JP2018193479A - イオン伝導性材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】新しいイオン伝導性材料を提供する。【解決手段】 −CO−O−PO構造含有ポリマーを含むことを特徴とするイオン伝導性材料。【選択図】図1

Description

本発明は、イオン伝導性材料に関するものである。
リチウムイオン二次電池に代表される二次電池は、現在、携帯電子機器用の電源として主に用いられており、さらに、電気自動車用の電源としても実用化されている。使用態様の多様化に伴い、二次電池の高容量化が求められているため、高電圧で駆動させることで二次電池を高容量化する検討が行われている。しかしながら、二次電池を高電圧で駆動させた場合には、酸化状態の正極活物質との接触に因る電解液の酸化分解が生じるとの問題があった。
そのため、正極活物質と電解液との直接接触を低減する技術として、正極活物質を含有する正極活物質層の表面に、保護層を形成する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、正極活物質の表面を被覆するコート層を設ける技術が開示されている。具体的には、集電体及び正極活物質層からなる正極を、ポリエチレンイミン溶液及びポリエチレングリコール溶液に浸漬させて、正極をポリマーでコートする技術が開示されている。
また、特許文献2にも、正極活物質の表面を被覆するコート層を設ける技術が開示されている。具体的には、集電体及び正極活物質層からなる正極を、ポリエチレングリコール溶液に浸漬させて、正極をポリマーでコートする技術が開示されている。
特開2013−243105号公報 特開2014−096343号公報
しかしながら、本来、ポリマーはリチウムイオンなどの電荷担体の移動に対する抵抗因子であるため、特許文献1及び特許文献2に開示の技術を適用した二次電池は電池としての機能面に課題があるといえる。
本発明はかかる事情に鑑みて為されたものであり、ポリマーでありながらもイオン伝導性に優れる、新しいイオン伝導性材料を提供することを目的とする。
さて、イオン伝導性に優れるポリマーには、電荷を有するイオンが円滑に移動するための、極性基で囲われた移動空間が必要と考えられる。そこで、本発明者は、カルボン酸基含有ポリマーを用いることを着想した。しかしながら、カルボン酸基含有ポリマーとしてポリアクリル酸を用いて製造した材料は、イオン伝導性ではあったものの、その程度が低く、満足できるものではなかった。
本発明者のさらなる検討の結果、カルボン酸基含有ポリマーとリン酸化物との反応物を用いて製造した膜が満足する水準でのイオン伝導性を示すことを、本発明者は発見した。かかる発見に基づき、本発明者は本発明を完成するに至った。
本発明のイオン伝導性材料は、−CO−O−PO構造含有ポリマーを含むことを特徴とする。また、本発明のイオン伝導性材料の製造方法は、カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩と5価のリン化合物との反応工程を含む。
本発明により、新しいイオン伝導性材料を提供することができる。
実施例1の赤外吸収スペクトルである。 実施例2の赤外吸収スペクトルである。 比較例1の赤外吸収スペクトルである。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限a及び上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに、これらの数値範囲内から任意に選択した数値を、新たな上限や下限の数値とすることができる。
本発明のイオン伝導性材料は、−CO−O−PO構造含有ポリマーを含むことを特徴とする。本発明のイオン伝導性材料の製造方法は、カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩と5価のリン化合物との反応工程を含む。
−CO−O−PO構造含有ポリマーにおける−CO−O−PO構造は、カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩と5価のリン化合物との反応工程で形成される。例えば、カルボン酸基含有ポリマーであるポリアクリル酸と、5価のリン化合物である五酸化二リンとの反応であれば、例えば下記の反応式のとおりに、反応が進行すると考えられる。なお、下記の反応式は想定される反応のごく一部を表現したものであり、この反応式以外にも多数の反応が想定される。また、この反応式で生成する生成物に対して、他のカルボン酸基が反応することも想定される。
2(−CO−OH) + P → (−CO−O−PO(OH))
また、上記の反応が水存在下で進行するのであれば、例えば下記の反応式のとおりに、反応が進行すると考えられる。
2(−CO−OH) + P + HO → 2(−CO−O−PO(OH))
また、上記の反応が例えばエタノール溶媒中で進行するのであれば、例えば下記の反応式のとおり、反応が進行すると考えられる。
2(−CO−OH) + P + 4EtOH → 2(−CO−O−PO(OEt)) + 3H
カルボン酸基含有ポリマーに存在する−CO−OH基と比較して、−CO−O−PO構造は、極性基ではあるものの、リチウムイオンなどの電荷担体に対する相互作用が低いと考えられる。そのため、本発明のイオン伝導性材料はイオン伝導性に優れるといえる。
本発明のイオン伝導性材料の製造方法において、カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩としては、分子内に−COOH若しくはその塩を含有するポリマーであれば、制限は無い。塩としては、Li、Na、K、Mg、Caなどの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩を例示できる。
具体的なカルボン酸基含有ポリマーとして、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、カルボキシメチルセルロースを例示できる。また、カルボン酸基含有ポリマーとして、カルボン酸基含有モノマーを単独重合させたホモポリマー、複数種類のカルボン酸基含有モノマーを共重合させたコポリマー、カルボン酸基含有モノマーと他のモノマーを共重合させたコポリマーを採用してもよい。カルボン酸基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル安息香酸、クロトン酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、マレイン酸、メチルマレイン酸、グルタコン酸、2−アリルマロン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、2−(1−メチルエチリデン)コハク酸、2,4−ヘキサジエン二酸、アセチレンジカルボン酸を例示できる。
カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩の重量平均分子量としては、5000〜2000000、10000〜1800000、25000〜1500000、50000〜1000000の範囲を例示できる。
5価のリン化合物としては、5価のリン酸化物、5価のリンハロゲン化物又は5価のハロゲン化ホスホリルを例示でき、具体的には、P、PF、PCl、PBr、POF、POCl、POBrを例示できる。安全性の観点から、5価のリン化合物としては、Pが好ましい。
−CO−O−PO構造含有ポリマーとしては、イオン伝導性の観点から、多数の−CO−O−PO構造含有モノマー単位を含有するポリマーが好ましい。−CO−O−PO構造含有ポリマーを構成するモノマー単位すべてに対して、−CO−O−PO構造含有モノマー単位は、40〜100モル%で存在するのが好ましく、60〜100モル%で存在するのがより好ましく、80〜100モル%で存在するのがさらに好ましく、90〜100モル%で存在するのが特に好ましい。−CO−O−PO構造含有ポリマーを構成するモノマー単位すべてが、−CO−O−PO構造含有モノマー単位であってもよい。好適な−CO−O−PO構造含有ポリマーを製造するためには、原料のカルボン酸基含有ポリマーに存在するカルボン酸基のうち、なるべく多くのカルボン酸基を5価のリン化合物と反応させればよい。
−CO−O−PO構造含有ポリマーにおける−CO−O−PO構造と未反応のカルボン酸基との比は、10:5〜10:0の範囲内が好ましく、10:3〜10:0の範囲内がより好ましく、10:1〜10:0の範囲内がさらに好ましく、10:0が最も好ましい。
なお、カルボン酸基と5価のリン化合物との反応は、カルボン酸基1つと5価のリン化合物1個との反応だけではなく、カルボン酸基2つと5価のリン化合物1個との反応、カルボン酸基3つと5価のリン化合物1個との反応も想定される。
また、−CO−O−PO構造含有ポリマーにおいては、原料のカルボン酸基含有ポリマーの2分子と5価のリン化合物とが反応して生成する、リンが架橋する架橋構造のポリマーも想定される。
−CO−O−PO構造含有ポリマーの重量平均分子量としては、5000〜4000000、10000〜3600000、25000〜3000000、50000〜2000000の範囲を例示できる。
本発明のイオン伝導性材料の製造方法の反応工程においては、(使用するカルボン酸基含有ポリマーにおけるカルボン酸基のモル数)/(使用する5価のリン化合物におけるリンのモル数)の値は、0.1〜2の範囲内が好ましく、0.2〜1.5の範囲内がより好ましく、0.3〜1の範囲内がさらに好ましく、0.4〜0.8の範囲内が特に好ましい。
反応工程においては、反応を好適に進行させるとの観点から、溶媒を共存させるのが好ましい。溶媒としては、カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩が溶解可能なものが好ましい。溶媒として、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類や、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、水を例示できる。
反応工程における、反応時間及び反応温度は、適宜設定すればよい。さらに、反応工程で得られた反応液を加熱乾燥して、使用した溶媒や副生する水を除去する加熱工程を設けるのが好ましい。加熱温度はイオン伝導性材料が分解しない範囲内で適宜設定すればよく、使用した溶媒の沸点以上の温度が好ましい。加熱時間は加熱温度に応じ適宜設定すればよい。
また、反応工程で得られた反応液に、第2族元素化合物を添加してもよい。第2族元素化合物を添加することで、−CO−O−PO構造含有ポリマーには、第2族元素化合物による架橋構造が形成されることが期待される。第2族元素化合物として、例えばCaCO又はCa(OH)を用いた場合には、以下の反応式のとおりに、反応が進行すると考えられる。
2(COO−PO(OH)) + CaCO → −COO−PO(OH)−O−Ca−O−PO(OH)−OCO− + HCO
2(−COO−PO(OEt)) + Ca(OH) → −COO−PO(OEt)−O−Ca−O−PO(OEt)−OCO− + 2EtOH
第2族元素化合物の第2族元素としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Raを例示できる。そして、第2族元素化合物としては、水酸化物、酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩を例示できる。第2族元素化合物の添加量としては、−CO−O−PO構造含有ポリマーにおける−CO−O−PO構造の数の半分以下に相当する量が好ましい。
ここまでの開示から、本発明のイオン伝導性材料の一態様として、−CO−O−PO(OR)構造含有ポリマーを含むイオン伝導性材料(ただし、Rはそれぞれ独立に水素、アルキル基又は第2族元素から選択される。)を把握できる。なお、ここでのアルキル基は、反応工程で用いるアルコール類に由来する。
本発明のイオン伝導性材料には、未反応のカルボン酸基含有ポリマーが存在していてもよく、また、本発明のイオン伝導性材料には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、公知のポリマーなどの添加物を配合することができる。本発明のイオン伝導性材料は、50質量%以上で−CO−O−PO構造含有ポリマーを含むものが好ましく、70質量%以上で−CO−O−PO構造含有ポリマーを含むものがより好ましく、90質量%以上で−CO−O−PO構造含有ポリマーを含むものがさらに好ましい。本発明のイオン伝導性材料として、−CO−O−PO構造含有ポリマーのみで構成されるものも例示できる。
