JP2010005827A - 画像形成装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 マルチパス記録によって生じ得る濃度ムラを効率的にかつ効果的に軽減することができる画像形成装置及びその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】 複数回の記録走査の内、先行する記録ヘッドの記録走査によって記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する。検出した記録濃度に基づいて、複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する。濃度を補正した画像データを用いて、画像形成を制御する。
【選択図】 図5
【解決手段】 複数回の記録走査の内、先行する記録ヘッドの記録走査によって記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する。検出した記録濃度に基づいて、複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する。濃度を補正した画像データを用いて、画像形成を制御する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いるプリンタの一例として、従来より、複数のインクの吐出口(ノズル)を備える記録ヘッドを用いるカラーインクジェット方式のプリンタが知られている。
モノクロプリンタとしてキャラクタのみを記録するものとは異なり、カラーイメージ画像を記録するカラープリンタにおいては、発色性、階調性、一様性など様々な要素に対する安定した記録が要求される。特に、一様性は、記録素子列の製作工程に生じるわずかなノズル単位のばらつきに影響を受けやすく、この様なばらつきは各ノズルの吐出量や吐出方向を不安定にし、記録画像に濃度ムラが生じることがある。
特に、記録ヘッドをその複数の記録素子の配列方向とは異なる方向、例えば、直交する方向に走査させて記録を行うシリアル型のインクジェットプリンタでは、次のようなことが発生し得る。つまり、上述したノズル単位のばらつきに起因した濃度ムラが、スジムラとなって記録された画像中に現れるため、画像の品位を低下させる場合がある。
そこで、これを回避するために、マルチパス記録方式と呼ばれる記録方式を適用することが一般となっている。このマルチパス記録方式は、従来のシリアル型のインクジェットプリンタにおいて、同一記録領域に記録されるべき記録データを複数のグループに分割し、記録媒体の搬送動作を挟んだ複数回の記録走査で同一記録領域を複数回に分けて記録する方式である。
マルチパス記録方式によれば、本来ならば1回の記録走査で記録可能な記録ラインを、異なるノズルによる複数回の記録走査で形成することができるので、各ノズル固有の画像への影響が緩和される。また、記録走査毎の境界部においても、端部ノズルのみでなく、中央部のノズルによっても記録されるので、つなぎスジも目立たなくなり、記録画像における濃度ムラが低減される。
ここで、このマルチパス記録方式に関して説明する。
図22は従来のインクジェットプリンタの記録ヘッド部を示す図である。
記録ヘッド部101は、基本4色のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)インクをそれぞれ吐出するノズル列を備えるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドと略称する)が構成されている。記録ヘッド部101は、各インク色の記録ヘッドによって、主走査方向への1回の走査でノズル列方向(副走査方向)への1回の印刷を行う。1回の印刷が完了すると、記録媒体が主走査方向と直交する副走査方向へ搬送される。
図23は図22に示す記録ヘッドを用いるプリンタによるマルチパス記録を説明するための図である。
図23では、マルチパス記録として、4回の走査で同一記録領域の印刷を完了する4パス記録の例を示している。
1101は、記録ヘッド部101で形成される単色の画像領域を表している。画像領域1101には、記録ヘッド部101の主走査1回につき、記録媒体202の搬送走査である副走査を1回行い、N回の主走査により、記録媒体202上に画像が形成される。主走査方向に対して直交する副走査方向への記録媒体202の搬送量は1/Nノズル高さであり、記録ヘッド部101のN回の主走査により、同一の画像領域に画像が重ねられて形成される。
ここでは、N=4を例として、4回の主走査により、4つの画像領域A、B、C、Dに画像が重ねて形成される。図23の画像領域A〜Dは、それぞれ排他なドット配置による画像形成がなされるため、ドット位置が重なることなく一つの画像が形成される。
このインクジェットプリンタに転送されてきた多値画像データをN値化し、それをヘッド駆動データに変換し、そのヘッド駆動データによって、記録ヘッド部101のノズルからインクを吐出させて印刷するまでの処理内容について、図24を用いて説明する。
(1)画像データ記憶装置1201では、ホストコンピュータから転送された多値RGB画像データを記憶する。そして、画像データ記憶装置1201は、1バンド(一回の主走査に必要なノズル高さ)毎に、多値RGB画像データを読み出し、入力γ変換回路1202に出力する。
(2)入力γ変換回路1202では、多値RGB画像データに対し、輝度補正を行う入力γ変換を行う。
(3)色変換前段回路1203では、多値RGB画像データを多値R’G’B’画像データに色変換するためのルックアップテーブルにより、多値RGB画像データを多値R’G’B’画像データへ色変換する。
(4)色変換後段回路1204では、多値R’G’B’画像データを多値CMYK画像データに色変換するためのルックアップテーブルにより、多値R’G’B’画像データを多値CMYK画像データへ色変換する。
(5)出力γ変換回路1205では、多値CMYK画像データに対し、出力濃度特性に応じた出力γ変換を行う。
(6)低階調化回路1206では、誤差拡散法(ED)により、出力γ変換後のM値(M>N)の多値画像データをN値画像データに変換する。ここでは、N=2である。
(7)マスクメモリ1207には、複数回の走査で、100%のドット配置を可能とする補完関係を有するデータ(マスクデータ)を格納している。N値画像データは、マスクメモリ1207内のマスクデータとAND演算されて、印刷制御部1208(ヘッドコントローラ)に転送される。
(8)印刷制御部1208では、演算後の画像データをヘッド駆動データに変換し、記録ヘッド部101からインクを吐出させて印刷を行う。
上述の方法によれば、所定領域の画像は、複数回の主走査によって1つの画像として形成される。従って、記録ヘッド部101に対する記録ヘッドの取付け位置のヨレ等、吐出口(ノズル)の特性ばらつきに起因する濃度ムラ等を軽減することができる。このように、記録ヘッドの吐出口の固有の特性に起因して生じる濃度ムラを記録媒体上に分散させて相対的に濃度ムラを低減する方式は、マルチスキャン(マルチパスとも呼ばれる)方式と呼ばれる。
また、近年、上述のようなマルチパス記録方式を用いずに濃度ムラの発生を抑える他の記録方式として、ヘッドシェーディングと呼ばれる記録方式が提案されている(特許文献1)。
ここで、ヘッドシェーディングに関して説明する。
図25は特許文献1に開示されている方法を示す図である。
まず、記録ヘッドを用いて予め設定された補正値決定用のテストパターンを被記録媒体上に記録する(ステップS11)。次に、その記録されたテストパターンの記録濃度をスキャナによって読み取る(ステップS12)。その読取画像を適当に位置補正をした後、その画像の濃度をカラム方向(主走査方向)に平均化する(ステップS13)。
次に、記録ヘッドのノズル毎に対応するラスターに割り付ける(ステップS14)。記録濃度の変化は、ノズル毎におけるインク吐出量や吐出方向のずれ、または被記録媒体上におけるインクのにじみなどによって生じる。次に、ステップS14にてラスター毎に割り付けられた濃度データから、ノズルごとの記録濃度の補正値を計算し決定する(ステップS15)。
そして、その補正値に基づいて、ノズル毎の画像データを補正する(ステップS16)。具体的には、ノズル毎のγテーブルを変更したり、ノズル毎の駆動テーブルを変更したりして、インクの吐出量等を変更する。このような補正値に基づく画像データの補正により、補正無しの状態において濃く記録されるラスターについては、それが薄くなるように補正される。また、補正無しの状態において薄く記録されるラスターについては、それが濃くなるように補正される。このような制御によって、記録濃度のムラが低減される。
また、入力画像の濃度に応じて、補正処理と非補正処理とを切り替える方法も提案されている(特許文献2)。特許文献2で開示されている技術によれば、入力画像における階調を考慮して、低濃度の記録領域に関しては補正せず、高濃度の記録領域に関しては補正することにより、全階調レベルにおいて、記録濃度のムラを低減するというものである。
特開平2−286341号公報
特開平5−69545号公報
しかしながら、上述のヘッドシェーディング方法においては、補正を行うためのデータを取得するために補正用画像(テストパターン)を記録し、その記録された画像の濃度を読み取るというステップが必ず必要となる。
