JP2018180099A - 親水性ハードコート積層体、及びその製造方法 - Google Patents

親水性ハードコート積層体、及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018180099A
JP2018180099A JP2017075514A JP2017075514A JP2018180099A JP 2018180099 A JP2018180099 A JP 2018180099A JP 2017075514 A JP2017075514 A JP 2017075514A JP 2017075514 A JP2017075514 A JP 2017075514A JP 2018180099 A JP2018180099 A JP 2018180099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard coat
hydrophilic
hydrophilic hard
coat layer
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017075514A
Other languages
English (en)
Inventor
直大 杉山
Naohiro Sugiyama
直大 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Priority to JP2017075514A priority Critical patent/JP2018180099A/ja
Priority to PCT/IB2018/051931 priority patent/WO2018185590A1/en
Publication of JP2018180099A publication Critical patent/JP2018180099A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J7/00Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
    • C08J7/04Coating
    • C08J7/042Coating with two or more layers, where at least one layer of a composition contains a polymer binder
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J7/00Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
    • C08J7/04Coating
    • C08J7/0427Coating with only one layer of a composition containing a polymer binder
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J7/00Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
    • C08J7/04Coating
    • C08J7/043Improving the adhesiveness of the coatings per se, e.g. forming primers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J7/00Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
    • C08J7/04Coating
    • C08J7/056Forming hydrophilic coatings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2433/00Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Derivatives of such polymers
    • C08J2433/04Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Derivatives of such polymers esters
    • C08J2433/14Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Derivatives of such polymers esters of esters containing halogen, nitrogen, sulfur, or oxygen atoms in addition to the carboxy oxygen

Abstract

【課題】親水性及び耐擦傷性に優れる親水性ハードコート積層体、及びその製造方法を提供する。【解決手段】本開示の一実施態様の親水性ハードコート積層体は、基材と、親水性ハードコート層とを含む、約20度以下の初期水接触角を有する親水性ハードコート積層体であって、親水性ハードコート層が、親水性バインダー、及び親水性ハードコート層の総重量に基づき、約60質量%以上の無機ナノ粒子を含み、該無機ナノ粒子が親水性バインダー中に分散している。【選択図】図1

Description

本開示は、親水性及び耐擦傷性に優れる親水性ハードコート積層体、及びその製造方法に関する。
例えば、ビル、自動車等の窓、光学ディスプレーを保護するために、耐擦傷性能を有するコーティング剤、及び該コーティング剤層を備えるフィルムなどが使用されている。
自己浄化性、防曇性などの性能を付与するために、親水性のコーティング剤、該コーティング剤層を備えるフィルムなども使用されている。
特許文献1(特表2007−505359号公報)には、微細構造化表面と、シリカ、ジルコニア、またはそれらの混合物よりなる複数の表面改質コロイドナノ粒子と、を有する重合光学フィルム構造体、を含む、耐久性光学フィルムが記載されている。
特許文献2(特開2008−095116号公報)には、多価アルコール型非イオン性界面活性剤とポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤の混合物により表面が被覆されてなる防曇性樹脂シートからなる成形品であって、該ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤がポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロックコポリマーである、成形品が記載されている。
特表2007−505359号公報 特開2008−095116号公報
界面活性剤等の防曇剤を配合したハードコート剤は、界面活性剤のブリードに伴い一時的な防曇性(親水性)を付与することができる。しかしながら、このようなハードコート剤からなる層は、耐擦傷性に劣るとともに、永続的な防曇性を付与することも難しかった。親水性樹脂を含む防曇性コーティング剤は、永続的な防曇性を付与することは可能であるが、親水性樹脂自体が柔軟な樹脂であるため、耐擦傷性、硬度に劣るという問題を有していた。
本開示は、親水性及び耐擦傷性に優れる親水性ハードコート積層体、及びその製造方法を提供する。
本開示の一実施態様によれば、基材と、親水性ハードコート層とを含む、約20度以下の初期水接触角を有する親水性ハードコート積層体であって、親水性ハードコート層が、親水性バインダー、及び親水性ハードコート層の総重量に基づき、約60質量%以上の無機ナノ粒子を含み、無機ナノ粒子が、親水性バインダー中に分散している親水性ハードコート積層体が提供される。
本開示の別の実施態様によれば、上記の親水性ハードコート積層体の製造方法であって、水分散性無機ナノ粒子、親水性バインダー、水、及び水と相溶する有機系溶媒を含む親水性ハードコート剤を、任意にプライマー層を備える基材に塗布、乾燥して未硬化の親水性ハードコート層を形成する工程と、未硬化の親水性ハードコート層を硬化させる工程と、を含む、親水性ハードコート積層体の製造方法が提供される。
本開示によれば、親水性及び耐擦傷性に優れる親水性ハードコート積層体、及びその製造方法が提供される。
