JP2001094360A - 電力増幅器および当該電力増幅器を備える通信装置 - Google Patents

電力増幅器および当該電力増幅器を備える通信装置

Info

Publication number
JP2001094360A
JP2001094360A JP2000203516A JP2000203516A JP2001094360A JP 2001094360 A JP2001094360 A JP 2001094360A JP 2000203516 A JP2000203516 A JP 2000203516A JP 2000203516 A JP2000203516 A JP 2000203516A JP 2001094360 A JP2001094360 A JP 2001094360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power amplifier
bipolar transistor
base
distortion
variable impedance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000203516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3607855B2 (ja
Inventor
Keiichi Sakuno
圭一 作野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000203516A priority Critical patent/JP3607855B2/ja
Priority to EP00115475A priority patent/EP1071204B1/en
Priority to US09/618,448 priority patent/US6433641B1/en
Priority to DE60019851T priority patent/DE60019851T2/de
Publication of JP2001094360A publication Critical patent/JP2001094360A/ja
Priority to US10/186,676 priority patent/US6806774B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3607855B2 publication Critical patent/JP3607855B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/02Modifications of amplifiers to raise the efficiency, e.g. gliding Class A stages, use of an auxiliary oscillation
    • H03F1/0205Modifications of amplifiers to raise the efficiency, e.g. gliding Class A stages, use of an auxiliary oscillation in transistor amplifiers
    • H03F1/0261Modifications of amplifiers to raise the efficiency, e.g. gliding Class A stages, use of an auxiliary oscillation in transistor amplifiers with control of the polarisation voltage or current, e.g. gliding Class A
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F1/3241Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits
    • H03F1/3282Acting on the phase and the amplitude of the input signal
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/56Modifications of input or output impedances, not otherwise provided for
    • H03F1/565Modifications of input or output impedances, not otherwise provided for using inductive elements
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F2200/00Indexing scheme relating to amplifiers
    • H03F2200/18Indexing scheme relating to amplifiers the bias of the gate of a FET being controlled by a control signal
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F2200/00Indexing scheme relating to amplifiers
    • H03F2200/372Noise reduction and elimination in amplifier

