JP2005340940A - 画像処理方法及び装置並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】入力画像の特徴量の変化に適切に対応して量子化を行い、好ましい量子化画像を得ることができる画像処理方法及び装置並びにその機能をコンピュータによって実現するためのプログラムを提供する。
【解決手段】高周波用閾値マトリクスのサイズを単位ブロックとして、中周波用及び低周波用閾値マトリクスを単位ブロックサイズのサブマトリクスに分割する。画像210を単位ブロックサイズに分割し、この画像ブロックごとに閾値マトリクスを設定する。サブマトリクスに分割された中周波用及び低周波用閾値マトリクスは、該サブマトリクス間の分割時の隣接関係が考慮され各画像ブロックの閾値マトリクスが設定される。低周波ブロック内に高周波ブロック212が存在するような急激な空間周波数変化に対応でき、中周波及び低周波ブロックでは階調再現性に優れたを持った量子化画像を得ることができる。
【選択図】 図10

Description

本発明は画像処理方法及び装置並びに画像処理機能をコンピュータによって実現するためのプログラムに係り、特にインクジェット記録装置その他の画像形成装置に好適な多値画像の量子化処理技術に関する。
一般に、インクジェット記録装置では、誤差拡散法やディザ法に代表されるハーフトーニングの手法を用いて画像の濃淡を適切なドットパターンに変換して階調画像を形成している。
ここで、従来技術に係るハーフトーニング処理の手法について説明する。ハーフトーニング処理の手法には、主として誤差拡散法とディザ法がよく用いられる。
誤差拡散法は、1ドット(画素)ごとに多値画像を量子化する際に生じる誤差の処理を行い、この誤差を注目画素(処理を施される画素)の周りの画素に反映させ、拡散させる手法である。なお、周辺画素に誤差を配分する態様には、周辺画素に均等に(重み付けせずに)誤差を配分してもよいし、所定の誤差拡散マトリクスを用いて今後処理される画素に対して重み付けをして誤差を配分してもよい。
一方、ディザ法は、n×n個の閾値を備えた閾値マトリクスを設定し、この閾値マトリクスを画像に重ね合わせ、対応する各画素の濃淡レベル閾値を比較する。入力画像の濃淡値が閾値よりも大きいときには1、小さいときには0として2値表示する。n×n画素の処理が済んだら順次閾値マトリクスを次のn×n画素の位置に移動させ、同じ処理を繰り返す。なお、閾値マトリクスはディザマトリクスなどと呼ばれることもある。
一般的に、処理された画像の画質は、使用される誤差拡散マトリクスや閾値マトリクスによって大きく変化する。例えば、分布範囲の広い誤差拡散マトリクスや閾値マトリクスを用いると、濃度分布が滑らかに変化する部分は良好に画像を再現できるが、濃度分布が急激に変化する部分では応答性が劣化してあまりよい結果が得られない。また、積和演算を多く用いるので処理時間が長くなってしまう。
一方、配分範囲の狭い誤差拡散マトリクスや閾値マトリクスを用いると、濃度が急激に変化する部分での画像再現性が良好である。
特許文献1では、入力画像の画素ごとに空間周波数若しくはこれに相当する特徴量を抽出し、誤差拡散法においては誤差拡散マトリクスを複数備え、また、ディザ法においては閾値マトリクスを複数備え、この特徴量に応じて最適な誤差拡散マトリクス及び閾値マトリクスを選択するように構成し量子化処理を行うことで、人間の視覚特性を満足するような良好な 2値画像を得る方法を提案している。
即ち、図23(a) 〜(c) に示した3種類の閾値マトリクスを備え、注目画素から抽出される特徴量(ここでは、空間周波数)に応じてこれらの3種類の閾値マトリクスの中から最適な閾値マトリクスを選択するように構成されている。
なお、図23(a) は高周波用閾値マトリクス(H)200が行方向(たて方向、y方向)に4列、列方向(横方向、x方向)に4行配列された閾値マトリクスブロック201を示している。また、図23(b) は中周波用閾値マトリクス(M)202が行方向に2列、列方向に2行配列された閾値マトリクスブロック203を示し、図23(c) には低周波用閾値マトリクス(L)204を示している。高周波用閾値マトリクス200は誤差の配分範囲が狭い(即ち、閾値が少ない)閾値マトリクスを示し、低周波用閾値マトリクス204は誤差の配分範囲が広い (即ち、閾値が多い)閾値マトリクスを示し、中周波用閾値マトリクス204はこれらの中間を示している。
また、図23(a) に示す高周波用閾値マトリクス200はm×m(但し、mは自然数)サイズであり、図23(b) に示す中周波用閾値マトリクス202は(2×m)×(2×m)サイズ(即ち、高周波用閾値マトリクス200の4倍のサイズ)であり、図23(c) に示す低周波用閾値マトリクス204は(4×m)×(4×m)サイズ(即ち、高周波用閾値マトリクス200の16倍のサイズ)である。
行方向及び列方向に複数の画素を並べた画像において、注目画素(注目画素を含んだ画素ブロック)の濃度値から当該注目画素(画素ブロック)の画像がどのような空間周波数領域に属するかを判定し、その空間周波数領域に適した閾値マトリクスが選択され、設定される。
一方、設定された閾値マトリクスから当該注目画素の閾値が求められ、当該注目画素の濃度値が求められた閾値と比較される。当該注目画素の濃度値が閾値以上であれば当該注目画素の値は1となり、当該注目画素の濃度値が閾値未満であれば当該注目画素の値は0になる。このような処理を1画素ごと又は1画素ブロックごとに順次実行して 2値画像のドット配置が決定される。
特開平8−214159号公報
特許文献1に示されている3種類の閾値マトリクスのサイズは、最も大きい低周波用閾値マトリクス204のサイズが基本単位となっており、高周波用閾値マトリクス200のサイズは低周波用閾値マトリクス204の1/16、中周波用閾値マトリクス202のサイズは低周波用閾値マトリクス204の1/4となっており、これらを適宜組み合わせて量子化を行っている。
しかしながら、このようにサイズの異なる閾値マトリクスを組み合わせて使うと計算が煩雑になるため、中周波用閾値マトリクス202を4個並べて閾値マトリクスブロック203を形成し、また、高周波用閾値マトリクス200を16個並べて閾値マトリクスブロック201を形成して低周波用閾値マトリクス204のサイズに揃えると、常に4×4サイズの閾値マトリクスとして注目画素に該当する閾値を計算できる。
図24に示す画像410では、画像内を6個の領域412〜422に分割し、各領域に最適な閾値マトリクスを設定した例を示している。領域412、414,416には低周波用閾値マトリクス204、領域418、420には中周波用閾値マトリクス202(閾値マトリクスブロック203)、領域422には高周波用閾値マトリクス200(閾値マトリクスブロック201)が選択されている。
このように、1画像内で異なる閾値マトリクスを切り替えて量子化を行うと、例えば、領域412内で急激な濃度変化があるといったように、領域内で空間周波数の特性が変化する画像に対しては適切とは言えない処理になってしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、入力画像の特徴量の変化に適切に対応して量子化を行い、好ましい量子化画像を得ることができる画像処理方法及び装置並びにその機能をコンピュータによって実現するためのプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1記載の発明は、多階調画像から量子化画像を得る画像処理方法であって、入力画像を単位ブロックの大きさで複数の画像ブロックに分割する画像分割工程と、前記単位ブロックの大きさを有する第1の閾値マトリクスと、前記単位ブロックの大きさを有する複数のサブマトリクスに分割可能な第2の閾値マトリクスと、を含んだ複数の閾値マトリクスから前記画像ブロックごとに前記入力画像の閾値マトリクスを決める閾値マトリクス決定工程と、前記第2の閾値マトリクスが閾値マトリクスに決められた画像ブロックには、前記第2の閾値マトリクスが分割されたサブマトリクス単位で、分割時の前記サブマトリクス間の隣接関係を維持するように閾値マトリクスの設定を行う閾値マトリクス設定工程と、を含むことを特徴とする。