本発明のイオン伝導性材料は、その特性を生かして、種々の用途に使用できる。例えば、二次電池などの蓄電装置における、正極、負極若しくはセパレータを被覆する保護層、又は、セパレータ自体若しくは固体電解質としての用途が想定される。また、二次電池における正極活物質を含む正極活物質層又は負極活物質を含む負極活物質層に、本発明のイオン伝導性材料を配合してもよい。活物質層に本発明のイオン伝導性材料が配合されることで、活物質の表面に本発明のイオン伝導性材料が配置されることとなり、活物質と電解液との直接接触を低減することができる。
以下、本発明のイオン伝導性材料を具備する蓄電装置、本発明のイオン伝導性材料で被覆されている電極(以下、本発明の電極ということがある。)についての説明をする。
蓄電装置としては、一次電池、二次電池、キャパシタを例示できる。以下、本発明のイオン伝導性材料を具備する蓄電装置を本発明の蓄電装置と、本発明のイオン伝導性材料を具備する二次電池を本発明の二次電池と、本発明のイオン伝導性材料を具備するリチウムイオン二次電池を本発明のリチウムイオン二次電池ということがある。
以下、蓄電装置の代表例であるリチウムイオン二次電池についての説明を通じて、本発明の電極及び本発明の電極を具備する本発明の蓄電装置の説明をする。
本発明の電極は、正極でもよいし、負極でもよい。本発明の電極の具体的な態様は、集電体と、集電体の表面に形成された活物質層と、活物質層の表面に形成された本発明のイオン伝導性材料を含有する層(以下、単に「イオン伝導性材料層」という。)とを具備する構成である。
集電体は、リチウムイオン二次電池などの二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電体の材料は、使用する活物質に適した電圧に耐え得る金属であれば特に制限はない。集電体の材料としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
正極の電位をリチウム基準で4V以上とする場合には、正極用集電体としてアルミニウムを採用するのが好ましい。
具体的には、正極用集電体として、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるものを用いるのが好ましい。ここでアルミニウムは、純アルミニウムを指し、純度99.0%以上のアルミニウムを純アルミニウムと称する。純アルミニウムに種々の元素を添加して合金としたものをアルミニウム合金と称する。アルミニウム合金としては、Al−Cu系、Al−Mn系、Al−Fe系、Al−Si系、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系が挙げられる。
また、アルミニウム又はアルミニウム合金として、具体的には、例えばJIS A1085、A1N30等のA1000系合金(純アルミニウム系)、JIS A3003、A3004等のA3000系合金(Al−Mn系)、JIS A8079、A8021等のA8000系合金(Al−Fe系)が挙げられる。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
活物質層は、リチウムイオンなどの電荷担体を吸蔵及び放出し得る活物質、並びに必要に応じて結着剤及び導電助剤を含む。活物質層には、活物質が活物質層全体の質量に対して、60〜99質量%で含まれるのが好ましく、70〜95質量%で含まれるのがより好ましい。
正極活物質としては、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはW、Mo、Re、Pd、Ba、Cr、B、Sb、Sr、Pb、Ga、Al、Nb、Mg、Ta、Ti、La、Zr、Cu、Ca、Ir、Hf、Rh、Fe、Ge、Zn、Ru、Sc、Sn、In、Y、Bi、S、Si、Na、K、P、Vから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)で表されるリチウム複合金属酸化物、LiMnOを挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn等のスピネル構造の金属酸化物、スピネル構造の金属酸化物と層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO、LiMVO又はLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePOFなどのLiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBOなどのLiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられるいずれの金属酸化物も上記の組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも使用可能である。また、正極活物質として、電荷担体(例えば充放電に寄与するリチウムイオン)を含まないものを用いても良い。例えば、硫黄単体、硫黄と炭素を複合化した化合物、TiSなどの金属硫化物、V、MnOなどの酸化物、ポリアニリン及びアントラキノン並びにこれら芳香族を化学構造に含む化合物、共役二酢酸系有機物などの共役系材料、その他公知の材料を用いることもできる。さらに、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル、フェノキシルなどの安定なラジカルを有する化合物を正極活物質として採用してもよい。リチウム等の電荷担体を含まない正極活物質材料を用いる場合には、正極及び/又は負極に、公知の方法により、予め電荷担体を添加しておく必要がある。電荷担体は、イオンの状態で添加しても良いし、金属等の非イオンの状態で添加しても良い。例えば、電荷担体がリチウムである場合には、リチウム箔を正極及び/又は負極に貼り付けるなどして一体化しても良い。
高容量及び耐久性などに優れる点から、正極活物質として、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはW、Mo、Re、Pd、Ba、Cr、B、Sb、Sr、Pb、Ga、Al、Nb、Mg、Ta、Ti、La、Zr、Cu、Ca、Ir、Hf、Rh、Fe、Ge、Zn、Ru、Sc、Sn、In、Y、Bi、S、Si、Na、K、P、Vから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3) で表されるリチウム複合金属酸化物を採用することが好ましい。