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低歪および高効率の電力増幅器、ならびに当
該電力増幅器を備える通信装置を提供する。 【解決手段】 本発明による電力増幅器は、バイポーラ
トランジスタTr1、可変インピーダンス素子1、抵抗
素子Rxおよびキャパシタンス素子Cxを備える。電力
増幅器の歪補償を行なう可変インピーダンス素子1に、
抵抗素子Rxおよびキャパシタンス素子Cxを付加し、
振幅−振幅歪および振幅−位相歪の補償を個別に調整可
能とする。これにより、増幅器の歪が効果的に低減さ
れ、高効率動作が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力増幅器および
通信装置に関し、特に、低歪増幅を必要とする無線通信
装置等で使用される送信用電力増幅器および当該電力増
幅器を備える通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等の移動体通信システム
に例を見るごとく、準マイクロ波、マイクロ波帯の無線
通信システムが急速に普及している。これは、携帯端末
の軽量化、低消費電力化が大いに寄与している。
【0003】携帯端末の軽量化のためには、使用するバ
ッテリをより軽量の小容量タイプにすることが効果的で
ある。しかしながら、一般に小容量タイプを使用すると
電池切れまでの使用時間が短くなる。このため、送信時
に端末の消費電力のほとんどを占める送信用電力増幅器
に関しては、低消費電力化、すなわち電力効率の向上が
強く求められている。
【0004】従来のFM変復調方式を用いた等振幅アナ
ログ変復調システムでは、電力増幅器を飽和状態で動作
させることが可能であったため電力増幅器の高効率化が
比較的容易であった。これに対し最近では、周波数利用
効率の高いQPSK変調等を用いたデジタル変復調を採
用する通信システムが主流になりつつある。
【0005】これらのデジタル変復調方式では、信号の
振幅および位相の両方で情報が搬送されるため、電力増
幅器は入力信号を線形増幅することが要求される。一般
に、入力電力の増大に伴う出力電力の増大が飽和に近づ
くほど電力増幅器の歪および電力効率は大きくなるた
め、電力効率と低歪性とはトレードオフの関係にある。
したがって、歪補償回路を付加し、高入力電力でも低歪
動作をさせることによって電力効率の向上を図る場合が
多い。その一例が、「高周波増幅回路(特開平9−26
0964号公報)」に記載されている(以下、文献1と
記す)。
【0006】図15は、文献1に開示された電力増幅器
の回路構成を示す図である。図15を参照して、電力増
幅器900は、電力増幅用のバイポーラトランジスタT
r90、ダイオードD90、キャパシタC90、バイア
ス抵抗R91,R92を備える。ダイオードD90およ
びキャパシタC90は、歪補償回路を構成する。バイア
ス電圧Vbが与えられると、バイポーラトランジスタT
r90のベースバイアス条件は、バイアス抵抗R91、
R92およびダイオードD90の直流特性によって決定
される。
【0007】キャパシタC90は、電力増幅器900の
動作周波数において高周波的には接地された状態とみな
される容量を有しており、バイポーラトランジスタTr
90のベース端からダイオードD90側を見たときのイ
ンピーダンスは、高周波的にはダイオードD90が有す
る抵抗成分および容量成分のみとなる。また、高周波的
には、当該インピーダンスは、バイポーラトランジスタ
Tr90のベース−エミッタ間に並列に接続されたもの
と等価である。
【0008】入力信号によって、バイポーラトランジス
タTr90のベース−エミッタ間の瞬時電圧は時間的に
変動する。しかし、ベース−エミッタ間はダイオード特
性を有するため、無信号時の電圧を基準とした場合、当
該瞬時電圧の高電圧側での変動と低電圧側での変動とは
対称にならず、入力電力によって平均電圧が変動する。
具体的には、ダイオードの特性上、両端電圧が高くなり
電流が増加するとインピーダンスが低下するため、高電
圧側の電圧振幅は小さく、入力信号によって平均電圧は
低電圧側にシフトする。また、当該シフト量は入力電力
が増大するに従って大きくなる。
【0009】ダイオードが有する容量成分は、ダイオー
ドの両端にかかる電圧に依存する(両端電圧依存性)。
このため、入力電力の増大による上記電圧シフトによ
り、バイポーラトランジスタTr90のベース−エミッ
タ間の容量が変化する。このためベース端から見たバイ
ポーラトランジスタTr90のリアクタンス成分が変化
するため、信号の通過位相が変化する。これは、いわゆ
る振幅−位相歪であり、電力増幅器の歪要因となる。
【0010】図15に示す電力増幅器900では、ダイ
オードD90とキャパシタC90とで構成される歪補償
回路を付加することによって、バイポーラトランジスタ
Tr90のベース−エミッタ間容量の非線形性に起因す
る位相歪を補償している。
【0011】すなわち、入力電力の増大によって、バイ
ポーラトランジスタTr90のダイオード部分(ベース
−エミッタ間)の平均電圧は低下するが、同時にバイポ
ーラトランジスタTr90のベース−エミッタと高周波
的に並列接続されたダイオードD90の両端平均電圧が
増大する。このため、入力電力の増減によるバイポーラ
トランジスタTr90のベース−エミッタ間におけるダ
イオード容量値の変化とダイオードD90の容量値の変
化とが打消し合い、電力増幅器における通過位相の入力
電力依存性が緩和される。これにより、バイポーラトラ
ンジスタTr90は、実効的により飽和に近い入力電力
でも線形性を維持できる。したがって、電力効率が向上
することになる。
【0012】また、バイアス電源Vbとバイポーラトラ
ンジスタTr90のベースとの間が固定抵抗のみで接続
されている場合には、入力電力が増大しベース電力が大
きくなるほど当該固定抵抗部分での電圧低下によるベー
ス電流増大抑制効果は高くなる。このためコレクタ電流
の増大も抑制され、入力電力の増大による利得の減少、
いわゆる振幅−振幅歪が生じることになる。これに対
し、電力増幅器900では、ダイオードD90に流れる
ベース電流が大きいほどダイオードD90における抵抗
成分が低下し、電圧降下が緩和されるため、振幅−振幅
歪も低減することが可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電力
増幅器の低歪化のためには、振幅−位相歪特性と振幅−
振幅特性の補償とが必要となる。しかしながら、上記の
電力増幅器900における歪補償方法では、ダイオード
D90の抵抗成分と容量成分との非線形性のみを用いて
歪み補償を行なうため、一旦使用するダイオードD90
が決定されるとその抵抗成分および容量成分の非線形性
が同時に固定され、これらの非線形性を個別に最適値に
設定することができない。
【0014】したがって、振幅−位相歪または振幅−振
幅歪のどちらか一方しか補償できない場合や、一方の歪
補償することによって他方の歪がかえって悪化するとい
う場合も生じ得るという問題がある。また、振幅−位相
歪補償と振幅−振幅歪補償とを同時に実現しようとする
と、いずれの歪の補償も不十分なものになってしまう場
合も生じるという問題が発生する。
【0015】このような電力増幅器では、低歪みを維持
するためにバイアス電流を大きくして動作させたりする
必要がある。したがって、低歪みを実現すると電力効率
が低下すなわち消費電力が増大するため、バッテリ駆動
の通信端末に当該電力増幅器を使用すると、電池切れま
での通信時間が短くなってしまう。
【0016】そこで、本発明はかかる問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、低歪でかつ電力
効率が高い電力増幅器を提供すること、および当該電力
増幅器を備える低消費電力の通信装置を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明のある局面によ
る電力増幅器は、エミッタ接地型の第1のバイポーラト
ランジスタを含む電力増幅素子と、第1のバイポーラト
ランジスタのベースにバイアス電圧を供給する電圧供給
手段と、電力増幅素子の歪みを補償する歪補償回路とを
備え、歪補償回路は、電圧供給手段と第1のバイポーラ
トランジスタのベースとの間に配置される可変インピー
ダンス素子と、第1のバイポーラトランジスタから可変
インピーダンス素子をみたときのリアクタンス成分およ
び抵抗成分の少なくともいずれかを調整するための調整
回路とを含む。
【0018】したがって、上記電力増幅器によれば、増
幅用バイポーラトランジスタのベース端から可変インピ
ーダンス素子側を見たときのリアクタンス成分および抵
抗成分のそれぞれを個別に調整することができる。した
がって、個別に振幅−振幅歪および振幅−位相歪の補償
を行なうことが可能となる。この結果、電力増幅器の低
歪化が実現される。
【0019】好ましくは、電力増幅器は、一方の端子が
電圧供給手段に接続される抵抗素子と、抵抗素子の他方
の端子と接地電位との間に接続されるキャパシタンス素
子とを含む。
【0020】したがって、上記電力増幅器によれば、増
幅用バイポーラトランジスタのベース端から可変インピ
ーダンス素子側を見たときのリアクタンス成分および抵
抗成分のそれぞれを、抵抗素子とキャパシタンス素子と
で個別に調整することが可能となる。特に、抵抗成分が
小さいほど当該抵抗成分での信号電力消費によって電力
増幅器の利得が低下するが、抵抗成分の調整よりもリア
クタンス成分の調整による歪補償の方が効果が大きい場
合などでは、抵抗素子を付加することによって抵抗成分
の増大が可能であり、電力増幅器の利得向上を可能とす
る。
【0021】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、電圧供給手段と接続されるアノードと、第1のバイ
ポーラトランジスタのベースに接続されるカソードとを
有するダイオード素子で構成される。
【0022】したがって、上記電力増幅器によれば、可
変インピーダンス素子として特にダイオードを用いるた
め、可変インピーダンス素子の両端電圧依存性と増幅用
のバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間のダイ
オード部分におけるインピーダンスの両端電圧依存性と
が同型となる。これにより、広範囲の入力電力に対する
歪補償に対し特に効果を奏することが可能となる。
【0023】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、電圧供給手段と第1のバイポーラトランジスタのベ
ースとの間で、PN接合を形成するように構成される第
2のバイポーラトランジスタを含む。
【0024】したがって、上記電力増幅器によれば、バ
イポーラトランジスタのダイオード部分を可変インピー
ダンス素子として用いることにより、増幅用バイポーラ
トランジスタと同一の製造工程で可変インピーダンス素
子を製造することが可能となる。また、電力増幅器で用
いられる半導体素子の種類をバイポーラトランジスタ1
種に限定することができるため、電力増幅器で使用する
回路素子の回路設計用デバイスパラメータ抽出作業が簡
素化される。さらに、可変インピーダンス素子を含む電
