつき記録素子列は3列以上あってもよいし、記録チップを3つ以上つないだ構成でもよい。
次に、上述した機能構成を備えた本実施形態に適用可能な画像処理装置1および画像形成処理2における処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS101において、多階調のカラー入力画像データが入力端子101より入力し、入力画像バッファ102に格納する。ここで入力画像データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分によりカラー入力画像データを生成する。
ステップS102において、色分解処理部103は、色分解用LUT104を用いて、カラー入力画像データが示すRGBからCMYKの色毎に分解する。本実施形態では、色分解処理後の各画素データを8ビットとして扱うが、それ以上の階調数への変換を行っても構わない。
上述したように本実施形態における画像形成装置2は、4種類の各インクを保有する。そのため、RGBのカラー入力画像データは、CMYK各プレーンの各4プレーンの画像データへ変換される。図4は、色分解処理部103におけるデータの入出力を示している。入力されたR’、G’、B’各色の画像データは、色分解用LUT104を参照して次式の通りに、CMYK各色に対応する色分解後画像データへ変換される。
C=C_LUT_3D(R’,G’,B’) ・・・(1)
M=M_LUT_3D(R’,G’,B’) ・・・(2)
Y=Y_LUT_3D(R’,G’,B’) ・・・(3)
K=K_LUT_3D(R’,G’,B’) ・・・(4)
ここで、式(1)〜(4)の右辺に定義される各関数が、色分解用LUT104の内容に該当する。色分解用LUT104はレッド、グリーン、ブルーの3入力値から、各インクの出力値を定める。本実施形態では、CMYKの4種類のインクを具備する構成であるため、3入力値から4出力値を得るLUT構成となる。
以上の処理により、本実施形態における色分解処理が完了する。以下のステップS103からステップS108は、色ごとに処理を行う。ここでは、シアン(C)の例に説明するが、他の3種類の色材マゼンタ(M)、ブラック(K)、イエロー(Y)に対しても同様の処理を行う。
ステップS103において、記録データ設定部105は、色分解後画像データ切り出し位置としてのY座標を示すcut(k)を設定する。cut(k)は、列番号kにおける色分解後画像データ切り出し位置であり、各列の記録素子上端座標に相当する。
ここで、16個の記録素子列を具備し、色分解後画像データ切り出し位置Y座標cut(k)の設定法を説明する。図5は、本実施形態における各記録チップと切り出し位置の例を示す。記録チップ2011の列番号k=1、2のcut(k)=0、記録チップ2012の列番号k=3、4のcut(k)=12となる。この様な構成の場合、領域Aがつなぎ部である。
以上のようにcut(k)が設定されると、S104において記録データ設定部105は、記録データ設定用LUT106を用いて、各色に対応する色分解後画像データに基づき、記録素子列ごとの記録データを設定する。
記録データ設定用LUT106によれば、2列の記録素子をもつ記録チップを2つつなぐ構成の場合、図6に示すような値が与えられる。図6は記録データ設定用LUTを示し、縦軸が記録素子の位置、横軸がインク値分割率を示す。また図6の縦軸は画像Yアドレス位置でありnyにより設定される。色分解後画像データを各列に分割するための比率をインク値分割率と呼ぶ。
ここで、各記録素子列ともにD1_d(1101)、D2_d(1102)、D3_d(1103)、D4_d(1104)のインク値分割率が、記録データ設定用LUT106として保持されている。図6の、分割率D1_d(ny)(1101)に着目すると、D1_d(0)〜D1_d(11)までは0.5となり、それ以降単調減少し、D1_d(15)=0.125の比率で分割される。また、図6では、同じ画像YアドレスnyにおけるD1_d(ny)〜D4_d(ny)については、以下のように設定されている。
D1_d(ny)+D2_d(ny)+D3_d(ny)+D4_d(ny)=1.0 ・・・(5)
このことは、すべての領域において、同一領域に対して記録する記録素子のインク値分割率の和は1.0となり、色分解データのインク値を保存されることを意味する。図6が示す記録データ設定用LUTを用いると、記録媒体上の同一領域に対して、2パスまたは4パスで画像を形成することになる。つなぎ部以外では、それぞれチップが有する2つの記録素子列により2回記録される。つなぎ部においては、4つの記録素子列が4回記録することにより画像を形成する。