上記一般式において、b、c、dの値は、上記条件を満足するものであれば特に制限はないが、0<b<1、0<c<1、0<d<1であるものが良く、また、b、c、dの少なくともいずれか一つが10/100<b<90/100、10/100<c<90/100、5/100<d<70/100の範囲であることが好ましく、20/100<b<80/100、12/100<c<70/100、10/100<d<60/100の範囲であることがより好ましく、30/100<b<70/100、15/100<c<50/100、12/100<d<50/100の範囲であることがさらに好ましい。
a、e、fについては、上記一般式で規定する範囲内の数値であればよく、好ましくは0.5≦a≦1.5、0≦e<0.2、1.8≦f≦2.5、より好ましくは0.8≦a≦1.3、0≦e<0.1、1.9≦f≦2.1をそれぞれ例示することができる。
高容量及び耐久性などに優れる点から、正極活物質として、スピネル構造のLiMn2―y(Aは、Ca、Mg、S、Si、Na、K、Al、P、Ga、Geから選ばれる少なくとも1の元素、及び、Niなどの遷移金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素から選択される。0<x≦2.2、0≦y≦1)を例示できる。xの値の範囲としては、0.5≦x≦1.8、0.7≦x≦1.5、0.9≦x≦1.2を例示でき、yの値の範囲としては、0≦y≦0.8、0≦y≦0.6を例示できる。具体的なスピネル構造の化合物として、LiMn、LiMn1.5Ni0.5を例示できる。
具体的な正極活物質として、LiFePO、LiFeSiO、LiCoPO、LiCoPO、LiMnPO、LiMnSiO、LiCoPOFを例示できる。他の具体的な正極活物質として、LiMnO−LiCoOを例示できる。
負極活物質としては、電荷担体を吸蔵及び放出し得る材料が使用可能である。したがって、リチウムイオンなどの電荷担体を吸蔵及び放出可能である単体、合金又は化合物であれば特に限定はない。たとえば、負極活物質としてLiや、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、錫などの14族元素、アルミニウム、インジウムなどの13族元素、亜鉛、カドミウムなどの12族元素、アンチモン、ビスマスなどの15族元素、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、銀、金などの11族元素をそれぞれ単体で採用すればよい。合金又は化合物の具体例としては、Ag−Sn合金、Cu−Sn合金、Co−Sn合金等の錫系材料、各種黒鉛などの炭素系材料、ケイ素単体と二酸化ケイ素に不均化するSiO(0.3≦x≦1.6)などのケイ素系材料、ケイ素単体若しくはケイ素系材料と炭素系材料を組み合わせた複合体が挙げられる。また、負極活物質して、Nb、TiO、LiTi12、WO、MoO、Fe等の酸化物、又は、Li3−xN(M=Co、Ni、Cu)で表される窒化物を採用しても良い。負極活物質として、これらのものの一種以上を使用することができる。
高容量化の可能性の点から、好ましい負極活物質として、黒鉛、Si含有材料、Sn含有材料を挙げることができる。
Si含有材料の具体例として、Si単体や、Si相とケイ素酸化物相との2相に不均化されたSiO(0.3≦x≦1.6)を例示できる。SiOにおけるSi相は、リチウムイオンを吸蔵及び放出でき、二次電池の充放電に伴って体積変化する。ケイ素酸化物相はSi相に比べて充放電に伴う体積変化が少ない。つまり、負極活物質としてのSiOは、Si相により高容量を実現するとともに、ケイ素酸化物相を有することにより負極活物質全体の体積変化を抑制する。なお、xが下限値未満であると、Siの比率が過大になるため、充放電時の体積変化が大きくなりすぎて二次電池のサイクル特性が低下する。一方、xが上限値を超えると、Si比率が過小になってエネルギー密度が低下する。xの範囲は0.5≦x≦1.5であるのがより好ましく、0.7≦x≦1.2であるのがさらに好ましい。
なお、上記したSiOにおいては、リチウムイオン二次電池の充放電時にリチウムとSi相のケイ素とによる合金化反応が生じると考えられている。そして、この合金化反応がリチウムイオン二次電池の充放電に寄与すると考えられている。後述するSn含有材料についても、同様に、スズとリチウムとの合金化反応によって充放電できると考えられている。
Sn含有材料の具体例として、Sn単体、Cu−SnやCo−Snなどのスズ合金、アモルファススズ酸化物、スズケイ素酸化物を例示できる。アモルファススズ酸化物としてはSnB0.40.63.1を例示でき、スズケイ素酸化物としてはSnSiOを例示できる。
Si含有材料、及び、Sn含有材料は、炭素材料と複合化して負極活物質とすることが好ましい。複合化に因り、特にケイ素及び/又はスズの構造が安定し、負極の耐久性が向上する。上記複合化は、既知の方法で行えば良い。複合化に用いられる炭素材料としては、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等を採用すればよい。黒鉛は、天然黒鉛でもよく、人造黒鉛でもよい。
Si含有材料の具体例として、国際公開第2014/080608号などに開示されるシリコン材料(以下、単に「シリコン材料」という。)を挙げることができる。
シリコン材料は、複数枚の板状シリコン体が厚さ方向に積層されてなる構造を有するものである。シリコン材料は、例えば、CaSiと酸とを反応させてポリシランを主成分とする層状シリコン化合物を合成する工程、さらに、当該層状シリコン化合物を300℃以上で加熱して水素を離脱させる工程を経て製造されるものである。
シリコン材料の製造方法を、酸として塩化水素を用いた場合の理想的な反応式で示すと以下のとおりとなる。
3CaSi+6HCl → Si+3CaCl
Si → 6Si+3H
ただし、ポリシランであるSiを合成する上段の反応では、副生物や不純物除去の観点から、通常、反応溶媒として水が用いられる。そして、Siは水と反応し得るため、上段の反応を含む層状シリコン化合物を合成する工程において、層状シリコン化合物がSiのみを含むものとして製造されることはほとんどなく、層状シリコン化合物はSi(OH)(Xは酸のアニオン由来の元素若しくは基、s+t+u=6、0<s<6、0<t<6、0<u<6)で表されるものとして製造される。なお、上記の化学式においては、残存し得るCaなどの不可避不純物については、考慮していない。そして、当該層状シリコン化合物を加熱して得られるシリコン材料も、酸素や酸のアニオン由来の元素を含む。
