JP2018173636A - フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、反射によって長波長紫外線をシャープにカットしながら、紫色反射を抑制した長波長紫外線カットフィルムを提供することを課題としている。
【解決手段】
下記式(1)を満たす、偏光板及び/又は偏光子を有する表示装置に用いられ、下記式(2)および(3)を満足するフィルム。
0°≦|Φ1s−Φ2|<45° ・・・(1)
Tλs−Tλf≧5nm ・・・(2)
Tλs≧381nm ・・・(3)
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板及び/又は偏光子を有する表示装置に用いられるフィルムに関する。
液晶表示装置や有機EL表示装置などの表示装置は、外光に含まれる紫外線により内部の部材が劣化するため、紫外線保護機能を持った部材が用いられてきた。近年では、屋外や自動車など、太陽光に晒される環境で表示装置が用いられることが増加している。このような使用環境では、波長380nm以下の紫外線だけでなく、波長440nm以下の長波長紫外線による内部部材の劣化も問題となる。しかし、従来の紫外線保護部材では波長380nm以下の紫外線はカットするものの、長波長紫外線はカットしないため、前記環境では内部部材の劣化により長期間使用することが困難であった。
この問題に対して、紫外線吸収剤による長波長紫外線カットでは、長波長紫外線吸収スペクトルがブロードとなるため、長波長紫外線をカットする一方で440nm以上の可視光も吸収するため、表示装置の輝度低下や、表示画像が黄色に色付く問題がある。また、従来の波長380nm以下を吸収する紫外線吸収剤だけでなく、波長381nm〜440nmを吸収する長波長紫外線吸収剤も添加する必要があるため、吸収剤の含有量が多くなり、吸収剤のブリードアウトなどの問題もある。
一方で、反射による長波長紫外線カット(特許文献1、特許文献2)は、長波長紫外線反射スペクトルをシャープにすることができるため、表示装置の輝度低下や、表示画像が黄色に色付くことを抑制することができる。
特開2014−223794号公報 特開2016−026323号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されている方法は、長波長紫外線を表示装置の内部部材に侵入するのを抑制することができるものの、長波長紫外線を反射するので、反射光が紫色に色付くという問題がある。
本発明は、反射によって長波長紫外線をシャープにカットしながら、紫色反射を抑制した長波長紫外線カットフィルムを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を有する。
下記式(1)を満たす、偏光板及び/又は偏光子を有する表示装置に用いられ、下記式(2)および(3)を満足するフィルム。
0°≦|Φ1s−Φ2|<45° ・・・(1)
Tλs−Tλf≧5nm ・・・(2)
Tλs≧381nm ・・・(3)
(ここで、Φ1sはフィルム面内においてTλsをとる方位角方向であり、Φ2は表示装置に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角である。
また、Tλsは、フィルムに直線偏光を入射角0°で照射し、波長300nm〜440nmの範囲において透過率50%以下をとる最も長波長の波長をTλとし、
フィルムの入射光軸を中心として、フィルム面上の任意の方位角方向を0°とし、0°から175°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて測定される各方位角方向におけるTλをTλ(0°)、Tλ(5°)、・・・、Tλ(170°)、Tλ(175°)とし、該Tλ(0°)〜Tλ(175°)の中で、最も長波長のTλであり、Tλfは、最も短波長のTλである。)
本発明によって、紫色反射を抑制した長波長紫外線カットフィルムを得ることができる。
方位角について説明する図 本発明のフィルムと表示装置に設置される偏光板及び/又は偏光子の設置関係を説明する模式図 本発明のフィルムの透過率スペクトルの模式図 本発明のフィルムの反射率スペクトルの模式図 偏光板の透過率スペクトルの一例 液晶表示装置の例 液晶表示装置の例 液晶表示装置の例 液晶表示装置の例 液晶表示装置の例 液晶表示装置の例 有機EL表示装置の例 有機EL表示装置の例 有機EL表示装置の例 有機EL表示装置の例 有機EL表示装置の例 有機EL表示装置の例 有機EL表示装置の例 差分和について説明する図である。 従来の多層積層フィルムの反射率スペクトルの一例を示す模式図である。 本発明のフィルムの反射率スペクトルの一例を示す模式図である。 表層厚みが200nm以上のフィルムにおいて、反射率スペクトルにリップルが生じる理由を説明する図である。
本発明者らは、下記式(1)を満たす、偏光板及び/又は偏光子を有する表示装置に用いられ、下記式(2)および(3)を満足するフィルムを用いることで、紫色反射を抑制し、長波長紫外線カットを達成できることを見出した。以下これについて詳説する。
0°≦|Φ1s−Φ2|<45° ・・・(1)
Tλs−Tλf≧5nm ・・・(2)
Tλs≧381nm ・・・(3)
(ここで、Φ1sはフィルム面内においてTλsをとる方位角方向であり、Φ2は表示装置に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角である。
また、Tλsは、フィルムに直線偏光を入射角0°で照射し、波長300nm〜440nmの範囲において透過率50%以下をとる最も長波長の波長をTλとし、
フィルムの入射光軸を中心として、フィルム面上の任意の方位角方向を0°とし、0°から175°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて測定される各方位角方向におけるTλをTλ(0°)、Tλ(5°)、・・・、Tλ(170°)、Tλ(175°)とし、該Tλ(0°)〜Tλ(175°)の中で、最も長波長のTλであり、Tλfは、最も短波長のTλである。)
方位角について図を用いて説明する。図1は本発明のフィルムまたは表示装置に設置される偏光板又は偏光子の上面図である。ここで図1中の1及び2はそれぞれ直角の関係を持つ任意の方向である。フィルムに入射角度0°で入射される直線偏光の振動方向または、偏光板又は偏光子の透過軸の方向を4とすると、方位角とは、方向4と方向2とで挟まれた角度5のことである。
本発明のフィルムと、本発明のフィルムが用いられる表示装置に設置される偏光板及び/又は偏光子の好ましい積層関係を図2に示す。本発明のフィルム6は、表示装置に設置される偏光板及び/又は偏光子8と積層し、フィルム面内においてTλsをとる方向(Φ1s)7を、表示装置に設置される偏光板及び/又は偏光子の透過軸の方向(Φ2)9に対して式(1)を満足するように積層する。図2に示すように角度|Φ1s−Φ2|は、Tλsと透過軸がなす角の内、狭い角度の方を指す。好ましくはΦ1sとΦ2が略平行になるように設置することであり、0°≦|Φ1s−Φ2|<30°であることが好ましく、より好ましくは0°≦|Φ1s−Φ2|<15°であり、最も効果を発揮する設置方位は|Φ1s−Φ2|=0°である。
本発明のフィルムが式(2)、(3)を満たしており、かつ、本発明のフィルムを式(1)を満足するように表示装置に設置される偏光板及び/又は偏光子と積層して用いられることによって、波長381nm〜440nm範囲の長波長紫外線を十分カットできる。さらに、本発明のフィルムは、長波長紫外線の反射を従来のフィルムよりも抑制することができるため、反射光による画面の紫色の色付き、ぎらつきを抑制することができる。本発明のフィルムが、十分な長波長紫外線のカット性能を有しつつ、従来の多層積層フィルムよりも長波長紫外線の反射を抑制することについて図を用いて説明する。図3、4に、本発明のフィルムの分光スペクトルの模式図を、図5に偏光板の分光スペクトルの一例を示す。ここで、Φ1fはフィルム面内において、前記Tλfをとる方位角方向である。式(2)を満たす本発明のフィルムは、図3、4に分光スペクトルを示すように、透過率/反射率スペクトルの帯域が各方位角にて異なっている。本発明のフィルムはΦ1s方向の長波長紫外線のカットに優れる。本発明のフィルムが用いられる表示装置に設置される偏光板及び偏光子は、一方の方位角にて可視光を透過する透過軸と、他方の方位角(一般的に透過軸に直交する)にて紫外線〜可視光を吸収する吸収軸を持つ。本発明において、偏光板及び偏光子の透過軸、吸収軸はΦ1s、Φ1fの判別方法と同様の方法で求める。すなわち、直線偏光を入射し、入射光軸を中心として、偏光板又は偏光子の面上の任意の方位角方向を0°とし、0°から175°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて透過率スペクトルを測定し、最も可視光を透過する方向が透過軸方向であり、最も紫外線〜可視光を透過しない方向が吸収軸方向である。