JP2018188903A - 足場構築用インサート - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な操作でコンパネに装着することができ、かつ、コンパネを繰り返し使用して資材の有効利用が図れる足場構築用インサートを提供する。【解決手段】コンクリート構造物に足場等の被固定部材を固定するためのインサートである。この足場構築用インサートは筒状のセラミック製のスリーブ(1)と、このスリーブ(1)の一端部に装着された内面に雌ねじ部(2)を有するセラミック製のインサート本体部分(3)と、前記スリーブ(1)の他端開口部に装着可能なキャップ部材(4)とで構成してある。キャップ部材(4)は、コンポーネントパネル(P)のコンクリート接触面(8)に当接する平板部(9)と、その平板部(9)の一面から突出してスリーブ(1)の内周に圧嵌される圧入筒体(10)と、この圧入筒体(10)の内側に位置するビス挿通筒体(11)とで構成されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、コンクリート壁面に足場を構築するのに利用されるインサートに関する。
従来、広く利用されている足場構築用インサートは、型枠となるコンポーネントパネル(以下コンパネという)の所定個所に貫通孔を形成し、この貫通孔にスリーブを装着し、このスープにコンパネの表側からボルトを挿入してコンパネの裏側でボルトの先端に雌ねじを係合し、スパナ等でボルト及び/又はインサート本体を回転させてボルトとインサート本体とを締め付けて固定するようになっていた。
ところがこの形式のものでは、ボルトとインサートとを締めつけ固定するあたり、空転を防止するため、いずれか一方を固定する必要があり、このため、複数の作業員を要し、作業員の配置効率に改善の余地があった。
ところがこの形式のものでは、ボルトとインサートとを締めつけ固定するあたり、空転を防止するため、いずれか一方を固定する必要があり、このため、複数の作業員を要し、作業員の配置効率に改善の余地があった。
そこで、内部に貫通孔を有する筒状の治具本体と、治具本体の貫通孔に挿通された固定ピンとを有し、治具本体をコンパネに形成した取付孔に差し込まれる頭部と、インサートの雌ねじ部に締結される雄ねじ部が形成された軸部とを備え、治具本体の頭部は固定ピンを押し込んだ際にコンパネを貫通する状態で取付孔に固定され、固定ピンを戻した際に固定が解除されるようにしたものが提案されている(特許文献1)。
ところが、特許文献1に開示されている技術も、コンパネを穿孔して形成した貫通孔を利用してインサートを取り付けるようにしていたことから、コンパネの使用が1回限りとなって再利用できなくなり、資材の有効利用という面でも改善の余地があった。
本発明は、このような点に鑑み提案されたもので、簡単な操作でコンパネに装着することができ、かつ、コンパネを繰り返し使用して資材の有効利用が図れる足場構築用インサートを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、コンクリート構造物に足場等の被固定部材を固定するためのインサートであって、筒状のセラミック製のスリーブと、このスリーブの一端部に装着された内面に雌ねじ部を有するセラミック製のインサート本体部分と、前記スリーブの他端開口部に装着可能なキャップ部材とで構成してあり、キャップ部材は、コンポーネントパネルのコンクリート接触面に当接する平板部と、その平板部の一面から突出してスリーブの内周に圧嵌される圧入筒体と、この圧入筒体の内側に位置するビス挿通筒体とで構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に加えて、圧入筒体の外周面に軸芯と平行な3〜6条の突条を周方向で等間隔に突設したことを特徴とし、また、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載の構成に加えて、インサート本体部分が軸芯に沿う方向で中膨れ形状をなし、その周面の一部が切り欠かれていることを特徴としている。
