JP2018194405A - 温度センサ素子 - Google Patents

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【課題】高温使用下でも抵抗値ドリフトやTCR変化が生じにくい温度センサ素子を提供する。【解決手段】セラミック基板2の主面2a上に白金を主成分とする抵抗パターン3がミアンダ形状に形成されており、この抵抗パターン3を覆う保護膜層5が、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する内層のトラップ層6と、アルミナを主成分とする外層のオーバーコート層7との2層構造となっている。このような構成により、高温使用下で白金抵抗パターン3の反応性が高くなった場合でも、トラップ層6に含有される白金が酸素やセラミック基板2に含まれる不純物等と反応することにより、白金抵抗パターン3の反応を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車の排気管を通過する排気ガスや触媒の温度計測に用いる高温用の温度センサ素子に係り、特に、セラミック基板上に白金を主成分とする抵抗パターンが形成された温度センサ素子に関する。
自動車の排気管や触媒には温度センサが取り付けられており、排気ガスの温度が電気信号としてエンジンコントロールユニット(ECU)に送られている。ECUに送られた電気信号により、例えば耐熱制限の厳しい部品の保護や触媒温度が最適となるように燃焼が制御され、排気ガスの浄化や燃費の改善がなされている。
このような排気温度センサの一例として、特許文献1に記載されているように、直方体形状のアルミナ基板上に白金膜からなる抵抗パターンを形成すると共に、抵抗パターンの両端に接続する一対の電極を形成し、これら電極にそれぞれリード線を接合して外部に導出させ、抵抗パターンを保護膜層で覆うようにした平板型の温度センサ素子が知られている。
特許文献1に記載の温度センサ素子では、抵抗パターンを構成する感温膜として化学的に極めて安定している白金が用いられているため、高温下においても感温膜に特性変動は生じにくく、高温用途に適したセンサとなっている。しかしながら、近年では900℃を越えるような高い作動温度でも使用可能なセンサが要望されており、このような高温範囲においては、抵抗パターンを覆う保護膜層が電気化学的に分解してしまうという問題が発生する。
そこで従来より、特許文献2に記載されているように、セラミック基板上に白金膜からなる抵抗パターンを形成し、抵抗パターンを覆うようにセラミック基板の主面上に蒸着されたセラミック層と、セラミック層上に設けられたセラミックペースト層とによって保護中間層を構成し、この保護中間層の上に保護膜層を設けた温度センサ素子が提案されている。
このように構成された温度センサ素子によれば、高温領域で2層構造の保護中間層に継続的な負荷がかかった場合でも、クラックが生じる恐れのあるセラミックペースト層の下に、クラックが生じる恐れのないセラミック層が設けられているため、たとえ保護膜層がセラミックペースト層に浸透したとしても、保護膜層は常に白金抵抗パターンから隔離されることになり、保護膜層の電気化学的な分解を防止するようにしている。
特開平11−121207号公報 特許3493343号公報
温度センサ素子のセラミック基板として広く使用されているアルミナ基板には、焼結の促進や異常結晶成長の防止あるいは特性向上等を目的として、SiO、CaO、BaO、MgO、ZnO、B等の焼結助剤が添加されている。しかし、アルミナ基板上に形成された抵抗パターンの材料である白金は高温下での反応性が高く、特に900℃以上の高温になると、測定雰囲気中の酸素やアルミナ基板に含まれる焼結助剤等の不純物が抵抗パターンに拡散し、その不純物が抵抗パターンの白金と反応したり、白金の結晶粒界に侵入してしまうため、抵抗値ドリフトやTCR変化を引き起こすという問題がある。
特許文献2に記載の温度センサ素子では、白金膜からなる抵抗パターンを2層構造のセラミック層で覆うことにより、保護膜層を抵抗パターンから隔離して電気化学的な分解を防止するようにしているが、蒸着により形成されたセラミック層はアモルファス状態であるため、セラミック層によって不純物の抵抗パターンへの拡散を防止して、抵抗パターンの白金との反応や白金の結晶粒界への侵入を抑えることはできない。しかも、セラミック基板としてアルミナ基板を使用した場合、抵抗パターンの白金がアルミナ基板に含まれる焼結助剤等の不純物と反応してしまうことを抑制できないため、このものも抵抗値ドリフトやTCR変化を引き起こすという問題がある。
