JP2018186376A - 増幅回路 - Google Patents

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高夫 杉野
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Abstract

【課題】増幅回路の増幅素子として接合型電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタを用いた場合に、ゲートとドレインの間又はベースとコレクタの間に生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制することができる増幅回路を提供する。【解決手段】接合型電界効果トランジスタ3と、入力端子2に接続された接合型電界効果トランジスタ3のゲートと電源端子1の間に接続され、入力端子2に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する可変容量素子4と、を備えた。可変容量素子4としては、例えばダイオードやソースとドレインを共通接続した接合型電界効果トランジスタが好適である。【選択図】図1

Description

本発明は、高インピーダンスのセンサ信号を増幅する用途のオペアンプや、低歪み増幅を必要とするオーディオ用途のオペアンプ等に用いて好適な増幅回路に関する。
上述した増幅回路に用いられる増幅素子には、バイポーラトランジスタ、MOS(Metal Oxide Semiconductor)型電界効果トランジスタ、接合型電界効果トランジスタ(JFET:Junction Field Effect Transistor)が一般的であり、雑音、増幅率及び入力電流等の諸特性に特徴があり、要求される特性に応じて、それらのうちの1つが選択される。なかでも接合型電界効果トランジスタは、バイポーラトランジスタ製造プロセスと製造コストの面で親和性が高く、バイポーラトランジスタよりも高い入力インピーダンスを有し、MOSトランジスタよりも低雑音特性を持つといった利点がある。
図10は、P型の接合型電界効果トランジスタを用いた従来の増幅回路100の基本構成を示す図である。同図において、増幅回路100の増幅素子が接合型電界効果トランジスタ3である場合、ゲートとドレインの間にはPN接合の空乏層によって生じる接合容量(“寄生容量”とも呼ばれる)5が存在する。なお、バイポーラトランジスタでは、ベースとコレクタの間に接合容量が存在する。
入力端子2に印加される入力電圧が増加した場合、接合型電界効果トランジスタ3の接合容量5がゲートとドレインの間の電位差によって容量値が変化する。つまり、接合容量5への充電及び放電時における容量値が異なるため、図11に示すように、入力端子2側から観測した場合に、接合容量は電圧に対応して変動する可変容量7とみなせる。そして、入力端子2と接合型電界効果トランジスタ3の間に抵抗6が接続されると、入力電圧に応じて容量が変化し、非線形性を有する電流が抵抗6に流れることでゲート電圧も非線形的に変動し、波形歪が生じる。
増幅回路100に用いられる増幅素子は、雑音または電圧利得の特性改善の為に、素子サイズが大きくなることが一般的であり、それに伴って寄生容量の値も大きくなり、非線形性の影響も顕著となる。
接合型電界効果トランジスタのゲートとドレインの間の電位差の発生を抑制するために、ドレインとソースの間の電位差を固定する手法があるが、ゲートとドレインの間(バイポーラトランジスタの場合はベースとコレクタの間)の電位差は変動するため問題解消とはならない。上述した波形歪が生じる問題は、PN接合間で生じる接合容量が原因であり、増幅素子がMOSトランジスタの場合はゲート酸化膜容量が寄生容量となるため入力電圧の影響は無く、バイポーラトランジスタ又は接合型電界効果トランジスタで増幅素子を構成したときに限定される。
図12は、特許文献1に記載されている増幅回路101の基本構成を示す回路図である。同図の増幅回路101は、図10の増幅回路100を構成する接合型電界効果トランジスタ3のソースに第1,第2の抵抗10,11を直列に接続し、接合型電界効果トランジスタ3とほぼ同一の特性を有する第2の接合型電界効果トランジスタ9を第2の抵抗11の自由端11aと接合型電界効果トランジスタ3のゲートの間に逆バイアスになるように接続したものである。なお、抵抗10,11の接続点には出力端子12が接続されている。また、第2の接合型電界効果トランジスタ9に対して接合型電界効果トランジスタ3を、第1の接合型電界効果トランジスタと呼ぶこととする。
第1の接合型電界効果トランジスタ3のゲートとソースの間の電位差は、入力端子2に印加される電圧に関わらず略一定であるため、第2の接合型電界効果トランジスタ9のゲートとソース及びドレインの間の電圧は一定となる。入力端子2に印加される入力電圧が変動した場合、第1の接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間のPN接合の接合容量は変動するが、第2の接合型電界効果トランジスタ9のゲートとソース及びドレインの間のPN接合の接合容量は変動しない。したがって、接合容量の変動による非線形性を有する電流の低減にならない。
