JP2018176800A - 自動運転制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の動力システムの異常時に自動運転を継続する際の乗員の不安感を低減することの可能な自動運転制御装置を提供することにある。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
<第1実施形態>
はじめに、本実施形態の自動運転制御装置が搭載された車両の概略構成について説明する。図1に示されるように、本実施形態の車両10は、動力システム20と、電子制御ブレーキシステム30と、電動パワーステアリングシステム40と、自動運転システム50とを備えている。以下では、電子制御ブレーキシステム30を「ECB30」と、電動パワーステアリングシステム40を「EPS40」と略記する。
電圧センサ25は、バッテリ24の端子間電圧Vbを検出するとともに、検出された電圧Vbに応じた信号を出力する。電流センサ26は、バッテリ24を流れる電流Ibを検出するとともに、検出された電流Ibに応じた信号を出力する。加速度センサ27は、車両10の加速度Acを検出するとともに、検出された加速度Acに応じた信号を出力する。各センサ25〜27の出力信号は、エンジンECU28に取り込まれている。
周辺認知センサ51は、車両10の前方の所定範囲や車両10の後方の所定範囲等、車両10の周辺に設定された所定範囲に存在する物体を検知するとともに、検知された物体に応じた信号を自動運転ECU52に出力する。周辺認知センサ51は、例えばカメラやライダ装置により構成されている。
さらに、自動運転ECU52は、車両10のカーナビゲーション装置60と通信可能に接続されている。カーナビゲーション装置60は、例えばドライバにより設定される目標地点までの車両10の走行ルートをディスプレイに表示する。自動運転ECU52は、車両10が将来走行する可能性のある道路に関する情報をカーナビゲーション装置60から取得することが可能である。カーナビゲーション装置60から取得可能な情報には、道路の勾配や曲率、道路の路肩に最も近い車線の情報、高速道路であるか否かの情報、登坂路であるか否かの情報、舗装されている道路であるか否かの情報等がある。
図2に示されるように、異常検出部521は、まず、ステップS10の処理として、動力システム20の異常を検出する処理を実行する。具体的には、異常検出部521は、ステップS10の処理として、図3に示される異常検出処理を実行する。
ここで、エンジン21が正常である場合には、実際の出力値P1が要求出力値P0と略同一になるため、偏差|P0−P1|が閾値Pth未満になる。この場合、異常検出部521は、ステップS103の処理で肯定判断し、ステップS104の処理として、エンジン21に異常が生じていないと判定する。
図2に示されるように、異常検出部521がステップS10の異常検出処理を実行した後、制御部520は、ステップS11の処理として、ステップS10の処理の判定結果に基づいてエンジン21に異常が生じているか否かを判断する。制御部520は、ステップS11の処理で否定判断した場合には、すなわちエンジン21に異常が生じていない場合には、ステップS12の処理として、制限を設けることなく自動運転制御を実行する。
なお、自動運転制御の維持に必要な消費電力は、予め実験等により求められており、その値が自動運転ECU52の記憶装置に記憶されている。
(a1)音又は振動の悪化。具体的には、エンジン21の異常により音や振動の異常が生じる車載器の異常を検出する。異常の検出される車載器には、エンジンECU28、インジェクタ、排気センサ、点火プラグ等が含まれている。この異常は、加速度センサ27により検出することができる。
(a2)更なる異常の引き起こし。具体的には、エンジン21の失火やノッキング、異常燃焼により異常の生じる車載器を検出する。異常の検出される車載器には、エンジンECU28、インジェクタ、排気センサ、点火プラグ、ノックセンサ、燃圧センサ等が含まれている。
(a3)排ガスの悪化。具体的には、空燃比センサや酸素センサ等の排ガスセンサ、エンジンECU28、インジェクタ、吸気弁の異常を検出する。
制御部520は、ステップS140の処理で肯定判断した場合には、すなわち(a1)〜(a3)に示される異常のいずれかが生じていると判断した場合には、ステップS141の処理として、エンジン21の出力を制限する。
図2に示されるように、制御部520は、ステップS14の処理に続いて、ステップS15の処理として、多重異常対策処理を実行する。具体的には、制御部520は、多重異常対策処理として、以下の(b1)〜(b3)に示される処理のうちの1つ以上を実行する。
(b2)エンジン21が停止した場合でも車両10の自動運転を継続することができるように、バッテリ24のSOC(state of charge:充電状態)値を高く設定する。