本開示の一実施態様による親水性ハードコート積層体を示す概略図である。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、約20度以下の初期水接触角を有し、基材と、親水性ハードコート層とを備え、該親水性ハードコート層が、親水性バインダー、及び親水性ハードコート層の総重量に基づき、約60質量%以上の無機ナノ粒子を含み、該無機ナノ粒子は親水性バインダー中に分散している。親水性ハードコート積層体は、ハードコート層が、親水性バインダーを含むとともに、親水性と耐擦傷性等に寄与する無機ナノ粒子を高度に含むため、親水性、耐擦傷性等に優れる、ハードコート積層体を得ることができる。分散とは、凝集していないことを示し、例えば、無機ナノ粒子が透明の親水性バインダー中に分散した場合、親水性ハードコート層の初期ヘイズ値を約20%以下にすることができる。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、親水性バインダーとして、ポリエチレングリコール、水酸基を有する樹脂、並びに、両性イオン、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドから選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を使用することができる。ハードコート層が、高度に無機ナノ粒子を含むため、柔軟な親水性バインダーを使用したとしても、耐擦傷性、硬度等を向上させることができる。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、親水性バインダーとして、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくも1種を使用することができる。これらの樹脂は、親水性を発現し得るとともに、耐擦傷性、硬度等にも優れている。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、無機ナノ粒子として、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、スズドープ酸化インジウム、及びアンチモンドープ酸化スズから選ばれる少なくとも1種の粒子を使用することができる。これらの粒子は、耐擦傷性、硬度に優れるとともに、表面に水酸基等の親水性部位を比較的多く有するため、ハードコート層の親水性、耐擦傷性等の性能を向上させることができる。なお、第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、未変性の水分散性無機ナノ粒子を用いて作製することができる。未変性とは、無機ナノ粒子表面の末端基が官能基により改質されていないことを示す。水分散性とは、無機ナノ粒子が水中で凝集しない状態を示す。水分散性の無機ナノ粒子を用いて作製することで、初期水接触角が約20度以下の親水性ハードコート積層体を実現することができる。親水性ハードコート積層体は、親水性ハードコート積層体の総重量に基づき、約10質量%以下、好ましくは約5質量%以下、より好ましくは約1質量%以下の割合で表面変性された無機ナノ粒子を含んでもよく、表面変性された無機ナノ粒子が含まれないことが最も好ましい。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体において、親水性ハードコート層はシランカップリング剤をさらに含んでもよい。シランカップリング剤をハードコート層に配合すると、無機ナノ粒子と親水性バインダーとを結合させることができるため、ハードコート層からの無機ナノ粒子の脱落を防止することができる。シランカップリング剤の使用は、ガラス等の無機系基材を採用した場合には、基材とハードコート層との層間密着性を向上させることにも役立つ。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体において、親水性ハードコート層中の、水に対して溶出する親水性付与成分の割合は、親水性ハードコート層の総質量に対して1.0質量%以下にすることができる。親水性ハードコート層中における、耐擦傷性に悪影響を及ぼし得る界面活性剤等の親水性付与成分の割合がこの範囲であると、耐擦傷性をより向上させることができる。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、親水性ハードコート層の厚みを約20μm以下にすることができる。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体において、親水性ハードコート層は、例えば約−0.20%〜約0.20%の範囲のΔヘイズ値を有する。ここで、Δヘイズ値は、#0000のスチールウール及び350gの重りを使用する、スチールウール摩耗試験、10サイクル後の値である。
従来の製造方法では、親水性バインダーを含むハードコート剤中に、例えば未変性の水分散性無機ナノ粒子を高度に含有させること、及び係るハードコート剤を基材に所定膜厚で塗工することは困難であった。後述する、本開示の製造方法を採用することによって、上述の厚み、水接触角を満足する親水性ハードコート層を形成することができる。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体は、基材と、親水性ハードコート層との間に、プライマー層をさらに含むことができる。プライマー層を適用することによって、基材と親水性ハードコート層との層間密着性を向上させることができる。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体の製造方法は、水分散性無機ナノ粒子、親水性バインダー、水、及び水と相溶する有機系溶媒を含む親水性ハードコート剤を、任意にプライマー層を備える基材に塗布、乾燥して未硬化の親水性ハードコート層を形成する工程と、未硬化の親水性ハードコート層を硬化させる工程と、を含む。
第1の実施形態における親水性ハードコート積層体の製造方法は、親水性ハードコート剤が、水と、メタノール、エタノール、イソプロパノール及び1−メトキシ−2−プロパノールの少なくとも1種とを含み、水を、親水性ハードコート剤の総重量に基づき、約30質量%以上含むことができる。親水性ハードコート剤の溶媒として、水とともに、水と相溶する有機系溶媒(特に、メタノール、エタノール、イソプロパノール及び1−メトキシ−2−プロパノールの少なくとも1種とを混合した有機系溶媒)を併用することによって、親水性バインダーを含むハードコート剤中に未変性無機ナノ粒子を高度に分散させることができる。水と相溶する有機系溶媒のSP値は、例えば約9.3以上、又は約10.2以上、また約23.4よりも小さい。
以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的でより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。
本開示において「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート又はメタクリレートを意味する。
本開示において「親水性」とは、基材の水接触角に比べて低いこと、又は水分散性若しくは水溶性を奏し得る性能を意味する。
本開示において「分散」とは、凝集していないことを意味し、「水分散性」とは、無機ナノ粒子が水中で凝集しない状態を意味する。例えば、無機ナノ粒子が透明の親水性バインダー中に分散した場合、親水性ハードコート層の初期ヘイズ値を約20%以下にすることができる。
本開示において「未変性」とは、無機ナノ粒子表面の末端基が官能基により改質されていないことを意味する。
本開示の一実施態様の親水性ハードコート積層体100は、約20度以下の初期水接触角を有し、図1に例示されるように、基材101と、親水性ハードコート層104とを備え、該親水性ハードコート層104が、親水性バインダー103、及び親水性ハードコート層104の総重量に基づき、約60質量%以上の無機ナノ粒子102を含み、無機ナノ粒子102は、親水性バインダー103中に分散している。
(基材)
本開示の基材の材料としては、次のものに限定されないが、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA))、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、ポリウレタン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN))、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン、スチレンアクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリルブタジエンスチレンコポリマー(ABS)、エポキシ、ポリアセテート、塩化ビニル、ガラスなどを使用することができる。基材としては、フィルム状基材、板状基材、フィルム状又は板状の積層基材などを採用することができる。基材は、透明又は着色透明であってもよい。本明細書で使用するとき「透明」とは、全光線透過率が90%以上であることを指し、「着色透明」とは、例えばサングラスのように、着色された基材を介して対象物を視認できる透明性を意図しており、この場合は全光線透過率は90%以下であってもよい。