ステップS104において記録データ設定部105は、図7に示すように、記録データ設定用LUT106と色分解後画像データとを積算し、各記録データを設定する。つまり図7に示す右項のように、実際には記録素子列ごとの記録データが設定される。これにより画像形成時には、各記録素子列は記録データに基づいたインク量を吐出して画像を形成する。
図8は、列番号k=1〜4の記録素子位置に対する記録データを模式的に示している。列番号k=1の記録データ1201、列番号k=2の記録データ1202、列番号k=3の記録データ1203、列番号k=4の記録データ1204はそれぞれ、列番号ごとに多階調の記録データが設定されている。記録データは、色分解後画像データと記録データ設定用LUT106との積により定まる。
C_d1(nx、ny)=C(nx、ny)×D1_d(ny)
C_d2(nx、ny)=C(nx、ny)×D2_d(ny)
C_d3(nx、ny)=C(nx、ny)×D3_d(ny)
C_d4(nx、ny)=C(nx、ny)×D4_d(ny)
・・・(6)
(ここでnyは画像Yアドレス、nxは画像Xアドレスを示す。)
ただし、記録データ設定用LUT106として保持されるインク値分割率は、式(5)を必ずしも満たす必要はなく、ヘッドつなぎ部などで値を変更してもよい。たとえば、つなぎ部に関して、式(5)のD1_d(ny)〜D4_d(ny)の和は1以上となってもよい。また、画像上ムラとなりにくい値を実験的に求めて与えてもよい。また、本実施形態では、インク値分割率D1_d(ny)〜D4_d(ny)は、直線的に急峻に変化する例を示したが、より滑らかに変化するように曲線状に変化していてもよい。
次にステップS105において、ハーフトーン処理部107は記録データを2値化し、ハーフトーン画像データに変換するハーフトーン処理を行う。ハーフトーン画像データは、各記録素子列が記録媒体上に記録するドットパターンを表す。本実施形態におけるハーフトーン処理は、周知の誤差拡散法を用いて8bitの記録データを2階調(1bit)に変換する。前述の通りハーフトーン処理部107は、同一領域に対して先行して記録する記録素子列がある場合、先行する記録素子列が記録するドットパターンを考慮して、ハーフトーン画像データを生成する。さらに、先行する記録素子列が、同一記録チップ上にあるか異なる記録チップ上にあるかに応じて、ハーフトーン画像データを生成する。処理の詳細は後述する。
次にステップS106において、ハーフトーン画像データをハーフトーン画像格納バッファ108に格納する。本実施形態では、1色あたり、列番号k=1〜4の4列の記録素子列を具備しているため、格納されるハーフトーン画像格納バッファは1色あたり4つバッファを持つ。すなわちCMYK4色では、4×4の16分持つことになる。また一つの記録素子列あたりのバッファは、縦方向が記録素子数(Nzzl)×横画像Xサイズ(W)分確保されている。
ステップS107において、ハーフトーン画像格納バッファ108に蓄えられた、縦方向が記録素子数(Nzzl)、横方向が画像のXサイズ(W)に相当するバンドデータが、記録素子列数×色数分、画像出力端子109より出力される。
ステップS108において、ハーフトーン画像データを受けた画像形成装置2は、ハーフトーン画像データに適合するインク色を選択し、印字動作を開始する。記録ヘッド群201〜204に対して記録媒体が搬送方向に移動しながら、一定の駆動間隔で各記録素子を駆動してインクを吐出し、記録媒体上に画像を記録する。ステップS108において、全ての印字動作が終了したか否かの判定を行う。終了した場合には一連の画像形成処理が完了し、処理の全てが終了する。
ここで、ステップS105においてハーフトーン処理部107が行うハーフトーン処理について、詳細に説明する。ある記録素子列(以下、注目記録素子列)に対応するハーフトーン画像データを以下のように生成する。
まず、同一の記録チップ上にある他の記録素子列が先行する場合、注目記録素子列が記録する領域には、既にドットが形成される。そこで、同一の記録チップ上にある、異なる記録素子列が形成するドットパターンとは、比較的幅広い低周波帯域において排他的になるように注目記録素子列のハーフトーン画像データを生成する。従って、あまりドットが重ならないドットパターンになる。
