JP2017157385A - 二次電池 - Google Patents

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佑介 杉山
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敬史 毛利
隆弘 杉岡
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隆弘 杉岡
合田 信弘
Nobuhiro Goda
信弘 合田
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Yuki Maehara
有貴 前原
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Abstract

【課題】Si又はSnを有する負極活物質を具備する、電池特性に優れた二次電池を提供する。【解決手段】Si又はSnを有する負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする二次電池。【選択図】なし

Description

本発明は、二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池などの二次電池の負極活物質として、Si又はSnを有する負極活物質が知られている。Si又はSnを有する負極活物質は理論上のエネルギー密度が高いため、これらの負極活物質を具備する二次電池は高容量の二次電池になり得る。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、負極活物質がシリコンであるリチウムイオン二次電池が記載されている。
特許文献3及び特許文献4には、負極活物質がSiOであるリチウムイオン二次電池が記載されている。
特許文献5には、CaSiを酸と反応させてCaを除去した層状ポリシランを主成分とする層状シリコン化合物を合成し、当該層状シリコン化合物を300℃以上で加熱して水素を離脱させたシリコン材料を製造したこと、及び、当該シリコン材料を負極活物質として具備するリチウムイオン二次電池が好適な容量維持率を示すことが記載されている。
特許文献6には、Si又はSnを有する負極活物質はエネルギー密度が高いことが記載されており、そして、負極活物質としてSiO、Si合金又はSn合金を具備するリチウムイオン二次電池が具体的に記載されている。
特開2014−203595号公報 特開2015−57767号公報 特開2015−185509号公報 特開2015−179625号公報 国際公開第2014/080608号 特開2015−185509号公報
Si又はSnを有する負極活物質はエネルギー密度が高いことが知られているものの、充電時の膨張が大きいことも知られている。そして、当該膨張が、二次電池の電池特性に不都合であると考えられていた。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、Si又はSnを有する負極活物質を具備する、電池特性に優れた二次電池を提供することを目的とする。
本発明者が試行錯誤を繰り返して鋭意検討したところ、SiとBaZrOとを含有する負極活物質層を具備する二次電池の電池特性が、優れていることを発見した。そして、BaZrOが圧電効果を示すとの特性に着目し、本発明者がさらなる検討を進めたところ、圧電効果を示す物質の一態様である強誘電体を負極活物質層に配合すれば、充電時の膨張が大きい負極活物質を具備する二次電池の電池特性が優れたものとなることを見出した。そして、本発明者はかかる知見に基づき本発明を完成させた。
すなわち、本発明の二次電池の一態様は、Si又はSnを有する負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする。また、本発明の二次電池の一態様は、充電時の膨張率が120%以上の負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする。
本発明の二次電池は、優れた電池特性を示す。
評価例1における9サイクル目の放電時において、電圧mVを横軸とし、電圧変化に対する容量の変化量δQ/δmVを縦軸とした、実施例1、比較例1及び比較例2のグラフである。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
本発明の二次電池の一態様は、Si又はSnを有する負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする。また、本発明の二次電池の一態様は、充電時の膨張率が120%以上の負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする。以下、上記の態様をまとめて、本発明の二次電池という。