なお、セラミック基板としてアルミナ基板の代わりに不純物の少ない単結晶サファイア基板を使用することも考えられるが、その場合、抵抗パターンの白金とサファイア基板の線膨張係数が大きく異なることや、表面粗さの小さいサファイア基板に対する抵抗パターンの密着強度が低下する等の理由により、白金抵抗パターンがサファイア基板から剥離してしまうという問題がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、高温使用下でも抵抗値ドリフトやTCR変化が生じにくい温度センサ素子を提供することにある。
上記目的を達成するための一手段として、本発明の温度センサ素子は、セラミック基板と、前記セラミック基板の主面上に形成された白金を主成分とする抵抗パターンと、前記抵抗パターンを覆う保護膜層とを備えた温度センサ素子において、前記保護膜層が、前記抵抗パターンを覆うように前記セラミック基板の主面上に形成されたアルミナを主成分とするトラップ層と、このトラップ層上に形成されたアルミナを主成分とするオーバーコート層とからなり、前記トラップ層は白金を2〜30体積%含有することを特徴としている。
このように構成された温度センサ素子では、セラミック基板上の白金抵抗パターンを覆う保護膜層が、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する内層のトラップ層と、アルミナを主成分とする外層のオーバーコート層とからなり、高温使用下で白金抵抗パターンの反応性が高くなった場合でも、トラップ層に含有される白金が酸素やセラミック基板に含まれる不純物等と反応することで白金抵抗パターンの反応が抑えられるため、抵抗値ドリフトやTCR変化を抑えることの可能な信頼性の高いセンサを実現することができる。
また、上記目的を達成するための他の手段として、本発明の温度センサ素子は、セラミック基板と、前記セラミック基板の主面に形成されたアルミナを主成分とする表面平滑層と、前記表面平滑層上に形成された白金を主成分とする抵抗パターンと、前記抵抗パターンを覆うアルミナを主成分とする保護膜層とを備え、前記保護膜層が、前記抵抗パターンを覆うように前記表面平滑層上に形成されたトラップ層と、このトラップ層上に形成されたオーバーコート層とからなり、前記表面平滑層と前記トラップ層は、いずれも白金を2〜30体積%含有することを特徴としている。
このように構成された温度センサ素子では、セラミック基板の主面にアルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する表面平滑層が形成されていると共に、この表面平滑層上に形成された白金抵抗パターンを覆う保護膜層が、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する内層のトラップ層と、アルミナを主成分とする外層のオーバーコート層とからなり、高温使用下で白金抵抗パターンの反応性が高くなった場合でも、表面平滑層とトラップ層の両方に含有される白金が酸素やセラミック基板に含まれる不純物と反応することで白金抵抗パターンの反応が抑えられ、特に、表面平滑層によりセラミック基板に含まれる不純物と白金抵抗パターンとの反応が抑えられるため、抵抗値ドリフトやTCR変化をより一層抑えることが可能な信頼性の高いセンサを実現することができる。
上記構成の温度センサ素子において、トラップ層が下部層と上部層の2層構造からなると共に、下部層は上部層よりも白金の含有率が少なく、かつ、下部層は白金を0〜10体積%含有し、上部層は白金を2〜30体積%含有していると、トラップ層の上部層と白金抵抗パターン間に上部層に比べて白金の含有率の少ない下部層が介在するため、下部層によってトラップ層に含有される白金による抵抗値変化を抑えつつ上部層に含有される白金の量を増やすことができる。
また、上記構成の温度センサ素子において、セラミック基板がアルミナ純度96%以上のアルミナ基板であり、このアルミナ基板に含まれる不純物と保護膜層中のアルミナおよび白金を除く不純物との合計よりも、トラップ層は白金を多く含有していることが好ましい。
本発明の温度センサ素子によれば、高温使用下でも白金抵抗パターンの反応や粒界への不純物の侵入に起因する抵抗値ドリフトやTCR変化を防止することができる。