ここで、数多くの補正用画像の読取を必要とする場合、その読取動作に多くの時間が費やされ、延いては全体の調整時間を長くしてしまうという課題がある。更に、基本的にノズルの吐出特性が変化した場合には、再度調整を行う必要があり、中でも画像の記録中にノズルの吐出特性が変化した場合には対応することが不可能である。また、入力濃度や印刷モードによっても補正量が異なるため、補正係数テーブル容量の増加や、処理が複雑になってしまうという欠点がある。
一方、記録中にノズルの吐出特性が変化した場合、特に、先行する記録パスにおいて、その記録濃度が濃くなりすぎた場合は修復する方法がなく、その記録パス間の濃度差がそのまま濃度ムラとして現れていた。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、マルチパス記録によって生じ得る濃度ムラを効率的にかつ効果的に軽減することができる画像形成装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による画像形成装置は以下の構成を備える。即ち、
記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に記録走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記記録ヘッドの走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送手段と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正手段と、
前記補正手段で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成手段による画像形成を制御する制御手段と
を備える。
記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に記録走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記記録ヘッドの走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送手段と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正手段と、
前記補正手段で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成手段による画像形成を制御する制御手段と
を備える。
また、好ましくは、前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度を補正する。
また、好ましくは、前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度を、前記記録濃度と前記印刷目標濃度との差分で補正する。
また、好ましくは、前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記記録濃度と前記印刷目標濃度との差分濃度を保持する保持手段を更に備え、
前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度に前記保持手段で保持している前記差分濃度を加算することで、前記最終の記録走査に用いる画像データの濃度を補正する。
前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度に前記保持手段で保持している前記差分濃度を加算することで、前記最終の記録走査に用いる画像データの濃度を補正する。
また、好ましくは、前記先行する記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度分布中に平坦領域があるか否かを検出する平坦部検出手段を更に備え、
前記平坦部検出手段は、前記画像データの濃度分布中に平坦領域がないと検出する場合、前記保持手段が保持する差分濃度をリセットするためのリセット信号を出力する。
前記平坦部検出手段は、前記画像データの濃度分布中に平坦領域がないと検出する場合、前記保持手段が保持する差分濃度をリセットするためのリセット信号を出力する。
また、好ましくは、前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査の少なくとも1つの記録走査に用いる画像データの濃度を0に補正する。
また、好ましくは、前記検出手段は、前記記録ヘッドに備えられ、
前記制御手段は、前記記録ヘッドを走査することによって、前記検出手段による検出を実行する。
前記制御手段は、前記記録ヘッドを走査することによって、前記検出手段による検出を実行する。
また、好ましくは、前記制御手段は、前記記録ヘッドの前記複数回の記録走査とは異なる走査で、前記検出手段による検出を実行する。
また、好ましくは、前記制御手段は、前記記録ヘッドの前記複数回の記録走査とは異なる走査で、前記補正手段で補正する補正値の補正用画像データに基づく記録ヘッドの記録走査によって、前記複数回の記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像上に、補正用画像を形成する。
また、好ましくは、前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度を、前記記録濃度と前記印刷目標濃度との比率に基づいて補正する。
上記の目的を達成するための本発明による画像形成装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記記録ヘッドの記録走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送工程と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正工程と、
前記補正工程で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成工程による画像形成を制御する制御工程と
を備える。
記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記記録ヘッドの記録走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送工程と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正工程と、
前記補正工程で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成工程による画像形成を制御する制御工程と
を備える。
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記記録ヘッドの記録走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送工程と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正工程と、
前記補正工程で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成工程による画像形成を制御する制御工程と
をコンピュータに実行させる。
記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記記録ヘッドの記録走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送工程と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正工程と、
前記補正工程で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成工程による画像形成を制御する制御工程と
をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、マルチパス記録によって生じ得る濃度ムラを効率的にかつ効果的に軽減することができる画像形成装置及びその制御方法、プログラムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
尚、以下で説明する記録濃度とは、断りがない限り、記録媒体上に記録された画像をセンサによって検出して得られる濃度を意味し、印刷濃度とは、記録媒体上に画像を印刷するための画像データの濃度を意味するものとして説明する。
<実施形態1>
まずは、インクジェット記録装置の4パス記録、特に、入力画像の濃度がある所定領域の範囲で平坦であり、且つ、先行するパスでの検出記録濃度が所望の濃度レベル(印刷目標濃度)を超えている場合に、以降の記録走査で濃度補正を行う例を説明する。
まずは、インクジェット記録装置の4パス記録、特に、入力画像の濃度がある所定領域の範囲で平坦であり、且つ、先行するパスでの検出記録濃度が所望の濃度レベル(印刷目標濃度)を超えている場合に、以降の記録走査で濃度補正を行う例を説明する。
図1は本発明の実施形態1におけるインクジェット記録装置の記録ヘッド部を示す図である。
記録ヘッド部101は、基本4色のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)インクをそれぞれ吐出するノズル列を備えるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドと略称する)が構成されている。ここでは、4色の記録ヘッドを例に図示しているが、それ以上またはそれ以下のインク色数で構成されてもよい。