力増幅器回路を半導体基板上にモノリシック化できるた
め、電力増幅器の小型化が可能となる。
【0025】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るエミッタと、電圧供給手段と接続されるベースと、抵
抗素子とキャパシタンス素子との接続ノードに接続され
るコレクタとを有する第2のバイポーラトランジスタで
構成される。
【0026】したがって、上記電力増幅器によれば、第
2のバイポーラトランジスタのエミッタ電流はベース電
流とコレクタ電流との和になるが、このコレクタ電流は
ベース電流にほぼ比例するため、エミッタ電流もバイア
ス電圧に対してはダイオード的な電流−電圧特性を有す
ることになる。したがって、第2のバイポーラトランジ
スタは可変インピーダンス素子として機能する。
【0027】この結果、コレクタ電流が抵抗素子によっ
て可変であるため、エミッタ電流も抵抗素子によって可
変となる。したがって、使用する可変インピーダンス素
子であるバイポーラトランジスタを選定した後であって
も、抵抗素子によってバイポーラトランジスタの可変抵
抗特性を調節することが可能となる。この結果、歪補償
の調整自由度が広がる。
【0028】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るコレクタと、電圧供給手段と接続されるベースと、抵
抗素子とキャパシタンス素子との接続ノードに接続され
るエミッタとを有する第2のバイポーラトランジスタで
構成される。
【0029】したがって、上記電力増幅器によれば、第
2のバイポーラトランジスタのコレクタ電流は、バイア
ス電圧に対してはダイオード的な電流−電圧特性にな
り、可変インピーダンス素子として機能する。この場
合、エミッタ電流が抵抗素子によって可変であるため、
コレクタ電流も抵抗素子によって可変となる。したがっ
て、使用する第2のバイポーラトランジスタを選定した
後であっても、抵抗素子によって第2のバイポーラトラ
ンジスタにおける可変抵抗特性を調整することが可能と
なり、歪補償の調整自由度が広がる。
【0030】好ましくは、調整回路は、一方の端子が電
圧供給手段に接続され、他方の端子が可変インピーダン
ス素子と接続される抵抗素子と、電圧供給手段と接地電
位との間に接続されるキャパシタンス素子とを含む。
【0031】したがって、上記電力増幅器によれば、増
幅用バイポーラトランジスタのベース端から可変インピ
ーダンス素子側を見たときのリアクタンス成分および抵
抗成分を抵抗素子およびキャパシタンス素子のそれぞれ
で個別に調整することが可能となる。したがって、振幅
−振幅歪および振幅−位相歪の補償を両立させることが
可能となり、増幅器の低歪化が可能となる。
【0032】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るエミッタと、電圧供給手段と接続されるコレクタと、
抵抗素子の他方の端子に接続されるベースとを有する第
2のバイポーラトランジスタで構成される。
【0033】したがって、上記電力増幅器によれば、第
2のバイポーラトランジスタのエミッタ電流はベース電
流とコレクタ電流との和になるが、コレクタ電流がベー
ス電流にほぼ比例するため、エミッタ電流もバイアス電
圧に対してはダイオード的な電流−電圧特性を有するこ
とになる。したがって、第2のバイポーラトランジスタ
は可変インピーダンス素子として機能する。この結果、
ベース電流が抵抗素子によって可変であるため、コレク
タ電流、エミッタ電流も抵抗素子によって可変となる。
したがって、使用する第2のバイポーラを選定した後で
あっても、抵抗素子によって第2のバイポーラトランジ
スタ部における可変抵抗特性を調節することが可能とな
り、歪補償の調整自由度が広がる。
【0034】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るコレクタと、電圧供給手段と接続されるエミッタと、
抵抗素子の他方の端子に接続されるベースとを有する第
2のバイポーラトランジスタで構成される。
【0035】したがって、上記電力増幅器によれば、第
2のバイポーラトランジスタにおけるコレクタ電力は、
バイアス電圧に対してはダイオード的な電流−電圧特性
を有することになるため、第2のバイポーラトランジス
タが可変インピーダンス素子として機能する。この場
合、ベース電流が抵抗素子によって可変となるため、エ
ミッタ電流、コレクタ電流も抵抗素子によって可変とな
る。したがって、使用する第2のバイポーラトランジス
タを選定した後であっても、抵抗素子によって第2のバ
イポーラトランジスタ部の可変抵抗特性を調整すること
が可能となり、歪補償の調整自由度が広がる。
【0036】より好ましくは、第1のバイポーラトラン
ジスタおよび可変インピーダンス素子を、同一の半導体
基板上に形成する。
【0037】したがって、上記電力増幅器によれば、同
一基板上に形成される増幅用のバイポーラトランジスタ
と可変インピーダンス素子とをモノリシック化できるた
め、電力増幅器自体の小型化が可能となる。
【0038】また、増幅用バイポーラトランジスタと同
一の製造工程で可変インピーダンス素子(第2のバイポ
ーラトランジスタ)を製造可能となる。また、電力増幅
器で用いられる半導体素子の種類をバイポーラトランジ
スタ1種だけに限定することができるため、電力増幅器
で使用する回路素子の回路設計用デバイスパラメータ抽
出作業が簡素化される。
【0039】好ましくは、第1のバイポーラトランジス
タは、B級またはAB級で動作させる。
【0040】したがって、上記電力増幅器によれば、可
変インピーダンス素子と調整回路とを用いることによ
り、振幅−振幅歪および振幅−位相歪の補償を行なうこ
とが可能となるため、増幅用バイポーラトランジスタを
B級またはAB級付近のバイアス電流で動作させること
が可能となる。この結果、線形増幅器における高効率化
が実現される。
【0041】好ましくは、電力増幅器は、電圧供給手段
の出力電圧を制御することにより利得制御がなされる。
【0042】したがって、上記電力増幅器によれば、歪
補償回路が第1のバイポーラトランジスタのバイアス回
路も兼ねているため、電圧供給手段の出力電圧を制御す
ることにより第1のバイポーラトランジスタのバイアス
電流を制御することが可能になる。これにより、歪補償
の機能を有しつつ、電力増幅器の利得制御が可能にな
る。したがって、特に、W−CDMA(Wide Band-Code
Division Multiple Access)やIS−95(interim s
tandard 95)のように、電力増幅器の低歪みと広いダイ
ナミックレンジでの利得制御とが要求される通信システ
ムで用いられる電力増幅器の電力効率の向上が可能にな
る。
【0043】好ましくは、電力増幅器は、電圧供給手段
からの出力電圧を制御することにより、歪補償回路にお
ける歪補償量を制御する。
【0044】したがって、上記電力増幅器によれば、電
圧供給手段の出力電圧を制御することにより歪補償回路
に含まれる可変インピーダンス素子の直流的な両端電圧
が制御できるため、可変インピーダンス素子のインピー
ダンスを制御することが可能になる。したがって、当該
歪補償回路における歪補償量が調整できるため、第1の
バイポーラトランジスタで生じる歪の度合に応じた歪補
償が可能になる。この結果、電圧供給手段の出力電圧が
固定である場合に比べて、歪補償の自由度が広がること
になる。
【0045】本発明のさらなる局面による通信装置は、
信号を増幅するためのエミッタ接地型の第1のバイポー
ラトランジスタを含む電力増幅素子と、電力増幅素子の
歪みを補償する歪補償回路とを有する電力増幅器と、第
1のバイポーラトランジスタのベースにバイアス電圧を
供給する電圧供給手段とを備え、歪補償回路は、電圧供
給手段と第1のバイポーラトランジスタのベースとの間
に配置される可変インピーダンス素子と、第1のバイポ
ーラトランジスタから可変インピーダンス素子をみたと
きのリアクタンス成分および抵抗成分の少なくともいず
れかを調整するための調整回路とを含む。
【0046】好ましくは、調整回路は、一方の端子が電
圧供給手段に接続される抵抗素子と、抵抗素子の他方の
端子と接地電位との間に接続されるキャパシタンス素子
とを含む。
【0047】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、電圧供給手段と接続されるアノードと、第1のバイ
ポーラトランジスタのベースに接続されるカソードとを
有するダイオード素子で構成される。
【0048】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、電圧供給手段と第1のバイポーラトランジスタのベ
ースとの間で、PN接合を形成するように構成される第
2のバイポーラトランジスタを含む。
【0049】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るエミッタと、電圧供給手段と接続されるベースと、抵
抗素子とキャパシタンス素子との接続ノードに接続され
るコレクタとを有する第2のバイポーラトランジスタで
構成される。
【0050】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るコレクタと、電圧供給手段と接続されるベースと、抵
抗素子とキャパシタンス素子との接続ノードに接続され
るエミッタとを有する第2のバイポーラトランジスタで
構成される。
【0051】好ましくは、調整回路は、一方の端子が電
圧供給手段に接続され、他方の端子が可変インピーダン
ス素子と接続される抵抗素子と、電圧供給手段と接地電
位との間に接続されるキャパシタンス素子とを含む。
【0052】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るエミッタと、電圧供給手段と接続されるコレクタと、
抵抗素子の他方の端子に接続されるベースとを有する第
2のバイポーラトランジスタで構成される。
【0053】より好ましくは、可変インピーダンス素子
は、第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
るコレクタと、電圧供給手段と接続されるエミッタと、
抵抗素子の他方の端子に接続されるベースとを有する第
2のバイポーラトランジスタで構成される。
【0054】より好ましくは、第1のバイポーラトラン
ジスタおよび可変インピーダンス素子は、同一の半導体
基板上に形成される。
【0055】好ましくは、第1のバイポーラトランジス
タは、B級またはAB級で動作させる。
【0056】好ましくは、電力増幅器は、電圧供給手段
からの出力電圧を制御することにより利得制御がなされ
る。
【0057】好ましくは、電圧供給手段からの出力電圧
を制御することにより、歪補償回路における歪補償量が
制御される。
【0058】したがって、上記通信装置によれば、送信
用電力増幅器が低歪みかつ高効率であるため、通信装置
の消費電力が低減される。特に、バッテリ動作の通信装
置であれば、電池切れまでの通信時間を伸ばすことが可
能になる。また、従来と同一の通信時間を確保するので
あれば、より小型のバッテリを使用することが可能にな