本発明の第1実施形態例に係る温度センサ素子の平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態例に係る温度センサ素子の断面図である。 本発明の第3実施形態例に係る温度センサ素子の断面図である。 本発明の第4実施形態例に係る温度センサ素子の断面図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態例に係る温度センサ素子1は、直方体形状のセラミック基板2と、セラミック基板2の主面(表面)2aに形成されたミアンダ形状の抵抗パターン3と、抵抗パターン3の両端部に接続するようにセラミック基板2の主面2aに形成された一対の電極4と、抵抗パターン3を覆う保護膜層5と、一対の電極4上に接合されてセラミック基板2の外部へ突出する図示せぬリード線とを備えて構成されている。
セラミック基板2はアルミナ純度96%以上のアルミナ基板であり、このセラミック基板(アルミナ基板)2には、主成分であるアルミナ(Al)にSiOやMgO等の焼結助剤が添加されている。
抵抗パターン3は白金(Pt)を主成分とする薄膜抵抗膜であり、この抵抗パターン3はPtをスパッタしてパターニングすることにより、セラミック基板2の主面2a上にミアンダ形状に形成されている。
一対の電極4は白金を主成分とする電極ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、本実施形態例の場合、一対の電極4は両方共にセラミック基板2の図示左側の短辺部に配置されているが、一対の電極4をセラミック基板2の長手方向両端部に振り分けて配置しても良い。
保護膜層5は、抵抗パターン3を覆うようにセラミック基板2の主面2a上に形成されたトラップ層6と、このトラップ層6上に形成されたオーバーコート層7との2層構造からなる。トラップ層6は白金を含有するアルミナペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、主成分であるアルミナに対する白金の含有率は2〜30体積%である。オーバーコート層7はアルミナペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、オーバーコート層7に白金は含有されていない。
なお、図示せぬ一対のリード線は例えばニッケル芯線の白金被覆線であり、これらリード線は対応する電極4上に溶接により接合されている。
次に、このように構成された温度センサ素子1の製造工程について説明すると、まず、セラミック基板2が多数個取りされる大判基板(例えばアルミナ純度99%)を準備する。この大判基板には予め1次分割溝と2次分割溝が格子状に設けられており、両分割溝によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となる。
そして、大判基板の表面に白金(Pt)をスパッタ蒸着して着膜した後、このPt膜をフォトリソグラフィによりパターニングすることにより、大判基板上の各チップ領域にミアンダ形状の抵抗パターン3を形成する。
次に、大判基板の表面に白金を含有する電極ペーストをスクリーン印刷し、これを乾燥して約1400℃の高温で焼成することにより、抵抗パターン3の両端部に接続する電極4を形成する。
次に、大判基板の表面に白金を2〜30体積%含有するアルミナペースト(例えばアルミナ90vol%、白金10vol%)をスクリーン印刷し、これを乾燥して1400℃以上の高温で焼成することにより、大判基板上の各チップ領域に抵抗パターン3を覆うトラップ層6を形成する。このトラップ層6は抵抗パターン3の周囲に露出する大判基板の表面に密着しており、抵抗パターン3と電極4の接続箇所もトラップ層6によって覆われる。
次に、トラップ層6の上からアルミナペーストをスクリーン印刷し、これを乾燥して1400℃以上の高温で焼成することにより、トラップ層6を覆うオーバーコート層7を形成する。その結果、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する内層のトラップ層6と、アルミナを主成分として白金を含有しない外層のオーバーコート層7とからなる2層構造の保護膜層5が形成される。
ここまでの各工程は多数個取り用の大判基板に対する一括処理であるが、次なる工程では、大判基板を1次分割溝と2次分割溝に沿って個片分割することにより、セラミック基板2と同等の大きさのチップ単体を得る。しかる後、個片化された各チップ単体の電極4にリード線を溶接し、その溶接個所をポッティングガラス等の強化膜で覆うことにより、図1〜図3に示すような温度センサ素子1が得られる。