既述のとおり、シリコン材料は、複数枚の板状シリコン体が厚さ方向に積層されてなる構造を有する。リチウムイオン等の電荷担体が効率的に吸蔵及び放出されるためには、板状シリコン体は厚さが10nm〜100nmの範囲内のものが好ましく、20nm〜50nmの範囲内のものがより好ましい。板状シリコン体の長手方向の長さは、0.1μm〜50μmの範囲内のものが好ましい。また、板状シリコン体は、(長手方向の長さ)/(厚さ)が2〜1000の範囲内であるのが好ましい。板状シリコン体の積層構造は走査型電子顕微鏡などによる観察で確認できる。また、この積層構造は、原料のCaSiにおけるSi層の名残りであると考えられる。
シリコン材料には、アモルファスシリコン及び/又はシリコン結晶子が含まれるのが好ましい。特に、上記板状シリコン体において、アモルファスシリコンをマトリックスとし、シリコン結晶子が当該マトリックス中に点在している状態が好ましい。シリコン結晶子のサイズは、0.5nm〜300nmの範囲内が好ましく、1nm〜100nmの範囲内がより好ましく、1nm〜50nmの範囲内がさらに好ましく、1nm〜10nmの範囲内が特に好ましい。なお、シリコン結晶子のサイズは、シリコン材料に対してX線回折測定を行い、得られたX線回折チャートのSi(111)面の回折ピークの半値幅を用いたシェラーの式から算出される。
シリコン材料に含まれる板状シリコン体、アモルファスシリコン及びシリコン結晶子の存在量や大きさは、主に加熱温度や加熱時間に左右される。加熱温度は、350℃〜950℃の範囲内が好ましく、400℃〜900℃の範囲内がより好ましい。
シリコン材料は炭素で被覆されていてもよい。炭素で被覆されたシリコン材料は導電性に優れる。
シリコン材料の平均粒子径は、2〜7μmの範囲内が好ましく、2.5〜6.5μmの範囲内がより好ましい。平均粒子径が小さすぎるシリコン材料を用いると、凝集性や濡れ性の観点から、負極製造が困難になる場合がある。具体的には、負極製造時に調製するスラリー中において、平均粒子径が小さすぎるシリコン材料が凝集する場合がある。他方、平均粒子径が大きすぎるシリコン材料を用いた負極を具備するリチウムイオン二次電池は、好適な充放電ができない場合がある。平均粒子径が大きすぎるシリコン材料においては、リチウムイオンが当該シリコン材料の内部まで十分に拡散し得ないことが原因と推測される。なお、本明細書における平均粒子径とは、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置で試料を測定した場合におけるD50を意味する。
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴムなどの公知のものを採用すればよい。
また、国際公開第2016/063882号に開示される、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸などのカルボキシル基含有ポリマーをジアミンなどのポリアミンで架橋した架橋ポリマーを、結着剤として用いてもよい。
架橋ポリマーに用いられるジアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン等の含飽和炭素環ジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ベンジジン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフタレンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。
活物質層中の結着剤の配合割合は、質量比で、活物質:結着剤=1:0.005〜1:0.3であるのが好ましい。結着剤が少なすぎると電極の成形性が低下し、また、結着剤が多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber)、および各種金属粒子などが例示される。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどが例示される。これらの導電助剤を単独又は二種以上組み合わせて活物質層に添加することができる。活物質層中の導電助剤の配合割合は、質量比で、活物質:導電助剤=1:0.01〜1:0.5であるのが好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
集電体の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、結着剤、溶剤、並びに必要に応じて導電助剤を混合してスラリーにしてから、当該スラリーを集電体の表面に塗布後、乾燥する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
活物質層の表面に形成されたイオン伝導性材料層について説明する。イオン伝導性材料層は活物質層の表面に形成されることで、電解液と活物質との直接接触を抑制することができるため、正極活物質、負極活物質又は電解液の劣化を防止できる。イオン伝導性材料層が正極活物質層の表面に形成された正極の場合には、主に電解液の酸化分解を抑制することができ、また、イオン伝導性材料層が負極活物質層の表面に形成された負極の場合には、主に電解液の還元分解を抑制することができる。特に、正極活物質層がイオン伝導性材料層で被覆された状態の本発明の正極は、4.3V以上、4.5V以上又は4.7V以上の高電位条件下での使用も可能である。
イオン伝導性材料層の厚みは特に制限が無いが、0.01〜20μmが好ましく、0.05〜15μmがより好ましく、0.1〜10μmがさらに好ましく、0.5〜5μmが特に好ましい。
活物質層の表面にイオン伝導性材料層を設けるには、例えば、本発明のイオン伝導性材料の製造方法の反応工程後の反応液を、適宜適切な濃度に調製して、活物質層の表面に塗布する塗布工程を実施した後、乾燥工程を実施すれば良い。塗布工程では、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いればよい。乾燥工程は、常圧条件で行っても良いし、真空乾燥機を用いた減圧条件下で行っても良い。乾燥温度はイオン伝導性材料が分解しない範囲内で適宜設定すればよく、反応溶媒の沸点以上の温度が好ましい。乾燥時間は塗布量及び乾燥温度に応じ適宜設定すればよい。