Si又はSnを有する負極活物質としては、Si又はSnを含む材料であって、二次電池の活物質として機能するものであればよい。Siを含む具体的なシリコン材料として、ケイ素単体、SiOx(0.3≦x≦1.6)、Siと他の金属との合金、特許文献5に記載のシリコン材料を例示できる。Snを含む具体的なスズ材料として、スズ単体、Snと他の金属との合金を例示できる。なお、シリコン材料やスズ材料には、酸素、アルカリ金属、アルカリ土類金属などの不純物が含まれていてもよい。
特許文献5に記載のシリコン材料について詳細に説明する。当該シリコン材料は、CaSiと酸とを反応させて、ポリシランを主成分とする層状シリコン化合物を合成し、さらに、当該層状シリコン化合物を300℃以上で加熱して水素を離脱させる方法で製造される。当該シリコン材料は、複数枚の板状シリコン体が厚さ方向に積層されてなる構造を有する。この構造は、走査型電子顕微鏡などによる観察で確認できる。リチウムイオン等の電荷担体の効率的な挿入及び脱離反応のためには、板状シリコン体は厚さが10nm〜100nmの範囲内のものが好ましく、20nm〜50nmの範囲内のものがより好ましい。また、板状シリコン体の長軸方向の長さは、0.1μm〜50μmの範囲内のものが好ましい。また、板状シリコン体は、(長軸方向の長さ)/(厚さ)が2〜1000の範囲内であるのが好ましい。
特許文献5に記載のシリコン材料の製造方法を、理想的な反応式で示すと以下のとおりとなる。なお、酸としては塩化水素を用いることとした。
3CaSi+6HCl → Si+3CaCl
Si → 6Si+3H
シリコン材料には、アモルファスシリコン及び/又はシリコン結晶子が含まれるのが好ましい。シリコン結晶子のサイズは、0.5nm〜300nmの範囲内が好ましく、1nm〜100nmの範囲内がより好ましく、1nm〜50nmの範囲内がさらに好ましく、1nm〜10nmの範囲内が特に好ましい。なお、シリコン結晶子のサイズは、シリコン材料に対してX線回折測定を行い、得られたX線回折チャートのSi(111)面の回折ピークの半値幅を用いたシェラーの式から算出される。
「充電時の膨張率が120%以上の負極活物質」とは、リチウムイオンなどの電荷担体が負極活物質に挿入する前後において、100×(挿入後の大きさ)/(挿入前の大きさ)で算出される膨張率が120%以上となる負極活物質を意味する。なお、黒鉛やLiTi12は「充電時の膨張率が120%以上の負極活物質」に該当しない。上記膨張率の測定方法の一例を、後述の評価例3に示す。
負極活物質は、炭素で被覆されていてもよい。負極活物質は、平均粒子径が0.5〜30μmの範囲内のものが好ましく、1〜10μmの範囲内のものがより好ましい。なお、本明細書における平均粒子径とは、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置で測定した場合における、D50を意味する。
また、本発明の二次電池には、上記の負極活物質と、二次電池で使用される公知の負極活物質とが、併用されてもよい。
負極活物質層全体に対する負極活物質の割合は、50〜99質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、65〜90質量%がさらに好ましい。
強誘電体とは、圧電効果を示す物質であって、外部に電場が無くても電気双極子が整列しており、かつ、双極子の方向が電場によって変化する物質を意味する。なお、圧電効果とは、圧力を加えると表面電荷が現れる現象のことである。
本発明の二次電池の負極活物質は充電時の膨張率が大きいため、本発明の二次電池の充電時には、負極活物質層に存在する強誘電体に圧力が加わる。そうすると、強誘電体に表面電荷が発現する。かかる表面電荷の存在に因り、リチウムイオンなどの電荷担体や電子の移動が補助されて、本発明の二次電池は好適な電池特性を示す。
強誘電体として、M、M、M 、M 、M (OCO−CH(OH)−CH(OH)−CO)を例示できる。ただし、上記の各化学式において、Mはアルカリ土類金属から選択される1以上の元素であり、Mは第4族元素から選択される1以上の元素であり、Mはアルカリ金属から選択される1以上の元素であり、Mは第5族元素から選択される1以上の元素である。上記の各化学式の化合物に他元素をドープした化合物も、強誘電体であれば使用できる。
の具体例としてBaZrO、BaTiO、Ba(Ti1−x,Zr)O(ただし、0<x<1)、SrTiO及びCaTiOを例示でき、Mの具体例としてKNbO、LiNbO、LiTaO、(K1−x,Na)NbO(ただし、0<x<1)及びNaNbOを例示でき、M の具体例としてLiを例示でき、M の具体例としてBaNaNbを例示でき、M (OCO−CH(OH)−CH(OH)−CO)の具体例としてNaK(OCO−CH(OH)−CH(OH)−CO)を例示できる。
強誘電体は、平均粒子径が0.5〜30μmの範囲内のものが好ましく、1〜20μmの範囲内のものがより好ましい。
負極活物質層全体に対する強誘電体の割合は、1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。