本発明では、筒状のセラミック製のスリーブと、このスリーブの一端部に装着された内面に雌ねじ部を有するセラミック製のインサート本体部分と、前記スリーブの他端開口部に装着可能なキャップ部材とでインサートを構成し、コンパネにねじ止め固定したキャップ部材にインサート本体部分と一体になっている筒状のスリーブを圧嵌することで、コンパネの所定個所にコンパネ壁面に対して直交する姿勢を維持することが出来るから、コンクリート打設後、型枠を外すことでキャップ部材をコンパネと一体で除去することが出来る。これにより、コンクリート壁面に直交する姿勢で足場構築用インサートを設置することが出来る。
また、キャップ部材の圧入筒体の外周面に軸芯と平行な3〜6条の突条を周方向で等間隔に突設した場合には、高い加工精度を維持することが困難なセラミック製のスリーブに対して容易に挿嵌固定できることになるから、作業効率を高めることが出来る。さらに、インサート本体部分を軸芯に沿う方向で中膨れ形状をなし、その周面の一部に切り欠きを形成した場合には、打設したコンクリートに対して、確りと密着することになるから、足場材を接続した場合に抜け出すことを確実に抑制することが出来る。
本発明に係る足場構築用インサートは、図1に示すように、モルタル等のセラミックで形成された筒状のスリーブ(1)と、このスリーブ(1)の一端部に装着された内面に雌ねじ部(2)を形成したセラミック製のインサート本体部分(3)と、前記スリーブ(1)の他端開口部に装着可能な合成樹脂製のキャップ部材(4)とで構成してある。
インサート本体部分(3)は、軸芯に沿う方向で中膨れ形状をなす握り玉状の外観を有する膨出部(5)と、スリーブ(1)に内嵌する筒体部(6)とを有しており、筒体部(6)から膨出部(5)の内面にかけて雌ネジが刻設してある。また、膨出部(5)の外周面には、インサート本体部分(3)の軸芯と直交する方向に沿う切欠き部(7)が形成してある。
また、キャップ部材(4)は、コンクリート打設時での型枠となるコンパネ(P)のコンクリート接触面(8)に当接する平板部(9)と、その平板部(9)の一面から突出した圧入筒体(10)と、この圧入筒体(10)の内側に位置するビス挿通筒体(11)とが合成樹脂で一体に構成されている。
圧入筒体(10)はインサートのスリーブ(1)の内周に圧嵌できるように構成してあり、その外周面に突条(12)が軸芯に沿う方向にその周方向等間隔で6個所で突出させてある。この突条(12)は、加工精度が出にくいスリーブ(1)に対して、わずかに弾性変形して確りと嵌合固定することでコンパネ(P)にインサートを直立保持できるように形成してある。また、ビス挿通筒体(11)は、筒体の開口端部からビス(13)を挿通して、コンパネ(P)にキャップ部材(4)を固定するようにしてある。
圧入筒体(10)はインサートのスリーブ(1)の内周に圧嵌できるように構成してあり、その外周面に突条(12)が軸芯に沿う方向にその周方向等間隔で6個所で突出させてある。この突条(12)は、加工精度が出にくいスリーブ(1)に対して、わずかに弾性変形して確りと嵌合固定することでコンパネ(P)にインサートを直立保持できるように形成してある。また、ビス挿通筒体(11)は、筒体の開口端部からビス(13)を挿通して、コンパネ(P)にキャップ部材(4)を固定するようにしてある。
図3及び図4を参照しながら、橋梁の床板に足場構築用インサートを配置する場合を例にインサート設置方法を説明する。
床板となるコンパネ(P)の上面に所定のカブリ寸法を持たせて構造用鉄筋(L)を組上げる。構造用鉄筋(L)を組上げた配置したコンパネ(P)のコンクリート接触面(8)における所定個所にインサートのキャップ部材(4)の平板部(9)をコンパネ(P)のコンクリート接触面(8)に設置し、挿通筒体(11)にビス(13)を上方から挿通させてキャップ部材(4)をコンパネ(P)でにビス止め固定する。
床板となるコンパネ(P)の上面に所定のカブリ寸法を持たせて構造用鉄筋(L)を組上げる。構造用鉄筋(L)を組上げた配置したコンパネ(P)のコンクリート接触面(8)における所定個所にインサートのキャップ部材(4)の平板部(9)をコンパネ(P)のコンクリート接触面(8)に設置し、挿通筒体(11)にビス(13)を上方から挿通させてキャップ部材(4)をコンパネ(P)でにビス止め固定する。
次に、コンパネ(P)にビス止め固定されたキャップ部材(4)にインサート本体部分(3)を圧嵌し、インサート部材(3)のスリーブ(1)と構造用鉄筋(L)とを接続金具(14)で連結してインサート部材(3)の姿勢を保持する。