り、通信端末の小型化あるいは軽量化が可能になる。
【0059】好ましくは、通信装置は、送信信号が振幅
変調成分を含む通信システムで使用される。送信信号が
振幅変調成分を含む場合、送信信号を増幅して規定のア
ンテナ出力レベルまで増幅する増幅段で送信信号の波形
が乱れると、送信情報を受信側で正しく復調できなくな
る。したがって、このような通信システムでは、送信電
力用電力増幅器として、入力信号波形を忠実に増幅して
出力する低歪電力増幅器が必要になる。このような通信
システムとして、W−CDMA,IS−95,PDC
(personal digital cellular)、PHS(personal ha
ndy-phone system)、IMT−2000(internationa
l mobile telecommunications 2000),5GHz帯の無
線LANなどがある。
【0060】したがって、上記通信装置によれば、送信
用として低歪電力増幅器を有するため、送信信号の波形
が乱れることなく正確な情報を受信側に送信することが
できる。
【0061】送信用電力増幅器について隣接チャネル漏
洩電力規定に代表される厳しい低歪特定が要求されるW
−CDMA,IS−95,PDC,PHS,IMT−2
000等の通信システムに上記通信装置を使用した場
合、低歪みと高効率との両立が可能になる。また、通信
装置の消費電力を低減することができるため、特に、バ
ッテリ動作の通信装置であれば、電池切れまでの通信時
間を伸ばすことが可能になる。また、従来と同一の通信
時間を確保するのであれば、より小型のバッテリを使用
することが可能になり、通信端末の小型化あるいは軽量
化が可能になる。
【0062】好ましくは、通信装置は、電力増幅器に入
力される信号電力レベルまたは電力増幅器から出力され
る信号電力レベルを検出する検出回路と、検出回路によ
り検出される信号電力レベルに応じて、電圧供給手段の
出力電圧を制御する制御回路をさらに備える。
【0063】したがって、上記通信装置によれば、低歪
の信号増幅が必要とされる通信システムにおいても、検
出される入力信号レベルまたは出力信号レベルに応じ
て、所定の利得あるいは既定値内の歪みで消費電力が最
小になるように電圧供給手段の出力電圧を制御すること
により、電力増幅器の利得あるいは歪補償量を制御する
ことが可能になる。したがって、通信装置の消費電力が
低減され、特に、バッテリ動作の通信装置であれば、電
池切れまでの通信時間を伸ばすことが可能になる。ま
た、従来と同一の通信時間を確保するのであれば、より
小型のバッテリを使用することが可能になり、通信端末
の小型化あるいは軽量化が可能になる。
【0064】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]本発明の実施の
形態1における電力増幅器100の構成の概要について
図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1
における電力増幅器100の構成を示す図である。図1
を参照して、電力増幅器100は、エミッタ接地型のバ
イポーラトランジスタTr1、可変インピーダンス素子
1、抵抗素子Rxおよびキャパシタンス素子Cxを備え
る。トランジスタTr1は、増幅用のエミッタ接地型バ
イポーラトランジスタであり、可変インピーダンス素子
1、抵抗素子Rxおよびキャパシタンス素子Cxは、歪
補償回路を構成する。
【0065】可変インピーダンス素子1は、電圧端子V
bとバイポーラトランジスタTr1のベースとの間に接
続される。抵抗素子Rxは、電圧端子Vbとキャパシタ
ンス素子Cxの一方の端子との間に接続される。キャパ
シタンス素子Cxの他方の端子は接地電位と接続され
る。なお、電圧端子Vbから電源側を見た高周波的なイ
ンピーダンスは、キャパシタンス素子Cx、抵抗素子R
xの一部として組込まれていると考えてもよい。キャパ
シタンス素子Cxの一例としては、MIMキャパシタ素
子が挙げられる。
【0066】入力信号は、バイポーラトランジスタTr
1のベースから入力し、コレクタ側から信号が出力され
る。電力増幅器100では、可変インピーダンス素子1
のリアクタンス成分あるいは抵抗成分の非線形性、およ
び抵抗素子Rx、キャパシタンス素子Cxを用いて電力
増幅器の歪補償を行なう。
【0067】可変インピーダンス素子1を、可変容量C
d、可変抵抗Rdの並列接続で表わすと、可変インピー
ダンス素子の両端の抵抗成分Rz、およびリアクタンス
成分Bzは、式(1)〜(2)で表わされる。
【0068】 Rz=Rd/[1+(w・Cd・Rd)2] …(1) Bz=−w・Cd・Rd2/[1+(w・Cd・Rd)2] …(2) なお、式(1)〜(2)において、w=2πf(ただし
fは、信号周波数)である。
【0069】増幅用バイポーラトランジスタTr1のベ
ース端から可変インピーダンス素子1側を見たインピー
ダンス(Zt=Rt+jBt)のリアクタンス成分Bt
および抵抗成分Rtは、式(3)〜(4)で表現され
る。
【0070】 Bt=Bz−1/(w・Cx) …(3) Rt=Rz+Rx …(4) すなわち、リアクタンス成分Btの値、およびリアクタ
ンス成分Bzの変化によるリアクタンス成分Btの変化
率は、キャパシタンス素子Cxの容量によっても調整す
ることが可能となる。また、抵抗成分Rtの値、および
可変抵抗Rdの変化による抵抗成分Rtの変化率は、抵
抗素子Rxの抵抗値によっても調整することが可能とな
る。
【0071】すなわち、使用する可変インピーダンス素
子1が設定され、当該可変インピーダンス素子1の抵抗
成分および容量成分の非線形特性が固定された後であっ
ても、増幅用バイポーラトランジスタTr1のベース端
から可変インピーダンス素子側を見たインピーダンスZ
tのリアクタンス成分Btおよび可変抵抗成分Rtの非
線形特性は、抵抗素子Rxおよびキャパシタンス素子C
xによって個別に調整することが可能となる。
【0072】したがって、抵抗素子Rx、キャパシタン
ス素子Cxによって振幅−振幅歪および振幅−位相歪の
補償を両立することが可能となり、電力増幅器の低歪化
が実現される。
【0073】また、抵抗成分Rtが小さいほど抵抗成分
での信号電力消費によって電力増幅器の利得が低下する
が、抵抗成分Rtの調整よりもリアクタンス成分Btの
調整による歪補償の方が効果が大きい場合などでは、抵
抗素子Rxを付加することにより抵抗成分Rtを増大さ
せることが可能となる。これにより電力増幅器の利得向
上が図られる。
【0074】また、増幅用バイポーラトランジスタTr
1のベース側から可変インピーダンス素子1側を見たイ
ンピーダンスZtがバイポーラトランジスタTr1の入
力インピーダンスより小さくなりすぎると、歪み補償の
度合いが強すぎてかえって電力増幅器の歪を増加させて
しまう。また、逆にインピーダンスZtがバイポーラト
ランジスタTr1の入力インピーダンスより大きくなり
すぎると、歪み補償の効果が小さく、電力増幅器の歪を
十分低減できない。したがって、抵抗素子Rxの抵抗値
には最適な値の領域があり、実験的には概ねバイポーラ
トランジスタTr1の入力インピーダンス程度が好まし
い。
【0075】たとえば、現在の移動体通信システムで使
用される1ワット程度の出力の電力増幅器においては、
最終段のトランジスタの入力インピーダンスは数オーム
から数十オームであるため、抵抗素子Rxは、10〜1
00オーム程度のものを用いることが好ましい。
【0076】なお、図2は、本発明の実施の形態1にお
ける電力増幅器の他の構成の一例を示す図である。図2
に示す電力増幅器150は、電力増幅器100の構成に
加えて、さらに抵抗R3を含む。抵抗R3は、電圧端子
Vbと可変インピーダンス素子1との間に配置される。
このように、バイアス調整や付加的な歪補償の目的で、
可変インピーダンス素子1と電圧端子Vbとの間に抵抗
R3を付加するように構成してもよい。なお、以下に示
す電力増幅器についても同様である。
【0077】なお、電力増幅器の高効率化のためには、
増幅用のバイポーラトランジスタTr1をB級(コレク
タ−エミッタ間電圧が正弦波、コレクタ電流が半波整流
波形になるように直流バイアスを設定する)モードやA
B級(B級モードとコレクタ−エミッタ間電圧、および
コレクタ電流がともに正弦波となるように直流バイアス
を設定するA級モードとの間に直流バイアスを設定す
る)モード付近で動作させることが効果的である。通常
では、これらのバイアス点で動作させると出力波形に歪
が生じやすい。これに対し、本発明の実施の形態1に係
る構成によると歪みが抑えられる。このため、AB級モ
ードやB級モード付近で動作させることで、高効率の電
力増幅器を実現することが可能となる。
【0078】[実施の形態2]本発明の実施の形態2に
おける電力増幅器の構成の概要について説明する。図3
は、本発明の実施の形態2における電力増幅器200の
構成を示す図である。図3を参照して、電力増幅器20
0は、増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジスタ
Tr1、抵抗素子Rx、キャパシタンス素子Cxおよび
ダイオード素子D1を備える。図3に示すように、本発
明の実施の形態2においては、可変インピーダンス素子
(図1における素子1)として、ダイオード素子D1を
用いる。ダイオード素子D1のアノードは、電圧端子V
bに接続され、カソードは、バイポーラトランジスタT
r1のベースに接続されている。
【0079】可変インピーダンス素子であるダイオード
D1の両端電圧依存性は、バイポーラトランジスタTr
1のベース−エミッタ間におけるダイオード部分のイン
ピーダンスの両端電圧依存性が同型となる。これによ
り、広範囲の入力電圧に対して広範囲の入力電力に対応
する場合に、歪補償の効果が特に顕著となる。
【0080】ここで、ダイオードを用いた場合の動作特
性に関する実験結果を、図4〜図7を用いて説明する。
図4は、本発明に係る電力増幅器と従来型の電力増幅器
との動作特性を比較した実験の結果を示す図である。図
5は、本発明に係る電力増幅器におけるキャパシタンス
素子と動作特性との関係を示す図であり、図6は、本発
明に係る電力増幅器における抵抗素子と動作特性との関
係を調べた実験の結果を示す図である。図7は、実験条
件について説明するための概念図であり、図7(a)は
本発明に係る電力増幅器1000に対応し、図7(b)
は、対比のために構成した従来型の電力増幅器2000
に対応している。
【0081】図4に示す実験では、本発明に係る電力増
幅器1000の位相歪みと従来型の電力増幅器2000
との位相歪みが同程度になるように実験条件を決定し
た。具体的には、周波数を1.95GHzとし、バイポ
ーラトランジスタTr1、Tr90として単位トランジ
スタを60個並列接続したものを使用した。本発明に係
る電力増幅器1000はさらに、20Ωの抵抗素子R
x、4.5pFのキャパシタンス素子Cx、単位トラン
ジスタを4個並列につなげたダイオードD1を使用し
た。一方、従来型の電力増幅器2000はさらに、10
0pFのキャパシタンス素子C90、単位トランジスタ
を36個つなげたダイオードD90を使用した。なお、
図5、図6の実験では、図7(a)のキャパシタンス素
子Cx、抵抗素子Rxをそれぞれ変えて行なった。