多階調画像から量子化画像を得る量子化処理に用いられる閾値マトリクスを複数備え、該複数の閾値マトリクスには、単位ブロックの大きさを有する第1の閾値マトリクスと単位ブロックの大きさを有するサブマトリクスに分割可能な第2の閾値マトリクスとを少なくとも備えている。入力画像を単位ブロックのサイズ(第1の閾値マトリクスのサイズ)に分割し、この画像ブロックごとに複数の閾値マトリクスの中から閾値マトリクスを決定する。第2の閾値マトリクスが画像ブロックの閾値マトリクスとして決められると、第2の閾値マトリクスをサブマトリクスに分割し、分割時の該サブマトリクスの隣接関係(配列順、位置関係)を維持しながら、サブマトリクス単位で各画像ブロックの閾値マトリクスが設定される。このようにして設定された閾値マトリクスを用いて2値化処理が行われるので、入力画像内での急激な特徴変化に対応した量子化画像を得ることができ、一方では、入力画像の階調再現性を維持した好ましい量子化画像を得ることができる。
一般に、閾値マトリクスのサイズを小さくすると、量子化画像で再現できる階調数が少なくなるが、該画像の空間分解能を高くすることができる。入力画像内で急激に特徴が変化すると、これを量子化画像に反映させるためには空間分解能を高くする必要がある。一方、特徴の変化が緩やかな場合には、再現可能な階調数を多くすることが好ましい。急激な特徴変化がある領域には単位ブロックサイズの第1の閾値マトリクス (小さいサイズの閾値マトリクス)が適用され、緩やかな特徴変化がある領域にはサブマトリクスに分割された第2の閾値マトリクス(大きいサイズの閾値マトリクス)が分割時のサブマトリクスの隣接関係を維持するように適用される。このように、閾値マトリクスの設定単位を小さくし、少なくとも2つの閾値マトリクスを選択的に用いることで、階調数を優先させる領域と空間分解能を優先させる領域とを区別してそれぞれに適した量子化処理を行うことができる。
第2の閾値マトリクスには複数の閾値マトリクスを含んでいてもよい。即ち、本画像処理に用いられる閾値マトリクスは2種類でもよいし、3種類以上でもよい。
入力画像には、最小情報単位である画素の集合(配列)として取り扱われ、各画素に画像内容に応じた階調値(濃淡の程度を表す値)が与えられているデジタル画像などがある。
量子化処理には2値化処理の他に、画素(ドット)サイズが同じでも濃度が異なる3値化処理や4値化処理などを含んでいてもよい。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理方法の一態様に係り、前記画像ブロックの特徴量を算出する特徴量算出工程を含み、前記閾値マトリクス決定工程は、前記特徴量算出工程によって算出された特徴量に応じて各画像ブロックの閾値マトリクスを決定することを特徴とする。
入力画像が分割された画像ブロックの特徴量を算出し、この特徴量に応じて当該画像ブロックの閾値マトリクスを決めるので、画像ブロックごとに最適な閾値マトリクスを決めることができる。
画像ブロックの特徴量を求める際に、当該画像ブロックよりも大きな領域を対象にして当該画像ブロック特徴量を求めてもよいし、当該画像ブロックよりも小さな領域を対象にして当該画像ブロック特徴量を求めてもよい。当該画像ブロックよりも大きな領域は、周辺の画像ブロックの一部又は全部を含んでいてもよいし、隣接する画像ブロックの一部又は全部を含んでいてもよい。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像処理方法の一態様に係り、前記特徴量算出工程は、注目されている画像ブロックの特徴量と該注目画像ブロックに隣接する隣接画像ブロックの特徴量とに基づいて前記注目画像ブロックの特徴量を算出することを特徴とする。
注目されている画像ブロック(注目画像ブロック)の特徴量とこの注目画像ブロックに隣接する画像ブロックの特徴量から注目画像ブロックの閾値マトリクスを求めるように構成したので、隣接ブロックの特徴量が考慮されたより好ましい閾値マトリクスを決めることができる。
注目画像ブロックは少なくとも処理対象となる注目画素を含む画像ブロックである。
注目画像ブロックに隣接する画像ブロックには、注目画像ブロックに隣接する全ての画像ブロックが含まれてもよいし、注目画像ブロックに隣接する一部の画像ブロックが含まれていてもよい。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の画像処理方法の一態様に係り、前記閾値マトリクス決定工程は、前記特徴量算出工程によって算出された注目されている画像ブロックの特徴量と該注目画像ブロックに隣接する隣接画像ブロックに設定されている閾値マトリクスとに基づいて前記注目画像ブロックの閾値マトリクスを決めること特徴とする。
注目画素ブロックの閾値マトリクスを決める際に、注目画素ブロックの特徴量だけでなく既に設定されている隣接画像ブロックの閾値マトリクスを考慮して、当該画素ブロックの閾値マトリクスを決めるので、隣接する画素ブロック間で閾値マトリクスの配列(配置)関係を維持することができる。
請求項5記載の発明は、請求項2、3又は4記載の画像処理方法の一態様に係り、隣接する画像ブロック間で特徴量が異なる場合に用いられる第3の閾値マトリクスを含み、前記閾値マトリクス決定工程は、前記注目画像ブロックの特徴量と前記隣接画像ブロックの特徴量が異なる場合には、前記隣接画像ブロックの閾値マトリクスを前記第3の閾値マトリクスに決めることを特徴とする。
隣接ブロック間で特徴量が変化するときには、特徴量の変化に合わせた閾値マトリクスが決められるので、入力画像の特徴が変化する領域ではドットが滑らかにつながるように配置される。
請求項6記載の発明は、請求項2乃至5のうち何れか1項に記載の画像処理方法の一態様に係り、前記特徴量算出工程によって算出される各画像ブロックの特徴量は、各画像ブロックに含まれる画像信号を周波数変換して得られる空間周波数を含むことを特徴とする。
識別階調数と空間周波数には、空間周波数が高い領域では識別階調数が少なく、空間周波数が低い領域では識別階調数が多いといった関係がある。したがって、各画像ブロックの空間周波数を求め、求められた空間周波数に合わせて閾値マトリクスを決めるとよい。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の画像処理方法の一態様に係り、前記第1の閾値マトリクスは、画像ブロックの空間周波数が高周波の場合に用いられる高周波用閾値マトリクスを含み、前記第2の閾値マトリクスは、画像ブロックの空間周波数が低周波の場合に用いられる低周波用閾値マトリクスを含むことを特徴とする。
画像ブロックの空間周波数に基づいて、画像ブロックを低周波ブロックと高周波ブロックに分別し、それぞれの領域に適した閾値マトリクスを用いることで、より好ましい量子化画像を得ることができる。
空間周波数が低い低周波ブロックでは入力画像の濃度が緩やかに変化し、空間分解能は低くてもよいが階調数を多く再現する必要がある。したがって、閾値マトリクス内の閾値が多数必要となり、閾値マトリクスはサイズが大きくなる。
一方、空間周波数が高い高周波ブロックでは入力画像の濃度が急激に変化し、再現可能な階調数は低くてもよいが空間分解能を高める必要がある。したがって、閾値マトリクス内の閾値は少なくてもよく、閾値マトリクスのサイズが小さくなる。
第2の閾値マトリクスには、低周波用閾値マトリクスの他に、高周波と低周波との中間の周波数領域に対応した中周波用閾値マトリクスを備える態様が好ましい。
請求項8記載の発明は、上記方法発明を具現化する装置を提供する。即ち、請求項8に係る画像処理装置は、多階調画像から量子化画像を得る画像処理装置であって、単位ブロックの大きさを有する第1の閾値マトリクスと、前記単位ブロックの大きさで複数のサブマトリクスに分割可能な第2の閾値マトリクスと、を少なくとも含んだ複数の閾値マトリクスを格納する閾値マトリクス格納手段と、入力画像を前記単位ブロックの大きさで複数の画像ブロックに分割する画像分割手段と、前記閾値マトリクス格納手段に格納されている前記複数の閾値マトリクスから各画像ブロックごとに前記入力画像の閾値マトリクスを決める閾値マトリクス決定手段と、前記第2の閾値マトリクスが閾値マトリクスに決められた画像ブロックには、前記第2の閾値マトリクスが分割されたサブマトリクス単位で、分割時の前記サブマトリクス間の隣接関係を維持するように閾値マトリクスの設定を行う閾値マトリクス設定手段と、を備えたことを特徴とする。