以上説明したように、第1実施形態例に係る温度センサ素子1は、白金膜からなる抵抗パターン3を覆う保護膜層5がトラップ層6とオーバーコート層7の2層構造からなり、外層のオーバーコート層7が白金を含有しないアルミナからなると共に、抵抗パターン3を覆ってセラミック基板2の主面2aに密着する内層のトラップ層6が、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有しているため、例えば1000℃以上の高温使用下においても、トラップ層6に含有される白金が測定雰囲気中の酸素やセラミック基板2に含まれる不純物等と反応することにより、白金抵抗パターン3が測定雰囲気中の酸素やセラミック基板2の不純物等と反応することが緩和され、白金抵抗パターン3の反応に起因する抵抗値ドリフトやTCR変化を抑制することができる。
ここで、トラップ層6における白金の含有率が2%未満であると、トラップ層6が白金抵抗パターン3の反応を抑える機能をほとんど発揮しなくなり、その反対にトラップ層6における白金の含有率が30%を越えると、トラップ層6に含有される白金によって白金抵抗パターン3の抵抗値が大きく低下してしまうため、第1実施形態例に係る温度センサ素子1では、アルミナを主成分とするトラップ層6に添加される白金の含有率を2〜30%としている。
図4は本発明の第2実施形態例に係る温度センサ素子10の断面図であり、図2に対応する部分には同一符号を付してある。
第2実施形態例に係る温度センサ素子10が第1実施形態例に係る温度センサ素子1と相違する点は、白金抵抗パターン3がセラミック基板2の主面2a上に形成されておらず、白金抵抗パターン3とセラミック基板2の主面2aとの間に、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する表面平滑層8が介設されていることにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。
すなわち、図4に示す温度センサ素子10では、セラミック基板2の主面2a上にアルミナを主成分として白金を含有(含有率2〜30%)する表面平滑層8が形成され、この表面平滑層8上に白金膜からなる抵抗パターン3が形成されていると共に、抵抗パターン3を覆う内層のトラップ層6と、トラップ層6を覆う外層のオーバーコート層7とによって2層構造の保護膜層5が形成されている。その結果、抵抗パターン3が白金を含有する表面平滑層8とトラップ層6とでサンドウィッチされると共に、表面平滑層8の周囲に露出するセラミック基板2の主面2aにオーバーコート層7の周縁部が密着した構造となっている。
このように構成された第2実施形態例に係る温度センサ素子10においては、セラミック基板2の主面2aにアルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する表面平滑層8が形成されていると共に、この表面平滑層8上に形成された白金抵抗パターン3を覆う保護膜層5が、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する内層のトラップ層6と、アルミナを主成分とする外層のオーバーコート層7とからなるため、高温使用下で白金抵抗パターン3の反応性が高くなった場合でも、白金抵抗パターン3の周囲が全てアルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する表面平滑層8とトラップ層6で覆われた構造となり、表面平滑層8とトラップ層6の両方に含有される白金が酸素やセラミック基板に含まれる不純物と反応することで、白金抵抗パターン3の反応を抑えて抵抗値ドリフトやTCR変化を防止することができる。
図5は本発明の第3実施形態例に係る温度センサ素子20の断面図であり、図2に対応する部分には同一符号を付してある。
第3実施形態例に係る温度センサ素子20が第1実施形態例に係る温度センサ素子1と相違する点は、保護膜層5を構成するオーバーコート層7とトラップ層6のうち、トラップ層6を下部層6aと上部層6bの2層構造にしたことにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。ここで、下部層6aと上部層6bは両方共にアルミナを主成分としているが、白金抵抗パターン3に接触する下部層6aは上部層6bよりも白金の含有率が少なく、かつ、下部層6aは白金を0〜10体積%含有し、上部層6bは白金を2〜30体積%含有したものとなっている。すなわち、下部層6aにおける白金の含有率を例えば5体積%とした場合は、上部層6bにおける白金の含有率を5〜30体積%とし、下部層6aが白金を全く含有しない場合は、上部層6bにおける白金の含有率を2〜30体積%とすれば良い。