表示装置に設置される偏光板及び/又は偏光子は吸収軸方向の長波長紫外線のカットに優れる。このようなフィルムと偏光板及び/又は偏光子を式(1)を満たすように積層することによって、互いの長波長紫外線カット性に優れる方向が、長波長紫外線カット性が不足している方向の長波長紫外線カットを補うため、各方位角方向の長波長紫外線に対して、十分なカット性を持つことができる。表示装置の外側から表示装置内部に侵入してくる光(外光)は一般的に楕円偏光である。本発明のフィルムの外光に対する反射率は図4のΦ1s方向とΦ1f方向の平均であり、Φ1s方向よりも長波長紫外線の反射が抑制される。一方で、従来の長波長紫外線を反射するフィルムの外光に対する反射率はΦ1f方向も図4のΦ1s方向の反射率をとる。よって、本発明のフィルムは、従来のフィルムよりも外光に対する反射率が抑制され、その結果、反射光による画面の紫色の色付き、ぎらつきを抑制することができる。十分な外光反射抑制の観点から、Tλs−Tλf≧8nmであることが好ましく、より好ましくはTλs−Tλf≧15nmであり、さらに好ましくはTλs−Tλf≧20nmである。また、十分な長波長紫外線カット性の観点から、Tλs≧390nmであることが好ましく、より好ましくはTλs≧400nmであり、さらに好ましくはTλs≧410nmである。また、後述する多層積層フィルムを用いた式(2)、(3)を満たす製造方法では、一般的にΦ1fとΦ1sは直交する。また、一般的に偏光板又は偏光子の透過軸と吸収軸も直交する。
本発明のフィルムは下記式(4)を満たすことが好ましい。
|Rsb−Rfb|>3 ・・・(4)
(ここでRsbはフィルムのΦ1s方向における反射率スペクトルから算出されるb*値であり、RfbはフィルムのΦ1f方向における反射率スペクトルから算出されるb*値である。また、Φ1fはフィルム面内において、前記Tλfをとる方位角方向である。)
図4に示すように、本発明のフィルムはΦ1s方向の反射率スペクトルに対して、Φ1f方向の反射率スペクトルは低波長の方向にシフトしているため、RfbはRsbよりも低い値をとる。その結果、外光を反射した際のb*値を0に近づけることができる。一方、従来の長波長紫外線を反射するフィルムのRfbはRsbとほぼ同じ値をとるため、本願のフィルムよりも外光を反射した際のb*値が低くなる(−側に大きくなる)。十分なb*値抑制の観点から、|Rsb−Rfb|>5であることが好ましく、より好ましくは|Rsb−Rfb|>10であり、さらに好ましくは|Rsb−Rfb|>15である。
本発明のフィルムは、Φ1s方向において波長381nm〜410nmの範囲における平均透過率が20%以下かつ、波長440nmにおける透過率が70%以上であることが好ましい。このような特性を持つことで、表示装置の外側から侵入してくる長波長紫外線を十分にカットしつつ、表示装置から発せられる映像を十分透過させることができる。Φ1s方向において波長381nm〜410nmの範囲における平均透過率は15%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下である。また、Φ1s方向において波長440nmにおける透過率は75%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上である。さらに波長430nmにおける透過率が60%以上であることも好ましい。
本発明のフィルムは、波長240nm〜380nmの範囲におけるΦ1s方向とΦ1f方向の平均透過率の平均が20%以下であることが好ましい。波長381〜440nmの範囲における長波長紫外線だけでなく、波長380nm以下の紫外線をカットすることで、表示装置の内部部材の劣化を抑制することができる。波長240nm〜380nmの範囲におけるΦ1s方向とΦ1f方向の平均透過率の平均は15%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下である。
本発明のフィルムの式(2)、(3)の達成方法としては、特に限られるものでは無いが、多層積層フィルムの干渉反射を利用し、各層のフィルム面内における屈折率差を大きくする方法が挙げられる。以下に、その方法について説明する。上記の方法で式(2)、(3)を満たすフィルムとする場合は、熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と、熱可塑性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とが交互に51層以上積層されてなる多層積層フィルムであることが好ましい。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合において、用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)などのポリオレフィン、シクロオレフィンとしては、ノルボルネン類の開環メタセシス重合,付加重合,他のオレフィン類との付加共重合体である脂環族ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリブチルサクシネートなどの生分解性ポリマー、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66などのポリアミド、アラミド、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリアセタール、ポリグルコール酸、ポリスチレン、スチレン共重合ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアリレート、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。これらの中で、強度・耐熱性・透明性の観点から、特にポリエステルを用いることが好ましく、ポリエステルとしては芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主たる構成成分とする単量体からの重合により得られるポリエステルが好ましい。
ここで、芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸などを挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。中でも好ましくはテレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸を挙げることができる。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを一部共重合してもよい。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどを挙げることができる。中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上記ポリエステルのうち、ポリエチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリエチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびその共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレートおよびその共重合体並びにポリヘキサメチレンナフタレートおよびその共重合体の中から選択されるポリエステルを用いることが好ましい。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合には、少なくとも2種の熱可塑性樹脂が用いられ、該2種のポリエステル樹脂は異なる性質を有することが好ましい。ここでいう異なる性質を有するとは、結晶性・非晶性、光学的性質、熱的性質、もしくは物理的性質が異なることをいう。異なる性質を持つ熱可塑性樹脂を積層することで、それぞれの熱可塑性樹脂の単一の層のフィルムではなし得ない機能をフィルムに与えることができる。