該画像処理装置はインクジェット記録装置などの画像形成装置に適用可能であり、当該画像形成装置は、液滴を吐出するノズルが形成された吐出ヘッドと、前記画像処理装置によって得られた量子化画像データに基づいて前記吐出ヘッドからの吐出を制御する吐出制御手段とを備え、前記ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上に画像を形成することができる。
吐出ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたってインク吐出用の複数のノズルを配列させたノズル列を有するフルライン型のインクジェットヘッドを用いることができる。
この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドブロックを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のインクジェットヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってインクジェットヘッドを配置する態様もあり得る。
「記録媒体」は、吐出ヘッドの作用によって画像の記録を受ける媒体(被吐出媒体、印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、吐出ヘッドによって配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と吐出ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)吐出ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して吐出ヘッドを移動させる態様、或いは、吐出ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の画像処理装置の機能をコンピュータによって実現するためのプログラムを提供する。
即ち、請求項8に係る画像処理装置は、コンピュータによって実現することが可能であり、請求項9に係る発明は、上述した画像処理装置の各手段をコンピュータによって実現するためのプログラム(或いは、請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータによって実行させるためのプログラム)を提供する。
本発明に係る画像処理用のプログラムは、プリンタや表示装置などの画像出力装置に組み込まれる中央処理装置(CPU)の動作プログラムとして適用できるとともに、パソコンなどのコンピュータシステムに適用することも可能である。また、本発明に係る画像処理用のプログラムは、単独のアプリケーションソフトウエアとして構成されてもよいし、ドライバソフトや画像編集ソフトなどのアプリケーションの一部として組み込まれてもよい。
本発明によれば、単位ブロックサイズの第1の閾値マトリクスと単位ブロックサイズに分割可能な第2の閾値マトリクスとを少なくとも含んだ複数の閾値マトリクス備え、単位ブロックサイズに分割された入力画像の閾値マトリクスを単位ブロックごとに決定し、閾値マトリクスが第2の閾値マトリクスに決められた画像ブロックには、第2の閾値マトリクスをサブマトリクスに分割し、分割したときにサブマトリクス間の隣接関係を維持するように、サブマトリクス単位で閾値マトリクスが設定される。このように各画像ブロックごとに設定された閾値マトリクスを用いて量子化処理が実行される。閾値マトリクスの基本単位サイズを小さくすることで必要の空間分解能を確保し、入力画像の急激な特徴変化に対応したドット配置が実現される。また、大きなサイズの第2の閾値マトリクスをサブマトリクス単位に分割して設定する際に分割時のサブマトリクス間の隣接関係を考慮して閾値マトリクスの設定を行うので、階調再現性に優れた好ましい量子化画像を得ることができる。

以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明の実施形態に係る画像処理装置を用いたインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェットヘッド(以下、ヘッドという。)12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録媒体たる記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによって記録紙16がベルト33上に吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図7中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12の各ヘッド12K,12C,12M,12Yは、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録紙16の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
ヘッド12K,12C,12M,12Yは、記録紙16の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド12K,12C,12M,12Yが記録紙16の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
吸着ベルト搬送部22により記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド12K,12C,12M,12Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図1に示した印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12K,12C,12M,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が2次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
各色のヘッド12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部24により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部24の後段には後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図3(a) はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。また、図3(c) はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図3(a) 中の4−4線に沿う断面図)である。
記録紙16上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図3(a),(b) に示したように、インク滴の吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙16の送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図3(a) の構成に代えて、図3(c) に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドブロック50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図3(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部にノズル51への流出口と供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。
