JP2018182808A - ステッピングモータおよび自動車 - Google Patents

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Shoji Yoshitomi
昌治 吉冨
榮 藤谷
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榮 藤谷
藤井 宏明
Hiroaki Fujii
宏明 藤井
卓 大倉
Suguru OKURA
卓 大倉
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Abstract

【課題】ステッピングモータの回転むらを低減すること。
【解決手段】実施形態のステッピングモータは、磁石を有するロータと、コイルを有し第1相における励磁ベクトルを形成する第1ステータと、コイルを有し第2相における励磁ベクトルを形成する第2ステータと、第1相および第2相に印加される電圧および/又は電流を制御する制御部と、を備える。そして、制御部は、ロータの回転角度および回転方向と、かかる回転角度における第1ステータおよび第2ステータの構造に起因して発生するコギングトルクとに応じて、第1相および/又は第2相における励磁波形の振幅を補正する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステッピングモータおよび自動車に関する。
従来、車載用などのメータにおいて指針を回動させるモータとして、ステッピングモータが用いられている。かかるステッピングモータは、入力パルス数に応じて出力軸がステップ状に回転している。
特開平8−182301号公報
しかしながら、従来のステッピングモータの回転速度は、最大回転速度と最小回転速度との間を周期的に変動している。そして、メータにおいて指針を回動させる場合、かかる最大回転速度と最小回転速度との差である回転むらが問題となる場合がある。
本発明は、上記課題を一例とするものであり、ステッピングモータの回転むらを低減することを目的とする。
本発明の一態様に係るステッピングモータは、磁石を有するロータと、コイルを有し第1相における励磁ベクトルを形成する第1ステータと、コイルを有し第2相における励磁ベクトルを形成する第2ステータと、前記第1相および前記第2相に印加される電圧および/又は電流を制御する制御部と、を備える。そして、前記制御部は、前記ロータの回転角度および回転方向と、当該回転角度における前記第1ステータおよび前記第2ステータの構造に起因して発生するコギングトルクとに応じて、前記第1相および/又は前記第2相における励磁波形の振幅を補正する。
本発明の一態様によれば、ステッピングモータの回転むらを低減することができる。
図1は、実施形態に係るステッピングモータの斜視図である。 図2は、実施形態に係るステッピングモータの側断面図である。 図3は、実施形態に係るステッピングモータに接続された制御部を示すブロック図である。 図4は、実施形態に係るロータの回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。 図5は、実施形態の変形例1に係るロータの回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。 図6は、実施形態の変形例2に係るロータの回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。 図7は、実施形態の変形例3に係るロータの回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。
以下、実施形態に係るステッピングモータについて図面を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<ステッピングモータの構成>
最初に、実施形態に係るステッピングモータ1の構成について説明する。図1および図2は、実施形態に係るステッピングモータ1を示している。図1は、実施形態に係るステッピングモータ1の斜視図であり、図2は、実施形態に係るステッピングモータ1の側断面図である。
ステッピングモータ1は、たとえば、図示しない指針式メータ(表示装置)における指針の回動を駆動するためのメータ用のステッピングモータであり、図2に示すように、ロータ10と、ステータ20と、エンドプレート30と、フロントプレート40とを備える。
ロータ10は、ステータ20の内部に回動可能に収容されている。ロータ10は、図2に示すように、シャフト11と、ロータマグネット12と、スリーブ13とを備える。
シャフト11は、アルミニウムと他の金属との合金で形成されたスリーブ13の中央に圧入されて固定されており、シャフト11はスリーブ13の軸となっている。円筒状のロータマグネット12は、ボンド磁石を射出成形して得られたものであり、スリーブ13の外周に装着されている。シャフト11は、ステッピングモータ1の回転軸を構成している。
なお、シャフト11はスリーブ13に圧入されて固定されることに限定されず、スリーブ13と一体に成形されていてもよい。この場合、シャフト11はスリーブ13を形成する樹脂部材でロータマグネット12と一体成形されていること、などが挙げられる。
また、ロータマグネット12は必要に応じて、その磁気特性を調整する(基本は、磁気特性を向上させるが、磁気的分布を調整する事もある。)為に、射出成型時に必要な直流磁場を掛け(着磁)、周方向に異なる磁極を有する、いわゆる異方性を有する磁石となっている。
ステータ20は、互いに同様の構成を有する環状の第1ステータ(以下、A相ステータと呼称する)21と第2ステータ(以下、B相ステータと呼称する)22とを備える。かかるA相ステータ21とB相ステータ22とは軸方向に並べて配置されることで、軸方向に同軸上に積層され、ステータ20は両者で2相構造となっている。以下においては、A相ステータ21の内部構造についてまず説明し、続いてB相ステータ22の内部構造について説明する。