特公昭51−036976号公報
上述したように、増幅回路に用いられる増幅素子が接合型電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタである場合、ゲートとドレインの間又はベースとコレクタの間にはPN接合の空乏層によって生じる接合容量が存在し、この接合容量の充放電を起因とする波形歪が生じるという課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、増幅回路の増幅素子として接合型電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタを用いた場合に、ゲートとドレインの間又はベースとコレクタの間に生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制することができる増幅回路を提供することを目的とする。
本発明は、接合型電界効果トランジスタと、入力端子に接続された前記接合型電界効果トランジスタのゲートと電源端子の間に接続され、前記入力端子に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する可変容量素子と、を備えたことを特徴とする増幅回路を提供する。
また、本発明は、上記の増幅回路であって、前記可変容量素子は、一端が前記接合型電界効果トランジスタのゲートに接続され、他端が逆バイアスが印加されるように前記電源端子に接続されたダイオードであることを特徴とする増幅回路を提供する。
また、本発明は、上記の増幅回路であって、前記接合型電界効果トランジスタは、第1の接合型電界効果トランジスタであり、前記可変容量素子は、前記第1の接合型電界効果トランジスタと同極性を有し、ソース及びドレインが前記第1の接合型電界効果トランジスタのゲートに共通接続され、ゲートが前記電源端子に接続され、且つ逆バイアスが印加される第2の接合型電界効果トランジスタであることを特徴とする増幅回路を提供する。
また、本発明は、上記の増幅回路であって、前記第2の接合型電界効果トランジスタは、前記第1の接合型電界効果トランジスタのサイズの半分のサイズであることを特徴とする増幅回路を提供する。
また、本発明は、バイポーラトランジスタと、入力端子に接続された前記バイポーラトランジスタのベースと電源端子の間に接続され、前記入力端子に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する可変容量素子と、を備えたことを特徴とする増幅回路を提供する。
また、本発明は、上記の増幅回路であって、前記可変容量素子は、一端が前記バイポーラトランジスタのベースに接続され、他端が逆バイアスが印加されるように前記電源端子に接続されたダイオードであることを特徴とする増幅回路を提供する。
本発明によれば、増幅回路の増幅素子として接合型電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタを用いた場合に、ゲートとドレインの間又はベースとコレクタの間に生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る増幅回路の基本構成を示す回路図である。 図1の可変容量素子としてダイオードを用いた増幅回路の基本構成を示す回路図である。 図1の可変容量素子としてダイオードを用いた増幅回路の具体的な構成を示す回路図である。 図1の可変容量素子として接合型電界効果トランジスタを用いた増幅回路の基本構成を示す回路図である。 図1の可変容量素子として接合型電界効果トランジスタを用いた場合の具体的な構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る増幅回路の応用例としての差動増幅回路の構成を示す回路図である。 図6の回路において、接合型電界効果トランジスタの面積を変化させた場合の全高調波歪率のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る増幅回路の基本構成を示す回路図である。 図8の可変容量素子としてダイオードを用いた増幅回路の基本構成を示す回路図である。 接合型電界効果トランジスタを用いた従来の増幅回路の基本構成を示す図である。 図10の従来の増幅回路の課題を説明するための図である。 特許文献1に記載されている増幅回路の基本構成を示す回路図である。
以下、本発明に係る増幅回路を具体的に開示した実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る増幅回路について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る増幅回路20の基本構成を示す回路図である。なお、図10の従来の増幅回路100と共通する素子については同一の符号を付けている。