【0082】図4において、黒塗りの丸印が付された線
は、本発明に係る電力増幅器1000の振幅歪みに、白
抜きの丸印が付された点線は、従来型の電力増幅器20
00の振幅歪みにそれぞれ対応している。また、黒塗り
の三角印が付された線は、本発明に係る電力増幅器10
00の位相歪みに、白抜きの三角印が付された点線は、
従来型の電力増幅器2000の位相歪みにそれぞれ対応
している。
【0083】位相歪みを同程度に調整すると、図4に示
されるように従来の電力増幅器2000は、入力電力を
上げると利得が低下する。すなわち、従来の電力増幅器
は、位相歪みは調整できても、振幅歪みに対する補償能
力が低い。一方、本発明に係る電力増幅器2000で
は、入力電力に依らず利得が一定となる領域が拡大され
ている。すなわち、本発明に係る電力増幅器は、位相歪
みおよび振幅歪みの両者を同時に補償することが可能で
あることがわかる。
【0084】図5において、黒塗りの丸印が付された線
は、2.5pF、白抜きの三角印が付された線は、4.
5pF、*印が付された線は、10pFとした場合にそ
れぞれ対応している。また、図5において、Aグループ
は、振幅歪みに、Bグループは、位相歪みにそれぞれ対
応している。
【0085】図6において、黒塗りの丸印が付された線
は、5Ω、白抜きの三角印が付された線は、20Ω、*
印が付された線は、50Ωとした場合にそれぞれ対応し
ている。また、図6において、Aグループは、振幅歪み
に、Bグループは、位相歪みにそれぞれ対応している。
【0086】図5〜図6に示されるように、いずれの値
をとっても、位相歪みと振幅歪みとがともに補償されて
いることがわかる。
【0087】なお、本発明の実施の形態2に係る構成に
よっても歪みを抑えることが可能であるため、AB級や
B級モード付近で動作させることができる。これによ
り、高効率化の電力増幅器を実現することが可能とな
る。
【0088】[実施の形態3]本発明の実施の形態3に
おける電力増幅器の構成の概要について説明する。図8
は、本発明の実施の形態3における電力増幅器300の
構成を示す図である。図8を参照して、電力増幅器30
0は、増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジスタ
Tr1、抵抗素子Rx、キャパシタンス素子Cxおよび
バイポーラトランジスタTr2を備える。本発明の実施
の形態3においては、可変インピーダンス素子1とし
て、バイポーラトランジスタTr2におけるベース−エ
ミッタ間のPN接合(ダイオード)を用いる。バイポー
ラトランジスタTr2のエミッタを増幅用のバイポーラ
トランジスタTr1のベースに接続する。バイポーラト
ランジスタTr2のベースは、電圧端子Vbと接続す
る。
【0089】なお、本発明の実施の形態3においては、
バイポーラトランジスタTr2のコレクタ端子は使用さ
れていないが、増幅用バイポーラトランジスタTr1の
ベースにバイポーラトランジスタTr2のコレクタを接
続し、バイポーラトランジスタTr2のベース−コレク
タ間のPN接合を可変インピーダンス素子(ダイオード
素子)として使用するように構成してもよい。
【0090】バイポーラトランジスタTr2のベース−
エミッタ間(あるいはベース−コレクタ間)のダイオー
ド部分を可変インピーダンス素子として用いることによ
り、増幅用バイポーラトランジスタTr1とバイポーラ
トランジスタTr2とを同一製造工程で製造することが
可能となる。また、電力増幅器で用いられている半導体
素子の種類をバイポーラトランジスタ1種に限定するこ
とができるため、電力増幅器で使用する回路素子の回路
設計用デバイスパラメータ抽出作業が簡素化される。さ
らに、可変インピーダンス素子を含む電力増幅器回路を
半導体基板上にモノリシック化できるため、電力増幅器
自体の小型化が可能となる。
【0091】なお、本発明の実施の形態3に係る構成に
よっても歪みを抑えることが可能であるため、AB級モ
ードやB級モード付近で動作させることができる。これ
により、高効率の電力増幅器を実現することが可能とな
る。
【0092】[実施の形態4]本発明の実施の形態4に
係る電力増幅器の構成の概要について説明する。図9
は、本発明の実施の形態4における電力増幅器400の
構成を説明するための図である。図9を参照して、電力
増幅器400は、増幅用のエミッタ接地型バイポーラト
ランジスタTr1、抵抗素子Rx、キャパシタンス素子
CxおよびバイポーラトランジスタTr2を備える。抵
抗素子Rxとキャパシタンス素子Cxとは、電圧端子V
bと接地電位との間に直列に接続される。バイポーラト
ランジスタTr2のコレクタは、抵抗素子Rxとキャパ
シタンス素子Cxの接続ノードに接続され、ベースは、
電圧端子Vbと接続され、エミッタは、増幅用バイポー
ラトランジスタTr1のベースと接続される。
【0093】バイポーラトランジスタTr2のエミッタ
電流をIe2、ベース電流をIb2、コレクタ電流をI
c2とすると、エミッタ電流Ie2は、ベース電流Ib
2とコレクタ電流Ic2との和になるが、コレクタ電流
Ic2は、ベース電流Ib2にほぼ比例する。このた
め、エミッタ電流Ie2も電圧Vbに対してはダイオー
ド的な電流−電圧特性を示す。すなわち、バイポーラト
ランジスタTr2は、可変インピーダンス素子として機
能する。
【0094】本発明の実施の形態1における電力増幅器
100では、抵抗素子Rxの一端は、直流的には解放状
態にあるため、抵抗素子Rxは可変インピーダンス素子
1としてバイポーラトランジスタを使用した場合であっ
ても当該バイポーラトランジスタのバイアス状態には影
響を与えない。一方、本発明の実施の形態4において
は、抵抗素子Rxは、電圧端子Vbとバイポーラトラン
ジスタTr2のコレクタとの間に直列的に接続されてお
り、コレクタ電流Ic2が抵抗素子Rxによって可変で
ある。このため、エミッタ電流Ie2も抵抗素子Rxに
よって可変となる。したがって、使用するバイポーラト
ランジスタTr2を選定した後であっても、抵抗素子R
xによってバイポーラトランジスタTr2における可変
抵抗特性を調整することも可能となり、歪補正の調整自
由度が広がる。
【0095】なお、本発明の実施の形態4に係る構成に
よっても歪みを抑えることが可能であるため、AB級モ
ードやB級モード付近で動作させることができる。これ
により、高効率の電力増幅器を実現することが可能とな
る。
【0096】[実施の形態5]本発明の実施の形態5に
おける電力増幅器の概要について説明する。図10は本
発明の実施の形態5における電力増幅器500の構成を
示す図である。図10を参照して、電力増幅器500
は、増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジスタT
r1、抵抗素子Rx、キャパシタンス素子Cxおよびバ
イポーラトランジスタTr2を備える。キャパシタンス
素子Cxは、電圧端子Vbと接地電位との間に接続され
る。抵抗Rxは、電圧端子Vbとバイポーラトランジス
タTr2のベースとの間に接続される。バイポーラトラ
ンジスタTr2のコレクタは、電圧端子Vbと接続さ
れ、エミッタは、バイポーラトランジスタTr1のベー
スと接続される。
【0097】バイポーラトランジスタTr2のエミッタ
電流をIe2、ベース電流をIb2、コレクタ電流をI
c2とすると、エミッタ電流Ie2は、ベース電流Ib
2とコレクタ電流Ic2との和になるが、コレクタ電流
Ic2は、ベース電流Ib2にほぼ比例する。このた
め、エミッタ電流Ie2は、電圧Vbに対してダイオー
ド的な電流−電圧特性を有する。したがって、バイポー
ラトランジスタTr2は、可変インピーダンス素子とし
て機能する。
【0098】この場合、ベース電流Ib2が、抵抗素子
Rxによって可変であるため、コレクタ電流Ic2、エ
ミッタ電流Ie2も抵抗素子Rxによって可変となる。
したがって、使用するバイポーラトランジスタTr2を
選定した後であっても、抵抗素子Rxによってバイポー
ラトランジスタTr2における可変抵抗特性を調整する
ことが可能となる。この結果、歪補正の調整自由度を広
げることが可能となる。
【0099】なお、本発明の実施の形態5に係る構成に
よっても歪みを抑えることが可能であるため、AB級モ
ードやB級モード付近で動作させることができる。これ
により、高効率の電力増幅器を実現することが可能とな
る。
【0100】[実施の形態6]本発明の実施の形態6に
おける電力増幅器の構成の概要について説明する。図1
1は、本発明の実施の形態6における電力増幅器600
の構成を示す図である。図11を参照して、電力増幅器
600は、増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジ
スタTr1、抵抗素子Rx、キャパシタンス素子Cxお
よびバイポーラトランジスタTr2を備える。抵抗素子
Rxとキャパシタンス素子Cxとは、電圧端子Vbと接
地電位との間に直列に接続される。バイポーラトランジ
スタTr2のエミッタは、抵抗素子Rxとキャパシタン
ス素子Cxの接続ノードに接続され、コレクタは、バイ
ポーラトランジスタTr1のベースと接続され、ベース
は電圧端子Vbと接続される。実施の形態4による電力
増幅器400と電力増幅器600との相違点は、エミッ
タとコレクタとの接続関係が逆になっている点にある。
【0101】トランジスタは、エミッタとコレクタとの
接続関係を逆にしてもトランジスタ動作を行なう。した
がって、この場合も、コレクタ電流Ic2は、ベース電
流Ib2にほぼ比例するため、コレクタ電流Ic2は、
電圧Vbに対してダイオード的な電流−電圧特性を有す
るようになる。すなわち、バイポーラトランジスタTr
2は、可変インピーダンス素子として機能する。また、
コレクタ電流Ic2、エミッタ電流Ie2が、抵抗素子
Rxによって可変であるため、使用するバイポーラトラ
ンジスタTr2を選定した後であっても、抵抗素子Rx
によってバイポーラトランジスタTr2における可変抵
抗特性を調整することが可能となる。この結果、歪補償
の調整自由度が広がる。
【0102】なお、本発明の実施の形態6に係る構成に
よっても歪みを抑えることが可能であるため、AB級モ
ードやB級モード付近で動作させることができる。これ
により、高効率の電力増幅器を実現することが可能とな
る。
【0103】[実施の形態7]本発明の実施の形態7に
おける電力増幅器の構成の概要について説明する。図1
2は、本発明の実施の形態7における電力増幅器700
の構成を示す図である。図12を参照して、電力増幅器
700は、増幅用のエミッタ接地型バイポーラトランジ
スタTr1、抵抗素子Rx、キャパシタンス素子Cxお
よびバイポーラトランジスタTr2を備える。キャパシ
タンス素子Cxは、電圧端子Vbと接地電位との間に接
続される。抵抗素子Rxは、電圧端子Vbとバイポーラ
トランジスタTr2のベースとの間に接続される。バイ
ポーラトランジスタTr2のエミッタは、電圧端子Vb
と接続され、これは、バイポーラトランジスタTr1の
ベースと接続される。実施の形態5による電力増幅器5
00と電力増幅器700との相違点は、エミッタとコレ
クタとの接続関係が逆になっている点にある。
【0104】トランジスタは、エミッタとコレクタとの
接続関係を逆にしてもトランジスタ動作を行なう。した