図2に示すように、A相ステータ21は、カップ状ヨーク(第1ヨーク)23aと、円板状ヨーク(第2ヨーク)24aと、ボビン25aと、コイル26aとを備える。
カップ状ヨーク23aは、カップ状の外形を有し、軟磁性体の鋼板で形成され、軸方向(図2で上下方向)において円板状ヨーク24aと軸方向(図2で上下方向)で離間するように組まれている。カップ状ヨーク23aは底板23abを有する。そして、かかる底板23abの中央部に形成された開口の周縁には、軸方向に突出する複数の極歯23aaが櫛歯状に形成されている。
円板状ヨーク24aは、軸方向から見て、円板状の外形を有する平面形状を備え、軟磁性体の鋼板で形成され、円板状ヨーク24aの外周縁がカップ状ヨーク23aの内周面に嵌着されている。また、円板状ヨーク24aの中央部に形成された開口の周縁には、軸方向に突出する複数の極歯24aaが櫛歯状に形成されている。そして、カップ状ヨーク23aの極歯23aaと円板状ヨーク24aの極歯24aaとは、周方向に交互に噛み合わされている。
ボビン25aは、絶縁性を有する樹脂部材で形成され、ボビン25aの周縁の一部に端子台25aaが一体成形によって形成されている。また、コイル26aは、ボビン25aに巻回され、カップ状ヨーク23aと円板状ヨーク24aとの間であって極歯23aa、24aaの外周側に配置されている。
B相ステータ22は、A相ステータ21と同様、カップ状ヨーク(第1ヨーク)23bと、円板状ヨーク(第2ヨーク)24bと、ボビン25bと、コイル26bとを備える。
カップ状ヨーク23bは、カップ状の外形を有し、軟磁性体の鋼板で形成され、軸方向において円板状ヨーク24bと軸方向で離間するように組まれている。カップ状ヨーク23bは底板23bbを有する。そして、かかる底板23bbの中央部に形成された開口の周縁には、軸方向に突出する複数の極歯23baが櫛歯状に形成されている。
円板状ヨーク24bは、軸方向から見て、円板状の外形を有する平面形状を備え、軟磁性体の鋼板で形成され、円板状ヨーク24bの外周縁がカップ状ヨーク23bの内周面に嵌着されている。また、円板状ヨーク24bの中央部に形成された開口の周縁には、軸方向に突出する複数の極歯24baが櫛歯状に形成されている。そして、カップ状ヨーク23bの極歯23baと円板状ヨーク24bの極歯24baとは、周方向に交互に噛み合わされている。
ボビン25bは、絶縁性を有する樹脂部材で形成され、ボビン25bの外周部の一部に端子台25baが一体成形によって形成されている。また、コイル26bは、ボビン25bに巻回され、カップ状ヨーク23bと円板状ヨーク24bとの間であって極歯23ba、24baの外周側に配置されている。
そして、端子台25aaおよび端子台25baには複数の端子ピン27a〜27dが設けられ、端子ピン27a〜27dには、コイル26aの端末26aaおよびコイル26bの端末26baが絡げられて接続されている。
上記構成を有するA相ステータ21およびB相ステータ22は、樹脂により積層状態に一体に組み付けられて、モールド成形されている。以下、この樹脂を「モールド樹脂」と呼称する。このモールド樹脂50は、A相ステータ21の極歯23aaと極歯24aaとの間、およびB相ステータ22の極歯23baと極歯24baとの間に充填されている。
ステッピングモータ1は、B相ステータ22側の一端部(図2では上端部)がエンドプレート30で閉塞され、A相ステータ21側の他端部(図2では下端部)がフロントプレート40で閉塞されている。
円形状のエンドプレート30は、上述のモールド樹脂50の一体成形により形成されている。エンドプレート30の中央部には、貫通孔(ロータ支持部)30aが形成されており、かかる貫通孔30aにシャフト11の一端部が貫通され、かつ回動可能に支持されている。
樹脂で形成された円形状のフロントプレート40は、A相ステータ21の円板状ヨーク24aに嵌着されるとともに、A相ステータ21のカップ状ヨーク23aにカシメ固定されている。フロントプレート40の中央部には貫通孔(ロータ支持部)40aが形成されており、かかる貫通孔40aにシャフト11が貫通され、かつ回動可能に支持されている。
また、フロントプレート40の外周部の一部には、径方向に突出する端子部40bが形成されている。かかる端子部40bはカップ状ヨーク23aの外周から外側に突出しており、端子部40bには、軸方向(図2で上下方向)に延びる複数の外部端子ピン41a〜41dが設けられている。
そして、外部端子ピン41a〜41dと端子ピン27a〜27dとのそれぞれの先端部同士は、抵抗溶接やレーザ溶接等の手段によって互いに固着され、固着接点42を介して電気的に接続されている。
なお、以下において、CW(時計回り)方向またはCCW(反時計回り)方向と呼称する場合は、図1に示すように、シャフト11を手前に見た場合における回転方向とする。なぜなら、ステッピングモータ1は、通常はシャフト11の先端に指針を挿入した状態でメータに搭載され、シャフト11を手前に見た状態で用いられるからである。
図3は、実施形態に係るステッピングモータ1に接続された制御部2を示すブロック図である。制御部2は、ステッピングモータ1のA相ステータ21のコイル26aと、B相ステータ22のコイル26bとに接続されている。
そして、制御部2は、コイル26a、26bによってステッピングモータ1の内部に形成される励磁ベクトルを制御し、励磁ベクトルを制御することによりロータ10の回動を制御する。制御部2は、ステッピングモータ1に内蔵されていてもよいし、ステッピングモータ1の外部に設けられていてもよい。
<実施形態>
図4は、実施形態に係るロータ10の回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。図4の横軸は、A相ステータ21およびB相ステータ22と、ロータ10との相対的な回転角度であり、電気角で1サイクル分(0°〜360°)の範囲を示している。