一方、異なる記録チップ上にある他の記録素子列が先行する場合、異なる記録チップの記録素子列から形成されたドットパターンとは低周波帯域において逆位相になるようにドットパターンを生成する。この場合、ドットの重なりを許容したドットパターンになる。
このように、異なる記録チップ間で形成されるドットパターンよりも、同一の記録チップ間で形成されるドットパターンのほうが、低周波で逆位相となる帯域幅が広くなるようにハーフトーン画像データを生成する。つまり、同一の記録チップにある記録素子列間の方が、形成するドット間の排他度が強い。なお、ドット間の排他度が強いほど、ドット同士の重なりが少なくなる。
このようにする理由は、同一の記録チップ上における記録素子列は配置の精度が高く、同一の記録チップ上における記録素子列間に発生する位置ズレの方が、異なる記録チップの記録素子列間に発生する位置ズレよりも位置ズレの発生が少ないためである。
図9は、ハーフトーン処理部107の構成を示す。また、図10はハーフトーン処理部107におけるハーフトーン処理の流れを示すフローチャートである。
まずステップS201において、記録素子列1の記録データC_d1(1201)に対して、誤差拡散部1301は誤差拡散処理を行う。記録データC_d1(1201)は、シアンの記録素子列1に対応する第1ハーフトーン画像データに変換される。誤差拡散処理は公知の処理なので詳細は省略する。第1ハーフトーン画像Out_c1(1302)は、0か255かのいずれかである。ドットを形成しない(OFF)の場合はOut_c1=0、ドットを形成する(ON)の場合はOut_c1=255である。記
次にステップS202において、記録データC_d1(1201)に対して、第1ローパスフィルタ(以下、LPF)処理部1303はフィルタ処理を行い、フィルタ後データC_d1_fを算出する。
C_d1_f = C_d1 * LPF1 ・・・(7)
ただし、*はコンボリューションを示す。
この第1LPF処理は図11(a)が示すフィルタ1501を用いる。なお、第1LPF処理部で用いるフィルタは、ローパス特性を有しないデルタ関数(中心のみフィルタ係数1を有し、そのほかはゼロとなる)でもよい。このようにする理由の詳細は後述する。
次にステップS203において、第1ハーフトーン画像データOut_c1に対して第1LPF処理部1304はフィルタ処理を行い、フィルタ後データOut_c1_fを算出する。
Out_c1_f = Out_c1 * LPF1 ・・・(8)
第1LPF処理部1304は、第1LPF処理部1303と同じフィルタ1501を用いる。
次にステップS204において補正成分算出部1305は、フィルタ後データC_d1_fからフィルタ後データOut_c1_fを減算し、補正データh_d1として出力する。
h_d1 = C_d1_f − Out_c1_f ・・・(9)
次にステップS205において位相制御部1306は、記録素子列2に対応する記録データC_d2(1202)に対してh_d1を加算し、補正後データC_d2_hを算出する。
C_d2_h = C_d2 + h_d1 ・・・(10)
次に、ステップS206において誤差拡散処理部1307は、記録素子列2に対応する補正後データC_d2_hに対して誤差拡散処理を行い、第2ハーフトーン画像データを出力する。第2ハーフトーン画像データOut_c2(1308)も、0か255かの2状態(2値)をとる。すなわち、ドットを形成しない(OFF)の場合はOut_c2=0、ドットを形成する(ON)の場合はOut_c2=255である。
以上のように、同一の記録チップ上にある2つの記録素子列のドットパターンを生成する。式(8)におけるフィルタ後データOut_c1_fは、ローパス特性をもつフィルタ1501を用いて第1ハーフトーン画像データの低周波成分のみを取り出したデータである。式(9)においては、これに負号を付して−Out_c1_fとし、式(7)で計算された記録素子列1に対応する記録データの低周波成分C_d1_fから減算することで、記録素子列1で形成されたドットの逆特性を算出する。この逆特性を第2記録素子列に対応する記録データに加算した結果、記録素子列1で形成されたドットパターンの近傍には記録素子列2はドットを打ちにくくなる。すなわちこの処理によって、記録素子列2において、記録素子列1のハーフトーン画像データと記録素子列2のハーフトーン画像データとが低周波領域において逆位相となる効果がある。フィルタ1501は、幅広い帯域を通過させるフィルタであるため、逆位相となる周波数帯域は広い。そのため、排他度が強く、記録素子列1のハーフトーン画像データと記録素子列2のハーフトーン画像データは、あまりドットが重ならない。