がって、この場合も、コレクタ電流Ic2は、ベース電
流Ib2にほぼ比例するため、コレクタ電流Ic2は、
電圧Vbに対してダイオード的な電流−電圧特性を有す
ることになる。すなわち、バイポーラトランジスタTr
2は、可変インピーダンスとして機能することが可能と
なる。また、コレクタ電流Ic2、エミッタ電流Ie2
も抵抗素子Rxによって可変となる。この結果、使用す
るバイポーラトランジスタTr2を選定した後であって
も、抵抗素子Rxによって、バイポーラトランジスタT
r2における可変抵抗特性を調整することが可能とな
り、歪補正の調整自由度を広げることが可能となる。
【0105】なお、本発明の実施の形態7に係る構成に
よっても歪みを抑えることが可能であるため、AB級モ
ードやB級モード付近で動作させることができる。これ
により、高効率の電力増幅器を実現することが可能とな
る。
【0106】さらに、本発明の実施の形態1〜7におけ
るバイアス電圧Vbは、後述するように電圧供給回路1
005から供給する。この際、電圧供給回路の出力電圧
Vbを制御することにより電力増幅器の利得を制御して
もよい。歪補償回路が第1のバイポーラトランジスタ
(バイポーラトランジスタTr1)のバイアス回路も兼
ねているため、前記出力電圧を制御することにより第1
のバイポーラトランジスタのバイアス電流を制御するこ
とが可能になる。この結果、歪補償の機能を有しつつ、
電力増幅器の利得を制御することが可能になる。
【0107】特に、W−CDMAやIS−95のように
電力増幅器に低歪みと広いダイナミックレンジでの利得
制御とが要求される通信システムにおける電力増幅器の
電力効率の向上が可能となる。
【0108】また、本発明の実施の形態1〜7におい
て、電圧供給回路の出力電圧を制御することにより前記
歪補償回路における歪補償量を制御することができる。
電力供給手回路の出力電圧を制御することにより歪補償
回路に含まれる可変インピーダンス素子の直流的な両端
電圧が制御できるため、可変インピーダンス素子のイン
ピーダンスを制御することが可能になる。これにより、
当該歪補償回路における歪補償量が調整できる、第1の
バイポーラトランジスタで生じる歪の度合いに応じた歪
補償が可能になる。したがって、電圧供給回路の出力電
圧を制御することにより、電圧供給回路の出力電圧が固
定である場合に比べて、歪み補償の自由度が広がる。
【0109】[実施の形態8]本発明の実施の形態8に
おける通信装置の構成の概要について説明する。図13
は、本発明の実施の形態8における通信装置1001の
主要部の構成を示す図である。
【0110】図13を参照して、通信装置1001は、
電力増幅器1002、電力増幅器1002の出力レベル
を検出する出力電力レベル検出回路1003、出力電力
レベル検出回路1003の出力に応じて電圧供給回路1
005を制御する制御回路1004、制御回路1004
の制御に基づき電力増幅器1002にバイアス電圧を供
給する電圧供給回路1005、および通信装置の各回路
部を駆動する主電源としてのバッテリ1006を備え
る。
【0111】電力増幅器1002には、本発明の実施の
形態1〜7で説明した電力増幅器を用いる。電力増幅器
1002に含まれるバイポーラトランジスタTr1のベ
ースは、電圧供給回路1005からバイアス電圧が供給
される。
【0112】通信装置1001はさらに、周波数変換部
1009、受信用RF部1010、IF/ベースバンド
部1011、送信用RF部1014、デュプレクサ10
12およびアンテナ1013を備える(RF:Radio Fr
equency)。
【0113】周波数変換部1009は、ミキサ1020
および1021、ならびにVCO1022(Voltage Co
ntrolled Oscillator)を含む。ミキサ1020は、I
F/ベースバンド部1011の出力とVCO1022の
出力とを混合する。ミキサ1021は、受信用RF部1
010の出力とVCO1022の出力とを混合する。
【0114】送信用RF部1014は、ドライバ増幅器
やフィルタ等を含む。図においては、送信用RF部10
14の構成要素として、ドライバ増幅器1008と、ド
ライバ増幅器1008の出力を受けるフィルタ1007
とが代表的に記載されている。この例では、ドライバ増
幅器1008は、ミキサ1020の出力を受け、電力増
幅器1002は、フィルタ1007の出力を増幅する。
【0115】受信用RF部1010は、低雑音増幅器や
フィルタ等を含む。図においては、受信用RF部101
0の構成要素として、低雑音増幅器1024と、低雑音
増幅器1024の出力を受けるフィルタ1025とが代
表的に記載されている。この例では、低雑音増幅器10
24は、デュプレクサ1012の出力を受け、ミキサ1
021には、フィルタ1025の出力が与えられる。
【0116】アンテナ1013は、送受信用に使用され
る。デュプレクサ1012により、送信RF信号と受信
RF信号とを分離する。
【0117】受信RF信号は、受信用RF部1010を
通過後、周波数変換部1009でIF信号に変換される
(IF:Intermediate Frequency)。当該IF信号は、
IF/ベースバンド部1011で信号処理される。
【0118】IF/ベースバンド部1011から出力さ
れる信号は、周波数変換部1009でRF信号に変換さ
れる。当該RF信号は、送信用RF部1014を通過
後、電力増幅器1002で増幅される。そして、電力増
幅器1002の出力は、アンテナ1013から出力され
る。
【0119】本発明の実施の形態8における電力増幅器
1002は、送信部の最終段の構成要素である。ところ
で、送信部の最終段に位置する電力増幅器は、通信装置
内で最大の信号電力を増幅する必要があるため消費電力
が大きい。たとえば、携帯電話等のバッテリ動作の通信
装置では、通話時には当該電力増幅器における消費電力
が通信装置全体の消費電力の大半を占めている。
【0120】そこで、電力増幅器1002として本発明
の実施の形態1〜7における低歪かつ高効率の電力増幅
器を用いる。これにより、通信装置全体の低消費電力化
が図れる。特に、バッテリ動作での電池切れまでの通信
時間を引き伸ばすことが可能になる。また、従来と同一
の通信時間を確保するのであれば、より小型のバッテリ
を使用することが可能になるため、通信端末の小型化あ
るいは軽量化が可能になる。
【0121】さらに、送信用電力増幅器1002が低歪
みおよび高効率の両立が実現であるため、本発明の実施
の形態8における通信装置1001をW−CDMA、I
S−95、PDC、PHS、IMT−2000等の送信
用電力増幅器に隣接チャネル漏洩電力規定に代表される
厳しい低歪み特性が要求される通信システムで使用する
ことは、本発明の望ましい実施形態となる。
【0122】送信信号が振幅変調成分を含んでいる場
合、送信信号を増幅して規定のアンテナ出力レベルまで
増幅する増幅段で送信信号の波形が乱れると、送信情報
を受信側で正しく復調できなくなる。このような通信シ
ステム(W−CDMA,IS−95,PDC,PHS,
IMT−2000,5GHz帯の無線LAN(local ar
ea network))では、送信電力用電力増幅器として、入
力信号波形を忠実に増幅して出力する低歪電力増幅器が
必要になる。したがって、通信装置1001によれば、
送信用として低歪電力増幅器1002を備えるため、振
幅変調成分を含む送信信号を正確に受信側に送信するこ
とができる。
【0123】また、出力電力レベル検出回路1003に
より電力増幅器1002の出力信号レベルを検出し、検
出された出力信号レベルに応じて、制御回路1004を
介して、電圧供給回路1005の出力電圧を制御するこ
とにより、電力増幅器1002の利得または歪補償回路
の歪補償量を制御するように構成してもよい。
【0124】電力増幅器1002に含まれる歪補償回路
が第1のバイポーラトランジスタ(バイポーラトランジ
スタTr1)のバイアス回路も兼ねているため、電圧供
給回路1005の出力電圧を制御することにより第1の
バイポーラトランジスタのバイアス電流を制御すること
が可能になる。したがって、歪補償の機能を有しつつ、
電力増幅器の利得制御が可能になる。したがって、電力
増幅器1002を使用した場合、W−CDMAやIS−
95のように電力増幅器の低歪みと広いダイナミックレ
ンジでの利得制御が要求される通信システムにおける電
力増幅器の電力効率の向上が可能になる。したがって、
電圧供給回路1005の出力電圧を制御することによ
り、通信端末の消費電力低減が可能になる。
【0125】また、電圧供給回路1005の出力電圧を
制御することにより歪補償回路に含まれる可変インピー
ダンス素子の直流的な両端電圧が制御できるため、可変
インピーダンス素子のインピーダンスを制御することが
可能になる。この結果、当該歪補償回路における歪補償
量が調整できるため、第1のバイポーラトランジスタで
生じる歪みの度合いに応じた歪補償が可能になる。した
がって、電圧供給回路1005の出力電圧を制御した場
合、電圧供給回路の出力電圧が固定である場合に比べ
て、歪補償の自由度が広がる。
【0126】なお、図13では、電力増幅器1002の
出力端で出力電力レベルを検出しているが、電力増幅器
1002からアンテナ1013に至る径路(図示しない
が、フィルタやアイソレータ等が付加される場合もあ
る)の任意の個所で電圧レベルを検出するようにしても
よい。
【0127】さらに、図14に示されるように、出力電
力レベル検出回路1003に代わって電力増幅器100
2の入力側の信号レベルを検出する入力電力レベル検出
回路1023を配置してもよい。この場合、制御回路1
004は、入力電力レベル検出回路1023の出力に応
じて電圧供給回路1005を制御することになる。この
ように、入力電力レベル検出回路1023によって電力
増幅器1002の利得または歪補償量の制御を行なって
もよい。
【0128】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した実施の形態の説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0129】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る歪補償回路
を有する電力増幅器を用いることにより、振幅−振幅
歪、および振幅−位相歪を各々低減し、電力増幅器の低
歪化を可能とすることが可能となる。また、より飽和領
域に近くあるいはよりB級動作に近い動作を可能とする
ことにより電力効率の向上を図ることが可能となる。
【0130】さらに本発明に係る上記通信装置によれ
ば、送信用電力増幅器が低歪みかつ高効率であるため、
通信装置の消費電力が低減される。特に、バッテリ動作
の通信装置であれば、電池切れまでの通信時間を伸ばす
ことが可能になる。また、従来と同一の通信時間を確保
するのであれば、より小型のバッテリを使用することが
可能になり、通信端末の小型化あるいは軽量化が可能に
なる。送信信号が振幅変調成分を含む場合、送信信号を
増幅して規定のアンテナ出力レベルまで増幅する増幅段
で送信信号の波形が乱れると、送信情報を受信側で正し
く復調できなくなる。したがって、このような通信シス
テムでは、送信電力用電力増幅器として、入力信号波形