(b3)車両10が路肩にすぐに停車できるところを走行できるように、路肩に近い車線に車両10を寄せる。
制御部520は、ステップS15の処理を実行した後、一連の処理を一旦終了する。
(c2)トランスミッション22の変速段を低速段に制限する。
(d2)車両10のレーン変更を禁止する。これは、後方検知やレーンチェンジに伴う加減速制御の消費電力を削減するためである。
(e2)電力不足になってもすぐに停車できる場所を走行する。
(e3)目的地を変更する。
(e10)登坂路や舗装されていない道路を避ける。なお、登坂路や舗装されていない道路の情報は、カーナビゲーション装置60又は周辺認知センサ51により取得する。
(e20)路肩に近い車線に移動。
(e21)高速道路に乗らない。仮に車両10が高速道路を走行している場合には、車両10を高速道路から降ろす。
さらに、上記の(e3)としては、例えばバッテリ24の残電力や、異常後のオルタネータ23の発電電力から判断して可能な範囲で以下の(e30)や(e31)に示されるように目的地を設定してもよい。
(e31)ディーラなどが修理可能な場所に設定。
なお、制御部520は、上記の(e3)として、車両10の走行ルートの変更を複数回行ってもよい。この場合、制御部520は、最初のルート変更で上記の(e30)及び(e31)のうちの一つ以上を実施するとともに、2回目以降のルート変更で、バッテリ24の残電力や、異常後のオルタネータ23の発電電力で走行可能な範囲の目的地に修正してもよい。なお、最初のルート変更の際には、特に(e31)を実施することが有効であるが、最初に近い目的地に設定してから、遠い目的地に変更してもよい。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU52によれば、以下の(1)〜(11)に示される作用及び効果を得ることができる。
(5)制御部520は、車両10が高速道路を走行しないように車両10の走行ルートを変更する。これにより、車両10が一般道を走行するようになるため、すなわち車両10が高速で走行することを回避できるため、乗員の不安感を低減することができる。
(7)制御部520は、舗装されていない道路を車両10が走行しないように車両10の走行ルートを変更する。これにより、車両10における電力消費量を減らすことができるため、安全な場所まで車両10を自動運転で走行できる距離を延ばすことができる。
(9)制御部520は、エンジン21の異常が検出された際に、自動運転制御の実行に必要な電力をオルタネータ23で発電できていない場合には、オルタネータ23の発電率を増加させる。これにより、不足分の電力を補うことができる。
次に、第1実施形態の自動運転ECU52の第1変形例について説明する。
本変形例の制御部520は、図2に示されるステップS13の処理において、以下の式f2又は式f3が成立することに基づいて、自動運転制御の実行に必要な消費電力をオルタネータ23で発電可能であると判断する。
(オルタネータ23の発電中におけるバッテリ24の出力電力)<所定の電力 (f3)
なお、制御部520は、オルタネータ23の発電中におけるバッテリ24の端子間電圧Vbと電流Ibとを乗算することにより、バッテリ24の出力電力を算出する。
(第2変形例)
次に、第1実施形態の自動運転ECU52の第2変形例について説明する。
図5に示されるように、異常検出部521は、まず、ステップS110の処理として、車両10に搭載される各種機器の異常を検出する。具体的には、異常検出部521は、以下の(g1)〜(g5)に示される異常を検出する。
(g2)点火系の異常。この異常には、例えば失火や点火プラグの異常が含まれる。
(g3)空燃比の異常。この異常には、例えば空燃比センサの異常や酸素センサの異常、EGRの異常等が含まれる。
(g4)燃料系の異常。この異常には、例えばインジェクタの異常、燃料計の異常、燃料漏れ、燃料噴射量の異常、燃料不足、性状不良等が含まれる。
(g5)吸気系の異常。この異常には、例えばスロットル開度の異常や過給機の異常等が含まれる。
次に、第1実施形態の自動運転ECU52の第3変形例について説明する。
本変形例の自動運転ECU52は、図6に示される処理を実行する。なお、図6に示される処理において図2に示される処理と同一の処理には同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛する。
(h2)第2処理:オルタネータ23の発電率を増加、車両10の消費電力を削減。
(h3)第3処理:オルタネータ23の発電率を増加、車両10の消費電力を削減。
(h4)第4処理:無し、車両10の走行ルートの変更。
(h5)第5処理:無し、副次的異常抑制処理、多重異常対策処理。
(h6)第6処理:無し、副次的異常抑制処理、多重異常対策処理。