図4に示したように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(図4中不図示、図6中符号60として記載)と連通しており、インクタンク60から供給されるインクは図4の共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の天面を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なお、アクチュエータ58には、ピエゾ素子などの圧電体が好適に用いられる。インク吐出後、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。
かかる構造を有するインク室ユニット53を図5に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図5に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙16の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙16の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔インク供給系の構成〕
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60はヘッド50にインクを供給する基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。なお、図6のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図6に示したように、インクタンク60とヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。図6には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aをキャップ64で覆う。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構によりヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。
印字中又は待機中において、特定のノズルの使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、ヘッド50内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッド50への装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ58が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(アクチュエータ58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かってアクチュエータ58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル板表面の汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、以下に述べる吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、アクチュエータ58を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、ヘッド50のノズル面50Aに、圧力室52内のインクをポンプ等で吸い込む吸引手段を当接させて、気泡が混入したインク又は増粘インクを吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。
〔制御系の説明〕
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、ROM75、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。
画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
ROM75には、システムコントローラ72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、ROM75は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図7において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色のヘッド12K,12C,12M,12Yのアクチュエータを駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。
画像メモリ74に蓄えられた画像データは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80においてインク色ごとのドットデータに変換される。すなわち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをKCMYの4色のドットデータに変換する処理を行う。プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
ヘッドドライバ84は、画像バッファメモリ82に記憶されたドットデータに基づき、ヘッド50の駆動制御信号を生成する。ヘッドドライバ84で生成された駆動制御信号がヘッド50に加えられることによって、ヘッド50からインクが吐出される。記録紙16の搬送速度に同期してヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙16上に画像が形成される。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。
〔画像処理の説明〕
次に、上記の如く構成されたインクジェット記録装置10における画像信号の処理について説明する。
図8は、本例のインクジェット記録装置10における画像処理機能の概略を示したブロック図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、入力された画像データ(RGBデータ)100からインクデータ若しくはドット密度データ(KCMYデータ)を生成する色変換部102、2値化処理部104、ヘッド駆動信号生成部106を備えており、2値化処理(量子化処理)の結果得られるドットデータに基づいてヘッド50の駆動信号を生成し、所望のドット打滴108を実施するようになっている。
印画すべき画像のデータ(RGBデータ)100は、図7で説明したように、通信インターフェース70等の所定の画像入力部を通じてインクジェット記録装置10に入力され、図8に示した色変換部102に送られる。色変換部102は、画像内の各画素のRGBデータをこれに対応するインクデータ若しくはドット密度データに変換する処理を行う。色変換部102で生成されたインクデータ若しくはドット密度データは階調補正などの所定の処理が行われた後、2値化処理部104へ送られる。
2値化処理部104は、KCMYの階調画像(多値画像信号)を2値化(量子化)して疑似階調画像のドットパターン(量子化信号)に変換する処理部である。詳細は後述するが、図8に示すように、入力画像を複数のブロックに分割し、画像周波数解析部120では、ブロックごとに画像の空間周波数又はこれに相当する特徴量(例えば、フーリエ変換によるスペクトル解析、バンドパスフィルタ出力等)を抽出し、閾値マトリクス決定部122では、注目ブロック (処理が行われる画像ブロック)の空間周波数に基づいて、注目ブロックが主として低周波数から成る場合は低周波数に対応する閾値マトリクスを対応させる。また、注目ブロックが高周波数から成る場合は高周波数に対応する閾値マトリクスを対応させる。
このようにして、注目ブロックに対する最適な閾値マトリクスが複数の閾値マトリクス(詳細は後述)の中から選択的に決められる。
また、閾値マトリクス設定部124では決められた閾値マトリクスを注目ブロックの閾値マトリクスとして設定し、閾値マトリクス処理部126にて設定された閾値マトリクスを用いて閾値マトリクス処理を行うアルゴリズムによって多値画像信号から量子化信号を生成する。閾値マトリクス設定部124では、どの画像ブロックにどの閾値マトリクスを当てはめるかを決めるインデックスである閾値マトリクス制御テーブルを用い、各ブロックの空間周波数に基づいて該閾値マトリクス制御テーブルを変更するように構成してもよい。