なお、式(9)において−Out_c1_fにC_d1_fを加算するのは、h_d1の平均を常に0に保ち、入力画像データの濃度(ドット数)を保存するためである。また、フィルタ後データOut_c1_fだけにフィルタ処理をすると、平均濃度を0に保つためにOut_c1_fとC_d1とを加算すると、それぞれ空間周波数が異なるため、エッジ強調が発生してしまう。そこで、C_d1にもOut_c1と同じフィルタをかけることにより、エッジ強調が起こらないようにする。
次に、ステップS207において、加算部(1309)は、記録素子列1の記録データC_d1(1201)と記録素子列2の記録データC_d2(1202)を加算し、加算後データC_d12を算出する。
C_d12 = C_d1 + C_d2 ・・・(11)
次にステップS208において、加算後データC_d12に対して、第2LPF処理部1310はフィルタ処理を行い、フィルタ後データC_d12_fを算出する。
C_d12_f = C_d12 * LPF2 ・・・(12)
ただし、*はコンボリューションを、LPF2は第二ローパスフィルタを示す。
第2LPF処理部は、図11(b)に示すフィルタ1502を用いる。フィルタ1504はローパス特性をもち、第1LPF処理部で用いられるフィルタ1501よりも、帯域幅が狭い(ローパス特性が強い)。また、フィルタ1502のフィルタサイズの方がフィルタ1501よりも大きい。このようにする理由の詳細は後述する。
次に、ステップS209においてハーフトーンデータ加算部1310は、記録素子列1のハーフトーン画像データOut_c11302と記録素子列2のハーフトーンデータOut_c21308を加算する。そして加算後ハーフトーン画像データOut_c12を算出する。
Out_c12 = Out_c1 + Out_c2 ・・・(13)
次にステップS210において、加算後ハーフトーン画像データOut_c12に対して、第2LPF処理部1312はフィルタ処理を行い、フィルタ後データOut_c12_fを算出する。
Out_c12_f = Out_c12 * LPF2 ・・・(14)
第2LPF処理部1312はフィルタ1502を用いる。
次にステップS211において補正成分算出部1313は、C_d12_fから、Out_c12_fを減算し補正データh_d12を算出する。
h_d12 = C_d12_f − Out_c12_f ・・・(15)
次にステップS212において、位相制御部1314は、記録素子列3の列記録データC_d3(1203)に対してh_d12を加算し補正後データC_d3_hを算出する。
C_d3_h = C_d3 + h_d12 ・・・(16)
ステップS213において、誤差拡散部1315は記録素子列3の補正データC_d3_hに対して誤差拡散処理を行う。ここで誤差拡散処理の出力データであるシアンの第3ハーフトーン画像データOut_c3(1316)は、これまでと同様に、0か255かの2状態(2値)をとる。以上の処理によって、記録素子列3に対応するハーフトーン画像データが表すドットパターンと,記録素子列4に対応するハーフトーン画像データが表すドットパターンは、互いに低周波成分が逆位相になる。
次にステップS214において、記録素子列3の記録データC_d3(1203)に対して、第一LPF処理部1317は、フィルタ1501を用いてフィルタ処理を行い、フィルタ後データC_d3_fを算出する。
C_d3_f = C_d3 * LPF1 ・・・(17)
ただし、*はコンボリューションを示す。
次にステップS215において、ハーフトーンデータOut_c3に対して、1317と同様の第一LPF処理部1318はフィルタ1501を用いてフィルタ処理を行い、フィルタ後データOut_c3_fを算出する。
Out_c3_f = Out_c3*LPF1 ・・・(18)
次にステップS216において補正成分算出部1319は、フィルタ後データC_d3_fからフィルタ後データOut_c3fを減算し補正データh_d3を算出する。
h_d3 = C_d3_f − Out_c3_f ・・・(19)
次に、ステップS217において位相制御部1320、位相制御部1321は、記録素子列4の記録データC_d4(1204)に対して補正データh_d3、およびh_d12を加算し補正後データC_d4_hを算出する。
C_d4_h = C_d4 + h_d3 + h_d12 ・・・(20)