基材の厚さとしては、次のものに限定されないが、フィルム状の場合には、約5μm以上、約500μm未満の範囲にすることができる。板状の場合には、約0.5mm以上、約10mm以下、約5mm以下又は約3mm以下の範囲にすることができる。
(親水性バインダー)
本開示の親水性バインダーとしては、水分散性又は水溶性のものであればいかなるものも使用することができ、次のものに限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリ(メタ)アクリレート(特に、両性イオン、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドから選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリル系樹脂)、ポリウレタン、水酸基を有する樹脂等を使用することができる。親水性バインダーは、該バインダーを含む親水性ハードコート層の引っ掻き耐性(耐擦傷性)及び/又は基材に対する接着性を改善することができる。中でも、これらの性能を考慮すると、ポリエチレングリコール、水酸基を有する樹脂、並びに、両性イオン、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドから選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。水酸基を有する樹脂としては、ポリビニルアルコール、硬化型(メタ)アクリルモノマー又はオリゴマーから得られる水酸基含有(メタ)アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂などを使用することができる。なお、以下説明する、シランカップリング剤が、親水性であり、ビニル基、(メタ)アクリル基などを有するシランカップリング剤である場合には、このようなシランカップリング剤を親水性バインダーの1種としてみなすこともできる。
中でも、親水性及び耐擦傷性等の性能を考慮した場合、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドから選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。このような(メタ)アクリル系樹脂は、例えば、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレートなどの親水性モノマーを重合させることによって得ることができる。この親水性モノマーは1種類を単独であるいは2種類以上を混合して用いてもよい。このようなポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類又はポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類は、エチレン又はプロピレングリコール鎖長が異なる種々のモノマーを利用することができ、鎖長数(n)によって親水性を制御できる。例えば、親水性を有するバインダーは、鎖長数が1以上、好ましくは5以上、7以上又は10以上のものを使用することができる。
上記(メタ)アクリル系樹脂は親水性である限り、上記親水性モノマーの内、多官能モノマーである、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレートの1種以上とともに、親水性を有する又は有しない、公知の硬化型、単官能モノマー、多官能モノマー又はオリゴマーの1種又は2種以上を併用してもよい。
単官能モノマーは、エチレン性二重結合を1つ有するモノマーである。このような単官能モノマーとしては、次のものに限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、スチレンモノマー、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどを使用することができる。
2官能以上の反応性官能基を有する硬化型モノマーは、例えば、多官能(メタ)アクリレート系モノマー、多官能(メタ)アクリルウレタン系モノマー及びそれらのオリゴマーである。
多官能(メタ)アクリレート系モノマーは、一分子中、2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機化合物である。多官能(メタ)アクリレート系モノマーおよびオリゴマーとしては、次のものに限定されないが、例えば、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチールプロパンPO変性トリアクリレート、グリセリンPO付加トリアクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、デンドリマーアクリレートおよびそれらのオリゴマーなどを使用することができる。
多官能(メタ)アクリルウレタン系モノマーは、一分子中、2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機化合物である。多官能(メタ)アクリルウレタン系モノマーおよびオリゴマーとしては、次のものに限定されないが、例えば、フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマーおよびそれらのオリゴマーなどを使用することができる。
親水性多官能モノマー、非親水性多官能モノマー又はオリゴマー、親水性単官能モノマー、非親水性単官能モノマーを組み合わせて用いる場合には、親水性、耐擦傷性等を考慮して適宜混合して使用することができる。
モノマーの重合は、次のものに限定されないが、例えば、熱重合、光重合によって行うことができる。熱重合の場合には、熱重合開始剤を使用する。熱重合開始剤としては、次のものに限定されないが、例えば、ペルオキソ二硫化カリウムやペルオキソ二硫化アンモニウムなどの過酸化物、VA−044、V−50、V−501、VA−057(和光純薬工業株式会社製)などのアゾ化合物などの親水性の熱重合開始剤を使用することができる。その他、ポリエチレンオキシド鎖を有するラジカル開始剤なども使用することができる。触媒として、3級アミン化合物であるN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンやβ−ジメチルアミノプロピオニトリルなどを用いることができる。
光重合は、例えば、電子線、紫外線などを使用することができる。電子線を使用する場合には、光重合開始剤を使用する必要はないが、紫外線による光重合の場合は、光重合開始剤を使用する。光重合開始剤としては、次のものに限定されないが、例えば、イルガキュア(登録商標)2959、ダロキュア(登録商標)1173、ダロキュア(登録商標)1116、イルガキュア(登録商標)184(BASF社製)、カンタキュア(登録商標)ABQ、同BT、同QTX(シェル化学社製)等の水溶性または親水性の光重合開始剤を使用することができる。
親水性バインダーは、親水性ハードコート層の総重量(乾燥塗工量)に基づき、約9質量%以上又は約14質量%以上、約39質量%以下、約29質量%以下又は約24質量%以下の範囲で使用することができる。
(無機ナノ粒子)
本開示の無機ナノ粒子としては、次のものに限定されないが、例えば、シリカ(SiO、SiO)、アルミナ(Al)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、及びアンチモンドープ酸化スズ(ATO)から選ばれる少なくとも1種の粒子を使用することができる。中でも、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウムが好ましく、特にシリカが好ましい。水分散性のシリカナノ粒子は、その表面にシラノール基を有するため、ハードコート層の親水性を他の粒子に比べてより向上させることができる。これらの無機ナノ粒子は、例えば、シリカ粒子としては、NALCO(登録商標)2327(Nalco社製);アルミナ粒子としては、バイラール(登録商標)AL−A7(多木化学株式会社製);酸化亜鉛粒子としては、NANOBYK(登録商標)3820(BYK社製);酸化ジルコニウムとしては、バイラール(登録商標)Zr−20(多木化学株式会社製);スズドープ酸化インジウムとしては、PI−3(三菱マテリアル電子化成株式会社製);アンチモンドープ酸化スズとしては、549541(シグマアルドリッチ社製)などを使用することができる。