図1において、第1の実施形態に係る増幅回路20は、増幅素子としてP型の接合型電界効果トランジスタ3と、可変容量素子4と、を備えている。接合型電界効果トランジスタ3は、ゲートが入力端子2に接続されている。なお、接合型電界効果トランジスタ3の接地方式は、ゲート接地以外であれば、ソース接地でもドレイン接地(ソースフォロワ)でもよい。また、接合型電界効果トランジスタ3はP型に限定されずN型でもよい。
可変容量素子4は、接合型電界効果トランジスタ3のゲートと電源端子1の間に接続されており、入力端子2に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する。即ち、可変容量素子4の容量値は、入力電圧が増加した場合に大きくなり、入力電圧が減少した場合に小さくなる。接合型電界効果トランジスタ3は、入力電圧が増加した場合にゲートとドレインの間の電圧が増大して、ゲートとドレインの間の接合容量の容量値が減少し、入力電圧が減少した場合にゲートとドレインの間の電圧が減少して、ゲートとドレインの間の接合容量の容量値が増大するので、入力電圧の変動に対して可変容量素子4と容量値の変化が逆になる。このように、可変容量素子4を有したことで、容量変動を相殺することができ、接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制できる。
以上説明したように、第1の実施形態に係る増幅回路20によれば、入力端子2に接続された接合型電界効果トランジスタ3のゲートと電源端子1の間に接続され、入力端子2に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する可変容量素子4を備えたので、接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制できる。
(増幅回路20の可変容量素子4の具体例(1))
図2は、可変容量素子4としてダイオード13を用いた増幅回路20の基本構成を示す回路図である。同図において、ダイオード13は、アノードが接合型電界効果トランジスタ3のゲートに接続され、カソードが電源端子1に接続されている。本実施形態では、P型の接合型電界効果トランジスタ3を使用しているので、電源端子1には高電位の電圧が印加される。このため、ダイオード13には逆バイアスが印加されるように、カソードが電源端子1に接続される。なお、接合型電界効果トランジスタ3としてN型のものを用いた場合は、電源端子1には低電位の電圧が印加されるので、ダイオード13は、アノードが電源端子1に接続される。
入力端子2に印加される入力電圧が増加した場合、接合型電界効果トランジスタ3においては、ゲートとドレインの間の電圧が増大してゲートとドレインの間の接合容量が減少するが、ダイオード13においては、両端間の電圧が減少して接合容量が増大する。入力電圧が減少した場合、接合型電界効果トランジスタ3においては、ゲートとドレインの間の電圧が減少してゲートとドレインの間の接合容量が増大するが、ダイオード13においては、アノードとカソードの間の電圧が増加してアノードとカソードの間の接合容量が減少する。即ち、入力電圧が増加した場合には、接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間の接合容量が減少する反面、ダイオード13のアノードとカソードの間の接合容量が増大し、入力電圧が減少した場合には、接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間の接合容量が増加する反面、ダイオード13のアノードとカソードの間の容量が減少する。接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間の接合容量の増減と、ダイオード13のアノードとカソードの間の接合容量の増減が逆になり、相殺される。これにより、接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪が抑制される。
このように、可変容量素子4にダイオード13を用いて、アノードを接合型電界効果トランジスタ3のゲートに接続し、カソードを電源端子1に接続したことで、接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制できる。
図3は、可変容量素子4としてダイオードD1を用いた増幅回路20の具体的な構成を示す回路図である。なお、同図において、P型の接合型電界効果トランジスタMP1は、P型の接合型電界効果トランジスタ3に対応し、ダイオードD1は、ダイオード13に対応する。VCC端子と接合型電界効果トランジスタMP1のソースの間に電流源I1が接続され、ダイオードD1のアノードが接合型電界効果トランジスタMP1のゲートに、カソードがVCC端子に接続されている。