また、図4に示す実施形態において、ステッピングモータ1は、ロータ10がCW方向に回転している場合に、A相の励磁電圧がB相の励磁電圧より90°進んでいるモータである。
図4に示すコギングトルクは、ステッピングモータ1の内部でA相ステータ21およびB相ステータ22の構造に起因して発生し、ロータ10に作用するトルクである。なお、図4において、コギングトルクが正の値の場合はCW方向にトルクが作用することを示し、コギングトルクが負の値の場合はCCW方向にトルクが作用することを示している。
かかるコギングトルクは、たとえば、図4に示すように、ロータ10の回転角度が0°〜90°または180°〜270°の場合はCW方向にトルクが作用し、ロータ10の回転角度が90°〜180°または270°〜360°の場合はCCW方向にトルクが作用する。
ここで、実施形態では、コギングトルクの向きや大きさに応じて、A相の励磁電圧とB相の励磁電圧とを補正している。ここで、「励磁電圧を補正する」とは、コギングトルクの向きや大きさに応じて補正した励磁波形を予め設定しておき、かかる設定された励磁波形を用いて励磁することも含む。
たとえば、ロータ10を所定の方向に回転させる場合、コギングトルクが回転方向と同じ方向に作用する回転角度では励磁電圧を低めに補正し、コギングトルクが回転方向と反対の方向に作用する回転角度では励磁電圧を高めに補正する。なお、かかる励磁電圧の補正は、制御部2で行われる。
すなわち、ロータ10の回転方向とコギングトルクの向きとが同じ場合には、励磁電圧によりロータ10に作用するトルクを弱めに調整し、ロータ10の回転方向とコギングトルクの向きとが反対の場合には、励磁電圧によりロータ10に作用するトルクを強めに調整する。これにより、コギングトルクの向きがいずれの方向である場合にも、ロータ10に作用するトルク(コギングトルクおよび励磁電圧によるトルク)の合計値を均等化することができる。
したがって、実施形態によれば、すべての回転角度においてロータ10に作用するトルクを均等化することができることから、ロータ10の回転むらを低減することができる。
実施形態における具体的な補正方法は以下の通りである。たとえば、図4に示すように、ロータ10をCW方向に回転させる場合、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度0°〜45°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧(図4の1点鎖線に対応)より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧(図4の2点鎖線に対応)より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
そして、回転角度45°〜90°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
すなわち、実施形態において、回転角度0°〜45°の範囲では、コギングトルクの大きさが増大しているので、励磁電圧を調整している。一方で、回転角度45°〜90°の範囲では、コギングトルクの大きさが減少しているので、励磁電圧を基準電圧から変化させないように制御している。
また、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度90°〜135°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
そして、回転角度135°〜180°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
すなわち、実施形態において、回転角度90°〜135°の範囲では、コギングトルクの大きさが増大しているので、励磁電圧を調整している。一方で、回転角度135°〜180°の範囲では、コギングトルクの大きさが減少しているので、励磁電圧を基準電圧から変化させないように制御している。
また、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度180°〜225°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
そして、回転角度225°〜270°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
すなわち、実施形態において、回転角度180°〜225°の範囲では、コギングトルクの大きさが増大しているので、励磁電圧を調整している。一方で、回転角度225°〜270°の範囲では、コギングトルクの大きさが減少しているので、励磁電圧を基準電圧から変化させないように制御している。
また、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度270°〜315°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
そして、回転角度315°〜360°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
すなわち、実施形態において、回転角度270°〜315°の範囲では、コギングトルクの大きさが増大しているので、励磁電圧を調整している。一方で、回転角度315°〜360°の範囲では、コギングトルクの大きさが減少しているので、励磁電圧を基準電圧から変化させないように制御している。
このように、実施形態では、ロータ10に作用するコギングトルクの向きに基づいて、ロータ10の回転角度45°ごとに、A相およびB相の励磁電圧の振幅値を大(1.25倍)、中(1.00倍)、小(0.75倍)に補正する。