なお、第1〜第6処理のそれぞれで実行されるサブルーチンの内容を所定の優先順位に応じて変更してもよい。例えば安全性を優先するためには、車両10の路上停止を防ぐべく、車両10の走行ルートを変更する処理を優先的に実行してもよい。車両10の機能の維持を優先するためには、車両10の機能の低下を防ぐべく、オルタネータ23の発電率を増加させる処理を優先的に実行してもよい。燃費を優先するためには、燃費の悪化を抑制すべく、車両10の消費電力を削減する処理を優先的に実行してもよい。乗員の不安感の低減を優先する場合には、NVの悪化及び排ガスの悪化を抑制すべく、副次的異常抑制処理を優先的に実行してもよい。異常の拡大防止を優先するためには、更なる悪化による機能低下を防ぐために、多重異常対策処理を優先的に実行してもよい。
(i2)渋滞中は路上停車を防ぐことを優先して「例15」を実行し、渋滞無しで目的地が遠い時は燃費悪化の抑制を優先して「例2」を実行する。また、目的地が近ければ正常な自動運転を優先して「例1」を実行する。
(i3)燃料系の異常時には車両10を停車させるためにルート変更を優先して「例13」を優先し、その他は正常な自動運転を優先して「例1」を実行する。
また、制御部520は、図6に示される第1〜第6処理として、以下の(j1)〜(j6)に示される処理を選択することも可能である。
(j2)ドライバがハンドルから手を離すことを禁止。
(j3)エンジン21の出力を停止。
(j4)停車後、エンジン21の再始動を禁止する。
(j5)目的地を限定。車両10の目的地は、例えば修理所、ガソリンスタンド、所定の距離内の目的地に設定される。
(j6)車両10の運転モードを手動運転モードから自動運転モードへ移行する操作が検出された場合でも、自動運転モードへの移行を禁止。
(第4変形例)
次に、第1実施形態の自動運転ECU52の第4変形例について説明する。
燃料電池自動車の場合には、図2〜図9に示されるエンジン21に関連する部分を、燃料電池に置き換えればよい。また、エンジン21の出力に関連する部分を、モータジェネレータの出力に置き換えればよい。なお、モータジェネレータの出力は、モータジェネレータの電流と電圧とを乗算することに算出することができる。その他の変更点は、以下の通りである。
また、制御部520は、図4に示されるステップS140の処理として、エンジン21の異常に起因して、以下の(k1)及び(k2)に示される異常のいずれかが更に生じるか否かを判断する。
(k2)更なる異常の引き起こし。具体的には、燃料電池セルの異常を検出する。燃料電池セルに異常が生じた場合、徐々にセル電流やセル電圧が低下する。燃料電池セルは直列に接続されているため、一つの燃料電池セルに異常が生じると、それにつられて他の燃料電池セルの出力も低下する。
(m1)燃料電池を制御するECUの異常。
(m2)燃料電池スタックの発電異常。この異常には、出力電流や出力電圧の異常、セル電圧の異常、セル電流の異常が含まれる。
(m3)水素供給不足。この異常には、水素ポンプの異常が含まれる。この異常は、例えばポンプの回転数センサで検出することができる。
(m4)酸素供給不足。この異常には、エアコンプレッサの異常が含まれる。この異常は、例えばポンプの回転数センサで検出することができる。
さらに、制御部520は、第3変形例に記載される上記の(j4)として、燃料電池での発電を禁止する。
次に、自動運転ECU52の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の自動運転ECU52との相違点を中心に説明する。
本実施形態の自動運転ECU52は、図10に示される処理を所定の周期で繰り返し実行する。図10に示される処理では、まず、異常検出部521が、ステップS30の処理として、エンジン21の異常を予測する。具体的には、異常検出部521は、以下の(n1)〜(n6)のうちの一つ以上が検出されることに基づいて、エンジン21の異常を予測する。
(n2)燃料不足。例えば、目的地までの距離と車両10の燃費とから求めた推定消費燃料が車両の残燃料量を上回っていたら燃料不足が生じると予測する。なお、この予測は、車両10の残燃料量が閾値以下になった時点で行っても良い。閾値は、十分に燃料があり、燃料補給の可能な燃料量である。
(n3)燃料計の固着。例えば、燃費が異常に高い、又は所定の距離だけ走行しても燃料が減らない場合には燃料計の固着を検出する。
(n4)燃料が長期間未使用。例えば、長期間燃料を給油していない場合は、燃料が長期間未使用であると判定する。あるいは、車両10を使用していない期間に基づいて、燃料が長期間未使用であるか否かを判定する。
(n5)失火頻度が増加。例えば、「(車両10の走行中の失火頻度)>閾値」が成立することに基づいて、失火頻度の増加を検出する。
(n6)点火プラグの使用期間が長い。例えば、点火プラグの交換時期を記録し、その記録結果に基づいて、「(交換記録の無い期間)>閾値」が成立することに基づいて、点火プラグの使用期間が長いと判定する。