接続金具(14)は、図6に示すように、スリーブ(1)の周面を抱持する部分(15)と、その抱持する部分(15)の端部から両側に斜めに延出した延出部分(16)とを有し、その延出部分(16)が構造用鉄筋(L)に上から嵌り込むように鋼線を屈曲させて形成することで適度の弾力性を維持するように形成してある。
コンパネ(P)の所定位置に固定したインサート部材(3)と、組上げた構造用鉄筋(L)とを一体化させた後、他のコンパネ(P)で周囲を囲繞して型枠とし、そこにコンクリートを流し込んで構造物を造成する。この時、インサート部材(3)は、コンパネ(P)にキャップを介して連結されるとともに、スリーブ(1)が構造用鉄筋(L)に接続金具(15)を介して連結されているので、コンクリート打設持のコンクリート流動圧が作用しても傾いたり、倒れたりすることがない。
そして、型枠をばらすことにより、キャップ部材(4)はコンパネ(P)と一体になって、コンクリート構造物から離脱することになるから、コンクリート構造物の外面に足場構築用インサートが開口することになる。
上述の実施態様では、接続金具(14)を屈曲形成した鋼線で形成したが、スリーブ(1)を抱持する部分と、構造用鉄筋に嵌着する部分を形成した鋼板製帯板であってもよい。
また、上述の実施形態では、スリーブ(1)の内周に圧嵌するキャップ部材(4)の圧入筒体(11)に形成した突条(13)を、圧入筒体(11)の外周面に周方向等間隔で6個所形成したが、この突条(11)は、周方向等間隔に配置した3から6個所であればよい。この突条(11)が2個所以下であると、インサートを安定して正立保持させることが難しく、また、7個所以上になると、加工精度が出にくいスリーブ(1)の内側に圧嵌することが難しくなる。
本発明は、橋梁などのコンクリート構造物に足場をなどの被固定物を固定する作業に有効である。
1…スリーブ、2…雌ねじ部、3…インサート本体部分、4…キャップ部材、8…コンパネのコンクリート接触面、9…平板部、10…圧入筒体、11…ビス挿通筒体、12…突条、P…コンポーネントパネル(コンパネ)。
Claims (3)
- コンクリート構造物に足場等の被固定部材を固定するためのインサートであって、
筒状のセラミック製のスリーブ(1)と、このスリーブ(1)の一端部に装着された内面に雌ねじ部(2)を有するセラミック製のインサート本体部分(3)と、前記スリーブ(1)の他端開口部に装着可能なキャップ部材(4)とで構成してあり、
キャップ部材(4)は、コンポーネントパネル(P)のコンクリート接触面(8)に当接する平板部(9)と、その平板部(9)の一面から突出してスリーブ(1)の内周に圧嵌される圧入筒体(10)と、この圧入筒体(10)の内側に位置するビス挿通筒体(11)とで構成されている足場構築用インサート。 - 圧入筒体(10)の外周面に軸芯と平行な3〜6条の突条(12)が周方向で等間隔に突設してある請求項1に記載の足場構築用インサート。
- インサート本体部分(3)が軸芯に沿う方向で中膨れ形状をなし、その周面の一部が切り欠かれている請求項1または2に記載の足場構築用インサート。
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JP2017093638A JP2018188903A (ja) | 2017-05-10 | 2017-05-10 | 足場構築用インサート |
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CN114278077A (zh) * | 2022-01-26 | 2022-04-05 | 淮安市博彦土木工程科学研究院有限公司 | 一种平台立杆底座 |
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2017
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CN114278077A (zh) * | 2022-01-26 | 2022-04-05 | 淮安市博彦土木工程科学研究院有限公司 | 一种平台立杆底座 |
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