記録ヘッド部101は、各インク色の記録ヘッドによって、主走査方向への1回の走査でノズル列方向への1回の印刷を行う。1回の印刷が完了すると、記録媒体が主走査方向と直交する副走査方向へ搬送される。
102は、記録媒体上の画像濃度を読み取るためのセンサ部を示している。このセンサ部102は、図1においては、例として、記録ヘッドと同じ長さで図示しているが、長さ、幅に関しては、特に限定しないとする。また、センサ部102の配置に関しては、主走査方向に対して、K(ブラック)用の記録ヘッドよりも先行する位置に配置するとする。換言すれば、記録ヘッド部101の両端部の片端部側にセンサ部102を配置するとするが、主走査の往復印刷を考慮して、もう片端部側にも配置し、両端部にセンサ部102を配置してもよい。主走査方向に対して、走査が先行する位置にセンサ部102を配置することで、先に記録されている画像の濃度を検出しながら、記録ヘッド部101による記録が可能な構成となっている。
図2は本発明の実施形態1のセンサ部が記録媒体に記録された画像の濃度を読み取る様子を示す図である。
センサ部102は、内部に発光部102a及び受光部102bを配備しており、発光部102aから記録媒体202上に記録された画像201に対して光を照射する。そして、その照射によって、画像201の画像濃度に応じた反射光量を受光部102bによって受光する。そして、この受光結果により、センサ部102は、画像濃度を検出する。実施形態1においては、先行するパスの記録濃度、即ち、第1番目のパス記録〜第3番目までのパス記録で記録媒体上に記録した画像の記録濃度を検出する構成となっている。
図3は本発明の実施形態1の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
実施形態1の画像形成装置は、画像データ記憶装置301、画像処理部1000、印刷制御部309、記録ヘッド310、センサ部102及び濃度変換回路311を有する。また、画像処理部1000は、入力γ変換回路302、色変換前段回路303、色変換後段回路304、出力γ変換回路305、パス分割回路306、濃度補正回路307及び低階調化回路308を有する。
尚、本発明の各実施形態で説明する画像形成装置は、例えば、主走査方向への記録ヘッドの走査と、その主走査方向と直交する副走査方向への記録媒体の搬送を交互に繰り返して画像を形成するインクジェット方式による画像を形成する画像形成装置である。そして、この画像形成装置は、図3に示す各種構成要素に加えて、インクジェット方式による印刷制御を実現するためのCPU、メモリ(ROM及びRAM)等の構成要素が実際には実装されている。
図3では、この画像形成装置により、転送された多値画像データをN値化し、ヘッド駆動データに変換して、そのヘッド駆動データによって、記録ヘッドのノズルからインクを吐出させて印刷するまでの処理について説明する。
(1)画像データ記憶装置301では、ホストコンピュータから転送された多値RGB画像データを記憶する。そして、画像データ記憶装置301は、1バンド毎にその多値RGB画像データを読み出し、入力γ変換回路302に出力する。
(2)入力γ変換回路302では、多値RGB画像データに対し、輝度補正を行う入力γ変換を行う。
(3)色変換前段回路303では、多値RGB画像データを多値R’G’B’画像データに色変換するためのルックアップテーブルにより、多値RGB画像データを多値R’G’B’画像データへ色変換を行う。
(4)色変換後段回路304では、多値R’G’B’画像データを多値CMYK画像データへ変換するためのルックアップテーブルにより、多値R’G’B’画像データを多値CMYK画像データへ色変換を行う。
(5)出力γ変換回路305では、多値CMYK画像データに対し、出力濃度特性に応じた出力γ変換を行う。
(6)パス分割回路306では、出力γ変換回路305での出力γ変換後の多値CMYK画像データをマルチスキャン方式のパス分割数に対応して濃度変換を行う(各パス用のパスデータ(分割画像データ)を生成する)。ここで、マルチスキャン方式とは、記録媒体上の同一領域を記録ヘッド310を複数回(N回:N=自然数)走査させて、その同一領域に対する画像形成を完成する方式である。
例えば、パス分割数=2(2パス)の場合、多値CMYK画像データに、0.5を掛けた画像データを形成する。また、パス分割数=4(4パス)の場合、多値CMYK画像データに、0.25を掛けた画像データを形成する。この方法は、入力濃度に対して、均等に分割する場合の例であり、必ずしも、均等である必要はない。
(7)分割されたパスデータの内、第1パス用の多値画像データは、そのまま低階調化回路308へ送られるが、第2パス以降の多値画像データは、濃度補正回路307にて、濃度補正を行う。
(8)低階調化回路308では、誤差拡散法(ED)により、例えば、M(M>N:M、Nはともに自然数)値の多値画像データを各パス毎に、N値画像データに変換(低階調化)する。つまり、現在の階調よりも低い階調へと階調変換する。
(9)低階調化回路308では、そのN値画像データ(ここでは、N=2、つまり2値画像データ)を、印刷制御部109(ヘッドコントローラ)に転送する。
(10)印刷制御部309では、N値画像データをヘッド駆動データに変換して、そのヘッド駆動データによって、記録ヘッド310からインクを吐出させて印刷を行う。
(11)センサ部102により、マルチスキャン方式の先行するパスの出力画像データの濃度の読取を行う。センサ部102により検出された検出信号は、濃度変換回路311にて、検出濃度(検出記録濃度)に変換する。
(12)濃度補正回路307では、検出記録濃度と計算上の印刷目標濃度とを比較し、その差分から補正値を算出し、第2パス以降の多値画像データに対して濃度補正を行う。
(13)濃度補正された多値画像データは、低階調化回路308にて、N値(2値)画像データに変換し、各パスデータを生成する。
図4は本発明の実施形態1の記録ヘッドを用いるプリンタにおいて、4パス記録を行う際の各記録走査の重なり状態と、先行する記録パスの内、濃度を検出する画像領域を模式的に示す図である。
記録ヘッド部101は、主走査方向への走査を1回行った後、記録媒体202の副走査方向への搬送を1回行い、それぞれ4回の走査によって記録媒体202上に画像を形成する。副走査方向への記録媒体202の搬送量は1/4バンドであり、ここでは4回の走査により、画像領域401の画像領域D、画像領域402の画像領域C、画像領域403の画像領域B、画像領域404の画像領域A上の画像が重ねられた画像が構成される。
ここでは、4パス記録において、その次のパスにて補正を行うため、まず、画像領域402の画像領域Cにおいて、画像領域401の画像領域D上の画像の記録濃度をセンサ部102で検出する。
続いて、画像領域403の画像領域Bにおいて、画像領域401の画像領域Dと画像領域402の画像領域Cが重なって形成する画像の記録濃度をセンサ部102で検出する。また、画像領域403の画像領域Cにおいて、画像領域402の画像領域D上の画像の記録濃度をセンサ部102で検出する。
続いて、画像領域404の画像領域Aにおいて、画像領域401の画像領域Dと画像領域402の画像領域Cと画像領域403の画像領域Bが重なって形成する画像の記録濃度をセンサ部102で検出する。また、画像領域404の画像領域Bにおいて、画像領域402の画像領域Dと画像領域403の画像領域Cが重なって形成する画像の記録濃度をセンサ部102で検出する。更に、画像領域404の画像領域Cにおいて、画像領域403の画像領域D上の画像の記録濃度をセンサ部102で検出する。
センサ部102は、主走査方向に対して先行する位置に配置されており、先行するパスでの記録濃度を検出しながら、その検出記録濃度に応じて補正後の記録も行うリアルタイム処理を行うこととする。
図5は本発明の実施形態1の画像処理部の主要部(パス分割回路、濃度補正回路及び低階調化回路)の詳細構成を表すブロック図である。
図5において、600は、各インク色に変換された画像信号である。601は、センサ部102からの検出信号である。602は、センサ部102より検出した検出信号を検出記録濃度に変換する濃度変換部である。
603は、マルチパスに分割するためのパス分割係数を格納するパス分割テーブルである。605_1〜605_4はそれぞれ、第1パス分割係数K1〜第4パス分割係数K4である。4パス記録を行う際の各パスでの印刷濃度を決定するのが、パス分割テーブル603であって、この中で、K1、K2、K3、K4の各パス分割係数が分割比率を示している。
各パス分割係数はそれぞれ、
0≦Ki≦1 (i:1,2,3,4)
K1+K2+K3+K4=1
である。
0≦Ki≦1 (i:1,2,3,4)
K1+K2+K3+K4=1
である。
このパス分割係数は、4パス記録の場合、例えば、K1、K2、K3、K4がそれぞれ0.25という値(均等分割)にすることができる。あるいは、第1パス印刷比率を落して、後に続くパスの印刷比率を段階的に増やす値として、K1、K2、K3、K4がそれぞれ0.1、0.2,0.3、0.4という値(不均等分割)にすることができる。このパス分割係数を決定することで、任意の濃度比率でパス分割を行うことができる。
610_1は、画像信号600に対して第1パス分割係数K1を乗算して第1パス印刷濃度を計算する乗算器である。610_2は、画像信号600に対して第2パス分割係数K2を乗算して第2パス印刷濃度を計算する乗算器である。610_3は、画像信号600に対して第3パス分割係数K3を乗算して第3パス印刷濃度を計算する乗算器である。610_4は、画像信号600に対して第4パス分割係数K4を乗算して第4パス印刷濃度を計算する乗算器である。