本発明の二次電池は本発明の電極を具備する。本発明の二次電池において、正極及び負極の両者が本発明の電極であってもよいし、電極のいずれか一方が本発明の電極であって、他方がイオン伝導性材料層を具備しない一般的な電極であってもよい。
本発明のリチウムイオン二次電池における電極以外の具体的な構成として、セパレータ及び電解液を挙げることができる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、公知のものを採用すればよく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
電解液は、非水溶媒と非水溶媒に溶解した電解質とを含んでいる。
非水溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類等が使用できる。環状エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状エステル類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。非水溶媒としては、上記具体的な溶媒の化学構造のうち一部又は全部の水素がフッ素に置換した化合物を採用しても良い。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、フルオロエチレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの非水溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
本発明のリチウムイオン二次電池の具体的な製造方法について述べる。
例えば、正極と負極とでセパレータを挟持して電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極の積層体を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までを、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、例えば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のリチウムイオン二次電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例及び比較例などを示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
ポリアクリル酸(重量平均分子量250000、和光純薬工業株式会社)0.5質量部を4.5質量部のエタノールに溶解したポリアクリル酸溶液を調製した。また、0.985質量部の五酸化二リンを2質量部のエタノールに溶解した五酸化二リン溶液を調製した。ポリアクリル酸溶液に五酸化二リン溶液を滴下して、その後、2時間撹拌し、実施例1の溶液を調製した。なお、エタノールは、含水量が100ppm以下のものを用いた。
なお、実施例1の溶液においては、ポリアクリル酸を構成するアクリル酸モノマーのモル数と五酸化二リンのモル数の比が1:1である。換言すると、(使用するカルボン酸基含有ポリマーにおけるカルボン酸基のモル数)/(使用する5価のリン化合物におけるリンのモル数)の値が1/2である。
実施例1の溶液をアルミニウム箔の表面に膜状に塗布し、次いで、加熱してエタノールを除去することで、膜状の実施例1のイオン伝導性材料を製造した。
(実施例2)
3gの実施例1の溶液に対して、第2族元素化合物である水酸化カルシウム粉末15mgを添加して、60℃で撹拌した。徐々に水酸化カルシウムが溶液に溶解していく様子が観察された。水酸化カルシウムが溶解した溶液を実施例2の溶液とした。なお、通常、水酸化カルシウムはエタノールに溶解しないので、上述した観察の様子は、水酸化カルシウムが反応した結果が反映されたと考えられる。
実施例2の溶液をアルミニウム箔の表面に膜状に塗布し、次いで、加熱してエタノールを除去することで、膜状の実施例2のイオン伝導性材料を製造した。
(比較例1)
ポリアクリル酸(重量平均分子量250000、和光純薬工業株式会社)0.5質量部を4.5質量部のエタノールに溶解したポリアクリル酸溶液を調製した。ポリアクリル酸溶液をアルミニウム箔の表面に膜状に塗布し、次いで、加熱してエタノールを除去することで、膜状の比較例1のイオン伝導性材料を製造した。
(評価例1:イオン伝導度)
実施例1、実施例2及び比較例1のイオン伝導性材料について、複素交流インピーダンス測定装置を用いて、イオン伝導度を測定した。結果を表1に示す。表1から、実施例1及び実施例2のイオン伝導性材料は、比較例1のイオン伝導性材料と比較して、著しく優れたイオン伝導性を示したことがわかる。
(評価例2:赤外吸収スペクトル)
赤外分光光度計を用いて、実施例1、実施例2及び比較例1のイオン伝導性材料の赤外吸収スペクトルを測定した。実施例1の赤外吸収スペクトルを図1に、実施例2の赤外吸収スペクトルを図2に、比較例1の赤外吸収スペクトルを図3に、それぞれ示す。図1〜図3の横軸は波数(cm−1)であり、縦軸は強度である。
図1の赤外吸収スペクトルと、図3の赤外吸収スペクトルを比較すると、1500〜1800cm−1に観察されるCO−Oに由来するピーク形状が大きく変化していることがわかる。また、図1の赤外吸収スペクトルには、P=O結合に由来するピークが1700〜1750cm−1に観察され、P−O結合に由来するピークが1000〜1020cm−1に観察されたものの、図3の赤外吸収スペクトルで観察されるO−H結合に由来する3300cm−1付近のブロードなピークは、ほとんど観察されなかった。
これらの結果から、実施例1のイオン伝導性材料は、カルボン酸基とPが反応して生成した、−CO−O−PO構造を含有するといえる。さらに、図1の赤外吸収スペクトルには、C−H結合に由来するピークが2900〜3000cm−1に観察された点、及び、O−H結合に由来する3300cm−1付近のピークがほとんど観察されなかった点を併せて考察すると、実施例1のイオン伝導性材料は、−CO−O−PO(OEt)構造を含有するといえる。