インクジェット記録装置10では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。2値化処理部104は、後述する2値化アルゴリズムを用いて入力画像データからドットパターンを生成する。
〔第1実施形態〕
図9(a) 〜(c) には、上述した2値化処理に用いられる閾値マトリクスを示す。図9(a) に示す高周波用閾値マトリクス200は、注目ブロックの空間周波数が高周波である場合に用いられるm×mサイズを有する閾値マトリクスである。また、図9(b) に示す中周波閾値マトリクス202は、注目ブロックの空間周波数が中周波である場合に用いられる(2×m)×(2×m)サイズを有する閾値マトリクスである。更に、図9(c) に示す低周波用閾値マトリクス204は、注目ブロックの空間周波数が低周波である場合に用いられる(4×m)×(4×m)サイズを有する閾値マトリクスである。
図9(b) 、(c) に示す中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204は、高周波用閾値マトリクス200の(サイズ)を基本単位(単位ブロック)とするサブマトリクスに分割することができ、各画像ブロックに閾値マトリクスを設定する際にはこのサブマトリクス単位で設定することができる。
即ち、図9(b) に示した中周波用閾値マトリクス202は4個のサブマトリクスM11〜M22に分割することができ、低周波用閾値マトリクス204は16個のサブマトリクスL11〜L44に分割することができる。
また、中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204はサブマトリクス単位で設定することができ、例えば、中周波用閾値マトリクス202のうち1つのサブマトリクスM11だけを設定してもよいし、2つのサブマトリクスM11及びサブマトリクスM12を設定することもできる。
図9(b) 、(c) に示した中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204のサイズは一例であり、中周波用閾値マトリクス202のサイズを(3×m)×(3×m)、低周波用閾値マトリクス204のサイズを(9×m)×(9×m)などとしてもよく、中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204のサイズは高周波用閾値マトリクス200の整数倍であればよい。
上述した3種類の閾値マトリクスは、図7に示したROM75に格納されており、システムコントローラ72から送られる選択信号(画像のブロックごとの特徴量に応じて切り換えられる信号)によって選択的に読み出される。
なお、本例では低周波用、中周波用、高周波用の3種類の閾値マトリクスを備えたが、低周波用、高周波用の2成分であってもよいし、4成分以上あってもよい。また、本例では、矩形の閾値マトリクスを例示したが、この形状は矩形に限定されず、六角形や菱形などの形状を適用可能である。
図10は、図9(a) 〜(c) に示した3種類の閾値マトリクスが設定された画像210を示している。本例の画像210内に示された最小の四角形は閾値マトリクスの基本単位を示し、この基本単位内には画像210を構成する複数の画素が存在している。
なお、該基本単位(サブマトリクス)内に存在する画素数の一例を挙げると、1200dpi 程度の解像度であれば64(=8×8)〜256(=16×16)画素程度である。但し、注目画素が当該ブロックの中心となっていれば、空間周波数の解析はこれより大きな単位(ブロック)で行ってもよい。
従来技術に示した画像410(図24に図示)では、閾値マトリクスの基本単位を低周波用閾値マトリクス204のサイズとするので、このサイズ単位で画像が分割される。
したがって、低周波用閾値マトリクス204が設定されたブロック412、414、416では全ての画素が低周波用閾値マトリクス204によって2値化処理され、ブロック418及び420では全ての画素が中周波用閾値マトリクス404によって2値化処理されることになる。
これに対して、図10に示した画像210では、閾値マトリクスの基本単位を高周波用閾値マトリクス200のサイズとするので、図24の画像410において画像410のブロック412、414、416に相当するブロック212、214、216では更に16分割され、分割されたブロックごとに最適な閾値マトリクスが設定され、2値化処理が行われる。
例えば、画像210のブロック212では、2行2〜3列、3行3列ブロックは空間周波数が高周波と判定された高周波ブロックであり、他のブロックは空間周波数が低周波と判定された低周波ブロックである。
ブロック212の低周波領域のサイズ(形状)と低周波用閾値マトリクス204のサイズとは異なるので、低周波用閾値マトリクス204を基本単位サイズで16個のサブマトリクスL11〜L44に分割し、1行1列にはサブマトリクスL11、1行2列にはサブマトリクスL12、1行3列にはサブマトリクスL13のように、分割した際のサブマトリクスの隣接関係を維持するように各画像ブロックの設定が行われる。また、2〜3行2列、3行3列ブロックには高周波用閾値マトリクス200が設定される。
即ち、ブロック212が閾値マトリクスの基本単位で16分割され、図9(c) に示した低周波用閾値マトリクス204の一部のサブマトリクス(ブロック212A)が、図9(a) に示した高周波用閾値マトリクス200で置き換えられているとも言える。
同様に、画像410のブロック414に対応する画像210のブロック214は、低周波用閾値マトリクス204が設定されるブロックと中周波用閾値マトリクス202が設定されるブロック214A(3〜4行6列、4行7列)とが存在し、中周波用閾値マトリクス202が連続する部分及び低周波用閾値マトリクス204が連続する部分では、それぞれ分割した際のサブマトリクスの隣接関係が維持される。
更に、ブロック216では低周波用閾値マトリクス204が設定されるブロックと中周波用閾値マトリクス202が設定されるブロック216A(6〜7行4列)とが存在し、ブロック218では低周波用閾値マトリクス204が設定されるブロックと高周波用閾値マトリクス200が設定されるブロック218A(3行10列)とが存在する。
ブロック220では低周波用閾値マトリクス204が設定されるブロックと中周波用閾値マトリクス202が設定されるブロック220A(6〜7行5列)が存在し、ブロック222では低周波用閾値マトリクス204が設定されるブロックと中周波用閾値マトリクス202が設定されるブロック222A(6行9〜11列、7行10〜11列)が存在する。
もちろん、領域216〜222でも、中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204が連続する部分では、それぞれ、それぞれ分割した際のサブマトリクスの隣接関係が維持される。
次に図11乃至図13を用いて、第1実施形態に係る画像処理方法について詳説する。
図11は、第1実施形態に係る画像処理方法の制御の流れを示したフローチャートである。
図11に示すように、先ず、閾値マトリクス制御テーブルの初期化が行われ、図12に示すように、低周波用閾値マトリクス204が設定される(ステップS10)。上述した閾値マトリクス制御テーブルによって各閾値マトリクスを分割したときのサブマトリクスの隣接関係を維持するように閾値マトリクスの順序を考慮して閾値マトリクスの配置が決定される。
その後、図7に示す通信インターフェース70等の画像入力手段を介して、画像データが入力される(ステップS12)。
入力された画像は、色変換や、UCR処理(RGBデータ→KCMYデータ)などの所定の処理を施された後に、一旦画像メモリ74に記憶され、図12の矢印線の方向に沿ってラスタ状に画像データの解析が行われ、該画像のインク記録率が求められる (ステップS14)。なお、ステップS14でのインク記録率を求める方法には公知の方法が適用される。
