JP4592724B2 - モータ - Google Patents
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Description
このモータの前記レゾルバの前記ステータコアには、径方向外側へ突出した突起部が形成され、前記ケースには、前記突起部の両側面を挟持して、前記突起部を周方向に移動させる一対のネジが設けられ、前記ケースの側面に形成された孔から前記ネジを回転させることで、前記突起部を周方向に移動させ、前記ステータコアを回動させて、前記ステータの角度基準位置を調整している(例えば、特許文献1参照)。
また、この発明に係る永久磁石同期モータは、有底筒形状のケースと、前記ケースに設けられ、前記ケースの開口部を覆ったハウジングと、前記ケース内に設けられ、前記ケースの中心を回転可能なモータ用シャフトの端部に取付けられたロータおよびこのロータの外周に設けられたステータを有したレゾルバとを備え、前記ステータは、電磁鋼板を積層して構成された筒形状のステータコアと、このステータコアに固定されたインシュレータと、このインシュレータを介して前記ステータコアに巻装された巻線とを有したモータにおいて、前記インシュレータには、歯車形状に形成され回動力が付与される歯車部が周方向に沿って形成され、前記ハウジングは、前記ケースから離れる方向に延びて形成された円筒形状の突出部を有し、前記ハウジングには、前記ケースの内部と外部とを連通し前記モータ用シャフトの軸線に沿った方向に前記ケースの外部に開口した貫通孔が形成され、前記貫通孔は、前記モータ用シャフトの軸線に沿って視たときに、前記突出部の内側に配置され、外部から前記貫通孔を通って、前記歯車部に回動力が付与され、前記ステータの周方向の回動により、前記ステータの角度基準位置が調整される。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係るモータ1におけるレゾルバ7の歯車部16dを含む縦断面図、図2は図1の取付ホルダ14およびネジ19を含むモータ1の縦断面図、図3は図1のモータ1をハウジング6の内側から外側に向かって視た図、図4は図1のモータ1をハウジング6の外側から内側に向かって視た図である。
実施の形態1に係るモータ1は、有底円筒形状のケース2と、このケース2の内部に固定された円筒形状の固定子3と、この固定子3の内側に回転可能に設けられた回転子4と、ケース2の周縁部にネジ5を用いて固定され、ケース2の開口部を覆ったハウジング6と、ケース2の内部に設けられたレゾルバ7とを備えている。
回転子4は、シャフト8と、このシャフト8の外周面に固定されたN磁極、S磁極からなる円筒形状の磁石とを備えている。
ステータ15は、円筒形状のステータコア16と、このステータコア16に設けられた樹脂からなるインシュレータ17と、このインシュレータ17を介して、ステータコア16に導線が巻装されて構成されたレゾルバ側巻線18とを有している。
ロータ13の外周の形状は、シャフト8とともにロータ13を回転させたときに、ステータコア16の後述するティース部16bとロータ13との間でのリラクタンスが所定の変化をするような特殊形状になっている。
レゾルバ側巻線18は、1相の励磁巻線と、2相の出力巻線とから構成されている。
取付ホルダ14は、ネジ19を介して、ハウジング6に取付けられており、ネジ19を一方向に回転させて、ホルダを反ハウジング6側に移動させることで、ステータ15はハウジング6の突出部6aの内側で回転可能となり、逆にネジ19を他方向に回転させて、ホルダをハウジング6側に移動させることで、ステータ15は固定される。
図5(a)は図1のステータ15を示す平面図、図5(b)は図5(a)のステータ15の側面図、図6は図5(a)のステータコア16を示す平面図、図7は図6の積層されたステータコア16を構成する珪素鋼板の中で歯車部16dが形成された珪素鋼板を示す平面図、図8は図6の積層されたステータコア16を構成する珪素鋼板の中で歯車部16dが形成されていない珪素鋼板を示す平面図である。
レゾルバ7のステータコア16は、複数の珪素鋼板を積層することにより構成されており、リング形状のバックヨーク部16aと、このバックヨーク部16aから径方向内側に突出し、全周に渡って、間隔をおいて形成された8個のティース部16bと、積層された珪素鋼板間を固定する凹凸係止部16cとを有している。
また、ステータコア16の外周部の一部であって、積層方向に沿って反固定子3側には、歯車形状をした回動力受部である歯車部16dが形成されている。この歯車部16dは、ステータコア16の外周部を削るようにして形成されており、ステータコア16の中心部から歯車部16dの先端部までの寸法は、ステータコア16の最外径と等しくなっている。
この貫通孔6cは、ケース2の内部と外部とを連通しており、調整治具20の歯車部20aが、外部からこの貫通孔6cを通って、歯車部16dと歯合して、歯車部16dに回動力を伝達可能となっている。
これにより、ステータ15の角度基準位置を調整する。
また、ハウジング6の凹部6bの底面には、調整治具20の先端部を歯合させることで、調整治具20の位置決めをする穴部6dが形成されている。
ハウジング6には、ネジ23が通過可能な貫通孔6eが形成されている。
ステータ15の角度基準位置の調整が終了した後に、貫通孔6cおよび貫通孔6eには、図示しないゴム製のキャップが塞がれる。
この突出部6fと電動パワーステアリング装置とが嵌合することにより、電動パワーステアリング装置とハウジング6とに囲まれた領域が密閉される。
したがって、貫通孔6cおよび貫通孔6eを塞ぐゴム製のキャップは、モータ1内部への異物が侵入するのを防ぐ程度の簡易的なものでよい。