負極活物質層は必要に応じて導電助剤及び/又は結着剤を含む。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、および各種金属粒子などが例示される。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどが例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて負極活物質層に添加することができる。
負極活物質層中の導電助剤の配合割合は、質量比で、負極活物質:導電助剤=1:0.005〜1:0.5であるのが好ましく、1:0.01〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.03〜1:0.15であるのがさらに好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると負極活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
結着剤は、負極活物質や導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たすものである。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩、水溶性セルロースエステル架橋体、デンプン−アクリル酸グラフト重合体を例示することができる。
結着剤として、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂と、ジアミンとを反応させたアミド樹脂又はイミド樹脂を用いてもよい。上記ジアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン等の含飽和炭素環ジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ベンジジン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ナフタレンジアミン等の芳香族ジアミンを挙げることができる。
これらの結着剤を単独で又は複数で採用すれば良い。
負極活物質層中の結着剤の配合割合は、質量比で、負極活物質:結着剤=1:0.001〜1:0.3であるのが好ましく、1:0.005〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.01〜1:0.15であるのがさらに好ましい。結着剤が少なすぎると電極の成形性が低下し、また、結着剤が多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
本発明の二次電池は金属イオンを電荷担体とする二次電池であればよく、例えば、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、アルミニウムイオン二次電池のいずれでもよい。本発明の二次電池の効果は、負極活物質の膨張と強誘電体の圧電効果との相互作用に因り奏されるため、電荷担体はイオン半径の大きな金属イオンが好ましいといえる。
以下、二次電池として汎用されているリチウムイオン二次電池を代表例として、本発明の二次電池の説明を行う。
本発明のリチウムイオン二次電池の一態様は、上述した負極活物質層を有する負極、正極、電解液、及び、必要に応じてセパレータを具備する。負極は、集電体と、集電体の表面に結着させた負極活物質層を有する。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極は、集電体と、集電体の表面に結着させた正極活物質層を有する。集電体については、上述したものを適宜適切に採用すれば良い。正極活物質層は正極活物質、並びに必要に応じて導電助剤及び/又は結着剤を含む。
正極活物質としては、層状化合物のLiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、S、Si、Na、K、Al、Zr、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、Laから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)、LiMnOを挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn等のスピネル、及びスピネルと層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO、LiMVO又はLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePOFなどのLiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBOなどのLiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられるいずれの金属酸化物も上記の各組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも正極活物質として使用可能である。