また、本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合において、用いられる異なる性質を有する熱可塑性樹脂の好ましい組み合わせとしては、各熱可塑性樹脂のガラス転移温度の差の絶対値が20℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度の差の絶対値が20℃より大きい場合には多層積層フィルムを製造する際の延伸不良が発生しやすいためである。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合において、用いられる異なる性質を有する熱可塑性樹脂の好ましい組み合わせとしては、各熱可塑性樹脂のSP値(溶解性パラメータともいう)の差の絶対値が、1.0以下であることが第一に好ましい。SP値の差の絶対値が1.0以下であると層間剥離が生じにくくなる。より好ましくは、異なる性質を有するポリマーは同一の基本骨格を供えた組み合わせからなることが好ましい。ここでいう基本骨格とは、樹脂を構成する繰り返し単位のことであり、たとえば、一方の熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレートを用いる場合は、高精度な積層構造が実現しやすい観点から、他方の熱可塑性樹脂として、ポリエチレンテレフタレートと同一の基本骨格であるエチレンテレフタレートを含むことが好ましい。異なる光学的性質を有するポリエステル樹脂が同一の基本骨格を含む樹脂であると、積層精度が高く、さらに積層界面での層間剥離が生じにくくなるものである。
同一の基本骨格を有し、かつ、異なる性質を具備させるには、共重合体とすることが望ましい。すなわち、例えば、一方の樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、他方の樹脂は、エチレンテレフタレート単位と他のエステル結合を持った繰り返し単位とで構成された樹脂を用いるような態様である。他の繰り返し単位を入れる割合(共重合量ということがある)としては、異なる性質を獲得する必要性から5%以上が好ましく、一方、層間の密着性や、熱流動特性の差が小さいため各層の厚みの精度や厚みの均一性に優れることから90%以下が好ましい。さらに好ましくは10%以上、80%以下である。また、A層とB層はそれぞれ、複数種の熱可塑性樹脂がブレンド又はアロイされ用いられることも望ましい。複数種の熱可塑性樹脂をブレンド又はアロイさせることで、1種類の熱可塑性樹脂では得られない性能を得ることができる。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合は、熱可塑性樹脂A及び/又は熱可塑性樹脂Bがポリエステルであることが好ましい。ポリエステルは大きなΔnを持つことができ、また、多層積層フィルムに十分な強度、反射率を付与することができる。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合、熱可塑性樹脂Aがポリエチレンテレフタレートを主たる成分とし、熱可塑性系樹脂Bがジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを含んでなり、さらに、ジカルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてシクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、イソソルビドのうち少なくとも何れか1つの共重合成分を含んでなるポリエステルを主たる成分とすることも好ましい。上記樹脂構成はポリエステル系樹脂Aとポリエステル系樹脂Bの屈折率差が大きくなるため、高い長波長紫外線反射率を持つことができる。なお「熱可塑性樹脂Aの主たる成分」とは、A層を構成する樹脂全体の70重量%以上占めることを表す。また、「熱可塑性樹脂Bの主たる成分」とは、B層を構成する樹脂全体の35重量%以上占めることを表す。
下記式(5)は隣接するA層とB層の屈折率及び層厚みから決定される反射波長を表す式である。下記式(5)を満たすように、A層とB層の樹脂と層厚みを設計し、製膜条件を制御することで、式(2)、(3)の光学特性を持つことができる。
Figure 2018173636
ここでλΦはフィルムへの入射角度を0°とした際の任意の方位角Φ方向の反射波長、nはA層の面内の方位角Φ方向の屈折率、dAはA層の厚み、nはB層の面内の方位角Φ方向の屈折率、dBはB層の厚みである。
式(5)を満たす好適な各層の厚みは70nm以下である。そのため、本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合は、各層の厚みを70nm以下とすることで波長381nm〜440nm及び、波長380nm以下の紫外線領域の波長の光を反射でカットすることが可能となる。
なお、多層積層フィルムにおいて、望ましい反射波長範囲及び反射率を調整する方法は、A層とB層の面内屈折率差、積層数、層厚み分布、製膜条件(例えば延伸倍率、延伸速度、延伸温度、熱処理温度、熱処理時間)の調整等が挙げられる。反射率が高くなり積層数が少なく済むことから、A層とB層の面内屈折率差は0.02以上が好ましく、より好ましくは0.04以上、さらに好ましくは0.08以上である。また、TλsとTλfの差を大きくする方法としては、A層とB層何れか一方又は両方のそれぞれの面内における屈折率の異方性Δnを大きくすることである。Δnが大きくなることでΦ1s方向の反射波長λΦ1sとΦ1f方向の反射波長λΦ1fの差が大きくなる。ここでΔnは面内の各方位角方向の屈折率の最大値−最小値である。また、一般的に熱可塑性樹脂がΔnを持つときは、面内の各方位角方向の屈折率の最大値と最小値の方向は直行する。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合、層厚みは均一であってもよく、分布を持っていても良い。層厚みに分布を持たせる場合は、フィルム面の一方から反対側の面へ向かって増加または減少する層厚み分布や、フィルム面の一方からフィルム中心へ向かって層厚みが増加した後減少する層厚み分布や、フィルム面の一方からフィルム中心へ向かって層厚みが減少した後増加する層厚み分布が好ましい。層厚み分布の変化の仕方としては、線形、等比、階差数列といった連続的に変化するものや、10層から50層程度の層がほぼ同じ層厚みを持ち、その層厚みがステップ状に変化するものが好ましい。積層数は多いほど高い紫外線反射率を実現でき、また、反射帯域幅を拡げることができる。好ましくは201層以上、より好ましくは401層以上である。積層精度や積層装置の大型化の観点から上限としては4001層程度である。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合は、表層に保護層として層厚み1μm以上の層を有することが好ましく、より好ましくは2μm以上であり、3μm以上や5μm以上といった厚みも挙げられる。表層に厚い保護層を持つ事で、押出時のフローマークの抑制、他のフィルムや成形体とのラミネート工程及びラミネート工程後における多層積層フィルム中の薄膜層の変形抑制、耐押圧性などが挙げられる。保護層の厚みが1μm以上の場合、式(5)に影響しない層として取り扱うことができる。また、両表層の保護層厚みは非対称でも良い。例えば、他のフィルムや成形体とラミネートする表面の保護層の厚みを3μm以上に厚くすることで、多層積層フィルム中の薄膜層の変形を抑制し、反対側の表面近傍の層厚みは60nm以下にすることも可能である。また、この際には、反対側の表面にハードコート層や、変形し難いガラスなどの支持体と積層することが好ましい。
本発明のフィルムは、Φ1f方向の破断点伸度が30%以上であることが好ましい。本発明のフィルムに式(2)、(3)の光学特性を持たせるために、異方性が出るように、一方方向のみに延伸(一軸延伸)を行った場合、Φ1f方向の破断点伸度が低くなり、フィルムを加工する際の破断トラブルなどハンドリング性が悪くなる場合がある。よって、本発明のフィルムは、二軸延伸、特に二軸方向のうちどちらか一方方向を強く及び/またはどちらか一方方向を弱く延伸することが好ましい。Φ1f方向の破断点伸度はより好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上である。また、Φ1s方向の破断点伸度は30%以上が好ましく、より好ましくは50%以上である。
本発明のフィルムは、全光線透過率が80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。全光線透過率を高くする方法として、フィルム表面にプライマー層、ハードコート層、反射防止層を設けることが好ましい。フィルム表面の樹脂よりも屈折率の低い層を設けることで全光線透過率を高くすることができる。
本発明のフィルムは、ヘイズ値が3%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下である。ヘイズ値が小さいことで、フィルムを通した映像を鮮明に視認することができる。
本発明のフィルムは、紫外線吸収剤を含んでなることが好ましい。紫外線吸収剤を含むことで、より紫外線カット性能を高めることができる。本発明のフィルムが、前述の多層積層フィルムである場合は、多層積層構造に由来する紫外線反射による紫外線カット機能を持つため、紫外線反射機能を持たない同じ厚みのフィルムに対して紫外線吸収剤の添加濃度を少なくできる利点を持つ。多層積層フィルムへの紫外線吸収剤の添加は、紫外線吸収剤の濃度や多層積層フィルムの厚み、紫外線吸収剤を添加した層の厚みを調整することが好ましい。特に、多層積層フィルムの表層以外に紫外線吸収剤を添加することが好ましく、より好ましくはB層である。