615_1は、第1パス印刷濃度比率(K1)である。615_2は、第1パス印刷濃度比率(K1)と第2パス印刷濃度比率(K2)の合計印刷濃度比率(K1+K2)である。615_3は、第1パス〜第3パス印刷濃度比率(K1〜K3)の合計印刷濃度比率(K1+K2+K3)である。
620_1は、第1パスによる印刷目標濃度を計算する乗算器である。620_2は、第1パス+第2パスによる合計の印刷目標濃度を計算する乗算器である。620_3は、第1パス+第2パス+第3パスによる合計の印刷目標濃度を計算する乗算器である。
630_1は、第1パスによる印刷目標濃度と、センサ部102により検出した第1パス記録濃度との差分を計算する加算器である。630_2は、第1パス+第2パスによる合計の印刷目標濃度と、センサ部102により検出した第2パスまでの記録濃度との差分を計算する加算器である。630_3は、第1パス+第2パス+第3パスによる合計の印刷目標濃度と、センサ部102により検出した第3パスまでの記録濃度との差分を計算する加算器である。630_4は、第1パス+第2パス+第3パス+第4パスによる合計の印刷目標濃度(ここでは、画像信号600と等価)と、センサ部102により検出した第4パスまでの記録濃度との差分を計算する加算器である。
680は、加算器630_4によって計算された差分の内、最大値を保持するピーク保持回路である。このピーク保持回路680は、現在保持している値より大きな値が入力された時のみ、その保持する値を更新する。また、初期値は「0」で、リセット時も保持する値が「0」となる。
670は、画像信号600の濃度がある所定の領域内で平坦であるか否かを検出する平坦部検出回路である。換言すれば、平坦部検出回路670は、画像信号600の濃度分布中に平坦領域があるか否かを検出する。平坦部検出回路670は、一般的に知られている手法を使用した回路で構成されているとし、ここでは、特に、その回路構成は限定しないとする。この手法としては、例えば、LPF(ローパスフィルタ)の出力との差分から平坦な画像であるかを判断する手法、または、注目画素近傍のエッジ検出結果から平坦な画像であるかを判断する手法等がある。
平坦部検出回路670は、入力画像の濃度が平坦でないと判断した場合は、ピーク保持回路680に対してリセット信号を出力する。ピーク保持回路680は、通常時、加算器640_5へ保持している値を出力するが、平坦部検出回路670からのリセット信号を受信した場合は、加算器640_5へ「0」を出力する。
640_2は、加算器630_1により計算された第1パスによる印刷目標濃度と、センサ部102により検出した第1パス記録濃度との差分を、第2パス印刷濃度に加算するための加算器である。640_3は、加算器630_2により計算された第1パス+第2パスによる合計の印刷目標濃度と、センサ部102により検出した第2パスまでの記録濃度との差分を、第3パス印刷濃度に加算するための加算器である。640_4は、加算器630_3により計算された第1パス+第2パス+第3パスによる合計の印刷目標濃度と、センサ部102により検出した第3パスまでの記録濃度との差分を、第4パス印刷濃度に加算するための加算器である。640_5は、ピーク保持回路680の出力を第4パス印刷濃度に加算するための加算器である。
650_1は、乗算器610_1の出力から第1パス印刷データを生成する低階調化部である。650_2は、加算器640_2の出力から第2パス印刷データを生成する低階調化部である。650_3は、加算器640_3の出力から第3パス印刷データを生成する低階調化部である。650_4は、加算器640_5の出力から第4パス印刷データを生成する低階調化部である。
660_1は、低階調化部650_1の出力を、第1パス記録画像データとして一旦記憶する第1パス記録画像記憶部である。660_2は、低階調化部650_2の出力を、第2パス記録画像データとして一旦記憶する第2パス記録画像記憶部である。660_3は、低階調化部650_3の出力を、第3パス記録画像として一旦記憶する第3パス記録画像記憶部である。660_4は、低階調化部650_4の出力を、第4パス記録画像として一旦記憶する第4パス記録画像記憶部である。
次に、平坦部検出回路670が実行する処理について、図6を用いて説明する。
図6は本発明の実施形態1の平坦部検出回路が実行する処理を示すフローチャートである。
まず、画像信号600を入力する(ステップS21)。次に、画像信号600の入力濃度の内、ある所定領域内で濃度の平坦部があるか否かを判定する(ステップS22)。平坦部がある場合(ステップS22でYES)、処理を終了する。平坦部がない場合(ステップS22でNO)、ピーク保持回路680に対して、リセット信号を出力する(ステップS23)。
次に、ピーク保持回路680が実行する処理について、図7を用いて説明する。
図7は本発明の実施形態1のピーク保持回路が実行する処理を示すフローチャートである。
まず、初期値として「0」を設定する(ステップS31)。次に、加算器630_4によって計算された、第4パスまでの印刷目標濃度(画像信号600と等価)と、センサ部102によって検出された記録濃度(検出記録濃度)との差分の差分濃度を入力する(ステップS32)。この差分濃度の内、最大値であるピーク値を保持する(ステップS33)。
次に、平坦部検出回路670からのリセット信号の入力の有無を判定する(ステップS34)。リセット信号の入力がある場合(ステップS34でYES)、加算器640_5に対して「0」を出力する(ステップS35)。一方、リセット信号の入力がない場合(ステップS34でNO)、加算器640_5に対して、保持しているピーク値を出力する(ステップS36)。
図8(a)は、入力濃度がある所定の領域内で平坦な画像(ベタ画像、背景等を想定)を4パス記録する際、センサ部によって検出された第3パスまでの記録濃度を示す図である。
図8(a)においては、500は、先行するパスが第3パス記録までを終了した時点で、実際に検出される記録濃度分布の一例である。510は、計算上、第3パスまでの記録において目標となる印刷目標濃度である。検出される記録濃度が理想的である場合は、記録濃度500のような波を打ったような曲線(濃度ムラ)は検出されず、印刷目標濃度510と同様な軌跡になる。また、520は、計算上、第4パスまでの記録で目標となる印刷目標濃度である。
ここで、図8(a)においては、第3パス記録までを終了した時点での記録濃度500上の一部の記録濃度が、印刷目標濃度510を大きく上回り、更には、第4パスまでの印刷目標濃度520までをも突き抜けてしまっている場合を示している。
ここで、図8(b)は、図8(a)における記録濃度500の部分拡大図(入力濃度が平坦な領域に対応する部分の記録濃度曲線)である。
図9は、図8(b)の記録濃度500の一部分の記録濃度と、第3パスまでの記録において目標となる印刷目標濃度との差分を示す図である。尚、図9中、図8と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加する。
図9において、700は、印刷目標濃度510に対して下回った記録濃度の濃度値を示している。また、710は、印刷目標濃度510に対して上回った記録濃度の濃度値を示している。また、720は、印刷目標濃度520に対して上回った記録濃度の濃度値を示している。
図10は、第4パス記録において補正する濃度を表す図である。尚、図10中、図8と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加する。
図10において、800は、第4パスで記録される記録濃度の1つである。820は、印刷目標濃度520を上回った記録濃度の内、この位置における濃度のピークを示している。810は、第4パス記録において、印刷目標濃度520に対して加算されて記録される記録濃度である。830は、印刷目標濃度520を上回った記録濃度の内、この位置における濃度のピークを示している。840は、第4パス記録において、印刷目標濃度520に対して加算されて記録される記録濃度である。
続いて、本発明の濃度補正方法を4パス記録を例にして詳細に説明する。
まず、画像信号600は、各パス毎の印刷濃度を計算する乗算器610_x(x=1〜4)に入力され、パス分割テーブル603より読み出されたパス分割係数(K1、K2、K3、K4)が乗算され、各パスの印刷濃度が決定される。
第1パスに関しては、画像信号600を乗算器610_1に入力し、計算された後、低階調化部650_1により第1パス印刷データが生成される。生成された第1パス印刷データは、第1パス記録画像として、第1パス記録画像記憶部660_1に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
第2パスに関しては、画像信号600を乗算器610_2に入力し、計算すると同時に、第1パスでの印刷目標濃度を乗算器620_1により計算する。また、既に記録を行っている第1パスの記録濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度620_1の出力とを加算器(減算器)630_1に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_1により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分は、加算器640_2により、第2パス印刷濃度に加算される。第2パス印刷濃度は、第1パスによる印刷目標濃度と検出記録濃度との差分で補正され、低階調化部650_2により第2パス印刷データとして生成される。生成された第2パス印刷データは、第2パス記録画像として、第2パス記録画像記憶部660_2に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