一般に、PN接合における接合容量Cは、接合間電圧をV、ビルトインポテンシャルをψ,Vが0Vの時の容量をCとしたとき、次のようになることが知られている。
Figure 2018186376
入力端子IN1に入力電圧(交流電圧)Vinが印加され、接合型電界効果トランジスタMP1のゲート電圧がV+δVになったとすると、δVが十分に小さい場合、式(1)は次のように表される。なお、δVは接合間電圧の微小変化分である。
Figure 2018186376
図3において、V=0Vのときの接合型電界効果トランジスタMP1のゲートとドレインの間のPN接合の接合容量C01とダイオードD1のPN接合の接合容量C0dが等しい場合、入力端子IN1から見える容量Cinは次のように表される。
Figure 2018186376
式(3)より、ダイオードD1を接続することで、接合型電界効果トランジスタMP1のゲートとドレインの間のPN接合間の電圧が変化することで生じる容量変動の影響が相殺され、入力端子IN1から見える容量が一定に見える。また、式(1)について、接合間電圧Vは順方向バイアスである+ψ0/2までよく一致することが知られており、増幅回路として動作する全電圧範囲において式(1)は満足する。これにより本構成は増幅回路として構成する場合において、波形歪の抑制効果が期待できる。
(増幅回路20の可変容量素子4の具体例(2))
図4は、可変容量素子4として接合型電界効果トランジスタ14を用いた増幅回路20の基本構成を示す回路図である。同図において、P型の接合型電界効果トランジスタ(“第2の接合型電界効果トランジスタ”と呼ぶ)14は、ソース及びドレインが接合型電界効果トランジスタ(“第1の接合型電界効果トランジスタ”と呼ぶ)3のゲートに共通接続され、ゲートが電源端子1に接続されて、逆バイアスが印加されている。なお、第1の接合型電界効果トランジスタ3にN型を用いた場合には、第2の接合型電界効果トランジスタ14もN型が用いられる。
第2の接合型電界効果トランジスタ14は、ゲートとソース及びドレインの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量が入力端子2に印加される入力電圧に応じて変化する。即ち、第2の接合型電界効果トランジスタ14は、入力端子2に印加される入力電圧が増加した場合に接合容量が大きくなり、入力電圧が減少した場合に接合容量が小さくなる。第1の接合型電界効果トランジスタ3は、入力電圧が増加した場合にゲートとドレインの間の電圧が増大して、ゲートとドレインの間の容量が減少し、入力電圧が減少した場合にゲートとドレインの間の電圧が減少して、ゲートとドレインの間の容量が増大するので、入力電圧の変動に対して第2の接合型電界効果トランジスタ14と接合容量の変化が逆になる。即ち、接合容量を相殺することになる。
このように、可変容量素子4として第2の接合型電界効果トランジスタ14を用いて、ソース及びドレインを第1の接合型電界効果トランジスタ3のゲートに接続し、ゲートを電源端子1に接続したことで、第1の接合型電界効果トランジスタ3のゲートとドレインの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制できる。
図5は、可変容量素子4として接合型電界効果トランジスタを用いた場合の具体的な構成を示す回路図である。なお、同図において、P型の接合型電界効果トランジスタMP1は、P型の第1の接合型電界効果トランジスタ3に対応し、P型の接合型電界効果トランジスタMP2は、P型の第2の接合型電界効果トランジスタ14に対応する。VCC端子と接合型電界効果トランジスタMP1のソースとの間に第1の電流源I1が接続され、接合型電界効果トランジスタMP2のドレインとソースが接合型電界効果トランジスタMP1のゲートに接続され、ゲートがVCC端子に接続されている。
なお、接合型電界効果トランジスタMP2と接合型電界効果トランジスタMP1が同一構造のトランジスタであるとして、接合型電界効果トランジスタMP2と接合型電界効果トランジスタMP1のゲート長が等しいものとし、接合型電界効果トランジスタMP2のゲート幅が接合型電界効果トランジスタMP1のゲート幅の半分の大きさである場合、接合型電界効果トランジスタMP1のゲートとドレインの間の接合容量と、接合型電界効果トランジスタMP2のゲートとドレインの間の接合容量とゲートとソースの間の接合容量の総和がほぼ等しくなるので、接合型電界効果トランジスタの製造ばらつきによらず、波形歪の抑制効果が期待できる。
(第1の実施形態に係る増幅回路20の応用例)
図6は、本発明の第1の実施形態に係る増幅回路20の応用例としての差動増幅回路AMP1の構成を示す回路図である。同図に示す差動増幅回路AMP1は、可変容量素子4にP型の接合型電界効果トランジスタMP5及びMP6を用いたものである。