本開示の無機ナノ粒子は、親水性又は耐擦傷性等を考慮すると、未変性で、水中に凝集しない状態で分散し得る粒子であることが好ましく、次のものに限定されないが、例えば、pH調整に基づく粒子表面の静電反発力のみによって水中に分散する粒子などを使用することができる。ここで、未変性とは、無機ナノ粒子表面の末端基が官能基により改質されていないことを意味し、例えば、無機ナノ粒子を水中、ハードコート剤中に分散し易くするために、無機ナノ粒子表面に表面処理剤を結合(共有結合、イオン結合、又は物理吸着による結合)させる処理が施されていないことなどを含む。本開示の無機ナノ粒子として、ポリマー等の表面処理剤で処理されておらず、無機ナノ粒子の表面がむき出しの状態(未変性の状態)の粒子を使用した場合、無機ナノ粒子自体の耐擦傷性、硬度、親水性を、該粒子を配合したハードコート層表面により発現させることができる。
無機ナノ粒子は、親水性ハードコート層の総重量(乾燥塗工量)に基づき、約60質量%以上、約70質量%以上又は約75質量%以上の範囲で使用することができ、上限値としては次のものに限定されないが、例えば約90質量%以下又は約85質量%以下の範囲で使用することができる。無機ナノ粒子をハードコート層中に高度に配合しているため、ハードコート層表面の耐擦傷性、親水性を向上させることができる。
無機ナノ粒子の平均粒径は、本技術分野において一般的に用いられる技術を使用して、透過電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機ナノ粒子の平均粒径の測定において、ゾル試料を、メッシュのレース状炭素(Ted Pella Inc.(Redding,CA)から入手可能)の上面に超薄炭素基材を有する400メッシュの銅TEM格子に滴下することで、TEM画像用のゾル試料を調製することができる。液滴の一部を、濾紙とともに格子の側部または底部に接触させることにより除去することができる。ゾルの溶媒の残りは加熱するかまたは室温で放置して除去することができる。これにより、超薄炭素基材上に粒子を残し、基材からの干渉を最小にして画像化することができる。次に、TEM画像を格子全域にわたる多くの位置で記録することができる。500〜1000個の粒子の粒径測定を可能にするのに十分な画像を記録する。次に、無機ナノ粒子の平均粒径を、各試料における粒径測定値に基づいて計算することができる。TEM画像は、300KVで動作する(LaB源使用)高分解能透過電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズより商品名「Hitachi H−9000」として入手可能)を使用して得ることができる。画像は、カメラ(例えば、Gatan,Inc.(Pleasanton,CA)から商品名「GATAN ULTRASCAN CCD」として入手可能:モデル番号895、2k×2kチップ)を使用して記録することができる。画像は5万倍および10万倍の倍率で撮ることができる。いくつかの試料において、画像は30万倍の倍率で撮ることができる。
無機ナノ粒子の平均粒径は、約1nm以上又は約2nm以上、約500nm以下又は約400nm以下の範囲とすることができる。無機ナノ粒子は、小さな粒子の群と大きな粒子の群からなってもよく、この場合、小さな粒子の群の平均粒径は、約2nm以上、約3nm以上又は約5nm以上、約200nm以下、約150nm以下、約120nm以下又は約100nm以下の範囲にすることができる。大きな粒子の群の平均粒径は、約60nm以上、約65nm以上、約70nm以上又は約75nm以上、約400nm以下、約350nm以下、約300nm以下又は約200nm以下の範囲にすることができる。
親水性ハードコート層中に無機ナノ粒子を高度に充填させることを考慮すると、少なくとも2つの異なる無機ナノ粒子の粒径分布を有する無機ナノ粒子の混合物を使用することが好ましい。無機ナノ粒子の混合物の粒径分布は、小さな粒子の群の平均粒径および大きな粒子の群の平均粒径をピークとする二峰性または多峰性を示してもよい。いくつかの実施形態では、約2nm〜約200nmの範囲の平均粒径を有する無機ナノ粒子の平均粒径と、約60nm〜約400nmの範囲の平均粒径を有する無機ナノ粒子の平均粒径の比は、2:1〜200:1の範囲であり、いくつかの実施形態では、2.5:1〜100:1、または2.5:1〜25:1の範囲である。好ましい平均粒径の組み合わせの例としては、5nm/190nm、5nm/75nm、20nm/190nm、5nm/20nm、20nm/75nm、75nm/190nm、または5nm/20nm/190nmの組み合わせが挙げられる。サイズが異なる無機ナノ粒子の混合物を使用することで、大量の無機ナノ粒子をハードコート層に充填して、ハードコート層の硬度、耐擦傷性、親水性等の性能を高めることができる。
例えば、無機ナノ粒子のタイプ、量、サイズ、および比率を選択することにより、透明性(ヘイズなど)、耐擦傷性、硬度、親水性等を変化させることができる。
小さな粒子の群と大きな粒子の群との質量比(%)は、使用される粒径または使用される粒径の組み合わせに応じて選択することができる。好ましい質量比は、商品名「CALVOLD2」として入手できるソフトウェアを使用して、使用される粒径または使用される粒径の組み合わせに応じて選択することが可能であり、例えば、粒径の組み合わせ(小さな粒子の群/大きな粒子の群)に関する小さな粒子の群と大きな粒子の群の質量比と充填率の間のシミュレーションに基づいて選択することもできる(”Verification of a Model for Estimating the Void Fraction in a Three−Component Randomly Packed Bed,” M.Suzuki and T.Oshima:Powder Technol.,43,147−153(1985)も参照のこと)。
(親水性ハードコート層)
本開示の親水性ハードコート層は、基材の片面又は両面に適用することができる。親水性ハードコート層の厚さは、次のものに限定されないが、約0.1μm以上、約0.5μm以上又は約1μm以上、約20μm以下、約15μm以下又は約10μm以下の範囲で使用することができる。
親水性ハードコート層は、親水性、耐擦傷性等の性能に不具合を生じさせない範囲で、必要に応じて、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、静電気防止剤、染料などの既知の添加剤をさらに含んでもよい。ここで、シランカップリング剤としては、次のものに限定されないが、例えば、アミノ変性アルコキシシラン、グリシジル変性アルコキシシランなどのエポキシ変性アルコキシシラン、ポリエーテル変性アルコキシシラン、双性イオンアルコキシシランなどの親水性シランカップリング剤を使用することが好ましい。シランカップリング剤をハードコート層に配合すると、無機ナノ粒子と親水性バインダーとを結合させることができるため、ハードコート層からの無機ナノ粒子の脱落を防止することができる。シランカップリング剤の使用は、ガラス等の無機系基材を採用した場合には、基材とハードコート層との層間密着性を向上させることにも役立つ。例えば、ビニル基、(メタ)アクリル基などを有するシランカップリング剤を使用する場合には、親水性バインダーとして使用することもできる。このため、シランカップリング剤は、親水性ハードコート層の総重量(乾燥塗工量)に基づき、約0.1質量%以上又は約1質量%以上、約39質量%以下、約29質量%以下又は約24質量%以下の範囲で使用することができる。
例えば界面活性剤などの水に対して溶出する親水性付与成分は、ハードコート層表面にブリードし、ハードコート層の透明性、耐擦傷性を低下させる可能性がある。親水性付与成分は、例えば防曇性付与成分を含む。本開示の親水性ハードコート層は、水に対して溶出する親水性付与成分をハードコート層の総重量に対して、約1.0質量%以下、約0.5質量%以下、約0.01質量%以下の範囲で含んでもよい。また好ましくは、親水性付与成分を含まない。例えば、本開示の親水性ハードコート層は、水に対して溶出する親水性付与成分を含まなくても十分な親水性を発現することができる。
(親水性ハードコート積層体)
本開示の親水性ハードコート層は、未変性無機ナノ粒子が粗大化することなく、該粒子を高度に充填させることができるため、この場合、親水性及び耐擦傷性に加えて、透明性にも優れている。したがって、該ハードコート層を、一般的な光学フィルム等の透明基材、例えば、50μm厚のコスモシャイン(登録商標)A4100(東洋紡株式会社製)の片面に1.5μmの厚さで適用した場合、得られる積層体の初期ヘイズ値を、約5%以下、約3%以下又は約1%以下にすることができる。この親水性ハードコート積層体における、#0000のスチールウール及び350gの重りを使用する、スチールウール摩耗抵抗試験、10サイクル後のΔヘイズ値(初期ヘイズ値−10サイクル後のヘイズ値)は、約−0.20%〜約0.20%、約−0.15%〜約0.15%、又は約−0.10%〜約0.10%にすることができる。親水性ハードコート層の親水性については、例えば水接触角によって表すことができ、親水性ハードコート層における初期の水接触角を、約20度以下、約17度以下又は約15度以下にすることができる。