たとえば、A相およびB相の励磁電圧の波形は、所定の波形を有する第1電気信号と、かかる第1信号とは異なる波形を有する第2電気信号とを組み合わせて形成されるとよい。たとえば、第1電気信号と第2電気信号とをいずれも正弦波又は余弦波にして、第1電気信号と第2電気信号との振幅を異ならせればよい。また、第1電気信号を正弦波または余弦波にして、第2電気信号をパルス信号にしてもよい。
ここまで説明したように、実施形態では、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの向きとに応じて、A相およびB相における励磁波形の振幅を補正してもよい。たとえば、図4の例に示すように、ロータ10をCW方向に回転させる場合、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度では所定の基準電圧より低く補正し、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度では所定の基準電圧より高く補正してもよい。
また、実施形態では、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの大きさとに応じて、A相およびB相における励磁波形の振幅を補正してもよい。たとえば、コギングトルクの向きが同一方向の区間において、各回転角度におけるコギングトルクの大きさと、かかる区間におけるコギングトルクの最大値との比に基づいて、A相およびB相における励磁波形の振幅を設定してもよい。
さらに、実施形態では、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの大きさの変化傾向に応じて、A相およびB相における励磁波形の振幅を補正してもよい。たとえば、図4の例に示すように、コギングトルクの大きさが増大している場合は励磁電圧を調整し、コギングトルクの大きさが減少している場合は励磁電圧を基準電圧から変化させないように制御してもよい。
このように、ロータ10の回転角度におけるコギングトルクの向きや大きさ、大きさの変化傾向に応じて励磁電圧を補正することにより、すべての回転角度においてロータ10に作用するトルクをさらに均等化することができる。したがって、ロータ10の回転むらをさらに低減することができる。
また、図4に示すように、ステッピングモータ1への電気的入力に相当するA相の励磁電圧とB相の励磁電圧との二乗和は、回転角度45°ごとにステップ状に補正される。つまり、0°〜45°と180°〜225°とでは最小入力電力、45°〜90°と135°〜180°と225°〜270°と315°〜360°では中入力電力、90°〜135°と270°〜315°とでは最大入力電力が投入されている。
このように、A相およびB相における励磁電圧の補正をステップ状に行うことにより、効率的に振幅値を補正することができることから、かかる補正が行われる制御部2の負荷を低減させることができる。
また、図4に示す例では、回転角度0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°、360°の位置に極歯23aa、23ba、24aa、24baのいずれかが配置されており、かかる位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baがコギングトルクの発生源となっている。したがって、実施形態では、上述の位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baの前後において、励磁波形を補正している。
さらに、上述のように、回転角度45°ごとに励磁電圧の振幅値を補正するのは、実施形態に係るステッピングモータ1において、ロータ10における回転むらの指標である動的角度誤差ΔΦmaxの値が45°ずつ変化するのが理由である。
なお、かかる動的角度誤差ΔΦmaxは、ステッピングモータ1が1電気サイクル(実施形態では40°)移動した際の最大位置誤差値Δφmaxと最小位置誤差値Δφminとを求め、以下の式(1)から計算することができる。
ΔΦmax=(Δφmax−Δφmin)/2 (°)(機械角)・・・(1)
また、実施形態では、振幅値の補正量を1.25倍および0.75倍に設定しているが、かかる補正量はステッピングモータ1に要求される回転むら(すなわち動的角度誤差ΔΦmaxの値)により適宜変更される。実施形態では、たとえば、ステッピングモータ1のステップ数がSの場合、補正量は以下の式(2)から計算することができる。
補正量=sin(ΔΦmax×(S/4)) ・・・(2)
たとえば、要求される動的角度誤差ΔΦmaxが3.5°(機械角)で、ステッピングモータ1のステップ数Sが36である場合、補正量はsin(3.5×(36/4))=0.522となることから、励磁電圧の振幅値を大の場合には1.522倍、小の場合には0.478倍に設定すればよい。
なお、上述の補正量はあくまで一例であり、実際はコギングトルクや励磁電圧によるトルクの大きさ、ステッピングモータ1の回転数、ステッピングモータ1に取り付けられる指針の慣性モーメントなどに基づいて適宜補正すればよい。
また、実施形態では、ロータ10をCW方向に回転させた場合の制御について説明したが、ロータ10をCCW方向に回転させた場合についても、同様の制御を行えばよい。すなわち、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度の範囲では、A相およびB相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正し、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度の範囲では、A相およびB相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正すればよい。