同図において、差動増幅回路AMP1は、上述した接合型電界効果トランジスタMP5及びMP6の他に、VCC端子、VEE端子、IN+端子、IN−端子、OUT端子、P型の接合型電界効果トランジスタMP3及びMP4、電流源I2、NPN型のバイポーラトランジスタQ1,Q2及びバッファ回路BUFFERを有している。
接合型電界効果トランジスタMP3のソースと接合型電界効果トランジスタMP4のソースが接続され、VCC端子と接合型電界効果トランジスタMP3の間に電流源I2が接続されている。また、接合型電界効果トランジスタMP5のソースとドレインが接合型電界効果トランジスタMP3のゲートに接続され、接合型電界効果トランジスタMP5のゲートがVCC端子に接続されている。また、接合型電界効果トランジスタMP3のゲートがIN+端子に接続されている。接合型電界効果トランジスタMP6のソースとドレインが接合型電界効果トランジスタMP4のゲートに接続され、接合型電界効果トランジスタMP6のゲートがVCC端子に接続されている。また、接合型電界効果トランジスタMP4のゲートがIN−端子に接続されている。
バイポーラトランジスタQ1のベースがバイポーラトランジスタQ2のベースに接続され、バイポーラトランジスタQ2のベースがバイポーラトランジスタQ2のコレクタに接続されている。接合型電界効果トランジスタMP3のドレインがバイポーラトランジスタQ1のコレクタに接続され、接合型電界効果トランジスタMP4のドレインがバイポーラトランジスタQ2のコレクタに接続されている。また、バイポーラトランジスタQ1のエミッタとバイポーラトランジスタQ2のエミッタがVEE端子に接続されている。バイポーラトランジスタQ1のコレクタにバッファ回路BUFFERの入力端子が接続され、バッファ回路BUFFERの出力端子がOUT端子に接続されている。なお、バイポーラトランジスタQ1,Q2はカレントミラー回路を構成する。
差動増幅回路AMP1の全高調波歪率を測定する回路は、差動増幅回路AMP1のIN+端子に抵抗Rsの一端が接続され、抵抗Rsの他端とGND(グランド)の間に交流電圧Vinを出力する交流電圧源49が接続されている。また、差動増幅回路AMP1のIN−端子とOUT端子が接続され、OUT端子がTHD測定装置(全高調波歪率測定装置)50に接続されている。
図7は、図6の回路において、接合型電界効果トランジスタMP5,MP6の面積を変化させた場合の全高調波歪率のシミュレーション結果を示す図である。同図の横軸は、ダミーJFETのダイオード面積対入力JFETゲート・ドレインのダイオード面積比であり、縦軸は全高調波歪率である。この場合、ダミーJFETは、接合型電界効果トランジスタMP5及びMP6のことであり、入力JFETは、接合型電界効果トランジスタMP3及びMP4のことである。
接合型電界効果トランジスタMP5,MP6を接続していない従来の回路の時に比べ、接合型電界効果トランジスタMP5,MP6を接続した場合に歪が抑制されていることが示されている。また、接合型電界効果トランジスタMP5及びMP6のゲートとドレインの間のダイオードの面積とゲートとソースの間のダイオードの面積の総和が、接合型電界効果トランジスタMP3及びMP4のゲートとドレインの間のダイオード面積に対して同等である場合(図7の横軸が「1」になった場合)、最も全高調波歪率が改善されていることを示す。これは接合型電界効果トランジスタMP5及びMP6のゲートとドレインの間の接合容量とゲートとソースの間の接合容量の総和が、接合型電界効果トランジスタMP3及びMP4のゲートとドレインの間の接合容量に等しくなったため、容量変動の影響が相殺されたため、波形歪が抑制されたことを示す。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る増幅回路について説明する。
上述した第1の実施形態に係る増幅回路20では、増幅素子としてP型の接合型電界効果トランジスタ3を用いたが、第2の実施形態に係る増幅回路30では、増幅素子としてPNP型のバイポーラトランジスタを用いている。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る増幅回路30の基本構成を示す回路図である。同図において、バイポーラトランジスタ15は、ベースが入力端子2に接続されており、可変容量素子4は、入力端子2に接続されたバイポーラトランジスタ15のベースと電源端子1の間に接続されている。上述したように可変容量素子4は、入力端子2に印加される入力電圧に応じて容量値が変化するものである。増幅素子としてバイポーラトランジスタ15を用いても、可変容量素子4の作用により、ベースとコレクタの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制できる。
(増幅回路30の可変容量素子4の具体例(1))
バイポーラトランジスタ15を用いた増幅回路30においても、可変容量素子4としてダイオードを用いることができる。図9は、可変容量素子4としてダイオード16を用いた増幅回路30の基本構成を示す回路図である。同図に示すように、ダイオード16を用いた場合、アノードがバイポーラトランジスタ15のベースに接続され、カソードが、逆バイアスが印加されるように電源端子1に接続される。