次に、ステップS218において、補正後データC_d4_hに対して誤差拡散部1322は誤差拡散処理を行う。ここで出力データであるシアンの第4ハーフトーン画像データOut_c4(1323)は、他のハーフトーン画像データと同様に0か255かの2状態(2値)をとる。以上により、ステップS105においてハーフトーン処理部107で行われるハーフトーン処理が終了する。このようにしてそれぞれ記録素子列が形成するドットパターンを表すハーフトーン画像データを生成する。同一記録チップの場合、各記録素子列に対応するドットパターンは互いに排他度が強い。これは、フィルタ処理部において比較的高域まで通過するフィルタを用いるためである。一方、異なる記録チップ形成するドットパターンは、低周波帯域において逆位相になる。
図12は、このように排他度を制御する理由を説明するための図である。2つのドットパターンの位置ずれによって生じる出力画像の変化を、高周波領域と低周波領域に分けて模式的に表している。それぞれの周波数領域において、2つのドットパターンを逆位相または無相関にした場合を示している。ドットパターンを逆位相にするとはつまり、互いに排他的なドットパターンにすることを意味する。ドットパターンを無相関にするとは、ドットの重なりを許し、排他度を弱くすることを意味する。まず、高周波領域について考える。記録素子列番号kが記録するドットパターンと記録素子列k+1が記録するドットパターンの分布が互いに、逆位相である場合(1601)は、位置ズレがないときはそれぞれのドットは紙面を満遍なくドットが埋める。そのため、濃度が高くなる。しかしながら位置ズレが発生すると、互いの濃度分布が重なり、紙白部分が見えやすくなって濃度が薄くなる傾向にある。すなわち、印刷画像上、高周波成分でドットパターンが逆位相であると、位置ズレに対する濃度耐性が低くなる。しかし、高周波成分で濃度分布が無相関となる場合(1602)は、多少位置ズレが発生しても濃度は変わりにくい。ただし、若干の粒状性悪化は発生する。
一方、低周波領域については、記録素子列番号kが記録するドットパターンと記録素子列k+1が記録するドットパターンの分布が互いに、逆位相である場合(1603)、視覚上目障りな低周波成分が少なくなり粒状性悪化が抑制される。さらに、多少位置ズレが発生しても、濃度耐性は強い。しかし、低周波成分で濃度分布を無相関とする場合(1604)は、位置ズレの発生の有無に関わらず、低周波成分が画像上に現れてしまい、粒状性が悪化してしまう。
以上のように、印刷画像上の位置ズレが発生しやすい場合は、低周波領域においてドットパターンを逆位相にし、高周波領域では無相関にした方が濃度耐性をもつ。一方位置ズレが発生しにくい場合は、ドットパターンを比較的広範囲な周波数領域において逆位相にした方が、粒状性がよくなる。
本実施形態のように、図2が示すような記録チップをつなげて長尺化したヘッドを用いて画像を形成する場合、前述の通り同一記録チップにおける記録素子列間では、位置ズレは発生しにくい。ところが、異なる記録チップにおける記録素子列間では、位置ズレが発生しやすい。そこで、同一記録チップにおける記録素子列間のドットパターンは、互いに、比較的広い周波数帯域で逆位相になるように生成する。一方、異なる記録チップにおける記録素子列間のドットパターンは、低周波領域でのみ逆位相になるように生成する。そのため、本実施形態ではフィルタ1501とフィルタ1502のローパス特性が異なる。低周波領域でのみ逆位相になるドットパターンを生成したいときは、フィルタ1502が示すように帯域幅の狭いフィルタを用いる。これにより、同一記録チップおよび異なる記録チップによって記録媒体上に画像を形成したとき、位置ズレが発生しても濃度耐性があり、良好な画像を得ることができる。
なお、本実施形態では記録素子列の各記録データに対して、先に記録されるドットパターンに基づく補正データを付加する例を示した。しかしながら、ドットパターン同士の排他関係を制御する方法は本実施形態の手法に限られるものではない。例えば補正データを、誤差拡散法の閾値や量子化誤差に反映させても良い。
<第2実施形態>
第1実施形態では、ハーフトーン処理部107は誤差拡散法を用いる例を説明したが、本実形態では、ハーフトーン処理部107でディザ法を用いる例について説明する。