本開示の親水性ハードコート積層体は、親水性ハードコート層と基材との間の密着性を向上させるため、基材表面を表面処理してもよく、基材表面上にプライマー層を適用してもよい。
表面処理は本技術分野で既知であり、例えば、プラズマ処理、コロナ放電処理、火炎処理、電子線照射、粗面化、オゾン処理、クロム酸または硫酸を用いた化学酸化処理などの表面処理が挙げられる。
プライマー層の材料として、例えば、(メタ)アクリル樹脂((メタ)アクリレートの単独重合体、または2種以上の(メタ)アクリレートの共重合体もしくは(メタ)アクリレートと他の重合性モノマーの共重合体)、ウレタン樹脂(例えば、ポリオールとイソシアネート硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン樹脂)、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体(例えば、アクリル−ウレタンブロック共重合体)、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどの塩素化ポリオレフィンおよびそれらの共重合体および誘導体(例えば、塩素化エチレン−プロピレン共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル変性塩素化ポリプロピレン、無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン、ウレタン変性塩素化ポリプロピレン)などが挙げられる。
プライマー層は、上記樹脂を溶媒に溶解したプライマー溶液を、本技術分野で既知の方法、例えば、バーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、キャピラリーコーティング、スプレーコーティング、グラビアコーティング、およびスクリーン印刷などで基材上に塗布、乾燥し、必要に応じて、熱硬化又は光硬化させて形成することができる。プライマー層の厚さは、約0.1μm以上又は約0.5μm以上、約20μm以下、約5μm以下の範囲とすることができる。プライマー層を備える基材を使用することもできる。このような基材として、例えば、ルミラー(登録商標)U32(東レ株式会社)、コスモシャイン(登録商標)A4100、A4300(東洋紡株式会社)などを使用することができる。
本開示の親水性ハードコート積層体は、例えば、親水性ハードコート層と基材との間、又は親水性ハードコート層の反対側の基材面に、必要に応じて、着色層、装飾層、導電層、接着剤層、粘着剤層等を適用してもよい。
本開示の親水性ハードコート積層体は、枚葉品であってもよく、又はロール状に巻かれたロール体であってもよい。
(親水性ハードコート積層体の製造方法)
本開示の親水性ハードコート積層体は、例えば、水分散性無機ナノ粒子、親水性バインダー、水、及び水と相溶する有機系溶媒を含む親水性ハードコート剤を、任意にプライマー層を備える基材に塗布、乾燥して未硬化の親水性ハードコート層を形成する工程と、未硬化の親水性ハードコート層を硬化させる工程とを経ることで製造することができる。ここで、「水と相溶する」とは、相互に分離することなく、水と有機系溶媒とが均一に混ざり合うことを意味する。水と相溶する有機系溶媒のSP値は、例えば約9.3以上、又は約10.2以上、また約23.4よりも小さい。
本開示の親水性ハードコート剤は、特定の成分を組み合わせて調製することができる。例えば、水分散性無機ナノ粒子のゾルを、溶媒中で反応開始剤と一緒に、親水性バインダー(親水性の硬化型モノマー)と混合し、必要に応じて溶媒を追加することで所望の固形分含量に調整して、親水性ハードコート剤を得ることができる。反応開始剤として、例えば本技術分野で既知の光重合開始剤または熱重合開始剤を用いることができる。
例えば未変性の水分散性無機ナノ粒子は、粒子間の静電反発力のみによってゾル中に分散している。このため、親水性バインダーなどを含む親水性ハードコート剤中で無機ナノ粒子を分散させることは難しい。分散が不十分なハードコート剤を使用した場合には、無機ナノ粒子は凝集して粒子径が増大するため、得られるハードコート層の透明性などの性能が低下する。本開示の製造方法では、親水性ハードコート剤を調整するときに使用する溶媒の選定によって、未変性の水分散性無機ナノ粒子を親水性ハードコート剤中に分散させることを可能にしている。溶媒としては、水、及び水と相溶する有機系溶媒の混合溶媒を使用することができる。混合溶媒中の水の量としては、親水性ハードコート剤の総重量に基づき、約30質量%以上、約35質量%以上、約40質量%以上、約50質量%以上、又は約60質量%以上で使用することができる。水と相溶する有機系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどの少なくとも1種以上を使用することができる。中でも、1−メトキシ−2−プロパノールと、メタノール、エタノール及びイソプロパノールの少なくとも1種以上とを混合した有機系溶媒の使用が好ましい。水、及び水と相溶する有機系溶媒との質量比としては、30:70、35:65、40:60、50:50、又は60:40とすることができる。水と相溶する有機系溶媒における、1−メトキシ−2−プロパノールと、メタノール、エタノール及びイソプロパノールの少なくとも1種以上との質量比としては、95:5、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、又は40:60することができる。
親水性ハードコート剤を基材の表面に適用する技術として、例えば、バーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、キャピラリーコーティング、スプレーコーティング、グラビアコーティング、およびスクリーン印刷などを適宜利用すればよい。コーティングされた親水性ハードコート剤は、必要に応じて乾燥し、紫外線もしくは電子線を用いた光重合法または熱重合法などの本技術分野で既知の重合法で硬化することができる。このようにして基材上に親水性ハードコート層を形成して、本開示の親水性ハードコート積層体を得ることができる。
(用途)
本開示の親水性ハードコート積層体は、例えば、光学ディスプレー(例えば、陰極線管(CRT)、発光ダイオード(LED)ディスプレー)、カード、カメラのレンズ又は本体、扇風機、ドアノブ、蛇口の取手、鏡、及び掃除機、洗濯機などの家電、並びに携帯情報端末(PDA)、携帯電話、液晶ディスプレー(LCD)パネル、タッチスクリーン、及び着脱式コンピュータスクリーンなどのデバイスなどに有用である。本開示の親水性ハードコート積層体は、例えば、家具、ドア及び窓、便器及びバスタブ、車の内装部材/外装部材、レンズ(例えばメガネ用)、ゴーグル、液体輸送用部材、医療用部材、又は太陽電池パネルなどにも使用することができる。
以下の実施例において、本開示の具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。
<評価方法>
本開示の親水性ハードコート積層体等の特性を以下の方法にしたがって評価した。
1.光学特性
親水性ハードコート積層体等の、以下に示すスチールウール摩耗抵抗試験の前後における光学特性(ヘイズ及び全光線透過率(TT))を、JIS K 7136(2000)およびJIS K 7361−1(1997)にそれぞれ準拠して、NDH−5000W(日本電色工業株式会社製)を使用して測定した。
2.スチールウール摩耗抵抗試験
ハードコート層等の耐擦傷性を、スチールウール摩耗抵抗試験後の表面変化によって評価した。スチールウール摩耗抵抗試験器(ラビングテスターIMC−157C、株式会社井元製作所製)では、27mm角の#0000スチールウールを使用し、350gの荷重、85mmのストローク、60サイクル/分の速さで、ハードコート層等の表面を10回(サイクル)研磨する。試料表面を研磨した後、該試料表面の引っかき傷の程度を、上記の光学測定器及び目視で確認した。光学測定器による確認は、全光線透過率、ヘイズ、Δヘイズ(摩耗試験後のヘイズ−初期ヘイズ)で評価した。目視による確認は、「全く傷なし:0」、「反射光でのみ観察される数本の極わずかな傷:1」、「数本のわずかな傷:2」、「数本のわずかな傷と数本の深い傷:3」、「反射光又は透過光で容易に観察される多数の深い傷、又はコーティングの完全な剥がれ:4」、の5段階で評価した。
3.水接触角
接触角メーター(協和界面科学株式会社から製品名「DROPMASTER FACE」として入手)を使用し、Sessile Drop法により、ハードコート層等の表面の水接触角を測定した。2μLの水をハードコート層等の表面に滴下した後、光学顕微鏡画像から水接触角を測定した。5回測定した平均から水接触角の値を計算した。