2相の出力巻線の振幅変化は、互いの位相が90度ずれるように配置されており、この信号を検出回路(図示せず)によって信号処理することで、回転子4の回転角度が検出される。
次に、ステータ15の角度基準位置の調整方法について説明する。
まず、レゾルバ7のステータ15をハウジング6の突出部6aの内側に挿入し、ネジ19を仮締めして、取付ホルダ14をハウジング6に取り付けて、ステータ15が支持される。
このとき、ステータ15は、軸線方向への移動ができず、周方向に沿って回動可能となっている。
次に、調整治具20の歯車部20aをハウジング6の凹部6bに挿入し、調整治具20の先端部を穴部6dに歯合させる。これにより、調整治具20の歯車部20aとステータコア16の歯車部16dとが歯合する。
この状態で、固定子3のモータ側巻線12に、図示しない通電機構から電流が通電され、シャフト8が固定され、レゾルバ7のロータ13が所定の回転角度で固定される。
図示しない検出機構により、レゾルバ7のステータ15の回転角度を検出し、予め設定された基準角度と比較をして、その差分を算出する。
ステータコア16の歯車部16dは、周方向に沿って、連続して形成されているので、ステータ15の角度基準位置の調整量が大きい場合であっても、十分調整することができる。
この差分が減少する方向に、調整治具20を用いてステータ15を回動させて、差分が0となったところで、調整治具20の回動を停止する。
最後に、仮締め状態のネジ19を完全に締めることで、ハウジング6と取付ホルダ14との間にステータ15が固定される。
図11(a)は実施の形態2に係るモータ1のステータ15を示す平面図、図11(b)は図11(a)のステータ15の側面図である。
実施の形態2に係るモータ1におけるレゾルバ7のインシュレータ17は、ステータコア16の両面から挟むようにして取り付けられており、ティース部16bの外周と、バックヨーク部16aの内周側とに一体に形成されている。
さらに、バックヨーク部16aの内周側であって、一方の面上に設けられたインシュレータ17の一部は、バックヨーク部16aの外側まで延びて形成されている。
このバックヨーク部16aの外側まで延びて形成された領域には、実施の形態1に係るモータ1におけるレゾルバ7のステータコア16に形成された歯車部16dと同様にして、周方向に沿った歯車部17aが形成されている。
この歯車部17aが形成されたインシュレータ17の面がハウジング6側を向くようにしてハウジング6に取り付けられる。
ステータコア16とインシュレータ17とは、互いに固定されているので、調整治具20を用いて、インシュレータ17を回動させると、ステータコア16も同時に回動する。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
例えば、ステータコア16の外周部またはインシュレータ17の外周部に、摩擦力が大きくなるように表面処理された摩擦部が形成され、弾性を有した調整治具20と接触することで、調整治具20からの回動力が付与され、ステータ15が周方向に回動するレゾルバ7であってもよい。
Claims (3)
- 有底筒形状のケースと、
前記ケースに設けられ、前記ケースの開口部を覆ったハウジングと、
前記ケース内に設けられ、前記ケースの中心を回転可能なモータ用シャフトの端部に取付けられたロータおよびこのロータの外周に設けられたステータを有したレゾルバとを備え、
前記ステータは、電磁鋼板を積層して構成された筒形状のステータコアと、このステータコアに巻装された巻線とを有したモータにおいて、
前記ステータコアの外周部には、歯車形状に形成され回動力が付与される歯車部が周方向に沿って形成され、
前記ハウジングは、前記ケースから離れる方向に延びて形成された円筒形状の突出部を有し、
前記ハウジングには、前記ケースの内部と外部とを連通し前記モータ用シャフトの軸線に沿った方向に前記ケースの外部に開口した貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、前記モータ用シャフトの軸線に沿って視たときに、前記突出部の内側に配置され、
外部から前記貫通孔を通って、前記歯車部に回動力が付与され、前記ステータの周方向の回動により、前記ステータの角度基準位置が調整されることを特徴とするモータ。 - 有底筒形状のケースと、
前記ケースに設けられ、前記ケースの開口部を覆ったハウジングと、
前記ケース内に設けられ、前記ケースの中心を回転可能なモータ用シャフトの端部に取付けられたロータおよびこのロータの外周に設けられたステータを有したレゾルバとを備え、
前記ステータは、電磁鋼板を積層して構成された筒形状のステータコアと、このステータコアに固定されたインシュレータと、このインシュレータを介して前記ステータコアに巻装された巻線とを有したモータにおいて、
前記インシュレータには、歯車形状に形成され回動力が付与される歯車部が周方向に沿って形成され、
前記ハウジングは、前記ケースから離れる方向に延びて形成された円筒形状の突出部を有し、
前記ハウジングには、前記ケースの内部と外部とを連通し前記モータ用シャフトの軸線に沿った方向に前記ケースの外部に開口した貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、前記モータ用シャフトの軸線に沿って視たときに、前記突出部の内側に配置され、
外部から前記貫通孔を通って、前記歯車部に回動力が付与され、前記ステータの周方向の回動により、前記ステータの角度基準位置が調整されることを特徴とするモータ。 - 電動パワーステアリング装置に用いられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
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