図13は、シアンを例にした場合のディザ法によるハーフトーン処理の概要を示す。ディザ法は、入力画像データに対応する閾値からなるディザマトリクスThを用いて、入力されたデータと閾値とを比較することにより量子化する。例えば、シアンの記録素子列1に対応する記録データC_d1とディザマトリクスThを画素ごとに比較する。ここでは、閾値より入力画素値の方が大きければ255、小さければ0として出力する。そしてシアンの記録素子列1が形成するハーフトーン画像データOut_c1を得られる。よって、第1実施形態における図9で示したハーフトーン処理部107を、上述のディザマトリクスThを用いたディザ法に変更すれば第2実施形態の構成を実現できる。
具体的には、図14に示したように、ディザ処理部1701、1707、1715、1722を構成するする。また、上述のディザマトリクスThは1724、1725、1726、1727と、各ディザ処理部それぞれに格納することとする。なおディザマトリクスThは、それぞれ異なるものを用意してもよいし、同じものを用意してもよい。以上により、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述のディザ法でも、記録素子列ごとの記録データに対して、逆位相とするための補正データを付加する例を示した。しかしながら、逆位相となる補正データを例えば、ディザマトリクスに反映させても良い。
<変形例>
以下、本発明に係る第2実施形態の変形例について説明する。上述した第2実施形態では、ディザ法を用いる際に、補正成分算出部1705、1713、1719においてドットパターンを逆位相にするための補正成分を算出した。しかしながら、記録素子列毎に補正成分の算出を行うのは処理コストが高くなる。そこで、本変形例ではハーフトーン処理部107でディザ法を用いる際に、上述の補正成分算出を行わないで、あらかじめ補正と同等の効果をディザマトリクスに反映する例を示す。
図15は、ハーフトーン処理部107において補正成分算出を行わない場合のブロック図を示す。図15に示したように、ディザ処理部1801、1803、1805、1807はそれぞれ、ディザマトリクスTh_1〜Th_4(1808、1809、1810、1811)を用いる。ディザマトリクスTh_1は公知のディザマトリクス生成法に基づきディザマトリクスを生成する。
一方、ディザマトリクスTh_2〜Th_4は、各記録素子列が記録するドットパターンが低周波領域で逆位相となるようにディザマトリクスを生成しておく。
例えばTh_2の生成例を図16に示す。図16においては、まずTh_1に対して前述の実施形態と同様にフィルタ1501によるフィルタ処理を行い、ディザマトリクスの低周波成分1903を算出する。ここで用いられるフィルタ1501は帯域幅の広い(弱いローパス)フィルタなので、ドットパターン間で逆特性(位相が逆)となる低周波数帯の幅が広くなる。
次に、このディザマトリクスの低周波成分1903に基づいて、逆位相制御するための成分を算出する。具体的には、画素値が全て255の画素値群からディザマトリクスの低周波成分1903を減算することにより、逆位相制御のための成分を算出する。この減算後の結果得られた逆位相制御情報1905は、このままでは閾値として使用できないため、各画素の値をディザマトリクスの形式に変換する。
通常ディザマトリクスは整数の形式で0〜255(8ビットの場合)の値が格納される必要がある。そこで、逆位相制御情報1905の画素値群を、小さい値をもつ画素から0〜255の値に番号付けを行う。なお、図16ディザマトリクス1906は、サイズ4×4画素の模式図として描いているため、閾値の値としては0、17、34のように離散的な値が格納されている。しかしながら、256階調以上を表現する通常のディザマトリクスはサイズ16×16画素以上となるため、0、1、2〜と全ての値を格納することができる。以上のようにしてディザマトリクスTh_2が決定される。ディザマトリクスTh_2は、同一の記録チップ上にある他の記録素子列に対応するディザマトリクスTh_1に対して、位相が逆となる低周波数帯の幅が広くなる(低周波から高周波に掛けて逆位相となる)。この結果、粒状性の良好な画像を得ることができる。
さらに図17は、ディザマトリクスTh_3の生成例を示す。まずディザマトリクスTh_1(2001)に対して前述の実施形態と同様にフィルタ1502を用いたフィルタ処理を行い、ディザマトリクスの低周波成分2003を算出する。ここで用いられるフィルタ1502は帯域幅が狭い(強いローパス)フィルタので、ドットパターン間で逆位相となる低周波数帯の幅が狭くなる効果がある。