また、図1の赤外吸収スペクトルと、図2の赤外吸収スペクトルを比較すると、図2の方には、980cm−1付近に、Ca−O結合に由来するピークが明確に観察された。この結果と、図2の赤外吸収スペクトルにO−H結合に由来する3300cm−1付近のピークがほとんど観察されなかった点、及び、Caイオンが2価である点を併せて考察すると、実施例2のイオン伝導性材料は、−CO−O−PO(OEt)構造に対してCa(OH)が反応して生成した、−COO−PO(OEt)−O−Ca−O−PO(OEt)−OCO−構造を含有するといえる。
(実施例1−P)
実施例1の溶液を用いて、実施例1−Pの正極及びリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
正極活物質としてスピネル構造のLiMn1.5Ni0.5を1.8質量部、導電助剤としてアセチレンブラックを0.1質量部、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを8質量%で含むN−メチル−2−ピロリドン溶液を1.25質量部、及び適量のN−メチル−2−ピロリドンを混合して、スラリーを製造した。正極用集電体として厚み15μmのアルミニウム箔を準備した。アルミニウム箔の表面に上記スラリーを膜状に塗布した。スラリーが塗布されたアルミニウム箔を乾燥することで、N−メチル−2−ピロリドンを除去した。その後、当該アルミニウム箔をプレスして、正極活物質層が形成されたアルミニウム箔からなる、厚み35μmの正極前駆体を製造した。
実施例1の溶液を正極前駆体の表面に膜状に塗布し、次いで、加熱してエタノールを除去することで、厚み数μmのイオン伝導性材料層で被覆された正極活物質層を具備する実施例1−Pの正極を製造した。
実施例1−Pの正極を径15mmに裁断し、評価極とした。厚さ500μmの金属リチウム箔を径16mmに裁断し対極とした。セパレータとしてガラスフィルター(ヘキストセラニーズ社)及び単層ポリプロピレンであるcelgard2400(ポリポア株式会社)を準備した。また、エチレンカーボネート50体積部及びジエチルカーボネート50体積部を混合した溶媒にLiPF6を1mol/Lで溶解した電解液を準備した。対極、ガラスフィルター、celgard2400、評価極の順に、2種のセパレータを対極と評価極で挟持し電極体とした。この電極体をコイン型電池ケースCR2032(宝泉株式会社)に収容し、さらに電解液を注入して、コイン型電池を得た。これを実施例1−Pのリチウムイオン二次電池とした。
(比較例1−P)
ポリアクリル酸(重量平均分子量250000、和光純薬工業株式会社)0.5質量部を4.5質量部のエタノールに溶解したポリアクリル酸溶液を調製した。実施例1の溶液に替えて、当該ポリアクリル酸溶液を用いた以外は、実施例1−Pと同様の方法で、比較例1−Pの正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例2−P)
0.985質量部の五酸化二リンを2質量部のエタノールに溶解した五酸化二リン溶液を調製した。実施例1の溶液に替えて、当該五酸化二リン溶液を用いた以外は、実施例1−Pと同様の方法で、比較例2−Pの正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例3−P)
実施例1の溶液を用いずに、実施例1−Pの正極前駆体を比較例3−Pの正極として用いた以外は、実施例1−Pと同様の方法で、比較例3−Pのリチウムイオン二次電池を製造した。
(評価例3:正極被覆電池の容量維持率)
実施例1−P、比較例1−P〜比較例3−Pのリチウムイオン二次電池につき、0.3Cレートの一定電流で4.9Vまで充電を行い、その後、0.3Cレートの一定電流で3.5Vまで放電を行うとの充放電サイクルを20回繰り返した。以下の式に従い、容量維持率を算出した。結果を表2に示す。
容量維持率(%)=100×(20サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)
表2の結果から、本発明のイオン伝導性材料の被覆効果が裏付けられたといえる。実施例1−Pの正極は本発明のイオン伝導性材料で被覆されているために、正極活物質と電解液との直接的な接触が抑制されて、電解液の酸化分解が抑制されたため、実施例1−Pのリチウムイオン二次電池は容量維持率に優れたと考えられる。なお、通常、4.9Vでの充電条件下において、電解液は酸化状態の正極活物質と接触することで酸化分解すると考えられている。
また、比較例1−P及び比較例2−Pの結果と、比較例3−Pの結果とを鑑みると、ポリアクリル酸のみ又は五酸化二リンのみの化学構造では、正極活物質又は電解液に対して何らかの劣化を引き起こすか、或いは、正極活物質又は電解液の劣化を抑制できないといえる。
本発明のイオン伝導性材料においては、ポリアクリル酸のみ又は五酸化二リンのみの化学構造とは異なる−CO−O−PO構造が形成されているために、正極活物質又は電解液の劣化を引き起こすこともなく、或いは、正極活物質又は電解液の劣化を著しく抑制し、優れた保護層としての機能を発揮したと考えられる。
(実施例1−N)
実施例1の溶液を用いて、実施例1−Nの負極及びリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
撹拌条件下の0℃の濃塩酸溶液に、CaSiを加えて1時間反応させた。反応液に水を加え、濾過を行い、黄色の粉体を濾取した。黄色の粉体を水洗し、さらにエタノール洗浄した後に、減圧乾燥して、層状ポリシランを含有する層状シリコン化合物を得た。次いで、層状シリコン化合物をアルゴン雰囲気下、800℃で加熱して、水素を離脱させて、シリコン材料を製造した。プロパンガス雰囲気下、シリコン材料を880℃で加熱することで、炭素被覆シリコン材料を製造した。
ポリアクリル酸(重量平均分子量250000、和光純薬工業株式会社)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して、ポリアクリル酸が15質量%で含有されるポリアクリル酸溶液を製造した。また、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(東京化成工業株式会社)をN−メチル−2−ピロリドンに溶解して、4,4’−ジアミノジフェニルメタンが50質量%で含有される4,4’−ジアミノジフェニルメタン溶液を製造した。窒素雰囲気下、ポリアクリル酸溶液の12.7質量部と4,4’−ジアミノジフェニルメタン溶液の1.05質量部を混合した混合物を室温で30分間撹拌し、さらに110℃で2時間撹拌して、結着剤溶液を製造した。