同様に、第3パスに関しては、画像信号600を乗算器610_3に入力し、計算すると同時に、第1パス+第2パス合計での印刷目標濃度を乗算器620_2により計算する。また、既に記録を行っている第2パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度620_2の出力とを加算器(減算器)630_2に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_2により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分は、加算器640_3により、第3パス印刷濃度に加算される。第3パス印刷濃度は、第2パスまでの印刷目標濃度と検出記録濃度との差分で補正され、低階調化部650_3により第3パス印刷データとして生成される。生成された第3パス印刷データは、第3パス記録画像として、第3パス記録画像記憶部660_3に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
同様に、第4パスに関しては、画像信号600を乗算器610_4に入力し、計算すると同時に、第1パス+第2パス+第3パス合計での印刷目標濃度510を乗算器620_3により計算する。また、既に記録を行っている第3パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出する。ここで、検出された第3パスまでの記録濃度が図8(a)の記録濃度500であるとする。記録濃度500と、計算上の印刷目標濃度620_3の出力とを加算器(減算器)630_3に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_3により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が、図9の記録濃度700及び710である。記録濃度700及び710は、加算器640_4により、第4パス印刷濃度に加算される。
さて、ここまでの補正で得られたパス印刷データを記録すると、第3パスまでの記録における記録濃度波形は、図8(b)の記録濃度500の記録濃度波形は、第4パス記録で図11(a)の記録濃度900の記録濃度波形となる。この記録濃度900の記録濃度波形は、第4パスまでの印刷目標濃度520に対して複数のコブが残る記録濃度波形になり、この状態では、これらの複数のコブが濃度ムラとして認識されてしまう恐れがある。
そこで、実施形態1では、更に、複数のコブに対して補正を行うための補正回路として、平坦部検出回路670及びピーク保持回路680を構成している。
具体的には、既に記録を行っている第3パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出する。そして、検出した記録濃度500と、計算上の印刷目標濃度520(画像信号600と等価)とを加算器(減算器)630_4に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。加算器630_4により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が、図9の記録濃度720であり、この記録濃度720は、ピーク保持回路680に入力される。
ピーク保持回路680は、入力された値を常に保持するが、保持している値より大きな値が入力された時のみ、保持する値を更新する回路となっている。即ち、ピーク保持回路680は、図10において、最初は(記録濃度820−印刷目標濃度520)の濃度値を保持している。次に、この保持している濃度値より大きな値(記録濃度830−記録濃度値520)の濃度値が入力されるため、保持する濃度値を(記録濃度830−印刷目標濃度520)の濃度値に更新する。
また、平坦部検出回路670は、画像信号600の濃度がある所定の領域内で平坦であるか否かを検出している。平坦部検出回路670は、画像信号600の濃度が平坦でないと判断した場合は、ピーク保持回路680に対してリセット信号を出力する。ピーク保持回路680は、通常時、保持している値を加算器640_5に出力しているが、平坦部検出回路670からのリセット信号を受信した場合は、加算器640_5に「0」を出力する。
このリセット信号によるリセット機能は、画像信号600の濃度にあるレベル以上の変化があった場合、このピーク保持回路680による濃度補正が過補正になる場合があり、それを避けるために補正を無効化させる機能として設けている。ピーク保持回路680の出力は、加算器640_5に入力され、加算器640_4と同様に、第4パス印刷濃度に加算される。
まとめると、第4パス印刷濃度は、次の2つで補正されることになる。
(補正1)第3パスまでの印刷目標濃度510と、検出された第3パスまでの検出記録濃度との差分濃度で補正される。
(補正2)第4パスまでの印刷目標濃度520と、検出された第3パスまでの検出記録濃度との差分濃度で補正される。
以上の2種類の補正がなされた第4パス印刷濃度は、低階調化部650_4により第4パス印刷データとして生成される。生成された第4パス印刷データは、第4パス記録画像として、第4パス記録画像記憶部660_4に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
以上説明した処理により、図11(a)の記録濃度900の記録濃度波形が、図11(b)の記録濃度910の記録濃度波形に改善される。記録濃度900の記録濃度波形上には、複数のコブが濃度ムラとして認識されていたのに対し、記録濃度910の記録濃度波形は、濃度レベルは底上げ(上乗せ)されているものの、コブのないフラットな濃度波形となっている。即ち、複数のコブによって生じていた濃度差に起因する濃度ムラが軽減される。
以上説明したように、実施形態1によれば、記録ヘッドの記録素子列に並行して、記録結果を検出するためのセンサ部を設け、マルチパス記録における先行するパスでの記録濃度を検出する。そして、検出した記録濃度が所望の印刷目標濃度より濃い場合は、以降のパス記録における印刷濃度を制御(濃度補正)することにより、濃度ムラを軽減することができる。
また、濃度補正処理を印刷中に実行することにより、従来技術で実行されるヘッドシェーディングにおける調整処理も不要とし、且つ記録画像の品位を保つ画像形成を実行することができる。
<実施形態2>
実施形態2では、実施形態1における濃度補正回路307にリミッタ回路を追加する。そして、センサ部102で検出した記録濃度と印刷目標濃度との差が負の値である場合は、第2パス及び第3パス記録において記録ドットの生成を禁止する例について説明する。
実施形態2では、実施形態1における濃度補正回路307にリミッタ回路を追加する。そして、センサ部102で検出した記録濃度と印刷目標濃度との差が負の値である場合は、第2パス及び第3パス記録において記録ドットの生成を禁止する例について説明する。
図12は本発明の実施形態2の画像処理部の主要部(パス分割回路、濃度補正回路及び低階調化回路)の詳細構成を表すブロック図である。
尚、図12において、実施形態1の図5と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加し、その詳細説明については省略する。
1601は、加算器(減算器)630_1により計算された第1パスによる印刷目標濃度と、センサ部102により検出した記録濃度との差分の符号(正/負)に応じて出力を切り替えるリミッタ回路である。リミッタ回路1601の動作としては、加算器630_1の出力が負符号の場合は「0」を出力し、また、加算器630_1の出力が正符号の場合は加算器640_2の出力をそのままスルーして出力する。
同様に、1602は、加算器(減算器)630_2により計算された第2パスによる印刷目標濃度と、センサ部102により検出した記録濃度との差分の符号に応じて出力を切り替えるリミッタ回路である。リミッタ回路1602の動作としては、加算器630_2の出力が負符号の場合は「0」を出力し、また、加算器630_2の出力が正符号の場合は加算器640_2の出力をそのままスルーして出力する。
図12を使用して、インクジェット記録装置の4パス記録、特に、入力画像の濃度がある所定領域の範囲で平坦であり、且つ、先行するパスでの検出記録濃度が所望の濃度レベルを超えている場合に、以降の記録走査で濃度補正を行う例を説明する。
第1パスに関しては、画像信号600を乗算器610_1に入力し、計算された後、低階調化部650_1により第1パス印刷データが生成される。生成された第1パス印刷データは、第1パス記録画像として、第1パス記録画像記憶部660_1に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
第2パスに関しては、画像信号600を乗算器610_2に入力し、計算すると同時に、第1パスでの印刷目標濃度を乗算器620_1により計算する。また、既に記録を行っている第1パス濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度620_1の出力とを加算器(減算器)630_1に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_1により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分は、加算器640_2により、第2パス印刷濃度に加算される。