を忠実に増幅して出力する低歪電力増幅器が必要にな
る。このような通信システムとして、W−CDMA,I
S−95,PDC,PHS,IMT−2000,50G
Hz帯の無線LANなどがある。
【0131】したがって、上記通信装置によれば、送信
用として低歪電力増幅器を有するため、送信信号の波形
が乱れることなく正確な情報を受信側に送信することが
できる。
【0132】送信用電力増幅器について隣接チャネル漏
洩電力規定に代表される厳しい低歪特定が要求されるW
−CDMA,IS−95,PDC,PHS,IMT−2
000等の通信システムに上記通信装置を使用した場
合、低歪みと高効率との両立が可能になる。また、通信
装置の消費電力を低減することができるため、特に、バ
ッテリ動作の通信装置であれば、電池切れまでの通信時
間を伸ばすことが可能になる。また、従来と同一の通信
時間を確保するのであれば、より小型のバッテリを使用
することが可能になり、通信端末の小型化あるいは軽量
化が可能になる。
【0133】さらに、上記通信装置によれば、低歪の信
号増幅が必要とされる通信システムにおいても、検出さ
れる入力信号レベルまたは出力信号レベルに応じて、所
定の利得あるいは既定値内の歪みで消費電力が最小にな
るように電圧供給手段の出力電圧を制御することによ
り、電力増幅器の利得あるいは歪補償量を制御すること
が可能になる。したがって、通信装置の消費電力が低減
され、特に、バッテリ動作の通信装置であれば、電池切
れまでの通信時間を伸ばすことが可能になる。また、従
来と同一の通信時間を確保するのであれば、より小型の
バッテリを使用することが可能になり、通信端末の小型
化あるいは軽量化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における電力増幅器1
00の構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における電力増幅器の
他の構成の一例を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2における電力増幅器2
00の構成を示す図である。
【図4】 本発明に係る電力増幅器と従来の電力増幅器
との動作特性を比較した実験の結果を示す図である。
【図5】 本発明に係る電力増幅器におけるキャパシタ
ンス素子と動作特性との関係を調べた実験の結果を示す
図である。
【図6】 本発明に係る電力増幅器における抵抗素子の
抵抗値と動作特性との関係を調べた実験結果を示す図で
ある。
【図7】 実験条件について説明するための概念図であ
る。
【図8】 本発明の実施の形態3における電力増幅器3
00の構成を示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態4における電力増幅器4
00の構成を示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態5における電力増幅器
500の構成を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態6における電力増幅器
600の構成を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態7における電力増幅器
700の構成を示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態8における通信装置の
1001の主要部の構成を示す図である。
【図14】 本発明の実施の形態8における通信装置の
1001の主要部の他の構成例を示す図である。
【図15】 文献1に記載される電力増幅器の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 可変インピーダンス素子、Tr1 増幅用のエミッ
タ接地型バイポーラトランジスタ、Tr2 バイポーラ
トランジスタ、Rx 抵抗素子、Cx キャパシタンス
素子、D1 ダイオード、100,150,200〜7
00,900,1000 電力増幅器、1001 通信
装置、1002 電力増幅器、1003出力電力レベル
検出回路、1004 制御回路、1005 電圧供給回
路、1006 バッテリ、1007,1025 フィル
タ、1008 ドライバ増幅器、1009 周波数変換
部、1010 受信用RF部、1011 IF/ベース
バンド部、1012 デュプレクサ、1013 アンテ
ナ、1014 送信用RF部、1020,1021 ミ
キサ、1023 入力電力レベル検出回路、1024
低雑音増幅器。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタ接地型の第1のバイポーラトラ
    ンジスタを含む電力増幅素子と、 前記第1のバイポーラトランジスタのベースにバイアス
    電圧を供給する電圧供給手段と、 前記電力増幅素子の歪みを補償する歪補償回路とを備
    え、 前記歪補償回路は、 前記電圧供給手段と前記第1のバイポーラトランジスタ
    のベースとの間に配置される可変インピーダンス素子
    と、 前記第1のバイポーラトランジスタから前記可変インピ
    ーダンス素子をみたときのリアクタンス成分および抵抗
    成分の少なくともいずれかを調整するための調整回路と
    を含む、電力増幅器。
  2. 【請求項2】 前記調整回路は、 一方の端子が前記電圧供給手段に接続される抵抗素子
    と、 前記抵抗素子の他方の端子と接地電位との間に接続され
    るキャパシタンス素子とを含む、請求項1に記載の電力
    増幅器。
  3. 【請求項3】 前記可変インピーダンス素子は、 前記電圧供給手段と接続されるアノードと、前記第1の
    バイポーラトランジスタのベースに接続されるカソード
    とを有するダイオード素子で構成される、請求項2に記
    載の電力増幅器。
  4. 【請求項4】 前記可変インピーダンス素子は、 前記電圧供給手段と前記第1のバイポーラトランジスタ
    のベースとの間で、PN接合を形成するように構成され
    る第2のバイポーラトランジスタを含む、請求項2に記
    載の電力増幅器。
  5. 【請求項5】 前記可変インピーダンス素子は、 前記第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
    るエミッタと、前記電圧供給手段と接続されるベース
    と、前記抵抗素子と前記キャパシタンス素子との接続ノ
    ードに接続されるコレクタとを有する第2のバイポーラ
    トランジスタで構成される、請求項2に記載の電力増幅
    器。
  6. 【請求項6】 前記可変インピーダンス素子は、 前記第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
    るコレクタと、前記電圧供給手段と接続されるベース
    と、前記抵抗素子と前記キャパシタンス素子との接続ノ
    ードに接続されるエミッタとを有する第2のバイポーラ
    トランジスタで構成される、請求項2に記載の電力増幅
    器。
  7. 【請求項7】 前記調整回路は、 一方の端子が前記電圧供給手段に接続され、他方の端子
    が前記可変インピーダンス素子と接続される抵抗素子
    と、 前記電圧供給手段と接地電位との間に接続されるキャパ
    シタンス素子とを含む、請求項1に記載の電力増幅器。
  8. 【請求項8】 前記可変インピーダンス素子は、 前記第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
    るエミッタと、前記電圧供給手段と接続されるコレクタ
    と、前記抵抗素子の他方の端子に接続されるベースとを
    有する第2のバイポーラトランジスタで構成される、請
    求項7に記載の電力増幅器。
  9. 【請求項9】 前記可変インピーダンス素子は、 前記第1のバイポーラトランジスタのベースに接続され
    るコレクタと、前記電圧供給手段と接続されるエミッタ
    と、前記抵抗素子の他方の端子に接続されるベースとを
    有する第2のバイポーラトランジスタで構成される、請
    求項7に記載の電力増幅器。
  10. 【請求項10】 前記第1のバイポーラトランジスタお
    よび前記可変インピーダンス素子は、同一の半導体基板
    上に形成される、請求項4、5、6、8または請求項9
    のいずれかに記載の電力増幅器。
  11. 【請求項11】 前記第1のバイポーラトランジスタ
    は、 B級またはAB級で動作させる、請求項1に記載の電力
    増幅器。
  12. 【請求項12】 前記電圧供給手段からの出力電圧を制
    御することにより利得制御がなされる、請求項1から1
    1のいずれかに記載の電力増幅器。
  13. 【請求項13】 前記電圧供給手段からの出力電圧を制
    御することにより、前記歪補償回路における歪補償量が
    制御される、請求項1から12のいずれかに記載の電力
    増幅器。
  14. 【請求項14】 信号を増幅するための請求項1から1
    3のいずれかに記載の電力増幅器を備えた、通信装置。
  15. 【請求項15】 前記信号は、振幅変調成分を含む、請
    求項14に記載の通信装置。
  16. 【請求項16】 前記電力増幅器へ入力される信号電力
    レベル、あるいは前記電力増幅器から出力される信号電
    力レベルを検出する検出回路と、 前記検出回路によって検出される前記信号電力レベルに
    応じて、前記電圧供給手段の出力電圧を制御する制御回
    路とをさらに備える、請求項14または15に記載の通
    信装置。
JP2000203516A 1999-07-19 2000-07-05 電力増幅器 Expired - Lifetime JP3607855B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203516A JP3607855B2 (ja) 1999-07-19 2000-07-05 電力増幅器
EP00115475A EP1071204B1 (en) 1999-07-19 2000-07-18 Power amplifier and communication device including power amplifier
US09/618,448 US6433641B1 (en) 1999-07-19 2000-07-18 Power amplifier and communication device including power amplifier
DE60019851T DE60019851T2 (de) 1999-07-19 2000-07-18 Leistungsverstärker und Kommunikationsgerät mit einem Leistungsverstärker
US10/186,676 US6806774B2 (en) 1999-07-19 2002-07-02 Power amplifier and communication device including power amplifier