4.接着性試験
接着性能は、JIS K5600に従ってクロスカット法によって評価した。ここではグリッド間隔が1mmの5×5グリッドと、セロテープ(登録商標)CT−24(ニチバン株式会社製)とを採用した。
本実施例で使用した原料などを以下の表1に示す。
Figure 2018180099
<SACの調整>
SACを、米国特許公開2015/0203708号公報(Klunら)記載のPreparative Example 7に記載の方法で調整した。
<変性シリカゾル(変性ゾル1)の調製>
比較例用の変性処理したシリカゾル(「変性ゾル1」)を以下のように調製した。5.95gのSILQUEST(登録商標)A−174、及び0.5gのPROSTABを、400gのNALCO(登録商標)2329及び450gのMIPAの混合物にガラス瓶の中で加え、10分間室温で撹拌した。ガラス瓶を密封し、80℃のオーブン内に16時間置いた。得られた溶液から、60℃で溶液の固形分が45質量%近くになるまでロータリーエバポレーターで水を除去した。得られた溶液に200gのMIPAを入れ、次に、ロータリーエバポレーターを60℃で使用して残りの水を除去した。後半のステップを2回繰り返して溶液からさらに水を取り除いた。最後に、MIPAを加えることで全SiOナノ粒子の濃度を45質量%に調整して、75nmの平均粒径を有する表面改質SiOナノ粒子を含有するSiOゾル(以下、変性ゾル1という。)を得た。
<変性シリカゾル(変性ゾル2)の調製>
比較例用の変性処理したシリカゾル(「変性ゾル2」)を以下のように調製した。25.25gのSILQUEST(登録商標)A−174、及び0.5gのPROSTABを、400gのNALCO(登録商標)2327、及び450gのMIPAの混合物にガラス瓶の中で加え、10分間室温で撹拌した。ガラス瓶を密封し、80℃のオーブン内に16時間置いた。得られた溶液から、60℃で溶液の固形分が45質量%近くになるまでロータリーエバポレーターで水を除去した。得られた溶液に200gのMIPAを入れ、次に、ロータリーエバポレーターを60℃で使用して残りの水を除去した。後半のステップを2回繰り返して溶液からさらに水を取り除いた。最後に、MIPAを加えることで全SiOナノ粒子の濃度を45質量%に調整して、20nmの平均粒径を有する表面改質SiOナノ粒子を含有するSiOゾル(以下、変性ゾル2という。)を得た。
<親水性ハードコート剤1の調整>
3.09gのNALCO(登録商標)2329、1.25gのNALCO(登録商標)2327、0.49gのEBECRYL(登録商標)11、及び0.01gのSACを混合した。光重合開始剤として0.06gのIrgacure 2959を混合物に添加した。次に、1.60gのIPA、2.40gのMIPA及び1.17gの蒸留水を混合物に加えて固形分が20.48質量%になるように調整し、親水性ハードコート剤1を用意した。
<親水性ハードコート剤2の調整>
3.29gのNALCO(登録商標)2329、1.33gのNALCO(登録商標)2327、0.39gのEBECRYL(登録商標)11、及び0.008gのSACを混合した。光重合開始剤として0.06gのIrgacure 2959を混合物に添加した。次に、1.60gのIPA、2.40gのMIPA及び0.98gの蒸留水を混合物に加えて固形分が20.48質量%になるように調整し、親水性ハードコート剤2を用意した。
<変性ゾルを含むハードコート剤Aの調整>
23.1gの変性ゾル1、1.24gの変性ゾル2、0.39gのEBECRYL(登録商標)11、及び0.008gのSACを混合した。光重合開始剤として0.06gのIrgacure 2959を混合物に添加した。次に、1.60gのIPA、及び4.44gのMIPAの蒸留水を混合物に加えて固形分が20.48質量%になるように調整し、ハードコート剤Aを用意した。
<変性ゾルを含むハードコート剤Bの調整>
23.1gの変性ゾル1、1.24gの変性ゾル2、0.39gのSR9035、及び0.008gのSACを混合した。光重合開始剤として0.06gのIrgacure 2959を混合物に添加した。次に、1.60gのIPA、及び4.44gのMIPAを混合物に加えて固形分が20.48質量%になるように調整し、ハードコート剤Bを用意した。
<変性ゾルを含むハードコート剤Cの調整>
23.1gの変性ゾル1、1.24gの変性ゾル2、及び0.4gのEBECRYL(登録商標)11を混合した。光重合開始剤として0.06gのIrgacure 2959を混合物に添加した。次に、1.60gのIPA、及び4.44gのMIPAを混合物に加えて固形分が20.48質量%になるように調整し、ハードコート剤Cを用意した。
<変性ゾルを含むハードコート剤Dの調整>
23.1gの変性ゾル1、1.24gの変性ゾル2、及び0.4gのEBECRYL(登録商標)11を混合した。光重合開始剤として0.06gのIrgacure 2959を混合物に添加した。次に、1.60gのIPA、及び4.44gのMIPAを混合物に加えて固形分が20.48質量%になるように調整し、ハードコート剤Dを用意した。
調整した各種ハードコート剤(HC)の組成を表2に示す。なお、配合量は全てグラムである。
Figure 2018180099
<例1>
親水性ハードコート剤HC−1を、メイヤーロッド#8を用いて、基材である50μm厚のコスモシャイン(登録商標)A4100の易接着処理面上に塗布し、60℃で5分間乾燥した。次に、親水性ハードコート層を適用した基材を、窒素雰囲気下で紫外線照射器(Fusion UV System Inc.のH−バルブ(DRSモデル))に二度通して、親水性ハードコート層を硬化させた。このとき、照度700mW/cm、積算光量900mJ/cmの条件で紫外線(UV−A)を親水性ハードコート層面に照射した。このようにして、厚さ1.5μmの親水性ハードコート層を有する親水性ハードコート積層体を作製した。
<例2>
親水性ハードコート剤HC−1を、親水性ハードコート剤HC−2に換えた以外は、例1と同様にして親水性ハードコート積層体を作製した。
<例3>
親水性ハードコート剤HC−2を、メイヤーロッド#8を用いて、基材である50μm厚のコスモシャイン(登録商標)A4300の片側の易接着処理面上に塗布し、60℃で5分間乾燥した。次に、親水性ハードコート層を適用した基材を、窒素雰囲気下で紫外線照射器(Fusion UV System Inc.のH−バルブ(DRSモデル))に二度通して、親水性ハードコート層を硬化させた。このとき、照度700mW/cm、積算光量900mJ/cmの条件で紫外線(UV−A)を親水性ハードコート層面に照射した。親水性ハードコート層の厚さは1.5μmであって。次いで、親水性ハードコート層を形成していない側のA4300の易接着処理面上に、メイヤーロッド#8を用いて親水性ハードコート剤HC−2を、塗布し、60℃で5分間乾燥した。次に、親水性ハードコート層を適用した基材を、窒素雰囲気下で紫外線照射器(Fusion UV System Inc.のH−バルブ(DRSモデル))に二度通して、親水性ハードコート層を硬化させた。このとき、照度700mW/cm、積算光量900mJ/cmの条件で紫外線(UV−A)を親水性ハードコート層面に照射した。親水性ハードコート層の厚さは1.5μmであって。このようにして、厚さ1.5μmの親水性ハードコート層を両面に有する親水性ハードコート積層体を作製した。
<比較例1>
ポリエチレンテレフタレートフィルムである、50μm厚のコスモシャイン(登録商標)A4100を比較例1として使用した。
<比較例2>
ポリエチレンテレフタレートフィルムである、50μm厚のコスモシャイン(登録商標)A4300を比較例2として使用した。
<比較例3>
親水性ハードコート剤HC−1を、親水性ハードコート剤HC−Aに換えた以外は、例1と同様にして親水性ハードコート積層体を作製した。
<比較例4>
親水性ハードコート剤HC−1を、親水性ハードコート剤HC−Bに換えた以外は、例1と同様にして親水性ハードコート積層体を作製した。
<比較例5>
親水性ハードコート剤HC−1を、親水性ハードコート剤HC−Cに換えた以外は、例1と同様にして親水性ハードコート積層体を作製した。
<比較例6>
親水性ハードコート剤HC−1を、親水性ハードコート剤HC−Dに換えた以外は、例1と同様にして親水性ハードコート積層体を作製した。
例1〜3、及び比較例1〜6を評価した結果を表3に示す。
Figure 2018180099
例1〜3と比較例1、2の結果から分かるように、本開示の親水性ハードコート層は、透明性、接着性に優れることに加え、親水性及び耐擦傷性を大幅に改善し得ることが確認された。例1〜3と比較例3〜6の結果から分かるように、本開示の親水性ハードコート層は、変性処理したシリカ粒子を使用したハードコート層に比べ、親水性をより向上させ得ることも確認された。