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤が挙げられ、透明性の観点から有機系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾオキサジノン系等が挙げられる。紫外線吸収剤の添加量は0.1〜10.0重量%の範囲が好ましく、0.1〜4.0重量%の範囲がさらに好ましく、0.1〜2.0重量%の範囲がより好ましい。
また、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を0.1〜3.0重量%の範囲で添加することも好ましく、より好ましくは0.1〜1.0重量%の範囲である。
本発明のフィルムは、トリアジン系紫外線吸収剤を含んでなることが好ましく、分子量600以上のものがより好ましい。トリアジン系紫外線吸収剤は、耐熱性、ブリードアウト抑制効果に優れている。そのため、フィルム製造時の工程汚染が少ない。また、フィルムの耐熱や耐湿熱といった信頼性試験における紫外線吸収剤の析出も抑制され、光学特性の安定性にも優れる。
また、トリアジン系紫外線吸収剤とその他の紫外線吸収剤をブレンドして用いることも好ましい。1種類のみでは、ブリードアウト性、析出性の悪い紫外線吸収剤であっても、トリアジン系とブレンドすることで、ブリードアウト性、析出性を改善することができる。
本発明のフィルムが前述の多層積層フィルムである場合においては、少なくとも片方の表層が200nm以上の厚みを有するA層であり、前記200nm以上の厚みを有するA層からなる表層側から測定される反射率の差分和が下記(6)、(7)、(8)式をいずれも満たすフィルムであることが好ましい。
SRave<SRs・・・(6)
SRave<SRf・・・(7)
SRave<130・・・(8)
ここで、反射率の差分和とは、前記200nm以上の厚みを有するA層からなる表層の反対側の表層面に黒塗り処理を施し、前記厚み200nm以上のA層からなる表層側から1nm間隔で波長450nm〜800nmの範囲で反射率を測定し、波長450nm〜800nmの範囲の反射率の2次近似値を求め、波長450nm〜800nmの範囲における反射率測定値と2次近似値の差分の絶対値(差分値)を求め、該差分値を波長450nm〜800nmの範囲で総和した値を表す。SRsはフィルムのΦ1s方向にて測定した反射率から求められる反射率の差分和を表し、SRfはフィルムのΦ1f方向にて測定した反射率から求められる反射率の差分和を表し、SRaveはフィルムのΦ1s方向にて測定した反射率と、Φ1f方向に直交する方向にて測定した反射率を平均した反射率から求めた差分和を表す。溶融押出時のフローマークの抑制や積層精度の向上といった製膜安定性の観点や、内部の層の保護、耐傷付き・押痕性、耐熱性の付与といった機械・熱特性向上の観点から、多層積層フィルムの少なくとも片方の表層は200nm以上の層厚みを持つことが好ましい。一方で、屈折率を異なる樹脂を積層し、少なくとも片方の表層が200nm以上の層厚みを持つ多層積層フィルムは、波長の変化に対して、反射率スペクトルが周期的に変動(=リップル)する性質を持つ。可視光領域の波長において反射率スペクトルがリップルを持つと、その多層積層フィルムの反射光や透過光の色が見る場所によって変わる干渉ムラが発生し、該多層積層フィルムや、該多層積層フィルムを用いた製品の外観品位を低下させる。そこで、少なくとも片方の表層が200nm以上の厚みを有するA層であり、前記200nm以上の厚みを有するA層からなる表層側から測定される反射率の差分和が(6)、(7)、(8)式をいずれも満たすことを特徴とする多層積層フィルムを用いることで、反射率スペクトルの可視光領域におけるリップルを抑制することができる。
反射率の差分和について図を用いて説明する。図19は、1nm間隔で波長450nm〜800nmの範囲で測定された多層積層フィルムの反射率スペクトルの一例である。多層積層フィルムの反射光を見た際に干渉ムラが視認される原因は、波長450nm〜800nmの範囲の反射率の、周期的な振動に起因する。波長450nm〜800nmにおける可視光反射率23が周期的に振動しており、この周期的な振動をリップルと呼ぶ。本発明における反射率の差分和とは、波長450nm〜800nmの範囲において1nm間隔で反射率の2次近似値24を求め、波長450nm〜800nmの範囲における反射率測定値と2次近似値の差分の絶対値(差分値)25を求め、該差分値を波長450nm〜800nmの範囲で総和した値を表す。SRsはフィルムのΦ1s方向にて測定した反射率スペクトルから求められる反射率の差分和を表し、SRfはフィルムのΦ1f方向にて測定した反射率スペクトルから求められる反射率の差分和を表し、SRaveはフィルムのΦ1s方向にて測定した反射率と、Φ1f方向にて測定した反射率について、同じ波長におけるそれぞれの反射率を平均した反射率スペクトルから求めた差分和を表す。SRaveが大きいことは、可視光領域の反射率スペクトルのリップルが大きいことを意味し、干渉ムラが強く視認される要因となる。
本発明の多層積層フィルムが(6)〜(8)式をいずれも満たすことで、可視光領域におけるリップルを抑制できることについて説明する。通常視認される光は円偏光または、円偏光に近い楕円偏光であり、該光の反射光強度は、Φ1s方向の反射率と、Φ1f方向の反射率を平均した反射率に相関した値となる。従来の多層積層フィルムの反射率スペクトルは図20に示すように、Φ1s方向の反射率スペクトル26と、Φ1f方向の反射率スペクトル27の形状はほぼ一致しており、Φ1s方向の反射率と、Φ1f方向の反射率を平均した反射率スペクトル28は、周期的に大きく振動(リップル)している。
次に、本発明の多層積層フィルムの反射率スペクトルの一例を図21に示す。図21に示されるように、Φ1s方向の反射率スペクトル29と、Φ1f方向の反射率スペクトル30のリップル形状がずれているため、Φ1s方向の反射率と、Φ1f方向の反射率を平均した反射率スペクトル31のリップルが抑制されており、その結果、干渉ムラが見え難くなる。従来の多層積層フィルムでは、図20に示されるとおり、SRs、SRf、SRaveの関係は、SRs>SRave>SRf、SRf>SRave>SRs、SRs=SRf=SRaveの何れかの関係となり、SRaveが高く干渉ムラが強く視認される。一方、本発明の多層積層フィルムでは、図21に示されるとおり、SRave<SRs、SRave<SRfの関係となり、SRaveの抑制効果が発現され、干渉ムラが見え難くなる。さらに、SRaveの大きさがSRave<130となることで、リップルは非常に小さくなり干渉ムラが見え難くなる。(8)式は、好ましくはSRave<110であり、より好ましくはSRave<100、さらに好ましくはSRave<90である。以上のように、本発明の多層積層フィルムは、従来であれば干渉ムラが強く見える表層厚み(表層厚みが200nm以上)であっても、干渉ムラが見え難いことが特徴である。
A層とB層の屈折率が0.01以上異なり、表層厚みが200nm以上の多層積層フィルムにおいて、反射率スペクトルにリップルが生じる理由を図22を用いて説明する。図22は、A層の屈折率がB層の屈折率よりも少なくとも0.01以上大きく、A層32とB層33が交互に積層された多層積層フィルムの表層近傍の模式図である。多層積層フィルムに入射した光34は、多層積層フィルム表面及び、多層積層フィルム中の隣接するA層とB層の界面にて反射される。その反射光の中で、多層フィルム表面で反射された反射光35と、表層A層と表層A層に隣接するB層の界面37で反射された後、表面を通過した直後の反射光36が反射率スペクトルのリップルに影響している。多層積層フィルムに入射する前の入射光34の各波長における位相を0とすると、反射光35の各波長における位相はπである。一方、反射光36の位相は表層A層を通過した際に変化し、その各波長の位相は下記式(9)で表される。
Figure 2018173636
ここで、δ36は反射光36の位相、λは波長、nはA層の屈折率、dは表層A層の厚みである。
反射光35の各波長における位相はπであることに対して、反射光36の各波長の位相は式(9)であるため、反射光35と反射光36の合成光は、各波長によって強めあったり、弱めあったりすることで、反射率スペクトルにリップルが生じる。この反射率スペクトルのリップル形状は、反射光35、36の反射率、λ、n、dによって決定される。
本発明の多層積層フィルムは、Φ1s方向のA層の屈折率nasと、Φ1f方向のA層の屈折率nafを制御することによって、Φ1s方向の反射光36の位相と、Φ1f方向の反射光36の位相に差をつけることで、Φ1s方向の反射率スペクトルのリップル形状と、Φ1f方向のリップル形状をずらし、その結果SRaveを小さくしている。