また、インク記録率を求めると共に、注目画素を含んだブロック(注目ブロック)ごとに空間周波数成分が計算され (ステップS16)、図13に示すように、当該ブロックの空間周波数が中周波或いは高周波であると判断されると、当該ブロックの空間周波数に対応する閾値マトリクスに書き換えが行われる。
このときに、既に判定済みの隣接するブロックが同じ周波数領域に属する場合、これらの隣接関係が維持されるように順序が考慮される (ステップS18)。例えば、3行3列ブロックの空間周波数が中周波であると、ここには中周波用閾値マトリクス202が設定される。このブロックに隣接するブロックのうち上及び右のブロックに低周波用閾値マトリクス204が設定されていると、3行3列ブロックには中周波用閾値マトリクス202のサブマトリクスM11が設定される。次に、3行4列ブロックの空間周波数が中周波であると、このブロックは中周波用閾値マトリクス202に置き換えられる。このブロックの右側には中周波用閾値マトリクス202のサブマトリクスM11が既に設定されているので、図9(b) に示した隣接関係が維持されるように、3行4列ブロックには中周波用閾値マトリクス202のサブマトリクスM12が設定される
このようにして、順次対応する閾値マトリクスが決定されると (ステップS20)、設定された閾値マトリクスを用いてドット配列が決定される(ステップS22)。
本例では、ステップS10で閾値マトリクス制御テーブルの初期化を行う態様を例示したが、各ブロックに設定された閾値マトリクスを記憶手段に順に記憶し、既に閾値マトリクスが決定したブロックの閾値マトリクスを該記憶手段から参照しながら、順に閾値マトリクスを決定すれば、ステップS10は省略可能である。
また、各画素ブロックの閾値マトリクスを決定する際に、1ライン前のブロックの閾値マトリクスが決まっていればよく、閾値マトリクス制御テーブルの初期化の際には少なくとも2ライン分のブロックの初期化を行えばよい。なお、本例では閾値マトリクス制御テーブル初期化の際に全画素ブロックを低周波用閾値マトリクス204に設定したが、高周波用閾値マトリクス200や中周波用閾値マトリクス202に設定してもよい。
ステップS22における量子化処理は、全てのブロックの閾値マトリクスが決められてから行われてもよいし、一部のブロックの閾値マトリクスが決められると量子化処理を開始するように構成してもよい。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10では、多値画像から2値画像を得る2値化処理において、該2値化処理の閾値を決定する閾値マトリクスの基本単位を最もサイズの小さい高周波用閾値マトリクス200とし、中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204を基本単位サイズのサブマトリクスに分割し、各画像ブロックに対してサブマトリクス単位で閾値マトリクスを設定できるので、画像210内の急激な周波数特性などの特性変化に対応することができる。
一方、中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204を分割し、且つ、中周波及び低周波のブロックが連続する場合は分割する際サブマトリクス間の連結関係(隣接関係)が維持されるので、中周波及び低周波に対しても適切な量子化が可能になる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。
本実施形態では、上述した第1実施形態に示した閾値マトリクスに加えて、左右、上下、斜めの各方向の周波数特性の変化に対して適切な閾値マトリクスが用いられる。図14(a) 〜(c) に第2実施形態に係る閾値マトリクスを示す。
図14(a) は、低周波から高周波へ空間周波数が変化する画像ブロックに用いられるH/L閾値マトリクス240、図14(b) は、低周波から中周波へ空間周波数が変化する画像ブロックに用いられるM/L閾値マトリクス242、図14(c) は、中周波から高周波へ空間周波数が変化する画像ブロックに用いられるM/H閾値マトリクス244を示している。
上述したH/L閾値マトリクス240、M/L閾値マトリクス242、M/H閾値マトリクス244は図9に示した高周波用閾値マトリクス200のサイズを有する単位サイズ(サブマトリクス)で分割され、また、高周波閾値マトリクス200及び中周波用閾値マトリクス202のサブマトリクス、低周波用閾値マトリクス204のサブマトリクスが設定されたブロックの周囲を囲むように(周りを縁取るように)8個のサブマトリクスで構成されている。
なお、図14(a) 〜(c) に示した、H/L閾値マトリクス240、M/L閾値マトリクス242、M/H閾値マトリクス244の中央部のブロック(サブマトリクスを表す記号が記載されていないサブマトリクス)には、高周波閾値マトリクス200或いは中周波用閾値マトリクス202、低周波用閾値マトリクス204が設定される。
図15には、図14(a) 〜(c) に示した、H/L閾値マトリクス240、M/L閾値マトリクス242、M/H閾値マトリクス244が設定された画像250を示す。なお、図15中、図10と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
画像250では、高周波用閾値マトリクス200が設定された2行3〜4列ブロック(高周波用閾値マトリクス200(H11)が設定された2ブロック)の周辺を囲むように、図14(a) に示したH/L閾値マトリクス240が設定されている。
H/L閾値マトリクス240は変化する方向に対応付けされており、例えば、高周波用閾値マトリクス200の上側のブロックにはH/L閾値マトリクス240のサブマトリクスHL1 が設定され、下側にはH/L閾値マトリクス240のサブマトリクスHL5 が設定される。
即ち、図14(a) 〜(c) に示したH/L閾値マトリクス240、M/L閾値マトリクス242、M/H閾値マトリクス244では、上下、左右、斜めの対応関係を変えないように設定される。但し、上下、左右、斜めの各方向には優先順位が設けられており、本例では、優先順位が高い順に上下方向、左右方向、斜め方向となっている。
例えば、2行3〜4列ブロックの高周波用閾値マトリクス200の周りのブロックにH/L閾値マトリクス240を設定する際に、1行3列ブロックは2行3列ブロックの上と2行4列ブロックの斜めとの両方に該当するが、上下方向が優先されるのでH/L閾値マトリクス240のサブマトリクスHL1 が設定される。同様に、1行4列ブロックでは2行3列ブロックの斜め方向と2行4列ブロックの上方向との両方に該当するが、上下方向が優先されるのでH/L閾値マトリクス240のサブマトリクスHL1 が設定される。
また、H/L閾値マトリクス240に置き換えを行う際には、既に、高周波用閾値マトリクス200及び中周波用閾値マトリクス202に設定されたブロックは置き換えを行わないように制御される。
例えば、高周波用閾値マトリクス200(M11)が既に設定されている2行4列ブロックは、2行3列ブロックの右隣であっても、既に高周波用閾値マトリクス200が設定されているので、H/L閾値マトリクス240のサブマトリクスML3 には置き換えを行わない。
即ち、空間周波数の変化に対応した特殊な閾値マトリクスを割り振る場合、元の領域が消えてしまうようなときには、置き換えを行わないように制御される(閾値マトリクス制御テーブルが構成される)。
このようにして、中周波用閾値マトリクス202及び低周波用閾値マトリクス204の隣接関係を維持すると共に、空間周波数が変化するブロック間では上下方向、左右方向、斜め方向、の優先順位に従って、高周波用閾値マトリクス200が設定された2行8列ブロック(高周波用閾値マトリクス200が設定された1ブロック)の周辺にはH/L閾値マトリクス240が設定され、中周波用閾値マトリクス202が設定される6〜7行4〜5行ブロックの周辺にはM/L閾値マトリクス242が設定され、更に、中周波用閾値マトリクス202が設定される6〜7行10〜11列ブロックの周囲にはM/L閾値マトリクス242が設定されている。