本発明の基本的な原理から逸脱することなく、上記の実施態様及び実施例が様々に変更可能であることは当業者に明らかである。また、本発明の様々な改良及び変更が本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに実施できることは当業者には明らかである。
100 親水性ハードコート積層体
101 基材
102 無機ナノ粒子
103 親水性バインダー
104 親水性ハードコート層

Claims (11)

  1. 基材と、
    親水性ハードコート層と、を含む、20度以下の初期水接触角を有する親水性ハードコート積層体であって、
    前記親水性ハードコート層が、
    親水性バインダー、及び
    前記親水性ハードコート層の総重量に基づき、60質量%以上の無機ナノ粒子を含み、
    前記無機ナノ粒子が、前記親水性バインダー中に分散している親水性ハードコート積層体。
  2. 前記親水性バインダーが、ポリエチレングリコール、水酸基を有する樹脂、並びに、両性イオン、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドから選択される少なくとも1つを有する(メタ)アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の親水性ハードコート積層体。
  3. 前記親水性バインダーが、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の親水性ハードコート積層体。
  4. 前記無機ナノ粒子が、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、スズドープ酸化インジウム、及びアンチモンドープ酸化スズから選ばれる少なくとも1種の粒子である、請求項1〜3の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体。
  5. 前記親水性ハードコート層がシランカップリング剤をさらに含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体。
  6. 前記親水性ハードコート層中の、水に対して溶出する親水性付与成分の割合は、前記親水性ハードコート層の総質量に対して1.0質量%以下である、請求項1〜5の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体。
  7. 前記親水性ハードコート層の厚みが20μm以下である、請求項1〜6の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体。
  8. 前記親水性ハードコート層は、−0.20%〜0.20%の範囲のΔヘイズ値を有し、
    前記Δヘイズ値は、#0000のスチールウール及び350gの重りを使用する、スチールウール摩耗抵抗試験、10サイクル後の値である、請求項1〜7の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体。
  9. 前記基材と、前記親水性ハードコート層との間に、プライマー層をさらに含む、請求項1〜8の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の親水性ハードコート積層体の製造方法であって、
    水分散性無機ナノ粒子、親水性バインダー、水、及び水と相溶する有機系溶媒を含む親水性ハードコート剤を、任意にプライマー層を備える基材に塗布、乾燥して未硬化の親水性ハードコート層を形成する工程と、
    前記未硬化の親水性ハードコート層を硬化させる工程と、を含む、親水性ハードコート積層体の製造方法。
  11. 前記親水性ハードコート剤が、水と、メタノール、エタノール、イソプロパノール及び1−メトキシ−2−プロパノールの少なくとも1種とを含み、前記水を、親水性ハードコート剤の総重量に基づき、30質量%以上含む、請求項10に記載の親水性ハードコート積層体の製造方法。
JP2017075514A 2017-04-05 2017-04-05 親水性ハードコート積層体、及びその製造方法 Pending JP2018180099A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017075514A JP2018180099A (ja) 2017-04-05 2017-04-05 親水性ハードコート積層体、及びその製造方法
PCT/IB2018/051931 WO2018185590A1 (en) 2017-04-05 2018-03-22 Hydrophilic hard coat laminate and method for manufacturing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017075514A JP2018180099A (ja) 2017-04-05 2017-04-05 親水性ハードコート積層体、及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018180099A true JP2018180099A (ja) 2018-11-15

Family

ID=61913496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017075514A Pending JP2018180099A (ja) 2017-04-05 2017-04-05 親水性ハードコート積層体、及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2018180099A (ja)
WO (1) WO2018185590A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106324A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マイクロ流体デバイス用フィルム、マイクロ流体デバイス及びその製造方法
WO2020201883A1 (en) 2019-04-01 2020-10-08 3M Innovative Properties Company Transparent hydrophilic ultraviolet-absorbing laminate and coating agent
KR20220108291A (ko) * 2021-01-26 2022-08-03 도레이첨단소재 주식회사 친수성 폴리에스테르 필름 및 이의 제조 방법

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314995A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Fujikawa Kenzai Kogyo Kk 現場施工管理方法及び現場施工管理用自動車
JP2005314495A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 防曇塗料、防曇性フィルムおよびその製造方法
US20060238870A1 (en) * 2005-04-26 2006-10-26 Brian Sneek Gauge lens with embedded anti-fog film and method of making the same
WO2009044912A1 (ja) * 2007-10-05 2009-04-09 Harima Chemicals, Inc. 親水性被覆剤、親水性被膜、及び親水性基材
JP2011527027A (ja) * 2008-07-01 2011-10-20 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 可撓性高屈折率ハードコート
JP2012514238A (ja) * 2008-12-30 2012-06-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 反射防止物品及びこれを作製する方法
JP2014032216A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 3M Innovative Properties Co 反射防止ハードコートおよび反射防止物品
JP2014030910A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 3M Innovative Properties Co ハードコートを有するウィンドウフィルム