本発明の多層積層フィルムにおいて、式(6)〜(8)を満たす方法は特に限られるものでは無いが、例えば、多層積層フィルム製造時に二軸延伸を行い、その際の縦延伸と横延伸の条件を制御することで、上記nasとnafに差を持たせるといった方法が挙げられる。少なくとも片方の表層が200nm以上で、A層とB層が交互に積層されてなる多層積層フィルムにおいて、A層とB層の屈折率差が大きくなるほど、SRs、SRfは大きくなる傾向にある。また、表層の厚みが200nm以上大きくなるにつれて、SRs、SRfは大きくなる傾向になり、表層の厚み1500nm前後を超えるとSRs、SRfは小さくなる傾向になり、表層の厚みが20000nm前後を超えるとSRs、SRfは表層が200nm以下の多層積層フィルムとほぼ同等の値となる。
表層の厚みは好ましくは、1.0μm以上、より好ましくは2.0μm以上であり、3μm以上や5μm以上といった厚みも挙げられる。上限は特に設けないが、フィルム厚み増加抑制の観点から10.0μm以下、又は、7.0μm以下といった厚みが挙げられる。
本発明のフィルムの厚みは、特に限られるものでは無いが、例えば10μm〜200μmの範囲を取りうる。その中でも10μm〜60μmの範囲が好ましい。また、偏光子保護用途であれば、10μm〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは15μm〜40μmの範囲である。
本発明のフィルムは、フィルムの表面にプライマー層、ハードコート層、耐磨耗性層、傷防止層、反射防止層、色補正層、紫外線吸収層、光安定化層(HALS)熱線吸収層、印刷層、ガスバリア層、粘着層などの機能性層を有していても良い。これらの層は1層でも多層でも良く、また、1つの層に複数の機能を持たせても良い。
また、本発明のフィルムは、さらに紫外線吸収剤を含んでなる層を設けて積層体とすることも好ましい。本発明のフィルムの少なくとも一方のフィルム表面に紫外線吸収剤を含んでなる層を設けることが好ましい。紫外線吸収層の形態としては、特に限られるものでは無いが、ハードコート層や、粘着層に紫外線吸収剤を含有せしめる形態が好ましい。フィルムの一方の面にハードコート層を設け、他方の面に粘着層を設けることも好ましい。この場合、紫外線吸収剤はどちらか一方の層または両方の層に含有せしめても良く、含有する紫外線吸収剤も1種類だけでなく、複数種類でも良く、含有せしめる層によって、紫外線吸収剤の種類、数、含有量を変えることも好ましい。フィルム表面に紫外線吸収層を設けることによって、フィルム全体での紫外線カット性を高めることができる。また、多層積層フィルムを積層する際に、視認側を紫外線吸収剤を設けた層とすることで、多層積層フィルムによる長波長紫外線の反射色を抑制することもできる。紫外線吸収剤の吸収波長は波長380nm以下を吸収するものや、波長420nm以下を吸収し、波長421nm以上、特に430nm以上は吸収しないことが好ましい。
本発明のフィルムまたは積層体は、液晶表示装置や有機EL表示装置に好ましく用いられる。本発明のフィルムまたは積層体を用いる液晶表示装置の例を図6〜11に示す。本発明のフィルムまたは積層体は液晶層よりも上側(視認側)に用いられることが好ましい。図6、7に示すように第一の偏光板において、本発明のフィルムまたは積層体と偏光子を積層する構成が挙げられ、図6に示すように第一の偏光板の偏光子の視認側に本発明のフィルムまたは積層体を積層する構成が好ましい。また、図6、7の第一の偏光板の視認側にタッチパネル基材やカバーガラス又は透明支持体などを積層する構成も取り得る。本発明のフィルムまたは積層体と第一の偏光板の偏光子以外と積層する構成の例を図8〜11に示す。本発明のフィルムまたは積層体を各部材の間に積層することや、カバーガラス又は透明支持体に貼り合せる画面保護フィルムや、透明導電層を形成するタッチパネル基材フィルムとして用いることが挙げられる。図示はしていないが、他の部材が追加されている構成も取り得る。例えば、偏光子保護フィルム又は位相差フィルムを1枚ではなく、2枚以上重ねる構成や、第二の偏光板の下側に拡散フィルム、プリズムフィルム、輝度向上フィルムなどを積層する構成も取りえる。また、タッチパネル基材、カバーガラス又は透明支持体、液晶層と積層する偏光子保護フィルム又は位相差フィルムの設置は任意である。各部材間は接着剤や粘着剤を介して積層されていることや、エアーギャップがあっても良い。なお、輝度向上フィルムは可視光領域全般に渡って、ある方位の直線偏光を反射し(反射軸方位方向)、反射軸方向に直交する方向の直線偏光を透過(透過軸方位方向)する特性を持ち、表示装置に設置される。輝度向上フィルムの設置位置は第二の偏光板の下側であり、偏光板及び/又は偏光子と積層する際の方位角の関係は、輝度向上フィルムの反射軸方位方向と偏光板及び/又は偏光子の透過軸方向が90°の関係であり、本発明のフィルムと偏光板及び/又は偏光子と積層する際の方位角の関係である式(1)とは異なり、本発明のフィルムが最も効果を発揮する設置方位である|Φ1s−Φ2|=0°とは設置方位角が全く異なっている。
本発明のフィルムまたは積層体を用いる有機EL表示装置の例を図12〜18に示す。図12、13に示すように偏光板又は円偏光板において、本発明のフィルムまたは積層体と偏光子を積層する構成が挙げられ、図12に示すように偏光子の視認側に本発明のフィルムまたは積層体を積層する構成が好ましい。また、図12、13の偏光板又は円偏光板の視認側にタッチパネル基材やカバーガラス又は透明支持体などを積層する構成も取り得る。本発明のフィルムまたは積層体を偏光子以外と積層する構成の例を図14〜18に示す。本発明のフィルムまたは積層体を各部材の間に積層することや、カバーガラス又は透明支持体に貼り合せる画面保護フィルムや、透明導電層を形成するタッチパネル基材フィルムとして用いることが挙げられる。図示はしていないが、他の部材が追加されている構成も取り得る。例えば、偏光子保護フィルム又は位相差フィルムを1枚ではなく、2枚以上重ねる構成や、ガスや水蒸気バリア層を形成したフィルムなどを積層する構成も取り得る。また、タッチパネル基材、カバーガラス又は透明支持体の設置は任意である。各部材間は接着剤や粘着剤を介して積層されることや、エアーギャップがあっても良い。なお、輝度向上フィルムを有機EL表示装置に設置する場合は、偏光板及びまたは偏光子の下側に設置され、偏光板及び/又は偏光子と積層する際の方位角の関係は、輝度向上フィルムの反射軸方位方向と偏光板及び/又は偏光子の透過軸方向が90°の関係であり、本発明のフィルムと偏光板及び/又は偏光子と積層する際の方位角の関係である式(1)とは異なり、本発明のフィルムが最も効果を発揮する設置方位である|Φ1s−Φ2|=0°とは設置方位角が全く異なっている。
本発明のフィルムを、前述の多層積層フィルムを例に挙げて、製造する具体的な態様の例を以下に記すが、本発明のフィルムはかかる例によって限定して解釈されるものではない。本発明の多層積層フィルムにおける51層以上の積層構造は、次のような方法で作製することができる。A層に対応する押出機AとB層に対応する押出機Bの2台から熱可塑性樹脂が供給され、それぞれの流路からのポリマーが、公知の積層装置であるマルチマニホールドタイプのフィードブロックとスクエアミキサーを用いる方法、もしくは、コームタイプのフィードブロックのみを用いることにより51層以上に積層し、次いでその溶融体をT型口金等を用いてシート状に溶融押出し、その後、キャスティングドラム上で冷却固化して未延伸多層積層フィルムを得る方法が挙げられる。A層とB層の積層精度を高める方法としては、特開2007−307893号公報、特許第4691910号公報、特許第4816419号公報に記載されている方法が好ましい。また必要であれば、A層に用いる熱可塑性樹脂とB層に用いる熱可塑性樹脂を乾燥することも好ましい。
続いて、この未延伸多層積層フィルムの延伸及び熱処理を施す。延伸方法としては、公知の一軸延伸法、逐次二軸延伸法、もしくは同時二軸延伸法で二軸延伸されていることが好ましい。その中でも、Φ1f方向の破断点伸度を30%以上とする観点から二軸延伸法が好ましい。
一軸延伸法では長手方法、幅方向、長手方向と幅方向の中間方向(斜め方向)の何れかの一方方向に延伸を行うことが好ましい。
二軸延伸法では、長手方法、幅方向、長手方向と幅方向の中間方向(斜め方向)の何れか一方に強く延伸を行い、他の方向に弱く延伸を行うことが好ましい。また、各方向への延伸は複数回組み合わせて行っても良い。
延伸温度は未延伸多層積層フィルムのガラス転移点温度以上〜ガラス転移点温度+80℃以下の範囲にて行うことが好ましい。複数回延伸を行う場合は、延伸温度を徐々に高くしていくことが好ましい。
延伸倍率は一軸延伸であれば、3〜10倍の範囲が好ましく、より好ましくは4〜6倍の範囲である。
二軸延伸であれば、強く延伸を行う方向へは3〜7倍の範囲が、弱く延伸を行う方向へは1.1〜3倍の範囲が好ましい。また、同じ方向への延伸を複数回行う場合は、2回目以降の延伸は1回目よりも倍率を小さくすることが好ましい。