さらに、実施形態では、A相およびB相の励磁電圧を補正することにより、ロータ10に作用するトルクを調整する場合について説明したが、A相およびB相の励磁電流を補正することにより、ロータ10に作用するトルクを調整してもよい。すなわち、実施形態では、制御部2がA相およびB相の励磁波形(励磁電圧、励磁電流)を補正することにより、A相およびB相の振幅値を補正すればよい。
実施形態において、励磁電流を補正する場合は、コイル電流の検出手段が別途必要となる一方で、励磁電圧を補正する場合に比べて位相遅れが少なくなるように補正することができる。したがって、実施形態によれば、励磁電流を補正することにより、ロータ10の回転むらをさらに低減することができる。
また、実施形態によれば、励磁電圧を補正することにより、コイル電流の検出手段が不要になることから、低コストでロータ10の回転むらを低減することができる。
さらに、実施形態にかかるステッピングモータ1をメータに搭載することにより、指針の回転むらが小さく、表示品位の高いメータを実現することができる。
また、ステッピングモータ1が搭載されるメータは、たとえば、自動車に搭載される車載用のメータであるとよい。これにより、指針の回転むらが小さく、表示品位の高いメータが搭載される自動車を実現することができる。また、かかる自動車は、ステッピングモータ1に電流を供給する外部電源を備えていても構わない。
<変形例>
以降においては、実施形態における各種変形例について、図5〜図7を参照しながら説明する。図5は、実施形態の変形例1に係るロータ10の回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。
変形例1は、実施形態のようにロータ10の回転角度45°ごとにA相およびB相の励磁電圧の振幅値を補正するのではなく、ロータ10の回転角度90°ごとに、A相およびB相の励磁電圧の振幅値を補正する。
このように、ロータ10の回転角度90°ごとに、A相およびB相の励磁電圧の振幅値を補正することによっても、すべての回転角度においてロータ10に作用するトルクを均等化することができる。なぜなら、図5に示すように、ロータ10に作用するコギングトルクは、回転角度90°ごとにCW方向とCCW方向とで交互に変化しているからである。
すなわち、変形例1では、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの向きとにのみ応じて、A相およびB相における励磁波形の振幅を補正する。
変形例1における具体的な補正方法は以下の通りである。図5に示すように、ロータ10をCW方向に回転させる場合、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度0°〜90°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧(図5の1点鎖線に対応)より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧(図5の2点鎖線に対応)より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
また、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度90°〜180°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
また、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度180°〜270°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
また、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度270°〜360°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
ここまで説明したように、変形例1では、ロータ10に作用するコギングトルクの向きに基づいて、ロータ10の回転角度90°ごとに、A相およびB相の励磁電圧の振幅値を大(1.25倍)、小(0.75倍)に補正する。
したがって、ステッピングモータ1への電気的入力に相当するA相の励磁電圧とB相の励磁電圧との二乗和は、図5に示すように、回転角度90°ごとにステップ状に補正される。つまり、0°〜90°と180°〜270°とでは最小入力電力、90°〜180°と270°〜360°とでは最大入力電力が投入されている。
これにより、変形例1では、実施形態と同様に、コギングトルクの向きがいずれの方向である場合にも、ロータ10に作用するトルクの合計値を均等化することができる。したがって、変形例1によれば、すべての回転角度においてロータ10に作用するトルクを均等化することができることから、ロータ10の回転むらを低減することができる。
また、図5に示す例では、回転角度0°、90°、180°、270°、360°の位置に極歯23aa、23ba、24aa、24baのいずれかが配置されており、かかる位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baがコギングトルクの発生源となっている。したがって、変形例1では、上述の位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baの前後において、励磁波形を補正している。
図6は、実施形態の変形例2に係るロータ10の回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。変形例2は、実施形態とはロータ10に作用するコギングトルクの向きが正反対である場合について示している。
すなわち、変形例2では、図6に示すように、コギングトルクは、ロータ10の回転角度が0°〜90°または180°〜270°の場合はCCW方向にトルクが作用し、ロータ10の回転角度が90°〜180°または270°〜360°の場合はCW方向にトルクが作用している。