次に、このディザマトリクスの低周波成分2003に基づいて逆位相制御するための成分を算出する。具体的には、画素値が全て255の画素値群からディザマトリクスの低周波成分2003を減算することにより、逆位相制御のための成分を算出する。同時に、前述の通り求めたTh_2(2006)に対してもフィルタ1502を用いたフィルタ処理を行い、ディザマトリクスの低周波成分2008を算出する。次に、このディザマトリクスの低周波成分2008に基づいて逆位相制御するための成分を算出する(。具体的には、画素値が全て255の画素値群からディザマトリクス低周波成分(2008)を減算することにより、逆位相制御のための成分を算出可能する。これらの処理により得られた逆位相制御のための成分2004、2009それぞれに重みづけを行う。ここではそれぞれに重み0.5を積算(2005、2010)したうえで加算し、逆位相制御情報2012を算出する。図16と同様に、逆位相制御情報2012をディザマトリクスの形式に変換する。
以上によりディザマトリクスTh_3が決定される。上述のように、ディザマトリクスTh_3は、ディザマトリクスTh_1、Th_2に対して帯域幅の狭い(ローパス特性の強い)フィルタ1502によるフィルタ処理を行う。決定されるディザマトリクスTh_3は、異なる記録チップ上の記録素子列に対応するディザマトリクスTh_1、Th_2に対して、位相が逆となる低周波数帯の幅が狭くなる。
なお説明は省略するが、Th_4については、Th_1、Th_2に対して比較的ローパス特性の強いフィルタ1502によるフィルタ処理により逆位相制御情報を生成するのはTh_3と同様である。ただし、上記に加えてTh_3に対して比較的ローパス特性の弱いフィルタ1501によるフィルタ処理により逆位相制御情報を生成する。これらの二つ逆位相制御情報を用いてTh_4を生成することが可能である。
以上のように生成したディザマトリクスを用いてディザ処理することで、前述の実施形態と同様の効果を得られる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給することによっても実現できる。この場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)がコンピュータが読み取り可能に記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することにより、上述した実施形態の機能を実現する。

Claims (8)

  1. 同一の色成分を記録する複数の記録素子列を有する記録チップを、前記記録素子列方向に一部オーバーラップするように複数つなげてなる記録ヘッドを用いて、記録媒体の同一領域に対して前記記録素子列それぞれが記録することにより画像を形成するための画像処理装置であって、
    入力された画像データを前記記録素子列ごとの記録データに設定する設定手段と、
    k番目に記録する記録素子列よりも先行し、前記k番目に記録する記録素子列と同一の記録チップ上にある他の記録素子列に対応するドットパターンに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う第1のフィルタ処理手段と、
    前記k番目の記録する記録素子列よりも先行し、前記k番目に記録する記録素子列とは異なる記録チップ上にある他の記録素子列に対応するドットパターンに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う第2のフィルタ処理手段と、
    前記第1のフィルタ処理手段による結果と前記第2のフィルタ処理手段による結果とに基づいて、前記k番目に記録する記録素子列に対応する記録データに対して行うハーフトーン処理に用いる閾値を設定して、該ハーフトーン処理を行い、前記k番目に記録する記録素子列に対応するドットパターンを生成するハーフトーン処理手段とを有し、
    前記第1のフィルタ処理に用いられるフィルタの方が、前記第2のフィルタ処理に用いられるフィルタよりも、広い周波数帯域を通過させることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記ハーフトーン処理は、誤差拡散処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ハーフトーン処理は、ディザ処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像処理装置は、インクジェット方式による記録装置に搭載されていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 同一の色成分を記録する複数の記録素子列を有する記録チップを、前記記録素子列方向に一部オーバーラップするように複数つなげてなる記録ヘッドを用いて、記録媒体の同一領域に対して前記記録素子列それぞれが記録することにより画像を形成するための画像処理装置であって、