また、正極活物質として、充放電に寄与するリチウムイオンを含まない正極活物質材料、たとえば、硫黄単体、硫黄と炭素を複合化した化合物、TiSなどの金属硫化物、V、MnOなどの酸化物、ポリアニリン及びアントラキノン並びにこれら芳香族を化学構造に含む化合物、共役二酢酸系有機物などの共役系材料、その他公知の材料を用いることもできる。さらに、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル、フェノキシルなどの安定なラジカルを有する化合物を正極活物質として採用してもよい。リチウムを含まない正極活物質材料を用いる場合には、正極および/または負極に、公知の方法により、予めイオンを添加させておく必要がある。ここで、当該イオンを添加するためには、金属または当該イオンを含む化合物を用いればよい。
正極に用いる導電助剤及び結着剤については、負極活物質層で説明したものを同様の配合割合で適宜適切に採用すれば良い。
集電体の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤及び/又は導電助剤を混合し、スラリーを調製する。上記溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。該スラリーを集電体の表面に塗布後、乾燥する。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
電解液は、非水溶媒と非水溶媒に溶解した電解質とを含んでいる。
非水溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類等が使用できる。環状エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状エステル類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。非水溶媒としては、上記具体的な溶媒の化学構造のうち一部又は全部の水素がフッ素に置換した化合物を採用しても良い。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートなどの非水溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としてもよい。
次に、リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
正極および負極に必要に応じてセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から、外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。また、本発明のリチウムイオン二次電池は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電を実行されればよい。
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であればよく、たとえば、電気車両、ハイブリッド車両などであるとよい。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のリチウムイオン二次電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例および比較例などを示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(負極活物質の製造例)
0℃で氷浴した濃塩酸20mlに、5gのCaSiを加えて1時間撹拌した後、水を加えて、更に5分間撹拌した。反応液を濾過して得られた黄色粉体を水及びエタノールで洗浄し、これを減圧乾燥することにより、層状ポリシランを得た。得られた層状ポリシランをアルゴン雰囲気下で800℃に加熱することにより、層状ポリシランから水素が離脱したシリコン材料を得た。このシリコン材料に対して、880℃の不活性雰囲気下、プロパンガスを供給することで、表面に炭素被膜を有するシリコン材料を製造した。表面に炭素被膜を有するシリコン材料を負極活物質とした。
(結着剤の製造例)
重量平均分子量80万のポリアクリル酸(以下、PAAと略す。)をN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す。)に溶解させて、10質量%のPAA/NMP溶液を調製した。7mlのPAA/NMP溶液(PAAのモノマーに換算すると、9.5mmolのアクリル酸モノマーを含有する。)を窒素雰囲気下のフラスコ内に分取した。また、別途、4,4'−ジアミノジフェニルメタン0.2g(1.0mmol)を0.4mlのNMPに溶解させたアミン/NMP溶液を調製した。フラスコ内で撹拌下のPAA/NMP溶液に、アミン/NMP溶液の全量を滴下し、その後、室温にて30分間撹拌を続けた。そして、ディーン・スターク装置を用いて、130℃にて3時間、脱水縮合反応を行うことにより、結着剤溶液を製造した。