このように構成された第3実施形態例に係る温度センサ素子20においては、トラップ層6の上部層6bと白金抵抗パターン3との間に、上部層6bよりも白金の含有率の少ない下部層6aが介在するため、下部層6aによってトラップ層6に含有される白金による抵抗値変化を抑えつつ、上部層6bに含有される白金の量を増やして白金抵抗パターン3の反応をより効果的に抑えることができる。
図6は本発明の第4実施形態例に係る温度センサ素子30の断面図であり、図5に対応する部分には同一符号を付してある。
第4実施形態例に係る温度センサ素子30が第3実施形態例に係る温度センサ素子20と相違する点は、白金抵抗パターン3がセラミック基板2の主面2a上に形成されておらず、白金抵抗パターン3とセラミック基板2の主面2aとの間に、アルミナを主成分として白金を2〜30体積%含有する表面平滑層8が介設されていることにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。
すなわち、図6に示す温度センサ素子30では、セラミック基板2の主面2a上にアルミナを主成分として白金を含有(含有率2〜30体積%)する表面平滑層8が形成されていると共に、この表面平滑層8上に白金膜からなる抵抗パターン3が形成されており、この抵抗パターン3を覆うトラップ層6とオーバーコート層7からなる保護膜層5のうち、トラップ層6が下部層6aと上部層6bの2層構造になっている。その結果、トラップ層6の上部層6bと白金抵抗パターン3との間に、上部層6bよりも白金の含有率の少ない下部層6aが介在すると共に、この下部層6aと白金を含有する表面平滑層8との間に白金抵抗パターン3がサンドウィッチされた構造となっている。
このように構成された第4実施形態例に係る温度センサ素子30においては、高温使用下で白金抵抗パターン3の反応性が高くなった場合でも、表面平滑層8とトラップ層6の両方に含有される白金が酸素やセラミック基板に含まれる不純物等と反応することで、白金抵抗パターン3の反応を抑えて抵抗値ドリフトやTCR変化を防止することができる。しかも、トラップ層6がアルミナを主成分とする下部層6aと上部層6bの2層構造からなり、上部層6bと白金抵抗パターン3との間に上部層6bに比べて白金の含有率の少ない下部層6aが介在するため、下部層6aによってトラップ層6に含有される白金による抵抗値変化を抑えつつ、上部層6bに含有される白金の量を増やして白金抵抗パターン3の反応をより効果的に抑えることができる。
1,10,20,30 温度センサ素子
2 セラミック基板
2a 主面
3 抵抗パターン
4 電極
5 保護膜層
6 トラップ層
6a 下部層
6b 上部層
7 オーバーコート層

Claims (4)

  1. セラミック基板と、前記セラミック基板の主面上に形成された白金を主成分とする抵抗パターンと、前記抵抗パターンを覆う保護膜層とを備えた温度センサ素子において、
    前記保護膜層が、前記抵抗パターンを覆うように前記セラミック基板の主面上に形成されたアルミナを主成分とするトラップ層と、このトラップ層上に形成されたアルミナを主成分とするオーバーコート層とからなり、前記トラップ層は白金を2〜30体積%含有することを特徴とする温度センサ素子。
  2. セラミック基板と、前記セラミック基板の主面に形成されたアルミナを主成分とする表面平滑層と、前記表面平滑層上に形成された白金を主成分とする抵抗パターンと、前記抵抗パターンを覆うアルミナを主成分とする保護膜層とを備え、
    前記保護膜層が、前記抵抗パターンを覆うように前記表面平滑層上に形成されたトラップ層と、このトラップ層上に形成されたオーバーコート層とからなり、
    前記表面平滑層と前記トラップ層は、いずれも白金を2〜30体積%含有することを特徴とする温度センサ素子。
  3. 請求項1または2の記載において、前記トラップ層は下部層と上部層の2層構造からなり、前記下部層は前記上部層よりも白金の含有率が少なく、かつ、前記下部層は白金を0〜10体積%含有し、前記上部層は白金を2〜30体積%含有することを特徴とする温度センサ素子。
  4. 請求項1の記載において、前記セラミック基板はアルミナ純度96%以上のアルミナ基板であり、このアルミナ基板に含まれる不純物と前記保護膜層中のアルミナおよび白金を除く不純物との合計よりも、前記トラップ層は白金を多く含有することを特徴とする温度センサ素子。
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