ここで、実施形態1の図5の回路構成では、例えば、加算器630_1により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が負の場合でも、その負の値が低階調化部650_2に入力される。印刷目標濃度に対する検出濃度の差分が負の値になるのは、検出記録濃度の方が印刷目標濃度よりも濃い場合、つまり、所望の印刷目標濃度よりも濃く記録された場合を示している。そして、負の値が低階調化部に入力されることは、低階調化回部が誤差拡散法(ED)である場合、負の濃度値が周囲画素に伝播してしまい、目標濃度を超えた部分が強調されてしまう場合がある。
そこで、実施形態2では、上述のリミッタ回路1601及び1602を設けることで、負の濃度値が周囲画素に伝播しないように制御する。
即ち、リミッタ回路1601は、加算器630_1により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が負符号の場合、低階調化部650_2へは「0」を出力する。一方、リミッタ回路1601は、加算器630_1により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が正符号の場合は、加算器640_2の出力をそのまま低階調化部650_2へ出力する。この場合、低階調化部650_2は、「0」が入力された場合は、記録ドットの生成を禁止することになる(記録ドットの生成を行なわない)。
そして、リミッタ回路1601から入力された濃度から、低階調化部650_2により第2パス印刷データが生成される。生成された第2パス印刷データは、第2パス記録画像として、第2パス記録画像記憶部660_2に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
同様に、第3パスに関しては、画像信号600を乗算器610_3に入力し、計算すると同時に、第1パス+第2パス合計での印刷目標濃度を乗算器620_2により計算する。また、既に記録を行っている第2パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度620_2の出力とを加算器(減算器)630_2に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_2により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分は、加算器640_3により、第3パス印刷濃度に加算される。
リミッタ回路1602は、加算器630_2により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が負符号の場合、低階調化部650_3へは「0」を出力する。一方、リミッタ回路1602は、加算器630_2により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分が正符号の場合は、加算器640_3の出力をそのまま低階調化部650_3へ出力する。この場合、低階調化部650_3は、「0」が入力された場合は、記録ドットの生成を禁止することになる(記録ドットの生成を行なわない)。
そして、リミッタ回路1602から入力された濃度から、低階調化部650_3により第3パス印刷データが生成される。生成された第3パス印刷データは、第3パス記録画像として、第3パス記録画像記憶部660_3に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
第4パスに関しては、実施形態1と全く同じ動作となるため説明は省略する。
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、印刷目標濃度に対する検出濃度の差分が負の値である場合でも、低階調化回路における処理が誤動作することなく、濃度ムラを軽減することができる。
<実施形態3>
実施形態3では、3パス記録+ピーク検出パス+補正パスの合計5パス(3+1+1)記録の例を説明する。
実施形態3では、3パス記録+ピーク検出パス+補正パスの合計5パス(3+1+1)記録の例を説明する。
実施形態3では、5回の走査の全てで記録を行うのではなく、記録としては3回の走査で完結し、第4パスにおいては、副走査方向への走査は行わず、記録濃度のピーク値のみを検出するための走査を行う。また、第5パスにおいても、副走査方向への走査は行わず、濃度補正のための補正パス記録のみを行う。
また、実施形態3においても、入力画像の濃度がある所定領域の範囲で平坦であり、且つ、先行するパスでの検出記録濃度が所望の濃度レベルを超えている場合に、以降の記録走査で濃度補正を行う例を説明する。
図13は、図1の記録ヘッド部101を用いるインクジェット記録装置において、上述の(3+1+1)パス記録を行う際の各記録走査の重なり状態と、先行する記録パスの内、濃度を検出する画像領域を模式的に示す図である。
尚、図13において、実施形態1の図4と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加し、その詳細説明については省略する。
記録ヘッド部101は、主走査方向への走査を1回行った後、記録媒体202の副走査方向への搬送を1回行い、これら一連の処理を3回行って、記録媒体202上に画像を形成する。副走査方向への記録媒体202の搬送量は1/3バンドであり、ここでは3回の走査により、画像領域1701の画像領域C、画像領域1702の画像領域B、画像領域1703の画像領域Aが重ねられた画像が構成される。
また、画像領域1704では、副走査方向への搬送を実行しないで、記録ヘッド部101を走査して、記録ヘッド部101のセンサ部102により、記録画像のピーク値の検出を行う。即ち、画像領域1704では、第3パスまでの記録で印刷目標濃度(画像信号600と等価)よりも濃くなっている画像領域の内、ピーク値の検出を行い、検出したピーク値をピーク保持回路で保持する。
また、画像領域1705においても、副走査方向への搬送を実行しないで、ピーク値の検出による印刷濃度補正が必要な場合に、その印刷濃度補正を行うための補正記録を実行する。即ち、ピーク保持回路に保持されているピーク値と印刷目標濃度との差分を記録する補正記録を行う。
図14は本発明の実施形態3の画像処理部の主要部(パス分割回路、濃度補正回路及び低階調化回路)の詳細構成を表すブロック図である。
尚、図14において、実施形態1の図5と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加し、その詳細説明については省略する。
図13において、603は、マルチパスに分割するためのパス分割係数を格納するパス分割テーブルである。605_1〜605_3はそれぞれ、第1パス分割係数K1〜K3である。3パス記録を行う際の各パスでの記録濃度を決定するのが、パス分割テーブル603であって、この中で、K1、K2、K3の各パス分割係数が分割比率を示している。 各パス分割係数はそれぞれ、
0≦Ki≦1 (i:1,2,3)
K1+K2+K3=1
である。
0≦Ki≦1 (i:1,2,3)
K1+K2+K3=1
である。
このパス分割係数は、3パス記録の場合、例えば、K1、K2、K3がそれぞれ0.33という値(均等分割)にすることができる。あるいは、第1パス印刷比率を落して、後に続くパスの印刷比率を増や値として、K1、K2、K3がそれぞれ0.2、0.3、0.5という値(不均等分割)にすることができる。このパス分割係数を決定することで、任意の濃度比率でパス分割を行うことができる。
第1パスに関しては、画像信号600を乗算器610_1に入力し、計算された後、低階調化部650_1により第1パス印刷データが生成される。生成された第1パス印刷データは、第1パス記録画像として、第1パス記録画像記憶部660_1に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
第2パスに関しては、画像信号600を乗算器610_2に入力し、計算すると同時に、第1パスでの印刷目標濃度を乗算器620_1により計算する。また、既に記録を行っている第1パスの記録濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度620_1の出力とを加算器(減算器)630_1に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_1により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分は、加算器640_2により、第2パス印刷濃度に加算される。第2パス印刷濃度は、第1パスによる印刷目標濃度と検出記録濃度との差分で補正され、低階調化部650_2により第2パス印刷データとして生成される。生成された第2パス印刷データは、第2パス記録画像として、第2パス記録画像記憶部660_2に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
同様に、第3パスに関しては、画像信号600を乗算器610_3に入力し、計算すると同時に、第1パス+第2パス合計での印刷目標濃度を乗算器620_2により計算する。また、既に記録を行っている第2パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度620_2の出力とを加算器(減算器)630_2に入力し、印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分を計算する。