(実施例1)
以下のとおり、実施例1のリチウムイオン二次電池を製造した。
70質量部の上記負極活物質、導電助剤として12質量部のアセチレンブラック、強誘電体として5質量部のBaZrO(株式会社高純度化学研究所製;平均粒子径は10μm)を混合し、さらに、上記結着剤溶液をその固形分が13質量部となる量で混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを追加してスラリーとした。
集電体として厚さ30μmの電解銅箔を準備した。ドクターブレードを用いて、該銅箔の表面に上記スラリーを膜状に塗布した。スラリーが塗布された銅箔を80℃で15分間乾燥した。該銅箔を負極活物質層の厚みが20μmとなるように、ロールプレス機で圧縮して接合物を得た。この接合物を負極とした。
上記負極を径11mmに裁断し、評価極とした。厚さ500μmの金属リチウム箔を径13mmに裁断し対極とした。セパレータとしてガラスフィルター(ヘキストセラニーズ社)及び単層ポリプロピレンであるcelgard2400(ポリポア株式会社)を準備した。また、エチレンカーボネート50容量部及びジエチルカーボネート50容量部を混合した溶媒にLiPF6を1mol/Lで溶解した電解液を準備した。対極、ガラスフィルター、celgard2400、評価極の順に、2種のセパレータを対極と評価極で挟持し電極体とした。この電極体をコイン型電池ケースCR2032(宝泉株式会社)に収容し、さらに電解液を注入して、コイン型電池を得た。これを実施例1のリチウムイオン二次電池とした。
(比較例1)
5質量部のBaZrOに代えて、圧電効果は示すものの強誘電体ではないシリカ粒子を5質量部用いた以外は、実施例1と同様の方法で、比較例1のリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例2)
上記負極活物質を75質量部用い、そして、BaZrOを用いなかった以外は、実施例1と同様の方法で、比較例2のリチウムイオン二次電池を製造した。
(評価例1)
実施例1のリチウムイオン二次電池に対し、0.5 mAの電流で0.01Vに達するまで、放電を行った。0.01V到達後、電流を遮断し、10分間静置した。10分間静置後の二次電池の電圧を測定し、その電圧と静置前の電圧0.01Vとの差を算出した。算出された電圧の差を初期IRドロップとした。なお、評価例1では、評価極にLiを吸蔵させることを放電といい、評価極からLiを放出させることを充電という。
また、実施例1のリチウムイオン二次電池につき、評価極の対極に対する電圧が0.01Vになるまで0.2mAで放電を行い、評価極の対極に対する電圧が1Vになるまで0.2mAで充電を行った。そして、上記充放電に続いて、0.5mAで0.01Vと1Vの間の放電及び充電を9サイクル繰り返した。9サイクル目の放電時において、電圧mVを横軸とし、電圧変化に対する容量の変化量δQ/δmVを縦軸とするグラフを作成し、0.01V付近に観察される下向きに凸のピークの電圧を検出した。9サイクル目の充電時において、上記と同様のグラフを作成し、0.01V付近に観察される上向きに凸のピークの電圧を検出した。
以上の充放電サイクルを経た実施例1のリチウムイオン二次電池に対し、0.5 mAの電流で0.01Vに達するまで、放電を行った。0.01V到達後、電流を遮断し、10分間静置した。10分間静置後の二次電池の電圧を測定し、その電圧と静置前の電圧0.01Vとの差を算出した。算出された電圧の差をサイクル後IRドロップとした。
比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池についても、実施例1のリチウムイオン二次電池と同様の試験を行った。9サイクル目の放電時及び充電時に観察された下向き及び上向きに凸のピークの電圧を表1に示し、IRドロップに関する結果を表2に示す。また、9サイクル目の放電時における、電圧mVと、電圧変化に対する容量の変化量δQ/δmVとの関係を示すグラフを図1に示す。
表1から、放電時、すなわち、負極へのリチウムイオン吸蔵時において、実施例1のリチウムイオン二次電池は、比較的高い電圧下で、負極活物質内にリチウムイオンが吸蔵されるといえる。比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池と比較して、実施例1のリチウムイオン二次電池はリチウムイオン吸蔵が有利に進行するといえる。