(p2)車両10を、路肩に近い車線のみを走行させる。エンジン21の異常が生じる前から備えることにより、エンジン21の異常発生後に車両10が停止する場所を、より安全な場所に制御できる。
(p3)車両10の走行速度を制限する。実際にエンジン21に異常が発生する前から車両10が即座に停止できる速度にすることで、エンジン21の異常発生後に停止するまでの距離を短縮し、より安全に車両10を制御できる。
(p4)目的地を限定する。例えば燃料の減り方、走行ルートから推定される走行可能距離、または修理所、ガソリンスタンドに目的地を限定する。また、燃料漏れや燃料不足の場合には、残燃料量により車両10が走行可能な範囲に設定する。あるいは、燃料噴射系の固着の場合には、ガソリンスタンド等の修理所に設定する。
(p5)目的地を提案する。これは、自動運転を継続することは可能であるが、目的地まで走行することが困難な場合に有効である。例えば燃料が長期間未使用でエンジン21の老朽化が懸念される場合には、提案先の目的地として、ガソリンスタンド等の修理所が選択される。
(p6)手動運転モードから自動運転モードへの移行前にエンジン21の異常が予測された場合には、自動運転モードへの移行を禁止する。
制御部520は、ステップS31の処理で否定判断した場合には、すなわちエンジン21の異常が予測されていない場合には、ステップS33の処理として、機能に制限を設けることなく自動運転制御を実行する。
(12)異常検出部521は、車両10のエンジン21に異常が発生するか否かを予測する。制御部520は、異常検出部521によりエンジン21の異常が予測される場合には、自動運転制御の機能を制限する。これにより、実際にエンジン21に異常が生じる前から備えることができるため、エンジン21に異常が発生した直後から、ドライバに不安感を与えるような車両10の挙動を抑制することができる。
次に、第2実施形態の自動運転ECU52の変形例について説明する。
第2実施形態の自動運転ECU52の構成は、燃料電池自動車にも適用可能である。燃料電池自動車の場合には、図10に示されるエンジン21に関連する部分を、燃料電池に置き換えればよい。その他の変更点は、以下の通りである。
(q1)燃料漏れ。例えば「水素濃度<閾値」が成立することに基づいて、燃料漏れを検出する。なお、水素濃度は、水素センサにより検出することが可能である。
(q2)燃料不足。例えば目的地までの距離と車両10の燃費から求めた推定消費水素圧が燃料電池の水素圧を上回っている場合には、燃料不足が生じると予測する。なお、この予測は、燃料電池の水素圧が閾値以下になった時点で行ってもよい。閾値は、水素スタンドまで走行するのに十分であって、燃料補給の可能な水素圧である。
(q3)水素圧センサの異常。例えば水素圧を検出しない、あるいは水素を消費しているのに水素圧が減らない場合には、水素圧センサの異常を検出する。
また、異常検出部521は、上記の(p4)として、水素が漏れている場合には、最短の駐車可能な場所に目的地を限定する。
次に、自動運転ECU52の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態の自動運転ECU52との相違点を中心に説明する。
本実施形態の自動運転ECU52は、図11に示される処理を所定の周期で繰り返し実行する。図11に示される処理では、まず、制御部520が、ステップS40の処理として、車両10の運転モードを手動運転モードから自動運転モードへ移行する操作が行われたか否かを判断する。制御部520は、ステップS40の処理で否定判断した場合には、すなわち自動運転モードへ移行する操作が行われていない場合には、一連の処理を一旦終了する。
(r2)第2処理:自動運転制御の制限、オルタネータ23の発電率を増加、車両10の消費電力を削減。
(r3)第3処理:自動運転制御の制限、オルタネータ23の発電率を増加、車両10の消費電力を削減。
(r4)第4処理:無し、車両10の走行ルートの変更、自動運転制御の制限。
(r5)第5処理:無し、副次的異常抑制処理、多重異常対策処理。
(r6)第6処理:無し、副次的異常抑制処理、多重異常対策処理。
なお、制御部520は、自動運転制御の制限として、以下の(s1)〜(s3)のうちの一つを実行する。
(s2)ドライバの操作が必要な部分的な自動運転。具体的には、人がハンドル、ブレーキ、アクセルのいずれかを操作することになるように、ADAS機能の一つ以上を自動制御する。ADAS機能は、例えばレーンキーピング、トラクションコントロール、クルーズコントロール、駐車支援である
(s3)条件付き許可。例えば、車両10の走行速度が所定速度以下であることを条件に、自動運転制御を許可する。また、車両10の駐車時には自動運転を禁止する。さらに、車両10に人が乗車していない場合には、自動運転を禁止する。