長手方向の延伸は、縦延伸機ロール間の速度変化を利用して延伸を行うことが好ましい。また、幅方向の延伸は、公知のテンター法を利用する。すなわち、多層積層フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、多層積層フィルム両端のクリップ間隔を広げることで幅方向に延伸する。長手方向と幅方向の中間方向(斜め方向)への延伸は、縦延伸ロールの向きを徐々に変更させて延伸する方法や、テンター内で多層積層フィルム両端のクリップそれぞれの移動速度に差をつけて延伸する方法等が挙げられる。
また、テンターでの延伸は同時二軸延伸を行うことも好ましい。同時二軸延伸を行なう場合について説明する。冷却ロール上にキャストされた未延伸多層積層フィルムを、同時二軸テンターへ導き、多層積層フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、長手方向と幅方向に同時および/または段階的に延伸する。長手方向の延伸は、テンターのクリップ間の距離を広げることで、また、幅方向はクリップが走行するレールの間隔を広げることで達成される。本発明における延伸・熱処理を施すテンタークリップは、リニアモータ方式で駆動することが好ましい。その他、パンタグラフ方式、スクリュー方式などがあるが、中でもリニアモータ方式は、個々のクリップの自由度が高いため延伸倍率を自由に変更できる点で優れている。
延伸後は熱処理を行うことが好ましい。熱処理温度は、延伸温度以上〜多層積層フィルムの融点−10℃以下の範囲にて行うことが好ましく、熱処理後に多層積層フィルムのガラス転移点温度以上〜熱処理温度−30℃以下の範囲にて冷却工程を経ることも好ましい。また、延伸直後に延伸温度以下に冷却した後に熱処理を行うことも好ましい。延伸後に多層積層フィルムの温度を低くして剛性を持たせることで、熱処理工程における多層積層フィルムに発生するボーイングを抑制することができ、多層積層フィルムの幅方向の広範囲にわたって、均一な配向角を得ることができる。
熱処理工程及び、熱処理工程直後に1%以上20%以下の延伸を行うことも好ましい。このような延伸を行うことで多層積層フィルムに発生するボーイングを抑制することができ、多層積層フィルムの幅方向の広範囲に亘って、均一な配向角を得ることができる。
また、フィルムの熱収縮率を小さくするために、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮める(リラックス)ことも好ましい。リラックスの割合としては1%〜10%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜5%の範囲である。ボーイングを抑制し、熱収縮率を小さくするためには、熱処理工程及び/又は、熱処理工程直後に1%以上20%以下の延伸を行った後に、熱処理工程中又は冷却工程中にフィルムを幅方向又は及び又は、長手方向に縮めることが好ましい。
最後に巻取り機にてフィルムを巻き取ることによって本発明の多層積層フィルムが製造される。
以下、本発明のフィルムを具体的な実施例をあげて説明する。なお、以下に具体的に例示した熱可塑性樹脂以外の熱可塑性樹脂を用いた場合でも下記実施例を含めた本明細書の記載を参酌すれば、同様にして本発明のフィルムを得ることができる。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)透過率、反射率
日立製作所(株)製 分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)に付属の12°正反射付属装置P/N134−0104を取り付け、入射角度=12度における波長240〜800nmの絶対反射率及び、入射角度=0°における透過率を測定した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分とした。サンプルをフィルム幅中央部から4cm×4cmで切り出し測定した。付属のグランテーラ偏光子を設置して、偏光成分を方位角0°〜175°において、5°刻みで回転させた各方位角で波長240nm〜800nmの絶対反射率及び透過率を測定した。
上述の方法で測定した透過率について、波長300nm〜440nmの範囲において透過率50%以下をとる最も長波長の波長をTλとし、各方位角方向におけるTλをTλ(0°)、Tλ(5°)、・・・、Tλ(170°)、Tλ(175°)とし、該Tλ(0°)〜Tλ(175°)の中で、最も長波長のTλをTλsとし、最も短波長のTλをTλfとした。また、Tλsをとる方位角をΦ1s、Tλfをとる方位角をΦ1fとした。得られたTλs、TλfからTλs−Tλfを求めた。
多層積層フィルム/偏光板の積層体について、多層積層フィルムのΦ1s方向とΦ1f方向それぞれについて381nm〜410nmの平均透過率を測定した。測定面は多層積層フィルム側を入射面とした。
(2)Rsb、Rfb
上述の方法で測定したΦ1s方向とΦ1f方向それぞれの絶対反射率について、JISZ8701(1999)に従いX10、Y10、Z10を求めた。標準の光はD65相対分光分布を用いた。求めたX10、Y10、Z10を用いて、CIE1976に従い、Φ1s方向のb*値(Rsb)、Φ1f方向のb*値(Rfb)を算出した。また、Φ1s方向とΦ1f方向の絶対反射率を平均した値からb*値(反射b*)を算出した。得られたRsb、RfbからRsb−Rfbを求めた。
(3)全光線透過率
日本電色工業(株)製 ヘーズメーター(NDH5000)を用いて、JISK7361−1に基づいて測定を行った。サンプルをフィルム幅中央部から4cm×4cmで切り出し測定した。
(4)破断点伸度
フィルムをサンプル幅中央部から10mm幅×150mm幅で切り出し。引張試験機(RTG1210)を用い、長手方向にチャックで把持して、速度300mm/minで引っ張り、破断した際の伸度を破断点伸度とした。測定は5回行い、その平均値を用いた。測定は25℃に保たれた部屋で行った。
(5)SRs、SRf、SRave
フィルムの200nm以上の厚みを有す表層の反対側の表層面にスプレーを用いて黒色塗料を塗布した。続いて、日立製作所(株)製 分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)に付属の12°正反射付属装置P/N134−0104を取り付け、黒色塗料の塗布面の反対面から測定を行い、入射角度12度における波長450〜800nmの透過率を1nm刻みで測定し、その最大透過率が0.1%以下であることを確認した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分とした。その後、付属の12°正反射付属装置P/N134−0104とグランテーラ偏光子を取り付け、黒色塗料の塗布面の反対面から測定を行い、Φ1s方向とΦ1f方向について、入射角度=12度における波長450nm〜800nmの絶対反射率を1nm刻みで測定し、波長450nm〜800nmの範囲における各波長において、Φ1s方向の反射率とΦ1f方向の反射率を測定し、Φ1s方向とΦ1f方向の反射率の平均値を算出した。Φ1s方向の反射率、Φ1f方向の反射率、Φ1s方向の反射率とΦ1f方向の反射率の平均値それぞれについて、波長450nm〜800nmの範囲にて、2次近似値を求め、波長450nm〜800nmの範囲における反射率測定値と2次近似値の差分の絶対値(差分値)を求め、該差分値を波長450nm〜800nmの範囲で総和し、SRs、SRf、SRaveを求めた。
(6)多層フィルムの層厚み算出
多層フィルムの各層の厚みは、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により求めた。透過型電子顕微鏡JEM1400Plus(日本電子(株)製)を用い、加速電圧100kVの条件でフィルムの断面を10000〜40000倍に拡大観察し、断面写真を撮影、層構成および各層厚みを測定した。尚、場合によっては、コントラストを高く得るために、公知のRuOやOsOなどを使用した染色技術を用いた。撮影したTEM画像について、画像処理ソフトImage−Pro Plus ver.4(販売元 プラネトロン(株))を用いて画像解析を行った。画像解析処理は、垂直シックプロファイルモードで、厚み方向位置と幅方向の2本のライン間で挟まれた領域の平均明るさとの関係を、数値データとして読み取った。読み取った数値データについて、表計算ソフト(Excel2010)を用いて、位置(nm)と明るさのデータに対してサンプリングステップ6(間引き2)でデータ採用した後に、5点移動平均の数値処理を施した。さらに、この得られた周期的に明るさが変化するデータを微分し、VBA(ビジュアル・ベーシック・フォア・アプリケーションズ)プログラムにより、その微分曲線の極大値と極小値を読み込み、隣り合うこれらの間隔を1層の層厚みとして層厚みを算出した。この操作をTEM画像毎に行い、全ての層の層厚みを算出した。
(フィルムに用いた樹脂)
樹脂A:IV=0.65のポリエチレンテレフタレート