また、充電時、すなわち、負極からのリチウムイオン放出時において、実施例1のリチウムイオン二次電池は、比較的低い電圧下で、負極活物質内からリチウムイオンが放出されるといえる。比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池と比較して、実施例1のリチウムイオン二次電池はリチウムイオン放出が有利に進行するといえる。
いずれの現象も、本発明のリチウムイオン二次電池に含まれる負極活物質が膨張して、強誘電体に圧力が加わり、強誘電体に表面電荷が発現した結果、リチウムイオンや電子の移動が補助されたために生じたと推察される。また、実施例1のリチウムイオン二次電池において、比較的低い電圧下で負極活物質内からリチウムイオンが放出された現象については、以下の機序も推察される。あるリチウムイオンの放出により、負極活物質が収縮し、その結果、強誘電体の圧電効果の減少、すなわち強誘電体の表面電荷の減少が生じる。強誘電体の表面電荷の減少で生じる負極の電荷バランスの不均衡を是正するために、負極活物質からの他のリチウムイオンの放出が、低電位において円滑に進行し得たといえる。
IRドロップは以下のメカニズムで生じると考えられる。見かけ上、所定の電圧に達した二次電池であっても、電荷担体が活物質全体に均等に存在していない場合、すなわち、活物質において電荷担体の局在化が生じている場合がある。その場合に、活物質と電荷担体とが共存する場を安定化するために、電荷担体の局在化を解消するべく、電荷担体が移動する。例えば、電荷担体の活物質内部への浸入が進む結果、電荷担体の非局在化が達成される。その結果、二次電池の電圧は、所定の電圧から変化する。当該変化がIRドロップとして観察される。
実施例1のリチウムイオン二次電池においては、初期IRドロップとサイクル後IRドロップの差がほとんど観察されなかった。サイクル後のリチウムイオン二次電池における、負極活物質における電荷担体の局在化の度合いは、初期とほとんど変わらないか、むしろ減少しているといえる。他方、比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池においては、サイクル後IRドロップの値が大きくなった。サイクル後のリチウムイオン二次電池における、負極活物質における電荷担体の局在化の度合いは、初期よりも大きくなっているといえる。以上の結果から、本発明の二次電池における強誘電体の添加効果が明確に裏付けられたといえる。
また、比較例1と比較例2のリチウムイオン二次電池の結果を比較すると、比較例1のリチウムイオン二次電池における電荷担体の局在化の度合いの変化量は、比較例2のリチウムイオン二次電池より、少なくなっているといえる。以上の結果から、圧電効果は示すものの強誘電体ではない物質の添加効果が若干観察されたものの、強誘電体の添加効果には及ばないといえる。
(実施例2)
67.5質量部の上記負極活物質、導電助剤として13.5質量部のアセチレンブラック、強誘電体として5質量部のBaZrO(株式会社高純度化学研究所製;平均粒子径は10μm)を混合し、さらに、上記結着剤溶液をその固形分が14質量部となる量で混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを追加してスラリーとした。以下、実施例1と同様の方法で、実施例2のリチウムイオン二次電池を製造した。
(実施例3)
上記負極活物質を62.5質量部、BaZrOを10質量部用いた以外は、実施例2と同様の方法で、実施例3のリチウムイオン二次電池を製造した。
(実施例4)
上記負極活物質を52.5質量部、BaZrOを20質量部用いた以外は、実施例2と同様の方法で、実施例4のリチウムイオン二次電池を製造した。
(実施例5)
BaZrOに代えて、強誘電体としてBaTiOを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、実施例5のリチウムイオン二次電池を製造した。
(実施例6)
BaZrOに代えて、強誘電体としてBaTiOを用いた以外は、実施例4と同様の方法で、実施例6のリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例3)
72.5質量部の上記負極活物質、導電助剤として13.5質量部のアセチレンブラックを混合し、さらに、上記結着剤溶液をその固形分が14質量部となる量で混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを追加してスラリーとした。以下、実施例2と同様の方法で、比較例3のリチウムイオン二次電池を製造した。
(比較例4)
62.5質量部の上記負極活物質、導電助剤として18.5質量部のアセチレンブラックを混合し、さらに、上記結着剤溶液をその固形分が19質量部となる量で混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを追加してスラリーとした。以下、実施例2と同様の方法で、比較例4のリチウムイオン二次電池を製造した。
(評価例2)