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20448499 1999-07-19
JP11-204484 1999-07-19
JP2000203516A JP3607855B2 (ja) 1999-07-19 2000-07-05 電力増幅器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003321507A Division JP3808064B2 (ja) 1999-07-19 2003-09-12 電力増幅器を備える通信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001094360A true JP2001094360A (ja) 2001-04-06
JP3607855B2 JP3607855B2 (ja) 2005-01-05

Family

ID=26514489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000203516A Expired - Lifetime JP3607855B2 (ja) 1999-07-19 2000-07-05 電力増幅器

Country Status (4)

Country Link
US (2) US6433641B1 (ja)
EP (1) EP1071204B1 (ja)
JP (1) JP3607855B2 (ja)
DE (1) DE60019851T2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7057458B2 (en) 2003-09-10 2006-06-06 Sharp Kabushiki Kaisha Balanced power amplifier and high-frequency communication apparatus
US7579914B2 (en) 2006-09-29 2009-08-25 Sharp Kabushiki Kaisha Bias circuit and power amplifier
JP2013502847A (ja) * 2009-08-19 2013-01-24 クゥアルコム・インコーポレイテッド ダイオードベースバイアス有りスタックアンプ(stackedamplifier)
JP2018186376A (ja) * 2017-04-25 2018-11-22 新日本無線株式会社 増幅回路

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030210041A1 (en) * 2000-04-07 2003-11-13 Le Cuong Duy Eddy current measuring system for monitoring and controlling a chemical vapor deposition (CVD) process
US6531924B2 (en) * 2001-04-18 2003-03-11 Qualcomm Incorporated Bias method and circuit for distortion reduction
JP3664990B2 (ja) 2001-04-25 2005-06-29 株式会社東芝 高周波回路及び通信システム
AU2003216835A1 (en) * 2002-03-20 2003-10-08 Roke Manor Research Limited A bias circuit for a bipolar transistor
JP2005536106A (ja) 2002-08-12 2005-11-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 改善された線形制御特性を有する可変利得増幅器
JP3790734B2 (ja) * 2002-10-04 2006-06-28 松下電器産業株式会社 高周波装置、高周波増幅方法
JP2005020476A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Renesas Technology Corp 高周波電力増幅回路および無線通信システム
US7274258B2 (en) * 2005-09-08 2007-09-25 Industrial Technology Research Institute Dynamic bias circuit for a radio-frequency amplifier
JP5786745B2 (ja) * 2012-02-09 2015-09-30 三菱電機株式会社 電力増幅器
US9455669B2 (en) * 2013-10-11 2016-09-27 Skyworks Solutions, Inc. Apparatus and methods for phase compensation in power amplifiers
WO2018003152A1 (ja) * 2016-06-27 2018-01-04 シャープ株式会社 高周波加熱装置
TWI693788B (zh) * 2017-02-15 2020-05-11 立積電子股份有限公司 用於對放大器的線性度進行補償的前置補償器
TWI647905B (zh) 2017-02-15 2019-01-11 立積電子股份有限公司 用於對放大器的線性度進行補償的前置補償器
TWI669905B (zh) * 2017-02-15 2019-08-21 立積電子股份有限公司 用於對放大器的線性度進行補償的前置補償器
US10666200B2 (en) 2017-04-04 2020-05-26 Skyworks Solutions, Inc. Apparatus and methods for bias switching of power amplifiers
CN110719077B (zh) * 2019-10-23 2022-08-16 广州慧智微电子股份有限公司 一种功率放大器及电子设备

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3984783A (en) * 1975-03-27 1976-10-05 Motorola, Inc. Amplifier
US5241284A (en) * 1990-02-16 1993-08-31 Nokia Mobile Phones Ltd. Circuit arrangement for connecting RF amplifier and supply voltage filter
JPH05267585A (ja) * 1992-03-19 1993-10-15 Mitsubishi Electric Corp 増幅器
JP3175881B2 (ja) 1993-08-24 2001-06-11 松下電器産業株式会社 高周波増幅器
US5815038A (en) * 1995-04-28 1998-09-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Distortion compensation circuit
US5814038A (en) * 1995-06-07 1998-09-29 Sri International Surgical manipulator for a telerobotic system
JPH0951238A (ja) * 1995-08-09 1997-02-18 Mitsubishi Electric Corp マイクロ波増幅器回路
US5635872A (en) * 1995-11-16 1997-06-03 Maven Peal Instruments, Inc. Variable control of electronic power supplies
US5710523A (en) * 1996-01-16 1998-01-20 Trw Inc. Low noise-low distortion hemt low noise amplifier (LNA) with monolithic tunable HBT active feedback
JP3377675B2 (ja) * 1996-03-19 2003-02-17 シャープ株式会社 高周波増幅回路
US5760651A (en) * 1996-07-30 1998-06-02 Philips Electronics North America Corporation Inductorless voltage biasing circuit for and Ac-coupled amplifier
GB2317289B (en) * 1996-09-12 2001-03-14 Nokia Mobile Phones Ltd Amplifier system
US6148220A (en) * 1997-04-25 2000-11-14 Triquint Semiconductor, Inc. Battery life extending technique for mobile wireless applications
US6262631B1 (en) * 1998-04-30 2001-07-17 The Whitaker Corporation Silicon power bipolar junction transistor with an integrated linearizer

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7057458B2 (en) 2003-09-10 2006-06-06 Sharp Kabushiki Kaisha Balanced power amplifier and high-frequency communication apparatus
US7579914B2 (en) 2006-09-29 2009-08-25 Sharp Kabushiki Kaisha Bias circuit and power amplifier
JP2013502847A (ja) * 2009-08-19 2013-01-24 クゥアルコム・インコーポレイテッド ダイオードベースバイアス有りスタックアンプ(stackedamplifier)
US8847689B2 (en) 2009-08-19 2014-09-30 Qualcomm Incorporated Stacked amplifier with diode-based biasing
JP2018186376A (ja) * 2017-04-25 2018-11-22 新日本無線株式会社 増幅回路

Also Published As

Publication number Publication date
EP1071204B1 (en) 2005-05-04
US6806774B2 (en) 2004-10-19
JP3607855B2 (ja) 2005-01-05
US20020167358A1 (en) 2002-11-14
DE60019851D1 (de) 2005-06-09
EP1071204A3 (en) 2003-01-02
EP1071204A2 (en) 2001-01-24
DE60019851T2 (de) 2006-01-26
US6433641B1 (en) 2002-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3607855B2 (ja) 電力増幅器
US6259901B1 (en) Radio-frequency power amplifier of mobile communication equipment
US9405332B2 (en) RF power amplifier with linearity control
US8040186B2 (en) Radio frequency amplifier circuit and mobile communication terminal using the same
JP4560573B2 (ja) 電力増幅器、電力増幅器の制御方法、および無線通信装置
US7449957B2 (en) Radio frequency power amplifier
US11356064B2 (en) Transceiver circuit
JP3510194B2 (ja) 電力増幅器および無線通信装置
JP2004527956A (ja) パワーアンプのバイアス調節
US7199652B2 (en) Amplifier; and transmitter and communication device incorporating the same
US20090206933A1 (en) Dual bias control circuit
US6492869B1 (en) Linear amplifier and radio communication apparatus using the same
US7098740B2 (en) Radio frequency power amplifier and communication system
US6946908B1 (en) Programmable radio frequency predistortion linearizer and method thereof
JP2002223127A (ja) 電力増幅回路およびそれを用いた通信装置
JP2005045440A (ja) 電力増幅器及びこれを用いた無線通信装置
JP3808064B2 (ja) 電力増幅器を備える通信装置
JP2002043875A (ja) 可変利得増幅器及びそれを備えた電子機器
US7224222B2 (en) High efficiency linear RF amplifier
JP4966052B2 (ja) 電力増幅器及び通信装置
JP3668099B2 (ja) 電力増幅器
JPH03222524A (ja) 線形送信装置
KR100499504B1 (ko) 고효율 스마트 전력 증폭기
JP2003347863A (ja) 電力増幅回路およびそれを用いた通信装置
KR20040084500A (ko) 전력 증폭기

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041008

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3607855

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121015

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term