樹脂B:IV=0.66のポリエチレンナフタレート
樹脂C:IV=0.72のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジカルボン酸成分20mol%、スピログリコール成分20mol%共重合したポリエチレンテレフタレート)屈折率1.55
樹脂D:IV=0.73のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジメタノール成分33mol%共重合したポリエチレンテレフタレート)屈折率1.57
(フィルムに用いた紫外線吸収剤(UVA))
UVA_A:2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、分子量700
(樹脂と紫外線吸収剤の混合物)
下記分量の樹脂と紫外線吸収剤を押出機を用いて混合した。
樹脂E:樹脂C/UVA_A(90重量%/10重量%)
IV(固有粘度)の測定方法
溶媒としてオルトクロロフェノールを用いて、温度100℃で20分溶解した後、温度25℃でオストワルド粘度計を用いて測定した溶液粘度から算出した。
(実施例1)
A層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Aを、B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂C=1/1になるように計量しながら、201層フィードブロック(A層が101層、B層が100層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布した。その後、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、5.0倍横延伸した後、230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、100℃で冷却した後、厚み12μmの多層積層フィルムを得た(両表層を含めた各層の厚みは40nmから65nmであった)。得られたフィルムの物性を表1に示す。なお、表中、SRa、SRt、SRavの項のところに「−」とあるのは、表層の厚みが200nm未満であることを表す。
(実施例2)
A層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Aを、B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂C=1/1になるように計量しながら、201層フィードブロック(A層が101層、B層が100層)にて交互に合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸フィルムを、90℃、延伸倍率2.8倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布した。その後、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、4.5倍横延伸した後、230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、100℃で冷却した後、厚み12μmの多層積層フィルムを得た(両表層を含めた各層の厚みは40nmから65nmであった)。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例1)
縦延伸倍率を3.5倍、横延伸倍率を3.6倍としたこと以外は実施例2と同様の方法で厚み12μmの多層積層フィルムを得た(両表層を含めた各層の厚みは40nmから65nmであった)。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例3)
A層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Aを、B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Cを用いた。樹脂Aおよび樹脂Cを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂C=1/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた後、さらに3層ピノールを用いて、積層比が樹脂A/樹脂C=2.4/1となるように両表層にA層を合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸フィルムを、90℃、延伸倍率2.8倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布した。その後、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、4.5倍横延伸した後、230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、100℃で冷却した後、厚み24μm(両表層それぞれ5μm、2層目から134層目に向かって等比数列的に40nmから65nmに層厚みが増加し、134層目から266層目に向かって等比数列的に65nmから40nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例4)
B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Dを用いたこと以外は実施例3と同様の方法にて厚み24μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例5)
A層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Bを、B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Dを用い、120℃、延伸倍率2.8倍で縦延伸を行い、140℃、延伸倍率4.5倍で横延伸を行ったこと以外は実施例3と同様の方法にて厚み23μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例6)
B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂C/樹脂Eをそれぞれ85重量%/15重量%用いたこと以外は実施例3と同様の方法にて厚み24μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(比較例2)
縦延伸倍率を3.5倍、横延伸倍率を3.6倍としたこと以外は実施例3と同様の方法で厚み24μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例7)
80μmTAC(トリアセチルセルロースフィルム)/偏光子/80μmTACの順で積層し、図3の透過率スペクトルを示す偏光板を作成した。本偏光板に対して、実施例6の多層積層フィルムを用い、多層積層フィルム/偏光板の順に積層し、積層する際の|Φ1s−Φ2|について0°、40°、90°の3パターンの設置角度で作成した。それぞれの積層体の物性を表2に示す。
(実施例8)
横延伸倍率を4.8倍としたこと以外は、実施例6と同様の方法で厚み24μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例9)
縦延伸倍率を2.7倍、横延伸倍率を4.8倍としたこと以外は、実施例6と同様の方法で厚み24μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例10)
縦延伸倍率を2.9倍としたこと以外は、実施例6と同様の方法で厚み24μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例11)