実施例2〜実施例6、比較例3〜比較例4の各リチウムイオン二次電池に対し、評価極の対極に対する電圧が0.01Vになるまで0.2mAで放電を行い、評価極の対極に対する電圧が1Vになるまで0.2mAで充電を行う、初回充放電を行った。そして、初回充放電に続いて、0.5mAで0.01Vと1Vの間の放電及び充電を19サイクル繰り返した。なお、評価例2では、評価極にLiを吸蔵させることを放電といい、評価極からLiを放出させることを充電という。容量維持率を以下の式で算出した。
容量維持率(%)=100×(最終サイクル時の放電容量)/(初回放電容量)
また、19サイクル目の充電時において、電圧mVを横軸とし、電圧変化に対する容量の変化量δQ/δmVを縦軸とするグラフを作成し、0.01V付近に観察される上向きに凸のピークの電圧を検出した。
以上の結果を表3に示す。表3における負極活物質層の配合比率は、負極活物質:導電助剤:結着剤:強誘電体を質量%で表した。
各実施例の容量維持率は、いずれも、各比較例の容量維持率よりも優れていた。本発明の二次電池における強誘電体の添加効果が確認された。また、実施例2〜実施例4の結果から、負極活物質層に対する強誘電体の配合比率が少なくとも5〜20質量%の範囲内の二次電池であれば、好適に容量が維持されることがわかる。さらに、実施例3〜実施例6の結果から、強誘電体であれば、その種類に因らず、好適な添加効果を奏するといえる。
また、充電時において観察されたピークの電圧については、各実施例の電圧は比較例3の電圧よりも低かった。充電時、すなわち、負極からのリチウムイオン放出時において、各実施例のリチウムイオン二次電池は、比較的低い電圧下で、負極活物質内からリチウムイオンが放出されるといえる。比較例3のリチウムイオン二次電池と比較して、各実施例のリチウムイオン二次電池はリチウムイオン放出が有利に進行するといえる。
なお、評価例2において、各リチウムイオン二次電池の負極について、(充電容量)/(放電容量)で算出されるクーロン効率を確認したところ、初回充放電時のクーロン効率の値は、いずれの実施例及び比較例も同程度であった。しかし、充放電サイクルを重ねるにつれて、実施例のクーロン効率の値が優れ、比較例のクーロン効率の値が劣ることが確認された。
以上、いずれの評価においても、本発明の二次電池が優れた電池特性を有することが裏付けられた。
(評価例3)
以下のとおり、各材料の膨張率を評価した。材料としては、上記(負極活物質の製造例)において製造した「炭素被膜を形成させる前のシリコン材料(以下、単に「シリコン材料」という。)」、「SiO」、「黒鉛」の3種類を準備した。
測定セル内に、φ14のリチウム箔を配置し、リチウム箔の上に、厚さ20μm、φ16のポリエチレン製セパレータを配置した。材料を銅メッシュ上に固定した。当該銅メッシュを、測定セル内に、リチウム箔、セパレータ、材料、銅メッシュの順になるように設置した。また、エチレンカーボネート3容量部、エチルメチルカーボネート3容量部及びジメチルカーボネート4容量部を混合した溶媒に、LiPF6を1mol/Lで溶解した電解液を準備した。測定セル内に電解液を加え、そして、測定セルの上部を石英製の観察窓を備えた蓋で閉じた。このようにして、膨張率測定用のセルを各材料ごとに製造した。
膨張率測定用のセルに対し、0.01mAの電流にて、電圧が1.5Vから0Vの範囲又は2Vから0Vの範囲で充放電を3回繰り返し、各材料の粒子にリチウムイオンを吸蔵及び放出させた。充放電時には、セルの電圧が0.012V変化する毎に、材料の粒子の画像を撮影した。そして、電圧が0Vの時点の各材料の膨張率を以下の式で算出した。なお、「シリコン材料」については3つの粒子、「SiO」については3つの粒子、「黒鉛」については1つの粒子で、膨張の様子を観察した。結果を表4に示す。
膨張率(%)=100×(電圧0Vの時点の面積)/(初期の面積)
シリコン材料及びSiOについては、膨張率が120%以上であることが確認できた。他方、黒鉛は膨張率が120%以下であることが確認できた。

Claims (4)

  1. Si又はSnを有する負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする二次電池。
  2. 充電時の膨張率が120%以上の負極活物質と、強誘電体とを含む負極活物質層を具備することを特徴とする二次電池。
  3. 前記強誘電体が、M、M、M 、M 及びM (OCO−CH(OH)−CH(OH)−CO)から選択される1種以上である(ただし、Mはアルカリ土類金属から選択される1以上の元素である。Mは第4族元素から選択される1以上の元素である。Mはアルカリ金属から選択される1以上の元素である。Mは第5族元素から選択される1以上の元素である。)請求項1又は2に記載の二次電池。
  4. 前記負極活物質層に対して前記強誘電体が1〜30質量%で含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
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