JP2016114866A (ja) * 2014-12-17 2016-06-23 コニカミノルタ株式会社 太陽光反射フィルムミラー、太陽光反射フィルムミラーの再復方法及び太陽熱発電用反射装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5041993B2 (ja) 2001-10-23 2012-10-03 三菱樹脂株式会社 防曇性に優れた樹脂シートからなる成形品
WO2005026793A1 (en) 2003-09-12 2005-03-24 3M Innovative Properties Company Durable optical element
WO2005119359A2 (en) * 2004-05-27 2005-12-15 Nanophase Technologies Corporation Enhanced scratch resistance of articles containing a combination of nano-crystalline metal oxide particles, polymeric dispersing agents, and surface active materials
US7947763B2 (en) * 2004-08-09 2011-05-24 Behr Process Corporation Exterior deep base paint formulation
US20070299177A1 (en) * 2006-06-27 2007-12-27 Ashot Serobian Aqueous durable hydrophilic washing and coating compositions
US20150159036A1 (en) * 2013-12-11 2015-06-11 Momentive Performance Materials Inc. Stable primer formulations and coatings with nano dispersion of modified metal oxides

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314495A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 防曇塗料、防曇性フィルムおよびその製造方法
JP2005314995A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Fujikawa Kenzai Kogyo Kk 現場施工管理方法及び現場施工管理用自動車
US20060238870A1 (en) * 2005-04-26 2006-10-26 Brian Sneek Gauge lens with embedded anti-fog film and method of making the same
WO2009044912A1 (ja) * 2007-10-05 2009-04-09 Harima Chemicals, Inc. 親水性被覆剤、親水性被膜、及び親水性基材
JP2011527027A (ja) * 2008-07-01 2011-10-20 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 可撓性高屈折率ハードコート
JP2012514238A (ja) * 2008-12-30 2012-06-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 反射防止物品及びこれを作製する方法
JP2014032216A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 3M Innovative Properties Co 反射防止ハードコートおよび反射防止物品
JP2014030910A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 3M Innovative Properties Co ハードコートを有するウィンドウフィルム
JP2016114866A (ja) * 2014-12-17 2016-06-23 コニカミノルタ株式会社 太陽光反射フィルムミラー、太陽光反射フィルムミラーの再復方法及び太陽熱発電用反射装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106324A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マイクロ流体デバイス用フィルム、マイクロ流体デバイス及びその製造方法
JP7347931B2 (ja) 2018-12-26 2023-09-20 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マイクロ流体デバイス用フィルム、マイクロ流体デバイス及びその製造方法
WO2020201883A1 (en) 2019-04-01 2020-10-08 3M Innovative Properties Company Transparent hydrophilic ultraviolet-absorbing laminate and coating agent
JP2020168764A (ja) * 2019-04-01 2020-10-15 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 透明親水性紫外線吸収積層体、及び透明親水性紫外線吸収コーティング剤
JP7395263B2 (ja) 2019-04-01 2023-12-11 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 透明親水性紫外線吸収積層体、及び透明親水性紫外線吸収コーティング剤
KR20220108291A (ko) * 2021-01-26 2022-08-03 도레이첨단소재 주식회사 친수성 폴리에스테르 필름 및 이의 제조 방법
KR102501654B1 (ko) 2021-01-26 2023-02-20 도레이첨단소재 주식회사 친수성 폴리에스테르 필름 및 이의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018185590A1 (en) 2018-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6416964B2 (ja) ハードコート
JP6607510B2 (ja) 光硬化性コーティング組成物、低屈折層および反射防止フィルム
JP6331725B2 (ja) 積層体
JP6062680B2 (ja) 防汚性ハードコートおよび防汚性ハードコート前駆体
JP2013173871A (ja) 組成物、帯電防止性コート剤及び帯電防止性積層体
JP2009013384A (ja) 易滑性アンチブロッキング光硬化性樹脂組成物、それを基材上に被覆硬化したアンチブロッキング性構造体およびその製法
JP7395263B2 (ja) 透明親水性紫外線吸収積層体、及び透明親水性紫外線吸収コーティング剤
JP2018180099A (ja) 親水性ハードコート積層体、及びその製造方法
TWI791642B (zh) 活性能量線硬化性組合物及使用其的硬化物及膜
EP3394180B1 (en) Ultraviolet absorbing hardcoat
JP7030122B2 (ja) 紫外線吸収ハードコート
KR102399829B1 (ko) 고경도 하드코트 적층체
JP7347931B2 (ja) マイクロ流体デバイス用フィルム、マイクロ流体デバイス及びその製造方法
JP2020169240A (ja) 防霜用積層体、該積層体を備える熱交換器、及び防霜用コーティング剤
JPWO2019235206A1 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いたフィルム
JP2014193943A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、コート剤およびそれを硬化して得られる層を含むフィルム、シートおよび成形品
JP5277775B2 (ja) 耐擦傷性樹脂板及びその用途
JP2023024507A (ja) 共重合体、硬化性重合体組成物、硬化物、積層体
JP2021143215A (ja) フィルム及び積層体
JP2023108835A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化物、及び積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220802