図16は、第2実施形態に係る画像処理方法の制御の流れを示したフローチャートである。なお、図16中、図11と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図16に示した第2実施形態に係る画像処理方法のフローチャートでは、図11に示した第1実施形態に係る画像処理方法のフローチャートのステップS10からステップS20までの制御は同一であり、ステップS20で対応する閾値マトリクスを決定した後に、閾値マトリクス制御テーブルを用いて、低周波/高周波、低周波/中周波、中周波/高周波が隣接する箇所では、閾値マトリクスを隣接方向に応じて置き換えが行われる(ステップS21)。
言い換えると、該閾値マトリクス制御テーブルは、制御の優先順位に従って閾値マトリクスをマッピングし、更に、空間周波数が変化する領域を決める。この空間周波数(閾値マトリクスの種類)が変わるブロックでは、その空間周波数に適した特別な閾値マトリクスへ置き換えを行う。
即ち、図17に示す画像260では、ステップS18及びステップS20を経て3行3〜4列ブロックに中周波用閾値マトリクス202が設定され、この2ブロックが左右、上下、斜めの各方向に隣接するブロックは低周波用閾値マトリクス204が設定されている。
両者の境界(図17中、○で示した箇所)には、隣接方向に応じて、図14(b) に示したM/L閾値マトリクス242が設定され、図18に示すように、画像260には画像特徴量の変化(例えば、画像のエッジ成分)に対応する特別な閾値マトリクスが設定される。
その後、ステップS22に進み、決定された閾値マトリクスを用いてドット配列が決定される。
次に、図19乃至図22を用いて、図14(a) 〜(c) に示したH/L閾値マトリクス240、M/L閾値マトリクス242、M/H閾値マトリクス244に置き換えるブロックがコの字や中島状等の特殊な形状の場合について説明する。
予め、各ブロックの閾値マトリクスが決められた後に、H/L閾値マトリクス240、M/L閾値マトリクス242、M/H閾値マトリクス244が設定される。処理の都合上、優先順位が必要であり、本例では、優先順位が高い順に、高周波、中周波、低周波とする。
(ステップ1):ステップ1では、高周波用閾値マトリクス200に設定されたブロックのうち、上下左右の4方向の隣接ブロックのうち少なくとも1つのブロックは高周波用閾値マトリクス200以外の閾値マトリクスが設定されている条件を満たすブロック (図19〜図22の横線パターンのブロック)に関して、これらに隣接する高周波用閾値マトリクス200が設定されていないブロックをそのブロックの設定(割り振り)と隣接方向に基づき、閾値マトリクスの再設定を行う。
上述した処理の結果、図19に示すように、高周波用閾値マトリクス200が設定されたブロック300、302、304は、上下左右方向に隣接するブロックのうち少なくとも1つのブロック310、312、314、316は高周波用閾値マトリクス200以外の閾値マトリクスが設定されたブロックであり、これらのブロックに隣接するブロックはM/H閾値マトリクス244に設定される。なお、ブロック318の処理については後述する。
ブロック300の上方向に隣接するブロック310にはMH1 で表されるM/H閾値マトリクス244が再設定され、左方向に隣接するブロック314には、M/H閾値マトリクス244のサブマトリクスMH7 が再設定される。また、ブロック302の左方向に隣接するブロック316にはM/H閾値マトリクス244のサブマトリクスMH7 、ブロック304の左方向に隣接するブロック318にはM/H閾値マトリクス244のサブマトリクスHM7 が再設定されている。
即ち、図19に示すように、当該隣接ブロックへ再設定される閾値マトリクスが1つの場合には、当該隣接ブロックの閾値マトリクスは決定済みとして固定される。
また、図20には、高周波用閾値マトリクス200が設定されたブロックと上下左右方向に隣接するブロックのうち、少なくとも1つのブロックには高周波用閾値マトリクス200以外の閾値マトリクスが設定され、当該隣接ブロックに2以上の閾値が設定可能な場合を示している。
高周波用閾値マトリクス200が設定されたブロック320、322、324、326、328、330、332の上下左右方向に隣接するブロック340、342には関係するブロックが2つ存在し、ブロック344には関係するブロックが3つ存在する。
ブロック340は、ブロック320の上方向に隣接し、ブロック322の左方向に隣接する。したがって、ブロック340にはM/H閾値マトリクス244の2つのサブマトリクスMH1 、MH7 を設定することができる。このように、設定可能な2つのサブマトリクスが閾値マトリクス上で直交関係にある場合、その直交関係から、M/H閾値マトリクス244上でサブマトリクスMH1 及びサブマトリクスMH7 の両方に接するサブマトリクスMH8 が再設定される。
同様に、ブロック342はブロック320の下方向及びブロック326の左に隣接し、M/H閾値マトリクス244の2つのサブマトリクスMH5 及びMH7 を設定することができる。サブマトリクスMH5 とサブマトリクスMH7 とは直交関係にあるので、サブマトリクスMH5 とサブマトリクスMH7 との両方に隣接するM/H閾値マトリクス244のサブマトリクスMH6 が再設定される。
また、図21では、中周波用閾値マトリクスが設定されたブロック350は、高周波用閾値マトリクスが設定されたブロック352の右隣であり、高周波用閾値マトリクスが設定されたブロック354の左隣である。
このように、1つのブロックに設定可能な2つの閾値マトリクス(サブマトリクス)が対向関係にある場合、これらの閾値マトリクスは互いに打ち消す関係にあるので、このブロックでは閾値マトリクスの再設定を行わず、元の閾値マトリクスである中周波用閾値マトリクス202がそのまま設定される。
一方、図20に示すブロック344は、3つの閾値マトリクスを設定することが可能である。ブロック344は高周波用閾値マトリクス200が設定されたブロック326の右側に隣接し、ブロック328の下側に隣接する。更に、ブロック332の左側に隣接するので、M/H閾値マトリクス244の3つのサブマトリクスMH3 、MH5 、MH7 を割り振ることが可能である。
ここで、サブマトリクスMH3 とサブマトリクスMH7 とは対向関係にあり互いに打ち消し合うので、当該ブロックには残ったサブマトリクスMH5 が再設定される。
図22には、1つのブロックに4つの閾値が設定可能な場合を示す。図22に示すように、高周波用閾値マトリクス200が設定された8つのブロック360〜374に囲まれるブロック380は、ブロック362の右方向、ブロック366の下方向、ブロック368の上方向、ブロック372の左方向にそれぞれ隣接し、M/H閾値マトリクス244の4つのサブマトリクスMH1 、HM3 、MH5 、MH7 を設定することができる。
この場合、サブマトリクスMH1 とサブマトリクスMH5 、サブマトリクスMH3 とサブマトリクスMH7 が対向関係にあるので、これらが互いに打ち消し合うので、ブロック380には閾値マトリクスの再設定を行わず、元の閾値マトリクスである中周波用閾値マトリクス202がそのまま設定される。
(ステップ2):高周波用閾値マトリクス200が設定された右上、右下、左上、左下の隣接ブロックのうち、少なくとも1つは高周波用閾値マトリクス200以外の閾値マトリクスが設定されている条件を満たすブロックに関して、これらのブロックに隣接する高周波用閾値マトリクス200以外の閾値マトリクスが設定されているブロックをピックアップし、既に、ステップ1で閾値マトリクスを再設定されたブロック(元の閾値マトリクスがそのまま設定されたブロックを含む)を除いたブロックについて、そのブロックの設定と隣接方向に基づき閾値マトリクスの再設定を行う。
具体的には、ステップ2において、図19に示したブロック318にM/H閾値マトリクス244のサブマトリクスMH8 が設定される。
(ステップ3):高周波用閾値マトリクス200が設定されているブロック及びステップ1、ステップ2で閾値マトリクスが再設定されたブロックをこれ以降の処理の対象から除外する。
(ステップ4):中周波用閾値マトリクス202が設定されているブロックについて、ステップ1〜ステップ3で高周波用閾値マトリクス200が設定されているブロックと同一処理を行う。
(ステップ5):ステップ1〜ステップ4の処理が実行されると、本制御は終了する。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10では、画像特性(空間周波数特性)が変化する領域に対しても適切な閾値マトリクスが設定されるので、階調が滑らかにつながるようにドットが配置される。