かかる変形例2においても、実施形態と同様に、ロータ10の回転方向とコギングトルクの向きとが同じ場合には、励磁電圧によりロータ10に作用するトルクを弱めに調整し、ロータ10の回転方向とコギングトルクの向きとが反対の場合には、励磁電圧によりロータ10に作用するトルクを強めに調整する。さらに、変形例2では、実施形態と同様に、コギングトルクの大きさが増大している場合は励磁電圧を調整し、コギングトルクの大きさが減少している場合は励磁電圧を基準電圧から変化させないように制御する。
具体的には、図6に示すように、ロータ10をCW方向に回転させる場合、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度0°〜45°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧(図6の1点鎖線に対応)より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧(図6の2点鎖線に対応)より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
そして、回転角度45°〜90°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
また、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度90°〜135°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
そして、回転角度135°〜180°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
また、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度180°〜225°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
そして、回転角度225°〜270°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
また、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度270°〜315°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
そして、回転角度315°〜360°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧と同じ値にする(すなわち基準電圧の1.00倍)。
ここまで説明したように、変形例2では、ロータ10に作用するコギングトルクの向きに基づいて、ロータ10の回転角度45°ごとに、A相およびB相の励磁電圧の振幅値を大(1.25倍)、中(1.00倍)、小(0.75倍)に補正する。
これにより、変形例2では、実施形態と同様に、コギングトルクの向きがいずれの方向である場合にも、ロータ10に作用するトルクの合計値を均等化することができる。したがって、変形例2によれば、すべての回転角度においてロータ10に作用するトルクを均等化することができることから、ロータ10の回転むらを低減することができる。
また、図6に示す例では、回転角度0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°、360°の位置に極歯23aa、23ba、24aa、24baのいずれかが配置されており、かかる位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baがコギングトルクの発生源となっている。したがって、変形例2では、上述の位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baの前後において、励磁波形を補正している。
図7は、実施形態の変形例3に係るロータ10の回転角度と、A相およびB相の励磁電圧、コギングトルクおよび励磁電圧の二乗和との関係を示す図である。
変形例3は、変形例1に示したように、ロータ10の回転角度90°ごとにA相およびB相の励磁電圧の振幅値を補正する場合に、ロータ10に作用するコギングトルクの向きが変形例1とは正反対である場合について示している。
すなわち、変形例3では、図7に示すように、コギングトルクは、ロータ10の回転角度が0°〜90°または180°〜270°の場合はCCW方向にトルクが作用し、ロータ10の回転角度が90°〜180°または270°〜360°の場合はCW方向にトルクが作用している。
かかる変形例3においても、変形例1と同様に、ロータ10の回転方向とコギングトルクの向きとが同じ場合には、励磁電圧によりロータ10に作用するトルクを弱めに調整し、ロータ10の回転方向とコギングトルクの向きとが反対の場合には、励磁電圧によりロータ10に作用するトルクを強めに調整する。
すなわち、変形例3では、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの向きとにのみ応じて、A相およびB相における励磁波形の振幅を補正する。
具体的には、図7に示すように、ロータ10をCW方向に回転させる場合、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度0°〜90°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧(図7の1点鎖線に対応)より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧(図7の2点鎖線に対応)より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