    入力された画像データを前記記録素子列ごとの記録データに設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された各記録素子列の記録データに対して、閾値マトリクスを用いたハーフトーン処理を行い、前記記録素子列それぞれが記録するドットパターンを生成するハーフトーン処理手段とを有し、
    前記閾値マトリクスは、前記記録素子列ごとに設定され、
    k番目に記録する記録素子列に対応する閾値マトリクスは、前記k番目に記録する記録素子列と同一の記録チップ上にある他の記録素子列に対応する閾値マトリクスに対して、第1のローパスフィルタを用いたフィルタ処理結果と、前記k番目に記録する記録素子列とは異なる記録チップ上にある他の記録素子列に対応する閾値マトリクスに対して、前記第1のローパスフィルタよりも狭い帯域を通過させる第2のローパスフィルタを用いたフィルタ処理結果とに基づいて生成されることを特徴とする画像処理装置。
  6. コンピュータを請求項1乃至5の何れか一項に記載された画像処理装置として機能させるためのプログラム。
  7. 同一の色成分を記録する複数の記録素子列を有する記録チップを、前記記録素子列方向に一部オーバーラップするように複数つなげてなる記録ヘッドを用いて、記録媒体の同一領域に対して前記記録素子列それぞれが記録することにより画像を形成するための画像処理装置の制御方法であって、
    入力された画像データを前記記録素子列ごとの記録データに設定する設定工程と、
    k番目に記録する記録素子列よりも先行し、前記k番目に記録する記録素子列と同一の記録チップ上にある他の記録素子列に対応するドットパターンに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う第1のフィルタ処理工程と、
    前記k番目の記録する記録素子列よりも先行し、前記k番目に記録する記録素子列とは異なる記録チップ上にある他の記録素子列に対応するドットパターンに対してローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う第2のフィルタ処理工程と、
    前記第1のフィルタ処理工程による結果と前記第2のフィルタ処理工程による結果とに基づいて、前記k番目に記録する記録素子列に対応する記録データに対して行うハーフトーン処理に用いる閾値を設定して、該ハーフトーン処理を行い、前記k番目に記録する記録素子列に対応するドットパターンを生成するハーフトーン処理工程とを有し、
    前記第1のフィルタ処理に用いられるフィルタの方が、前記第2のフィルタ処理に用いられるフィルタよりも、広い周波数帯域を通過させることを特徴とする画像処理方法。
  8. 同一の色成分を記録する複数の記録素子列を有する記録チップを、前記記録素子列方向に一部オーバーラップするように複数つなげてなる記録ヘッドを用いて、記録媒体の同一領域に対して前記記録素子列それぞれが記録することにより画像を形成するための画像処理装置の制御方法であって、
    入力された画像データを前記記録素子列ごとの記録データに設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定された各記録素子列の記録データに対して、閾値マトリクスを用いたハーフトーン処理を行い、前記記録素子列それぞれが記録するドットパターンを生成するハーフトーン処理工程とを有し、
    前記閾値マトリクスは、前記記録素子列ごとに設定され、
    k番目に記録する記録素子列に対応する閾値マトリクスは、前記k番目に記録する記録素子列と同一の記録チップ上にある他の記録素子列に対応する閾値マトリクスに対して、第1のローパスフィルタを用いたフィルタ処理結果と、前記k番目に記録する記録素子列とは異なる記録チップ上にある他の記録素子列に対応する閾値マトリクスに対して、前記第1のローパスフィルタよりも狭い帯域を通過させる第2のローパスフィルタを用いたフィルタ処理結果とに基づいて生成されることを特徴とする画像処理方法。
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