(t2)燃料系異常時には走行ルートの変更を優先して「例9」を実行し、点火系、空燃比、吸気系の異常では、乗員の不安要因の抑制を優先して「例4」を実行し、その他はレスポンスを優先して「例1」を実行する。
以上説明した本実施形態の自動運転ECU52によれば、以下の(13)に示される作用及び効果を得ることができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・図4に示されるステップS141の処理では、エンジン21の出力を制限するという方法に代えて、車両10の走行速度を制限するという方法を採用してもよい。
20:動力システム
21:エンジン(動力源)
23:オルタネータ(発電源)
52:自動運転ECU(自動運転制御装置)
520:制御部
521:異常検出部
Claims (15)
- 車両(10)の自動運転制御を実行する制御部(520)と、
前記車両の動力システム(20)の異常を検出する異常検出部(521)と、を備え、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、前記自動運転制御に関するフェイルオペレーション制御を実行するとともに、
前記動力システムの異常の内容に応じて前記フェイルオペレーション制御を変更する
自動運転制御装置。 - 前記制御部は、
前記フェイルオペレーション制御の変更として、前記自動運転制御において設定される前記車両の走行ルートを変更する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、前記自動運転制御の実行に必要な電力を前記発電源で発電することができていない場合には、前記自動運転制御において設定されている前記車両の走行ルートを変更する
請求項2に記載の自動運転制御装置。 - 前記制御部は、
道路の路肩に最も近い車線を前記車両が走行するように前記走行ルートを変更する
請求項3に記載の自動運転制御装置。 - 前記制御部は、
前記車両が高速道路を走行しないように前記走行ルートを変更する
請求項3に記載の自動運転制御装置。 - 前記制御部は、
前記車両が登坂路を走行しないように前記走行ルートを変更する
請求項3に記載の自動運転制御装置。 - 前記制御部は、
舗装されていない道路を前記車両が走行しないように前記走行ルートを変更する
請求項3に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記フェイルオペレーション制御の変更として、前記動力源の出力、及び前記車両の走行速度の少なくとも一方を制限する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、前記自動運転制御の実行に必要な電力を前記発電源で発電することができていない場合には、前記発電源の発電率を増加させる
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、前記自動運転制御の実行に必要な電力を前記発電源で発電することができていない場合には、前記車両のトランスミッションの変速段を低速段に制限する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、前記自動運転制御の実行に必要な電力を前記発電源で発電することができていない場合には、前記自動運転制御の実行にとって不必要な前記車両の機能を制限する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、前記自動運転制御の実行に必要な電力を前記発電源で発電することができていない場合には、前記車両のレーン変更を禁止する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記動力システムは、
前記車両を走行させるための動力を生成する動力源(21)と、
前記車両で使用される電力を発電する発電源(23)と、を有し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出された際に、その副次的な異常が更に生じるか否かを判断し、前記副次的な異常が更に生じると判断した場合には、前記動力源の出力を制限する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記異常検出部は、
前記動力システムに異常が発生するか否かを予測し、
前記制御部は、
前記異常検出部により前記動力システムの異常が予測される場合には、前記自動運転制御の機能を制限する
請求項1に記載の自動運転制御装置。 - 前記制御部は、
前記車両の運転モードが手動運転モードから自動運転モードに切り替えられる際に前記異常検出部により前記動力システムの異常が検出されている場合には、前記自動運転制御の機能を制限する
請求項1に記載の自動運転制御装置。
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