また、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度90°〜180°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
また、コギングトルクがCCW方向に作用する回転角度180°〜270°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より高く補正する(たとえば基準電圧の1.25倍)。
また、コギングトルクがCW方向に作用する回転角度270°〜360°の範囲では、A相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)とともに、B相の励磁電圧を所定の基準電圧より低く補正する(たとえば基準電圧の0.75倍)。
すなわち、変形例3では、ロータ10に作用するコギングトルクの向きに基づいて、ロータ10の回転角度90°ごとに、A相およびB相の励磁電圧の振幅値を大(1.25倍)、小(0.75倍)に補正する。
これにより、変形例3では、変形例1と同様に、コギングトルクの向きがいずれの方向である場合にも、ロータ10に作用するトルクの合計値を均等化することができる。したがって、変形例3によれば、すべての回転角度においてロータ10に作用するトルクを均等化することができることから、ロータ10の回転むらを低減することができる。
また、図7に示す例では、回転角度0°、90°、180°、270°、360°の位置に極歯23aa、23ba、24aa、24baのいずれかが配置されており、かかる位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baがコギングトルクの発生源となっている。したがって、変形例3では、上述の位置に配置される極歯23aa、23ba、24aa、24baの前後において、励磁波形を補正している。
上述したように、実施形態によれば、ロータ10に作用するコギングトルクの向きや大きさに基づいて、A相およびB相の励磁電圧または励磁電流を補正することにより、ステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。なお、上記の実施形態では、ダイレクト駆動型のステッピングモータ1について説明したが、減速器一体内蔵型モータ(ギアードモータ)に適用してもよい。
また、上記の実施形態では、A相とB相とにおける励磁電圧の振幅値を回転角度45°または回転角度90°ごとに補正した例について示したが、その他の回転角度ごとに振幅値を補正してもよい。このように、所定の回転角度間隔で振幅値を補正することにより、効率的に振幅値を補正することができることから、かかる補正が行われる制御部2の負荷を低減させることができる。
以上のように、実施形態に係るステッピングモータ1は、磁石(ロータマグネット12)を有するロータ10と、コイル26aを有し、第1相(A相)における励磁ベクトルを形成する第1ステータ(A相ステータ21)と、コイル26bを有し、第2相(B相)における励磁ベクトルを形成する第2ステータ(B相ステータ22)と、第1相(A相)および第2相(B相)に印加される電圧および/又は電流を制御する制御部2と、を備える。そして、制御部2は、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度における第1ステータ(A相ステータ21)および第2ステータ(B相ステータ22)の構造に起因して発生するコギングトルクとに応じて、第1相(A相)および/又は第2相(B相)における励磁波形(励磁電圧、励磁電流)の振幅を補正する。これにより、ステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2は、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの向きとに応じて、第1相(A相)および第2相(B相)における励磁波形(励磁電圧、励磁電流)の振幅を補正する。これにより、ステッピングモータ1の回転むらをさらに低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2は、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの大きさとに応じて、第1相(A相)および第2相(B相)における励磁波形(励磁電圧、励磁電流)の振幅を補正する。これにより、ステッピングモータ1の回転むらをさらに低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2は、ロータ10の回転角度および回転方向と、かかる回転角度におけるコギングトルクの大きさの変化傾向とに応じて、第1相(A相)および第2相(B相)における励磁波形(励磁電圧、励磁電流)の振幅を補正する。これにより、ステッピングモータ1の回転むらをさらに低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2は、所定の回転角度間隔で、励磁波形(励磁電圧、励磁電流)の振幅を補正する。これにより、かかる補正が行われる制御部2の負荷を低減させることができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2の制御は、第1相(A相)および第2相(B相)に印加される電圧(励磁電圧)を補正することを含む。これにより、低コストでステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2の制御は、第1相(A相)および第2相(B相)に印加される電流(励磁電流)を補正することを含む。