加算器630_2により計算された印刷目標濃度に対する検出記録濃度の差分は、加算器640_3により、第3パス印刷濃度に加算される。第3パス印刷濃度は、第2パスまでの印刷目標濃度と検出記録濃度との差分で補正され、低階調化部650_3により第3パス印刷データとして生成される。生成された第3パス印刷データは、第3パス記録画像として、第3パス記録画像記憶部660_3に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。ここまでの記録結果が、例えば、図11(a)の記録濃度900の記録濃度波形であるとする。
第4パスに関しては、副走査方向への走査及び記録は行わず、第3パスまでの記録濃度と印刷目標濃度との差分により、ピーク値のみをセンサ部102で検出するための記録ヘッド310の走査を行う。ピーク値の検出方法は、実施形態1と同様であるが、ここでは入力画像の濃度が平坦である領域の開始位置情報と終了位置情報、およびその領域におけるピーク値の3つの情報をセットでピーク保持回路680にて保持する。また、入力画像の濃度が平坦な領域が複数存在する場合は、その複数の領域それぞれにおいて、濃度が平坦な領域の開始位置情報、終了位置情報、及びその領域におけるピーク値の3つの情報をセットでピーク保持回路680にて保持することとする。
第5パスに関しては、副走査方向への走査は行わず、濃度補正のための記録のみ行う。ピーク保持回路680に保持されているピーク値を、低階調化部650_5へ入力し、補正パス印刷データとして生成する。但し、ここではピーク値とセットで保持されている位置情報に基づき、その領域内のみ有効な補正パス印刷データとして生成する。即ち、濃度補正が必要な領域のみ補正用の印刷データが存在し、濃度補正が不要な領域に関しては、印刷データが存在しないようにする。生成された補正パス印刷データは、補正パス記録画像(補正用画像)として、補正パス記録画像記憶部660_5に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
以上説明した処理により、図11(a)の記録濃度900の濃度波形が、図15の記録濃度1910の記録濃度波形に改善される。記録濃度900の記録濃度波形上には、複数のコブが濃度ムラとして認識されていたのに対し、記録濃度1910の記録濃度波形は、濃度レベルは底上げされているものの、コブのないフラットな濃度波形となっている。即ち、複数のコブによって生じていた濃度差に起因する濃度ムラが軽減される。
以上説明したように、実施形態3によれば、実施形態1と同様の効果を得られるとともに、記録媒体上の画像の記録濃度を検出する走査と、かつその検出結果に基づいて記録濃度を補正するための走査を別途設ける。これにより、最終的に形成された画像に対して生じている濃度ムラ部分を軽減して適切に補正することが可能となる。
<実施形態4>
実施形態4では、4パス記録+補正パスの合計5パス(4+1)記録の例を説明する。
実施形態4では、4パス記録+補正パスの合計5パス(4+1)記録の例を説明する。
実施形態4では、5回の走査の全てで記録を行うが、第5パスにおいては、副走査方向への走査は行わず、濃度補正のための補正パス記録のみを行う。
また、実施形態4においても、入力画像の濃度がある所定領域の範囲で平坦であり、且つ、先行するパスでの検出記録濃度が所望の濃度レベルを超えていた場合に、以降の記録走査で濃度補正を行う例を説明する。
図16は、図1の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置において、上述の(4+1)パス記録を行う際の各記録走査の重なり状態と、先行する記録パスの内、濃度を検出する画像領域を模式的に示す図である。
尚、図16において、実施形態1の図4と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加し、その詳細説明については省略する。
記録ヘッド部101は、主走査方向への走査を1回行った後、記録媒体202の副走査方向への走査を1回行い、これら一連の処理を3回行って、記録媒体202上に画像を形成する。副走査方向への記録媒体202の搬送量は1/4バンドであり、ここでは4回の走査により、画像領域2001の画像領域D、画像領域2002の画像領域C、画像領域2003の画像領域B、画像領域2004の画像領域Aが重ねられた画像が構成される。
また、画像領域2005では、副走査方向への搬送を実行しないで、ピーク値の検出による印刷濃度補正が必要な場合に、その印刷濃度補正を行うための補正記録を実行する。即ち、ピーク保持回路に保持されているピーク値と印刷目標濃度との差分を記録する補正記録を行う。
図17は本発明の実施形態4の画像処理部の主要部(パス分割回路、濃度補正回路及び低階調化回路)の詳細構成を表すブロック図である。
尚、図17において、実施形態1の図5と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加し、その詳細説明については省略する。また、実施形態4では、第4パス記録画像の生成までは、実施形態1と同様であり、第4パスまでの記録結果が、例えば、図11(a)の記録濃度900の記録濃度波形であるとする。
実施形態4では、第5パスを補正用の記録走査(補正パス)とし、ピーク保持回路680に保持されているピーク値と印刷目標濃度との差分を記録する補正記録を行う。
図17における補正パスに関して詳しく説明する。
既に記録を行っている第4パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出し、その検出記録濃度と、計算上の印刷目標濃度の出力とを加算器(減算器)630_4に入力し、印刷目標濃度に対する検出濃度の差分を計算する。
加算器630_4により計算された印刷目標濃度に対する検出濃度の差分は、ピーク保持回路680に入力される。ピーク保持回路680の出力は、低階調化部650_5により補正パス印刷データ(補正用画像データ)として生成される。生成された補正パス印刷データは、補正パス記録画像として、補正パス記録画像記憶部660_5に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
以上説明した処理により、図11(a)の記録濃度900の濃度波形が、図18の記録濃度2210の記録濃度濃度波形に改善される。尚、実施形態1では、図11(b)の記録濃度910の濃度波形のように、ピーク値の切り替わりでの段差が残っていたが、実施形態4の補正では、記録濃度2210のように完全なフラットな濃度波形となり、濃度ムラが軽減される効果が高くなる。つまり、この場合、4パス記録によって記録媒体上に形成された画像上に補正用画像を形成することで、記録濃度2210のように完全なフラットな濃度波形の記録濃度からなる画像を形成することができる。
以上説明したように、実施形態4によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、濃度ムラ補正用の記録パスによって、形成された画像の記録濃度を補正することにより、濃度ムラの軽減をより向上させることができる。具体的には、ピーク保持回路680の出力に基づいて、補正パス印刷データを生成することで、ピーク値の切り替わりでの濃度の変動を抑制した記録濃度補正を実現することができる。
<実施形態5>
実施形態1〜4は、画像信号600の濃度がある所定の領域内で平坦であるか否かを検出する平坦部検出回路を有し、画像信号600が平坦であると判断した場合に、濃度補正を実行する構成としている。これに対し、実施形態5では、画像信号600の濃度の平坦の有無に関わらず濃度補正を実行する、4パス記録+補正パスの合計5パス(4+1)記録の例を説明する。
実施形態1〜4は、画像信号600の濃度がある所定の領域内で平坦であるか否かを検出する平坦部検出回路を有し、画像信号600が平坦であると判断した場合に、濃度補正を実行する構成としている。これに対し、実施形態5では、画像信号600の濃度の平坦の有無に関わらず濃度補正を実行する、4パス記録+補正パスの合計5パス(4+1)記録の例を説明する。
尚、実施形態5における各記録走査の重なり状態については、実施形態4と同様に、図16である。
図19は本発明の実施形態5のセンサ部によって検出された第4パスまでの記録濃度を示す図である。
図19においては、第4パス記録までを終了した時点での記録濃度波形が記録濃度500であることを一例として示している。510は、計算上、第3パスまでの記録において目標となる印刷目標濃度である。また、520は、計算上、第4パスまでの記録において目標となる印刷目標濃度である。図19中のAは、印刷目標濃度520を超えた記録濃度の内、最も濃い(最大濃度)位置における印刷目標濃度520との差分である。また、図19中のBは、Aの位置における印刷目標濃度520の濃度値を示している。
図20は本発明の実施形態4の画像処理部の主要部(パス分割回路、濃度補正回路及び低階調化回路)の詳細構成を表すブロック図である。
尚、図20において、実施形態1の図5と同一の構成要素については、同一の参照番号を付加し、その詳細説明については省略する。また、実施形態5では、第4パス記録画像の生成までは、実施形態1と同様であり、第4パスまでの記録結果が、例えば、図21(a)の記録濃度2500の記録濃度波形であるとする。