なお、本画像制御をカラー画像に適用する場合には、更に、色相関を検出し、色相関に対応した閾値マトリクスセット (組)を用いて量子化を行う態様が好ましい。
高周波且つグレーならば、異なるインクによるドットを重ねるように処理すると解像度を高めることができ、低周波且つグレーならば、異なるインクによるドットを離すように処理すると階調性を良化ことができる。
一方、高周波且つカラーならば、異なるインクによるドット近接させて配置するように処理すると色再現性と解像性の両方を高めることができる。
低周波且つカラーならば、異なるインクによるドットを離すように処理すると色再現性を高めることができる。
上述の説明では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、サーモオートクローム(TA)方式のプリンタ、昇華方式のプリンタ、レーザプリンタなどドットによって階調を表現する画像形成装置や表示装置など多様な出力装置について本発明を適用できる。
また、本発明の画像処理装置は、インクジェット記録装置などの画像形成装置に組み込まれる態様に限らず、コンピュータによっても実現可能である。上述した画像処理機能をコンピュータに実現させるためのプログラムをCD−ROMや磁気ディスクその他の情報記憶媒体に記録し、該情報記憶媒体を通じて当該プログラムを第三者に提供したり、インターネットなどの通信回線を通じて当該プログラムのダウンロードサービスを提供したりすることも可能である。
本発明の実施形態に係る画像処理装置を用いたインクジェット記録装置の全体構成図 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 図1に示したインクジェット記録装置の印字ヘッドの構成を示す平面透視図 図3中の4−4線に沿う断面図 図3に示したヘッドのノズル配列を示す拡大図 本例のインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成を示した概要図 本例のインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本例のインクジェット記録装置における画像処理機能の概略を示したブロック図 本発明の第1実施形態に係る画像処理装置に適用される閾値マトリクスを示す図 図9に示した閾値マトリクスを適用した画像を示す図 本発明の第1実施形態に係る画像処理の流れを示すフローチャート 図11に示したフローチャートの初期化処理を説明する図 図11に示したフローチャートの閾値マトリクス決定工程を説明する図 本発明の第2実施形態に係る画像処理装置に適用される閾値マトリクスを示す図 図14に示した閾値マトリクス適用した画像を示す図 本発明の第2実施形態に係る画像処理の流れを示すフローチャート 図14に示した閾値マトリクスを適用する領域を示す図 図16に示したフローチャートの閾値マトリクスの再設定を説明する図 本発明に係る画像処理を適用するブロックが特殊形状の場合を説明する図 図19に示した本画像処理を適用するブロックの一態様を示す図 図19に示した本画像処理を適用するブロックの他の態様を示す図 図19に示した本画像処理を適用するブロックの更に他の態様を示す図 従来に係る閾値マトリクスを説明する図 図23に示した閾値マトリクスを適用した画像を示す図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、12K,12C,12M,12Y…ヘッド、16…記録紙、22…吸着ベルト搬送部、50…ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、72…システムコントローラ、75…ROM、80…プリント制御部、104…2値化処理部、106…ヘッド駆動信号生成部、120…画像周波数解析部、122…閾値マトリクス決定部、124…閾値マトリクス設定部、126…閾値マトリクス処理部、200…高周波用閾値マトリクス、240…H/L閾値マトリクス、242…M/L閾値マトリクス、244…M/H閾値マトリクス

Claims (9)

  1. 多階調画像から量子化画像を得る画像処理方法であって、
    入力画像を単位ブロックの大きさで複数の画像ブロックに分割する画像分割工程と、
    前記単位ブロックの大きさを有する第1の閾値マトリクスと、前記単位ブロックの大きさを有する複数のサブマトリクスに分割可能な第2の閾値マトリクスと、を含んだ複数の閾値マトリクスから前記画像ブロックごとに前記入力画像の閾値マトリクスを決める閾値マトリクス決定工程と、
    前記第2の閾値マトリクスが閾値マトリクスに決められた画像ブロックには、前記第2の閾値マトリクスが分割されたサブマトリクス単位で、分割時の前記サブマトリクス間の隣接関係を維持するように閾値マトリクスの設定を行う閾値マトリクス設定工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記画像ブロックの特徴量を算出する特徴量算出工程を含み、
    前記閾値マトリクス決定工程は、前記特徴量算出工程によって算出された特徴量に応じて各画像ブロックの閾値マトリクスを決定することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記特徴量算出工程は、注目されている画像ブロックの特徴量と該注目画像ブロックに隣接する隣接画像ブロックの特徴量とに基づいて前記注目画像ブロックの特徴量を算出することを請求項2記載の画像処理方法。
  4. 前記閾値マトリクス決定工程は、前記特徴量算出工程によって算出された注目されている画像ブロックの特徴量と該注目画像ブロックに隣接する隣接画像ブロックに設定されている閾値マトリクスとに基づいて前記注目画像ブロックの閾値マトリクスを決めることを特徴とすることを特徴とする請求項2又は3記載の画像処理方法。
  5. 隣接する画像ブロック間で特徴量が異なる場合に用いられる第3の閾値マトリクスを含み、
    前記閾値マトリクス決定工程は、前記注目画像ブロックの特徴量と前記隣接画像ブロックの特徴量が異なる場合には、前記隣接画像ブロックの閾値マトリクスを前記第3の閾値マトリクスに決めることを特徴とする請求項2、3又は4記載の画像処理方法。
  6. 前記特徴量算出工程によって算出される各画像ブロックの特徴量は、各画像ブロックに含まれる画像信号を周波数変換して得られる空間周波数を含むことを特徴とする請求項2乃至5のうち何れか1項に記載の画像処理方法。
  7. 前記第1の閾値マトリクスは、画像ブロックの空間周波数が高周波の場合に用いられる高周波用閾値マトリクスを含み、前記第2の閾値マトリクスは、画像ブロックの空間周波数が低周波の場合に用いられる低周波用閾値マトリクスを含むことを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
  8. 多階調画像から量子化画像を得る画像処理装置であって、
    単位ブロックの大きさを有する第1の閾値マトリクスと、前記単位ブロックの大きさで複数のサブマトリクスに分割可能な第2の閾値マトリクスと、を少なくとも含んだ複数の閾値マトリクスを格納する閾値マトリクス格納手段と、
    入力画像を前記単位ブロックの大きさで複数の画像ブロックに分割する画像分割手段と、
    前記閾値マトリクス格納手段に格納されている前記複数の閾値マトリクスから各画像ブロックごとに前記入力画像の閾値マトリクスを決める閾値マトリクス決定手段と、
    前記第2の閾値マトリクスが閾値マトリクスに決められた画像ブロックには、前記第2の閾値マトリクスが分割されたサブマトリクス単位で、分割時の前記サブマトリクス間の隣接関係を維持するように閾値マトリクスの設定を行う閾値マトリクス設定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置
  9. 請求項1乃至7に記載された画像処理方法の各工程をコンピュータによって実行させるためのプログラム。
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