A層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂Aを、B層を構成する熱可塑性樹脂として樹脂C/樹脂Eをそれぞれ85重量%/15重量%ブレンドして用いた。樹脂Aおよび樹脂C/樹脂Eを、それぞれ、押出機にて280℃で溶融させ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比(積層比)が樹脂A/樹脂C=1/1になるように計量しながら、267層フィードブロック(A層が134層、B層が133層)にて交互に合流させた後、さらに3層ピノールを用いて、積層比が樹脂A/(樹脂C/樹脂E)=1.9/1となるように両表層にA層を合流させた。次いで、Tダイに供給し、シート状に成形した後、ワイヤーで8kVの静電印可電圧をかけながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し、未延伸多層積層フィルムを得た。この未延伸フィルムを、90℃、延伸倍率2.8倍で縦延伸を行い、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、そのフィルム両面の処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/平均粒径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布した。その後、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃、4.5倍横延伸した後、230℃で熱処理及び5%の幅方向リラックスを実施し、100℃で冷却した後、厚み20μm(両表層それぞれ3μm、2層目から134層目に向かって等比数列的に40nmから65nmに層厚みが増加し、134層目から266層目に向かって等比数列的に65nmから40nmに層厚みが減少)の多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例12)
横延伸倍率を4.8倍としたこと以外は、実施例11と同様の方法で厚み20μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例13)
縦延伸倍率を2.7倍、横延伸倍率を4.8倍としたこと以外は、実施例11と同様の方法で厚み20μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
(実施例14)
縦延伸倍率を2.9倍、横延伸倍率を4.5倍としたこと以外は、実施例11と同様の方法で厚み20μmの多層積層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
Figure 2018173636
Figure 2018173636
本発明は、反射によって長波長紫外線をシャープにカットしながら、紫色反射を抑制した長波長紫外線カットフィルム及びその製造方法に関するものである。また本発明のフィルムは、液晶表示装置や有機EL表示装置に用いられる偏光子保護フィルム、画面保護フィルム、また透明導電層を形成するタッチパネル基材フィルムとして好適に用いることができる。
1:フィルムまたは表示装置に設置される偏光板又は偏光子の面内における方位2と直角の関係を持つ任意の方向
2:フィルムまたは表示装置に設置される偏光板又は偏光子の面内における方位1と直角の関係を持つ任意の方向
3:フィルムまたは表示装置に設置される偏光板又は偏光子
4:直線偏光の振動方向または表示装置に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方向
5:方位角
6:本発明のフィルム
7:フィルム面内においてTλsをとる方向(Φ1s)
8:表示装置に設置される偏光板又は偏光子
9:表示装置に設置される偏光板又は偏光子の透過軸をとる方向(Φ2)
10:LED光源
11:第二の偏光板
12:液晶層
13:第一の偏光板
14:偏光子
15:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
16:本発明のフィルム
17:偏光子保護フィルム又は位相差フィルム
18:タッチパネル基材
19:カバーガラス又は透明支持体
20:本発明のフィルムを用いたタッチパネル基材
21:有機ELパネル
22:偏光板又は円偏光板
23:可視光反射率
24:反射率の2次近似値
25:反射率測定値と2次近似値の差分の絶対値(差分値)
26:Φ1s方向の反射率スペクトル
27:Φ1f方向の反射率スペクトル
28:Φ1s方向の反射率と、Φ1f方向の反射率を平均した反射率スペクトル
29:Φ1s方向の反射率スペクトル
30:Φ1f方向の反射率スペクトル
31:Φ1s方向の反射率と、Φ1f方向の反射率を平均した反射率スペクトル
32:A層
33:A層に隣接するB層
34:フィルムに入射した光
35:フィルム表面で反射された反射光
36:表層A層と表層A層に隣接するB層との界面37で反射された後、表面を通過した直後の反射光
37:表層A層と表層A層に隣接するB層との界面

Claims (13)

  1. 下記式(1)を満たす、偏光板及び/又は偏光子を有する表示装置に用いられ、下記式(2)および(3)を満足するフィルム。
    0°≦|Φ1s−Φ2|<45° ・・・(1)
    Tλs−Tλf≧5nm ・・・(2)
    Tλs≧381nm ・・・(3)
    (ここで、Φ1sはフィルム面内においてTλsをとる方位角方向であり、Φ2は表示装置に設置される偏光板又は偏光子の透過軸の方位角である。
    また、Tλsは、フィルムに直線偏光を入射角0°で照射し、波長300nm〜440nmの範囲において透過率50%以下をとる最も長波長の波長をTλとし、
    フィルムの入射光軸を中心として、フィルム面上の任意の方位角方向を0°とし、0°から175°まで5°間隔で直線偏光の方位角を半回転させて測定される各方位角方向におけるTλをTλ(0°)、Tλ(5°)、・・・、Tλ(170°)、Tλ(175°)とし、該Tλ(0°)〜Tλ(175°)の中で、最も長波長のTλであり、Tλfは、最も短波長のTλである。)
  2. 下記式(4)を満たす請求項1に記載のフィルム。
    |Rsb−Rfb|>3 ・・・(4)
    (ここでRsbはフィルムのΦ1s方向における反射率スペクトルから算出されるb*値であり、RfbはフィルムのΦ1f方向における反射率スペクトルから算出されるb*値である。また、Φ1fはフィルム面内において、前記Tλfをとる方位角方向である。)
  3. Φ1s方向において波長381nm〜410nmの範囲における平均透過率が20%以下かつ、波長440nmにおける透過率が70%以上である請求項1または2に記載のフィルム。
  4. 波長240nm〜380nmの範囲におけるΦ1s方向の平均透過率とΦ1f方向の平均透過率の平均が20%以下である請求項1〜3の何れかに記載のフィルム。
  5. Φ1f方向の破断点伸度が30%以上である請求項1〜4の何れかに記載のフィルム。
  6. 熱可塑性樹脂Aを主成分とする層(A層)と、熱可塑性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを主成分とする層(B層)とが交互に51層以上積層されてなる多層積層フィルムである請求項1〜5の何れかに記載のフィルム。
  7. 前記熱可塑性樹脂Aおよび/または熱可塑性樹脂Bがポリエステル樹脂である請求項6に記載のフィルム
  8. 前記ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを含んでなり、さらに、ジカルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてシクロヘキサンジメタノール、スピログリコールのうち少なくとも何れか1つの共重合成分を含んでなる請求項7に記載のフィルム。
  9. 紫外線吸収剤を含む請求項1〜8の何れかに記載のフィルム。
  10. 少なくとも片方の表層が200nm以上の厚みを有するA層であり、前記200nm以上の厚みを有するA層からなる表層側から測定される反射率の差分和が下記(6)、(7)、(8)式をいずれも満たすことを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載のフィルム。
    SRave<SRs・・・(6)
    SRave<SRf・・・(7)
    SRave<130・・・(8)
    ここで、反射率の差分和とは、前記200nm以上の厚みを有するA層からなる表層の反対側の表層面に黒塗り処理を施し、前記厚み200nm以上のA層からなる表層側から1nm間隔で波長450nm〜800nmの範囲で反射率を測定し、波長450nm〜800nmの範囲の反射率の2次近似値を求め、波長450nm〜800nmの範囲における反射率測定値と2次近似値の差分の絶対値(差分値)を求め、該差分値を波長450nm〜800nmの範囲で総和した値を表す。SRsはフィルムのΦ1s方向にて測定した反射率から求められる反射率の差分和を表し、SRfはフィルムのΦ1f方向にて測定した反射率から求められる反射率の差分和を表し、SRaveはフィルムのΦ1s方向にて測定した反射率と、Φ1f方向に直交する方向にて測定した反射率を平均した反射率から求めた差分和を表す。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載のフィルムに、紫外線吸収剤を含んでなる層を設けた積層体。
  12. 請求項1〜10の何れかに記載のフィルム、あるいは、請求項11に記載の積層体を用いた液晶表示装置。
  13. 請求項1〜10の何れかに記載のフィルム、あるいは、請求項11に記載の積層体を用いた有機EL表示装置。
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