負極活物質として炭素被覆シリコン材料72.5質量部、導電助剤としてアセチレンブラック13.5質量部、結着剤として固形分が14質量部となる量の上記結着剤溶液、及び、適量のN−メチル−2−ピロリドンを混合して、スラリーを製造した。負極用集電体として厚み30μmの銅箔を準備した。この銅箔の表面に、ドクターブレードを用いて、上記スラリーを膜状に塗布した。スラリーが塗布された銅箔を乾燥することで、N−メチル−2−ピロリドンを除去した。その後、銅箔をプレスし、接合物を得た。得られた接合物を真空乾燥機で180℃、2時間、加熱乾燥することで、厚み20μmの負極活物質層が形成された負極前駆体を製造した。なお、結着剤として用いたポリアクリル酸と4,4’−ジアミノジフェニルメタンとの混合物は、上記加熱乾燥にて脱水反応が進行して、ポリアクリル酸を4,4’−ジアミノジフェニルメタンで架橋した架橋ポリマーに変化する。
実施例1の溶液を負極前駆体の表面に膜状に塗布し、次いで、加熱してエタノールを除去することで、厚み数μmのイオン伝導性材料層で被覆された負極活物質層を具備する実施例1−Nの負極を製造した。
実施例1−Nの負極を径11mmに裁断し、評価極とした。厚さ500μmの金属リチウム箔を径16mmに裁断し対極とした。セパレータとしてガラスフィルター(ヘキストセラニーズ社)及び単層ポリプロピレンであるcelgard2400(ポリポア株式会社)を準備した。また、エチレンカーボネート50体積部及びジエチルカーボネート50体積部を混合した溶媒にLiPF6を1mol/Lで溶解した電解液を準備した。対極、ガラスフィルター、celgard2400、評価極の順に、2種のセパレータを対極と評価極で挟持し電極体とした。この電極体をコイン型電池ケースCR2032(宝泉株式会社)に収容し、さらに電解液を注入して、コイン型電池を得た。これを実施例1−Nのリチウムイオン二次電池とした。
(実施例2−N)
実施例1の溶液に替えて、実施例2の溶液を用いた以外は、実施例1−Nと同様の方法で、実施例2−Nの負極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(実施例3−N)
3gの実施例1の溶液に対して、20mgの水酸化ナトリウム粉末を添加して、60℃で撹拌した。徐々に水酸化ナトリウムが溶液に溶解していく様子が観察された。水酸化ナトリウムが溶解した上記の溶液を実施例3の溶液とした。
実施例3の溶液を用いた以外は、実施例1−Nと同様の方法で、実施例3−Nの負極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例1−N)
ポリアクリル酸(重量平均分子量250000、和光純薬工業株式会社)0.5質量部を4.5質量部のエタノールに溶解したポリアクリル酸溶液を調製した。実施例1の溶液に替えて、当該ポリアクリル酸溶液を用いた以外は、実施例1−Nと同様の方法で、比較例1−Nの負極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例2−N)
0.985質量部の五酸化二リンを2質量部のエタノールに溶解した五酸化二リン溶液を調製した。実施例1の溶液に替えて、当該五酸化二リン溶液を用いた以外は、実施例1−Nと同様の方法で、比較例2−Nの負極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例3−N)
実施例1の溶液を用いずに、実施例1−Nの負極前駆体を比較例3−Nの負極として用いた以外は、実施例1−Nと同様の方法で、比較例3−Nのリチウムイオン二次電池を製造した。
(評価例4:負極被覆電池の容量維持率)
実施例1−N〜実施例3−N、比較例1−N〜比較例3−Nのリチウムイオン二次電池につき、0.3Cレートの一定電流で0.01Vまで充電を行い、その後、0.3Cレートの一定電流で1.0Vまで放電を行うとの充放電サイクルを20回繰り返した。以下の式に従い、容量維持率を算出した。結果を表3に示す。
容量維持率(%)=100×(20サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)
表3の結果から、実施例1−Nと実施例2−Nのイオン伝導性材料の被覆効果が裏付けられたといえる。特に、実施例2−Nのリチウムイオン二次電池の容量維持率は著しく高いといえる。
負極活物質であるシリコン材料は充放電時に大きな膨張及び収縮が生じる。実施例2−Nの負極においては、Caが−CO−O−PO構造含有ポリマーを架橋して強靭かつ柔軟な保護層を形成したこと、及び、当該保護層がシリコン材料の膨張及び収縮に追従可能であったことが、上記の結果に反映されたと考えられる。
また、実施例3−Nの負極を電解液に浸したところ、イオン伝導性材料層が電解液に溶解する様子が観察された。Naの存在に因り、電解液に対するイオン伝導性材料層の溶解度が高くなったと考えられる。表3において、実施例3−Nのリチウムイオン二次電池の容量維持率が低かったのは、イオン伝導性材料層が電解液に溶解して、負極保護層としての機能を果たせなかったためといえる。この結果から、−CO−O−PO(ONa)構造含有ポリマーは、少なくとも、非水系の二次電池の保護層としての使用は不適当であるといえる。

Claims (6)

  1. −CO−O−PO構造含有ポリマーを含むことを特徴とするイオン伝導性材料。
  2. −CO−O−PO(OR)構造含有ポリマーを含む請求項1に記載のイオン伝導性材料(ただし、Rはそれぞれ独立に水素、アルキル基又は第2族元素から選択される。)。
  3. 請求項1又は2に記載のイオン伝導性材料を具備する蓄電装置。
  4. 請求項2に記載のイオン伝導性材料で被覆されている電極を具備する蓄電装置。
  5. カルボン酸基含有ポリマー若しくはその塩と5価のリン化合物との反応工程を含む、請求項1又は2に記載のイオン伝導性材料の製造方法。
  6. 請求項2に記載のイオン伝導性材料で電極を被覆する工程を含む、蓄電装置の製造方法。
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