実施形態5では、第5パスを補正用の記録走査(補正パス)とし、ピーク保持回路680に保持されているピーク値と印刷目標濃度との差分を記録する補正記録を行う。
図20における補正パスに関して詳しく説明する。
既に記録を行っている第4パスまでの記録濃度をセンサ部102によって検出する。そして、その検出される記録濃度500と、計算上の印刷目標濃度520(画像信号600と等価)とを加算器(減算器)630_4に入力し、印刷目標濃度に対する検出濃度の差分を計算する。
加算器630_4により計算された印刷目標濃度に対する検出濃度の差分は、ピーク保持回路680に入力される。ピーク保持回路680は、差分のピーク値(図19のA)、およびそのピーク値の位置における印刷目標濃度(図19の印刷目標濃度B)の2つの値を保持することとする。また、ここでのピーク保持回路680は、印刷目標濃度に対するピーク値の割合(A/B)を計算後、出力することとする。
続いて、乗算器2400にて、画像信号600に、印刷目標濃度に対するピーク値の割合(A/B)を乗算することにより、主走査方向に1バンド分の補正値を算出する。乗算器2400の出力は、低階調化部650_5により補正パス印刷データとして生成される。生成された補正パス印刷データは、補正パス記録画像として、補正パス記録画像記憶部660_5に記憶された後、記録ヘッド310により記録される。
以上説明した処理により、図21(a)の記録濃度2500の濃度波形が、図21(b)の記録濃度2510の濃度波形に改善される。即ち、印刷目標濃度に対するピーク値の割合で、一律に印刷濃度が上乗せされる(補正される)ことで、濃度波形上に複数のコブによって生じていた濃度差に起因する濃度ムラを軽減することができる。
以上説明したように、実施形態5によれば、目標印刷濃度を越える検出記録濃度の内、その最大濃度値(最大ピーク値)と、印刷目標濃度との比率で、記録濃度が一定となるように記録濃度を補正を実行する。これにより、実施形態1〜4のような平坦部検出回路を構成することなく、実施形態1〜4と同等の効果を得ることができる。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
101 記録ヘッド部
102 センサ部
201 記録画像
202 記録媒体
301 画像データ記憶装置
302 入力γ変換回路
303 色変換前段回路
304 色変換後段回路
305 出力γ変換回路
306 パス分割回路
307 濃度補正回路
308 低階調化回路
309 印刷制御部
310 記録ヘッド
311 濃度変換回路
102 センサ部
201 記録画像
202 記録媒体
301 画像データ記憶装置
302 入力γ変換回路
303 色変換前段回路
304 色変換後段回路
305 出力γ変換回路
306 パス分割回路
307 濃度補正回路
308 低階調化回路
309 印刷制御部
310 記録ヘッド
311 濃度変換回路
Claims (12)
- 記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に記録走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記記録ヘッドの走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送手段と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正手段と、
前記補正手段で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成手段による画像形成を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度を補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度を、前記記録濃度と前記印刷目標濃度との差分で補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記記録濃度と前記印刷目標濃度との差分濃度を保持する保持手段を更に備え、
前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度に前記保持手段で保持している前記差分濃度を加算することで、前記最終の記録走査に用いる画像データの濃度を補正する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記先行する記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度分布中に平坦領域があるか否かを検出する平坦部検出手段を更に備え、
前記平坦部検出手段は、前記画像データの濃度分布中に平坦領域がないと検出する場合、前記保持手段が保持する差分濃度をリセットするためのリセット信号を出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査の少なくとも1つの記録走査に用いる画像データの濃度を0に補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段は、前記記録ヘッドに備えられ、
前記制御手段は、前記記録ヘッドを走査することによって、前記検出手段による検出を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記記録ヘッドの前記複数回の記録走査とは異なる走査で、前記検出手段による検出を実行する
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記記録ヘッドの前記複数回の記録走査とは異なる走査で、前記補正手段で補正する補正値の補正用画像データに基づく記録ヘッドの記録走査によって、前記複数回の記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像上に、補正用画像を形成する
ことを特徴とする請求項7あるいは8に記載の画像形成装置。 - 前記検出手段で検出した記録濃度が印刷目標濃度を越えている場合、前記補正手段は、前記以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの内、前記複数回の記録走査の最終の記録走査に用いる画像データの濃度を、前記記録濃度と前記印刷目標濃度との比率に基づいて補正する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記記録ヘッドの記録走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送工程と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正工程と、
前記補正工程で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成工程による画像形成を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 記録媒体上の同一領域に対する記録ヘッドの複数回の記録走査によって画像を形成する画像形成装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
前記入力工程で入力された画像データに基づいて、インクを吐出する記録ヘッドを主走査方向に走査することによって記録媒体上に画像を形成する画像形成工程と、
前記記録ヘッドの記録走査に応じて、前記記録媒体を前記主走査方向と直交する方向へ搬送する搬送工程と、
前記複数回の記録走査の内、先行する前記記録ヘッドの記録走査によって前記記録媒体上に形成された画像の記録濃度を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出した記録濃度に基づいて、前記複数回の記録走査の内、以降の前記記録ヘッドの記録走査に用いる画像データの濃度を補正する補正工程と、
前記補正工程で濃度を補正した画像データを用いて、前記画像形成工程による画像形成を制御する制御工程と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008165087A JP2010005827A (ja) | 2008-06-24 | 2008-06-24 | 画像形成装置及びその制御方法、プログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008165087A JP2010005827A (ja) | 2008-06-24 | 2008-06-24 | 画像形成装置及びその制御方法、プログラム |
Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3196038A2 (en) | 2016-01-25 | 2017-07-26 | Seiko Epson Corporation | Printing apparatus and printing method |
CN106994827A (zh) * | 2016-01-25 | 2017-08-01 | 精工爱普生株式会社 | 印刷装置和印刷方法 |
-
2008
- 2008-06-24 JP JP2008165087A patent/JP2010005827A/ja not_active Withdrawn
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