入力端子2に印加される入力電圧が増加した場合には、バイポーラトランジスタ15においては、ベースとコレクタの間の電圧が増大してベースとコレクタの間の接合容量が減少するが、ダイオード16においては、アノードとカソードの間の電圧が減少して接合容量が増大する。入力電圧が減少した場合には、バイポーラトランジスタ15においては、ベースとコレクタの間の電圧が減少してベースとコレクタの間の接合容量が増大するが、ダイオード16においては、アノードとカソードの間の電圧が増加してアノードとカソードの間の接合容量が減少する。
即ち、入力電圧が増加した場合には、バイポーラトランジスタ15のベースとコレクタの間の接合容量が減少する反面、ダイオード16のアノードとカソードの間の接合容量が増大し、入力電圧が減少した場合には、バイポーラトランジスタ15のベースとコレクタの間の接合容量が増加する反面、ダイオード16のアノードとカソードの間の容量が減少する。バイポーラトランジスタ15のベースとコレクタの間の接合容量の増減と、ダイオード16のアノードとカソードの間の接合容量の増減が逆になり、相殺される。これにより、バイポーラトランジスタ15のベースとコレクタの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪が抑制される。
このように、可変容量素子4にダイオード16を用いて、アノードをバイポーラトランジスタ15のベースに接続し、カソードを電源端子1に接続したことで、バイポーラトランジスタ15のベースとコレクタの間のPN接合の空乏層によって生じる接合容量の充放電を起因とする波形歪を抑制できる。
なお、第2の実施形態に係る増幅回路30では、PNP型のバイポーラトランジスタを用いたが、NPN型のバイポーラトランジスタも勿論用いることができる。但し、NPN型のバイポーラトランジスタを用いた場合、ダイオード16の向きは逆になる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、高インピーダンスのセンサ信号を増幅する用途のオペアンプや、低歪み増幅を必要とするオーディオ用途のオペアンプ等に有用である。
1:電源端子
2,IN1:入力端子
3,14,MP1〜MP6:P型の接合型電界効果トランジスタ
4:可変容量素子
13,16,D1:ダイオード
15:PNP型のバイポーラトランジスタ
Q1,Q2:NPN型のバイポーラトランジスタ
20,30:増幅回路
49:交流電圧源
50:THD測定装置
AMP1:差動増幅回路
BUFFER:バッファ回路
I1,I2:電流源
IN+:差動増幅回路AMP1のIN+端子
IN−:差動増幅回路AMP1のIN−端子
OUT:差動増幅回路AMP1の出力端子
Rs:抵抗
in:交流電圧
VCC:VCC端子
VEE:VEE端子

Claims (6)

  1. 接合型電界効果トランジスタと、
    入力端子に接続された前記接合型電界効果トランジスタのゲートと電源端子の間に接続され、前記入力端子に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する可変容量素子と、
    を備えたことを特徴とする増幅回路。
  2. 請求項1に記載の増幅回路であって、
    前記可変容量素子は、一端が前記接合型電界効果トランジスタのゲートに接続され、他端が逆バイアスが印加されるように前記電源端子に接続されたダイオードであることを特徴とする増幅回路。
  3. 請求項1に記載の増幅回路であって、
    前記接合型電界効果トランジスタは、第1の接合型電界効果トランジスタであり、
    前記可変容量素子は、前記第1の接合型電界効果トランジスタと同極性を有し、ソース及びドレインが前記第1の接合型電界効果トランジスタのゲートに共通接続され、ゲートが前記電源端子に接続され、且つ逆バイアスが印加される第2の接合型電界効果トランジスタであることを特徴とする増幅回路。
  4. 請求項3に記載の増幅回路であって、
    前記第2の接合型電界効果トランジスタは、前記第1の接合型電界効果トランジスタのサイズの半分のサイズであることを特徴とする増幅回路。
  5. バイポーラトランジスタと、
    入力端子に接続された前記バイポーラトランジスタのベースと電源端子の間に接続され、前記入力端子に印加される入力電圧に応じて容量値が変化する可変容量素子と、
    を備えたことを特徴とする増幅回路。
  6. 請求項5に記載の増幅回路であって、
    前記可変容量素子は、一端が前記バイポーラトランジスタのベースに接続され、他端が逆バイアスが印加されるように前記電源端子に接続されたダイオードであることを特徴とする増幅回路。
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