これにより、ステッピングモータ1の回転むらをさらに低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、第1ステータ(A相ステータ21)および第2ステータ(B相ステータ22)は、いずれも複数の極歯23aa、23ba、24aa、24baを有し、制御部2は、ロータ10の回転方向における極歯23aa、23ba、24aa、24baの位置の前後において、第1相(A相)及び/又は第2相(B相)の励磁波形を補正する。これにより、ステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、制御部2は、ロータ10の回転方向における極歯23aa、23ba、24aa、24baの位置の前又は後において、所定の波形を有する第1電気信号と、かかる第1電気信号とは異なる波形を有する第2電気信号とを印加する。これにより、ステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、第1電気信号および第2電気信号は正弦波又は余弦波であり、第2電気信号の振幅は第1電気信号の振幅と異なる。これにより、ステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1において、第1電気信号は正弦波又は余弦波であり、第2電気信号はパルス信号である。これにより、ステッピングモータ1の回転むらを低減することができる。
また、実施形態に係るステッピングモータ1は、メータの指針を回動させる。これにより、指針表示の信頼性が高いメータを実現することができる。
また、実施形態に係る自動車は、ステッピングモータ1と、指針を有するメータと、ステッピングモータ1に電流を供給する外部電源と、を備える。これにより、指針表示の信頼性が高いメータが搭載された自動車を実現することができる。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1 ステッピングモータ
2 制御部
10 ロータ
11 シャフト
12 ロータマグネット
13 スリーブ
20 ステータ
21 A相ステータ
22 B相ステータ
23a、23b カップ状ヨーク
24a、24b 円板状ヨーク
25a、25b ボビン
26a、26b コイル
27a〜27d 端子ピン
30 エンドプレート
40 フロントプレート
41a〜41d 外部端子ピン
42 固着接点
50 モールド樹脂

Claims (13)

  1. 磁石を有するロータと、
    コイルを有し、第1相における励磁ベクトルを形成する第1ステータと、
    コイルを有し、第2相における励磁ベクトルを形成する第2ステータと、
    前記第1相および前記第2相に印加される電圧および/又は電流を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記ロータの回転角度および回転方向と、当該回転角度における前記第1ステータおよび前記第2ステータの構造に起因して発生するコギングトルクとに応じて、前記第1相および/又は前記第2相における励磁波形の振幅を補正する
    ステッピングモータ。
  2. 前記制御部は、
    前記ロータの前記回転角度および前記回転方向と、当該回転角度における前記コギングトルクの向きとに応じて、前記第1相および前記第2相における前記励磁波形の振幅を補正する
    請求項1に記載のステッピングモータ。
  3. 前記制御部は、
    前記ロータの前記回転角度および前記回転方向と、当該回転角度における前記コギングトルクの大きさとに応じて、前記第1相および前記第2相における前記励磁波形の振幅を補正する
    請求項1または2に記載のステッピングモータ。
  4. 前記制御部は、
    前記ロータの前記回転角度および前記回転方向と、当該回転角度における前記コギングトルクの大きさの変化傾向とに応じて、前記第1相および前記第2相における前記励磁波形の振幅を補正する
    請求項1〜3のいずれか一つに記載のステッピングモータ。
  5. 前記制御部は、
    所定の前記回転角度間隔で、前記励磁波形の振幅を補正する
    請求項1〜4のいずれか一つに記載のステッピングモータ。
  6. 前記制御部の制御は、
    前記第1相および前記第2相に印加される前記電圧を補正することを含む
    請求項1〜5のいずれか一つに記載のステッピングモータ。
  7. 前記制御部の制御は、
    前記第1相および前記第2相に印加される前記電流を補正することを含む
    請求項2〜6のいずれか一つに記載のステッピングモータ。
  8. 前記第1ステータおよび前記第2ステータは、いずれも複数の極歯を有し、
    前記制御部は、前記ロータの回転方向における前記極歯の位置の前後において、前記第1相及び/又は前記第2相の励磁波形を補正する
    請求項1に記載のステッピングモータ。
  9. 前記制御部は、前記ロータの回転方向における前記極歯の位置の前又は後において、所定の波形を有する第1電気信号と、当該第1電気信号とは異なる波形を有する第2電気信号とを印加する
    請求項8に記載のステッピングモータ。
  10. 前記第1電気信号および前記第2電気信号は正弦波又は余弦波であり、
    前記第2電気信号の振幅は前記第1電気信号の振幅と異なる
    請求項9に記載のステッピングモータ。
  11. 前記第1電気信号は正弦波又は余弦波であり、
    前記第2電気信号はパルス信号である
    請求項9に記載のステッピングモータ。
  12. メータの指針を回動させる、
    請求項1〜11のいずれか一つに記載のステッピングモータ。
  13. 請求項12に記載のステッピングモータと、
    前記指針を有するメータと、
    前記ステッピングモータに電流を供給する外部電源と、
    を備える自動車。
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